(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
上記案内情報報知部の報知に応じて、上記対応言語及び現地語で、上記行き先に対応する停留所までの料金及びその停留所の名称を印刷した印刷物を出力することを特徴とする請求項1に記載した案内装置。
上記言語推定部は、選択された世界地図上の位置で使用されている言語の候補を、上記表示部に表示して選択を促し、その促しに応じて選択された候補の言語を上記対応言語とすることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載した案内装置。
次の停留所で降車することを表明するために乗客が接触若しくは押圧する押しボタンと、その押しボタンが押されたことを明示する明示ランプとを備える路線バスにおいて、
請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載した案内装置を備え、
上記案内情報報知部は停留所に関する情報として少なくとも降車する停留所を報知し、
更に、上記案内情報報知部が報知した降車する停留所を記憶部に記憶し、
上記記憶部に記憶した上記降車する停留所のデータに基づき、次に停留所が上記記憶部に記憶されている上記降車する停留所と同じと判定したら、上記押しボタンを押した状態とする自動降車意思表示部と、
を備えることを特徴とする路線バス。
【背景技術】
【0002】
近年のグローバル化に伴い、来訪する外国人が使用する言語も多様化してきている。
そのような外国人が移動する際の交通機関としては、列車、タクシー、バスが考えられる。
列車の場合には、列車に乗る前に、専用の窓口の係員が外国人と応対して切符の発行を行えば良い。これに対し、バスの場合には、必ずしも外国語に強くない運転者が、不特定な乗客としての外国人と応対せざるを得ない。そして、その応対に手間取ると、他の乗客の乗降に支障が出たり、バス運行の遅延に繋がったりする。
【0003】
このような事態は、観光地を走行する路線バスにおいて発生しやすいと考えられる。
なお、タクシーの場合も運転者が外国人と応対することになるが、その特定の乗客だけを相手にすれば良く、運行の遅延による他の乗客への迷惑といったことが発生しない。
そのような乗客としての外国人に対する言語対応の技術としては、例えば技術文献1に記載の技術がある。この技術は、自動車に搭載された車載機器に関するもので、後部座席に座った外国人が、後方ディスプレイで複数の言語の列から使用言語を選択し、その後に、行きたい目的地を後方ディスプレイに話しかける。すると、その話された内容を、翻訳部が選択された使用言語に基づき日本語に翻訳する。そして、前方のスピーカーからその日本語訳が出力されると共に、現在位置から目的地までの案内を、現在位置に対応させて、後方のスピーカーから上記の使用言語で出力する。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
路線バス1は、予め設定した走行ルートに沿って走行する。その走行ルートに沿って複数の停留所が設置されている。路線バス1の運転者は、次の停留所の近傍にそのバス1に乗車すると想定される乗客を視認したり、路線バス1に設置されている停車ボタン11が押されて次停車ランプ10の点灯を視認したりすると、次の停留所にて路線バス1を停車させてドアを開け、路線バス1からの乗客の乗降を行う。
【0011】
ここで、バス1の乗車・降車の乗降のやり方には複数の方式が存在している。運賃が均一料金制の場合には、前方のドアから乗車して運賃を支払い、後方または中央のドアから出る、前乗り・後降り先払い方式が採用されることが多い。一方、運賃が距離に応じて金額が変化する場合(対キロ制・区間制)には、後方または中央のドアから乗車し、前方のドアから出るときに運賃を支払う、後乗り・前降り後払い方式が採用されることが多い。また、長距離を走行する路線バスでは、乗車時間が長くて乗降回数が少なく、また座席をなるべく多く提供する目的もあることから、前扉のみのバスが採用されていることが多い。この場合、出入口が前扉だけで行う、前乗り・前降り後払い方式となるが、この場合であっても運賃先払いの場合もある。なお、後払いの場合、乗車する際に乗車場所に対応した番号が印刷された整理券を取るか、所定の磁気カードを読み取り装置にかざして磁気カードに乗車情報を取得しておくことで、運転者は支払う運賃を確認可能とする。
【0012】
本発明は、以上のような、どの乗降方式の路線バスでも適用可能である。
本実施形態では、前乗り・前降り後払い方式の路線バス1に適用した場合を例に挙げて説明する。
本実施形態の路線バス1は、
図1に示すように、上面視において、車室内における前方右側に運転席2が存在し、その運転席2の左脇に料金箱3が設置されている。また運転席2の側方(車両前部)に昇降ドア4が設けられている。
【0013】
また、運転席2の後方の乗客エリアAREAには複数の乗車席(不図示)が設置されている。車室内には、乗客が操作可能な停車ボタン11が設置されると共に、停車ボタン11が押されたことを報知する次停車ランプ10が設置されている。また、車室内には、案内放送用のスピーカー12も設置されている。
また本実施形態の路線バス1には、案内装置5が設置されている。
【0014】
案内装置5は、
図2に示すように、タッチパネル型の表示部6と、マイクロフォンからなる音声入力部7と、スピーカーからなる音声出力部8と、制御部9と、記憶部13とを備える。
表示部6は、運転席2の近傍に配置されている。
図1では、昇降ドア4の横に表示部6を配置した例であるが、料金箱3に設けても良い。なお、運転席から離れた後方ドアから乗車する方式の場合には、チケット取得位置等の後方ドアの近辺に表示部6を配置する。
【0015】
表示部6はタッチパネル方式の画面を有し、タッチ位置の座標データを制御部9に供給可能となっている。
記憶部13は、
図3に示すように、地図位置−言語のマップ情報13Aと、問い合わせ文例13Bと、停留所特定データ13Cと、料金表のマップデータ13Dと、降車情報13Eと、停留所案内放送データ13Fとを有する。
【0016】
制御部9は、
図4に示すように、地域選択部9Aと、言語推定部9Bと、案内提示部9Cとを備える。
地域選択部9Aは、表示部6に
図5のような世界地図を表示して、その世界地図の所望位置のタッチを促す処理を行う。
地域選択部9Aの処理を、
図6を参照して説明する。
【0017】
地域選択部9Aは、表示部6へのタッチを検出すると、
図6に示すように、まず表示部6に
図5のような世界地図を表示して(ステップS10)、地図上の所望位置のタッチを促す。タッチ(画面への接触を意味する。)の促しも、例えば親指を表示して指での接触を誘導するようなイメージ表示で行うと良い。乗員が身振りでタッチを促しても良い。表示部6へのタッチ(接触)が有ったか判定し(ステップS20)、タッチがあった場合には、タッチ位置の座標データを取得する(ステップS30)。
【0018】
言語推定部9Bは、タッチ位置から対応言語を推定する処理を行う。
言語推定部9Bは、世界地図を表示中に、表示部6のタッチ位置の座標から、そのタッチされた位置に対応する世界地図上の位置を特定する。タッチ位置によって、その地域の拡大地図を表示して、再度タッチを促しても良い。
ここで記憶部13には、世界地図の各位置(座標)と特定の言語とを対応付けした地図位置−言語のマップ情報13Aを有する。
【0019】
次に、言語推定部9Bの処理について
図7を参照して説明する。
言語推定部9Bは、そのマップ情報13Aを参照して、タッチされた位置に対応する世界地図上の地域に関係付けされた言語を候補言語として特定する(ステップS100)。
次に言語推定部9Bは、関係付けされた言語が複数有るか判定を行い(ステップS110)、複数の候補言語がある場合には、その複数の言語を使用言語の候補として表示部に表示して(ステップS120)、使用する言語の選択のためのタッチを促す。このように複数の言語を表示する場合であっても、予め多数の言語の列を提示する場合に比べて、提示する言語の数が制限されて、選択が簡易かつ迅速に行うことが可能である。
【0020】
そして、言語推定部9Bは、使用者が言語の選択若しくはOKにタッチした場合には(ステップS130)、選択した言語を対応言語として設定する(ステップS170)。このとき、いずれの言語も言語候補も選択されない場合には、地域選択部9Aの処理に移行して再度選択を促す(ステップS160)。
また、言語推定部9Bは、ステップS110の判定で地図位置に対応する言語が1つと判定した場合には、その言語を表示し(ステップS140)、OK/NGの選択表示を行う(ステップS150)。OKの場合にはステップS170に移行して、その言語を対応言語として設定する。NGの場合には、地域選択部9Aの処理に移行して再度選択を促す(ステップS160)。
【0021】
案内提示部9Cは、言語推定部9Bで推定した対応言語によって、表示部6や音声出力部8を通じて応答して、バス1の停留所及び料金の少なくとも一方からなる案内情報を使用者に提示する。
本実施形態の案内提示部9Cは、
図8に示すように、行き先確認部9Caと、音声取得部9Cbと、行き先推定部9Cdと、案内情報報知部9Ceとを備える。
【0022】
行き先確認部9Caは言語推定部9Bで推定した対応言語で行き先を問い合わせる報知を行う。報知は、音声出力部8と表示部6への表示との両方によって行う。問い合わせの内容は、例えば「どこまで行きますか?おしゃべり下さい」などの内容とし、対応可能な言語に翻訳した文例で格納しておく。すなわち、記憶部13には、対応言語毎に、問い合わせの文例13Bが保存されている。
【0023】
音声取得部9Cbは、行き先確認部9Caの報知に応じて、その報知から予め設定した設定時間、音声入力部7を介して音声を取得する。
行き先推定部9Cdは、音声取得部9Cbが取得した音声に基づき行き先を推定する。
行き先推定部9Cdは、
図9に示すように、翻訳部20と、構文分析部21と、停留所特定部22とを備える。
【0024】
翻訳部20は、音声取得部9Cbが取得した音声を日本語に翻訳する。翻訳処理は、公知の翻訳システムを採用すればよい。問い合わせに対する応答を翻訳するので、音声内容は限定されている。
構文分析部21は、翻訳部20が翻訳した日本語の構文を分析して、行き先を示す単語を特定する。問い合わせに対する応答の構文であるため、構文解析も複雑化することは無いと考えられる。
【0025】
停留所特定部22は、構文分析部21が特定した行き先を示す単語に対応する停留所を特定する。
ここで、記憶部13には、停留所毎に、その停留所名及びその停留所近傍に存在する観光名所などのビューポイントの名称を停留所特定データ13Cとして記憶しておく。近傍とは例えば、停留所から半径500mの範囲内とし、2つの停留所にまたがる名称については、距離やアクセスの容易さなどから一方の停留所と対応付けしておく。
【0026】
観光地については、観光地にある寺や池などの構築物の名称も停留所に対応付けて記憶しておくことが好ましい。
停留所特定データ13Cは、例えば、
図11に示すように、場所の名前と、停留所に一意に付した停留所番号との組からなるデータ群とする。
停留所特定部22の処理について、
図10を参照して説明する。
【0027】
停留所特定部22は、構文分析部21が特定した、行き先を示す単語を取得し(ステップS200)、その単語をキーとして停留所特定データ13Cに対し検索を掛けて(ステップS210)、その単語と一致若しくは近似する名称のデータがあるか判定する(ステップS220)。近似判定を行う代わりに、種々の名前の略称などを記憶しておいても良い。
【0028】
停留所特定部22は、ステップS220の判定で、一致する停留所特定データ13Cを抽出したと判定した場合には、ステップS230に移行して、そのデータの停留所番号が、自分のバス1の停留所に対応する番号か判定を行い(ステップS230)、自分のバス1の停留所でなければ、対応する他のバスへの乗車位置等からなる該当バスの情報を表示する(ステップS250)。ここで、同一停留所に複数の路線バスが停車する場合、路線バス毎に同一停留所であっても停留所番号が異なる事がある。この場合には、複数の停留所番号をその場所名に対応させたデータとしておけばよい。
【0029】
一方、ステップS230の処理で、データの停留所番号が、自己のバス1の停留所番号に対応する番号の場合には、その停車場番号の停車場を降車の停留所に決定する(ステップS240)。
一方、ステップS220で、停留所特定データ13C中に対応するデータが無いと判定した場合には、行き先確認部9Caへ移行する。
【0030】
案内情報報知部9Ceは、料金表のマップデータ13Dを参照して、現在の停留所から、停留所特定部22が特定した降車の停留所までの料金を求め、求めた料金と、降車する停留所とを、音声出力部8及び表示部6を通じて報知する。
案内情報報知部9Ceは、言語推定部9Bが推定した対応言語と、現在の停留所から対応する降車する停留所の情報とを組からなる降車情報13Eとして記憶部13に記憶する。
【0031】
降車情報13Eは例えば、
図12に示すようなデータ構造となっている。即ち、乗車の停留所番号、降車の停留所番号、及び対応言語に割り振られた言語の番号を組としたデータとなっている。ここで、路線バス1においては、通常、停留所の番号は順番(飛び飛びかも知れないが)に付けられているので、乗車の停留所番号と降車の停留所番号とが分かれば、その間の停留所かどうかを判定可能である。
【0032】
ここで、案内情報報知部9Ceは、報知と併せて、降車する停留所及びその停留所までの金額を表示した印刷物を出力しても良い。印刷物には、日本語(現地語)と対応言語の両方で提示しておく。この場合には、降車時に、運転者に、この印刷物を提示して料金を支払えば良い。日本語で記載されているので運転者に理解出来、対応言語で記載されているので、対応する乗客にも理解出来る。
【0033】
また路線バス1は、
図13に示すような、停留所毎に停留所案内放送を行う案内放送システムを備える。
案内放送システムは、停留所毎に、その停留所用の停留所案内放送データ13Fを記憶部13に記憶している。本実施形態では、停留所案内放送のデータとして、複数の言語による停留所案内のデータを有している。
【0034】
本実施形態の案内放送システムは、案内放送処理部30を備える。
案内放送処理部30は、次の停留所に対する案内放送を決定して放送する処理を実行する。
案内放送処理部30の処理を、
図14を参照して説明する。
案内放送システムの案内放送処理部30は、次の停車場の情報を取得する(ステップS300)。例えば、運転者が順次所定のボタンを押すことで、案内放送を実行する方式の場合には、その案内放送用のボタンが押すことで、停車順番から分かる次の停留所の情報が取得出来る。
【0035】
次に案内放送処理部30は、記憶部13に記憶された降車情報13Eを参照して、次の停留所が、降車情報13Eのデータのうちに、乗車停留所から降車停留所の範囲内にあるデータが存在するか判定し(ステップS320)、存在する場合には、その降車情報13Eのデータの対応言語を放送用の言語として特定する(ステップS340)。複数のデータが存在する場合には、その複数のデータの対応言語分とする。
そして案内放送処理部30は、特定した対応言語による停留所案内放送を、日本語による停留所案内放送の後に放送する案内放送の音声データを一時的に作成して(ステップS350)、その放送を行う(ステップS360)。
【0036】
また、案内放送処理部30は、ステップS320で、対応する降車情報13Eが無いと判定した場合には、ステップS330にて、日本語の案内放送を取得して、その放送を行う(ステップS360)。
また制御部9は、自動降車意思表示部40を備える。自動降車意思表示部40は、記憶部13に記憶されている降車情報13Eに基づき、次に停留所が上記記憶部13に記憶されている降車情報13Eの降車停留所と同じ停留所と判定したら、次停車ランプ10のリレーを作動して、乗客が停車ボタン11を押した状態とする。
【0037】
すなわち、自動降車意思表示部40は、降車情報13Eを参照して、次の停留所に一致する降車する停留所の情報がないか記憶部13の検索を行い、次の停留所に一致する降車する停留所の情報を有する降車情報13Eが存在すると判定すると、次の停留所で降車することを表明するために乗客が接触若しくは押圧する停車ボタン11が押されたのと同じ信号をリレーに供給することで、当該押しボタンが押されたときと同じ処理を実行させる。この実行処理が行われた場合には、乗客が停車ボタン11を押さない場合でも、その停車ボタン11が押されたことを明示する次停車ランプ10(明示ランプ)が点灯することになる。
その次停車ランプ10が点灯している場合には、運転者はバス1をその停留所で停車して、昇降ドア4を開く。
【0038】
(本実施形態の効果)
本実施形態は、次のような効果を奏する。
(1)案内装置5は、タッチパネル型の表示部6と、表示部6に世界地図を表示して、その世界地図の所望位置のタッチを可能とする地域選択部9Aと、タッチによって選択された上記世界地図上の位置から、対応言語を推定する言語推定部9Bと、言語推定部9Bで推定した対応言語で応答して、バス1の停留所及び料金の少なくとも一方からなる案内情報を提示する案内提示部9Cと、を備える。
【0039】
この構成によれば、イメージ的に分かり易い世界地図から使用言語を選択されることで、乗客は、容易に自分が対応可能な言語を提示可能となる。この結果、バス1の運転者に負担を掛けること無く且つ迅速にバス案内のための言語対応が可能となる。
ここで、先に、装置側が、選択された対応言語で行き先を問い合わせた場合には、乗客の応答内容の範囲が場所情報に限定され、簡易な処理で且つ精度良く乗客が行きたい場所を取得可能となる。
【0040】
(2)案内装置5は、更に音声入力部7を備える。
案内提示部9Cは、上記言語推定部9Bで推定した対応言語で行き先を問い合わせる報知を行う行き先確認部9Caと、上記行き先確認部9Caの報知に応じて上記音声入力部7を介して音声を取得する音声取得部9Cbと、上記音声取得部9Cbが取得した音声に基づき行き先を推定する行き先推定部9Cdと、上記行き先推定部9Cdが推定した行き先に対応する停留所までの料金又は当該停留所の少なくとも一方の情報を、報知する案内情報報知部9Ceと、を備える。
この構成によれば、装置側から行き先を質問することで、乗客からの応答内容が限定され、案内提示のための処理負荷がその分抑えられ、迅速な案内が可能となる。
【0041】
(3)案内情報報知部9Ceの報知に応じて、上記対応言語及び現地語で、上記行き先に対応する停留所までの料金及びその停留所を印刷した印刷物を出力する。
この構成によれば、料金の支払いや停車がスムーズに実行可能となる。
(4)行き先推定部9Cdは、上記対応言語に基づき音声取得部9Cbが取得した音声を現地語に翻訳する翻訳部20と、上記翻訳部20が翻訳した現地語の内容から行き先を示す単語を推定する構文分析部21と、上記構文分析部21が推定した単語から対応する停留所を特定する停留所特定部22とを備える。
この構成によれば、より確実に行き先の推定が可能となる。
【0042】
(5)停留所毎に、その停留所及びその周囲に存在する場所の名前を各停留所に関連付けて記憶した停留所特定データ13Cを備える。停留所特定部22は、上記停留所特定データ13Cを参照して、上記構文分析部21が推定した単語に対応した停留所を特定する。
乗客が停車場の名前でなく、バス1を降りて行きたい名勝などを返答しても、降車する停留所を特定可能となる。特に観光バスに有効である。
【0043】
(6)上記周囲に存在する場所の名前は、観光地及びその観光地に存在する構築物の名前である。
この構成によれば、場所ばかりでなく、有名な仏像などの構築物の名称を乗客が言っても、降車する停留所を特定可能となる。
(7)言語推定部9Bは、選択された世界地図上の位置で使用されている言語の候補を、上記表示部6に表示して選択を促し、その促しに応じて選択された候補の言語を上記対応言語とする。
この構成では、複数の言語の候補を提示する場合であっても、少数の言語の提示となって、迅速な選択が可能となる。
【0044】
(8)停留所毎に停留所案内放送を行う案内放送システムは、複数の言語による停留所案内のデータを有し、上記言語推定部9Bが推定した対応言語での停留所案内を選択して放送する。
この構成によれば、現地語を介さない乗客にも、その乗客に応じた停留所の案内が可能となる。
【0045】
(9)次の停留所で降車することを表明するために乗客が接触若しくは押圧する押しボタンと、その押しボタンが押されたことを明示する明示ランプとを備える。案内情報報知部9Ceは停留所に関する情報として少なくとも降車する停留所を報知し、更に、上記案内情報報知部9Ceが報知した降車する停留所を降車情報13Eとして記憶部13に記憶し、上記記憶部13に記憶した降車情報13Eに基づき、次に停留所が上記記憶部13に記憶されている降車情報13Eに対応する停留所と同じと判定したら、上記押しボタンを押した状態とする自動降車意思表示部40と、を備える。
この構成によれば、現地語を介さない乗客であっても、より確実に目的の停留所で降車可能となる。