(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の一実施形態に係る覚醒維持装置付車両用シートS(以下、単に「車両用シートS」と記す)について、
図1乃至
図9を参照しながら説明する。
以下、覚醒維持装置Uを構成する装置駆動部5の配設部の一例としてシートバックに適用した場合について説明するが、当該装置駆動部5の配設部は、これに限定されるものではなく、シートクッションであってもよく、適宜変更することができる。
【0022】
図1乃至
図9は、本発明の一実施形態を示すものであって、
図1は覚醒維持装置付車両用シートの外観図、
図2はシートフレームの斜視図、
図3はシートバックフレームの背面図、
図4は覚醒維持装置を構成する支持ブラケットの取付状態説明図、
図5は覚醒維持装置を構成する装置駆動部の取付分解図、
図6は装置駆動部が搭載された受圧部材の斜視図、
図7はシートバックフレームの下面図、
図8は装置駆動部の取付位置とその効果を示す説明図、
図9は
図8のX部拡大図である。
また、
図10は、本発明の第二実施形態を示すものであって、覚醒維持装置の斜視説明図である。
更に、
図11は、本発明の第一及び第二実施形態の改変例を示すものであって、支持ブラケットの取付位置を示す説明図である。
なお、
図12乃至
図23は本発明の第三実施形態を示すものであって、
図12は事務椅子の外観図、
図13は駆動装置等の取付箇所を示す模式図、
図14は駆動装置の取付箇所を示す説明図、
図15は覚醒維持装置を構成する装置駆動部の取付分解図、
図16はモータケースとモータカバーとの組立状態を示す説明図、
図17はモータの配置状態を示す説明図、
図18はモータケースとモータカバーとの組立体を示す説明図、
図19は支持ブラケットへのモータケース及びモータカバーの取付工程を示す説明図、
図20は支持ブラケットへのモータケース及びモータカバーの取付状態を示す説明図、
図21はECUの取付箇所を示す説明図、
図22はECUの取付状態を示す説明図、
図23はECUの取付分解図である。
【0023】
≪第一実施形態≫
本実施形態においては、覚醒維持装置付シートとして、車両用シートSを選択した例を示す。つまり、本実施形態においては、覚醒維持装置Uを車両用シートSに搭載した例を示す。
本実施の形態に係る車両用シートSは、
図1で示すように、シートバックS1、シートクッションS2、図示しないヘッドレスト(ヘッドレスト固定部S3)より構成されている。
【0024】
図1及び
図2により、車両用シートSの全体構造について簡単に説明する。
車両用シートSの中には、骨格となるシートフレームF(
図2参照)が設けられている。このシートフレームFは、シートバックS1のフレームであるシートバックフレームF1と、シートクッションS2のフレームであるシートクッションフレームF2とから構成されている。
そして、シートクッションフレームF2とシートバックフレームF1とは、リクライニング機構Rを介して連結されている。
シートバックフレームF1及びシートクッションフレームF2の外側には、クッションパッドK1及びシートカバーK2が配設されており、これらによりシートバックS1及びシートクッションS2が構成されている。
【0025】
また、図示しないヘッドレストは、公知のヘッドレストであり、シートバックフレームF1の上方部に形成されたヘッドレスト固定部S3に固定されており、シートバックS1の上方において着座者の頭部を支持する。
【0026】
更に、シートクッションフレームF2は、略U字形状に樹脂成形された枠体であり、後方部分にあたる略U字開口部分は、その開口を架橋するように連結パイプPにより連結されている。
また、シートクッションフレームF2は、脚部(図示せず)で支持されており、この脚部には、スライド機構Jを構成するインナレールJ2が取り付けられ、車体フロアに設置されるアウタレールJ1との間で、前後に位置調整可能なスライド式に組み立てられている。
またの後端部は、リクライニング機構Rを介してシートバックフレーム1と連結されている。
【0027】
図2に示すように、本実施の形態において、シートバックフレームF1は、略矩形状の枠体となっており、2本のサイドフレーム15と上部フレーム16と、下部フレーム17と、を備えて構成されている。
2本(一対)のサイドフレーム15は、シートバック幅を構成するため、左右方向に離間して配設され、上下方向に延在するように配設されている。
そして、一対のサイドフレーム15の上端部側を連結する上部フレーム16が、サイドフレーム15から上方に延出している。なお、上部フレーム16は、一方のサイドフレーム15から上方に延設された後、屈曲し、他方のサイドフレーム15まで延設されている。
【0028】
閉断面形状(たとえば、断面が円形、矩形等)の部材からなる上部フレーム16は、
図2で示すように、略U字状に屈曲されている。
そして、上部フレーム16の側面部16aは、サイドフレーム15の側板15aに対して上下方向に沿って一部が重なるように配設され、この重なり部分においてサイドフレーム15に固着接合される。なお、本実施形態1では上部フレーム16は断面円形の管状部材によって形成されているが、断面が矩形の管状部材としてもよい。
【0029】
シートバックフレーム1の一部を構成するサイドフレーム15は、
図2で示すように、シートバックフレーム1の側面を構成する部材であり、平板状の側板15aと、この側板15aの前端部(乗物前方側に位置する端部)からU字型に内側へ屈曲し、折り返した前縁部15bと、後端部からL字型に内側へ屈曲した後縁部15cとを有している。
【0030】
また、シートバックフレーム1内(両側のサイドフレーム15の間)でシートバックフレーム1の内側領域には、シートバックのクッションパッドK1を後方から支える受圧部材20が配設されている。
この受圧部材20が、「荷重支持部」に相当する。
【0031】
本実施形態に係る受圧部材20は、樹脂を板状の略矩形状に形成した部材であり、この受圧部材20の裏側の上部側と下部側には、
図3で示されるように、上部ワイヤW1及び下部ワイヤW2を係止するための爪部23a,23bが各々複数形成されている。
【0032】
本実施形態に係る受圧部材20は、上部ワイヤW1及び下部ワイヤW2により支持されている。
すなわち、上部ワイヤW1及び下部ワイヤW2が両側のサイドフレーム15間に架設され、受圧部材20の裏側の上部側と下部側で、所定位置に形成された爪部23a,23bによって受圧部材20と係合し、受圧部材20を支持している。
上部ワイヤW1及び下部ワイヤW2は、ばね性を有するスチール線材から形成され、連結部である凹凸部が形成されている。
【0033】
さらに、上部ワイヤW1及び下部ワイヤW2は凹凸部が形成されていることによって、所定以上の荷重(衝突等による通常使用をはるかに超える荷重)によって大きく変形し、受圧部材20が、より多くの移動量をもって後方へ動いて着座者の身体をホールドするように構成されている。
【0034】
また、上部ワイヤW1、下部ワイヤW1のシートバックフレームF1への連結は、公知の方法で行われるとよいが、一例として、移動部材を使用して着座者の沈み込みをガイドする方法を以下、簡単に説明する。
この方法では、受圧部材20に係止された上部ワイヤW1の両端部は、両側のサイドフレーム15に設けられた軸支部(図示せず)に掛着されている。
一方、下部ワイヤW2の両端部は、例えば、移動部材(図示せず)に掛着されている。
本発明と直接的には関連しないため詳細な説明は省略するが、この移動部材とは、衝撃低減部材として用いられるものであり、後面衝突等により所定以上の衝撃荷重が受圧部材20に加わったときに、下部ワイヤW2を介して伝わる衝撃荷重により乗物後方に移動すると共に受圧部材20を後方へ移動させ、着座者を後方へ移動させるものである。
移動部材は、例えば、側板15aに回動可能に軸支されている。
そして、移動部材には、下部ワイヤW2が形成されるとともに、この下部ワイヤW2を付勢する引張コイルバネと連結される。
つまり、移動部材は、引張コイルバネと連結しており、下部ワイヤW2を介して受圧部材20をシートバックフレームF1の前方側に付勢するように構成されている。
【0035】
通常使用時において、移動部材はサイドフレーム15に当接し、引張りコイルばねによる上方向に加わる力を押し止め、移動部材が前方に移動(回動)しすぎることがないように移動(回動)範囲を制限している。
そして、後面衝突時においては、慣性で着座者が後方に移動しようとすると、この荷重が受圧部材20と、受圧部材20に係止された下部ワイヤW2を介して、移動部材(図示せず)を後方に移動(回動)させる方向に張力がかかる。このときの張力は、移動部材30を初期位置に留めている引張コイルばね(図示せず)を伸長させ、移動部材(図示せず)を後方に移動(回動)させるのに十分な荷重となる。そして、移動部材を後方に移動(回動)させることで、移動部材に掛着されている下部ワイヤW2が後方に移動し、それと共に下部ワイヤW2に係止されている受圧部材20と、受圧部材20に支持されているクッションパッドK1が後方に移動し、着座者をシートバックS1内に沈み込ませることができる。
なお、覚醒維持装置Uを搭載するために受圧部材20に形成される構成は、後に詳述する。
【0036】
<覚醒維持装置について>
次いで、覚醒維持装置Uについて説明する。
本実施形態に係る覚醒維持装置Uは、装置駆動部5と、電気結線6と、ECU7と、を主要構成としている。
全体像としては、受圧部材20の背面側に取付けられた装置駆動部5と、シートクッションフレームF2下面前方側に取付けられたECU7とを、電気結線6で連絡する構成をとる。
以下、構成を順次説明する。
【0037】
本実施形態に係る装置駆動部5は、受圧部材20の背面側に取付けられる。
具体的には、
図4に示すように、受圧部材20の下方には、駆動部取付部21Aが形成されており、この駆動部取付部21Aには、複数の荷重支持部側取付孔21aが形成されている。
本実施形態に示す例では、駆動部取付部21Aは、受圧部材20の下方側に、左右(幅)方向に離隔して2個形成されている。
【0038】
この駆動部取付部21Aは、上下方向に延びる略矩形状を成して背面側に突出する凸部であり、その突出天面(以下、当該突出天面を「受圧部材側取付天面H」と記す)には、2個の荷重支持部側取付孔21aが上下方向に並列して形成されている。
なお、この凸部として形成される駆動部取付部21Aの下端側面は開口しており、このため、駆動部取付部21Aの前方側(凸部の裏面であり凹部となっている)に、後述する支持ブラケット51を構成する荷重支持部挟持片51Bを格納することができる。
【0039】
図4に示すように駆動部取付部21Aに、装置駆動部5を構成する支持ブラケット51が取付けられることとなる。
なお、本実施形態においては、装置駆動部5は、着座者の腰部背面付近に配設されることとなる。
【0040】
本実施形態に係る装置駆動部5は、支持部材としての支持ブラケット51,モータケース52,モータカバー53、モータ54,カプラ55を主要構成として構成される。
本実施形態に係る支持ブラケット51は、金属製の略U字形状の部材である。
支持ブラケット51は、略U字形状平板であるモータ取付面部51Aと、2個の荷重支持部挟持片51Bとを有して構成されている。
【0041】
モータ取付面部51Aは、上下方向に延びる矩形平板であるとともに幅方向に平行となるように離隔して配設されるモータ側挟持部51a,51aと、これらモータ側挟持部51a,51aの上端部分を架橋する締結部51bにより、略U字形状を形成している。
締結部51bは、モータ側挟持部51a,51aよりも若干後方へ突出するように構成されている。これは、後述するモータケース52を係止するための構成である。
また、モータ側挟持部51a,51aには、複数の支持ブラケット側取付孔151が形成されている。本例では、一方に1個、他方に上下方向に並列して2個形成されている。
【0042】
なお、モータ側挟持部51a,51a間の距離は、受圧部材20に形成された駆動部取付部21A,21Aの距離と整合するよう構成されており、当該部分同時を重ね合わせた際には、荷重支持部側取付孔21aと、支持ブラケット側取付孔151とが連通するように構成されている。
更に、複数の(本例では3個の)支持ブラケット側取付孔151の後方(つまり、モータ54が配設される側)面には、ウエルナットN2が各々溶接されている。
また、締結部51bには、モータケース取付孔152が形成されている。
【0043】
更に、本実施形態に係る荷重支持部挟持片51Bは、モータ側挟持部51aの下端部から水平に前方に向けて延出する延出部51cと、この延出部51cの前端部からモータ側挟持片51aと平行に対向するように起立する対向側挟持部51dと、によってL字状に形成された部分である。
そして、モータ側挟持部51aと対向側挟持部51dとは、駆動部取付部21Aの受圧部材側取付天面Hの肉厚とほぼ同じ間隙を有して対向しており、よって、これらモータ側挟持部51aと対向側挟持部51dとによって、受圧部材側取付天面Hを把持した状態で支持ブラケット51が受圧部材20に仮留めされる。
【0044】
また、対向側挟持片51d,51dには、複数の挟持片側取付孔153が形成されている。本例では、一方に1個、他方に上下方向に並列して2個形成されている。
つまり、これら複数の挟持片側取付孔153は、モータ側挟持部51a,51aに形成された複数の支持ブラケット側取付孔151と対向して整合する位置(つまり、水平方向に連通する位置)に形成されている。
【0045】
また、モータ側挟持部51a,51aの下方側からは、後方に延出した後、下方へ垂下する逆L字形状のモータケース係止部51e,51eが各々形成されている。
このモータケース係止部51e,51eは、その下端部分が後述するモータケース52のモータ収容部52A下方に形成された支持ブラケット側係止部貫通孔52h,52hに係止され、この構成により、モータケース52が支持ブラケット51に仮留めされる。
【0046】
本実施形態に係るモータケース52は、内部にモータ54を収容するとともに、カプラ55を配設するためのケースであり、モータ収容部52Aと、カプラ配設部52Bとを有して構成されている。モータ収容部52Aは、中空の筐体状であり、その側面部はモータ54のヨーク外形に沿うように緩やかに湾曲している。
そして、モータ収容部52Aの上方部は水平に形成されている(この水平に形成された面を「モータ収容部上面52a」と記す)。
【0047】
また、モータ収容部上面52aから垂直に、カプラ配設部52Bが起立している。
カプラ配設部52Bの上方部は、上下方向に段差が形成されており、その上端部からは受圧部材20方向に延出する上端縁52bが形成されている。
また、カプラ配設部52Bの、モータ収容部上面52aからの距離が大きい側には、カプラ取付孔52cが形成されており、モータ収容部上面52aからの距離が小さい側には、支持ブラケット取付孔52d及びカプラ結線導入孔52eが形成されている。
【0048】
なお、モータ収容部上面52aからの距離が小さい側の上端部から受圧部材20方向に延出する上端縁52bを「支持ブラケット係止縁52f」と記す。
更に、モータ収容部上面52aとカプラ配設部52Bの境界部分には、水平方向に切り込まれたスリット状のモータカバー係止孔52g,52gが、水平方向に並列して形成されている。
また、モータ収容部52Aの下方側両端部には上下方向に延びるように切り欠かれた支持ブラケット側係止部貫通孔52h,52hが、水平方向に並列して各々形成されている。
【0049】
本実施形態に係るモータカバー53は、モータケース52のモータ収容部52Aと合体して内部にモータ54を格納するためのカバー部材であり、モータ54のヨーク外形に沿うように緩やかに湾曲している。
モータカバー53の上端には、モータカバー側係止爪53a,53aが水平方向に並列して突設されており、モータカバー53の下端には、モータカバー側係止フック53b,53bが水平方向に並列して突設されている。
【0050】
モータカバー側係止爪53a,53aは、モータケース52のモータカバー係止孔52g,52gに挿入係止され、この状態で、モータカバー側係止フック53b,53bがモータケース52のモータ収容部52Aの下端縁部に圧入される。これにより、モータケース52とモータカバーが嵌着されて、その内部にモータ54が配設される空間が形成される。
【0051】
モータ54は、公知のアンバランスマスモータから成る所謂「振動モータ」である。
このモータ54の出力シャフト先端部分には分銅が偏って取着されており(アンバランスマスである)、モータ54が駆動し出力シャフトが回転すると、分銅の重心普釣り合いのため振動が生じるよう構成されている。
モータ54は、上述のように、モータケース53のモータ収容部52Aとモータカバー53に囲まれた空間に配設される。
【0052】
このとき、アンバランスマスの回転軸が受圧部材20の幅方向に沿うように配設される。
つまり、モータ54は、このように配設されていることで、駆動時に、受圧部材20からシートバックS1を介して着座者の背中に垂直向きの往復振動を加えることとなり、振動刺激が着座者に効果的に付与されることとなる。
【0053】
本実施形態に係るカプラ55は、カプラ取付フック(図示せず)を備える公知のカプラである。
カプラ55は、カプラ取付フック(図示せず)をモータケース52に形成されたカプラ取付孔52cに係止することにより、モータケース52に取付けられる。
また、モータ54へのモータ結線55aはリード線であり、モータケース52に形成されたカプラ結線導入孔52eからモータ54側へと導入されてモータ54と連結される。
【0054】
以上のように構成された支持ブラケット51と、モータケース52と、モータカバー53と、モータ54と、カプラ55とを、組合わせた装置駆動部5を受圧部材20に取付ける方法を、
図4乃至
図6により説明する。
図4は支持ブラケット51の取付位置を示し、
図5の分解図により取付工程を説明する。
また、
図6は、組み上がった状態を示すものである。
カプラ55をモータケース52に形成されたカプラ取付孔52cに係止することにより、モータケース52に取付けた後、カプラ結線導入孔52eからモータ結線55aをモータ54配設側に導入してモータ54と連結し、モータ54をモータ収容部52Aに格納する。
【0055】
次いで、モータカバー53に形成されたモータカバー側係止爪53a,53aをモータケース52のモータカバー係止孔52g,52gに挿入係止するとともに、モータカバー側係止フック53b,53bをモータケース52のモータ収容部52Aの下端縁部に圧入して、モータ54を被覆する。
【0056】
この状態で、支持ブラケット51に形成されたモータケース係止部51eをモータ収容部52Aの下端部に係止するとともに、モータケース52に形成された支持ブラケット取付孔52dと、支持ブラケット51に形成されたモータケース取付孔152とを連通させて、当該連通孔にタッピンネジN1を挿入してタッピングすることにより支持ブラケット51に、モータ54及びカプラ55が搭載されたモータケース52及びモータカバー53を取付ける。
【0057】
このようにして、モータケース52及びモータカバー53に、モータ54及びカプラ55が搭載されたモータユニットMが、支持ブラケット51に搭載される。
そして、モータユニットMが搭載された支持ブラケット51は、モータ側挟持部51aと対向側挟持部51dとによって、受圧部材側取付天面Hを把持した状態で受圧部材20に仮留めされる。
【0058】
このとき、荷重支持部挟持片51Bは、凸部として形成される駆動部取付部21Aの前方(裏面であり凹部となっている)に格納することができるため、受圧部材20前方(つまり、着座者の背面に接する部分)をフラットな構成とすることができる。
このため、クッションパッドK1が部分的に変形することを抑制することができるとともに、着座性を向上させることができる。
【0059】
そして、前述した構成により、モータユニットMが搭載された支持ブラケット51が、モータ側挟持部51aと対向側挟持部51dとによって受圧部材側取付天面Hを把持した状態で受圧部材20に仮留めされた際、複数の支持ブラケット取付孔151と、複数の受圧部材取付孔21aと、複数の挟持片側取付孔153と、は連通するため、これらに連通孔に段付ボルトN3を締結する。この際、段付ボルトN3は、受圧部材20前方側から挿入して、支持ブラケット側取付孔151の後方(つまり、モータ54が配設される側)面に溶接されたウエルナットN2において締結される。
この構成により、モータユニットMが搭載された支持ブラケット51は受圧部材20に固定される。
なお、上記は、組立構造の例を説明したものであって、組立順序を規定したものではなく、もちろん、支持ブラケット51を受圧部材20に取付けた後、モータユニットMを取付けてもよい。
【0060】
なお、本例では、金属製の支持ブラケット51が、そのモータ側挟持部51aと対向側挟持部51dとによって樹脂製の受圧部材側取付天面Hを把持した状態で、段付ボルトN3が締結される。
このように段付ボルトN3を使用しているため、樹脂部分(受圧部材側取付天面H)を過度に締め付けることなく締結することが可能となる。
つまり、樹脂部分(受圧部材側取付天面H)の変形を抑制しつつ、しっかりと締結を行うことができる。
【0061】
図7により、電気結線6及びECU7の構成を簡単に説明する。
ECU7(Electrical Control Unit)は、電気制御を総合的に実行する中枢機能であり、本例においては、デジタル信号に変換された電位差信号を基に、モータ54を駆動制御する機能を有する。
本実施形態に係るECU7は、演算制御用のCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を備えて構成された、ハード的には汎用のECUである。
【0062】
なお、ECU7に入力される信号は、信号処理回路によってデジタル信号に変換された電位差信号であり、出力されるものは、モータ54を駆動するための電力である。
RAMは、演算制御中の信号及び入出力される信号を含むパラメータを一時記憶するもので、デジタル信号に変換された電位差信号その他の信号を格納する格納部として機能する。
【0063】
ROMは、CPUが実行するプログラム及び所定値のパラメータを記憶するものであり、例えば、所定の基準値を設定する基準値設定部や、基準値に基づき覚醒状態を判定する判定部、モータ54を駆動する駆動部等がプログラムとして記録されている。
この駆動部は、CPUの指示に応じて電力を供給することによりモータ54を駆動する機能を有する。
このCPUの指示信号は、不図示のセンサからの信号を演算することにより形成される。
つまり、心拍センサ等の公知のセンサから送信される信号により、着座者の覚醒状態を判断し、覚醒状態ではないと判断した場合に、モータ54を駆動するための信号がCPUから発信されるよう構成されている。なお、当該構成は公知の構成が使用さえていればよい。
【0064】
電気結線6は、
図7に示すように、受圧部材20の背面側に取付けられた装置駆動部5と、シートクッションフレームF2下面前方側に取付けられたECU7とを連結している。
電気結線6の一端は、装置駆動部5に備えられるカプラ55に連結されており、他端は、ECU7に連結されている。
【0065】
次いで、
図8及び
図9により、当該位置に装置駆動部5を設置した理由について説明する。
図9に示すように、通常時の受圧部材20の位置は、位置L1であるが、着座時においては、位置L1まで受圧部材20の位置は後方に移動する。
このとき、シートバックの後端位置に影響が出ない位置に装置駆動部5を配置している。
つまり、着座時に受圧部材20が後方に移動しても、装置駆動部5が(後方へ突出して)シートバック外観に影響を及ぼすことを回避できる。
【0066】
≪第二実施形態≫
次いで、本発明の第二実施形態を説明する。
本実施形態においてもまた、覚醒維持装置付シートとして、車両用シートSを選択した例を示す。つまり、本実施形態においても上記第一実施形態と同様に、覚醒維持装置Uを車両用シートSに搭載した例を示す。
本例は、上記実施形態の改良例であるため、同様の部分の説明は省略し、異なる部分を中心に説明する。
本例においては、上記第一実施例におけるカプラ55の使用方法が異なる。
本例に係るモータケース152は、モータ収容部152A、カプラ配設部152B、結線固定壁152Cと、側面カバー152Dと、を有して構成されている。モータ収容部152Aは、中空の筐体状であり、その側面部はモータ54のヨーク外形に沿うように緩やかに湾曲している。
そして、モータ収容部152Aの上方部は一部が水平に形成されている(この水平に形成された面を「モータ収容部上面152a」と記す)。
【0067】
また、モータ収容部上面152aから垂直に、結線固定壁152Cが起立している。
結線固定壁152Cの上端部からは受圧部材20方向に延出する上端縁152bが形成されている。
また、モータ収容部152Aの一部(上方が水平に形成されていない部分)から、モータ収容空間が連続するよう筐体状に立上るカプラ配設部152Bが形成されている。
更にカプラ配設部152Bにおいて、モータ収容部152Aの水平の面が形成されている側にカプラ配設用の開口が形成されており、当該箇所にカプラ55が挿入されている。
また、側面カバー152Dは、矩形平板状の部材であり、モータ収容部152A及びカプラ配設部152Bの外側面部を被覆する。
この側面カバー152Dの内面には、ターミナルT1,T2,T3が配設されている。
よって、ターミナルT3をモータ54側に連結して、この側面カバー152Dを配設すると、カプラ55をカプラ配設部152Bに挿入するのみで、カプラ55とモータ54とが電気的に連通する。
【0068】
なお、結線固定壁152Cには、孔2個水平方向に並列して形成さており、片方には、カプラ55のカプラ取付フック(図示せず)が挿入固定される。
また、他方には、リング状に形成された結線固定部材Qが取付けられ、カプラ55に取付けられる電気結線を案内するよう構成される。
【0069】
≪改変例≫
次いで、
図11により、上記第一及び第二実施形態の改変例について説明する。
当改変例もまた、覚醒維持装置Uを車両用シートSに搭載した例を示す。
当該改変例においては、支持ブラケット51の取付位置が変更されている。
つまり、支持ブラケット51の取付位置を上方に移動させた。
このため、駆動部取付部21A,21Aの下方には、対向側挟持部51d,51dを受圧部材20の前方側へ渡すための貫通孔V1が2個形成されている。
このような構成により、受圧部材20の中央部であっても、モータ側挟持部51aと対向側挟持部51dとによって、受圧部材側取付天面Hを把持した状態を形成することが可能となる。
【0070】
≪第三実施形態≫
上記第一実施形態及び第二実施形態はまた、事務用シートS´においても、同様に適用することができる。
当該実施形態においては、バックパン320に装置駆動部35が搭載されている。
つまり、バックパン20が「バック部」及び「荷重支持部」に相当し、上記実施形態の受圧部材20に相当する。なお、本例においては、事務用シートS´に適用しているため、バックパン320は、上記実施形態のように、ワイヤ等に連結された構成ではなく、あくまでも、着座者の背部にかかる荷重を支持するための構成であり、所謂「背もたれ」部分の骨組みとしての構成を有するものである。
また、本例では、シートクッションフレームF2下面前方側に替えて、シート部としてのクッションパンF21にECU7が取り付けられている。そして、両者は上記実施形態と同様に、電気結線6で連絡される構成をとる。
その他は、上記実施形態と同様であるため、説明は省略若しくは簡単に留める。
【0071】
図12乃至
図23により、事務用シートS´に適用した具体例を示す。
図12に示すように事務用シートS´は、着座者の臀部を支持するクッションパンF21と、当該クッションパンF21に連結されて着座者の背部を支持するバックパン320と、クッションパンF21の下面から鉛直に延出しするとともに下端部が4本に分岐する脚部F3と、を有して構成されている。なお、クッションパンF21後方中央部側と受圧部材20下端中央部側はL字形状の連結部材F4(図示せず)により架橋されている。
そして、脚部F3は、クッションパンF21、バックパン320、着座者自重を支持して地表面からクションパンF21及びバックパン320を自立させる。
なお、本例においては、モータ354を駆動するための信号を発信するためのセンサとして、クッションパンF21の奥側(バックパン320との連結部側)に配置された呼吸センサ9が使用されている。つまり、呼吸センサ9から送信される信号により、着座者の覚醒状態を判断し、覚醒状態ではないと判断した場合に、モータ354を駆動するための信号が、ECU7に搭載されたCPUから発信されるよう構成されている。なお、当該構成は公知の構成が使用されていればよい。
【0072】
図13に示すように、覚醒装置Uを構成するECU7は、クッションパンF21の下面側に取付けられており、装置駆動部35は、バックパン320の着座者側を向く面の中央部付近に取付けられている。
図14に装置駆動部35の取付部を示す。
図14に示すように、バックパン320の中央部付近には、2個の長方形状の貫通孔V31,V31が幅方向に並列して形成されており、これら貫通孔V31,V31の間に駆動部取付部321Aが形成される。
この駆動部取付部321Aには、4個の荷重支持部側取付孔321aが形成されている。
【0073】
図15により取付け状態を簡単に説明する。
本実施形態に係る装置駆動部35は、上記実施形態と同様に、支持部材としての支持ブラケット351,モータケース352,モータカバー353、モータ354,カプラ55を主要構成として構成される。
本実施形態に係る支持ブラケット351は、金属製の部材である。
支持ブラケット351の形状は、適用の具現化において、上記実施形態と若干異なっており、矩形平板状に形成されたモータ取付面部351Aと、4個の荷重支持部挟持片351Bとを有して構成されている。
【0074】
モータ取付面部351Aは、上下方向に延在するモータケース係止部351e,351eにより後述するモータケース352を係止するよう構成されるとともに、下方に延びる締結部351bに形成されたモータケース取付孔3152により後述するモータケース352を留め付ける構成となっている。
【0075】
更に、本実施形態に係る荷重支持部挟持片351Bは、モータ取付面部351Aの幅方向に離隔する各々の辺の上下端部から各々水平に前方に向けて延出する延出部351cと、この延出部351cの前端部からモータ取付面部351Aと平行に対向するように内側へ向けて屈曲する対向側挟持部351dと、によってL字状に形成された部分である。
そして、対向側挟持部351dとモータ取付面部351Aとは、駆動部取付部321Aの肉厚にスプリングナット56の肉厚を加えた厚さとほぼ同じ間隙を有して対向しており、よって、これらモータ取付面部351Aと対向側挟持部351dとによって駆動部取付部321Aとスプリングナット56を把持した状態で支持ブラケット351がバックパン320に取付けられる。
【0076】
また、4個の対向側挟持片351dには、各々に挟持片側取付孔3153が形成されている。
これら挟持片側取付孔3153は、荷重支持部側取付孔321aと整合する位置(つまり、水平方向に連通する位置)に形成されている。
本実施形態に係るモータケース352は、内部にモータ354を収容するとともに、カプラ55を配設するためのケースであり、モータ収容部352Aと、カプラ配設部352Bとを有して構成されている。
モータ収容部352Aは、中空の筐体状であり、その側面部はモータ354のヨーク外形に沿うように緩やかに湾曲しており、内部にモータ354が格納される。
また、モータ収容部上面352Aからは、カプラ配設部352Bが起立しており、カプラ55が格納される。
更に、カプラ配設部352Bの、下方側には、支持ブラケット取付孔352dが形成されている。
【0077】
本実施形態に係るモータカバー353は、モータケース352のモータ収容部352Aと合体して内部にモータ354を格納するためのカバー部材であり、モータ354のヨーク外形に沿うように緩やかに湾曲している。
モータカバー353の一方の側辺付近の中央部には、モータカバー側係止爪353aが突設されているとともに、モータカバー353の他方の側辺部には、モータカバー側係止フック353b,353bが水平方向に並列して突設されている。
また上方部には、モータカバー側係止突起353cが上方へ向けて突設されている。
【0078】
モータカバー側係止爪353aは、モータケース352のモータカバー係止孔352gに係止固定され(
図16参照)ており、同時に、モータカバー側係止フック353b,353bはモータケース352のモータ収容部352A側辺部分に形成されたモータカバー第二係止孔352i,352iに挿入係止されている。また、このとき、モータカバー側係止突起353cはモータ収容部352A上辺部分付近に当接している。
これらの構成により、モータケース352とモータカバー353が嵌着されて、その内部にモータ354が配設される空間が形成される。
【0079】
モータ354は、公知のアンバランスマスモータから成る所謂「振動モータ」である。
このモータ354の出力シャフト先端部分には分銅が偏って取着されており(アンバランスマスである)、モータ354が駆動し出力シャフトが回転すると、分銅の重心普釣り合いのため振動が生じるよう構成されている。
モータ354は、上述のように、モータケース353のモータ収容部352Aとモータカバー353に囲まれた空間に配設される。
【0080】
なお、本実施形態のように、室内で使用される事務用シートS´においては、静音性が求められるため、小型のモータ354が使用されることが好ましい。
この場合、出力を小さくするため、モータ354の駆動部分(ロータが配設される箇所)が小さくなる。よって、既存のモータケース352及びモータカバー353のサイズに整合させるため、ロータ部カバー57が備えられるとよい。
つまり、ロータ等が内蔵されたヨーク部分外側を被覆するようにロータ部カバー57を配置して、当該部分の体積が小さくなった分を補填して間隙を無くすようにすると好適である。
本実施形態に係るカプラ55については、同様の構成であるため、説明は省略する。
また、本実施形態においては、軸方向が水平方向に配置された上記実施形態と異なり、モータ354は、上下方向に軸方向を有するように配置される。
【0081】
以上のように、構成された各部材を組みたてる方法を説明する。
ロータ部カバー57が取り付けられたモータ354は、モータケース352及びモータカバー353を組合わせたことにより形成される内部空間に格納される。
この複合体は、モータケース352に形成された支持ブラケット取付孔352dと、支持ブラケット351に形成されたモータケース取付孔3152とを連通させた状態で、タッピンネジN1をこの連通孔に留め付けることにより支持ブラケット351に取付けられる。
【0082】
そして、モータ側挟持部351aとモータ取付面部351Aとの間に、駆動部取付部321Aとスプリングナット56を把持した状態で、荷重支持部側取付孔321a・スプリングナット孔56a・挟持片側取付孔3153を連通させ、これら連通孔から段付ボルトN3を留め付けることにより、支持ブラケット351がバックパン320に取付けられる。
このとき、荷重支持部挟持片351Bは、貫通孔V31を通って、反対側の面に対向側挟持部351dが回り込んだ状態となっており、この状態にて留め付けを行う。
【0083】
次いで、
図16乃至
図20により、モータケース352、モータカバー353、支持ブラケット351の組立方法について説明する。
図16に示すように、モータカバー353には、モータカバー側係止フック353b,353bが形成されており、このモータカバー側係止フック353b,353bが、モータケース352に形成されているモータカバー第二係止孔352i,352iに挿入係止される。
また、同時に、モータカバー側係止爪353aは、モータケース352のモータカバー係止孔352gに係止固定されている。
【0084】
なお、モータケース352の内部空間の中央部付近には、この内部空間を2分割するように形成された空間分離壁G1が形成されている。
このG1の自由端辺中央部には、下方へ向かって略U字形状に切り欠かれた軸配設部G11が形成されている。
図17に示すように、この軸配設部G11の開口幅は、ロータ部カバー57に形成された軸配設空間形成突起57bと係合可能な幅に形成されており、この軸配設部G11の開口部をこの軸配設空間形成突起57bにて閉塞することにより、軸配設空間G2が形成される。
なお、モータ354のロータ側、つまり、ロータ部カバー57で被覆されている側を収容する空間の内壁部には、複数のリブG3が形成されており、これら複数のリブG3にて、ロータ部カバー57が位置決めされて収容される。そして、これと同時に、モータ354の回転軸は軸配設部G11に配設されるとともに、ロータ部カバー57に形成された軸配設部形成突起57bにて軸配設部G11の開口部が閉塞され、結果として、モータ354がモータケース352に収まった状態において、回転軸が軸配設空間G2に収まることとなる。
なお、ロータ部カバー57には、配線引出孔57aが形成されており、この配線引出孔57aより、モータ354への電源供給用結線が引き出される。
【0085】
次いで、モータケース352とモータカバー353との組付体が支持ブラケット351に取付けられる様子を説明する。
図18に示すように、モータケース352にモータカバー353を組付けた際、モータカバー側係止突起353cが接する位置の側方側には、上側スリットG4が形成される。また、同様に、モータケース352にモータカバー353を組付けた際、下側においても下側スリットG5が形成されるよう、モータケース352とモータカバー353とのサイズが設定されている。
なお、
図18は、組合せが認識しやすいように、モータカバー353の部分に網掛けを施してある。
【0086】
この上側スリットG4及び下側スリットG5には、支持ブラケット351に形成されたモータケース係止部351e,351eが挿入されて係止される。
具体的には、
図19に示すように、上方のモータケース係止部351eを上側スリットG4に挿入するととともに、下方のモータケース係止部351eを下側スリットG5に挿入する。そして、この状態で、
図19白抜き矢印側にモータケース352及びモータカバー353の複合体を、係止部分中心に回動させて支持ブラケット351側へと倒す。
そうすると、締結部351bに形成されたモータケース取付孔3152とモータケース352に形成された支持ブラケット取付孔352dとが連通するようになるため、前述したように(
図15参照)、この連通孔にてタッピンネジN1を締結する。
このように構成されているため、
図20に示すように、モータケース係止部351e,351eが、上側スリットG4及び下側スリットG5に各々係止されるとともに、上記タッピンネジN1での締結により、剛性をもちつつも簡易に支持ブラケット351への取付を行うことができる。
【0087】
次いで、
図21乃至
図23により、ECU7の配設方法について簡単に説明する。
図21及び
図22に示すようにECU7は、クッションパンF21の裏面側(着座面と反対側の面)に取付けられる。
本例においては、ECUカバー71,ベース部材72、カバー部材73、によって形成される構造体において、ECU7及びバッテリ8を格納して固定する。
図23に示すようにECUカバー71は、断面コ字形状の収容凹溝71aと、その両端部から外側へとフランジ状に延出するパン取付部71b,71bにより構成されている。
このパン取付部71bには、パン取付孔171,171が形成されている。
ベース部材72及びカバー部材73は、断面コ字形状の枠体であり、これらを合わせることにより、内部にECU7の格納空間が形成される。
この格納空間には、バッテリ8及びECU7が積層された状態で格納される。
このバッテリ8は、スマートフォン等の充電用に使用されるバッテリを流用することが可能である。
このように、ベース部材72とカバー部材73との複合体は、格納空間にバッテリ8及びECU7が格納された状態で、ECUカバー71の溝内部に格納され、この状態で、パン取付部71b(本例では2個存在する)に形成されたパン取付孔171(本例では4個存在する)からタッピンネジN1により、クッションパンF21に留め付けられる。
なお、図示は省略するが、通電表示用のLED等が搭載されていてもよい。