特許第6548133号(P6548133)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ファンウェイジャパン合同会社の特許一覧

<>
  • 特許6548133-小動物足洗浄装置 図000002
  • 特許6548133-小動物足洗浄装置 図000003
  • 特許6548133-小動物足洗浄装置 図000004
  • 特許6548133-小動物足洗浄装置 図000005
  • 特許6548133-小動物足洗浄装置 図000006
  • 特許6548133-小動物足洗浄装置 図000007
  • 特許6548133-小動物足洗浄装置 図000008
  • 特許6548133-小動物足洗浄装置 図000009
  • 特許6548133-小動物足洗浄装置 図000010
  • 特許6548133-小動物足洗浄装置 図000011
  • 特許6548133-小動物足洗浄装置 図000012
  • 特許6548133-小動物足洗浄装置 図000013
  • 特許6548133-小動物足洗浄装置 図000014
  • 特許6548133-小動物足洗浄装置 図000015
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6548133
(24)【登録日】2019年7月5日
(45)【発行日】2019年7月24日
(54)【発明の名称】小動物足洗浄装置
(51)【国際特許分類】
   A01K 13/00 20060101AFI20190711BHJP
【FI】
   A01K13/00 F
【請求項の数】6
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2018-212462(P2018-212462)
(22)【出願日】2018年11月12日
【審査請求日】2018年11月15日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】518402613
【氏名又は名称】ファンウェイジャパン合同会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002055
【氏名又は名称】特許業務法人JAZY国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】金 秀行
(72)【発明者】
【氏名】黄 蔚
【審査官】 竹中 靖典
(56)【参考文献】
【文献】 特開2016−111990(JP,A)
【文献】 特開2011−182770(JP,A)
【文献】 特開2006−015037(JP,A)
【文献】 韓国特許第2010−1201802(KR,B1)
【文献】 特表2014−526897(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3206063(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01K 13/00
A01K 29/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータを含む駆動部と、
前記駆動部を収容した本体と、
前記本体に装着される中空の洗浄容器と、
前記本体に装着され、前記駆動部の駆動力により回転するヘッド部材と、
前記本体の上方及び側面の開口に装着される第1及び第2の蓋部材と、を有し、
前記ヘッド部材として、洗浄用のヘッド部材及び拭き取り用のヘッド部材が交換自在であり、前記第1の蓋部材又は前記第2の蓋部材を外すことで、小動物の足を上方又は側面からも挿入可能とする
小動物足洗浄装置。
【請求項2】
前記ヘッド部材は、シリコンまたはエラストマー素材のゴム弾力性素材で成型した平面型洗浄用ブラシ、あるいは、シリコンまたはエラストマー素材のゴム弾力性素材をベースフレームにマイクロファイバーや吸水速乾繊維の超吸水速乾素材を接着加工した平面円形型拭き取り用ブラシを備える
請求項に記載の小動物足洗浄装置。
【請求項3】
前記ヘッド部材は、前記洗浄容器の側面全体を覆うシリコンまたはエラストマー素材のゴム弾力性素材で一体成型した円筒型洗浄用ブラシ、あるいは、シリコンまたはエラストマー素材のゴム弾力性素材をベースフレームにマイクロファイバーや吸水速乾繊維の超吸水速乾素材を接着加工した円筒型拭き取り用ブラシを備える
請求項に記載の小動物洗浄装置。
【請求項4】
水循環ポンプをを含む駆動部と、
前記駆動部を収容した本体と、
前記本体に装着される中空の洗浄容器と、
前記本体に装着され、前記駆動部の駆動力により駆動するヘッド部材と、
前記本体の上方及び側面の開口に装着される第1及び第2の蓋部材と、を有し、
前記ヘッド部材は、前記水循環ポンプから排出される水により水流を発生し、
前記第1の蓋部材又は前記第2の蓋部材を外すことで、小動物の足を上方又は側面からも挿入可能とする
小動物足洗浄装置。
【請求項5】
前記ヘッド部材は、ABS樹脂、シリコン樹脂、又はゴム樹脂を使用した平面型ヘッド、あるいは、アルミ合金、またはステンレスを使用した平面型ヘッドである
請求項に記載の小動物足洗浄装置。
【請求項6】
前記ヘッド部材は、アルミ合金、ステンレス製、ABS樹脂、シリコン樹脂、またはゴム樹脂を使用した洗浄容器の側面全体を覆う一体成型の円筒型ヘッドである
請求項に記載の小動物洗浄装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば犬や猫などの小動物の足を洗浄する、小動物足洗浄装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、犬や猫などの小動物を洗浄する装置について、種々の技術が提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1では、上面が開口した洗浄液容器の底面にブラシが装着され、該ブラシの毛足先端が洗浄液容器の液面に対して斜めに形成され、洗浄液を入れてブラシを用いて動物の足裏をこする動物の足裏洗浄器が開示されている。
【0004】
さらに、特許文献2では、装置本体に形成され、洗浄対象の動物における1本の足先が受容可能な容積を有し、洗浄液を収容する洗浄槽と、洗浄槽に収容された洗浄液中に気泡を発生させる気泡発生手段とを備える動物足洗浄装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実用新案登録第3082736号公報
【特許文献1】特開2008−79566号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、自宅の風呂場または玄関先に設置することは可能でも、構造上、携帯性、操作性、及び機能性に乏しい。
【0007】
さらに、犬や猫などの小動物の足の裏を底面ヘッドからのエアーによって洗浄するためには、飼い主が、当該小動物の爪先をホールドしながら洗浄容器の中に入れる必要があるが、特許文献2に開示された技術は、そのような用途に対応できなかった。
【0008】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、シンプルな構成による小型化、軽量化を図ると共に、携帯性、操作性及び防水性を向上させた、犬や猫等の小動物の足の洗浄と拭き取りとが簡易にできる、実用性が高い技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、本発明の第1の態様に係る小動物足洗浄装置は、モータを含む駆動部と、前記駆動部を収容した本体と、前記本体に装着される中空の洗浄容器と、前記本体に装着され、前記駆動部の駆動力により回転するヘッド部材と、前記本体の上方及び側面の開口に装着される第1及び第2の蓋部材と、を有し、前記ヘッド部材として、洗浄用のヘッド部材及び拭き取り用のヘッド部材が交換自在であり、前記第1の蓋部材又は前記第2の蓋部材を外すことで、小動物の足を上方又は側面からも挿入可能とする。
【0011】
本発明の第の態様に係る小動物足洗浄装置は、第の態様において、前記ヘッド部材は、シリコンまたはエラストマー素材のゴム弾力性素材で成型した平面型洗浄用ブラシ、あるいは、シリコンまたはエラストマー素材のゴム弾力性素材をベースフレームにマイクロファイバーや吸水速乾繊維の超吸水速乾素材を接着加工した平面円形型拭き取り用ブラシを備える。
【0012】
本発明の第の態様に係る小動物足洗浄装置は、第の態様において、前記ヘッド部材は、前記洗浄容器の側面全体を覆うシリコンまたはエラストマー素材のゴム弾力性素材で一体成型した円筒型洗浄用ブラシ、あるいは、シリコンまたはエラストマー素材のゴム弾力性素材をベースフレームにマイクロファイバーや吸水速乾繊維の超吸水速乾素材を接着加工した円筒型拭き取り用ブラシを備える。
【0013】
本発明の第の態様に係る小動物足洗浄装置は、水循環ポンプをを含む駆動部と、前記駆動部を収容した本体と、前記本体に装着される中空の洗浄容器と、前記本体に装着され、前記駆動部の駆動力により駆動するヘッド部材と、前記本体の上方及び側面の開口に装着される第1及び第2の蓋部材と、を有し、前記ヘッド部材は、前記水循環ポンプから排出される水により水流を発生し、前記第1の蓋部材又は前記第2の蓋部材を外すことで、小動物の足を上方又は側面からも挿入可能とする。
【0014】
本発明の第の態様に係る小動物足洗浄装置は、第の態様において、前記ヘッド部材は、ABS樹脂、シリコン樹脂、又はゴム樹脂を使用した平面型ヘッド、あるいは、アルミ合金、またはステンレスを使用した平面型ヘッドである。
【0015】
本発明の第の態様に係る小動物足洗浄装置は、第の態様において、前記ヘッド部材は、アルミ合金、ステンレス製、ABS樹脂、シリコン樹脂、またはゴム樹脂を使用した洗浄容器の側面全体を覆う一体成型の円筒型ヘッドである。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、シンプルな構成による小型化、軽量化を図ると共に、携帯性、操作性及び防水性を向上させた、犬や猫等の小動物の足の洗浄と拭き取りとが簡易にできる、実用性が高い技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の第1実施形態に係る小動物足洗浄装置の構成図である。
図2図2(a)及び図2(b)は、上段キャップリングの構成を示す図である。
図3図3(a)及び図3(b)は、下段キャップリングの構成を示す図である。
図4】同装置の本体の詳細な構成を示す図である。
図5図5(a)乃至図5(d)は、ヘッド部材の構成を示す図である。
図6図6(a)及び図6(b)は、ヘッド部材の構成を示す図である。
図7図7(a)及び図7(b)は、ヘッド部材の構成を示す図である。
図8】同装置の本体の詳細な構成を示す図である。
図9図9(a)乃至図9(c)は、ヘッド部材の構成を示す図である。
図10図10(a)及び図10(b)は、ヘッド部材の構成を示す図である。
図11】キャップリングの構成を示す図である。
図12】本発明の第2実施形態に係る小動物足洗浄装置の構成図である。
図13図13(a)乃至図13(c)は、ヘッド部材の構成を示す図である。
図14】本発明の第3実施形態に係る小動物足洗浄装置の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態について説明する。
【0021】
<第1実施形態>
【0022】
図1には、本発明の第1実施形態に係る小動物足洗浄装置の構成を示し説明する。
【0023】
本実施形態に係る小動物足洗浄装置1は、本体2に、中空且つ円筒状の洗浄容器3が半回転で瞬時且つ容易に着脱可能なカートリッジ方式となっており、本体2の回転軸2bに多種多様なヘッド部材を取り換え可能に装着できるようになっている。
【0024】
本体2には、電源のON/OFFや強弱を調整するスイッチ2aと、再充電式電池を採用する場合に電源ケーブルやUSBケーブルを装着する差込口2cが設けられており、不図示であるが、本体2と洗浄容器3の接続部分には、着脱操作のガイドをするために、LOCKと矢印とを表記している。即ち、本体2と洗浄容器3の底部の接続部分にはシリコンリングが付き、本体側にLOCKと矢印、洗浄容器側に矢印が印刷され、右に5分の1回転、約4cm回転させると瞬時に取り外すことができ、左に5分の1回転、約4cm回転させワンタッチ感覚で密封と開閉を形成した。
【0025】
洗浄容器3の最上部には、上方に突出した凸部3aが形成されており、当該凸部3aには、下段キャップリング4、水漏れ防止フィルタ5、6、上段キャップリング7、及び蓋部材としての携帯用キャップ8が、この順に積層されて、装着される。
【0026】
ここで、図2(a)、図2(b)には、上段キャップリング7の詳細な構成を示し説明する。図2(a)は、上段キャップリング7の平面図であり、図2(b)は、上段キャップリング7の一部断面図である。これらの図に示されるように、上段キャップリング7の下段には、シリコンまたはエラストマー素材のゴム弾力性素材からなるスポンジ状の水漏れ防止フィルタ6と固定するための溝7bが形成されており、上段キャップリング7の上段には、動物足洗浄装置を使用しないとき、または移動時に取り付ける携帯用キャップ8が螺合により装着される溝7aが形成されている。
【0027】
そして、図3(a)、図3(b)には、下段キャップリング4の詳細な構成を示し説明する。図3(a)は、下段キャップリング4の平面図であり、図3(b)は、下段キャップリング4の一部断面図である。これらの図に示されるように、下段キャップリング4の下段には、詳細は後述する360度前面を覆う洗浄用ブラシ、拭き取り状ブラシ、及び水流ヘッド等の上端を保持して回転を補助するためのコの字型溝4bが形成されており、上段には、水漏れ防止フィルタ6と固定するための溝4aが形成されている。溝4bの内側表面には、ヘッド部材を保持して回転を補助するための凹凸の突起物がある。
【0028】
図1に説明に戻る。このような構成において、本体2の内部の動力源、及び当該動力源に接続されたモータの回動により、回転軸2bに装着されるヘッド部材が回動する。このヘッド部材の回動により、洗浄容器3につま先を立てた状態で挿入した洗浄対象となる動物の1本の足について、洗浄あるいは拭き取りを行う。動力源は、駆動部として機能するものである。
【0029】
洗浄時には、本体3を片手で持ちながら電源のON/OFFとパワーの強弱の調整ができる。それと同時に、洗浄液の入った洗浄容器3の中にもう片方の手で動物の1足を動かないようにホールドしながら洗浄を進めることができる。そして、洗浄後は、本体2からワンタッチで洗浄容器3を取り外して汚水を捨て、もう一度洗浄したい場合はワンタッチで本体2に洗浄容器3取り付けて洗浄水を入れてから2度目の洗浄をして、洗浄後は本体2からワンタッチで洗浄容器3を取り外して洗浄水を捨てる。拭き取り時には、ワンタッチで拭き取り用ブラシと交換し、拭き取りを開始する。
【0030】
このように、第1実施形態に係る小動物足洗浄装置1は、本体2への洗浄容器3の着脱やヘッド部材の交換(洗浄ブラシから拭き取りブラシへの交換)、洗浄水の入れ替え等が簡単にできる。そして、シンプルな構成で、小型且つ軽量で、携帯性にも優れている。さらに、メンテナンス性、操作性も良好で、高い洗浄力と拭き取りを実現すると共に、防水性能にも優れている。
【0031】
図4には、小動物足洗浄装置1の洗浄又は拭き取り用のヘッド部材が使用可能な本体2Aの詳細な構成を示し説明する。
【0032】
同図に示されるように、本体2Aは、電源部14を備えている。この例では、再充電式電池、または着脱可能な乾電池を使用する。電源部14は、全体の制御を司る制御部11に接続されており、制御部11は、モータ12に接続されている。このモータ12の軸部材は、クラッチ部材及び回転軸を含む駆動軸13に接続されている。このモータ12と駆動軸13とで駆動部を構成する。
【0033】
このような構成において、電源部14より制御部11に電源が供給され、制御部11はモータ12を駆動する。モータ12としては、回転式モータと、音波振動モータを採用することができる。回転式モータを採用する場合には、回転式モータの駆動力により駆動軸13が回転し、それによりヘッド部材が回転する。一方、音波振動モータを採用する場合には、ヘッド部材を介して音波と振動を発生させる。
【0034】
回転式モータとしては、連結したヘッド部材を毎分200〜800回転させる2段階速度調整可能な高トルク低回転式小型モータや、連結したヘッド部材を毎分5千回〜2万回振動させる音波振動発生モータを採用することができる。
【0035】
回転式モータを採用する場合には、図5乃至図7に示されるような洗浄用ブラシ又は拭き取り用ブラシを備えたヘッド部材を採用することができる。
【0036】
即ち、図5(a)、図5(b)は、毛足が短い洗浄用ブラシを備えたヘッド部材を示している。ブラシは、シリコンまたはエラストマー素材のゴム弾力性素材で成型した平面型洗浄用ブラシ、あるいはシリコンまたはエラストマー素材のゴム弾力性素材をベースフレームにマイクロファイバーや吸水速乾繊維の超吸水速乾素材を接着加工した平面円形型拭き取り用ブラシを用いる。図5(c)及び図5(d)は、拭き取り用ブラシを備えたヘッド部材の一例を示している。
【0037】
さらに、図6(a)及び図6(b)は、洗浄容器3の側面の360度全面を覆う洗浄用ブラシを備えたヘッド部材、図7(a)及び図7(b)は、洗浄容器3の360度全面を覆う拭き取り用ブラシを備えたヘッド部材の一例を示している。図6(a)、図6(b)に示されるヘッド部材は、洗浄容器の側面全体を覆うシリコンまたはエラストマー素材のゴム弾力性素材で一体成型した円筒型洗浄用ブラシである。一方、図7(a)、図7(b)に示されるヘッド部材は、シリコンまたはエラストマー素材のゴム弾力性素材をベースフレームにマイクロファイバーや吸水速乾繊維の超吸水速乾素材を接着加工した円筒型拭き取り用ブラシである。
【0038】
図8には、小動物足洗浄装置の水流洗浄用のヘッド部材が装着可能な本体の詳細な構成を示し説明する。
【0039】
同図に示されるように、本体2Bは、電源部21を備えている。この例では、再充電式電池、または着脱可能な乾電池を使用する。電源部21は、全体の制御を司る制御部22に接続されており、制御部22は、水循環ポンプ23に接続されている。この水循環ポンプ23は、排出口24に接続されている。水循環ポンプ23と排出口24とで駆動部を構成する。
【0040】
このような構成において、電源部21より制御部22に電源が供給され、制御部22は水中循環式ポンプ23を駆動する。水中循環式ポンプ23は、吸水口25より本体2B内の水を吸水し、排出口24より排出する。これにより、装着されたヘッド部材を介して水流を発生させる。水中循環式ポンプ23としては、連結した水流ヘッドから水流量毎時間300〜1200リットル発生させる2段階水流量焼成可能な水中循環式小型ポンプを採用することができる。
【0041】
ここで、水循環式ポンプ23を採用する本構成では、図9(a)乃至図9(c)に示されるようなフラットな脱着式水流ヘッド部材、図10(a)、図10(b)に示されるような洗浄容器3の側面360度全面を覆う脱着式水流ヘッドを採用することができる。
【0042】
図9(a)に示されるヘッド部材は、ABS樹脂、シリコン樹脂、ゴム樹脂を使用した平面型ヘッドであり、図9(b)、図9(c)に示されるヘッド部材は、アルミ合金、ステンレス製を使用した平面型ヘッドである。いずれも、水を排出して水流を発生するための複数の孔が開けられている。図10(a)、図10(b)に示されるヘッド部材は、アルミ合金、ステンレス製、ABS樹脂、シリコン樹脂、ゴム樹脂を使用した洗浄容器の側面全体を覆う一体成型のアルミ合金、ステンレス製、ABS樹脂、シリコン樹脂、ゴム樹脂を加工した円筒型ヘッドである。このヘッドも、水を排出して水流を発生するための複数の孔が開けられている。
【0043】
ここで、図11には、キャップリングの他の構成を示し説明する。
【0044】
同図に示されるように、キャップリング30は、回転するヘッド部材のブラシトップの凹凸部分の穴に差し込む突起部分30aと、キャップリング上部と下部の接続部分に配設されたボールベアリング30bと、を有する。同構成によれば、ヘッド部材のブラシトップの凹凸部分の6穴と下部リングの6個の突起部分で孤影し、ボールベアリングにより回転を円滑化することができる。
【0045】
<第2実施形態>
【0046】
図12には、本発明の第2実施形態に係る小動物足洗浄装置の構成を示し説明する。ここでは、第1実施形態と同一構成については、同一符号を付し、説明を省略する。
【0047】
本実施形態に係る小動物足洗浄装置50は、本体2に、中空且つ円筒状の洗浄容器51が半回転で瞬時且つ容易に着脱可能なカートリッジ方式となっており、本体2の回転軸2bに多種多様なヘッド部材を取り換え可能に装着できるようになっている。
【0048】
本体2の構成は、第1実施形態と同様であるため、重複した説明は省略する。
【0049】
一方、洗浄容器51の側面には、上方に突出した凸部51aが形成されており、当該凸部51aには、水漏れ防止フィルタ52、下段キャップリング53、水漏れ防止フィルタ54、上段キャップリング55、及び携帯用キャップ56が、この順に積層されて、装着されている。上段キャップリング55の構成は、先に図2(a)、図(b)に示した通りであり、下段キャップリング53の構成は、先に図3(a)、図3(b)に示した通りであるので、ここでは重複した説明は省略する。
【0050】
このような構成において、本体2の内部の動力源、及び当該動力源に接続されたモータの回動により、回転軸2bに装着されるヘッド部材が回動する。このヘッド部材の回動により、洗浄容器51につま先を立てた状態で挿入した洗浄対象となる動物の1本の足について、洗浄あるいは拭き取りを行う。
【0051】
洗浄時には、本体2を片手で持ちながら電源のON/OFFとパワーの強弱の調整ができる。それと同時に、洗浄液の入った洗浄容器51の中にもう片方の手で動物の1足を動かないようにホールドしながら洗浄を進めることができる。そして、洗浄後は、本体2からワンタッチで洗浄容器51を取り外して汚水を捨て、もう一度洗浄したい場合はワンタッチで本体2に洗浄容器51取り付けて洗浄水を入れてから2度目の洗浄をして、洗浄後は本体2からワンタッチで洗浄容器51を取り外して洗浄水を捨てる。拭き取り時には、ワンタッチで拭き取り用ブラシと交換し、拭き取りを開始する。
【0052】
このように、第2実施形態に係る小動物足洗浄装置50は、本体2への洗浄容器51の着脱やヘッド部材の交換(洗浄ブラシから拭き取りブラシへの交換)、洗浄水の入れ替え等が簡単にできる。そして、シンプルな構成で、小型且つ軽量で、携帯性にも優れている。さらに、メンテナンス性、操作性も良好で、高い洗浄力と拭き取りを実現すると共に、防水性能にも優れている。
【0053】
なお、本体2の詳細な構成は、先に図4図8で説明した通りであるので、ここでは重複した説明は省略する。
【0054】
回転式モータを採用する場合には、図13(a)、図13(b)に示されるような洗浄用ブラシ又は拭き取り用ブラシを備えたヘッド部材を採用することができる。
【0055】
即ち、図13(a)は、毛足が長い洗浄用ブラシを備えたヘッド部材を示している。ヘッド部材に実装されるブラシとしては、シリコンまたはエラストマー素材のゴム弾力性素材で成型した平面型洗浄用ブラシ、あるいはシリコンまたはエラストマー素材のゴム弾力性素材をベースフレームにマイクロファイバーや吸水速乾繊維の超吸水速乾素材を接着加工した平面円形型拭き取り用ブラシを用いる。図13(b)は、拭き取り用ブラシを備えたヘッド部材の一例を示している。
【0056】
一方、水循環式ポンプ23を採用する本構成では、図13(c)に示されるようなフラットな脱着式水流ヘッド部材を採用することができる。図13(c)に示されるヘッド部材は、アルミ合金、ステンレス製を使用した平面型ヘッドである。このヘッドには、水を排出し水流を発生させるための複数の孔が開けられている。
【0057】
<第3実施形態>
【0058】
図14には、本発明の第3実施形態に係る小動物足洗浄装置の構成を示し説明する。
【0059】
第3実施形態に係る小動物足洗浄装置60は、本体2に接続する洗浄容器61は半回転で瞬時にかつ容易に脱着可能なカートリッジ式であり、蓋部材62,63のいずれかを外すことで、足を洗浄容器61に対して、上方からも、側面からも挿入できるようになっている。その他の基本構成及び作用は、第1及び第2実施形態で説明した通りであるので重複した説明は省略する。
【0060】
以上説明したように、本発明の第1乃至第3実施形態には、以下の発明が含まれる。
【0061】
(1) 本体に内蔵された電動力源、前記電動力源に接続したモータ、前記モータに接続した取り換え可能な回転ブラシ、または前記モータに接続した水流ヘッド、または前記モータに接続した振動ブラシ、で形成され、洗浄対象の動物における1本の足のつま先を立てた状態で洗浄と拭き取りができる側面に接続する洗浄容器と1本の足のつま先を立てた状態でつま先全体が洗浄と拭き取りができる底部に接続する洗浄容器と、前記洗浄容器の上部には回転式モータまたは音波振動モータに接続する洗浄容器底部に接続して洗浄容器側面360度全面を覆う洗浄用ブラシと拭き取り用ブラシを固定して回転させるための溝を加工した蓋と、水中循環式ポンプに接続する洗浄容器底部に接続して洗浄容器側面360度全面を覆う脱着式水流ヘッドを固定して回転させるための溝を加工した蓋と、を有し、前記洗浄液を入れた洗浄容器に収容された足、足裏、足のつま先の洗浄と拭き取りができる電動回転モータまたは音波振動に連結したブラシ、そして足、足裏、足のつま先を洗浄できる電動水中循環式ポンプと連結した水流ヘッド、 を備えることを特徴とする小動物足洗浄装置。
【0062】
(2) 上記(1)記載の小動物足洗浄装置において、当該装置の本体を片手で持ちながら電源のON/OFFとパワーの強弱の調整ができると共に、洗浄液の入った洗浄容器の中にもう片方の手で動物の1足を動かないようにホールドしながら洗浄ができ、洗浄後は本体からワンタッチで洗浄容器を取り外して汚水を捨て、再度洗浄したい場合はワンタッチで本体に取り付けて洗浄水を入れてから2度目の洗浄をして、洗浄後は本体からワンタッチで洗浄容器を取り外して洗浄水を捨て、ワンタッチで拭き取り用ブラシと交換し、ワンタッチで本体に取り付けたら拭き取り開始といった手順で、本体と洗浄容器の脱着、ブラシの交換、洗浄水の入れ替え、及び洗浄ブラシから拭き取りブラシへの交換、が簡単にでき、小型軽量で携帯性に優れ、メンテナンスが容易にできるシンプルな構造、操作が簡単で高い洗浄力と拭き取りに加え防水性能に優れていることを形成したことを特徴とする小動物足洗浄装置。
【0063】
(3) 上記(1)記載の小動物足洗浄装置において、当該装置本体に内蔵された電動力源は充電ケーブルまたはUSBによる再充電式電池、そして乾電池の2種類を形成したことを特徴とする小動物足洗浄装置。
【0064】
(4) 上記(1)記載の小動物足洗浄装置において、当該装置本体に内蔵されたモータは連結したブラシを毎分200〜800回転させる2段階速度調整可能な高トルク低回転式小型モータ、連結した水流ヘッドから水流量毎時間300〜1200リットル発生させる2段階水流量焼成可能な水中循環式小型ポンプ、または連結したブラシを毎分5千回〜2万回振動させる音波振動発生モータ、の3種類を形成したことを特徴とする小動物足洗浄装置。
【0065】
(5) 上記(1)記載の小動物足洗浄装置において、当該装置本体の回転式モータを洗浄容器の側面に接続する場合のブラシは、シリコンまたはエラストマー素材のゴム弾力性素材で成型した平面型洗浄用ブラシ、そしてシリコンまたはエラストマー素材のゴム弾力性素材をベースフレームにマイクロファイバーや吸水速乾繊維の超吸水速乾素材を接着加工した平面円形型拭き取り用ブラシ、を形成したことを特徴とする小動物足洗浄装置。
【0066】
(6) 上記(1)記載の小動物足洗浄装置において、当該装置本体の回転式モータを洗浄容器の底部に接続する場合のブラシは、洗浄容器の側面全体を覆うシリコンまたはエラストマー素材のゴム弾力性素材で一体成型した円筒型洗浄用ブラシ、そしてシリコンまたはエラストマー素材のゴム弾力性素材をベースフレームにマイクロファイバーや吸水速乾繊維の超吸水速乾素材を接着加工した円筒型拭き取り用ブラシ、を形成したことを特徴とする小動物足洗浄装置。
【0067】
(7) 上記(1)記載の小動物足洗浄装置において、当該装置本体の水中循環式ポンプを洗浄容器の側面に接続する場合の水流ヘッドは、アルミ合金、ステンレス製、ABS樹脂、シリコン樹脂、ゴム樹脂を使用した平面型ヘッド、を形成したことを特徴とする小動物足洗浄装置。
【0068】
(8) 上記(1)記載の小動物足洗浄装置において、当該装置本体の水中循環式ポンプを洗浄容器の底部に接続する場合の水流ヘッドとしては、アルミ合金、ステンレス製、ABS樹脂、シリコン樹脂、ゴム樹脂を使用した洗浄容器の側面全体を覆う一体成型のアルミ合金、ステンレス製、ABS樹脂、シリコン樹脂、ゴム樹脂を加工した円筒型ヘッドを形成したことを特徴とする小動物足洗浄装置。
【0069】
(9) 上記(1)記載の小動物足洗浄装置において、当該装置本体の音波振動モータを洗浄容器の側面に接続する場合のブラシとしては、シリコンまたはエラストマー素材のゴム弾力性素材で成型した平面型洗浄用ブラシ、またはシリコンまたはエラストマー素材のゴム弾力性素材をベースフレームにマイクロファイバーや吸水速乾繊維の超吸水速乾素材を接着加工した平面円形型拭き取り用ブラシ、を形成したことを特徴とする小動物足洗浄装置。
【0070】
(10) 上記(1)記載の小動物足洗浄装置において、当該装置本体の音波振動モータを洗浄容器の底部に接続する場合のブラシは、洗浄容器の側面全体を覆うシリコンまたはエラストマー素材のゴム弾力性素材で一体成型した円筒型洗浄用ブラシ、そしてシリコンまたはエラストマー素材のゴム弾力性素材をベースフレームにマイクロファイバーや吸水速乾繊維の超吸水速乾素材を接着加工した円筒型拭き取り用ブラシ、を形成したことを特徴とする小動物足洗浄装置。
【0071】
(11) 上記(1)記載の小動物足洗浄装置において、当該装置本体を側面(即ち、横づけ)に接続する洗浄容器と底部に接続するガラス樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、ポリプロピレン、スチレン・アクリロニトリル、アクリロニトリル・スチレン・アクリル酸エステル、強化樹脂の透明の洗浄容器、を形成したことを特徴とする小動物足洗浄装置。
【0072】
(12) 上記(1)記載の小動物足洗浄装置において、当該装置本体と洗浄容器の側面(即ち、横づけ)または底部の接続部分にはシリコンリングが付き、本体側にLOCKと矢印、洗浄容器側に矢印が印刷され、右に5分の1回転、約4cm回転させると瞬時に取り外すことができ、左に5分の1回転、約4cm回転させワンタッチ感覚で密封と開閉を形成したことを特徴とする小動物足洗浄装置。
【0073】
(13) 上記(1)記載の小動物足洗浄装置において、当該装置本体に接続する洗浄容器の最上部に上段と下段に2段重ねのキャップがあり、下段のキャップの内周の淵には上記ブラシが安定して回転するためのコの字型の溝とその溝の内側表面にはブラシが固定して回転を補助するための凹凸の突起物があり、そして上記ヘッドが安定して回転するためのコの字型の溝とその溝の内側表面にはヘッドが固定して回転を補助するための凹凸の突起物を形成したことを特徴とする小動物足洗浄装置。
【0074】
(14) 上記(1)記載の小動物足洗浄装置において、当該装置本体に接続する洗浄容器の最上部に上段と下段に2段重ねのキャップリングがあり、下段キャップリングの上部にはシリコンまたはエラストマー素材のゴム弾力性素材の水漏れ防止フィルタ1を取り付け、上段キャップリングの内部にはシリコンまたはエラストマー素材のゴム弾力性素材でスポンジ状の水漏れ防止フィルタ2を取り付け、上段キャップリングの外側には移動時や使用しないときのキャップを取り付けることを形成したことを特徴とする小動物足洗浄装置。
【0075】
従って、本発明の第1乃至第3実施形態によれば、以下の効果が奏される。
【0076】
本実施形態に係る小動物足洗浄装置は、携帯性、操作性、機能性、安全性、耐久性、防水性(IPX5以上)、及び実用性に優れている。特に、携帯性については、散歩中や旅行先にペットボトルといっしょに気軽に持ち歩けるので、利便性も高い。
【0077】
また、足の洗浄と拭き取りを状況に応じて行うことが可能である。さらに、洗浄対象である小動物の種類に応じて、底面からの洗浄及び拭き取りと、側面からの洗浄及び拭き取りを選択して実行することができる。これにより、飼い主が1本の足をホールドしながら入れた時の足の位置は1本の足のつま先が伸びた状態であるが、そのような状態で飼い主が足をホールドした状態を維持しつつ、他方の手で装置の操作を行えるので、小動物の足の裏を短時間で効率よく洗浄したり水分を拭き取ったりすることができる。
【0078】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されることなくその趣旨を逸脱しない範囲で種々の改良・変更が可能であることは勿論である。
【0079】
例えば、ヘッド部材は、前述した洗浄用、拭き取り用のものに限定されることなく、多種多様なものを採用することができる。
【符号の説明】
【0080】
1…小動物足洗浄装置、2…本体、3…洗浄容器、4…下段キャップリング、5…水漏れ防止フィルタ、6…水漏れ防止フィルタ、7…上段キャップリング、8…蓋部材、11…制御部、12…モータ、13…駆動軸、14…電源ユニット、21…電源部、22…制御部、23…水循環ポンプ、24…排水口、25…吸水口。
【要約】      (修正有)
【課題】小型化、軽量化を図ると共に、携帯性、操作性及び防水性を向上させた、犬や猫等の小動物の足の洗浄と拭き取りができる実用性が高い技術を提供する。
【解決手段】モータや水循環ポンプ等の駆動部を有する本体2と、本体に装着される中空の洗浄容器3と、本体に装着され、前記駆動部の駆動力により駆動するヘッド部材とを有し、ヘッド部材として洗浄用のヘッド部材又は拭き取り用のヘッド部材が装着される小動物足洗浄装置である。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14