特許第6544548号(P6544548)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6544548
(24)【登録日】2019年6月28日
(45)【発行日】2019年7月17日
(54)【発明の名称】オゾン発生装置
(51)【国際特許分類】
   C01B 13/10 20060101AFI20190705BHJP
   A61L 9/015 20060101ALI20190705BHJP
   A61L 2/20 20060101ALI20190705BHJP
   H04Q 9/00 20060101ALI20190705BHJP
   A61L 101/10 20060101ALN20190705BHJP
【FI】
   C01B13/10 Z
   A61L9/015
   A61L2/20 100
   H04Q9/00 301B
   H04Q9/00 311L
   A61L101:10
【請求項の数】6
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2018-143492(P2018-143492)
(22)【出願日】2018年7月31日
(62)【分割の表示】特願2016-235728(P2016-235728)の分割
【原出願日】2016年12月5日
(65)【公開番号】特開2018-199620(P2018-199620A)
(43)【公開日】2018年12月20日
【審査請求日】2018年8月21日
(73)【特許権者】
【識別番号】000102212
【氏名又は名称】ウシオ電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】特許業務法人 ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】三木 聖雄
(72)【発明者】
【氏名】谷口 真司
【審査官】 佐藤 慶明
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−195842(JP,A)
【文献】 特開2015−032951(JP,A)
【文献】 特開2013−225817(JP,A)
【文献】 特表2014−523257(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2016/0271282(US,A1)
【文献】 特開平05−236545(JP,A)
【文献】 特開平09−256702(JP,A)
【文献】 特表2005−526616(JP,A)
【文献】 特開2000−325457(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C01B 13/00 − 13/36
A61L 2/00 − 2/28
A61L 9/00 − 9/22
A61L 11/00 − 12/14
H03J 9/00 − 9/06
H04Q 9/00 − 9/16
E05B 1/00 − 85/28
B60R 25/00 − 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作端末から発信された所定形式の電波信号を介して遠隔的に操作可能なオゾン発生装置であって、
気体が通流可能な空間内に配置され、紫外線を照射してオゾンの生成が可能な光源体と、
前記電波信号を受信する受信部と、
前記光源体に対する操作を認容する第一権限が付された唯一の前記操作端末である第一特定操作端末の識別情報に対応した第一識別情報を含む情報が格納された記憶部と、
前記光源体に対する動作制御を行う制御部と、
前記操作端末に対して送信用電波信号を送信する送信部とを備え、
前記送信部は、前記オゾン発生装置に対して接続可能な前記操作端末に対して、接続可能であることを示す前記送信用電波信号を送信し、
前記制御部は、前記受信部で受信された前記電波信号に含まれる前記識別情報と、前記記憶部に格納された前記第一識別情報とが一致した場合に限り、前記光源体に対して、前記電波信号に含まれる動作指示情報に基づいた動作制御を行うことを特徴とするオゾン発生装置。
【請求項2】
前記操作端末は、前記送信用電波信号を受信すると、当該操作端末の画面上に、接続可能な前記オゾン発生装置の情報が表示されることを特徴とする、請求項1に記載のオゾン発生装置。
【請求項3】
前記記憶部に前記第一識別情報が格納されていない初期段階において、
前記制御部は、前記受信部で最初に受信された前記電波信号に含まれる前記操作端末の識別情報を、前記第一識別情報として前記記憶部に格納することを特徴とする請求項1又は2に記載のオゾン発生装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記受信部において、特別なアプリケーションがインストールされた管理用端末から発信された管理用電波信号が受信されると、前記管理用電波信号に含まれる初期化指示情報に基づいて前記記憶部に格納された前記第一識別情報を初期化することを特徴とする請求項3に記載のオゾン発生装置。
【請求項5】
前記記憶部は、当該記憶部に格納された前記第一識別情報を消去する操作を認容する第二権限が付された特定の前記操作端末である第二特定操作端末の識別情報に対応した第二識別情報が更に格納されており、
前記制御部は、前記受信部で受信された前記電波信号に含まれる前記識別情報と、前記記憶部に格納された前記第二識別情報とが一致した場合に限り、前記電波信号に含まれる初期化指示情報に基づいて前記記憶部に格納された前記第一識別情報を初期化することを特徴とする請求項3に記載のオゾン発生装置。
【請求項6】
筐体と、
前記筐体で囲まれた空間を、少なくとも第一室と第二室とに隔てる壁体と、
前記筐体の一部に設けられ、前記筐体の外部から取り込まれた空気を前記第一室内に導く第一開口部と、
前記筐体の一部に設けられ、前記第一室内の気体を前記筐体の外部に送り出す第二開口部と、
前記受信部、前記記憶部、及び前記制御部が実装された制御基板とを備え、
前記光源体は、前記第一室内において、前記第一開口部と前記第二開口部との間の経路上に設けられ、
前記制御基板は、前記第二室内に設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のオゾン発生装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はオゾン発生装置に関し、特に、遠隔的に操作可能なオゾン発生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
所定濃度のオゾンを含むガスは、殺菌、脱臭作用があり、種々の分野で利用されている。このようなオゾンを生成する方法として、紫外線光源を用いた光化学反応が知られている。
【0003】
下記特許文献1には、本体とは別個の端末によって、オゾン発生装置を操作させることについての開示がある。オゾンは、強い酸化力を有し、反応性が高いため、濃度によっては人体に対して悪影響を及ぼすとされている。このため、空間を無人とした状態で、遠隔によってオゾン発生装置を操作させて殺菌処理することで、操作者を含む人間に対してオゾンが曝露されることを防止できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2016−500284号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
オゾン発生装置は、通常、殺菌脱臭対象となる空間内に据え置いて用いられることが想定される。このため、オゾン発生装置用の操作端末が、オゾン発生装置と同じ空間内に配置されていると、当該操作端末を操作する人間がオゾンによって曝露され、当該人間の身体に影響が及ぶおそれが考えられる。従って、オゾン発生装置が設置されている空間とは別の空間から、遠隔でオゾン発生装置を操作できることが好ましい。
【0006】
ところで、オゾン発生装置は殺菌・脱臭機能が高く、また、操作が簡便なため、多くの事業所に導入され始めている。例えば、映画館など、不特定多数の来客が見込まれる空間内にオゾン発生装置を設置し、営業終了後、翌日の営業が開始されるまでの時間帯において、当該空間を無人状態としてオゾン発生装置を稼働させるような用途が考えられる。
【0007】
ところが、このような設置態様においては、不特定多数の来客が見込まれる空間内にオゾン発生装置が設置されるため、仮に営業時間内に当該装置が誤って稼働してしまうと、多くの人間の身体に悪影響が及ぶ危険性がある。従って、安全性の観点から、オゾン発生装置を動作させることのできる人間を極めて限定的にしておく必要がある。
【0008】
オゾン発生装置が設置されている空間とは別の空間から、操作端末によってオゾン発生装置を操作させる方法としては、有線による通信と無線による通信が考えられる。ここで、有線による通信を介して操作端末からの操作信号を受け付ける態様の場合、操作端末を、オゾン発生装置が設置されている空間とは別の所定の空間(部屋)内に据え置くこととなる。この場合、当該空間内に入室できる人間は、誰でも操作端末を操作することができてしまう。
【0009】
映画館などの空間にオゾン発生装置を設置することを想定した場合、オゾン発生装置を操作するための端末を固定的に設置する場所としては、管理室など、特定の人間しか入ることができない室内に設置することが考えられる。しかし、通常、このような室内においても、関係者スタッフであれば容易に入室することが可能である。上述したように、不特定多数の来客が見込まれる閉ざされた空間内で、オゾン発生装置が誤って稼働してしまうと、不特定多数の人体に影響を及ぼすおそれがある。このため、オゾン発生装置を操作するための端末は、出来る限り特定の人物からの操作しか受け付けないような構成とすることが求められる。つまり、営業時間内に、誤動作によってオゾン発生装置が稼働するリスクを可能な限りゼロに近づけたいという事情がある。
【0010】
一方、オゾン発生装置が、無線による通信を介して操作端末からの操作信号を受け付ける構成の場合、オゾン発生装置側に所定の認証機能を持たせることで、特定の人間からの操作しか受け付けない構成とすることが可能である。
【0011】
オゾン発生装置の分野では一般的ではないが、コンピュータやネットワークの認証処理としては、ユーザIDとパスワードを入力させ、入力されたユーザIDとパスワードが、予め登録されているものと一致するかどうかに基づいて、セキュリティの認証を行うことは一般的である。
【0012】
無線通信を介してオゾン発生装置を制御する態様を実現するに際しては、操作用の端末として、汎用的なスマートフォン、タブレットPCなどを利用することができる。これらの端末は、Wi-FiやBluetooth(登録商標)といった所定の規格を有する電波の送受信機能が予め備えられている。よって、以下のような方法が考えられる。まず、操作端末側で認証用の画面からユーザIDとパスワードを入力させ、前記電波を介して装置側に入力情報を送信させて認証処理を行う。そして、正しく認証ができた場合にのみ、例えば操作用のコントローラが操作端末の画面上に表示されて、当該表示内容に従って操作することで、オゾン発生装置を操作できるようになる。
【0013】
しかし、このような方法を用いた場合、ユーザIDとパスワードに関する情報が第三者に漏れた場合には、誰でもオゾン発生装置を動作することができてしまう。特に、無線通信を介した操作を想定する場合、操作端末は上述したように汎用的なスマートフォンやタブレットPCが想定されるため、潜在的にオゾン発生装置を操作できてしまう人間の数は、有線の場合よりも飛躍的に上昇してしまう。このため、より高いセキュリティ性が求められる。
【0014】
近年では、特にコンピュータの認証において、指紋認証や静脈認証といったセキュリティ性をより高めた認証方法が利用され始めている。しかし、このような認証方法を導入する場合には、初期設定時の処理が煩雑である。また、実際にオゾン発生装置を操作する役割が任せられている担当のスタッフが、事情により交代する場合は大いに想定されることであるが、このような事情が発生した場合に、煩雑な処理が必要となる。
【0015】
このような事情に鑑み、潜在的にオゾン発生装置を操作する可能性のある人間のみを、予め登録しておくことが考えられる。例えば、上記の方法であれば、関係スタッフ全員の指紋や静脈を予め登録しておくことが考えられる。しかし、この方法を用いた場合には、オゾン発生装置を操作することのできる人間の数が増えてしまう結果、上述したように、営業時間内に操作端末を誤操作してしまうリスクが依然として残る。
【0016】
本発明は、上記の課題に鑑み、誤操作のリスクをなるべく減らすことで、安全性を高めたオゾン発生装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明は、操作端末から発信された所定形式の電波信号を介して遠隔的に操作可能なオゾン発生装置であって、
気体が通流可能な空間内に配置され、紫外線を照射してオゾンの生成が可能な光源体と、
前記電波信号を受信する受信部と、
前記光源体に対する操作を認容する第一権限が付された唯一の前記操作端末である第一特定操作端末の識別情報に対応した第一識別情報を含む情報が格納された記憶部と、
前記光源体に対する動作制御を行う制御部と、を備え、
前記制御部は、前記受信部で受信された前記電波信号に含まれる前記識別情報と、前記記憶部に格納された前記第一識別情報とが一致した場合に限り、前記光源体に対して、前記電波信号に含まれる動作指示情報に基づいた動作制御を行うことを特徴とする。
【0018】
上記の構成によれば、光源体に対する操作を認容する権限(第一権限)が付された操作端末が唯一に設定されている。そして、この第一権限が付された操作端末(第一特定操作端末)の識別情報(第一識別情報)が記憶部に格納されている。
【0019】
仮に、オゾン発生装置が備える受信部が、第一特定操作端末以外の操作端末から発信された電波信号を受信した場合には、制御部において、この操作端末の識別情報と、記憶部に格納されている第一識別情報とが一致しないことを確認し、これ以後の操作情報を受け付けないものとすることができる。また、オゾン発生装置が備える受信部が、第一特定操作端末から発信された電波信号を受信した場合には、制御部において、この操作端末の識別情報が記憶部に格納されている第一識別情報に一致することを確認し、これ以後の操作情報を受け付けるものとすることができる。
【0020】
つまり、上記構成によれば、予め登録されている唯一の操作端末以外から操作指示に関する情報が送信されたとしても、当該情報に基いてオゾン発生装置が作動することがない。このことは、オゾン発生装置を稼働できる人間を、特定の操作端末を保持している唯一の者に限定できることを意味する。なお、この操作端末は、汎用的なスマートフォン又はタブレットPCで実現することができるため、実際には、特定のスマートフォン又はタブレットPCの所有者一人が、オゾン発生装置の運転操作を行えることとなる。
【0021】
操作端末の識別情報としては、操作端末別に異なる値が付されている情報であれば、いかなる情報を利用してもよい。一例として、MACアドレス、Bluetooth(登録商標)アドレス、デバイスID、シリアル番号などを利用することができる。
【0022】
前記制御部は、前記電波信号に含まれる前記識別情報と、前記記憶部に格納された前記第一識別情報とが一致した場合に限り、当該識別情報に対応した操作端末からの操作を受け付ける構成とすることができる。より詳細には、受信した識別情報と記憶部に格納された第一識別情報とが一致した場合に限って、例えば操作端末の画面上に操作用のコントローラが表示される。操作者は、この操作端末の画面上に表示されているコントローラ内の所定のボタンをタッチ(又はクリック)することで、オゾン発生装置の動作を開始させることができる。このコントローラには、動作開始指示を行うボタン以外に、動作中のオゾン発生装置を緊急停止させる指示を行うボタン、オゾン発生装置の動作時間を設定するボタンなど、オゾン発生に関係する処理内容を目的とする種々のボタンが内蔵されるものとしても構わない。
【0023】
前記記憶部に前記第一識別情報が格納されていない初期段階において、
前記制御部は、前記受信部で最初に受信された前記電波信号に含まれる前記操作端末の識別情報を、前記第一識別情報として前記記憶部に格納するものとしても構わない。
【0024】
オゾン発生装置は、工場出荷時においては第一権限が付された操作端末(第一特定操作端末)がまだ登録されていない。この状態において、オゾン発生装置を操作する予定となる操作端末がオゾン発生装置側に接続されることで、当該操作端末に付された識別情報が、第一識別情報として記憶部に格納される。この構成によれば、第一権限を付与する手続が極めて簡易化される。
【0025】
この構成が実現できるのは、第一権限を付与する操作端末が「唯一」であることに起因する。コンピュータやネットワークの技術分野において、特定の装置(人間)以外からのアクセスを拒否する認証処理システムは一般的に行われている。しかし、この技術は、特定の装置(人間)からのアクセスを受け付けるものであり、この「特定の装置(人間)」は複数である。すなわち、一般的なコンピュータ、ネットワークのセキュリティシステムの技術においては、アクセスを許可する対象となる複数の装置(人間)それぞれに対応した複数のコードが、予め記憶部に格納されている。
【0026】
これに対し、オゾン発生装置は、操作権限が付与される操作端末は「唯一」であるため、上記のように、最初に接続された操作端末に操作権限を付与するという処理が可能となる。
【0027】
オゾン発生装置は、記憶部に格納されていない識別情報を有する操作端末からの接続を受け付ける構成として構わない。この場合、あくまで無線通信回線を介して操作端末とオゾン発生装置との接続が行われるのみであり、当該操作端末によって遠隔的にオゾン発生装置の操作を行うことができるわけではない。上述したように、制御部において、受信部で受信された電波信号に含まれる識別情報と、記憶部に格納された第一識別情報とが一致した場合に限り、当該識別情報が付された操作端末が「第一特定操作端末」と認定され、その後の操作が受け付けられる。
【0028】
前記制御部は、前記受信部において、特別なアプリケーションがインストールされた管理用端末から発信された管理用電波信号が受信されると、前記管理用電波信号に含まれる初期化指示情報に基づいて前記記憶部に格納された前記第一識別情報を初期化するものとしても構わない。
【0029】
第一特定操作端末としては、上述したように汎用的なスマートフォンやタブレットPCが想定される。しかし、このような操作端末は、汎用性があるがゆえに、機種を変更したり、また機器自体が故障する可能性も否定できない。上述したように、第一特定操作端末は唯一に定められるため、この操作端末が故障等してしまうと、もはやオゾン発生装置を動作できなくなってしまう。
【0030】
上記の構成によれば、特定の管理用端末に対してのみ特別なアプリケーションをインストールしておき、この管理用端末は、例えば管理業者が保管するようにしておく。そして、管理業者が、この管理用端末からオゾン発生装置に対して接続することで、記憶部に格納された第一識別情報を初期化することができる。その後、新たに登録したい操作端末によってオゾン発生装置に接続することで、当該操作端末に付与された識別情報が、「第一識別情報」として記憶部に格納される。その後は、この新たな操作端末が、第一権限が付与された第一特定操作端末となる。
【0031】
前記記憶部は、当該記憶部に格納された前記第一識別情報を消去する操作を認容する第二権限が付された特定の前記操作端末である第二特定操作端末の識別情報に対応した第二識別情報が更に格納されており、
前記制御部は、前記受信部で受信された前記電波信号に含まれる前記識別情報と、前記記憶部に格納された前記第二識別情報とが一致した場合に限り、前記電波信号に含まれる初期化指示情報に基づいて前記記憶部に格納された前記第一識別情報を初期化するものとしても構わない。
【0032】
上記の構成によれば、記憶部には、当該記憶部に格納された第一識別情報を初期化する権限(第二権限)が付与された操作端末の識別情報(第二識別情報)が格納されている。よって、登録されている第一特定操作端末がもはや利用できなくなった場合には、この第二権限が付与された操作端末(第二特定操作端末)からの操作によって、記憶部に格納された第一識別情報を初期化することができる。その後、新たに登録したい操作端末によってオゾン発生装置に接続することで、当該操作端末に付与された識別情報が、「第一識別情報」として記憶部に格納される。その後は、この新たな操作端末が、第一権限が付与された第一特定操作端末となる。
【0033】
第二権限が付与された操作端末(第二特定操作端末)は、例えば管理業者が保管するものとしてもよい。
【0034】
前記オゾン発生装置は、
筐体と、
前記筐体で囲まれた空間を、少なくとも第一室と第二室とに隔てる壁体と、
前記筐体の一部に設けられ、前記筐体の外部から取り込まれた空気を前記第一室内に導く第一開口部と、
前記筐体の一部に設けられ、前記第一室内の気体を前記筐体の外部に送り出す第二開口部と、
前記受信部、前記記憶部、及び前記制御部が実装された制御基板とを備え、
前記光源体は、前記第一室内において、前記第一開口部と前記第二開口部との間の経路上に設けられ、
前記制御基板は、前記第二室内に設けられているものとしても構わない。
【0035】
かかる構成によれば、受信部、記憶部、及び制御部が実装された制御基板は、オゾンを含むガスが通流する経路とは独立した位置に配置される。このため、オゾンが曝露されることで制御基板が故障するリスクは回避される。
【発明の効果】
【0036】
本発明のオゾン発生装置によれば、誤操作のリスクを減らし、安全性が高められる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1】オゾン発生装置の一実施形態における模式的な斜視図である。
図2】オゾン発生装置の一実施形態における模式的な平面図である。
図3】オゾン発生装置内における気流を図示したものである。
図4】オゾン発生装置の制御内容を示す機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下、本発明に係るオゾン発生装置の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の各図面において、図面の寸法比と実際の寸法比は必ずしも一致しない。
【0039】
[全体構造]
図1は、本発明のオゾン発生装置の一実施形態における模式的な斜視図である。説明の都合上、図1に示す座標軸を取る。図2は、本発明のオゾン発生装置の一実施形態における模式的な平面図であり、図1に示すオゾン発生装置1を、Z軸方向(より詳細には−Z軸方向)に見たときの図面に対応する。図2では、説明の都合上、筐体の内側に隠れている部分についても一部図示をしている。また、図2では、説明の都合上、開口領域を破線で図示している。
【0040】
オゾン発生装置1は、筐体3と、筐体3で囲まれた空間を隔てる壁体5とを有する。壁体5によって、筐体3で囲まれた空間が、X軸方向に、第一室10と第二室20とに隔てられている。本実施形態では、この第一室10と第二室20とを連絡する位置に送風機7が配置されている。本発明において、送風機7の設置位置は任意である。
【0041】
筐体3の一部分には、第一開口部31及び第二開口部32が設けられている。第一開口部31は、筐体3の外部から取り込まれた空気を、送風機7を介して第一室10内に導く。第二開口部32は、第一室10内の気体を筐体3の外部に導く。なお、本実施形態のオゾン発生装置1は筐体3の外周を覆うカバー部40を有し、カバー部40にも所定の開口部(43,45)が設けられている。図2では開口部(43,45)を一点鎖線で表示している。なお、図1では、オゾン発生装置1が取付部材47を備えているが、これを備えるか否かは任意である。
【0042】
オゾン発生装置1は、第一室10内において光源体11を有する。より詳細には、光源体11は、第一室10内において、送風機7と第二開口部32との間の位置に配置されている。光源体11は、光化学反応によって空気からオゾンを発生させることが可能な紫外領域の光を放射する構成であり、例えばエキシマランプで構成される。なお、光源体11としては、エキシマランプの他、低圧水銀ランプを用いることも可能である。本実施形態では、オゾン発生装置1が筐体3で覆われており、光源体11で発せられた光は筐体3の外側には放射されないように構成されている。
【0043】
オゾン発生装置1は、第二室20内において制御基板21を有する。制御基板21は、光源体11を駆動するための電力を光源体11に供給するための電子部品を含む。より詳細には、オゾン発生装置1は、制御基板21と光源体11とを連絡する電源線23を有し、この電源線23を通じて制御基板21から光源体11に対して電力が供給される。図2では、図示の都合上、電源線23を太線で示している。なお、制御基板21には、後述される受信部、記憶部及び制御部を含むICチップが実装されている。制御基板21に含まれる電子部品が、送風機7に対しても電力を供給するものとして構わない。
【0044】
送風機7が駆動すると、第一開口部31より、筐体3の外側から空気がオゾン発生装置1内に取り込まれる。このときの気流について、図3を参照して説明する。図3は、図2に矢印付二点鎖線にて気流を図示したものである。図示の都合上、図3では図2で示した符号の一部、及びカバー部40の図示を省略している。
【0045】
送風機7が駆動すると、第一開口部31を介して筐体3の外側から空気A1が取り込まれ、第一室10内に送り出される。送風機7から送り出された空気A2は、第一室10内を第二開口部32に向けて流れる。そして、第一室10内において、光源体11から放射された紫外光が空気A2に照射されることで、空気の一部がオゾンに変化し、オゾンを含むガスA3が生成される。このガスA3は、第二開口部32からオゾン発生装置1の外側に排出される。
【0046】
なお、上述したように、制御基板21は、第二室20内に配置されており、光源体11が設置されている第一室10とは、壁体5によって空間が完全に分け隔てられている。このため、オゾンを含むガスA3が制御基板21側に流出することがない。
【0047】
[制御内容]
〈第一の態様〉
光源体11に対する制御内容の第一の態様につき、説明する。
【0048】
上述したように、光源体11は、制御基板21からの信号に基いて駆動制御される。以下、この制御内容について、ブロック図を参照して説明する。図4は、オゾン発生装置1の制御内容を示す機能ブロック図である。
【0049】
制御基板21上には、受信部26、記憶部27、及び制御部28が実装されている。これらは、例えばマイコン、ICチップなどで構成されることができる。
【0050】
受信部26は、所定形式の電波信号を受信することができる。この電波信号は、例えば、Bluetooth(登録商標)やWi-Fiなど、汎用的な形式の信号を用いることができる。操作端末60は、この電波信号を送受信可能な端末であり、例えば、スマートフォンやタブレットPCなどで構成される。
【0051】
記憶部27は、操作を受け付ける操作端末60に関する固有の情報(識別情報)が格納されている。本実施形態では、所定の操作端末60に対して、特定の権限(第一権限)が設定される。なお、この識別情報とは、受信部26との間において接続を構成する端末に付されている固有の情報であり、例えば、MACアドレス、Bluetooth(登録商標)アドレス、デバイスID、シリアル番号などを利用することができる。
【0052】
この第一権限とは、光源体11に対する操作(稼働/停止/稼働時間設定など)が認容される権限である。この権限が設定されている操作端末60を、「第一特定操作端末」と呼ぶ。この第一特定操作端末は、一つのオゾン発生装置1に対して唯一に設定される。この第一特定操作端末に付された固有の識別情報(第一識別情報)は、記憶部27に格納されている。
【0053】
(初期段階)
例えば、工場出荷時などの初期段階において、記憶部27内には、第一特定操作端末の識別情報(第一識別情報)が格納されていない。
【0054】
オゾン発生装置1は、例えば、所定の殺菌対象空間に設置された後、当該オゾン発生装置1を操作する予定となる端末(操作端末60)によって、オゾン発生装置1と接続を行う。なお、オゾン発生装置1の設置前に、操作端末60の設定処理を行うものとしても構わない。
【0055】
操作端末60は、例えば、Android(登録商標)用、又はiOS(登録商標)用のアプリケーションをインストールすることで、近くに存在する、すなわち接続可能なオゾン発生装置1を、当該端末60の画面上にリストアップすることができる。このときの接続形式は、Wi-Fiでも構わないし、Bluetooth(登録商標)でも構わないし、他の通信規格に基づくものでも構わない。
【0056】
上述したように、オゾン発生装置1は、映画館などの不特定多数の来客が見込まれる空間内に設置されることが想定される。このとき、同一施設において、複数の室内にオゾン発生装置1が設置されることもあり得る。このような場合、操作端末60の画面上には、接続可能なオゾン発生装置1として、複数の装置が表示されることとなる。
【0057】
操作者は、操作端末60の画面を確認し、操作対象としたいオゾン発生装置1を選択する。このとき、操作端末60から、選択されたオゾン発生装置1に対して電波信号が送信される。
【0058】
オゾン発生装置1は、受信部26において、操作端末60から送信された電波信号を受信すると、両者の間でペアリングを完成させる。このとき、制御部28は、受信した電波信号に含まれる操作端末60の識別情報を、記憶部27に格納されている情報と比較する。現時点では、初期段階のため、記憶部27には第一識別情報が格納されていない。制御部28は、記憶部27に第一識別情報が格納されていないこと、すなわちオゾン発生装置1が初期段階にあることを確認すると、受信した電波信号に含まれる操作端末60の識別情報を、第一識別情報として記憶部27に記憶させる。これ以後、操作端末60に対して第一権限が与えられる。
【0059】
(操作段階)
操作者は、操作端末60を用いてオゾン発生装置1を動作させたい場合、操作端末60の画面から操作対象となる一のオゾン発生装置1を選択する。このとき、操作端末60から、選択されたオゾン発生装置1に対して電波信号が送信される。
【0060】
受信部26は、操作端末60から送信された電波信号を受信する。制御部28は、受信した電波信号に含まれる操作端末60の識別情報を、記憶部27に格納されている情報と比較する。操作端末60は、第一権限が付されているため、この操作端末60の識別情報は、第一識別情報として記憶部27に格納されている。このとき、制御部28は、操作端末60からの操作指示に関する情報を受け付ける。
【0061】
制御基板21は、受信部26に加えて送信部を備えるものとしても構わない。このとき、制御部28は、操作端末60が、第一権限が付された端末(第一特定操作端末)であることを判断すると、送信部を介して、操作端末60に対してオゾン発生装置1に対する動作指示を受け付ける旨の電波信号を送信するものとしても構わない。このとき、操作端末60は、画面上にオゾン発生装置1に対する動作指示を行うためのコントローラが表示されるものとしても構わない。
【0062】
操作者は、引き続き操作端末60を操作して、オゾン発生装置1の運転を開始したり、運転中のオゾン発生装置1を停止させたり、運転時間を設定したりすることができる。これらの情報(動作指示情報)は、操作端末60から発信された電波信号によって受信部26に送られる。制御部28は、受信部26が受信した電波信号に記載された動作指示情報に基づき、光源体11の動作制御を行う。このとき、制御部28は、送風機7の動作制御を併せて行うものとしても構わない。
【0063】
次に、第三者が、操作端末60とは別の操作端末(ここでは「操作端末70」と称する)を操作することで、オゾン発生装置1を動作させようとした場合について説明する。操作端末70は、第一特定操作端末ではないが、例えば前記アプリケーションをインストールすることで、接続可能なオゾン発生装置1を画面上にリストアップすることは可能である。
【0064】
第三者は、操作端末70の画面を確認し、操作対象としたいオゾン発生装置1を選択する。このとき、操作端末70から、選択されたオゾン発生装置1に対して電波信号が送信される。
【0065】
受信部26は、操作端末70から送信された電波信号を受信する。制御部28は、受信した電波信号に含まれる操作端末70の識別情報と、記憶部27に格納されている情報とを比較する。操作端末70は、第一権限が付されていないため、この操作端末70の識別情報は、第一識別情報として記憶部27に格納されていない。また、記憶部27には、第一識別情報が格納されているため、初期段階にも対応しない。このとき、制御部28は、操作端末70からの動作指示に関する情報を拒否する。
【0066】
例えば、制御基板21が、受信部26に加えて送信部を備える場合、制御部28は、操作端末70が、第一権限が付されていない端末であることを判断すると、送信部を介して、操作端末70に対して、当該端末からの動作指示を受け付けない旨の信号を送信するものとしても構わない。このとき、操作端末70は、画面上にはオゾン発生装置1に対する動作制御を行うためのコントローラが表示されないものとしても構わないし、更に、当該操作端末からは、オゾン発生装置1に対して動作指示を行うことができない旨の警告を表示するものとしても構わない。
【0067】
(管理モード)
上述したように、オゾン発生装置1(光源体11及び/又は送風機7)は、第一権限が付された唯一の操作端末60によって動作制御がなされる。しかし、この操作端末60を紛失したり、操作端末60が故障したりする可能性はゼロではない。このとき、第一権限を別の操作端末に対して与えなければ、もはやオゾン発生装置1を動作させることができなくなる。
【0068】
このような事態に備えるべく、特別なアプリケーションがインストールされた特定の操作端末(以下、「管理用端末」という。)を、例えば管理会社が保有しているものとして構わない。この特別なアプリケーションは、接続可能なオゾン発生装置1に対する指示が可能な、管理用のコントローラを表示することができる。
【0069】
管理会社の担当者(以下、「管理者」と呼ぶ。)は、管理用端末を操作して、オゾン発生装置1に接続させる。このときも、管理用端末の画面上には、接続可能なオゾン発生装置1が画面上にリストアップされており、このリストから接続したいオゾン発生装置1を選択するものとしても構わない。
【0070】
管理用端末は、選択されたオゾン発生装置1に対してこの特別なアプリケーションを通じて電波信号(管理用電波信号)を送信する。この管理用電波信号には、当該オゾン発生装置1の記憶部27に格納されている第一識別情報を消去する旨の指示が含まれている。制御部28は、この指示信号を認識すると、記憶部27に格納された第一識別情報を消去する処理を行う。この結果、記憶部27内には第一識別情報が格納されていない状況となるため、オゾン発生装置1は初期段階に復帰する。この後は、上述したように、新たに第一特定操作端末として設定したい操作端末60によって、オゾン発生装置1の受信部26に接続させることで、当該操作端末60の識別情報が第一識別情報として記憶部27に格納され、当該操作端末60が第一特定操作端末として設定される。
【0071】
第一の態様では、ユーザ側に配布される操作端末60には管理用の特別なアプリケーションがインストールされずに、管理者のみが保有できる管理用端末に対してのみ特別なアプリケーションがインストールされるような仕組みとされる。具体的な例としては、特別なアプリケーションの配布元を管理者以外の人間には知らせないようにするとか、ダウンロード時に所定のアクセス権限を課しておくなどの処理を施しておく。これにより、管理者以外の人間は、第一識別情報の削除ができなくなる。
【0072】
〈第二の態様〉
光源体11に対する制御内容の第二の態様につき、第一の態様と異なる箇所のみを説明する。
【0073】
第二の態様では、所定の操作端末60に対して、2種類の権限が設定される。第一権限については、第一の態様と同様であるため説明を省略する。第二権限は、記憶部27に格納されている第一識別情報を消去(初期化)する権限である。ここでは、この第二権限が設定されている操作端末60を、「第二特定操作端末」と呼ぶ。この第二特定操作端末は、唯一でなくても構わない。第二特定操作端末は、オゾン発生装置1を管理する管理者(管理会社など)が保有することが想定される。この第二特定操作端末に付された固有の識別情報(第二識別情報)は、記憶部27に格納されている。
【0074】
初期段階及び操作段階の制御内容については、第一の態様と共通であるため、説明を省略する。なお、この第二の態様においては、初期段階であっても、第二特定操作端末の識別情報(第二識別情報)が記憶部27内に格納されているものとしても構わない。
【0075】
(管理モード)
上述したように、本態様においては、記憶部27内に、第二特定操作端末の識別情報(第二識別情報)が記憶されている。管理者は、第二特定操作端末を操作して、オゾン発生装置1に接続させる。このときも、第二特定操作端末に所定のアプリケーションをインストールすることで、接続可能なオゾン発生装置1が画面上にリストアップされており、このリストから接続したいオゾン発生装置1を選択するものとしても構わない。
【0076】
第二特定操作端末は、選択されたオゾン発生装置1に対して信号を送信する。受信部26は、第二特定操作端末から送信された電波信号を受信する。制御部28は、受信された電波信号に含まれる第二特定操作端末の識別情報を、記憶部27に格納されている情報と比較する。制御部28は、第二特定操作端末の識別情報が、記憶部27に格納されている第二識別情報に一致することを確認すると、制御部28は、第二特定操作端末からの初期化指示に関する情報を認容する。
【0077】
例えば、制御基板21が、受信部26に加えて送信部を備える場合、制御部28は、発信元の端末(ここでは第二特定操作端末)が第二権限が付された端末であることを判断すると、送信部を介して、第二特定操作端末に対して、管理用の指示を受け付ける旨の信号を送信するものとしても構わない。このとき、第二特定操作端末は、画面上に、記憶部27に格納されている第一識別情報を消去する(初期化する)ためのコントローラが表示されるものとしても構わない。
【0078】
管理者は、引き続き第二特定操作端末を操作して、記憶部27に格納されている第一識別情報を消去する旨の情報が記載された電波信号を送信する。受信部26がこの電波信号を受信すると、制御部28は記憶部27に格納された第一識別情報を消去する処理を行う。
【0079】
つまり、第二の態様は、信号の発信元である操作端末が、初期化指示に関する信号を出力する権限を有しているか否かについて制御部28側で判断する点が第一の態様とは異なっている。第二の態様であれば、更にセキュリティ性が向上する。
【0080】
[別実施形態]
以下、別実施形態につき説明する。
【0081】
〈1〉 第一権限が付された操作端末(第一特定操作端末)が、第二権限をも有するものとしても構わない。また、必ずしも第二権限を付した操作端末を設定しなければならないわけではない。
【0082】
〈2〉 第一権限が付されていない操作端末であっても、オゾン発生装置1の動作履歴を確認する権限が与えられているものとしても構わない。この場合、当該操作端末は、オゾン発生装置1との接続を完成させた後、動作履歴の閲覧指示を行うための操作用画面が表示されるものとしても構わない。
【0083】
〈3〉 オゾン発生装置1は、図示しないLED電球を備えているものとしても構わない。この場合において、オゾン発生装置1が稼働中には、LED電球が所定の色で発光するものとしても構わない。このLED電球の動作制御を、制御部28が行うものとしても構わない。
【0084】
また、制御部28は、光源体11の発光が停止した後も、所定の時間にわたってLED電球を点灯させ続けるものとしても構わない。この所定の時間は、オゾンが分解される時間以上に設定されるものとしても構わない。このように構成されることで、空間内にLED光が点灯していないことを確認してから、当該オゾン発生装置が設置されている空間内に人間を立ち入らせることで、安全性が担保される。
【0085】
〈4〉 上記実施形態では、初期段階において初めて接続された操作端末60の識別情報が、第一識別情報として記憶部27に記憶されるものとした。しかし、第一識別情報の登録方法については、この方法に限定されるものではない。例えば工場出荷時において、予め操作端末60の識別情報を記憶部27に格納させるものとしても構わない。この場合、オゾン発生装置1の利用者は、手元に届いた時点で既に操作端末60が第一特定操作端末として登録されているため、改めて操作端末60をオゾン発生装置1側に設定する必要がない。
【0086】
〈5〉 上述したオゾン発生装置1の構造は、あくまで一例である。本発明は、図1図3に開示された構造に限定されない。
【符号の説明】
【0087】
1 : オゾン発生装置
3 : 筐体
5 : 壁体
7 : 送風機
10 : 第一室
11 : 光源体
20 : 第二室
21 : 制御基板
23 : 電源線
26 : 受信部
27 : 記憶部
28 : 制御部
31 : 第一開口部
32 : 第二開口部
40 : カバー部
43,45 : 開口部
47 : 取付部材
60 : 操作端末
図1
図2
図3
図4