(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明に係るセルスタック装置の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、本実施形態では、燃料電池セルの一例として燃料電池セル、より具体的には固体酸化物形燃料電池セル(SOFC)を用いて説明する。
図1は、セルスタック装置を示す斜視図である。なお、
図1において、いくつかの燃料電池セルの記載を省略している。
【0020】
[セルスタック装置]
図1に示すように、セルスタック装置100は、マニホールド2と、複数の燃料電池セル10と、酸素含有ガス吹出部12とを備えている。
【0021】
[マニホールド]
マニホールド2は、燃料電池セル10に燃料ガスを供給するように構成されている。また、マニホールド2は、燃料電池セル10から排出された燃料ガスを回収するように構成されている。マニホールド2は、燃料ガス供給室21と燃料ガス回収室22とを有している。燃料ガス供給室21にはガス供給管201が接続されており、燃料ガス回収室22にはガス回収管202が接続されている。燃料ガス供給室21には、ガス供給管201を介して燃料ガスが供給される。また、燃料ガス回収室22内の燃料ガスは、ガス回収管202を介してマニホールド2から回収される。
【0022】
マニホールド2は、マニホールド本体部23と、仕切板24とを有している。マニホールド本体部23は、内部に空間を有している。マニホールド本体部23は、直方体状である。
【0023】
図2に示すように、マニホールド本体部23の上板部231には、複数の貫通孔232が形成されている。各貫通孔232は、マニホールド本体部23の長さ方向(z軸方向)に間隔をあけて並んでいる。各貫通孔232は、マニホールド本体部23の幅方向(y軸方向)に延びている。各貫通孔232は、燃料ガス供給室21及び燃料ガス回収室22と連通している。なお、各貫通孔232は、燃料ガス供給室21と連通する部分と燃料ガス回収室22と連通する部分とに分かれていてもよい。
【0024】
仕切板24は、マニホールド本体部23の空間を燃料ガス供給室21と燃料ガス回収室22とに仕切っている。詳細には、仕切板24は、マニホールド本体部23の略中央部において、マニホールド本体部23の長さ方向に延びている。仕切板24は、マニホールド本体部23の空間を完全に仕切っている必要は無く、仕切板24とマニホールド本体部23との間に隙間が形成されていてもよい。
【0025】
[燃料電池セル]
燃料電池セル10は、マニホールド2から上方に延びている。詳細には、燃料電池セル10は、下端部がマニホールド2に取り付けられている。各燃料電池セル10は、主面同士が対向するように並べられている。また、各燃料電池セル10は、マニホールド2の長さ方向(z軸方向)に沿って間隔をあけて並べられている。すなわち、燃料電池セル10の配列方向は、マニホールド2の長さ方向に沿っている。なお、各燃料電池セル10は、マニホールド2の長さ方向に沿って等間隔に配置されていなくてもよい。
【0026】
図3及び
図4に示すように、燃料電池セル10は、支持基板4と、複数の発電素子部5と、連通部材3と、を有している。各発電素子部5は、支持基板4の第1主面45及び第2主面46に支持されている。なお、第1主面45に形成される発電素子部5の数と第2主面46に形成される発電素子部5の数とは、互いに同じであってもよいし異なっていてもよい。また、各発電素子部5の大きさは、互いに異なっていてもよい。
【0027】
[支持基板]
支持基板4は、マニホールド2から上下方向に延びている。詳細には、支持基板4は、マニホールド2から上方に延びている。支持基板4は、扁平状であり、下端部41と上端部42とを有している。下端部41及び上端部42は、支持基板4の長さ方向(x軸方向)における両端部である。
【0028】
支持基板4の下端部41は、マニホールド2に取り付けられる。例えば、支持基板4の下端部41は、接合材などによってマニホールド2の上板部231に取り付けられる。詳細には、支持基板4の下端部41は、上板部231に形成された貫通孔232に挿入されている。なお、支持基板4の下端部41は、貫通孔232に挿入されていなくてもよい。このように支持基板4の下端部41がマニホールド2に取り付けられることによって、支持基板4の下端部41は、燃料ガス供給室21及び燃料ガス回収室22と連結している。
【0029】
支持基板4は、複数の第1ガス流路43と、複数の第2ガス流路44とを有している。第1ガス流路43は、燃料電池セル10の幅方向(y軸方向)の第1側(
図4の左側)に配置されている。第2ガス流路44は、燃料電池セル10の幅方向(y軸方向)の第2側(
図4の右側)に配置されている。なお、燃料電池セル10の幅方向の第2側は、第1側と反対側である。
【0030】
第1ガス流路43は、支持基板4内を上下方向に延びている。すなわち、第1ガス流路43は、支持基板4の長さ方向(x軸方向)に延びている。第1ガス流路43は、支持基板4を貫通している。各第1ガス流路43は、支持基板4の幅方向(y軸方向)において互いに間隔をあけて配置されている。なお、各第1ガス流路43は、等間隔に配置されていることが好ましい。支持基板4は、長さ方向(x軸方向)よりも幅方向(y軸方向)の寸法の方が長くてもよい。
【0031】
図4に示すように、隣り合う第1ガス流路43のピッチp1は、例えば、1〜5mm程度である。この隣り合う第1ガス流路43のピッチp1は、第1ガス流路43の中心間の距離である。例えば、第1ガス流路43のピッチp1は、下端部41、中央部、及び上端部42のそれぞれにおいて測定したピッチの平均値とすることができる。
【0032】
第1ガス流路43は、支持基板4の下端部41から上端部42に向かって延びている。燃料電池セル10をマニホールド2に取り付けた状態において、第1ガス流路43は、下端部41側において、燃料ガス供給室21と連通している。
【0033】
第2ガス流路44は、支持基板4内を上下方向に延びている。すなわち、第2ガス流路44は、支持基板4の長さ方向(x軸方向)に延びている。第2ガス流路44は、第1ガス流路43と実質的に平行に延びている。
【0034】
第2ガス流路44は、支持基板4を貫通している。各第2ガス流路44は、支持基板4の幅方向(y軸方向)において互いに間隔をあけて配置されている。なお、各第2ガス流路44は、等間隔に配置されていることが好ましい。
【0035】
隣り合う第2ガス流路44のピッチp2は、例えば、1〜5mm程度である。この隣り合う第2ガス流路44のピッチp2は、第2ガス流路44の中心間の距離である。例えば、第2ガス流路44のピッチp2は、下端部41、中央部、及び上端部42のそれぞれにおいて測定したピッチの平均値とすることができる。なお、各第2ガス流路44間のピッチp2は、各第1ガス流路43間のピッチp1と実質的に等しいことが好ましい。
【0036】
第2ガス流路44は、支持基板4の上端部42から下端部41に向かって延びている。燃料電池セル10をマニホールド2に取り付けた状態において、第2ガス流路44は、下端部41側において、マニホールド2の燃料ガス回収室22と連通している。
【0037】
隣り合う第1ガス流路43と第2ガス流路44とのピッチp0は、例えば、1〜10mm程度である。この隣り合う第1ガス流路43と第2ガス流路44とのピッチp0は、第1ガス流路43の中心と第2ガス流路44の中心との距離である。例えば、ピッチp0は、支持基板4の第1端面411において測定することができる。
【0038】
隣り合う第1ガス流路43と第2ガス流路44とのピッチp0は、隣り合う第1ガス流路43のピッチp1よりも大きい。また、隣り合う第1ガス流路43と第2ガス流路44とのピッチp0は、隣り合う第2ガス流路44のピッチp2よりも大きい。
【0039】
第1ガス流路43と第2ガス流路44とは、支持基板4の上端部42側において互いに連通している。詳細には、第1ガス流路43と、第2ガス流路44とが、連通部材3の連通流路30を介して連通している。
【0040】
第1ガス流路43及び第2ガス流路44は、第1ガス流路43内におけるガスの圧力損失が第2ガス流路44内におけるガスの圧力損失よりも小さくなるように構成されてい
る。
【0041】
例えば、各第1ガス流路43の流路断面積は、各第2ガス流路44の流路断面積よりも大きくすることができる。なお、第1ガス流路43の数と第2ガス流路44との数とが異なる場合は、各第1ガス流路43の流路断面積の合計値が、各第2ガス流路44の流路断面積の合計値よりも大きくすることができる。
【0042】
特に限定されるものではないが、各第2ガス流路44の流路断面積の合計値は、各第1ガス流路43の流路断面積の合計値の20〜95%程度とすることができる。なお、第1ガス流路43の流路断面積は、例えば、0.5〜20mm
2程度とすることができる。また、第2ガス流路44の流路断面積は、例えば、0.1〜15mm
2程度とすることができる。
【0043】
なお、第1ガス流路43の流路断面積は、第1ガス流路43が延びる方向(x軸方向)と直交する面(yz平面)で切断した切断面における第1ガス流路43の流路断面積を言う。また、第1ガス流路43の流路断面積は、下端部41側の任意の箇所における流路断面積と、中央部の任意の箇所における流路断面積と、上端部42側の任意の箇所における流路断面積との平均値とすることができる。
【0044】
また、第2ガス流路44の流路断面積は、第2ガス流路44が延びる方向(x軸方向)と直交する面(yz平面)で切断した切断面における第2ガス流路44の流路断面積を言う。また、第2ガス流路44の流路断面積は、下端部41側の任意の箇所における流路断面積と、中央部の任意の箇所における流路断面積と、上端部42側の任意の箇所における流路断面積との平均値とすることができる。
【0045】
図3に示すように、支持基板4は、第1主面45と、第2主面46とを有している。第1主面45と第2主面46とは、互いに反対を向いている。第1主面45及び第2主面46は、各発電素子部5を支持している。第1主面45及び第2主面46は、支持基板4の厚さ方向(z軸方向)を向いている。また、支持基板4の各側面47は、支持基板4の幅方向(y軸方向)を向いている。各側面47は、湾曲していてもよい。
図1に示すように、各支持基板4は、第1主面45と第2主面46とが対向するように配置されている。
【0046】
図3に示すように、支持基板4は、発電素子部5を支持している。支持基板4は、電子伝導性を有さない多孔質の材料によって構成される。支持基板4は、例えば、CSZ(カルシア安定化ジルコニア)から構成される。または、支持基板4は、NiO(酸化ニッケル)とYSZ(8YSZ)(イットリア安定化ジルコニア)とから構成されてもよいし、NiO(酸化ニッケル)とY
2O
3(イットリア)とから構成されてもよいし、MgO(酸化マグネシウム)とMgAl
2O
4(マグネシアアルミナスピネル)とから構成されてもよい。支持基板4の気孔率は、例えば、20〜60%程度である。この気孔率は、例えば、アルキメデス法、又は微構造観察により測定される。
【0047】
支持基板4は、緻密層48によって覆われている。緻密層48は、第1ガス流路43及び第2ガス流路44から支持基板4内に拡散されたガスが外部に排出されることを抑制するように構成されている。本実施形態では、緻密層48は、支持基板4の第1主面45、第2主面46、及び各側面47を覆っている。なお、本実施形態では、緻密層48は、後述する電解質7と、インターコネクタ91とによって構成されている。緻密層48は、支持基板4よりも緻密である。例えば、緻密層48の気孔率は、0〜7%程度である。
【0048】
[発電素子部]
複数の発電素子部5が、支持基板4の第1主面45及び第2主面46に支持されている。各発電素子部5は、支持基板4の長さ方向(x軸方向)に配列されている。詳細には、各発電素子部5は、支持基板4上において、下端部41から上端部42に向かって互いに間隔をあけて配置されている。すなわち、各発電素子部5は、支持基板4の長さ方向(x軸方向)に沿って、間隔をあけて配置されている。なお、各発電素子部5は、後述する電気的接続部9によって、互いに直列に接続されている。
【0049】
発電素子部5は、支持基板4の幅方向(y軸方向)に延びている。発電素子部5は、支持基板4の幅方向において第1部分51と第2部分52とに区画される。なお、第1部分51と第2部分52との厳密な境界はない。例えば、燃料電池セル10をマニホールド2に取り付けた状態において、支持基板4の長さ方向視(x軸方向視)において、燃料ガス供給室21と燃料ガス回収室22との境界と重複する部分を、第1部分51と第2部分52との境界部とすることができる。
【0050】
支持基板4の厚さ方向視(z軸方向視)において、第1ガス流路43は、発電素子部5の第1部分51と重複している。また、支持基板4の厚さ方向視(z軸方向視)において、第2ガス流路44は、発電素子部5の第2部分52と重複している。なお、複数の第1ガス流路43のうち、一部の第1ガス流路43が第1部分51と重複していなくてもよい。同様に、複数の第2ガス流路44のうち、一部の第2ガス流路44が第2部分52と重複していなくてもよい。
【0051】
図5は、第1ガス流路43に沿って切断した燃料電池セル10の断面図である。なお、第2ガス流路44に沿って切断した燃料電池セル10の断面図は、第2ガス流路44の流路断面積が異なる以外は、
図5と同じである。
【0052】
発電素子部5は、燃料極6、電解質7、及び空気極8を有している。また、発電素子部5は、反応防止膜11をさらに有している。燃料極6は、電子伝導性を有する多孔質の材料から構成される焼成体である。燃料極6は、燃料極集電部61と燃料極活性部62とを有する。
【0053】
燃料極集電部61は、凹部49内に配置されている。凹部49は、支持基板4に形成されている。詳細には、燃料極集電部61は、凹部49内に充填されており、凹部49と同様の外形を有する。各燃料極集電部61は、第1凹部611及び第2凹部612を有している。燃料極活性部62は、第1凹部611内に配置されている。詳細には、燃料極活性部62は、第1凹部611内に充填されている。
【0054】
燃料極集電部61は、例えば、NiO(酸化ニッケル)とYSZ(8YSZ)(イットリア安定化ジルコニア)とから構成され得る。或いは、燃料極集電部61は、NiO(酸化ニッケル)とY
2O
3(イットリア)とから構成されてもよいし、NiO(酸化ニッケル)とCSZ(カルシア安定化ジルコニア)とから構成されてもよい。燃料極集電部61の厚さ、及び凹部49の深さは、50〜500μm程度である。
【0055】
燃料極活性部62は、例えば、NiO(酸化ニッケル)とYSZ(8YSZ)(イットリア安定化ジルコニア)とから構成され得る。或いは、燃料極活性部62は、NiO(酸化ニッケル)とGDC(ガドリニウムドープセリア)とから構成されてもよい。燃料極活性部62の厚さは、5〜30μmである。
【0056】
電解質7は、燃料極6上を覆うように配置されている。詳細には、電解質7は、一のインターコネクタ91から他のインターコネクタ91まで長さ方向に延びている。すなわち、支持基板4の長さ方向(x軸方向)において、電解質7とインターコネクタ91とが交互に配置されている。また、電解質7は、支持基板4の第1主面45、第2主面46、及び各側面47を覆っている。
【0057】
電解質7は、支持基板4よりも緻密である。例えば、電解質7の気孔率は、0〜7%程度である。電解質7は、イオン伝導性を有し且つ電子伝導性を有さない緻密な材料から構成される焼成体である。電解質7は、例えば、YSZ(8YSZ)(イットリア安定化ジルコニア)から構成され得る。或いは、LSGM(ランタンガレート)から構成されてもよい。電解質7の厚さは、例えば、3〜50μm程度である。
【0058】
反応防止膜11は、緻密な材料から構成される焼成体である。反応防止膜11は、平面視において、燃料極活性部62と略同一の形状である。反応防止膜11は、電解質7を介して、燃料極活性部62と対応する位置に配置されている。反応防止膜11は、電解質7内のYSZと空気極8内のSrとが反応して電解質7と空気極8との界面に電気抵抗が大きい反応層が形成される現象の発生を抑制するために設けられている。反応防止膜11は、例えば、GDC=(Ce,Gd)O
2(ガドリニウムドープセリア)から構成され得る。反応防止膜11の厚さは、例えば、3〜50μm程度である。
【0059】
空気極8は、反応防止膜11上に配置されている。空気極8は、電子伝導性を有する多孔質の材料から構成される焼成体である。空気極8は、例えば、LSCF=(La,Sr)(Co,Fe)O
3(ランタンストロンチウムコバルトフェライト)から構成され得る。或いは、LSF=(La,Sr)FeO
3(ランタンストロンチウムフェライト)、LNF=La(Ni,Fe)O
3(ランタンニッケルフェライト)、LSC=(La,Sr)CoO
3(ランタンストロンチウムコバルタイト)等から構成されてもよい。また、空気極8は、LSCFから構成される第1層(内側層)とLSCから構成される第2層(外側層)との2層によって構成されてもよい。空気極8の厚さは、例えば、10〜100μmである。
【0060】
[連通部材]
図4に示すように、連通部材3は、支持基板4の上端部42に取り付けられている。そして、連通部材3は、第1ガス流路43と第2ガス流路44とを連通させる連通流路30を有している。詳細には、連通流路30は、各第1ガス流路43と各第2ガス流路44とを連通する。連通流路30は、各第1ガス流路43から各第2ガス流路44まで延びる空間によって構成されている。連通部材3は、支持基板4に接合されていることが好ましい。また、連通部材3は、支持基板4と一体的に形成されていることが好ましい。なお、連通流路30の数は、第1ガス流路43の数よりも少ない。本実施形態では、一本の連通流路30のみによって、複数の第1ガス流路43と複数の第2ガス流路44とが連通されている。
【0061】
連通部材3は、例えば、多孔質である。また、連通部材3は、その外側面を構成する緻密層31を有している。緻密層31は、連通部材3の本体よりも緻密に形成されている。例えば、緻密層31の気孔率は、0〜7%程度である。この緻密層31は、連通部材3と同じ材料や、上述した電解質7に使用される材料、結晶化ガラス等によって形成することができる。
【0062】
[第1電気的接続部]
第1電気的接続部9aは、発電素子部5から燃料電池セル10の長さ方向(x軸方向)に延びている。例えば、第1電気的接続部9aは、x軸方向において隣り合う発電素子部5を電気的に接続するように構成されている。また、燃料電池セル10の最も上端部102側に配置される第1電気的接続部9aは、発電素子部5と集電部材13とを電気的に接続している。なお、第1電気的接続部9aは、支持基板4の第1主面45と第2主面46とに亘って延びていない。すなわち、第1電気的接続部9aは、支持基板4の側面47には形成されておらず、第1主面45に形成された第1電気的接続部9aと第2主面46に形成された第1電気的接続部9aとは繋がっていない。
【0063】
このように、各発電素子部5は、第1主面45上及び第2主面46上のそれぞれにおいて、第1電気的接続部9aによって、燃料電池セル10の上端部102から下端部101まで直列に接続されている。
【0064】
隣り合う発電素子部5を接続する第1電気的接続部9aは、インターコネクタ91及び空気極集電部92を有する。インターコネクタ91は、第2凹部612内に配置されている。詳細には、インターコネクタ91は、第2凹部612内に埋設(充填)されている。インターコネクタ91は、電子伝導性を有する緻密な材料から構成される焼成体である。インターコネクタ91は、支持基板4よりも緻密である。例えば、インターコネクタ91の気孔率は、0〜7%程度である。インターコネクタ91は、例えば、LaCrO
3(ランタンクロマイト)から構成され得る。或いは、(Sr,La)TiO
3(ストロンチウムチタネート)から構成されてもよい。インターコネクタ91の厚さは、例えば、10〜100μmである。
【0065】
空気極集電部92は、隣り合う発電素子部5のインターコネクタ91と空気極8との間を延びるように配置される。例えば、
図5の左側に配置された発電素子部5の空気極8と、
図5の右側に配置された発電素子部5のインターコネクタ91とを電気的に接続するように、空気極集電部92が配置されている。空気極集電部92は、電子伝導性を有する多孔質の材料から構成される焼成体である。
【0066】
空気極集電部92は、例えば、LSCF=(La,Sr)(Co,Fe)O
3(ランタンストロンチウムコバルトフェライト)から構成され得る。或いは、LSC=(La,Sr)CoO
3(ランタンストロンチウムコバルタイト)から構成されてもよい。或いは、Ag(銀)、Ag−Pd(銀パラジウム合金)から構成されてもよい。空気極集電部92の厚さは、例えば、50〜500μm程度である。
【0067】
[第2電気的接続部]
図6に示すように、第2電気的接続部9bは、同じ燃料電池セル10の第1主面45上に形成された発電素子部5a(以下、第1発電素子部5aと言う)と第2主面46上に形成された発電素子部5b(以下、第2発電素子部5bと言う)とを電気的に接続している。第2電気的接続部9bは、燃料電池セル10の下端部101において、第1発電素子部5aと第2発電素子部5bとを電気的に接続している。
【0068】
詳細には、第2電気的接続部9bは、複数の第1発電素子部5aのうち最も下端部101側に配置された第1発電素子部5aと、複数の第2発電素子部5bのうち最も下端部101側に配置された第2発電素子部5bとを電気的に接続している。なお、本実施形態では、第2電気的接続部9bは、第1発電素子部5aの空気極8と、第2発電素子部5bの燃料極集電部61とを接続している。
【0069】
第2電気的接続部9bは、空気極集電部92とインターコネクタ91とを有している。この第2電気的接続部9bの空気極集電部92及びインターコネクタ91は、上述した第1電気的接続部9aの空気極集電部92及びインターコネクタ91と同様の構成であるため、詳細な説明を省略する。
【0070】
第2電気的接続部9bは、支持基板4の第1主面45と第2主面46とに亘って延びている。すなわち、第2電気的接続部9bは、支持基板4の第1主面45から両側面47を介して第2主面46まで延びている。第2電気的接続部9bは、環状である。
【0071】
このように、第1主面45において直列接続された複数の第1発電素子部5aと、第2主面46において直接接続された複数の第2発電素子部5bとは、第2電気的接続部9bによって、燃料電池セル10の下端部101において直列接続されている。
【0072】
[集電部材]
図7に示すように、集電部材13は、隣り合う燃料電池セル10の間に配置されている。そして、集電部材13は、隣り合う燃料電池セル10を互いに電気的に接続している。集電部材13は、隣り合う燃料電池セル10の上端部102同士を接合している。例えば、集電部材13は、支持基板4の両主面に配置された複数の発電素子部5のうち、最も上端側に配置された発電素子部5よりも上端側に配置されている。
【0073】
図8に示すように、集電部材13は、複数の第1発電素子部5aのうち、最も燃料電池セル10の上端側に配置される第1発電素子部5aと、複数の第2発電素子部5bのうち、最も燃料電池セル10の上端側に配置される第2発電素子部5bとを電気的に接続している。
【0074】
集電部材13は、導電性接合材103を介して、発電素子部5から延びる第1電気的接続部9aに接合される。導電性接合材103としては、周知の導電性セラミックス等を用いることができる。例えば、導電性接合材103は、(Mn,Co)
3O
4、(La,Sr)MnO
3、及び(La,Sr)(Co,Fe)O
3などから選ばれる少なくとも1種によって構成することができる。
【0075】
図9に示すように、集電部材13は、板状である。例えば、集電部材13は、折り曲げ加工された金属板(例えば、ステンレス板)によって構成することができる。集電部材13は、第1接合部131、第2接合部132、及び連結部133を有する。
【0076】
図8に示すように、第1接合部131は、隣り合う燃料電池セル10の一方に接合される。詳細には、第1接合部131は、導電性接合材103によって、燃料電池セル10の発電素子部5から延びる第1電気的接続部9aに接合される。なお、本実施形態において、第1接合部131が接合する第1電気的接続部9aは、インターコネクタ91と空気極集電部92とによって構成されている。
【0077】
図9に示すように、第1接合部131は、平板状に形成される。本実施形態において、第1接合部131は、幅方向(y軸方向)に延びる矩形に形成されているが、第1接合部131の形状に特に制限はなく、三角以上の多角形、円形、楕円形、或いは、これら以外の複雑形状であってもよい。
【0078】
図8に示すように、第2接合部132は、第1接合部131と電気的に接続される。第2接合部132は、隣り合う燃料電池セル10の他方に接合される。詳細には、第2接合部132は、導電性接合材103によって、燃料電池セル10の発電素子部5から延びる第1電気的接続部9aに接合される。なお、本実施形態において、第2接合部132が接合する第1電気的接続部9aは、空気極集電部92によって構成されている。第2接合部132は、配列方向(z軸方向)において第1接合部131と対向する。
【0079】
図9に示すように、第2接合部132は、平板状に形成される。本実施形態において、第2接合部132は、第1接合部131と同様の形状を有しているが、第1接合部131と異なる形状であってもよい。第2接合部132の形状に特に制限はなく、三角以上の多角形、円形、楕円形、或いは、これら以外の複雑形状であってもよい。
【0080】
第1接合部131及び第2接合部132には、複数の貫通孔134が形成される。各貫通孔134には、導電性接合材103が充填されている。これによって、燃料電池セル10に対する第1接合部131及び第2接合部132の接合力を向上させることができる。導電性接合材103は、各貫通孔134から外側に突出していてもよく、さらに第1接合部131又は第2接合部132の外表面上に広がっていてもよい。
【0081】
なお、各貫通孔134は、幅方向に沿って延びる矩形状に形成されているが、各貫通孔134の形状に特に制限はなく、円形、楕円形、三角以上の多角形、又は、これら以外の複雑形状であってもよい。また、貫通孔134の個数及び位置は適宜変更可能である。
【0082】
連結部133は、第1接合部131と第2接合部132とを連結する。本実施形態において、連結部133は、一対の連結片133a、133bを有しているが、連結部133の構成はこれに限定されない。また、連結部133は、湾曲しているが、これに限られない。連結部133は、平板状であってもよいし、少なくとも1箇所で屈曲する形状であってもよい。連結部133は、弾性変形可能である。
【0083】
また、本実施形態では、連結部133は集電部材13の両端部に配置されているが、連結部133の位置は特に制限されない。
【0084】
[酸素含有ガス吹出部]
図1及び
図4に示すように、酸素含有ガス吹出部12は、燃料電池セル10の上方に配置されている。酸素含有ガス吹出部12は、燃料電池セル10の上方から燃料電池セル10に向かって酸素含有ガス(例えば、空気)を吹き出す。すなわち、酸素含有ガス吹出部12は、酸素含有ガスを下方に吹き出す。このため、燃料電池セル10の外側面に沿って、酸素含有ガスは下方に向かって流れる。なお、
図4の矢印Gが酸素含有ガスの吹き出し方向を示す。
【0085】
酸素含有ガス吹出部12は、例えば、下方に向かって開口する複数の吹出口121を有している。この各吹出口121から酸素含有ガスが燃料電池セル10に向かって吹き出される。燃料電池セル10に向かって吹き出された酸素含有ガスは、各燃料電池セル10の間に供給され、各燃料電池セル10の外側面に沿って下方へ流れる。
【0086】
[発電方法]
上述したように構成されたセルスタック装置100では、マニホールド2の燃料ガス供給室21に水素ガスなどの燃料ガスを供給するとともに、酸素含有ガス吹出部12から空気などの酸素含有ガスを各燃料電池セル10に吹き出す。すると、空気極8において下記(1)式に示す化学反応が起こり、燃料極6において下記(2)式に示す化学反応が起こり、電流が流れる。
(1/2)・O
2+2e
−→O
2− …(1)
H
2+O
2−→H
2O+2e
− …(2)
【0087】
詳細には、燃料ガス供給室21に供給された燃料ガスは、各燃料電池セル10の第1ガス流路43内を流れ、各発電素子部5の燃料極6において、上記(2)式に示す化学反応が起こる。各燃料極6において未反応であった燃料ガスは、第1ガス流路43を出て連通部材3の連通流路30を介して第2ガス流路44へ供給される。そして、第2ガス流路44へ供給された燃料ガスは、再度、燃料極6において上記(2)式に示す化学反応が起こる。第2ガス流路44を流れる過程において燃料極6において未反応であった燃料ガスは、マニホールド2の燃料ガス回収室22へ回収される。
【0088】
[変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
【0089】
変形例1
上記実施形態では、酸素含有ガス吹出部12は燃料電池セル10の上方に配置されているが、酸素含有ガス吹出部12の配置はこれに限定されず、酸素含有ガス吹出部12の少なくとも一部が燃料電池セル10の中央よりも上方に配置されていればよい。
【0090】
例えば、
図10及び
図11に示すように、酸素含有ガス吹出部12は、燃料電池セル10の側方に配置されていてもよい。酸素含有ガス吹出部12は、燃料電池セル10の中央よりも上方に配置されており、下方には配置されていなくてもよい。
【0091】
酸素含有ガス吹出部12は、酸素含有ガスを下方に吹き出すように、酸素含有ガス吹出部12の吹出方向が下方を向いていることが好ましい。詳細には、酸素含有ガス吹出部12の吹出方向は、水平方向よりも下方を向くように傾斜していることが好ましい。
【0092】
図12に示すように、一対の酸素含有ガス吹出部12が設置されていてもよい。一対の酸素含有ガス吹出部12は、各燃料電池セル10を幅方向において挟むように配置されている。
【0093】
変形例2
上記実施形態では、1つの酸素含有ガス吹出部12が各燃料電池セル10の上方に配置されていたがこれに限定されない。例えば、複数の酸素含有ガス吹出部12が各燃料電池セル10の上方に配置されていてもよい。
【0094】
変形例3
上記実施形態では、第1ガス流路43と第2ガス流路44とは、連通部材3が有する連通流路30によって連通されていたが、この構成に限定されない。例えば、
図13に示すように、支持基板4が、内部に連通流路30を有していてもよい。この場合、セルスタック装置100は、連通部材3を備えていなくてもよい。この支持基板4内に形成された連通流路30によって、第1ガス流路43と第2ガス流路44とが連通されている。
【0095】
変形例4
各第1ガス流路43の流路断面積は、互いに異なっていてもよい。また、各第2ガス流路44の流路断面積は、互いに異なっていてもよい。また、第1ガス流路43の流路断面積は、第2ガス流路44の流路断面積と実質的に同じであってもよいし、第2ガス流路44の流路断面積よりも小さくてもよい。
【0096】
変形例5
上記実施形態では、第2ガス流路44の数は、第1ガス流路43の数と同じであったが、第2ガス流路44の数はこれに限定されない。例えば、
図14に示すように、第2ガス流路44の数は、第1ガス流路43の数よりも少なくてもよい。
【0097】
変形例6
第1ガス流路43は、その長さ方向(x軸方向)において、均一な流路断面積を有していなくてもよい。特に、第1ガス流路43の流路断面積は、燃料ガス濃度が低くなる上端部42に近付くほど小さくなっていてもよい。また、第2ガス流路44は、その長さ方向(x軸方向)において、均一な流路断面積を有していなくてもよい。特に、第2ガス流路44の流路断面積は、燃料ガス濃度が低くなる下端部41に近付くほど小さくなっていてもよい。この構成によれば拡散性が向上し界面近傍に存在するNiがNiOに変化することを抑制することができる。
【0098】
変形例7
上記実施形態では、第1及び第2ガス流路43,44は、円形状の断面を有しているが、第1及び第2ガス流路43,44の断面形状は、矩形状や楕円形状であってもよい。
【0099】
変形例8
上記実施形態では、支持基板4は、複数の第1ガス流路43を有しているが、1つの第1ガス流路43のみを有していてもよい。同様に、支持基板4は、複数の第2ガス流路44を有しているが、1つの第2ガス流路44のみを有していてもよい。
【0100】
変形例9
上記実施形態では、第1主面45に配置された各発電素子部5は、互いに直列に接続されているが、第1主面45に配置された各発電素子部5の全てが直列に接続されている必要は無い。なお、第2主面46に配置された各発電素子部5についても同様である。
【0101】
変形例10
燃料電池セル10において、第1主面45に形成された各発電素子部5と第2主面46に形成された各発電素子部5との間は、互いに電気的に接続されていなくてもよいし、複数の箇所で電気的に接続されていてもよい。
【0102】
変形例11
上記実施形態では、各発電素子部5は、第1主面45と第2主面46との両面に配置されているが、どちらか一方の面のみに配置されていてもよい。
【0103】
変形例12
各燃料電池セル10の幅は、互いに異なっていてもよい。また、各発電素子部5の幅は、互いに異なっていてもよい。例えば、ある支持基板4に形成された各発電素子部5の幅と、別の支持基板4に形成された各発電素子部5の幅とは、異なっていてもよい。
【0104】
変形例13
実施形態では、連通部材3は多孔質であるが、連通部材3は金属によって構成されていてもよい。具体的には、連通部材3は、Fe−Cr合金、Ni基合金、又はMgO系セラミックス材料(支持基板4と同じ材料でも良い)などによって構成することができる。
【0105】
変形例14
上記実施形態では、連通部材3の連通流路30は空間によって構成されていたが、連通部材3の連通流路30の構成はこれに限定されない。例えば、
図15に示すように、連通部材3の連通流路30は、連通部材3内に形成された複数の気孔によって構成することができる。
【0106】
変形例15
上記実施形態のマニホールド2では、1つのマニホールド本体部23を仕切板24で仕切ることによって、燃料ガス供給室21と燃料ガス回収室22とを画定しているが、マニホールド2の構成はこれに限定されない。例えば、2つのマニホールド本体部23によってマニホールド2を構成することもできる。この場合、1つのマニホールド本体部23が燃料ガス供給室21を有し、別のマニホールド本体部23が燃料ガス回収室22を有している。
【0107】
変形例16
上記実施形態の燃料電池セル10は、各発電素子部5が支持基板4の長さ方向(x軸方向)に配列されている、いわゆる横縞型の燃料電池セルであるが、燃料電池セル10の構成はこれに限定されない。例えば、燃料電池セル10は、支持基板4の第1主面45に1つの発電素子部5が支持された、いわゆる縦縞型の燃料電池セルであってもよい。この場合、支持基板4の第2主面46に一つの発電素子部5が支持されていてもよいし、支持されていなくてもよい。
【0108】
変形例17
セルスタック装置100は、酸素含有ガスの排出方向を調整する排出方向調整手段をさらに備えていてもよい。酸素含有ガスは、燃料電池セル10の下端部において燃料電池セル10の幅方向(y軸方向)に排出される。例えば、
図16に示すように、排出方向調整手段は、酸素含有ガスを燃料電池セル10の幅方向の第1側(
図16の左側)に排出させてもよい。なお、排出方向調整手段は、例えば、各吹出口121が第1側を向くように酸素含有ガス吹出部12を傾けることによって構成することができる。この酸素含有ガス吹出部12から吹き出された酸素含有ガスは、マニホールド2の上板部231に衝突した後、燃料電池セル10の幅方向の第1側に排出される。
【0109】
また、
図17に示すように、排出方向調整手段は、酸素含有ガスを燃料電池セル10の幅方向の第2側(
図17の右側)に排出させてもよい。この構成では、酸素含有ガス吹出部12から吹き出された酸素含有ガスは、マニホールド2の上板部231に衝突した後、燃料電池セル10の幅方向の第2側に排出される。
【0110】
また、
図18に示すように、排出方向調整手段は、酸素含有ガスを燃料電池セル10の幅方向の第1側及び第2側の両方に排出させてもよい。この構成では、酸素含有ガス吹出部12から吹き出された酸素含有ガスは、マニホールド2の上板部231に衝突した後、燃料電池セル10の幅方向の第1側に排出されるものと、第2側に排出されるものとに分かれる。
【0111】
なお、排出方向調整手段としては、酸素含有ガス吹出部12の各吹出口121を傾ける手段以外にも、例えば、燃料電池セル10の幅方向(y軸方向)の一方の端部において隣り合う燃料電池セル10間の隙間を封止することによっても、酸素含有ガスの排出方向を調整することができる。
【0112】
例えば、
図16のように、酸素含有ガスを燃料電池セル10の幅方向の第1側(
図16の左側)に排出させる場合、排出方向調整手段として、燃料電池セル10の幅方向の第2側(
図12の右側)において、隣り合う燃料電池セル10間の隙間を封止する。この構成によれば、隣り合う燃料電池セル10間の隙間に供給された酸素含有ガスは、燃料電池セル10の幅方向において第1側から排出される。また、幅方向の第2側に排出させる場合は、隣り合う燃料電池セル10間の隙間を第1側において封止すればよい。他にも、幅方向の第1側における燃料電池セル10間の隙間の封止面積と、第2側における燃料電池セル10間の隙間の封止面積とを互いに調整することなどによって、酸素含有ガスを第1側及び第2側の両方に排出させることもできる。
【解決手段】セルスタック装置100は、マニホールド2、燃料電池セル10、及び酸素含有ガス吹出部12を備える。マニホールド2は、燃料ガス供給室21及び燃料ガス回収室22を有する。燃料電池セル10は、マニホールド2から上方に延びる。酸素含有ガス吹出部12は、燃料電池セル10の中央よりも上方に配置される。酸素含有ガス吹出部12は、燃料電池セル10に向かって酸素含有ガスを吹き出す。燃料電池セル10の支持基板4は、第1ガス流路43及び第2ガス流路44を有する。第1ガス流路43は、燃料ガス供給室21と連通し、第2ガス流路44は、燃料ガス回収室22と連通する。第1ガス流路43と第2ガス流路44とは、燃料電池セル10の上端部において互いに連通する。