特許第6548285号(P6548285)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6548285
(24)【登録日】2019年7月5日
(45)【発行日】2019年7月24日
(54)【発明の名称】空気調和機の制御方法及び空気調和機
(51)【国際特許分類】
   F24F 11/38 20180101AFI20190711BHJP
   F24F 11/84 20180101ALI20190711BHJP
   F24F 110/10 20180101ALN20190711BHJP
   F24F 110/12 20180101ALN20190711BHJP
【FI】
   F24F11/38
   F24F11/84
   F24F110:10
   F24F110:12
【請求項の数】11
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2018-509820(P2018-509820)
(86)(22)【出願日】2017年5月5日
(65)【公表番号】特表2018-538501(P2018-538501A)
(43)【公表日】2018年12月27日
(86)【国際出願番号】CN2017083283
(87)【国際公開番号】WO2018072431
(87)【国際公開日】20180426
【審査請求日】2018年2月19日
(31)【優先権主張番号】201610909255.9
(32)【優先日】2016年10月18日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517416385
【氏名又は名称】広東美的暖通設備有限公司
【氏名又は名称原語表記】GD MIDEA HEATING & VENTILATING EQUIPMENT CO.,LTD.
(73)【特許権者】
【識別番号】512237419
【氏名又は名称】美的集団股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】MIDEA GROUP CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100146835
【弁理士】
【氏名又は名称】佐伯 義文
(74)【代理人】
【識別番号】100129115
【弁理士】
【氏名又は名称】三木 雅夫
(74)【代理人】
【識別番号】100203297
【弁理士】
【氏名又は名称】橋口 明子
(72)【発明者】
【氏名】万 永▲強▼
(72)【発明者】
【氏名】▲許▼ 永▲鋒▼
(72)【発明者】
【氏名】熊 美兵
(72)【発明者】
【氏名】李 波
(72)【発明者】
【氏名】舒 文涛
(72)【発明者】
【氏名】▲銭▼ 小▲龍▼
(72)【発明者】
【氏名】▲陳▼ 汝▲鋒▼
【審査官】 五十嵐 康弘
(56)【参考文献】
【文献】 特開平07−248167(JP,A)
【文献】 特開平08−261540(JP,A)
【文献】 特開平09−152175(JP,A)
【文献】 特開平10−038349(JP,A)
【文献】 米国特許第05276630(US,A)
【文献】 中国特許出願公開第104374049(CN,A)
【文献】 中国特許出願公開第104764148(CN,A)
【文献】 中国実用新案第204943790(CN,U)
【文献】 韓国公開特許第10−2010−0059522(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 11/00−11/89
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気調和機の制御方法であって、
前記空気調和機が通常運転している場合に、前記空気調和機の還気温度センサが故障したか否かを判断するステップと、
前記還気温度センサが故障した場合に、前記空気調和機に対応する内部バルブを閉じ、ファンモーターの運転を保持するステップと、
前記空気調和機の送風温度センサが故障したか否かを判断するステップと、
前記空気調和機の前記送風温度センサが故障していない場合に、前記空気調和機の送風温度を取得し、前記取得された送風温度を新しい還気温度とし、前記空気調和機を再運転するように制御するステップと、
を含むことを特徴とする空気調和機の制御方法。
【請求項2】
前記空気調和機が通常運転している場合に、前記空気調和機の前記還気温度センサが故障したか否かを判断するステップは、
前記空気調和機が通常運転している場合に、第1所定検出サイクルによって前記空気調和機の還気温度を検出するステップと、
検出された前記空気調和機の前記還気温度に基づいて、第1所定期間における前記空気調和機の最高還気温度と最低還気温度とを記録するステップと、
前記最高還気温度と前記最低還気温度との差が所定の第1温度偏差値以上であるか否かを判断するステップと、
前記最高還気温度と前記最低還気温度との差が前記所定の第1温度偏差値以上である場合に、前記還気温度センサが故障したと判断し、前記還気温度センサの故障アラーム情報を送信するステップと、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の空気調和機の制御方法。
【請求項3】
前記空気調和機の前記送風温度センサが故障したか否かを判断するステップは、
前記ファンモーターが第2所定期間を運転した場合に、第2所定検出サイクルによって前記空気調和機の現在の送風温度を検出し、第3所定期間における前記空気調和機の最高送風温度と最低送風温度とを記録するステップと、
前記最高送風温度と前記最低送風温度との差が所定の第2温度偏差値より小さいか否かを判断するステップと、
前記最高送風温度と前記最低送風温度との差が前記所定の第2温度偏差値より小さい場合に、前記送風温度センサが故障していないと判断するステップと、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の空気調和機の制御方法。
【請求項4】
前記最高送風温度と前記最低送風温度との差が前記所定の第2温度偏差値より小さいか否かを判断するステップの後に、
前記最高送風温度と前記最低送風温度との差が前記所定の第2温度偏差値以上である場合に、前記送風温度センサが故障したと判断し、前記送風温度センサの故障アラーム情報を送信し、前記空気調和機の運転を停止させるように制御するステップを更に含む、
ことを特徴とする請求項3に記載の空気調和機の制御方法。
【請求項5】
前記取得された送風温度を新しい還気温度とし、前記空気調和機が再運転するように制御した後、
前記空気調和機が再運転して第4所定期間に達した場合に、前記送風温度が室内設定温度に達するまで、前記空気調和機の前記送風温度センサが故障したか否かを改めて判断することを更に含む、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の空気調和機の制御方法。
【請求項6】
吸気通路と、排気通路と、吸気通路に設けられている熱交換器とを含む空気調和機であって、
前記排気通路は室内の空気を室外に排出し、前記吸気通路は室外の空気を熱交換器によって熱交換してから、室内に取込み、
前記空気調和機は、前記空気調和機を制御する制御装置を更に含み、
前記制御装置は、
前記空気調和機が通常運転している場合に、前記空気調和機の還気温度センサが故障したか否かを判断するための還気温度故障検出モジュールと、
前記空気調和機の送風温度センサが故障したか否かを判断するための送風温度故障検出モジュールと、
前記還気温度センサが故障した場合に、前記空気調和機に対応する内部バルブを閉じ、ファンモーターの運転を保持し、また、前記空気調和機の前記送風温度センサが故障していない場合に、前記空気調和機の送風温度を取得し、取得された前記送風温度を新しい還気温度とし、前記空気調和機が再運転するように前記空気調和機を制御するための制御モジュールと、
を含むことを特徴とする空気調和機。
【請求項7】
前記還気温度故障検出モジュールは、
前記空気調和機が通常運転している場合に、第1所定検出サイクルによって前記空気調和機の前記還気温度を検出し、検出された前記空気調和機の前記還気温度に基づいて、第1所定期間における前記空気調和機の最高還気温度及び最低還気温度を記録するための還気温度検出ユニットと、
前記最高還気温度と前記最低還気温度との差が所定の第1温度偏差値以上であるか否かを判断し、前記最高還気温度と前記最低還気温度との差が前記所定の温度偏差値以上である場合に、前記還気温度センサが故障したと判断し、前記還気温度センサの故障アラーム情報を送信するための還気温度故障判断ユニットと、
を含むことを特徴とする請求項6に記載の空気調和機。
【請求項8】
前記送風温度故障検出モジュールは、
前記ファンモーターが第2所定期間を運転した場合に、第2所定検出サイクルによって前記空気調和機の現在の送風温度を検出し、第3所定期間における前記空気調和機の最高送風温度と最低送風温度とを記録するための送風温度検出ユニットと、
前記最高送風温度と前記最低送風温度との差が所定の第2温度偏差値より小さいか否かを判断し、前記最高送風温度と前記最低送風温度との差が前記所定の第2温度偏差値より小さい場合に、前記送風温度センサが故障していないと判断するための送風温度故障判断ユニットと、
を含むことを特徴とする請求項6に記載の空気調和機。
【請求項9】
前記送風温度故障判断ユニットは、
前記最高送風温度と前記最低送風温度との差が前記所定の第2温度偏差値以上である場合に、前記送風温度センサが故障したと判断し、前記送風温度センサの故障アラーム情報を送信し、前記空気調和機の運転を停止させるように制御する、
ことを特徴とする請求項8に記載の空気調和機。
【請求項10】
前記送風温度故障判断ユニットは、前記空気調和機が再運転して第4所定期間に達した場合に、前記送風温度が室内設定温度に達するまで、前記空気調和機の前記送風温度センサが故障したか否かを改めて判断する、
ことを特徴とする請求項8または9に記載の空気調和機。
【請求項11】
コンピュータプログラムが記憶されている非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、
前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行される時に、請求項1ないし5のいずれかに記載の空気調和機の制御方法を実現する、
ことを特徴とする非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は空調分野に関し、特に空気調和機の制御方法及び空気調和機に関する。
【背景技術】
【0002】
温度センサは家庭用電器製品(例えば、空気調和機)に広く利用され、空気調和機における温度センサを例とし、室内機によくある還気還気温度センサとコイル温度センサ以外、更に送風温度センサがある。しかしながら、温度センサが頻繁に利用される場合に、機械に故障が起こる確率も高くなり、よくある故障と言うと、例えば、温度センサ回路の短絡、断線及び温度ドリフトなどがある。従来技術において、空気調和機の温度センサが故障した場合に、温度センサが故障したことをユーザに通知するように、常に、空気調和機が故障アラーム情報を出し、更に、温度センサの故障を解除する前に、空気調和機が再起動して運転しないようになり、空気調和機を使用するユーザの利用に影響を与える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の主となる目的は、空気調和機の制御方法を提供することであり、空気調和機の還気温度センサが故障した場合に再運転再運転できない課題を解決することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記の目的を達成する為に、本発明は空気調和機の制御方法を提供し、前記空気調和機の制御方法は、
空気調和機が通常運転している場合に、空気調和機の還気温度センサが故障したか否かを判断するステップと、
還気温度センサが故障した場合に、空気調和機に対応する内部バルブを閉じ、ファンモーターの運転を保持するステップと、
空気調和機の送風温度センサが故障したか否かを判断するステップと、
空気調和機の送風温度センサが故障していない場合に、空気調和機の送風温度を取得し、取得された送風温度を新しい還気温度とし、空気調和機が再運転するように制御するステップと、を含む。
【0005】
好ましくは、前記空気調和機が通常運転している場合に、空気調和機の還気温度センサが故障したか否かを判断するステップは、
空気調和機が通常運転している場合に、第1所定検出サイクルによって空気調和機の還気温度を検出送信するステップと、
検出された空気調和機の還気温度に基づいて、第1所定期間における空気調和機の最高還気温度と最低還気温度とを記録するステップと、
前記最高還気温度と前記最低還気温度との差が所定の第1温度偏差値以上であるか否かを判断するステップと、
前記最高還気温度と前記最低還気温度との差が所定の温度偏差値以上である場合に、前記還気温度センサが故障したと判断し、還気温度センサの故障アラーム情報を送信するステップと、を含む。
【0006】
好ましくは、空気調和機の送風温度センサが故障したか否かを判断するステップは、
前記ファンモーターが第2所定期間を運転した場合に、第2所定検出サイクルによって空気調和機の現在の送風温度を検出し、第3所定期間における空気調和機の最高送風温度と最低送風温度とを記録するステップと、
前記最高送風温度と前記最低送風温度との差が所定の第2温度偏差値より小さいか否かを判断するステップと、
前記最高送風温度と前記最低送風温度との差が所定の第2温度偏差値より小さい場合に、前記送風温度センサが故障していないと判断するステップと、を含む。
【0007】
好ましくは、前記最高送風温度と前記最低送風温度との差が所定の第2温度センサ偏差値より小さいか否かと判断するステップの後、
前記最高送風温度と前記最低送風温度との差が所定の第2温度偏差値以上である場合に、前記送風温度センサも故障したと判断し、送風温度センサの故障アラーム情報を出し、前記空気調和機の運転を停止させるように制御するステップを更に含む。
【0008】
好ましくは、取得された送風温度を新しい還気温度とし、空気調和機が再運転するように制御した後、「空気調和機が再運転して第4所定期間に達した場合に、前記送風温度が室内設定温度に達するまで、空気調和機の送風温度センサが故障したか否かを改めて判断する」ことを更に含む。
【0009】
また、上記の目的を達成する為に、本発明は非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供し、その中にコンピュータプログラムが記憶され、このプログラムがプロセッサによって実行される時に、上記の空気調和機の制御方法を実現する。
【0010】
また、上記の目的を達成するには、本発明は、空気調和機を更に提供し、前記空気調和機は、吸気通路と、排気通路と、排気通路に設けられている熱交換器とを含み、前記排気通路は室内の空気を室外に排出し、前記吸気通路は室外の空気を熱交換器によって熱交換してから、室内に取込む。前記空気調和機は、空気調和機を制御する制御装置を含み、且つ、前記制御装置は、
空気調和機が通常運転している場合に、空気調和機の還気温度センサが故障したか否かを判断するための還気温度故障検出モジュールと、
空気調和機の送風温度センサが故障したか否かを判断するための送風温度故障検出モジュールと、
還気温度センサが故障した場合に、空気調和機に対応する内部バルブを閉じ、ファンモーターが運転を保持し、及び、空気調和機の送風温度センサが故障していない場合に、空気調和機の送風温度を取得し、取得された送風温度を新しい還気温度とし、空気調和機が再運転するように空気調和機を制御するための制御モジュールと、を含む。
【0011】
好ましくは、前記還気温度故障検出モジュールは、
空気調和機が通常運転している場合に、第1所定検出サイクルによって空気調和機の還気温度を検出し、検出された空気調和機の還気温度に基づいて、第1所定期間における空気調和機の最高還気温度及び最低還気温度を記録するための還気温度検出ユニットと、
前記最高還気温度と前記最低還気温度との差が所定の第1温度の偏差値以上であるか否かを判断し、前記最高還気温度と前記最低還気温度との差が所定の温度偏差値以上である場合に、前記還気温度センサが故障したと判断し、且つ還気温度センサの故障アラーム情報を送信するための還気温度故障判断ユニットとを含む。
【0012】
好ましくは、前記送風温度故障検出モジュールは、
前記ファンモーターが第2所定期間を運転した場合に、第2所定検出サイクルによって空気調和機の現在の送風温度を検出し、第3所定期間における空気調和機の最高送風温度と最低送風温度を記録するための送風温度検出ユニットと、
前記最高送風温度と前記最低送風温度との差が所定の第2温度偏差値より小さいか否かを判断し、前記最高送風温度と前記最低送風温度との差が所定の第2温度偏差値より小さい場合に、前記送風温度センサが故障していないと判断するための送風温度故障判断ユニットと、を含む。
【0013】
好ましくは、前記送風温度故障判断ユニットは、
前記最高送風温度と前記最低送風温度との差が所定の第2温度偏差値以上である場合に、前記送風温度センサが故障したと判断し、送風温度センサの故障アラーム情報を出し、前記空気調和機の運転を停止させるように制御する。
【0014】
好ましくは、前記送風温度故障判断ユニットは、空気調和機が再運転して第4所定期間に達した場合に、前記送風温度が室内設定温度に達するまで、空気調和機の送風温度センサが故障したか否かを改めて判断する。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、空気調和機の制御方法を提供し、前記空気調和機の制御方法は、空気調和機が通常運転している場合に、空気調和機の還気温度センサは故障したか否かを判断するステップと、還気温度センサが故障した場合に、空気調和機に対応する内部バルブを閉じ、ファンモーターは運転を保持するステップと、空気調和機の送風温度センサが故障したか否かを判断するステップと、空気調和機の送風温度センサが故障していない場合に、空気調和機の送風温度を取得し、且つ取得された送風温度を新しい還気温度とし、空気調和機が再運転するように空気調和機を制御するステップを含む。本発明の空気調和機の制御方法は、空気調和機の還気温度センサが故障した場合に空気調和機が再運転できない課題を解決し、空気調和機を使用するユーザの利用を改善する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
本発明の実施例又は従来技術における技術案をより明確に説明するために、以下、実施例又は従来技術を説明するために必要となる図面を簡単に説明する。明らかに、以下に説明される図面は本発明の一部の実施例に過ぎなく、当業者にとって、通常の創作の前提で、更に、これらの図面により他の図面を取得することができる。
図1】本発明の空気調和機の制御方法の第1実施例のフローチャートである。
図2】本発明の空気調和機の制御方法の第2実施例のフローチャートである。
図3】本発明の空気調和機の制御方法の第3実施例のフローチャートである。
図4】本発明の空気調和機の制御方法の第4実施例のフローチャートである。
図5】本発明の空気調和機の制御方法の第5実施例のフローチャートである。
図6】本発明の空気調和機の制御装置の第1実施例の機能モジュールの概略図である。
図7】本発明の空気調和機の制御装置の第2実施例における還気温度故障検出モジュールの細分化機能モジュールの概略図である。
図8】本発明の空気調和機の制御装置の第3実施例における送風温度故障検出モジュールの細分化機能モジュールの概略図である。
【0017】
本発明の目的の実現、機能特徴及び利点については、実施例を組み合わせて、図面を参照しつつ説明する。
【発明を実施するための形態】
【0018】
ここで説明される具体的な実施例は本発明を解釈するために過ぎず、本発明を限定するものではないと理解されるべきである。
【0019】
本発明により提供される空気調和機の制御方法は、図1に示すように、一つの実施例において、この空気調和機の制御方法は、以下のようなステップを含む。
【0020】
ステップS10では、空気調和機が通常運転している場合に、空気調和機の還気温度センサが故障したか否かを判断する。本発明の実施例により提供される空気調和機の制御方法は、主に空気調和機空気調和機の制御システムにおいて、空気調和機の還気温度センサが故障した場合に空気調和機を再運転することができないため空気調和機を使用するユーザの利用に影響を与える課題を解決するためのものである。空気調和機システムにおいて、空気調和機の空気調和機は吸気通路と、排気通路と、吸気通路に設けられている熱交換器とを含み、前記排気通路は室内の空気を室外へ排出し、前記吸気通路は室外の空気を熱交換器によって熱交換してから、室内に取込む。また、空気調和機空気調和機の送風口(即ち、空気調和機の排気通路の通路口のところ)に還気温度センサが設けられ、空気調和機の送風口(即ち、空気調和機の送風通路の通路口のところ)に送風温度センサが設けられ、還気温度センサによって空気調和機の還気口のところの温度を検出し、送風温度センサによって空気調和機の送風口のところの温度を検出し、空気調和機の還気温度を空気調和機の温度制御パラメータとし、空気調和機の運転を制御し、室内温度の制御を実現する。具体的には、空気調和機が運転する場合に、空気調和機はユーザが設定した目標温度(例えば26℃)を最終的な温度制御目標とし、圧縮機の周波数を制御する又は/及び空気調和機のファンモーターの回転速度を制御することによって室内温度に対する制御を実現し、室内温度をユーザが設定した目標温度(例えば26℃)に到達させる。なお、ここで、室内温度は空気調和機の還気口のところ(即ち、空気調和機の排気通路の通路口のところ)の還気温度センサによって取得されるもので、つまり、空気調和機の還気口のところの現在還気温度を現在の室内空気温度とする。
【0021】
本実施例において、空気調和機の還気温度センサが故障した場合に空気調和機を再運転することができないという課題を解決するために、本発明の実施例の当該空気調和機の制御方法は、まず空気調和機が通常運転している場合に、空気調和機の還気口のところにある還気温度センサが故障したか否かを判断する。
【0022】
ステップS20では、還気温度センサが故障した場合に、空気調和機に対応する内部バルブを閉じ、ファンモーターが運転を保持する。具体的には、空気調和機が通常運転している場合に、空気調和機の還気温度センサが故障したと判断する場合、空気調和機に対応する内部バルブを閉じ(即ち、空気調和機が冷媒循環を停止させるように制御する)、同時に、空気調和機におけるファンモーターが引き続き運転を保持する。なお、本実施例において、還気温度センサが故障した場合に、空気調和機は冷暖房の機能を備えないものの、空気調和機は依然として室外の空気を室内に取込むことができ、室内の空気の質を改善する。
【0023】
ステップS30では、空気調和機の送風温度センサが故障したか否かを判断する。
【0024】
ステップS40では、空気調和機の送風温度センサが故障していない場合に、空気調和機の送風温度を取得し、且つ取得された送風温度を新しい還気温度とし、空気調和機が再運転するように制御する。具体的には、本実施例において、還気温度センサが故障した場合に、空気調和機に対応する内部バルブを閉じたが、空気調和機のファンモーターが依然として運転し、この場合空気調和機の送風温度センサが故障したか否かを判断し、判断結果によって空気調和機の送風温度を取得するか否かを決定する。本実施例において、空気調和機の送風温度センサが故障していないと判断された場合に、空気調和機の送風温度を取得し、取得された送風温度を新しい還気温度とし、空気調和機が再運転するように制御する。
【0025】
本発明の実施例による空気調和機の制御方法では、まず、空気調和機が通常運転している場合に、空気調和機の還気温度センサが故障したか否かを判断する。次に、還気温度センサが故障した場合に、空気調和機に対応する内部バルブを閉じ、ファンモーターが運転を保持する。その後、空気調和機の送風温度センサが故障したか否かを判断する。最後に、空気調和機の送風温度センサが故障していない場合に、空気調和機の送風温度を取得し、取得された送風温度を新しい還気温度とし、空気調和機が再運転するように制御する。本発明の実施例による空気調和機の制御方法は、空気調和機の還気温度センサが故障した場合に空気調和機が再運転できない課題を解決し、空気調和機を使用するユーザの利用を改善する。
【0026】
更に、図2に示すように、本発明の空気調和機の制御方法の第1実施例に基づいて、本発明の空気調和機の制御方法の第2実施例において、上記ステップS10は、ステップS11、ステップS12、ステップS13、及びステップS14を含む。ステップS11では、空気調和機が通常運転している場合に、所定検出サイクルによって空気調和機の還気温度を検出する。ステップS12では、検出された空気調和機の還気温度に基づいて、第1所定期間における空気調和機の最高還気温度と最低還気温度を記録する。ステップS13では、前記最高還気温度と前記最低還気温度との差が所定の第1温度偏差値以上であるか否かを判断する。ステップS14では、前記最高還気温度と前記最低還気温度との差が所定の温度偏差値より大きい場合に、前記還気温度センサが故障したと判断し、且つ還気温度センサの故障アラーム情報を送信する。
【0027】
一つの実施例において、空気調和機の還気温度センサの回路が断線又は短路しているか否かを検出することにより、この還気温度センサが故障したか否かを判断すると、理解される。もう一つの実施例において、空気調和機の還気温度センサが温度検出機能を備えるか否かを判断することにより、この還気温度センサが故障したか否かを判断し、例えば、還気温度センサが温度を検出することができなくなると、この還気温度センサが故障したと判断すると、理解される。
【0028】
具体的には、本実施例の空気調和機の制御方法は、前記検出サイクルTおきに空気調和機の還気温度を検出し、これにより空気調和機の現在の還気温度を取得する。上記第1所定検出サイクルT、第1所定期間nT及び第1温度偏差値ΔT1は、実際の状況によって設定できる。本実施例において、前記第1所定検出サイクルTは10秒ないし15秒であり、前記第1所定期間nTは2分ないし3分であり、前記第1温度偏差値ΔT1は1.5℃ないし2℃である。好ましくは、本実施例において、前記第1所定検出サイクルTは10秒であり、前記第1所定期間nTは2分であり、前記第1温度偏差値ΔT1は1.5℃であり、以下、これを例として詳しく説明する。
【0029】
例えば、空気調和機が通常運転している場合に、まず、空気調和機の還気口のところの還気温度センサは10秒おきに空気調和機の還気温度を検出する。次に、還気温度センサによって検出された空気調和機の還気温度により、2分以内で空気調和機の最高還気温度T1maxと最低還気温度T1minとを記録する。その後、記録された前記最高還気温度T1maxと最低還気温度T1minとの差が所定の第1温度偏差値ΔT1以上であるか否かを判断し、即ち、|T1max−T1min|≧ΔT1を判断する(即ち、|T1max−T1min|≧1.5℃を判断する)。前記最高還気温度T1maxと最低還気温度T1minとの差が1.5℃以上であると判断した場合に、空気調和機の還気口のところの前記還気温度センサが故障したと判断でき、同時に、空気調和機の還気温度センサが故障したことをユーザに提示するように、還気温度センサの故障アラームを送信する。
【0030】
本実施例の空気調和機の制御方法は、第1所定期間nT内に記録された最高還気温度T1max、最低還気温度T1min及び所定の第1温度偏差値ΔT1により、空気調和機の還気温度センサが故障したことを判断する。|T1max−T1min|≧ΔT1の場合に、空気調和機の還気温度センサが故障したと判断し、且つ還気温度センサの故障アラーム情報を送信する。還気温度センサが故障した場合に、空気調和機に対応する内部バルブを閉じ、空気調和機内のファンモーターが引き続き運転を保持する。その後、空気調和機の送風温度センサが故障したか否かを判断する。空気調和機の送風温度センサが故障していない場合に、空気調和機の送風温度を取得し、取得された送風温度を新しい還気温度とし、空気調和機が再運転するように制御し、これにより空気調和機を使用するユーザの利用を改善する。
【0031】
更に、図3に示すように、本発明の空気調和機の制御方法の第1実施例に基づいて、本発明の空気調和機の制御方法の第3実施例において、上記ステップS30は、以下のようなステップを含む。ステップS31では、前記ファンモーターが第2所定期間を運転した場合に、第2所定検出サイクルによって空気調和機の現在の送風温度を検出し、第3所定期間における空気調和機の最高送風温度と最低送風温度とを記録する。ステップS32では、前記最高送風温度と前記最低送風温度との差が所定の第2温度偏差値より小さいか否かを判断する。ステップS33では、前記最高送風温度と前記最低送風温度との差が所定の第2温度偏差値より小さい場合に、前記送風温度センサが故障していないと判断する。
【0032】
一つの実施例において、空気調和機の送風温度センサの回路が断線又は短路しているか否かを検出することにより、この送風温度センサが故障したか否かを判断すると、理解される。もう一つの実施例において、空気調和機の送風温度センサが温度検出機能を備えるか否かを判断することにより、この送風温度センサが故障したか否かを判断し、例えば、送風温度センサが温度を検出することができなくなると、この送風温度センサが故障したと判断すると、理解される。
【0033】
具体的には、本実施例の空気調和機の制御方法は、前記第2検出サイクルT2おきに空気調和機の送風温度を検出し、これにより空気調和機の現在の送風温度を取得する。上記第2所定検出サイクルT2、第2所定期間mT、第3所定期間n2T及び第2温度偏差値ΔTaは、実際の状況によって設定できる。本実施例において、前記第2所定検出サイクルT2は10秒ないし15秒であり、前記第2所定期間mTは2分ないし3分であり、前記第3所定期間n2Tも2分ないし3分であり、前記第2温度偏差値ΔTaは1.5℃ないし2℃である。好ましくは、本実施例において、前記第2所定検出サイクルT2は10秒であり、前記第2所定期間mTは3分であり、前記第3所定期間n2Tは2分であり、前記第2温度偏差値ΔTaは1.5℃であり、以下、これを例として詳しく説明する。
【0034】
例えば、空気調和機におけるファンモーターが3分(即ち、前記第2所定期間mT)運転する場合に、空気調和機の送風口の送風温度センサは10秒(即ち、前記第2所定検出サイクルT2)おきに空気調和機の送風温度を検出し、2分以内(即ち、前記第3所定期間n2T)で空気調和機の最高送風温度Tamaxと最低送風温度Taminとを記録する。その後、前記最高送風温度Tamaxと最低送風温度Taminとの差が所定の第2温度偏差値ΔTaより小さいか否かを判断し、即ち、|Tamax−Tamin|<ΔTaを判断する(即ち、|Tamax−Tamin|<1.5℃を判断する)。前記最高送風温度Tamaxと最低送風温度Taminとの差が1.5℃より小さいと判断した場合に、空気調和機の送風口のところの前記送風温度センサが故障していないと判断する。
【0035】
本実施例の空気調和機の制御方法は第3所定期間n2T内に記録された最高送風温度Tamax、最低送風温度Tamin及び所定の第2温度偏差値ΔTaにより、空気調和機の送風温度センサが故障したことを判断する。|Tamax−Tamin|<ΔTaの場合に、空気調和機の送風温度センサが故障していないと判断する。空気調和機の送風温度センサが故障していない場合に、空気調和機の送風温度を取得し、取得された送風温度を新しい還気温度とし、空気調和機が再運転するように制御し、これにより空気調和機を使用するユーザの利用を改善する。
【0036】
更に、図4に示すように、本発明の空気調和機の制御方法の第3実施例に基づいて、本発明の空気調和機の制御方法の第4実施例において、上記ステップS33の後、更に以下のステップを含む。S34では、前記最高送風温度と前記最低送風温度との差が所定の第2温度偏差値以上である場合に、前記送風温度センサも故障したと判断し、且つ送風温度センサの故障アラーム情報を出し、前記空気調和機の運転を停止させるように制御する。
【0037】
本実施例において、前記最高送風温度Tamaxと最低送風温度Taminとの差が所定の第2温度偏差値ΔTa以上である場合に、即ち、|Tamax−Tamin|≧ΔTaの場合に、前記送風温度センサも故障したと判断し、且つ還気温度センサの故障アラーム情報を出し、前記空気調和機の運転を停止させるように制御する。即ち、本実施例の空気調和機の制御方法は、空気調和機の送風温度制御が故障したと判断する前に、空気調和機が再運転することができ、空気調和機を使用するユーザの利用を改善する。
【0038】
更に、図5に示すように、本発明の空気調和機の制御方法の上記各実施の中のいずれかの実施例に基づいて、本発明空気調和機の制御方法の第5実施例において、上記ステップS40の後、更に、以下のようなステップを含む。ステップS50では、空気調和機が再運転して第4所定期間に達した場合に、前記送風温度が室内設定温度に達するまで、空気調和機の送風温度センサが故障したか否かを改めて判断する。
【0039】
前記第4所定期間と前記室内設定温度とは実際の状況によって設けられ、本実施例において、前記第4所定期間は1時間ないし2時間であり、前記室内設定温度は25℃ないし27℃であると、理解される。好ましくは、本実施例において、前記第4所定期間は1時間であり、前記室内設定温度は26℃であり、以下、これを例として詳しく説明する。本実施例の空気調和機の制御方法では、空気調和機が再運転して1時間に達した場合に、前記送風温度が室内設定温度に達するまで、空気調和機の送風温度センサが故障したか否かを改めて判断し、即ち、空気調和機の送風温度が室内設定温度である26℃に達すると、空気調和機の送風温度センサが故障したか否かの判断を停止することができる。即ち、本実施例空気調和機の制御方法によると、空気調和機が再運転する場合、運転時間が1時間に達するたびに、前記送風温度が室内設定温度に達するまで、空気調和機の送風温度センサの故障状況を一回判断し、これにより空気調和機が再運転する場合、その送風温度センサが通常作動を保証でき、空気調和機が再運転する場合の安全性能を保証し、空気調和機を使用するユーザの利用を改善する。
【0040】
また、本発明は、非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供し、その中にコンピュータプログラムが記憶され、このプログラムがプロセッサによって実行される時に、上記の空気調和機の制御方法を実現する。
【0041】
本発明は、空気調和機を更に提供し、当該空気調和機は、吸気通路と、排気通路と、排気通路に設けられている熱交換器とを含み、前記排気通路は室内の空気を室外に排出し、前記吸気通路は室外の空気を熱交換器によって熱交換してから、室内に取込む。図6に示すように、一つの実施例において、前記空気調和機は空気調和機の作動を制御する制御装置を含み、前記制御装置100は、還気温度故障検出モジュール101と、送風温度故障検出モジュール102と、制御モジュール103とを含む。
【0042】
具体的には、前記還気温度故障検出モジュール101は、空気調和機が通常運転している場合に、空気調和機の還気温度センサが故障したか否かを判断するためのものである。
【0043】
本発明の実施例により提供される空気調和機の制御装置は、主に空気調和機の制御システムに適用され、空気調和機の還気温度センサが故障した場合に空気調和機を再運転することができないことで空気調和機を使用するユーザの利用に影響を与えるといった課題を解決するためのものである。空気調和機システムにおいて、空気調和機の空気調和機の還気口のところ(即ち、空気調和機の排気通路の通路口のところ)に還気温度センサが設けられ、空気調和機の送風口のところ(即ち、空気調和機の送風通路の通路口のところ)に送風温度センサが設けられ、還気温度センサによって空気調和機の還気口のところの温度を検出し、送風温度センサによって空気調和機の送風口のところの温度を検出し、空気調和機の還気温度を空気調和機の温度制御パラメータとして、空気調和機の運転を制御し、室内温度に対する制御を実現する。具体的には、空気調和機が運転する場合に、空気調和機はユーザが設定した目標温度(例えば26℃)を最終的な温度制御目標とし、圧縮機の周波数を制御する又は/及び空気調和機のファンモーターの回転速度を制御することによって室内温度に対する制御を実現し、室内温度をユーザが設定した目標温度(例えば26℃)に到達させる。なお、ここで、室内温度は空気調和機の還気口のところ(即ち、空気調和機の排気通路の通路口のところ)の還気温度センサによって取得されるものであり、つまり、空気調和機の還気口のところの現在還気温度を現在の室内空気温度とする。
【0044】
本実施例において、空気調和機の還気温度センサが故障した場合に空気調和機が再運転することができない課題を解決するために、本発明の実施例の当該空気調和機の制御装置は、まず空気調和機が通常運転している場合に、前記還気温度故障検出モジュール101により、空気調和機の還気口のところの還気温度センサが故障したか否かを判断する。
【0045】
前記送風温度故障検出モジュール102は、空気調和機の送風温度センサが故障したか否かを判断するためのものである。前記制御モジュール103は、還気温度センサが故障した場合に、空気調和機に対応する内部バルブを閉じ、ファンモーターが運転を保持し、及び、空気調和機の送風温度センサが故障していない場合に、空気調和機の送風温度を取得し、取得された送風温度を新しい還気温度とし、空気調和機が再運転するように制御するためのものである。
【0046】
具体的には、空気調和機が通常運転している場合に、前記還気温度故障検出モジュール101は空気調和機の還気温度センサが故障したと判断する場合に、前記制御モジュール103は空気調和機に対応する内部バルブを閉じ(即ち、空気調和機が冷媒循環を停止するように空気調和機を制御する)、同時に、空気調和機におけるファンモーターが引き続き運転を保持する。なお、本実施例において、前記還気温度故障検出モジュール101は還気温度センサが故障したと判断する場合に、空気調和機が冷暖房の機能を備えないものの、前記制御モジュール103は空気調和機を制御して依然として室外の空気を室内に取込むようにすることができ、室内の空気の質を改善する。本実施例において、前記還気温度故障検出モジュール101は還気温度センサが故障したと判断する場合に、空気調和機に対応する内部バルブを閉じたが、前記制御モジュール103は空気調和機のファンモーターが依然として運転するように制御し、この場合、前記送風温度故障検出モジュール102によって、空気調和機の送風温度センサが故障したか否かを判断し、前記制御モジュール103は、判断結果によって空気調和機の送風温度を取得するか否かを決定する。本実施例において、前記送風温度故障検出モジュール102は、空気調和機の送風温度センサが故障していないと判断する場合に、前記制御モジュール103は空気調和機の送風温度を取得し、且つ取得された送風温度を新しい還気温度とし、空気調和機が再運転するように制御する。
【0047】
本発明の実施例による空気調和機の制御装置は、まず、空気調和機が通常運転している場合に、前記還気温度故障検出モジュール101は、空気調和機の還気温度センサが故障したか否かを判断する、次に、還気温度センサが故障した場合に、前記制御モジュール103は空気調和機に対応する内部バルブを閉じ、ファンモーターが運転を保持する。その後、前記送風温度故障検出モジュール102は、空気調和機の送風温度センサが故障したか否かを判断する。最後に、前記送風温度故障検出モジュール102は、空気調和機の送風温度センサが故障していないことを判断する場合に、前記制御モジュール103は空気調和機の送風温度を取得し、取得された送風温度を新しい還気温度とし、空気調和機が再運転するように制御する。本発明の実施例による空気調和機の制御装置は、空気調和機の還気温度センサが故障した場合に空気調和機が再運転できない課題を解決し、空気調和機を使用するユーザの利用を改善する。
【0048】
更に、図7に示すように、本発明の空気調和機の制御装置の第1実施例に基づいて、本発明の空気調和機の制御装置の第2実施例において、前記還気温度故障検出モジュール101は、
空気調和機が通常運転している場合に、第1所定検出サイクルによって空気調和機の還気温度を検出し、検出された空気調和機の還気温度に基づいて、第1所定期間における空気調和機の最高還気温度と最低還気温度とを記録するための還気温度検出ユニット1011と、
前記最高還気温度と前記最低還気温度との差が所定の第1温度偏差値以上であるか否かを判断し、前記最高還気温度と前記最低還気温度との差が所定の温度偏差値以上である場合に、前記還気温度センサが故障したと判断し、且つ還気温度センサの故障アラーム情報を送信するための還気温度故障判断ユニット1012と、を含む。
【0049】
一つの実施例において、空気調和機の還気温度センサの回路が断線又は短路しているか否かを検出することにより、この還気温度センサが故障したか否かを判断すると、理解される。もう一つの実施例において、空気調和機の還気温度センサが温度検出機能を備えるか否かを判断することにより、この還気温度センサが故障したか否かを判断し、例えば、還気温度センサが温度を検出することができなくなると、この還気温度センサが故障したと判断すると、理解される。
【0050】
具体的には、本実施例の空気調和機制御装置において、前記還気温度検出ユニット1011は前記検出サイクルTおきに空気調和機の還気温度を検出し、これにより空気調和機の現在の還気温度を取得する。上記第1所定検出サイクルT、第1所定期間nT及び第1温度偏差値ΔT1は、実際の状況によって設定できる。本実施例において、前記第1所定検出サイクルTは10秒ないし15秒であり、前記第1所定期間nTは2分ないし3分であり、前記第1温度偏差値ΔT1は1.5℃ないし2℃である。好ましくは、本実施例において、前記第1所定検出サイクルTは10秒であり、前記第1所定期間nTは2分であり、前記第1温度偏差値ΔT1は1.5℃であり、以下、これを例として詳しく説明する。
【0051】
例えば、空気調和機が通常運転している場合に、まず、前記還気温度検出ユニット1011は10秒おきに空気調和機の還気温度を検出し、還気温度センサによって検出された空気調和機の還気温度により、2分以内で空気調和機の最高還気温度T1maxと最低還気温度T1minとを記録する。その後、前記還気温度故障判断ユニット1012は、記録された前記最高還気温度T1maxと最低還気温度T1minとの差が所定の第1温度偏差値ΔT1より大きいか否かを判断し、即ち、|T1max−T1min|≧ΔT1を判断する(即ち、|T1max−T1min|≧1.5℃を判断する)。前記最高還気温度T1maxと最低還気温度T1minとの差が1.5℃以上であると判断した場合に、前記還気温度故障判断ユニット1012は、空気調和機の還気口のところの前記還気温度センサが故障したと判断でき、同時に、前記還気温度故障判断ユニット1012は、空気調和機の還気温度センサが故障したことをユーザに提示するように、還気温度センサの故障アラームを送信する。
【0052】
本実施例の空気調和機制御装置によると、前記還気温度故障判断ユニット1012は、前記還気温度検出ユニット1011により記録された第1所定期間nT内に記録された最高還気温度T1max、最低還気温度T1min及び所定の第1温度偏差値ΔT1により、空気調和機の還気温度センサが故障したことを判断する。|T1max−T1min|≧ΔT1の場合に、前記還気温度故障判断ユニット1012は、空気調和機の還気温度センサが故障したと判断し、且つ還気温度センサの故障アラーム情報を送信する。還気温度センサが故障した場合に、空気調和機に対応する内部バルブを閉じ、空気調和機内のファンモーターが引き続き運転を保持する。その後、空気調和機の送風温度センサが故障したか否かを判断する。空気調和機の送風温度センサが故障していない場合に、空気調和機の送風温度を取得し、取得された送風温度を新しい還気温度とし、空気調和機が再運転するように制御し、これにより空気調和機を使用するユーザの利用を改善する。
【0053】
更に、図8に示すように、本発明の空気調和機制御装置の第1実施例に基づいて、本発明の空気調和機制御装置の第3実施例において、送風温度故障検出モジュール102は、
前記ファンモーターが第2所定期間を運転した場合に、第2所定検出サイクルによって空気調和機の現在の送風温度を検出し、第3所定期間における空気調和機の最高送風温度と最低送風還気温度とを記録するための送風温度検出ユニット1021と、
前記最高送風温度と前記最低送風温度との差が所定の第2温度偏差値より小さいか否かを判断し、前記最高送風温度と前記最低送風温度との差が所定の第2温度偏差値より小さい場合に、前記送風温度センサが故障していないと判断するための送風温度故障判断ユニット1022と、を含む。
【0054】
一つの実施例において、空気調和機の送風温度センサの回路が断線又は短路しているか否かを検出することにより、この送風温度センサが故障したか否かを判断すると、理解される。もう一つの実施例において、空気調和機の送風温度センサが温度検出機能を備えるか否かを判断することにより、この送風温度センサが故障したか否かを判断し、例えば、送風温度センサが温度を検出することができなくなると、この送風温度センサが故障したと判断すると、理解される。
【0055】
具体的には、本実施例の空気調和機の制御装置によると、前記送風温度検出ユニット1021は前記第2検出サイクルT2おきに空気調和機の送風温度を検出し、これにより空気調和機の現在の送風温度を取得する。上記第2所定検出サイクルT2、第2所定期間mT、第3所定期間n2T及び第2温度偏差値ΔTaは、実際の状況によって設定できる。本実施例において、前記第2所定検出サイクルT2は10秒ないし15秒であり、前記第2所定期間mTは2分ないし3分であり、前記第3所定期間n2Tも2分ないし3分であり、前記第2温度偏差値ΔTaは1.5℃ないし2℃である。好ましくは、本実施例において、前記第2所定検出サイクルT2は10秒であり、前記第2所定期間mTは3分であり、前記第3所定期間n2Tは2分であり、前記第2温度偏差値ΔTaは1.5℃であり、以下、これを例として詳しく説明する。
【0056】
例えば、空気調和機におけるファンモーターが3分(即ち、前記第2所定期間mT)運転する場合に、前記送風温度検出ユニット1021は、10秒(即ち、前記第2所定検出サイクルT2)おきに空気調和機の送風温度を検出し、2分以内(即ち、前記第3所定期間n2T)で空気調和機の最高送風温度Tamaxと最低送風温度Taminとを記録する。その後、前記送風温度故障判断ユニット1022は、前記最高送風温度Tamaxと最低送風温度Taminとの差が所定の第2温度偏差値ΔTaより小さいか否かを判断し、即ち、|Tamax−Tamin|<ΔTaを判断する(即ち、|Tamax−Tamin|<1.5℃を判断する)。前記送風温度故障判断ユニット1022は前記最高送風温度Tamaxと最低送風温度Taminとの差が1.5℃より小さいであると判断した場合に、前記送風温度故障判断ユニット1022は空気調和機の送風口のところの前記送風温度センサが故障していないと判断する。
【0057】
本実施例の空気調和機制御装置によると、前記送風温度検出ユニット1021により記録された第3所定期間n2T内に記録された最高送風温度Tamax、最低送風温度Tamin及び所定の第2温度偏差値ΔTaにより、前記送風温度故障判断ユニット1022は、空気調和機の送風温度センサが故障したことを判断し、|Tamax−Tamin| <ΔTaの場合に、前記送風温度故障判断ユニット1022は、空気調和機の送風温度センサが故障していないと判断する。空気調和機の送風温度センサが故障していない場合に、空気調和機の送風温度を取得し、取得された送風温度を新しい送風温度とし、空気調和機が再運転するように制御し、これにより空気調和機を使用するユーザの利用を改善する。
【0058】
更に、本実施例の空気調和機の制御装置における前記送風温度故障判断ユニット1022は、前記最高送風温度と前記最低送風温度との差が所定の第2温度偏差値以上である場合に、前記送風温度センサも故障したと判断し、且つ送風温度センサの故障アラーム情報を出し、前記空気調和機の運転を停止させるように制御するためのものである。
【0059】
具体的には、本実施例において、前記最高送風温度Tamaxと最低送風温度Taminとの差が所定の第2温度偏差値ΔTa以上であると判断した場合に、即ち、|Tamax−Tamin|≧ΔTaの場合に、前記送風温度故障判断ユニット1022は、前記送風温度センサも故障したと判断でき、且つ還気温度センサの故障アラーム情報を出し、前記空気調和機の運転を停止させるように制御する。即ち、本実施例の空気調和機の制御装置は、空気調和機の送風温度制御が故障したと判断する前に、空気調和機が再運転することができ、空気調和機を使用するユーザの利用を改善する。
【0060】
更に、本実施例空気調和機の制御装置において、前記送風温度故障判断ユニット1022は、空気調和機が再運転して第4所定期間に運転した場合に、前記送風温度が室内設定温度に達するまで、空気調和機の送風温度センサが故障したか否かを改めて判断するためのものである。
【0061】
具体的に、前記第4所定期間と前記室内設定温度とが実際の状況によって設けられ、本実施例において、前記第4所定期間は1時間ないし2時間であり、前記室内設定温度は25℃ないし27℃である。好ましくは、本実施例において、前記第4所定期間は1時間であり、前記室内設定温度は26℃であり、以下、これを例として詳しく説明する。本実施例の空気調和機制御装置は、空気調和機が再運転して時間が1時間に達した場合に、前記送風温度故障判断ユニット1022は、前記送風温度が室内設定温度に達するまで、空気調和機の送風温度センサが故障したか否かを改めて判断し、即ち、空気調和機の送風温度が室内設定温度である26℃に達すると、前記送風温度故障判断ユニット1022は、空気調和機の送風温度センサが故障したか否かの判断を停止することができると理解すべきである。即ち、本実施例に係る空気調和機の制御装置によると、空気調和機が再運転する場合、運転時間が1時間に達するたびに、前記送風温度故障判断ユニット1022は、空気調和機の送風温度センサの故障状況を一回判断し、前記送風温度が室内設定温度に達するまで続け、これにより空気調和機が再運転する場合にその送風温度センサが通常作動を保証でき、空気調和機が再運転する場合の安全性能を保証し、空気調和機を使用するユーザの利用を改善する。
【0062】
以上は本発明の好ましい実施例の説明に過ぎず、これによって本発明の特許請求の範囲を限定するものではなく、本発明の明細書及び図面内容を利用して作られる等価構造又は等価フローの変換、或いは直接的又は間接的に他の関連技術分野に適用されるものであれば、いずれも同様に本発明の特許請求の範囲内に含まれる。
【0063】
フローチャートまたは他の方式で説明した任意の過程や方法は、一つまたはより多くの、特定ロジック性能または過程を実現するためステップの実行可能なコマンドのコードのモジュール、セクターあるいは部分を含む。本発明の好ましい実施形態の範囲は、他の実現を含み、表示または討論された順序に従わなくてもよい。係る機能に基づいて基本的に同時の方式または逆の順序で、その機能を実行することも含む。これは、本発明の実施例に属される当業者に理解される。
【0064】
フローチャート中に示され、又はその他の方式で説明された論理及び/又はステップは、例えば、論理機能を実現するための命令実行可能な順序リストであると考えられ、具体的には、任意のコンピュータ読み取り可能な媒体中でも実現することができ、それによって指令実行システム、装置、若しくは設備(例えばコンピュータに基づくシステム、プロセッサを含むシステム又は他の指令実行システム、装置又は設備から指令を取得して指令を実行することができるシステム等)に使用され、又はこれらの指令実行システム、装置、若しくは設備を結合して使用される。本明細書について言えば、「コンピュータ読み取り可能な媒体」は、プログラムを含み、保存し、通信し、伝播し又は伝送して、指令実行システム、装置若しくは設備又はこれらの指令実行システム、装置若しくは設備の組み合わせに使用するための装置であってもよい。コンピュータ読み取り可能な媒体のさらに具体的な例示(非網羅的リスト)には、1つ以上の配線を有する電気接続部(電子装置)、ポータブル型コンピュータディスク(磁気装置)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、消去可能なプログラマブル読み出し専用メモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバ、及びコンパクト光ディスク読み出し専用メモリ(CDROM)が含まれる。また、コンピュータ読み取り可能な媒体は、その上に前記プログラムを印刷した紙又はその他適当な媒介であってもよい。なぜなら、例えば、紙又はその他の媒介に対して光学スキャンを行い、続いて編集、解釈又は必要ならその他適当な方式で処理を行って、電子方式によってプログラムを取得し、その後それをコンピュータのメモリに保存することができるからである。
【0065】
また、本発明の各部分は、ハードウェア、ソフトウェア、部品また
はそれらの組み合わせで実現できると、理解すべきである。前記実施形態には、複数のステップまたは方法がメモリに保存され、適当なコマンド実行システムのソフトウェアまたは部品で実現される。たとえば、ハードウェアで実現する場合に、他の実施形態と同じように、以下、当該分野において周知にされた任意の一つまたはそれらの組み合わせで実現できる。すなわち、デジタル信号に対してロジック機能を実現するロジックゲート回路を有する個別のロジック回路、ロジックゲート回路を組み合わせた適当な専用IC、プログラマブルゲートアレイ(PGA)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)などである。
【符号の説明】
【0066】
100 空気調和機の制御装置
101 還気温度故障検出モジュール
102 送風温度故障検出モジュール
103 制御モジュール
1011 還気温度検出ユニット
1012 還気温度故障判断ユニット
1021 送風温度検出ユニット
1022 送風温度故障判断ユニット
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8