特許第6546597号(P6546597)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6546597電力カートリッジと信号カートリッジとを有するヘッダアセンブリ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6546597
(24)【登録日】2019年6月28日
(45)【発行日】2019年7月17日
(54)【発明の名称】電力カートリッジと信号カートリッジとを有するヘッダアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/514 20060101AFI20190705BHJP
【FI】
   H01R13/514
【請求項の数】8
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2016-546011(P2016-546011)
(86)(22)【出願日】2015年1月8日
(65)【公表番号】特表2017-502481(P2017-502481A)
(43)【公表日】2017年1月19日
(86)【国際出願番号】US2015010549
(87)【国際公開番号】WO2015108741
(87)【国際公開日】20150723
【審査請求日】2017年10月3日
(31)【優先権主張番号】14/154,366
(32)【優先日】2014年1月14日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】399132320
【氏名又は名称】ティーイー・コネクティビティ・コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】TE Connectivity Corporation
(74)【代理人】
【識別番号】100100077
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 充
(74)【代理人】
【識別番号】100136010
【弁理士】
【氏名又は名称】堀川 美夕紀
(74)【代理人】
【識別番号】100130030
【弁理士】
【氏名又は名称】大竹 夕香子
(74)【代理人】
【識別番号】100203046
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 聖子
(74)【代理人】
【識別番号】100189360
【弁理士】
【氏名又は名称】緒方 昭典
(72)【発明者】
【氏名】マーティン,ギャレン エム.
(72)【発明者】
【氏名】ヒッチコック,マシュー ブライアン
(72)【発明者】
【氏名】クローフォード,ジェイムズ オリヴァー
【審査官】 山下 寿信
(56)【参考文献】
【文献】 特表2005−510847(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0221959(US,A1)
【文献】 米国特許第07195519(US,B1)
【文献】 特開平03−049173(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 13/514
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
レセプタクルコネクタ(102)を中に受容するように構成された空洞(136)を有するヘッダハウジング(130)を有するヘッダコネクタ(104)であり、前記ヘッダハウジング(130)が偏向可能な少なくとも1つのカートリッジラッチ(200)を前記ヘッダハウジング(130)の表面に有する、ヘッダコネクタ(104)と、
前記空洞(136)に受容され、前記少なくとも1つのカートリッジラッチ(200)との係合によって前記ヘッダハウジング(130)にロックされる信号ヘッダカートリッジ(132)であり、前記信号ヘッダカートリッジ(132)が、嵌合部分(306)と装着部分(308)との間を延びる複数の信号コンタクト(142)を有し、前記嵌合部分(306)が、前記信号ヘッダカートリッジ(132)から前記空洞(136)中に延び、分離可能な嵌合インタフェースを定める、信号ヘッダカートリッジ(132)と、
前記空洞(136)に受容され、前記少なくとも1つのカートリッジラッチ(200)との係合によって前記ヘッダハウジング(130)にロックされる電力ヘッダカートリッジ(134)であり、前記電力ヘッダカートリッジ(134)が、嵌合部分(406)と装着部分(408)との間を延びる複数の電力コンタクト(144)を有し、前記嵌合部分(406)が、前記電力ヘッダカートリッジ(134)から前記空洞(136)中に延び、分離可能な嵌合インタフェースを定める、電力ヘッダカートリッジ(134)と、
を備えるとともに、
前記ヘッダハウジング(130)は、前記レセプタクルコネクタ(102)が前記ヘッダハウジング(130)の前記空洞(136)内に位置し、前記空洞(136)内に保持されることが可能なように構成されており、かつ、
前記少なくとも1つのカートリッジラッチ(200)は、前記信号ヘッダカートリッジ(132)および/または前記電力ヘッダカートリッジ(134)を前記ヘッダハウジング(130)から取り外すために、偏向可能に構成されている、
ヘッダアセンブリ(106)。
【請求項2】
前記信号ヘッダカートリッジ(132)が、前記少なくとも1つのカートリッジラッチ(200)を受け取るポケット(320)を含み、
前記電力ヘッダカートリッジ(134)が、前記少なくとも1つのカートリッジラッチ(200)を受容するポケット(420)を含む、
請求項1に記載のヘッダアセンブリ(106)。
【請求項3】
前記信号ヘッダカートリッジ(132)が、前記信号コンタクト(142)を保持する誘電体フレーム(302)を含み、
前記信号ヘッダカートリッジ(132)の前記誘電体フレーム(302)が第1の底縁部(314)を有し、前記信号コンタクト(142)の前記装着部分(308)が前記第1の底縁部(314)から延び、
前記信号ヘッダカートリッジ(132)の前記誘電体フレーム(302)が、前記少なくとも1つのカートリッジラッチ(200)を受容する前記第1の底縁部(314)に沿ったポケット(320)を含み、
前記電力ヘッダカートリッジ(134)が、前記電力コンタクト(144)を保持する誘電体フレーム(402)を含み、
前記電力ヘッダカートリッジ(134)の前記誘電体フレーム(402)が第2の底縁部(414)を有し、前記電力コンタクト(144)の前記装着部分(408)が前記第2の底縁部(414)から延び、
前記電力ヘッダカートリッジ(134)の前記誘電体フレーム(402)が、前記少なくとも1つのカートリッジラッチ(200)を受容する前記第2の底縁部(414)に沿ったポケット(420)を含む、
請求項1に記載のヘッダアセンブリ(106)。
【請求項4】
前記信号コンタクト(142)の前記装着部分(308)が、前記第1の底縁部(314)から延びるコンプライアントピンを含み、
前記コンプライアントピンは、回路基板(108)における対応するめっき済みビアにプレス嵌めされるように構成されている、
請求項3に記載のヘッダアセンブリ(106)。
【請求項5】
前記少なくとも1つのカートリッジラッチ(200)が、前記信号ヘッダカートリッジ(132)を前記ヘッダハウジング(130)から取り外すために、偏向可能であり、前記信号ヘッダカートリッジ(132)から解放可能である、
請求項1に記載のヘッダアセンブリ(106)。
【請求項6】
前記少なくとも第1のカートリッジラッチ(200)が、第1のカートリッジラッチと、前記第1のカートリッジラッチから独立した第2のカートリッジラッチとを含み、
前記第1のカートリッジラッチが前記信号ヘッダカートリッジ(132)に係合し、前記第2のカートリッジラッチが前記電力ヘッダカートリッジ(134)に係合する、
請求項1に記載のヘッダアセンブリ(106)。
【請求項7】
前記ヘッダハウジング(130)が、前記空洞(136)の上部に沿って複数のガイドチャネル(162、164)を含み、
前記信号ヘッダカートリッジ(132)が、誘電体フレーム(302)の上縁部(318)に沿って第1のレール(334)を有する誘電体フレーム(302)を含み、
前記電力ヘッダカートリッジ(134)が、誘電体フレーム(402)の上縁部(418)に沿って第2のレール(434)を有する誘電体フレーム(402)を含み、
前記第1のレール(334)および前記第2のレール(434)が、前記信号ヘッダカートリッジ(132)に対して前記電力ヘッダカートリッジ(134)を位置決めするために、対応する前記ガイドチャネル(162、164)に受容される、
請求項1に記載のヘッダアセンブリ(106)。
【請求項8】
前記少なくとも1つのカートリッジラッチ(200)が、前記ガイドチャネル(162、164)の反対側の前記ヘッダハウジング(130)の底部(174)に設けられ、
前記ガイドチャネル(162、164)が、前記信号ヘッダカートリッジ(132)および前記電力ヘッダカートリッジ(134)の側方位置を保持し、
前記少なくとも1つのカートリッジラッチ(200)が、前記信号ヘッダカートリッジ(132)および前記電力ヘッダカートリッジ(134)の前後位置を保持する、
請求項7に記載のヘッダアセンブリ(106)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書の主題は、一般に、電力カートリッジと信号カートリッジとを有するヘッダアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車用コネクタシステムは、電力およびデータ信号の両方を伝えるためにヘッダコネクタを利用する。既存のヘッダコネクタ設計では、組立作業でブレードを綴じて曲げるための組立ステーションに関係して、打ち抜きブレードが利用される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ブレードの数またはタイプが増加するにつれて、設備投資が増加し、組立速度(assembly rate)が減少する。既存の自動車用ヘッダ設計に関する別の問題は、コンプライアントピン(compliant pins)の使用が極めて困難であることである。例えば、回路基板に装着するためのコンプライアントピンの真位置のばらつきなどのアセンブリのばらつきのために、ヘッダコネクタを回路基板に装着する際に問題が生じる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
解決策が、本明細書で説明されるようなヘッダコネクタによって提供される。ヘッダアセンブリは、レセプタクルコネクタを中に受容するように構成された空洞を有するヘッダハウジングを含む。ヘッダハウジングは、チャンバに少なくとも1つのカートリッジラッチを有する。信号ヘッダカートリッジは、空洞に受容され、少なくとも1つのカートリッジラッチによってヘッダハウジングにロックされる。信号ヘッダカートリッジは、嵌合部分(mating portion)と装着部分の間を延びる複数の信号コンタクトを有する。嵌合部分は、信号ヘッダカートリッジから空洞中に延び、分離可能な嵌合インタフェースを定める。電力ヘッダカートリッジは、空洞に受け取られ、少なくとも1つのカートリッジラッチによってヘッダハウジングにロックされる。電力ヘッダカートリッジは、嵌合部分と装着部分との間を延びる複数の電力コンタクトを有する。嵌合部分は、電力ヘッダカートリッジから空洞中に延び、分離可能な嵌合インタフェースを定める。 次に、添付図面を参照して、本発明を例として説明する。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1】例示的な実施形態により形成されたコネクタシステムを示す図であり、レセプタクルコネクタがヘッダアセンブリの対応するヘッダコネクタに結合されていることを示している。
図2】例示的な実施形態により形成されたヘッダコネクタの分解正面図である。
図3】ヘッダコネクタの分解背面図である。
図4】組み付け状態でのヘッダコネクタの前面斜視図である。
図5】ヘッダカートリッジをヘッダハウジング中に装填した組み付け状態でのヘッダコネクタの背面斜視図である。
図6】ヘッダカートリッジをヘッダハウジング中に装填した組み付け状態でのヘッダコネクタの背面斜視図である。
図7】一緒に結合された第1および第2のヘッダハウジングを示す図である。
図8】信号ヘッダカートリッジのためのリードフレームを示す図である。
図9】例示的な実施形態により形成された信号ヘッダカートリッジの側面図である。
図10】一緒に積み重ねられた1対の信号ヘッダカートリッジを示す図である。
図11】1対の信号ヘッダカートリッジの正面図である。
図12】電力ヘッダカートリッジのためのリードフレームを示す図である。
図13】例示的な実施形態により形成された電力ヘッダカートリッジの斜視図である。
図14】例示的な実施形態により形成された電力ヘッダカートリッジを示す図である。
図15】例示的な実施形態により形成された電力ヘッダカートリッジを示す図である。
図16】例示的な実施形態により形成されたヘッダコネクタを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
本明細書で説明する実施形態は、直角基板装着ヘッダコネクタを有するコネクタシステムを含む。ヘッダコネクタは、それぞれ、電力およびデータ信号を送出するための電力インタフェースおよび信号インタフェースの両方を有する。本明細書で説明する実施形態は直角コネクタに関して記述されているが、実施形態は任意の好適なコネクタで使用できることに留意すべきである。
【0007】
本明細書で説明する実施形態は、ヘッダコネクタのモジュール設計を可能にするフィーチャを有する。ヘッダコネクタは、ヘッダコネクタのインタフェースを変更するために、ヘッダコネクタ内で交換できるカートリッジを含む。カートリッジは、専用信号カートリッジおよび専用電力カートリッジとすることができる。ヘッダコネクタの通電容量は、電力カートリッジを、異なる通電容量を有する電力カートリッジと取り替えることによって変更することができる。
本明細書で説明する実施形態は、カートリッジをヘッダハウジングに留めるためのフィーチャを有する。本明細書で説明する実施形態は、ヘッダハウジング内の所定の位置にカートリッジを案内するフィーチャを有する。本明細書で説明する実施形態は、多数のヘッダハウジングを一緒にユニットとして連結または接合して、回路基板にユニットとして装着できるようにするフィーチャを備える。
【0008】
図1は、例示的な実施形態により形成されたコネクタシステム100を示しており、レセプタクルコネクタ102がヘッダアセンブリ106の対応するヘッダコネクタ104に結合されていることを示している。ヘッダアセンブリ106は、任意の数のヘッダコネクタ104を含むことができる。図1には1つのレセプタクルコネクタ102しか示されていないが、各ヘッダコネクタ104は、対応するレセプタクルコネクタ102と嵌合するように構成される。レセプタクルコネクタ102は、複数のケーブルをもつケーブルコネクタ(図1には1つだけ示されている)とすることができ、ケーブルコネクタから延びる複数のケーブルは、対応するレセプタクルコンタクト(図示せず)に終端される。代替として、レセプタクルコネクタ102は、レセプタクコンタクトのピンまたはテールを回路基板に終端させることなどよって回路基板(図示せず)に終端させることができる。ヘッダアセンブリ106は、回路基板108に装着されるが、しかしながら、代替として、ケーブルの端部に終端されたケーブルコネクタとすることができる。
例示的な実施形態では、各ヘッダコネクタ104は、ヘッダアセンブリ106のヘッダコンタクト110を回路基板108の対応するめっき済みビア(図示せず)中にプレス嵌めすること、または回路基板108にはんだ付けすることなどによって回路基板108に終端される。任意選択で、ヘッダコネクタ104は、一緒に結合させ、次に、回路基板108に一緒にユニットとして終端させることができる。代替として、ヘッダコネクタ104は、回路基板108に個別に終端させることができる。
【0009】
図2は、例示的な実施形態により形成されたヘッダコネクタ104の分解正面図である。図3は、ヘッダコネクタ104の分解背面図である。ヘッダコネクタ104は、ヘッダハウジング130と、複数のヘッダカートリッジ132、134とを含む。ヘッダカートリッジ132、134は、複数のヘッダコンタクト110を保持し、複数のヘッダコンタクト110は、より詳細には、レセプタクルコネクタ102(図1に示した)を用いて、それぞれ、データ信号および電力を送出するためのヘッダ信号コンタクト142およびヘッダ電力コンタクト144として識別される。信号コンタクト142および電力コンタクト144に加えて、接地コンタクト(図示せず)などの他のタイプのヘッダコンタクト110を使用することができる。
任意選択で、電力コンタクト144の各々は、電力ヘッダカートリッジ134とも呼ばれる共通ヘッダカートリッジ134に一緒に保持することができる。信号コンタクト142は、専用信号ヘッダカートリッジに保持することができ、専用信号ヘッダカートリッジは、以下、信号ヘッダカートリッジ132と呼ぶことがある。代替として、ヘッダカートリッジ132および/または134のいずれも信号コンタクト142および電力コンタクト144の両方または他のタイプのコンタクトを有することができる。
【0010】
ヘッダハウジング130は、レセプタクルコネクタ102を受容するために、ヘッダハウジング130の前部138に開けられた空洞136を有する。空洞136は、ヘッダカートリッジ132、134を受容するためにヘッダハウジング130の後部140に開けられている。特定用途に応じて、任意の数の信号ヘッダカートリッジ132をヘッダハウジング130に装填することができる。本明細書に示す実施形態は単一の電力ヘッダカートリッジ134を示しているが、特定用途に応じて、任意の数の電力ヘッダカートリッジ134をヘッダハウジング130に装填することができる。ヘッダ電力コンタクト144およびヘッダ信号コンタクト142が共通ヘッダハウジング130によって保持されると、ヘッダ電力コンタクト144およびヘッダ信号コンタクト142の両方は、レセプタクルコネクタ102への共通嵌合プロセスの間に嵌合できるようになる。ヘッダ電力コンタクト144およびヘッダ信号コンタクト142が共通ヘッダハウジング130によって保持されると、ヘッダ電力コンタクト144およびヘッダ信号コンタクト142を、共通組立ステップの間に回路基板108(図1に示した)に同時に装着できるようになる。
【0011】
例示的な実施形態では、ヘッダハウジング130は、レセプタクルコネクタ102との位置合せおよび嵌合を案内するために使用されるガイドフィーチャ150を含む。図示の実施形態では、ガイドフィーチャ150は、前部138の近くでまたは前部138のところで空洞136中に延びるリブまたは突起部によって定められる。ガイドフィーチャ150の数および/またはガイドフィーチャ150の場所は、対応するレセプタクルコネクタ102とのキー型嵌合(keyed mating)のためのキー式フィーチャを設定することができる。例えば、1つのタイプのレセプタクルコネクタ102のみを、ガイドフィーチャ150の位置に基づいて空洞136で受け取ることができる。特定のヘッダコネクタ104と嵌合する必要がある、異なるタイプのレセプタクルコネクタ102に対応する異なる数の電力コンタクト144および/または信号コンタクト142が使用される場合などに、ガイドフィーチャ150の位置を異ならせてもよい。
【0012】
ヘッダハウジング130は、空洞136にレセプタクルコネクタ102を固定するために使用されるレセプタクルラッチ154を前部138に含む。レセプタクルラッチ154は、レセプタクルコネクタ102を空洞136から解放できるように偏向可能に解放可能とすることができる。代替として、レセプタクルコネクタ102は、レセプタクルコネクタ102をヘッダコネクタ104に固定するために、偏向可能なラッチまたは他のタイプのラッチを含むことができる。任意のタイプのラッチを様々な場所で使用して、レセプタクルコネクタ102をヘッダハウジング130に留めることができる。
【0013】
例示的な実施形態では、ヘッダハウジング130は、後部140に隣接するなどの空洞136中の分離壁156(図3に示す)を含む。分離壁156は、空洞136を、1つまたは複数の信号カートリッジスロット158および1つまたは複数の電力カートリッジスロット160に分割する。信号カートリッジスロット158は、対応する信号ヘッダカートリッジ132を受容する。電力カートリッジスロット160は、対応する電力ヘッダカートリッジ134を受容する。
例示的な実施形態では、ヘッダハウジング130は、信号カートリッジスロット158中の1つまたは複数のガイドチャネル162と、電力カートリッジスロット160中の1つまたは複数のガイドチャネル164とを含む。ガイドチャネル162は、空洞136の上部に沿って設けられ、信号ヘッダカートリッジ132の対応するガイドフィーチャを受け取る。ガイドチャネル164は、空洞136の上部に沿って設けられ、電力ヘッダカートリッジ134の対応するガイドフィーチャを受容する。ガイドチャネル162、164は、ヘッダカートリッジ132、134を互いに対して位置決めする。ガイドチャネル162、164は、ヘッダカートリッジ132、134の側方位置を保持することができる。任意選択で、ガイドチャネル162、164は、ダブテール形状を有することができる。
【0014】
ヘッダハウジング130は、空洞136内に中壁165(図4によりよく示されている)を含む。中壁165は、側壁から側壁まで延び、前部138および後部140と平行にすることができる。中壁165は、前部138と後部140との間に位置づけられる。中壁165は、前部138と後部140との間のほぼ中央に置くことができる。中壁165は、空洞136を、前部空洞166(図2および図4に示す)と後部空洞168(図3に示す)とに分割する。レセプタクルコネクタ102は、前部空洞166で受容されるように構成される。ヘッダカートリッジ132、134は、後部空洞168で受容されるように構成される。
【0015】
ヘッダハウジング130は、ヘッダハウジング130の外側と、空洞136などのヘッダハウジング130の一部分の内面とを画定する複数の壁170を有する。例示的な実施形態では、ヘッダハウジング130は、ヘッダハウジング130の上部172、底部174、第1の側面176、および第2の側面178を画定する壁170を含む。任意選択で、ヘッダハウジング130は、一般に、形状を長方形とすることができるが、しかしながら、代替の実施形態では他の形状が可能である。壁170は、レセプタクルコネクタ102を受容する一般に長方形の空洞136を画定することができる。
【0016】
分離壁156は、一般に、第1の側面176および第2の側面178と平行に向きを定められ、第1の側面176と第2の側面178との間に位置づけられる。電力カートリッジスロット160は、分離壁156と第1の側面176との間に画定される。信号カートリッジスロット158は、分離壁156と第2の側面178との間に画定される。電力ヘッダカートリッジ134が電力カートリッジスロット160に装填されるとき、電力ヘッダカートリッジ134は、電力ヘッダカートリッジ134を保持するなどのために、分離壁156および/または第1の側面176に係合することができる。ガイドチャネル164は、電力ヘッダカートリッジ134を固定することができる。
【0017】
図4は、組み付け状態でのヘッダコネクタ104の前面斜視図である。図4は、前部空洞166中に延びる信号コンタクト142および電力コンタクト144を示す。例示的な実施形態では、ヘッダハウジング130は、中壁165の前方で前部空洞166中に延びるプラットフォーム180を含むことができる。プラットフォーム180は、レセプタクルコネクタ102における対応するレセプタクルをヘッダコンタクト110に位置合せすることなどのために、空洞136内でレセプタクルコネクタ102を位置決めするのに使用することができる。プラットフォーム180は、レセプタクルコネクタ102が、ヘッダコンタクト110と嵌合する前に、空洞136内で確実に位置合せされるようにヘッダコンタクト110の前方端部を越えて延びることができる。そのような構成によってヘッダコンタクト110への損傷を避けることができる。
【0018】
中壁165は、それを通る複数の信号コンタクト開口182を含む。信号コンタクト142は、対応する信号コンタクト開口182を通り抜けて前部空洞166に入る。信号コンタクト開口182は、レセプタクルコネクタ102と嵌合するために信号コンタクト142を互いに対しておよび前部空洞166に対して所定の場所に支持することなどによって信号コンタクト142を位置決めするために、使用することができる。
【0019】
中壁165は、それを通る電力コンタクト開口184を含み、電力コンタクト開口184は電力コンタクト144を受容する。任意選択で、電力コンタクト開口184は、電力コンタクト144の各々を受容する細長いスロットである。細長い電力コンタクト開口184は、電力コンタクト144の場所(例えば、垂直位置)に関係なく電力コンタクト144を受容することができる。電力コンタクト開口184は、電力コンタクト144のサイズおよび位置に関係なく、対応する電力コンタクト144の各々を受容するように構成される。したがって、異なるタイプの電力ヘッダカートリッジ134が使用され、各々が電力コンタクト144の異なる構成(例えば、数、サイズ、位置)を有する場合、電力コンタクト開口184は、異なるタイプの電力ヘッダカートリッジ134のいずれも収容することができる。以下でさらに説明するように、同じヘッダハウジング130は、それぞれ、相対的に低い、中間の、および高い通電容量を有する低電力カートリッジ、中間電力カートリッジ、または高電力カートリッジなどの異なるタイプの電力ヘッダカートリッジ134を収容することができる。
【0020】
図5および図6は、ヘッダカートリッジ132、134をヘッダハウジング130中に装填した組み付け状態でのヘッダコネクタ104の背面斜視図である。ヘッダハウジング130は、1つまたは複数のカートリッジラッチ200(図5に示す)を含み、1つまたは複数のカートリッジラッチ200は、ヘッダカートリッジ132、134を空洞136にロックするために使用される。カートリッジラッチ200は、信号ヘッダカートリッジ132および電力ヘッダカートリッジ134の前後位置を保持する。任意選択で、カートリッジラッチ200は、後部空洞168において底部174に沿って設けることができる。カートリッジラッチ200は、ヘッダカートリッジ132、134をヘッダハウジング130から解放するために偏向可能とすることができる。単一のカートリッジラッチ200が図5に示されているが、しかしながら、代替実施形態では、多数のカートリッジラッチ200を使用することができる。例えば、第1のカートリッジラッチは信号ヘッダカートリッジ132のうちの1つまたは複数に係合することができ、第2のカートリッジラッチは電力ヘッダカートリッジ134に係合することができる。
【0021】
ヘッダコネクタ104は、ヘッダハウジング130の第1の側面176および第2の側面178に沿ってハウジングロック202、204(それぞれ、図5および図6に示す)を含む。ハウジングロック202、204は、ヘッダアセンブリ106(図1に示した)内の隣接するヘッダコネクタ104にヘッダハウジング130をロックするために使用される。ハウジングロック202、204により、ヘッダコネクタ104は、一緒に積み重ねて固定できるようなり、その結果、ヘッダアセンブリ106は、ユニットとして回路基板108(図1に示した)に結合することができる。
【0022】
ハウジングロック202は、ヘッダコネクタ104を一緒にロックするために隣接するヘッダコネクタ104のハウジングロック204と相互作用するように構成される。ハウジングロック202は、側面176に形成されたポケット206と、ポケット206中のラッチ208とを含む。ポケット206は、ポケット206の両側に第1のチャネルまたはレール210および第2のチャネルまたはレール212を含む。任意選択で、レール210、212は互いに交差するように角度をつけることができる。例えば、レール210、212は、ポケット206のサイズを減少させるように互いの方に内側に角度をつけることができる。図示の実施形態では、ポケット206は後部140のところで開いている。ポケット206は、後部140でより広く、ポケット206の前部でより狭い。ラッチ208は、前向き(front facing)である受止面214を含む。ラッチ208は、受止面214の後方に傾斜面216を有することができる。任意選択で、ラッチ208は偏向可能とすることができる。
【0023】
ハウジングロック204は、ヘッダコネクタ104を一緒にロックするために隣接するヘッダコネクタ104のハウジングロック202と相互作用するように構成される。ハウジングロック204は、ラッチ208にラッチ可能に結合するように構成されたラッチ218を含む。図示の実施形態では、ラッチ218は偏向可能である。ハウジングロック204は、側面178から外側に延びる第1のタブ220および第2のタブ222を含む。任意選択で、タブ220、222は、レール210、212に対する余角で互いに交差するように角度をつけることができる。タブ220、222は、対応するレール210、212に受容されるように構成される。
【0024】
ヘッダアセンブリ106の組立中に、ハウジングロック204は、ハウジングロック202の後部から、隣接するヘッダコネクタ104のハウジングロック202中に装填される。したがって、ヘッダコネクタ104は、前方方向に前方装填されるかまたは前方ロックされる。タブ220、222は、対応するハウジングロック202のポケット206中に装填される。タブ220、222は、ヘッダハウジング130を位置合せするために対応するハウジングロック202のレール210、212に係合する。ラッチ218は、ヘッダコネクタ104を一緒にロックするために対応するハウジングロック202のラッチ208に係合する。ラッチ218は受止面224を含む。受止面224は、ヘッダコネクタ104を一緒にロックするために、隣接するヘッダコネクタ104の受止面214に係合するように構成される。ラッチ218は、受止面224につながる傾斜面226を有することができる。ヘッダコネクタ104をロックする間に、傾斜面226は、傾斜面216に沿って乗って行き、ラッチ218を曲げることができる。
【0025】
図7は、一緒に結合された第1および第2のヘッダハウジング130を示す。図7に示したヘッダハウジング130は、ヘッダハウジング130を一緒に固定するためにハウジングロック202、204を含む。図7に示した実施形態のハウジングロック202、204は、水平(図5および図6に示したような)とは対照的に垂直に向けられている。ハウジングロック202は、上部172のところで開いている。嵌合の間に、ハウジングロック204は、隣接するヘッダコネクタ104のハウジングロック202のポケット206(図5によりよく示されている)中にハウジングロック202の上部から装填される。したがって、ヘッダコネクタ104は、下向きの方向に上から装填される。
【0026】
図8は、信号ヘッダカートリッジ132(図9に示す)のためのリードフレーム300を示す。図9は、信号ヘッダカートリッジ132の側面図である。信号ヘッダカートリッジ132は、リードフレーム300を保持する誘電体フレーム302を含む。リードフレーム300は、複数のヘッダ信号コンタクト142を含み、複数のヘッダ信号コンタクト142は、最初は、キャリアセグメント304によって保持され、キャリアセグメント304は、後で、ヘッダ信号コンタクト142を電気的に分離するために取り外される。任意選択で、ヘッダ信号コンタクト142に電気的シールドを行うために、接地シールド(図示せず)を誘電体フレーム302の一方の側または両方の側に結合させることができる。
【0027】
ヘッダ信号コンタクト142は、嵌合部分306と装着部分308とを有し、移行部分310が、嵌合部分306と装着部分308との間を延びる。移行部分310は、誘電体フレーム302中に入れられるか、誘電体フレーム302に装填されるか、または他の方法で誘電体フレーム302によって囲まれるヘッダ信号コンタクト142の一部分である。嵌合部分306および装着部分308は、誘電体フレーム302から延びる。例示的な実施形態では、ヘッダ信号コンタクト142は直角コンタクトである。直角コンタクトは、互いに対して一般に垂直に方向づけられた嵌合部分306と装着部分308とを有する。嵌合部分306は、誘電体フレーム302の嵌合縁部312から前方に延び、分離可能な嵌合インタフェースを定める。装着部分308は、誘電体フレーム302の装着縁部314から延びる。
図示の実施形態では、嵌合縁部312は、誘電体フレーム302の前縁部(以下、前縁部312と呼ぶことがある)を画定し、一方、装着縁部314は、誘電体フレーム302の底縁部(以下、底縁部314と呼ぶことがある)を画定する。嵌合縁部312および装着縁部314は、互いに対して一般に垂直に方向づけることができる。装着部分308は、回路基板108(図1に示した)の対応するめっき済みビアにプレス嵌めされるように構成された底縁部314から延びるコンプライアントピン(以下、コンプライアントピン308と呼ぶことがある)とすることができる。代替の実施形態では、装着部分は、ワイヤまたはケーブルを装着部分にはんだ付けするか、かしめるか、または他の方法で終端させることなどによってワイヤまたはケーブルに終端させることができる。
【0028】
誘電体フレーム302は、嵌合縁部312の反対側の後縁部316と、装着縁部314の反対側の上縁部318とを含む。例示的な実施形態では、誘電体フレーム302は、一般に、縁部312、314、316、318によって仕切られた長方形構造を画定する。縁部312、314、316、318は、バンプアウト、ノッチアウト、突出部(protrusion)、タブ、ラグ、突起部(projection)、または非平坦縁部を作り出す他のフィーチャを含むことができるが、しかしながら、全体的な構造は一般に長方形とすることができる。代替の実施形態では、他の形状が可能である。嵌合縁部312および装着縁部314は、一般に、角などの交差区域で出会い、そこから放射状に外に延びる。ヘッダ信号コンタクト142は、角から外側に積み重ねられる。例示的な実施形態では、誘電体フレーム302は、嵌合縁部312と装着縁部314との交差区域の角にまたは交差区域の近くの角にポケット320を含む。ポケット320は受止面322を含む。例示的な実施形態では、ポケット320は、カートリッジラッチ200(図5に示した)を受け取り、ヘッダカートリッジ132をヘッダハウジング130にロックする。
【0029】
誘電体フレーム302はヘッダ信号コンタクト142を保持する。例示的な実施形態では、誘電体フレーム302は、オーバーモールドプロセスを使用して製造される。オーバーモールドプロセス中に、リードフレーム300は誘電体材料に入れられ、それにより、誘電体フレーム302が形成される。オーバーモールドに先立って、リードフレーム300は、キャリアストリップ(図示せず)で安定化させることができ、キャリアストリップは、誘電体フレーム302を作り出すオーバーモールドプロセスの後、キャリアセグメント304とともに取り外され廃棄される。誘電体フレーム302は、代替の実施形態では、他のプロセスで製造することができる。リードフレーム300は、代替の実施形態では、オーバーモールドされるのではなく誘電体フレーム302の側面を通して誘電体フレーム302中に装填することができる。
【0030】
リードフレーム300は、任意の数のヘッダ信号コンタクト142を含むことができる。任意選択で、すべてを信号コンタクトとするのではなく、ヘッダコンタクトは、接地コンタクト、電力コンタクト、感知コンタクト、または他のタイプのコンタクトとすることができる。任意選択で、隣接する信号コンタクト142は差動対として機能することができ、各差動対は接地コンタクトによって分離することができる。任意選択で、コンタクトの間の間隔または間隙を制御する、目標インピーダンスを達成する、コンタクトの通電容量を上げるなどのために、コンタクトは、その長さの全体または長さの一部分に沿って異なる幅を有することができる。
【0031】
図10は、一緒に積み重ねられた1対の信号ヘッダカートリッジ132を示す。図11は、1対の信号ヘッダカートリッジ132の正面図である。任意の数の信号ヘッダカートリッジ132を一緒に積み重ね、ヘッダハウジング130(図2に示した)に装填することができる。信号ヘッダカートリッジ132は横並びで配列される。任意選択で、信号ヘッダカートリッジ132は互いに直接係合することができる。信号ヘッダカートリッジ132は、一方の側面または両方の側面から延びるリブ330を含むことができる。リブ330は、隣接する信号ヘッダカートリッジ132の対応するスロット332に受容されることができる。リブ330は、締り嵌めによってスロットに保持させることができる。リブ330を使用して、信号ヘッダカートリッジ132を一緒に固定することができる。
【0032】
例示的な実施形態では、誘電体フレーム302は、誘電体フレーム302の上縁部318に沿ってレール334を含む。レール334は、信号ヘッダカートリッジ132を互いに対しておよびヘッダハウジング130(図3に示した)に対して位置決めするために、対応するガイドチャネル162(図3に示した)に受容される。レール334はダブテール形状を有することができる。
【0033】
図12は、電力ヘッダカートリッジ134(図13に示す)のためのリードフレーム400を示す。図13は、電力ヘッダカートリッジ134の斜視図である。リードフレーム400は、リードフレーム300(図8に示した)と同様とすることができ、電力ヘッダカートリッジ134は、信号ヘッダカートリッジ132(図9に示した)と同様とすることができる。
【0034】
電力ヘッダカートリッジ134は、リードフレーム400を保持する誘電体フレーム402を含む。リードフレーム400は、複数のヘッダ電力コンタクト144を含み、複数のヘッダ電力コンタクト144は、キャリアセグメント404によって合わせて保持される。キャリアセグメント404は、特定用途に応じて取り外される場合もあり取り外されない場合もある。
【0035】
ヘッダ電力コンタクト144は、嵌合部分406と装着部分408とを有し、移行部分410が、嵌合部分406と装着部分408との間を延びる。移行部分410は、誘電体フレーム402中に入れられるか、誘電体フレーム402に装填されるか、または他の方法で誘電体フレーム402によって囲まれるヘッダ電力コンタクト144の一部分である。嵌合部分406および装着部分408は、誘電体フレーム402から延びる。例示的な実施形態では、ヘッダ電力コンタクト144は直角コンタクトである。直角コンタクトは、互いに対して一般に垂直に方向づけられた嵌合部分406と装着部分408とを有する。嵌合部分406は、誘電体フレーム402の嵌合縁部412から前方に延び、分離可能な嵌合インタフェースを定める。
装着部分408は、誘電体フレーム402の装着縁部414から延びる。図示の実施形態では、嵌合縁部412は、誘電体フレーム402の前縁部(以下、前縁部412と呼ぶことがある)を画定し、一方、装着縁部414は、誘電体フレーム402の底縁部(以下、底縁部414と呼ぶことがある)を画定する。嵌合縁部412および装着縁部414は、互いに対して一般に垂直に方向づけられることができる。誘電体フレーム402は、嵌合縁部412の反対側の後縁部416と、装着縁部414の反対側の上縁部418とを含む。装着部分408は、回路基板108(図1に示した)の対応するめっき済みビアにプレス嵌めされるように構成された底縁部414から延びるコンプライアントピン(以下、コンプライアントピン408と呼ぶことがある)とすることができる。代替の実施形態では、装着部分は、ワイヤまたはケーブルを装着部分にはんだ付けするか、かしめるか、または他の方法で終端させることなどによってワイヤまたはケーブルに終端させることができる。
【0036】
嵌合縁部412および装着縁部414は、一般に、角などの交差区域で出会い、そこから放射状に外に延びる。ヘッダ電力コンタクト144は、角から外側に積み重ねられる。例示的な実施形態では、誘電体フレーム402は、嵌合縁部412と装着縁部414との交差区域の角にまたは交差区域の近くの角にポケット420を含む。ポケット420は受止面422を含む。例示的な実施形態では、ポケット420は、カートリッジラッチ200(図5に示した)を受け取り、ヘッダカートリッジ134をヘッダハウジング130(図5に示した)に位置決めするおよび/またはロックする。
【0037】
例示的な実施形態では、誘電体フレーム402は、誘電体フレーム402の上縁部418に沿ってレール434を含む。レール434は、信号ヘッダカートリッジ132を互いに対しておよびヘッダハウジング130(図3に示した)に対して位置決めするために、対応するガイドチャネル162(図4に示した)に受容される。レール434はダブテール形状を有することができる。
【0038】
リードフレーム400は、任意の数のヘッダ電力コンタクト144を含むことができる。ヘッダ電力コンタクト144は、すべて等しい幅を有することができ、または代替として異なる幅を有することができる。ヘッダ電力コンタクト144の幅は、そのようなヘッダ電力コンタクト144の通電容量を制御することができる。例えば、ヘッダ電力コンタクト144の幅が広いほど、幅の狭いヘッダ電力コンタクト144と比較して、通電容量を高くすることができる。例示的な実施形態では、異なるタイプの電力ヘッダカートリッジ134は、ヘッダ電力コンタクト144の累積的な通電容量に基づいて格付けして製造することができる。
【0039】
図14は、例示的な実施形態により形成された電力ヘッダカートリッジ134’を示す。図15は、例示的な実施形態により形成された電力ヘッダカートリッジ134”を示す。図13に戻ってさらに参照すると、電力ヘッダカートリッジ134、134’、134”のグループが示される。
【0040】
電力ヘッダカートリッジ134、134’、134”の各々は、異なる通電容量を有する。例えば、それぞれ他の電力ヘッダカートリッジと比較して、電力ヘッダカートリッジ134’(図14)は高い通電容量を有することができ、電力ヘッダカートリッジ134(図13)は中間の通電容量を有することができ、電力ヘッダカートリッジ134(図15)は低い通電容量を有することができる。例えば、電力ヘッダカートリッジ134、134’、134”は、広いヘッダ電力コンタクト144’と狭いヘッダ電力コンタクト144”との異なる組合せを有することができる。
【0041】
図示の実施形態において、高電流電力ヘッダカートリッジ134’(図14)は、3つの広いヘッダ電力コンタクト144’を含み、狭いヘッダ電力コンタクト144”を含まない。中間電流電力ヘッダカートリッジ134(図13)は、2つの広いヘッダ電力コンタクト144’と2つの狭いヘッダ電力コンタクトを144”とを含む。低電流電力ヘッダカートリッジ134”(図15)は、広いヘッダ電力コンタクト144’を含まず、6つの狭いヘッダ電力コンタクトを144”を含む。他の実施形態では、広いおよび狭いヘッダ電力コンタクト144の他の組合せを使用することができる。他の実施形態では、図13図15に示した2つの幅以外の幅を有するヘッダ電力コンタクト144を使用することができる。
【0042】
電力ヘッダカートリッジ134、134’、134”の各々は、同一の、または実質的に同様の誘電体フレーム402を有する。例えば、縁部はすべて同じサイズおよび形状にし、その結果、電力ヘッダカートリッジ134、134’、134”のいずれも電力カートリッジスロット160(図3に示した)に交互にまたは選択的に装填することができる。図3を参照すると、電力ヘッダカートリッジ134、134’、134”のいずれも電力カートリッジスロット160に装填できることは明らかである。したがって、ヘッダコネクタ104の通電容量は、任意の電力ヘッダカートリッジ134、134’、134”を異なるタイプの電力ヘッダカートリッジ134、134’、134”と取り替えることによって変更することができる。
例えば、電力カートリッジスロット160は、ヘッダアセンブリ104の通電容量を変更するために、低電力ヘッダカートリッジ134”、中間電力ヘッダカートリッジ134、または高電力ヘッダカートリッジ134”のいずれかを選択的に受け取る。図4を参照すると、細長い電力コンタクト開口184は、ヘッダ電力コンタクト144の任意の組合せを受け取ることができる。例えば、図示の実施形態では、ヘッダコネクタ104は、低電流電力ヘッダカートリッジ134”(図15)を保持しており、6つの狭いヘッダ電力コンタクト144を含んでいる。しかしながら、中間電流電力ヘッダカートリッジ134または高電流電力ヘッダカートリッジ134’(それぞれ図13図14)が、ヘッダハウジング130に装填される場合、細長い電力コンタクト開口184は、それらのサイズまたは位置に関係なく、広いヘッダ電力コンタクト144を収容する。
【0043】
図16は、ヘッダコネクタ104と同様のヘッダコネクタ504を示す。ヘッダコネクタ504は、ヘッダコネクタ104以外の異なるタイプのヘッダカートリッジ506を含む。ヘッダコネクタ504は、ヘッダコンタクト508のアレイを含む。ヘッダコネクタ504は、ヘッダコンタクト508の嵌合端部512を支持するシュラウドガイド510と、ヘッダコンタクト508の装着端部516を支持するピンガイド514とを含む。シュラウドガイド510およびピンガイド514は、信号ヘッダコンタクトおよび電力ヘッダコンタクトの両方を保持することができる。シュラウドガイド510およびピンガイド514は、ヘッダコンタクト508とともに、ヘッダカートリッジ506を定める。ヘッダカートリッジ506は、レセプタクルコネクタ522と嵌合するためにヘッダハウジング520中に装填することができる。任意選択で、ハウジングロックを使用して、多数のヘッダハウジング520を一緒に接合することができる。
【0044】
上述の説明は、限定ではなく例示であることを意図していることを理解されたい。例えば、上述の実施形態(および/またはその態様)は互いに組み合わせて使用することができる。加えて、本発明の範囲から逸脱することなく、本発明の教示に特定の状況または材料を適応させるために、多くの変形を行うことができる。本明細書で説明した、寸法、材料のタイプ、様々な構成要素の方位、ならびに様々な構成要素の数および位置は、いくつかの実施形態のパラメータを規定することが意図されており、決して限定でなく、単に例示的な実施形態である。特許請求の範囲の趣旨および範囲内の多くの他の実施形態および変形が、上述の説明を調査する際に当業者には明らかになるであろう。それゆえに、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲を参照して、そのような特許請求の範囲が権利を与えられる均等物の全範囲とともに決定されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
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図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16