(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
半導体装置を識別する識別情報を前記半導体装置から検出する検出部と、半導体装置を検査し、当該検査結果と前記識別情報とを対応付けて記憶部に記憶させる検査部とを備える検査装置の検査方法であって、
前記検出部が検出した識別情報に基づいて、前記半導体装置に対して過去に検査が実行されているか否かを判定し、過去に検査が実行されている場合に、前記記憶部が記憶する前記識別情報に対応する前記検査結果に基づいて、前記検査部が検査する検査項目のうち、過去に検査した検査項目と重複する検査項目の少なくとも1つを除外した再検査を前記検査部に実行させ、
前記重複する検査項目のうち、少なくとも前記半導体装置に対して電気的ストレスを与える検査項目を除外した再検査を前記検査部に実行させる
ことを特徴とする検査方法。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の一実施形態による検査装置について図面を参照して説明する。
[第1の実施形態]
図1は、本実施形態による検査装置1の構成例を示すブロック図である。
図1に示すように、検査装置1は、コードリーダ11と、搬送部12と、分類部13と、ハブ14と、テスタPC20と、検査部(30−1、30−2)と、シーケンサ40とを備えている。
【0015】
検査装置1は、例えば、半導体装置2(
図2参照)の各種測定を実行して検査する。ここで、半導体装置2とは、例えば、パワーMOS(Metal-Oxide-Semiconductor)トランジスタ、ダイオード、サイリスタなどの半導体モジュールである。なお、本実施形態では、検査装置1が、2つの検査部(30−1、30−2)を備える場合の一例について説明する。また、検査装置1が備える任意の検査部を示す場合、又は特に区別しない場合には、検査部30として説明する。
【0016】
コードリーダ11(検出部の一例)は、半導体装置2を識別する識別情報であるシリアル番号を半導体装置2から検出する。コードリーダ11は、半導体装置2のモジュールに捺印されている二次元コード23(
図2参照、例えば、QRコード(登録商標)など)を読み取り、二次元コード23によって示されるシリアル番号を検出する。すなわち、コードリーダ11は、二次元コード23に基づいて、シリアル番号を検出する。なお、シリアル番号には、例えば、製品名を示す情報、製造ロットを示す情報を含んでいてもよい。コードリーダ11は、検出したシリアル番号をシーケンサ40に出力する。
【0017】
ここで、
図2を参照して、半導体装置2に捺印される二次元コード23の一例について説明する。
図2は、本実施形態における半導体装置2の一例を示す外観図である。
図2に示すように、半導体装置2は、モジュール化されており(モジュール形状であり)、モジュール21の表面に、端子部22と、二次元コード23とを有している。
端子部22は、半導体装置2を動作させるための端子であり、検査の際に、後述する検査部30に接続される。
二次元コード23は、上述したシリアル番号を示すコードであり、例えば、レーザなどによりモジュール21の表面に捺印されている。なお、シリアル番号は、例えば、半導体装置2ごとに異なる番号が付与されている。
【0018】
図1の説明に戻り、搬送部12は、例えば、供給コンベア部や供給P&P(ピック&プレイス)部などを含み、作業者(オペレータ)によってセットされた半導体装置2をコードリーダ11、検査部30、及び分類部13に搬送する。
【0019】
分類部13は、後述するシーケンサ40の結果記憶部41が記憶する検査結果に基づいて、半導体装置2をPASS(良品)、FAIL(不良品)、及び再検査に分類する。分類部13は、PASS(良品)に分類した半導体装置2を、次工程装置の受渡ステージ(不図示)に移送する。また、分類部13は、FAIL(不良品)に分類した半導体装置2を、不良品の回収用のラックである不良品回収ラック(不図示)に収納する。また、分類部13は、再検査に分類した半導体装置2を再検査品の回収用のラックである再検査ラック(不図示)に収納する。
【0020】
ハブ14は、例えば、イーサネット(登録商標)などのLAN(Local Area Network)用の集線装置であり、テスタPC20と、検査部30とをLANによるネットワークにより接続する。
【0021】
テスタPC(パーソナルコンピュータ)20は、例えば、検査装置1への各種操作を受け付けるとともに、各種メッセージを表示する端末装置である。テスタPC20は、例えば、半導体装置2の検査の開始のための操作、検査結果を記録するデータ記録ファイルの設定などの操作を受け付ける。また、テスタPC20は、例えば、半導体装置2の検査に関するエラーメッセージなどを表示する。なお、テスタPC20は、データ記録ファイルに記録されている検査結果や検査条件などを表示して、作業者が確認可能であってもよい。
また、テスタPC20は、半導体装置2の製品名に適合した測定条件を記憶しており、製品名に応じた測定条件を検査部30に出力する。また、テスタPC20は、検査部30が検査した半導体装置2の検査結果(測定結果)を記憶する。また、テスタPC20は、ハブ14を介して検査部30とネットワークにより接続されているとともに、シーケンサ40と、例えば、RS−232C規格のインターフェースなどのシリアルインターフェースにより接続されている。
【0022】
テスタPC20は、例えば、後述する半導体装置2のシリアル番号及び半導体装置2の検査結果(測定結果)を、検査部30からハブ14を介して取得する。そして、テスタPC20は、取得した検査結果(測定結果)とシリアル番号とを対応付けて、データ記録ファイルに記録(記憶)する。
【0023】
検査部30(30−1、30−2)は、半導体装置2の各種測定を含む検査を実行し、検査した検査結果をシーケンサ40及びテスタPC20に送信する。なお、本実施形態では、一例として、検査部30−1と、検査部30−2とのそれぞれが、1つの検査項目を検査する場合の例を説明する。
検査部30は、例えば、検査した半導体装置2が合格(PASS)であるか否かを示す検査結果をシーケンサ40に送信し、当該検査結果と、当該半導体装置2のシリアル番号とを対応付けて後述するシーケンサ40の結果記憶部41に記憶させる。また、検査部30は、例えば、ハブ14を介して、各種測定の測定データを含む検査結果及び当該半導体装置2のシリアル番号をテスタPC20に送信し、当該測定データを含む検査結果と当該半導体装置2のシリアル番号とを対応付けてテスタPC20に記憶させる。
【0024】
検査部30−1は、半導体装置2に対して、耐圧試験(検査項目の一例)を実行する。検査部30−1は、テスタ31と、耐圧試験器32とを備えている。
テスタ31は、例えば、GPIB(General Purpose Interface Bus)インターフェースにより耐圧試験器32と接続され、耐圧試験器32に半導体装置2の耐圧試験を実行させる。また、テスタ31は、ハブ14を介してテスタPC20に接続されているとともに、上述したシリアルインターフェース、及びIO(Input Output)バスなどのパラレルインターフェースにより、シーケンサ40と接続されている。
【0025】
テスタ31は、例えば、シリアルインターフェースを介して、耐圧試験の開始命令などの制御命令を受信し、GPIBインターフェースを介して、耐圧試験器32に耐圧試験を実行させる。テスタ31は、耐圧試験器32によって実行された耐圧試験の実行結果に基づいて、半導体装置2の耐圧試験が合格(PASS)であるか否かを判定し、判定結果(PASS/FAIL)を、例えば、パラレルインターフェースによりシーケンサ40に送信する。また、テスタ31は、耐圧試験器32によって実行された耐圧試験の測定データ及び半導体装置2のシリアル番号を、ハブ14を介してテスタPC20に送信する。
【0026】
耐圧試験器32は、テスタ31からGPIBインターフェースを介して、受信した制御指示に基づいて、半導体装置2の耐圧試験を実行する。ここで、耐圧試験は、例えば、定格値を超える電圧を半導体装置2に印加して、半導体装置2に対して電気的ストレス(例えば、電圧負荷)を与える検査を含む試験である。耐圧試験器32は、耐圧試験の際に測定した測定データを、GPIBインターフェースを介して、テスタ31に送信する。
【0027】
検査部30−2は、半導体装置2に対して、例えば、所定の直流電圧又は直流電流に対する特性値を測定する静特性試験(検査項目の一例)を実行する。なお、静特性試験には、複数の測定項目が含まれているものとする。検査部30−2は、テスタ33を備えている。
テスタ33は、ハブ14を介してテスタPC20に接続されているとともに、上述したシリアルインターフェース及びIOバスなどのパラレルインターフェースにより、シーケンサ40と接続されている。
【0028】
テスタ33は、例えば、シリアルインターフェースを介して、静特性試験の開始命令などの制御命令を受信し、半導体装置2に対して、静特性試験を実行する。テスタ33は、実行した静特性試験の実行結果に基づいて、半導体装置2の静特性試験が合格(PASS)であるか否かを判定し、判定結果(PASS/FAIL)を、例えば、パラレルインターフェースによりシーケンサ40に送信する。また、テスタ33は、静特性試験の測定データ及び半導体装置2のシリアル番号を、ハブ14を介してテスタPC20に送信する。
【0029】
シーケンサ40(制御部の一例)は、例えば、PLC(Programmable Logic Controller)を含み、検査装置1を統括的に制御する。シーケンサ40は、結果記憶部41を備えている。シーケンサ40は、例えば、搬送部12を制御して、コードリーダ11の二次元コード23の検出位置に半導体装置2を移送させる。そして、シーケンサ40は、コードリーダ11に二次元コード23を読み取らせて、二次元コード23が示すシリアル番号をコードリーダ11から取得する。また、シーケンサ40は、取得したシリアル番号を、シリアルインターフェースを介して検査部30に送信する。
【0030】
また、シーケンサ40は、搬送部12を制御して、半導体装置2を検査部30の測定位置に移送させる。そして、シーケンサ40は、検査部30に半導体装置2を検査させて、検査結果を検査部30から取得する。シーケンサ40は、例えば、検査部30が検査した検査が合格(PASS)であるか否かを示す検査結果と、コードリーダ11から取得した半導体装置2のシリアル番号とを対応付けて、結果記憶部41に記憶させる。
なお、本実施形態では、検査装置1は、2つの検査部(30−1.30−2)を備えており、シーケンサ40は、2つの検査部(30−1.30−2)のそれぞれに対して、半導体装置2を検査させて、検査結果と、半導体装置2のシリアル番号とを対応付けて結果記憶部41に記憶させる。なお、結果記憶部41は、例えば、1ロット分の検査結果を記憶する。
【0031】
ここで、
図3を参照して、結果記憶部41が記憶するデータ例について説明する。
図3は、本実施形態における結果記憶部41が記憶するデータ例を示す図である。
この図に示すように、結果記憶部41は、「シリアル番号」と、「テスタAの検査結果」と、「テスタBの検査結果」とを対応付けて記憶する。ここで、「シリアル番号」は、上述した半導体装置2のシリアル番号である。また、「テスタAの検査結果」は、検査部30−1(テスタ31)の検査結果を示し、「テスタBの検査結果」は、検査部30−2(テスタ33)の検査結果を示している。なお、以下の説明において、検査部30−1(テスタ31)を「テスタA」と表記し、検査部30−2(テスタ33)を「テスタB」と表記することがある。
【0032】
図3に示す例では、「シリアル番号」が、“XXXX000001”である半導体装置2は、「テスタAの検査結果」が“PASS”であり、「テスタBの検査結果」が“PASS”であることを示している。また、「シリアル番号」が、“XXXX000002”である半導体装置2は、「テスタAの検査結果」が“PASS”であり、「テスタBの検査結果」が“−(未実施)”であることを示している。
【0033】
再び
図1の説明に戻り、シーケンサ40は、コードリーダ11が検出したシリアル番号に基づいて、半導体装置2に対して過去に検査が実行されているか否かを判定する。シーケンサ40は、例えば、コードリーダ11が検出したシリアル番号に対応する検査結果が結果記憶部41に記憶されているか否かによって、過去に検査が実行されているか否かを判定する。
また、シーケンサ40は、過去に検査が実行されている場合に、結果記憶部41が記憶するシリアル番号に対応する検査結果に基づいて、検査部30が検査する検査項目のうち、過去に検査した検査項目と重複する検査項目の少なくとも1つを除外した再検査を検査部30に実行させる。すなわち、シーケンサ40は、再検査を実行する場合に、結果記憶部41に記憶されているシリアル番号に対応する検査結果に基づいて、既に実行されている検査項目を抽出し、既に実行されている検査項目を除外した検査を検査部30に実行させる。
【0034】
具体的に、シーケンサ40は、シリアル番号に対応する検査結果を結果記憶部41から参照し、例えば、“PASS”となっている検査項目を除外して、“−(未実施)”の検査項目を検査部30に実行させる。例えば、
図3に示す「シリアル番号」が“XXXX000002”に対応する検査結果は、「テスタAの検査結果」が“PASS”であり、「テスタBの検査結果」が“−(未実施)”である。この場合に、シーケンサ40は、再検査において、検査部30−1による検査項目(耐圧試験)を除外して、検査部30−2による検査項目(静特性試験)のみを実行させる。
【0035】
なお、シーケンサ40は、重複する検査項目が複数ある場合には、重複する検査項目のうち、例えば、耐圧試験のような、少なくとも半導体装置2に対して電気的ストレスを与える検査項目を除外した再検査を検査部30に実行させる。ここで、本実施形態では、各検査部30が、1つの検査項目を検査する場合の例であるため、シーケンサ40は、重複する検査部30が複数ある場合には、重複する検査部30のうち、例えば、耐圧試験のような、少なくとも半導体装置2に対して電気的ストレスを与える検査を行う検査部30を再検査から除外する。
また、本実施形態では、シーケンサ40は、上述したように、再検査の際に、検査部30単位で検査を実行するか否かを判定して、実行すると判定した検査部30に検査を実行させる。すなわち、シーケンサ40は、複数の検査部30のうち、実行する全ての検査項目が重複する検査項目である検査部30を再検査から除外し、過去に検査していない検査項目が存在する検査部30に対して全ての検査項目の再検査を実行させる。ここで、本実施形態では、各検査部30が、1つの検査項目を検査する場合の例であるため、上述した全ての検査項目とは、1つの検査項目となる。
【0036】
また、シーケンサ40は、検査部30による検査後に、搬送部12を制御して、半導体装置2を分類部13の位置に移送させて、分類部13に半導体装置2をPASS(良品)、FAIL(不良品)、及び再検査のいずれかに分類させる。
【0037】
次に、図面を参照して、本実施形態による検査装置1の動作について説明する。
図4は、本実施形態における検査装置1の検査手順の一例を示すフローチャートである。
作業者によりシーケンサ40が操作されて、半導体装置2の検査が開始されると、
図4に示すように、検査装置1は、まず、二次元コード23の読み取り、及び検査処理を実行する(ステップS101)。すなわち、検査装置1のシーケンサ40は、搬送部12を制御して、コードリーダ11の検出位置に検査対象の半導体装置2を移送させて、コードリーダ11に二次元コード23を読み取らせる。コードリーダ11は、読み取った二次元コード23が示すシリアル番号をシーケンサ40に送信し、シーケンサ40は、検査対象の半導体装置2のシリアル番号をコードリーダ11から取得する。そして、シーケンサ40は、取得したシリアル番号に基づいて、再検査であるか否かを判定し、当該判定結果に応じた検査を検査部30に実行させる。シーケンサ40は、再検査である場合に、過去に検査した検査項目と重複する検査項目を除外した再検査を検査部30に実行させる。また、シーケンサ40は、再検査でない場合に、全ての検査項目の検査を検査部30に実行させる。また、シーケンサ40は、検査部30による検査結果と、シリアル番号とを対応付けて、結果記憶部41に記憶させる。
【0038】
例えば、
図3に示す「シリアル番号」が“XXXX000002”である半導体装置2を再検査する場合には、シーケンサ40は、検査部30−1(テスタ31)による検査を除外して、検査部30−2(テスタ33)による検査のみを実行させる。また、
図3に示す「シリアル番号」が“XXXX000003”である半導体装置2を再検査する場合には、シーケンサ40は、検査部30−1(テスタ31)による検査と、検査部30−2(テスタ33)による検査との両方を実行させる。
【0039】
次に、検査装置1は、分類部13に検査部30による検査結果に基づいて、半導体装置2を分類させる(ステップS102)。すなわち、シーケンサ40は、搬送部12を制御して、検査対象の半導体装置2を分類部13の位置に移送させて、分類部13に半導体装置2をPASS(良品)、FAIL(不良品)、及び再検査のいずれかに分類させる。分類部13は、例えば、結果記憶部41が記憶する検査対象の半導体装置2に対応する検査結果を取得し、取得した検査結果に基づいて、半導体装置2をPASS(良品)、FAIL(不良品)、及び再検査に分類する。
【0040】
分類部13は、取得した検査結果のうちの全ての検査項目(検査部30)の結果が合格(PASS)である場合に、半導体装置2がPASS(良品)であると判定し、処理をステップS103に進める。また、分類部13は、取得した検査結果のうちの少なくとも1つの検査項目(検査部30)の結果が不合格(FAIL)である場合に、半導体装置2がFAIL(不良品)であると判定し、処理をステップS104に進める。また、分類部13は、取得した検査結果のうちの全ての検査項目(検査部30)の結果に不合格(FAIL)がなく、且つ、未実施が含まれる場合に、半導体装置2に再検査が必要であると判定し、処理をステップS105に進める。
【0041】
ステップS103において、分類部13は、半導体装置2を良品待機ステージ(次工程装置の受渡ステージ)に載置(移送)する。ステップS103の処理後に、検査装置1は、処理をステップS101に戻し、次の検査対象の半導体装置2の検査を実行する。
【0042】
ステップS104において、分類部13は、半導体装置2を不良品回収ラックに収納する。ステップS104の処理後に、検査装置1は、処理をステップS101に戻し、次の検査対象の半導体装置2の検査を実行する。
【0043】
ステップS105において、分類部13は、半導体装置2を再検査ラックに収納する。ステップS105の処理後に、検査装置1は、処理をステップS101に戻し、次の検査対象の半導体装置2の検査を実行する。なお、再検査ラックに収納された半導体装置2は、再検査品の在庫として管理された後に再び検査装置1に戻され、再検査処理が実行される。
【0044】
次に、
図5を参照して、上述したステップS101の処理の詳細について説明する。
図5は、本実施形態における検査装置1の二次元コード23の読み取り及び検査処理の一例を示すフローチャートである。なお、この図において、「テスタA」は、検査部30−1(テスタ31)を示し、「テスタB」は、検査部30−2(テスタ33)を示すものとする。
【0045】
図5に示すように、検査装置1は、まず、二次元コード23を読み取る(ステップS201)。すなわち、検査装置1のシーケンサ40は、搬送部12を制御して、コードリーダ11の検出位置に検査対象の半導体装置2を移送させて、コードリーダ11に二次元コード23を読み取らせる。シーケンサ40は、コードリーダ11が読み取った二次元コード23が示すシリアル番号を取得する。なお、シーケンサ40は、取得したシリアル番号を、シリアルインターフェースを介して検査部30に送信する。
【0046】
次に、シーケンサ40は、「テスタA」の検査が再検査であるか否かを判定する(ステップS202)。シーケンサ40は、例えば、取得したシリアル番号に対応する検査結果が、結果記憶部41に記憶されているか否かによって、「テスタA」の検査が再検査であるか否かを判定する。シーケンサ40は、「テスタA」の検査が再検査である場合(ステップS202:YES)に、処理をステップS203に進める。また、シーケンサ40は、「テスタA」の検査が再検査でない場合(ステップS202:NO)に、処理をステップS204に進める。
【0047】
ステップS203において、シーケンサ40は、「テスタA」の検査が未実施であるか否かを判定する。シーケンサ40は、例えば、結果記憶部41に記憶されている検査結果であって、シリアル番号に対応する検査結果の「テスタAの検査結果」が“−(未実施)”であるか否かによって、「テスタA」の検査が未実施であるか否かを判定する。シーケンサ40は、「テスタA」の検査が未実施である場合(ステップS203:YES)に、処理をステップS204に進める。また、シーケンサ40は、「テスタA」の検査が未実施でない(実行済みである)場合(ステップS203:NO)に、処理をステップS207に進め、「テスタA」の再検査を実行しない。
【0048】
ステップS204において、シーケンサ40は、「テスタA」による検査を実行する。すなわち、シーケンサ40は、検査部30−1(テスタ31)に半導体装置2の検査を実行させる。
次に、シーケンサ40は、「テスタA」による検査結果を格納する(ステップS205)。すなわち、シーケンサ40は、検査部30−1(テスタ31)から検査結果を取得し、所得した検査結果とシリアル番号とを対応付けて結果記憶部41に記憶させる。なお、検査部30−1(テスタ31)は、検査の際に測定した測定データを含む検査結果とシリアル番号とをテスタPC20に送信し、テスタPC20は、受信した検査結果とシリアル番号とを対応付けてデータ記録ファイルに記録(記憶)する。
【0049】
次に、シーケンサ40は、「テスタA」の検査結果が合格であるか否かを判定する(ステップS206)。シーケンサ40は、検査部30−1(テスタ31)から取得した検査結果が合格(PASS)である場合(ステップS206:YES)に、処理をステップS207に進める。また、シーケンサ40は、検査部30−1(テスタ31)から取得した検査結果が合格(PASS)でない場合(ステップS206:NO)に、処理(
図4に示すステップS101の処理)を終了する。
【0050】
ステップS207において、シーケンサ40は、「テスタB」の検査が再検査であるか否かを判定する。シーケンサ40は、例えば、取得したシリアル番号に対応する検査結果が、結果記憶部41に記憶されているか否かによって、「テスタB」の検査が再検査であるか否かを判定する。シーケンサ40は、「テスタB」の検査が再検査である場合(ステップS207:YES)に、処理をステップS208に進める。また、シーケンサ40は、「テスタB」の検査が再検査でない場合(ステップS206:NO)に、処理をステップS209に進める。
【0051】
ステップS208において、シーケンサ40は、「テスタB」の検査が未実施であるか否かを判定する。シーケンサ40は、例えば、結果記憶部41に記憶されている検査結果であって、シリアル番号に対応する検査結果の「テスタBの検査結果」が“−(未実施)”であるか否かによって、「テスタB」の検査が未実施であるか否かを判定する。シーケンサ40は、「テスタB」の検査が未実施である場合(ステップS208:YES)に、処理をステップS209に進める。また、シーケンサ40は、「テスタA」の検査が未実施でない(実行済みである)場合(ステップS208:NO)に、処理(
図4に示すステップS101の処理)を終了し、「テスタB」の再検査を実行しない。
【0052】
ステップS209において、シーケンサ40は、「テスタB」による検査を実行する。すなわち、シーケンサ40は、検査部30−2(テスタ33)に半導体装置2の検査を実行させる。
次に、シーケンサ40は、「テスタB」による検査結果を格納する(ステップS210)。すなわち、シーケンサ40は、検査部30−2(テスタ33)から検査結果を取得し、所得した検査結果とシリアル番号とを対応付けて結果記憶部41に記憶させる。なお、検査部30−2(テスタ33)は、検査の際に測定した測定データを含む検査結果とシリアル番号とをテスタPC20に送信し、テスタPC20は、受信した検査結果とシリアル番号とを対応付けてデータ記録ファイルに記録(記憶)する。シーケンサ40は、ステップS210の処理後に、処理(
図4に示すステップS101の処理)を終了する。
【0053】
以上説明したように、本実施形態による検査装置1は、コードリーダ11(検出部)と、検査部30と、シーケンサ40(制御部)とを備えている。コードリーダ11は、半導体装置2を識別する識別情報(例えば、シリアル番号)を半導体装置2から検出する。検査部30は、半導体装置2を検査し、検査した当該検査結果と識別情報(例えば、シリアル番号)とを対応付けて結果記憶部41に記憶させる。シーケンサ40は、コードリーダ11が検出した識別情報(例えば、シリアル番号)に基づいて、半導体装置2に対して過去に検査が実行されているか否かを判定する。シーケンサ40は、過去に検査が実行されている場合に、結果記憶部41が記憶する識別情報(例えば、シリアル番号)に対応する検査結果に基づいて、検査部30が検査する検査項目のうち、過去に検査した検査項目と重複する検査項目の少なくとも1つを除外した再検査を検査部30に実行させる。
【0054】
これにより、本実施形態による検査装置1は、過去に検査した検査項目と重複する検査項目を除外した再検査を実行するので、例えば、耐圧試験やPRSM(定格サージ逆電力)試験のように半導体装置2に電気的ストレスを与える検査項目が繰り返し実行されて、半導体装置2の品質を低下させてしまう可能性を低減することができる。よって、本実施形態による検査装置1は、半導体装置2の品質を確保しつつ、再検査を実行することができる。
また、本実施形態による検査装置1は、重複する検査項目を除外した再検査を実行するので、再検査において不要な検査(測定)を削減することができる。よって、本実施形態による検査装置1は、再検査において、検査時間を短縮することができる。
【0055】
また、本実施形態では、シーケンサ40は、重複する検査項目のうち、少なくとも半導体装置2に対して電気的ストレスを与える検査項目(例えば、耐圧試験)を除外した再検査を検査部30に実行させる。
これにより、本実施形態による検査装置1は、再検査により、半導体装置2の品質を低下させてしまう可能性を確実に低減することができる。
【0056】
また、本実施形態による検査装置1は、複数の検査部30(30−1、30−2)を備えている。そして、シーケンサ40は、複数の検査部30のうち、実行する全ての検査項目が重複する検査項目である検査部30を再検査から除外し、過去に検査していない検査項目が存在する検査部30に対して全ての検査項目の再検査を実行させる。
これにより、本実施形態による検査装置1は、再検査において、重複する検査項目を検査部30単位で除外するので、検査項目単位で除外する場合と比較して、容易に重複する検査項目を除外することができる。
【0057】
また、本実施形態では、半導体装置2は、識別情報(例えば、シリアル番号)を示す二次元コード23を有し、コードリーダ11は、二次元コード23に基づいて、識別情報(例えば、シリアル番号)を検出する。
これにより、本実施形態による検査装置1は、二次元コード23という簡易な手法により、半導体装置2を識別する識別情報を取得することができる。
【0058】
また、本実施形態による検査方法は、半導体装置2を識別する識別情報(例えば、シリアル番号)を半導体装置2から検出するコードリーダ11と、半導体装置2を検査し、当該検査結果と識別情報(例えば、シリアル番号)を対応付けて結果記憶部41に記憶させる検査部30とを備える検査装置1の検査方法である。本実施形態による検査方法において、検査装置1は、コードリーダ11が検出した識別情報(例えば、シリアル番号)に基づいて、半導体装置2に対して過去に検査が実行されているか否かを判定する。そして、検査装置1は、過去に検査が実行されている場合に、結果記憶部41が記憶する識別情報(例えば、シリアル番号)に対応する検査結果に基づいて、検査部30が検査する検査項目のうち、過去に検査した検査項目と重複する検査項目の少なくとも1つを除外した再検査を検査部30に実行させる。
これにより、本実施形態による検査方法は、上述した検査装置1と同様に、半導体装置2の品質を確保しつつ、再検査を実行することができる。
【0059】
[第2の実施形態]
次に、図面を参照して、第2の実施形態による検査装置1について説明する。
本実施形態による検査装置1の構成は、
図1に示す第1の実施形態と同様であるので、ここではその説明を省略する。
なお、本実施形態では、検査部30が複数の検査項目を検査する場合の一例について説明する。すなわち、検査部30−1は、耐圧試験を含む複数の検査項目を検査するとともに、検査部30−2は、複数の検査項目(例えば、複数の測定項目を含む静特性試験など)を検査するものとして説明する。
【0060】
なお、本実施形態における結果記憶部41は、
図6に示すように、シリアル番号と、複数の検査項目の検査結果とを対応付けて記憶する。
図6は、本実施形態における結果記憶部41が記憶するデータ例を示す図である。
図6に示すように、結果記憶部41は、「シリアル番号」と、「テスタAの検査結果」と、「テスタBの検査結果」とを対応付けて記憶する。また、「テスタAの検査結果」及び「テスタBの検査結果」のそれぞれには、「検査項目1」、「検査項目2」、・・・による各検査項目の検査結果が含まれている。すなわち、結果記憶部41は、「シリアル番号」と、各検査項目の検査結果とを対応付けて記憶している。
【0061】
図6に示す例では、「シリアル番号」が、“XXXX000001”である半導体装置2は、「テスタAの検査結果」の「検査項目1」及び「検査項目2」と、「テスタBの検査結果」の「検査項目1」とが、“PASS”であり、「テスタBの検査結果」の「検査項目2」が、“−(未実施)”であることを示している。
【0062】
また、本実施形態におけるシーケンサ40は、検査部30に複数の検査項目を実行させ、検査部30から検査項目ごとの検査結果を取得する。シーケンサ40は、
図6に示すように、検査項目ごとの検査結果と、半導体装置2のシリアル番号とを対応付けて結果記憶部41に記憶させる。また、シーケンサ40は、再検査を行う際には、上述した結果記憶部41からシリアル番号に対応する各検査項目の検査結果を参照して、重複する検査項目を除外した検査を検査部30に実行させる。
例えば、
図6に示す「シリアル番号」が、“XXXX000001”である半導体装置2に対して、シーケンサ40は、検査部30−1の検査項目のうち、少なくとも「検査項目1」及び「検査項目2」を除外し、検査部30−2の検査項目のうち、少なくとも「検査項目1」を除外して、再検査を実行させる。この場合、シーケンサ40は、再検査において、検査部30−2に「検査項目2」の検査を実行させる。
【0063】
次に、図面を参照して、本実施形態による検査装置1の動作について説明する。
本実施形態における検査装置1の検査手順は、基本的に
図4に示す第1の実施形態と同様であるので、ここではその説明を省略する。
ここでは、
図7を参照して、
図4に示すステップS101の処理の詳細について説明する。
図7は、本実施形態における検査装置1の二次元コード23の読み取り及び検査処理の一例を示すフローチャートである。なお、この図において、
図5と同様に、「テスタA」は、検査部30−1(テスタ31)を示し、「テスタB」は、検査部30−2(テスタ33)を示すものとする。
【0064】
図7に示すように、検査装置1は、まず、二次元コード23を読み取る(ステップS301)。なお、ステップS301の処理は、上述した
図5に示すステップS201の処理と同様である。
次に、シーケンサ40は、「テスタA」の検査が再検査であるか否かを判定する(ステップS302)。シーケンサ40は、例えば、取得したシリアル番号に対応する検査結果が、結果記憶部41に記憶されているか否かによって、「テスタA」の検査が再検査であるか否かを判定する。シーケンサ40は、「テスタA」の検査が再検査である場合(ステップS302:YES)に、処理をステップS304に進める。また、シーケンサ40は、「テスタA」の検査が再検査でない場合(ステップS302:NO)に、処理をステップS303に進める。
【0065】
ステップS303において、シーケンサ40は、再検査でない通常の検査処理として、「テスタA」の全検査項目を実行する。すなわち、シーケンサ40は、検査部30−1(テスタ31)に、全検査項目の検査を実行させる。ステップS303の処理後に、シーケンサ40は、処理をステップS305に進める。
【0066】
ステップS304において、シーケンサ40は、再検査処理として、重複を除外した「テスタA」の検査項目を実行する。すなわち、シーケンサ40は、結果記憶部41のシリアル番号に対応する「テスタAの検査結果」のうち、“PASS”である検査項目を除外し、“−(未実施)”である検査項目の検査を検査部30−1(テスタ31)に実行させる。
なお、シーケンサ40は、重複する検査項目が複数ある場合には、重複する検査項目のうち、例えば、耐圧試験のような、少なくとも半導体装置2に対して電気的ストレスを与える検査項目を除外した再検査を検査部30に実行させるようにしてもよい。また、全検査項目が“PASS”である場合には、シーケンサ40は、検査部30−1(テスタ31)に検査を実行させない。ステップS304の処理後に、シーケンサ40は、処理をステップS305に進める。
【0067】
ステップS305において、シーケンサ40は、「テスタA」による検査結果を格納する。すなわち、シーケンサ40は、検査部30−1(テスタ31)から検査項目ごとの検査結果を取得し、取得した検査結果と、検査対象の半導体装置2のシリアル番号とを対応付けて結果記憶部41に記憶させる。なお、検査部30−1(テスタ31)は、検査の際に測定した測定データを含む検査結果とシリアル番号とをテスタPC20に送信し、テスタPC20は、受信した検査結果とシリアル番号とを対応付けてデータ記録ファイルに記録(記憶)する。
【0068】
次に、シーケンサ40は、「テスタA」の検査結果が合格であるか否かを判定する(ステップS306)。シーケンサ40は、検査部30−1(テスタ31)から取得した各検査項目の検査結果が全て合格(PASS)である場合(ステップS306:YES)に、処理をステップS307に進める。また、シーケンサ40は、検査部30−1(テスタ31)から取得した各検査項目の検査結果が1つでも合格(PASS)でない場合(ステップS306:NO)に、処理(
図4に示すステップS101の処理)を終了する。
【0069】
ステップS307において、シーケンサ40は、「テスタB」の検査が再検査であるか否かを判定する。シーケンサ40は、例えば、取得したシリアル番号に対応する検査結果が、結果記憶部41に記憶されているか否かによって、「テスタB」の検査が再検査であるか否かを判定する。シーケンサ40は、「テスタB」の検査が再検査である場合(ステップS307:YES)に、処理をステップS309に進める。また、シーケンサ40は、「テスタB」の検査が再検査でない場合(ステップS307:NO)に、処理をステップS308に進める。
【0070】
ステップS308において、シーケンサ40は、再検査でない通常の検査処理として、「テスタB」の全検査項目を実行する。すなわち、シーケンサ40は、検査部30−2(テスタ33)に、全検査項目の検査を実行させる。ステップS308の処理後に、シーケンサ40は、処理をステップS310に進める。
【0071】
ステップS309において、シーケンサ40は、再検査処理として、重複を除外した「テスタB」の検査項目を実行する。すなわち、シーケンサ40は、結果記憶部41のシリアル番号に対応する「テスタBの検査結果」のうち、“PASS”である検査項目を除外し、“−(未実施)”である検査項目の検査を検査部30−2(テスタ33)に実行させる。なお、全検査項目が“PASS”である場合には、シーケンサ40は、検査部30−2(テスタ33)に検査を実行させない。ステップS309の処理後に、シーケンサ40は、処理をステップS310に進める。
【0072】
ステップS310において、シーケンサ40は、「テスタB」による検査結果を格納する。すなわち、シーケンサ40は、検査部30−2(テスタ33)から検査項目ごとの検査結果を取得し、取得した検査結果と、検査対象の半導体装置2のシリアル番号とを対応付けて結果記憶部41に記憶させる。なお、検査部30−2(テスタ33)は、検査の際に測定した測定データを含む検査結果とシリアル番号とをテスタPC20に送信し、テスタPC20は、受信した検査結果とシリアル番号とを対応付けてデータ記録ファイルに記録(記憶)する。シーケンサ40は、ステップS310の処理後に、処理(
図4に示すステップS101の処理)を終了する。
【0073】
以上説明したように、本実施形態において、結果記憶部41は、検査した検査項目ごとの検査結果と半導体装置2のシリアル番号とを対応付けて記憶する。検査部30は、半導体装置2に対して複数の検査項目を検査し、検査した検査項目ごとの検査結果とシリアル番号とを対応付けて結果記憶部41に記憶させる。すなわち、検査部30は、検査した検査項目ごとの検査結果をシーケンサ40に送信し、シーケンサ40が、検査した検査項目ごとの検査結果とシリアル番号とを対応付けて結果記憶部41に記憶させる。また、シーケンサ40は、コードリーダ11が検出したシリアル番号が結果記憶部41に記憶されているか否かによって、半導体装置2に対して過去に検査が実行されているか否かを判定する。そして、シーケンサ40は、過去に検査が実行されている場合に、結果記憶部41が記憶する二次元コード23に対応する検査結果に基づいて、検査部30が検査する検査項目のうち、過去に検査した検査項目と重複する検査項目の少なくとも1つを除外した再検査を検査部30に実行させる。
【0074】
これにより、本実施形態による検査装置1は、上述した第1の実施形態と同様に、半導体装置2の品質を確保しつつ、再検査を実行することができる。なお、本実施形態では、検査装置1は、再検査において、検査項目単位で重複する検査項目を除外することができるので、より適切な検査(測定)を実行することができる。
【0075】
また、本実施形態による検査装置1は、複数の検査部30(30−1、30−2)を備えている。そして、シーケンサ40は、複数の検査部30のうち、実行する全ての検査項目が重複する検査項目である検査部30を再検査から除外し、過去に検査していない検査項目が存在する検査部30に対して、重複する検査項目を再検査から除外し、過去に検査していない検査項目の再検査を実行させる。
これにより、本実施形態による検査装置1は、再検査において、検査部30単位、及び検査項目単位で重複する検査項目を除外することができるので、より適切な検査(測定)を実行することができる。
【0076】
なお、本発明は、上記の各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、上記の各実施形態において、検査装置1は、2つの検査部30を備える例を説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、1つの検査部30を備えるようにしてもよいし、3つ以上の検査部30を備えるようにしてもよい。
【0077】
また、上記の各実施形態において、コードリーダ11が二次元コード23を読み取って、半導体装置2の識別情報(例えば、シリアル番号)を検出する例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、コードリーダ11は、二次元コード23の代わりに、バーコードなどの一次元コードを読み取って識別情報を検出するようにしてもよいし、他のコードを取って識別情報を検出するようにしてもよい。また、例えば、半導体装置2は、数字又は記号などの識別情報を示す文字が捺印されていて、コードリーダ11が、OCR(Optical Character Recognition:光学文字認識)機能を用いて、識別情報を検出するようにしてもよい。
【0078】
また、上記の各実施形態において、検査装置1は、モジュール形状の半導体装置2を検査する例を説明したが、これに限定されるものではない。検査装置1は、例えば、ウェハ状の半導体装置2を検査するようにしてもよい。なお、この場合、検査装置1は、ウェハ番号と、ウェハ上の半導体装置2の位置情報とを組み合わせて、半導体装置2の識別情報として検出するようにしてもよい。
【0079】
また、上記の各実施形態において、一例として、半導体装置2に電気的ストレスを与える検査項目が耐圧試験である例を説明したが、これに限定されるものではなく、PRSMや、スクリーニング試験のためのV(電圧)ストレス試験など、他の電気的ストレスを与える試験であってもよい。また、検査項目には、回数制限が設定され、検査装置1は、再検査において、回数制限を超える場合に、検査項目から除外するようにしてもよい。この場合、結果記憶部41は、半導体装置2の識別情報と、各検査項目の検査結果及び実行回数とを対応付けて記憶するようにしてもよい。
【0080】
また、上記の各実施形態において、シーケンサ40が、結果記憶部41を備える例を説明したが、これに限定されるものではなく、シーケンサ40の外部に結果記憶部41を備えるようにしてもよい。例えば、検査部30又はテスタPC20が結果記憶部41を備えるようにしてもよいし、検査装置1が、シーケンサ40の外部に結果記憶部41としての記憶装置を備えるようにしてもよい。
【0081】
また、上記の各実施形態において、結果記憶部41は、1ロット分の検査結果を記憶する例を説明したが、これに限定されるものではなく、複数ロットの検査結果を記憶するようにしてもよい。
また、上記の各実施形態において、シーケンサ40の一部又は全部の機能を、検査部30又はテスタPC20が備えるようにしてもよい。
【0082】
また、上記の各実施形態において、検査装置1は、全検査項目を実行する通常検査処理と、再検査処理とのいずれの検査を実行するのかを、テスタPC20から作業者が設定してから、各検査処理を実行するようにしてもよい。この場合、検査装置1は、結果記憶部41を参照して、通常検査処理中に、過去に検査が実行されている半導体装置2を検出した場合に、テスタPC20に異常を示すメッセージを表示させる。これにより、検査装置1は、既に検査を実行済みの半導体装置2が誤って混入されている作業ミスなどを検出することができる。
【0083】
また、上記の各実施形態において、検査部30とシーケンサ40とは、シリアルインターフェース、及びパラレルインターフェースにより接続される例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、検査部30とシーケンサ40とは、シリアルインターフェースとパラレルインターフェースとのいずれか一方により接続されるようにしてもよい。また、シリアルインターフェースは、RS−232C規格のインターフェースに限定されるものではなく、USB(Universal Serial Bus)などの他のインターフェースであってもよい。
また、上記の各実施形態において、テスタ31は、GPIBインターフェースにより耐圧試験器32と接続される例を説明したが、他のインターフェースにより耐圧試験器32と接続されるようにしてもよい。また、テスタPC20は、シリアルインターフェースによりシーケンサ40と接続される例を説明したが、他のインターフェースによりシーケンサ40と接続されるようにしてもよい。
【0084】
なお、上述の検査装置1は内部に、コンピュータシステムを有している。そして、上述した検査装置1の備える各部の処理過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしてもよい。