(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6544571
(24)【登録日】2019年6月28日
(45)【発行日】2019年7月17日
(54)【発明の名称】エタノールアミンリン酸センサ及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
G01N 27/414 20060101AFI20190705BHJP
G01N 27/416 20060101ALI20190705BHJP
【FI】
G01N27/414 301K
G01N27/414 301P
G01N27/414 301V
G01N27/416 386G
【請求項の数】6
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2015-154470(P2015-154470)
(22)【出願日】2015年8月4日
(65)【公開番号】特開2017-32468(P2017-32468A)
(43)【公開日】2017年2月9日
【審査請求日】2018年6月26日
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成25年度よりの、独立行政法人科学技術振興機構の研究成果展開事業 センター・オブ・イノベーション(COI)プログラム COI拠点「フロンティア有機システムイノベーション拠点」に係る委託研究、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
(73)【特許権者】
【識別番号】304036754
【氏名又は名称】国立大学法人山形大学
(74)【代理人】
【識別番号】100101878
【弁理士】
【氏名又は名称】木下 茂
(72)【発明者】
【氏名】南 豪
(72)【発明者】
【氏名】時任 静士
【審査官】
櫃本 研太郎
(56)【参考文献】
【文献】
特開2009−186350(JP,A)
【文献】
特表2010−513869(JP,A)
【文献】
特開2015−057956(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2007/0134648(US,A1)
【文献】
特開2012−026839(JP,A)
【文献】
佐々木由比、南木創、時任静士,ジピコリルアミン修飾型延長ゲート有機トランジスタによる重金属イオン検出,第13回ホスト・ゲスト化学シンポジウム講演要旨集,日本,第13回ホスト・ゲスト化学シンポジウム実行委員会,2015年 6月 6日,2P-09, p.81
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 27/26−27/49
G01N 33/483
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電界効果トランジスタ及び検出電極を有し、前記電界効果トランジスタのゲート電極は前記検出電極と電気的に接続し、前記検出電極表面にはピリジン金属錯体がスルフィド基で固定されていることを特徴とするエタノールアミンリン酸センサ。
【請求項2】
前記ピリジン金属錯体は、(化1)又は(化2)で表されるピリジン金属錯体であることを特徴とする、請求項1記載のエタノールアミンリン酸センサ。
【化1】
(式中、Xはアルキル基、エーテル基、又は芳香環、Yは水素、ハロゲン元素、アルキル基、又は芳香環、M
n+は金属イオンである。)
【化2】
(式中、Xはアルキル基、エーテル基、又は芳香環、Yは水素、ハロゲン元素、アルキル基、又は芳香環、M
n+は金属イオンである。)
【請求項3】
前記ピリジン金属錯体は、(化3)乃至(化6)で表されるピリジン金属錯体であることを特徴とする、請求項2記載のエタノールアミンリン酸センサ。
【化3】
(式中、Xは1以上の整数、Yは0又は1以上の整数、M
n+は金属イオンである。)
【化4】
(式中、X、Yは1以上の整数、M
n+は金属イオンである。)
【化5】
(式中、Xは1以上の整数、Yは0又は1以上の整数、M
n+は金属イオンである。)
【化6】
(式中、X、Yは1以上の整数、M
n+は金属イオンである。)
【請求項4】
電界効果トランジスタ及び検出電極を有し、前記検出電極は、基板上に金、銀、白金、又は銅の金属薄膜を形成し、前記金属薄膜上にピリジン金属錯体がスルフィド基で固定する自己組織化単分子膜処理を行うことを特徴とするエタノールアミンリン酸センサの製造方法。
【請求項5】
前記ピリジン金属錯体は、(化1)又は(化2)に記載のピリジン金属錯体であることを特徴とする、請求項4に記載のエタノールアミンリン酸センサの製造方法。
【請求項6】
前記ピリジン金属錯体は、(化3)乃至(化6)に記載のピリジン金属錯体であることを特徴とする、請求項5に記載のエタノールアミンリン酸センサの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配位結合を利用してエタノールアミンリン酸を検出するセンサであり、特に、うつ病診断の目安に好適に適用することができるエタノールアミンリン酸センサに関する。
【背景技術】
【0002】
気分障害の一種として知られるうつ病に罹患する人数は増加傾向にある。厚労省社会援護局の地域・職域連携関係者会議における報告によれば、1998年には20万7000人だったのに対し、2008年には70万4000人に増加、更にその潜在患者数は250万人を超えている。うつ病の診断は、客観的な判断が難しく、現在は患者自身の申告や医師の主観によるところが大きい。従って、うつ病を客観的に診断する技術は確立されていない。このような背景のもと、客観的な診断をおこなうためにうつ病診断バイオマーカーの探索がおこなわれており、そのひとつとしてエタノールアミンリン酸が報告されている。
【0003】
うつ病マーカーとして報告されたエタノールアミンリン酸の検出法として、質量分析装置(非特許文献1)を用いる手法が知られている。また、簡便に測定するキットとして酵素反応を用いるものが報告されている(特許文献1)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第2013/069645号
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】Shin Nishiumi, et al., PLoS ONE 7, e40459(2009)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、非特許文献1に記載の質量分析装置によるエタノールアミンリン酸の検出は高価な測定機器が必要であり、更にその使用にはトレーニングが必要であるため、誰でも簡単にエタノールアミンリン酸が検出できるとは言いがたい。また、特許文献1に記載の酵素を用いる手法は、酵素が生体由来材料であるために、化学的・熱的に不安定であり、長期保管や使用には難があるだけでなく、コストもかかりやすい。したがって、エタノールアミンリン酸のモニタリングを簡便に行うために、大型の分析装置によらずに容易で、また化学的・熱的に安定かつ安価な人工材料で構成された検出法が求められている。
【0007】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、エタノールアミンリン酸を簡便に電気的に検出することができ、かつ、装置を安価かつ容易に作製することができるエタノールアミンリン酸センサを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係るエタノールアミンリン酸センサは、ピリジン金属錯体を金属の検出電極上に修飾していることを特徴とする。ピリジン金属錯体とエタノールアミンリン酸との間で生じる配位結合によりエタノールアミンリン酸を捕捉し、それに伴うトランジスタ特性の変化から、エタノールアミンリン酸を検出することができる。
【0009】
具体的に本発明のエタノールアミンリン酸センサは、電界効果トランジスタ及び検出電極を有し、電界効果トランジスタのゲート電極は検出電極と電気的に接続している。そして、当該検出電極表面にはピリジン金属錯体がスルフィド基で固定されていることを特徴とする。
【0010】
本発明のエタノールアミンリン酸センサにおいて、エタノールアミンリン酸を補足するピリジン金属錯体は、(化1)又は(化2)で表されるピリジン錯体であることを特徴とする。
【0011】
【化1】
【0012】
【化2】
【0013】
さらに、本発明の好ましい形態として、前記ピリジン錯体は、(化3)から(化6)で表されるピリジン金属錯体であることを特徴とする。
【0014】
【化3】
【0015】
【化4】
【0016】
【化5】
【0017】
【化6】
【0018】
(化1)において、Xはアルキル基、エーテル基、又は芳香環、Yは水素、ハロゲン元素、アルキル基、又は芳香環、M
n+は金属イオンであり、(化2)において、Xはアルキル基、エーテル基、又は芳香環、Yは水素、ハロゲン元素、アルキル基、又は芳香環、M
n+は金属イオンである。(化3)及び(化5)において、Xは1以上の整数、Yは0又は1以上の整数、M
n+は金属イオンであり、(化4)及び(化6)において、X、Yは1以上の整数、M
n+は金属イオンである。
【0019】
上記のようなジピコリルアミン金属錯体又はターピリジン金属錯体は、エタノールアミンリン酸と配位結合を構成する上で好適な化合物であるため、本発明のエタノールアミンリン酸センサは、ジピコリルアミン金属錯体又はターピリジン金属錯体にエタノールアミンリン酸が結合して生じる、しきい値電圧又はドレイン電流値の変化を計測することにより、エタノールアミンリン酸を検出することができる。このようなセンサによれば、安定的かつ簡便に検出対象物質のモニタリングを行うことができる。
【0020】
また、本発明のエタノールアミンリン酸センサが有する検出電極は、基板上に金、銀、白金、又は銅の金属薄膜を形成し、前記金属薄膜上にピリジン金属錯体がスルフィド基で固定する自己組織化単分子膜処理を行うことで製造することを特徴とする。
【0021】
さらに、検出電極上に固定するピリジン金属錯体は、(化1)又は(化2)で表されるピリジン錯体を用い、中でも(化4)から(化6)に記載のピリジン金属錯体であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、標的物質であるエタノールアミンリン酸を簡便に検出することができるエタノールアミンリン酸センサが提供される。したがって、本発明に係るセンサは、うつ病のバイオマーカーとして報告されているエタノールアミンリン酸のモニタリングにも好適に適用することができ、特に、うつ病診断の目安において有用である。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本発明のエタノールアミンリン酸センサの一例を示す概略断面図である。
【
図2】本発明のエタノールアミンリン酸センサの検出電極(延長ゲート)の概略を示した模式図である。
【
図3】エタノールアミンリン酸添加におけるドレイン電圧とドレイン電流の絶対値との関係を示したグラフである。
【
図4】ドレイン電流の変化量とエタノールアミンリン酸の添加モル濃度との関係を示したグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明に係るエタノールアミンリン酸センサは、検出電極にジピコリルアミン金属錯体又はターピリジン金属錯体による配位結合が用いられていることを特徴とするものである。
【0025】
具体的には、センサの検出電極は、前記(化1)又は(化2)で表されるピリジン錯体が、スルフィド基で電極金属表面に固定されている構成からなるものを用いる。さらに好ましい形態として、当該ピリジン錯体として具体的には(化3)から(化6)で表されるピリジン錯体を用いる。すなわち、本発明に係るセンサは、トランジスタのゲート電極に連結された検出電極である延長ゲートの金属表面にピリジン金属錯体が固定されているものである。
【0026】
前記ピリジン金属錯体は、スルフィド基を介して、検出電極の金属表面に化学吸着により固定された状態となっている。例えば、電極金属表面をチオール化させたピリジン金属錯体を用いて自己組織化単分子膜処理(SAM処理)を施すことにより、電極金属表面にピリジン金属錯体を固定させた状態とすることができる。このようなピリジン金属錯体は、エタノールアミンリン酸と結合しやすい。また、電極金属表面に固定されたピリジン金属錯体は、化学的に安定である。
【0027】
したがって、前記センサは、前記ピリジン金属錯体に、エタノールアミンリン酸が結合して生じるしきい値電圧又はドレイン電流値の変化を計測することにより、エタノールアミンリン酸を検出するのに好適に用いることができる。すなわち、本発明に係るエタノールアミンリン酸センサは、トランジスタの延長ゲート上に集積させたピリジン金属錯体と検出対象物質との配位結合に基づいて、エタノールアミンリン酸の検出を行うデバイスである。このようなセンサによれば、トランジスタの特性変化によって安定的かつ簡便に検出対象物質のモニタリングを行うことができる。
【0028】
なお、本発明のエタノールアミンリン酸センサにおいては、必ずしも、特定の参照電極を設ける必要はなく、この場合には、複数の計測値や経時的な計測値等から、検出対象物質の相対的な変化量(差分)を把握することが可能である。また、参照電極を設ける場合には、例えば、銀/塩化銀電極、SAM処理した金電極又は高分子で被覆された金属等を用いることが好ましい。このような参照電極を設定すれば、検出対象物質の絶対評価が可能となる。
【0029】
本発明に係るエタノールアミンリン酸センサが有する電界効果トランジスタは、公知のトランジスタ構造により構成することができ、無機トランジスタでも、有機トランジスタであってもよい。中でも、小型で簡易的に用いることができる薄膜トランジスタ(TFT)が好ましく、基板としては、ガラス、セラミックス、金属等の無機材料の他、樹脂、紙等の有機材料等を適用することにより、フレキシブルな形態のセンサを構成することができる。
【0030】
有機TFTの場合を用いる場合、基板としては、例えば、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリイミド、ポリパラキシリレン(パリレン(登録商標))等の樹脂、紙等を用いることができる。ゲート電極材料としては、例えば、アルミニウム、銀、金、銅、チタン、酸化インジウム錫(ITO)、poly(3,4−ethylenedioxythiophene) polystyrene sulfonate(PEDOT:PSS)等が、ソース・ドレイン電極材料としては、金、銀、銅、白金、アルミニウム、PEDOT:PSS等の導電性高分子が挙げられる。ゲート絶縁膜の構成材料としては、例えば、シリカ、アルミナ、自己組織化単分子膜(SAM)、ポリスチレン、ポリビニルフェノール、ポリビニルアルコール、ポリメチルメタクリレート、ポリジメチルシロキサン、ポリシルセスキオキサン、イオン液体、ポリテトラフルオロエチレン(テフロン(登録商標)AF、サイトップ(登録商標))等が挙げられる。有機半導体の構成材料としては、P型の場合は、ペンタセン、ジナフトチエノチオフェン、ベンゾチエノベンゾチオフェン(Cn−BTBT)、TIPSペンタセン、TES−ADT、ルブレン、P3HT、PBTTT等を用いることができ、N型の場合は、フラーレン等を用いることができる。封止膜(保護膜)の構成材料としては、ポリテトラフルオロエチレン(テフロン(登録商標)AF、サイトップ(登録商標))、ポリパラキシリレン(パリレン(登録商標))等が挙げられる。
【0031】
TFTの製造方法は、蒸着法、スパッタリング法等のドライプロセスでも、スピンコート、バーコート、スプレーコート等による塗布、スクリーン印刷、グラビアオフセット印刷、凸版反転印刷、インクジェット印刷等の各種印刷機による印刷でもよい。印刷によれば、より効率的に低コストで製造することができる。
【0032】
また、トランジスタと検出電極である延長ゲートが別個に作製され、使用時にこれらを連結する構成とすることにより、試料と直接接触する延長ゲートのみを寿命に応じて容易に交換して取り付けることができる。これにより、トランジスタは安定した状態での計測が可能である。また、センサ全体を交換する必要がなく、しかも、検出電極は洗浄操作を行うことにより繰り返し利用可能であるため、経済的であるという利点も有している。
【0033】
(実施の形態)
以下、本発明について、図面を参照して、より詳細に説明する。
図1に、本発明に係るエタノールアミンリン酸センサの具体的な構成例を示す。ただし、本発明は該構成例に限定されるものではない。
図1に示すエタノールアミンリン酸センサは、トランジスタ1と検出電極2である延長ゲートとから構成されている。
【0034】
トランジスタ1は、例えば、以下のような工程で製造することができる。まず、ガラス基板11上にゲート電極12(アルミニウム(Al)、膜厚30nm)を形成し、その表面に、反応性イオンエッチング(RIE)処理により酸化アルミニウム(AlO
x)膜を形成する。この基板をテトラデシルホスホン酸溶液に浸漬させ、ゲート絶縁膜13を形成する。次に、ソース・ドレイン電極14,15(金(Au)、膜厚30nm)をパターニング形成する。その後、ディスペンサ装置を用いて撥液性バンク16(テフロン(登録商標)AF1600)を形成し、高分子半導体層17(pBTTT−C
16)をドロップキャスト法で形成する。基板上に、封止膜18(サイトップ(登録商標)CTL−809M)をスピンコート法により形成し、トランジスタ1を作製する。
【0035】
図2に、エタノールアミンリン酸センサの検出電極2である延長ゲート23の構成及び機構を示す。具体的には、ガラス基板21上に金薄膜を形成し、その金表面を、2−(bis(pyridin−2−ylmethyl)amino)ethane−1−thiolを用いてSAM処理し、亜鉛(II)イオンを配位させたあと、これをトランジスタ1のゲート電極と接続する。
【0036】
なお、Ag/AgCl電極をエタノールアミンリン酸センサの参照電極22とする。
【0037】
この延長ゲート上に、エタノールアミンリン酸を含む液体試料3を滴下すると、エタノールアミンリン酸とピリジン金属錯体とが配位結合する。この配位結合に伴って変化する、トランジスタのしきい値電圧又はドレイン電流値の変化を計測することによって、液体試料中のエタノールアミンリン酸濃度をモニタリングすることができる。
【実施例】
【0038】
以下、本発明を実施例に基づきさらに具体的に説明するが、本発明は下記の実施例により制限されるものではない。
【0039】
本発明のエタノールアミンリン酸センサを用いて、エタノールアミンリン酸検出試験を行った。検出試験は、本発明のセンサの検出電極を測定溶液に浸し、検出電極と電気的に接続されたトランジスタの出力特性を、半導体パラメータアナライザで測定した。液体試料には、pH7.4のHEPES緩衝食塩水中にエタノールアミンリン酸(0μM−200μM)を添加したものを用いた。
図3に、エタノールアミンリン酸の添加に伴うドレイン電圧(V
DS)とドレイン電流の絶対値(|I
DS|)との関係のグラフを示す。
【0040】
図3に示したグラフから、エタノールアミンリン酸添加に伴うドレイン電流の変化を確認することができ、エタノールアミンリン酸検出を行うことができることが認められた。なお、
図3において、有はエタノールアミンリン酸の添加を意味し、無はエタノールアミンリン酸の添加前を意味する。
【0041】
図4に、ドレイン電流の変化量とエタノールアミンリン酸(EAP)モル濃度の関係を示したグラフを示す。
【0042】
図4に示したグラフから、エタノールアミンリン酸の濃度変化に伴うドレイン電流の変化を確認することができ、エタノールアミンリン酸濃度変化の検出を行うことができることが認められた。また、応答は数分(5分程度)で飽和に達し、その後の応答は安定していることが確認された。
【符号の説明】
【0043】
1 トランジスタ
2 検出電極
3 試料液滴
11,21 ガラス基板
12 ゲート電極
13 ゲート絶縁膜
14 ソース電極
15 ドレイン電極
16 撥液性バンク
17 高分子半導体層
18 封止膜
22 参照電極
23 延長ゲート電極