(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記変位検出パターンは、中心部に芯出しパターンとしての円パターン、角度検出用のパターンとして前記円パターンの周囲に、該円パターンと同心に配設された線分パターンを有する請求項3又は請求項5の変位測定装置。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施例を説明する。
【0021】
先ず、
図1を参照して本発明の第1の実施例を説明する。
【0022】
図1中、1はパターン投影部、2はパターン撮像部を示す。
【0023】
前記パターン投影部1は更に、投影用のパターンを表示する表示器3、投影光学系4、前記表示器3に表示するパターンを格納する第1画像メモリ5を具備する。前記表示器3は、例えば液晶表示器、有機液晶表示器、プラズマ表示器、ブラウン管等が挙げられ、パターンを表示可能なものが、用途により選択されて用いられる。前記第1画像メモリ5には変位検出用のパターンが格納されている。
【0024】
前記パターン撮像部2は、投影されるパターンを撮像する撮像センサ7、該撮像センサ7に画像を導く受光光学系8、前記撮像センサ7で撮像した画像を格納する第2画像メモリ9を具備する。前記撮像センサ7としては、CCD或はCMOSセンサ等が挙げられる。
【0025】
又、図中、11は制御部であり、前記第1画像メモリ5への画像データの書込み、読出し、前記第2画像メモリ9への画像データの書込み、読出しを制御するものであり、更に、前記撮像センサ7で取得した画像に基づき偏角(前記パターン投影部1に対する前記パターン撮像部2の回転角)(以下、回転変位とする)を演算する。
【0026】
前記パターン投影部1、前記パターン撮像部2は同一光軸12上に配設され、更に前記パターン撮像部2は前記光軸12を中心に回転可能となっており、前記パターン撮像部2は被測定部(図示せず)に設けられる。
【0027】
前記パターン投影部1と前記パターン撮像部2間の信号の授受については、無線通信、光通信等の手段が用いられる。又、限定された角度を測定する場合は、有線通信を用いることも可能である。
【0028】
前記投影光学系4、前記受光光学系8で構成される光学系13は、平行光の結像光学系(倍率が1:1)であり、更に該光学系13は前記パターン投影部1と前記パターン撮像部2との位置関係が像に影響しない様に構成され、又前記光学系13は前記パターン投影部1と前記パターン撮像部2とが正対している状態では、前記表示器3に表示される像が前記撮像センサ7上で倒立像とならない様に構成されている。構成の一例としては、以前に前記パターン投影部1を180゜回転させておく等である。
【0029】
又、前記撮像センサ7には基準線17(又は座標軸)(
図2参照)が設定され、前記制御部11は該基準線17及び投影された変位検出パターン15(
図2参照)に基づき前記パターン撮像部2の回転角を測定する。
【0030】
次に、
図2を参照して第1の実施例の作用について説明する。
【0031】
以下の説明では、前記パターン撮像部2が前記パターン投影部1に対して所定角度回転した状態を示している。
図2では、前記表示器3と前記撮像センサ7が示され、該撮像センサ7が前記パターン投影部1に対して10゜左に回転変位している。
【0032】
前記第1画像メモリ5から変位検出パターンを読出し、変位検出パターン15aとして前記表示器3に表示させる。前記光学系13により前記変位検出パターン15aは前記撮像センサ7に投影され、該撮像センサ7によって変位検出パターン15aの投影画像が取得される。
【0033】
前記撮像センサ7が10゜左に回転変位しているので、該撮像センサ7に投影された前記変位検出パターン15aは、前記撮像センサ7(前記基準線17)に対して10゜右に(時計方向に)回転している。従って、前記撮像センサ7から取得した前記投影画像中の変位検出パターン15aは前記基準線17に対して10゜右に回転した画像となる(
図2(A))。
【0034】
前記制御部11は取得した前記投影画像を前記第2画像メモリ9に格納し、更に前記第1画像メモリ5に転送して、該第1画像メモリ5に格納する。又、該第1画像メモリ5に格納した投影画像を前記表示器3に変位検出パターン15bとして表示する。従って、前記表示器3に表示される変位検出パターンは、変位検出パターン15aから変位検出パターン15bに更新される(
図2(B))。
【0035】
前記制御部11は、前記撮像センサ7に投影され、撮像された前記変位検出パターン15bを前記第2画像メモリ9、前記第1画像メモリ5を経て前記表示器3に巡回させる。ここで、前記表示器3に表示した画像が、前記撮像センサ7に投影され、更に該撮像センサ7で取得された画像が前記第1画像メモリ5に格納され、再び前記表示器3に表示される迄を1度の巡回とする。
【0036】
巡回を経て前記表示器3に表示された前記変位検出パターン15bは、前記表示器3の基準線14に対して右に10゜回転している(
図2(B))。
【0037】
更に、前記変位検出パターン15bが前記撮像センサ7に投影され、該撮像センサ7によって投影画像が変位検出パターン15cとして取得される。前記撮像センサ7は10゜回転変位しているので、該撮像センサ7に投影された前記変位検出パターン15cは、前記撮像センサ7に対して10゜更に回転している。即ち、前記撮像センサ7上で前記変位検出パターン15cは、前記基準線17に対して20゜回転している(
図2(B))。
【0038】
上記したと同様に、前記制御部11は前記撮像センサ7で取得した投影画像により前記第2画像メモリ9に前記変位検出パターン15cを上書きし、更に前記投影画像を前記第1画像メモリ5に転送して、該第1画像メモリ5の画像を前記変位検出パターン15cによって上書きする。更に、該変位検出パターン15cを前記表示器3に表示させる(
図2(C))。
【0039】
2度目の巡回で前記表示器3に表示された前記変位検出パターン15cは、前記表示器3の基準線14に対して20゜回転している。更に、前記表示器3の前記変位検出パターン15cを前記撮像センサ7に投影することで、投影された変位検出パターン15cは前記撮像センサ7の基準線17に対して30゜回転する(
図2(C))。
【0040】
更に、前記制御部11は前記撮像センサ7から投影画像を取得し、該投影画像を巡回させ、該投影画像を前記表示器3に変位検出パターン15dとして表示させる。3度目の巡回で、前記表示器3に表示された該変位検出パターン15dは、前記表示器3の基準線14に対して30゜回転している(
図2(D))。
【0041】
前記変位検出パターン15dが前記撮像センサ7に投影されると、投影された変位検出パターン15dは前記撮像センサ7の前記基準線17に対して40゜回転している。
【0042】
而して、前記撮像センサ7に投影される変位検出パターン15の前記基準線17に対する回転角は、画像を巡回させる度に、前記撮像センサ7の回転変位だけ増大する。
【0043】
即ち、巡回の回数をn回とすると、前記撮像センサ7に投影された前記変位検出パターン15の前記基準線17に対する回転角ωは、前記パターン撮像部2の前記パターン投影部1に対する回転変位角度をθとして、ω=nθとなる。
【0044】
図2の例では、画像データを8回巡回させており、最後に投影された変位検出パターン15hの撮像センサ7の基準線に対する回転角は、80゜=10゜×8となる(
図2(H))。
【0045】
前記θを未知の値として該θを測定する場合は、前記撮像センサ7に対する前記変位検出パターン15の回転角ωを画像上から測定し、該回転角ωを(巡回数n)で除することで、θが測定できる。得られたθは、n回測定して平均化したと同様の結果が得られ、測定精度が向上する。
【0046】
更に、理論的には巡回数の制限はなく、巡回数を数千回、数万回とすることもできる。例えば、前記撮像センサ7の回転変位角が0.00001゜の微小角であった場合に、巡回数を10万回とすると、最終的に得られる回転角ωは1゜となる。この回転角ωを10万で除することで前記撮像センサ7の微小の回転角が測定できる。即ち、前記変位検出パターン15では検出できない様な微小角であっても高精度に測定することができる。
【0047】
尚、前記変位検出パターン15は例示であり、種々の変位検出パターン15が採用可能である。
【0048】
更に、上記実施例では、前記撮像センサ7で取得した画像に基づき回転角ωを求めたが、前記第1画像メモリ5に転送された画像は、前記撮像センサ7で取得した画像と同じであるので、前記第1画像メモリ5に格納された画像に基づき回転角ω、更にθを測定してもよい。
【0049】
上記説明では、前記パターン撮像部2の前記パターン投影部1に対する回転変位であったが、前記パターン撮像部2の前記パターン投影部1に対する直線的な変位について同様に測定できる。
【0050】
又、上記説明では、前記パターン撮像部2が回転し、前記パターン投影部1が固定としたが、前記パターン撮像部2を固定、前記パターン投影部1が回転する構成でも実施可能である。本発明では、前記パターン投影部1と前記パターン撮像部2の相対回転変位を測定することができる。
【0051】
図3を参照して直線変位を測定する第2の実施例について説明する。
【0052】
図3中、
図1中で示したものと同等のものには同符号を付し、その説明を省略する。
【0053】
図3中、1はパターン投影部、2はパターン撮像部を示し、前記パターン投影部1は表示器3、光学系13、第1画像メモリ5を具備し、前記パターン撮像部2は撮像センサ7、第2画像メモリ9を具備している。前記第1画像メモリ5には、変位検出用のパターンが格納されている。前記パターン撮像部2は前記パターン投影部1に対して直線変位可能となっている。
【0054】
前記パターン投影部1、前記パターン撮像部2が正対している状態(前記パターン投影部1、前記パターン撮像部2間で相対変位が無い状態)では、前記表示器3、前記パターン撮像部2は、前記光学系13の光軸上に位置している。
【0055】
前記光学系13は前記表示器3に表示された変位検出パターン15(
図4参照)を前記撮像センサ7上に投影する。又、前記撮像センサ7に投影される像が倒立像とならない様に構成されている。例えば、前記表示器3に表示される変位検出パターン15を180゜回転させている。更に、前記パターン投影部1と前記パターン撮像部2との間の距離の変化が、測定に影響しない様に、前記光学系13はテレセントリック光学系とするのが望ましい。
【0056】
図4に於いて、前記パターン撮像部2が前記パターン投影部1に対して水平方向(図示では右方)にΔ変位したとする。
【0057】
前記第1画像メモリ5に格納された前記変位検出パターン15aを、前記表示器3上に表示させる。又、前記変位検出パターン15aは前記表示器3の基準線14上に位置する。
【0058】
前記変位検出パターン15aを前記光学系13によって前記撮像センサ7に投影すると、前記撮像センサ7はΔだけ右に変位しているので、投影された変位検出パターン15aは、前記撮像センサ7の基準線17よりΔだけ左に変位した位置となる(
図4(A))。
【0059】
前記撮像センサ7によって投影画像が撮像され、画像は前記第2画像メモリ9に格納される。前記制御部11は前記第2画像メモリ9に格納した画像を、更に前記第1画像メモリ5に転送して、該第1画像メモリ5に格納する。又、該第1画像メモリ5に格納した画像を前記表示器3に変位検出パターン15bとして表示する。前記表示器3に表示される変位検出パターンは、変位検出パターン15aから変位検出パターン15bに更新されたことになる。又、該変位検出パターン15bは、前記表示器3の前記基準線14から左にΔ変位した位置に表示される(
図4(B))。
【0060】
即ち、前記制御部11は、前記撮像センサ7に投影され、撮像された前記変位検出パターン15を前記第2画像メモリ9、前記第1画像メモリ5を経て前記表示器3に巡回させる。
【0061】
更に、前記変位検出パターン15bが前記撮像センサ7に投影され、投影像として変位検出パターン15bの画像が前記撮像センサ7によって取得される。前記撮像センサ7に投影された前記変位検出パターン15bは、前記基準線17に対して更にΔだけ左に変位している。即ち、前記撮像センサ7上で前記変位検出パターン15bは、前記基準線17に対して2×Δ変位している(
図4(B))。
【0062】
従って、巡回させる度に、前記撮像センサ7に表示される変位検出パターン15は前記撮像センサ7の前記基準線17に対してΔずつ変位していく(
図4(C)、(
図4(D))。
【0063】
而して、n回巡回させた後、前記撮像センサ7で取得した画像に基づき変位を測定する。
図4では、4度巡回させているので、最終的に得られた変位は4Δであり、4Δを4で除することで、Δが測定できる。
【0064】
本実施例に於いても、変位Δをn回測定し、平均化したと同等であるので、測定精度が向上する。更に、前記撮像センサ7に投影される前記変位検出パターン15が、前記撮像センサ7の撮像範囲を越えない限りは、巡回数を増大できる。従って、前記変位検出パターン15自体では検出できない様な、微小な変位も測定が可能となる。
【0065】
尚、前記変位検出パターン15は例示であり、種々の変位検出パターン15が採用可能である。
【0066】
図5は第3の実施例を示している。
図5中、
図1中で示したものと同等のものには同符号を付し、その説明を省略する。
【0067】
第3の実施例では、第1の実施例に対して画像変換部19を更に具備している。
【0068】
該画像変換部19は、360°をN(整数)等分した角度で、1巡回毎に画像を回転させる。制御部11は、パターン投影部1による投影、パターン撮像部2による画像の撮像、第2画像メモリ9の画像の取込み、読出し、前記画像変換部19による画像の回転、第1画像メモリ5への画像の送出、該第1画像メモリ5からの画像の読出し、表示器3への表示の制御を行い、これをN回巡回させる構成となっている。
【0069】
この回転による偏角はN回巡回によりN倍となって検出できると共に、画像に与える投影系と撮影系の歪の影響を軽減できる。更に、Nの値を大きくすることで実質的に除去できる。
【0070】
つまり、画像変換にて画像回転はN回で元の状態に戻るので、画像変換が角度検出に影響を与えることなく、画像が投影系と撮影系に対してN回回転することで、N回巡回した画像は投影系と撮影系の回転方向に関する歪が平均化され、歪の影響が巡回回数に応じて少なくなる。
【0071】
図6を参照して第3の実施例の作用について説明する。
【0072】
以下の説明では、前記パターン撮像部2が前記表示器3に対して所定角度(θ=10゜)回転した状態を示している。図示では、前記表示器3と前記撮像センサ7が示され、該撮像センサ7が前記パターン投影部1に対して10゜左に回転変位している。又、8回巡回されるものとする。従って、1の巡回で画像が回転される角度は、(360゜/8=45゜)となる。
【0073】
前記表示器3に変位検出パターン15aが表示され、該変位検出パターン15aは前記撮像センサ7に投影される。前記撮像センサ7が10゜左に回転変位しているので、該撮像センサ7に投影された前記変位検出パターン15aは、前記撮像センサ7(基準線17)に対して10゜右に(時計方向に)回転している。
【0074】
前記撮像センサ7によって前記変位検出パターン15aの投影画像が取得され、該投影画像は前記画像変換部19を介して前記第1画像メモリ5に巡回される。巡回される過程で、前記投影画像は前記画像変換部19で45゜回転される。
【0075】
前記表示器3には回転された変位検出パターン15bが表示され、該変位検出パターン15bは表示器3の基準線14に対して、(10゜+45゜=55゜)回転している。
【0076】
同様にして、合計8回巡回され、巡回毎に前記表示器3に表示される変位検出パターン15c,15d,15e,15f,15g,15h,15iは前記基準線14に対して、順次(20゜+90゜)、(30゜+135゜)、(40゜+180゜)、(50゜+225゜)、(60゜+270゜)、(70゜+315゜)、(80゜+360゜)回転する。
【0077】
8回の巡回で画像が360゜回転することから、得られる角度ωは、回転変位θ×8となり、得られた角度ωを巡回数8で除することで前記パターン撮像部2の前記パターン投影部1に対する回転変位θが得られる。
【0078】
次に、
図7により、上記実施例で使用される変位検出パターンの一例を説明する。
【0079】
尚、以下に説明する変位検出パターン21は、本出願人が特開2013−246110号(特許文献1)に於いて提案したものである。
【0080】
該変位検出パターン21の基本形状は円であり、該変位検出パターン21の中心は光学系の光軸に略合致する様に構成されている。
【0081】
前記変位検出パターン21は、中心部に芯出しパターンとしての円パターン25、角度検出用のパターンとして前記円パターン25の周囲に、該円パターン25と同心に配設された線分パターン26及び基準指示パターン27から構成されている。前記円パターン25は所定の線幅で描かれた複数の真円(図示では2つの同心多重円)である。尚、芯出しパターンは中心が求められるパターンであればよく、例えば十字線であってもよい。
【0082】
前記線分パターン26は、半径方向に延びる所定長さの線分26a(図中、黒く塗り潰した部分)が等角度ピッチで全周にn配置された構成であり、又該線分26aによって形成されたリング状のトラックである。各線分26aは楔形状となっており、360゜/2nの中心角αを有している。又、前記線分パターン26の中心は、前記円パターン25の中心と同一である。
【0083】
前記基準指示パターン27は、前記線分パターン26の内側に形成され、前記線分パターン26と同心の円弧形状をしている。又前記基準指示パターン27は、円周方向に複数のパターンに分割され、1つの位置指示パターン27aと、該位置指示パターン27aの両側に配置された方向指示パターン27bとから構成されている。前記基準指示パターン27は、前記変位検出パターン21の回転の基準位置を示す機能を有する。
【0084】
尚、前記線分26a、前記位置指示パターン27a、前記方向指示パターン27bは、、光を非反射とし、他の部分を反射としてもよく、或は前記線分26a、前記位置指示パターン27a、前記方向指示パターン27bを反射、他の部分を非反射としてもよい。以下の説明では、前記線分26a、前記位置指示パターン27a、前記方向指示パターン27bを非反射として説明している。
【0085】
前記変位検出パターン21によれば、前記線分パターン26の回転方向の変位を検出することで、回転変位を測定することができ、又、前記円パターン25によって前記変位検出パターン21の中心位置のずれを検出することで、即ち直線変位を測定することができる。
【0086】
図8は、本実施例に係る回転変位、直線変位測定装置が測量装置に使用された場合を示し、又測量装置の一例としてトータルステーション30を示している。
【0087】
図8中、31は整準部、32は基台部、33は架台、34は望遠鏡部を示している。
【0088】
前記基台部32に架台ベース35が設けられ、該架台ベース35からは中空軸36が上方に突出し、該中空軸36には前記架台33の回転軸37が軸受38を介して回転自在に嵌合している。回転部としての前記架台ベース35は前記回転軸37を中心に水平方向に回転する。
【0089】
前記架台ベース35の下面からは、軸部ホルダ41が嵌合され、該軸部ホルダ41は前記回転軸37の下端部に対峙して設けられると共に前記回転軸37とは同一軸心上に配置されている。
【0090】
前記回転軸37の下端部には軸部空間42が形成され、前記軸部ホルダ41にはホルダ空間43が形成される。
【0091】
前記軸部空間42にパターン撮像部、即ち撮像センサ7、受光光学系8が設けられ、前記ホルダ空間43にパターン投影部、即ち表示器3、投影光学系4が設けられる。
【0092】
前記撮像センサ7、前記受光光学系8、前記表示器3、前記投影光学系4は前記回転軸37の軸心上に設けられ、前記投影光学系4、前記受光光学系8の光軸は、前記回転軸37の軸心と合致している。
【0093】
前記撮像センサ7、前記受光光学系8、前記表示器3、前記投影光学系4によって第1の変位測定装置40が構成される。
【0094】
前記中空軸36には水平回転ギア44が設けられ、前記架台33には水平回転モータ45が設けられる。該水平回転モータ45の主力軸には水平駆動ギア46が固着され、該水平駆動ギア46は前記水平回転ギア44と噛合する。
【0095】
前記水平回転モータ45の駆動によって、前記架台33が前記回転軸37を中心に水平方向に回転する。
【0096】
前記望遠鏡部34から水平方向に回転軸48が延出し、該回転軸48は軸受49を介して前記架台33に回転自在に支持されている。回転部としての前記望遠鏡部34は前記回転軸48を中心に鉛直方向に回転する。
【0097】
前記回転軸48には鉛直回転ギア51が固着され、該鉛直回転ギア51には鉛直駆動ギア52が噛合している。前記架台33には鉛直回転モータ53が設けられ、該鉛直回転モータ53の出力軸には、前記鉛直駆動ギア52が固着されている。
【0098】
前記鉛直回転モータ53が回転駆動することで、前記鉛直駆動ギア52、前記鉛直回転ギア51を介して前記回転軸48が回転され、該回転軸48と一体に前記望遠鏡部34が鉛直方向に回転する。
【0099】
前記回転軸48の一端部には軸部空間55が形成され、前記架台33には前記一端部と同心に中空の軸支持部56が設けられる。該軸支持部56にホルダ57が嵌合され、該ホルダ57にホルダ空間58が形成されている。前記ホルダ57は前記回転軸48の一端部と対峙し、前記ホルダ57は前記回転軸48の軸心上に位置する。
【0100】
前記軸部空間55にはパターン撮像部、即ち撮像センサ62、受光光学系63が設けられ、前記ホルダ空間58にはパターン投影部、即ち表示器65、投影光学系66が設けられる。前記受光光学系63、前記投影光学系66の光軸は、前記回転軸48の軸心と合致している。
【0101】
前記撮像センサ62、受光光学系63、前記表示器65、前記投影光学系66によって第2の変位測定装置67が構成される。
【0102】
前記第1の変位測定装置40、前記第2の変位測定装置67による回転、直線変位の測定については、前述した通りであるので説明を省略する。
【0103】
而して、前記架台33の水平方向の回転、直線変位は前記第1の変位測定装置40によって測定され、前記望遠鏡部34の高低方向の回転、直線変位は前記第2の変位測定装置67によって測定される。