(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記予約設定部は、複数の前記配送者端末から前記ボックスの予約の要求を受けて前記要求ごとに前記管理データを更新することによって、前記予約情報の示す前記予約状況に各配送者端末からの各要求に応じた前記新規予約を含める
請求項1または2に記載の宅配ボックス管理サーバ。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1〜
図10を参照して、宅配ボックス管理サーバ、宅配ボックス管理システム、および、宅配ボックス管理方法の一実施形態について説明する。なお、本実施形態では、一例として、配送される荷物が、荷物の受取人がECサイト(エレクトロニック・コマース・サイト)を通じて購入した商品である場合について説明する。
【0021】
[宅配ボックス管理システムの全体構成]
図1を参照して、宅配ボックス管理システムの全体構成について説明する。
図1に示されるように、宅配ボックス管理システムは、宅配ボックス管理サーバ10と、複数の宅配ボックス20と、1以上の利用者端末30と、配送者端末40とを備えている。配送者端末40の数は1以上であればよいが、以下では、宅配ボックス管理システムが複数の配送者端末40を備える場合について説明する。
【0022】
宅配ボックス管理サーバ10と宅配ボックス20とは、ネットワークに接続され、ネットワークを通じて相互にデータの送信および受信を行う。また、宅配ボックス管理サーバ10と利用者端末30とは、ネットワークに接続され、ネットワークを通じて相互にデータの送信および受信を行う。また、宅配ボックス管理サーバ10と配送者端末40とは、ネットワークに接続され、ネットワークを通じて相互にデータの送信および受信を行う。
【0023】
さらに、利用者端末30は、ネットワークに接続されたECサイトサーバ50と、ネットワークを通じて相互にデータの送信および受信を行う。
上述の各装置の通信に用いられるネットワークは、インターネット等の汎用の通信回線であってもよいし、各装置の通信のための専用通信回線であってもよい。また、各装置の通信に用いられるネットワークは、共通した1つのネットワークであってもよいし、独立した複数のネットワークを含んでいてもよい。
【0024】
利用者端末30は、例えば、パーソナルコンピュータやスマートフォンやタブレット端末等のコンピュータ端末に具体化される。利用者端末30は、荷物の受取人となり得る利用者に利用される。
【0025】
配送者端末40は、例えば、パーソナルコンピュータやスマートフォンやタブレット端末等のコンピュータ端末に具体化される。配送者端末40は、配送業者等、依頼を受けて荷物を配送する配送者に利用される。宅配ボックス管理システムは、互いに異なる配送者に操作される複数の配送者端末40を備えている。
【0026】
宅配ボックス20は、ロッカーとしての機能を備える装置であって、施錠可能な1以上のボックス21を有する装置である。ボックス21は、その内部に、物品を収容可能な空間を区画している。ボックス21には、ボックス21の内部における物体の有無を検出する重量センサーや赤外線センサー等のセンサーが設けられている。
【0027】
また、宅配ボックス20は、ネットワークを通じた宅配ボックス管理サーバ10と宅配ボックス20との接続処理、および、これらの装置間でのデータの送受信を行う通信部22と、各種の情報を表示する表示部23と、利用者や配送者の操作を受け付ける操作部24とを備える。さらに、宅配ボックス20は、不揮発性メモリを含み、各種のプログラムやデータを記憶する記憶部25と、CPUやRAM等の揮発性メモリを含み、記憶部25に記憶されたプログラムやデータに基づいて、各種の演算処理や宅配ボックス20の各部の制御を行う制御部26とを備える。
【0028】
表示部23は、例えば、宅配ボックス20の筐体に嵌め込まれたディスプレイに具体化され、制御部26から受けたデータに基づいて、文字等を表示する。操作部24は、例えば、表示部23に重ねられたタッチパネルに具体化され、操作部24に対する操作を信号に変換して制御部26に入力する。制御部26は、例えば、ボックス21の施錠と開錠とを制御し、また、ボックス21に荷物が出し入れされたときに、その旨を宅配ボックス管理サーバ10へ通知する処理を行う。
【0029】
宅配ボックス20の設置場所は特に限定されず、宅配ボックス20は、マンション等の住居の入口に設置されてもよいし、駅や商業施設等に設置されてもよい。複数の宅配ボックス20は、各別の場所に設置されている。
【0030】
宅配ボックス管理サーバ10は、通信部11と、記憶部12と、制御部13とを備えている。
通信部11は、ネットワークを通じて、宅配ボックス管理サーバ10と、宅配ボックス20、利用者端末30、および、配送者端末40の各装置との接続処理を実行する。また、通信部11は、宅配ボックス管理サーバ10と、上記各装置との間でデータの送信および受信を行う。また、通信部11は、制御部13による所定の処理の開始に際して、配送者端末40からの宅配ボックス20の指定を受ける機能を有し、また、配送者端末40からボックス21の予約の要求を受ける機能を有する。
【0031】
記憶部12は、ハードディスクドライブ等の不揮発性メモリから構成され、制御部13の処理に必要なプログラムやデータを記憶している。こうしたデータの一例として、記憶部12は、利用者情報データベース12a、宅配ボックス情報データベース12b、および、使用状況管理データ12cを記憶している。
【0032】
利用者情報データベース12aには、利用者に関する情報である利用者情報が利用者ごとに登録されている。利用者情報には、例えば、利用者の氏名や連絡先等が含まれる。
宅配ボックス情報データベース12bには、宅配ボックス20に関する情報である宅配ボックス情報が、宅配ボックス20ごとに登録されている。宅配ボックス情報には、宅配ボックス20の識別情報として機能するボックスIDや、宅配ボックス20の有する各ボックス21の数やサイズや、宅配ボックス20の設置エリアおよび詳細な設置場所等が含まれる。宅配ボックス20の設置エリアは、例えば、市区町村内の区域ごとや駅ごとに区分された範囲を示す。
【0033】
使用状況管理データ12cは、宅配ボックス20の使用状況に関するデータであって、宅配ボックス20ごとのデータとして、宅配ボックス20の有する各ボックス21が空いているか否かを示す空き情報や、各ボックス21の予約状況を含む。予約状況には、予約として、各ボックス21が予約されている期間である予約期間や予約者等が含まれる。使用状況管理データ12cは、ボックス21の予約状況をボックス21ごとに管理する管理データの一例である。
【0034】
なお、記憶部12には、上記データの他に、例えば、配送者に関する情報等も記憶される。
制御部13は、CPUやRAM等の揮発性メモリを含み、記憶部12に記憶されたプログラムやデータに基づいて、通信部11における通信の制御、記憶部12における情報の読み出しや書き込み、各種の演算処理等、宅配ボックス管理サーバ10の各部の制御を行う。
【0035】
制御部13は、宅配ボックス管理システムにおける宅配ボックス管理方法を実現する構成の一部として、利用者情報管理部13aと、宅配ボックス情報管理部13bと、配送状況管理部13cと、集計部13dとを備えている。
【0036】
利用者情報管理部13aは、利用者端末30から受信した利用者情報を記憶部12の利用者情報データベース12aに登録する。
宅配ボックス情報管理部13bは、利用者端末30や配送者端末40からの要求を受けて、宅配ボックス情報データベース12bに登録されている宅配ボックス情報の抽出や、宅配ボックス情報に基づくデータの生成を行う。
【0037】
配送状況管理部13cは、1つの荷物が配送される過程において必要な処理を行う。
例えば、配送状況管理部13cは、生成部として機能し、配送者端末40からの宅配ボックス20の指定を受けて、使用状況管理データ12cに基づき、指定された宅配ボックス20の有する全てのボックス21の使用状況をボックス21ごとに示すボックス使用情報を生成する。ボックス使用情報には、例えば、ボックス21の空き情報や、ボックス21の予約状況等が含まれる。すなわち、ボックス使用情報は、ボックス21の予約状況を宅配ボックス20が有する全てのボックス21に関して示す予約情報の一例である。
【0038】
また例えば、配送状況管理部13cは、予約設定部として機能し、配送者端末40からのボックス21の予約の要求を受けて、使用状況管理データ12cを更新し、該当するボックス21に、要求に応じた新たな予約を設定する。予約の設定には、予約期間や予約者の設定が含まれる。これにより、要求の対象となるボックス21の予約状況に新たな予約である新規予約が含められる。
【0039】
また例えば、配送状況管理部13cは、宅配ボックス20から、ボックス21に荷物が入れられたこと、あるいは、ボックス21から荷物が出されたことの通知を受けたとき、ボックス21内の荷物の有無に応じて、使用状況管理データ12cを更新し、該当するボックス21の空き情報が示すステータスを使用中あるいは空室のいずれかに設定する。なお、ステータスが変更される都度、使用状況管理データ12cには、ステータスが変更された日時が記録される。
【0040】
また例えば、配送状況管理部13cは、配送者端末40あるいは宅配ボックス20から受信した荷物の受取人に関する情報である受取人情報に基づいて、利用者情報データベース12aを参照し、当該荷物の受取人である利用者を特定する。そして、配送状況管理部13cは、特定した利用者の利用者情報を利用した処理を行う。例えば、配送状況管理部13cは、通知部として機能し、利用者情報を利用して利用者に対する各種の通知を行う。
【0041】
集計部13dは、使用状況管理データ12cを用いて、宅配ボックス20の過去の使用状況に関する集計を行う。こうした集計には、例えば、配送者ごとの宅配ボックス20の利用の程度の集計や、宅配ボックス20ごとの利用の程度の集計等が含まれる。集計部13dは、集計の結果を示す集計データを生成し、集計データは、例えば、宅配ボックス20の利用時間に応じた配送者への課金や、宅配ボックス20の利用状況の解析等に用いられる。
【0042】
なお、制御部13において、利用者情報管理部13a、宅配ボックス情報管理部13b、配送状況管理部13c、および、集計部13dとしての機能を有する構成は、複数のCPUや、RAM等からなるメモリ等の各種のハードウェアによって具体化されてもよく、共通する1つのハードウェアに複数の機能を与えるソフトウェアによって具体化されてもよい。こうしたソフトウェアは、記憶部12に記憶される。
【0043】
ECサイトサーバ50は、ECサイトを提供するサーバであって、ECサイトにて取り扱われている商品の販売に必要な処理、例えば、商品に関する情報の管理や商品の注文の受付けや商品の発送のために必要な処理等を行う。ECサイトサーバ50が提供するECサイトは、1つのオンライショップから構成されるサイトであってもよいし、複数のオンラインショップから構成されるオンラインモール型のサイトであってもよい。
【0044】
[宅配ボックス管理システムの処理手順]
図2〜
図10を参照して、宅配ボックス管理システムを利用して行われる荷物の配送の手順について説明する。宅配ボックス管理システムによる処理、および、荷物の配送の過程で生じる処理には、利用者情報の登録、利用者による宅配ボックス情報の利用、荷物の発送、配送者によるボックス使用情報の確認および宅配ボックス20の予約、配送者による宅配ボックス20への荷物の預入れ、利用者による宅配ボックス20からの荷物の取出し、宅配ボックス20の使用状況の集計等が含まれる。以下では、これらの処理の手順について、順に説明する。
【0045】
<利用者情報の登録>
図2を参照して、宅配ボックス管理サーバ10への利用者情報の登録の手順について説明する。
【0046】
図2に示されるように、利用者が操作する利用者端末30は、宅配ボックス管理サーバ10に接続し、利用者は、例えば、利用者情報の登録のために宅配ボックス管理サーバ10が提供するウェブページの指示に従って、利用者端末30に利用者情報を入力する(ステップS10)。
【0047】
利用者情報は、利用者に関する情報として、利用者の識別に用いられる情報と、利用者への連絡に用いられる情報とを含んでいれば、その内容は特に限定されない。利用者情報は、例えば、利用者の氏名や、利用者の電話番号や、利用者のメールアドレスを含む。また例えば、利用者情報は、荷物を利用者に直接届ける場合に用いられる住所、例えば利用者の自宅住所や、着払い等の電子決済用のクレジットカード番号等を含んでいてもよい。
【0048】
利用者端末30は、入力された利用者情報を、宅配ボックス管理サーバ10に送信する(ステップS11)。宅配ボックス管理サーバ10の利用者情報管理部13aは、利用者端末30から通信部11が受信した利用者情報を、記憶部12に記憶させる(ステップS12)。これにより、利用者情報データベース12aが構築され、利用者ごとの利用者情報が記憶部12に蓄積される。
【0049】
利用者情報管理部13aは、利用者情報の登録処理が完了すると、当該利用者情報に対応する利用者の識別情報として機能する利用者IDやパスワードを含む認証情報を利用者に割り当て、この認証情報を、通信部11を介して利用者端末30に送信する。認証情報は、例えば、利用者情報データベース12aにて利用者情報と対応付けられて、記憶部12に記憶される。
【0050】
利用者は、認証情報の入力によって宅配ボックス管理サーバ10から認証を受けた後、宅配ボックス情報の閲覧等、宅配ボックス管理サーバ10の提供する機能を利用することができる。
【0051】
<宅配ボックス情報の利用>
図3および
図4を参照して、利用者による宅配ボックス情報の利用の手順について説明する。上述のように、宅配ボックス情報の利用は、利用者端末30を通じた認証情報の入力によって宅配ボックス管理サーバ10から認証を受けた後に行われる。
【0052】
図3に示されるように、利用者が、例えば、宅配ボックス20の設置エリア等、情報を確認したい宅配ボックス20を示す条件を利用者端末30に入力することに基づき、入力された条件が利用者端末30から宅配ボックス管理サーバ10に送信されて、宅配ボックス管理サーバ10に宅配ボックス情報の送信が要求される(ステップS20)。
【0053】
宅配ボックス管理サーバ10の宅配ボックス情報管理部13bは、宅配ボックス情報データベース12bに登録されている情報のなかから、利用者端末30から通信部11が受信した上記条件に合致する宅配ボックス20の宅配ボックス情報を抽出する(ステップS21)。そして、宅配ボックス情報管理部13bは、抽出した宅配ボックス情報を含む表示データを、通信部11を介して利用者端末30に送信する(ステップS22)。
【0054】
利用者端末30は、宅配ボックス管理サーバ10から受信した上記表示データに基づく画面を表示部に表示し(ステップS23)、これによって、利用者は、宅配ボックス情報を確認することができる。
【0055】
図4は、上述の手順によって利用者端末30に表示された表示画面の一例を示す。
図4の表示画面Daに含まれる宅配ボックス情報Itは、上記条件として、宅配ボックス20の設置エリアを「秋葉原駅」とする条件が設定された場合に、宅配ボックス情報データベース12bから抽出されて利用者端末30に送信された宅配ボックス情報の一例である。
【0056】
図4に示す例では、秋葉原駅に設置されている宅配ボックス20の一覧が表示され、各宅配ボックス20について、宅配ボックス情報Itとして、宅配ボックス20のボックスIDや、設置場所の詳細や、宅配ボックス20の有するボックス21の数やサイズが表示されている。
【0057】
利用者は、利用者端末30に表示された宅配ボックス情報を確認することによって、例えば、自分が利用しやすい場所にある宅配ボックス20を知ることができる。
宅配ボックス情報データベース12bに登録されている宅配ボックス情報は、宅配ボックス20に関する情報であれば特に限定されず、宅配ボックス情報は、上述のような宅配ボックス20のボックスIDや、ボックス21の数やサイズや、宅配ボックス20の設置エリアや設置場所に加えて、例えば、宅配ボックス20の利用可能時間等を含んでいてもよい。また、宅配ボックス管理サーバ10から利用者端末30に送信される宅配ボックス情報は、各宅配ボックス20の宅配ボックス情報として宅配ボックス情報データベース12bに登録されている情報の一部であってもよい。
【0058】
<荷物の発送>
図5を参照して、配送の対象となる荷物が発送される手順、すなわち、荷物が配送者に受け渡される手順について説明する。本実施形態では、上述のように、利用者がECサイトを通じて購入した商品が、配送対象の荷物である。
【0059】
図5に示されるように、利用者端末30はECサイトサーバ50に接続し、利用者は、利用者端末30を操作して、ECサイトサーバ50が提供するECサイトにて購入する商品やその数量を選択し、商品を注文する。さらに、ECサイトの指示に従って、利用者は、商品の発送に必要な情報として、商品の受取人に関する情報である受取人情報と、商品の配送先を示す情報である配送先情報とを利用者端末30に入力する(ステップS30)。
【0060】
このとき、利用者は、配送先として、自分が商品を受け取る時に利用したい宅配ボックス20を指定する。この宅配ボックス20は、宅配ボックス情報データベース12bに登録されている宅配ボックス20であって、上述のように、利用者は、宅配ボックス情報の閲覧を通じて、登録されている宅配ボックス20を確認することができる。
【0061】
受取人情報は、例えば、受取人の氏名や電話番号を含む。すなわち、受取人の氏名は、利用者の氏名であり、受取人の電話番号は利用者の電話番号である。
配送先情報は、宅配ボックス20の設置エリアやボックスID等、宅配ボックス20を特定可能な情報を含む。配送先情報は、さらに、受取人の自宅住所等、商品を受取人に直接届ける場合に用いられる住所を含んでもよい。受取人の自宅住所は、すなわち、利用者の自宅住所である。
【0062】
なお、受取人情報や配送先情報は、ECサイトの会員情報として、予めECサイトサーバ50に登録されていてもよい。
利用者端末30に入力された情報は、ECサイトサーバ50へ送信され、こうした情報を受信すると、ECサイトサーバ50は、商品の受注処理を行う(ステップS31)。商品の受注処理には、例えば、商品の注文があったことを、ECサイトの担当者へ通知する処理や、注文の受付けが完了したことを利用者に通知する処理が含まれる。
【0063】
ECサイトの担当者は、通知を受けて、商品を揃えて梱包し、梱包された商品である荷物の配送を配送者に依頼する。このとき、配送者には、荷物とともに受取人情報と配送先情報とが伝達される。
【0064】
なお、こうした商品の梱包や荷物の配送の依頼は、ECサイトサーバ50と連動したシステムによって処理されてもよい。
<ボックス使用情報の確認および宅配ボックスの予約>
図6および
図7を参照して、配送者によってボックス使用情報が確認される手順、および、宅配ボックス20のボックス21が予約される手順について説明する。
図6は、ボックス使用情報の確認の結果、利用可能なボックス21があることが確認されて、ボックス21の予約が行われる場合の処理手順を示している。
【0065】
なお、宅配ボックス管理システムを利用する配送者は、予め、宅配ボックス管理サーバ10に登録され、宅配ボックス管理サーバ10からは、配送者に対して、配送者の識別情報として機能する配送者IDやパスワードを含む認証情報が通知される。登録に際しては、例えば、配送者の名称や連絡先等の配送者に関する情報が記憶部12に記憶される。
【0066】
配送者は、配送者端末40を通じた認証情報の入力によって宅配ボックス管理サーバ10から認証を受けた後、ボックス使用情報の確認等、宅配ボックス管理サーバ10の提供する機能を利用することができる。
【0067】
図6に示されるように、配送者が、ボックス使用情報を確認したい宅配ボックス20を指定する情報を配送者端末40に入力することに基づき、入力された情報が配送者端末40から宅配ボックス管理サーバ10に送信されて、宅配ボックス管理サーバ10にボックス使用情報の送信が要求される(ステップS40)。具体的には、配送者は、配送を依頼された荷物の配送先情報を確認し、配送先として指定されている宅配ボックス20の設置エリアやボックスIDを配送者端末40に入力する。
【0068】
宅配ボックス管理サーバ10の配送状況管理部13cは、ボックス使用情報の要求を受けると、使用状況管理データ12cに基づき、指定された宅配ボックス20のボックス使用情報を生成する(ステップS41)。そして、配送状況管理部13cは、生成したボックス使用情報を含む表示データを、通信部11を介して配送者端末40に送信する(ステップS42)。
【0069】
配送者端末40は、宅配ボックス管理サーバ10から受信した表示データに基づく画面を表示部に表示し(ステップS43)、これによって、配送者は、ボックス使用情報を確認することができる。
【0070】
配送者は、配送対象の荷物のサイズと荷物の配送予定日とを確認し、配送先として指定されている宅配ボックス20にて、配送対象の荷物を収容可能なサイズのボックス21が、配送予定日に空いているか否か、すなわち、配送予定日から所定の期間に当該ボックス21に予約が設定されていないかどうかを、ボックス使用情報を用いて確認する。配送予定日は、例えば、配送対象の荷物を配送先の宅配ボックス20まで配達できる最も近い日である。
【0071】
例えば、配送者端末40に表示されるボックス使用情報の表示画面や、この表示画面にて所定の領域を選択することによって切り替わる画面には、ボックス21の予約のための情報の入力を受け付ける領域が区画されている。配送者は、利用可能なボックス21があることが確認されると、上記領域を利用して、予約を希望するボックス21を示す例えば番号等の情報と、予約の開始希望時期とを配送者端末40に入力する。こうした情報が入力されることに基づき、入力された情報が配送者端末40から宅配ボックス管理サーバ10に送信されて、宅配ボックス管理サーバ10にボックス21の予約が要求される(ステップS44)。予約の開始希望時期は、例えば、配送予定日とされる。
【0072】
宅配ボックス管理サーバ10の配送状況管理部13cは、ボックス21の予約の要求を受けると、使用状況管理データ12cを更新して、指定されたボックス21に対して要求に応じた新規予約を設定する(ステップS45)。すなわち、配送状況管理部13cは、ボックス21の予約の要求を受けると、指定されたボックス21の予約状況のなかに、要求された予約期間と予約者とが新規予約として含められるように、使用状況管理データ12cを更新する。予約期間は、配送者端末40から受信した情報に含まれる予約の開始希望時期から、例えば3日間等の所定の期間である。この所定の期間は、例えば、宅配ボックス20の利用効率を高める観点から宅配ボックス20に1つの荷物を保管可能な期間として、宅配ボックス管理サーバ10にて予め設定される。予約者は、予約を要求した配送者であって、認証に際して配送者端末40に入力された配送者IDに基づいて特定される。
【0073】
そして、配送状況管理部13cは、複数の配送者端末40からボックス21の予約の要求を受けてこれらの要求ごとに使用状況管理データ12cを更新することによって、各ボックス21の予約状況に各配送者端末40からの各要求に応じた新規予約を含める。
【0074】
図7は、上述の手順によって配送者端末40に表示された表示画面の一例を示す。
図7の表示画面Dbには、「Ak−01」というボックスIDを有する宅配ボックス20についてのボックス使用情報が表示されている。具体的には、ボックス使用情報として、上記宅配ボックス20が有する4つのボックス21について、ボックス21の番号と、ボックス21のサイズと、現在、すなわち、ボックス使用情報の要求の受信時のボックス21の空き情報Iaとが表示されている。空き情報Iaは、ボックス21の内部に荷物が収容されていることを示す「使用中」と、ボックス21の内部に荷物が収容されていないことを示す「空室」とのいずれかのステータスを示す。
【0075】
さらに、ボックス使用情報として、現在から先の期間について、各ボックス21の予約状況Ibが表示されている。詳細には、予約状況Ibとして、各ボックス21に設定されている予約期間とその予約者とが、現在から先の期間に含まれる日ごとに表示されている。予約状況Ibには、複数の予約者による予約、すなわち、複数の配送者端末40から受け付けた複数の配送者による予約が含まれている。
【0076】
ここで、例として、配送者Aが、
図7に例示されるボックス使用情報を参照して、13日が配送予定日である中型の荷物を配送するために、宅配ボックス20のボックス21の予約を行う場合について説明する。なお、現在は10日であるとする。
【0077】
まず、配送者Aは、表示されているボックス21のサイズに基づいて、上記荷物を収容可能なボックス21を確認する。例えば、上記荷物は、「001」、「002」、「003」の各番号のボックス21には収容可能な大きさであり、「004」の番号のボックス21には収容できない大きさであると判断される。
【0078】
次に、配送者Aは、上記荷物を収容可能なボックス21のなかから、配送予定日である13日から予約期間として設定される期間の間に、予約が設定されていないボックス21を探す。ここでは、予約期間の長さを3日間とする。例えば、「001」の番号のボックス21は、13日に予約が設定されている。また、「003」の番号のボックス21は、13日には予約が設定されていないものの、14日から予約が設定されているため、13日から3日間の予約期間を確保できない。一方、「002」の番号のボックス21は、13日から3日間の間に予約が設定されていないため、予約が可能である。
【0079】
なお、「002」の番号のボックス21における現在の空き情報Iaのステータスは「使用中」であるが、現在を含む期間に設定されている予約期間は11日までであるため、13日までには荷物が取り出されて、当該ボックス21の空き情報Iaのステータスは「空室」となる予定である。
【0080】
上記荷物の配送先として「002」の番号のボックス21を利用可能であることを確認した配送者Aは、配送者端末40を操作して、「002」の番号のボックス21の13日からの予約を宅配ボックス管理サーバ10に要求する。そして、宅配ボックス管理サーバ10にて当該予約の設定が行われ、使用状況管理データ12cが更新されることに伴って、ボックス使用情報にも、当該予約が反映される。
【0081】
このように、ボックス使用情報を用いて、荷物を収容可能なボックス21に既に予約が設定されているか否かの確認が行われ、その結果に応じて、ボックス21の予約が行われる。本実施形態では、配送者が荷物の配送の依頼を受けてから、ボックス使用情報が確認され、荷物の配送予定と調整しつつ、ボックス21の予約が行われる。したがって、新規予約は、現在のボックス21の空き情報に関わらず、現在よりも後の期間のなかで既に予約が設定されていない期間に、設定される。
【0082】
なお、予約期間中に受取人による荷物の回収が行われなかった場合には、配送者によって、宅配ボックス20から荷物が回収される。この配送者による荷物の回収に要する時間を考慮して、同一のボックス21について、1つの予約期間の後に設定される予約期間は、前の予約期間から、上記配送者による荷物の回収に要する期間、例えば1日等の期間をあけて設定されることが好ましい。
【0083】
また、上述の例では、配送者が予め決めた配送予定日を基準として、各ボックス21についての予約の有無が確認されたが、配送者は、ボックス使用情報における各ボックス21の予約状況Ibに応じて、予約可能な時期に荷物を配送するように配送予定を組んでもよい。
【0084】
例えば、
図7の例において、13日には各ボックス21について予約が設定されているが、14日から空くボックス21がある場合に、荷物を配送可能な最も近い日は13日であったとしても、配送者は、14日から当該ボックス21を予約して、14日に荷物を配送するようにしてもよい。
【0085】
また、上述の例では、予約期間の長さは、宅配ボックス管理サーバ10にて予め設定されたが、予約の要求時に配送者によって決定されてもよい。
また、上述の例では、予約期間の設定の単位を日単位としたが、時間単位で予約期間の設定が可能であってもよい。
【0086】
また、現在から先の期間について、各ボックス21について設定されている予約期間が確認可能であれば、ボックス使用情報は、現在のボックス21の空き情報や、各予約期間の予約者を含まなくてもよい。
【0087】
<利用可能なボックスがない場合の処理手順>
上述の説明では、ボックス使用情報の確認の結果、利用可能なボックス21があることが確認されて、宅配ボックス20のボックス21の予約が行われる場合について説明した。これに対し、以下では、
図8を参照して、ボックス使用情報の確認の結果、利用可能なボックス21がない場合の処理について説明する。利用可能なボックス21がない場合、すなわち、配送予定日から予約可能なボックス21がない場合には、受取人に、指定された宅配ボックス20への荷物の配送ができない旨の通知が行われ、代替手段の選択が要求される。
【0088】
例えば、配送者端末40に表示されるボックス使用情報の表示画面や、この表示画面にて所定の領域を選択することによって切り替わる画面には、指定された宅配ボックス20へ荷物を配送できないことを受取人に連絡するための情報の入力を受け付ける領域が区画されている。
【0089】
図8に示されるように、配送者は、上記領域を利用して、受取人を特定可能な情報を配送者端末40に入力する。こうした情報が入力されることに基づき、入力された情報が配送者端末40から宅配ボックス管理サーバ10に送信されて、宅配ボックス管理サーバ10に配送不可の連絡が要求される(ステップS50)。受取人を特定可能な情報としては、受取人情報の全部もしくは一部が用いられ、例えば、受取人の氏名や電話番号が配送者端末40に入力される。
【0090】
宅配ボックス管理サーバ10の配送状況管理部13cは、配送不可の連絡の要求を受けると、利用者情報データベース12aを参照して、配送者端末40から受信した受取人情報と一致する情報を含む利用者情報を特定する(ステップS51)。そして、配送状況管理部13cは、特定した利用者情報に含まれるメールアドレス宛に、通信部11を介して、配送不可通知をメールとして送信する(ステップS52)。配送不可通知が送信されるとき、ボックス21の予約の設定は行われない。
【0091】
配送不可通知には、受取人が指定した宅配ボックス20に利用可能なボックス21がなく、当該宅配ボックス20に荷物を配送できない旨、および、荷物の配送についての代替手段の選択を求める旨の通知が含まれる。選択可能な代替手段には、例えば、荷物の配送される宅配ボックス20の変更、荷物の配送時期の延期、および、受取人への荷物の直接配送が含まれる。
【0092】
宅配ボックス20の変更は、利用可能なボックス21がないと判断された宅配ボックス20、すなわち、ECサイトでの商品の購入時に選択された宅配ボックス20とは異なる宅配ボックス20を、荷物の配送先として選び直す手段である。荷物の配送時期の延期は、利用可能なボックス21がないと判断された宅配ボックス20のボックス21が予約可能になるまで、荷物の配送を待つ手段である。直接配送は、受取人に直接荷物を受け渡す手段であって、受取人の自宅等へ荷物を配送する手段である。なお、選択可能な代替手段には、上記3つの手段の一部が含まれてもよく、上記3つの手段以外の手段が含まれてもよい。
【0093】
こうした代替手段は、例えば、配送不可通知であるメールに記載されたアドレスに利用者端末30がアクセスすることによって、宅配ボックス管理サーバ10の提供するウェブページにて選択可能とされればよい。
【0094】
利用者端末30にて代替手段が選択されると(ステップS53)、選択結果が、利用者端末30から宅配ボックス管理サーバ10に送信される(ステップS54)。
宅配ボックス管理サーバ10の配送状況管理部13cは、利用者端末30から選択結果を受信すると、通信部11を介して、選択結果を配送者端末40に通知する(ステップS55)。配送者端末40への通知は、例えば、メールによる送信や宅配ボックス管理サーバ10の提供するウェブページでの通知によって行われればよい。
【0095】
配送者は、配送者端末40にて代替手段の選択結果を確認し、選択結果に応じた処理を行う。例えば、宅配ボックス20の変更として新たな宅配ボックス20が指定された場合には、新たな宅配ボックス20を対象として、先の
図6に示す手順が繰り返される。また、荷物の配送時期の延期が選択された場合には、先の
図6に示す手順が繰り返されて、当初の配送予定日よりも後の期間にて予約可能な期間にボックス21の予約が設定される。また、直接配送が選択された場合には、指定された住所へ荷物が配送される。この住所は、配送者が荷物の配送の依頼を受けたときに伝達された受取人情報に含まれていてもよいし、利用者情報に含まれて利用者情報データベース12aに登録されており、宅配ボックス管理サーバ10から配送者端末40に通知されてもよい。
【0096】
なお、ECサイトでの商品の購入時に指定された宅配ボックス20が、配送対象の荷物を収容できるサイズのボックス21を有していない場合にも、同様に、受取人に配送不可通知が送信されればよい。この場合、代替手段は、荷物の配送時期の延期を含まない。
【0097】
また、荷物が宅配ボックス20への配送に適さない物品である場合、例えば、荷物が生ものを含む場合等にも、同様に、受取人に配送不可通知が送信されてもよい。この場合、代替手段となり得る手段は、直接配送のみである。したがって、配送不可通知は、受取人が指定した宅配ボックス20に荷物を配送できない旨、および、荷物を直接配送する旨の通知であればよく、代替手段の選択は要求されなくてよい。
【0098】
なお、先の
図6を参照して説明したように、宅配ボックス20のボックス21の予約が行われる場合についても、受取人にボックス21の予約が完了した旨の通知が行われてもよい。すなわち、配送者端末40に入力された受取人情報が宅配ボックス管理サーバ10に送信され、受取人情報に基づいて利用者情報が特定されることに基づいて、宅配ボックス管理サーバ10から、利用者情報に含まれるメールアドレス宛に、予約完了通知が送信される。予約完了通知には、宅配ボックス20のボックス21の予約が完了した旨や、予約された宅配ボックス20の設置場所やボックス21の番号や、予約期間等が含まれる。こうした通知がなされることによって、受取人である利用者は、荷物が宅配ボックス20に配送される時期を早い段階で知ることができる。
【0099】
<宅配ボックスへの荷物の預入れ>
図9を参照して、配送者によって、予約された宅配ボックス20のボックス21に荷物が預け入れられる手順について説明する。
【0100】
配送者は、配送者端末40を用いて予約した期間内に、予約された宅配ボックス20に対象の荷物を運ぶ。
図9に示されるように、まず、配送者が宅配ボックス20の操作部24を操作して宅配ボックス20に認証情報を入力することに基づいて、認証処理が行われる(ステップS60)。認証情報は、IDやパスワード等に具体化され、宅配ボックス管理サーバ10に登録された配送者に対して予め通知される。
【0101】
認証情報は、宅配ボックス20の記憶部25に記憶されて、宅配ボックス20の制御部26が、入力された認証情報と、記憶部25に記憶された認証情報との照合を行うことによって、認証処理を行ってもよい。あるいは、認証情報は、宅配ボックス管理サーバ10の記憶部12に記憶され、宅配ボックス20に入力された認証情報は、宅配ボックス管理サーバ10に送信されて、宅配ボックス管理サーバ10の制御部13が、受信した認証情報と、記憶部12に記憶された認証情報との照合を行うことによって、認証処理を行ってもよい。こうした認証を受けることによって、配送者は宅配ボックス20への荷物の預け入れ等、宅配ボックス20を利用することが可能となる。
【0102】
認証が成立すると、配送者が宅配ボックス20の操作部24を操作することに基づいて、受取人情報が宅配ボックス20に入力される(ステップS61)。宅配ボックス20の制御部26は、通信部22を介して、入力された受取人情報を宅配ボックス管理サーバ10に送信する(ステップS62)。なお、宅配ボックス20に入力される受取人情報は、荷物の配送の依頼に際して配送者が取得した受取人情報、すなわち、配送者が保持している受取人情報の一部であることが好ましく、例えば、受取人の電話番号が、宅配ボックス20に入力される。
【0103】
宅配ボックス管理サーバ10の配送状況管理部13cは、利用者情報データベース12aを参照して、宅配ボックス20から受信した受取人情報と一致する情報を含む利用者情報を特定する(ステップS63)。そして、配送状況管理部13cは、特定した利用者情報の少なくとも一部を、通信部11を介して、宅配ボックス20に送信する(ステップS64)。宅配ボックス20に送信される利用者情報には、配送者が保持している受取人情報に含まれる情報であって、かつ、宅配ボックス管理サーバ10が宅配ボックス20から受信した受取人情報には含まれていない情報が含まれることが好ましい。例えば、利用者の氏名が宅配ボックス20に送信される。
【0104】
宅配ボックス管理サーバ10から利用者情報を受信すると、宅配ボックス20の制御部26は、表示部23に、受信した利用者情報を表示させる(ステップS65)。配送者は、表示された利用者情報が、配送者の保持している受取人情報に含まれる情報と一致するか否かを確認する。例えば、配送者は、利用者情報として表示部23に表示された氏名が、配送者の保持する受取人情報に含まれる受取人の氏名と一致するか否かを確認する。これらの情報が一致する場合、荷物の宛先として記載されている受取人が、宅配ボックス管理サーバ10に登録されている利用者であることが確認され、宅配ボックス20の利用によって受取人に荷物を受け渡すことができることが確認される。
【0105】
利用者情報の確認が完了すると、配送者は、予約したボックス21に荷物を預け入れ、荷物がボックス21に入れられると、宅配ボックス20の制御部26は、ボックス21に設けられたセンサーの検出結果に基づいて、当該ボックス21に荷物が入れられたことを検知する(ステップS66)。なお、制御部26は、荷物の入れられたボックス21を施錠する。そして、制御部26は、通信部22を介して、当該ボックス21への荷物の入庫を宅配ボックス管理サーバ10に通知する(ステップS67)。
【0106】
宅配ボックス20から入庫通知を受信すると、宅配ボックス管理サーバ10の配送状況管理部13cは、使用状況管理データ12cを更新して、該当するボックス21の空き情報のステータスを「使用中」に変更する(ステップS68)。
【0107】
また、配送状況管理部13cは、先のステップS63にて特定した利用者情報に含まれるメールアドレス宛に、通信部11を介して、配送完了通知をメールとして送信する(ステップS69)。配送完了通知には、宅配ボックス20への荷物の配送が完了した旨、および、宅配ボックス20の設置場所や荷物が入れられているボックス21の番号の通知と、ボックス21を開錠するための認証情報とが含まれる。
【0108】
認証情報は、ボックス21の開錠に必要なパスワード等である。認証情報は、例えば、ワンタイムパスワードであって、配送状況管理部13cは、宅配ボックス20から入庫通知を受信する度に、認証情報を生成して、生成した認証情報を、該当するボックス21の今回の開錠のための認証情報として、当該ボックス21と対応付けて記憶部12に記憶することが好ましい。なお、上記認証情報は、ボックス21の1回の開錠のみに使用可能されてもよいし、ボックス21の予約期間の間、そのボックス21の開錠に使用可能とされてもよい。
【0109】
<宅配ボックスからの荷物の取出し>
図10を参照して、利用者によって、宅配ボックス20のボックス21から荷物が取り出される手順について説明する。
【0110】
図10に示されるように、利用者は、配送完了通知の受取りに基づいて宅配ボックス20の設置場所に赴き、宅配ボックス20の操作部24を操作して、宅配ボックス20に、配送完了通知に記載された認証情報を入力する。認証情報の入力に基づいて、認証処理が行われる(ステップS70)。
【0111】
具体的には、宅配ボックス20に入力された認証情報は、宅配ボックス管理サーバ10に送信されて、宅配ボックス管理サーバ10の制御部13が、受信した認証情報と、記憶部12に記憶された認証情報との照合を行うことによって、認証処理を行う。認証が成立すると、宅配ボックス管理サーバ10は、認証情報と対応付けられているボックス21の番号を宅配ボックス20に通知し、宅配ボックス20の制御部26は、通知された番号のボックス21を開錠する。
【0112】
利用者は、開錠されたボックス21に収容されている荷物を取り出し、ボックス21から荷物が出されると、宅配ボックス20の制御部26は、ボックス21に設けられたセンサーの検出結果に基づいて、当該ボックス21から荷物が出されたことを検知する(ステップS71)。そして、制御部26は、通信部22を介して、当該ボックス21からの荷物の出庫を宅配ボックス管理サーバ10に通知する(ステップS72)。
【0113】
宅配ボックス20から出庫通知を受信すると、宅配ボックス管理サーバ10の配送状況管理部13cは、使用状況管理データ12cを更新して、該当するボックス21の空き情報のステータスを「空室」に変更する(ステップS73)。
【0114】
なお、空き情報のステータスが「空室」に変更されたボックス21に次の予約が設定されている場合には、配送状況管理部13cは、次の予約を設定している配送者の配送者端末40に、予約しているボックス21が空いたことを通知してもよい。配送者端末40への通知は、例えば、メールによる送信や宅配ボックス管理サーバ10の提供するウェブページでの通知によって行われればよい。
【0115】
また、ボックス21に設定されている予約期間内に、利用者が当該ボックス21から荷物を取り出さない場合、すなわち、宅配ボックス管理サーバ10が宅配ボックス20から当該ボックス21についての出庫通知を受信しない場合には、宅配ボックス管理サーバ10の配送状況管理部13cは、以下の処理を行う。すなわち、配送状況管理部13cは、当該ボックス21から荷物が取り出されていないことを配送者端末40に通知し、通知を受けると、配送者は、該当するボックス21から荷物を回収する。また、配送状況管理部13cは、荷物が回収される旨の通知を、配送完了通知を送信した宛先に送信することによって、荷物が回収されることを利用者に通知する。
【0116】
配送者端末40への通知は、例えば、メールによる送信や宅配ボックス管理サーバ10の提供するウェブページでの通知によって行われればよい。また、ボックス21を開錠するための認証情報は、上記通知に含まれて配送者に伝達されてもよいし、配送者に割り当てられている宅配ボックス20の利用のための認証情報によって認証が成立したときに、宅配ボックス管理サーバ10の指示によって当該ボックス21が開錠されてもよい。
【0117】
<宅配ボックスの使用状況の集計>
宅配ボックス管理サーバ10によって行われる宅配ボックス20の使用状況の集計の処理について説明する。
【0118】
上述のように、宅配ボックス管理サーバ10の配送状況管理部13cが使用状況管理データ12cの更新を繰り返すことによって、使用状況管理データ12cとして、過去の各宅配ボックス20の使用状況が蓄積される。具体的には、配送状況管理部13cが予約の設定を繰り返すことによって、各宅配ボックス20の各ボックス21に過去に設定された予約期間および予約者を示す情報が蓄積される。また、配送状況管理部13cが空き情報のステータスの変更を繰り返すことによって、各宅配ボックス20の各ボックス21に過去に荷物が入れられていた期間および荷物を配送した配送者を示す情報が蓄積される。配送者は、荷物が入れられていた期間を含む予約期間の予約者である。
【0119】
宅配ボックス管理サーバ10の集計部13dは、使用状況管理データ12cを用いて、宅配ボックス20の過去の使用状況に関する集計を行う。例えば、集計部13dは、配送者ごとの宅配ボックス20の利用の程度を集計する。具体的には、集計部13dは、配送者ごとに、各宅配ボックス20の各ボックス21が予約されていた期間の総期間を集計してもよいし、各宅配ボックス20の各ボックス21に荷物が入れられていた期間の総期間を集計してもよい。また、こうした集計が宅配ボックス20ごとに行われてもよい。
【0120】
また例えば、集計部13dは、宅配ボックス20ごとの利用の程度を集計する。具体的には、宅配ボックス20ごとに、宅配ボックス20の各ボックス21が予約されていた期間の総期間を集計してもよいし、各ボックス21に荷物が入れられていた期間の総期間を集計してもよい。
【0121】
こうした集計は、週ごとや月ごと等、所定の期間ごとに行われる。なお、集計部13dが行う集計は、宅配ボックス管理サーバ10が記憶しているデータを利用した集計であれば、上述の例に限られない。
【0122】
集計部13dは、集計の結果を集計データとして出力する。例えば、配送者ごとの宅配ボックス20の利用の程度の集計結果を示す集計データは、宅配ボックス20の利用時間に応じた配送者への課金に用いることが可能である。また、配送者ごとの宅配ボックス20の利用の程度の集計結果や宅配ボックス20ごとの利用の程度の集計結果は、宅配ボックス20の利用状況の解析に用いることが可能である。
【0123】
[作用]
本実施形態の作用について説明する。本実施形態の宅配ボックス管理システムの利用によって、配送者は、荷物の配送先となる宅配ボックス20の予約状況を確認して、ボックス21を予約することができる。したがって、予約した宅配ボックス20に荷物を配送することによって、配送者が、荷物を収容可能なボックス21がないために宅配ボックス20まで運んだ荷物を持ち帰り、再度配達することが抑えられる。したがって、荷物の配送効率が高められる。また、利用者は、複数の宅配ボックス20のなかから、自分が利用しやすい宅配ボックス20を選択し、この宅配ボックス20を利用して荷物を受け取ることができるため、利用者の利便性も向上する。
【0124】
特に、本実施形態では、荷物の配送の依頼を受けた配送者が、宅配ボックス20の予約を行う。例えば、利用者が、ECサイトで商品の注文を行うときに、宅配ボックス20の予約を行う例を比較対象として挙げる。こうした例では、利用者は、梱包後の商品である荷物の大きさを的確に把握することができず、また、配送者に荷物が受け渡される時期は、商品の在庫の状況によって変わるため、こうした時期を正確に把握することができず、さらに、荷物が宅配ボックス20に配送される時期は、配送者の配送予定によって変わるため、こうした時期を正確に把握することもできない。その結果、利用者が、商品の注文時に宅配ボックス20の予約を行う例では、配送時期のずれを考慮して長期間の予約を行ったり、配送時期のずれに応じて再予約を行ったりせざるを得ない。その結果、宅配ボックス20のボックス21に荷物が収容されていないにもかかわらず、そのボックス21を第三者が利用できない期間が増加し、宅配ボックス20の利用効率が悪化する。
【0125】
また、例えば、ECサイトの担当者が、荷物の発送時に宅配ボックス20の予約を行う例でも、ECサイトの担当者は、配送者の配送予定を正確に把握できないため、同様の問題が生じる。
【0126】
これに対し、配送者は、荷物の大きさや配送時期を的確に把握できるため、本実施形態では、上記例と比較して、ボックス21の予約期間が不要に長くなることが抑えられる。したがって、宅配ボックス20の利用効率が高められる。例えば、新規予約は、予約の要求の受信時よりも後の期間のなかで既に予約が設定されていない期間に設定される。配送時期は予約の要求時よりも後であるから、このように、配送予定に応じた予約が行われることによって、宅配ボックス20の利用効率が高められる。
【0127】
また、本実施形態では、配送者が確認できる予約状況には、複数の配送者端末40からの予約が含まれている。したがって、配送者は、予約状況を確認することによって、配送者自身によっては知りえない他の配送者の配送予定を踏まえて、自信の配送予定に応じ、ボックス21を予約することができる。
【0128】
さらに、複数の配送者によって配送される多様な種類の荷物、例えば、様々なECサイト通じて購入された商品である荷物や、ECサイトを経由せずに配送が依頼された荷物の配送を対象として設定された予約が予約状況に含まれる。それゆえ、予約状況には、宅配ボックス20のボックス21の使用される予定が的確に反映される。
【0129】
また、利用可能なボックス21がない場合には、荷物の受取人である利用者に、配送不可通知が送られ、荷物の配送の代替手段の選択が求められる。このように、利用者の意向が配送に反映されることによって、再配達等の頻度が低減されて荷物の配送効率が高められるとともに、利用者の利便性も向上する。
【0130】
以上説明したように、本実施形態によれば、以下に列挙する効果を得ることができる。
(1)配送者端末40からの宅配ボックス20の指定を受けて、使用状況管理データ12cに基づき、指定された宅配ボックス20の有するボックス21の予約状況を示す情報が生成されて配送者端末40に送られる。そして、配送者端末40からのボックス21の予約の要求を受けて、使用状況管理データ12cが更新され、ボックス21の予約状況に含められる新規予約が設定される。
【0131】
こうした構成によれば、配送者は、宅配ボックス20の予約状況を確認して、ボックス21を予約することができる。したがって、配送者が、荷物を収容可能なボックス21がないために宅配ボックス20まで運んだ荷物を持ち帰り、再度配達することが抑えられる。その結果、荷物の配送効率が高められる。また、荷物の大きさや配送時期を的確に把握できる配送者が予約を行うため、ボックス21の予約期間が不要に長くなることが抑えられる。したがって、宅配ボックス20の利用効率が高められる。
【0132】
(2)使用状況管理データ12cにおける新規予約は、現在、すなわち、予約の要求の受信時よりも後の期間のなかで予約期間が設定されていない期間に設定される。荷物の配送時期は予約の要求時よりも後であるから、こうした構成によって、ボックス21の予約期間が不要に長くなることが抑えられ、宅配ボックス20の利用効率が高められる。
【0133】
(3)配送者端末40に送信されるボックス使用情報に含まれる予約状況には、複数の配送者端末40からの要求を受けて設定された予約が含まれる。したがって、配送者は、予約状況を確認することによって、他の配送者端末40を利用する配送者の配送予定を踏まえて、ボックス21を予約することができる。
【0134】
(4)利用可能なボックス21がない場合には、受取人である利用者の連絡先に、荷物の配送の代替手段の選択を求める通知が行われる。こうした構成によれば、利用者の意向が配送に反映されることによって、再配達等の頻度が低減されて荷物の配送効率が高められるとともに、利用者の利便性も向上する。
【0135】
(5)代替手段に、荷物の配送される宅配ボックス20の変更、荷物の配送時期の延期、および、受取人への荷物の直接配送の少なくとも1つが含まれることによって、代替手段として適切な手段が利用者に示される。
【0136】
(6)使用状況管理データ12cを用いて、配送者ごとの宅配ボックス20の利用の程度が集計されるため、集計結果を利用して、配送者への課金や宅配ボックス20の利用状況の解析を行うことができる。
【0137】
(変形例)
上記実施形態は、以下のように変更して実施することが可能である。
・利用者端末30からの要求に応じて、宅配ボックス管理サーバ10は、ボックス使用情報を利用者端末30に送信してもよい。すなわち、利用者は、利用者端末30を用いて、ボックス使用情報を確認可能であってもよい。こうした構成によれば、例えば、利用者は最初に配送先として宅配ボックス20を指定する際や、配送先の宅配ボックス20を変更する際に、ボックス21の予約状況を確認して、設定されている予約の少ない宅配ボックス20を配送先として選ぶこともできる。また、代替手段の選択に際して、いずれの手段を選択するかを検討する際の参考とすることもできる。また、上記構成において、宅配ボックス管理サーバ10は、利用者端末30からの要求に応じて、使用状況管理データ12cを更新して新規予約を設定してもよい。すなわち、利用者によってボックス21の予約が可能であってもよい。利用者によって所定の期間だけボックス21が予約されることによって、利用者は、ボックス21を占有することができる。
【0138】
・上記実施形態では、宅配ボックス20の利用に際して、配送者と利用者とは、パスワード等の認証情報の入力によって認証を受けたが、認証の態様はこれに限らない。例えば、宅配ボックス20もしくは宅配ボックス管理サーバ10に登録された識別情報を記憶するICカードが用いられ、宅配ボックス20がICカードから情報を読み取る機能を有していてもよい。こうした構成においては、配送者や利用者は、宅配ボックス20にICカードの識別情報を読み取らせ、宅配ボックス20もしくは宅配ボックス管理サーバ10にて、記憶されている識別情報と読み取られた識別情報との照合が行われることによって、認証が行われる。上記構成においては、配送完了通知にて利用者に認証情報が通知される必要はない。
【0139】
・配送完了通知にて認証情報の通知が必要でない場合には、利用者への配送の完了の通知は、宅配ボックス管理サーバ10から行われなくてもよい。例えば、配送者による荷物の配送予定を管理するシステム等から通知が行われてもよい。
【0140】
・上記実施形態では、すべての予約の設定について、予約期間が設定されたが、予約の設定の態様はこれに限られない。例えば、宅配ボックス管理サーバ10の配送状況管理部13cは、予約の設定として、対象のボックス21に対する予約の優先順番を予約の先行順に決め、ボックス21が空室になり次第、優先順番に従ってボックス21を利用可能としてもよい。
【0141】
・予約状況には、予約期間や予約者に加えて、受取人が含まれてもよい。この場合、予約の要求に際して、配送者端末40には受取人情報が入力され、宅配ボックス管理サーバ10に送信される。そして、宅配ボックス管理サーバ10は、受信した受取人情報と一致する利用者情報に対応する利用者を受取人として特定し、予約の設定として、予約期間や予約者とともに受取人を設定する。こうした構成によれば、配送者は、配送者端末40を通じて、予約状況を確認することによって、予約されているボックス21に預け入れられる荷物の受取人がわかる。したがって、例えば、配送しようとする荷物の受取人と同一の受取人である予約が既に設定されている場合、配送者は、既に予約されているボックス21に追加で荷物を預け入れるようにしてもよい。このように、予約状況の確認によって、受取人が同一である複数の荷物が、1つのボックス21に配送されるようにすることも可能である。
【0142】
・ECサイトサーバ50と宅配ボックス管理サーバ10とが連携し、これらのサーバ間でデータの送受信が行われてもよい。
例えば、利用者情報の登録に際して、ECサイトサーバ50にECサイトの会員の情報として記憶されている利用者の氏名等の情報が、ECサイトサーバ50から宅配ボックス管理サーバ10に送信され、宅配ボックス管理サーバ10は、ECサイトサーバ50から取得した情報を利用者情報として利用者情報データベース12aに登録してもよい。
【0143】
また例えば、配送先としての宅配ボックス20の指定に際して、ECサイトで購入した商品が、商品の種類や大きさ等の観点において、利用者が選択した宅配ボックス20に収容可能な商品であるか否かがECサイトサーバ50にて判断され、収容可能でない場合には、ECサイトサーバ50から利用者端末30に警告が通知されてもよい。
【0144】
また例えば、ECサイトサーバ50から荷物の発送時期やサイズが宅配ボックス管理サーバ10に通知され、配送者は、配送者端末40を通じて荷物の発送時期やサイズを確認することによって、こうした情報に応じて、荷物の配送予定の計画や宅配ボックス20の予約を行ってもよい。
【0145】
また例えば、宅配ボックス管理サーバ10から予約の完了の通知を受けて、ECサイトサーバ50が配送完了通知を利用者に通知してもよい。このとき、例えば、荷物に含まれる商品の情報等が配送完了通知に含まれてもよい。
【0146】
・上記実施形態にて説明したように、予約期間中に受取人による荷物の回収が行われない場合を考慮して、同一のボックス21について、1つの予約期間の後に設定される予約期間は、前の予約期間から、例えば12時間や1日等の所定の期間をあけて設定されることが好ましい。ここで、上記前の予約期間内に荷物の回収が行われた場合、すなわち、該当するボックス21についての荷物の出庫通知を宅配ボックス20から宅配ボックス管理サーバ10が受けて、使用状況管理データ12cにて当該ボックス21の空き情報のステータスが「空室」とされた場合には、こうした予約期間の間隔についての制限が解除されることが好ましい。すなわち、前に設定されている予約期間から所定の期間が経過していなくても当該ボックス21の予約が可能とされることが好ましい。こうした構成によれば、宅配ボックス20の利用効率が高められる。
【0147】
・予約の要求の受信時よりも後の期間のなかで、新規予約の設定可能な期間が所定の期間に制限されていてもよい。例えば、予約の要求の受信時よりも1日以上3日以下の範囲で後の期間内、すなわち、ボックス21に荷物を預け入れる予定日の3日前から前日までの期間内のみを、予約期間の開始時として、新規予約の設定が可能であってもよい。この場合、宅配ボックス管理サーバ10の配送状況管理部13cは、予約の要求の受信時よりも後の期間のなかで、上記所定の期間内であって既に予約期間が設定されていない期間に、新規予約を設定する。
【0148】
また、配送状況管理部13cは、配送者端末40からの要求を受けて、設定された予約を取り消すように、使用状況管理データ12cを更新してもよく、この場合も、予約の取り消しが可能な期間が所定の期間に制限されていてもよい。例えば、予約期間の開始時の1日前まで予約の取り消しが可能であってもよい。
【0149】
これらの構成によれば、不要な期間の予約が抑えられて、宅配ボックス20の利用効率がさらに高められる。
・上述のように、新規予約の設定可能な期間が所定の期間に制限されている場合であっても、予約したボックス21が、予約期間の開始時になっても、前に入れられた荷物が取り出されずに使用可能とならない場合には、空いている他のボックス21に、振替予約が可能とされてもよい。すなわち、配送者端末40からの要求を受けて、宅配ボックス管理サーバ10の配送状況管理部13cは、予約期間の開始時になっても、出庫通知が受信されず、空き情報のステータスが「空室」とならないボックス21に設定されている予約を、予約期間の設定されていない他のボックス21へ切り替える振替予約を設定する。こうした構成によれば、受取人によるボックス21からの荷物の回収が予定通りに行われない状況が発生した場合でも、他の荷物の配送が円滑に進められる。
【0150】
・宅配ボックス20は、ボックス21への荷物の出し入れを撮影するカメラ等の撮影装置を備えていてもよい。撮影装置による撮影データは、宅配ボックス20から宅配ボックス管理サーバ10に送信されて、種々の管理に用いられる。例えば、利用者が、ボックス21から荷物を取り出した後に、別の荷物をボックス21に入れた場合、すなわち、ボックス21からの荷物の出庫が検知された直後に、配送者の認証を経ずに、荷物の入庫が検知された場合、このボックス21に荷物が出し入れされた期間の撮影データが宅配ボックス管理サーバ10に送信される。そして、撮影データの解析に基づいて、配送対象の荷物とは異なる荷物の入庫やその入庫者が確認されると、利用者情報データベース12aに登録されている利用者情報を用いて、例えば、荷物を入庫した利用者へ着払いでの荷物の返送が行われる。こうした構成によれば、宅配ボックス20の予定外の利用が抑えられる。
【0151】
・受取人が、ボックス21から荷物を取り出したものの、その荷物が受取人が受け取る予定の荷物ではなかった場合、宅配ボックス20に備えられたボタンの押下等に基づいて、荷物の誤配送の通知が、宅配ボックス20から、宅配ボックス管理サーバ10や荷物の誤配送に対応する担当者が配置された24時間対応のセンター等に対して行われてもよい。荷物の誤配送の通知が宅配ボックス管理サーバ10に送られた場合には、宅配ボックス管理サーバ10から、対象の荷物を配送した配送者の配送者端末40へ、荷物の誤配送の通知がさらに行われ、配送者によって荷物の回収等の対応が行われればよい。
【0152】
・上記実施形態では、宅配ボックス20は、重量センサーや赤外線センサー等のセンサーによってボックス21の内部の物体の有無を検知したが、これに代えて、例えば、カメラ等の撮影装置によってボックス21の内部の物体の有無を検知してもよく、宅配ボックス20は、ボックス21への荷物の出し入れを検知可能な構成を有していればよい。
【0153】
・ボックス使用情報の確認に際して配送者端末40によって指定される宅配ボックス20は、荷物の受取人である利用者が指定した宅配ボックス20でなくてもよい。すなわち、配送先である宅配ボックス20は、受取人に限らず、例えば、荷物の発送者によって指定されてもよい。
【0154】
・配送対象の荷物は、配送者が配送の依頼を受けた荷物であればよく、受取人がECサイトを通じて購入した商品に限られない。