【課題を解決するための手段】
【0008】
本出願人は、その表面状態の監視を容易にするために、少なくとも1つの発光化合物を組み込んだ研磨装置を開発した。
【0009】
このようにして、研磨装置の製造の終わりに、その使用中にも研磨装置の状態を制御することができ、それにより、研磨装置を適時に交換することができる。
【0010】
より具体的には、本発明は、
−基材、
−基材の少なくとも一部を覆うバインダC1、
−少なくとも部分的なコーティングC2を有する研磨粒子、
−バインダC1及びC2で被覆された研磨粒子を少なくとも部分的に被覆するコーティングC3、及び、
−少なくとも1つの発光化合物
を備える、研磨鋸引き又は研磨基材に関する。
【0011】
この研磨基材において、C2で被覆された前記研磨粒子は、バインダC1及びコーティングC3に接触する。
【0012】
さらに、有利には、バインダC1は、基材を一体的に被覆し、コーティングC2は、研磨粒子を一体的に被覆し、コーティングC3は、バインダC1及び研磨粒子を一体的に被覆する。これらの特性は、当然のことながら、あらゆる使用前の新しい研磨基材に関するものである。
【0013】
基材は、特に、鋼線、織物及び金属板を含む群から選択してもよい。それは、例えば、鋸引きワイヤ、研磨布又は砥石車であってもよい。
【0014】
有利には、基材は、鋼鉄コアを含み、円形断面を有するワイヤであり、有利には60マイクロメートルから1.5ミリメートルの範囲の直径を有する鋼線である。
【0015】
切断すべき材料に従って鋼線のコアの直径を適合させることは、当業者の能力の範囲内である。したがって、200マイクロメートルから1ミリメートルの範囲の直径を有するコアは、インゴット中のシリコンレンガを切断するのに特に適している。しかしながら、70から200マイクロメートルの範囲内の直径を有するコアは、特に、レンガ内のシリコンウエハを切断するのに適している。
【0016】
ワイヤコアは、一般に、有利には2000又は3000MPaを超えるが、一般的には5000MPa未満の引張強度を有するワイヤの形態で現れる。
【0017】
一方、コアは、有利には1%を超える、より有利には2%を超える破断点伸び、すなわち破断する前のコアの長さの増加を有することができる。しかし、好ましくは、10又は5%未満に維持される。
【0018】
有利には、ワイヤコアは、導電性材料、すなわち、20℃で10
−5オーム・m未満の抵抗率を有する材料、特に鋼で作られる。
【0019】
鋼コアは、特に、炭素鋼、フェライト系ステンレス鋼、オーステナイト系ステンレス鋼及び黄銅メッキ鋼からなる群から選択された材料から製造することができる。炭素鋼は、好ましくは、この元素の重量で0.6〜0.8%含有する。
【0020】
バインダC1は、研磨粒子を基材に付着させることを可能にする。
【0021】
バインダC1は、好ましくは金属性である。これは、特に、ニッケル及び/又はコバルト層、例えば、Ni/Co合金の重量に対して20〜85重量%、有利には37〜65重量%の範囲のコバルト含有量を有するニッケル/コバルト合金であり得る。
【0022】
「層」とは、均質な組成を有する基材を覆う膜を意味する。
【0023】
有利には、コーティングC3もまた金属性である。これは、特に、Ni/Co合金の重量に対して10〜90重量%、有利には20〜85重量%、さらに有利には37〜65重量%の範囲のコバルト含有量を有するニッケル/コバルト合金からなるニッケル及び/又はコバルト層であり得る。
【0024】
しかし、バインダC1及びコーティングC3は、金属又は金属合金、例えば互いに異なるNi/Coで作られることが有利である。
【0025】
したがって、基材と接触するバインダC1は、基材上に研磨粒子が維持されていることを確認するために、コーティングC3の硬度よりも高い硬度を有することができる。
【0026】
コーティングC3は、一般に磨耗に対して非常に耐性があるが、亀裂を防止するために延性も有する。このような割れの問題は、基材がワイヤである場合、より具体的にはワイヤが機械的に張られた場合に遭遇する可能性がある。このためには、コーティング層C3が十分な延性を有することが好ましい。この点に関して、ワイヤが単純な引張り試験にかけて破断するまで、ワイヤを外層の延性が十分であるかどうか観察することができる。
【0027】
特定の実施形態によれば、バインダC1及びコーティングC3は、Ni/Co合金(C1からC3から独立した)の重量に対して20〜85重量%の範囲のコバルト含有量を有するニッケル/コバルト合金で作られる。この場合、コーティングC3は、バインダC1より多くのコバルトを含有するNi/Co合金で作られることが有利である。従って、コーティングC3は、高いコバルト含有量により良好な耐摩耗性を有する。さらに、コーティングC3は、その適合した組成によりバインダC1の合金の硬度特性よりも高い硬度特性を有し、層C3は、より高いコバルト含有量により層C1よりも硬い。
【0028】
別の具体的な実施形態によれば、特にNi/Co合金からなるバインダC1又はコーティングC3の硬度は、硫黄の導入によって改善され得る。これは、特に、バインダC1又はコーティングC3の層を形成することを可能にする電解質浴にサッカリンナトリウム(C
7H
4NO
3S、Na、2H
2O)を導入することによって、以下に記載される方法に従って実施され得る。
【0029】
したがって、例えばNi/Co合金からなるバインダC1及び/又はコーティングC3は、重量で100〜1000ppm(百万分率)の硫黄、好ましくは重量で300〜700ppmの硫黄を含有することができる。
【0030】
バインダC1のみが硫黄を含有することが好ましい。実際、硫黄の添加は、バインダの硬度を増加させるが、それはその延性を低下させる。コーティングC3の硫黄含有量が高いと、特に基材が切断領域で引っ張られたワイヤである場合に、クラックを引き起こす可能性がある。このような亀裂は、水を生じさせ、それは、基材をバインダとの電解接触状態に置く。これは、基材の腐食をもたらし、徐々に無駄になる。
【0031】
バインダC1及びコーティングC3は、金属、特にNi/Co系金属合金の連続的な電解析出によって特に得ることができる。
【0032】
バインダC1及びコーティングC3を形成する金属層は、300から800Hv、有利には300から500Hvの範囲の硬度を有することが有利である。
【0033】
金属又は合金層(C1及びC3)の硬度は、当業者の一般的な知識の範囲内の技術に従って、微小硬度試験機によって測定される。ビッカース圧子が一般に使用され、層の厚さに適合する荷重が加えられる。そのような荷重は、一般に1グラム重から100グラム重の範囲である。ビッカース圧子によって残されたマークが層の厚さに比べて(小さな荷重であっても)大き過ぎると、ヌープ圧子(より狭い)を使用することができ、換算表を用いてヌープ硬度値をビッカース硬度に変換することができる。
【0034】
既に示されているように、研磨粒子は、C2の層で被覆されている。コーティングC2は、有利には金属性であり、より有利には、ニッケル、コバルト、鉄、銅及びチタンを含む群から選択される材料で作られる。
【0035】
一方、研磨粒子は、炭化ケイ素SiC、シリカSiO
2、タングステンカーバイドWC、窒化ケイ素Si
3N
4、立方晶窒化ホウ素cBN、二酸化クロムCrO
2、酸化アルミニウムAl
2O
3、ダイヤモンド、及び、ニッケル、鉄、コバルト、銅若しくはチタン、又はそれらの合金で予め被覆されたダイヤモンドで作られる。
【0036】
特定の実施形態によれば、研磨基材は、複数の異なるタイプの研磨粒子を含むことができる。
【0037】
例えば、研磨基材が研磨ワイヤである場合に切断される材料に応じて、研磨基材の使用に応じて適切なバインダC1/研磨粒子の組み合わせを選択することは、当業者の能力の範囲内である。
【0038】
研磨粒子は、バインダC1及びコーティングC3と異なるコーティングC2で覆われた粒子から形成される。コーティングC2は、各粒子を少なくとも部分的に、有利には一体的に覆う。ダイヤモンド粒子のような粒子を覆う材料は、例えばニッケル、コバルト、鉄、銅又はチタンである。
【0039】
粒子、すなわち粒子及びコーティングC2の全直径は、有利には1マイクロメートルから500マイクロメートルの範囲である。基材が鋼線である場合、粒径は、鋼線コアの直径の3分の1未満であることが好ましい。したがって、特定の実施形態によれば、粒径は、0.12mmの直径を有するコアを有するワイヤの場合、10から22の範囲内であり得る。
【0040】
直径とは、粒子が球状でない場合の粒子の最大直径(または最大寸法)を意味する。
【0041】
有利には、粒子を覆うコーティングC2は、研磨ワイヤ製造温度(研磨粒子の電解析出−以下に記載される方法を参照)において強磁性材料で作られる。ニッケル、鉄及びコバルトはその例である。このような金属は、合金化されていてもよく、硫黄及びリンなどの硬化元素を含んでいてもよい。リンはニッケルの強磁性を低下させ、この場合、その濃度は制限されるべきであることに注意すべきである。
【0042】
さらに、コーティングC2を形成する材料は、有利には導電性である。
【0043】
コーティングC2は、研磨粒子を少なくとも部分的に、有利には一体的に覆う。しかしながら、本発明による研磨基材の使用中に、切断される材料又は研磨される材料と接触する粒子部分は、コーティングを含まず、後者は、コーティングC3と同様の方法で、最初の切断操作から同様に摩耗する。
【0044】
被覆された粒子の総質量に対するコーティングC2の質量は、有利には、特にダイヤモンド粒子の場合、10%〜60%の範囲である。
【0045】
コーティングC2は、特に、本発明による研磨基材の製造方法において、砥粒/研磨粒子を使用する前に、粒子上に堆積させることができる。各粒子上にコーティングC2を堆積させるために実施され得る技術は、特にカソードスパッタリングを含むが、電気分解、化学気相蒸着(CVD)、及び無電解ニッケルメッキも含む。
【0046】
一般に、研磨基材の表面の5から50%は、研磨粒子によって占有され、ワイヤが新品の場合には、それ自体がおそらくコーティングC3で覆われる。
【0047】
既に示したように、本発明による研磨基材は、少なくとも1種の発光化合物を含む。この化合物は、有利には、発光粒子、有利には無機発光粒子、より有利には蛍光無機粒子の形態で現れる。
【0048】
無機発光粒子は、有利には、前記発光化合物が、金属酸化物、金属三二酸化物、金属オキシフッ化物、金属バナジン酸塩、金属フッ化物及びこれらの混合物に基づく、有利には、これらを含む群から選択され得る。
【0049】
それらはまた、Y
2O
3、YVO
4、Gd
2O
3、Gd
2O
2S、LaF
3及びこれらの混合物を含む群から選択され得る。
【0050】
粒子は、有利には、ランタニド族又は遷移元素族で1つ又は複数の活性中心でドープされる。
【0051】
さらに、発光粒子を混合物として使用して、発光光学コードを作製することができる。
【0052】
有利には、発光粒子は、ランタニド族のイオン、有利にはユーロピウムでドープされる。発光の強度は、ドーピング速度に依存し、最大値を通過し得る。したがって、これらの粒子のドーピングは、粒子を形成する金属のモル数に対して0.5〜50%、より有利には1〜5%の範囲で変えることができる。
【0053】
基材をマーキングするために、複数のマーカー、すなわち複数の発光粒子を使用することができる。この場合、取り込まれた各粒子の種類の量は異なっていてもよい。さらに、各タイプの粒子は、それ自体の特徴を有することができる。言い換えれば、基材認証は、異なる波長の複数の粒子を検出することを必要とすることがある。
【0054】
したがって、異なるマーカーのそれぞれの割合を変化させることによって、発光信号の相対強度を考慮して複数の光学コードを作製することができる。
【0055】
特定の実施形態によれば、粒子は、同じ粒子内に、異なる波長で検出可能な異なる光学特性を含むことができる。それらは、例えば、二重シグネチャー又は三重シグネチャーの粒子である。
【0056】
一般に、粒子は、球形、立方体、円筒形、平行六面体の形状を有することができる。
【0057】
粒径は、それらの最大平均寸法、すなわち、それらが球形を有するときの直径、ロッドの形状にあるときの平均長さによって定義される。
【0058】
したがって、本発明の文脈において、発光粒子は、有利には4から1000ナノメートルの範囲の平均サイズを有する粒子である。
【0059】
好ましい実施形態によれば、粒子はナノ粒子である。
【0060】
有利には、平均ナノ粒子の大きさは4から100ナノメートル、より有利には20〜50ナノメートルの範囲である。
【0061】
さらに、粒子、より有利にはナノ粒子は、特にポリシロキサン又は酸化ケイ素マトリックス中にカプセル化(被覆)することができる。新しいポリシロキサン又はシリカ表面は、次いで、アミノプロピルトリエトキシシランのような置換アルコキシシラン又は同族の誘導体のようなオルガノシランカップリング剤で官能化することができる。ポリシロキサン表面の形成又はこの表面の官能化は、溶媒中の分散及び分散中の粒子安定性を改善することを可能にする。さらに、このような粒子の表面改質は、粒子の親水性/疎水性に影響を及ぼし、バインダC1、コーティングC2又はコーティングC3内の無機発光粒子の親和性及び拡散性を改変し得る。したがって、発光粒子分布のより良好な均質性が得られる。
【0062】
粒子が被覆されると、その平均サイズも上記のサイズ範囲内にとどまる。一般に、コーティングは、平均粒径を5から15ナノメートルのオーダーで増加させる。
【0063】
本発明による研磨基材は、1種又は複数種の発光化合物を含むことができる。そのため、7つの特定の実施形態によれば、研磨基材は、以下の組合せのうちの1つを含むことができる:
−バインダC1中の発光化合物CL1;
−コーティングC2中の発光化合物CL2;
−コーティングC3中の発光化合物CL3;
−バインダC1及びコーティングC2中の2つの発光化合物CL1及びCL2;CL1及びCL2は、互いに異なる。
−バインダC1及びコーティングC3中の2つの発光化合物CL1及びCL3;CL1とCL3は互いに異なる。
−コーティングC2及びコーティングC3中のそれぞれ2つの発光化合物CL2及びCL3;CL2とCL3は互いに異なる。
−バインダC1、コーティングC2及びコーティングC3中のそれぞれ3つの発光化合物CL1、CL2及びCL3;CL1、CL2及びCL3は互いに異なる。
【0064】
本発明はまた、本発明による研磨基材を調製することを可能にする方法に関する。この方法は、
−研磨粒子を含有する電解質浴B
1を通過させることによって、バインダC1及び、場合によっては磁気研磨粒子の基材上における電着によって研磨基材を形成する段階であって、研磨粒子が少なくとも部分的なコーティングC2を有し、バインダC1が基材を少なくとも部分的に、有利には一体的に覆う段階と、
−電解液浴B2を通過させることによって、コーティングC3を電着する段階であって、コーティングC3がバインダC1及び研磨粒子を少なくとも部分的に、有利には一体的に覆い、研磨粒子がバインC1及びコーティングC3と接触している段階と、
−バインダC1、コーティングC2又はコーティングC3のうちの少なくとも1つの層に少なくとも1つの発光化合物を組み込む段階と、を含む。
【0065】
この方法では、少なくとも1つの発光化合物が研磨基材に一体化される。既に示されているように、バインダCC1及び/又はコーティングC2及び/又はコーティングC3に組み込まれていてもよい。
【0066】
特定の実施形態によれば、発光化合物CL1をバインダC1中に組み込むために浴B1に導入することができる。
【0067】
別の特定の実施形態によれば、発光化合物CL2は、コーティングC2に予め導入されてもよい。
【0068】
別の具体的な実施形態によれば、発光化合物CL3を、浴B2に導入して、コーティングC3に組み込むことができる。
【0069】
一般に、発光化合物は、均質な水溶液(浴B
1及び/又は浴B
2)中で、発光ナノ粒子又はナノコロイドの水溶液の形態で導入される。次いで、得られた水溶液を、基材上に電着(又はガルバニ堆積)する既知の方法を適用する。
【0070】
発光化合物がバインダC1又はコーティングC3と一体化される場合、その量はバインダC1又はコーティングC3の重量に対して0.05から5重量%、有利には0.1から1重量%に達することができる。
【0071】
そのようなドーピングを提供するために、発光化合物は、浴B
1又はB
2中に0.01から1g/100の範囲の濃度、有利には0.5から1g/100の濃度を有することができる。
【0072】
発光化合物がコーティングC2と一体化される場合、その量は、コーティングC2の重量に対して0.05重量%から5重量%、有利には0.1から1重量%であり得る。
【0073】
発光化合物CL2は、CVDによって有利に堆積された金属層で被覆された研磨粒子が沈降する電解質浴のために、C2中に組み込まれる。
【0074】
有利には、電解質浴B
1及びB
2は、バインダC1及びコーティングC2を形成する金属イオンを含む。それらは、特に、少なくともコバルトイオン及び/又はニッケルイオンを含むことができる。
【0075】
実際には、Co
2+及びNi
2+イオンは、一般に浴B
1及びB
2に導入される。しかしながら、他の程度の酸化も共存することがあるが、一般に、電解質浴中の微量濃度の少数である。
【0076】
有利には、この方法はまた、電着の前に、以下のステップの少なくとも1つを含むことができる。
−基材をアルカリ性媒体中で脱脂する。
−酸性媒体中で基質を酸洗する。
【0077】
浴B
2は、浴B
1とは異なるニッケルイオン及びコバルトイオンなどの金属イオンの組成を有していてもよい。浴B
2は、有利には研磨粒子を含まない。
【0078】
特定の実施形態によれば、コーティングC3は、純粋なコバルト、良好な耐摩耗性を有する金属で作られてもよい。
【0079】
特定の実施形態によれば、コーティングC3は、1つ又は複数の層によって覆われてもよい。コーティングC3を覆う可能な層は、浴B
2の通過を繰り返すことによって、又はCo IIイオン及びNi IIイオンを含む少なくとも別の電解浴を通過させることによって得ることができる。
【0080】
有利には、浴B
1及びB
2、場合によっては他の浴は、互いに独立して、1から150g/Lのコバルト IIイオン及び50から150g/Lのニッケル IIイオンを含む。
【0081】
他方、浴B
1は、1から100g/Lの研磨粒子を含む。
【0082】
既に示したように、バインダC1又はコーティングC3の硬度は、硫黄の混入によって改善されてもよい。
【0083】
したがって、硫黄は、サッカリンナトリウム(C
7H
4NO
3S、Na、2H
2O)を電解浴B
1又はB
2に、有利にはB
1のみに添加することによって特に導入することができる。導入される量は、1から10g/lの範囲であり、有利には5g/lのオーダーである。
【0084】
バインダC1又はコーティングC3の形成時に、浴B
1又はB
2の温度は、有利には60から90℃の範囲にある。
【0085】
方法ステップ及び使用される装置に関するさらなる詳細については、当業者は、それらの技術的知識を意識し、特に仏国特許第2988628号の内容を参照することができる。
【0086】
研磨基材が形成されたら、研磨粒子を露出させることによって製造終了時の研磨基材の性能を改善することができるラッピング工程にかけることができる。
【0087】
本発明はまた、特にケイ素、サファイア及び炭化ケイ素を含む群から選択することができる材料を鋸引き又は研磨するための、上述の研磨基材の使用にも関する。研磨基材は、シリコンウエハ製造の文脈で使用することができる。
【0088】
当業者の能力の範囲内で、研磨基材を、切断される材料又は研磨される材料に従って適合させることができる。より詳細には、研磨粒子は、切断される材料又は研磨される材料よりも硬くなるように選択される。
【0089】
本発明及び結果として得られる利点は、本発明の例示として提供される以下の非限定的な図面及び実施例からより明らかになるであろう。