(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6545296
(24)【登録日】2019年6月28日
(45)【発行日】2019年7月17日
(54)【発明の名称】QOSパラメータに基づくマルチキャリアモードの動的な選択
(51)【国際特許分類】
H04L 27/26 20060101AFI20190705BHJP
H04W 72/12 20090101ALI20190705BHJP
H04W 72/04 20090101ALI20190705BHJP
【FI】
H04L27/26 113
H04W72/12 130
H04W72/04 131
H04W72/04 132
【請求項の数】32
【全頁数】28
(21)【出願番号】特願2017-566365(P2017-566365)
(86)(22)【出願日】2015年11月10日
(65)【公表番号】特表2018-520589(P2018-520589A)
(43)【公表日】2018年7月26日
(86)【国際出願番号】EP2015076167
(87)【国際公開番号】WO2016206763
(87)【国際公開日】20161229
【審査請求日】2018年2月20日
(31)【優先権主張番号】62/182,977
(32)【優先日】2015年6月22日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】100076428
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康徳
(74)【代理人】
【識別番号】100115071
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康弘
(74)【代理人】
【識別番号】100112508
【弁理士】
【氏名又は名称】高柳 司郎
(74)【代理人】
【識別番号】100116894
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 秀二
(74)【代理人】
【識別番号】100130409
【弁理士】
【氏名又は名称】下山 治
(74)【代理人】
【識別番号】100166660
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 晴人
(72)【発明者】
【氏名】アシュラフ, シェザド, アリ
(72)【発明者】
【氏名】アンサリ, ユナイド
(72)【発明者】
【氏名】バルデメア, ロベルト
(72)【発明者】
【氏名】リンドフ, ベングト
【審査官】
北村 智彦
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2016/068072(WO,A1)
【文献】
特開2007−159066(JP,A)
【文献】
欧州特許出願公開第02843892(EP,A1)
【文献】
国際公開第2011/043392(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 27/26
H04W 72/04
H04W 72/12
IEEE Xplore
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−2
CT WG1
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
方法(1100)であって、
1つ以上の無線デバイスに対して満たされるべきサービス要求条件を各無線デバイスから受信することと、
第1及び第2の時間インターバルに前記無線デバイスへ送信されるデータに対応する前記サービス要求条件を評価することと、
前記第1の時間インターバルの間に、周波数帯域のうちのオーバラップしない第1及び第2の部分を、それぞれ第1及び第2のマルチキャリア変調方式に割り当てること(1102)と、ここで、前記第1及び第2のマルチキャリア変調方式は、それぞれ第1及び第2のサブキャリア間隔を有し、当該第1及び第2のサブキャリア間隔は互いに異なり、
前記第2の時間インターバルの間に、周波数帯域のうちのオーバラップしない第3及び第4の部分を、それぞれ第3及び第4のマルチキャリア変調方式に割り当てること(1106)とを含み、前記第3及び第4のマルチキャリア変調方式は、それぞれ第3及び第4のサブキャリア間隔を有し、当該第3及び第4のサブキャリア間隔は互いに異なり、
前記第1の時間インターバルの間の、前記周波数帯域のうちの前記第1及び第2の部分の前記第1及び第2のマルチキャリア変調方式への前記割り当て(1102)と、前記第2の時間インターバルの間の、前記周波数帯域のうちの前記第3及び第4の部分の前記第3及び第4のマルチキャリア変調方式への前記割り当て(1106)とは、サービス要求条件の前記評価に基づいており、かつ、前記第3及び第4の部分が前記第1及び第2の部分と異なるか、前記第3及び第4のマルチキャリア変調方式が前記第1及び第2のマルチキャリア変調方式と異なるか、又はその両方である、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法(1100)であって、更に、
前記周波数帯域の前記第1及び第2の部分で前記第1及び第2のマルチキャリア変調方式を使用して、前記第1の時間インターバルにおいて1つ以上の無線デバイスへデータを送信すること(1104)と、
前記周波数帯域の前記第3及び第4の部分で前記第3及び第4のマルチキャリア変調方式を使用して、前記第2の時間インターバルにおいて1つ以上の無線デバイスへデータを送信すること(1108)とを含む、方法。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の方法(1100)であって、更に、前記第1及び第2の時間インターバルにおいてスケジューリングされる1つ以上の無線デバイスについてのデバイス能力情報を評価することを含み、前記第1の時間インターバルの間の、前記周波数帯域のうちの前記第1及び第2の部分の前記第1及び第2のマルチキャリア変調方式への前記割り当て(1102)と、前記第2の時間インターバルの間の、前記周波数帯域のうちの前記第3及び第4の部分の前記第3及び第4のマルチキャリア変調方式への前記割り当て(1106)とは、デバイス能力情報の前記評価に基づいている、方法。
【請求項4】
請求項3に記載の方法(1100)であって、更に、デバイス能力情報の前記評価に先立って、1つ以上の無線デバイスについての前記デバイス能力情報を各無線デバイスから受信することを含む、方法。
【請求項5】
請求項3又は4に記載の方法(1100)であって、前記デバイス能力情報は、第1の無線デバイスが、単一のマルチキャリア変調方式のみを用いて動作できることを示し、前記第1及び第2の時間インターバルの少なくともいずれかにおける前記周波数帯域の少なくとも1つの部分が、前記示すことに応じて前記単一のマルチキャリア変調方式に対して割り当てられる、方法。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1項に記載の方法(1100)であって、更に、それぞれの時間インターバルにおいて異なるマルチキャリア変調方式を使用して、前記第1及び第2の時間インターバルのそれぞれにおいて第2の無線デバイスへデータを送信することを含む、方法。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか1項に記載の方法(1100)であって、前記第1又は第2の時間インターバルは、第1、第2、第3又は第4のサブキャリア間隔について、マルチキャリア変調方式に従って使用される変調シンボルの数に依存している、方法。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか1項に記載の方法(1100)であって、前記第1及び第2の時間インターバルは時間的に連続している、方法。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか1項に記載の方法(1100)であって、前記第1又は第2の時間インターバルの長さは、前記周波数帯域のうちの前記第1、第2、第3及び第4の部分と、それぞれのサブキャリア間隔との少なくともいずれかの割り当ての時点を定める、方法。
【請求項10】
方法(1200)であって、
第1及び第2の時間インターバルに先立って、前記第1及び第2の時間インターバルにおいて無線デバイスへ送信されるデータに対して満たされるべきサービス要求条件のインジケーションを、前記第1及び第2の時間インターバルにおいて前記無線デバイスへ送信されるデータに対応する前記サービス要求条件の評価のために、リモート送信デバイスへ送信することと、
前記第1の時間インターバルにおいて、第1のサブキャリア間隔を有する第1のマルチキャリア変調方式を使用して、周波数帯域の第1の部分からのデータを受信及び復調すること(1202)と、
前記第2の時間インターバルにおいて、第2のサブキャリア間隔を有する第2のマルチキャリア変調方式を使用して、前記周波数帯域の第2の部分からのデータを受信及び復調すること(1204)とを含み、
前記第1のサブキャリア間隔は、前記第2のサブキャリア間隔と異なり、かつ、前記データは、前記第1の時間インターバルの間の、前記周波数帯域の前記第1の部分の前記第1のマルチキャリア変調方式への割り当てと、前記第2の時間インターバルの間の、前記周波数帯域の前記第2の部分の前記第2のマルチキャリア変調方式への割り当てとに従って受信され、当該割り当てはサービス要求条件の前記評価に基づいている、方法。
【請求項11】
請求項10に記載の方法(1200)であって、前記周波数帯域の前記第1の部分は、前記周波数帯域の前記第2の部分と異なる、方法。
【請求項12】
請求項10又は11に記載の方法(1200)であって、更に、受信用のマルチキャリア変調方式についての前記無線デバイスの能力のインジケーションを、前記第1及び第2の時間インターバルに先立って前記リモート送信デバイスへ送信することを含む、方法。
【請求項13】
請求項10から12のいずれか1項に記載の方法(1200)であって、更に、要求されたマルチキャリア変調方式のインジケーションを、前記第1及び第2の時間インターバルに先立って前記リモート送信デバイスへ送信することを含む、方法。
【請求項14】
無線送信機(30,50)であって、
マルチキャリア変調方式に従って無線送信を送信及び受信するように構成された送受信回路(36,56)と、
前記送受信回路(36,56)に動作可能に接続された処理回路(32,52)であって、当該処理回路は、
1つ以上の無線デバイスに対して満たされるべきサービス要求条件を各無線デバイスから受信し、
第1及び第2の時間インターバルに前記無線デバイスへ送信されるデータに対応する前記サービス要求条件を評価し、
前記第1の時間インターバルの間に、周波数帯域のうちのオーバラップしない第1及び第2の部分を、それぞれ第1及び第2のマルチキャリア変調方式に割り当て(1102)、ここで、前記第1及び第2のマルチキャリア変調方式は、それぞれ第1及び第2のサブキャリア間隔を有し、当該第1及び第2のサブキャリア間隔は互いに異なり、
前記第2の時間インターバルの間に、周波数帯域のうちのオーバラップしない第3及び第4の部分を、それぞれ第3及び第4のマルチキャリア変調方式に割り当てる(1106)ように構成されており、前記第3及び第4のマルチキャリア変調方式は、それぞれ第3及び第4のサブキャリア間隔を有し、当該第3及び第4のサブキャリア間隔は互いに異なり、
前記第1の時間インターバルの間の、前記周波数帯域のうちの前記第1及び第2の部分の前記第1及び第2のマルチキャリア変調方式への前記割り当て(1102)と、前記第2の時間インターバルの間の、前記周波数帯域のうちの前記第3及び第4の部分の前記第3及び第4のマルチキャリア変調方式への前記割り当て(1106)とは、サービス要求条件の前記評価に基づいており、かつ、前記第3及び第4の部分が前記第1及び第2の部分と異なるか、前記第3及び第4のマルチキャリア変調方式が前記第1及び第2のマルチキャリア変調方式と異なるか、又はその両方である、無線送信機。
【請求項15】
請求項14に記載の無線送信機(30,50)であって、前記送受信回路(36,56)は、
前記周波数帯域の前記第1及び第2の部分で前記第1及び第2のマルチキャリア変調方式を使用して、前記第1の時間インターバルにおいて1つ以上の無線デバイスへ、前記送受信回路(36,56)を介してデータを送信し、
前記周波数帯域の前記第3及び第4の部分で前記第3及び第4のマルチキャリア変調方式を使用して、前記第2の時間インターバルにおいて1つ以上の無線デバイスへ、前記送受信回路(36,56)を介してデータを送信するように構成されている、無線送信機。
【請求項16】
請求項14又は15に記載の無線送信機(30,50)であって、前記処理回路(32,52)は、前記第1及び第2の時間インターバルにおいてスケジューリングされる1つ以上の無線デバイスについてのデバイス能力情報を評価し、かつ、デバイス能力情報の前記評価に基づいて、前記第1の時間インターバルの間の、前記周波数帯域のうちの前記第1及び第2の部分の前記第1及び第2のマルチキャリア変調方式への前記割り当て(1102)と、前記第2の時間インターバルの間の、前記周波数帯域のうちの前記第3及び第4の部分の前記第3及び第4のマルチキャリア変調方式への前記割り当て(1106)とを実行するように構成されている、無線送信機。
【請求項17】
請求項16に記載の無線送信機(30,50)であって、前記処理回路(32,52)は、デバイス能力情報の前記評価に先立って、1つ以上の無線デバイスについての前記デバイス能力情報を各無線デバイスから受信するように構成されている、無線送信機。
【請求項18】
請求項16又は17に記載の無線送信機(30,50)であって、前記デバイス能力情報は、第1の無線デバイスが、単一のマルチキャリア変調方式のみを用いて動作できることを示し、前記無線送信機は、前記第1及び第2の時間インターバルの少なくともいずれかにおける前記周波数帯域の少なくとも1つの部分を、前記示すことに応じて前記単一のマルチキャリア変調方式に対して割り当てるように構成されている、無線送信機。
【請求項19】
請求項14から18のいずれか1項に記載の無線送信機(30,50)であって、前記処理回路(32,52)は、それぞれの時間インターバルにおいて異なるマルチキャリア変調方式を使用して、前記第1及び第2の時間インターバルのそれぞれにおいて第2の無線デバイスへデータを送信するように構成されている、無線送信機。
【請求項20】
請求項14から19のいずれか1項に記載の無線送信機(30,50)であって、前記第1又は第2の時間インターバルは、第1、第2、第3又は第4のサブキャリア間隔について、マルチキャリア変調方式に従って使用される変調シンボルの数に依存している、無線送信機。
【請求項21】
請求項14から20のいずれか1項に記載の無線送信機(30,50)であって、前記第1及び第2の時間インターバルは時間的に連続している、無線送信機。
【請求項22】
請求項14から21のいずれか1項に記載の無線送信機(30,50)であって、前記第1又は第2の時間インターバルの長さは、前記周波数帯域のうちの前記第1、第2、第3及び第4の部分と、それぞれのサブキャリア間隔との少なくともいずれかの割り当ての時点を定める、無線送信機。
【請求項23】
無線受信機(30,50)であって、
マルチキャリア変調方式に従って無線送信を送信及び受信するように構成された送受信回路(36,56)と、
前記送受信回路(36,56)に動作可能に接続された処理回路(32,52)であって、当該処理回路は、
第1及び第2の時間インターバルに先立って、前記第1及び第2の時間インターバルにおいて無線デバイスへ送信されるデータに対して満たされるべきサービス要求条件のインジケーションを、前記第1及び第2の時間インターバルにおいて前記無線デバイスへ送信されるデータに対応する前記サービス要求条件の評価のために、リモート送信デバイスへ送信し、
前記第1の時間インターバルにおいて、第1のサブキャリア間隔を有する第1のマルチキャリア変調方式を使用して、周波数帯域の第1の部分からのデータを受信及び復調し(1202)、
前記第2の時間インターバルにおいて、第2のサブキャリア間隔を有する第2のマルチキャリア変調方式を使用して、前記周波数帯域の第2の部分からのデータを受信及び復調する(1204)ように構成されており、
前記第1のサブキャリア間隔は、前記第2のサブキャリア間隔と異なり、かつ、前記データは、前記第1の時間インターバルの間の、前記周波数帯域の前記第1の部分の前記第1のマルチキャリア変調方式への割り当てと、前記第2の時間インターバルの間の、前記周波数帯域の前記第2の部分の前記第2のマルチキャリア変調方式への割り当てとに従って受信され、当該割り当てはサービス要求条件の前記評価に基づいている、無線受信機。
【請求項24】
請求項23に記載の無線受信機(30,50)であって、前記周波数帯域の前記第1の部分は、前記周波数帯域の前記第2の部分と異なる、無線受信機。
【請求項25】
請求項23又は24に記載の無線受信機(30,50)であって、前記処理回路(32,52)は、受信用のマルチキャリア変調方式についての前記無線デバイスの能力のインジケーションを、前記第1及び第2の時間インターバルに先立って前記リモート送信デバイスへ送信するように構成されている、無線受信機。
【請求項26】
請求項23から25のいずれか1項に記載の無線受信機(30,50)であって、前記処理回路(32,52)は、要求されたマルチキャリア変調方式のインジケーションを、前記第1及び第2の時間インターバルに先立って前記リモート送信デバイスへ送信するように構成されている、無線受信機。
【請求項27】
プログラム命令を含むコンピュータプログラム(46,66)であって、前記プログラム命令は、送信機(30,50)の処理回路(32,52)で実行された場合に前記処理回路(32,52)に、
1つ以上の無線デバイスに対して満たされるべきサービス要求条件を各無線デバイスから受信することと、
第1及び第2の時間インターバルに前記無線デバイスへ送信されるデータに対応する前記サービス要求条件を評価することと、
前記第1の時間インターバルの間に、周波数帯域のうちのオーバラップしない第1及び第2の部分を、それぞれ第1及び第2のマルチキャリア変調方式に割り当てること(1102)と、ここで、前記第1及び第2のマルチキャリア変調方式は、それぞれ第1及び第2のサブキャリア間隔を有し、当該第1及び第2のサブキャリア間隔は互いに異なり、
前記第2の時間インターバルの間に、周波数帯域のうちのオーバラップしない第3及び第4の部分を、それぞれ第3及び第4のマルチキャリア変調方式に割り当てること(1106)と、を実行させ、前記第3及び第4のマルチキャリア変調方式は、それぞれ第3及び第4のサブキャリア間隔を有し、当該第3及び第4のサブキャリア間隔は互いに異なり、
前記第1の時間インターバルの間の、前記周波数帯域のうちの前記第1及び第2の部分の前記第1及び第2のマルチキャリア変調方式への前記割り当て(1102)と、前記第2の時間インターバルの間の、前記周波数帯域のうちの前記第3及び第4の部分の前記第3及び第4のマルチキャリア変調方式への前記割り当て(1106)とは、サービス要求条件の前記評価に基づいており、かつ、前記第3及び第4の部分が前記第1及び第2の部分と異なるか、前記第3及び第4のマルチキャリア変調方式が前記第1及び第2のマルチキャリア変調方式と異なるか、又はその両方である、コンピュータプログラム。
【請求項28】
プログラム命令を含むコンピュータプログラム(46,66)であって、前記プログラム命令は、受信機(30,50)の処理回路(32,52)で実行された場合に前記処理回路(32,52)に、
第1及び第2の時間インターバルに先立って、前記第1及び第2の時間インターバルにおいて無線デバイスへ送信されるデータに対して満たされるべきサービス要求条件のインジケーションを、前記第1及び第2の時間インターバルにおいて前記無線デバイスへ送信されるデータに対応する前記サービス要求条件の評価のために、リモート送信デバイスへ送信することと、
前記第1の時間インターバルにおいて、第1のサブキャリア間隔を有する第1のマルチキャリア変調方式を使用して、周波数帯域の第1の部分からのデータを受信及び復調すること(1202)と、
前記第2の時間インターバルにおいて、第2のサブキャリア間隔を有する第2のマルチキャリア変調方式を使用して、前記周波数帯域の第2の部分からのデータを受信及び復調すること(1204)と、を実行させ、
前記第1のサブキャリア間隔は、前記第2のサブキャリア間隔と異なり、かつ、前記データは、前記第1の時間インターバルの間の、前記周波数帯域の前記第1の部分の前記第1のマルチキャリア変調方式への割り当てと、前記第2の時間インターバルの間の、前記周波数帯域の前記第2の部分の前記第2のマルチキャリア変調方式への割り当てとに従って受信され、当該割り当ては、サービス要求条件の前記評価に基づいている、コンピュータプログラム。
【請求項29】
少なくとも1つの処理回路(32,52)で実行された場合に、請求項1から13のいずれか1項に記載の方法(1100,1200)を前記少なくとも1つの処理回路(32,52)に実行させる命令を含む、コンピュータプログラム(46,66)。
【請求項30】
請求項27から29のいずれか1項に記載のコンピュータプログラム(46,66)を格納したコンピュータ読み取り可能記憶媒体。
【請求項31】
送信機(30,50)であって、
割り当てモジュール(1802,2002)であって、
1つ以上の無線デバイスに対して満たされるべきサービス要求条件を各無線デバイスから受信し、
第1及び第2の時間インターバルに前記無線デバイスへ送信されるデータに対応する前記サービス要求条件を評価し、
前記第1の時間インターバルの間に、周波数帯域のうちのオーバラップしない第1及び第2の部分を、それぞれ第1及び第2のマルチキャリア変調方式に割り当て(1102)、ここで、前記第1及び第2のマルチキャリア変調方式は、それぞれ第1及び第2のサブキャリア間隔を有し、当該第1及び第2のサブキャリア間隔は互いに異なり、
前記第2の時間インターバルの間に、周波数帯域のうちのオーバラップしない第3及び第4の部分を、それぞれ第3及び第4のマルチキャリア変調方式に割り当てる、前記割り当てモジュールを備え、前記第3及び第4のマルチキャリア変調方式は、それぞれ第3及び第4のサブキャリア間隔を有し、当該第3及び第4のサブキャリア間隔は互いに異なり、
前記第1の時間インターバルの間の、前記周波数帯域のうちの前記第1及び第2の部分の前記第1及び第2のマルチキャリア変調方式への前記割り当て(1102)と、前記第2の時間インターバルの間の、前記周波数帯域のうちの前記第3及び第4の部分の前記第3及び第4のマルチキャリア変調方式への前記割り当て(1106)とは、サービス要求条件の前記評価に基づいており、かつ、前記第3及び第4の部分が前記第1及び第2の部分と異なるか、前記第3及び第4のマルチキャリア変調方式が前記第1及び第2のマルチキャリア変調方式と異なるか、又はその両方である、送信機。
【請求項32】
受信機(30,50)であって、
受信及び復調モジュール(1902,2102)であって、
第1及び第2の時間インターバルに先立って、前記第1及び第2の時間インターバルにおいて無線デバイスへ送信されるデータに対して満たされるべきサービス要求条件のインジケーションを、前記第1及び第2の時間インターバルにおいて前記無線デバイスへ送信されるデータに対応する前記サービス要求条件の評価のために、リモート送信デバイスへ送信し、
前記第1の時間インターバルにおいて、第1のサブキャリア間隔を有する第1のマルチキャリア変調方式を使用して、周波数帯域の第1の部分からのデータを受信及び復調し(1202)、
前記第2の時間インターバルにおいて、第2のサブキャリア間隔を有する第2のマルチキャリア変調方式を使用して、前記周波数帯域の第2の部分からのデータを受信及び復調する(1204)、前記受信及び復調モジュールを備え、
前記第1のサブキャリア間隔は、前記第2のサブキャリア間隔と異なり、かつ、前記データは、前記第1の時間インターバルの間の、前記周波数帯域の前記第1の部分の前記第1のマルチキャリア変調方式への割り当てと、前記第2の時間インターバルの間の、前記周波数帯域の前記第2の部分の前記第2のマルチキャリア変調方式への割り当てとに従って受信され、当該割り当てはサービス要求条件の前記評価に基づいている、受信機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、全体として無線通信ネットワークに関し、具体的にはマルチキャリア変調及び復調に関する。
【背景技術】
【0002】
第3世代パートナシップ・プロジェクト(3GPP)によって開発された、いわゆるロング・ターム・エボリューション(LTE)無線通信ネットワークは、下りリンクでは、直交周波数分割多重(OFDM)を使用し、上りリンクでは、(シングルキャリア周波数分割多元接続又はFDMAとも称される)離散フーリエ変換拡散(DFT拡散)OFDMを使用する。このため、基本的なLTE下りリンク物理リソースは、
図1に図示されるような時間‐周波数グリッドとして見え、各リソースエレメントは、1OFDMシンボルインターバルの期間中の1OFDMサブキャリアに相当する。上りリンク・サブフレームは、下りリンクと同じサブキャリア間隔を有し、かつ、時間領域において下りリンクのOFDMシンボルと同数のSC−FDMAシンボルを有する。
【0003】
時間領域において、LTE下りリンク送信は10msの無線フレームで構成され、各無線フレームは、
図2に示されるように、長さTsubframe=1msの10個の同じサイズのサブフレームから成る。通常のサイクリックプレフィックスの場合、1個のサブフレームは、14個のOFDMシンボルから成る。各シンボルの期間は、約71.4μsである。
【0004】
更に、LTEにおけるリソース割り当ては、典型的にはリソースブック単位で記述され、リソースブロックは、時間領域における1スロット(0.5ms)、及び周波数領域における12個の連続するサブキャリアに相当する。時間方向において隣接する2つのリソースブロックのペア(1.0ms)は、リソースブロックペアとして知られている。リソースブロックは、周波数領域において、システム帯域幅の一端から0で始まる番号が付される。
【0005】
下りリンク送信は動的にスケジューリングされ、各サブフレームにおいて、基地局が、いずれの端末のデータが送信されるかに関し、かつ、いずれのリソースブロックによりデータが送信されるかに関する制御情報を、現在の下りリンク・サブフレームで送信する。この制御シグナリングは、典型的には、各サブフレームにおいて最初の1,2,3又は4つのOFDMシンボルで送信され、数n=1,2,3又は4は、制御フォーマット・インジケータ(CFI:Control Format Indicator)として知られている。下りリンク・サブフレームは、受信機に既知であり、かつ、制御情報の同期復調に使用される共通の参照シンボルも含む。
図3には、CFI=3OFDMシンボルを有する下りリンク・システムが図示されている。
図3に示される参照シンボルは、セル固有参照シンボル(CRS:cell specific reference symbols)であり、精密な時間及び周波数同期と特定の送信モードのためのチャネル推定とを含む、多数の機能をサポートするために使用される。
【0006】
LTEネットワークの発展及び展開が、大幅に増加した無線データレートをユーザに提供し、かつ、幅広いモバイルブロードバンド(MBB:mobile broadband)サービスの発展を可能にしてきたが、こうしたサービスの需要は拡大し続けている。帯域幅及び性能の改善に対するこのような需要の増加に加えて、マシンタイプ通信(MTC)におけるマシン・ツー・マシン(M2M)デバイスのような特殊用途の新たなアプリケーションが開発され続けている。こういった市場動向は、モバイルデータアプリケーションについての様々なサービス要求条件に更に適合するために、柔軟性が改善した無線通信技術が必要とされることを示している。
【発明の概要】
【0007】
狭い又は広いサブキャリアは、異なるタイプのサービスを促進する。現在のLTE標準規格は、固定のサブキャリア間隔を使用しており、それ故に、大きく変化するサービス品質(QoS)要求条件を満たすことに関して、比較的柔軟性がない。これは、特に、タイム・クリティカルなサービスに関して事実である。次世代又は「5G」無線アクセス技術(RAT)として採用されうる、新たな物理層設計では、より小さく可変サイズのサブフレームを混合モード動作で使用するが、本明細書では、現在のQoSニーズに適合するための動的な方法で新たなRATに対して定められるスケーラビリティを利用するための方法及び装置が必要であると認められる。本明細書に記載の実施形態は、所要のQoSメトリックに基づいてサブキャリアを選択及び(再)構成するための装置及び方法を提供する。これは、例えば、異なるサブキャリア構成を選択し、それらを所要のQoS要求に基づいて適応させるための方式を含みうる。構成パラメータは、新たなRATにおけるサブキャリア及びシンボル長を含みうる。
【0008】
記載される実施形態は、種々のサービスを効率的にサポートするための動的な動作を提供する。一例では、基地局は、スケジューリング要求(SR:scheduling request)のタイプに依存して、専用のリソースを割り当てるか否かを決定する。例えば、非常に短いデータサイズを有する緊急アラームが、SRを最初に送信する古典的な仕組みを行使する代わりに、制御チャネルで直接送信されうる。
【0009】
他の例では、基地局又はデバイス端末のいずれかが、サービスクラス及び/又はデバイス能力に依存して、QoS要求条件を満たすためにいずれのタイプのOFDMサブキャリア間隔が割り当てられなければならないかを決定する。
【0010】
更なる例では、基地局は、緊急の新たなリアルタイムトラフィックをサポートするために、割り当てられているリソースのうちのいずれを解放及び再割り当て(可能な場合)しなければならないかを、QoS期待値が満たされるようにするためのリソース数及びデバイス能力の制約を考慮して決定する。リソースの再割り当てには、以前の割り当てについてのヌメロロジーに比べて、全く新しいマルチキャリア(即ち、OFDM、フィルタバンク・マルチキャリア(FBMC)等)ヌメロロジーが使用されうる。
【0011】
他の例では、システム帯域幅のサブセットが、現在のQoSニーズに依存して、異なるサブキャリア間隔へ動的に(サブフレーム・ベースで)割り当てられる。
【0012】
いくつかの実施形態によれば、方法は、第1の時間インターバルの間に、周波数帯域のうちのオーバラップしない第1及び第2の部分を、それぞれ第1及び第2のマルチキャリア変調方式に割り当てることを含む。第1及び第2のマルチキャリア変調方式は、それぞれ第1及び第2のサブキャリア間隔を有し、当該第1及び第2のサブキャリア間隔は互いに異なる。本方法は、当該周波数帯域の第1及び第2の部分で第1及び第2のマルチキャリア変調方式を使用して、第1の時間インターバルにおいて1つ以上の無線デバイスへデータを送信することを含みうる。本方法は、更に、第2の時間インターバルの間に、周波数帯域のうちのオーバラップしない第3及び第4の部分を、それぞれ第3及び第4のマルチキャリア変調方式に割り当てることを含む。第3及び第4のマルチキャリア変調方式は、それぞれ第3及び第4のサブキャリア間隔を有し、当該第3及び第4のサブキャリア間隔は互いに異なる。第3及び第4の部分が第1及び第2の部分と異なるか、第3及び第4のマルチキャリア変調方式が第1及び第2のマルチキャリア変調方式と異なるか、又はその両方である。本方法は、更に、当該周波数帯域の第3及び第4の部分で第3及び第4のマルチキャリア変調方式を使用して、第2の時間インターバルにおいて1つ以上の無線デバイスへデータを送信することを含みうる。
【0013】
いくつかの実施形態によれば、方法は、第1の時間インターバルにおいて、第1のサブキャリア間隔を有する第1のマルチキャリア変調方式を使用して、周波数帯域の第1の部分からのデータを受信及び復調することを含む。本方法は、更に、第2の時間インターバルにおいて、第2のサブキャリア間隔を有する第2のマルチキャリア変調方式を使用して、当該周波数帯域の第2の部分からのデータを受信及び復調することを含む。第1のサブキャリア間隔は、第2のサブキャリア間隔と異なる。
【0014】
いくつかの実施形態によれば、無線送信機は、マルチキャリア変調方式に従って無線送信を送信及び受信するように構成された送受信機と、当該送受信器に動作可能に接続された処理回路と、を備える。処理回路は、第1の時間インターバルの間に、周波数帯域のうちのオーバラップしない第1及び第2の部分を、それぞれ第1及び第2のマルチキャリア変調方式に割り当てるように構成される。第1及び第2のマルチキャリア変調方式は、それぞれ第1及び第2のサブキャリア間隔を有し、当該第1及び第2のサブキャリア間隔は互いに異なる。処理回路は、更に、当該周波数帯域の第1及び第2の部分で第1及び第2のマルチキャリア変調方式を使用して、第1の時間インターバルにおいて1つ以上の無線デバイスへ、送受信機を介してデータを送信するように構成される。処理回路は、更に、第2の時間インターバルの間に、周波数帯域のうちのオーバラップしない第3及び第4の部分を、それぞれ第3及び第4のマルチキャリア変調方式に割り当てるように構成される。第3及び第4のマルチキャリア変調方式は、それぞれ第3及び第4のサブキャリア間隔を有し、当該第3及び第4のサブキャリア間隔は互いに異なる。第3及び第4の部分が第1及び第2の部分と異なるか、第3及び第4のマルチキャリア変調方式が第1及び第2のマルチキャリア変調方式と異なるか、又はその両方である。処理回路は、更に、当該周波数帯域の第3及び第4の部分で第3及び第4のマルチキャリア変調方式を使用して、第2の時間インターバルにおいて1つ以上の無線デバイスへ、送受信機を介してデータを送信するように構成される。
【0015】
いくつかの実施形態によれば、無線受信機は、マルチキャリア変調方式に従って無線送信を送信及び受信するように構成された送受信機と、当該送受信器に動作可能に接続された処理回路と、を備える。処理回路は、第1の時間インターバルにおいて、第1のサブキャリア間隔を有する第1のマルチキャリア変調方式を使用して、周波数帯域の第1の部分からのデータを受信及び復調するよう構成される。処理回路は、更に、第2の時間インターバルにおいて、第2のサブキャリア間隔を有する第2のマルチキャリア変調方式を使用して、当該周波数帯域の第2の部分からのデータを受信及び復調するよう構成される。第1のサブキャリア間隔は、第2のサブキャリア間隔と異なる。
【0016】
当然ながら、本発明は、上記の特徴及び効果に限定されない。当業者は、以下の詳細な説明を読み、添付の図面を見ることで、更なる特徴及び効果を理解しよう。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】
図1は、LTE下りリンク物理リソースを図示する図を示す。
【
図3】
図3は、下りリンク・サブフレームの図を示す。
【
図4】
図4は、いくつかの実施形態に係る、マルチモード構成を示す。
【
図5】
図5は、いくつかの実施形態に係る、ネットワークアクセスノードの図を示す。
【
図6】
図6は、いくつかの実施形態で使用されうるOFDM変調方式のブロック図を示す。
【
図7】
図7は、いくつかの実施形態で使用されうるOFDM復調方式のブロック図を示す。
【
図8】
図8は、いくつかの実施形態で使用されうるDFTS−OFDM変調方式のブロック図を示す。
【
図9】
図9は、いくつかの実施形態で使用されうるDFTS−OFDM復調方式のブロック図を示す。
【
図10】
図10は、いくつかの実施形態に係る、各時間インターバルにおける複数のIFFT変調方式を使用した信号生成を示す。
【
図11】
図11は、いくつかの実施形態に係る、マルチキャリア変調のための送信機ノードにおける方法を示す。
【
図12】
図12は、いくつかの実施形態に係る、マルチキャリア復調のための受信機ノードにおける方法を示す。
【
図13】
図13は、いくつかの実施形態に係る、ユーザ装置のブロック図を示す。
【
図14】
図14は、いくつかの実施形態に係る、時間インターバルにおける信号ダイアグラムの例を示す。
【
図15】
図15は、いくつかの実施形態に係る、連続する時間インターバルについての混合モードOFDMの信号ダイアグラムの例を示す。
【
図16】
図16は、いくつかの実施形態に係る、連続する時間インターバルについての混合モードOFDMの信号ダイアグラムの例を示す。
【
図17】
図17は、いくつかの実施形態に係る、時間インターバルにおける信号ダイアグラムの例を示す。
【
図18】
図18は、いくつかの実施形態に係る、送信機ノードとして動作するネットワークアクセスノードの機能実装を示す。
【
図19】
図19は、いくつかの実施形態に係る、受信機ノードとして動作するネットワークアクセスノードの機能実装を示す。
【
図20】
図20は、いくつかの実施形態に係る、送信機ノードとして動作するユーザ装置の機能実装を示す。
【
図21】
図21は、いくつかの実施形態に係る、受信機ノードとして動作するユーザ装置の機能実装を示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
近年、無線デバイスの数及びアプリケーションが急成長しており、この傾向は今後も続く可能性が高い。大きく変化するアプリケーション・ニーズ(即ち、サービス品質(QoS)パラメータ及び展開シナリオ)を有する新たなアプリケーションの出現により、単一の柔軟性のない物理層技術は、所望の性能特性を達成するためには適切ではない。これに関連して、将来世代のセルラネットワークのための非常に柔軟な物理層が、現在設計されている。これは、新たな物理層設計が、遅延、信頼性及びスループットを含む、広範囲の可変のQoS要求条件を満たすことを対象としている。異なるサブキャリア間隔を使用して、スケーラビリティを適応させることが提案されている。この新たな物理層に対して提案された他の特徴は、異なる複数のサブキャリア間隔が同じ周波数帯域内で同時に共存することを可能にする混合モード動作をサポートする必要があることである。
【0019】
このため、「5G」ネットワークのような将来のネットワークでは、マルチモード・マルチキャリア構成は、異なるアプリケーション及びサービスの可変のQoS要求条件を満たすことが想定される。本明細書で提案する新たなヌメロロジーは、異なるサブキャリア間隔(又はそれに対応して、異なるOFDMシンボルサイズ)をサポートすることが可能であり、当該ヌメロロジーは、異なるOFDM構成の相互運用性を促進するために異なるOFDMシンボル長が共に非常に良好に調和するように定義されている。
【0020】
図4は、マルチモード構成の2つケースを、非限定的な例として示す。ここで、マイクロサブフレーム(micro-subframe)が定義され、各マイクロサブフレームは、少数のOFDMシンボルと同等でありうる。一例として、
図4の1マイクロサブフレーム410は、4つの「長い」OFDMシンボル412,414,416及び418で構成されるように示されている。(同図における各シンボルは、サイクリックプレフィックスを含む。)ここでは、新たなヌメロロジーにより、異なるサブキャリア間隔及び/又は異なるシンボル長によって特徴付けられる、異なるマルチキャリア変調モードの相互運用性がもたらされることに留意すべきである。
図4に示す例では、狭いサブキャリア間隔と、それに対応して長いOFDMシンボル412,414,416及び418とを有する1つのマイクロサブフレーム410は、広いサブキャリア間隔と、それに対応して短いOFDMシンボル422,424,426等とを有する4つのマイクロサブフレーム420と等しい。
【0021】
図4は、2つのマルチキャリア変調モードが使用される例を示しているが、2つを上回る数のモードが混合モードOFDM構成においてサポートされてもよいことに留意すべきである。OFDM変調器及び復調器の詳細に詳しい者には、モード選択(即ち、所与のマルチキャリア変調モードについてのOFDMシンボル長及びサブキャリア間隔の選択)が、所与のサンプリングレートと一緒に、信号の変復調に使用されるFFT/iFFTサイズを適切に選択することによって、実現されうることが理解されよう。LTEでは、サブキャリア間隔が15kHzに固定されており、シンボル期間は、7つのシンボル(「通常の」サイクリックプレフィックス)又は6つのシンボル(拡張されたサイクリックプレフィックス)が500マイクロ秒のスロット内に適合するように、設定される。ここで説明するアプローチでは、LTEで使用されるOFDM変調(と同一ではない場合)のようなマルチキャリア変調モードが、例えばより広いサブキャリア間隔及びより短いシンボル長を有する1つ以上の他のマルチキャリア変調モードと同じ周波数帯域で、同時に使用されうる。
【0022】
既存のLTE標準規格の問題の1つは、固定の大きなサイズのサブフレーム構成を使用することであり、これは、クリティカルMTC(C−MTC)のシナリオにおいてよくある、非常に小さなサイズのデータについてリソースの無駄につながる。更に、比較的粗い時間粒度に起因して、LTEのリソースブロックは、C−MTCアプリケーションの非常に低遅延の要求条件を簡単には満たさない。既存のLTE標準規格の第2の問題は、異なる全てのサービスが同じサブフレーム構成を使用しなければならないことであり、C−MTCアプリケーション用の新たなタイム・クリティカルなデータサービスをサポートするために、異なるユーザ間でサブフレームを分割することはできない。
【0023】
これらの問題の両方は、本明細書で詳述するマルチモード技術によって対処される。C−MTCアプリケーションは、例えばLTEで使用されるものと比べて、例えば、比較的広いサブキャリア間隔及び比較的短いOFDMシンボル長を有するマルチキャリア変調モードを用いてサービスされうる。これにより、
図4に示すマイクロサブフレーム420のような、比較的短いマイクロサブフレームを使用するこれらのアプリケーションとの通信が容易になる。
【0024】
本明細書では、所要のQoSメトリックに基づいてサブキャリア間隔を選択及び(再)構成するための装置及び方法について説明する。これらは、例えば、混合モード・マルチキャリア配置において異なる複数のサブフレームが共存することを可能にしながら、サービス品質の要求条件に基づいてマルチキャリア変調モード(例えば、サブキャリア間隔及びマイクロサブフレーム期間)の選択を適応させるシステムを含む。かかるシステムは、更に、緊急のタイム・クリティカルなトラフィック又はその他の急に変化したQoS要求が生じた場合の、リソースの再割り当ての可能性を与える。
【0025】
直交周波数分割多重(OFDM)はマルチキャリア変調技術の一例にすぎないことが理解されるべきである。他の例は、離散フーリエ変換拡散(DFT拡散又はDFTS−)OFDMを含み、これは、シングルキャリア周波数分割多元接続(SC−FDMA)又はプリコーデッドOFDMとも称される。更に他の例は、フィルタバンク・マルチキャリア(FBMC:filter-bank multicarrier)変調、プリコーデッドFBMC、及び一般化周波数分割多重(GFDM:Generalized Frequency-Division Multiplexing)を含む。これらの技術に詳しい者には、それらの技術ごとにデジタル信号処理が変化することが理解されるであろうが、これらのマルチキャリア変調技術の任意の1つ以上が、本明細書で詳述するマルチモード方式で採用されてよく、それにより、本明細書ではOFDMに関して実施形態の例を説明しており、説明する技術及び装置が、OFDMに加えて又はOFDMに代えて1つ以上の他のマルチキャリア変調技術を採用してよいことがが、理解されるべきである。
【0026】
図5は、いくつかの実施形態に係る、基地局のようなネットワークアクセスノード30の図を示す。ネットワークノード30は、無線デバイスとコアネットワークとの通信を促進する。ネットワークアクセスノード30は、データ及びセルラ通信サービスの提供を目的として、コアネットワーク内の他のノード、無線ノード、及び/又はネットワーク内の他のタイプのノードと通信するための回路を含む通信インタフェース回路38を含む。ネットワークアクセスノード30は、アンテナ34及び送受信回路36を介して無線デバイスと通信する。送受信回路36は、セルラ通信サービスの提供を目的として、無線アクセス技術に従って信号を送信及び受信するようまとめて構成された、送信回路、受信回路、及び関連する制御回路を含みうる。
【0027】
ネットワークアクセスノード30は、通信インタフェース回路38又は送受信回路36と動作可能に結合した、1つ以上の処理回路32を更に含む。ネットワークアクセスノード30は、通信インタフェース回路38を使用してネットワークノードと通信するとともに、送受信回路36を使用してユーザ装置と通信する。議論を容易にするために、1つ以上の処理回路32を、以下では「処理回路32」と称する。処理回路32は、1つ以上のデジタルプロセッサ42(例えば、1つ以上のマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル・シグナル・プロセッサ(DSP)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、コンプレックス・プログラマブル・ロジック・デバイス(CPLD)、特定用途向け集積回路(ASIC)、又はそれらの任意の組み合わせ)を含む。より一般的には、処理回路32は、不変の回路、若しくは、本明細書で教示される機能を実現するプログラム命令の実行により構成されるプログラマブル回路を含みうるか、又は、不変の回路及びプログラムされた回路の何らかの組み合わせを含みうる。プロセッサ42は、マルチコアであってもよく、即ち、性能の改善、消費電力の低減、及びマルチタスクのより効率的な同時処理のために利用される、2つ以上のプロセッサコアを有してもよい。
【0028】
処理回路32は、メモリ44を更に含む。いくつかの実施形態において、メモリ44は、1つ以上のコンピュータプログラム46を格納し、オプションとして、設定データ48を格納する。メモリ44は、コンピュータプログラム46用の非一時的なストレージを提供し、ディスクストレージ、ソリッドステートメモリストレージ、又はそれらの任意の組み合わせのような、1つ以上のタイプのコンピュータ読み取り可能媒体を含みうる。非限定的な例として、メモリ44は、処理回路32内に設けられうる、及び/又は処理回路32とは別に設けられうる、SRAM、DRAM、EEPROM、及びフラッシュメモリのうちの任意の1つ以上を含む。
【0029】
一般に、メモリ44は、ネットワークアクセスノード30によって使用されるコンピュータプログラム46及び任意の設定データ48の、非一時的なストレージを提供する、1つ以上のタイプのコンピュータ読み取り可能記憶媒体を含む。ここで、「非一時的(non-transitory)」は、永久的な、半永久的な、又は少なくとも一時的に永続的なストレージを意味し、例えば、プログラム実行用の、不揮発性メモリ内の長期ストレージ及びワーキングメモリ内のストレージの両方を包含する。
【0030】
処理回路32は、単独であろうが他のデジタルハードウェアと結合していようが、
(ネットワークアクセスノード30が送信機ノードとして機能するための)1つ以上のマルチキャリア変調技術、及び/又は、(ネットワークアクセスノード30が受信機ノードとして機能するための)1つ以上のマルチキャリア復調技術を実行するよう構成される。変調技術の例が
図6に示されている。
【0031】
図6は、逆高速フーリエ変換(IFFT)、又はより一般的には逆離散フーリエ変換(IDFT)を用いるOFDM変調を示す。以下で更に詳しく説明するように、
図6に示す信号処理構成についての2つ以上の同時インスタンス化が、マルチモード動作のために使用されうる。
図4のダイアグラムに示すように、OFDMサブキャリア数N
c及びサブキャリア間隔は変化しうる。サブキャリア数N
cは、選択されたサブキャリア間隔及び全体の送信帯域幅に依存して、百未満から数千までに及びうる。
【0032】
図6に示すように、各OFDM時間インターバルの期間中に、直並列変換器602によって、N
c個の被変調シンボルa
0からa
Nc−1が、サイズNのIDFT604へ供給される。IFFTサイズは、生成されうるサブキャリアの総数に相当し、生成されるサブキャリアの実際の数は、
図6のN
cである。
【0033】
IDFT604の並列出力は、並直列変換器606によって直列の時間系列へ変換される。サイクリックプレフィックス挿入器608は、OFDM信号が時間分散に対してより感度が低くなるように、OFDMシンボルの一部のコピーを当該OFDMシンボルの先頭に挿入する。変換器610によるデジタル/アナログ変換の後に、最終的な出力信号x(t)が送信用に準備される。
【0034】
図7は、FFT処理、又はより一般的にはDFT処理を用いる復調を示す。受信信号r(t)は、サンプリングされ、CP除去器702によってサイクリックプレフィックスが除去される。直並列変換器704は、OFDMシンボルのサンプルを、サイズNのDFT706へ供給し、当該DFTは、被変調信号の多数のサブキャリアからデータシンボル値を抽出する。これらのデータシンボルは、その後、並直列変換器708によって、データシンボルの直列ストリームへ変換される。これらのデータシンボルは、その後、個別に復調されて、結果として得られたデータは復号される。
【0035】
図8は、シングルキャリア周波数分割多元接続(SC−FDMA)と称されることもある、DFTベース・プリコーディング又はDFT拡散OFDM(DFTS−OFDM)を用いるOFDM変調を示す。M個の変調シンボルのブロックが、サイズMのDFT802へ適用される。DFT802の出力は、その後、サイズNのIDFTとして実装されたOFDM変調器804の入力へ適用され、OFDM変調器804の各入力は、結果として得られる被変調信号のサブキャリアに対応する。OFDM変調器804におけるIDFT出力の時間系列への変換後に、サイクリックプレフィックス挿入器806がサイクリックプレフィックスを挿入する。最終的に、出力信号x(t)は、デジタル/アナログ変換器808による変換の後に出力される。
【0036】
図9は、サイクリックプレフィックス除去器902、サイズNのDFT904、及びサイズMのIDFT906によって受信信号r(t)が処理される、DFTS−OFDM復調を示す。
図9に示すDFTS−OFDM復調器は、
図7のOFDM復調器と似ているが、サイズMのIDFT906が追加されていることが理解されよう。
【0037】
これまでに言及したように、OFDM及びDFTS−OFDMを、マルチキャリア変調/復調技術の例として説明したが、本発明の実施形態は、こうした技術に限定されない。また、簡単化のために(例えば周波数領域において行われうる)あらゆる等化を図面から省略していることに留意されたい。
【0038】
IFFTサイズは、異なるヌメロロジー、又は送信パラメータの変形を用いて、変調方式に対して選択されうる。結果として生じる割り当てにより、同じ時間インターバルの、異なる周波数帯域部分において、異なるサブキャリア間隔を有するシンボルが提供されうる。例えば、
図10は、2つの同時に適用されるマルチキャリア変調1002及び1004を示す。変調器1002は、2048のIFFTサイズで動作し、2048個の比較的狭い被変調サブキャリアを出力する能力があり、変調器1004は、512のIFFTサイズで動作する。変調器1004は、変調器1002からのサブキャリアの4倍の広さの、最大512個のサブキャリアを生成しながら、4分の1の長さのシンボルも生成する。
【0039】
図示された例では、それぞれが16.875kHzの帯域幅を有する、変調器1002のサブキャリア400−1000が生成され、変調器1004からのサブキャリア280−400は、それぞれ67.5kHzの帯域幅を有する。変調器1002及び1004において使用される入力の範囲は、結果として生じるサブキャリアが互いにぶつからないように選択されることが理解されよう。図示された例では、変調器1004からの121個の相対的に広いサブキャリアは、変調器1002のサブキャリア1120−1600によって占有されるであろうスペクトルの一部に対応する。このように、対応する変調器入力は使用されない。これにより、周波数領域において、2つのマルチキャリア変調器からの出力間に小さなギャップがもたらされ、これは、2つの被変調信号が、時間領域において送信前に互いに単純に足し合わされうることを意味する。その結果、所与の時間インターバルにおいて、変調方式1002は、周波数帯域の第1の非オーバラップ部分について、より長いシンボルブロックをもたらし、変調方式1004は、当該周波数帯域の第2の非オーバラップ部分において、より多くの間隔で、より短いシンボルブロックをもたらす。結果的に、同じ時間インターバル内で全て、異なるサブキャリア間隔を使用する異なる受信機ノードへ、シンボルを方向づけることができる。
【0040】
本発明の実施形態は、周波数帯域の異なる部分に対して異なるマルチキャリア変調方式の使用を提供する。マルチキャリア変調方式は、変調方式が異なる基本的な技術を使用しうる点、若しくは異なるヌメロロジー/サブキャリア間隔を使用しうる点、又はその両方の組み合わせの点で、異なりうる。例えば、1つの変調方式がOFDMを使用しうる一方で、他の異なる変調方式がDFTS−OFDM又はFBMCを使用しうる。同様に、2つの異なるマルチキャリア方式は、両方ともOFDMを使用しうるが、異なるサブキャリア間隔を使用しうる。
【0041】
更に、周波数帯域のうちの、任意の所与のマルチキャリア変調方式に割り当てられる部分が、時間インターバルごとに動的に変更されてもよい。これは、周波数帯域のうちの異なる複数の部分において、サブキャリア間隔及びシンボル期間が異なりうることを意味する。
図10に示される例では2つのマルチキャリア変調方式が組み合わされているが、これは、周波数帯域のうちの非衝突部分が複数の変調器に割り当てられる限り、3つ、4つ、又はそれ以上の数のマルチキャリア変調方式へ拡張可能であることが理解されよう。
【0042】
周波数帯域のうちの異なる部分のための異なるサブキャリア間隔及びシンボル間隔は、QoS要求条件のようなサービス要求条件に基づいて、時間インターバルごとに決定されうる。時間インターバルは、種々のデバイス又はサービスのサービス要求条件を満たしつつ帯域幅の利用をより良く最大限にするために、時間インターバルのうちの種々の部分について種々の変調方式を利用しうる。
【0043】
本明細書で説明する種々の実施形態によれば、送信機及び/又は受信機は、様々なサービス要求条件に対処しながら、
図6〜10に記載されたマルチキャリア変調及び復調技術、又は他のマルチキャリア変調技術を用いて通信を実行しうる。送信機及び/又は受信機は、ネットワークアクセスノード(例えば、基地局)又は無線デバイス(例えば、UE)でありうる。例えば、ネットワークアクセスノード30の処理回路32のプロセッサ42は、マルチキャリア変調を実行する送信機ノードとしてネットワークアクセスノード30を動作させるようにプロセッサ42を構成する、メモリ44に格納されたコンピュータプログラム46を実行しうる。いくつかの実施形態において、処理回路32は、1つ以上のプログラムベース・プロセッサと協働して、DFT/IDFT処理を実行するための専用のデジタルハードウェアを含みうる。プロセッサ42は、第1の時間インターバルの間に、周波数帯域のうちのオーバラップしない第1及び第2の部分を、それぞれ第1及び第2のマルチキャリア変調方式に割り当てるように構成される。第1及び第2のマルチキャリア変調方式は、それぞれ第1及び第2のサブキャリア間隔を有し、当該第1及び第2のサブキャリア間隔は互いに異なる。プロセッサ42は、更に、当該周波数帯域の第1及び第2の部分で第1及び第2のマルチキャリア変調方式を使用して、第1の時間インターバルにおいて1つ以上の無線デバイスへ、送受信回路36を用いてデータを送信するように構成される。
【0044】
プロセッサ42は、更に、第2の時間インターバルの間に、周波数帯域のうちのオーバラップしない第3及び第4の部分を、それぞれ第3及び第4のマルチキャリア変調方式に割り当てるように構成される。第3及び第4のマルチキャリア変調方式は、それぞれ第3及び第4のサブキャリア間隔を有し、当該第3及び第4のサブキャリア間隔は互いに異なる。第3及び第4の部分が第1及び第2の部分と異なるか、第3及び第4のマルチキャリア変調方式が第1及び第2のマルチキャリア変調方式と異なるか、又はその両方である。明確化のために、もし両方の場合、第3及び第4の部分が第1及び第2の部分と異なり、かつ、第3及び第4のマルチキャリア変調方式が第1及び第2のマルチキャリア変調方式と異なる。プロセッサ42は、更に、当該周波数帯域の第3及び第4の部分で第3及び第4のマルチキャリア変調方式を使用して、第2の時間インターバルにおいて1つ以上の無線デバイスへ、送受信回路36を用いてデータを送信するように構成される。この構成及び機能は、処理回路32内の変復調回路40として言及されうる。
【0045】
第3及び第4の部分又は変調方式が第1及び第2の部分又は変調方式と異なると述べた場合に、第3及び第4の部分又は変調方式の両方が第1及び第2の部分又は変調方式の両方と異なることは必要ではない。場合によっては、第3の部分又は変調方式が第1の部分又は変調方式と同じであってもよく、第4の部分又は変調方式が第2の部分又は変調方式と異なるだけである。同様に、第2及び第4の部分又は変調方式が同じであってもよい一方で、第1及び第3の部分又は変調方式が異なる。当然ながら、場合によっては、4つ全ての部分又は変調方式が、他の部分又は変調方式のそれぞれと完全に異なっていてもよい。なお、本明細書における第1、第2、第3及び第4の部分又は変調方式への言及は、説明目的で使用されており、実施形態を、各時間インターバルにおいて2つの部分又は変調方式のみに限定することはない。
【0046】
第1及び第2の部分と異なる第3及び第4の部分の例には、第1の時間インターバルにおいては周波数帯域の第1の部分が第2の部分より大きいが、第2の時間インターバルにおいては第4の部分が第3の部分より大きい場合が含まれうる。他の非限定的な例において、連続した時間インターバルにわたる混合モードOFDMの信号ダイアグラムの例である
図15にあるように、第1及び第3の部分が同じであるが第4の部分が第3及び第2の部分より大きいために、第3及び第4の部分が第1及び第2の部分と異なっている。更に別の例では、第1の時間インターバルにおける2つの部分のサイズが、第2の時間インターバルにおける2つの部分のサイズとそれぞれ同じでありうるが、当該2つの部分の一方又は両方の、周波数帯域内での位置が、時間インターバルごとに異なりうる。
【0047】
第3及び第4の変調方式が第1及び第2の変調方式と異なる例には、基本的な干渉方式が異なる場合が含まれうる。例としては、これは、第1の時間インターバルの第1及び第2の変調方式と第2の時間インターバルの第3の変調方式とが、例えばOFDMであり、第4の変調方式が、例えばDFTS−OFDMである場合であってもよい。
【0048】
他の例では、変調方式は、サブキャリア間隔が異なっていてもよい。例えば、第1の変調方式は、第1のインターバルにおいて、第2の変調方式よりも、より多数のより小さなサブキャリア間隔を有してもよい一方で、第4の変調方式は、第2のインターバルにおいて、第3の変調方式よりも、より多数のより小さなサブキャリア間隔を有してもよい。他の非限定的な例では、第2の変調方式が、第1の変調方式よりも、より多数のより小さなサブキャリア間隔を有する場合に、第3及び第4の変調方式は第1及び第2の変調方式と異なってもよく、一方で、第3及び第4の変調方式は、
図15のように、第1の変調方式と同じ数のサブキャリア間隔を有するが、第2の変調方式とは異なる数のサブキャリア間隔を有する。
【0049】
いくつかの実施形態において、処理回路32は、方法1100のような、マルチキャリア変調のための方法を実行するように構成される。例えば、
図11は、第1の時間インターバルの間に、周波数帯域のうちのオーバラップしない第1及び第2の部分を、それぞれ第1及び第2のマルチキャリア変調方式に割り当てることを含む(ブロック1102)。第1及び第2のマルチキャリア変調方式は、それぞれ第1及び第2のサブキャリア間隔を有し、当該第1及び第2のサブキャリア間隔は互いに異なる。本方法は、当該周波数帯域の第1及び第2の部分で第1及び第2のマルチキャリア変調方式を使用して、第1の時間インターバルにおいて1つ以上の無線デバイスへデータを送信することを含みうる(ブロック1104)。本方法は、更に、第2の時間インターバルの間に、周波数帯域のうちのオーバラップしない第3及び第4の部分を、それぞれ第3及び第4のマルチキャリア変調方式に割り当てることを含む(ブロック1106)。第3及び第4のマルチキャリア変調方式は、それぞれ第3及び第4のサブキャリア間隔を有し、当該第3及び第4のサブキャリア間隔は互いに異なる。第3及び第4の部分が第1及び第2の部分と異なるか、第3及び第4のマルチキャリア変調方式が第1及び第2のマルチキャリア変調方式と異なるか、又はその両方である。本方法は、当該周波数帯域の第3及び第4の部分で第3及び第4のマルチキャリア変調方式を使用して、第2の時間インターバルにおいて1つ以上の無線デバイスへデータを送信することを含みうる(ブロック1108)。なお、この動作は、時間インターバルが連続的であろうとなかろうと、その後の時間インターバルについて継続してもよい。
【0050】
場合によっては、第1又は第2の時間インターバルは、第1、第2、第3又は第4のサブキャリア間隔について、マルチキャリア変調方式に従って、使用される変調シンボルの数に依存する。場合によっては、第1又は第2の時間インターバルの長さは、周波数帯域の第1、第2、第3及び第4の部分及び/又はそれぞれのサブキャリア間隔の割り当ての時点を定める。
【0051】
処理回路32のプロセッサ42は、マルチキャリア復調を実行する受信機としてネットワークアクセスノードを動作させるようにプロセッサ42を構成する、メモリ44に格納されたコンピュータプログラム46を実行しうる。このため、プロセッサ42は、第1の時間インターバルにおいて、第1のサブキャリア間隔を有する第1のマルチキャリア変調方式を使用して、周波数帯域の第1の部分からのデータを受信及び復調するよう構成される。プロセッサ42は、更に、第2の時間インターバルにおいて、第2のサブキャリア間隔を有する第2のマルチキャリア変調方式を使用して、当該周波数帯域の第2の部分からのデータを受信及び復調するよう構成される。第1のサブキャリア間隔は、第2のサブキャリア間隔と異なる。この構成及び機能は、処理回路32内の変復調回路40として又はその一部としても言及されうる。
【0052】
いくつかの実施形態において、処理回路32は、方法1200のような、マルチキャリア復調のための方法を実行するように構成される。例えば、
図12は、第1の時間インターバルにおいて、第1のサブキャリア間隔を有する第1のマルチキャリア変調方式を使用して、周波数帯域の第1の部分からのデータを受信及び復調することを含む、方法1200を示している(ブロック1202)。本方法1200は、更に、第2の時間インターバルにおいて、第2のサブキャリア間隔を有する第2のマルチキャリア変調方式を使用して、当該周波数帯域の第2の部分からのデータを受信及び復調することを含む(ブロック1204)。第1のサブキャリア間隔は、第2のサブキャリア間隔と異なる。
【0053】
ネットワークアクセスノード30は、ノード、ネットワークノード又は無線ネットワークノードと称されてもよい。ネットワークアクセスノード30は、基地局、無線基地局、基地局装置、拡張NodeB(eNodeB)、NodeB、中継ノード、アクセスポイント、無線アクセスポイント、超高密度ネットワーク(UDN:Ultra Dense Network)/ソフトウェア定義ネットワーク(SDN:Software Defined Network)無線アクセスノード、リモートラジオユニット(RRU:Remote Radio Unit)、リモートラジオヘッド(RRH:Remote Radio Head)等を含みうる、任意の種類のネットワークアクセスノードでありうる。
【0054】
図13は、いくつかの実施形態に係る、ユーザ装置50のような無線デバイスの図を示す。説明を簡単にするために、ユーザ装置50は、ネットワークで動作しうる任意の無線デバイスを表すものともみなされうる。本明細書では、UE50は、無線信号を介してネットワークノード又は他のUEと通信する能力を有する任意のタイプの無線デバイスでありうる。UE50は、無線通信デバイス、ターゲットデバイス、デバイス・ツー・デバイス(D2D)UE、マシン・ツー・マシン通信(M2M)の能力があるマシンタイプUE又はUE、UEを備えたセンサ、PDA(パーソナル・デジタル・アシスト)、タブレット、モバイル端末、スマートフォン、laptop embedded equipped(LEE)、laptop mounted equipment(LME)、USBドングル、カスタマ構内設備(CPE:Customer Premises Equipment)等でありうる。
【0055】
UE50は、アンテナ54及び送受信回路56を介して、ネットワークアクセスノード30のような無線ノード又は基地局と通信する。送受信回路56は、セルラ通信サービスの提供を目的として、無線アクセス技術に従って信号を送信及び受信するようまとめて構成された、送信回路、受信回路、及び関連する制御回路を含みうる。
【0056】
UE50は、送受信回路56と動作可能に結合した、1つ以上の処理回路52を更に含む。処理回路52は、1つ以上のデジタル処理回路(例えば、1つ以上のマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル・シグナル・プロセッサ(DSP)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、コンプレックス・プログラマブル・ロジック・デバイス(CPLD)、特定用途向け集積回路(ASIC)、又はそれらの任意の組み合わせ)を含む。より一般的には、処理回路52は、不変の回路、若しくは、本明細書で教示される機能を実現するプログラム命令の実行により構成されるプログラマブル回路を含みうるか、又は、不変の回路及びプログラムされた回路の何らかの組み合わせを含みうる。処理回路52は、マルチコアであってもよい。
【0057】
処理回路52は、メモリ64を更に含む。いくつかの実施形態において、メモリ64は、1つ以上のコンピュータプログラム66を格納し、オプションとして、設定データ68を格納する。メモリ64は、コンピュータプログラム66用の非一時的なストレージを提供し、ディスクストレージ、ソリッドステートメモリストレージ、又はそれらの任意の組み合わせのような、1つ以上のタイプのコンピュータ読み取り可能媒体を含みうる。非限定的な例として、メモリ64は、処理回路52内に設けられうる、及び/又は処理回路52とは別に設けられうる、SRAM、DRAM、EEPROM、及びフラッシュメモリのうちの任意の1つ以上を含む。一般に、メモリ64は、ユーザ装置50によって使用されるコンピュータプログラム66及び任意の設定データ68の、非一時的なストレージを提供する、1つ以上のタイプのコンピュータ読み取り可能記憶媒体を含む。
【0058】
UE50は、変復調回路60の一部であろうとなかろうと、少なくとも、
図4〜12に示される変調及び復調技術を実行するよう構成されうる。例えば、処理回路52のプロセッサ62は、ネットワークアクセスノード30のプロセッサ42について上記で説明したように、送信機として動作するようプロセッサ62を構成する、メモリ64に格納されたコンピュータプログラム66を実行しうる。この機能は、処理回路52内の変復調回路60によって実行されうる。UE50の処理回路52は、
図11の方法1100のような、マルチキャリア変調のための方法を実行するように構成される。
【0059】
処理回路52のプロセッサ62は、ネットワークアクセスノード30のプロセッサ42について上記で説明したように、受信機としてユーザ装置ノード50を動作させるようプロセッサ62を構成する、メモリ64に格納されたコンピュータプログラム66を実行しうる。この機能は、処理回路52内の変復調回路60によって実行されうる。UE50の処理回路52は、
図12の方法1200のような、マルチキャリア復調のための方法を実行するように構成される。
【0060】
場合によっては、ネットワークアクセスノード30等の送信機ノードは、そのような変調技術及び復調技術の両方により動作するよう構成されうる一方で、UE50等の受信機ノードは、単に、当該受信機ノードを対象としたシンボルを受信及び復調できる。
【0061】
いくつかの実施形態において、処理回路40,60は、2つの異なる(おそらくは連続した)時間インターバルで無線デバイスへ送信されるデータに対応するサービス要求条件を評価するよう構成される。当該評価に基づいて、周波数帯域の第1及び第2の部分が、第1の時間インターバルの間に第1及び第2のマルチキャリア変調方式に割り当てられうる一方で、当該周波数帯域の第3及び第4の部分が、第2の時間インターバルの間に第3及び第4のマルチキャリア変調方式に割り当てられる。場合によっては、無線デバイスについてのサービス要求条件が、当該サービス要求条件の評価に先立って受信されうる。
【0062】
無線デバイスのデバイス能力も、割り当てに影響しうる。このようなデバイス能力は、サブキャリア間隔が時間インターバルごとに変化する場合に、時間インターバル内に配置されたシンボルを受信及び復調する、各無線デバイスの能力に関する情報を含みうる。例えば、デバイス能力情報は、第1の無線デバイスが、単一のマルチキャリア変調方式のみを用いて動作できることを示しうる。したがって、第1及び/又は第2の時間インターバルにおける周波数帯域のうちの少なくとも1つの部分が、上記示すことに応じて、単一のマルチキャリア変調方式に割り当てられる。同じ時間インターバル内で、及び/又は複数の連続する時間インターバルにわたって、異なる変調方式が異なるデバイスのために使用されうることが、後に続きうる。
【0063】
いくつかの実施形態において、ネットワークアクセスノード30及び/又はUE50は、QoS要求条件のような固定のサービス要求条件を有する専用の動作モードで動作するよう構成される。この場合、端末デバイス(UE)は、特定の専用の(プリコーデッド)マルチキャリアモードで動作する。なお、(プリコーデッド)マルチキャリアモードは、OFDM、FBMC、DFT拡散OFDM(DFTS−OFDM)、プリコーデッドFBMC、及び一般化周波数分割多重(GFDM)でありうる(がそれらに限定されない)。当然ながら、これらのケースは、異なる(専用の又は混合の)マルチキャリアモードを使用する他のデバイスとのとの相互運用性を制限しない。非限定的な例として、
図14に示されるような2つのマルチキャリアモードのみのシンプルな例について検討する。UE1は、長いシンボルを用いるモバイルブロードバンド(MBB)トラフィックのみをサポートし、UE2は、短いシンボルを用いるC−MTCのみをサポートする。両方の種類のデバイスは、混合モード・マルチキャリアをサポートしている単一の基地局(BS)によってサービスされている。しかし、異なる周波数サブバンドが、異なるマルチキャリアモードによって使用される。UEのマルチキャリア構成は、UEがネットワークに接続する際に、制御シグナリングを介して対応するネットワークアクセスノード30又はBSへ伝えられうる。特定のUEについてのマルチキャリア構成は、UEがネットワークに接続されている限り、又はQoSが変更される必要がない限り、同じであり続ける。
【0064】
他の実施形態において、ネットワークアクセスノード30及び/又はUE50は、可変のQoS要求条件のような、混合モードのマルチキャリア動作をサポートするよう構成されうる。
図15は、UE2が、QoS要求条件に基づいて異なるマルチキャリアモードで動作するケースを示す。このケースは、複数のサービスクラスを有する端末デバイス(又はUE)についてのより一般的なケースと考えられうる。サービスクラスに対応して、適切なマルチキャリアモードが選択される。非限定的な例として、分かりやすくするために2つの混合マルチキャリアモードについて検討する。C−MTC及びMBBタイプの両方のトラフィックをサポートするために、デバイス自体又はBSは、厳しいタイムライン要求条件を順守するためにC−MTCトラフィックに対してショートシンボルを選択する一方、MBB(又はクリティカルではない)トラフィックに対してロングシンボルを使用する。
【0065】
デフォルトのマルチキャリア構成(例えば、最小のシンボルサイズを有するマルチキャリアモード)を使用して、UEとBSとの間で制御シグナリングが生じうる。UE(又はBS)は、トラフィックQoS要求条件に基づいてマルチキャリアモード構成を選択しうるとともに、選択されたマルチキャリア構成について、PUCCH(若しくはPDCCH)又は(デフォルト構成を使用する)他の同様の制御チャネルでBS(又はデバイス)にシグナリングしうる。例えば、混合モード動作でサポートされているマルチキャリ・オプションの総数に依存して、選択されたマルチキャリアモードを知らせるためにSR又はPDCCHで数ビットが予約されうる。
【0066】
いくつかの実施形態では、制御チャネル使用(Control Channel Usage)の場合と同様に、モードが選択されない。データサイズが特定の閾値より小さいアラーム信号又はコマンドメッセージのような緊急C−MTCサービスの場合、変調技術は、データを送信するためにPUCCH自体を使用しうる。この場合、BSは、明示的に何らリソースを割り当てない。制御信号は、マルチキャリアモードについて合意するためにBSとUEとが何らの制御オーバヘッドもやりとりする必要がないように、デフォルトのマルチキャリアモードを使用する。あるいは、PUCCHは、利用可能なマルチキャリア・ヌメロロジーのうちの1つ(例えば、厳しい遅延要求条件に起因して、ショートシンボル・ヌメロロジー)を用いて構成されうる。
【0067】
いくつかの実施形態では、リアルタイムデータトラフィックの要求が生じた場合、又は利用可能な空きリソースが存在しない場合の、既に割り当てられているリソースの再割り当ての方法が記述される。BSは、遅延クリティカルな要求が少ない既に割り当てられているリソースに代えて、発生したリアルタイムトラフィックを収容する。明らかに、あまり時間クリティカルではないサービスが、システム内で利用可能な他のリソースに再割り当てされる。
【0068】
再割り当てプロセスは、サービスクラスに基づく新たなマルチキャリア構成を伴いうる。
図16には、このプロセスの非限定的な例が示されている。
図16の上部から、厳しいタイムライン要求条件を有するUE3及びUE7からのトラフィックが発生した時刻に、全てのシステムリソースが占有されていることが分かる。UE3及びUE7のリソース割り当てを、可能性のある将来のマイクロサブフレームに遅らせることはQoS要求を満たさない一方で、UE1及びUE2はタイム・クリティカルなQoS要求条件を有しないため、UE1及びUE2に既に割り当てられたリソースは利用可能になりうる。
図16の下部には、UE3及びUE7へのリソースを割り当てて、UE1及びUE2にリソースを再割り当てするプロセスが図示されている。UE3及びUE7へリソースを再割り当てしながら、OFDM構成も適切に変更されることに言及するのは価値がある。
【0069】
いくつかの実施形態では、最も広い利用可能なサブキャリアを有するOFDMモードのマイクロサブフレームごとに、クリティカル・データが優先されうる。
図17は、クリティカル・データの優先を示している。周波数分割複信(FDD)多重がデバイス端末又はUEでサポートされている場合、UEは、送信の実行中に、可能性のある最小のマイクロサブフレーム・レベルで下りリンク割り当てをリッスンしなければならない。このように、クリティカル・データが到着する場合、非クリティカル・サービスを有するUEからリソース(時間及び/又は周波数)を得る可能性がある。これは、非クリティカル・データを有するUEに対して、送信を中断するための余分なシグナリングを必要とする。
【0070】
図18は、例えば、変復調回路40に基づいて、送信機ノードとして動作するネットワークアクセスノード30に実装されうるような、一例の機能モジュール又は回路アーキテクチャを示す。図示された実施形態は、第1の時間インターバルの間に、周波数帯域のうちのオーバラップしない第1及び第2の部分を、それぞれ第1及び第2のマルチキャリア変調方式に割り当てるための割り当てモジュール1802を少なくとも機能的に含む。第1及び第2のマルチキャリア変調方式は、それぞれ第1及び第2のサブキャリア間隔を有し、当該第1及び第2のサブキャリア間隔は互いに異なる。本実施形態は、更に、当該周波数帯域の第1及び第2の部分で第1及び第2のマルチキャリア変調方式を使用して、第1の時間インターバルにおいて1つ以上の無線デバイスへデータを送信するための送信モジュール1804を含む。割り当てモジュール1802は、更に、第2の時間インターバルの間に、周波数帯域のうちのオーバラップしない第3及び第4の部分を、それぞれ第3及び第4のマルチキャリア変調方式に割り当てるように構成される。第3及び第4のマルチキャリア変調方式は、それぞれ第3及び第4のサブキャリア間隔を有し、当該第3及び第4のサブキャリア間隔は互いに異なる。第3及び第4の部分が第1及び第2の部分と異なるか、第3及び第4のマルチキャリア変調方式が第1及び第2のマルチキャリア変調方式と異なるか、又はその両方である。送信モジュール1804は、更に、当該周波数帯域の第3及び第4の部分で第3及び第4のマルチキャリア変調方式を使用して、第2の時間インターバルにおいて1つ以上の無線デバイスへデータを送信するように構成される。
【0071】
図19は、例えば、変復調回路40に基づいて、受信機ノードとして動作するネットワークアクセスノード30に実装されうるような、一例の機能モジュール又は回路アーキテクチャを示す。図示された実施形態は、第1の時間インターバルにおいて、第1のサブキャリア間隔を有する第1のマルチキャリア変調方式を使用して、周波数帯域の第1の部分からのデータを受信及び復調するための受信及び復調モジュール1902を少なくとも機能的に含む。受信及び復調モジュール1902は、更に、第2の時間インターバルにおいて、第2のサブキャリア間隔を有する第2のマルチキャリア変調方式を使用して、当該周波数帯域の第2の部分からのデータを受信及び復調するよう構成される。第1のサブキャリア間隔は、第2のサブキャリア間隔と異なる。
【0072】
図20は、例えば、変復調回路60に基づいて、送信機ノードとして動作するユーザ装置ノード50に実装されうるような、一例の機能モジュール又は回路アーキテクチャを示す。図示された実施形態は、第1の時間インターバルの間に、周波数帯域のうちのオーバラップしない第1及び第2の部分を、それぞれ第1及び第2のマルチキャリア変調方式に割り当てるための割り当てモジュール2002を少なくとも機能的に含む。第1及び第2のマルチキャリア変調方式は、それぞれ第1及び第2のサブキャリア間隔を有し、当該第1及び第2のサブキャリア間隔は互いに異なる。本実施形態は、更に、当該周波数帯域の第1及び第2の部分で第1及び第2のマルチキャリア変調方式を使用して、第1の時間インターバルにおいて1つ以上の無線デバイスへデータを送信するための送信モジュール2004を含む。割り当てモジュール2002は、更に、第2の時間インターバルの間に、周波数帯域のうちのオーバラップしない第3及び第4の部分を、それぞれ第3及び第4のマルチキャリア変調方式に割り当てるように構成される。第3及び第4のマルチキャリア変調方式は、それぞれ第3及び第4のサブキャリア間隔を有し、当該第3及び第4のサブキャリア間隔は互いに異なる。第3及び第4の部分が第1及び第2の部分と異なるか、第3及び第4のマルチキャリア変調方式が第1及び第2のマルチキャリア変調方式と異なるか、又はその両方である。送信モジュール2004は、更に、当該周波数帯域の第3及び第4の部分で第3及び第4のマルチキャリア変調方式を使用して、第2の時間インターバルにおいて1つ以上の無線デバイスへデータを送信するように構成される。
【0073】
図21は、例えば、変復調回路60に基づいて、受信機ノードとして動作するユーザ装置ノード50に実装されうるような、一例の機能モジュール又は回路アーキテクチャを示す。図示された実施形態は、第1の時間インターバルにおいて、第1のサブキャリア間隔を有する第1のマルチキャリア変調方式を使用して、周波数帯域の第1の部分からのデータを受信及び復調するための受信及び復調モジュール2102を少なくとも機能的に含む。受信及び復調モジュール2104は、更に、第2の時間インターバルにおいて、第2のサブキャリア間隔を有する第2のマルチキャリア変調方式を使用して、当該周波数帯域の第2の部分からのデータを受信及び復調するよう構成される。第1のサブキャリア間隔は、第2のサブキャリア間隔と異なる。
【0074】
本明細書で説明した実施形態は、多くの効果をもたらす。例えば、効果には、より粒度の細かい動的なリソース管理を通じてより高い性能が得られることが含まれる。実施形態によれば、システムが広範囲のQoS要件を満たすことが可能になる。効果には更に、アプリケーション・トラフィックQoS要求の程度を変化させる、混合モードのマルチキャリア動作をサポートしているデバイス間での効率的なリソースの管理が可能になることが含まれる。システムは、更に、発生した予測不可能なトラフィックの厳しいタイムライン要求条件を満たすためにリソースを再割り当てすることが可能になる。ランタイム時にリソースを再割り当てする能力を有することにより、C−MTCのユースケースにおけるアラームの処理が可能になるとともに、動的な要求条件に対処することが可能になる。
【0075】
効果には、専用の能力(更には、異なるが固定の能力)を有するデバイスと、混合モード動作をサポートしているデバイスとの効率的な共存をシステムが実現することが可能になることが更に含まれる。単一の(専用の)動作モードを有するデバイスは、ハードウェアを単純化し、それ故に、デバイスコストを低減する。更には、これは、消費電力バジェットをシステムが低くするのに間接的に役立つ。異なるマルチキャリアモードを有するデバイスの効率的な共存及び管理が要求されることが大いにありうる。
【0076】
とりわけ、上述の説明及び関連する図面で提示した教示の恩恵を受ける当業者は、開示した(複数の)発明の変更及び他の実施形態が思い浮かぶであろう。したがって、開示した特定の実施形態及びその変更に(複数の)発明が限定されないこと、及び本開示の範囲内に他の実施形態が含まれることが意図されていることは、理解されるべきである。本明細書では特定の用語が採用されうるが、それらは、一般的及び記述的な意味のみで使用されており、限定を目的として使用されてはいない。