特許第6548162号(P6548162)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ セイコーNPC株式会社の特許一覧

<>
  • 特許6548162-多素子センサ 図000002
  • 特許6548162-多素子センサ 図000003
  • 特許6548162-多素子センサ 図000004
  • 特許6548162-多素子センサ 図000005
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6548162
(24)【登録日】2019年7月5日
(45)【発行日】2019年7月24日
(54)【発明の名称】多素子センサ
(51)【国際特許分類】
   G01J 1/44 20060101AFI20190711BHJP
   G01J 1/02 20060101ALI20190711BHJP
   H04N 5/33 20060101ALI20190711BHJP
【FI】
   G01J1/44 P
   G01J1/02 C
   H04N5/33
【請求項の数】2
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2015-197807(P2015-197807)
(22)【出願日】2015年10月5日
(65)【公開番号】特開2017-72406(P2017-72406A)
(43)【公開日】2017年4月13日
【審査請求日】2018年8月6日
(73)【特許権者】
【識別番号】390009667
【氏名又は名称】セイコーNPC株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100165179
【弁理士】
【氏名又は名称】田▲崎▼ 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100126664
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 慎吾
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100097629
【弁理士】
【氏名又は名称】竹村 壽
(72)【発明者】
【氏名】河西 宏之
【審査官】 蔵田 真彦
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−145214(JP,A)
【文献】 特開2010−283514(JP,A)
【文献】 特開2010−232251(JP,A)
【文献】 特開平5−161068(JP,A)
【文献】 米国特許第4808822(US,A)
【文献】 特開平10−065510(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01J 1/00−1/60、5/00−5/62
H04N 5/33
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
参照電圧節点及び出力節点を有し、入射する赤外線のエネルギー量に応じた熱起電力によって変化する前記出力節点の電圧を検出信号とする赤外線検知素子が複数配列された受光部と、前記検出信号を所定の電圧と比較してその差を増幅した出力を生成する増幅回路と、参照電圧と接地電圧の繰り返しからなるクロック信号が供給される参照電圧クロック端子と、前記赤外線検知素子の各々の前記出力節点と前記増幅回路の信号入力端子との間に設けられた複数のスイッチと、前記赤外線検知素子の各々が出力する前記検出信号を前記増幅回路へ択一的に順次入力させるために、前記クロック信号の電圧レベルの変化の進行に応じて前記複数のスイッチを順次導通させていくデコード回路を備え、前記赤外線検知素子は、前記参照電圧節点が前記参照電圧クロック端子に接続され、それによって前記参照電圧を基準として変化する前記検出信号を生成し、前記増幅回路は、前記所定の電圧を入力させる端子が前記クロック端子と接続され、それによって前記参照電圧と前記検出信号とを比較して出力を生成することを特徴とする多素子センサ。
【請求項2】
前記参照電圧を供給する参照電圧クロック端子にはシュミット回路が接続され、前記シュミット回路の出力は、前記クロック信号の電圧レベルの変化の進行に応じて前記複数のスイッチを順次導通させていく前記デコード回路に入力されることを特徴とする請求項1に記載の多素子センサ。








【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クロック信号(CLK)に基づき複数のサーモパイル素子などの赤外線検知素子の各々が出力する出力信号を順次走査選択し、参照電圧と各赤外線検知素子の出力信号とを比較して増幅する多素子センサに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の多素子センサには、例えば、特許文献1に開示された、赤外線を熱に変換し、この熱による温度上昇を温度検出素子で検出して赤外線を検出するセンサが知られている。
同文献には、赤外線検出と並行して、赤外線検出素子のオープン故障を検出することが可能となる赤外線検出装置が開示されている。即ち、当該赤外線検出装置は、基板上に配列され、入射赤外線を電気信号に変換して出力する複数の赤外線検出素子(サーモパイル素子)と、前記赤外線検出素子の各々が出力する出力信号を順次走査選択して出力する走査選択手段と、前記走査選択手段の出力信号を基準電圧と比較して差動増幅する差動増幅手段とを備え、赤外線検出素子に印加する電圧と前記基準電圧とを等しくし、更に、前記基準電圧を、前記赤外線検出素子の各々が出力する出力信号が走査選択されている時間内において変化させるように校正されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−145214号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来、前述した多素子センサが形成されるシリコンチップなどの半導体基板(以下、チップという)には、信号を外部から供給する場合に必要となる外部端子が形成されている。外部端子としては、チップに形成される電源電圧(Vdd)をチップ内部に供給する電源端子、接地電源(Vss)に接続される接地電源端子、参照電圧(Vref)がチップ内部に供給される参照電圧端子、外部からのアレイ選択用のクロック信号(CLK)が供給されるクロック端子、内部で形成された出力信号(Vout)を外部に送出する出力信号端子等がある。
しかしながら、アプリケーションを含めたパッケージ側の要求から、チップサイズには制限があり、可能な限りの小型化が望まれる。このような状況において、外部端子は大きな面積を占めており、小型化を追求する以上チップの外部端子数を削減することが重要であった。
本発明は、このような事情によりなされたものであり、チップの外部端子数を削減することにより、チップサイズに余裕を持たすことが可能な多素子センサを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の多素子センサの一態様は、参照電圧節点と、出力節点を有し、入射する赤外線のエネルギー量に応じた熱起電力によって変化する前記出力節点の電圧を検出信号とする赤外線検知素子が複数配列された受光部と、前記検出信号を所定の電圧と比較してその差を増幅した出力を生成する増幅回路と、参照電圧と接地電圧の繰り返しからなるクロック信号が供給される参照電圧クロック端子と、前記赤外線検知素子の各々の前記出力節点と前記増幅回路の信号入力端子との間に設けられた複数のスイッチと、前記赤外線検知素子の各々が出力する前記検出信号を前記増幅回路へ択一的に順次入力させるために、前記クロック信号の電圧レベルの変化の進行に応じて前記複数のスイッチを順次導通させていくデコード回路とを備え、前記赤外線検知素子は、前記参照電圧節点が前記参照電圧クロック端子に接続され、それによって前記参照電圧を基準として変化する前記検出信号を生成し、前記増幅回路は、前記所定の電圧を入力させる端子が前記参照電圧クロック端子と接続され、それによって前記参照電圧と前記検出信号とを比較して出力を生成することを特徴としている。前記参照電圧を供給する参照電圧クロック端子にはシュミット回路が接続されているようにしても良い。
【発明の効果】
【0006】
本発明の多素子センサは、参照電圧(Vref)とクロック信号(CLK)を同一信号から得ることで、両者の端子を一つにすることが出来るので、クロック信号(CLK)を供給する専用端子を用いていたセンサの場合には専用端子を削減することが可能になる。また、前記同一信号である参照電圧クロック端子から入力されるVrefクロック信号(VREF)は、緩やかな電圧変化の繰り返しのクロック信号であり、そのVrefクロック信号(VREF)から矩形状のクロック信号を生成する際のスレッシュホールドレベルを、ヒステリシス幅の広いシュミット入力にすることによって、遅い電圧変化による誤動作を避けると共に、参照電圧(Vref)の期間を幅広くとれるようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】実施例1に係る多素子センサの回路ブロック図。
図2図1の多素子センサを流れる信号の状態を説明するタイミングチャート。
図3図1に示す多素子センサを構成するデコード回路とフリップフロップ回路の動作を説明する回路ブロック図。
図4図3の信号の流れを説明するタイミングチャート。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明は、サーモパイルなどの赤外線検知素子(以下、センサ素子という)を順次選択をするためのクロック信号(CLK)を参照電圧クロック端子11から供給されるVrefクロック信号(VREF)より生成することを特徴とする。参照電圧(Vref)とクロック信号(CLK)を同一信号から得ることで、両者で端子を一つにすることができる。即ち、参照電圧端子をクロック端子と一体化できる。
以下、実施例1を参照して本発明を説明する。
【実施例1】
【0009】
図1乃至図4を参照して実施例1を説明する。
図1に記載された多素子センサは、シリコンなどのチップ1に形成され、複数のセンサ素子(Sensor Element(1,2,3,4,・・・2n))が形成された受光部2と、増幅回路3と、受光部2の出力信号を制御する複数のスイッチ(SW(1,2,3,4,・・・2n))4と、デコード回路(Decoder)5と、フリップフロップ回路(T-F/F)6と、パワーオンリセット回路(Power ON Reset)7と、シュミット入力回路8とを備えている。
多素子センサを構成する内部回路が形成されたチップ1の周辺には内部回路に出入する信号を受容する外部端子が形成されている。これら外部端子には、参照電圧(Vref)を含むVrefクロック信号(VREF)が内部回路に供給される参照電圧クロック端子11、多素子センサの出力が外部に導出される出力信号端子10、電源電圧端子12及び接地電源端子13等がある。この実施例では参照電圧クロック端子11から入力されるVrefクロック信号(VREF)を、参照電圧(Vref)と接地電圧(VSS)との間で変化するクロックとすることで、クロック信号(CLK)と出力タイミングでの基準電圧(センサー素子の参照電圧節点の電圧)、及び差動増幅回路における比較電圧が得られる。そのため、外部からクロック信号(CLK)を得る目的だけの信号を供給する必要がなくなり、クロック信号供給端子を不要にすることが出来る。
【0010】
チップ1は、参照電圧クロック端子11を有している。そして、この参照電圧クロック端子11は、参照電圧と接地電圧の繰り返しからなるクロック信号が供給されるためクロック端子を兼ねている。
受光部2は、複数のセンサ素子(2n個(n=1,2,3,・・・))から構成されている。この実施例では、n=2の場合について説明する。センサ素子は、参照電圧節点14と出力節点15を備え、各センサ素子の参照電圧節点14はチップ1の辺部に形成された参照電圧クロック端子11が接続され、各々の前記出力節点15側にはMOSトランジスタなどのスイッチ(SW1,SW2,SW3,SW4,・・・)4の一端が接続されている。センサ素子は、入射する赤外線のエネルギー量に応じた熱起電力によって変化する前記出力節点15の電圧を検出信号としている。前記センサ素子は、参照電圧節点14が前記参照電圧クロック端子11に接続されているため、前記検出信号は参照電圧(Vref)を基準にした電圧値となる。スイッチ4の数は、センサ素子数に対応している。スイッチ4の他端は、増幅回路3を構成する非反転アンプの正相入力端子(+)に接続されている。前記アンプの逆相入力端子(−)は、参照電圧クロック端子11に接続されている。前記増幅回路3の出力端子は、チップ1の辺部に形成された多素子センサの出力信号端子10に接続されている。前記アンプの出力端子と逆相入力端子との間には抵抗Rg2が挿入されている。抵抗Rg2のアンプの出力端子が接続されている一端と反対の他端には、抵抗Rg1の一端が接続され、抵抗Rg1の他端は、参照電圧クロック端子11に接続されている。
【0011】
増幅回路3は、前記センサ素子の検出信号を所定の電圧と比較してその差を増幅した出力を生成する。前記アンプのゲインGは、G=1+Rg2/Rg1である。増幅回路3は、前記所定の電圧を入力させる端子が参照電圧クロック端子11と接続され、それによって参照電圧と前記検出信号とを比較して出力を生成する。
デコード回路5は、センサ素子の各々が出力する検出信号を増幅回路3へ択一的に順次入力させるために、参照電圧クロック端子11から入力されるクロック信号の電圧レベルの変化の進行に応じて複数のスイッチ(SW1,SW2,SW3,SW4,・・・)を順次導通させていく。
【0012】
図1に示すように、フリップフロップ回路6の出力信号を生成するクロック信号(CLK)は、参照電圧クロック端子11より供給されるVrefクロック信号(VREF)と、電源電圧(Vdd)及び接地電圧(Vss)間の抵抗分割から形成される基準電圧(Vth)とからシュミット入力回路8で生成される。
ここで生成されたクロック信号(CLK)は、図3に示すように、フリップフロップ回路6に入力される。また、フリップフロップ回路6には電源電圧(Vdd)の投入に伴って生成されるリセット信号(Power On Reset)がパワーオンリセット回路7を介して入力される。リセット信号の入力後、フリップフロップ回路6は、クロック信号(CLK)により制御されて、出力信号(OUT1、OUT2)が生成される。図2に示すように、電源電圧端子12の電圧は、電源投入に伴って接地電圧(Vss)から電源電圧(Vdd)へと変化するが、その過程でパワーオンリセット回路7は、低レベルから高レベルへと変化するリセット信号(Power On Reset)を生成する。パワーオンリセット回路7からのリセット信号でリセットされたフリップフロップ回路6の2ビットの出力OUT1、OUT2は、クロック信号(CLK)の進行に応じて順次インクリメントされて、デコード回路5に入力され、スイッチSW1、SW2、SW3、SW4を順次活性化する。即ち、図4に示すように、順にパルスを発生させる。
この実施例において説明するデコード回路5は、図3に示すように、例えば、4個のNOR回路(NOR1、NOR2、NOR3、NOR4)と信号を反転するNOT回路から構成されている。
【0013】
図4は、フリップフロップ回路6及びデコード回路5における信号の流れを示すタイミングチャートである。図4に示すように、フリップフロップ回路6の出力信号(OUT1、OUT2)は、クロック信号(CLK)の立ち下がりエッジ(低レベルへの変化)に同期して(L、L)、(H、L)、(L、H)、(H、H)と変化してデコーダ回路5を構成する各NOR回路に入力する。最初の時間帯では、出力信号(L、L)が入力する。これにより、NOR回路NOR1は、出力端子にH信号が出力し、他のNOR回路NOR2、NOR3、NOR4は、出力端子にL信号を出力する。次の時間帯では、出力信号(H、L)が入力する。これにより、NOR回路NOR1、NOR3、NOR4は、出力端子にL信号が出力し、NOR回路NOR2は、出力端子にH信号を出力する。3番目の時間帯では、出力信号(L、H)が入力する。これにより、NOR回路NOR1、NOR2、NOR4は、出力端子にL信号が出力し、NOR回路NOR3は、出力端子にH信号を出力する。4番目の時間では、出力信号(H、H)が入力する。これにより、NOR回路NOR1、NOR2、NOR3は、出力端子にL信号が出力し、NOR回路NOR4は、出力端子にH信号を出力する。
【0014】
図1に示すように、デコーダ回路5の出力は、スイッチ(SW1〜SW4)4の制御端に接続され、これらスイッチ4は、受光部2のセンサ素子と増幅回路3とを接続し、両者を接離するように制御する。即ち、スイッチは、H信号によって、両者を導通する。
したがって、センサ素子の各々が出力する検出信号を増幅回路3へ択一的に順次入力させるために、クロック信号(CLK)の電圧レベルの変化の進行に応じて複数のスイッチ4を順次導通させていく(SW1→SW2→SW3→SW4)ことができる。
【0015】
一方、センサ素子においては、その参照電圧節点が参照電圧クロック端子11に接続されているため、該端子に印加される電圧(Vrefクロック信号VREF)が接地電圧(Vss)から参照電圧(Vref)へと変化するタイミングに同期して検出信号の生成が開始される。そして、検出信号は、各センサ素子の対応するスイッチ4が導通するタイミングで増幅回路3に入力され、その対応するスイッチ4が導通している間、検出信号に基づいた出力(増幅回路3の出力)が出力信号端子10に表れる。ただし、対応するスイッチ4が導通した後でも、直後は、参照電圧クロック端子11のクロック信号が低レベルの期間であり、その期間に出力される検知信号は所望の出力信号では無い。そのため、出力信号端子10における出力信号の確定時期を、参照電圧クロック端子11のクロック信号の変化から所定時間の経過を見込む必要がる。すなわち、参照電圧クロック端子11のVrefクロック信号(VREF)が高レベル(参照電圧Vref)に変化するまでの時間及び検出時間を見込み、その後の出力電圧を有効なものとすればよい。
【0016】
次に、図1及び図2を参照して、センサ素子の各々が出力する検出信号を増幅回路3へ択一的に順次入力させるためのクロック信号(CLK)を生成する方法を説明する。
クロック信号(CLK)を生成するためのシュミット入力回路8は、参照電圧クロック端子11とフリップフロップ回路6の入力端子間に接続されている。シュミット回路は、オペアンプに正帰還をかけることで得られる。シュミット入力回路8のオペアンプは、正相入力端子(+)、逆相入力端子(−)及び出力端子を有し、出力端子は、フリップフロップ回路6の入力端子に接続されている。正相入力端子と出力端子間には、抵抗Rh2が接続されている。また、正相入力端子と参照電圧クロック端子11間には、抵抗Rh1が接続されている。オペアンプの逆相入力端子には、基準電圧Vthが入力される。基準電圧Vthは、電源電圧Vddと接地電圧Vss間の分圧抵抗(Rt1、Rt2)比であり、Vth=Vdd*Rt1/(Rt1+Rt2)で表される。
【0017】
シュミット回路は、入力信号に対する2つのしきい値を有している。入力信号の電位が高いしきい値を超えたときにH信号の電位を出力し、逆に入力信号の電位が低いしきい値を下回ったときにL信号の電位を出力する。入力信号が低いしきい値と高いしきい値の間にあるときは、直前の電位を保持する。
【0018】
本実施例で用いるシュミット入力回路8は、Vrefクロック信号(VREF)から図4に示すクロック信号(CLK)を作成するにあたり、図2に示すように、入力信号(Vrefクロック信号VREF)の電位が高いしきい値(Vslh)を超えたときにH信号の電位を出力し(出力信号がL信号からH信号に切換る)、逆に入力信号の電位が低いしきい値(Vshl)を下回ったときにL信号の電位を出力する(出力信号がH信号からL信号に切換る)。そして、電圧レベルVslhは、Vslh=Vth+Vth*(Rh1/Rh2)で表わされ、電圧レベルVshlは、Vshl=Vth−(Vdd−Vth)*(Rh1/Rh2)で表わされる。
【0019】
以上、実施例1において、参照電圧(Vref)とクロック信号(CLK)を同一信号から得ることにより、両者の端子を一つにすることが出来るので、クロック信号(CLK)を供給する専用端子を用いていた場合には専用端子を削減することができる。また、前記同一信号である参照電圧クロック端子から入力される信号(VREF)は、緩やかな電圧変化の繰り返しのクロック信号であり、その信号(VREF)から矩形状のクロック信号を生成する際のスレッシュホールドレベルを、ヒステリシス幅の広いシュミット入力にすることによって、遅い電圧変化による誤動作を避けると共に、参照電圧(Vref)の期間を幅広くとれるようにすることができる。
【符号の説明】
【0020】
1・・・半導体基板(チップ)
2・・・受光部
3・・・増幅回路
4・・・スイッチ
5・・・デコード回路
6・・・フリップフロップ回路
7・・・パワーオンリセット回路
8・・・シュミット入力回路
10・・・出力信号端子
11・・・参照電圧クロック端子
12・・・電源電圧端子
13・・・接地電源端子
14・・・参照電圧節点
15・・・出力節点









図1
図2
図3
図4