(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6543721
(24)【登録日】2019年6月21日
(45)【発行日】2019年7月10日
(54)【発明の名称】医療用電気リードのための完全一体型リード安定化装置および取り付け方法
(51)【国際特許分類】
A61N 1/372 20060101AFI20190628BHJP
A61N 1/39 20060101ALI20190628BHJP
A61N 1/362 20060101ALI20190628BHJP
【FI】
A61N1/372
A61N1/39
A61N1/362
【請求項の数】13
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2017-548179(P2017-548179)
(86)(22)【出願日】2016年5月19日
(65)【公表番号】特表2018-507753(P2018-507753A)
(43)【公表日】2018年3月22日
(86)【国際出願番号】US2016033364
(87)【国際公開番号】WO2016187473
(87)【国際公開日】20161124
【審査請求日】2017年9月12日
(31)【優先権主張番号】62/164,023
(32)【優先日】2015年5月20日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】505003528
【氏名又は名称】カーディアック ペースメイカーズ, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】デ コック、アンドリュー エル.
(72)【発明者】
【氏名】フース、クリストファー エイ.
(72)【発明者】
【氏名】レディ、ジー.シャンタヌ
(72)【発明者】
【氏名】マー、ダイアナ ケイ.
(72)【発明者】
【氏名】デュランド、デイビッド エイ.
(72)【発明者】
【氏名】クック、ダニエル ジェイ.
【審査官】
石田 智樹
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許第07184841(US,B1)
【文献】
実公昭49−027142(JP,Y1)
【文献】
実開昭55−151964(JP,U)
【文献】
米国特許第08954165(US,B2)
【文献】
特開2003−047653(JP,A)
【文献】
特表平04−504818(JP,A)
【文献】
特開2003−220148(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2005/0137664(US,A1)
【文献】
国際公開第2006/116454(WO,A2)
【文献】
米国特許出願公開第2003/0100937(US,A1)
【文献】
特表2014−506504(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2015/0045865(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2015/0005856(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2015/0051675(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2013/0158640(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61N 1/372
A61N 1/362
A61N 1/39
A61N 1/05
F16B 7/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遠位領域と近位領域と中間領域とを有する植込み型リードと、
内腔を画定する内側表面を有し、かつ、同内側表面に沿って少なくとも1つの凹部を備える縫合スリーブと、前記内腔は、植込み型リードを受承し、前記縫合スリーブは、少なくとも1個の縫合糸受承トラックが形成された外表面を備え、
前記植込み型リード上に配置されて同植込み型リードに前記縫合スリーブを移動不能に固定する係合要素と、からなる植込み型医療装置であって、
前記係合要素は、前記縫合スリーブの前記少なくとも1つの凹部と鏡像関係をなし、かつ、上面と下面と傾斜した側壁とを有する少なくとも1個の径方向突起を含み、前記上面と前記傾斜した側壁とは、前記縫合スリーブを前記植込み型リードに固定する為に前記縫合スリーブに機械的な係止部を提供して、前記少なくとも1つの凹部に係合する、植込み型医療装置。
【請求項2】
前記縫合スリーブは、シリコンからなり、前記植込み型リードは、ポリカーボネートからなる請求項1に記載の医療装置。
【請求項3】
前記係合要素は、接着層をさらに備える請求項1または2に記載の医療装置。
【請求項4】
前記接着層は、第1デュロメータから成り、前記縫合スリーブは、第2デュロメータからなる請求項3に記載の医療装置。
【請求項5】
前記第1デュロメータは、前記第2デュロメータより低い請求項4に記載の医療装置。
【請求項6】
前記少なくとも1個の径方向突起は、前記縫合スリーブを前記植込み型リードに固定する為に前記少なくとも1個の凹部と係合する対向側壁を備える、請求項1に記載の医療装置。
【請求項7】
前記少なくとも1つの径方向突起は、前記縫合スリーブを前記植込み型リードに固定する為に、前記少なくとも1個の凹部のいずれか一側に前記縫合スリーブの上面を係合するリベットをさらに備える、請求項1に記載の医療装置。
【請求項8】
前記医療装置は、前記植込み型リードの前記遠位領域に固定された少なくとも1個の電極をさらに備える、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の医療装置。
【請求項9】
縫合スリーブを遠位領域と近位領域と中間領域とを有する植込み型リードに固定する方法であって、方法は、
内腔を画定する内側表面を有し、かつ、同内側表面に沿って少なくとも1個の凹部を備える縫合スリーブを形成する工程と、前記内腔は、植込み型リードを受承し、前記縫合スリーブは、少なくとも1個の縫合糸受承トラックが形成された外表面を備え、
前記植込み型リードの外表面に係合要素を形成する工程と、前記係合要素は、前記縫合スリーブの前記少なくとも1つの凹部と鏡像関係をなし、かつ、上面と下面と傾斜した側壁とを有する少なくとも1個の径方向突起を含み、前記上面と前記傾斜した側壁とは、前記縫合スリーブを前記植込み型リードに固定する為に前記縫合スリーブに機械的な係止部を提供して、前記少なくとも1つの凹部に係合し、
前記縫合スリーブを前記係合要素に係合することによって前記縫合スリーブを前記植込み型リードに固定する工程と、
からなる方法。
【請求項10】
前記係合要素を形成する工程は、前記縫合スリーブと植込み型リードの外表面の間に接着を付加する工程から成る、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記係合要素を形成する工程は、前記植込み型リードに前記少なくとも1個の径方向突起を取り付ける工程から成り、前記縫合スリーブを前記植込み型リードに固定する工程は、前記縫合スリーブを前記少なくとも1個の径方向突起に係合する工程から成る、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記少なくとも1個の径方向突起は、第1径方向突起と第2径方向突起とから成り、前記縫合スリーブを前記植込み型リードに固定する工程は、前記第1径方向突起と前記第2径方向突起との間に前記縫合スリーブを固定する工程から成る、請求項11の方法。
【請求項13】
前記方法は、前記係合要素を前記植込み型リードの外表面に形成する前に、前記植込み型リードをプラズマ処理することをさらに含む、請求項9に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、植込み型医療用リードに関する。より詳細には、植込み型医療用リードアセンブリ用縫合スリーブ(suture sleeve)に関する。
【背景技術】
【0002】
ヒトの心臓は、正常に機能している場合には固有のリズムを維持し、体の循環系全体に十分な血液をポンピングすることができる。しかしながら、不整脈など、リズムに異常を来した場合には、血液循環及び心臓のアウトプットは低下する。心不整脈を治療する方法には、ペースメーカ、植込み型心臓除細動装置(ICD:implantable cardioverter defibrillator)、心臓再同期(CRT:cardiac resynchronization)装置、または皮下植込み型除細動装置などの植込み型パルス発生装置(IPG:implantable pulse generator)が使用される。これらの装置は、一般的に、IPGと心臓との間で電気的な信号を送受信する植込み型リードに頼っている。植込み型リードは、追加的に又は代替的に、身体の他の神経系や筋肉を刺激する際に使用することができる。心臓リードであるか又は身体の他の部位で使用されるリードであるかに拘わらず、リードを固定する為にリードに沿って縫合スリーブ(suture sleelve)を装着することが可能である。
【発明の概要】
【0003】
実施例1において、植込み型医療装置は、遠位領域と近位領域と及びこれらの間の中間領域とを有する植込み型リードと、縫合スリーブの内腔を画定する内側表面を備える縫合スリーブと、内腔が植込み型リードを受承することと、縫合スリーブが少なくとも1個の縫合糸受承トラックが形成された外表面を備えることと、植込み型リード上に配置され縫合スリーブを植込み型リードに対して移動不能に固定する係合要素とからなる。
【0004】
実施例2において、実施例1の医療装置の縫合スリーブはシリコンから成り、植込み型リードはポリカーボネートから成る。
実施例3において、実施例1または2の医療装置の係合要素は、接着層から成る。
【0005】
実施例4において、実施例3の医療装置の接着層は第1デュロメータから成り、縫合スリーブは第2デュロメータから成る。
実施例5において、実施例4の医療装置の第1デュロメータは、第2デュロメータより低い。
【0006】
実施例6では、実施例1の医療装置において、縫合スリーブは、縫合スリーブの内側表面に沿って少なくとも1個の凹部をさらに備え、係合要素は、上面と下面と及び側壁からなる少なくとも1個の径方向突起を備え、上面と側壁は縫合スリーブを機械的に係止し、且つ少なくとも1個の凹部と係合して縫合スリーブを植込み型リードに固定するように構成される。
【0007】
実施例7において、実施例6の医療装置の少なくとも1個の径方向突起は、少なくとも1個の凹部と係合して縫合スリーブを植込み型リードに固定するように構成された対向側壁を備える。
【0008】
実施例8では、実施例1の医療装置において、縫合スリーブは、縫合スリーブの内側表面に沿って少なくとも1個のキャビティを備え、係合要素は、縫合スリーブを植込み型リードに固定する為に、少なくとも1個のキャビティのいずれか一側に縫合スリーブの上面を係合するように構成されたリベットからなる少なくとも1個の径方向突起を備える。
【0009】
実施例9において、実施例1乃至8のいずれかの医療装置は、植込み型リードの遠位領域に固定された少なくとも1個の電極をさらに備える。
実施例10において、遠位領域と近位領域と及びこれらの間の中間領域とを有する植込み型リードに縫合スリーブを固定するための方法は、縫合スリーブの内腔を画定する内側表面を有する縫合スリーブを形成することと、内腔が植込み型リードを受承することと、縫合スリーブが少なくとも1個の縫合糸受承トラックが形成される外表面を備えることと、植込み型リードの外表面に係合要素を形成することと、縫合スリーブを係合要素に係合することによって植込み型リードに縫合スリーブを固定すること、とから成る。
【0010】
実施例11において、実施例10の方法の係合要素を形成することは、縫合スリーブと医療用リードの外表面との間に接着剤を付加することを含む
実施例12では、実施例10の方法において、係合要素を形成することは、少なくとも1個の径方向突起を植込み型リードに接着することからなり、縫合スリーブを植込み型リードに固定することは、縫合スリーブを少なくとも1個の径方向突起に係合することから成る。
【0011】
実施例13では、実施例10の方法において、少なくとも1個の径方向突起は、第1径方向突起と第2径方向突起とを含み、縫合スリーブを植込み型リードに固定することは、第1径方向突起と第2径方向突起との間に縫合スリーブを固定することから成る。
【0012】
実施例14において、実施例10,11,12の方法の縫合スリーブを植込み型リードに固定することは、縫合スリーブを植込み型リード上にオーバーモールドすること、または縫合スリーブを予め成型すること、または縫合スリーブを植込み型リードに熱結合することの少なくともいずれか1つから成る。
【0013】
実施例15において、実施例10の方法は、植込み型リードの外表面上に係合要素を形成する前に植込み型リードをプラズマ処理することをさらに含む。
実施例16において、植込み型医療装置は、遠位領域と近位領域と及びこれらの間の中間領域とを有する植込み型リードと、縫合スリーブの内腔を形成する内側表面を有する縫合スリーブと、内腔が植込み型リードを受承することと、縫合スリーブが、少なくとも1個の縫合糸受承トラックが形成された外表面を備えることと、植込み型リード上に配置されて縫合スリーブを植込み型リードに対して移動不能に固定する係合要素とからなる。
【0014】
実施例17において、実施例16の医療装置の縫合スリーブはシリコンから成り、植込み型リードはポリカーボネートから成る。
実施例18において、実施例16の医療装置の係合要素は接着層から成る。
【0015】
実施例19において、実施例18の医療装置の接着層は第1デュロメータからなり、縫合スリーブは第2デュロメータからなる。
実施例20において、実施例18の医療装置の第1デュロメータは、第2デュロメータより低い。
【0016】
実施例21において、実施例16の医療装置の縫合スリーブは、縫合スリーブの内側表面に沿って少なくとも1個の凹部を備え、係合要素は、上面、下面及び側壁を有する少なくとも1個の径方向突起を備え、上面と側壁は、縫合スリーブを機械的に係止し且つ、縫合スリーブを植込み型リードに固定する為に、少なくとも1個の凹部と係合するように構成される。
【0017】
実施例22において、実施例21の医療装置の少なくとも1個の径方向突起は、縫合スリーブを植込み型リードに固定する為に、少なくとも1個の凹部に係合するように構成された対向側壁を備える。
【0018】
実施例23において、実施例16の医療装置の縫合スリーブは、縫合スリーブの内側表面に沿って少なくとも1個のキャビティをさらに備え、係合要素は、縫合スリーブを植込み型リードに固定する為に、少なくとも1個のキャビティのいずれか一側に縫合スリーブの上面を係合するように構成されたリベットからなる少なくとも1個の径方向突起を備える。
【0019】
実施例24において、植込み型医療装置は、遠位領域と近位領域と及びこれらの間の中間領域を有する植込み型リードと、植込み型リードの遠位領域に配置されて患者の心臓に刺激パルスを提供するように構成された電極と、縫合スリーブの内腔を画定する内側表面を有する縫合スリーブであって、前記内腔は植込み型リードを受承し、少なくとも1個の縫合糸受承トラックが形成される外表面および、前記内側表面に沿って少なくとも1個の凹部を備える縫合スリーブと、電極と縫合スリーブ間の検出電極と、縫合スリーブを植込み型リードに固定する為に少なくとも1個の凹部に係合するように構成された少なくとも1個の径方向突起とを備える。
【0020】
実施例25において、実施例24の医療装置の縫合スリーブと検出電極の間隙は、2mmと15mmの間である。
実施例26において、実施例24の医療装置は、植込み型リードの遠位先端に第2検出電極をさらに備える。
【0021】
実施例27において、実施例24の医療装置の電極は、患者の心臓に電気刺激を提供するように構成される。
実施例28において、実施例24の医療装置の縫合スリーブの外表面の表面粗さは、45と75Raの間である。
【0022】
実施例29では、実施例24の医療装置において、縫合スリーブは、シリコンから成り、少なくとも1個の径方向突起は、ポリシンボライト(PCV:polycin vorite)、ポリウレタン、およびポリカーボネートの少なくとも1つから成る。
【0023】
実施例30において、縫合スリーブを、遠位領域と近位領域と及びこれらの間の中間領域を有する植込み型リードに固定するための方法は、縫合スリーブの内側表面を画定して植込リードを受承するような寸法にされた内腔を有し、植込み型リードの遠位領域に配置され縫合スリーブの外表面上に少なくとも1個の縫合糸受承トラックを備える縫合スリーブを形成することと、植込み型リードの外表面上に係合要素を形成することと、縫合スリーブを係合要素に係合することによって植込リードに縫合スリーブを固定すること、とから成る。
【0024】
実施例31において、実施例30の方法で係合要素を形成することは、縫合スリーブと医療用リードの外表面との間に接着剤を付加することからなる。
実施例32では、実施例30の方法において、係合要素を形成することは、植込み型リードに少なくとも1個の径方向突起を接着することからなり、縫合スリーブを植込み型リードに固定することは、縫合スリーブを少なくとも1個の径方向突起に係合することから成る。
【0025】
実施例33では、実施例32の医療装置において、少なくとも1個の径方向突起は、第1径方向突起と第2径方向突起とから成り、縫合スリーブを植込リードに固定することは、第1径方向突起と第2径方向突起の間に縫合スリーブを固定することから成る。
【0026】
実施例34において、実施例30の方法で縫合スリーブを植込み型リードに固定することは、縫合スリーブを植込み型リード上にオーバーモールドすること、縫合スリーブを予め成型すること、または縫合スリーブを植込み型リードに熱結合することの少なくとも1つから成る。
【0027】
実施例35において、実施例30の方法は、植込み型リードの外表面に係合要素を形成する前に、植込み型リードをプラズマ処理することをさらに含む。
多数の実施形態が開示されているが、本願発明の例示的な実施形態を図示説明する本明細書を読んだ当業者であれば、本願発明のその他の実施形態は明白であろう。したがって、図面及び詳細な説明は、例示であって限定ではない。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1A】患者に植え込まれる縫合スリーブを含む植込み型医療システムを示す図。
【
図2A】
図1Bの径方向突起によって植込み型リードに固定された縫合スリーブの断面を示す図。
【
図2B】
図2Aの代替的な実施形態として、縫合スリーブをリードに固定するためにリベットを有する接着機構を示す、
図1Bから得た拡大概略図。
【
図2C】
図2Aまたは2Bの代替的な実施形態として、スナップ式留め機構によりリードに固定された縫合スリーブを示す、
図1Bから得た断面図。
【
図2D】固定リングによってリードに固定された縫合スリーブを示す概略図。
【
図2E】端部を有する径方向突起によってリードに固定された縫合スリーブを示す概略図。
【
図2F】
図2A乃至2Cの代替的な実施形態として、縫合スリーブを植込み型リードに固定する為に複数の径方向突起によってリードに固定された縫合スリーブを示す、
図1Bの断面図。
【
図2G】リング構成を有する径方向突起を示す概略図。
【
図2H】螺旋構成を有する径方向突起を示す概略図。
【
図2I】
図2A乃至2C及び
図2Fの代替的な実施形態として、接着層によってリードに固定された縫合スリーブを示す、
図1Bから得た断面図。
【
図3】縫合スリーブが装着された植込み型医療用リードを示す概略図。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本願発明の全範囲には、種々の変更例及び代替案が適用可能であるが、それらのうちの特別なものについて、例示することを目的として、図示し以下に詳細に説明する。しかしながら、これは、本願発明を説明した特定の実施形態に限定することを意図するものではない。むしろ、添付した特許請求の範囲によって定義される発明の範囲に入る全ての変更物、均等物、及び変化物を包含することを意図するものである。
【0030】
図1Aは、植込み型医療装置システム100を示す図である。植込み型医療システム100は、患者の体内に植込まれたパルス発生装置104を含む。図示のように、パルス発生装置104は、植込み型リード108に連結可能である。
図1Aは、心臓106に電気的な刺激を送信するように配置された植込み型医療システム100を示す。特定の植込み型医療システム100は、患者の胸部又は腹部に沿って皮下的に植込まれるが、その他の部位に埋め込むこともできる。
図1Aに示したように、パルス発生装置104と植込み型リード108は、胸郭の外側の植込み位置に植え込まれる。様々な実施形態において、パルス発生装置104は、ペースメーカ、植込み型心臓除細動装置/除細動装置、心臓再同期装置、皮下植込み型心臓除細動装置、神経刺激装置、または治療を実施する為のその他の植込み型医療装置であり、中でもペーシング治療、CRT治療、除細動治療、神経刺激治療の1つ以上を実施するように構成される。パルス発生装置104は、追加的に又は代替的に、生体の電気信号や生理学的なパラメータを検出する等、体内で検出を行うように構成されていてもよい。
【0031】
植込み型リード108の全体は、皮下的ではあるが胸郭の外側に植え込まれる。このようにすることで、様々な実施形態において、植込み型リード108のどの部分も心臓に接触することはない。別の実施形態において、植込み型リード108の少なくとも一部は、心臓に接触するように、胸郭内部に延びる場合がある。
【0032】
植込み型リード108の1つ以上の部分が、縫合スリーブ102と共に固定されうる。縫合スリーブ102は、外科医やその他の医療専門家の関与なしに、植込み型リード108の製造時などの外科手術を開始する前に、植込み型リード108に固定しておくことができる。製造の過程で縫合スリーブ102を植込み型リード108に固定することによって、外科医、すなわち熟練の医療専門家が術中に植込み型リード108に縫合スリーブ102を装着する必要がなくなるため、より効率的に植込み術を実施することが可能になる。加えて、この方法で縫合スリーブ102を植込み型リード108に固定することによって、正確、且つ決められた位置に縫合スリーブ102を植込み型リード108に配置しうる。
【0033】
植込み型リード108は、電極110を含むことができる。
図1Aの電極110は、広い表面積を有する除細動電極である。追加的に又は代替的に、リング電極等のより小さなペース電極および検出電極の少なくとも一方を、植込み型リード108に配置することができる。図には1個の電極110のみが示されているが、これより多くの電極や異なる種類の電極を、植込み型リード108上に配置することもできると解される。可撓性を有するリード本体は、高分子性の管で形成することができる。
【0034】
様々な実施形態において、植込み型リード108は、患者の体の一側に形成された第1切開口(入口部)を通って患者に挿入される。堅い管(導入装置など、図示略)が、第1切開口内に第1切開口を通って挿入され、この管を通って、植込み型リード108が、患者の胸骨に向かって移動される。患者の胸骨の上方部近くに、第2切開口が形成されうる。第2切開口は、植込み型リード108の遠位端を配置する際の外科医のアクセスポイントとなる。加えて、胸骨の下方部近くには、第3切開口が形成されうる。第3切開口により、植込み型リード108を固定する、縫合スリーブ102にアクセスが可能になる。他の実施形態では、その他の好適なアクセス部位が採用される場合があるが、切開口は如何なる順序で形成されてもよい。縫合スリーブ102が適切に配置されれば、外科医は、縫合スリーブ102に縫合糸112,113,114,115を掛けて、体内に縫合糸112,113,114,115を通すことによって、植込リード108を固定しうる。
【0035】
図1Bは、
図1Aの縫合スリーブ102の拡大概略図である。縫合スリーブ102は、縫合スリーブの内側表面を形成する内腔(及びその他の内側要素)を備える。内腔と植込リード108は、植込み型リード108が縫合スリーブ102の内腔内に受承されるように互いに対して関連する寸法にされる。縫合102の外表面は、1個以上の受承トラック118,122,126,130を含むことができる。各トラック118,122,126,130は、対向する側壁120,124,128,132によって形成される。側壁120,124,128,132は、縫合糸を縫合糸受承トラック118,122,126,130内に保持して、縫合糸と縫合スリーブ102との間の移動を最小限にすることができる。
図1Bの実施形態では、4個のトラック118,122,126,130が示されているが、代替的には、トラックの個数は0個でも、1個でも、2個でも、3個でもあるいは如何なる個数でもよいと解される。体内に植込み型リード108を固定する植込み術中において、各トラック118,122,126,130に1本以上の縫合糸が配置される。
図1Aに関して上述したように、各縫合糸は、縫合スリーブ102を組織に固定する為に、組織の周りを貫通しまたはループを形成しうる。縫合スリーブ102の周囲に縫合糸を巻いた後に、各縫合糸に結び目が形成される。縫合スリーブ102は、植込み部位にリード108を固定する間に、縫合糸がリード108を損傷することがないように、縫合糸が接触するのを防止しうる。さらに、ある実施形態では、縫合スリーブ102は、縫合スリーブ102と縫合糸の固定性を高めるために、45と75Raの間の表面粗さを有しうる。
【0036】
縫合スリーブ102は、シリコンなどの高分子材料で形成される。縫合スリーブ102の材料は、縫合スリーブ102を植込み型リード108に対して熱溶接又は化学結合可能な性質を備えなくともよい。例えば、シリコンは、他の材料に直ちに接着することはない。しかしながら、シリコンや類似の材料は、生体適合性を備え且つ頑丈な性質を有するため、シリコンなどの材料での縫合スリーブ102を形成することは有利である。縫合スリーブ102は、ここでさらに説明する1つ以上の要素を用いて、植込み型リード108に対して移動不能に固定されてもよい。
【0037】
図2Aは、径方向突起204,206によって植込み型リード214に固定された縫合スリーブ202の拡大断面図である。断面図は、例えば、
図1BのA〜Aの線で得られる断面像を示したものである。
図2Aの断面図は、縫合スリーブ202と植込み型リード214の内腔212の断面の様子を示しているが、植込み型リード214のその他の内部要素(電気的な要素)は省略されている。縫合スリーブ202は、植込み型リード214上に取り付けられる。縫合スリーブ202は、1個以上の径方向突起204,206によって植込み型リード214に固定される。径方向突起204,206は、植込み型リード214周囲に連続したリングをなす場合もある(
図1B参照)が、径方向突起204,206は、植込み型リード214の一部にのみに存在する場合もある。径方向突起204,206は、径方向突起204,206の上面207,209に結合された側壁208,210を備える。
【0038】
縫合スリーブ202は、1個以上の凹部(indentations)211,213を備えることができる。1個以上の凹部211,213は、径方向突起204,206の構造体と対向関係(鏡像関係など)をなし、204,206との間に接触面をなす場合もある。径方向突起204,206の上面207,209間で違いが徐々に形成されるように、側壁210を湾曲させることができる。側壁208,210を、上面207,209に対して急な角度(90度など)で形成することも可能である。いずれの場合でも、凹部211と213は、縫合スリーブ202の内側表面に沿って配置され、径方向突起204,206に対して相補的な関係をなすことができる。
図2Aの径方向突起204,206の隆起形状は、縫合スリーブ202に対して機械的に係止して、径方向突起204,206は、1個以上の凹部211と213に係合して、縫合スリーブ202を植込み型リード214に固定する。
【0039】
図1Bに関して上述したように、径方向突起204,206が、植込み型リード214上に形成される。縫合スリーブ202は、縫合スリーブ202を、植込み型リード214に沿って径方向突起204,206に接触するまで摺動させることによって、植込み型リードに固定される。縫合スリーブ202は、径方向突起204,206を超えて、各径方向突起204,206が受け手の凹部211,213に係合されるまで、植込み型リード214に沿ってさらに摺動される。径方向突起204,206が1個以上配置されている場合には、縫合スリーブ202は、各径方向突起204,206が、受け手側の凹部211,213内に受け入れられるまで植込み型リード214に沿ってさらに移動される。上述したように、径方向突起204,206は、植込み型リード214の全周囲に形成されてもよい。この方法によれば、製造過程において縫合スリーブ202は、植込み型リード214の本体に沿って摺動され、径方向突起204,206は、縫合スリーブ202の回転位置の如何に拘わらず、凹部211,213に係合されうる。凹部211,213は、縫合スリーブ上に縫合スリーブ102を配置する前に、縫合スリーブ202内に形成される場合もあれば、各径方向突起204,206上に縫合スリーブ102を配置した結果、形成される場合もある。凹部211,213は、縫合スリーブ202の内面の全周囲に沿ってリング状の凹部として形成される場合もある。
【0040】
図2Bは、縫合スリーブ222を植込み型リード221に固定するための固定要素を示す拡大断面図である。断面図は、例えば、
図1Bの線A〜Aから得られる断面である。
図2Bの断面には、縫合スリーブ222と植込み型リード221の内腔220の断面の様子が示されているが、植込み型リード221のその他の内部要素(電気的な要素など)は省略されている。縫合スリーブ222は、1個以上の径方向突起216,217,218,219によって植込み型リード221に固定することができる。径方向の各突起216,217,218,219は、リベット223,224,225,226を備えることができる。リベット223,224,225,226の上面は、縫合スリーブ222の上面とほぼ平行をなしうる。その他の実施例では、リベット223,224,225,226の上面は、縫合スリーブ222の上面の表面の一部を成すように形成される。リベット223,224,225,226は、リベット223,224,225,226の上面が縫合スリーブ222の上面に対して平行をなすように、径方向突起216,217,218,219から軸方向外方に突出することが可能である。縫合スリーブ222は、リベット223,224,225,226と径方向突起216,217,218,219の主体部との間に留めつけられる。加えて、縫合スリーブ222は、縫合スリーブ222の内径の全周囲に沿ってリング状の凹部またはキャビティの一部に、またはリング状の凹部またはキャビティとして、形成された凹部(またはキャビティ)231,232,233,233を備えることができる。縫合スリーブ222が1個以上のキャビティを備える実施例では、縫合スリーブ222が植込み型リード221上に最初に配置される。縫合スリーブ222が植込み型リード221に沿って所望の位置に配置されると、径方向突起216,217,218,219が植込み型リード221に形成される。この方法では、リベット223,224,225,226は、縫合スリーブ222の外表面に沿って取りつけられ、縫合スリーブ222を植込み型リード221に固定することができる。縫合スリーブ222が複数の凹部231,232,233,233を備える実施例では、縫合スリーブ222を植込み型リード221に固定する為に、同数の径方向突起216,217,218,219が配置される。加えて、縫合スリーブ222は、植込み型リード221を体内に固定する縫合糸を保持する為に1個以上の縫合糸受承トラック227,228,229,230を備える場合もある。
【0041】
図2Cは、縫合スリーブ234を植込み型リード236に固定する為のスナップ式機構を示す断面図である。断面図は、例えば、
図1Bの線A〜Aから得られる断面図である。
図2Cの断面図には、縫合スリーブ234と植込み型リード236の内腔235の断面の様子が示されているが、植込み型リード236のその他の内部要素(電気的な要素など)は省略されている。植込み型リード236は、植込み型リード236に結合可能な1個以上の径方向突起237,238を備えることができる。図示のように、径方向突起237,238は、植込み型リード236の周囲に沿って連続したリングとして形成される。縫合スリーブ234の凹部239,240は、径方向突起237,238を受承する為に径方向突起237,238に相補的な関係に形成される。径方向突起237,238と同様に、凹部239,240も、連続したリングとして形成される。径方向突起237,238は、植込み型リード236に縫合スリーブ234を固定する為の機構として、植込み型リード236の内側表面の凹部239,240にスナップ形式で留めつけることもできる。
【0042】
径方向突起237,238と凹部239,240は、同じ材料(ポリウレタンまたはポリカーボネートなど)で形成されてよい。縫合スリーブ234は、上部と下部として形成され、リベット226上に配置されてもよい。このように、縫合スリーブ234を植込み型リード236に固定する際には、
図2Cに示したように、縫合スリーブ234は、凹部239,240と径方向突起237,238とが一致するように、径方向突起237,238上にスナップ式に留め付けられる。加えて、縫合スリーブ234は、植込み型リード236を体内に固定する為に縫合糸を保持する1個以上の受承トラック241,242,243,244を備えうる。トラック241,242,243,244は、縫合スリーブ234の外表面の周囲に連続したリングとして形成される場合もある。
【0043】
図2Dは、縫合スリーブ246と、固定リング248を含む径方向突起247とを示す概略図である。
図2Dに示した径方向突起247は、固定リング248を含む単一の構造体である。
図2Dに示したように、縫合スリーブ246は、固定リング248の両側に2つの部分254,255を備える。
図2Bに示した例と同様に、固定リング248は、縫合スリーブ246を植込み型リード249に固定するために固定要素を備えうる。固定リング248は、固定リング248を介して縫合スリーブ246の両部254,255に接して縫合スリーブ246を植込み型リード249に固定することができる。径方向突起247と固定リング248は、互いに連結されうる。径方向突起247は、植込み型リード249に固定され、且つ固定リング248に固定される。固定リング248は、縫合スリーブ246を径方向突起247に固定する。径方向突起247は、まず始めに植込み型リード249をプラズマ処理してから、植込み型リードに径方向突起247を固定することによって、植込み型リード249に固定されてもよい。さらに、縫合スリーブ246は、植込み型リード249を体内に固定する為に縫合糸を保持する1個以上の縫合糸受承トラック250,251,252,253を備えてもよい。受承トラック250,251,252,253は、縫合スリーブ246の外表面の周囲に連続したリングとして形成されてもよい。
【0044】
図2Eは、縫合スリーブ256と、端部259を含む径方向突起を示す概略図である。端部259は、縫合スリーブ256を植込み式スリーブ258に固定する為に縫合スリーブ256の両側に配置される。端部259の各端縁部260,261は、縫合スリーブ256の一部と重複して配置されてもよいし、または縫合スリーブ256の縁に接するように配置されてもよい。縫合スリーブ256は、製造過程で、植込み型リード258上に配置されてもよい。縫合スリーブ256が植込み型リード258の上に配置される前またはされた後において、端部259は、植込み型リード258に固定され、縁部260,261は、縫合スリーブ256を植込み型リード258に固定する為に縫合スリーブ256の一部に係合される。さらに、縫合スリーブ256は、植込み型リード258を体内に固定する為に、縫合糸を保持する1個以上の縫合糸受承トラック262,263,264,265を備えてもよい。トラック262,263,264,265は、縫合スリーブ256の外表面の周囲に連続したリングとして形成されてもよい。
【0045】
図2Fは、
図1Bから得られる、縫合スリーブ266と縫合スリーブ266を植込み型リード270に固定する為の複数の径方向突起268を示す断面図である。断面は、例えば、
図1Bの線A〜Aから得られた断面を表している。
図2Fの断面は、縫合スリーブ266と植込み型リード270の内腔271の断面の様子を示したものであるが、植込み型リード270のその他の内部要素(電気的な要素など)は省略されている。複数の径方向突起268は、可撓性を備えるために切り欠きを有する単一の部材として形成されてもよい。複数の径方向突起268は、植込み型リード270に結合され、縫合スリーブ266は、複数の径方向突起268上に配置されうる。径方向突起268は、植込み型リード270に直接固定されうる。さらに、径方向突起268は、植込み型リード270に熱結合され、または、本明細書で説明したその他の方法で固定されてもよい。さらには、縫合スリーブ266は、植込み型リード270を体内に固定する為に縫合糸を保持する1個以上の縫合糸受承トラック272,273,274,275を備えてもよい。受承トラック272,273,274,275は、縫合スリーブ266の外表面の周囲に連続したリングとして形成されてもよい。
【0046】
図2Gは、円周状の構成を備える径方向突起276を示す概略図である。
図2Gに示した径方向突起276は、単一の材料から形成することができる。縫合スリーブ(図示略)は、径方向突起276上に縫合スリーブを結合または固定することにより植込み型リード278に固定することができる。径方向突起276が円周状の構成をなす為、縫合スリーブは、
図1Bについて上述したように、径方向突起276上に縫合スリーブ276を固定することにより縫合糸受承トラックと共に配置される。径方向突起276は、本願発明の実施形態に関連して使用される切り欠き構成を備えることができる。ある実施形態では、円周状の形状は、先細り構成で与えられる。先細り構成は、径方向突起247の端部に比べて、中央部が植込み型リード278から離間する方向に隆起するように、径方向突起276の両端から生じうる。
図2Hは、螺旋構成を有する径方向突起280を示す概略図である。
図2Hに示した径方向突起280は、単一の材料で形成されてもよい。縫合スリーブ(図示略)は、径方向突起280上に縫合スリーブを結合すること又は固定することによって植込み型リード282に固定することができる。
図2Gに関して説明した構成と同様に、縫合スリーブは、
図1Bについて示し説明したように径方向突起280上に縫合スリーブを固定する方法によって、縫合糸受承トラックと共に配置される。径方向突起280は、本願発明の実施形態に関連して使用可能な螺旋構成の切り欠きを有しうる。ある実施形態では、螺旋形状は、先細り構成で配置される。先細り構成は、径方向突起246の端部に比べて、中央部が植込み型リード282から離間する方向に隆起するように、径方向突起280の両端から生じうる。
【0047】
図2Iは、
図1Bから得られた
図2A〜Fの代替的な実施形態であり、接着層286によってリード288に固定された縫合スリーブ284を示す断面図である。断面図は、例えば、
図1Bの線A〜Aから得られた断面図である。
図2Iは、縫合スリーブ284と植込リード288の内腔287の断面の様子を示しているが、植込み型リードの内部要素(電気的な要素など)は、省略されている。図示のように、縫合スリーブ284は、接着層286を介して植込み型リード286に直接的に接着される。縫合スリーブ284は、植込み型リード288に沿って配置され、接着層286は、縫合スリーブ284と植込み型リード288との間に配置されてもよい。接着層286は、
図2Iに示したように縫合スリーブ284の一部に沿って配置されてもよいし、縫合スリーブ284の周囲に沿って配置されてもよい。接着層286は、医療用接着剤でもよい。植込み型リード288の外表面は、縫合スリーブ284を固定する前に、縫合スリーブ284を移動不能に固定する為に表面活性を上昇させる為に処理されてもよい。その後、縫合スリーブ284が、接着層286を介して植込み型リード288に結合されてよい。より具体的には、植込み型リード266の外表面は、プラズマ処理(または洗浄処理)され、縫合スリーブ284は、接着層286を介して植込み型リードに結合されてもよい。ある実施例では、接着層286は、縫合スリーブ284と同等若しくはそれ以上の可撓性を備える。加えて、接着層286は第1デュロメータを有し、縫合スリーブ284は第2デュロメータを有する。第1デュロメータは、第2デュロメータよりも低い。加えて、縫合スリーブ284は、体内に植込み型リードを固定する為に縫合糸を保持する1個以上の縫合糸受承トラック289,290,291,292を備える。受承トラック289,290,291,292は、縫合スリーブ284の外表面の周囲に連続したリングとして形成されてもよい。
【0048】
図2A〜2Iに示した各配置では、径方向突起は、植込み型リード上にオーバーモールドすること、又は予め成型すること、及びその後に植込み型リードに結合すること(熱結合、ポリシンボライト結合など)によって取り付けてもよい。ある別の実施形態では、縫合スリーブは、成型後、結合剤を下塗りして、プラズマ処理した植込み型リードに、医療用接着剤を使用して結合されてもよい。これらの実施形態では、径方向突起は、医療用接着剤である。したがって、径方向突起は、低姿勢で配置され、本明細書で説明したような隆起姿勢を成さない場合がある。
【0049】
加えて、縫合スリーブと径方向突起は、様々な異なる材料で形成することもできる。ある実施形態では、縫合スリーブと径方向突起は、異なる材料で構成される。例えば、縫合スリーブはシリコンで形成され、径方向突起はポリシンボライト、ポリウレタンまたはポリカーボネートで形成される。その他の好適な材料も想定される。
【0050】
図3は、縫合スリーブ302を備える植込み型医療用リード300を示す概略図である。植込み型医療用リードは、遠位領域304と近位領域306と及びその間の中間領域とを備える。
図3には、中間領域は示されていない(リード300は分断されて示されている為)。近位領域306は、植込み型医療用リード300をパルス発生装置に接続するため(例えば、
図1Aについて説明したように)の接続部308を備える。縫合スリーブ302は、植込み型医療用リード300の遠位領域304に、電極309と第1検出電極310と第2検出電極312と共に配置される。電極309は、患者の心臓に対して刺激パルスを供給するように構成される。電極309は、患者の心臓が不規則なリズムで拍動していると判断した際には、第1検出電極310と第2検出電極に応答して、刺激を供給することができる。
【0051】
第2の検出電極312は、第1検出電極310より植込み型医療用リード300の遠位先端のより近くに配置され、電極310は、縫合スリーブ302と電極309の間に配置される。縫合スリーブ302と第1検出電極310間の間隙は、2mmから15mmの間である。
図3に示した実施形態では、縫合スリーブ302と第1検出電極310の間隙は、7.5mmである。縫合スリーブ302は、縫合スリーブ302が、第1検出電極310を覆うことがないように、且つ第1検出電極310の機能に干渉することがないように植込み型医療用リード300に固定される。縫合スリーブ302は、
図2A〜2Iに関して示し、且つ上述したように径方向突起を用いて植込み型医療用リード300に固定される。
【0052】
縫合スリーブ302は、例えば、近位領域306から遠位領域304まで植込み型医療用リード300に沿って縫合スリーブ302を摺動することによって、植込み型医療用リード300に固定される。縫合スリーブ302は、縫合スリーブ302の内側表面から成る内腔を備え、且つ植込み型医療用リード300を受入れ可能な寸法にされる。径方向突起は、縫合スリーブ302を植込み型医療用リード300に固定することに使用され、第1検出電極310より近位領域306に近い位置において植込み型医療用リード300に結合される。縫合スリーブ302は、径方向突起に到達するまで、植込み型医療用リード300の長軸に沿って摺動される。縫合スリーブ302は、径方向突起を越えて縫合スリーブ302を移動されることによって、径方向突起に係合される。
【0053】
縫合スリーブ302は、スナップ形式を取り、縫合スリーブ302をスナップ形式で、径方向突起上に留め付けることによって植込み型医療用リード300に固定することができ、または、縫合スリーブ302は、植込み型医療用リード300に直接的に成型されることもできる。加えて、
図2Bに関して上述したように、リベット要素または径方向突起は、高いデュロメータを有するエポキシ樹脂を用いて形成されてもよい。リベットまたは径方向突起は、縫合スリーブの腔所にエポキシ樹脂を詰めることによって形成され、その後、硬化し且つ固めてリベット又は径方向突起を形成することが可能になる。
【0054】
本願発明の実施形態は、選択的に一緒に使用することができる様々な特徴の例を提供するものであって、これらに限定する目的で示すものではない為、上述した縫合スリーブなどは、ここに示した如何なる実施形態の観点においても変更することができる。また、本願発明の範囲から逸脱することなく、説明した実施形態に様々な変更や追加を行うことが可能である。例えば、上述した実施形態がある特定の特徴に言及していても、本願発明の範囲は、要素の異なる組み合わせを有する実施形態及び上述した要素を全て含まない実施形態も含んでいる。したがって、本願の発明の範囲は、全ての均等物と共に、特許請求の範囲に含まれる全ての代替物、変更物、変化物を包含するものとする。