特許第6546525号(P6546525)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6546525
(24)【登録日】2019年6月28日
(45)【発行日】2019年7月17日
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/00 20060101AFI20190705BHJP
   H01L 51/50 20060101ALI20190705BHJP
   H05B 33/02 20060101ALI20190705BHJP
   H05B 33/06 20060101ALI20190705BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20190705BHJP
【FI】
   G09F9/00 348Z
   H05B33/14 A
   H05B33/02
   H05B33/06
   G09F9/30 365
【請求項の数】4
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-251246(P2015-251246)
(22)【出願日】2015年12月24日
(65)【公開番号】特開2017-116698(P2017-116698A)
(43)【公開日】2017年6月29日
【審査請求日】2018年6月13日
(73)【特許権者】
【識別番号】502356528
【氏名又は名称】株式会社ジャパンディスプレイ
(74)【代理人】
【識別番号】110000154
【氏名又は名称】特許業務法人はるか国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小高 和浩
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 敏浩
(72)【発明者】
【氏名】古家 政光
【審査官】 村川 雄一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−015836(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0002385(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2015/0036300(US,A1)
【文献】 特開2012−215841(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0250139(US,A1)
【文献】 国際公開第2002/029770(WO,A1)
【文献】 特表2014−512556(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F9/00−9/46
H01L27/32
H05B33/00−33/28
G02F1/1333
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁基板と、前記絶縁基板上に設けられ、複数の単位画素それぞれで輝度が制御されて発光する自発光素子層とを有する回路層が配置され、
前記回路層は、画像表示を行う表示領域と、前記表示領域よりも外側の額縁領域とを備え、
前記絶縁基板は、前記額縁領域よりも外側において前記回路層の裏側に折り返して配置される外部領域を備え、
前記自発光素子層は、有機層と、前記有機層の下層に設けられる下部電極と、前記有機層の上層に設けられる上部電極とを備え、
前記上部電極は、前記表示領域から前記外部領域に延びて形成され、前記外部領域に給電部と電気的に接続されるコンタクト部を複数有し、
複数の前記コンタクト部は、導電部材を介して互いに電気的に接続されることを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記絶縁基板は、前記外部領域を複数有し、
前記導電部材は、折り返された前記複数の外部領域を互いに貼り付け、かつ、前記複数のコンタクト部を互いに電気的に接続する導電テープであることを特徴とする請求項に記載の表示装置。
【請求項3】
前記外部領域は切れ目を有し、
折り返された前記外部領域が、前記外部領域のうち前記切れ目により分離される部分により挟み込まれ、前記外部領域の折り返し状態が保持されることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項4】
前記絶縁基板は、可撓性を有するフィルムであることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画像表示をする表示領域と、表示領域の外側の額縁領域とを備える表示装置を構成する基板として、折り曲げ可能な基板が知られている。特許文献1には、基板の4辺を折り曲げることにより、狭額縁化を図る技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012−128006号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
表示装置の額縁領域には、外部の電源からフレキシブル配線基板等を介して表示領域に電力を供給するためのコンタクト部が設けられる場合がある。このコンタクト部の面積が大きいほど低抵抗化の観点より好ましいが、コンタクト部の面積を大きくするとそれに伴い額縁領域を広くする必要が生じてしまう。
【0005】
本発明は、コンタクト部の低抵抗化を図ると共に、狭額縁化を実現可能な表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様の表示装置は、絶縁基板と、前記絶縁基板上に設けられ、複数の単位画素それぞれで輝度が制御されて発光する自発光素子層とを有する回路層が配置され、前記回路層は、画像表示を行う表示領域と、前記表示領域よりも外側の額縁領域とを備え、前記絶縁基板は、前記額縁領域よりも外側において前記回路層の裏側に折り返して配置される外部領域を備え、前記自発光素子層は、有機層と、前記有機層の下層に設けられる下部電極と、前記有機層の上層に設けられる上部電極とを備え、前記上部電極は、前記表示領域から前記外部領域に延びて形成され、前記外部領域に給電部と電気的に接続されるコンタクト部を有することを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】第1実施形態に係る表示装置を示す平面図である。
図2】第1実施形態に係る表示装置のポリイミドフィルムを展開した状態を示す展開平面図である。
図3】第1実施形態に係る表示装置を模式的に示す模式断面図であって、図2のA−A断面図である。
図4】第1実施形態に係る表示装置を裏側から見た図であって、ポリイミドフィルムの折り返し工程について説明する図である。
図5】第1実施形態に係る表示装置を裏側から見た図であって、ポリイミドフィルムの折り返し工程について説明する図である。
図6】第2実施形態に係る表示装置のポリイミドフィルムを展開した状態を示す展開平面図である。
図7】第2実施形態におけるポリイミドフィルムの折り返し曲げ工程について説明する図である。
図8】第3実施形態に係る表示装置のポリイミドフィルムを展開した状態を示す展開平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に、本発明の第1〜第3実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、開示はあくまで一例にすぎず、当業者において、発明の主旨を保っての適宜変更について容易に想到し得るものについては、当然に本発明の範囲に含有されるものである。また、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。
【0009】
まず、図1図3を参照して、第1実施形態に係る表示装置について説明する。図1は、第1実施形態に係る表示装置を示す平面図である。図2は、第1実施形態に係る表示装置のポリイミドフィルムを展開した状態を示す展開平面図である。図3は、第1実施形態に係る表示装置を模式的に示す模式断面図であって、図2のA−A断面図である。
【0010】
図1に示すように、表示装置100は、画像表示をする表示領域Mと、表示領域Mの外側の額縁領域Nとを有する。表示領域Mには複数の単位画素がマトリクス状に配置されている。
【0011】
表示装置100は、可撓性を有し、折り曲げ可能な絶縁基板としてのポリイミドフィルム11上に複数の層が積層される構造を有する。また、図2に示すように、ポリイミドフィルム11は、展開した状態において、額縁領域Nよりもさらに外側に外部領域Oを有する構成となっている。
【0012】
第1実施形態においては、外部領域Oとして、表示領域Mの左右側にそれぞれ設けられる外部領域O1、O2、表示領域Mの上側に設けられる外部領域O3、表示領域Mの下側に設けられる外部領域O4を有する構成とした。外部領域O4には、ドライバIC(Integrated Circuit)51、及び不図示のフレキシブル配線基板(FPC、Flexible Printed Circuits)等が電気的に接続される端子52が実装されている。
【0013】
図3に示すように、表示装置100は、薄膜トランジスタ等を備えるTFT(Thin Film Transistor)基板10と、TFT基板10に対向して設けられる対向基板20とを有する。対向基板20は、TFT基板10の縁に沿って形成されるシール部材30と、シール部材30に囲まれる領域に充填される充填材40とを介して、TFT基板10に対して貼り付けられている。
【0014】
TFT基板10は、上述したポリイミドフィルム11と、絶縁膜12と、自発光素子層13と、自発光素子層13を封止する封止膜15とを有する。
【0015】
自発光素子層13は、画素を構成する複数の単位画素それぞれで輝度が制御されて発光する層である。自発光素子層13は、少なくとも表示領域Mに設けられ、有機EL(Erectro Luminescence)層13aと、有機EL層13aの下層に設けられる下部電極としてのアノード電極13bと、有機EL層の上層に設けられる上部電極としてのカソード電極13cとを含む層である。なお、第1実施形態においては、上部電極をカソード電極とし、下部電極をアノード電極としたが、これに限られるものではなく、上部電極をアノード電極として、下部電極をカソード電極としてもよい。
【0016】
有機EL層13aのうちアノード電極13bを覆う領域が発光領域となり、バンク層17によってカソード電極13cと離間される領域が非発光領域となる。有機EL層13aは、陰極側から陽極側に向けて順に、電子輸送層、発光層、ホール輸送層を積層配置して構成される。アノード電極13bとカソード電極13cに直流電圧が印加されると、カソード電極13cから注入されたホールがホール輸送層を経由し、一方、アノード電極13bから注入された電子が電子輸送層を経由して、それぞれ有機EL層13aに到達し、電子とホールが再結合する。このような電子とホールの再結合により、有機EL層13aは、所定の波長の発光を行う。
【0017】
また、表示装置100においては、図3に示すように、カソード電極13cは、ポリイミドフィルム11の外部領域Oまで延びて形成される。カソード電極13cは、封止膜15によって被覆されているが、外部領域O4において封止膜15に被覆されず露出したコンタクト部C(C1〜C4)を有する。コンタクト部Cは、外部に設けられる給電部に電気的に接続されて、表示領域Mに電力を供給する役割を担うものである。
【0018】
第1実施形態においては、図2に示すように、ポリイミドフィルム11のうち、外部領域O1にコンタクト部C1を設け、外部領域O2にコンタクト部C2を設け、外部領域O3にコンタクト部C3、C4を設ける構成とした。第1実施形態においては、外部領域O1、O2に設けられるコンタクト部C1、C2を介して表示領域Mへの給電を行う。
【0019】
一方、図3に示すように、対向基板20は、ガラス基板21と、ガラス基板21の下層に設けられるカラーフィルタ23と、カラーフィルタ23の周辺に設けられるブラックマトリクス25とを有する。なお、第1実施形態においては、ガラス基板21を用いる構成について説明するが、これに限られるものではなく、可撓性を有するフィルム等を用いてもよい。
【0020】
カラーフィルタ23は、表示領域Mに配置される単位画素毎に区分されて設けられ、特定の波長の光を吸収し、他の波長の光を透過する。カラーフィルタ23としては、例えば赤R、緑G、青Bの着色がされたものを用いるとよい。ブラックマトリクス25は、各色のカラーフィルタ23を囲むようにマトリクス状に形成され、自発光素子層13からの光を遮光する。
【0021】
次に、図4図5を参照して、ポリイミドフィルム11の折り返しについて説明する。第1実施形態においては、外部領域OをTFT基板10の裏側に折り返す構成を採用することにより狭額縁化を図っている。図4及び図5は、第1実施形態に係る表示装置を裏側から見た図であって、ポリイミドフィルムの折り返し工程について説明する図である。図4(a)は、ポリイミドフィルムを展開した表示装置100を裏側から見た図である。すなわち、図4(a)は、図2に示す表示装置100を裏側から見た図である。図4図5中の破線は、コンタクト部を透視したものを示す。
【0022】
まず、外部領域O1及び外部領域O2をTFT基板10の裏側に折り返し、図4(b)に示す状態にする。図4(b)の状態において、コンタクト部C1、C2は、表示領域Mの表示面側と反対側を向いた状態となる。さらに、外部領域O3をTFT基板10の裏側に折り返して図4(c)に示す状態にする。図4(c)に示す状態において、コンタクト部C3、C4は、表示領域Mの表示面側とは反対側を向いた状態となる。
【0023】
次に、外部領域O3に設けられ、互いに隣り合うコンタクト部C3とコンタクト部C4を、導電テープを用いて電気的に接続する。導電テープとしては両面テープを用いるとよい。なお、第1実施形態においては導電テープを用いたが、これに限られるものではなく、通電可能でかつ接着可能なものであればよく、例えば導電性の接着剤を用いてもよい。
【0024】
さらに、コンタクト部C2とコンタクト部C4とが重なり合い、コンタクト部C1とコンタクト部C3とが重なり合うように、外部領域O4をTFT基板10の裏側に折り返す。折り返された外部領域O4は、両面テープである導電テープ60(図5(a)参照)により外部領域O3に貼り付けられる。両面テープにより、外部領域O3と外部領域O4が固定されるため、外部領域O1〜O4を折り返した状態が保持される(図5(b)参照)。
【0025】
また、コンタクト部C1〜C4は、抵抗の小さな導電テープ60で互いに電気的に接続されることとなり、電位が略同じ(共通電位)状態となる。そのため、金属等を介してコンタクト部を電気的に接続する場合と比較して、低抵抗化を図ることができる。その結果、電圧降下によって生じる輝度傾斜を抑制することができる。
【0026】
以上説明したように、第1実施形態においては、カソード電極13cのコンタクト部C1〜C4を額縁領域Nよりも外側(対向基板20に対向する領域以外の領域)に配置する構成を採用したため、コンタクト部C1〜C4を額縁領域Nに配置する構成と比較して、狭額縁化を図ることができる。また、額縁領域Nの幅に関わらず、カソード電極13cのコンタクト部C1〜C4の面積を大きくとることができるため、低抵抗化を図ることができる。
【0027】
なお、外部領域Oの形状については、図に示すものに限られるものではない。例えば、外部領域O1、O2のうちコンタクト部C1、C2が配置される部分以外の領域については取り除いた形状にしても構わない。また、ポリイミドフィルム11を折り曲げやすくするように適宜スリットや切り欠きを形成してもよい。
【0028】
また、カソード電極同士を通電するために、図3に示すように信号配線層としてアルミ配線19を設けてもよい。厚みのあるアルミ配線19を通じて通電することで、低抵抗化を図ることができる。なお、アルミの腐食等を抑制するため、アルミ配線19にITO(Indium Tin Oxide)層を被覆してもよい。
【0029】
次に、図6図7を参照して、第2実施形態に係る表示装置200について説明する。図6は、第2実施形態に係る表示装置のポリイミドフィルムを展開した状態を示す展開平面図である。図7は、ポリイミドフィルムの折り返し工程について説明する図である。なお、第2実施形態において、第1実施形態と同様の構成については同じ符号を用いてその説明は省略する。図7(c)、図7(d)中の破線は、コンタクト部を透視したものを示す。
【0030】
図6に示すように、表示装置200は、第1実施形態に係る表示装置100と同様に、表示領域Mと、表示領域Mの外側の額縁領域Nとを有する。また、第2実施形態のポリイミドフィルム11は、額縁領域Nよりもさらに外側に外部領域Oを有する。外部領域Oは、表示領域Mの左右側にそれぞれ設けられる外部領域O1、O2、表示領域Mの上側に設けられる外部領域O3、表示領域Mの下側に設けられる外部領域O4を有する。
【0031】
また、ポリイミドフィルム11の外部領域O1には、切れ目L1、L2が設けられ、外部領域O2には、切れ目L3、L4が設けられる。また、外部領域O1と外部領域O4の境目には、切れ目L5が設けられ、外部領域O2と外部領域O4の境目には切れ目L6が設けられる。また、外部領域O1と外部領域O3の境目には切れ目L7が設けられ、外部領域O2と外部領域O3との境目には切れ目L8が設けられる。
【0032】
図7(a)〜図7(d)を参照して、第2実施形態のポリイミドフィルム11の折り返しについて説明する。
【0033】
まず、外部領域O1及び外部領域O2をTFT基板10の裏面側に折り返す。その状態を図7(a)に示す。図7(b)は、図7(a)に示す表示装置200を裏側から見た図である。図7(c)、図7(d)も同様に、表示装置を裏側から見た図である。
【0034】
次に、図7(c)に示すように、外部領域O4をTFT基板10の裏側に折り返す。この際に、外部領域O1のうち切れ目L2により形成される切れ目端部E1を外部領域O1と外部領域O4のうち切れ目L5により分離される部分で挟み込む。同様に、外部領域O2のうち切れ目L4により形成される切れ目端部E2を外部領域O2と外部領域O4のうち切れ目L6により分離される部分で挟み込む。これにより、外部領域O4の折り返し状態が保持される。
【0035】
さらに、図7(d)に示すように、外部領域O3をTFT基板10の裏側に折り返す。この際に、外部領域O1のうち切れ目L1により形成される切れ目端部E3を外部領域O1と外部領域O3のうち切れ目L7により分離される部分で挟み込む。同様に、外部領域O2のうち切れ目L3により形成される切れ目端部E4を外部領域O2と外部領域O3のうち切れ目L8により分離される部分で挟み込む。これにより、外部領域O3の折り返し状態が保持される。
【0036】
以上説明したように、第2実施形態の構成においては、両面テープや接着剤等を用いることなく、外部領域OがTFT基板10の裏側に折り返された状態が保持される。なお、第2実施形態においても、外部領域Oを折り返した状態でコンタクト部C1とコンタクト部C2が電気的に接続されるように、導電テープ等を貼り付けてもよい。ただし、第2実施形態においては、上述のようにポリイミドフィルム11に複数の切れ目を形成することで外部領域Oの折り返し状態が保持されるような構成としたので、導電テープとして両面テープを用いる必要はない。
【0037】
なお、ポリイミドフィルム11への切れ目については、第2実施形態で示したものに限られるものではなく、折り返したポリイミドフィルム11をテープ等を用いることなく、折り返し状態を保持するように形成されるものであればよく、その数、大きさ、位置は適宜選択してよい。
【0038】
次に、図8を参照して、第3実施形態に係る表示装置300について説明する。図8は、第3実施形態に係る表示装置のポリイミドフィルムを展開した状態を示す展開平面図である。第3実施形態においては、ポリイミドフィルム11の形状を除いて、他の構成については第1実施形態で説明したものと同様である。また、第3実施形態においては、ポリイミドフィルム11の折り返し方、コンタクト部Cの接続方法は、第1実施形態で説明した方法と同じであるため、その説明は省略する。
【0039】
図8に示すように、表示装置300は、画像を表示する表示領域Mと、表示領域Mの外側の額縁領域Nとを有する。また、ポリイミドフィルム11は、額縁領域Nよりもさらに外側に外部領域Oを有する。外部領域Oは、表示領域Mの左右側にそれぞれ設けられる外部領域O1、O2、表示領域Mの上側に設けられる外部領域O31、O32、表示領域Mの下側に設けられる外部領域O4を有する。
【0040】
第3実施形態のポリイミドフィルム11には、切り欠きD1が形成されることにより、外部領域O1と外部領域O4は離間する構成となっている。同様に、切り欠きD2が形成されることにより、外部領域O2と外部領域O4は離間する構成となっている。また、切り欠きD3が形成されることにより、外部領域O31と外部領域O32は離間する構成となっている。また、外部領域O1にはコンタクト部C1が設けられ、外部領域O2にはコンタクト部C2が設けられ、外部領域O31にはコンタクト部C3が設けられ、外部領域O32にはコンタクト部C4が設けられる。また、外部領域O4には、ドライバIC51、及びフレキシブル配線基板等に電気的に接続される端子52が実装されている。
【0041】
第3実施形態に係る表示装置においては、第1実施形態に係る表示装置と比較して、ポリイミドフィルム11の面積を少なくすることができるため、第1実施形態で説明した効果を得られることに加えて、さらなる装置の小型化、薄型化を図ることができる。
【0042】
ここで、第3実施形態のポリイミドフィルム11においては、図8に示すように、外部領域O31の幅w1と切り欠きD1の幅w3を同じ幅とした。同様に、外部領域O32の幅w2と切り欠きD2の幅w4を同じ幅とした。また、外部領域O4の幅w5と切り欠きD3の幅w6を同じ幅とした。このような構成を採用することにより、各外部領域が折り返された状態において、外部領域O31は切り欠きD1に嵌り、外部領域O32は切り欠きD2に嵌り、外部領域O4は切り欠きD3に嵌ることとなる。そのため、外部領域が互いに重なり合う部分が減るため、無駄な領域を削減でき、装置の薄型化を図ることができる。なお、幅w1=幅w3、幅w2=幅w4、幅w5=幅w6に限られるものではなく、幅w1≦幅w3、幅w2≦幅w4、幅w5≦幅w6を満たせば、上記のように、ポリイミドフィルム11の無駄な領域を削減し、装置の薄型化を期待できる。また、外部領域O31、O32、O4は、折り返された状態で、周辺領域Nの外側にはみ出さない寸法(長さ)であることが好ましい。
【0043】
なお、上記第1〜第3実施形態のポリイミドフィルムが本発明の絶縁基板に対応する構成であり、TFT基板が本発明の回路層に対応する構成であり、有機EL層が有機層に対応する構成であり、導電テープが導電部材に対応する構成である。
【符号の説明】
【0044】
10 TFT基板、11 ポリイミドフィルム、13 自発光素子層、13a 有機EL層、13b アノード電極、13c カソード電極、15 封止膜、17 バンク層、20 対向基板、21 ガラス基板、23 カラーフィルタ、25 ブラックマトリクス、30 シール部材、40 充填材、51 ICドライバ、52 端子、100,200,300 表示装置、M 表示領域、N 額縁領域、O1〜O4 外部領域、C1〜C4 コンタクト部、L1〜L10 切れ目、E1〜E4 切れ目端部、D1〜D3 切り欠き。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8