特許第6544522号(P6544522)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6544522
(24)【登録日】2019年6月28日
(45)【発行日】2019年7月17日
(54)【発明の名称】炎症性疾患の予防及び/又は治療剤
(51)【国際特許分類】
   A61K 31/519 20060101AFI20190705BHJP
   A61K 31/5377 20060101ALI20190705BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20190705BHJP
   A61P 9/00 20060101ALI20190705BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20190705BHJP
   C07D 487/04 20060101ALN20190705BHJP
【FI】
   A61K31/519
   A61K31/5377
   A61P29/00
   A61P9/00
   A61P43/00 111
   !C07D487/04 140
【請求項の数】6
【全頁数】29
(21)【出願番号】特願2015-541587(P2015-541587)
(86)(22)【出願日】2014年10月7日
(86)【国際出願番号】JP2014076820
(87)【国際公開番号】WO2015053270
(87)【国際公開日】20150416
【審査請求日】2017年10月5日
(31)【優先権主張番号】特願2013-210440(P2013-210440)
(32)【優先日】2013年10月7日
(33)【優先権主張国】JP
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】899000079
【氏名又は名称】学校法人慶應義塾
(73)【特許権者】
【識別番号】000002956
【氏名又は名称】田辺三菱製薬株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100080791
【弁理士】
【氏名又は名称】高島 一
(74)【代理人】
【識別番号】100136629
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 光宜
(72)【発明者】
【氏名】竹内 勤
(72)【発明者】
【氏名】吉本 桂子
【審査官】 大西 隆史
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−116777(JP,A)
【文献】 特開2004−135546(JP,A)
【文献】 特表2005−527473(JP,A)
【文献】 NAGATA, T. et al.,DL-and PO-phosphatidylcholines as a promising learning and memory enhancer,Lipids in Health and Disease,2011年,Vol.10, No.25,p.1-5,全文
【文献】 Chakka et al.,'Discovery and hit-to-lead optimization of pyrrolopyrimidines as potent, state-dependent Na(v)1.7 an,Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters,22 (2012),2052-2062
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 31/00−33/44
A61P 1/00−43/00
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/REGISTRY/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(1):
【化1】


[式中、環Aは次式:
【化2】


から選択される基(ここで、Bは、−CH−、−O−、又は−NH−を示し、Rは、(C1−6アルキル)アミノ基、(C3−6シクロアルキル)アミノ基、ピリジニル基、又は2−オキソピロリジニル基を示し、Lは、式−(CH−、−CHC(O)−、又は−C(O)CH−を示し、nは、0〜2の整数を示し、oは、1〜3の自然数を示し、pは、0〜3の整数を示す。)を示し、
、Rは、互いに同一又は異なっていてもよく、水素原子、C1−6アルキル基を示し、
は、C3−6シクロアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC6−10アリール基、(C6−10アリール)C1−6アルキル基を示し、
mは、0〜2の整数を示す。]
で表される化合物、若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物を有効成分として含有してなる血管炎の予防及び/又は治療剤。
【請求項2】
一般式(1)で表される化合物が、
7−ベンジル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン−4−イル}オキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
1−(2−[4−{(7−ベンジル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]−2−オキソエチル)ピロリジン−2−オン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピロリジン−2−イル}メトキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン−4−イル}メトキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン−3−イル}メトキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピロリジン−3−イル}メトキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピロリジン−3−イル}オキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン−2−イル}メトキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)アゼパン−4−イル}オキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
1−(2−[2−{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルオキシ)メチル}ピロリジン−1−イル]−2−オキソエチル)ピロリジン−2−オン、
1−{2−(4−[{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}メチル]ピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル}ピロリジン−2−オン、
1−{2−(3−[{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}メチル]ピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル}ピロリジン−2−オン、
1−{2−(3−[{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}メチル]ピロリジン−1−イル)−2−オキソエチル}ピロリジン−2−オン、
1−(2−[3−{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピロリジン−1−イル]−2−オキソエチル)ピロリジン−2−オン、
1−{2−(2−[{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}メチル]ピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル}ピロリジン−2−オン、
1−(2−[4−{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}アゼパン−1−イル]−2−オキソエチル)ピロリジン−2−オン、
4−{2−(アゼパン−1−イル)エトキシ}−7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−{2−(ピペリジン−1−イル)エトキシ}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−{2−(ピペラジン−1−イル)エトキシ}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
4−[2−{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}エチル]モルホリン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−{2−(ピロリジン−1−イル)エトキシ}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン−4−イル}オキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
2−[4−{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]−N−シクロプロピルアセトアミド、
N−シクロプロピル−2−(4−[{7−(4−フルオロフェニル)−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル}オキシ]ピペリジン−1−イル)アセトアミド、
2−[4−{(7−シクロペンチル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]−N−イソプロピルアセトアミド、
N−(sec−ブチル)−2−[4−{(7−シクロペンチル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]アセトアミド、
1−(2−[4−{(7−シクロペンチル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]−2−オキソエチル)ピロリジン−2−オン、及び、
2−[4−{(7−シクロペンチル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]−N−イソブチルアセトアミド
からなる群から選択される少なくとも1つの化合物である、請求項1に記載の剤。
【請求項3】
一般式(1)で表される化合物が、7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン−4−イル}オキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン又は1−(2−[4−{(7−シクロペンチル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]−2−オキソエチル)ピロリジン−2−オンである、請求項1に記載の剤。
【請求項4】
血管炎が、高安大動脈炎又は巨細胞性動脈炎である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の剤。
【請求項5】
一般式(1):
【化3】

[式中、環Aは次式:
【化4】

から選択される基(ここで、Bは、−CH−、−O−、又は−NH−を示し、Rは、(C1−6アルキル)アミノ基、(C3−6シクロアルキル)アミノ基、ピリジニル基、又は2−オキソピロリジニル基を示し、Lは、式−(CH−、−CHC(O)−、又は−C(O)CH−を示し、nは、0〜2の整数を示し、oは、1〜3の自然数を示し、pは、0〜3の整数を示す。)を示し、
、Rは、互いに同一又は異なっていてもよく、水素原子、C1−6アルキル基を示し、
は、C3−6シクロアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC6−10アリール基、(C6−10アリール)C1−6アルキル基を示し、
mは、0〜2の整数を示す。]
で表される化合物、若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物を有効成分として含有してなるBAFF刺激によるヒト活性化B細胞のIgG産生抑制剤。
【請求項6】
一般式(1):
【化5】

[式中、環Aは次式:
【化6】

から選択される基(ここで、Bは、−CH−、−O−、又は−NH−を示し、Rは、(C1−6アルキル)アミノ基、(C3−6シクロアルキル)アミノ基、ピリジニル基、又は2−オキソピロリジニル基を示し、Lは、式−(CH−、−CHC(O)−、又は−C(O)CH−を示し、nは、0〜2の整数を示し、oは、1〜3の自然数を示し、pは、0〜3の整数を示す。)を示し、
、Rは、互いに同一又は異なっていてもよく、水素原子、C1−6アルキル基を示し、
は、C3−6シクロアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC6−10アリール基、(C6−10アリール)C1−6アルキル基を示し、
mは、0〜2の整数を示す。]
で表される化合物、若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物を有効成分として含有してなる、ヒトB細胞とヒト単球とBAFFとの共培養におけるIL−6産生及びIgG産生抑制剤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、炎症性疾患の予防及び/又は治療剤として有用なピロロピリミジン誘導体に関する。より詳細には、本発明は、BAFF(B cell activating factor belonging to TNF superfamily)とその受容体との結合を阻害する一連のピロロピリミジン誘導体の炎症性疾患、特に炎症性腸疾患及び血管炎等の予防及び/又は治療剤としての用途に関する。
【背景技術】
【0002】
B細胞の生存及び成熟因子として発見されたBAFF(非特許文献1、特許文献1)は、別名BLyS、TALL−1、THANK、zTNF4、TNFSF13B、又はKayリガンド(特許文献1参照)としても知られ、炎症性サイトカインであるTNF−αのスーパーファミリーのメンバーとして位置づけられている。BAFFのB細胞に対する主な作用として、アポトーシスに拮抗的に作用するBcl−2を誘導して、B細胞の生存延長や、免疫グロブリンであるIgM産生亢進などといったB細胞の活性化を誘導して自己抗体の過剰産生を亢進することが報告されている(非特許文献2)。
【0003】
BAFFの受容体としてはBCMA(B Cell Maturation Antigen、別名TNFRSF17、非特許文献3)、TACI(Transmembrane Activator and CAML-Interactor、別名TNFRSF13B、非特許文献4)、及びBR3(別名TNFSFR13C、BAFF Receptor、BAFF−Rと省略されることもある。非特許文献5)の3種類の膜貫通型タンパクが報告され、これら受容体はリガンドと同様にTNF受容体スーパーファミリーのメンバーである。
【0004】
本発明者らは、BAFFとBAFF受容体との結合作用を阻害する一連のピロロピリミジン誘導体を見出しており、それらの化合物が、自己免疫疾患(関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候群、全身性強皮症、多発性硬化症、分類不能型免疫不全症等)、後天性免疫不全症候群及び非ホジキンリンパ腫(前駆B細胞リンパ芽球性リンパ腫、慢性Bリンパ球性白血病、前駆細胞性白血病、小リンパ球性リンパ腫、リンパ形質細胞性リンパ腫、免疫細胞腫、マントル細胞リンパ腫、濾胞性リンパ腫、辺縁リンパ腫、ヘアリー細胞白血病、形質細胞腫、形質細胞性骨髄腫、びまん性大細胞型リンパ腫、バーキットリンパ腫等)の予防及び/又は治療剤として有用であることを報告している(特許文献2)。
【0005】
しかしながら、BAFFとBAFF受容体との結合を阻害する化合物が、炎症性疾患、特に炎症性腸疾患及び血管炎等の炎症性疾患の予防及び/又は治療に有用であることは何ら報告されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】WO99/12964
【特許文献2】特開2012−116777号公報
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】Moore PAら, Science, 285: 260-263(1999)
【非特許文献2】Kalled SLら, Expert Opin. Ther. Targets, 7: 115-123(2003)
【非特許文献3】Laabi Yら, Nucleic Acids Res., 22: 1147-1154(1994)
【非特許文献4】von Bulow GUら, Science, 278: 138-141(1997)
【非特許文献5】Thompson JSら, Science, 293: 2108-2111(2001)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、炎症性疾患、特に炎症性腸疾患及び血管炎等の炎症性疾患の予防及び/又は治療剤として優れた化合物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記課題に鑑み、鋭意検討した結果、BAFFとその受容体との結合を阻害する作用を有する、後述の、一般式(1)で表される化合物(本明細書中、一般式(1)で表されるピロロピリミジン誘導体、あるいは本発明のピロロピリミジン誘導体と称する場合がある)が、ヒト末梢単球及びB細胞におけるBAFFの生物学的作用を抑制することを見出し、より病態に近いモデルでの薬剤効果を検証することに成功して本発明を完成するに至った。
【0010】
即ち、本発明は、以下を提供する。
[1]一般式(1):
【0011】
【化1】
【0012】
[式中、環Aは次式:
【0013】
【化2】
【0014】
から選択される基(ここで、Bは、−CH−、−O−、又は−NH−を示し、Rは、(C1−6アルキル)アミノ基、(C3−6シクロアルキル)アミノ基、ピリジニル基、又は2−オキソピロリジニル基を示し、Lは、式−(CH−、−CHC(O)−、又は−C(O)CH−を示し、nは、0〜2の整数を示し、oは、1〜3の自然数を示し、pは、0〜3の整数を示す。)を示し、
、Rは、互いに同一又は異なっていてもよく、水素原子、C1−6アルキル基を示し、
は、C3−6シクロアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC6−10アリール基、(C6−10アリール)C1−6アルキル基を示し、
mは、0〜2の整数を示す。]
で表される化合物、若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物を有効成分として含有してなる炎症性疾患の予防及び/又は治療剤。
[2]一般式(1)で表される化合物が、
7−ベンジル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン−4−イル}オキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
1−(2−[4−{(7−ベンジル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]−2−オキソエチル)ピロリジン−2−オン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピロリジン−2−イル}メトキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン−4−イル}メトキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン−3−イル}メトキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピロリジン−3−イル}メトキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピロリジン−3−イル}オキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン−2−イル}メトキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)アゼパン−4−イル}オキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
1−(2−[2−{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルオキシ)メチル}ピロリジン−1−イル]−2−オキソエチル)ピロリジン−2−オン、
1−{2−(4−[{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}メチル]ピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル}ピロリジン−2−オン、
1−{2−(3−[{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}メチル]ピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル}ピロリジン−2−オン、
1−{2−(3−[{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}メチル]ピロリジン−1−イル)−2−オキソエチル}ピロリジン−2−オン、
1−(2−[3−{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピロリジン−1−イル]−2−オキソエチル)ピロリジン−2−オン、
1−{2−(2−[{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}メチル]ピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル}ピロリジン−2−オン、
1−(2−[4−{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}アゼパン−1−イル]−2−オキソエチル)ピロリジン−2−オン、
4−{2−(アゼパン−1−イル)エトキシ}−7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−{2−(ピペリジン−1−イル)エトキシ}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−{2−(ピペラジン−1−イル)エトキシ}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
4−[2−{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}エチル]モルホリン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−{2−(ピロリジン−1−イル)エトキシ}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン−4−イル}オキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
2−[4−{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]−N−シクロプロピルアセトアミド、
N−シクロプロピル−2−(4−[{7−(4−フルオロフェニル)−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル}オキシ]ピペリジン−1−イル)アセトアミド、
2−[4−{(7−シクロペンチル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]−N−イソプロピルアセトアミド、
N−(sec−ブチル)−2−[4−{(7−シクロペンチル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]アセトアミド、
1−(2−[4−{(7−シクロペンチル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]−2−オキソエチル)ピロリジン−2−オン、及び、
2−[4−{(7−シクロペンチル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]−N−イソブチルアセトアミド
からなる群から選択される少なくとも1つの化合物である、上記[1]記載の剤。
[3]一般式(1)で表される化合物が、7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン−4−イル}オキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン又は1−(2−[4−{(7−シクロペンチル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]−2−オキソエチル)ピロリジン−2−オンである、上記[1]記載の剤。
[4]一般式(1)で表される化合物が、ヒト末梢細胞に直接作用することを特徴とする、上記[1]〜[3]のいずれかに記載の剤。
[5]炎症性疾患が、炎症性腸疾患又は血管炎である、上記[1]〜[4]のいずれかに記載の剤。
[6]炎症性腸疾患がクローン病である、上記[5]記載の剤。
[7]血管炎が、高安大動脈炎又は巨細胞性動脈炎である、上記[5]記載の剤。
[8]一般式(1):
【0015】
【化3】
【0016】
[式中、環Aは次式:
【0017】
【化4】
【0018】
から選択される基(ここで、Bは、−CH−、−O−、又は−NH−を示し、Rは、(C1−6アルキル)アミノ基、(C3−6シクロアルキル)アミノ基、ピリジニル基、又は2−オキソピロリジニル基を示し、Lは、式−(CH−、−CHC(O)−、又は−C(O)CH−を示し、nは、0〜2の整数を示し、oは、1〜3の自然数を示し、pは、0〜3の整数を示す。)を示し、
、Rは、互いに同一又は異なっていてもよく、水素原子、C1−6アルキル基を示し、
は、C3−6シクロアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC6−10アリール基、(C6−10アリール)C1−6アルキル基を示し、
mは、0〜2の整数を示す。]
で表される化合物、若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物を有効成分として含有してなる、B細胞からの過剰なIgG産生により増悪する疾患の予防及び/又は治療剤。
[9]一般式(1)で表される化合物が、
7−ベンジル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン−4−イル}オキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
1−(2−[4−{(7−ベンジル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]−2−オキソエチル)ピロリジン−2−オン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピロリジン−2−イル}メトキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン−4−イル}メトキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン−3−イル}メトキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピロリジン−3−イル}メトキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピロリジン−3−イル}オキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン−2−イル}メトキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)アゼパン−4−イル}オキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
1−(2−[2−{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルオキシ)メチル}ピロリジン−1−イル]−2−オキソエチル)ピロリジン−2−オン、
1−{2−(4−[{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}メチル]ピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル}ピロリジン−2−オン、
1−{2−(3−[{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}メチル]ピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル}ピロリジン−2−オン、
1−{2−(3−[{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}メチル]ピロリジン−1−イル)−2−オキソエチル}ピロリジン−2−オン、
1−(2−[3−{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピロリジン−1−イル]−2−オキソエチル)ピロリジン−2−オン、
1−{2−(2−[{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}メチル]ピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル}ピロリジン−2−オン、
1−(2−[4−{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}アゼパン−1−イル]−2−オキソエチル)ピロリジン−2−オン、
4−{2−(アゼパン−1−イル)エトキシ}−7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−{2−(ピペリジン−1−イル)エトキシ}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−{2−(ピペラジン−1−イル)エトキシ}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
4−[2−{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}エチル]モルホリン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−{2−(ピロリジン−1−イル)エトキシ}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン−4−イル}オキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
2−[4−{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]−N−シクロプロピルアセトアミド、
N−シクロプロピル−2−(4−[{7−(4−フルオロフェニル)−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル}オキシ]ピペリジン−1−イル)アセトアミド、
2−[4−{(7−シクロペンチル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]−N−イソプロピルアセトアミド、
N−(sec−ブチル)−2−[4−{(7−シクロペンチル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]アセトアミド、
1−(2−[4−{(7−シクロペンチル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]−2−オキソエチル)ピロリジン−2−オン、及び、
2−[4−{(7−シクロペンチル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]−N−イソブチルアセトアミド
からなる群から選択される少なくとも1つの化合物である、上記[8]記載の剤。
[10]一般式(1)で表される化合物が、7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン−4−イル}オキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン又は1−(2−[4−{(7−シクロペンチル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]−2−オキソエチル)ピロリジン−2−オンである、上記[8]記載の剤。
[11]B細胞からの過剰なIgG産生がBAFFによるものである、上記[8]〜[10]のいずれかに記載の剤。
[12]該疾患が、炎症性腸疾患又は血管炎である、上記[8]〜[11]のいずれかに記載の剤。
[13]炎症性腸疾患がクローン病である、上記[12]記載の剤。
[14]血管炎が、高安大動脈炎又は巨細胞性動脈炎である、上記[12]記載の剤。
【0019】
[15]一般式(1)で表される化合物、若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物の有効量を、それを必要とする患者に投与することを含む、炎症性疾患の予防及び/又は治療方法。
[16]一般式(1)で表される化合物が、
7−ベンジル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン−4−イル}オキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
1−(2−[4−{(7−ベンジル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]−2−オキソエチル)ピロリジン−2−オン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピロリジン−2−イル}メトキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン−4−イル}メトキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン−3−イル}メトキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピロリジン−3−イル}メトキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピロリジン−3−イル}オキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン−2−イル}メトキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)アゼパン−4−イル}オキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
1−(2−[2−{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルオキシ)メチル}ピロリジン−1−イル]−2−オキソエチル)ピロリジン−2−オン、
1−{2−(4−[{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}メチル]ピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル}ピロリジン−2−オン、
1−{2−(3−[{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}メチル]ピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル}ピロリジン−2−オン、
1−{2−(3−[{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}メチル]ピロリジン−1−イル)−2−オキソエチル}ピロリジン−2−オン、
1−(2−[3−{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピロリジン−1−イル]−2−オキソエチル)ピロリジン−2−オン、
1−{2−(2−[{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}メチル]ピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル}ピロリジン−2−オン、
1−(2−[4−{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}アゼパン−1−イル]−2−オキソエチル)ピロリジン−2−オン、
4−{2−(アゼパン−1−イル)エトキシ}−7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−{2−(ピペリジン−1−イル)エトキシ}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−{2−(ピペラジン−1−イル)エトキシ}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
4−[2−{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}エチル]モルホリン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−{2−(ピロリジン−1−イル)エトキシ}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン−4−イル}オキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
2−[4−{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]−N−シクロプロピルアセトアミド、
N−シクロプロピル−2−(4−[{7−(4−フルオロフェニル)−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル}オキシ]ピペリジン−1−イル)アセトアミド、
2−[4−{(7−シクロペンチル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]−N−イソプロピルアセトアミド、
N−(sec−ブチル)−2−[4−{(7−シクロペンチル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]アセトアミド、
1−(2−[4−{(7−シクロペンチル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]−2−オキソエチル)ピロリジン−2−オン、及び、
2−[4−{(7−シクロペンチル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]−N−イソブチルアセトアミド
からなる群から選択される少なくとも1つの化合物である、上記[15]記載の方法。
[17]一般式(1)で表される化合物が、7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン−4−イル}オキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン又は1−(2−[4−{(7−シクロペンチル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]−2−オキソエチル)ピロリジン−2−オンである、上記[15]記載の方法。
[18]一般式(1)で表される化合物が、ヒト末梢細胞に直接作用することを特徴とする、上記[15]〜[17]のいずれかに記載の方法。
[19]炎症性疾患が、炎症性腸疾患又は血管炎である、上記[15]〜[18]のいずれかに記載の方法。
[20]炎症性腸疾患がクローン病である、上記[19]記載の方法。
[21]血管炎が、高安大動脈炎又は巨細胞性動脈炎である、上記[19]記載の方法。
[22]一般式(1)で表される化合物、若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物の有効量を、それを必要とする患者に投与することを含む、B細胞からの過剰なIgG産生により増悪する疾患の予防及び/又は治療方法。
[23]一般式(1)で表される化合物が、
7−ベンジル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン−4−イル}オキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
1−(2−[4−{(7−ベンジル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]−2−オキソエチル)ピロリジン−2−オン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピロリジン−2−イル}メトキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン−4−イル}メトキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン−3−イル}メトキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピロリジン−3−イル}メトキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピロリジン−3−イル}オキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン−2−イル}メトキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)アゼパン−4−イル}オキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
1−(2−[2−{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルオキシ)メチル}ピロリジン−1−イル]−2−オキソエチル)ピロリジン−2−オン、
1−{2−(4−[{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}メチル]ピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル}ピロリジン−2−オン、
1−{2−(3−[{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}メチル]ピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル}ピロリジン−2−オン、
1−{2−(3−[{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}メチル]ピロリジン−1−イル)−2−オキソエチル}ピロリジン−2−オン、
1−(2−[3−{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピロリジン−1−イル]−2−オキソエチル)ピロリジン−2−オン、
1−{2−(2−[{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}メチル]ピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル}ピロリジン−2−オン、
1−(2−[4−{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}アゼパン−1−イル]−2−オキソエチル)ピロリジン−2−オン、
4−{2−(アゼパン−1−イル)エトキシ}−7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−{2−(ピペリジン−1−イル)エトキシ}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−{2−(ピペラジン−1−イル)エトキシ}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
4−[2−{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}エチル]モルホリン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−{2−(ピロリジン−1−イル)エトキシ}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン−4−イル}オキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
2−[4−{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]−N−シクロプロピルアセトアミド、
N−シクロプロピル−2−(4−[{7−(4−フルオロフェニル)−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル}オキシ]ピペリジン−1−イル)アセトアミド、
2−[4−{(7−シクロペンチル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]−N−イソプロピルアセトアミド、
N−(sec−ブチル)−2−[4−{(7−シクロペンチル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]アセトアミド、
1−(2−[4−{(7−シクロペンチル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]−2−オキソエチル)ピロリジン−2−オン、及び、
2−[4−{(7−シクロペンチル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]−N−イソブチルアセトアミド
からなる群から選択される少なくとも1つの化合物である、上記[22]記載の方法。
[24]一般式(1)で表される化合物が、7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン−4−イル}オキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン又は1−(2−[4−{(7−シクロペンチル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]−2−オキソエチル)ピロリジン−2−オンである、上記[22]記載の方法。
[25]B細胞からの過剰なIgG産生がBAFFによるものである、上記[22]〜[24]のいずれかに記載の方法。
[26]該疾患が、炎症性腸疾患又は血管炎である、上記[22]〜[25]のいずれかに記載の方法。
[27]炎症性腸疾患がクローン病である、上記[26]記載の方法。
[28]血管炎が、高安大動脈炎又は巨細胞性動脈炎である、上記[26]記載の方法。
【0020】
[29]炎症性疾患の予防及び/又は治療の為の、一般式(1)で表される化合物、若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物。
[30]一般式(1)で表される化合物が、
7−ベンジル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン−4−イル}オキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
1−(2−[4−{(7−ベンジル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]−2−オキソエチル)ピロリジン−2−オン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピロリジン−2−イル}メトキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン−4−イル}メトキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン−3−イル}メトキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピロリジン−3−イル}メトキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピロリジン−3−イル}オキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン−2−イル}メトキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)アゼパン−4−イル}オキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
1−(2−[2−{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルオキシ)メチル}ピロリジン−1−イル]−2−オキソエチル)ピロリジン−2−オン、
1−{2−(4−[{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}メチル]ピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル}ピロリジン−2−オン、
1−{2−(3−[{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}メチル]ピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル}ピロリジン−2−オン、
1−{2−(3−[{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}メチル]ピロリジン−1−イル)−2−オキソエチル}ピロリジン−2−オン、
1−(2−[3−{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピロリジン−1−イル]−2−オキソエチル)ピロリジン−2−オン、
1−{2−(2−[{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}メチル]ピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル}ピロリジン−2−オン、
1−(2−[4−{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}アゼパン−1−イル]−2−オキソエチル)ピロリジン−2−オン、
4−{2−(アゼパン−1−イル)エトキシ}−7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−{2−(ピペリジン−1−イル)エトキシ}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−{2−(ピペラジン−1−イル)エトキシ}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
4−[2−{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}エチル]モルホリン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−{2−(ピロリジン−1−イル)エトキシ}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン−4−イル}オキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
2−[4−{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]−N−シクロプロピルアセトアミド、
N−シクロプロピル−2−(4−[{7−(4−フルオロフェニル)−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル}オキシ]ピペリジン−1−イル)アセトアミド、
2−[4−{(7−シクロペンチル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]−N−イソプロピルアセトアミド、
N−(sec−ブチル)−2−[4−{(7−シクロペンチル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]アセトアミド、
1−(2−[4−{(7−シクロペンチル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]−2−オキソエチル)ピロリジン−2−オン、及び、
2−[4−{(7−シクロペンチル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]−N−イソブチルアセトアミド
からなる群から選択される少なくとも1つの化合物である、上記[29]記載の化合物、若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物。
[31]一般式(1)で表される化合物が、7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン−4−イル}オキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン又は1−(2−[4−{(7−シクロペンチル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]−2−オキソエチル)ピロリジン−2−オンである、上記[29]記載の化合物、若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物。
[32]一般式(1)で表される化合物が、ヒト末梢細胞に直接作用することを特徴とする、上記[29]〜[31]のいずれかに記載の化合物、若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物。
[33]炎症性疾患が、炎症性腸疾患又は血管炎である、上記[29]〜[32]のいずれかに記載の化合物、若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物。
[34]炎症性腸疾患がクローン病である、上記[33]記載の化合物、若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物。
[35]血管炎が、高安大動脈炎又は巨細胞性動脈炎である、上記[33]記載の化合物、若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物。
[36]B細胞からの過剰なIgG産生により増悪する疾患の予防及び/又は治療の為の、一般式(1)で表される化合物、若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物。
[37]一般式(1)で表される化合物が、
7−ベンジル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン−4−イル}オキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
1−(2−[4−{(7−ベンジル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]−2−オキソエチル)ピロリジン−2−オン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピロリジン−2−イル}メトキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン−4−イル}メトキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン−3−イル}メトキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピロリジン−3−イル}メトキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピロリジン−3−イル}オキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン−2−イル}メトキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)アゼパン−4−イル}オキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
1−(2−[2−{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルオキシ)メチル}ピロリジン−1−イル]−2−オキソエチル)ピロリジン−2−オン、
1−{2−(4−[{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}メチル]ピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル}ピロリジン−2−オン、
1−{2−(3−[{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}メチル]ピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル}ピロリジン−2−オン、
1−{2−(3−[{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}メチル]ピロリジン−1−イル)−2−オキソエチル}ピロリジン−2−オン、
1−(2−[3−{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピロリジン−1−イル]−2−オキソエチル)ピロリジン−2−オン、
1−{2−(2−[{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}メチル]ピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル}ピロリジン−2−オン、
1−(2−[4−{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}アゼパン−1−イル]−2−オキソエチル)ピロリジン−2−オン、
4−{2−(アゼパン−1−イル)エトキシ}−7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−{2−(ピペリジン−1−イル)エトキシ}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−{2−(ピペラジン−1−イル)エトキシ}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
4−[2−{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}エチル]モルホリン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−{2−(ピロリジン−1−イル)エトキシ}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン−4−イル}オキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
2−[4−{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]−N−シクロプロピルアセトアミド、
N−シクロプロピル−2−(4−[{7−(4−フルオロフェニル)−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル}オキシ]ピペリジン−1−イル)アセトアミド、
2−[4−{(7−シクロペンチル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]−N−イソプロピルアセトアミド、
N−(sec−ブチル)−2−[4−{(7−シクロペンチル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]アセトアミド、
1−(2−[4−{(7−シクロペンチル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]−2−オキソエチル)ピロリジン−2−オン、及び、
2−[4−{(7−シクロペンチル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]−N−イソブチルアセトアミド
からなる群から選択される少なくとも1つの化合物である、上記[36]記載の化合物、若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物。
[38]一般式(1)で表される化合物が、7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン−4−イル}オキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン又は1−(2−[4−{(7−シクロペンチル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]−2−オキソエチル)ピロリジン−2−オンである、上記[36]記載の化合物、若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物。
[39]B細胞からの過剰なIgG産生がBAFFによるものである、上記[36]〜[38]のいずれかに記載の化合物、若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物。
[40]該疾患が、炎症性腸疾患又は血管炎である、上記[36]〜[39]のいずれかに記載の化合物、若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物。
[41]炎症性腸疾患がクローン病である、上記[40]記載の化合物、若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物。
[42]血管炎が、高安大動脈炎又は巨細胞性動脈炎である、上記[40]記載の化合物、若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物。
【発明の効果】
【0021】
本発明のピロロピリミジン誘導体は、ヒト末梢細胞(B細胞、単球)におけるBAFFにより誘導される生物学的作用(IgG産生、IL−6産生)を抑制することができる。従って、炎症性疾患、特に炎症性腸疾患及び血管炎等の炎症性疾患の予防及び/又は治療剤を提供することができる。また、炎症性腸疾患及び血管炎等のB細胞からの過剰なIgG産生により増悪する疾患の予防及び/又は治療剤を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の剤がヒト末梢単球からのBAFF誘導IL−6産生を抑制することを示した図である。化合物A及び化合物Bをそれぞれ添加した場合の培養上清中のIL−6量をELISAを用いて測定した。それぞれ、BAFF添加時のIL−6産生量を100とした相対値で示した。
図2】本発明の剤(化合物A)がヒト末梢B細胞からのIgG産生を抑制することを示した図である。ヒト末梢血から単離したB細胞を刺激して培養上清中に分泌されたIgG量をELISAを用いて測定した。
図3】本発明の剤(化合物B)がヒト末梢B細胞からのIgG産生を抑制することを示した図である。ヒト末梢血から単離したB細胞を刺激して培養上清中に分泌されたIgG量をELISAを用いて測定した。
図4】ヒト末梢B細胞と末梢単球を共培養することによりIgG及びIL−6の産生が亢進することを示した図である。
図5】本発明の剤が、ヒト末梢B細胞と末梢単球の共培養系での亢進したIgG産生及びIL−6産生を、それぞれ抑制することを示した図である。
図6】本発明の剤が、MRL/lprマウスの生存率を高めることを示した図である。1群5匹で、生食投与群(cont)、化合物A投与群、化合物B投与群について生存率を時系列で示した。
図7】本発明の剤が、MRL/lprマウスにおける血中抗dsDNA抗体価を低減させることを示した図である。1群5匹で、生食投与群(cont)、化合物A投与群、化合物B投与群について血中抗dsDNA抗体価を時系列で示した。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明を説明する。本明細書において使用される用語は、特に言及しない限り、当該分野で通常用いられる意味を有する。
【0024】
本明細書中で使用するとき、「炎症性疾患」とは、炎症を伴う疾患または状態であり、感染性胃腸炎、クローン病、潰瘍性大腸炎等の炎症性腸疾患、高安大動脈炎、巨細胞性動脈炎(側頭動脈炎)等の血管炎が例示される。本明細書中、好ましくは、炎症性疾患は、クローン病、高安大動脈炎及び巨細胞性動脈炎(側頭動脈炎)である。
【0025】
本明細書中で使用するとき、「B細胞からの過剰なIgG産生」とは、生体における正常範囲内のIgG産生を超えて生体に疾患や病的症状を与える程度にIgG産生が増加したような場合をいう。
【0026】
本明細書中で使用するとき、「C1−6アルキル基」とは、炭素数1〜6の直鎖状又は分枝状の炭化水素基、好ましくは飽和鎖状炭化水素基を意味する。「C1−6アルキル基」としては、特に限定されないが、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基等が挙げられる。なお、本明細書中、「(C1−6アルキル)アミノ基」及び「(C6−10アリール)C1−6アルキル基」でも「C1−6アルキル」なる定義が使用されているが、これらも上記「C1−6アルキル」と同義である。
【0027】
本明細書中で使用するとき、「(C1−6アルキル)アミノ基」としては、前記したC1−6アルキル基でモノ又はジ置換されたアミノ基が挙げられる。例えば、メチルアミノ基、エチルアミノ基、n−プロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基、n−ブチルアミノ基、イソブチルアミノ基、sec−ブチルアミノ基、tert−ブチルアミノ基、n−ペンチルアミノ基、イソペンチルアミノ基、ネオペンチルアミノ基、n−ヘキシルアミノ基、イソヘキシルアミノ基等の炭素数1〜6個の直鎖又は分枝状のアルキルアミノ基が挙げられる。
【0028】
本明細書中で使用するとき、「C3−6シクロアルキル」は、炭素数3〜6の飽和の環状炭化水素基を示す。「C3−6シクロアルキル」としては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等が挙げられる。
【0029】
なお、本明細書中、「(C3−6シクロアルキル)アミノ基」としては、前記した「C3−6シクロアルキル」で置換されたアミノ基が挙げられる。「(C3−6シクロアルキル)アミノ基」としては、例えば、シクロプロピルアミノ基、シクロブチルアミノ基、シクロペンチルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基等の炭素数3〜6の(シクロアルキル)アミノ基が挙げられる。
【0030】
本明細書中で使用するとき、「C6−10アリール基」は、炭素数6〜10の芳香族炭化水素基を示す。「C6−10アリール基」としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、アズレニル基等が挙げられる。なお、本明細書中、「ハロゲン原子で置換されていてもよいC6−10アリール基」及び「(C6−10アリール)C1−6アルキル基」でも「C6−10アリール」なる定義が使用されているが、これらの定義中の「C6−10アリール」も前記したものと同義である。また、「ハロゲン原子」としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
【0031】
本明細書中で使用するとき、「(C6−10アリール)C1−6アルキル基」としては、1個以上の前記した「C6−10アリール基」で置換されたC1−6アルキル基が挙げられる。「(C6−10アリール)C1−6アルキル基」としては、例えば、ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、フェニルブチル基、フェニルペンチル基、フェニルへキシル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基、ナフチルプロピル基、ナフチルブチル基、アズレニルメチル基、アズレニルエチル基、アズレニルプロピル基、アズレニルブチル基等が挙げられる。
【0032】
「ハロゲン原子で置換されていてもよいC6−10アリール基」としては、1個以上のハロゲン原子で置換されたC6−10アリール基が挙げられる。1個以上のハロゲン原子で置換されたC6−10アリール基としては、例えば、ハロゲン置換フェニル基、ハロゲン置換ナフチル基、ハロゲン置換アズレニル基等が挙げられ、より好ましくは、4位がハロゲン原子で置換されたフェニル基等が挙げられる。
【0033】
一般式(1)中、R、Rにおける「C1−6アルキル基」としては、C1−4アルキル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
【0034】
一般式(1)中、Rにおける「C3−6シクロアルキル基」としては、C5−6シクロアルキル基が好ましく、シクロペンチル基がより好ましい。
【0035】
一般式(1)中、Rにおける「ハロゲン原子で置換してもよいC6−10アリール基」としては、フェニル基、4−フルオロフェニル基が好ましい。
【0036】
一般式(1)中、Rにおける「(C6−10アリール)C1−6アルキル基」としては、フェニル置換C1−6アルキル基が好ましく、ベンジル基がより好ましい。
【0037】
一般式(1)中、Rにおける「(C1−6アルキル)アミノ基」としては、(C1−4アルキル)アミノ基が好ましく、イソプロピルアミノ基、イソブチルアミノ基、sec−ブチルアミノ基がより好ましい。
【0038】
一般式(1)中、Rにおける「(C3−6シクロアルキル)アミノ基」としては、(C3−4シクロアルキル)アミノ基が好ましく、シクロプロピルアミノ基がより好ましい。
【0039】
本発明の好ましい一般式(1)で表されるピロロピリミジン誘導体の具体例として、下記化合物を挙げることができる。
7−ベンジル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン−4−イル}オキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン;
1−(2−[4−{(7−ベンジル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]−2−オキソエチル)ピロリジン−2−オン;
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピロリジン−2−イル}メトキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン;
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン−4−イル}メトキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン;
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン−3−イル}メトキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン;
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピロリジン−3−イル}メトキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン);
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピロリジン−3−イル}オキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン;
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン−2−イル}メトキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン;
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)アゼパン−4−イル}オキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン;
1−(2−[2−{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルオキシ)メチル}ピロリジン−1−イル]−2−オキソエチル)ピロリジン−2−オン;
【0040】
1−{2−(4−[{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}メチル]ピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル}ピロリジン−2−オン;
1−{2−(3−[{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}メチル]ピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル}ピロリジン−2−オン;
1−{2−(3−[{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}メチル]ピロリジン−1−イル)−2−オキソエチル}ピロリジン−2−オン;
1−(2−[3−{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピロリジン−1−イル]−2−オキソエチル)ピロリジン−2−オン;
1−{2−(2−[{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}メチル]ピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル}ピロリジン−2−オン;
1−(2−[4−{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}アゼパン−1−イル]−2−オキソエチル)ピロリジン−2−オン;
4−{2−(アゼパン−1−イル)エトキシ}−7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン;
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−{2−(ピペリジン−1−イル)エトキシ}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン;
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−{2−(ピペラジン−1−イル)エトキシ}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン;
4−[2−{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}エチル]モルホリン;
【0041】
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−{2−(ピロリジン−1−イル)エトキシ}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン;
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン−4−イル}オキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン;
2−[4−{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]−N−シクロプロピルアセトアミド;
N−シクロプロピル−2−(4−[{7−(4−フルオロフェニル)−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル}オキシ]ピペリジン−1−イル)アセトアミド;
2−[4−{(7−シクロペンチル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]−N−イソプロピルアセトアミド;
N−(sec−ブチル)−2−[4−{(7−シクロペンチル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]アセトアミド;
1−(2−[4−{(7−シクロペンチル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]−2−オキソエチル)ピロリジン−2−オン;及び、
2−[4−{(7−シクロペンチル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]−N−イソブチルアセトアミド。
【0042】
本発明の一般式(1)で表されるピロロピリミジン誘導体、若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物としては、本発明のピロロピリミジン誘導体のみならず、その医薬として許容される塩、それらの各種の水和物や溶媒和物、及び結晶多形を有する物質、及びこれらの物質のプロドラッグとなる物質を包含している。また、不斉炭素原子を有する場合には、ラセミ体のみならず、光学活性体も包含される。
【0043】
本発明の一般式(1)で表されるピロロピリミジン誘導体として許容される塩としては、具体的には、化合物を塩基性化合物として扱う場合は、無機酸(例えば、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸等)や有機酸(例えば、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等)との酸付加塩等が挙げられる。一方、化合物を酸性化合物として扱う場合には、無機塩(例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、バリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等)等が挙げられる。
【0044】
本発明の一般式(1)で表されるピロロピリミジン誘導体やその医薬として許容される塩の溶媒和物としては、水和物や各種の溶媒和物(例えば、エタノールなどのアルコールとの溶媒和物)が挙げられる。
【0045】
本発明の一般式(1)で表されるピロロピリミジン誘導体として好ましいのは、7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン−4−イル}オキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン又は1−(2−[4−{(7−シクロペンチル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]−2−オキソエチル)ピロリジン−2−オンである。
【0046】
本発明の一般式(1)で表されるピロロピリミジン誘導体は、特開2012−116777号公報に記載の公知の方法を参考にして製造することができる。
【0047】
本発明の炎症性疾患の予防及び/又は治療剤は、一般式(1)で表されるピロロピリミジン誘導体、その塩、又はそれらの溶媒和物(以下、便宜上、本発明の化合物と称する場合がある)であって、医薬組成物として使用することができる。その場合、本発明の化合物を単独で用いてもよいが、通常は医薬として許容される担体、及び/又は希釈剤を配合して使用される。
【0048】
投与経路は、特に限定されないが、治療目的に応じて適宜選択することができる。例えば、経口剤、注射剤、坐剤、吸入剤等のいずれでもよい。これらの投与形態に適した医薬組成物は、公知の製剤方法を利用することによって製造できる。
【0049】
経口用固形製剤を調製する場合は、一般式(1)で表されるピロロピリミジン誘導体に医薬として許容される賦形剤、更に必要に応じて結合剤、崩壊剤、滑沢剤、着色剤、矯味剤、矯臭剤等を加えた後、常法を利用して、錠剤、被覆錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤等を製造することができる。添加剤は、当該分野で一般的に使用されているものでよい。例えば、賦形剤としては、乳糖、白糖、塩化ナトリウム、ブドウ糖、デンプン、炭酸カルシウム、カオリン、微結晶セルロース、珪酸等が挙げられる。結合剤としては、水、エタノール、プロパノール、単シロップ、ブドウ糖液、デンプン液、ゼラチン液、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルスターチ、メチルセルロース、エチルセルロース、シェラック、リン酸カルシウム、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。崩壊剤としては、乾燥デンプン、アルギン酸ナトリウム、カンテン末、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸モノグリセリド、乳糖等が挙げられる。滑沢剤としては、精製タルク、ステアリン酸塩、ホウ砂、ポリエチレングリコール等が挙げられる。矯味剤としては、白糖、橙皮、クエン酸、酒石酸等が挙げられる。
【0050】
経口用液体製剤を調製する場合は、一般式(1)で表されるピロロピリミジン誘導体に、矯味剤、緩衝剤、安定化剤、矯臭剤等を加えて常法を利用して、内服液剤、シロップ剤、エリキシル剤等を製造することができる。矯味剤としては上記に挙げられたものでよく、緩衝剤としてはクエン酸ナトリウム等が挙げられ、安定化剤としてはトラガント、アラビアゴム、ゼラチン等が挙げられる。
【0051】
注射剤を調製する場合は、一般式(1)で表されるピロロピリミジン誘導体に、pH調節剤、緩衝剤、安定化剤、等張化剤、局所麻酔剤等を添加し、常法を利用して、皮下、筋肉及び静脈内注射剤を製造することができる。pH調製剤及び緩衝剤としては、クエン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、リン酸ナトリウム等が挙げられる。安定化剤としては、ピロ亜硫酸ナトリウム、EDTA(エデト酸ナトリウム)、チオグリコール酸、チオ乳酸等が挙げられる。局所麻酔剤としては、塩酸プロカイン、塩酸リドカイン等が挙げられる。等張化剤としては、塩化ナトリウム、ブドウ糖等が挙げられる。
【0052】
坐剤を調製する場合は、一般式(1)で表されるピロロピリミジン誘導体に公知の坐剤用担体、例えば、ポリエチレングリコール、ラノリン、カカオ脂、脂肪酸トリグリセライド等、更に必要に応じて界面活性剤(例えば、ツイーン(登録商標))等を加えた後、常法を利用して製造することができる。
【0053】
上記以外に、常法を利用して適宜好ましい製剤とすることもできる。
【0054】
本発明のピロロピリミジン誘導体は、実施例にてデータで示されるように、ヒト末梢細胞(B細胞、単球)におけるBAFFにより誘導される生物学的作用(IgG産生、IL−6産生)を抑制する作用を有する。かかる薬理作用は、本発明のピロロピリミジン誘導体が、炎症性疾患、特に炎症性腸疾患及び血管炎等の炎症性疾患の予防及び/又は治療剤として、あるいは炎症性腸疾患及び血管炎等のB細胞からの過剰なIgG産生により増悪する疾患の予防及び/又は治療剤として有用であること意味する。また、炎症性疾患の予防・治療薬の開発に有用なツールとなり得る研究用試薬としても有用であることを示唆している。
また、本発明のピロロピリミジン誘導体のかかる薬理作用により、本発明は炎症性疾患の予防及び/又は治療方法、並びにB細胞からの過剰なIgG産生により増悪する疾患の予防及び/又は治療方法を提供することができる。
【0055】
本明細書中で用いられる場合、被験体(対象)は哺乳動物であり得る。このような哺乳動物としては、例えば、霊長類(例、ヒト、サル、チンパンジー)、げっ歯類(例、マウス、ラット、モルモット)、ペット(例、イヌ、ネコ、ウサギ)、使役動物又は家畜(例、ウシ、ウマ、ブタ、ヒツジ、ヤギ)が挙げられるが、ヒトが好ましい。
【0056】
本発明の一般式(1)で表されるピロロピリミジン誘導体の投与量は年齢、体重、症状、投与形態及び投与回数等によって異なるが、通常は成人に対して一般式(1)で表される化合物として1日あたり0.1mgから1000mg、好ましくは1mgから1000mg、より好ましくは1mgから500mgを、1回又は数回に分けて経口投与又は非経口投与するのが好ましい。
【実施例】
【0057】
以下に実施例を用いて本発明を詳述するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。また、使用する試薬及び材料は特に限定されない限り商業的に入手可能である。
【0058】
本実施例では有効成分である一般式(1)で表されるピロロピリミジン誘導体として化合物A及び化合物Bを用いた。
化合物A:特開2012-116777(特許文献1)の実施例22に記載の方法で製造した。
【0059】
【化5】
【0060】
化合物B:特開2012-116777(特許文献1)の実施例27に記載の方法で製造した。
【0061】
【化6】
【0062】
実施例1:ヒト末梢単球からのBAFF誘導IL−6産生亢進に及ぼす効果
ヒト末梢血よりロゼットセップ法(Yoshimoto K., et al. Arthritis Res Ther. 2011;13(5):R170. doi: 10.1186/ar3493)を用いて単球を単離した。
単離した単球を、10%胎児ウシ血清(JRH Biosciences社製)を含むRPMI-1640培地(ATCC製)中、24穴プレート(コーニング社製)1ウェルあたり2.5×10cells/mlの濃度で播種して4日間培養した。培養開始時に、終濃度2μg/mlの組換えヒト可溶性BAFF(rBAFF:Chemicon社製)を当該培地に加え、化合物Aを6μM、30μM、または化合物Bを6μM、30μMとなるようにそれぞれ添加した。また、対照として、rBAFF及び化合物のいずれも添加していないもの、及びrBAFFのみ添加したもの、を同様に培養した。培養後、培養上清を回収し、上清中のIL−6量を特異的ELISA法にて定量した。ELISA法にはマウス抗ヒトIL−6抗体(BD Pharmingen社製)、ビオチン標識マウス抗ヒトIL−6抗体(BD Pharmingen社製)及びHRP標識ストレプトアビジン(BD Pharmingen社製)を用いた。ELISA発色用試薬としてTMB One Solution(Promega社製)を用いた。
結果を図1に示す。図1に示されるように、BAFFに誘導された、単球からのIL−6産生の亢進は、化合物A及び化合物Bの添加により抑制された。
【0063】
実施例2:ヒト末梢B細胞からのBAFF誘導IgG産生亢進に及ぼす効果−1
抗CD19抗体標識マイクロビーズと反応させたヒト末梢血から自動細胞分離装置autoMACS(ミルティニー社製)を用いて末梢B細胞を単離した。単離したB細胞を10%胎児ウシ血清(JRH Biosciences社製)を含むRPMI-1640培地(ATCC製)中、24穴プレート(コーニング社製)1ウェルあたり2.5×10cells/mlの濃度で播種した。B細胞刺激条件下、終濃度2μg/mlの組換えヒト可溶性BAFF(rBAFF:Chemicon社製)を当該培地に加え、化合物Aを8μM、15μMとなるようにそれぞれ添加した。B細胞刺激は、抗IgM抗体(10μg/ml;AbD serotec社)、CD40-ligand(20ng/ml;Peprotech社)、rIL−4(100ng/ml;BD Bioscience社)存在下で細胞を培養することによって行なった。
培養後、培養上清を回収し、上清中のIgG量を特異的ELISA法にて定量した。ELISA法にはマウス抗ヒトIgG抗体(BD Pharmingen社製)、ビオチン標識マウス抗ヒトIgG抗体(BD Pharmingen社製)及びHRP標識ストレプトアビジン(BD Pharmingen社製)を用いた。ELISA発色用試薬としてTMB One Solution(Promega社製)を用いた。
対照として、B細胞刺激、rBAFF添加及び化合物添加のいずれも行なわずに培養したもの、B細胞刺激及び化合物添加を行なわずに培養したもの(rBAFF添加のみ)、rBAFF添加及び化合物添加を行なわずに培養したもの(B細胞刺激のみ)、化合物添加を行なわずに培養したもの(B細胞刺激及びrBAFF添加を実施)を同様に測定した。
結果を図2に示す。図2に示されるように、BAFFに誘導された、B細胞からのIgG産生の亢進は、化合物Aの添加により抑制された。
【0064】
実施例3:ヒト末梢B細胞からのBAFF誘導IgG産生亢進に及ぼす効果−2
化合物Aに代えて化合物Bを用いた点以外は実施例2と同様にして、化合物BのB細胞からのBAFF誘導IgG産生亢進に及ぼす効果を調べた。
結果を図3に示す。図3に示されるように、BAFFに誘導された、B細胞からのIgG産生の亢進は、化合物Bの添加により抑制された。
【0065】
実施例4:ヒト末梢B細胞と末梢単球の共培養によるIgG及びIL−6産生亢進に及ぼす効果
抗CD19抗体標識マイクロビーズと反応させたヒト末梢血(健常人1)及び抗CD14抗体標識マイクロビーズと反応させた同一検体末梢血から自動細胞分離装置をautoMACS(ミルティニー社製)を用いて末梢B細胞及び末梢単球を単離した。10%胎児ウシ血清(JRH Biosciences社製)を含むRPMI-1640培地(ATCC製)中、24穴プレート(コーニング社製)1ウェルあたり、単離したB細胞を0.75×10cells/ml、単離した単球を1.5×10cells/mlの濃度で共培養して4日間培養した。培養開始時に、終濃度2μg/mlの組換えヒト可溶性BAFF(rBAFF:Chemicon社製)を当該培地に加えた。
培養後、培養上清を回収し、上清中のIgG量及びIL−6量をそれぞれ特異的ELISA法にて定量した。IgG量の測定は実施例2に、IL−6量の測定は実施例1に準じた方法で行なった。
対照として、B細胞のみ培養したもの、B細胞にrBAFFを添加して培養したもの、B細胞と単球とを共培養したもの、を同様に測定した。
結果を図4に示す。図4に示されるように、単球とB細胞とを共培養することにより、さらにrBAFF存在下でいっそうIgG及びIL−6の産生が亢進することがわかった。
次に、この共培養系によるIgG及びIL−6の産生亢進が本発明の剤によりどのような影響を受けるか調べた。
抗CD19抗体標識マイクロビーズと反応させたヒト末梢血(健常人2)及び抗CD14抗体標識マイクロビーズと反応させた同一検体末梢血から自動細胞分離装置autoMACS(ミルティニー社製)を用いて末梢B細胞及び末梢単球を単離した。10%胎児ウシ血清(JRH Biosciences社製)を含むRPMI-1640培地(ATCC製)中、24穴プレート(コーニング社製)1ウェルあたり、単離したB細胞を0.75×10cells/ml、単離した単球を1.5×10cells/mlの濃度で共培養して4日間培養した。培養開始時に、終濃度2μg/mlの組換えヒト可溶性BAFF(rBAFF:Chemicon社製)及び化合物(化合物A又はB)を当該培地に加えた。化合物A及びBは、それぞれ15μM及び30μMで用いた。
培養後、培養上清を回収し、上清中のIgG量及びIL−6量をそれぞれ特異的ELISA法にて定量した。IgG量の測定は実施例2に、IL−6量の測定は実施例1に準じた方法で行なった。
対照として、B細胞にrBAFFを添加して培養したもの(ネガティブ対照)、rBAFF存在下でB細胞と単球とを共培養したもの(ポジティブ対照)、を同様に測定した。
結果を図5に示す。図5に示されるように、rBAFF存在下、単球とB細胞とを共培養することによりIgG及びIL−6の産生が亢進するが、化合物A及びBはいずれもその亢進を抑制することがわかった。
【0066】
以上の結果より、以下の点が明らかになった。
1)本発明の化合物はB細胞からのIgG産生を直接抑制する。
2)単球とB細胞を共培養することによりB細胞からのIgG産生には単球の寄与が大きいということが明らかとなり、さらに、本発明の化合物はそのIgG産生を抑制する。
従って、本発明は、B細胞からの過剰なIgG産生により増悪するような疾患(例、炎症性腸疾患(例、感染性胃腸炎、クローン病、潰瘍性大腸炎)、血管炎(例、高安大動脈炎、巨細胞性動脈炎(側頭動脈炎)))の予防及び/又は治療剤として有用である。
【0067】
さらに、本発明化合物がインビボでも優れた薬理作用を示すことを血管炎のモデルマウスを用いて確認した。
実施例5:血管炎モデルマウスの生存率に及ぼす影響
血管炎モデルマウスとしてMRL/lprマウス(日本チャールス・リバー株式会社から購入)を用いた。MRL/lprマウスは、4〜5ヶ月月齢で約80%以上に全身性に血管炎を発症する。これに加えて、血管炎のみならず、糸球体腎炎、関節炎、唾液腺炎などが同一個体に自然発症することも知られている(J Jpn Coll Angiol, 2009, 49 11-16.)。
実験は下記のようにして行った。
グループ1:生理食塩水のみ投与(cont)
グループ2:化合物A 0.2mg/kg投与(化合物A)
グループ3:化合物B 0.2mg/kg投与(化合物B)
7週齢のMRL/lprマウス(雌性)を用い、投与は週3回行った。
結果を図6に示す。生食投与群(cont)と比較すると、明らかに化合物投与群の生存率が高いことがわかる。
【0068】
実施例6:血中抗dsDNA抗体価に及ぼす影響
実施例5と同様にして血管炎モデルマウスを3群に分けた。経時的に血液を採取し、血中の抗dsDNA抗体価を測定した。抗dsDNA抗体は抗核抗体の一種であり、SLE患者血清中に高頻度・特異的に検出されることが知られている。
血中抗dsDNA抗体価は「レビス 抗dsDNA−マウス ELISA KIT」(シバヤギ社製)で測定した。具体的な手順は以下の通りである。
1)キット中の抗原固相化プレートをキット添付洗浄液で3回洗浄
2)希釈検体と標準抗マウスdsDN抗体溶液を添加し、室温で2時間静置
3)洗浄液で3回洗浄後、標識抗体(ペルオキシダーゼ結合抗マウスIgG抗体)を添加し、室温で2時間静置
4)洗浄液で3回洗浄後、発色液(TMB溶液)を添加し、発色
5)反応停止液(1M HSO)を添加して反応を停止し、OD450nmを測定
結果を図7に示す。生食投与群(cont)と比較すると、明らかに化合物投与群の血中抗dsDNA抗体価が低下していることが分かる。
【産業上の利用可能性】
【0069】
本発明のピロロピリミジン誘導体は、ヒト末梢細胞(B細胞、単球)におけるBAFFにより誘導される生物学的作用(IgG産生、IL−6産生)を抑制することができ、従って、炎症性疾患、特に炎症性腸疾患や血管炎等の予防及び/又は治療剤を提供することができる。また、本発明のピロロピリミジン誘導体は、B細胞からの過剰なIgG産生を抑制することが可能であり、従って、炎症性腸疾患や血管炎等のB細胞からの過剰なIgG産生により増悪するような疾患の予防及び/又は治療剤として有用である。
本出願は、日本で出願された特願2013−210440(出願日2013年10月7日)を基礎としておりその内容は本明細書に全て包含されるものである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7