(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6545946
(24)【登録日】2019年6月28日
(45)【発行日】2019年7月17日
(54)【発明の名称】スイッチングコンバータおよびその制御回路、それを用いた照明装置、電子機器
(51)【国際特許分類】
H02M 3/155 20060101AFI20190705BHJP
H05B 37/02 20060101ALI20190705BHJP
H01L 33/00 20100101ALI20190705BHJP
【FI】
H02M3/155 C
H05B37/02 K
H01L33/00 J
【請求項の数】30
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2014-224445(P2014-224445)
(22)【出願日】2014年11月4日
(65)【公開番号】特開2016-92955(P2016-92955A)
(43)【公開日】2016年5月23日
【審査請求日】2017年10月3日
(73)【特許権者】
【識別番号】000116024
【氏名又は名称】ローム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(74)【代理人】
【識別番号】100133215
【弁理士】
【氏名又は名称】真家 大樹
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 義和
【審査官】
高野 誠治
(56)【参考文献】
【文献】
特開2014−154493(JP,A)
【文献】
特開2014−207763(JP,A)
【文献】
実開平05−092819(JP,U)
【文献】
特開2002−051539(JP,A)
【文献】
特開2012−039869(JP,A)
【文献】
特開2013−070586(JP,A)
【文献】
特開2012−100415(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2013/0119881(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02M 3/00 − 3/44
H01L 33/00
H05B 37/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
スイッチングコンバータの制御回路であって、
前記スイッチングコンバータは、
入力ラインと出力ラインの間に設けられた出力キャパシタと、
前記出力ラインと接地ラインの間に直列に設けられたインダクタ、スイッチングトランジスタおよび検出抵抗と、
前記入力ラインにカソードが接続され、前記インダクタと前記スイッチングトランジスタの接続点にアノードが接続されたダイオードと、
を備え、
前記制御回路は、
前記検出抵抗の電圧降下に応じた電流検出信号が第1しきい値を超えると、リセットパルスをアサートする第1コンパレータと、
前記スイッチングトランジスタをターンオンすべきタイミングでセットパルスをアサートするセットパルス発生器と、
前記セットパルスおよび前記リセットパルスを受け、出力パルスを生成するロジック回路であって、(i)前記出力パルスは、前記セットパルスがアサートされると、前記スイッチングトランジスタのオンに対応するオンレベルに遷移し、(ii)前記リセットパルスがアサートされると、前記スイッチングトランジスタのオフに対応するオフレベルに遷移するものである、ロジック回路と、
前記電流検出信号が第2しきい値を超えると、比較信号をアサートする第2コンパレータと、
前記スイッチングトランジスタがターンオンしてから第1時間の経過までを異常検出期間とし、前記異常検出期間中に前記比較信号がアサートされると異常と判定する異常検出回路と、
を備え、
前記第1しきい値と前記第2しきい値は等しく、前記第1コンパレータおよび前記第2コンパレータは、単一のコンパレータを共有しており、前記リセットパルスと前記比較信号は同一であることを特徴とする制御回路。
【請求項2】
前記異常検出回路は、前記異常検出期間中の比較信号のアサートが、所定の判定時間、連続して発生すると、異常と判定することを特徴とする請求項1に記載の制御回路。
【請求項3】
前記異常検出回路は、
前記スイッチングトランジスタがターンオンしてから前記第1時間の間、アサートされる第1タイマー信号を生成する第1タイマー回路と、
前記第1タイマー信号と前記比較信号を受け、中間判定信号を出力する中間判定部であって、(i)前記中間判定信号は、前記第1タイマー信号がアサートされ、かつ前記比較信号がアサートされると、アサートされ、(ii)前記中間判定信号は、前記第1タイマー信号がネゲートされ、かつ前記比較信号がアサートされるとネゲートされるものである、中間判定部と、
前記中間判定信号が前記判定時間、連続してアサートされると、最終判定信号をアサートする最終判定部と、
を含むことを特徴とする請求項2に記載の制御回路。
【請求項4】
スイッチングコンバータの制御回路であって、
前記スイッチングコンバータは、
入力ラインと出力ラインの間に設けられた出力キャパシタと、
前記出力ラインと接地ラインの間に直列に設けられたインダクタ、スイッチングトランジスタおよび検出抵抗と、
前記入力ラインにカソードが接続され、前記インダクタと前記スイッチングトランジスタの接続点にアノードが接続されたダイオードと、
を備え、
前記制御回路は、
前記検出抵抗の電圧降下に応じた電流検出信号が第1しきい値を超えると、リセットパルスをアサートする第1コンパレータと、
前記スイッチングトランジスタをターンオンすべきタイミングでセットパルスをアサートするセットパルス発生器と、
前記セットパルスおよび前記リセットパルスを受け、出力パルスを生成するロジック回路であって、(i)前記出力パルスは、前記セットパルスがアサートされると、前記スイッチングトランジスタのオンに対応するオンレベルに遷移し、(ii)前記リセットパルスがアサートされると、前記スイッチングトランジスタのオフに対応するオフレベルに遷移するものである、ロジック回路と、
前記電流検出信号が第2しきい値を超えると、比較信号をアサートする第2コンパレータと、
前記スイッチングトランジスタがターンオンしてから第1時間の経過までを異常検出期間とし、前記異常検出期間中に前記比較信号がアサートされると異常と判定する異常検出回路と、
を備え、
前記異常検出回路は、前記異常検出期間中の前記比較信号のアサートが、所定サイクル数にわたり連続すると、異常と判定し、
前記異常検出回路は、
前記スイッチングトランジスタがターンオンしてから前記第1時間の間、アサートされる第1タイマー信号を生成する第1タイマー回路と、
前記第1タイマー信号と前記比較信号を受け、中間判定信号を出力する中間判定部であって、(i)前記中間判定信号は、前記第1タイマー信号がアサートされ、かつ前記比較信号がアサートされると、アサートされ、(ii)前記中間判定信号は、前記第1タイマー信号がネゲートされ、かつ前記比較信号がアサートされるとネゲートされるものである、中間判定部と、
前記中間判定信号と前記出力パルスと、を受け、前記中間判定信号がアサートされる期間に、前記出力パルスが前記所定サイクル数、オンレベルに遷移すると、最終判定信号をアサートする最終判定部と、
を含むことを特徴とする制御回路。
【請求項5】
前記中間判定部は、
前記第1タイマー信号と前記比較信号を受け、前記第1タイマー信号がアサートされ、かつ前記比較信号がアサートされると、アサートされる異常検出信号を出力する第1ゲートと、
前記第1タイマー信号と前記比較信号を受け、前記第1タイマー信号がネゲートされ、かつ前記比較信号がアサートされると、アサートされる解除信号を出力する第2ゲートと、
クロック端子に前記異常検出信号を受け、リセット端子に前記解除信号を受け、中間判定信号を出力するフリップフロップであって、前記中間判定信号は前記異常検出信号がアサートされるとアサートされ、前記解除信号がアサートされるとネゲートされる、フリップフロップと、
を含むことを特徴とする請求項3または4に記載の制御回路。
【請求項6】
前記最終判定部は、
キャパシタと、
前記中間判定信号がアサートされる間、前記キャパシタを充電する電流源と、
前記中間判定信号がネゲートされると前記キャパシタを放電するスイッチと、
前記キャパシタの電圧を所定のしきい値電圧と比較するコンパレータと、
を含むことを特徴とする請求項3に記載の制御回路。
【請求項7】
前記最終判定部は、クロック端子に前記出力パルスが入力され、リセット端子に前記中間判定信号が入力されるカウンタを含むことを特徴とする請求項4に記載の制御回路。
【請求項8】
前記異常検出回路は、前記スイッチングコンバータの起動開始から所定時間に含まれるサイクルにおいて、異常検出を無効とすることを特徴とする請求項1に記載の制御回路。
【請求項9】
スイッチングコンバータの制御回路であって、
前記スイッチングコンバータは、
入力ラインと出力ラインの間に設けられた出力キャパシタと、
前記出力ラインと接地ラインの間に直列に設けられたインダクタ、スイッチングトランジスタおよび検出抵抗と、
前記入力ラインにカソードが接続され、前記インダクタと前記スイッチングトランジスタの接続点にアノードが接続されたダイオードと、
を備え、
前記制御回路は、
前記検出抵抗の電圧降下に応じた電流検出信号が第1しきい値を超えると、リセットパルスをアサートする第1コンパレータと、
前記スイッチングトランジスタをターンオンすべきタイミングでセットパルスをアサートするセットパルス発生器と、
前記セットパルスおよび前記リセットパルスを受け、出力パルスを生成するロジック回路であって、(i)前記出力パルスは、前記セットパルスがアサートされると、前記スイッチングトランジスタのオンに対応するオンレベルに遷移し、(ii)前記リセットパルスがアサートされると、前記スイッチングトランジスタのオフに対応するオフレベルに遷移するものである、ロジック回路と、
前記電流検出信号が第2しきい値を超えると、比較信号をアサートする第2コンパレータと、
前記スイッチングトランジスタがターンオンしてから第1時間の経過までを異常検出期間とし、前記異常検出期間中に前記比較信号がアサートされると異常と判定する異常検出回路と、
前記スイッチングトランジスタがターンオンしてから第2時間の経過までをマスク期間とし、前記マスク期間の間、前記リセットパルスのアサートをマスクし、マスク後のリセットパルスを前記ロジック回路に出力するリーディングエッジブランキング回路と、
を備え、
前記第1時間と前記第2時間は等しいことを特徴とする制御回路。
【請求項10】
前記リーディングエッジブランキング回路は、
前記スイッチングトランジスタがターンオンしてから前記第2時間の間、アサートされる第2タイマー信号を生成する第2タイマー回路と、
前記第2タイマー信号と前記リセットパルスとを受け、マスク後のリセットパルスを生成する第3ゲートと、
を含むことを特徴とする請求項9に記載の制御回路。
【請求項11】
前記第1しきい値と前記第2しきい値は等しく、前記第1コンパレータおよび前記第2コンパレータは、単一のコンパレータを共有しており、前記リセットパルスと前記比較信号は同一であることを特徴とする請求項9に記載の制御回路。
【請求項12】
前記異常検出回路と前記リーディングエッジブランキング回路は、前記スイッチングトランジスタがターンオンしてから前記第2時間の間、所定レベルとなるタイマー信号を生成するタイマー回路を共有しており、
前記異常検出回路は、
前記タイマー信号と前記リセットパルスを受け、前記タイマー信号がアサートされ、かつ前記リセットパルスがアサートされると、アサートされる異常検出信号を出力する第1ゲートと、
前記タイマー信号と前記リセットパルスを受け、前記タイマー信号がネゲートされ、かつ前記リセットパルスがアサートされると、アサートされる解除信号を出力する第2ゲートと、
クロック端子に前記異常検出信号を受け、リセット端子に前記解除信号を受け、中間判定信号を出力するフリップフロップであって、前記中間判定信号は前記異常検出信号がアサートされるとアサートされ、前記解除信号がアサートされるとネゲートされる、フリップフロップと、
を含み、
前記リーディングエッジブランキング回路は、前記タイマー信号と前記リセットパルスを論理演算し、マスク後のリセットパルスを生成する第3ゲートを含むことを特徴とする請求項11に記載の制御回路。
【請求項13】
前記セットパルス発生器は、前記インダクタに流れる電流が実質的にゼロとなると、前記セットパルスをアサートすることを特徴とする請求項1から12のいずれかに記載の制御回路。
【請求項14】
前記スイッチングコンバータは、前記インダクタと前記スイッチングトランジスタの接続点と接地ラインの間に直列に設けられた第1キャパシタおよび第1抵抗をさらに備え、
前記セットパルス発生器は、前記第1抵抗の電位が所定のしきい値電圧がクロスすると、前記セットパルスをアサートすることを特徴とする請求項1から13のいずれかに記載の制御回路。
【請求項15】
前記スイッチングコンバータは、前記インダクタと結合された補助巻線をさらに備え、
前記セットパルス発生器は、前記補助巻線の電圧が所定のしきい値電圧とクロスすると、前記セットパルスをアサートすることを特徴とする請求項1から13のいずれかに記載の制御回路。
【請求項16】
前記セットパルス発生器は、前記スイッチングトランジスタがターンオンしてから所定のオフ時間の経過後に前記セットパルスをアサートすることを特徴とする請求項1から13のいずれかに記載の制御回路。
【請求項17】
異常を検出すると、停止することを特徴とする請求項1から15のいずれかに記載の制御回路。
【請求項18】
スイッチングコンバータの制御回路であって、
スイッチングトランジスタと同一経路に設けられた検出抵抗の電圧降下に応じた電流検出信号が第1しきい値を超えると、リセットパルスをアサートする第1コンパレータと、
前記スイッチングトランジスタをターンオンすべきタイミングでセットパルスをアサートするセットパルス発生器と、
前記セットパルスおよび前記リセットパルスを受け、出力パルスを生成するロジック回路であって、(i)前記出力パルスは、前記セットパルスがアサートされると、前記スイッチングトランジスタのオンに対応するオンレベルに遷移し、(ii)前記リセットパルスがアサートされると、前記スイッチングトランジスタのオフに対応するオフレベルに遷移するものである、ロジック回路と、
前記電流検出信号が第2しきい値を超えると、比較信号をアサートする第2コンパレータと、
前記スイッチングトランジスタがターンオンしてから第1時間の経過までを異常検出期間とし、前記異常検出期間中に前記比較信号がアサートされると異常と判定する異常検出回路と、
を備えることを特徴とする制御回路。
【請求項19】
前記第1しきい値と前記第2しきい値は等しく、前記第1コンパレータおよび前記第2コンパレータは、単一のコンパレータを共有しており、前記リセットパルスと前記比較信号は同一であることを特徴とする請求項18に記載の制御回路。
【請求項20】
前記異常検出回路は、前記異常検出期間中の比較信号のアサートが、所定の判定時間、連続して発生すると、異常と判定することを特徴とする請求項18または19に記載の制御回路。
【請求項21】
前記異常検出回路は、
前記スイッチングトランジスタがターンオンしてから前記第1時間の間、アサートされる第1タイマー信号を生成する第1タイマー回路と、
前記第1タイマー信号と前記比較信号を受け、中間判定信号を出力する中間判定部であって、(i)前記中間判定信号は、前記第1タイマー信号がアサートされ、かつ前記比較信号がアサートされると、アサートされ、(ii)前記中間判定信号は、前記第1タイマー信号がネゲートされ、かつ前記比較信号がアサートされるとネゲートされるものである、中間判定部と、
前記中間判定信号が前記判定時間、連続してアサートされると、最終判定信号をアサートする最終判定部と、
を含むことを特徴とする請求項20に記載の制御回路。
【請求項22】
前記異常検出回路は、前記異常検出期間中の前記比較信号のアサートが、所定サイクル数にわたり連続すると、異常と判定することを特徴とする請求項18または19に記載の制御回路。
【請求項23】
前記異常検出回路は、
前記スイッチングトランジスタがターンオンしてから前記第1時間の間、アサートされる第1タイマー信号を生成する第1タイマー回路と、
前記第1タイマー信号と前記比較信号を受け、中間判定信号を出力する中間判定部であって、(i)前記中間判定信号は、前記第1タイマー信号がアサートされ、かつ前記比較信号がアサートされると、アサートされ、(ii)前記中間判定信号は、前記第1タイマー信号がネゲートされ、かつ前記比較信号がアサートされるとネゲートされるものである、中間判定部と、
前記中間判定信号と前記出力パルスと、を受け、前記中間判定信号がアサートされる期間に、前記出力パルスが前記所定サイクル数、オンレベルに遷移すると、最終判定信号をアサートする最終判定部と、
を含むことを特徴とする請求項22に記載の制御回路。
【請求項24】
前記中間判定部は、
前記第1タイマー信号と前記比較信号を受け、前記第1タイマー信号がアサートされ、かつ前記比較信号がアサートされると、アサートされる異常検出信号を出力する第1ゲートと、
前記第1タイマー信号と前記比較信号を受け、前記第1タイマー信号がネゲートされ、かつ前記比較信号がアサートされると、アサートされる解除信号を出力する第2ゲートと、
クロック端子に前記異常検出信号を受け、リセット端子に前記解除信号を受け、中間判定信号を出力するフリップフロップであって、前記中間判定信号は前記異常検出信号がアサートされるとアサートされ、前記解除信号がアサートされるとネゲートされる、フリップフロップと、
を含むことを特徴とする請求項21または23に記載の制御回路。
【請求項25】
前記スイッチングトランジスタがターンオンしてから第2時間の経過までをマスク期間とし、前記マスク期間の間、前記リセットパルスのアサートをマスクし、マスク後のリセットパルスを前記ロジック回路に出力するリーディングエッジブランキング回路をさらに備えることを特徴とする請求項18から24のいずれかに記載の制御回路。
【請求項26】
前記第1時間と前記第2時間は等しいことを特徴とする請求項25に記載の制御回路。
【請求項27】
ひとつの半導体基板に一体集積化されることを特徴とする請求項1から26のいずれかに記載の制御回路。
【請求項28】
請求項1から27のいずれかに記載の制御回路を備えることを特徴とするスイッチングコンバータ。
【請求項29】
直列に接続された複数のLED(発光ダイオード)を含むLED光源と、
商用交流電圧を平滑整流する整流回路と、
前記整流回路により平滑整流された直流電圧を入力電圧として受け、前記LED光源を負荷とするスイッチングコンバータと、
を備え、
前記スイッチングコンバータは、請求項1から27のいずれかに記載の制御回路を備えることを特徴とする照明装置。
【請求項30】
液晶パネルと、
前記液晶パネルを裏面から照射するバックライトである請求項29に記載の照明装置と、
を備えることを特徴とする電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スイッチングコンバータに関する。
【背景技術】
【0002】
液晶のバックライトや照明器具として、LED(発光ダイオード)などの半導体光源の普及が進んでいる。近年、LED照明においては、降圧型の開発が進められている。
図1は、本発明らが検討した降圧型のスイッチングコンバータの回路図である。スイッチングコンバータ100rは、図示しない電源から、入力電圧V
INを受け、それを降圧することにより負荷であるLED光源502に出力電圧V
OUTを供給するとともに、LED光源502に流れる電流(負荷電流あるいは駆動電流という)I
LEDを目標値I
REFに安定化させる。たとえばLED光源502は、発光ダイオード(LED)ストリングであり、スイッチングコンバータ100rは、LEDストリングの目標輝度に応じて、負荷電流I
LEDの目標電流値I
REFを設定する。
【0003】
スイッチングコンバータ100rは、出力回路102および制御回路200rを備える。出力回路102は、平滑キャパシタC1、整流ダイオードD1、スイッチングトランジスタM1、インダクタL1、補助巻線L2、および検出抵抗R
CSを備える。
【0004】
スイッチングトランジスタM1のオン期間において、検出抵抗R
CSには、スイッチングトランジスタM1に流れる電流が流れる。制御回路200rの電流検出(CS)端子には、検出抵抗R
CSの電圧降下(検出電圧)V
CSがフィードバックされる。
【0005】
制御回路200は、電流リミットコンパレータ202、ゼロ電流検出回路204、ロジック回路206、ドライバ208を備える。
【0006】
図2は、
図1のスイッチングコンバータ100rの動作波形図である。スイッチングトランジスタM1がオンの期間(オン期間)、コイル電流I
LはスイッチングトランジスタM1を流れる電流I
M1に相当し、LED光源502、インダクタL1、スイッチングトランジスタM1および検出抵抗R
CSを経由して流れる。出力電流I
OUTの増大にともない、電流検出信号V
CSが上昇する。電流リミットコンパレータ202は、電流検出信号V
CSを、目標電流値I
REFに対応して設定された目標電圧V
ADIMと比較し、電流検出信号V
CSが目標電圧V
ADIMに達すると、つまり出力電流I
OUTがリミット電流I
LIM(=V
ADIM/R
CS)に達すると、リミット電流検出信号S1をアサート(たとえばハイレベル)する。オン期間において、インダクタL1に蓄えられるエネルギーが増大する。
【0007】
ロジック回路206は、リミット電流検出信号S1がアサートされると、パルス信号S2をスイッチングトランジスタM1のオフに対応するオフレベル(たとえばローレベル)に遷移させる。ドライバ208は、パルス信号S2に応じて、スイッチングトランジスタM1をオフする。
【0008】
スイッチングトランジスタM1がオフの期間、出力電流I
OUTは整流ダイオードD1に流れる電流I
D1に相当し、LED光源502、インダクタL1、および整流ダイオードD1を経由して流れる。オフ時間の経過にともない、インダクタL1に蓄えられたエネルギーが減少していき、出力電流I
OUTは減少していく。
【0009】
補助巻線L2は、インダクタL1と結合されており、トランスT1が形成される。制御回路200rのゼロクロス検出(ZT)端子には、補助巻線L2の電圧V
ZTが入力される。ゼロ電流検出回路204は、補助巻線Lzの電圧V
ZTにもとづいて、インダクタL1に流れる出力電流I
OUTがゼロになったこと(ゼロクロス)を検出し、ゼロクロス検出信号S3をアサートする。
【0010】
ロジック回路206は、ゼロクロス検出信号S3がアサートされると、パルス信号S2を、スイッチングトランジスタM1のオンに対応するオンレベル(たとえばハイレベル)に遷移させる。ドライバ208は、パルス信号S2に応じて、スイッチングトランジスタM1をオンする。
【0011】
制御回路200rは、以上の動作を繰り返す。負荷電流I
LEDは、出力電流I
OUTを平滑キャパシタC1により平滑化された電流となり、そのときの目標電流値I
REFは、I
LIM/2となる。
【0012】
図2に示すように、ドライバ208の出力パルス信号S
OUTがオンレベルに遷移した直後、電流検出信号V
CSはサージノイズの影響で大きく跳ね上がる。このスパイクノイズにより、出力電流I
OUTがリミット電流I
LIMに達していないにもかかわらず、電流リミットコンパレータ202の出力(リミット電流検出信号)S1がアサートされるのを防止するために、スイッチングトランジスタM1がオンした直後、所定の長さを有するマスク時間T
MSKが設定され、マスク時間T
MSKの間、電流リミットコンパレータ202による比較結果が無効化される。これをリーディングエッジブランキング(LEB)とも称する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特開2003−153529号公報
【特許文献2】特開2004−47538号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明は、
図1のスイッチングコンバータ100rについて検討した結果、以下の課題を認識するに至った。LED光源502が故障によりショートするなど、故障・異常が発生すると、回路素子に大電流が流れて発熱したり、素子間の電圧がその耐圧を超えて信頼性に悪影響を及ぼすおそれがある。かかる課題はLED光源502に限らず、さまざまな負荷においても生じうる。
【0015】
本発明はかかる課題に鑑みてなされたものであり、そのある態様の例示的な目的のひとつは、故障や異常を検出可能なスイッチングコンバータおよびその制御回路の提供にある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明のある態様は、スイッチングコンバータの制御回路に関する。スイッチングコンバータは、入力ラインと出力ラインの間に設けられた出力キャパシタと、出力ラインと接地ラインの間に直列に設けられたインダクタ、スイッチングトランジスタおよび検出抵抗と、入力ラインにカソードが接続され、インダクタとスイッチングトランジスタの接続点にアノードが接続されたダイオードと、を備える。制御回路は、検出抵抗の電圧降下に応じた電流検出信号が第1しきい値を超えると、リセットパルスをアサートする第1コンパレータと、スイッチングトランジスタをターンオンすべきタイミングでセットパルスをアサートするセットパルス発生器と、セットパルスおよびリセットパルスを受け、出力パルスを生成するロジック回路であって、(i)出力パルスは、セットパルスがアサートされると、スイッチングトランジスタのオンに対応するオンレベルに遷移し、(ii)リセットパルスがアサートされると、スイッチングトランジスタのオフに対応するオフレベルに遷移するものであるロジック回路と、電流検出信号が第2しきい値を超えると、比較信号をアサートする第2コンパレータと、スイッチングトランジスタがターンオンしてから第1時間の経過までを異常検出期間とし、異常検出期間中に比較信号がアサートされると異常と判定する異常検出回路と、を備える。
【0017】
本発明者がスイッチングコンバータについて検討したところ、スイッチングコンバータが異常である状態でスイッチングトランジスタがオンすると、インダクタに大きな電流が流、電流検出信号が高速に上昇することを認識するに至った。そこで、スイッチングトランジスタがオンした直後に異常検出期間を設定し、この期間に電流検出信号が第2しきい値を超えたか否かを判定することで、スイッチングコンバータの異常、故障を検出することができる。
【0018】
第1しきい値と第2しきい値は等しく、第1コンパレータおよび第2コンパレータは、単一のコンパレータを共有しており、リセットパルスと比較信号は同一であってもよい。
【0019】
異常検出回路は、異常検出期間中の比較信号のアサートが、所定の判定時間、連続して発生すると、異常と判定してもよい。
本発明者はさらに、スイッチングコンバータのインダクタやキャパシタ等の回路定数によっては、スイッチングコンバータが正常であっても、スイッチングコンバータの起動直後にインダクタに大きな電圧が印加され、電流検出信号が高速に上昇する場合があることを認識した。そこで、起動時間よりも判定時間を長くとり、異常判定を行なうことで、起動時の誤検出を防止できる。
【0020】
異常検出回路は、スイッチングトランジスタがターンオンしてから第1時間の経過までの間、アサートされる第1タイマー信号を生成する第1タイマー回路と、第1タイマー信号と比較信号を受け、中間判定信号を出力する中間判定部であって、(i)中間判定信号は、第1タイマー信号がアサートされ、かつ比較信号がアサートされると、アサートされ、(ii)中間判定信号は、第1タイマー信号がネゲートされ、かつ比較信号がアサートされるとネゲートされるものである、中間判定部と、中間判定信号が判定時間、連続してアサートされると、最終判定信号をアサートする最終判定部と、を含んでもよい。
【0021】
異常検出回路は、異常検出期間中の比較信号のアサートが、所定サイクル数にわたり連続すると、異常と判定してもよい。
所定サイクル数を起動時間よりも長く設定し、異常判定を行なうことで、起動時の誤検出を防止できる。
【0022】
異常検出回路は、スイッチングトランジスタがターンオンしてから第1時間の間、アサートされる第1タイマー信号を生成する第1タイマー回路と、第1タイマー信号と比較信号を受け、中間判定信号を出力する中間判定部であって、(i)中間判定信号は、第1タイマー信号がアサートされ、かつ比較信号がアサートされると、アサートされ、(ii)中間判定信号は、第1タイマー信号がネゲートされ、かつ比較信号がアサートされるとネゲートされるものである、中間判定部と、中間判定信号と出力パルスと、を受け、中間判定信号がアサートされる期間に、出力パルスが所定サイクル数、オンレベルに遷移すると、最終判定信号をアサートする最終判定部と、を含んでもよい。
【0023】
中間判定部は、第1タイマー信号と比較信号を受け、第1タイマー信号がアサートされ、かつ比較信号がアサートされると、アサートされる異常検出信号を出力する第1ゲートと、第1タイマー信号と比較信号を受け、第1タイマー信号がネゲートされ、かつ比較信号がアサートされると、アサートされる解除信号を出力する第2ゲートと、クロック端子に異常検出信号を受け、リセット端子に解除信号を受け、中間判定信号を出力するフリップフロップであって、中間判定信号は異常検出信号がアサートされるとアサートされ、解除信号がアサートされるとネゲートされる、フリップフロップと、を含んでもよい。
【0024】
最終判定部は、キャパシタと、中間判定信号がアサートされる間、キャパシタを充電する電流源と、中間判定信号がネゲートされるとキャパシタを放電するスイッチと、キャパシタの電圧を所定のしきい値電圧と比較するコンパレータと、を含んでもよい。
【0025】
最終判定部は、クロック端子に出力パルスが入力され、リセット端子に中間判定信号が入力されるカウンタを含んでもよい。
【0026】
異常検出回路は、起動開始から所定時間、異常検出を無効としてもよい。これにより起動直後の異常の誤検出を防止できる。
【0027】
ある態様の制御回路は、スイッチングトランジスタがターンオンしてから所定の第2時間の経過までをマスク期間とし、マスク期間中のリセットパルスのアサートをマスクし、マスク後のリセットパルスをロジック回路に出力するリーディングエッジブランキング回路をさらに備えてもよい。
【0028】
第1時間と第2時間は等しくてもよい。この場合、第1タイマー信号と第2タイマー信号が同一でよいためタイマー回路を減らすことができ、回路を簡素化できる。
【0029】
リーディングエッジブランキング回路は、スイッチングトランジスタがターンオンしてから第2時間の間、アサートされる第2タイマー信号を生成する第2タイマー回路と、第2タイマー信号とリセットパルスとを受け、マスク後のリセットパルスを生成する第3ゲートと、を含んでもよい。
【0030】
第1時間と第2時間は等しく、第1しきい値と第2しきい値は等しく、第1コンパレータおよび第2コンパレータは、単一のコンパレータを共有しており、リセットパルスと比較信号は同一であってもよい。
【0031】
異常検出回路とリーディングエッジブランキング回路は、スイッチングトランジスタがターンオンしてから第2時間の間、所定レベルとなるタイマー信号を生成するタイマー回路を共有してもよい。異常検出回路は、タイマー信号とリセットパルスを受け、タイマー信号がアサートされ、かつリセットパルスがアサートされると、アサートされる異常検出信号を出力する第1ゲートと、タイマー信号とリセットパルスを受け、タイマー信号がネゲートされ、かつリセットパルスがアサートされると、アサートされる解除信号を出力する第2ゲートと、クロック端子に異常検出信号を受け、リセット端子に解除信号を受け、中間判定信号を出力するフリップフロップであって、中間判定信号は異常検出信号がアサートされるとアサートされ、解除信号がアサートされるとネゲートされる、フリップフロップと、を含んでもよい。リーディングエッジブランキング回路は、タイマー信号とリセットパルスを論理演算し、マスク後のリセットパルスを生成する第3ゲートを含んでもよい。
【0032】
セットパルス発生器は、インダクタに流れる電流が実質的にゼロとなると、セットパルスをアサートしてもよい。
上述の異常検出技術は、ソフトスイッチングを行なう疑似共振(QR:Quasi-Resonant)動作モードにおいて特に有効である。
【0033】
スイッチングコンバータは、インダクタとスイッチングトランジスタの接続点と接地ラインの間に直列に設けられた第1キャパシタおよび抵抗をさらに備えてもよい。セットパルス発生器は、第1キャパシタと抵抗の接続点の電圧が所定のしきい値電圧とクロスすると、セットパルスをアサートしてもよい。
これにより、インダクタの電流がゼロとなったことを検知できる。
【0034】
スイッチングコンバータは、インダクタと結合された補助巻線をさらに備えてもよい。補助巻線の電圧が所定のしきい値電圧とクロスすると、セットパルスをアサートしてもよい。
これにより、インダクタの電流がゼロとなったことを検知できる。
【0035】
セットパルス発生器は、スイッチングトランジスタがターンオンしてから所定のオフ時間の経過後にセットパルスをアサートしてもよい。
上述の異常検出技術は、ハードスイッチングを行なう動作モードにも適用可能である。
【0036】
制御回路は、異常を検出すると停止してもよい。
【0037】
制御回路は、ひとつの半導体基板に一体集積化されてもよい。
「一体集積化」とは、回路の構成要素のすべてが半導体基板上に形成される場合や、回路の主要構成要素が一体集積化される場合が含まれ、回路定数の調節用に一部の抵抗やキャパシタなどが半導体基板の外部に設けられていてもよい。
【0038】
本発明の別の態様は、スイッチングコンバータに関する。スイッチングコンバータは、上述のいずれかの制御回路を含む。
【0039】
本発明の別の態様は、照明装置に関する。照明装置は、直列に接続された複数のLED(発光ダイオード)を含むLED光源と、商用交流電圧を平滑整流する整流回路と、整流回路により平滑整流された直流電圧を入力電圧として受け、LED光源を負荷とするスイッチングコンバータと、を備えてもよい。スイッチングコンバータは、上述のいずれかの制御回路を備えてもよい。
【0040】
本発明の別の態様は電子機器に関する。電子機器は、液晶パネルと、液晶パネルを裏面から照射するバックライトである上述の照明装置と、を備えてもよい。
【0041】
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせや、本発明の構成要素や表現を、方法、装置、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0042】
本発明によれば、降圧型のコンバータの異常を検出できる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【
図1】本発明らが検討した降圧型のスイッチングコンバータの回路図である。
【
図2】
図1のスイッチングコンバータの動作波形図である。
【
図3】実施の形態に係るスイッチングコンバータの構成を示す回路図である。
【
図7】第1変形例に係るスイッチングコンバータの回路図である。
【
図8】第2変形例に係る異常検出回路の回路図である。
【
図10】第5変形例に係るスイッチングコンバータの回路図である。
【
図11】スイッチングコンバータを用いた照明装置のブロック図である。
【
図12】
図12(a)〜(c)は、照明装置の具体例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0044】
以下、本発明を好適な実施の形態をもとに図面を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
【0045】
本明細書において、「部材Aと部材Bが接続」された状態とは、部材Aと部材Bが物理的に直接的に接続される場合や、部材Aと部材Bが、電気的な接続状態に影響を及ぼさない他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
同様に、「部材Cが、部材Aと部材Bの間に設けられた状態」とは、部材Aと部材C、あるいは部材Bと部材Cが直接的に接続される場合のほか、電気的な接続状態に影響を及ぼさない他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
【0046】
図3は、実施の形態に係るスイッチングコンバータ100の構成を示す回路図である。スイッチングコンバータ100は、入力ライン104の入力電圧V
INを降圧し、降圧された出力電圧V
OUTを出力ライン106から出力する降圧コンバータ(バックコンバータ)である。LED光源502の一端(アノード)は入力ライン104と接続され、その他端(カソード)は出力ライン106と接続される。LED光源502の両端間には、駆動電圧V
IN−V
OUTが供給される。
【0047】
LED光源502は、定電流駆動すべきデバイスであり、スイッチングコンバータ100は、LED光源502に流れる電流I
LEDを、目標量に安定化する。たとえばLED光源502は、直列に接続された複数の発光素子(LED)を含むLEDストリングであってもよい。スイッチングコンバータ100は、LED光源502に流れる電流I
LEDを、目標となる輝度に応じた目標電流I
REFに安定化する。
【0048】
出力回路102は、平滑キャパシタC1、入力キャパシタC2、整流ダイオードD1、スイッチングトランジスタM1、インダクタL1、検出抵抗R
CSを備える。平滑キャパシタC1の一端は入力ライン104と接続され、その他端は出力ライン106と接続される。
【0049】
インダクタL1の一端は出力ライン106と接続され、その他端はスイッチングトランジスタM1のドレインと接続される。検出抵抗R
CSは、スイッチングトランジスタM1がオンの期間に、スイッチングトランジスタM1およびインダクタL1に流れる電流I
Lの経路上に配置される。整流ダイオードD1のカソードは入力ライン104と接続され、そのアノードは、インダクタL1とスイッチングトランジスタM1の接続点N1(ドレイン)と接続される。
【0050】
制御回路200は、ひとつの半導体基板に一体集積化された機能IC(Integrated Circuit)であり、出力(OUT)端子、電流検出(CS)端子、補助(ZT)端子、接地(GND)端子を有する。GND端子は接地される。OUT端子は、スイッチングトランジスタM1のゲートと接続され、CS端子には、検出抵抗R
CSの電圧降下に応じた電流検出信号V
CSが入力される。スイッチングトランジスタM1は、制御回路200に内蔵されてもよい。
【0051】
制御回路200は、第1コンパレータ(電流リミットコンパレータ)202、セットパルス発生器(ゼロ電流検出回路)204、ロジック回路206、ドライバ208、LEB(Leading Edge Blanking)回路210、第2コンパレータ212、異常検出回路214、を備える。
【0052】
電流リミットコンパレータ202は、電流検出信号V
CSが第1しきい値(調光設定値)V
ADIMを超えると、リセットパルスS11をアサート(たとえばハイレベル)する。第1しきい値V
ADIMは、アナログ調光の設定値に対応する。ゼロ電流検出回路204は、セットパルスS13を生成する。セットパルスS13のアサート(たとえばハイレベル)は、スイッチングトランジスタM1のターンオンを指示するものである。
【0053】
図3のスイッチングコンバータ100は、疑似共振(QR)型のコンバータであり、インダクタL1に流れる電流I
Lがゼロとなると、スイッチングトランジスタM1をターンオンするソフトスイッチング動作を行なう。キャパシタC11、抵抗R10は、コイル電流I
Lを検出するために設けられる。ゼロ電流検出回路204は、キャパシタC11と抵抗R10の接続点N2の電圧V
N2が、ゼロ付近のしきい値とクロスすると、セットパルスS13をアサートする。ZT端子には、接続点N2の電圧V
N2を直接入力してもよいが、抵抗R11、R12により分圧した電圧V
ZTを入力してもよい。
【0054】
ゼロ電流検出回路204は、コンパレータを含み、ZT端子の電圧V
ZTが、ゼロ付近に設定されたしきい値電圧V
ZEROとクロスすると、セットパルスS13をアサート(たとえばハイレベル)する。
【0055】
LEB回路210は、スイッチングトランジスタM1がターンオンしてから第2時間τ2経過までをマスク期間とし、マスク期間τ2中のリセットパルスS11のアサートをマスク、つまり無効化し、マスク後のリセットパルスS12をロジック回路206に出力する。つまり、LEB回路210の第2時間τ2は、スイッチングトランジスタM1のオン時間の最小幅を規定する。
【0056】
LEB回路210の構成は特に限定されない。たとえばLEB回路210は、第2タイマー回路236、第3ゲート238を含む。第2タイマー回路236は、スイッチングトランジスタM1がターンオンしてから第2時間τ2の間、アサート(たとえばハイレベル)される第2タイマー信号S22を生成する。第3ゲート238は、第2タイマー信号S22とリセットパルスS11とを受け、マスク後のリセットパルスS12を生成する。最も簡易には第3ゲート238は、第2タイマー信号S22の反転信号とリセットパルスS11の論理積を生成するANDゲートである。
【0057】
ロジック回路206は、セットパルスS13およびリセットパルスS12を受け、出力パルスS14を生成する。(i)出力パルスS14は、セットパルスS13がアサートされると、スイッチングトランジスタM1のオンに対応するオンレベル(たとえばハイレベル)に遷移し、(ii)リセットパルスS12がアサートされると、スイッチングトランジスタM1のオフに対応するオフレベル(たとえばローレベル)に遷移する。
【0058】
ドライバ208は、出力パルスS14に応じてスイッチングトランジスタM1をスイッチングする。本実施の形態において、OUT端子の信号と出力パルスS14は同一である。
【0059】
第2コンパレータ212は、電流検出信号V
CSが第2しきい値V
THを超えると、比較信号S15をアサート(たとえばハイレベル)する。異常検出回路214は、スイッチングトランジスタM1がターンオンしてから第1時間τ1の経過までを異常検出期間とし、異常検出期間τ1中に比較信号S15がアサートされると異常と判定し、異常判定信号S16をアサート(たとえばハイレベル)する。制御回路200は、異常と判定されると、スイッチングトランジスタM1のスイッチングを停止し、および/または、周囲のマイクロコントローラ(不図示)に通知する。
【0060】
図4は、異常検出回路214のブロック図である。異常検出回路214は、第1タイマー回路216、中間判定部218、最終判定部220を備える。第1タイマー回路216は、スイッチングトランジスタM1がターンオンしてから第1時間τ1経過までの異常検出期間の間、アサート(ハイレベル)される第1タイマー信号S17を生成する。中間判定部218は、第1タイマー信号S17と比較信号S15を受け、中間判定信号S18を出力する。(i)中間判定信号S18は、第1タイマー信号S17がアサートされ、かつ比較信号S15がアサートされると、アサート(ハイレベル)される。(ii)中間判定信号S18は、第1タイマー信号S17がネゲート(ローレベル)され、かつ比較信号S15がアサートされるとネゲート(ローレベル)される。
【0061】
最終判定部220は、中間判定信号S18にもとづいて、最終判定信号S19(
図3の異常判定信号S16)を生成する。本実施の形態における異常判定の条件は、異常検出期間中の比較信号S15のアサートが、所定の判定時間τ3、連続して発生することである。つまり最終判定部220は、中間判定信号S18が、判定時間τ3の間、途中で解除されることなく連続してアサートされると、最終判定信号S19をアサートする。
【0062】
第1時間τ1と第2時間τ2は同一であってもよいし、異なってもよい。同一の場合、
図3の第2タイマー回路236と、
図4の第1タイマー回路216は、単一のタイマーを共有して構成でき、回路面積を小さくできる。
【0063】
図5は、異常検出回路214の構成例を示す回路図である。中間判定部218は、第1ゲート222、第2ゲート224、フリップフロップ226を含む。第1ゲート222は、第1タイマー信号S17と比較信号S15を受け、異常検出信号S20を生成する。第1タイマー信号S17がアサートされ、かつ比較信号S15がアサートされると、異常検出信号S20はアサートされる。第1ゲート222は、最も簡易にはANDゲートであるが、その構成は特に限定されない。
【0064】
第2ゲート224は、第1タイマー信号S17と比較信号S15を受け、解除信号S21を生成する。第1タイマー信号S17がネゲートされ、かつ比較信号S15がアサートされると、解除信号S21はアサートされる。第2ゲート224は、ORゲートとインバータの組み合わせで構成してもよいし、別の構成をとってもよい。
【0065】
フリップフロップ226は、そのクロック端子に異常検出信号S0を受け、そのリセット端子(反転論理)に解除信号S21を受け、中間判定信号S18を出力する。中間判定信号S18は異常検出信号S20がアサートされるとアサートされ、解除信号S21がアサートされるとネゲートされる。
【0066】
最終判定部220は、キャパシタC21、電流源228、スイッチ230、コンパレータ232を含む。電流源228は、中間判定信号S18がアサートされる間、キャパシタC21を充電する。スイッチ230は、中間判定信号S18がネゲートされるとオンとなり、キャパシタC21を放電する。コンパレータ232は、キャパシタC21の電圧V
C21を所定のしきい値電圧V
τ3と比較し、最終判定信号S19を出力する。しきい値電圧V
τ3は、判定時間τ3に対応して定められる。最終判定信号S19は、たとえばラッチ(フリップフロップ)234によりラッチされ、所定の保護処理が実行される。
【0067】
以上が制御回路200の構成である。続いてその動作を説明する。
図6は、制御回路200の動作波形図である。なお本明細書における波形図やタイムチャートの縦軸および横軸は、理解を容易とするために適宜拡大、縮小したものであり、また示される各波形も、理解の容易のために簡略化され、あるいは強調されている。
【0068】
このタイムチャートには、τ1>τ2、V
ADIM>V
THとした場合の動作が示される。時刻t
Aより前は、スイッチングコンバータ100およびLED光源502は正常動作している。
【0069】
電流検出信号V
CSが調光設定値V
ADIMに達するたびに、リセットパルスS11がアサートされる。時刻t0に、出力パルスS14がオンレベルとなり、スイッチングトランジスタM1がターンオンする。これによりインダクタL1のコイル電流I
Lが増大し、電流検出信号V
CSが上昇する。時刻t1に電流検出信号V
CSが調光設定値V
ADIMを超えると、リセットパルスS11がアサートされる。このリセットパルスS11はLEB回路210をマスクされることなく通過し、ロジック回路206に入力され、出力パルスS14がオフレベルとなる。
【0070】
スイッチングトランジスタM1がターンオフすると、コイル電流I
Lが減少する。時刻t2にコイル電流I
Lがゼロとなると、ゼロ電流検出回路204がセットパルスS13をアサートする。これにより出力パルスS14がふたたびオンレベルに遷移する。制御回路200は、時刻t0〜t2を基本サイクルとして動作する。
【0071】
時刻t3に示すように、スイッチングトランジスタM1のターンオン直後に電流検出信号V
CSに重畳するノイズは、LEB回路210によりマスクされ、スイッチングには影響しない。
【0072】
時刻t
Aより前の正常状態では、1サイクル毎に解除信号S21がアサート(ローレベル)される。したがって時刻t3のノイズにより異常検出信号S20がアサートされても、次のサイクルで解除信号S21によりリセットがかかるため、最終的な異常判定には至らない。
【0073】
続いて、異常時の動作を説明する。時刻t
Aに、LED光源502のショートなどの異常や故障が生じたとする。異常が生ずると、時刻t4にスイッチングトランジスタM1がターンオンした直後にインダクタL1に印加される電圧が大きくなるため、コイル電流I
Lの増大するスピードが速くなる。その結果、スイッチングトランジスタM1がターンオンして間もない時刻t5に、電流検出信号V
CSがしきい値V
THを超え、比較信号S15がアサートされる。比較信号S15のアサートが、ターンオンから第1時間τ1の間に生ずると、異常検出信号S20がアサートされる。異常検出信号S20がアサートされると、中間判定信号S18がアサートされ、最終判定部220により時間測定が開始される。
【0074】
時刻t6に電流検出信号V
CSは調光設定値V
ADIMを超え、リセットパルスS11がアサートされる。LEB回路210は、スイッチングトランジスタM1のターンオンから第2時間τ2の間、リセットパルスS11のアサートをマスクする。その結果、時刻t7に出力パルスS14がオフレベルとなり、スイッチングトランジスタM1のオン時間は、第2時間τ2となる。時刻t8にコイル電流I
Lがゼロになると、出力パルスS14がオンレベルとなりスイッチングトランジスタM1がターンオンする。異常状態では、時刻t4〜t8の動作が繰り返される。
【0075】
時刻t
Aより前の正常状態では、1サイクル毎に解除信号S21がアサート(ローレベル)される。これに対して、異常状態では解除信号S21はネゲート(ハイレベル)を維持するため、一旦、中間判定信号S18がアサートされると、その状態が持続する。そして中間判定信号S18のアサートが判定時間τ3持続すると、最終判定信号S19がアサートされる。
【0076】
以上が制御回路200の動作である。この制御回路200によれば、スイッチングトランジスタM1のターンオン直後の電流検出信号V
CSの波形に着目し、異常状態では、電流検出信号V
CSが高速に上昇することを利用して、異常を検出することができる。
【0077】
本発明者は、スイッチングコンバータ100のインダクタL1やキャパシタC1等の回路定数によっては、スイッチングコンバータ100が正常であっても、スイッチングコンバータ100の起動直後にインダクタL1に大きな電圧が印加され、電流検出信号V
CSが高速に上昇する場合があることを認識した。
そこで実施の形態では、異常検出回路214が、異常検出期間τ1中の比較信号S15のアサートが、所定の判定時間τ3、連続して発生すると異常と判定することとした。これにより、起動時間よりも判定時間τ3を長くとり、異常判定を行なうことで、起動時の誤検出を防止できる。
【0078】
再度、
図6に着目する。異常が発生した時刻t
A以降、出力パルスS14のパルス幅(オン時間)は、第2時間τ2で規定される最小オン時間と等しくなる。したがって、制御回路200の異常検出回路214は、出力パルスS14のパルス幅が、LEB回路210により規定される最小パルス幅(最小オン時間)となる状態が、所定時間もしくは所定サイクル数にわたり持続すると、異常と判定するものと把握することもできる。
【0079】
実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。以下、こうした変形例を説明する。
【0080】
(第1変形例)
図7は、第1変形例に係るスイッチングコンバータ100aの回路図である。出力回路102は
図3と同様である。第1変形例に係る制御回路200aでは、調光設定値(第1しきい値)V
ADIMとしきい値電圧(第2しきい値)V
THは等しく、電流リミットコンパレータ202と第2コンパレータ212は、単一のコンパレータを共有して構成され、また電流リミットコンパレータ202の出力は、リセットパルスS11と比較信号S15を兼ねている。この変形例によればコンパレータの個数を減らすことができ、回路面積を小さくできる。
【0081】
(第2変形例)
第2変形例では異常検出回路214の処理が上述のそれと異なる。第2変形例において異常検出回路214は、異常検出期間中の比較信号S15のアサートが、所定サイクル数Nにわたり連続すると、異常と判定する。
【0082】
図4を参照する。第1タイマー回路216、中間判定部218の動作は、上述した通りである。第2変形例において最終判定部220は、中間判定信号S18と出力パルスS14(OUT)と、を受け、中間判定信号S18がアサートされる期間に、出力パルスS14が所定サイクル数N、オンレベルに遷移すると、最終判定信号S19をアサートする。
【0083】
図8は、第2変形例に係る異常検出回路214の回路図である。中間判定部218は
図5と同様である。最終判定部220aは、クロック端子に出力パルスS14が入力され、リセット端子(反転論理)に中間判定信号S18が入力されるカウンタを含む。カウンタ220aのカウント値は、中間判定信号S18のアサート(ハイレベル)の間、出力パルスS14に応じてカウントアップする。そしてカウント値が所定値Nに達すると、最終判定信号S19がアサートされる。この変形例によっても、実施の形態と同様の効果を得られる。
【0084】
(第3変形例)
異常検出回路214は、起動開始から所定時間、異常検出を無効としてもよい。これにより、起動直後の異常の誤検出を防止できる。
【0085】
(第4変形例)
異常検出のための第1時間τ1と、LEBのための第2時間τ2は等しくてもよい。この場合、第1タイマー回路216と第2タイマー回路236とを共有することができ、回路面積を小さくできる。
図9は、第4変形例に係る制御回路200bの回路図である。この変形例ではLEB回路210と異常検出回路214は、タイマー回路236(216)を共有する。
【0086】
第1ゲート222は、タイマー信号S22(S17)とリセットパルスS11(S15)を受け、タイマー信号S22がアサートされ、かつリセットパルスS11がアサートされると、アサートされる異常検出信号S20を出力する。第2ゲート224は、タイマー信号S22(S17)とリセットパルスS11を受け、タイマー信号S22がネゲートされ、かつリセットパルスS11がアサートされると、アサートされる解除信号S21を出力する。フリップフロップ226は、クロック端子に異常検出信号S20を受け、リセット端子(反転論理)に解除信号S21を受け、中間判定信号S18を出力する。第3ゲート238は、タイマー信号S22とリセットパルスS11を論理演算し、マスク後のリセットパルスS12を生成する。この変形例によれば制御回路200の構成を大幅に簡素化することができる。
【0087】
(第5変形例)
図10は、第5変形例に係るスイッチングコンバータ100bの回路図である。このスイッチングコンバータ100bは、キャパシタC11、抵抗R10に代えて、インダクタL1と結合された補助巻線L2を備える。制御回路200bのZT端子には、補助巻線L2に生ずる電圧V
L2に応じた電圧V
ZTが入力される。ゼロ電流検出回路(セットパルス発生器)204は、補助巻線L2の電圧V
ZTが所定のしきい値電圧V
ZEROとクロスすると、セットパルスS13をアサートする。この構成によっても、疑似共振モードを実現できる。
【0088】
(第6変形例)
実施の形態では、疑似共振モードのスイッチングコンバータ100を説明したが、本発明はそれには限定されず、他励方式にも適用可能である。この場合、セットパルス発生器204は、スイッチングトランジスタM1がターンオンしてから所定のオフ時間T
OFFの経過後に、セットパルスS13をアサートするタイマー回路で構成すればよい。
【0089】
(第7変形例)
本実施の形態において、ロジック回路のハイレベル、ローレベルの論理値の設定は一例であって、インバータなどによって適宜反転させることにより自由に変更することが可能である。
【0090】
(第8変形例)
実施の形態では、LED光源502がLEDストリングである場合を説明したが、負荷の種類は特に限定されない。
【0091】
また、上述の実施の形態および任意の変形例の組み合わせも、本発明の態様として有効である。
【0092】
最後に、スイッチングコンバータ100の用途を説明する。
図11は、スイッチングコンバータ100を用いた照明装置500のブロック図である。照明装置500は、LED光源502である発光部、スイッチングコンバータ100に加えて、整流回路504、平滑コンデンサ506、マイコン508を備える。整流回路504および平滑コンデンサ506は、商用交流電圧V
ACを整流平滑化し、直流電圧V
DCに変換する。マイコン508は、LED光源502の輝度を指示する制御信号S
DIMを生成する。スイッチングコンバータ100は、直流電圧V
DCを入力電圧V
INとして受け、制御信号S
DIMに応じた駆動電流I
LEDをLED光源502に供給する。
【0093】
図12(a)〜(c)は、照明装置500の具体例を示す図である。
図12(a)〜(c)にはすべての構成要素が示されているわけではなく、一部は省略されている。
図12(a)の照明装置500aは、直管型LED照明である。LED光源502であるLEDストリングを構成する複数のLED素子は、基板510上にレイアウトされる。基板510には、整流回路504や制御回路200、出力回路102などが実装される。
【0094】
図12(b)の照明装置500bは、電球型LED照明である。LED光源502であるLEDモジュールは、基板510上に実装される。制御回路200や整流回路504は、照明装置500bの筐体の内部に実装される。
【0095】
図12(c)の照明装置500cは、液晶ディスプレイ装置600に内蔵されるバックライトである。照明装置500cは、液晶パネル602の背面を照射する。
【0096】
あるいは照明装置500は、シーリングライトに利用することも可能である。このように、
図11の照明装置500はさまざまな用途に利用可能である。
【0097】
実施の形態にもとづき本発明を説明したが、実施の形態は、本発明の原理、応用を示しているにすぎないことはいうまでもなく、実施の形態には、請求の範囲に規定された本発明の思想を逸脱しない範囲において、多くの変形例や配置の変更が認められることはいうまでもない。
【符号の説明】
【0098】
100…スイッチングコンバータ、102…出力回路、104…入力ライン、106…出力ライン、C1…平滑キャパシタ、D1…整流ダイオード、M1…スイッチングトランジスタ、T1…トランス、L1…インダクタ、L2…補助巻線、R
CS…検出抵抗、200…制御回路、202…電流リミットコンパレータ、204…ゼロ電流検出回路、206…ロジック回路、208…ドライバ、210…LEB回路、212…第2コンパレータ、214…異常検出回路、216…第1タイマー回路、218…中間判定部、220…最終判定部、222…第1ゲート、224…第2ゲート、226…フリップフロップ、228…電流源、230…スイッチ、232…コンパレータ、234…ラッチ、236…第2タイマー回路、238…第3ゲート、S11,S12…リセットパルス、S13…セットパルス、S14…出力パルス、S15…比較信号、S16…異常判定信号、S17…第1タイマー信号、S18…中間判定信号、S19…最終判定信号、S20…異常検出信号、S21…解除信号、S22…第2タイマー信号、500…照明装置、502…LED光源、504…整流回路、506…平滑コンデンサ、508…マイコン、510…基板。