特許第6543751号(P6543751)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6543751
(24)【登録日】2019年6月21日
(45)【発行日】2019年7月10日
(54)【発明の名称】枠組足場用下桟およびその端部連結金具
(51)【国際特許分類】
   E04G 5/16 20060101AFI20190628BHJP
   E04G 7/34 20060101ALI20190628BHJP
   E04G 5/00 20060101ALI20190628BHJP
   F16B 7/04 20060101ALI20190628BHJP
【FI】
   E04G5/16 Z
   E04G7/34 301A
   E04G5/00 301Z
   F16B7/04 301M
【請求項の数】3
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2018-132092(P2018-132092)
(22)【出願日】2018年7月12日
【審査請求日】2019年1月16日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】514089962
【氏名又は名称】リーラック機材株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100087491
【弁理士】
【氏名又は名称】久門 享
(74)【代理人】
【識別番号】100104271
【弁理士】
【氏名又は名称】久門 保子
(72)【発明者】
【氏名】小松 龍夫
【審査官】 村田 泰利
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−285767(JP,A)
【文献】 特許第5913228(JP,B2)
【文献】 実開昭51−012408(JP,U)
【文献】 韓国登録特許第10−1575091(KR,B1)
【文献】 特開2008−106531(JP,A)
【文献】 特開2005−076391(JP,A)
【文献】 特開2003−027739(JP,A)
【文献】 特開2008−014097(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04G 1/00−7/34
F16B 7/00−7/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
開いた状態でX形に交差し、折り畳み可能な一組の筋交いからなる交差筋交いの下方付近に設置される枠組足場用下残であって、前記交差筋交いの下方付近に水平に架け渡される下桟本体と、当該下桟本体の両端部にそれぞれ取り付けられ、前記筋交いにそれぞれ連結される端部連結金具とを備え、前記端部連結金具は、前記筋交いの長手方向にスライド自在に取り付けられたスライド金具と、当該スライド金具と前記下桟本体端部との間に取り付けられ、前記スライド金具と前記下桟本体の端部にそれぞれ連結されたリンク金具とを備え、かつ前記リンク金具と前記スライド金具、および前記リンク金具と前記下残本体の端部は、それぞれ、前記交差筋交いがX形に開くと同時に、かつ前記スライド金具が前記交差筋交いの長手方向にスライドすると同時に、前記リンク金具と前記スライド金具との連結部、前記リンク金具と前記下桟本体の端部との連結部を軸に、前記交差筋交いの面内で回転可能とされていることを特徴とする枠組足場用下桟。
【請求項2】
請求項1記載の枠組足場用下桟において、前記スライド金具は、前記筋交いに脱着可能に取り付けられていることを特徴とする枠組足場用下桟。
【請求項3】
開いた状態でX形に交差し、折り畳み可能な一組の筋交いからなる交差筋交いの下方付近に設置される枠組足場用下残の端部を前記筋交いに連結する枠組足場用下桟の端部連結金具であって、前記筋交いの長手方向にスライド自在に取り付けられたスライド金具と、当該スライド金具と前記下桟本体の端部との間に取り付けられ、前記スライド金具と前記下桟本体の端部にそれぞれ連結されたリンク金具とを備え、かつ前記リンク金具と前記スライド金具、および前記リンク金具と前記下残本体の端部は、それぞれ、前記交差筋交いがX形に開くと同時に、かつ前記スライド金具が前記交差筋交いの長手方向にスライドすると同時に、前記リンク金具と前記スライド金具との連結部、前記リンク金具と前記下桟本体の端部との連結部を軸に、前記交差筋交いの面内で回転可能とされていることを特徴とする枠組足場用下桟の端部連結金具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建築、土木などの建設現場で仮設される枠組足場の交差筋違いに、作業員の転落防止を目的に設置される枠組足場用下桟および枠組足場用下桟の端部連結金具に関し、特に設置間隔の狭い建枠間(例えば1.2m以下)に設置される交差筋交いに設置しても、交差筋交いをコンパクトに折り畳むことができ、しかも既製の交差筋交いへの後付けもできるようにしたものである。
【背景技術】
【0002】
枠組足場は、既定の鋼管を用いて工場製作されたユニットの建枠を所定間隔に建付け、各建枠間を交差筋交いで固定し、かつ隣接する各建枠間につかみ金具付き布枠(以下「足場板」)を架け渡すことにより複数スパンおよび複数段に仮設され、建築、土木などの建設現場で広く用いられている。
【0003】
また、この種の枠組足場には、各建枠間の交差筋交いとその下側に位置する足場板との間に大きな開口部が生じるため、特に高所においては、この開口部から作業員が誤って転落するおそれがあり作業員の安全上の課題があった。
【0004】
このため、枠組足場の仮設時には、各階の足場板の床面より高さ40cm以下の位置に作業員の転落防止を目的とした枠組足場用下桟を設置することが義務付けられている。
【0005】
この種の枠組足場用下桟として、交差筋交いに先付けされ、交差筋交いを中間の回転ピンを軸に回転させX形に開くと、交差筋交いの下方付近に水平に設置することができ、また交差筋交いを折り畳むと交差筋交いの長手方向に添った状態に折り畳めるように構成されたものが知られている。
【0006】
例えば、特許文献1には、下桟本体と当該下桟本体の両端部にそれぞれ取り付けられ、交差筋交いの端部扁平部の近傍にそれぞれ連結された固定金具およびスライド金具とからなる枠組足場用下桟が開示されている。
【0007】
簡単に説明すると、スライド金具の貫通孔を一方の交差筋違いの端部扁平部が貫通し、スライド金具は、交差筋違いの端部扁平部の手前で位置決めされている。
【0008】
固定金具は、他方の交差筋違いの端部扁平部の手前に締め付けボルトによって固定され、固定金具は下桟本体の回動範囲を決める締め付けボルトと回動軸を兼ねている締め付けボルトおよび固定金具自体を開閉するための蝶番とから構成されている。
【0009】
特に、スライド金具の貫通孔と交差筋交いとの間に隙間を有し(特許文献1の図4参照)、かつ固定金具の締め付けボルトが下桟本体の回転軸になっていることにより、枠組足場用下桟はスライド金具が交差筋交いに対して動ける範囲で交差筋交いと共に折り畳めるようになっている。
【0010】
また、特許文献2には、枠状開口部を具えたスライド金具を両端に固設した交叉筋交い用保護用桟が開示されている。当該保護用桟は、スライド金具を交叉筋交いのX形状に開いた筋かい材の夫々の下端に挿通させることによって、筋かい材に対して摺動自在に取付けると共にスライド金具の枠状開口部を、筋かい材の引き抜けが阻止される寸法に規制する抜止め用金具を保護用桟の両端部に固設することにより構成されている。
【0011】
特に、スライド金具の枠状開口部を交叉筋交いのX形状に開いた筋かい材の夫々の下端が貫通することにより、スライド金具が筋かい材に対して摺動自在に取付けられていることで、保護用桟は、スライド金具が筋かい材に対して動ける範囲で交差筋交いと共に折り畳めるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】実用新案登録第3151937号
【特許文献2】特開平11-223011号公報
【特許文献3】特開2010-275777号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
特許文献1,2に開示された枠組足場用下桟(特許文献2では「保護用桟」)は、いずれも、スライド金具の貫通孔(特許文献2では「枠状開口部」)と当該貫通孔を貫通する筋かい間の隙間により、スライド金具が動ける範囲でのみ、交差筋交いと共に折り畳めるようになっている。
【0014】
このため、枠組足場用下桟がスライド金具側の端部を回転軸に回転可能な範囲には自ずと限界があり、特に狭い間隔(1.2m以下)の建枠間に設置される交差筋交いに設置すると、交差筋交いを最後までコンパクトに折り畳むことができないという課題があった。
【0015】
また、既製の交差筋交いに設置するには、スライド金具の貫通孔に筋交いをその端部から通す必要があるため、既製の交差筋交いへの取り付けがきわめて面倒か、取付けができないという課題があった。
【0016】
本発明は、以上の課題を解決するためになされたもので、特に設置間隔の狭い建枠間(例えば、1.2m以下)に設置される交差筋交いに設置しても、交差筋交いをコンパクトに折り畳むことができ、しかも既製の交差筋交いにも後付けできるようにした枠組足場用下桟を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明は、開いた状態でX形に交差し、折り畳み可能な一組の筋交いからなる交差筋交いの下方付近に設置される枠組足場用下残であり、前記交差筋交いの下方付近に水平に架け渡される下桟本体と、当該下桟本体の両端部にそれぞれ取り付けられ、前記筋交いにそれぞれ連結される端部連結金具とを備え、前記端部連結金具は、前記筋交いの長手方向にスライド自在に取り付けられたスライド金具と当該スライド金具と前記下桟本体の端部間に設置され、かつ前記スライド金具および前記下桟本体の端部に前記交差筋交いの面内で回転可能に連結されたリンク金具とから構成されていることを特徴とするものである。
【0018】
また、既製の交差筋交いに後付けできるように、端部連結金具を交差筋交いに脱着可能に取り付けることにより適用範囲を広げることができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、特に下桟本体の両端部に取り付けられた端部連結金具が、交差筋交いの筋交いにスライド自在に取り付けられたスライド金具と当該スライド金具と前記下桟本体の端部間に設置され、かつ前記スライド金具と前記下桟本体の端部に前記交差筋交いの面内で回転可能に連結されたリンク金具とから構成されていることで、下桟本体の端部は筋交いに対して2か所で回転することが可能なため、下桟本体は筋交いに対してほぼ180°の範囲で自由に回転することができる。
【0020】
これにより、設置間隔の狭い(1.2m以下)に建枠間に設置される交差筋交いに設置する場合でも、折り畳む際は、交差筋交いの側部にほぼ完全に添わせた状態にコンパクトに折り畳むことができる。
【0021】
また、スライド金具は、筋交いに脱着可能に取り付けられているため、既製の交差筋交にも後付けすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の一実施形態であって、枠組足場用下桟が設置された枠組足場を図示したものであり、図1(a),(b)は枠組足場の一部正面図である。
図2図1(a),(b)におけるイ−イ線端面図である。
図3】交差筋交いおよび交差筋交いと共に折り畳まれた枠組足場用下桟の正面図である。
図4】端部連結金具の分解斜視図である。
図5図1(a),(b)におけるロ部拡大図である。
図6】本発明の他の実施形態であって、枠組足場用下桟が設置された枠組足場を図示したものであり、図6(a),(b)は枠組足場の一部正面図である。
図7図6(a),(b)におけるハ部拡大断面図である。
図8】スライド金具を図示したものであり、図8(a),(b)はそれぞれスライド金具の平面図、側面図である。
図9】リンク金具を図示したものであり、図9(a),(b)はそれぞれリンク金具の平面図、側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1図5は本発明の一実施形態であって、枠組足場の一部を図示したものである。図において、複数の建枠1を所定間隔に配置すると共に、各建枠1,1間を交差筋交い2によって固定し、かつ隣接する各建枠1,1の横地1a,1a間に足場板3を架け渡すことにより複数間隔および複数段に仮設されている。
【0024】
交差筋交い2は、2本の筋交い2a,2aを中間の連結ピン2bを軸に回転して折り畳めるように構成されている。すなわち、2本の筋交い2a,2aが連結ピン2bを軸に回転してX形に開き(図1(a),(b)参照)、また、反対方向に回転してI形に閉じる(折畳める)ように構成されている(図3参照)。
【0025】
さらに、各筋交い2a,2aの両端部に扁平部2c,2cが形成され、当該扁平部2c,2cを隣接する建枠1,1の縦地1b,1bの側面部に連結することにより建枠1,1間に脱着可能に設置されている。なお、筋交い2a,2aは建枠1の横地1aおよび建地1bより小径の鋼管から形成されている。
【0026】
また、各交差筋交い2と各足場板3間に生じる開口部A内の、足場板3より高さ40cm以下の位置に、作業員の転落防止を目的とした枠組足場用下桟4が水平に設置されている。
【0027】
枠組足場用下桟4は、下桟本体5と当該下桟本体5の両端部にそれぞれ取り付けられた一組の連結金具6,6とから構成され、連結金具6は、筋交い2aの下端部に当該筋交い2aの長手方向にスライド自在に取り付けられたスライド金具7と、当該スライド金具7と下桟本体5の端部間に設置されたリンク金具8とから構成されている(図4参照)。
【0028】
スライド金具7はリンク金具8側に開口し、かつリンク金具8側を除く筋交い2aの三方を囲む溝形状に形成されている。また、リンク金具8側に平行に延びるフランジ部7a,7aが形成され、当該フランジ部7a,7aは、リンク金具8の、後述するフランジ部8a,8aの内側に連結ボルト9によって回転自在にかつ脱着可能に連結されている。
【0029】
なお、スライド金具7は、筋交い2aの長手方向に自由にスライドするが、扁平部2cで位置決めされて筋交い2aの端部から外れないように設置されている。
【0030】
リンク金具8は下桟本体5の長手方向に所定長に形成されている。また、筋交い2a側に開口する溝形状に形成され、かつ筋交い2aおよび下桟本体5を内包可能な溝幅および深さに形成されている。
【0031】
さらに、スライド金具7側の端部にスライド金具7方向に平行に延びるフランジ部8a,8aが形成され、当該フランジ部8a,8aはスライド金具7のフランジ部7a,7aの外側に連結ボルト9によって回転自在にかつ脱着可能に連結されている。
【0032】
下桟本体5は筋交い2aとほぼ同径の鋼管より形成され、かつX形に開いた筋交い2a,2aの端部間の間隔に合わせて最適な長さに形成されている。
【0033】
また、下桟本体5の両端部5a,5aはリンク金具8の端部溝内に挿入され、かつ端部溝内の両側部に連結ボルト10によって回転自在にかつ脱着可能に連結されている。
【0034】
このような構成において、筋交い2a,2aが中間の連結ピン2bを中心に回転してX形に開くと同時に、スライド金具7,7が筋交い2a,2aの端部方向にそれぞれスライドし、両端扁平部2c,2cの位置で停止する。
【0035】
また、スライド金具7,7の動きと並行してスライド金具7とリンク金具8との連結部、下桟本体5の端部とリンク金具8との連結部が、それぞれ連結ボルト9と10を軸に回転することにより、枠組足場用下桟4は交差筋交い2の下方付近、すなわち、筋交い2a,2aの下端部間にほぼ水平に延びた状態に架け渡される。これにより交差筋交い2と足場板3間の開口部Aが狭められて、作業員の安全が確保される。
【0036】
なお、図示するように、X形に開いた筋交い2a,2aの開きが少々狭い場合、筋交い2a,2aの下端部間に架け渡された枠組足場用下桟4は、必ずしも水平にはならず、自重によりスライド金具7とリンク金具8との連結部、および下桟本体5の端部とリンク金具8との連結部で下方に若干折れ曲がった状態に設置されるが、下桟本体5の両端部がリンク金具8の端部溝内の底部8bに突き当たって、下桟本体5の端部とリンク金具8との連結部における回転が阻止されることで(図5参照)、下桟本体5の位置がそれ以上に下がることはない。また、作業員が下桟本体5に足を掛けたとしても、その衝撃で下桟本体5がその長手方向にブラブラ揺れ続けることもない。
【0037】
一方、筋交い2a,2aが連結ピン2bを中心に回転してI形に閉じると同時に、スライド金具7,7は筋交い2a,2aの中央方向にスライドすると共に、スライド金具7とリンク金具8との連結部と、下桟本体5の端部とリンク金具8との連結部がそれぞれ連結ボルト9、10を軸に回転することにより、枠組足場用下桟4の下桟本体5とリンク金具8は筋交い2a,2aの側部にほぼ棒状に連なって添え付けられる(図3参照)。
【0038】
この場合、特にスライド金具7とリンク金具8との連結部、および下桟本体5の端部とリンク金具8との連結部の二か所で、連結金具6が自由に回転することで、下桟本体5は筋交い2aに対してほぼ180度の範囲で回転することができるため、枠組足場用下桟4は下桟本体5が短くても筋交い2a,2aの側部にほぼ密着する状態に折り畳むことができる。
【0039】
なお、図3は、交差筋交い2の筋交い2a,2aと枠組足場用下桟4の位置関係を理解しやすいように、完全に折り畳まれる前の状態を図示したものである。
【0040】
図6図8は、本発明の他の実施形態を図示したもので、連結金具6は、先の実施形態で説明したリンク金具8に替えてリンク金具11を備えている。
【0041】
リンク金具11は、下桟本体5の長手方向に所定長に形成され、また、筋交い2a側に開口する溝形状に形成され、かつその内法幅は筋交い2aおよび下桟本体5を内包可能な広さに形成されている。
【0042】
さらに、スライド金具7側の端部にスライド金具7方向に平行に延びるフランジ部11a,11aが形成され、また、下桟本体5側の端部に下桟本体5方向に平行に延びるフランジ部11b,11bが形成されている。
【0043】
そして、フランジ部11a,11aはスライド金具7のフランジ部7a,7aの内側に連結ボルト9によって回転自在にかつ脱着可能に連結され、また、フランジ部11b,11bは下桟本体5の端部両側に連結ボルト10によって回転自在にかつ脱着可能に連結されている。その他の構成は、図1〜5で説明した実施形態とほぼ同じである。
【0044】
この実施形態によれば、特に下桟本体5の端部とリンク金具11との連結部がほぼ360°自由に回転するため、建枠1,1間の間隔の変更に自由に対応することができる。すなわち、下桟本体5とリンク金具11との連結部が直角になる位置まで、建枠1,1間の距離が狭まる場合にも対応することができる。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明は、特に設置間隔の狭い建枠間(1.2m以下)に設置される交差筋交いに設置しても、交差筋交いをコンパクトに折り畳むことができ、しかも既製の交差筋交いに後付けすることもできる。
【符号の説明】
【0046】
1 建枠
1a 建地
2 交差筋交い
2a 筋交い
2b 連結ピン
2c 扁平部
3 足場板
4 枠組足場用下桟
5 下桟本体
6 連結金具
7 スライド金具
7a フランジ部
8 リンク金具
8a フランジ部
9 連結ボルト
10 連結ボルト
11 リンク金具
11a フランジ部
11b フランジ部
【要約】
【課題】設置間隔の狭い建枠間に設置された交差筋交いに設置しても、交差筋交いをコンパクト折り畳むことができ、しかも既製の交差筋交いへの後付けも可能にした枠組足場用下桟及び端部連結金具を提供する。
【解決手段】枠組足場用下桟4は、交差筋交い2の下方付近に水平に架け渡される下桟本体5と、下桟本体5の両端部にそれぞれ取り付けられ、筋交い2a,2aに連結される端部連結金具6とから構成する。端部連結金具6はスライド金具7とリンク金具8とから構成する。スライド金具7は筋交い2aにその長手方向にスライド自在に取り付ける。リンク金具8はスライド金具7と下桟本体5の端部間に設置し、かつスライド金具7及び下桟本体5の端部にそれぞれ連結ボルト9,10によって交差筋交い2の面内で回転可能に連結する。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9