特許第6543619号(P6543619)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6543619
(24)【登録日】2019年6月21日
(45)【発行日】2019年7月10日
(54)【発明の名称】注入可能固体剤フォーム
(51)【国際特許分類】
   A61K 9/00 20060101AFI20190628BHJP
   A61M 37/00 20060101ALI20190628BHJP
   A61K 47/36 20060101ALI20190628BHJP
【FI】
   A61K9/00
   A61M37/00
   A61K47/36
【請求項の数】15
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2016-519334(P2016-519334)
(86)(22)【出願日】2014年10月2日
(65)【公表番号】特表2016-537310(P2016-537310A)
(43)【公表日】2016年12月1日
(86)【国際出願番号】GB2014052985
(87)【国際公開番号】WO2015049528
(87)【国際公開日】20150409
【審査請求日】2017年9月20日
(31)【優先権主張番号】1317641.7
(32)【優先日】2013年10月5日
(33)【優先権主張国】GB
(31)【優先権主張番号】1413253.4
(32)【優先日】2014年7月25日
(33)【優先権主張国】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】513060382
【氏名又は名称】エヌディーエム テクノロジーズ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001416
【氏名又は名称】特許業務法人 信栄特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チョードリー,ディワン ファズラル ホーク
【審査官】 佐々木 大輔
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2012/122162(WO,A1)
【文献】 特表2011−508611(JP,A)
【文献】 特開昭62−070316(JP,A)
【文献】 特開平05−222408(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 9/00− 9/72
A61K 47/00−47/69
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS/WPIDS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
中空コアを有する、患者の皮膚中への挿通のための薬学的固体剤であって、近位端と遠位端を含み、前記中空コアが前記近位端から前記遠位端に完全に拡がり、前記固体剤はキャリアの上にまたはその周囲に据え付けられるように設計され、ここで、前記固体剤は患者の皮膚の表面に貫入可能であり、一旦前記固体剤が挿通されれば皮膚の内部での前記キャリアの滞留時間の必要なく即時に前記固体剤が送出されることを可能にし、そして、挿入後に皮膚中に主として固体である塊として残るように設計された薬学的固体剤。
【請求項2】
皮膚中への送出を可能にする形状を有しており、また前記形状は円錐形、円錐台形、円筒形、または直平行六面体である、請求項1に記載の固体剤。
【請求項3】
前記遠位端がテーパ状である、請求項1に記載の固体剤。
【請求項4】
1を超えるアスペクト比で伸張された、請求項1に記載の固体剤。
【請求項5】
少なくとも1種の有効成分を含み、必要に応じて、少なくとも1種の賦形剤を含む、請求項1〜4のいずれかに記載の固体剤。
【請求項6】
有効成分から成る、請求項1〜5のいずれかに記載の固体剤。
【請求項7】
長さが、1000ミクロン未満であるか、10ミクロン〜20mmの間にある、請求項1〜6のいずれかに記載の固体剤。
【請求項8】
生分解性高分子または炭水化物で被覆され、必要に応じて、可溶性または生分解性である、請求項1〜7のいずれかに記載の固体剤。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれかに記載の固体剤を含み、並びに近位部および遠位部を含み、前記固体剤は前記遠位部上にまたはその周囲に据え付けられ、前記遠位部は、皮膚中への前記固体剤の挿通を可能にするため皮膚の表面を貫入することができる、固体剤キャリア。
【請求項10】
前記固体剤の挿通を手助けする挿通メカニズムをさらに含み、かつ、前記挿通メカニズムはキャリアに対し移動するようになっており、キャリアが皮膚に押し込まれるにつれ、皮膚から遠ざかる固定剤の動きに抵抗を与えるように作用し、必要に応じて、前記挿通メカニズムが、キャリアを部分的にまたは全面的に包むスリーブである、請求項9に記載の前記固体剤キャリア。
【請求項11】
前記近位部は円筒形状を有し、前記遠位部は皮膚に貫入することができ、必要に応じて、針である、請求項9または10に記載の前記固体剤キャリア。
【請求項12】
一回または複数回の投薬を連続的にまたは同時に送出することができ、必要に応じて、前記キャリアの遠位部上にまたはその周囲に据え付けられる固体剤をさらに含む、請求項9〜11のいずれか1つに記載の前記固体剤キャリア。
【請求項13】
次のステップを含む、請求項1〜8のいずれか1つに規定する前記固体剤を製造する方法;
(i)前記固体剤成分を供給すること、及び
(ii)前記固体剤を形成すること。
【請求項14】
前記形成ステップは、湿式キャスト成形、直接圧縮成形、または押し出しから選択した方法を使うことを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記形成ステップは、複数部からなるツールを使った圧縮成形を含み、必要に応じて、前記固体剤の中空コアを形成するステップをさらに含み、必要に応じて、さらに次のステップを含む、請求項13に記載の方法。
(i)前記固体剤成分を複数部からなるダイ中に配置すること、
(ii)前記固体剤の中空コアを形成するために、ピンを含むパンチセクションをダイセクションへ圧入すること、
(iii)必要に応じてピンまたはダイ複数部のいずれかを回転させること、および
(iv)ダイから前記固体剤を射出すること。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は患者への薬剤の経皮的な送出に関する。特に、本発明は、患者の皮膚中への固体剤の送出に関する。
【背景技術】
【0002】
注射器および針は患者に薬剤を送出するために広く使用されてきた。患者は人間または動物でありうる。これには、薬剤を送出するための技能人材が必要となり、そのような技術使った薬剤の送出に関連して、その間は皮膚内部に固定剤を送出することを可能にするために機器が皮膚中に留まらなければならない期間がある。極微針技術は、皮膚中への1本以上の針によって運ばれた、より小さな質量の薬剤の送出を可能にする。しかし、極微針技術は、延長された皮膚挿通の問題にも直面するが、そのことは、薬剤が針に付着するか被覆されるので、あるいは針が薬剤から作られるので、薬剤が針の表面から皮膚中に溶解するために要求される。
【0003】
グライドファルマ(米国特許出願2011/0313348(特許文献1)および米国特許出願2010/0119570(特許文献2)を参照)は、皮膚中への固体剤の即時送出を可能にする機器を開発した。
【0004】
しかし、固体剤は、皮膚に貫入することができるような先端鋭さと堅さを維持するために必須の特性を持っていなければならない。薬剤ペレットは、尖ったまたはタガネ状形状を有すると説明された機器を用いて、皮膚中に直接挿通され、その機器は、薬剤によって置かれた機械的な障壁に薬剤ペレットの先端が打ち勝つことができるような必要な挿通力を提供するためのバネ装荷メカニズムを用いて皮膚中に圧入される。しかし、ほとんどの薬剤は、直接の皮膚挿通に必要な品質を提供するものではなく、また、当該薬剤ペレットの機械的強度を増強するための賦形剤に基づいた大量のポリマーと炭水化物の使用は、薬剤の装荷を制限しその実用性を減ずるように作用する。これが、そのような機器の主たる障害である。
【0005】
WO2006/082439(特許文献3)は、皮膚に最初に入り、その直後に固体薬剤調剤物が続く、一体化ユニットとしての皮膚突刺発射体を備えた機器を記述しており、これにより皮膚発射体は固体剤の一部であって、その不活性な部分にも係わらず、皮膚を突き刺し、結局は溶けて体内に吸収される機能を備えている。WO2012/098356(特許文献4)は、刃を用いて最初に皮膚をカットし、それに続いて皮膚中へ薬剤を挿通する手段について記述する。これは、WO2012/035334(特許文献5)における開示と原則としては本質的に同一であり、本出願者によって出願されたものだが、最初に皮膚に開口を作成し次いで薬剤の挿通を行う機器を記述している。
【0006】
PCT/US2000/015312に記述されたような他の機器は、針の先端領域に組み込まれたスリット内の薬剤の装荷、または、他の場合では、薬剤を保持するためにエッチングされた空洞を備えた針の側面への装荷を記述している。しかし、薬剤はその空洞の内に保持されなければならず、皮膚内に放出されるため皮膚中で溶解しなければならないとすれば、それは、薬剤吸収の範囲に究極的に影響を与えるであろう即時送出および皮膚挿通の深さと期間に備えたものではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許出願公開第2011/0313348号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2010/0119570号明細書
【特許文献3】国際公開第2006/082439号パンフレット
【特許文献4】国際公開第2012/098356号パンフレット
【特許文献5】国際公開第2012/035334号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
薬剤が高い機械的強度を有する特性および薬剤が皮膚中に直接挿通されるのに力を貸す特性を有する必要性なしに、固体剤の皮膚送出を可能にする機器、および固体剤の即時の皮膚送出を可能にする機器を有することが好ましい。固体剤を皮膚中に配置する挿通棒を要求するまたは要求しない単一動作を用いて、および補助的な機器または例えばバネないし空気圧力のようなメカニズムからの付加的な機械的力を要求するまたは要求しない単一動作を用いて、皮膚へ固体剤を挿通することができることは、好ましいことであろう。
【0009】
さらに、一旦皮膚の内部に取り込まれ皮膚中の間質液または微小循環と接触し、固体薬剤の溶解速度を増大させる、または保持された薬剤放出プロフィールに対するより大きい程度の制御および一貫性を提供する、拡大した表面積を備えた状態で固体剤を送出することができれば、好ましいことであろう。
【0010】
この発明は、固体剤の皮膚挿通に対する障壁を取り除くために皮膚を突き刺しすることができるキャリアの遠位領域における部分を持ってキャリアが突出できる中空コアを備えた、キャリアの周囲に据え付けられた固体剤を説明しており、これにより、設定された深さまで、一旦固体剤が挿通されれば皮膚の内部にキャリアの滞留時間の必要なく、即時に固体剤は小さい力で送出されることが可能になる。
【0011】
「設定された深さ」によって、当業者は、この用語を「有効成分」の放出、および/または人体もしくは動物の体への固体剤の吸収を可能にするであろう皮膚の深さを意味する、と理解するであろう。
【0012】
ここに使用されたように、「経皮的」の用語は、有効成分が局所的または全身的な配達のために皮膚を越えて送出される投薬経路を意味する。
【0013】
「皮膚」とは、ここでは主題の身体の表面上にある、または患者の空洞または腹部(例えば、外科手術中に適用された)内にある、角質層、口腔粘膜、眼膜組織、または他の粘膜薄膜のような生物学的膜として定義される。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明によれば、固体剤が中空コアを有する、患者の皮膚中への挿通のための固体剤が提供される。
【0015】
好ましくは、固体剤は皮膚中へ当該固体剤の送出を可能にする形状を有するものであるが、但し、その形状は、円錐形、円錐台形、円筒形、または直平行六面体である。
【0016】
オプションであるが、固体剤は近位端と遠位端を含み、そして固体剤の遠位端はテーパ状である。固体剤は、1を超えるアスペクト比を持つように引き延ばすこともできる。
【0017】
好ましくは、固体剤は少なくとも1種の有効成分を含む。
【0018】
オプションであるが、固体剤は少なくとも1種の賦形剤を含む。1つの実施形態に基づけば、固体剤は有効成分から成る。好ましくは、固体剤の長さは1000ミクロン未満である。
【0019】
オプションであるが、錠剤は、長さ10ミクロンから20mmの間にある。オプションであるが、固体剤は、生分解性高分子または炭水化物で被覆される。本発明に基づけば、固体剤は可溶性または生分解性であることが可能である。
【0020】
本発明のさらなる様相に基づけば、ここに規定される固体剤の皮膚挿通用の固体剤キャリアが提供され、そこでは固体剤キャリアは、近位部および遠位部を含み、そこでは固体剤はキャリアの遠位部上にまたはその周囲に据え付けられることができ、かつそこでは皮膚中への固体剤の挿通を可能にするため、キャリアの遠位部が皮膚の表面を貫入することができる。
【0021】
1つの実施形態では、キャリアは、固体剤の挿通を助ける挿通メカニズムをさらに含み、その挿通メカニズムはキャリアに対し移動するのに適合しており、キャリアが皮膚に押し込まれるにつれ、固体剤が皮膚から遠ざかる移動に対して抵抗を与える作用を行う。オプションであるが、挿通メカニズムはキャリアの周りを部分的にまたは全面的に包むスリーブである。
【0022】
好ましくは、キャリアの近位部は円筒形状を有し、遠位部は皮膚に貫入することができる。より好ましくは、固体剤キャリアが針である場合である。
【0023】
オプションだが、固体剤キャリアは、一回または複数回の投薬を連続的にまたは同時に送出することができる。
【0024】
好ましくは、固体剤キャリアは、キャリアの遠位部上にまたはその周囲に据え付けられる固体剤をさらに含む。
【0025】
本発明のさらなる様相に基づけば、固体剤の皮膚挿通のための機器が提供されるが、但し、前記機器はここに規定される固体剤キャリアを含む。
【0026】
好ましくは、本発明に係る機器は、固体剤キャリアを含む下部を含み、ユーザが機器を皮膚に圧入することを可能にするための上部を含む。機器の下部は、さらにプラットフォームを含むことができるが、但し、固体剤キャリアは前記プラットフォームに接続され、また、前記プラットフォームは、皮膚中への固体剤キャリアの貫入の最大深度を設定することを目的としている。
【0027】
1つの実施形態では、機器は、1つ以上の空洞を含む外側ケースをさらに含み、また、機器の上部はさらに1つ以上の凸部を含むが、但し、空洞は、機器が皮膚に押し込まれるにしたがい当該機器の動きに抵抗を与えるように、凸部を受け止める。オプションであるが、外側ケースは、皮膚に対して据え付けられ、挿通を確実にするために機器に印加される圧力を固定する手段を提供する底面リブをさらに含む。
【0028】
さらに1つの実施形態では、機器は、1つ以上の固体剤を運ぶ1つ以上の固体剤キャリアを含む。もう1つの実施形態では、機器は一回使用の使い捨てユニットである。
【0029】
本発明のさらなる様相に基づけば、次のステップを含む、ここに規定される固体剤を製造する方法が提供される。すなわち、
(i)固体剤成分を供給すること、また、
(ii)固体剤を形作ること。
好ましくは、形成ステップは、湿式キャスト成形、直接圧縮成形、または押し出しから選ばれた方法を使用することを含む。
【0030】
オプションであるが、形成ステップは、複数部からなるツールを使用した圧縮成形を含む。この方法には、固体剤の中空コアを形成するステップも含むことができる。オプションであるが、その方法は、以下のステップを含む。すなわち、
(i)固体剤成分を複数部からなるダイ中に配置すること、
(ii)ピンからなるパンチ部分をそのダイ部分に圧入し、固体剤の中空コアを形成すること、
(iii)オプションであるが、ピンまたはダイ複数部のいずれかを回転させること、および
(iv)ダイから形成された固体剤を射出させること。
【0031】
本発明のもう1つの様相に基づけば、次のステップを含み、ここに規定される固体剤を製造するさらなる方法が提供される。すなわち、
(i)潤滑剤で固体剤キャリアを被覆すること、
(ii)液体、ペースト、または混合物の形をしている固体剤成分で固体剤キャリアを被覆すること、および
(iii)固体剤を形成するためにコーティングを乾燥させること。
【0032】
本発明のさらなる様相では、ここに規定される、次のステップを含む機器を用いて、人間または動物に固体剤を経皮的に送出する方法が提供される。すなわち、
(i)人間または動物の皮膚中へ、少なくとも1つの固体剤を運ぶキャリアを圧入すること、
(ii)所望の深さへの皮膚にキャリアと固体剤を押し込むこと、および
(iii)人間または動物の中に固体剤を残すためにキャリアを引き戻すこと。
【0033】
オプションであるが、キャリアを用いて複数の固体剤が連続的にまたは同時に送出される。
【0034】
このフォームの固体剤は、皮膚を突き刺しするために角度または鋭さについて何らかの特定の制限を要求する固体剤の先端なしに、かつ皮膚中に圧入されたときに経験するであろう圧縮力に耐える機械的強度なしに、皮膚挿通を可能にする。自身固有の先端鋭さに頼って、皮膚中に直接挿通された固体剤は、先端において破壊しがちであり、鈍い先端となって皮膚上の重大な外傷に結果すると同時に、患者に対しては、不十分で不正確な投薬量を潜在的にもたらす。
【0035】
このタイプの固体剤の主たる利点は、中空コアが固体剤の表面で経験されるであろう急速なバイオファウリングを経験しそうでないということであり、(および、バイオファウリングによってドリフトが観測される連続的なぶどう糖監視に使用されるぶどう糖センサのような針について経験されるように)、これにより、例えば、保持された放出プロフィールが数日または数週間望まれる場合に、薬剤放出の一貫性についてのさらなる洗練化に導く。
【0036】
当業者であれば、調剤投薬量フォームを記述するための用語「固体剤」を理解するであろう。より具体的には、この用語は、1つ以上の有効成分からなり、顕著に固体である質量として形成される投与量を記述するために使われる。しかし、そこには賦形剤も含まれて良く、その賦形剤とは、接着剤、可溶性を増強する薬剤、浸透性を増強する薬剤として働く溶液や、所望の急速なまたは保持された放出プロファイルを達成するために要求されるであろう他の液体などである。固体剤は、直接圧縮、造粒処理またはマイクロ成形およびマイクロ複製技術によるタブレット製造のために確立され文書化された広範囲な賦形剤からなっていても良い。
【0037】
本発明者は、用語「有効成分」によって、治療効果または美容効果を有する生物活性物質を意味する。生物活性物質には、小さな分子、タンパク質、およびペプチドが含まれ得る。特に、有効成分は、ワクチン、(ボツリヌス毒素のような)化粧用薬剤、(オピオイド鎮痛剤、トリプタン、および非ステロイド性抗炎症薬のような)鎮痛剤、(ヒト成長ホルモンまたはヒドロコーチゾンのような)ホルモン、ビタミン、麻酔薬、抗高圧症薬および避妊薬の中からから選択することができるが、これらに限定されるものではない。
【0038】
所望形状の固体剤を製造するために、湿式キャスト成形技術が使用されても良い。特に、適切な型が使用されても良い。その場合は、ウェットな質量が乾燥されることが続き、あるいは中空円筒形として押し出されることが続き、さらに必要な長さに切断されることが続く。湿式キャスト成形または押し出しを使うことの一つの利点は、乾燥時に固体質量がある量の収縮をこうむることになることであり、これは処理条件と調剤組成の与えられたセットに対して両立することである。こうして良好な許容誤差を持った高精度の工具の必要性が減じられる。なぜならば、少しだけ大きい固体剤が調剤されても良く、制御された収縮のおかげで乾燥時により小さい固体剤寸法となるからである。
【0039】
固体剤は、固体剤キャリアによる送出に適しているどのような寸法であっても良く、このため、例えば、固体剤キャリアが針であるならば、固体剤はその針の寸法によって制限されることになる。寸法も、固体剤がその機械的特性を保持することを可能にする固体剤を製造するために使用される方法により課される物理的限界によっても制限されるが、寸法は0.1mmの固体剤壁厚さの領域にあっても良い。いくつかの実施形態では、固体剤は、1000ミクロン未満の寸法であっても良く、あるいは好ましくは、長さが約10ミクロンから20mmの間の寸法である。好ましくは、固体剤はペレットの形をしている。
【0040】
患者に服用させる有効成分の投薬量が大きすぎる場合、複数の固体剤を投与することができ、および複数の固体剤キャリアについて要求されれば、そうである。
【0041】
本発明のいくつかの実例では、最小寸法の固体剤は、上に記述されたキャスト成形または押し出しの技術とは完全に異なっているプロセスを用いて、実際に製造されても良い。
【0042】
固体剤を形成するための代替方法は、次のステップを用いて記述できる。
(i)潤滑剤で固体剤キャリアを被覆すること、
(ii)液体、ペースト、または混合物の形をしている投薬成分で固体剤キャリアを被覆すること、また
(iii)固体剤を形成するためにコーティングを乾燥させること。
【0043】
上で記述された方法の潤滑剤の目的は、固体剤が固体剤キャリアに固着するのを防ぐことである。使用することができる潤滑剤は、下記に述べられる。コーティングは空気により乾燥させることができるか、または熱風乾燥技術を用いて乾燥させることができる。
【0044】
上記の方法を使用する場合、シュラウドは固体化される固体剤キャリアの周囲に形成される。シュラウドは、好ましくは10ミクロン〜20ミクロンの厚さを有している。しかし、シュラウドは、直接圧縮技術を用いて製造される固体剤よりはるかに細くかつ小さくできる。この技術の重要な利点は、非常に細い固体剤を製造できるということである。
【0045】
本発明に基づけば、使用することができる潤滑剤、反粘着剤、および滑剤は、調剤物およびタブレット化の分野で働く当業者にとってよく知られている。潤滑剤の実施例は、鉱油、粉体潤滑剤、および滑剤のようなオイルベースの潤滑剤を含むが、これらに限定されるものではない。好ましくは、潤滑剤は、マグネシウムステアリン酸塩、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸、水素化植物油(例えば、Sterotexa、Lubritaba、およびCutinaa)、鉱油、ポリエチレングリコール(例えばPEG 4000 - 6000)、ラウリル硫酸ナトリウム、グリセリルパルミトステアラート(Precirola)、グリセリルベヘナート(Compitrol 888a)およびステアリルフマル酸ナトリウムの1つ以上から選ばれる。
【0046】
好ましくは、反粘着剤および滑剤は、滑石またはいぶされた二酸化ケイ素から選ばれる。
【0047】
固体剤も薬剤のみから構成されても良い。ここにその薬剤は、中空コアを備えた固体剤に変換される適切な特性を備えた固体である。固体剤の形状は、中空円錐、中空円筒、中空球体、中空長方形、中空円錐台、中空直平行六面体、または実際は1つ以上の面を備えた任意の形状を含んで良い。固体剤が大きい場合にはそれは好ましいであろう。例えば、動物への投薬には、固定剤は長さが数ミリメートルになるであろう。さらに、固定剤は引き延ばされても良く、つまり、1を超えるアスペクト比を持っていても良い。本発明に基づいた固体剤は、どんな鋭い角も含んでいない先端(最初に皮膚に入る部分)を含んでも良い。その代り、丸みをおびた端部または不規則な形状の端部を有しても良い。
【0048】
ここに使用されたように、用語の「空洞」は固体剤の近位端から遠位端に拡がる空洞を意味するために使用される。空洞は、固体剤の近位端から遠位端まで部分的にまたは全面的に拡がることができる。好ましくは、中空コアは、完全に固体剤の近位端から遠位端まで拡がる。
【0049】
本発明の目的は、固体剤のエントリに対して、先端が大きな摩擦力または妨害を与えるのを防ぐことである。固体剤の寸法はサブミリメートルから10mm超まで変化して良い。好ましくは、固体剤の直径が、10ミクロン〜約20mm、または約0.01mm〜15mmであり、より好ましくは、0.5mm〜10mmであり、さらにより好ましくは、1mm〜5mmである場合である。1つの実施形態では、固体剤は円錐形の形状を持っており中空である。好ましくは、固体剤は、円錐の頂点で0.5mmの外幅および長さ0.8mmを持っている。サブミリメートルの固体剤は、好ましくは極微針製造のために広く使用されているマイクロ成形技術を用いて調剤され、より大きな寸法の固体剤は、好ましくはより従来的な圧縮技術を用いて調剤される。
【0050】
固体剤の製造プロセスのために、圧縮または加圧成形技術が使用される場合、複数部からなるツールがサブ7〜8mmの長さ範囲中の寸法を有する固体剤に特に使用されることは望ましいであろう。この寸法範囲およびそれより下の固体剤は、型工具から取り外すことが困難であることがわかっている。型工具が内部表面上で電気研磨されている場合は、摩擦の低減は急速になくなり、固体剤は、容易にツールから射出することができない。
【0051】
さらに、ピンは固体剤の中空コアを形成するために使用することができる。また、圧縮中の型空洞および/またはピンの回転(反対の方向に)により、滑らかな表面特性を持った固体剤の形成が容易になり、その固体剤は圧縮による形成の後、ツールから容易に射出されることも実証済みである。
【0052】
さらに、ダイが所望の空洞を形成するために完全に閉じる前に、固体剤のための固体質量が(複数部からなる)ダイの中に配置される際に、増強された機械的特性がより良い圧縮によって達成される。その後、ダイセクションが固体剤壁空洞を形成するため閉じるにつれ、ピンを備えたパンチセクションはダイセクションへ同時に圧入される。それらが固体剤用の空洞を形成するために閉じるときには、ダイの複数部は回転していても良い。
【0053】
本発明のさらなる実施形態は、それによって固体剤が、生分解性高分子、炭水化物、または高レベルの頑丈さおよび圧縮力に対する抵抗を与える他の材料で被覆されるものであり、その抵抗は、固体剤が皮膚を通過するとき経験されるであろうどのような抵抗でも良い。タブレットコーティングのタイプは当業者に公知のはずであり、糖衣および膜コーティングを含むことができる。そのようなコーティングは、薬剤をタブレット化する分野で既に実施されており、そのコーティングは、タブレットの破砕性を減ずるか、または制御または維持された離型性をタブレットに分け与えるものであり、同じ原理が本発明に適用され得る。
【0054】
本発明のさらなる実施形態に基づけば、先端領域の破損を防ぐために、固体剤はテーパ状であっても良く、これ故に遠位端(別の言い方をすれば、最初に皮膚に入る固体剤の部分である先端として知られる)に向かって徐々に細くなっていて良い。
【0055】
固体剤は、50ミクロン未満へ、より好ましくは10ミクロン未満へテーパ状になっていて良い。固体剤は、キャリアの突出部分が入った後に、皮膚中に挿通されても良い。この場合は、固体剤の近位部がキャリア上で静止している平坦な端部によって提供されるキャリアの上側へさらに固体剤が移動することへの抵抗が生じる。望むのなら、キャリアに対し移動可能なキャリアの周りのスリーブであっても良い挿通メカニズムを用いて、それが皮膚中にさらに押し込まれても良く、ここにそのスリーブはキャリアの周りを部分的にまたは全面的に包んでも良い。この場合、キャリアが皮膚中に押し込まれるときに、スリーブは、固体剤の皮膚から遠ざかる移動に対し抵抗を与えるように作用するであろう。
【0056】
固体剤キャリアは、針のような顕著に円筒状の形状である注射装置であっても良く、それは皮膚を貫入するために必要な鋭さを持っている先端部分を備えており、それは尖っているか平坦である。キャリアは、ランセットのような平面壁であっても良く、あるいは、人間または動物の皮膚に挿通される目的のために、中空の固体剤がキャリアの上に配置されることを可能にするのに必要な物理的寸法を提供する壁輪郭線のある組み合わせであっても良い。単一または複数の固体剤が、単一の機器から単一の運動で、要求により連続的にまたは同時に送出されても良い。つまり、機器は1つ以上のキャリアを有しても良い。
【0057】
本発明によれば、固体剤キャリアは直径が約0.1mmから約1mmまであり得る。いくつかの実施形態では、キャリアは > 1mmの直径より大きな直径を持つことができ、例えば、動物ワクチンについては、2〜3mmの直径でありえる。キャリアからなるキャリアは、金属(例えば、ステンレス鋼)を含むことができる。その代わりとして、キャリアはセラミックスまたは高分子材料で構成することができる。
【0058】
当業者が理解するであろうように、固体剤を備えた固体剤キャリアを皮膚中に押し込むため、臨床医または患者それ自身によっても要求される力は、固体剤キャリアの寸法および固体剤の寸法によって異なる。
【0059】
固体剤が大きいほど、力は大きく必要となる(例えば > 20N)。より少量の固体剤がより小さいキャリア上で運ばれる場合には、一般により小さな力が必要とされる。0.01mmのシュラウド厚さを有する a < 0.1mmの針の場合は、力が < 5Nである。しかし、他の要因も、人間または動物の患者の皮膚厚さや粗さのように、適用されるべき力に影響を及ぼし得る。したがって、非常に粗く表面模様のついた皮膚では、力は数倍に増加されても良い。しかし、本発明は、当技術(米国特許出願2011/0313348に述べられていたような技術)の中で既知である、尖っているまたは形作られた固体剤の直接的挿通にとって必須である非常に大きな力は要求しない。
【図面の簡単な説明】
【0060】
図1】機器および固体剤送出プロセスの模式図である。
図2】手のひらで下へ押すための上部、および固体剤のキャリア(固体剤は図示されない)として示された針を備えた下部を示す機器の図である。
図3】機器の略図である。
図4】機器のキャリア部分の断面図である。
図5】固体剤の様々な形状の略図である。
図6】固体剤を製造するための3部からなる型ツールの模式図である。
図7】型ツールおよび圧縮ダイを伴ったピンの模式図である。
図8】固体剤/キャリアの移動に対し抵抗を与える外側ケース内の機器の模式図である。
図9】本発明により作成されたペレット状のジクロフェナクナトリウムの放出を示すグラフである。但し、ペレットは40%のジクロフェナクナトリウムと60%の蔗糖を含む。
【発明を実施するための形態】
【0061】
本発明に係る機器(20)は、使用中の図1に示され、固体剤送出プロセスを説明する。固体剤キャリア(3)は、固体剤(5)を運ぶものとして示され、スリーブ管(4)(挿通棒として示されている)は、キャリアの近位部の上部をシュラウドするものとして示され、固体薬剤ペレットはキャリアの遠位部をシュラウドするものとして示され、固体薬剤ペレットの基部から突出するキャリアからの鋭い先端を備えている。そうして、これは皮膚の内部に挿通され、その後、スリーブを用いた固体剤のさらなる挿通と、固体剤を皮膚の内側に残した機器の引き戻しが続くと示される。キャリアの先端の凸部は、数10ないし数1,000ミクロンで良く、好ましくは10〜5,000ミクロンであり、より好ましくは20〜2,000ミクロンであり、さらに好ましくは50〜1,000ミクロンである。
【0062】
挿通の深さは固体剤の寸法によって異なる。1つの様相では、錠剤は、長さが約 > 1mmである大きい錠剤であり、そして、固体剤は皮膚中により深く押し込まれるように要求されることになり、もしそれがより小さい固体剤であれば約 < 1mmの長さということになる。深さは、ペレットが皮膚から後ろへ突出しないことを確実にするのに十分であるように決められている。本発明に基づけば、固体剤は、皮膚中に少なくとも0.5mmの深さに押し込まれ、好ましくは、固体剤は約0.5mmから約1mmの深さに押し込まれる。
【0063】
図2では、本発明の機器が、手のひらで下へ押すための上面(100)と、固体剤のキャリア(固体剤は示されない)として示された針(120)を備えた下部(110)とを備えて示される。機器(20)は、皮膚中にキャリア/固体剤を押し込む単一の運動によりあらかじめ設定された深さの皮膚中への固体剤の送出に至る、可動部のない一回使用の使い捨てのコンポーネントとして示される。
【0064】
図3では、本発明の機器(20)は、上面(100)に手動の圧力を加えることにより機器を適用するために用いられる前記上面(100)を持つ状態で示される。固体剤キャリアの貫入の最大深度を定めることを目的とするプラットフォーム(2)に付着した状態で、鋭い先端を備えたキャリア(3)が示される。
【0065】
図4では、機器のキャリア部分の断面が、キャリア(3)、固体剤挿通スリーブ(キャリアに対して移動可能)または制約スリーブ(キャリアに対して固定位置)(4)、および中空円錐形固体剤として示される固体剤(5)と共に示される。
【0066】
図5は、固体剤が様々な形状と寸法で構成され得ることを示す。それらは、中空円錐、中空繭、滑らかにされた端部プロフィールを有する中空長方形の形状を含むが、これらに限定されるものではない。これらは、製造可能である固体剤の形状および寸法の単なる表現であり、すべてを包含した表現であることは意図していないことが理解されるであろう。
【0067】
図6は固体剤を製造するための3部からなる型ツールを示すが、3部(8)のそれぞれが開放位置で示され、ブロック矢印は3部が合わさった動きを示すことを意図している。圧縮の後、3部は離間され、固体剤はダイから容易に射出されることになる。3部からなるツールは複数部からなるツールシステムの表現であることが理解されるであろう。また、この工具は、固体剤寸法と幾何学に基づきニーズにしたがってダイセクションのための1つ以上のパーツを含んでも良い。
【0068】
形作られた固体剤をダイから取り除くのを手助けするために、剥離剤が使用されてもよい。適切な剥離剤はマグネシウムステアリン酸塩である。
【0069】
図7は、本発明の固体剤を調剤するために使用することが可能な、複数部からなる型ツールダイ(8)、パンチ(9)、およびピン(13)を示す。パンチの次に示された矢印は、固体剤へ質量を圧縮するために垂直に動くことと同時に、パンチが回転することを示すように意図される。ダイセクションの次に示された矢印は、以前のダイの回転を示すように意図されたものである。この回転は、ダイセクションが所望の空洞を形成するために互いに閉じている間、およびおそらくその以後であっても良い。
【0070】
機器(20)は、固体剤/キャリアの移動に対し抵抗を与える外側ケース(40)の内に入った状態で、図8に示される。機器(20)の本体(30)の上面(100)は、外側ケース(40)に対し上昇位置にある状態で示される。機器の本体(30)も、それが皮膚に押し込まれるにつれ、機器の移動に対し抵抗を与えるための表面上の凸部(10)を有した状態で示される。機器の本体(30)は1つ以上の凸部(10)を含むことができる。外側ケース(40)は、一旦後者が十分に遠くまで押し下げられたら、主たる機器のハウジング上の凸部(10)を据え付けることになるケース壁(11)中に対応する空洞を持っている。外側ケース(40)は、皮膚に対して据え付けられる底面リブ(12)を持った状態で示される。
【0071】
機器の本実施形態は、挿通を確実にするために機器に加えられる圧力を固定する手段を与える。機器本体(30)上の1つ以上の凸部(10)、および薬剤キャリアが下に移動して皮膚中に入るような外側ケース(40)の中への柔軟性を設計することにより、内部の機器本体が外側ケースに対して移動することを可能にするため、設定された力が凸部からの抵抗に打ち勝つために印加されなければならない。
【0072】
この追加利益は、かつて力閾値がキャリア(3)に到達したことがあり、固体剤(5)は皮膚に急速に入ることになり、こうして固体剤が皮膚へ不十分に貫入することによるオペレータの誤投薬の可能性を避けることである。これは、この挿通の時点で外側および内側のケースが互いにロックすることを確実にすることにより、一人の患者上で同一の機器が2度使用できないことを確実にする手段を与える。
【0073】
本発明は、投薬量の中空コアの表面と内壁の組み合わせにより、拡大された表面を提供し、そこを通って皮膚からの液体が拡散し、投薬量の調剤物によって異なるが所望の急速な溶解を提供することになる。徐々の浸食が生じ得るより大きな表面積は、表面積対体積比によって、固体剤からの制御または保持された放出へより大きな程度の制御を提供する。すなわち、ある一定の表面積に対する放出プロファイルの変化性は、表面積の増加と共に低減されることになる。
【0074】
当業者が理解するであろうように、薬剤放出が生じるダイナミックレンジを与えるこの特定の分野で既知である広い範囲の調剤物が存在する。固定剤は、全身的な吸収に対し速すぎる放出をしないような程度に局所的なドラッグ放出のために放出されても良く、あるいは、急速な全身的吸収のために数10秒以内に(図9に示す最近の溶解研究で実証されたように)放出されても良い。
【実施例】
【0075】
本発明によって調剤された典型的な固体剤は、次の成分を含む。
【0076】
調剤物A:キーとなる充填剤(80重量%)としての微結晶セルロース、および20%のウシ血清アルブミン(20重量%以下)。
【0077】
上記の調剤物は、微結晶セルロースの代わりに、パーリトル(直接圧縮マンニトール)およびナトリウムカルボキシメチルセルロースを用いても調剤された。
【0078】
上記の試験済み調剤物については、圧縮した固体剤の機械的特性は皮膚挿通にとって許容できるものであることが判明した。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9