(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
第一のデータセットは、更に、作業又は作業の状況について重要なものであることを識別するための重要性識別データと、データの表示の仕方に関する表示態様設定データとを含ませることが可能なものであり、
前記抽出・表示実行手段は、抽出した業務データセットに対応する第一のデータセットを特定し、特定した第一のデータセットに重要性識別データが含まれている場合には、当該業務データセット及び抽出件数を、当該特定した第一のデータセットに含まれている表示態様設定データで特定される表示の仕方で表示すること、
を特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の作業管理装置。
制御部を備えた情報処理装置に実行させるための、業務システムを用いて行われた作業の状況を複数の業務システムを対象として纏めて管理する作業管理プログラムであって、
前記制御部に実行させるための、
業務システムを識別するためのシステム識別データと業務システムで対象とする業務に含まれる作業を識別するための作業識別データと作業の状況を識別するための作業状況識別データとを含む複数の第一のデータセットのそれぞれと、人の属性を識別するための属性識別データであって予め指定されたもの及び/又は人を識別するための人識別データであって予め指定されたものと、の組み合わせを抽出条件として、属性識別データ及び/又は人識別データとシステム識別データと作業識別データと作業状況識別データとを含む複数の業務データセットから、各々の前記抽出条件を含む業務データセットを抽出すると共にその抽出件数をカウントし、当該抽出した業務データセット及び当該カウントした抽出件数を表示する抽出・表示実行ステップ
を含むこと、
を特徴とする作業管理プログラム。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は本実施形態により限定されるものではない。
【0017】
[1.構成]
ここでは、本発明の作業管理装置を含む本実施形態に係る作業管理システム(Webシステム)の構成の一例について、
図1を参照して説明する。なお、本実施形態の構成はあくまでも一例であり、本発明は、本実施形態の構成で実現することに限定されるものではない。また、構成に関する以下の説明において、重複する説明を省略する場合がある。
【0018】
作業管理システムは、本作業管理システムで提供される機能を利用する各クライアントのPC(パーソナルコンピュータ)100と、本作業管理システムを運用する企業のWebサーバ200とDBサーバ300と、ネットワーク400(例えばインターネット、イントラネット、LAN(Local Area Network)など)と、で構成されている。
【0019】
PC100は、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108とを備え、Webサーバ200およびDBサーバ300とネットワーク400を介して通信可能に接続されている。PC100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。なお、PC100は、例えば、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型のものであってもよく、また、ノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型のものであってもよい。
【0020】
制御部102は、PC100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。
【0021】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置及び専用線等の有線又は無線の通信回線を介して、PC100をネットワーク400に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。
【0022】
入出力インターフェース部108には、入力装置112及び出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、及びマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
【0023】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブル、及びファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、及び光ディスク等を用いることができる。
【0024】
DBサーバ300は、制御部302と通信インターフェース部304と記憶部306とを備え、PC100およびWebサーバ200とネットワーク400を介して通信可能に接続されている。
【0025】
記憶部306は、随時作業表示マスタデータ記憶部306a、業務データ記憶部306b、定期作業項目マスタデータ記憶部306c、及び、定期作業項目内訳マスタデータ記憶部306dを有する。
【0026】
随時作業表示マスタデータ記憶部306aは、随時作業表示マスタデータテーブルを格納するためのものである。随時作業表示マスタデータテーブルは、
図2に示すように、或る業務基盤システム(メインシステム)に付随する複数の業務システム(サブシステム)の各々についての以下のデータを含むレコード(本発明の第一のデータセットに相当)を格納したものである。
・業務システムを識別するためのシステム識別データ
※例えば、業務システムのシステム名称(例えば
図2の「システム」と題した欄に示
されている文字など)に関する文字データや、当該文字データと紐付くID、など
・業務システムで対象とする業務に含まれる作業を識別するための作業識別データ
※例えば、業務システムで対象とする業務に含まれる作業の作業名称(例えば
図2の
「目的」と題した欄に示されている文字など)に関する文字データや、当該文字デー
タと紐付くID、など
・作業の状況を識別するための作業状況識別データ
※例えば、作業の状況の状況名称(例えば
図2の「状況」と題した欄に示されている
文字など)に関する文字データや、当該文字データと紐づくID、など
【0027】
なお、随時作業表示マスタデータテーブルのレコードは、更に以下のデータを含ませることが可能な(又は含ませた)ものでもよい。
・作業又は作業の状況について重要なものであることを識別するための重要性識別データ
※例えば、所定の数値(例えば0や1など)など
・データの表示の仕方に関する表示態様設定データ
※例えば、データをモニタ114に表示させたときの、「文字及び/又は文字の背景
」の色、文字の背景の模様、「文字及び/又は文字の背景」の点滅、又はこれらの組
み合わせ、などを設定するためのもの
【0028】
ここで、随時作業表示マスタデータテーブルの各レコードに設定される各データは、ユーザ毎に任意に変更可能である。
【0029】
図1に戻り、業務データ記憶部306bは、業務データテーブル(例えば、各業務システムでの更新処理時に作成されたもの、など)を格納するためのものである。業務データテーブルは、オペレータが業務システムを用いて行った作業の状況を複数の業務システムを対象として纏めて管理するためのものであって、
図3に示すように、以下のデータを含むレコード(本発明の業務データセットに相当)を格納したものである。
・人の属性を識別するための属性識別データ
※例えば、或る企業に属する従業員が配属されている支店の名称(例えば
図3の「担
当支店」と題した欄に示されている文字など)に関する文字データや、当該文字デー
タと紐付くIDなど
・取引先を識別するための取引先識別データ
※例えば、或る企業の或る支店の取引先となっている企業又は個人の名称(例えば図
3の「取引先」と題した欄に示されている文字など)に関する文字データや、当該文
字データと紐付くIDなど
・システム識別データ
・作業識別データ
・作業状況識別データ
・人を識別するための人識別データ
※例えば、或る企業に属する従業員の名前(例えば
図3の「担当者」と題した欄に示
されている文字など)に関する文字データや、当該文字データと紐付くIDなど
【0030】
なお、業務データテーブルのレコードは、更に、作業の状況について個別で処理すべきものであることを識別するための個別識別データ(例えば、所定の数値(例えば0や1など)など)を含ませることが可能な(又は含ませた)ものでもよい。
【0031】
図1に戻り、定期作業項目マスタデータ記憶部306cは、定期作業項目マスタデータテーブルを格納するためのものである。定期作業項目マスタデータテーブルは、
図4に示すように、システム識別データと作業識別データとを含む、複数の業務システムの各々についてのレコード(本発明の第二のデータセットに相当)を格納したものである。なお、定期作業項目マスタデータテーブルのレコードに設定される各データは、ユーザ毎に任意に変更可能である。
【0032】
図1に戻り、定期作業項目内訳マスタデータ記憶部306dは、定期作業項目内訳マスタデータテーブルを格納するためのものである。定期作業項目内訳マスタデータテーブルは、
図5に示すように、システム識別データと作業識別データと作業内容を識別するための内容識別データ(作業内容の名称(例えば、
図5の「状況」と題した欄に示されている文字など)に関する文字データや、当該文字データと紐づくIDなど)とを含む、複数の業務システムの各々についてのレコード(本発明の第三のデータセットに相当)を格納したものである。なお、定期作業項目内訳マスタデータテーブルのレコードに設定される各データは、ユーザ毎に任意に変更可能である。
【0033】
図1に戻り、Webサーバ200は、制御部202と通信インターフェース部204と記憶部206とを備え、PC100およびDBサーバ300とネットワーク400を介して通信可能に接続されている。
【0034】
制御部202は、Webサーバ200を統括的に制御するCPU等である。制御部202は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。制御部202は、機能概念的に抽出部202a及び表示実行部202bを備えている。
【0035】
抽出部202aは、本発明の抽出・表示実行手段に含まれるものであり、オペレータに対応する属性識別データ及び/又は人識別データと随時作業表示マスタデータテーブルのレコードとの組み合わせを抽出条件として、業務データテーブルから、当該組み合わせを含むレコードを抽出すると共に、その抽出件数をカウントする。なお、抽出部202aは、更に、抽出したレコードであって個別識別データが含まれているものの件数(個別件数)をカウントしてもよい。
【0036】
抽出部202aは、定期作業項目マスタデータテーブルから、オペレータにより選択されたシステム識別データを含むレコードを抽出する。また、抽出部202aは、定期作業項目内訳マスタデータテーブルから、オペレータにより選択されたシステム識別データと作業識別データとの組み合わせを含むレコードを抽出する。
【0037】
表示実行部202bは、本発明の抽出・表示実行手段に含まれるものであり、抽出部202aで抽出したレコード及びカウントした抽出件数をモニタ114に表示する。なお、表示実行部202bは、抽出部202aで抽出したレコードに対応する随時作業表示マスタデータテーブルのレコードを特定し、特定したレコードに重要性識別データが含まれている場合には、当該抽出したレコード及び抽出件数を、当該特定したレコードに含まれている表示態様設定データ(例えば、データをモニタ114に表示させたときの、「文字及び/又は文字の背景」の色、文字の背景の模様、「文字及び/又は文字の背景」の点滅、又はこれらの組み合わせ、などを設定するためのもの)で特定される表示の仕方でモニタ114に表示してもよい。また、表示実行部202bは、抽出部202aで抽出したレコードに対応する随時作業表示マスタデータテーブルのレコードを特定し、特定したレコードに一括識別データが含まれている場合には、更に、所定の識別マーク(例えば、黒丸“●”など)をモニタ114に表示してもよい。また、表示実行部202bは、抽出部202aで抽出したレコードに対応する随時作業表示マスタデータテーブルのレコードを特定し、特定したレコードに一括識別データが含まれている場合には、更に、抽出部202aでカウントした個別件数と、抽出件数から当該個別件数を差し引いた数とをモニタ114に表示してもよい。
【0038】
表示実行部202bは、オペレータにより選択されたシステム識別データと作業識別データと内容識別データとに基づいて、当該システム識別データで特定される業務システムに備わっている「当該作業識別データで特定される作業を支援するための機能」によって提供される「当該内容識別データで特定される作業内容を取り扱うための処理画面」をモニタ114に表示する。
【0039】
[2.画面構成]
ここでは、本実施形態における画面の構成の一例について、
図6から
図10を参照して説明する。
【0040】
図6は、融資ポータル画面(例えばWeb画面)の一例を示す図である。
図6に示す融資ポータル画面は、主に、オペレータに所望の業務システムを選択させるための複数のシステム選択ボタンや、オペレータに所望の作業を選択させるための作業選択ボタン、抽出部202aにより得られた処理結果などを表示するための表示領域などを備えている。
【0041】
図7は、総合顧客検索画面(例えばWeb画面)の一例を示す図である。総合顧客検索画面は、
図6に示す融資ポータル画面の表示領域に表示されている第3行目の行をオペレータが選択した場合に表示されるものである。
【0042】
図8は、作業目的マスタ画面(例えばWeb画面)の一例を示す図である。作業目的マスタ画面は、
図6に示す融資ポータル画面においてオペレータが「格付査定」と題したシステム選択ボタンを押し、続いて当該融資ポータル画面の作業選択ボタンを押した場合に表示されるものである。
【0043】
図9は、融資ポータル画面(例えばWeb画面)の一例を示す図である。
図9に示す融資ポータル画面は、オペレータが当該融資ポータル画面の「格付査定」と題したシステム選択ボタンを押し、続いて当該融資ポータル画面の作業選択ボタンを押し、そして、表示された
図8に示す作業目的マスタ画面の「金融庁検査」と題した行を選択した場合に表示されるものである。
【0044】
図10は、融資ポータル画面(例えばWeb画面)の一例を示す図である。
図10に示す融資ポータル画面は、オペレータが当該融資ポータル画面の「償却」と題したシステム選択ボタンを押し、続いて作業選択ボタンを押し、そして、表示された作業目的マスタ画面(具体的には、
図8に示す作業目的マスタ画面において、「金融庁検査」、「日銀考査」、「銀行法24条報告」、及び「制度検証」が、「区分登録」、「償却予定額算出」、「オフバランス残高管理」、及び「リエンタ処理(償却)」に入れ替ったもの)の「オフバランス残高管理」と題した行を選択した場合に表示されるものである。
【0045】
[3.処理]
ここでは、本実施形態に係る各処理の一例について、
図11〜
図16等を参照して詳細に説明する。なお、以下の各処理の説明においては、融資ポータル画面(
図6参照)がオペレータ(PC100を操作する者)の操作によりモニタ114に表示された状態であり、且つ、当該オペレータに対応する属性識別データ及び/又は人識別データが取得された状態であることを前提とする。また、作業管理システムを構成する各装置間で行われるデータ通信(例えばPC100からWebサーバ200へのリクエストの送信や、Webサーバ200からPC100へのレスポンスの返信など)などのWebシステムにおける基本的処理に関する説明は、省略する。
【0046】
[3−1.コントロール処理]
ここでは、本実施形態に係るコントロール処理の一例について、詳細に説明する。
【0047】
まず、融資ポータル画面内の作業選択ボタンが押されると、制御部202は、融資ポータル画面内の押された状態のシステム選択ボタンを特定する。
【0048】
つぎに、システム選択ボタンを特定できなかった場合には、制御部202は、随時作業表示マスタデータテーブル(
図2参照)内の全てのレコードをコピーして随時作業表示ワークテーブルに格納し、抽出部202aに、後述する随時作業表示処理の実行開始を指示する。これにより、オペレータがシステム選択ボタンを押さずに作業選択ボタンを押したときには、複数の業務システム全体を対象とした随時作業のタスク表示が実行されることになる。
【0049】
また、システム選択ボタンを特定できた場合には、制御部202は、当該特定したシステム選択ボタンに対応するシステム識別データを保持し、当該システム識別データを抽出部202aに渡して抽出部202aに定期作業項目マスタデータテーブル(
図4参照)から当該システム識別データと紐付く全ての作業識別データを抽出させ、抽出部202aから当該抽出の結果を受け取ると、
図8に示す作業目的マスタ画面(少なくとも、「随時」という文字と、「随時作業全般」という文字と、「定期」という文字と、抽出部202aが抽出した全ての作業識別データとが表示されているもの)をモニタ114に表示する。
【0050】
つぎに、作業目的マスタ画面内の「随時」の行が選択されると、制御部202は、随時作業表示マスタデータテーブル内の上記保持したシステム識別データと紐付く全てのレコードをコピーして随時作業表示ワークテーブルに格納し、抽出部202aに、後述する随時作業表示処理の実行開始を指示する。これにより、個別の業務システムを対象とした随時作業のタスク表示が実行されることになる。
【0051】
また、作業目的マスタ画面内の「定期」の行が選択されると、制御部202は、当該選択された行に含まれる作業識別データを保持し、抽出部202aに、後述する定期作業表示処理の実行開始を指示する。これにより、個別の業務システムを対象とした定期作業のタスク表示が実行されることになる。
【0052】
[3−2.随時作業表示処理]
ここでは、本実施形態に係る随時作業表示処理の一例について、
図11等を参照して詳細に説明する。なお、本処理の説明においては、変数MとNが予め定義されており、且つ、これらには数値「1」が予め設定されていることを前提とする。
【0053】
まず、抽出部202aは、随時作業表示ワークテーブルの第M番目のレコードに含まれるシステム識別データと作業識別データと作業状況識別データと、オペレータに対応する属性識別データ及び/又は人識別データとの組み合わせを抽出条件として、業務データテーブル(
図3参照)から、当該組み合わせを含むレコードを抽出すると共に、その抽出件数をカウントする(ステップS1)。
【0054】
つぎに、抽出部202aは、変数Mをインクリメントする(ステップS2)。
【0055】
つぎに、抽出件数が0件である場合(ステップS3:「0件」)には、ステップS1に戻り、抽出件数が0件でない場合(ステップS3:「0件以外」)には、表示実行部202bは、ステップS1で抽出したレコードに含まれるシステム識別データ、作業識別データ、及び作業状況識別データと、ステップS1でカウントした抽出件数を、モニタ114に表示されている融資ポータル画面の表示領域に設定されているテーブルの第N行に表示する(ステップS4)。
【0056】
つぎに、表示実行部202bは、変数Nをインクリメントする(ステップS5)。
【0057】
そして、上述したステップS1〜ステップS5の処理が、随時作業表示ワークテーブルに格納されているレコードの数だけ繰返し実行される。
【0058】
例えば「○○支店」のメンバーであるオペレータが融資ポータル画面を開き、当該画面内のシステム選択ボタンは押さずに作業選択ボタンを押すと、上述した随時作業表示処理が実行され、その結果、
図12に示すテーブルが融資ポータル画面の表示領域に表示される(但し、随時作業表示マスタテーブルは
図2に示すものとし且つ業務データテーブルは
図3に示すものとする)。なお、オペレータが
図12に示すテーブルの例えば第1行を選択すると、表示実行部202bは、
図14に示すテーブルを含む画面をモニタ114に表示し、さらにオペレータが
図14に示すテーブルの所望の行を選択すると、表示実行部202bは、当該画面を、選択した取引先に関する取引先状況画面に遷移させる。
【0059】
また、例えば「△△支店」のメンバーであるオペレータが融資ポータル画面を開き、当該画面内のシステム選択ボタンは押さずに作業選択ボタンを押すと、上述した随時作業表示処理が実行され、その結果、
図13に示すテーブルが融資ポータル画面の表示領域に表示される(但し、随時作業表示マスタテーブルは
図2に示すものとし且つ業務データテーブルは
図3に示すものとする)。
【0060】
また、例えば「イさん」というオペレータが融資ポータル画面を開き、当該画面内のシステム選択ボタンは押さずに作業選択ボタンを押すと、上述した随時作業表示処理が実行され、その結果、
図15に示すテーブルが融資ポータル画面の表示領域に表示される(但し、随時作業表示マスタテーブルは
図2に示すものとし且つ業務データテーブルは
図3に示すものとする)。
【0061】
また、例えば「ロさん」というオペレータが融資ポータル画面を開き、当該画面内のシステム選択ボタンは押さずに作業選択ボタンを押すと、上述した随時作業表示処理が実行され、その結果、
図16に示すテーブルが融資ポータル画面の表示領域に表示される(但し、随時作業表示マスタテーブルは
図2に示すものとし且つ業務データテーブルは
図3に示すものとする)。
【0062】
なお、オペレータが所属している支店単位での件数表示と、オペレータ単位での件数表示を、例えば融資ポータル画面内に予め設けておいた切替ボタンの押下により切り替え可能としてもよい。
【0063】
ここで、随時作業表示マスタデータテーブルが、更に重要性識別データと表示態様設定データ(具体的には、データをモニタ114に表示させたときの、「文字及び/又は文字の背景」の色、文字の背景の模様、「文字及び/又は文字の背景」の点滅、又はこれらの組み合わせ、などを設定するためのもの)とを格納することが可能なものである場合、表示実行部202bは、ステップS4において以下の処理S4a〜S4cを実行してもよい。
[S4a]:ステップS1で抽出したレコードに含まれるシステム識別データと作業識別データと作業状況識別データとの組み合わせに対応する、随時作業表示ワークテーブルのレコードを特定する。
[S4b]:処理S4aで特定したレコードに重要性識別データが含まれている場合には、ステップS1で抽出したレコードに含まれるシステム識別データ、作業識別データ、及び作業状況識別データと、ステップS1でカウントした抽出件数とを、処理S4aで特定したレコードに含まれている表示態様設定データで特定される表示の仕方で、融資ポータル画面の表示領域に設定されているテーブルの第N行に表示する。
[S4c]:処理S4aで特定したレコードに重要性識別データが含まれていない場合には、ステップS1で抽出したレコードに含まれるシステム識別データ、作業識別データ、及び作業状況識別データと、ステップS1でカウントした抽出件数とを、デフォルトの表示設定(例えば黒字など)に従って、融資ポータル画面の表示領域に設定されているテーブルの第N行に表示する。
【0064】
また、随時作業表示マスタデータテーブルが、更に一括識別データと内訳表示識別データを格納することが可能なものであり、且つ、業務データテーブルが、更に個別識別データを格納することが可能なものである場合、抽出部202aはステップS1において以下の処理S1aを実行し、表示実行部202bはステップS4において以下の処理S4d〜S4iを実行してもよい。なお、上述した処理S4a〜S4cと以下の処理S4d〜S4iは、組み合わせて実行してもよい。
[S1a]:業務データテーブルから、抽出条件を満たすレコードを抽出すると共に、その抽出件数と、個別識別データが含まれているレコードの件数(個別件数)をカウントする。
[S4d]:ステップS1aで抽出したレコードに含まれるシステム識別データと作業識別データと作業状況識別データとの組み合わせに対応する、随時作業表示ワークテーブルのレコードを特定する。
[S4e]:処理S4dで特定したレコードに一括識別データが含まれており、且つ、ステップS1aでカウントした個別件数が0件であり、且つ、処理S4dで特定したレコードに内訳表示設定データが含まれていない場合には、ステップS1aで抽出したレコードに含まれるシステム識別データ、作業識別データ、及び作業状況識別データと、ステップS1aでカウントした抽出件数と、所定の識別マーク(例えば、黒丸“●”など)とを、融資ポータル画面の表示領域に設定されているテーブルの第N行に表示する。これにより、
図6に示すテーブルの第3行目や第4行目の表示が可能となる。
[S4f]:処理S4dで特定したレコードに一括識別データが含まれており、且つ、ステップS1aでカウントした個別件数が0件であり、且つ、処理S4dで特定したレコードに内訳表示設定データが含まれている場合には、ステップS1aで抽出したレコードに含まれるシステム識別データ、作業識別データ、及び作業状況識別データと、ステップS1aでカウントした個別件数(要するに0件)と、ステップS1aでカウントした抽出件数から当該個別件数を差し引いた数(要するに当該抽出件数そのもの)と、所定の識別マーク(例えば、黒丸“●”など)とを、融資ポータル画面の表示領域に設定されているテーブルの第N行に表示する。これにより、
図6に示すテーブルの第16行目の表示が可能となる。
[S4g]:処理S4dで特定したレコードに一括識別データが含まれており、且つ、ステップS1aでカウントした個別件数がステップS1aでカウントした抽出件数と同じである場合には、ステップS1aで抽出したレコードに含まれるシステム識別データ、作業識別データ、及び作業状況識別データと、ステップS1aでカウントした個別件数と、ステップS1aでカウントした抽出件数から当該個別件数を差し引いた数(要するに0件)とを、融資ポータル画面の表示領域に表示されているテーブルの第N行に表示する。これにより、
図6に示すテーブルの第13行目や第18行目の表示が可能となる。
[S4h]:処理S4dで特定したレコードに一括識別データが含まれており、且つ、ステップS1aでカウントした個別件数がステップS1aでカウントした抽出件数と同じでない場合には、ステップS1aで抽出したレコードに含まれるシステム識別データ、作業識別データ、及び作業状況識別データと、ステップS1aでカウントした個別件数と、ステップS1aでカウントした抽出件数から当該個別件数を差し引いた数と、所定の識別マーク(例えば、黒丸“●”など)とを、融資ポータル画面の表示領域に表示されているテーブルの第N行に表示する。これにより、
図6に示すテーブルの第12行目や第14行目、第15行目、第17行目の表示が可能となる。
[S4i]:処理S4dで特定したレコードに一括識別データが含まれていない場合には、ステップS1aで抽出したレコードに含まれるシステム識別データ、作業識別データ、及び作業状況識別データと、ステップS1aでカウントした抽出件数とを、融資ポータル画面の表示領域に表示されているテーブルの第N行に表示する。これにより、
図6に示すテーブルの第1行目などの表示が可能となる。
【0065】
[3−3.定期作業表示処理]
ここでは、本実施形態に係る定期作業表示処理の一例について、図を適宜参照して詳細に説明する。
【0066】
まず、抽出部202aは、上記保持したシステム識別データ及び上記保持した作業識別データの組み合わせを抽出条件として、定期作業項目内訳マスタデータテーブル(
図5参照)から、当該組み合わせ含むレコードを抽出する。
【0067】
つぎに、表示実行部202bは、抽出部202aで抽出したレコードを、モニタ114に表示されている融資ポータル画面の表示領域に設定されているテーブルに表示する。
【0068】
例えばオペレータが、融資ポータル画面を開き、当該画面内の「格付査定」と題したシステム選択ボタンを押してから作業選択ボタンを押し(
図6参照)、続いて、作業マスタ画面(
図8参照)内の「金融庁検査」の行を選択すると、上述した定期作業表示処理が実行され、その結果、融資ポータル画面の表示領域は
図9に示すものとなる(但し、定期作業項目マスタデータテーブルは
図4に示すものとし且つ定期作業項目内訳マスタデータテーブルは
図5に示すものとする)。なお、オペレータが
図9に示すテーブルの例えば第1行を選択すると、表示実行部202bは、選択された行に含まれる内容識別データと、上記保持したシステム識別データ及び上記保持した作業識別データとに基づいて、当該システム識別データで特定される業務システムに備わっている「当該作業識別データで特定される作業を支援するための機能」によって提供される「当該内容識別データで特定される作業内容を取り扱うための処理画面」を、モニタ114に表示する。
【0069】
また、例えばオペレータが、融資ポータル画面を開き、当該画面内の「償却」と題したシステム選択ボタンを押してから作業選択ボタンを押し(
図10参照)、続いて、作業マスタ画面内の「オフバランス残高管理」の行を選択すると、上述した定期作業表示処理が実行され、その結果、融資ポータル画面の表示領域は
図10に示すものとなる(但し、定期作業項目マスタデータテーブルは
図4に示すものとし且つ定期作業項目内訳マスタデータテーブルは
図5に示すものとする)。
【0070】
[4.実施形態のまとめ、および他の実施形態]
以上、本実施形態によれば、Webサーバ200は、随時作業表示マスタデータテーブル(
図2参照)のレコードのそれぞれと、オペレータの支店名データであって予め指定されたもの及び/又はオペレータの名前データであって予め指定されたものと、の組み合わせを抽出条件として、各抽出条件ごとに、業務データテーブル(
図3参照)から、各組み合わせを含む(各抽出条件を満たす)レコードを抽出すると共にその抽出件数をカウントし、当該抽出したレコード(当該レコードに含まれる各データ)及び当該カウントした抽出件数をモニタ114に表示する(
図6参照)。これにより、複数の業務システム全体を対象とした残作業の一括管理を実現することができる。
【0071】
また、本実施形態によれば、随時作業表示マスタデータテーブルのレコードが、更に重要性識別データと表示態様設定データ(例えば、データをモニタ114に表示させたときの、「文字及び/又は文字の背景」の色、文字の背景の模様、「文字及び/又は文字の背景」の点滅、又はこれらの組み合わせ、などを設定するためのもの)とを含ませることが可能なものである場合には、Webサーバ200は、抽出した業務データテーブルのレコードに対応する随時作業表示マスタデータテーブルのレコードを特定し、特定したレコードに重要性識別データが含まれている場合には、当該業務データテーブルのレコード及び抽出件数を、当該特定したレコードに含まれている表示態様設定データで特定される表示の仕方でモニタ114に表示してもよい。これにより、重要な残作業を一目で把握することが可能となる。
【0072】
また、本実施形態によれば、随時作業表示マスタデータテーブルのレコードが、更に一括識別データを含ませることが可能なものである場合には、Webサーバ200は、抽出した業務データテーブルのレコードに対応する随時作業表示マスタデータテーブルのレコードを特定し、特定したレコードに一括識別データが含まれている場合には、更に所定の識別マーク(例えば黒丸“●”など)をモニタ114に表示してもよい。これにより、一括で処理が可能な残作業を一目で把握することが可能となる。なお、業務データテーブルのレコードが、更に、個別識別データを含ませることが可能なものである場合には、Webサーバ200は、更に、抽出した業務データテーブルのレコードであって個別識別データが含まれているものの件数をカウントし、そして、当該抽出した業務データテーブルのレコードに対応する随時作業表示マスタデータテーブルのレコードを特定し、特定したレコードに一括識別データが含まれている場合には、更に、当該カウントした件数と、抽出件数から当該件数を差し引いた数とをモニタ114に表示してもよい。これにより、一括で処理が可能な残作業と個別で処理すべき残作業を一目で把握することが可能となる。
【0073】
また、本実施形態によれば、Webサーバ200は、定期作業項目マスタデータテーブルから、オペレータにより指定されたシステム識別データと紐づく全ての作業識別データを抽出し、当該抽出した作業識別データをモニタ114に表示し、オペレータが所望の作業識別データを指定すると、Webサーバ200は、定期作業項目内訳マスタデータテーブルから、オペレータにより指定されたシステム識別データと作業識別データとの組み合わせに紐づく全ての内容識別データを抽出し、当該抽出した内容識別データをモニタ114に表示し、そして、オペレータが所望の内容識別データを指定すると、Webサーバ200は、オペレータにより指定されたシステム識別データと作業識別データと内容識別データとに基づいて、当該システム識別データで特定される業務システムに備わっている「当該作業識別データで特定される作業を支援するための機能」によって提供される「当該内容識別データで特定される作業内容を取り扱うための処理画面」をモニタ114に表示してもよい。これにより、業務システム毎の定期作業のタスク表示を行うことが出来ると共に、そのタスクの実行へスムースに移行することが可能となる。
【0074】
ここで、大きな業務(例えば金融機関における融資業務など)については、複数システムの集合体であることが多いのが現状であり、また、企業などとしては、全システムを導入し全体の最適化を実現するのが理想であるが、企業などでは、運用レベルや投資コスト、さらには、マーケットの変化に因り必要な業務機能と不要な業務機能の入れ替わりが多く発生すること、等を考慮して、システムの一部導入や段階的導入を選択する場合が多い。
そこで、本実施形態では、全体を一つのシステムのように制御するために、「業務基盤システム+各サブシステム」という構成をとっている。
また、本実施形態によれば、複数の業務システムを横軸で捉えたポータル機能(残タスク、定期作業タスクの見える化)による業務効率化を図ることができる。具体的には、本実施形態によれば、複数の業務システム全体又は各業務システム毎の「しなければならない作業」(随時作業)のタスク表示を行うことにより、オペレータが効率よく作業を進めることが可能となる。また、本実施形態によれば、各業務システム毎の「定期的・随時的に行う作業」(定期作業)のタスク表示を行うことにより、オペレータによる作業漏れや手順間違えを防止し、延いてはシステムリスクを軽減することが可能となる。
なお、「業務基盤システム+サブシステム」(融資総合支援ソリューション)の金融業界以外の導入例として、例えば商社を中心とした、取引先企業が多い中・大企業などが挙げられる。当該中・大企業においては、取引先の与信状況を確認し、取引限度額を設定することで、取引先の倒産によるリスクを低減している。なお、この場合、顧客情報管理(サブシステム)では、取引先の属性情報を管理し、財務(サブシステム)では、決算書を取り込み、定量評価(点数化)を実施し、「格付査定」(サブシステム)では、財務システムで算出した定量評価と格付システムで登録する定性情報とにより、企業の評価を行っている。
【0075】
また、これまで本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0076】
例えば、上述した実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0077】
このほか、上記文献中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0078】
また、作業管理システムおよび当該作業管理システムを構成する各装置に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0079】
例えば、各装置が備える処理機能、特に制御部にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて各装置に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0080】
また、このコンピュータプログラムは、Webサーバ200に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0081】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto−Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu−ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0082】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0083】
記憶部に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、及び、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、及び、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0084】
また、作業管理システムを構成する各装置は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、Webサーバ200は、当該Webサーバ200に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0085】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。