【文献】
Fujitsu,Design of LAA UL transmission[online],3GPP TSG-RAN WG1#80,3GPP,2015年 2月13日,R1-150186,検索日[2018.10.29],インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_80/Docs/R1-150186.zip>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ワイヤレスデバイス(1700)において実行される方法(1100)であって、前記ワイヤレスデバイス(1700)は、第1のセル及び第2のセルへ接続され、前記第2のセルは、送信のためにLBT(listen-before-talk)プロトコルを使用することを要するキャリア上で構成され、前記方法(1100)は、
前記第2のセル上でセルフスケジューリングを使用して前記第2のセル上のダウンリンク送信がスケジューリングされようとしていること、及び、前記第1のセル上でクロスキャリアスケジューリングを使用して前記第2のセル上のアップリンク送信がスケジューリングされようとしていることを示す1つ以上の構成メッセージを受信すること(1102)と、
前記第1のセルにおいてスケジューリンググラントを受信すること(1104)と、
前記スケジューリンググラントを受信してから予め決定される数のサブフレームの後に生じるサブフレームにおいて、前記第2のセルにおいてCCA(clear channel assessment)を実行すること(1106)と、
前記CCAの成功に応じて、前記第2のセルにおいてアップリンクメッセージを送信すること(1108)と、
を含む方法(1100)。
ネットワークノード(1800)において実行される方法(1200)であって、前記ネットワークノード(1800)は、第1のセル及び第2のセルへサービスし、前記第2のセルは、送信のためにLBT(listen-before-talk)プロトコルを使用することを要するキャリア上で構成され、前記方法(1200)は、
前記第2のセル上でセルフスケジューリングを使用して前記第2のセル上のダウンリンク送信がスケジューリングされようとしていること、及び、前記第1のセル上でクロスキャリアスケジューリングを使用して前記第2のセル上のアップリンク送信がスケジューリングされようとしていることを示す1つ以上の構成メッセージをワイヤレスデバイス(1700)へ送信すること(1202)と、
スケジューリンググラントを前記第1のセルにおいて前記ワイヤレスデバイスへ送信すること(1204)と、
送信された前記スケジューリンググラントに従って、前記第2のセルにおいて前記ワイヤレスデバイス(1700)からアップリンクメッセージを受信すること(1206)と、
を含む方法(1200)。
第1のセル及び第2のセルへ接続可能であるように構成されるワイヤレスデバイス(1700)であって、前記第2のセルは、送信のためにLBT(listen-before-talk)プロトコルを使用することを要するキャリア上で構成され、前記ワイヤレスデバイス(1700)は、
前記第2のセル上でセルフスケジューリングを使用して前記第2のセル上のダウンリンク送信がスケジューリングされようとしていること、及び、前記第1のセル上でクロスキャリアスケジューリングを使用して前記第2のセル上のアップリンク送信がスケジューリングされようとしていることを示す1つ以上の構成メッセージを受信し、
前記第1のセルにおいてスケジューリンググラントを受信し、
前記スケジューリンググラントを受信してから予め決定される数のサブフレームの後に生じるサブフレームにおいて、前記第2のセルにおいてCCA(clear channel assessment)を実行し、
前記CCAの成功に応じて、前記第2のセルにおいてアップリンクメッセージを送信する、
ように構成される、ワイヤレスデバイス(1700)。
第1のセル及び第2のセルへサービスするように構成されるネットワークノード(1800)であって、前記第2のセルは、送信のためにLBT(listen-before-talk)プロトコルを使用することを要するキャリア上で構成され、前記ネットワークノード(1800)は、
前記第2のセル上でセルフスケジューリングを使用して前記第2のセル上のダウンリンク送信がスケジューリングされようとしていること、及び、前記第1のセル上でクロスキャリアスケジューリングを使用して前記第2のセル上のアップリンク送信がスケジューリングされようとしていることを示す1つ以上の構成メッセージをワイヤレスデバイス(1700)へ送信し、
スケジューリンググラントを前記第1のセルにおいて前記ワイヤレスデバイス(1700)へ送信し、
送信された前記スケジューリンググラントに従って、前記第2のセルにおいて前記ワイヤレスデバイス(1700)からアップリンクメッセージを受信する、
ように構成される、ネットワークノード(1800)。
【背景技術】
【0002】
3GPPイニシアティブ“ライセンス支援型アクセス(Licensed Assisted Access)”(LAA)は、LTE(Long Term Evolution)機器が未ライセンスの5GHz無線スペクトルにおいても動作することを可能とすることを意図している。未ライセンスの5GHzスペクトルは、ライセンス済みスペクトルを補うものとして使用される。従って、デバイスは、ライセンス済みスペクトル(プライマリセル又はPCell)内で接続を行い、及び、未ライセンススペクトル(セカンダリセル又はSCell)内での追加的な送信キャパシティの恩恵を受けるためにキャリアアグリゲーションを使用する。ライセンス済みスペクトル及び未ライセンススペクトルを統合するために要する変化を低減するために、プライマリセルにおけるLTEフレームタイミングがセカンダリセルにおいて同時に使用される。
【0003】
しかしながら、規制要件(regulatory requirements)が、事前のチャネルセンシング無く未ライセンススペクトルにおいて送信を行うことを許可しないかもしれない。未ライセンススペクトルは、類似の又は非類似のワイヤレス技術の他の無線機と共有されなければならないであろうことから、いわゆるLBT(listen-before-talk)方式が適用される必要がある。今日、未ライセンスの5GHzスペクトルは、IEEE802.11 WLAN(Wireless Local Area Network)標準を実装する機器により主として使用されている。この標準は、そのマーケティングブランド“Wi−Fi”の下で知られている。
【0004】
欧州では、LBT手続は、EN301.893レギュレーションのスコープの下にある。LAAが5GHzスペクトルにおいて動作するために、LAA LBT手続は、EN301.893において提示されている要件及び最小限の振る舞いを遵守するものとされる。しかしながら、Wi−FiとEN301.893のLBT手続を伴うLAAとの共存を保証するためには、追加的なシステム設計及びステップ群が必要とされる。
【0005】
“Apparatus and method for spectrum sharing using listen-before-talk with quiet periods”と題された米国特許第8,774,209号(B2)は、送信に先立ってチャネルが空いているかを判定するためにフレームベースのOFDM(orthogonal frequency-division multiplexing)システムによりLBTが採用される仕組みを開示している。送信バーストの時間長を制限するために最大送信時間長タイマが使用され、その後に静寂ピリオド(quiet period)が続く。しかしながら、EN301.893レギュレーションをも充足しつつ、Wi−Fiといった他の無線アクセス技術とのより公平な共存が必要とされることが、ここで認識される。
【0006】
LTEは、ダウンリンクにおいてOFDMを、アップリンクにおいてシングルキャリア周波数分割多重アクセス(FDMA)ともいう離散フーリエ変換(DFT)拡散OFDMを使用する。基本的なLTEのダウンリンク物理リソースを、よって、
図1に示したような時間−周波数グリッドとして見ることができ、各リソースエレメントは1つのOFDMシンボルインターバルの期間中の1つのOFDMサブキャリアに相当する。アップリンクサブフレームは、ダウンリンクと同じサブキャリア間隔を有し、ダウンリンクにおけるOFDMシンボルと同じ数のSC−FDMAシンボルを時間ドメインにおいて有する。
【0007】
時間ドメインにおいて、LTEのダウンリンク送信は、10msの無線フレームへと編成され、各無線フレームは、
図2に示したように、長さTsubframe=1msで等サイズの10個のサブフレームからなる。通常のサイクリックプレフィクスについて、1つのサブフレームは14個のOFDMシンボルからなる。各シンボルの時間長は、おおよそ71.4μsである。
【0008】
さらに、LTEにおけるリソース割り当ては、典型的にはリソースブロックの観点で記述され、1リソースブロックは、時間ドメインにおける1スロット(0.5ms)及び周波数ドメインにおける12個の連続したサブキャリアに相当する。時間ドメインにおける2つの隣り合うリソースブロックのペア(1.0ms)は、リソースブロックペアとして知られている。リソースブロックは、周波数ドメインにおいて、システム帯域幅の一端から0を開始として付番される。
【0009】
ダウンリンク送信は動的にスケジューリングされ、即ち、各サブフレームにおいて、基地局は、その時点のダウンリンクサブフレームにおいてどの端末がデータの送信先であり及びどのリソースブロック上でデータが送信されるかに関する制御情報を送信する。この制御シグナリングは、典型的には、各サブフレーム内の最初から1、2、3又は4個のOFDMシンボルにおいて送信され、n=1、2、3又は4は制御フォーマットインジケータ(CFI)として知られている。ダウンリンクサブフレームは、共通リファレンスシンボルをも含み、共通リファレンスシンボルは、受信機にとって既知であって、例えば制御情報のコヒーレント復調のために使用される。制御としてCFI=3OFDMシンボルであるダウンリンクサブフレームが
図3に示されている。
【0010】
LTEリリース11以降より、上述したリソース割り当てを、EPDCCH(enhanced Physical Downlink Control Channel)上でスケジューリングすることもできる。リリース8〜リリース10については、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)のみが利用可能である。
【0011】
図3に示すリファレンスシンボルは、セル固有のリファレンスシンボル(CRS)であり、いくつかの送信モードについての精細な時間及び周波数同期並びにチャネル推定を含む複数の機能をサポートするために使用される。PDCCH/EPDCCHは、スケジューリング決定及び電力制御コマンドなどのダウンリンク制御情報(DCI)を搬送するために使用される。より具体的には、DCIは、PDSCHリソース標識、トランスポートフォーマット、ハイブリッドARQ情報及び(該当する場合)空間多重に関する制御情報を含むダウンリンクスケジューリング割り当てを含む。ダウンリンクスケジューリング割り当ては、ダウンリンクスケジューリング割り当てに応じてハイブリッドARQ肯定応答の送信に使用される物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)の電力制御のためのコマンドをも含む。DCIは、PUSCHリソース標識、トランスポートフォーマット、及びハイブリッドARQ関連情報を含むアップリンクスケジューリンググラントをも含む。アップリンクスケジューリンググラントは、PUSCHの電力制御のためのコマンドをも含む。DCIは、スケジューリング割り当て/グラントに含まれるコマンドを補うものとして、端末のセットのための電力制御コマンドをも含む。
【0012】
1つのPDCCH/EPDCCHは、上で列挙した情報のグループのうちの1つを含む1つのDCIメッセージを搬送する。複数の端末を同時にスケジューリングすることができ、各端末をダウンリンクとアップリンクの双方で同時にスケジューリングすることができるので、各サブフレーム内で複数のスケジューリングメッセージを送信することが可能であるはずである。各スケジューリングメッセージは、別々のPDCCH/EPDCCHリソース上で送信され、その結果、典型的には、各セル内の各サブフレーム内には、複数の同時のPDCCH/EPDCCH送信が存在する。さらに、様々な無線チャネル状態をサポートするために、リンク適応を使用することができ、この場合、無線チャネル状態に適合するように、PDCCH/EPDCCHのためにリソース使用量を適応させることによって、PDCCH/EPDCCHのコードレートが選択される。
【0013】
LTEでは、アップリンク(UL)送信のスケジューリングコマンドは、eNBからユーザ機器(UE)へ送信される。スケジューリングコマンドが送信される時間と、UEが標準において仕様化されたUL信号を送信する時間との間に固定的な遅延が存在する。この遅延は、UEにPDCCH/EPDCCHを復号し及びUL信号を送信のために準備するための時間を許すように設計される。周波数分割複信(FDD)サービングセルの場合、このULグラント遅延は4msである。時分割複信(TDD)サービングセルの場合、このULグラントは4msよりも長くなる可能性がある。
【0014】
<キャリアアグリゲーション>
LTEリリース10標準は、20MHzよりも大きな帯域幅をサポートする。LTEリリース10に関する1つの重要な要件は、LTEリリース8との後方互換性を確保することである。これは、スペクトル互換性をも含むべきである。このことは、20MHzよりも広いLTEリリース10キャリアが、LTEリリース8端末にとって複数個のLTEキャリアとして見えるべきであることを示唆するはずである。そうした各キャリアを、コンポーネントキャリア(CC)ということができる。具体的には、早期のLTEリリース10配備について、予期し得ることとして、多くのLTEレガシー端末と比較して、LTEリリース10対応型端末はより少ない数存在するであろう。従って、レガシー端末についても、幅の広いキャリアの効率的な使用を確保すること、即ち、レガシー端末を広帯域LTEリリース10キャリアの全ての部分においてスケジューリングすることの可能なキャリアを実装できることを確保することが必要である。これを獲得するための端的な手法は、キャリアアグリゲーション(CA)という手段によるはずである。CAは、LTEリリース10端末が複数のCCを受信できることを示唆し、ここでCCは、リリース8キャリアと同じ構造を有するか又は同じ構造を有する可能性を少なくとも有する。CAの例が
図4に示されている。CA対応型のUEには、常にアクティブ化されているプライマリセル(PCell)と、動的にアクティブ化され又は非アクティブ化され得る1つ以上のセカンダリセル(SCell)と、が割り当てられる。
【0015】
統合されるCCの数と共に個々のCCの帯域幅は、アップリンクとダウンリンクとで異なってよい。対称構成とは、ダウンリンク及びアップリンクにおけるCCの数が同じであるケースを指し、一方で、非対称構成とは、そのCC数が異なるケースを指す。セル内で構成されるCCの数が、端末から見られるCCの数とは異なってもよいことに留意することが重要である。セルが同数のアップリンクCC及びダウンリンクCCで構成される場合でさえも、端末は、例えば、アップリンクCCよりも多くのダウンリンクCCをサポートしてよい。
【0016】
加えて、キャリアアグリゲーションの鍵となる特徴は、クロスキャリアスケジューリングを実行する能力である。この仕組みは、1つのCC上の(E)PDCCHが、(E)PDCCHメッセージの冒頭に挿入される3ビットのCIFの手段によって、他のCC上のデータ送信をスケジューリングすることを可能にする。所与のCC上のデータ送信のために、UEは、ただ1つのCC上の(E)PDCCH上のスケジューリングメッセージを受信することを予期し、ただ1つのCCとは、同じCCであるか又はクロスキャリアスケジューリングを介して異なるCCであるかのいずれかである。(E)PDCCHからPDSCHへのこのマッピングもまた、準静的に構成される。
【0017】
LTEでは、PCell上のDL送信及びUL送信のスケジューリング情報は、PDCCH又はEPDCCHを使用してPCell上で送信される。この基本的なスケジューリングの仕組みは、LTEでは、セルフスケジューリング法と呼ばれる。SCellについては、次の2つのスケジューリングの仕組み、即ち、SCellセルフスケジューリング及びSCellクロスキャリアスケジューリングがサポートされている。SCellセルフスケジューリングについては、PCellの場合と同様に、SCell上のDL送信及びUL送信のスケジューリング情報は、同じSCell自体の上でPDCCH又はEPDCCHを使用して送信される。SCellクロスキャリアスケジューリングについては、ネットワークは、クロスキャリアスケジューリングの仕組みを使用するために上位レイヤシグナリングを介してSCellを構成することをもできる。このアプローチでは、SCell上のDL送信及びUL送信のスケジューリング情報は、別のセル上でPDCCH又はEPDCCHを使用して送信される。その別のセルとは、PCell又は他のSCellとすることができる。
【0018】
なお、LTEについて、DL及びULのスケジューリングアプローチは、併せて構成される。即ち、あるセルのDL送信及びUL送信は、共にセルフスケジューリングであるか、又は共にクロスキャリアスケジューリングであるかのいずれかである。
【0019】
<ワイヤレスローカルエリアネットワーク>
WLAN(wireless local area network)の典型的な配備では、メディアアクセスのためにCSMA/CA(carrier sense multiple access with collision avoidance)でのキャリアセンス多重アクセスが使用される。これは、チャネルがCCA(clear channel assessment)を実行するためにセンシングされ、チャネルがアイドルであると宣言される場合にのみ送信が開始されることを意味する。チャネルがビジーであると宣言される場合には、送信はチャネルがアイドルであると見なされるまで延期される。同じ周波数を用いる複数のAPのレンジが重複する場合、これは、レンジ内の他のAPとの間の同じ周波数上での送信が検出され得るときにおいて1つのAPに関連する全ての送信が延期されるかもしれないことを意味する。実質的には、これは、複数のAPがレンジ内にある場合に、それらがチャネルを時間的に共用しなければならなくなること、及び個々のAPについてのスループットがひどく劣化しかねないことを意味する。LBTの仕組みの一般的な様子が
図5に示されている。
【0020】
Wi−FiステーションAがデータフレームをステーションBへ送信した後、ステーションBは、16μsの遅延でステーションAへACKフレームを送り返すものとされる。そのようなACKフレームは、LBT動作を実行することなく、ステーションBによって送信される。他のステーションがそのようなACKフレーム送信に干渉するのを防止するために、ステーションは、チャネルが占有されたことが観測された後、チャネルが占有されているかどうかを再度評価する前に、34μsの時間長(分散協調機能(DCF)フレーム間スペース又はDIFSと呼ばれる)の間待機するものとされる。
【0021】
従って、送信を望むステーションは、まず、固定的な時間長のDIFSの間、媒体をセンシングすることによってCCAを実行する。媒体がアイドルである場合、ステーションは、媒体の所有権(ownership)を獲得し、フレーム交換シーケンスを開始してよいものと想定する。媒体がビジーである場合、ステーションは、媒体がアイドルになるのを待ち、DIFSの間待機し、さらにランダムバックオフピリオドにわたって待機する。
【0022】
ステーションが連続的にチャネルを占有することによって他のステーションがチャネルへアクセスすることを妨げるのをさらに防止するために、送信が完了した後に再度送信することを望むステーションがランダムバックオフを実行する必要がある。
【0023】
ポイント協調機能(PCF)フレーム間スペース(PIFS)は、媒体への優先アクセスを得るために使用され、DIFS時間長よりも短い。とりわけ、PIFSは、PCF下で動作するステーション(STA)が、ビーコンフレームを優先的に送信するために使用することができる。各CFP(Contention-Free Period)の名目上の開始時に、ポイントコーディネータ(PC)は、媒体をセンシングするものとされる。媒体が1PIFSピリオドの間(一般的に25μs)アイドルであると判定されたとき、PCは、CFパラメータセットエレメントと配信トラフィック標識メッセージエレメントとを含むビーコンフレームを送信するものとされる。
【0024】
Wi−Fiプロトコルを使用しないデバイスについて、EN301.893,v.1.7.1は、負荷ベースのクリアチャネルアセスメントのための以下の要件及び最小限の振る舞いを提供する。第1の要件として、動作チャネル上での送信又は送信のバーストの前に、機器は「エネルギー検出」を使用してCCAチェックを実行するものとされる。機器は、CCA観測時間の時間長の間、動作チャネルを観測するものとし、CCA観測時間は、20μs以上であるものとされる。機器によって使用されるCCA観測時間は、製造業者によって宣言されるものとされる。チャネル内のエネルギーレベルが電力レベルに対応する閾値を超える場合、動作チャネルは占有されていると見なされるものとされる。機器は、チャネルがクリアであるとわかった場合、すぐに送信することができる。
【0025】
第2の要件として、機器は、動作チャネルが占有されているとわかった場合、そのチャネルでは送信しないものとされる。機器は、拡張CCAチェックを実行するものとされ、ランダム係数NにCCA観測時間を掛けた時間長の間、動作チャネルが観測される。Nは、クリアなアイドルスロットの数を定義し、結果的に、送信の開始前に観測される必要がある総アイドルピリオドがもたらされる。Nの値は、拡張CCAが必要とされるたびに1〜qの範囲でランダムに選択され、その値はカウンタに記憶されるものとされる。qの値は、製造業者によって4〜32の範囲で選択される。この選択された値は、製造業者によって宣言されるものとされる。カウンタは、CCAスロットが「占有されていない」と見なされるたびにデクリメントされる。カウンタがゼロになると、機器は、送信することができる。機器は、4.9.2.3節の要件を満たしていれば、このチャネル上でショート制御シグナリング送信(Short Control Signalling Transmission)を続行することができる。複数(隣接又は非隣接)の動作チャネル上で同時に送信を行う機器について、機器は、CCAチェックでそれらのチャネル上にいかなる信号も検出しなかった場合、他の動作チャネル上で送信を続行することができる。
【0026】
第3の要件として、機器が動作チャネルを使用する総時間は、最大チャネル占有時間(Maximum Channel Occupancy Time)であり、それは(13/32)×qms未満であるものとされ、qは上記第2の要件のために定義された通りであり、その後、デバイスは、拡張CCAを実行するものとされる。
【0027】
第4の要件として、機器は、当該機器を対象としたパケットを正しく受信すると、CCAをスキップし、管理及び制御フレーム(例えば、ACK及びBlock ACKフレーム)の送信を直ちに続けることができる。機器による連続した一連の送信は、新しいCCAを実行することなく、第3の要件について定義された最大チャネル占有時間を超えないものとされる。マルチキャストの目的で、個々のデバイスの(同じデータパケットに関連付けられる)ACK送信は、ひと続きに行われることが許容される。
【0028】
第5の要件として、CCAのエネルギー検出閾値は、送信機の最大送信電力(PH)に比例するものとされ、23dBm e.i.r.p.の送信機では、CCA閾値レベル(TL)は、(0dBi受信アンテナを想定すると)受信機への入力においては−73dBm/MHz以下であるものとされる。他の送信電力レベルの場合、CCA閾値レベルTLは、次の式を使用して計算されるものとされる:TL=−73dBm/MHz+23−PH(0dBiの受信アンテナ及びPHがdBm e.i.r.p.で指定されるものと想定)。EN301.893のLBT手続を示す一例を
図6に示す。
【0029】
今までは、LTEによって使用されるスペクトルは、LTE専用である。これは、LTEシステムが、同じスペクトル内の他の非3GPP無線アクセス技術との共存を気にする必要がなく、スペクトル効率を最大にすることができるという利点を有する。しかしながら、LTEに割り当てられたスペクトルは、限られており、アプリケーション/サービスからのより大きなスループットに対する需要の一層の増加を満たすことはできない。従って、ライセンス済みスペクトルに加えて、未ライセンススペクトルを利用するために、LTEの拡張に関して、3GPPにおいて新しい研究項目が開始されている。
【0030】
未ライセンススペクトルへのライセンス支援型アクセス(LAA)により、
図7に示すように、UEは、ライセンス済み帯域内のPCell及び未ライセンス帯域内の1つ以上のSCellへ接続される。この適用例では、未ライセンススペクトル内のセカンダリセルは、LAAセカンダリセル(LAA SCell)として示されている。LAA SCellは、DLのみのモードで動作してもよく、又はULトラフィック及びDLトラフィックの双方で動作してもよい。さらに、将来のシナリオでは、LTEノードは、ライセンス済みセルからの支援無しにライセンス免除(license-exempt)のチャネルにおいてスタンドアロンモードで動作する可能性がある。定義上、未ライセンススペクトルを、複数の異なる技術によって同時に使用することができる。従って、上述したLAAは、IEEE802.11(Wi−Fi)など他のシステムとの共存を考慮する必要がある。
【0031】
Wi−Fiシステムと公平に共存するために、衝突、及び進行中の送信に深刻な干渉をもたらすことを避けるために、SCell上の送信は、LBTプロトコルに準拠するものとされる。これは、送信を開始する前にLBTを実行すること、及び単一の送信バーストの最大時間長を制限することの双方を含む。最大送信バーストの時間長は、国及び領域固有の規制によって仕様化される。例えば、最大バーストの時間長は、日本で4ms、EN301.893によれば13msである。
図8に、LAAの文脈における一例が、LAA SCell上の送信バーストの時間長が4msという最大許容送信時間長によって制約される様々な例と共に示されている。
【0032】
LAA SCell上でUL送信をサポートするための2つのあり得るアプローチが存在する。第1のアプローチでは、UEは、UL送信スケジューリングコマンドを受信した後、LBTプロトコルに従ってチャネルアクセスを試みる。これは、
図9の4msのチャネル占有時間のシステムの例に示されている。即ち、LBTプロトコルは、4msのDLチャネル占有時間と4msのULチャネル占有時間とを許容するように設計されている。第2のアプローチでは、UEは、UL送信スケジューリングコマンドを受信した後、チャネルアクセスを開始するために、いかなるLBTプロトコルにも従わない。これは、
図10に8msのチャネル占有時間システムの一例として示されている。この例では、LBTプロトコルは、DL送信とUL送信との間の8msの総チャネル占有時間を許容するように設計されている。LBT及びCCAは、DL送信の開始前にeNBによって実行される。
【発明を実施するための形態】
【0045】
この開示は、「ライセンス済み」及び「未ライセンス」スペクトルに言及するが、これは例示的なシナリオにすぎず、限定的であると解釈されるべきではないことに留意されたい。例えば、本開示において「未ライセンス」スペクトルと呼ばれるものは、ライセンスされ得るはずではあるが、やはり何らかの条件付き(例えば、ある時間ピリオドの間、又はスペクトルに優先的にアクセスするユーザがセル内に存在しないときなど)で利用可能とされるかもしれない。これは、「ライセンス共有アクセス(License Shared Access)」又はLSAと呼ばれることがある。さらに、ここで別段特定されない限り、あるスペクトルが実際に「ライセンス済み」であるかどうかは、解決策に必須ではない。これらの解決策は、概して、セル内のスペクトルが他の無線技術と共有されているシナリオで、特に、それらの技術がチャネルアクセスを得るために異なる複数のプロトコルを使用する場合及び/又はスケジューリングのために異なる複数のプロトコルを使用する場合に、適用可能である。
【0046】
さらに、本開示の文脈において、CCAは、送信が実行される前に、チャネルが使用されていないかどうかを検出するための任意の技法を包含する。アセスメントは、特定のリソースに限定される可能性があるが、例えば、セルの全帯域幅など、より広い帯域幅にわたってCCAが実行されることを要してもよい。従って、ここで議論するように、LBTプロトコルは、一般的なレベルでは、CCAを実行し、次いで、CCAが成功したときのみ送信を行う、即ち、チャネルがビジーでないと宣言された(又は、等価的に、アイドルとして宣言された)際に送信を行うことを伴う。いくつかの場合には、CCAが他のデバイスのために実行されてもよい。例えば、「逆方向グラントプロトコル」において、ネットワークノード(例えば、基地局又はWi−Fiアクセスポイント)は、ワイヤレスデバイスによる後続のアップリンク送信のためにチャネルを保護するためにCCAを実行することができる。
【0047】
第1の実施形態では、上位レイヤシグナリングを介して、DL送信及びUL送信のスケジューリング方式が別々に構成され得る。上位レイヤシグナリングの非限定的な例は、LTEにおけるRRCレイヤシグナリングである。例えば、DL送信は、セルフスケジューリングに従うように構成され、UL送信は、クロスキャリアスケジューリングに従うように構成される。LAA使用ケースでは、LBTプロトコルに従わないセル(例えば、ライセンス済み帯域内のPCell)からUL送信がクロススケジューリングされる場合、UL送信試行は
、2回のLBT手続の代わりに、1回だけのLBT手続に従う。例えば、セルフスケジューリングの場合、eNBは、スケジューリングメッセージを送信する前にLBTを実行し、その後、スケジューリングされたデータを送信する前にUEがLBTを実行しなければならない。この実施形態は、輻輳のシナリオにおいてもLAA UL送信が良好に機能することを可能にする。
【0048】
ここで、以下、
図11のフローチャートを参照して、ワイヤレスデバイスにおける例示的な一実施形態について説明する。
図11は、ワイヤレスデバイスにおいて実行される方法1100を示す。ワイヤレスデバイスは、第1のセル及び第2のセルへ接続されており、第2のセルは、送信のためにLBTプロトコルを使用することを要するキャリア上で構成されている。方法1100は、第2のセル上のダウンリンク送信がスケジューリングされようとしていることを示す構成メッセージを受信する(ブロック1102)ことを含む。ダウンリンク送信は、第2のセル上でセルフスケジューリングを使用してスケジューリングされてよく、第2のセル上のそのアップリンク送信は、第1のセル上でクロスキャリアスケジューリングを使用してスケジューリングされることになる。また、1つはダウンリンク用、1つはアップリンク用というように、2つの別個の構成メッセージを受信することをも可能である。構成メッセージは、無線リソース制御(RRC)シグナリングを介して送信されてもよい。方法1100は、第1のセルにおいてスケジューリンググラントを受信する(ブロック1104)ことを含む。方法1100は、スケジューリンググラントを受信してから予め決定される数のサブフレームの後に生じるサブフレームにおいて、第2のセルにおいてクリアチャネルアセスメントを実行する(ブロック1106)ことを含む。方法1100は、クリアチャネルアセスメントの成功に応じて、アップリンクメッセージを送信する(ブロック1108)ことを含む。
【0049】
いくつかの変形では、ワイヤレスデバイスは、キャリアアグリゲーションで構成され、第1のセルは、構成されたPCellであり、第2のセルは、構成されたSCellである。第2のセルは、Wi−Fiなど他の無線技術と共有されるキャリア上で構成されてもよい。キャリアは、未ライセンススペクトルを使用し得る。
【0050】
次に、
図12に示されるフローチャートを参照して、例えばLTE基地局などのネットワークノードにおける例示的な実施形態について説明する。方法1200は、第1のセル及び第2のセルへサービスするネットワークノードにおいて実行され、第2のセルは、送信のためにLBTプロトコルを使用することを要するキャリア上で構成されている。方法1200は、第2のセル上のダウンリンク送信がスケジューリングされようとしていることを示す1つ以上の構成メッセージをワイヤレスデバイスへ送信する(ブロック1202)ことを含む。ダウンリンク送信は、第2のセル上でセルフスケジューリングを使用してスケジューリングされてよく、第2のセル上のそのアップリンク送信は、第1のセル上でクロスキャリアスケジューリングを使用してスケジューリングされることになる。同様に、1つはダウンリンク用、もう1つはアップリンク用というように、2つの別個の構成メッセージを送信することが可能である。さらに、方法1200は、第1のセルにおいてワイヤレスデバイスへスケジューリンググラントを送信する(ブロック1204)ことを含む。有利なことに、第1のセルでは、LBTを使用する必要はない。例えば、第1のセルは、LTEライセンス済みスペクトル上で動作していてもよい。従って、ネットワークノードは、最初にCCAを実行することなく、スケジューリンググラントを送信することができる。スケジューリンググラントを送信することに続いて、方法1200は、送信されたスケジューリンググラントに従って、第2のセルにおいてワイヤレスデバイスからアップリンクメッセージを受信する(ブロック1206)ことを含む。
【0051】
第2の実施形態では、UL逆方向グラントプロトコルの動作を支援するために、DLにおいて支援信号が送信される。この実施形態は、許容されるチャネル占有時間がUL逆方向グラントプロトコルの実効的な動作を可能にするのに十分なほど長くない状況に対処するためのものである。この例では、UEは、逆方向グラント支援信号を検出し、その後にLBT無しでULを送信する。
【0052】
従って、「逆方向グラントプロトコル(reverse direction grant protocol)」は、UEがアップリンクで送信する前にCCAを実行する必要がないように、UEについてのチャネルアクセスを保護するために、ネットワークノード(例えば、基地局)がCCAを実行することを示唆する。いくつかの実施形態では、逆方向グラント支援信号は、PDCCH又はEPDCCHである。他の実施形態では、逆方向グラント支援信号は、UEにとって既知の特定の時間−周波数位置で送信されるシンボル(CRSなど)のシーケンスである。いくつかの例では、逆方向グラント支援信号は、上記情報を搬送するために特別に定義された専用物理チャネルである。そのような専用物理チャネルの一例は、LTEにおける物理ハイブリッドARQインジケータチャネル(PHICH)である。
【0053】
いくつかの実施形態では、逆方向グラント支援信号は、チャネルアクセスが許可されたサブフレームの数を伝達する。そのような情報を、グラント支援信号が生起したサブフレームの後のサブフレーム数をシグナリングすることによって提供することができ、それらサブフレームについてチャネルアクセスが保護される
【0054】
一例では、UEは、フレーム構造内で逆方向グラント支援信号の位置情報を提供される。例示的な一実装形態では、この情報は、ULスケジューリングコマンドに対して相対的なサブフレームの数である。
図13の例示的な図では、サブフレームn−4におけるUL送信コマンドは、UEがLBT無しでULを送信する前にサブフレームn−1において逆方向グラント支援信号を検出することを示す+3のインデックス情報を含む。
【0055】
第2の例では、逆方向グラント支援信号の位置がUEにとって既知である。第1の例示的な実装形態では、位置情報は、標準仕様において固定されている。第2の例示的な実装形態では、位置情報は、上位レイヤシグナリングを介して構成され、再構成までそのサービングセルについて固定される。
【0056】
第3の例では、上記の方法のいずれかを使用して送られた逆方向グラント支援信号は、LBT無しでUEが送信可能な複数のUL SCellについての情報を搬送する。
【0057】
第4の例では、対応するUL SCellを示すために、関連付けられるCIF情報と共に、逆方向グラント支援信号がライセンス済みPCell又はSCell上でUEへ送信される。「逆方向グラント支援信号(reverse direction grant assistance signal)」は、本開示全体にわたって、代替的に「グラント確認信号(grant confirmation signal)」とも呼ばれる。
【0058】
他の例では、ネットワークノードがセルへサービスし、そのセルは、送信のためにLBTプロトコルを使用することを要するキャリア上で構成されている。少なくとも1つのワイヤレスデバイスがそのセルへ接続している。この方法は、CCAを実行し、CCAが成功したとき、ワイヤレスデバイスへスケジューリンググラントを送信することを含む。次いで、ネットワークノードは、第2のCCAを実行し、第2のCCAが成功すると、グラント確認信号をワイヤレスデバイスへ送信する。
【0059】
第2のCCAは、スケジューリンググラントを送信してからある数のサブフレーム(例えば、3つのサブフレーム)の後、実行されてもよい。それによって、追加のサブフレームについてチャネルアクセスが保護され、これは、チャネル占有時間が制限された(例えば、4サブフレームに制限された)スペクトル上でセルが構成されている場合に有利である。グラント確認信号は、いくつかの変形では、第2のCCAが成功したすぐ後に、例えば、次のサブフレームで送信されてもよい。
【0060】
ワイヤレスデバイスは、実際にスケジューリングされたアップリンク送信を実行する前に、グラント確認信号を受信するまで待機する。従って、ネットワークノードは、グラント確認信号を送信した後にアップリンク送信を受信し得る。
【0061】
有利なことに、ネットワークノードは、いくつかのワイヤレスデバイスへスケジューリンググラントを送り、次いで、これらのスケジューリングされたすべてのデバイスについてのチャネルアクセスを保護するために第2のCCAを使用することができる。それによって、各ワイヤレスデバイスがアップリンク送信の前に別々のCCAを実行する必要はない。各ワイヤレスデバイスが別々のCCAを実行する場合、CCAはわずかに異なる時間に完了する可能性があるので、デバイスは互いに干渉する可能性がある。従って、第1のデバイスがCCAを成功させて送信を開始した場合、第1のデバイスからの送信は、第2のデバイスがチャネルアクセスを獲得するのを妨げる可能性がある。
【0062】
図14は、ネットワークノードによって実行される他の方法1400を示す。方法1400は、スケジューリングされるアップリンク送信のために、キャリアについてワイヤレスデバイスへスケジューリンググラントを送信する(ブロック1402)ことと、スケジューリングされるアップリンク送信のための時間に先立って、キャリアについて、第1のCCAを実行する(ブロック1404)こととを含む。スケジューリンググラントの送信よりも、そのキャリアについて第2のCCAを実行することが先行してもよい。スケジューリンググラントを送信してから予め決定される数のサブフレームの後、第1のCCAが実行されてもよい。いくつかの場合には、サブフレームの上記予め決定される数は3である。
【0063】
方法1400は、第1のCCAの成功に応じて、グラント確認信号をワイヤレスデバイスへ送信し、及び、スケジューリングされるアップリンク送信のためにキャリアを解放する(ブロック1406)ことをも含む。グラント確認信号は、チャネルアクセスが保護される対象のサブフレームの数の標識を含んでもよい。
【0064】
いくつかの場合には、第1のCCAが成功したことに応じて、複数のワイヤレスデバイスの各々へスケジューリンググラントが送信されてもよい。いくつかの場合には、方法1400は、第1のCCAを実行し及びキャリアを解放することによって、チャネルアクセスが保護されているすべてのサブフレームの各々において上記複数のワイヤレスデバイスのすべてをスケジューリングすることを含む。他の場合には、方法1400は、第1のCCAを実行し及びキャリアを解放することによって、チャネルアクセスが保護されている一連のサブフレーム内のすべてのサブフレームよりも少ないサブフレームについて少なくとも1つのワイヤレスデバイスをスケジューリングすることを含み、ここで、少なくとも1つのワイヤレスデバイスへ送信されるグラント確認信号は、チャネルアクセスが保護される対象のサブフレームの数を示す。
【0065】
方法1400は、グラント確認信号を送信した後、ワイヤレスデバイスからアップリンク送信を受信することを含み得る。アップリンク送信は、グラント確認信号が送信されたサブフレームの直後のサブフレームにおいて受信されてもよい。
【0066】
他の例では、ワイヤレスデバイスがセルへ接続されており、ここでセルは、送信のためにLBTプロトコルを使用することを要するキャリア上で構成されている。この方法は、スケジューリンググラントを受信し、その後、グラント確認信号を受信することを含む。グラント確認信号の受信に応じて、ワイヤレスデバイスは、アップリンクメッセージを送信する。グラント確認信号は、チャネルアクセスが保護されていることをワイヤレスデバイスに示す。従って、ワイヤレスデバイスは、アップリンクメッセージを送信する前にCCAを実行する必要はない。上述したように、ネットワークノードは、グラント確認信号を送信する前にCCAを既に実行しており、それによって、デバイス(及び場合によっては他のデバイスも)のチャネルアクセスを保護している。
【0067】
図15は、いくつかの実施形態に係る、ワイヤレスデバイスによって実行される方法1500を示す。ワイヤレスデバイスがセルへ接続されており、セルは、送信のためにLBTプロトコルを使用することを要するキャリア上で構成されている。方法1500は、ネットワークノード(例えば、基地局)からスケジューリンググラントを受信する(ブロック1502)ことを含む。方法1500は、ネットワークノードから、ネットワークノードがキャリア上でCCAを実行したこと及びワイヤレスデバイスのためにキャリアを解放しようとしていることを示すグラント確認信号を受信する(ブロック1504)ことをも含む。方法1500は、スケジューリンググラント及びグラント確認信号を受信することに応じて、キャリア上でCCAを実行することなく、キャリア上でアップリンクメッセージを送信する(ブロック1506)ことをさらに含む。グラント確認信号は、スケジューリンググラントに従って最初にスケジューリングされるサブフレームの前のサブフレームにおいて又は当該サブフレームに続いて受信されてもよい。
【0068】
第3の実施形態では、UL送信バーストが、チャネルがアクセスされてからチャネルが解放されるまでの複数のサブフレームからなる場合に、1つのバースト内でUL送信のためにスケジューリングされるすべてのUEは、すべてのUEがそれらサブフレームの各々においてスケジューリングされるようにスケジューリングされる。このスケジューリング法を前の実施形態における逆グラント支援信号と組み合わせることができ、その場合、その信号は、
図13に示したように、ダウンリンク上でUEによってスケジューリングコマンドが受信されてからある数のサブフレームの後に提供される。この場合、グラント支援信号は、チャネルアクセスが保護される対象のサブフレームの数に関するいかなる情報も提供しない。グラント支援信号は、チャネルアクセスが保護されるかに関する二値の情報を示すだけである。各UEは、単に、スケジューリングされているすべてのサブフレームにおいて送信できると仮定する。
【0069】
いくつかの実施形態では、複数のUEについてのUL送信は、すべてのUEが送信バースト内ですべてのサブフレームにおいて送信するわけではないようにスケジューリングされ得る。この場合、例えば、特定のUEが送信されるバーストのまさに最初のULサブフレームにはスケジューリングされなくてもよい。そして、UEをスケジューリングするこの方法は、チャネルアクセスが保護される対象のサブフレームの数を逆方向グラント支援信号が示す実施形態と結合される。その情報をスケジューリング情報と共に使用することによって、UEは、LBT動作を実行することなく特定のスケジューリングされたサブフレームで送信できるかを判定することが可能になる。
【0070】
第4の実施形態に関して、EPDCCHに基づくクロスキャリアスケジューリングが考慮される。EPDCCHについては、対応するPDSCHと同時又はそれ以前にEPDCCHを提供する必要のあるケースを回避することが可能であり得る。これは、PDSCHがLAA SCell上で開始するはずの時よりも、そのサブフレームにおいて後に開始するようにEPDCCHを構成することによる。しかしながら、eNBは、EPDCCHが実際に送信される前に、1OFDMシンボル内又は類似のタイミング関係内で、間もなく送信されることになる時間領域信号の処理を完了している必要があるはずである。しかしながら、eNBは、2つの異なる時間領域サンプル、即ち、EPDCCHを含むものとEPDCCHを除くものとを生成する可能性があり得る。その場合、eNBは、EPDCCHを含むもの、又はEPDCCHを除くものなど適用可能なOFDMシンボルを選択することができる。LAA SCell上のPDSCHが送信されるかどうかに基づく。この問題は、eNBがLAA SCellについてLBTを実行する必要が生じるとすぐに起こる。
【0071】
説明した解決策は、任意の適切な通信標準をサポートし、任意の適切なコンポーネントを使用する任意の適切なタイプの通信システムにおいて実装されることができるが、記載された解決策の具体的な実施形態は、
図16に示すものなど、キャリアアグリゲーションを使用してLTEネットワークにおいて実装されてもよい。また、実施形態は、5Gネットワークにおいて実装されてもよい。
【0072】
図16に示すように、例示的なネットワークは、ワイヤレス通信デバイス(例えば、従来のユーザ機器(UE)、マシンタイプ通信(MTC)/マシンツーマシン(M2M)UE)、及び、ワイヤレス通信デバイス間の又はワイヤレス通信デバイスと他の通信デバイス(固定電話など)との間の通信をサポートするのに適した任意の追加エレメントと共に、これらのワイヤレス通信デバイスと通信することができる1つ以上の無線アクセスノード(例えば、eNodeB又は他の基地局)の1つ以上のインスタンスを含み得る。図示したワイヤレス通信デバイスは、ハードウェア及び/又はソフトウェアの任意の適切な組み合わせを含む通信デバイスを表し得るが、これらのワイヤレス通信デバイスは、特定の実施形態では、
図17により詳細に示される例示的なワイヤレス通信デバイスのようなデバイスを表してもよい。同様に、図示した無線アクセスノードは、ハードウェア及び/又はソフトウェアの任意の適切な組み合わせを含むネットワークノードを表し得るが、これらのノードは、特定の実施形態では、
図18により詳細に示される例示的な無線アクセスノードのようなデバイスを表してもよい。
図16は2つのセルへサービスするネットワークノードを示しているが、一方又は双方のセルが無線ノードへ接続された遠隔無線ユニット(RRU)によってサービスされることが可能であることにも留意されたい。
図16に示す2つのセルが互いに通信している別々のネットワークノードによってサービスされることも可能である。
【0073】
図17に示すように、例示的なワイヤレス通信デバイス1700は、プロセッサ1720、メモリ1730、無線回路1710、及びアンテナを含む。特定の実施形態では、UE、MTCもしくはM2Mデバイス、及び/又は任意の他のタイプのワイヤレス通信デバイスによって提供されるものとして上記で説明した機能のうちの一部又はすべてを、
図17に示されているメモリ1730など、コンピュータ読取可能な媒体に記憶された命令を実行するプロセッサ1720によって提供することができ、プロセッサ1720とメモリ1730との組み合わせは、まとめて「処理回路」と呼ばれ得る。ワイヤレス通信デバイス1700の代替的な実施形態は、上述した機能のいずれか、及び/又は上述した解決策をサポートするために必要な任意の機能を含む、デバイスの機能のいくつかの側面を提供する役目を果たし得る、
図17に示されたものを超える追加のコンポーネントを含んでいてもよい。
【0074】
いくつかの実施形態によれば、ワイヤレスデバイス1700は、第1のセル及び第2のセルに接続可能に構成され、第2のセルは、送信のためにLBTプロトコルを使用することを要するキャリア上で構成されている。処理回路は、無線回路1710を介して、第2のセル上のダウンリンク送信がスケジューリングされようとしていることを示す1つ以上の構成メッセージを受信する、ように構成される。ダウンリンク送信は、第2のセル上でセルフスケジューリングを使用してスケジューリングされてよく、第2のセル上のアップリンク送信は、第1のセル上でクロスキャリアスケジューリングを使用してスケジューリングされることになる。また、処理回路は、第1のセルにおいてスケジューリンググラントを受信し、スケジューリンググラントを受信してから予め決定される数のサブフレームの後に生じるサブフレームにおいて、第2のセルにおいてCCAを実行するようにも構成される。処理回路は、CCAの成功に応じて、無線回路1710を使用してアップリンクメッセージを送信する、ように構成される。
【0075】
他の実施形態によれば、ワイヤレスデバイス1700は、ネットワークノード(例えば、基地局)により運用されるセルへ接続されるように構成され、送信のためにLBTプロトコルを使用することを要するキャリア上で構成されるセルへ接続可能に構成される。処理回路は、無線ネットワーク1710を介して、ネットワークノードからスケジューリンググラントを受信し、ネットワークノードから、ネットワークノードがキャリア上でCCAを実行したこと及びワイヤレスデバイス1700のためにキャリアを解放しようとしていることを示すグラント確認信号を受信する、ように構成される。また、処理回路は、スケジューリンググラント及びグラント確認信号を受信することに応じて、キャリア上でCCAを実行することなく、キャリア上でアップリンクメッセージを送信するようにも構成される。
【0076】
図18に示すように、ネットワークノード1800などの例示的な無線アクセスノードは、プロセッサ1820、メモリ1830、無線回路1810、アンテナ及びネットワークインタフェース1840を含む。特定の実施形態では、基地局、ノードB、eNodeB、及び/又は任意の他のタイプのネットワークノードによって提供されるものとして上記で説明した機能のうちの一部又はすべてを、
図18に示されているメモリ1830など、コンピュータ読取可能な媒体に記憶された命令を実行するプロセッサ1820によって提供することができ、プロセッサ1820とメモリ1830との組み合わせは、まとめて処理回路と呼ばれ得る。無線アクセスノードの代替的な実施形態は、上記で識別された機能のいずれか、及び/又は上述した解決策をサポートするために必要な任意の機能を含む、追加の機能を提供する役目を果たす追加のコンポーネントを含み得る。
【0077】
いくつかの実施形態によれば、ネットワークノード1800は、第1のセル及び第2のセルへサービスするように構成され、第2のセルは、送信のためにLBTプロトコルを使用することを要するキャリア上で構成されている。処理回路は、無線回路1810を介して、ワイヤレスデバイス1700へ、第2のセル上のダウンリンク送信がスケジューリングされようとしていることを示す1つ以上の構成メッセージを送信する、ように構成される。ダウンリンク送信は、第2のセル上でセルフスケジューリングを使用してスケジューリングされてよく、第2のセル上のアップリンク送信は、第1のセル上でクロスキャリアスケジューリングを使用してスケジューリングされることになる。また、処理回路は、第1のセルにおいてワイヤレスデバイス1700へスケジューリンググラントを送信し、送信されたスケジューリンググラントに従って、第2のセルにおいてワイヤレスデバイス1700からアップリンクメッセージを受信するようにも構成される。
【0078】
他の実施形態によれば、ネットワークノード1800の処理回路は、スケジューリングされるアップリンク送信のために、無線回路1810を介してキャリアについてワイヤレスデバイスへスケジューリンググラントを送信し、スケジューリングされるアップリンク送信のための時間に先立って、キャリアについて、第1のCCAを実行する、ように構成される。また、処理回路は、第1のCCAの成功に応じて、グラント確認信号をワイヤレスデバイスへ送信し、及び、スケジューリングされるアップリンク送信のためにキャリアを解放するようにも構成される。
【0079】
図32は、ワイヤレスデバイス1700において実装することができる例示的な機能モジュール又は回路アーキテクチャを示す。図示された実施形態は、少なくとも機能的に、第2のセル上のダウンリンク送信がスケジューリングされようとしていることを示す1つ以上の構成メッセージを受信するための受信モジュール3202を含む。また、受信モジュール(3202)は、第1のセルにおいてスケジューリンググラントをも受信する。本実装は、スケジューリンググラントを受信してから予め決定される数のサブフレームの後に生じるサブフレームにおいて、第2のセルにおいてCCAを実行するための実行モジュール3204をも含む。本実装は、CCAの成功に応じて、アップリンクメッセージを送信するための送信モジュール3206をも含む。
【0080】
図33は、ネットワークノード1800において実装することができる例示的な機能モジュール又は回路アーキテクチャを示す。図示された実施形態は、少なくとも機能的に、第2のセル上のダウンリンク送信がスケジューリングされようとしていることを示す1つ以上の構成メッセージをワイヤレスデバイスへ送信するための送信モジュール3302を含む。また、送信モジュール3302は、第1のセルにおいてワイヤレスデバイスへスケジューリンググラントを送信するためのものでもある。図示した実施形態は、送信されたスケジューリンググラントに従って、第2のセルにおいてワイヤレスデバイスからアップリンクメッセージを受信するための受信モジュール3304をさらに含む。
【0081】
図34は、ワイヤレスデバイス1700において実装され得る他の例示的な機能モジュール又は回路アーキテクチャを示す。図示された実施形態は、少なくとも機能的には、ネットワークノードからスケジューリンググラントを受信し、ネットワークノードから、ネットワークノードがキャリア上でCCAを実行したこと及びワイヤレスデバイスのためにキャリアを解放しようとしていることを示すグラント確認信号を受信するための受信モジュール3402である。また、本実装は、スケジューリンググラント及びグラント確認信号の受信に応じて、キャリア上でCCAを実行することなく、キャリア上でアップリンクメッセージを送信するための送信モジュール3404をも含む。
【0082】
図
35は、ネットワークノード1800において実装することができる他の例示的な機能モジュール又は回路アーキテクチャを示す。図示された実施形態は、少なくとも機能的に、スケジューリングされるアップリンク送信のために、キャリアについてワイヤレスデバイスへスケジューリンググラントを送信するための送信モジュール3502を含む。また、本実装は、スケジューリングされるアップリンク送信のための時間に先立って、キャリアについて、第1のCCAを実行するための実行モジュール3504をも含む。送信モジュール3502は、第1のCCAの成功に応じて、グラント確認信号をワイヤレスデバイスへ送信し、及び、スケジューリングされるアップリンク送信のために上記キャリアを解放するためのものでもある。
【0083】
<例示的な解決策>
いくつかの実施形態によれば、ある側面を特定の通信標準のフレームワーク内で実装することができる。具体的には、3GPP仕様、3GPP TS 36.211 V11.4.0、36.213 V11.4.0及び36.331 V11.5.0のうちの1つ以上に変更を加えることができ、これらの方法を、記載された解決策のいくつかの実施形態を実装するために使用することができる。以下の例は、特定の実施形態を特定の標準においてどのように実装できるかを示すことを意図するに過ぎない。しかしながら、例示的な解決策を、上記の仕様及び他の仕様又は標準の双方において、他の適切な方法で実装することもできる。
【0084】
そのLTEでの設計は、概して、クロスキャリアスケジューリング及びセルフスケジューリングという2つの異なるスケジューリングアプローチをサポートする。サポートされるスケジューリング設計のセットは、LAA SCellにおけるLBT要件に起因するLAA SCellについてのいくつかの考慮を必要とし、これは、以前のLTE設計とは異なる。例えば、一実施形態では、セルフスケジューリングがDLのために使用され、クロスキャリアスケジューリングがUL上で使用される。他の実施形態では、クロスキャリアスケジューリングがDL上で使用され、セルフスケジューリングがUL上で使用される。セルフスケジューリングの適用可能な設計は、クロスキャリアスケジューリングのための適用可能な設計の前に説明されるであろう
【0085】
セルフスケジューリングを動作させるDLのみのLAA SCellの場合、その前提として、EPDCCHによってDCIメッセージが提供される。UEは、適用可能なEPDCCHを見出した場合、そのサブフレーム内にPDSCHが割り当てられていることを知得するはずである。eNB側では、このタイプの動作はかなり簡単であり、eNBがLBT動作に成功するか、成功しないかのいずれかである。eNBがLBT動作に成功すると、eNBは、EPDCCHとPDSCHの双方を送信する。新しいLBT手続を要しないサブフレームについては、eNBは、単にEPDCCH及びPDSCHを送信する。この動作をサポートするための要件は、eNBが、例えば、常に3つのOFDMシンボルでサブフレームを開始するEPDCCHを構成することである。さらに、PDSCHが第1のOFDMシンボルから、又はEPDCCHと同じオフセットで開始することが許容されるべきである。
【0086】
図19に示すように、一実施形態では、DL専用のLAA SCellについて、セルフスケジューリングはEPDCCHに基づく。LAA SCellがUL及びDLの双方を動作させる場合、上記のEPDCCHアプローチを用いたDLスケジューリングを再利用することができる。しかしながら、ULスケジューリングについては、何らかのさらなる考慮が必要である。その理由は、eNBにおいてDL LBTを必要とするLAA SCellからULがスケジューリングされ、UE側のUL送信もUL LBTを必要とするような場合、このケースでの実際のPUSCH送信は2回のLBT手続を要するからである。他のオプションは、eNBのみがLBTを実行することであり、これは、UEがeNB又は他のUEの直後に送信することに起因する。eNBは、LBTを実行し、最大チャネル占有時間の範囲内でUEのためのチャネルを保持することができる。UEは、残りのサブフレームにわたってULにおいてチャネルへアクセスして、PUSCHを送信するする。Wi−Fiでは、あるSTAが送信機会(TxOp)内に他のSTAへチャネルの許可を与えることができるように、逆方向グラント(RDG)が使用される。
【0087】
LAAにおいて同様のアプローチを適用することができる。LAAにおける4msというスケジューリング遅延が使用されてもよく、又は、LAA UL性能への影響に基づいて、及び/又はWi−Fiでの同様の適用可能な機能を想定して、ULについてのセルフスケジューリング設計のための何らかの他の最適化。
【0088】
図20により示される他の実施形態では、UL+DL LAAでは、DLスケジューリングは、EPDCCHを用いたセルフスケジューリングに基づく。また、UL+DL LAAでは、ULスケジューリングも、EPDCCHを用いたセルフスケジューリングに基づく。セルフスケジューリングが作動する場合、ULにおけるLBT手続の調整が行われる必要があり得る。
【0089】
クロスキャリアスケジューリングに関して、LAA SCellはライセンス済みキャリアからスケジューリングされるものと想定されてよい。LAA SCellが、他のLAA SCellからスケジューリングされることもある。DLのみのLAA SCellの場合、基本的に2つの異なる動作モードが存在する。その第一は、LAA SCellをスケジューリングするためにPDCCHが使用されることを想定することであり、その第二は、LAA SCellをスケジューリングするためにEPDCCHが使用されることを想定することである。PDCCHが使用されるものと想定すると、TxOPの最初のサブフレームに潜在的な課題が存在するであろう。その理由は、eNBは、PDSCHがUEに向けて送信され始める前又はそれと同時に、PDCCHを送信する必要があるはずだからである。LBTは、TxOPの最初のサブフレームの冒頭にLAA SCell上で実行される必要があるので、
図21に示すように、PDCCHがPCell上で送信されるとき、PDSCHがLAA SCell上で送信されるかどうかは不確実である。従って、PDCCHは、PDSCHが実際にUEへ送信されるか否かを示すことができない。従って、UEは、LAA SCell上の何らかの形式の信号を検出することに基づいて、LAA SCell上のPDSCHの存在をブラインド検出する必要があるはずである。
【0090】
一例としての解決策は、UEが初期信号の存在を検出することであるが、これは、初期信号がUE側での信頼性の高い検出を可能にするのに十分長く送信されることを要し得る。他の代替的な解決策は、何らかの信号が最初のPDSCHの冒頭に埋め込まれることである。最後のそれら2つのアプローチは、不連続受信(DRX)手続のUEのオン時間長(ON duration)がTxOP時間長に合わないというシナリオに伴う課題を有し、従って、これらの2つのアプローチはこの観点から好ましくない。ソフトバッファの破損を避けるために、PDSCHのブラインド検出は、非常に低い誤り率を前提として実行され得る。DLは、ライセンス済みスペクトルにおい
て動作するキャリア上のPDCCHからクロスキャリアスケジューリングされてもよい。
【0091】
クロスキャリアスケジューリングは、EPDCCHに基づいてもよい。EPDCCHについては、対応するPDSCHと同時又はそれ以前にEPDCCHを提供する必要のあるケースを回避することが可能であり得る。これは、PDSCHがLAA SCell上で開始するはずの時よりも、そのサブフレームにおいて後に開始するようにEPDCCHを構成することによって行われる。
【0092】
他の実施形態が
図22によって示される。DLクロスキャリアスケジューリングに基づくEPDCCHとPDCCHの双方に共通する課題がいくつかある。第1の課題は、スケジューリングキャリアがTDDを動作させているときに、LAA SCell上のすべてのサブフレームがスケジューリングされることができないことである。これは、(E)PDCCHが送信されるものと同じサブフレームにのみDL割り当てが適用可能であるためである。これは、DLクロススケジューリングのみがサポートされる場合、
図23に示すように、未使用のサブフレームをスケジューリングする手法が定義されていないため、課題になるであろう。潜在的に、マルチサブフレームスケジューリングがこれを解決する可能性がある。しかしながら、ライセンス済みキャリアの量がごく限られており、未ライセンスキャリアが大量に存在するような場合、ライセンス済みキャリアは、LAA SCellsをスケジュールするために非常に大きなオーバヘッドを被らなければならないというリスクがある。例えば、ライセンス済みスペクトル上のスケジューリングキャリアが多くのUEにサービスし、多くのLAA SCellを動作させるマクロeNB内にある場合、これは、LAA SCellのユーザビリティに影響を与える可能性がある。この後者の課題は、LAA SCellから他のLAA SCellへのクロスキャリアスケジューリングを可能にすることによって解決され得るが、DLのみのセルフスケジューリングにおいて各LAA SCellを動作させることと比較して、これには明らかな利益はない。DLクロスキャリアスケジューリングは、スケジューリングセルがTDDを動作させている場合、スケジューリング可能なサブフレームの量に過酷な影響を及ぼしかねない。DLのクロスキャリアの使用と共に未ライセンスLAA SCellが多く存在する場合、ライセンス済みキャリア上のオーバヘッドに伴う問題が存在し得る。
【0093】
ライセンス済みスペクトル内のキャリアからのクロスキャリアスケジューリングが、DLスケジューリング及びULスケジューリングの双方について考慮される。ライセンス済みスペクトルにおけるキャリアの量が未ライセンス帯域において使用されるキャリアの量と比較してむしろバランスが取れていると想定すると、DLベースのクロスキャリアスケジューリングと比較して、これはより簡単である。加えて、スケジューリングセルはFDDである。この例では、単に送信前にUEがLBTを実行することに依拠することにより、eNB及びUEの双方がLBTを行うことを要する事態を回避することが可能であるはずである。
【0094】
図24は、UL+DLベースのクロスキャリアスケジューリングがEPDCCHに基づく他の実施形態を示す。スケジューリングセルがFDDであり、使用される未ライセンススペクトルの量がライセンス済みスペクトルの量と比較してむしろバランスが取れていると想定すると、ULのためにいずれかの(E)PDCCHからのクロスキャリアスケジューリングをサポートすることが有益であり得る。考慮される必要のあるいくつかのさらなる側面がある。スケジューリングセルがTDDモードで動作している場合、効率的な動作を得るためにULについてのマルチサブフレームスケジューリングをサポートする必要があるはずである。
図25は、UL+DLベースのクロスキャリアスケジューリングがTDDスケジューリングセルでのEPDCCHに基づく他の実施形態を示す。セルフスケジューリング及びクロスキャリアスケジューリングに関する上記の制限は、異なるLAA SCell間のクロスキャリアスケジューリングを可能にすることによって解決される場合もあり、又は解決されない場合もある。いくつかの場合には、ULメッセージが送信されることになるキャリアと同じキャリア上で、セルフスケジューリングがサポートされる。従って、LAAがWi−Fiで公平なやり方で動作するためには、LBT手続がUL及びDLの双方についてセルフスケジューリングを可能にすることを定義する必要がある。加えて、クロスキャリアスケジューリングがサポートされることが望まれる場合、クロスキャリアスケジューリングの解決策は、DLがセルフスケジューリングに完全に基づいている間、ULのみのためのものであり得る。いくつかの場合には、セルフスケジューリングは、任意の数の統合された未ライセンスキャリアについてのUL及びDLの双方のEPDCCHに基づく。他の場合では、ULについての(E)PDCCHからのクロスキャリアスケジューリングが、DLのためのセルフスケジューリングと共にサポートされる。クロスキャリアスケジューリングは、スケジューリングセルがTDDである場合にも適用できる。
【0095】
要するに、様々な実施形態は、以下を含み得る。1)DLのみを対象として、LAA SCellセルフスケジューリングはEPDCCHに基づく、2)UL+DL LAAを対象として、DLスケジューリングがEPDCCHを用いたセルフスケジューリングに基づく、3)UL+DL LAAを対象として、ULスケジューリングがEPDCCHを用いたセルフスケジューリングに基づく、4)セルフスケジューリングは、任意の数の統合された未ライセンスキャリアについてのUL及びDLの双方のEPDCCHに基づく、5)ULについての(E)PDCCHからのクロスキャリアスケジューリングが、DLのためのセルフスケジューリングと共にサポートされる。
【0096】
<追加的なLAA実施形態>
いくつかの実施形態では、未ライセンス帯域上の現行のLAA TRに加えて、以下の機能性が包含されてよい:セル識別を含む無線リソース管理(RRM)測定、自動利得制御(AGC)設定、粗い同期、少なくとも復調のための精細な周波数/時間推定、並びに、チャネル及び干渉を含むチャネル状態情報(CSI)測定。リリース12のDRSは、セル識別を含む少なくともRRM測定の開始点であり得る。
【0097】
いくつかの実施形態によれば、LAA SCellについてのCSIの測定及び報告をどのように実行するかについて、PHYレイヤの解決策が説明される。LTEキャリアアグリゲーションの観点から、すべてのサービングセルは、周波数内セルとして分類される。LAAでは、eNBにおけるチャネル選択プロセスに従って、未ライセンスキャリアを動的に変更することができる。また、リファレンス信号受信電力(RSRP)及びリファレンス信号受信品質(RSRQ)の基礎となるCRSは疎らであり、さらにLBTの対象となる。これは、UE測定性能に影響を与えるであろう。
【0098】
リリース12では、ディスカバリ信号について、RSRP及びRSRQの測定がサポートされているが、リファレンス信号時間差(RSTD)及びRx−Tx時間差のサポートはない。同じ測定が、リリース12と同様にリリース13の測定についてサポートされるかもしれない。RSTD及びRx−Tx時間差のサポートは、LAAにロケーションベースのサービスが必要な場合、後に追加され得る。
【0099】
一実施形態では、LAAについては、RSTD及びRx−Tx時間差のサポートは不要である。SCellがアクティブである場合、測定の観点から、それはディスカバリ信号を伴う周波数内セルとしての性能要件に左右される。ディスカバリ信号がLBTの対象となる場合、新しいLAAセルの検出には潜在的に時間が掛かり得る。20MHzチャネルの検出ピリオドは、15DMTCピリオドである。留意し得ることとして、LAA周波数内セルの識別は、ディスカバリ信号のLBTに起因して潜在的に長くなるかもしれない。
【0100】
レガシーLTEセルと、ディスカバリ信号を伴うレガシーLTEセルと、LBTを伴うLAAセルとの間で測定性能は変動するであろう。レガシーLTEセルは、早期に検出され、より安定しているように見えるので、SCellの追加の場合のより良い候補となり得る可能性がある。LAAセルを選択するという決定はサービスベースであることから、ライセンス済みキャリアの動作と未ライセンスキャリアの動作とを比較するためのアルゴリズムが考慮されてもよい。
【0101】
UEにおけるRSRP及びRSRQの測定は、肯定的な識別を要し、LBTが失敗すると失敗することになる。一方、受信信号強度インジケータ(RSSI)測定値は、常にUEによって測定され得る。時として、LBTの失敗の間のRSSI測定もeNBにとって有用である可能性がある。より長い時間にわたってUEによって追跡されるとき、eNBは、LBTの失敗の間の測定のみを使用することによって、キャリア上の他のユーザのアイデアを得ることができる。そのような情報を、より長期のチャネル選択のために使用することができる。LBTの失敗の機会からのRSSIとLBTの成功の機会からのRSSIとを区別するために、2つのアプローチが考えられる。第1のアプローチは、UEがLBTの成功/失敗を検出し、対応する検出結果でRSSI報告にタグ付けすることである。第2のアプローチでは、UEは、eNBがLBTの履歴に基づいて報告を追跡し及びフィルタリングすることができるように、単に潜在的なタイムスタンプと共にRSSIを報告する。
【0102】
一実施形態では、LBT検出が成功を示したか失敗を示したかにかかわらず、RSSI測定値がeNBに報告される。UEは、各報告にLBT検出からの結果でタグ付けするか、又は各報告にタイムスタンプでタグ付けするかのいずれかを行い得る。後者のオプションでは、eNBは、報告を追跡し、そのLBT履歴に基づいて報告をフィルタリングできる。ディスカバリ信号は、Wi−Fiがチャネルを使用するための機会を与えるギャップを有してもよい。
【0103】
以下は、システムの性能を向上させる目的で伝達され得る情報のタイプに関する議論である。ネットワークID:複数の事業者が同じチャネルを共有していることから、物理セルアイデンティティは正確なセルを識別するのに十分ではない。ネットワークアイデンティティがディスカバリチャネル上で送信されてもよい。UEは、いかなる品質測定を実行するのにも先立ってこれが復号されることを保証してもよい。
【0104】
他の実施形態では、ディスカバリ信号に、UEがそれ自体のセルを正しく識別できるようにするためにネットワークIDが含められる。動作キャリアについて、eNBは、複数のLAAキャリアにおいて同時に動作することができる。eNBが動作中のLAAキャリアを送信できれば、他の事業者のeNBは、その情報をそのチャネル選択への入力として使用することができる。即ち、可能な場合、それら特定のLAAキャリアを回避する。キャリアの使用については、同様に、キャリア選択のために他の事業者のeNBをさらに支援するために、動作キャリアについてのチャネル使用メトリックを、ディスカバリ信号を介して送信することをもできる。この情報は、ほとんどのLAAキャリアが使用されていてビジーであり、各チャネルのより詳細な情報を要するときにさらに有用であるはずである。ディスカバリ信号を介して制御情報をブロードキャストすることのポイントは、PCellを介して(上記のパラメータについて)それを実行することができないことである。第1に、パラメータの動的な変化は、X2シグナリングの負荷の増加を引き起こすであろう。第2に、PCellを共設する必要があるはずである。
【0105】
他の実施形態では、ディスカバリ信号内で、動作キャリア及びキャリア使用メトリックが使用される。ディスカバリ信号を介してブロードキャストすることを考慮すべき他のパラメータは、隣接セルリストである。これは、マクロセルが多くの小さいLAAセルを含んでいる状況であり得る。
【0106】
要するに、LAA SCellについてのRRM測定が議論されていて、寄書での議論に基づいて以下が考慮され得る:このタイムフレーム内で測位機能は想起されないことから、RSTD及びRx−Tx時間差についてのサポートは不要であり;RSSI測定値がeNBに報告され;UEにおいてセル検出が失敗した場合にアクションが実行され;ディスカバリ信号に、UEがそれ自体のセルを正しく識別できるようにするためにネットワークIDが含められ;及び、ディスカバリ信号への動作キャリア及びキャリア使用メトリックの包含が考慮される。
【0107】
<さらなるLAAの実施形態>
LAA SCell上でのCSI測定値のハンドリングは、何らかのケアをもって扱われることを必要とする。CSI測定値は、CSI−RS及びCSI−IMという2つの異なる測定リソースからなり得る。その理由として、LAA SCellを動作させる場合にUEにおいてCSI測定の機会を得ることははるかに困難となり、なぜなら、eNBがCSI−RSを送信する前にLBTを実行する必要があるからである。1つの実施形態は、UEが、構成される周期及びオフセットで、あるサブフレーム又はサブフレームのセットにおいてCSI−RSを期待するように構成されるよう、CSI−RS設計を拡張することを含む。その場合、eNBは、CSI−RS上でLBTを実行し、UEはCSI−RSの存在をブラインド検出する必要があるであろう。単一のCSI−RSリソースの良好なブラインド検出を得ることは非常に困難であることは特記される。CSI−RSの存在を誤って検出するリスク、即ち、eNBがCSI−RSを送信したとUEは信じているが、eNBは送信をしていない状況を検出するリスクは大きい。特定のCSI−RSの存在をUEに示す必要があることに留意されたい。
【0108】
CSI−RS送信に関する様々なアプローチについてのさらなる議論の前に、LAA SCellについての周期的な及び非周期的なCSI報告の値について説明する。干渉条件は、経時的にLAA SCell上で大きく変動しているかもしれないことが想定される。同時に、考えられるシナリオは、極めて低モビリティのシナリオである。よって、基礎となる空間特性及びチャネル品質(干渉条件を除けば)は、経時的にむしろ静的である。同時に、LAA SCellは主にデータレートを拡大するために使用されるものと想定され、即ち、eNBがUEへスケジューリングすべき多量のDLデータを有している場合、eNBは、LAA SCellを利用するであろう。これに対応して、eNBがその送信バッファを空にする前のかなりの時間の間、LAA SCellが使用されるであろう。これに起因して、eNBがデータをスケジューリングしないのに長時間にわたってLAA SCellをアクティブ化するようなことは考えづらい。周期的なCSI報告は、リンクの適応及びスケジューリングのための良好な開始点を得るために主として使用され、データが連続的にスケジューリングされている場合には、周期的なCSI報告の分解能は十分ではない。これは、周期的なCSIフィードバックにおける分解能のレベルが、高いデー
タレートの信頼性の高いスケジューリングを提供するのに十分ではないことに起因する。加えて、チャネルへのアクセスの潜在的な欠如に起因して、未ライセンス帯域における周期的な方法でのCSIのためのリファレンス信号の信頼性の高い送信は、不可能であろう。上記のすべての理由に起因して、最も実用的なアプローチは、LAA SCellについての非周期的なCSI報告にのみ依拠することであるはずである。
【0109】
従って、いくつかの実施形態において、LAA SCellは、周期的なCSI報告をサポートするのではなく、非周期的なCSI報告をサポートする。UEへCSI−RSの存在が示される必要性に立ち戻ると、eNBがサブフレームの特定のセットを送信するか否かを決定するタイムフレームは非常に短いため、これは最小限の遅延で行われる必要がある。例えば、特定の無線ネットワーク一時識別子(RNTI)でスクランブリングされた特定のDCIメッセージなど、CSI−RSの存在を示し、特定のキャリア又はキャリアのグループ上のCSIリファレンス信号(CSI−RS)の存在を示す特定のインジケータを導入することが可能である。これは、例えばPcell上など、多くのUEにとって共通のサーチスペース上でメッセージが送信されることを必要とすることになる。これは、DCIメッセージと共に、メッセージがどのSCellに適用されるのか及び潜在的にいつ適用されるのかを示すことができるであろう。
【0110】
他の実施形態では、CSI−RSの存在は、ULグラントを受信するUEに示され、それは特定のセルについて非周期的なCSIメッセージが送信されるべきであることを示す。非周期的なCSI報告がトリガされる対象のSCell上でULグラントが送信される場合、CSI−RSがULグラントと共に送信されることをeNBが保証することは容易である。しかしながら、ULグラントが送信されるものとは異なるセルについての非周期的なCSI−RS報告をULグラントが示す場合、報告が行われる予定のキャリア上の成功したLBTと別のキャリア上のULグラントの送信時間との間で利用可能な処理時間が極めて短いことに起因して、eNBがチャネルを占有した後の最初のサブフレームにおいてCSI−RSを送信することは可能でない場合がある。一方、そのサブフレームがeNBのTxOP内のより遅いサブフレームである場合には、eNBは、ULグラントが送信されるSCell上にCSI−RSが存在することを示すために、より多くの処理時間を有することができる。
【0111】
CSI−RSフレームワークは、UE固有のフレームワークであり、即ち、特定のUEは、他のUEのCSI−RSを認識していない。さらに、CSI−RSは、現在のところ、特定の周期及びオフセットによって構成される。さらに、CSI測定のために定義された3つのCSIプロセスが存在する。
【0112】
eNBは、より長い周期に基づくCSI−RS構成についてLBTに成功することを保証できないので、UEは、CSIプロセスごとに、CSI−RSのかなり短い周期で構成される必要があるはずである。より具体的には、eNBによって使用されるTxOPとCSI−RS構成との間に関係がある。eNBが動作するTxOP内に単一のCSI−RSの機会があることをCSI−RSの周期が保証することができる場合、CSI−RSは、TxOP内の任意の時に生じることができる。CSI−RSがTxOPの第1のサブフレーム及び潜在的に第2のサブフレームにおいて生じる場合、処理遅延に起因して、CSI−RSが、ULグラントが送られたのと同じキャリア以外の任意の他のキャリア上に存在することをeNBが正確に示すことができることは困難である可能性がある。その意味で、少なくとも2つのCSI−RSの機会が単一のTxOPの機会内で生じ、それらの間の時間差が最大である場合、CSI−RS構成を動作させることがより簡単であるはずである。このことは、eNBがUEに測定を指示することが可能なCSI−RSリソースの機会が常に存在することを保証する。現在定義されているCSI−RS周期は、5、10、20、40及び80msである。LAA設計において主に考慮されているTxOP値は、現在4及び10msである。5msの周期を有するCSI−RSを、10msのTxOPでサポートすることができる。これは、CSI−RSがTxOP内の任意のサブフレームにおいて生じる可能性があると仮定している。ここで注目に値することとして、DwPTSがCSI−RS構成をサポートしていないので、最後のDLサブフレームがDwPTSサブフレームに対応する場合、そのようなサブフレームについてのCSI−RS構成を定義する必要がある。4msのTxOPでは、CSI−RSの新しい厳密な周期を導入する必要がある。これは、TxOP内に2つのCSI−RSの機会が存在することを保証するためである。4msのTxOP内に単一のCSI−RSの機会しかない場合、4msの周期で十分であり、2倍のCSI−RSの機会では、2msの周期が必要とされる。eNBの処理を単純化するために、LAAについて適用可能なTxOP内に少なくとも2つのCSI−RSの機会が存在することを可能にすることが提案される。
【0113】
従って、いくつかの実施形態では、2msのCSI−RS周期が導入され得る。TxOP内に複数のCSI−RS機会があるとすれば、CSI−RSの存在を示すための上記の2つの解決策のいずれかが可能である。第1のアプローチは、ブロードキャストされる特定のRNTIに基づき、第2のアプローチは、eNBがUEごとにULグラントを送信することに基づくことに留意されたい。第1の解決策は、メッセージを指し示すために共通サーチを使用する必要があるはずであり、それは限られたリソースである。一方、第2のアプローチは、スケジューリングされるUEの数がかなり少ないことを前提としている。最後の前提は、LAA SCellが小さいセルであることによって動機づけられ、これは、概して、マクロセルほど多くのUEにサービスするわけではないことを意味する。
【0114】
一実施形態では、CSI−RSの存在は、ULグラントが、示されたSCellについての非周期的なCSI報告をトリガすることによって示される。CSI測定の他のコンポーネントは干渉測定である。データがUEへ送信されるときの干渉条件を正確に表すために、サービングSCellが送信しているときにCSI干渉測定(CSI−IM)において干渉を測定することが有益となることになるはずである。最も簡単なアプローチは、UEがCSI−RS上で測定を実行すると同時に、干渉がCSI−IMリソース上で測定されることである。
【0115】
一実施形態では、UEは、UEがCSI−RS上で測定を行うのと同じ時間的な機会に、CSI−IMリソースに関するCSI報告の目的で干渉測定を行うことができる。eNB、UE、ST又はAPのいずれかの2つの異なる送信エンティティが送信中に衝突し、双方がチャネルをつかむリスクがある。このような機会にUEがCSI−RS及びCSI−IMにおいて測定を行う場合、測定は非常にノイズが多く、チャネルの一般的な状態を表すものではない。現在のLTE設計においては、UEが相異なる複数回のCSI−RS及びCSI−IMの機会にわたってCSI−RS測定及びCSI−IM測定を平均することが可能である。上記の状況でこれが行われる場合、測定誤差が時間的に伝播し、送信の成功時には実際のCSIに対応しなくなるはずである。従って、CSI−RS測定及びCSI−IM測定を単一のCSI−RS及びCSI−IMの機会に制限し、経時的な平均を可能にしないことが好ましいかもしれない。従って、ある実施形態は、1回のCSI−RS及びCSI−IMの機会のみに基づくCSI−RS測定及びCSI−IM測定を含んでもよい。
【0116】
要するに、様々な実施形態は、以下を含み得る:周期的なCSI報告をサポートするのではなく、非周期的なCSI報告をサポートするLAA SCell;2msのCSI−RS周期を導入;CSI−RSの存在がULグラントにより示され、指し示されたSCellについて非周期的なCSI報告がトリガされる;CSI−IMリソースの扱いを変更する必要はない;及び、CSI−RS測定は1回のCSI−RS機会のみに基づく。
【0117】
<LAA UL送信でのLBT>
LAAアップリンク送信のために未ライセンススペクトルへアクセスすることについて、様々なオプションが考慮され得る。さらに、DL及びUL LBTアルゴリズムの結合的な設計を考慮する必要性について議論する。本説明は、DL及びULのLBTの依存性に関する。
【0118】
アップリンク送信についてのフレームベース又は負荷ベースのLBT
負荷ベースのCCA手続は、Wi−Fi物理媒体センシング手続に非常によく似ているだけでなく、柔軟なスペクトル利用とトラフィック負荷への適応性を提供することが議論されてきた。従って、LAAのためのLBT手続は、UL及びDLの双方の送信について負荷ベースの手続に基づいて設計することが推奨される。よりアップリンクへ焦点を当てると、フレームベースのLBTは、固定されたCCA時間に起因する電力節約及び複雑さの低減によりUEへ恩恵をもたらすように見えるかもしれない。しかしながら、負荷ベースのLBTは、厳格な構造を伴うフレームベースのLBT手続とは対照的に、チャネルへのアクセスのその柔軟性に起因して、送信効率を損なうことなくそうした恩恵を提供することをもできる。UEが、その対応するスケジューリングされたサブフレームの4ms前にそのアップリンクグラントを認識しているという事実は、UEがCCAの妥当な開始点を選択するのに十分な時間を提供することができる。
【0119】
また、負荷ベースのLBTアプローチを有することは、フレームベースのアプローチの場合のように、UEがスケジューリングされるサブフレームの数に依存して総送信時間長の関数としてのCCA時間を考慮してアップリンクトラフィックのためにUEをスケジューリングするように不必要な制約をeNBに課すことはない。負荷ベースのLBTは、CCAの開始点をより柔軟にすることによって、よりよくアップリンクトラフィックの負荷に適応するように、スケジューラの柔軟性を高める。そのうえ、UEの電力節約を、媒体が占有されていることが観測された場合にチャネルセンシングにおいて延期ピリオドを可能にすることによって達成することができる。例えば、2つの連続するサブフレームについてスケジューリングされるUEは、最初にスケジューリングされるサブフレームのサブフレーム境界の近くでCCAを開始する。そのサブフレームについての負荷ベースのLBTに成功しなかった場合、UEは、待機し、次のサブフレーム境界近くでセンシングを続行し、電力を節約することができる。延期ピリオドを導入することで、Wi−Fiとのより良い共存を保証することもできることに留意されたい。
【0120】
従って、一実施形態は、LBT手続がLAAにおけるアップリンク送信に使用されているとき、負荷ベース機器(Load Based Equipment)について定義されたETSI規則を、開始点として使用することを含む。
【0121】
アップリンク送信での必須の又はオプションのLBT
LAAにおいてアップリンク送信へ達する場合のLBTの実施が議論されてきた。1つの実施形態は、各UEがそのアップリンク送信のために許可されるようにLBTを実行しなければならないという、既定のアプローチを含む。このアプローチは、未ライセンス帯域にアクセスする基本原理に関しては妥当と思われるが、結果的に他の送信ノードに関する未ライセンスチャネルのいかなる不当な利用をもたらすようなことなく、アップリンク送信に先立ってLBTを実行するためのUEにおける要件のいくつかを緩和することが可能であり得る。例えば、互いに十分近接して位置し、観測される類似した干渉を経験するUEのグループ内で、LBTを行っているUEの数を恐らくは低減することができる。考えられる利点は、不要なLBT試行を避けることによって、UEの電力節約の向上、及び、恐らくはより効率的な送信であり得る。そのうえ、例えば、アップリンク送信のために対応するeNBチャネルアクセスを共有することによって、LBTを実行することに関してすべてのUEを緩和することについて、さらに議論がなされている。
【0122】
さらに、DL+UL LAAの議論が開始されようとしており、現時点ではかなりの範囲の不確実性が存在する。LTEにおけるUL送信は、UE側から自律的ではなく、eNBによって制御及びスケジューリングされることに留意されたい。従って、セルフスケジューリングの場合、UL送信は、LAA eNBが最初にチャネルアクセスを得る場合にのみ起こり得る。LAAネットワーク(1つのLAA eNB+N個のLAA UEを有する)がWi−Fiネットワーク(1つのWi−Fi AP+N個のWi−Fiステーションを有する)でのチャネル上で動作しているシナリオについて考える。2つの一次的考察が行われる。第1に、LAA eNBが1/N程度のチャネルアクセス共有しか得ることができない場合、同様のLBTアルゴリズムに従うスケジューリングされたUEは、1/N程度のチャネルアクセスを得るであろう。そのとき、LAA UEの正味のチャネルアクセス共有は、1/N
2である。このタイプの解決策は、LAAネットワークでのDL+UL動作の公平な共有を実現しない可能性がある。第2に、LAA eNBがほぼ1/2程度のチャネルアクセス共有を得ることができる場合、スケジューリングされたUEは、1/Nの程度のチャネルアクセスを得るようにLBTアルゴリズムを採用することができる。そのとき、LAA UEの正味のチャネルアクセス共有は、1/2Nである。
【0123】
上記の考察では、LAAアップリンク送信でのUEにおけるLBT試行は、すべてのUEについて必須であり、UEのうちのいくつかについてオプションであり、又はUEのいずれにも必要ではないと考えることができると認識される。3つの選択肢の各々は、UEの電力節約及び送信効率に異なるように影響を与える。LTEプロトコルでは、UL送信は、個々のUEに与えられたULグラントを通じてeNBによって制御される。
【0124】
従って、いくつかのケースでは、アップリンクLBTには次の3つの選択肢が存在する可能性がある。1)LBTはすべてのUEについて必須である、2)LBTはいくつかのUEについてオプションである、3)LBTはすべてのUEについて必要ではない。アップリンクLBTは、ULグラントを通じたDL送信へのLTE UL送信の依存を考慮すべきである。いくつかの場合には、UL LBTは、ULグラントを通じたDL送信へのLTE UL送信の依存にもかかわらず、eNB及びそのサービングUEがスペクトルの公平な共有に利益をもたらすことを保証すべきである。
【0125】
要するに、LAAアップリンク送信についてUE側においてLBTを実行するための潜在的な代替策が考えられる。いくつかの実施形態では、LBT手続がLAAにおけるアップリンク送信のために使用されているとき、負荷ベース機器について定義されたETSI規則が開始点として考えられる。いくつかのケースにおいて、LAAアップリンク送信でのUEにおけるLBT試行は、すべてのUEについて必須であり、UEのうちのいくつかについてオプションであり、又はUEのいずれにも必要ではないと考えることができる。3つの選択肢の各々は、UEの電力節約及び送信効率に異なるように影響を与える。LTEプロトコルでは、UL送信は、個々のUEに与えられたULグラントを通してeNBによって制御され得る。アップリンクLBTについての3つの選択肢は、LBTはすべてのUEについて必須であること、LBTはいくつかのUEについてオプションであること、及びLBTはUEのいずれにも必要ではないこと、を含み得る。アップリンクLBTは、ULグラントを通じたDL送信へのLTE UL送信の依存を考慮すべきである。UL LBTは、ULグラントを通じたDL送信へのLTE UL送信の依存にもかかわらず、eNB及びそのサービングUEがスペクトルの公平な共有に利益をもたらすことを保証し得る。
【0126】
<LAA DL送信でのLBT>
Wi−Fi及び他のLAAサービスとの公平な共存、並びに規制要件の遵守を保証するために、LAAにおけるLBTフェーズについての詳細な解決策が議論されてきた。ここで、LAAについてのダウンリンクにおけるLBTの設計のさらなる詳細について考える。
【0127】
LAAについてのDLにおけるLBT設計に関して、そのスペクトル利用の柔軟性とトラフィック負荷への適応性に起因する負荷ベースのLBT方式の利点が議論され、未ライセンススペクトルにおける他の技術、具体的にはWi−Fiとの公平な共存を保証するLBTプロトコルを提案している。さらなる共存手段を伴ういくつかのLBTプロトコルの実施形態では、Wi−Fi及びLAAとのより良好な共存の振る舞いを可能にするために、占有されるチャネルをセンシングした後であって送信後のランダムバックオフの前の追加的な待機が、EN301.893の一般的な負荷ベースのLBT手続に追加される。その修正は、LAAデータ送信をランダム化するための手段を提供する。
【0128】
いくつかの実施形態では、以下のLAA LBT手続が使用される。
図26のフローチャートで示すように、LBT手続を開始するために、ランダムバックオフカウンタNが常に取得される。初期CCAの直後に拡張CCA段階が続く。例えば、時間長T
0にわたって初期CCAが実行され、ビジーの場合、続行される。キャリアがアイドルであることがわかり、Nが0以下である場合、送信が実行される。Nが0よりも大きい場合、時間長T
1にわたって、CCAが実行される。ビジーの場合、時間長T
0でCCAが再び実行される。アイドルの場合、Nカウンタがデクリメントされ、Nが0よりも大きいかどうかが判定される。そうでない場合、送信が行われる。Nが依然として0よりも大きい場合、時間長T
1にわたって、CCAが再び実行される。
【0129】
言い換えれば、送信の成功によって、新たに取得されるランダムバックオフカウンタNでLBT手続が再開される。これは、各送信バーストの終了後に、拡張CCAでの延期ピリオド及び送信後ランダムバックオフが使用されることを確実化する。拡張CCAの期間中にチャネルが占有されていることが観測された場合に、バックオフカウンタをフリーズし待機して初期CCAへ戻ることによって、延期ピリオドが取り入れられる。
【0130】
いくつかの特徴は、少なくとも以下の目的、即ち、UEの複雑さ及び消費電力を低減し、オーバヘッドを低減し、最小限の標準化の影響を課し、衝突を低減し、チャネルアクセス不足を回避することを考慮して、LBTプロトコルの柔軟性及び効率を高めるように調整され得る。
【0131】
負荷ベースのLBT手続の間のフリーズピリオドに関して、eNBにおけるLBT手続の開始時点は柔軟であり、eNBは、チャネルへアクセスすることが可能であるときに信号を送信することができる。一方、送信を開始することができないLBT手続の期間中の時間ピリオドを考慮してeNBを構成することができる。これらの時間ピリオドは、簡略化のために「フリーズピリオド」と呼ぶことができる。従って、LBTの成功に起因する送信の開始は、これらの時間間隔の外でのみ行われる可能性がある。
【0132】
LBT手続の期間中にeNBでのフリーズピリオドを構成することによって、eNBがフリーズピリオドの間アイドルのままであるので、それらのUEがフリーズピリオドの間のいかなる可能な送信も予期しないという事実に起因して、対応するUEの電力節約が向上する。そのうえ、それは、初期/予約信号のあり得る送信に起因するオーバヘッドが低減される。さらに、この特徴は、媒体における他の競合するノードが、Wi−Fi技術における指数バックオフ機能と同様の目的を果たすことができる効果的な方法でチャネルにアクセスする機会を増加させる。
【0133】
そのうえ、LBT手続におけるCCA動作のための限られた時間バジェットを有するように、eNBを構成することができる。一例として、EN ETSI 301.893の一般的な負荷ベースのLBTレギュレーションは、10という競合ウィンドウが4msという最大チャネル占有を満たすのに十分大きいことを示唆する。これは、20μsのCCAスロットを有するLBTについて、最大のランダムバックオフ数が取得される場合、チャネルがアイドルであればLBTが成功を宣言するために約3つのOFDMシンボル(OS)の時間バジェットが必要であることを意味する。
【0134】
図27及び
図28は、いくつかの実施形態に係るフリーズピリオドの構成及び限定されたCCAバジェットがLBT手続にどのように影響を及ぼすかのいくつかの例示的な例を示す。これらの図に示されている例は、フリーズピリオドの構成での慎重さ(politeness)のレベルとオーバヘッドとの間にトレードオフがあることを示している。フリーズピリオドが長くなればなるほど、LBTプロトコルは他のシステムに対してより慎重であり、潜在的な初期/予約信号に起因するオーバヘッドは小さくなる。しかしながら、フリーズピリオドは、他のノードと比較してチャネルにアクセスする際に完全に不利益を被ることによって、eNBを渇望させるべきではないことを覚えておくことが重要である。言い換えれば、この特徴は、システムが安定したポイントで動作しているときに適用可能であり、さもなければ、フリーズピリオドを短縮し又は破棄することが好ましい。
図27は、媒体負荷シナリオにおけるフリーズピリオド有り又は無しのLBTプロトコルを示す。
図28は、4msという最大チャネル占有時間の制約を有するLAA eNBについてのSCell上のセルフスケジューリングのいくつかの例を示す。
【0135】
LBT手続が成功した後、データ送信を開始するために、固定のOS候補を使用することができる。そのうえ、データ送信を開始するための固定の候補は、データが到着し始めるのが限られた時点であることが予期される形で、UE側での複雑さを低減することができる。
【0136】
以下では、EPDCCH及びPDCCHのセルフスケジューリングをサポートするための対応するアプローチについて考える。セルフスケジューリング又はクロスキャリアスケジューリングのいずれかでUEを構成することができる。LAAにおける効率的な動作のために、セルフスケジューリングは、PCell上のスケジューリング負荷を低減するので、サポートされる重要性が高くなる。さらに、クロスキャリアスケジューリングは、SCell上のLBT結果とPCell上のスケジューリングコマンドとの間の非常に短い遅延に起因する問題を有する可能性があり、スケジューリング元のセルがTDDで動作中である場合、クロスキャリアスケジューリングは、スケジューリング制限を課し得る。
【0137】
いくつかの実施形態では、LAA SCell上のEPDCCHを用いたセルフスケジューリングをサポートするように、EPDCCHリソースがSCellのために構成されるべきである。UEの複雑さを低減するために、UEは、標準に既に存在するEPDCCH開始OSの1つの固定された候補で構成されてもよい。EPDCCH開始OSの適切な選択は、LBTプロトコルの動作点に依存する。
図29の例は、前述した3つのOFDMシンボルのCCA時間バジェットに基づいて、サブフレームが送信バーストのどこに位置しているかにかかわらず、EPDCCHが常にOS#3で開始することを示している。この図に示すように、PDSCH開始シンボルのOS候補は、OS#0とOS#3の2つのみ存在する。サブフレームが(全14個のOSを占有するPDSCHを有する)通常のサブフレームであるか、(OS#3から開始する11個のOSを占有する
PDSCHを有する)短縮されたサブフレームであるかをUEに示すために、DCIにおいて新しいフィールドが必要とされ得る。UEの観点から、UEは、それがDRXにないとき、その割り当てられたEPDCCHサーチスペースをチェックする。探索されたEPDCCH候補のCRCチェックの際に、UEは、DCIに従ってPDSCH送信を正しく復号することができる。
【0138】
いくつかのケースにおいて、LAA SCell上のPDCCHによるセルフスケジューリングをサポートするために、OS#0のみをデータ送信を開始するために考慮することができ、PDDCHへの影響が低減される。但し、これは、できるだけ遅くチャネルを解放する目的で最後のサブフレームを末端で短縮しなければならないことを示唆し、これは、復調リファレンス信号(DMRS)及びいくつかのCSI−RSの構成に影響を与えるはずである。そのうえ、そのサブフレームは、UE側からは他のサブフレームとは異なるように構成され、ダウンリンクパイロットタイムスロット(DwPTS)と同様の構造を使用し、その中ではCRSを伴う最後のOFDMシンボルは利用可能でないかもしれない。
図28は、4msという最大チャネル占有時間の制約を伴う、LAA eNBでのSCell上のセルフスケジューリングのいくつかの例を示す。例えば、LBTプロトコルは、強く占有される媒体においてフリーズピリオドが有っても無くてもよい。
【0139】
一方、DMRSベースの送信モードのサポートは、CRSベースの送信モードと比較して、好適であり得る。これは、LAA SCell上での不連続送信の文脈では、以前のリリースと同様にレガシーCRSが存在しないという事実によって動機付けられる。実際、CRSは、送信が許可されるサブフレーム内にのみ存在することができる。未ライセンス帯域の予測不能な性質に起因して、eIMTA(enhanced International Mobile Telecommunications Advanced)フレームワークがLAAに採用されているとしても、CRSの存在を保証するものではない。従って、常には利用可能ではないCRSとの関連で、特にRAN4におけるテスト手続及び要件に対する標準化の影響は大きいかもしれない。この見方は、DRSフレームワーク又はTDDコンフィグレーション0が開始点として考慮されるとしても同様であり、なぜならすべてはCRSの周期性に依拠し但し頻度が低いからである。DMRSはデータが存在する場合にのみ存在することから、DMRSベースの送信について状況は異なる。よって、CRSと比較して仕様の変更は必要ないが、恐らく、いくつかの新しい要件を仕様化する必要がある。
【0140】
とはいえ、
図30に示すように、フリーズピリオドの特徴は、概して、DMRSベースの送信又はCRSベースの送信の双方をサポートするために適用可能である。従って、いくつかの実施形態では、LBT手続の期間中のフリーズピリオドがeNBにおいて構成されてよく、その間UEはeNBからのいかなる信号をも予期しないということがサポートされる。LAA SCellについてEPDCCHを考慮すべきであるということに、セルフスケジューリングが基づいてもよい。DMRSベースの送信については、UEは、EPDCCH開始の4つの候補のうちの1つで構成されてよい。サブフレーム境界からのオフセットを有する候補が好ましい場合がある。4msという最大チャネル占有は、EPDCCHについての開始シンボルとしてOS#3を示唆し得る。
図29は、4msという最大チャネル占有を有するSCell上のLAAセルフスケジューリングの例を示す。DCIメッセージにおける新しい制御ビットがPDSCHの開始点をUEへ示すことができる。OS#0及びOS#3という2つの選択肢の中から既定値が選択されてもよい。
【0141】
<優先制御されるチャネルアクセス>
いくつかの実施形態では、優先制御される(prioritized)サービス品質(QoS)をサポートするために、Wi−Fi EDCA(enhanced distributed channel access)の仕組みが4つのアクセスカテゴリ(AC)を定義する。各ACは、あるACについて他のACよりもチャネルアクセスを統計的に優先させるアクセスパラメータのセットについての固有の値によって特徴付けられる。
【0142】
LAAでは、チャネルアクセスの同様の優先制御を定義することができる。1つのオプションは、異なる複数のLBTカテゴリを適用して、異なる複数のチャネル及び信号向けのチャネルアクセスを優先制御すること、又はLAAにおいて異なるQoS要件を伴うデータをサポートすることである。例えば、LAAにおけるデータトラフィックに対する管理及び制御情報のために優先制御されるチャネルアクセスを有することは、有益であるはずである。管理及び制御情報の例として、ディスカバリリファレンス信号(DRS)送信、又はマスター情報ブロック(MIB)及び/若しくはシステム情報ブロック(SIB)信号などがあり得る。
図31に示すように、
図26で提案されたLBT手続とは異なるLBT方式を、管理及び制御情報のチャネルアクセスに適用することができる。
【0143】
初期CCAがクリアされた直後に、送信を開始することができる。初期CCAの期間中にチャネルがビジーであると判定された場合、次のCCAの開始は、条件付きで次のCCAの開始点まで延期される。従って、管理及び制御情報は、優先されるチャネルアクセスを有し、予め決定される時点で送信されるより高い確率を有し、これは、DRS送信にとって特に有益であり、転じて、UE側でのDRS受信を容易化し及び簡略化するはずである。
【0144】
他のオプションは、異なる複数のLBTパラメータを適用して異なる複数のチャネル及び信号向けのチャネルアクセスを優先制御すること、又はLAAにおいて異なるQoS要件を伴うデータをサポートすることである。チャネルアクセスは、CCA時間長、フリーズピリオド、競合ウィンドウサイズなどの様々なLBTパラメータ設定を使用して、優先度を付与/解除され得る。例えば、より小さい競合ウィンドウサイズを伴う、優先制御されるチャネルアクセスを有するチャネル又は信号について、最大チャネル占有時間を短縮して、公平な共存を維持することができる。従って、実施形態は、例えば、異なるLBTカテゴリ及び/又は異なるLBTパラメータなどを適用することによって、LAAにおける優先制御されるチャネルアクセスをサポートすることを含み得る。優先制御されるチャネルアクセスについて、優先制御されるアクセスを有するチャネル/信号が決定され、特定されるべきである。1つの例は、DRSが、DLでの他の送信より優先されるチャネルアクセスを有するべきであるということである。さらに、優先制御されるチャネル/信号について、LBT方式及びLBTパラメータが特定される必要がある。
【0145】
要するに、LAAにおけるDL LBTに関するさらなる詳細が説明されており、いくつかの実施形態は、LAAデータ送信についてのLBT手続において以下を含み得る:LBT手続を開始するために、ランダムバックオフカウンタNが常に取得される;初期CCAの直後に常に拡張CCA段階が続く;送信が成功すると、常に、新しく取得されるランダムバックオフカウンタNでLBT手続が再開される。これは、各送信バーストの終了後に、拡張CCAでの延期ピリオド及び送信後ランダムバックオフが使用されることを保証し得る。拡張CCAの期間中にチャネルが占有されていることが観測された場合、バックオフカウンタをフリーズし、待機して初期CCAに戻ることによって、延期ピリオドが取り入れられる。LBT手続の期間中のフリーズピリオドをeNBにおいて構成することができ、その中で、UEはeNBからのいかなる信号も予期しない。セルフスケジューリングは、LAA SCellについてEPDCCHを考慮すべきであることに基づいてもよい。DMRSベースの送信については、UEは、EPDCCH開始の4つの候補のうちの1つで構成されてもよい。ある候補は、サブフレーム境界からのオフセットを含み得る。4msという最大チャネル占有は、EPDCCHについての開始シンボルとしてOS#3を示唆し得る。DCIメッセージにおける新しい制御ビットがPDSCHの開始点をUEに示すことができる。OS#0及びOS#3という2つの選択肢の中から既定値が選択されてもよい。例えば、異なるLBTカテゴリ及び/又は異なるLBTパラメータなどを適用することによって、LAAにおける優先制御されるチャネルアクセスがサポートされ得る。
【0146】
特に、当業者にとって、前述の説明及び関連する図面に示された教示の恩恵を有する開示された発明の変形例及び他の実施形態が想起されるであろう。従って、本発明は、開示された具体的な実施形態に限定されるものではなく、本開示の範囲内に変形例及び他の実施形態が含まれることが意図されることを理解されたい。ここでは具体的な用語が使用されているかもしれないが、それらは、限定のためではなく、単に汎用的及び説明的な意味で使用されているにすぎない。