【文献】
加藤 靖子,”「もうお待たせしません」、米ドラッグストアが待ち時間をスマホで解消”,日経デジタルマーケティング,日経BP社,2011年 8月25日,第47号,p.6-7,ISSN:21859965
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本開示の処方箋受付支援方法、処方箋受付支援用コンピュータプログラムおよび処方箋受付支援装置の一例を示す実施の形態を図面とともに詳細に説明する。
【0012】
(実施の形態1)
図1は本開示の処方箋受付支援システムの一例を示す構成図である。処方箋受付支援システムは、利用者端末1、サーバー2及び薬局端末4とから構成される。利用者端末1及び薬局端末4は、それぞれ通信ネットワークNを介してサーバー2と接続している。利用者端末1は、病院などの医療機関から処方される処方箋を受け取った利用者が操作する端末である。利用者端末1は例えば利用者が持ち運び可能な携帯端末であってもよい。利用者端末1は例えば病院を利用した患者により使用されてもよいし、患者の保護者により使用されてもよい。薬局端末4は薬局に設置される端末である。
【0013】
利用者端末1は、二次元コード読み取り部11、デコード部12、手入力部13、カメラ入力部14、指定薬局情報記憶部15、表示部16、データ送受信部17、制御部18、処方箋情報記憶部19、利用者情報記憶部20、受取候補日算出部10とを備える。利用者端末1は、通信ネットワークNを介して処方箋の情報を薬局端末へ送信する処方箋受付支援装置として機能する。
【0014】
二次元コード読み取り部(入力部または第1の入力部)11は、処方箋に記載された二次元コードを読み取る。デコード部12は、二次元コードをデコードし電子情報に変換する。手入力部(入力部または第2の入力部)13は、処方箋情報を手入力する入力部である。また、処方箋情報以外の必要な情報の入力も行う。例えば表示部16に表示された選択ボタンを選択したりする場合がある。手入力部13は、例えば操作ボタンやタッチパネルなどである。尚、二次元コード読み取り部11および手入力部13の両方は、所定の情報を入力可能な入力部という共通の概念で把握することができる。これら二つの入力部は同一の構成部分で構成することも可能であって、本実施形態のものには限定されない。
【0015】
カメラ入力部14は、例えば二次元コードの記載のない処方箋を写真に撮る。なお、二次元コード読み取り部11、手入力部13、又はカメラ入力部14は処方箋に記載されたデータを取得する手段であって、少なくともいずれか一つを備えていればよい。指定薬局情報記憶部15は、利用者が指定する薬局の情報を保存する。指定薬局の情報は二次元コード読み取り部11、手入力部13、カメラ入力部14、データ送受信部17のいずれかから入力される。指定薬局の情報は通信ネットワークNを介してインターネット上又はサーバー2に保存されたデータベースからデータを受信するようにしてもよい。
図2は、指定薬局情報記憶部15に保存されるデータベースの一例を示す図である。指定薬局情報記憶部15には、店舗名、企業名、FAX番号、電話番号、IPアドレス、休店日、閉店時間が保存されているが、薬局を一意に特定するための情報が含まれていればよく、これらの項目に限られない。
【0016】
表示部16は、読み取った処方箋情報や処方薬を受け取る候補日や、サーバー2とのデータ送受信結果を表示する。
【0017】
データ送受信部17は、サーバー2および薬局端末4とのデータ送受信を行う。制御部18は、これら処理の制御を行う。なお、本明細書において、データ送受信部17が通信ネットワークNを介して薬局端末4へ情報を送信するとは、データ送受信部17からサーバー2を経由してサーバー2から薬局端末4へ情報が送信されることも含む。
【0018】
利用者情報記憶部20は、本システムを使用する上で認証などのために使用する利用者の情報を保存している。利用者の情報は二次元コード読み取り部11、手入力部13、カメラ入力部14、データ送受信部17のいずれかから入力される。
図3は、利用者情報記憶部20に保存されるデータベースの一例を示す図である。利用者情報記憶部20には、利用者ID、保険者番号、記号、氏名、パスワード、端末識別子が保存されているが、利用者又は利用者端末を一意に特定するための情報が含まれていればよく、これらの項目に限られない。
【0019】
処方箋情報記憶部19は、読み取った処方箋情報や、サーバー2と送受信した結果の処方箋情報を保存する。
図4、
図5は、処方箋情報記憶部19に保存されるデータベースの一例を示す図である。データベースには、基本データ(患者データ)と処方薬データがある。利用者IDと紐づけてデータが保存されている。また、利用者IDと紐づけて受け取り予定日も保存される。なお、受取予定日は処方箋を読み込んだ時点では情報がないため保存されないが、利用者によって入力された後に保存される。
図4、
図5は一人の患者に対して1回発行された処方箋に基づいて作成されたデータベースを表している。基本データは患者ごとに固有の情報であり、内容に変更が生じた場合には書き換えられる。処方薬データは、患者が処方箋を処方されるごとに作成される。また、このデータベースは処方箋に印刷された二次元コードにより処方箋情報を読み取る場合に保存されるデータベースの一例である。処方箋に印刷された二次元コードには基本データも処方薬データも含まれており、この二次元コードに含まれている基本データ及び処方薬データを本データベースに保存する。レコードNo.(ナンバー)とは、項目の大分類を示すもので例えばレコード No.1は医療機関レコード、No.5は医師レコード、No.11は患者氏名レコード、No.12は患者性別レコード、No.13は患者生年月日レコード、No.14は患者一部負担区分レコード、No.21は保険種別レコード、No.22は保険者番号レコード、No.61は麻薬施用レコードをそれぞれ表している。医療機関レコードの分類の中には更に医療機関コード種別、医療機関コード、医療機関都道府県コード、医療機関名称などの小分類項目がある。例えば医療機関コード種別は、1が医科、3が歯科、6が訪問、というように予め定めた番号を記録している。医療機関コードはレセプト提出用コードであり、医療機関都道府県コードは都道府県ごとに割り振られた番号であり、医療機関名称は医療機関名称の漢字が記録されている。基本データの項目はこれに限られない。処方薬データは処方箋に記載された医薬品ごとに区分して保存している。レコードNo.51は処方箋交付年月日、レコードNo.52は処方箋使用期限年月日、No.101は剤型レコード、No.111は用法レコード、No.201は薬品レコード、No.281は薬品補足レコードである。それぞれのレコードには更に小分類項目がある。処方薬データの項目はこれに限られない。
【0020】
尚、No.201の薬品レコードには、「ABCD錠」のような記載があるが、「ABCD」といったアルファベットの部分には、実際には医薬品の具体的な商品名が入る。ここでの商品名には登録商標も含まれ得る。
【0021】
また、一部又は全てを手入力やOCR読み込みによってデータを取得してもよい。
【0022】
受取候補日算出部10は、処方箋情報記憶部19に保存された処方箋情報に基づいて処方薬の受け取りが可能な受取可能日を算出する。具体的には、処方箋情報記憶部19に保存された処方箋使用期限年月日又は処方箋交付年月日(処方箋発行日)と本日の日付に基づき、本日以降であって処方箋の有効期限(例えば処方箋発行日から4日)内になる日付を算出する。例えば、処方箋の発行日が2014年4月1日で本日の日付が2014年4月1日である場合、受取可能日は2014年4月1日から2014年4月4日までの4日間であり、本日の日付が2014年4月2日である場合、受取可能日は2014年4月2日から2014年4月4日までの3日間である。本日の日付についてはデータ送受信部17を介して通信ネットワークNから取得しても良いし、利用者端末1が保持しているものを使用してもよい。処方箋の有効期限は、処方箋情報記憶部19に保存された処方箋使用期限年月日を使用するか、又は、所定の期間(例えば処方箋発行日から4日)を受取候補日算出部10が備えるメモリに予め保存しておき、それを有効期限として使用してもよい。現状法律により処方箋の有効期限の上限が定められているのでその期間を有効期限とすることができる。また、医師により有効期限が短く設定される場合もあるので、そのような場合を鑑みて処方箋情報に記録される処方箋使用期限年月日から有効期限内になる日付を算出してもよい。
【0023】
サーバー2は、データ送受信部21、制御部22、処方箋情報記憶部23、利用者認証部24、登録利用者情報記憶部25、薬剤師認証部26、登録薬剤師情報記憶部27、OCR解析部28を備える。
【0024】
データ送受信部21は、利用者端末1および薬局端末4とのデータ送受信を行う。制御部22は、全体の処理の制御を行う。
【0025】
処方箋情報記憶部23は、利用者端末1から送られた処方箋情報を保存する。処方箋情報記憶部23に記録されるデータベースは、
図4、
図5と同様である。
【0026】
登録利用者情報記憶部25は、本システムを利用する利用者の一覧を保存している。
図6は登録利用者情報記憶部25に保存される登録利用者情報のデータベースの一例を示す図である。登録利用者情報のデータベースは、利用者ごとに、利用者ID、保険者番号、記号、氏名、パスワード、端末識別子が保存されている。利用者を特定できればよく、項目はこれらに限らない。
【0027】
利用者認証部24は、利用者端末1から受信した利用者情報を登録利用者情報記憶部25に保存されているデータベースと照合して、その利用者端末1から情報が送信された利用者が登録された利用者であるか否かを照合する。
【0028】
登録薬剤師情報記憶部27は、本システムを利用する薬剤師の一覧を保存している。
図7は登録薬剤師情報記憶部27に保存される登録薬剤師情報のデータベースの一例を示す図である。登録薬剤師情報のデータベースは、薬剤師ごとに、所属する店舗の店舗番号、氏名、パスワードが保存されている。薬剤師を特定できればよく、項目はこれらに限らない。
【0029】
薬剤師認証部26は、薬局端末4から受信した薬剤師情報を登録薬剤師情報記憶部27に保存されているデータベースと照合して、薬局端末4から情報が送信されたその薬剤師が登録された薬剤師であるか否かを照合する。
【0030】
OCR解析部28は、利用者端末1から送信された処方箋のカメラ撮影画像を解析し、電子情報に置き換える。OCR解析部28は、利用者端末1がカメラ入力部14を備えない場合には、なくてもよい。
【0031】
薬局端末4は、データ送受信部41、制御部43、処方箋情報記憶部44、表示部42、薬剤師情報記憶部45を備える。
【0032】
データ送受信部41は、利用者端末1とのデータ送受信を行う。制御部43は、処理の全体制御を行う。処方箋情報記憶部44は、利用者端末1から送られた処方箋情報を蓄積する。処方箋情報記憶部44に記録されるデータベースは、
図4、
図5と同様である。表示部42は、受信した処方箋情報を表示する。
【0033】
薬剤師情報記憶部46は、本システムで薬剤師を認証するための情報を蓄積する。
図8は、薬剤師情報記憶部46に保存されるデータベースの一例である。薬剤師情報記憶部46には、店舗番号、氏名、パスワードが保存されているが、薬剤師を一意に特定するための情報が含まれていればよく、これらの項目に限られない。
【0034】
以下に、各構成が実行する処理フローについて説明する。
【0035】
図9は、本開示の医薬品処方支援システムの処理フローの一例を示す図である。ここでは、処方箋情報を利用者端末1の二次元コード読み取り部11で読み取る場合の一例を示す。
【0036】
まず、二次元コード読み取り部11が二次元コードにて処方箋情報を読み込み、デコード部12が前記読み込んだデータをデコードし、電子的な情報に変換し結果を処方箋情報記憶部19に保存する(ステップS801)。
【0037】
受取候補日算出部10が処方箋情報記憶部19へ保存された処方箋情報に基づいて処方薬の受け取りが可能な受取可能日を算出する。具体的には、受取候補日算出部10は、処方箋情報記憶部19へ保存した処方箋情報と、データ送受信部17より受信し受取候補日算出部10が備えるメモリへ保存している本日の日付情報を読み出し、本日以降であって処方箋情報に記載された、又は、予め定められている処方箋の有効期限(例えば発行日から4日)内になる日付を算出する(ステップS802)。なお、受取候補日は、更に指定薬局情報にも基づいて算出されてもよい。具体的には、指定薬局情報記憶部15へ予めその薬局の営業日を特定する情報(例えば定休日)を登録しておく。そして受取候補日算出部10は処方箋情報と本日の日付情報と指定薬局の営業日を特定する情報を読み出し、本日以降であって処方箋情報に記載された、又は、予め定められている処方箋の有効期限(例えば発行日から4日)内になる日付であって指定薬局が営業している営業日を算出する。例えば、処方箋の発行日が2014年4月1日であって本日の日付が2014年4月2日であって、2014年4月3日が指定薬局の定休日である場合、受取可能日は2014年4月2日(本日)と2014年4月4日(明後日)となる。例えば、指定薬局情報記憶部15に記憶されている指定薬局情報が定休曜日である場合は、受取候補日算出部10は通信ネットワークを介して受信したカレンダー情報に基づいて、本日から処方箋の有効期限日内の日の曜日のうち指定薬局の定休曜日が重ならない日を受取可能日として算出する。
【0038】
次に制御部18は受取候補日算出部10が算出した受取可能日に基づいて処方薬を受け取る候補日を表示部16へ表示する(ステップS822)。
図10(a)及び(b)は、それぞれ、利用者端末1の画面の一例を示す図である。
図10(a)は処方箋の発行日から処方箋の有効期限日までの4日間すべてが受取可能日である場合の例である。処方薬を受け取る候補日が今日、明日、明後日、明々後日の中から選択できるように表示されている。
図10(b)は処方箋の有効期限が4日間であって処方箋の発行日の翌日に本システムを利用し、本システムの利用日の次の日が薬局の定休日である場合の例である。処方薬を受け取る候補日が今日又は明後日のいずかから選択でき、処方薬を受け取ることができない日である明日及び明後日は選択できないように区別されて表示されている。処方薬を受け取ることができない日を選択できないように区別して表示することで、受け取りが不可能な日があることを把握しやすくすることができる。また、受取可能日のみを表示するようにしてもよい。更に、本画面は利用者が薬局へ処方薬を受け取りに行くことを想定した画面であるが、利用者が指定した受取日に薬局が利用者へ処方薬を届けるようにしてもよい。この場合、例えば、「きょう取りに行きます」の表示の代わりに「きょう届けてください」などと表示してもよい。
【0039】
利用者は利用者端末1の表示部16へ表示された候補日の中から、薬局へ処方薬を受け取りに行く予定の日を受取日として選択し、手入力部13より入力する。手入力部13は表示部16へ表示されていた受け取り候補日の中から選択された受取日の入力を受け付ける(ステップS823)。制御部18は入力された受取日を処方箋情報記憶部19へ記憶する。
【0040】
すると制御部18は指定薬局情報と、利用者情報と、受取日の情報を含む処方箋情報を読み出し、データ送受信部17から通信ネットワークNを介してサーバー2へ送信する(ステップS824)。
【0041】
サーバー2のデータ送受信部21は、受取日を含む処方箋情報、指定薬局情報および利用者情報を受信する(ステップS803)。
【0042】
制御部22における制御下において、利用者認証部24が利用者情報をもとに利用者を認証する。すなわち、受信した利用者情報の利用者ID及びパスワードが、登録利用者情報のデータベースに保存してある利用者IDと一致するか否か、及び、その利用者IDに紐づけられたパスワードと一致するか否かを検証し(ステップS805)、登録済みで合った場合、受取日を含む処方箋情報を、当該利用者情報と共に処方箋情報記憶部23に蓄積する(ステップS806)。一方、登録済みでなかった場合、利用者認証失敗情報をデータ送受信部21が利用者端末1に送信し(ステップS807)、利用者端末1では、利用者認証失敗情報をデータ送受信部17で受信する(ステップS808)。
【0043】
一方、薬局端末4においては、制御部43が薬剤師情報記憶部45から定期的に薬剤師情報を読み出し、データ送受信部41にてサーバー2に送信する(ステップS809)。
【0044】
サーバー2では、データ送受信部21がこれを受信し、制御部22が登録薬剤師情報記憶部27にて当該薬剤師が登録されているか否かを検証し(ステップS810)、その結果をデータ送受信部21が薬局端末4に送信する(ステップS811)。登録されているか否かの検証は、受信した薬剤師情報が、「登録薬剤師データベース」に保存してある薬剤師情報と一致するか否かを判別する。
【0045】
薬局端末4では、データ送受信部41がこれを受信し、制御部43が受信した薬剤師情報が、登録薬剤師情報記憶部27の登録薬剤師データベースに保存してある薬剤師情報と一致するか否かを判別し(ステップS812)、登録されていた場合に限り定期的にサーバー2内の処方箋蓄積情報を確認する(ステップS813)。ここでは、制御部43が、薬局情報を含む薬剤師情報をデータ送受信部41を用いてサーバー2に送信し、サーバー2の制御部22が処方箋情報記憶部23内を検査し、当該薬局向けの未処理の処方箋情報が蓄積されているかを確認する(ステップS814)。未処理か否かは、例えばデータ保存時刻をデータベースに処方箋と紐づけて保存しておき、前回確認した時間以降にデータが保存されているか否かを判別するようにしてもよい。
【0046】
蓄積されていない場合、その結果を、薬局端末4のデータ送受信部41に送信し、制御部43は一定時間後再度ステップS813を実施する。一方、蓄積されていた場合、制御部43はサーバー2に該当する処方箋情報要求を送信する(ステップS815)。
【0047】
サーバー2の制御部22は、データ送受信部21を用いて上記要求を受信し(ステップS816)、処方箋情報記憶部23から処方箋情報を読み出し薬局端末4に送信する(ステップS817)。
【0048】
薬局端末4では、受取日を含む処方箋情報を受信し(ステップS818)、処方箋受付として処方箋情報記憶部44に蓄積し受け付け完了情報をサーバー2に送信する(ステップS819)。サーバー2では、前記受付完了情報をデータ送受信部21が受信し、さらに受付完了情報を利用者端末1に送信する(ステップS820)。
【0049】
利用者端末1では、データ送受信部17が前記受付完了情報を受信し、表示部16にて受付が完了した旨利用者に通知する(ステップS821)。
【0050】
次に、薬局では、受け付けた処方箋に基づいて、調剤作業を開始する。薬剤師が調剤を完了すると、利用者に、薬局まで取りに来るよう呼び出すため、制御部43は、データ送受信部41を用い、呼び出し情報をサーバー2に送信する(ステップS827)。サーバー2のデータ送受信部21はこれを受信し、利用者端末1に送信し(ステップS828)、利用者端末1はデータ送受信部17にてこれを受信し、制御部18が表示部16にてこれを利用者に対して表示する(ステップS829)。
【0051】
利用者は、調剤が出来たことを知り、指定した受取日に薬局へ処方箋の原本を持参して薬を取りに行く。薬局では、薬剤師が応対し、処方箋と引き替えに薬剤を渡し、精算を済ませる。
【0052】
その後、薬剤師は、一連の処理の終わりとして、薬局端末へ調剤完了入力をする。そして、制御部43のもとデータ送受信部41がサーバー2に、当該利用者情報と共に調剤完了信号を送信する(ステップS830)。このとき、実際に処方した処方箋情報をサーバー2へ送信してもよい。医師から処方された医薬品からジェネリック医薬品などに変更して調剤される場合があるためである。
【0053】
また、ここでは利用者が薬局へ処方薬を受け取りに行く場合を説明したが、利用者が指定した受取日に薬局が利用者へ処方薬を届けるようにしてもよい。なおここで、処方箋に二次元コードがない場合、ステップS801の代わりに、カメラ入力部14が撮影した処方箋画像をデータ送受信部17を用いてサーバー2に送信し、OCR解析部28が当該画像をOCR解析して電子情報に変換するとしても良い。また、同様に処方箋に二次元コードがない場合、ステップS801の代わりに、手入力部13で手入力した情報をデータ送受信部17を用いてサーバー2に送信しても良い。
【0054】
図10は、上述したように、ステップS818、S819、S827、S830において薬局端末4に表示される画面の一例を示す図である。
【0055】
薬局では、
図11に示すような画面が薬局端末4の表示部42に表示されており、薬局に送信される処方箋の受け付けを行う処理を進める。ここには処理対象者を利用者毎に表示し、「受付」のボタンが表示されている利用者は、ステップS818においてサーバー2から処方箋情報を受信し、これから受付とする利用者であり、「呼び出し」ボタンが表示されている利用者は、現在調剤中であり、それが済み次第呼び出しを行うことを示し、ステップS827においてこの呼び出しボタンを押すことにより呼び出し信号を送信する。ボタンを押すと、「呼出中」の表示に変化する。
【0056】
このように、薬局を訪問する前に予め処方箋の情報を薬局へ送信しておくことで利用者が処方薬を受け取るまでの時間を短縮することが可能となる。更に、予め処方箋の情報を薬局へ送信する際に、利用者端末1が受取候補日算出部10を備えることにより、処方箋の情報を薬局端末4へ送信する前に利用者端末1の表示部16に処方箋の有効期限を考慮した受け取り可能日が表示されるため、有効期限が切れてしまってから利用者が薬局を訪問することを防止することができる。これにより、処方箋に有効期限があることを知らない利用者であっても確実に有効期限内に処方薬を受け取ることができるようになる。また、薬局側としても、利用者が受け取りに来る日を予め知ることができるので、各利用者の調剤の順番を調整し、効率よく業務を進めることができる。
【0057】
更に、利用者端末1の受取候補日算出部10が薬局情報に基づいて候補日を算出する場合は、利用者は誤って薬局の定休日に薬局を訪問してしまうといった状況を防止することができる。