特許第6546641号(P6546641)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 日本テキサス・インスツルメンツ合同会社の特許一覧
特許6546641予測平衡化を用いるバッテリパック管理のためのシステム及び方法
<>
  • 特許6546641-予測平衡化を用いるバッテリパック管理のためのシステム及び方法 図000002
  • 特許6546641-予測平衡化を用いるバッテリパック管理のためのシステム及び方法 図000003
  • 特許6546641-予測平衡化を用いるバッテリパック管理のためのシステム及び方法 図000004
  • 特許6546641-予測平衡化を用いるバッテリパック管理のためのシステム及び方法 図000005
  • 特許6546641-予測平衡化を用いるバッテリパック管理のためのシステム及び方法 図000006
  • 特許6546641-予測平衡化を用いるバッテリパック管理のためのシステム及び方法 図000007
  • 特許6546641-予測平衡化を用いるバッテリパック管理のためのシステム及び方法 図000008
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6546641
(24)【登録日】2019年6月28日
(45)【発行日】2019年7月17日
(54)【発明の名称】予測平衡化を用いるバッテリパック管理のためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/02 20160101AFI20190705BHJP
   H01M 10/48 20060101ALI20190705BHJP
【FI】
   H02J7/02 H
   H01M10/48 P
【請求項の数】20
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2017-226464(P2017-226464)
(22)【出願日】2017年11月27日
(62)【分割の表示】特願2015-532121(P2015-532121)の分割
【原出願日】2013年9月16日
(65)【公開番号】特開2018-50466(P2018-50466A)
(43)【公開日】2018年3月29日
【審査請求日】2017年12月22日
(31)【優先権主張番号】13/620,842
(32)【優先日】2012年9月15日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390020248
【氏名又は名称】日本テキサス・インスツルメンツ合同会社
(73)【特許権者】
【識別番号】507107291
【氏名又は名称】テキサス インスツルメンツ インコーポレイテッド
(74)【上記1名の代理人】
【識別番号】100098497
【弁理士】
【氏名又は名称】片寄 恭三
(72)【発明者】
【氏名】ヤンドン ジャン
(72)【発明者】
【氏名】イェブゲン パヴロヴィッチ バルスコフ
(72)【発明者】
【氏名】ジェイソン マイケル バトル
(72)【発明者】
【氏名】コンスタンチン ガルバート
【審査官】 原 嘉彦
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−154628(JP,A)
【文献】 特開平10−257683(JP,A)
【文献】 特開2010−081732(JP,A)
【文献】 国際公開第2012/028427(WO,A1)
【文献】 特開2010−104179(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60L 1/00−3/12
7/00−13/00
15/00−15/42
50/00−58/40
H01M 10/42−10/48
H02J 7/00−7/12
7/34−7/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
直列に接続される複数のバッテリセルのパックと前記バッテリセルのパックに結合されるバイパス回路とを有するバッテリパック管理システムにおいて使用するコントローラであって、
平衡化ユニットであって、
バッテリ動作の予期される終了時間まで前記バッテリセルの放電深度(DOD)値の間で平衡化するために、前記バッテリセルの各々の初期平衡化バイパス電流値を決定し、
前記平衡化されたDOD値の関係を維持するために、前記バッテリセルの各々の継続平衡化バイパス電流値を決定し、
前記初期平衡化バイパス電流値と前記継続平衡化バイパス電流値とに基づいて前記バッテリセルの各々の要求されるセルバイパス電流値を決定し、
前記要求されるセルバイパス電流値の推定される最大バイパス電流値に対する比に基づいて、オン時間期間を有するオン時間信号を生成する、
ように構成される、前記平衡化ユニットと、
前記オン時間信号を受信し、前記オン時間信号に基づいてスイッチング制御信号を生成するように構成されるスイッチング制御ユニットであって、前記バイパス回路により前記スイッチング制御信号が受信されると、前記バイパス回路に前記バッテリセルの2つの間で前記オン時間期間の間に電荷を転送させるように構成される、前記スイッチング制御ユニットと、
を含む、コントローラ。
【請求項2】
請求項1に記載のコントローラであって、
前記スイッチング制御信号が、前記オン時間信号の前記オン時間期間の間にスイッチング周波数を有し、
前記バイパス回路が、前記スイッチング周波数で前記バッテリセルの前記2つの間でバイパス電流を導通させるように構成される、コントローラ。
【請求項3】
請求項1に記載のコントローラであって、
前記平衡化ユニットが、前記バッテリセルのそれぞれの1つの推定される現在のDOD値に基づいて前記初期平衡化バイパス電流値を決定するように構成される、コントローラ。
【請求項4】
請求項3に記載のコントローラであって、
前記推定される現在のDOD値が、前記バッテリセルのそれぞれの1つのバッテリモデルと前記バッテリセルのそれぞれの1つの測定されたセル電圧とに基づいて決定される、コントローラ。
【請求項5】
請求項3に記載のコントローラであって、
前記バッテリセルのそれぞれの1つのバッテリモデルと前記バッテリセルのそれぞれの1つの測定されたセル電圧とに基づいて前記推定される現在のDOD値を決定する動的電圧相関ユニットを更に含む、コントローラ。
【請求項6】
請求項1に記載のコントローラであって、
前記平衡化ユニットが、前記バッテリセルのパックの総充電容量値と前記バッテリセルのパックの総パック電流値とにおける差に基づいて前記継続平衡化バイパス電流値を決定するように構成される、コントローラ。
【請求項7】
請求項1に記載のコントローラであって、
前記バッテリセルのそれぞれの1つの前記要求されるセルバイパス電流値が、前記バッテリセルのそれぞれの1つの前記初期平衡化バイパス電流値と前記継続平衡化バイパス電流値との合計である、コントローラ。
【請求項8】
請求項1に記載のコントローラであって、
前記スイッチング制御ユニットが、前記オン時間期間が所定の時間間隔よりも大きい場合に、前記スイッチング制御信号のスイッチング周波数を減少させるように更に構成され、
前記平衡化ユニットが、前記減少されたスイッチング周波数に基づいて前記オン時間期間を更新するように更に構成される、コントローラ。
【請求項9】
直列に接続される複数のバッテリセルのパックと前記バッテリセルのパックに結合されるバイパス回路とを有するバッテリパック管理システムにおいて使用するコントローラであって、
平衡化ユニットであって、
前記バッテリセルのそれぞれの1つの推定される現在の放電深度(DOD)値に基づいて前記バッテリセルの各々の初期平衡化バイパス電流値を決定し、
前記バッテリセルのパックの総充電容量値と前記バッテリセルのパックの総パック電流値とにおける差に基づいて前記バッテリセルの各々の継続平衡化バイパス電流値を決定し、
前記バッテリセルのそれぞれの1つの前記初期平衡化バイパス電流値と前記継続平衡化バイパス電流値との合計に基づいて前記バッテリセルの各々の要求されるセルバイアス電流値を決定し、
前記要求されるセルバイアス電流値の推定される最大バイパス電流値に対する比に基づいて、オン時間期間を有するオン時間信号を生成する、
ように構成される、前記平衡化ユニットと、
前記オン時間信号を受信し、前記オン時間信号に基づいてスイッチング制御信号を生成するように構成されるスイッチング制御ユニットであって、前記バイパス回路により前記スイッチング制御信号が受信されると、前記バイパス回路に前記バッテリセルの2つの間で前記オン時間期間の間に電荷を逓送させるように構成される、前記スイッチング制御ユニットと、
を含む、コントローラ。
【請求項10】
請求項9に記載のコントローラであって、
前記スイッチング制御信号が、前記オン時間信号の前記オン時間期間の間にスイッチング周波数を有し、
前記バイパス回路が、前記スイッチング周波数で前記バッテリセルの2つの間でバイパス電流を導通させるように構成される、コントローラ。
【請求項11】
請求項9に記載のコントローラであって、
前記推定される現在のDOD値が、前記バッテリセルのそれぞれの1つのバッテリモデルと前記バッテリセルのそれぞれの1つの測定されたセル電圧とに基づいて決定される、コントローラ。
【請求項12】
請求項9に記載のコントローラであって、
前記バッテリセルのそれぞれの1つのバッテリモデルと前記バッテリセルのそれぞれの1つの測定されたセル電圧とに基づいて前記推定される現在のDOD値を決定するように構成される動的電圧相関ユニットを更に含む、コントローラ。
【請求項13】
請求項9に記載のコントローラであって、
前記スイッチング制御ユニットが、前記オン時間期間が所定の時間間隔よりも大きい場合に、前記スイッチング制御信号のスイッチング周波数を減少させるように更に構成され、
前記平衡化ユニットが、前記減少されたスイッチング周波数に基づいて前記オン時間期間を更新するように更に構成される、コントローラ。
【請求項14】
対応する複数の放電深度(DOD)値を有し、直列に接続される複数のバッテリセルに結合され、複数のスイッチングデバイスと複数のエネルギー貯蔵構成要素とを含むバイパス回路を制御する平衡化コントローラであって、
前記バッテリセルのアクティブ平衡化のために複数の周期的時間間隔の各々において対応する複数のオン時間のためのスイッチング周波数で前記バイス回路の前記スイッチングデバイスに対して複数のスイッチング制御信号を提供するように作動するスイッチングコントローラと、
予測される充電終了又は放電終了時間まで前記複数のDOD値を平衡化するための複数の初期平衡化バイパス電流値の関数及び前記複数のDOD値の現在の関係を維持するための複数の継続平衡化バイパス電流値の関数としての前記複数のオン時間を計算するように作動する予測平衡化構成要素と、
を含み、
電荷が前記バッテリセルの2つの間で前記オン時間期間の間に転送される、平衡化コントローラ。
【請求項15】
請求項14に記載の平衡化コントローラであって、
前記予測平衡化構成要素が、前記複数のオン時間をそれぞれ表す複数のオン時間信号を提供するように作動し、
前記スイッチングコントローラが、前記複数のオン時間信号に基づいて前記複数のスイッチング制御信号を生成するように作動する、平衡化コントローラ。
【請求項16】
直列に接続される複数のバッテリセルの接続とバイパス化とを制御する平衡化コントローラであって、
前記バッテリセルのアクティブ平衡化のための前記複数のバッテリセルの接続とバイパス化との期間を定義するために、複数の周期的時間間隔の各々において、対応する複数のオン時間のためのスイッチング周波数を有する複数のスイッチング制御出力を有するスイッチングコントローラと、
予測される充電終了又は放電終了時間まで前記複数のバッテセルの複数の放電深度(DOD)値を平衡化するための複数の初期平衡化バイパス電流値の関数及び前記複数のDOD値の現在の関係を維持するための複数の継続平衡化バイパス電流値の関数としての前記複数のオン時間を計算するように作動する予測平衡化構成要素と、
を含み、
電荷が前記バッテリセルの2つの間で前記オン時間期間の間に転送される、平衡化コントローラ。
【請求項17】
請求項14又は16に記載の平衡化コントローラであって、
前記予測平衡化構成要素が、推定される現在の放電深度(DOD)値に基づいて前記複数の初期平衡化バイパス電流値を決定するように更に作動する、平衡化コントローラ。
【請求項18】
請求項17に記載の平衡化コントローラであって、
前記予測平衡化構成要素が、前記バッテリセルのバッテリモデルと前記バッテリセルの測定された電圧とに基づいて前記推定される現在のDOD値を決定するように更に作動する、平衡化コントローラ。
【請求項19】
請求項14又は16に記載の平衡化コントローラであって、
前記予測平衡化構成要素が、前記バッテリセルの総充電容量値と前記バッテリセルの総電流値とにおける差に基づいて前記複数の継続平衡化バイパス電流値を決定するように更に作動する、平衡化コントローラ。
【請求項20】
請求項14又は16に記載の平衡化コントローラであって、
前記予測平衡化構成要素が、前記複数の初期平衡化バイパス電流値と前記複数の継続平衡化バイパス電流値との合計に基づいて複数の要求されるセルバイパス電流値を生成するように更に作動し、前記複数の要求されるセルバイアス電流値が前記複数のオン時間に関連する、平衡化コントローラ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は電気回路に関し、より具体的には、予測平衡化を用いるバッテリ管理のためのシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
バッテリパックは、コンシューマー、オートモーティブ、医療、コンピューティング、及び工業用製品に関する最近の技術の不可欠な一面となっている。いわゆるバッテリ燃料計又はガス計器を含むバッテリ管理システムは、バッテリパック内のバッテリセルの充電及び放電を制御するため、セル平衡化動作を実施するため、また、残りのバッテリセル容量の推定を提供するために用いられる。バッテリセルは、しばしば、特定の応用例により要求される必要な電圧を提供するために直列構成で接続される。更に最近では、限られた最終装置のシャーシスペースを最大限に利用する一方で、パック容量の増大を促進するためにバッテリパックを形成する個々のセルが異なる容量である、オートモーティブ及び他の応用例のために、非対称バッテリスタックが提案されてきている。しかしながら、非対称バッテリスタックは、従来の電圧均等化タイプの平衡化技法が最適ではないセル平衡化にとって、時にはかなり大きなバイパス電流レベルが必要とされるという問題点がある。したがって、依然としてバッテリパックを管理するための改良された装置及び技術が必要である。
【発明の概要】
【0003】
予測平衡化技法は、対称及び/又は非対称スタックにおけるアクティブ平衡化を容易にするために有利に用いることが可能なマルチセルバッテリパックを管理するために提示される。充電又は放電動作の残りにわたる放電深度(DOD)平衡化を容易にするため、並びに、バッテリパック内のDODセル関係を保つために、初期平衡化値と継続平衡化値との両方に従ったバッテリセルのアクティブ平衡化に関する開示される実施形態において、バイパス電流制御が提供される。
【0004】
インダクタ及び/又はキャパシタなどの1つ又は複数のエネルギー貯蔵構成要素と、個々のバッテリセルから及び/又はバッテリセルへのバイパス電流の導通を選択的に可能にするためのスイッチングデバイスとを備える、バイパス回路を含み、バッテリパック管理のために或るシステムが提供される。このシステムは更に、アクティブセル平衡化のために複数の時間間隔の各々において対応するオン時間に対してスイッチング周波数でスイッチングデバイスに制御信号を提供するコントローラを含む。予測平衡化構成要素が、充電又は放電動作の終了まで放電のセル深度を平衡化するため、並びに、セルDOD間の現在の関係を保つために、初期平衡化バイパス電流値並びに継続平衡化バイパス電流値に少なくとも部分的に従って、オン時間を計算する。
【0005】
ある実施形態において、初期平衡化バイパス電流は、推定される現在のDOD値に少なくとも部分的に従って決定され、継続平衡化バイパス電流は、バッテリセルの総充電容量値における差及び総パック電流に従って決定される。ある実施形態は、セルに関する理論的最大バイパス電流値を決定する平衡化電流強制(enforcement)構成要素を含む。また、強制構成要素は、セルの各々について対応する初期平衡化バイパス電流と対応する継続平衡化バイパス電流とを合計することによって、要求されるセルバイパス電流値を決定し、この要求されるセルバイパス電流値と対応する理論的最大バイパス電流値との比に従って、現在の時間間隔の小部分として個々のオン時間を決定する。ある実施形態において、予測平衡化構成要素は、前の時間間隔の実際のセルバイパス電流値を決定し、バッテリセルの1つに個別に対応する複数のスケールファクタを決定し、これらのスケールファクタに少なくとも部分的に基づいて理論的最大電流値を決定する。
【0006】
ある実施形態における予測平衡化構成要素は、オン時間の1つ又は複数が現在の時間間隔の持続時間を超える場合、スイッチング周波数を選択的に下げる。また、予測平衡化構成要素の或る実施形態は、スイッチング制御信号の提供と、連続的な周期的時間間隔内のセル電圧測定との相対的な開始時間を選択的に調節する。
【0007】
方法及びコンピュータ可読媒体が、バッテリパックを管理するための命令と共に提供される。ある実施形態において、方法は、推定される現在のバッテリセル放電深度(DOD)値に少なくとも部分的に従って初期平衡化バイパス電流値を決定すること、及び、総パック電流とバッテリセルの総充電容量値における差とに少なくとも部分的に基づいて継続平衡化バイパス電流値を決定することを含む。この方法はまた、初期平衡化バイパス電流値及び継続平衡化バイパス電流値に少なくとも部分的に従って個々のバッテリセルから及び/又は個々のバッテリセルへのバイパス電流の導通のための複数のオン時間を決定すること、並びに、オン時間に従って現在の時間間隔におけるバイパス電流の導通を制御することを含む。
【0008】
方法の或る実施形態が、更に、バッテリセルに対応する理論的最大バイパス電流値を決定すること、並びに、初期平衡化バイパス電流値及び継続平衡化バイパス電流値に基づいて要求されるセルバイパス電流値を決定することを含み、オン時間は、対応する要求されるセルバイパス電流値と対応する理論的最大バイパス電流値との比に少なくとも部分的に基づいて決定される。
【0009】
また、ある実装において、前の時間間隔の実際のセルバイパス電流値が、推定されるバイパス電流値、総パック電流、及びバイパス効率パラメータに少なくとも部分的に従って決定される。これらの実施形態における方法は更に、前の時間間隔からのスケーリングファクタで乗じた、前の時間間隔からの要求されるセルバイパス電流値と対応する実際のセル電流値との比として、現在の時間間隔に関するスケールファクタを決定すること、及び、理論的最大電流値を決定するためにスケーリングファクタを用いることを含む。
【0010】
ある実施形態における方法は更に、対応する初期平衡化バイパス電流値及び継続平衡化バイパス電流値の合計に基づいて、個々のオン時間を計算すること、並びに、オン時間の1つ又は複数が現在の時間間隔の持続時間を超える場合、スイッチング周波数を選択的に下げることを含む。また、ある実施形態において、方法は、連続的な時間間隔内のセル電圧測定におけるスイッチング制御信号の提供の相対的な開始時間を選択的に調節することを含む。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】バイパス回路、及び平衡化コントローラを備えるバッテリパック管理システムを図示する簡略化された概略図であり、平衡化コントローラは、スイッチングコントローラと、初期平衡化バイパス電流値及び継続平衡化バイパス電流値に基づいてスイッチャオン時間を提供する予測平衡化構成要素とを有する。
【0012】
図2A】初期平衡化及び継続平衡化バイパス電流値に従ったアクティブ平衡化電流の制御を介してバッテリパックを管理するための方法を含むフローチャートを図示する。
図2B】初期平衡化及び継続平衡化バイパス電流値に従ったアクティブ平衡化電流の制御を介してバッテリパックを管理するための方法を含むフローチャートを図示する。
【0013】
図3】放電動作の終了までの、図1のバッテリパックにおける複数のバッテリセルに関する放電値の深度を平衡化するためのアクティブバイパス電流の使用を示すグラフである。
【0014】
図4図1のシステムにおける選択的周波数調節を備えた、セルバイパス電流波形、スイッチャオン時間、スイッチャ周波数、及びセル電圧測定期間を時間を関数として図示する。
【0015】
図5】バイパス回路スイッチング制御信号の提供の開始時間が、連続的な周期的時間間隔において調節される、セルバイパス電流波形、スイッチャオン時間、スイッチャ周波数、及びセル電圧測定期間を図示する。
【0016】
図6】セル電圧測定の開始時間が、連続的な周期的時間間隔において調節される、セルバイパス電流波形、スイッチャオン時間、スイッチャ周波数、及びセル電圧測定期間を図示する。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1は、マルチセルバッテリパック4の様々な動作態様を管理及び評価するためのバッテリパック管理システム2を図示する。システム2は、バッテリパック4のセル4−1、4−2、及び4−3と直接的又は間接的に接続されるバイパス回路6、及び平衡化コントローラ10を含む。平衡化コントローラ10は、スイッチングコントローラ12と、平衡化構成要素16と、バッテリモデル18aを備える動的電圧相関(DVC)構成要素18とを備える。平衡化構成要素16は、それぞれ、初期平衡化、継続平衡化、及び平衡化電流強制構成要素16a、16b、及び16cを備える。加えて、例示のシステム2は、バッテリパック4に近接して又はバッテリパック周囲環境において物理的に配置される温度センサ8、並びに、1つ又は複数のセル電圧センサ20、及び、感知レジスタRSENSEによって測定されるパック電流を表すパック電流信号又は値24を提供する総パック電流センサ22を含む。平衡化構成要素16は、アクティブセル平衡化のためのバイパス電流を選択的に導通させるためスイッチングデバイスQ1〜Q4の動作のためにバイパス回路6に提供されるスイッチング制御信号14−1、14−2、14−3、及び14−4の生成のために、オン時間信号又は値17−1、17−2、17−3、及び17−4をスイッチングコントローラ12に提供する。過電流状況に対して保護するために正温度係数(PTC)構成要素などのインライン保護構成要素、バッテリパックオーバーヒートを防止するためのインライン熱遮断(TCO)デバイスなどを含むがこれらに限定されない他の構成要素(図示せず)がシステム2に提供され得、これらの詳細は、以下で説明される様々な予測平衡化概念を不明瞭にしないために省略される。
【0018】
システム2は、本明細書で開示されるバッテリセル平衡化及び管理概念を実装するように、並びに、ガス測定、セル容量評価及び報告機能などの1つ又は複数の追加機能を実行するため、及び外部システムとインターフェースするため、1つ又は複数の処理要素並びに関連するメモリ及び回路を含む、単一の集積回路又は印刷回路基板などの様々な形式及び構成で実装され得る。他の可能な実施形態において、システム2は、アナログ及び/又はデジタルハードウェア、処理要素、及び関連付けられる電子メモリ、プロセッサ実行ソフトウェア、プロセッサ実行ファームウェア、プログラマブル論理、及び/又はそれらの組み合わせを個々に含む、複数の構成要素から作成可能である。
【0019】
図1の例において、互いに直列構成で接続された3つのバッテリセル4−1、4−2、及び4−3を含む3−Sバッテリパック4が図示されているが、任意の適切な直列及び/又は直列/並列様式で接続されたマルチセルバッテリパック4を形成するために、2つ又はそれ以上の任意数のセルを用い得る。また、図示した例において、中央のセル4−2は、第1及び第3のセル4−1及び4−3より大きな容量のものであるが、これは本開示の厳密な要件ではない。前述のように、従来の電圧平衡化技法は、マルチセルバッテリパック4を形成する任意数のセルに関する非対称バッテリパックに及び対称パックに関連して本開示の予測平衡化概念が用いられ得る、非対称バッテリパック4には特に不適切である。バッテリパック4は、システム2への接続を可能にする1つ又は複数の端子5を含み得、或いは、オンボードバッテリセルパック4を含む一体型バッテリパック/コントローラシステム2が提供され得る。バイパス回路6は、バッテリパック端子5に接続され、電界効果トランジスタ(FET)タイプのスイッチングデバイスQ1、Q2、Q3、及びQ4、並びに、スイッチングデバイスQ1〜Q4のうちの対応する1つを横切って個々に結合される対応する整流デバイスD1、D2、D3、及びD4を含み、整流器D1〜D4は、FET Q1〜Q4のボディダイオードであり得、又は別個の整流器構成要素とすることができる。ゲートソースレジスタRgsが、FET Q1〜Q4の各々のゲート端子とソース端子との間に接続され、FET Q1及びQ3はPチャネル強制モードデバイスであり、Q2及びQ4はNチャネル強制モードFETである。バイパス電流の選択的導通によって本明細書で説明されるアクティブセル平衡化機能を実装するために、相対的に高スイッチング周波数で動作可能な半導体ベーススイッチを含むが、これに限定されない、任意の適切な形式のスイッチングデバイスQ1〜Q4が、バイパス回路6において用いられ得る。スイッチングデバイスQ1〜Q4のゲート端子は、スイッチングコントローラ12からスイッチング制御信号14−1、14−2、14−3、14−4を受信するようにスイッチングキャパシタCsを介して容量的に結合される。
【0020】
バイパス回路6はまた、セル4の2つ又はそれ以上の間で電荷を再分配するためにアクティブ平衡化を容易にするため、誘導エネルギー貯蔵構成要素L−1、L−2を含む。また、例示のバイパス回路6は、バッテリセル4の各々を横切って並列に接続される高周波数キャパシタChfを含み、インダクタL−1及びL−2は、それぞれ、対応する放電レジスタR−1及びR−2を横切って並列に接続される。スイッチドキャパシタバイパス回路6(図示せず)などのエネルギー貯蔵構成要素の他の形式を含む、他のアクティブ再平衡化バイパス回路6が用いられ得る。スイッチングデバイスQ1〜Q4は、バッテリセル4−1、4−2、4−3の1つからインダクタL−1、L−2の1つへバイパス電流を導通させるために第1の状態(ON)で、及び、インダクタから別のセル4への整流器D1〜D4のうちの1つを介するバイパス電流の導通を可能にするための第2の状態(OFF)で、個別に動作可能である。図示された例において、Q1及びQ3はPチャネル強制モードFETであり、対応するスイッチング制御信号14−1及び14−3はアクティブローであり、これによってロー信号14−1又は14−3が、対応するスイッチングデバイスQ1、Q3をON又は導電状態にする。逆に、スイッチングコントローラ12は、アクティブハイスイッチング制御信号14−2及び14−4を、それぞれ、NチャネルデバイスQ2及びQ4に提供する。
【0021】
システム2のアクティブセル平衡化動作は、充電動作の間、放電の間(例えば、バッテリパック4が負荷(図示せず)を駆動している間)、及び/又は、パック4が緩和モードにある間、開始可能である。動作において、平衡化コントローラ10は、平衡化構成要素16によって提供されるオン時間信号又は値17によって定義されるオン時間の間、およそ50%のデューティサイクルオン/オフ信号として、一実施形態においてスイッチング制御信号14を選択的に提供するためにスイッチングコントローラ12を用いる。この点で、ある実施形態における、スイッチングコントローラ12は、関連付けられたオン時間信号又は値17がアクティブである一方で、スイッチング信号14が2 MHzのスイッチング周波数(又は他の調節されたスイッチャ周波数)で提供されている状態で、2 MHz発振器を用いる。各高周波数スイッチングサイクルにおいて(オン時間の間)、対応するスイッチングデバイスは、高周波数サイクルのおよそ半分の間(例えば、およそ250 nsの間)オンにされ、高周波数サイクルの残りの間(例えば250 ns)オフにされる。スイッチングデバイスがオンである時間の間、電流は、セル4のうちの指定された1つからインダクタL−1、L−2の1つを介して導通する。その後、スイッチングデバイスがオフになると、電流はインダクタL−1、L−2を介してセル4の別の1つへ流れ続ける。このようにして、スイッチングコントローラ12の制御下のスイッチングデバイスQ1〜Q4のスイッチング動作は、セルの1つから別のセル4へ電流を伝達するために選択的アクティブ平衡化を提供する。平衡化構成要素16によるオン時間信号又は値17−1、17−2、17−3、及び17−4の提供によって、本明細書で説明される予測平衡化技法を容易にするためにアクティブ平衡化電流フロー(本明細書では「バイパス電流」と呼ぶ)の個別化制御が可能となり、この技法は、オン時間17を生成するために平衡化電流強制構成要素16cを備え、構成要素16a及び16bを介して、算出された初期平衡化バイパス電流値並びに継続平衡化バイパス電流値を用いる。
【0022】
コントローラ10及びバイパス回路6のアクティブ平衡化動作の電荷再分配態様を例示するために、以下の説明では、セルのうちの別のセル(例えば第3のセル4−3)を充電するために中央セル4−2から電荷を除去することが望ましいケースで、1つのこうした500 ns高周波数スイッチングサイクルの間のシステム2の動作を図示する。サイクルの第1の部分において、Q2がスイッチング信号14−2(アクティブハイ)を介してオンにされ、放電電流(バイパス電流)をセル4−2の頂部からL−1及びQ2を介してセル4−2の底部(セル4−1の頂部)へ流す。このバイパス電流フローの大きさは、L−1のインダクタンス及びQ2のドレインソースオン抵抗によって決定され、バイパス電流は初期的に、Q2がオフになるまで(例えば、2 MHzスイッチング周波数の例ではおよそ250 ns)ゼロから上昇する。この点で、Q2がより長くオンにされるほど、最大バイパス電流はより高くなる。
【0023】
Q2がオフになる(信号14−2が低に向かう)と、バイパス電流はL−1から、上側FET Q1の両端に接続されたダイオードD1を介して流れる。ダイオードD1を介して流れるバイパス電流は、前に(インダクタL−1から)流れた電流と同じレベルであるが、ここでは、セル4−3の底部からインダクタL−1を介して上部のセル4−3へ流れるため、セル4−3を充電する。また、電流は、ピーク値から始まり、L−1のインダクタンスに基づいてゼロまで減少し、ここで、並列接続されたレジスタR−1が、インダクタL−1の完全な放電を保証するために提供され、典型的にいかなる大きな電力も消散させない。このように、電荷がセル4−2からセル4−3へ伝達される。同様の伝達動作が、他のスイッチングデバイスQ1、Q3、及びQ4の選択的スイッチングによって提供され、それにより、スイッチングコントローラ12によるスイッチング信号14の選択的提供によって、バイパス回路6におけるバイパス電流フローを介する電荷の選択的伝達が可能になる。例えば、セル4−3からセル4−2に電荷を伝達するために信号14−1を介してQ1、L−1、及びD2が用いられ得、セル4−2からセル4−1に電荷を伝達するために信号14−3を用いてQ3、L−2、及びD4が動作され得、バッテリセル4−1からバッテリセル4−2に電荷を伝達するために信号14−4を介してQ4、L−2、及びD3が用いられ得る。
【0024】
前述のように、少なくとも1つのエネルギー貯蔵デバイス(例えば誘導性、容量性、及び/又はそれらの組み合わせなど)を含む、バッテリセル4−1、4−2、4−3のアクティブ平衡化のために、スイッチドキャパシタタイプの回路又は他の形式のバイパス回路6をシステム2において用いることが可能であり、スイッチングデバイスの選択的アクティブ化は、1つの状態で、バッテリセルの少なくとも1つからエネルギー貯蔵構成要素の少なくとも1つへバイパス電流導通を提供し、別の状態で、1つ又は複数のエネルギー貯蔵構成要素から他のバッテリセルの1つ又は複数へバイパス電流を流すことを可能にする。例えば、セル4の1つからバイパス電流を介して充電されるべきキャパシタ(図示せず)を選択的に結合すること、及び、充電されたキャパシタをバッテリセル4の異なる1つ(又は複数)を横切って再接続することによって、スイッチドパッセンジャタイプのバイパス回路6をこの動作のために用いることが可能であり、この場合、整流器デバイスD1〜D4は不要となり、スイッチングコントローラ12は、こうした電荷再分配(アクティブ平衡化)動作のために任意数のスイッチングデバイス(図示せず)及び対応するスイッチング制御信号14を用いることができる。
【0025】
平衡化コントローラ10及び/又はその構成要素は、任意の適切なハードウェア、プロセッサ実行ソフトウェア又はファームウェア、或いはそれらの組み合わせを用いて実装可能であり、コントローラ10の例示の実施形態が、マイクロプロセッサ、プロセッサコア、マイクロコントローラ、DSP、プログラム可能論理などの1つ又は複数の処理要素、並びに、電子メモリ及び信号調整ドライバ回路を含み、処理要素は、本明細書で開示されるセル平衡化機能の1つ又は複数を実施するようにプログラミングされるか又は他の方式で構成される。例えば、平衡化コントローラ10は、セル平衡化及び本明細書で示される他の機能性を実施するようにデータを記憶し命令をプログラミングする、少なくとも1つの電子メモリを含み得るか又はその少なくとも1つの電子メモリと動作可能に結合され得、こうしたプロセッサ実行可能命令は、平衡化コントローラ10との通信のために一体的に及び/又は動作可能に結合される、コンピュータメモリ、制御システム(例えばコントローラ100)内のメモリ、CD−ROM、フロッピーディスク、フラッシュドライブ、データベース、サーバ、コンピュータなどの、持続性コンピュータ可読媒体に記憶され得る。例えば、ある実施形態において、平衡化コントローラ10は、選択されたタイプのスイッチングデバイスQ1〜Q4を動作するために適切なスイッチング制御信号14−1〜14−4を生成するために、適切なアクティブハイ又はアクティブローのスイッチング信号生成機能性を提供する、1つ又は複数のスイッチドライバ構成要素を含むスイッチングコントローラ12を提供する集積回路であり得、プロセッサコアには、センサ8、20、22と及びスイッチングコントローラ12とインターフェースするために適切なメモリ及びI/O機能性が提供される。
【0026】
こうした実施形態において、例えば、平衡化構成要素16、並びに、初期平衡化、継続平衡化、及び平衡化電流強制構成要素16a〜16cは、平衡化コントローラ10内の又は平衡化コントローラ10に関連付けられたメモリに記憶されたプロセッサ実行プログラミング命令を用いて実装され得る。また、ある実施形態は、実際のバイパス電流フロー値の推定値、並びにセンサ20からの電圧測定に基づく放電推定値のセル深度を提供するために、動的電圧相関(DVC)構成要素18を提供し得、DVC構成要素18は、メモリに記憶されるプロセッサ実行命令として実装され、DVC構成要素18によって用いられるバッテリパック4のモデル18aが同様に、平衡化コントローラ10内の又は平衡化コントローラ10に動作可能に関連付けられたメモリに記憶され得る。動的電圧相関構成要素18の適切な一例は、米国特許出願公開番号2012/0143585 A1に記載されている。平衡化構成要素16は、セル電圧測定から導出されるか又はその他の方式で、任意の適切な手段によって(推定又は測定された)実際のバイパス電流及び/又はセルDOD値を取得可能である。動的電圧相関構成要素18は、セル電流を直接測定するための特別な感知回路を必要とすることなく、温度センサ8からの信号又は値を用いて、測定されたセル電圧及びセル温度に基づいて実際の電流値推定並びにDOD推定を有利に提供し、システム2におけるガス測定機能の提供も容易にし得る。
【特許文献1】米国特許出願公開番号 2012/0143585 A1
【0027】
図1に示されるように、予測平衡化構成要素16は、オン時間信号又は値17−1、17−2、17−3、17−4をスイッチングコントローラ12に提供し、これらのオン時間17は、その間にスイッチング信号14がバイパス回路6のスイッチに提供されることになる時間量(又は時間間隔164の割合)を示すか又は表す、電気信号及び/或いはデジタル値又はデジタル値を含むメッセージなどであり得る。所与のチャネルに対して指定されたオン時間の間、スイッチングコントローラ12は、およそ50%のデューティサイクルで、スイッチング周波数(例えば、一例では2 MHz、平衡化コントローラ10によって選択的により低く調節される)で、対応するスイッチング制御信号14を提供し、オン時間が所与の時間間隔(例えば、以下の図4図6に示される時間間隔164)において完了するとき、周期的スイッチング信号は停止する。また、平衡化構成要素16は、特定のチャネルがゼロのオン時間を有し得るように所与の時間間隔164においてオン時間信号又は値17を提供し得、それにより、対応するスイッチングデバイスはその時間間隔164内には起動されない。
【0028】
各々のこうした時間間隔164(例えば1秒)に、平衡化構成要素16は、充電又は放電動作の予期される終了時間までにセル4−1、4−2、及び4−3の放電深度(DOD)値を平衡化するために、初期平衡化バイパス電流値IINIT−1、IINIT−2、及びIINIT−3の関数として、また、バッテリセルDOD値の現在の関係を保つために、継続平衡化バイパス電流値ICONT−1、ICONT−2、及びICONT−3の関数として、初期平衡化バイパス電流値に少なくとも部分的に従って計算される、更新されたオン時間信号又は値17を提供する。本明細書で用いられるように、充電の深度は、例示のケースにおいて、初期容量からの放電量を表し、0から1までの数又はパーセンテージとして表される、所与のバッテリセル4−1、4−2、又は4−3に関連付けられた値であり、1.0(又は100%)は対応するバッテリセル4が完全に放電されたことを意味し、0.0(又は0%)は完全に充電されたセルを表す。また、DOD値は、式DOD=1−SOCにより、現在のバッテリセルの「充電状態」(SOC)に関係する。
【0029】
ある実施形態において、初期平衡化構成要素16aは、バッテリモデル18aとセンサ20からの測定されたセル電圧に基づくDVC構成要素18によって提供される、推定される現在の放電深度値に、全体として又は部分的に基づいて、それぞれ、バッテリセル4−1、4−2、及び4−3に個別に対応する、初期平衡化バイパス電流値IINIT−1、IINIT−2、及びIINIT−3を計算する。決定された初期平衡化バイパス電流値IINIT−1、IINIT−2、及びIINIT−3は、各々、その動作の終了までにすべてのセル4−1、4−2、及び4−3のDOD値を平衡化するために、現在時間から充電/放電動作の予期される終了までに必要とされるバイパス電流の量を表す。初期平衡化構成要素16aは、任意の適切なアルゴリズム、式、推定プロセス、数値技法、パラメトリック方程式などを用いて、これらの初期平衡化バイパス電流値IINIT−1、IINIT−2、及びIINIT−3を計算することが可能であり、それによって、最終的なDOD平衡化のために現在時間から充電/放電動作の予期される終了までの軌道上にバッテリパック4のセルを置くこうした初期平衡化バイパス電流の量を表すために値が提供又は推定される。
【0030】
図3は、それぞれ、セル4−1、4−2、及び4−3に対応する放電深度値151、152、及び153を平衡化するための、図1の3−Sパック4に関するDOD平衡化を示すグラフ150を図示する。この例において、例示の放電動作の開始から時間が進行するにつれて、DOD値151〜153は、放電の終了までにすべてのセル4−1、4−2、及び4−3が完全に放電される(100%DOD)ように、収束する。この点で、初期平衡化構成要素16aは、理想的にはこの収束が現在時間と予測放電動作の終了との間の全時間長にわたるように、初期平衡化バイパス電流値IINIT−1、IINIT−2、及びIINIT−3を計算する。充電動作の間も同様であり、初期平衡化電流値の決定は、放電又は充電にかかわらず、動作の予期される終了時間に対して各時間間隔164において反復される。
【0031】
継続平衡化バイパス電流値ICONT−1、ICONT−2、及びICONT−3は、バッテリセル4−1、4−2、及び4−3に個別に対応し、セルDOD値の現在の関係を保つために現在の時間間隔164において必要とされるバイパス電流の量を表す。継続平衡化構成要素16bは、バッテリセル4−1、4−2、及び4−3の総充電容量値(QMAX)における差に少なくとも部分的に基づき、また、バッテリパック4における現在の総電流フローを表すセンサ22からの総パック電流値24に従って、値ICONT−1、ICONT−2、及びICONT−3を決定する。そのため、継続平衡化値ICONT−1、ICONT−2、及びICONT−3は、パック4内の現在のDOD関係を維持するために、所望とされる平衡化電流(バイパス電流)の成分量を提供する。
【0032】
ある実施形態における予測平衡化構成要素16は、決定された初期平衡化バイパス電流値IINIT−1、IINIT−2、及びIINIT−3に、並びに継続平衡化バイパス電流値ICONT−1、ICONT−2、及びICONT−3に少なくとも部分的に基づいて、時間間隔164の各々に対するセル4−1、4−2、及び4−3の各々について、所望とされる又は要求されるセルバイパス電流値IREQ−1、IREQ−2、及びIREQ−3を計算する。あり得る一実装において、要求される電流値計算は平衡化電流強制構成要素16cによって実行され、平衡化電流強制構成要素16cは、対応する初期平衡化バイパス電流値IINIT−1、IINIT−2、及びIINIT−3と、対応する継続平衡化バイパス電流値ICONT−1、ICONT−2、及びICONT−3との合計に少なくとも部分的に従ってオン時間17を計算する。このようにして、予測平衡化構成要素16は、関連付けられたバッテリセル4のDOD値が、指定された充電及び/又は放電動作全体にわたり平衡に向かって収束するような予測初期平衡化(図3)と、全体的パック電流フロー、負荷変化、及び他の効果のうちの任意の効果を抑制するため現在のDODセル関係を保つか又はレギュレートするための継続平衡化との両方を提供するために、オン時間17−1、17−2、17−3、及び/又は17−4を提供する。この予測アクティブセル平衡化手法は、如何なる特定の理論とも結び付けようとせずに、非対称バッテリパック4との関連において特に有利であると考えられ、放電深度平衡化を用いることが、従来の電圧均等化セル平衡化技法に対する、性能及び安定性の向上を容易にするものと考えられる。
【0033】
ある実装における平衡化電流強制構成要素16cは、対応するセル4−1、4−2、及び4−3に個別に対応する理論的最大バイパス電流値IMAX−1、IMAX−2、及びIMAX−3を決定する。最大バイパス電流値IMAX−1、IMAX−2、及びIMAX−3は、ある実施形態において、インダクタL−1及びL−2の成分値に、並びに、スイッチングコントローラ12が全時間間隔164についてスイッチング周波数182でスイッチング制御信号14を提供すると想定した場合、スイッチングコントローラ12のスイッチング周波数182(例えば、2 MHz又はある実装ではより低く調節された値)に、少なくとも部分的に基づいて計算される。したがって、所与のスイッチング周波数設定について、最大バイパス電流値は、所与の時間間隔164において導通され得るバイパス電流量の理論的上限である。また、強制構成要素16cは、対応する初期平衡化バイパス電流値及び継続平衡化バイパス電流値の合計に基づいて、所望とされる又は要求されるセルバイパス電流値IREQ−1、IREQ−2、及びIREQ−3を決定する(例えば、IREQ−1=IINIT−1+ICONT−1、IREQ−2=IINIT−2+ICONT−2、IREQ−3=IINIT−3+ICONT−3、及びIREQ−4=IINIT−4+ICONT−4)。平衡化電流強制構成要素16cは、所与の時間間隔164において所与のセル4に提供されるか又は所与のセル4から除去されるバイパス電流の量に対するバイパス回路構成の効果を考慮して、対応する要求されるセルバイパス電流値IREQと対応する理論的最大バイパス電流値IMAXとの比に少なくとも部分的に基づいて、現在の時間間隔164の小部分として(例えばパーセンテージ又は時間値として)、チャネルオン時間17を決定する。
【0034】
ある実施形態における平衡化電流強制構成要素16cは、また、DVC構成要素18から取得した推定される実際のセルバイパス電流値、総パック電流値24、及びバイパス効率パラメータに全体的又は部分的に基づいて、前の時間間隔164の実際のセルバイパス電流値を計算するか又は他の方式で決定し、バイパス効率パラメータは、ある実施形態において経時的に適合され得る。強制構成要素16cは、また、バッテリセル4−1、4−2、及び4−3に対応するスケーリングファクタS−1、S−2、S−3を決定する。現在の時間間隔164に対する個々のスケーリングファクタS−1、S−2、S−3は、ある実施形態において、前の時間間隔164からの対応する要求されるセルバイパス電流値(例えばIREQ−1、IREQ−2、IREQ−3)と、前の時間間隔164からの対応するスケーリングファクタS−1、S−2、S−3で乗じた、前の時間間隔164の対応する実際のセルバイパス電流値との比として計算され、スケーリングファクタS−1、S−2、S−3に少なくとも部分的に基づいて理論的最大電流値IMAX−1、IMAX−2、及びIMAX−3を決定する。このようにして、平衡化構成要素16は、連続的な時間間隔164に対する最大電流の計算を調節するために、実際のバイパス電流フローによって提供されるフィードバック情報を用いる。実際には、スケーリングファクタSは理論上は単一であり、この値からの偏差が、各セル4についての理論的電流と実際の電流との差を示す。一連の時間間隔においてスケーリングファクタを用いることで、要求される電流及び実際の電流が収束する時間にわたって、誤差がゼロまで徐々に減じられる。
【0035】
図4に関連して以下で述べるように、オン時間の1つ又は複数が現在の時間間隔の持続時間を超える場合、或いは、要求されるセルバイパス電流値IREQ−1、IREQ−2、及び/又はIREQ−3の少なくとも1つが、対応する理論的最大値IMAX−1、IMAX−2、又はIMAX−3を超える場合、平衡化電流強制構成要素16cは、スイッチングコントローラ12のスイッチング周波数182を選択的に下げる。この機能性は、有利なことに、相対的に高いスイッチング周波数(例えば一例において2 MHz)での初期動作を可能にし、より高いバイパス電流レベルが必要な場合、スイッチングコントローラ12のスイッチング周波数は、強制構成要素16cによって例えば半分まで低減される。これは、選択されるスイッチングデバイスQ1、Q2、Q3、又はQ4がより長い期間オンになり、そのため、バイパス回路6を介して流れる電流が増加することを意味する。したがって、最大電流の計算は周波数の低減と共に増加し、結果として、オン時間17を相応に下げる計算となる。このようにして、所与の時間間隔164のオン時間の間のアクティブ平衡化のために、適切な平均電流量が提供され得、強制構成要素16cの或る実施形態は、より高い最大電流に関連付けられた電圧スパイクを緩和することが可能な、より高い周波数を用いることになり、そのため、より高いバイパス電流要件に対処するように必要に応じて、スイッチングコントローラ12の周波数を選択的に低減させる。また、この能力は、バイパス電流レベルが、時には対称バッテリパックを平衡化するために必要とされるレベルより大幅に高くなり得る、非対称バッテリパック4の平衡化に関連して特に有利である。
【0036】
ある実施形態において、平衡化電流強制構成要素16cは、また、バイパス電流スイッチングの開始に対して、セル電圧測定の相対的タイミングを選択的に調節し得る。特に図5及び図6は、連続的な周期的時間間隔164内のセル電圧測定時間192の間のセル電圧測定に対する、オン時間174の間のスイッチング制御信号14−1、14−2、14−3、14−4の初期提供のシフトを図示する。この相対的なシフトは、バイパス電流スイッチング効果と電圧測定との相関を有利に低減又は緩和し得、それにより、任意の、結果として導出されるか又は推定されるセル電流値における誤差を軽減し得る。
【0037】
図2A及び図2Bは、初期平衡化バイパス電流値及び継続平衡化バイパス電流値に従い、アクティブ平衡化電流の制御を介してバッテリパックを管理するための方法100を図示する。例示の方法100は、一連の動作又はイベントの形式で示され及び説明されるが、本開示の様々な方法は、本明細書で具体的に示される場合を除き、こうした動作又はイベントの例示される順に限定されないことを理解されよう。この点で、以下で具体的に提供される場合を除き、いくつかの動作又はイベントが、本明細書で例示及び説明される順とは異なる順で、かつ/又は、それらとは別の他の動作又はイベントと同時に成され得、例示されるすべてのステップが本開示に従ったプロセス又は方法を実装するために必要とされ得るわけではない。例示の方法は、本明細書で開示される予測セル平衡化概念を提供するために、ハードウェア、プロセッサ実行ソフトウェア、又はそれらの組み合わせで実装され得る。ある実施形態において、プロセス又は方法100は、前述の予測平衡化構成要素16を用いる充電及び/又は放電動作の間のアクティブセル平衡化のためにバッテリ管理システム2において実装され得る。
【0038】
図2Aの102で新規の時間間隔T1(例えば、以下の図4図6における時間間隔164)が開始し、104〜110での初期平衡化処理を含む。測定されたセル電圧に従って104で個々のセルDOD値が推定される。104でのセルDOD推定は、1つ又は複数の測定された値に従って、任意の適切な充電状態(SOC)又は放電深度計算/推定技法を用いて成され得る。例えば、図1の平衡化コントローラ10は、動的電圧相関構成要素18を用いて、推定されたDOD値を、セル電圧測定及び温度測定に基づきバッテリセル4−1、4−2、及び4−3に対して提供することができる。図2Aの106で、一時セルバイパス電流値がセルDOD値の差に基づいてセル4に対して決定される。108で、セルDOD値を均衡化するために必要とされる電荷通過量が決定され、110で、総パック電流に基づき、必要とされる電荷通過量を残りの充電/放電時間にわたって分配するために、初期平衡化電流値(例えば、上記の3−Sバッテリパックの例における値IINIT−1、IINIT−2、IINIT−3)が計算される。例えば、平衡化コントローラ10は、図1のパック電流センサ22から総パック電流信号又は値24を受信し、110でこれを用いて、初期平衡化電流値IINIT−1、IINIT−2、及びIINIT−3を計算する。
【0039】
図2Aの112で、総セル充電差(例えば、セル4のQMAX値における差)に少なくとも部分的に基づき、また、総パック電流に従って、バッテリセルの各々について継続セル平衡化電流値(例えばICONT−1、ICONT−2、及びICONT−3)が決定される。114で、バッテリセルの各々について、例えば、対応する初期及び継続平衡化電流値の合計として、要求されるか又は望ましいセルバイパス電流が決定され(例えば、IREQ−i=IINIT−i+ICONT−i)、116で、オプションのフィードバック又はスケーリングファクタS(例えば、上記のS−1、S−2、及びS−3)が計算される。例えば、スケーリングファクタSは、ある実施形態において、前の時間間隔164からのスケーリングファクタSで乗じた、前の時間間隔164からの要求されるセルバイパス電流値及び実際のセルバイパス電流値の比として計算され得る。図2Aに見られるように、これは、図1のDVC構成要素18を用いるなど、測定から及び/又は推定を介してセルバイパス電流値I1、I2、及びI3を取得することを含み得る。120で、前の時間間隔164の実際のセルバイパス電流DVC_Ib1、DVC_Ib2、DVC_Ib3が、推定される実際のセルバイパス電流値I1、I2、及びI3、総パック電流値24、並びにバイパス効率パラメータに少なくとも部分的に基づいて決定される。122で、例えば、前の時間間隔164からの対応する要求されるセルバイパス電流値IREQ−iと、前の時間間隔164の対応する実際のセルバイパス電流値DVC_Ibiとの比として、要求及び計算されたバイパス電流を、ある実施形態において前の時間間隔164のスケーリングファクタSで乗じた結果の比と比較することによって、現在の時間間隔164について、スケーリングファクタ(S−1、S−2、S−3)が計算される。理論的最大バイパス電流値(例えば、上記IMAX−1、IMAX−2、又はIMAX−3)は124で計算される。
【0040】
図2Bにおいて続いて、要求されるセルバイパス電流の強制のために、現在の時間間隔164に対して、130で、スイッチングコントローラチャネルの各々についてスイッチャオン時間値17(TON)が計算される。一例において、前述のように、オン時間は、要求されるセルバイパス電流値IREQ−i、計算された最大バイパス電流値IMAX−i、及び現在の時間間隔164に関連付けられたスケーリングファクタS−iに少なくとも部分的に従って130で計算され得る。例示の実施形態において、132で、計算されたオン時間が現在の時間間隔164より大きかどうか(例えば、TON>TIであるかどうか)について(例えば、図1の平衡化電流強制構成要素16cによって)判定が成される。大きい(132で肯定である)場合、134でスイッチャ周波数が低減され、オン時間はそれに応じて130で再計算される。オン時間がすべて時間間隔164の持続時間より短いか又は等しい(132で否定である)場合、プロセス100は136に進み、計算されたオン時間が適用され(例えば、図1におけるオン時間17−1、17−2、17−3、及び17−4がスイッチングコントローラ12に提供され)、136で、オン時間の相対的な開始が、セル電圧測定に対してオプションでシフトされ得る(例えば、以下の図5及び図6)。図2Bの138で、充電/放電動作が完了したかどうかについて判定が成される。完了していない(130で否定である)場合、プロセス100は図2Aの102に戻り、前述のように新規の時間間隔を始める。充電/放電動作が完了した(図2Bの130で肯定である)場合、140で、バッテリセル4に対する最終放電深度値に基づいて最大充電(QMAX)推定が更新され、これは、ガス測定又は他の報告機能に用いられ得る。
【0041】
次に図4図6を参照すると、グラフ160、170、180、及び190が、それぞれ、バイパス電流、スイッチャオン/オフ状態、スイッチャ周波数182、及びセル電圧測定タイミングを、図1のシステム2における時間の関数として示す。図4のグラフ160は、バッテリパック4における2つのセル間の電荷の伝達を平衡化するためのバイパス電流162を示し、ここでは、スイッチングは周期的時間間隔164に対して必ずしも一定の縮尺で描かれてはいない。この点で、ある実施形態は、1秒の時間間隔164で、500 kHzから2 MHzなど、かなり高いスイッチング周波数に関与する。図4のグラフ180は、約2 MHzのスイッチャ周波数182を用いるシステム2の初期動作、及び、その後のスイッチング周波数182の1 MHzまでの低減を図示する。スイッチャの各サイクル(例えば、2 MHzの周波数182で約500 ns)は、バイパス電流162のランプアップ及びランプダウンに関与し、バイパス電流の時間的ランプアップ及びランプダウンは、例示の目的で図において誇張されていることを理解されよう。グラフ170は、平衡化コントローラ16からの対応するオン時間によって決定されるスイッチャオン/オフ条件172を示す。この例では、スイッチャチャネルの対応するオン時間(例えば、図1のチャネルオン時間17の1つ)は、初期的に個々の時間間隔164の持続時間の約50%の長さ174を有し、第3の間隔で(t=3で)幾分増加する。その後時間「N」で、平衡化電流強制構成要素16cは、スイッチング周波数182を半分(例えば21 MHz)まで低減させ、一方、時間間隔164の長さは同じままである。また、オン時間長さ174の計算は、平衡化構成要素16における周波数依存計算のため、2分の1に減じられる。結果として、対応するスイッチングデバイスQは、各高周波数サイクルにおいて長さは2倍のままである。これにより、バイパス電流162を2 MHz動作の間達する最大値のほぼ2倍まで増加させることが可能となり、より短い総時間でランピングが成され、それにより、各間隔164の間の平均電流は、依然としてそのチャネルに関連付けられるか又はそのチャネルにより影響される、初期平衡化電流値及び継続平衡化電流値に従って決定される。
【0042】
図4はまた、平衡化コントローラ10によるセル電圧測定192のタイミングを示すグラフ190を図示する。図4に示されるように、セル電圧測定は信号192のオン時間の間に成され、セル電圧測定は、平衡化コントローラ10のアナログデジタル変換器(ADC、図示せず)の動作に対応し、アナログデジタル変換器は、セル電圧センサ20によって提供されるアナログ信号に基づいて、感知されたセル電圧に関連付けられた変換済みデジタル値を提供するために用いられ得る。ある実施形態において、セル電圧センサ信号は、マルチプレクサを介して単一のADCに提供され、セル電圧測定は、図4の時間期間192の間、順次成される。図4の実装で見られるように、時間間隔164の開始時にセル電圧測定が成される時間192、及びスイッチャオン時間172も、各間隔164の開始時に始まる。期間172及び192におけるこの重複は、セル電圧測定に基づくセル電流推定を歪曲する可能性があり、スイッチャオン時間172の間のバイパス電流導通の影響は、期間192の間の電圧測定にノイズを発生させる可能性がある。
【0043】
図5及び図6も参照すると、予測平衡化構成要素16は、ある実施形態において、こうしたノイズ又は干渉を緩和するために、スイッチャオン時間172及び電圧測定時間192の相対的な開始時間を選択的に調節するように動作可能である。図5は1つのあり得るソリューションを示し、このソリューションでは、平衡化構成要素16が、概して各時間間隔164の開始時に(或いは、間隔164の終了時、又は何らかの他の静的位置で)期間192の間のセル電圧測定を維持する一方で、連続的な周期的時間間隔164において(オン時間172の間)バイパス回路スイッチング制御信号の提供の開始時間を調節する。このケースでは、スイッチャオン時間172は、時間間隔164の開始時に時間T=0で始まり、スイッチャ開始時間は各連続的な時間間隔164について遅延量Δ増分される。この場合、例えば、T=5で始まる5番目の時間間隔では、対応するスイッチャオン時間172は、その間隔164の開始後5Δに始まる。このように、スイッチャオン時間間隔174とセル電圧測定間隔192との間に一定の関係は存在しない。図6は代替手法を示し、この手法では、各時間間隔164の開始時に(又は間隔164の何らかの他の一定の時間位置で)始まるスイッチャオン時間172を維持する一方で、セル電圧測定192の開始時間が、連続的な周期的時間間隔において調節される。このケースでは、セル電圧測定は、T=0で間隔164の開始時に成され、その後、セル電圧測定期間192の開始は、各連続的な時間間隔164において遅延量Δシフトされる。
【0044】
当業者であれば、特許請求の範囲内で、説明した例示の実施形態に改変が成され得ること、及び多くの他の実施形態が可能であることを理解されよう。
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6