(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記キャパシタは、前記基板の活性領域に連結される下部電極と、前記下部電極上に形成された上部電極と、前記下部電極と前記上部電極との間に介在された誘電膜と、を含み、
前記TSVランディングパッドは、前記上部電極と同じ物質からなることを特徴とする請求項1に記載の集積回路素子。
前記TSVランディングパッドを形成した後、前記TSVを形成する前に、前記キャパシタ上部電極に連結される第1配線層と、前記TSVランディングパッドに連結される少なくとも1層の第2配線層と、を含む多層配線を形成する段階をさらに含むことを特徴とする請求項13に記載の集積回路素子の製造方法。
前記TSVランディングパッドを形成した後、前記多層配線を形成する前に、前記TSVランディングパッドにそれぞれ連結され、互いに離隔された複数のコンタクトプラグを形成する段階をさらに含み、
前記少なくとも1層の第2配線層は、前記複数のコンタクトプラグに連結されるように形成されることを特徴とする請求項16に記載の集積回路素子の製造方法。
前記上部電極層をパターニングする段階において、少なくとも一部が互いに離隔された複数のパターンからなる前記TSVランディングパッドを形成することを特徴とする請求項18に記載の集積回路素子の製造方法。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、添付図面を参照し、本発明の実施形態について詳細に説明する。図面上の同一な構成要素については、同一な参照符号を使用し、それらに係わる重複説明は省略する。
【0034】
本発明の実施形態は、当該技術分野で当業者に、本発明についてさらに完全に説明するために提供されるものであり、以下の実施形態は、さまざまに異なる形態に変形され、本発明の範囲は、以下の実施形態に限定されるものではない。むしろ、それら実施形態は、本開示をさらに充実しており、かつ完全なものとし、当業者に本発明の思想を完全に伝達するために提供されるのである。
【0035】
本明細書において、「第1」、「第2」のような用語が多様な部材、領域、層、部位及び/または構成要素について説明するために使用されるが、それら部材、部品、領域、層、部位及び/または構成要素は、それら用語によって限定されるものではないということは自明である。それら用語は、特定順序や上下または優劣を意味せず、1つの部材、領域、部位または構成要素を、他の部材、領域、部位または構成要素と区別するためにのみ使用される。従って、以下で説明する第1の部材、領域、部位または構成要素は、本発明の教示から外れずに、第2の部材、領域、部位または構成要素を指すことができる。例えば、本発明の権利範囲から離脱せずに、第1構成要素は、第2構成要素と命名され、同様に、第2構成要素も、第1構成要素と命名される。
【0036】
取り立てて定義されない限り、ここで使用される全ての用語は、技術用語及び科学用語を含み、本発明概念が属する技術分野で当業者が共通して理解しているところと同一な意味を有する。また、一般的に使用される、辞書に定義されているような用語は、関連技術の脈絡において、それらが意味するところと一貫する意味を有すると解釈されなければならず、ここに明示的に定義しない限り、過度に形式的な意味に解釈されてはならないということが分かるであろう。
【0037】
ある実施形態が異なって具現可能な場合、特定の工程順序は、説明される順序と異なって遂行されもする。例えば、連続して説明される2つの工程が、実質的に同時に遂行され、説明される順序と反対の順序で遂行されもする。
【0038】
添付図面において、例えば、製造技術及び/または公差によって、図示された形状の変形が予想されもする。従って、本発明の実施形態は、本明細書に図示された領域の特定形状に制限されたものであると解釈されてはならず、例えば、製造過程で引き起こされる形状の変化を含まなければならない。
【0039】
(一実施形態)
図1は、本発明の一実施形態による集積回路素子10の概略的な構成を例示した平面図である。
【0040】
集積回路素子10のメモリチップ12は、複数のメモリブロック14を含む。複数のメモリブロック14には、複数のメモリセルが配置される。複数のメモリブロック14には、複数のワードライン、複数のビットライン、センスアンプなどが多様な方式で配置される。複数のメモリブロック14の周辺には、複数のカラムデコーダ16と、複数のロウデコーダ18と、TSV(through−silicon−via)領域20と、が配置される。複数のカラムデコーダ16は、アドレスを入力されてそれをデコーディングし、メモリブロック14のカラムラインを選択することができる。複数のロウデコーダ18は、アドレスを入力されてそれをデコーディングし、メモリブロック14のロウラインを選択するためのロウアドレスを出力することができる。メモリチップ12は、ライトドライバー入出力センスアンプ及び入出力バッファをさらに具備することができる。メモリチップ12の入出力バッファは、TSV30を介して外部から信号を受信したり、あるいは、TSV30を介して外部に信号を伝送したりすることができる。
【0041】
メモリチップ12のほぼ中央部には、TSV領域20が位置する。TSV領域20には、複数のTSV30が配置される。
【0042】
図2は、本発明の一実施形態による集積回路素子100について説明するための断面図である。
【0043】
図2を参照すれば、集積回路素子100の基板110は、パターン形成密度が比較的高いメモリセルアレイ領域(以下、「MC領域」とする)と、MC領域においてよりも低いパターン形成密度を有するTSV領域と、を含む。
【0044】
図2のMC領域は、
図1の複数のメモリブロック14の一部構成に対応する。そして、
図2のTSV領域は、
図1のTSV領域20の一部構成に対応する。
【0045】
MC領域では、基板110には素子分離膜112によって複数の活性領域ACが定義されている。
【0046】
本実施形態において、基板110は、Siを含むが、基板110の組成はこれに限定されない。基板110は、Geのような半導体元素、またはSiC、GaAs、InAs及びInPのような化合物半導体を含んでもよい。また、基板110は、SOI(silicon on insulator)を有することができる。例えば、基板110は、BOX層(buried oxide layer)を含んでもよい。また、基板110は、伝導領域、例えば、不純物がドーピングされたウェル、または不純物がドーピングされた構成物を含んでもよい。また、基板110は、STI(shallow trench isolation)のような多様な素子分離構造を有することができる。
【0047】
基板110のMC領域に形成された複数のワードライントレンチ118の内部に、複数のゲート誘電膜120、複数のワードライン122、及び、複数の埋没絶縁膜124が順に形成されている。
【0048】
ゲート誘電膜120は、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、シリコン酸窒化膜、ONO(oxide/nitride/oxide)、または、シリコン酸化膜より高い誘電定数を有する高誘電膜のうちから選択される少なくとも一つからもなる。複数のワードライン122は、Ti、TiN、Ta、TaN、W、WN、TiSiNまたはWSiNのうちから選択される少なくとも1つの物質からもなる。複数の埋没絶縁膜124は、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、シリコン酸窒化膜、またはそれらの組み合わせからもなる。
【0049】
基板110上には、ダイレクトコンタクトDCを介して基板110の活性領域に連結されるビットライン140が形成されている。ビットライン140を覆う第1絶縁膜142上には、基板110の活性領域ACに連結される複数の埋込みコンタクトBCが形成される。複数の埋込みコンタクトBCは、第2絶縁膜144によって相互絶縁される。
【0050】
ダイレクトコンタクトDCは、ポリシリコン、金属、導電性金属窒化物、またはそれらの組み合わせからもなる。
【0051】
ビットライン140は、不純物がドーピングされた半導体、金属、導電性金属窒化物または金属シリサイドのうちから選択される少なくとも1つの物質を含んでもよい。例えば、ビットライン140は、ドーピングされたポリシリコン、TiN、TiSiN、W、タングステンシリサイド、またはそれらの組み合わせからもなる。
【0052】
複数の埋込みコンタクトBCは、不純物がドーピングされた半導体、金属、導電性金属窒化物、またはそれらの組み合わせからもなる。
【0053】
第1絶縁膜142及び第2絶縁膜144は、それぞれ酸化膜、窒化膜、またはそれらの組み合わせからもなる。例えば、第1絶縁膜142及び第2絶縁膜144は、TEOS(tetraethyl orthosilicate)、HDP(high density plasma)またはBPSG(boro−phospho silicate glass)からもなるが、それらに限定されるものではない。
【0054】
第2絶縁膜144上には、複数の埋込みコンタクトBCに連結されている複数のキャパシタ150が形成されている。複数のキャパシタ150は、それぞれ下部電極152と、上部電極154と、下部電極152と上部電極154との間に介在された誘電膜156と、を含む。複数の下部電極152は、それらの間に形成されている絶縁サポート158によって支持される。
【0055】
上部電極154は、複数の下部電極152を、約数十ないし数百nm厚で覆うように形成される。例えば、上部電極154の厚みを比較的厚くすることにより、上部電極154において必要な抵抗特性を確保することができる。本実施形態において、上部電極154は、100nmほど、またはそれ以上の厚みを有するように形成されるが、上部電極154の厚みはこれに限定されない。また、上部電極154は、ビットライン140よりさらに厚く形成されてもよい。
【0056】
下部電極152は、金属、導電性金属窒化物、またはそれらの組み合わせからもなる。例えば、下部電極152は、TiN、Ru、TaN、WN、Pt、Ir、またはそれらの組み合わせからもなる。
【0057】
絶縁サポート158は、SiO、SiN、SiCN、SiOC、SiON、SiOCN、またはそれらが組み合わせからもなる。
【0058】
上部電極154は、金属または非金属の伝導物質からなる。本実施形態において、上部電極154は、SiGe、W、Ti、Ru、導電性金属窒化物、金属シリサイド、またはそれらの組み合わせからなるが、上部電極154の組成はこれに限定されない。上部電極154は、単一層、または少なくとも2層の導電層が積層された多重層からなる。
図2には、上部電極154が単一の導電層からなる場合を例示している。
【0059】
誘電膜156は、タンタル酸化物(Ta
2O
5)、アルミニウム酸化物(Al
2O
3)、チタン酸化物(TiO
2)、またはそれらの組み合わせからもなるが、それらに限定されるものではない。
【0060】
TSV領域で、基板110上には、第3絶縁膜162が形成されている。第3絶縁膜162は、酸化膜、窒化膜、またはそれらの組み合わせからもなる。例えば、第3絶縁膜162は、TEOS、HDPまたはBPSGからもなるが、それらに限定されるものではない。
【0061】
第3絶縁膜162上には、TSVランディングパッド170が形成されている。TSVランディングパッド170は、MC領域に形成されたキャパシタ150の上部電極154を構成する物質と同じ物質からなる。
図2に例示されているように、上部電極154が単一層からなる場合、TSVランディングパッド170も、単一層からなる。本実施形態において、TSVランディングパッド170及び上部電極154は、それぞれSiGeからもなるが、TSVランディングパッド170及び上部電極154の組成はこれに限定されない。
【0062】
第3絶縁膜162とTSVランディングパッド170との間には、TSV領域誘電膜172が介在される。TSV領域誘電膜172は、MC領域に形成されたキャパシタ150の誘電膜156と同じ物質からなる。
【0063】
TSVランディングパッド170は、上部電極154の形成時に、上部電極154と同時に形成される。本実施形態において、TSVランディングパッド170の厚みD1は、上部電極154の厚みD2とほぼ同じであるが、厚みD1と厚みD2との関係はこれに限定されない。また、TSVランディングパッド170の厚みD1は、MC領域に形成されるビットライン140の厚みD3よりさらに厚いが、厚みD1と厚みD3との関係はこれに限定されない。
【0064】
本実施形態において、TSVランディングパッド170及び上部電極154は、それぞれ少なくとも100nm厚(
図2中の符番D1、D2)を有することができるが、本発明の技術的思想は、それに限定されるものではない。
【0065】
TSVランディングパッド170には、基板110及び第3絶縁膜162を貫通するTSV180が連結されている。TSV180は、
図1のTSV30を構成することができる。
【0066】
TSV180は、導電性プラグ182と、導電性プラグ182を取り囲む導電性バリア膜184と、を含んでもよい。また、導電性プラグ182は、CuまたはWを含んでもよい。例えば、導電性プラグ182は、Cu、CuSn、CuMg、CuNi、CuZn、CuPd、CuAu、CuRe、CuW、WまたはW合金からもなるが、本発明の技術的思想は、それらに制限されるものではない。導電性バリア膜184は、W、WN、WC、Ti、TiN、Ta、TaN、Ru、Co、Mn、WN、Ni、またはNiBのうちから選択される少なくとも1つの物質を含む単一膜または多重膜からなる。
【0067】
TSV180は、基板110及び第3絶縁膜162を貫通するビア絶縁膜186によって取り囲まれている。TSV180は、ビア絶縁膜186によって、基板110及び第3絶縁膜162から離隔されている。
【0068】
ビア絶縁膜186は、酸化膜、窒化膜、炭化膜、ポリマー膜、またはそれらの組み合わせからもなる。ビア絶縁膜186は、TSV180を取り囲む筒状とすることができる。また、ビア絶縁膜186は、500〜2500Åほどの厚みを有するように形成されるが、本発明の技術的思想は、それに限定されるものではない。
【0069】
TSV180及びビア絶縁膜186は、基板110及び第3絶縁膜162を貫通するビアホールH内に形成される。
【0070】
図3は、
図2のTSVランディングパッド170、TSV180及びビア絶縁膜186の例示的な平面構成を示す平面図である。
【0071】
図3を参照すれば、基板110の主面延長方向に平行な方向、例えば、
図2及び
図3のX方向、において、TSVランディングパッド170の幅W1よりビアホールHの幅W2がさらに小さい。TSVランディングパッド170は、基板110上のTSV領域において、幅W1によって限定される第1範囲にかけて延長され、ビアホールHは、TSVランディングパッド170が形成される第1範囲に含まれる第2範囲内において、TSVランディングパッド170を露出させるように、TSVランディングパッド170の幅W1より小さい幅W2を有するように形成される。ビアホールH内に形成されるTSV180は、第1範囲内及び第2範囲内に含まれる第3範囲内で、TSVランディングパッド170に連結され、そのために、TSV180は、TSVランディングパッド170の幅W1及びビアホールHの幅W2よりさらに小さい幅W3を有するように形成される。
【0072】
再び
図2を参照すれば、TSVランディングパッド170の底面には、ビアホールHに連通されるリセス面170Rが形成される。本実施形態において、TSVランディングパッド170が形成された結果物において、ビアホールHを形成するとき、過度のエッチングによってリセス面170Rが形成されるが、本発明の技術的思想は、それに限定されるものではない。また、TSVランディングパッド170には、リセス面170Rが形成されないこともある。
【0073】
TSV180は、TSVランディングパッド170に接する上面180Tを有する。本実施形態において、TSV180は、その上面180Tの全領域において、TSVランディングパッド170に接することができる。また、TSV180の上面180Tは、一部だけTSVランディングパッド170に接することができる。その場合、TSV180の上面180Tにおいて、TSVランディングパッド170に接しない部分は、第4絶縁膜188の一部と接することができる。それらに係わるさらに具体的な構成については、
図5Aないし
図5Dを参照して後述する。
【0074】
キャパシタ150及びTSVランディングパッド170は、それぞれ第4絶縁膜188で覆われている。MC領域及びTSV領域において、第4絶縁膜188上には、多層配線190が形成されている。多層配線190は、それぞれ第5絶縁膜196によって、互いに隣接する他の配線と絶縁される。第4絶縁膜188及び第5絶縁膜196は、酸化膜、窒化膜、またはそれらの組み合わせからもなる。
【0075】
MC領域で、キャパシタ150と多層配線190との間に、複数のコンタクトプラグ192が形成されている。そして、TSV領域において、TSVランディングパッド170と多層配線190との間に、複数のコンタクトプラグ194が形成されている。
【0076】
第4絶縁膜188をエッチングし、複数のコンタクトプラグ192を形成するために、複数のコンタクトホールを形成する必要がある。複数のコンタクトプラグ192を形成するのに必要な複数のコンタクトホールは、それぞれの深さの差が数μmほどと大きくなる。そのような大きい差を有する複数のコンタクトホールを形成するにあたり、第4絶縁膜188とのエッチング選択比に優れる物質を使用し、上部電極154の構成材料として使用することができる。例えば、第4絶縁膜188は、酸化膜からなり、上部電極154は、SiGeからもなる。上部電極154をSiGeを利用して形成する場合、上部電極154において必要とする抵抗特性を確保するために、上部電極154の厚みを100nmほど、またはそれ以上に大きくすることができる。
【0077】
TSV180は、TSVランディングパッド170を介して、多層配線190のうち一部配線に連結される。
図2に例示されているように、多層配線190に含まれるいずれか1本の配線と、TSVランディングパッド170との間には、複数のコンタクトプラグ194が連結される。
【0078】
多層配線190のうち最上層の配線には、接続パッド198が連結されている。
図2には、MC領域に形成された1個の接続パッド198が例示されているが、本発明の技術的思想は、それに限定されるものではない。例えば、集積回路素子100は、MC領域及びTSV領域で、それぞれ複数の接続パッド198を含み、TSV領域においても、多層配線190において最上層の配線に連結される接続パッド198が形成されてもよい。
【0079】
図4は、本発明の一実施形態による集積回路素子200の変形例について説明するための断面図である。
図4において、
図2と同一の参照符号は、同一部材を示し、ここでは、それらに係わる重複説明は省略する。
【0080】
図4を参照すれば、集積回路素子200において、MC領域に形成されるキャパシタ250は、上部電極254が、第1導電層254A及び第2導電層254Bを含む二重層からなるということを除き、
図2に例示された集積回路素子100のキャパシタ150とほぼ同じ構成を有する。
【0081】
また、TSV領域に形成されるTSVランディングパッド270は、第1導電層254Aと同じ物質からなる第1パッド層270Aと、第2導電層254Bと同じ物質からなる第2パッド層270Bと、を含む二重層からなるということを除き、
図2に例示されたTSVランディングパッド170とほぼ同じ構成を有する。
【0082】
本実施形態において、第1導電層254A及び第1パッド層270Aは、非金属導電層からなり、第2導電層254B及び第2パッド層270Bは、金属、導電性金属窒化物、金属シリサイド、またはそれらの組み合わせからなる。例えば、第1導電層254A及び第1パッド層270Aは、SiGeからなり、第2導電層254B及び第2パッド層270Bは、W、Ni、及びそれらのシリサイドのうちから選択される少なくとも1つの伝導物質を含んでもよい。しかしながら、本発明の技術的思想は、それに限定されるものではない。
【0083】
TSVランディングパッド270の底面側、すなわち、TSVランディングパッド270において、第2パッド層270Bに比べ、基板110からの距離がさらに近い第1パッド層270Aを非金属伝導物質を含むように形成することができる。そのように形成することにより、TSVランディングパッド270に連結されるTSV180を形成するのに必要なビアホールHの形成時、エッチングまたは過度エッチングを行う間、非金属伝導物質がエッチング停止層の役割を行い、ビアホールHを介してTSVランディングパッド270が露出されても、非金属伝導物質からなる第1パッド層270Aが露出される。従って、ビアホールHを形成する間、ビアホールHの側壁を介して露出される基板110が金属汚染源によって汚染する心配がない。
【0084】
図5Aないし
図5Dは、それぞれ
図2に例示されたTSVランディングパッド170、
図4に例示されたTSVランディングパッド270を構成する第1パッド層270Aまたは第2パッド層270Bの代わりに使用されるランディングパッド層372、374、376、378を例示した平面図である。
図5Aないし
図5Dにおいて、理解の一助とするために、TSV180(
図2及び
図4参照)及びビア絶縁膜186(
図2及び
図4参照)が配置される位置を共に示している。
【0085】
図5Aないし
図5Dに例示されているように、
図2に例示されたTSVランディングパッド170、
図4に例示された第1パッド層270Aまたは第2パッド層270Bとして、多様な平面構成を有するランディングパッド層を使用することができる。
【0086】
さらに具体的に説明すれば、本実施形態において、
図2に例示されたTSVランディングパッド170、または
図4に例示されたTSVランディングパッド270は、それぞれ
図5Aに例示されているように、切れ目なく延長される連続膜形態の導電層からなるランディングパッド層372のような構成を有することができる。
【0087】
図2に例示されたTSVランディングパッド170、または
図4に例示されたTSVランディングパッド270が
図5Aに例示されたランディングパッド層372のような構成を有する場合、TSV180は、その上面180Tの全領域において、TSVランディングパッド170またはTSVランディングパッド270に接することができる。
【0088】
図5Aにおいて、ランディングパッド層372の平面形状が六角形である場合を例示しているが、本発明の技術的思想は、それに限定されるものではない。例えば、ランディングパッド層372は、円形、楕円形、三角形または四角形のような多様な多角形形状を有することができる。
【0089】
また、
図2に例示されたTSVランディングパッド170、または
図4に例示されたTSVランディングパッド270は、
図5Bに例示されているように、メッシュ型平面形状を有するランディングパッド層374のような構成を有することができる。
【0090】
図5Bにおいて、ランディングパッド層374の平面形状が四角形である場合を例示しているが、本発明の技術的思想は、それに限定されるものではない。例えば、ランディングパッド層374は、円形、楕円形、または多様な多角形のうちから選択されるいずれか1つの断面形状を有することができる。
【0091】
また、
図2に例示されたTSVランディングパッド170、または
図4に例示されたTSVランディングパッド270は、
図5Cに例示されているように、互いに離隔された複数のラインパターンからなる平面形状を有するランディングパッド層376のような構成を有することができる。
【0092】
また、
図2に例示されたTSVランディングパッド170、または
図4に例示されたTSVランディングパッド270は、
図5Dに例示されているように、互いに離隔された複数の島(islands)型平面形状を有するランディングパッド層378のような構成を有することができる。
【0093】
図2に例示されたTSVランディングパッド170、または
図4に例示されたTSVランディングパッド270が、
図5Bないし
図5Dに例示されたランディングパッド層374、376、378中いずれか1つのランディングパッド層のような構成を有する場合、TSV180の上面180T(
図2及び
図4)の一部だけランディングパッド層374、376、378と接する。TSV180の上面180Tにおいて、ランディングパッド層374、376、378と接しない部分は、第4絶縁膜188(
図2及び
図4)の一部と接する。
【0094】
本実施形態において、
図4に例示されているように、二重層状に形成されているTSVランディングパッド270を採用する場合、第1パッド層270A及び第2パッド層270Bのうちいずれか一つは、
図5Aに例示されているように、連続膜形態の導電層からなるランディングパッド層372のような構成を有し、第1パッド層270A及び第2パッド層270Bのうち他の一つは、
図5Bないし
図5Dに例示されたランディングパッド層374、376、378のうちいずれか1つの平面構成を有するように形成することができる。
【0095】
図5Bないし
図5Dに例示されているように、一部領域において切れる部分を含む不連続的な平面形状を有するランディングパッド層374、376、378を、
図2に例示されたTSVランディングパッド170、または
図4に例示されたTSVランディングパッド270の少なくとも一部として採用する場合、ランディングパッド層374、376、378での物理的ストレスによって、ランディングパッド層374、376、378が、下部構成物から浮き上がったり、あるいは、下部にあるTSV180から離隔されたりするような接触不良が発生するような問題を防止することができる。
【0096】
本実施形態において、ストレスによって、ランディングパッド層374、376、378の形状が変形するような現象は、ランディングパッド層374、376、378が金属からなる場合に比較的顕著に示される。
図4に例示されているように、二重層状に形成されているTSVランディングパッド270を採用し、TSVランディングパッド270の第1パッド層270Aとして、SiGeのような非金属伝導物質からなり、
図5Aに例示されているように、連続膜形態の導電層からなるランディングパッド層372を形成し、TSVランディングパッド270の第2パッド層270Bとして、Wのような金属からなり、
図5Bないし
図5Dに例示されたランディングパッド層374、376、378のうちいずれか1つの平面構成を有するランディングパッド層を形成することができる。
【0097】
図6Aないし
図6Mは、本発明の一実施形態による集積回路素子400(
図6M)の製造方法について説明するために、工程順に沿って図示した断面図である。
図6Aないし
図6Mにおいて、
図2及び
図4と同一の参照符号は、同一な部材を示し、ここでは、重複を避けるために、それらに係わる詳細な説明を省略する。
【0098】
図6Aを参照すれば、基板110に素子分離膜112を形成し、MC領域に複数の活性領域ACを定義する。
【0099】
複数の活性領域ACは、それぞれ短軸及び長軸を有する比較的長い島状を有することができる。
【0100】
素子分離膜112は、酸化膜、窒化膜、またはそれらの組み合わせからもなるが、それらに限定されるものではない。素子分離膜112は、1種類の絶縁膜からなる単一層、または少なくとも3種類の絶縁膜の組み合わせからなる多重層によっても構成される。
【0101】
MC領域において、基板110に、複数のワードライントレンチ118を形成する。複数のワードライントレンチ118は、
図10のY方向に沿って相互平行に延長され、それぞれ複数の活性領域ACを横切るライン形状を有することができる。複数のワードライントレンチ118の内部に、複数のゲート誘電膜120、複数のワードライン122及び複数の埋没絶縁膜124を順に形成する。複数の埋没絶縁膜124の上面は、基板110の上面とほぼ同じレベルに位置する。
【0102】
本実施形態において、ワードライン122を形成した後、ワードライン122の両側で、基板110に不純物イオンを注入し、複数の活性領域ACの上面に、ソース/ドレイン領域を形成することができるが、本発明の技術的思想は、それに限定されるものではない。また、複数のワードライン122を形成する前に、ソース/ドレイン領域を形成するための不純物イオン注入工程が遂行される。
【0103】
MC領域において、基板110の活性領域ACに連結されるダイレクトコンタクトDCと、ダイレクトコンタクトDCを介して、基板110の活性領域ACに連結されるビットライン140と、を形成する。ダイレクトコンタクトDC及びビットライン140は、第1絶縁膜142で覆われており、第1絶縁膜142によって、周囲の他の導電層から絶縁される。
【0104】
図6Bを参照すれば、MC領域において、第1絶縁膜142上に、複数の埋込みコンタクトBCを形成する。
【0105】
複数の埋込みコンタクトBCは、ビットライン140を中心に、Y方向の両側にZ方向に沿って延長され、基板110の活性領域ACに連結される。また、複数の埋込みコンタクトBCは、基板110の活性領域ACに接するコンタクトプラグと、コンタクトプラグ上に形成されるランディングパッドとを含む構成を有することができる。
【0106】
複数の埋込みコンタクトBCは、第2絶縁膜144によって相互絶縁される。TSV領域では、第1絶縁膜142及び第2絶縁膜144に対応するレベルの第3絶縁膜162が形成される。本実施形態において、第1絶縁膜142、第2絶縁膜144及び第3絶縁膜162は、複数の絶縁膜からなる多重層でもあるが、本発明の技術的思想は、それに限定されるものではない。
【0107】
複数の埋込みコンタクトBC上に、複数の下部電極152を形成する。複数の下部電極152は、絶縁サポート158によって支持される。
【0108】
図6Cを参照すれば、MC領域において、複数の下部電極152及び絶縁サポート158の表面に、誘電膜156を形成する。MC領域において、誘電膜156を形成する間、誘電膜156がTSV領域の第3絶縁膜162上にも形成される。
【0109】
その後、MC領域及びTSV領域において、誘電膜156上に、上部電極層154Pを形成する。MC領域において、上部電極層154Pは、複数の下部電極152の周囲で、下部電極152の高さよりさらに大きい高さを有するように、十分な厚みに形成される。TSV領域において、上部電極層154Pは、少なくとも100nm厚を有することができるが、本発明の技術的思想は、それに限定されるものではない。
【0110】
本実施形態において、上部電極層154Pは、単一の導電層からなるが、本発明の技術的思想は、それに限定されるものではない。上部電極層154Pは、少なくとも2層の導電層が積層された多重層からもなってもよい。
【0111】
図6Dを参照すれば、MC領域及びTSV領域において、上部電極層154P及び誘電膜156(
図6B)をパターニングし、MC領域には、複数の下部電極152、上部電極154、及びそれらの間に介在された誘電膜156からなる複数のキャパシタ150を形成し、TSV領域には、TSVランディングパッド170を形成する。
【0112】
TSV領域において、TSVランディングパッド170と、第3絶縁膜162との間には、
図6Cの工程で形成した誘電膜156のうち一部であるTSV領域誘電膜172が残っている。
【0113】
TSVランディングパッド170は、
図5Aないし
図5Dに例示されたランディングパッド層372、374、376、378のうちいずれか1つのランディングパッドと同じであるか、あるいはそれと類似した平面構成を有することができる。
【0114】
TSV領域誘電膜172は、MC領域において、キャパシタを構成する誘電膜156と同じ物質からなる。本実施形態において、TSV領域誘電膜172は、タンタル酸化物(Ta
2O
5)、アルミニウム酸化物(Al
2O
3)、チタン酸化物(TiO
2)、またはそれらの組み合わせからもなるが、それらに限定されるものではない。
【0115】
図6Eを参照すれば、MC領域において、上部電極154及びビットライン140にそれぞれ連結される複数のコンタクトプラグ192を形成し、TSV領域において、TSVランディングパッド170に連結される複数のコンタクトプラグ194を形成する。
【0116】
複数のコンタクトプラグ192及び複数のコンタクトプラグ194は、金属、導電性金属窒化物、またはそれらの組み合わせからもなる。本実施形態において、複数のコンタクトプラグ192及び複数のコンタクトプラグ194の少なくとも一部は、TiN/Wの二重層によって構成されるが、それに限定されるものではない。
【0117】
本実施形態において、複数のコンタクトプラグ192、194を形成するために、MC領域及びTSV領域において、上部電極154及びTSVランディングパッド170が形成された結果物を覆う第4絶縁膜188を形成した後、第4絶縁膜188の一部をエッチングし、上部電極154ビットライン140及びTSVランディングパッド170をそれぞれ露出させる複数のコンタクトホール188Hを形成することができる。その後、複数のコンタクトホール188Hの内部を伝導物質で充填する工程を遂行することができる。
【0118】
第4絶縁膜188の一部をエッチングし、複数のコンタクトホール188Hを形成するにあたり、複数のコンタクトホール188Hは、それぞれの深さの差が数μmほどに大きくもなる。そのような大きな差を有する複数のコンタクトホール188Hを形成するにあたり、第4絶縁膜188と上部電極154とのエッチング選択比差を利用することができる。それぞれの深さの差が比較的大きい複数のコンタクトホール188Hを形成するにあたり、十分なエッチング選択比を確保するために、上部電極154をSiGeで形成し、第4絶縁膜188を酸化膜で形成することができる。
【0119】
図6Fを参照すれば、複数のコンタクトプラグ192、194及び第4絶縁膜188上に、BEOL(back−end−of−line)195を形成する。BEOL195は、第5絶縁膜196と、第5絶縁膜196によって絶縁される部分を含む複数の多層配線190と、を含む。
【0120】
複数の多層配線190の少なくとも一部は、複数のコンタクトプラグ192、194に電気的に連結される。複数の多層配線190は、それぞれ複数の金属配線層190A、及び複数のコンタクトプラグ190Bからなる。
【0121】
図6Fで、多層配線190が互いに異なるレベルにそれぞれ形成された3層の金属配線層190Aを含むように例示されているが、それは、説明の簡略化のために例示されたものに過ぎず、本発明の技術的思想の範囲がそれに限定されるものではない。また、
図6Fに図示された多層配線190において、複数の金属配線層190Aと複数のコンタクトプラグ190Bとが連結する構成は、例示に過ぎず、本発明の範囲が
図6Fに例示された構成に限定されるものではない。
【0122】
本実施形態において、複数の金属配線層190A及び複数のコンタクトプラグ190Bは、それぞれW、AlまたはCuのうちから選択される少なくとも1つの金属を含んでもよい。また、複数の金属配線層190A及び複数のコンタクトプラグ190Bは、互いに同じ材料から構成されてもよい。また、複数の金属配線層190A及び複数のコンタクトプラグ190Bのうち少なくとも一部が互いに異なる材料を含むようにも構成されてもよい。
【0123】
本実施形態において、第5絶縁膜196内には、多層配線190と同じレベルに形成される他の複数の多層配線(図示せず)が形成される。
【0124】
図6Gを参照すれば、第5絶縁膜196上に、複数の多層配線190に電気的に連結される複数の接続パッド198を形成する。複数の接続パッド198は、Alからなる。
【0125】
BEOL195上に、複数の接続パッド198を一部露出させるパッシベーション層402を形成する。本実施形態において、パッシベーション層402は、ポリイミドまたはシリコン窒化膜からなるが、本発明の技術的思想は、それに限定されるものではない。
【0126】
パッシベーション層402を介して露出される複数の接続パッド198に電気的に連結される複数のバンプ404を形成する。
【0127】
複数のバンプ404は、それぞれ第1金属層404Aと第2金属層404Bとが積層する構成を有する。本実施形態において、第1金属層404Aは、Cu、Ni、またはそれらの合金からなるが、本発明の技術的思想は、それに限定されるものではない。また、第2金属層404Bは、Sn、Ag、Pb、Au、Cu、Bi、またはそれらの合金からなる。例えば、第2金属層404Bは、Sn及びAgの合金からなる。第1金属層404A及び第2金属層404Bは、電気メッキ工程及びリフロー工程を順次に遂行して形成される。
【0128】
本実施形態において、複数のバンプ404は、接続パッド198と、第1金属層404Aとの間に介在されるシード層(図示せず)をさらに含んでもよい。シード層は、Ti\CuまたはTiW\Cuの積層からもなる。第1金属層404Aを電気メッキ工程で形成するために、シード層を利用することができる。
【0129】
図6Hを参照すれば、基板110において、複数のバンプ404が形成されている表面に、接着コーティング層410を印加し、接着コーティング層410を付着材料で利用し、複数のバンプ404が形成された基板110を、ウェーハ支持基板412上に搭載する。
【0130】
基板110において、ウェーハ支持基板412で覆われた側の反対側である基板110の底面に対して、所定厚ほどバックラッピング工程を行い、バックラッピングされたバックサイド110Dを露出させる。
【0131】
図6Iを参照すれば、基板110のバックサイド110D上に、ハードマスク層420を形成した後、ハードマスク層420上に、マスクパターン422を形成する。マスクパターン422には、TSV領域において、ハードマスク層420の上面を一部露出させる少なくとも1個のホール422Hが形成されている。
【0132】
本実施形態において、ハードマスク層420は、シリコン窒化膜からもなるが、本発明の技術的思想は、それに限定されるものではない。ハードマスク層420は、200〜1、000Åほどの厚みを有するように形成される。
【0133】
本実施形態において、マスクパターン422は、フォトレジスト材料からなるが、本発明の技術的思想は、それに限定されるものではない。
【0134】
図6Jを参照すれば、マスクパターン422(
図6I)をエッチングマスクとして利用して、ハードマスク層420をエッチングし、ハードマスクパターン420Pを形成し、マスクパターン422及びハードマスクパターン420Pをエッチングマスクとして利用して、基板110をエッチングし、TSVランディングパッド170を露出させるビアホールHを形成する。ビアホールHは、基板110、第3絶縁膜162及びTSV領域誘電膜172を貫通して延長される。
【0135】
ビアホールHを形成するために、異方性エッチング工程またはレーザドリリング技術を利用することができる。本実施形態において、ビアホールHを形成するためのエッチング工程時、過度エッチングによって、TSVランディングパッド170が一部エッチングされ、ビアホールHの底面において、TSVランディングパッド170のリセス面170Rが露出されもする。
【0136】
ビアホールHの幅及び深みは、添付図面に例示されたところに制限されるものではなく、必要によって多様な寸法で形成される。
【0137】
ビアホールHを形成する工程において、重要な因子のうち一つは、数十μm厚を有する基板110、及びその上に形成された第3絶縁膜162を貫通するようにビアホールHを形成するとき、基板110の全体領域にかけて形成される複数のビアホールHにおいて、それぞれTSVランディングパッド170が露出されるように、基板110及び第3絶縁膜162のエッチング量を制御する必要があるということである。ところで、基板110の底面から、複数のビアホールHを形成するためのエッチング工程後、複数のビアホールHを介して露出されるTSVランディングパッド170上で、基板110または第3絶縁膜162が除去されずに残っている部分の厚み変動があり、その結果、ビアホールHを介して、TSVランディングパッド170が露出しない領域もありうる。例えば、厚み変動が数ないし数十μmに至る場合、TSVランディングパッド170、及びそれに対応して他の位置に形成された導電性ランディングパッドが、全てのビアホールHを介して露出されるまで過度エッチングする必要がある。そのとき、ビアホールHを介して露出されるTSVランディングパッドの厚みが比較的薄い場合、過度エッチングによって、TSVランディングパッドを貫通してビアホールHが形成され、その結果、TSVランディングパッドが意図した機能を遂行することができなくなる可能性がある。特に、集積回路素子がだんだんと小型化され、かつ薄型され、配線の厚みがだんだんと薄くなってきており、それによって、TSVランディングパッドを露出させるためのビアホールHの形成工程は、ますますその技術的難易度が大きく増大している。
【0138】
本発明の技術的思想によれば、TSVランディングパッド170は、MC領域に形成されるキャパシタ150の上部電極154の形成と同時に、上部電極154と同じ物質から形成されながら、その厚みを、少なくとも100nmの比較的厚い厚みを有するように形成される。従って、ビアホールHを形成する間、エッチング工程時の厚み変動による問題を解決するために、基板110に形成される全てのビアホールHを介して、TSVランディングパッド170が露出されるまで、過度エッチングを行う場合にも、比較的厚いTSVランディングパッド170では、その機能を遂行するのに実質的な影響を及ぼすほどの変形が生じない。従って、基板110に、複数のビアホールHを形成するにあたって発生しうるエッチング工程時の厚み変動の発生による問題を円満に解決することができる。
【0139】
また、TSVランディングパッド170が、基板110に致命的な悪影響を与えうる金属汚染物質、例えば、Cuを含む場合、TSVランディングパッド170が露出されるまで、ビアホールH形成のためのエッチングまたは過度エッチングを行う間、TSVランディングパッド170から生じた金属汚染源が、ビアホールHの側壁を介して露出される基板110に浸透し、集積回路素子に悪影響を及ぼしうる。しかし、本発明の技術的思想によれば、TSVランディングパッド170において、基板110に隣接した底面側に、非金属伝導物質、例えば、SiGeを含むように形成することができる。TSVランディングパッド170をそのように形成することにより、TSVランディングパッド170が露出されるまで、ビアホールH形成のためのエッチングまたは過度エッチングを行う間、非金属伝導物質がエッチング停止層の役割を行い、ビアホールHを介して、TSVランディングパッド170が露出されても、ビアホールHの側壁を介して露出される基板110に金属汚染源が侵透する心配がない。従って、TSV形成のためのビアホールH形成工程中、基板110が金属で汚染されるという問題を解決することができる。
【0140】
図6Jの工程で、ビアホールHが形成された後、マスクパターン422(
図6I)を除去し、ハードマスクパターン420Pの上面を露出させる。
【0141】
図6Kを参照すれば、ビアホールHの内部側壁を覆うビア絶縁膜186を形成する。
【0142】
本実施形態において、ビア絶縁膜186を形成するために、ビアホールHの内壁と、基板110のバックサイド110Dとを覆う絶縁膜(図示せず)を、CVD(chemical vapor deposition)工程を利用して形成した後、ビアホールH内部において、TSVランディングパッド170が露出されるように、絶縁膜の一部を除去することができる。本実施形態において、絶縁膜の一部を除去するために、異方性イオンエッチング工程を利用することができる。
【0143】
本実施形態において、ビア絶縁膜186は、シリコン酸化膜からなるが、本発明の技術的思想は、それに限定されるものではない。
【0144】
図6Lを参照すれば、ビアホールHの内部に、導電性バリア膜184を形成し、導電性バリア膜184上に、TSV形成用の導電層182Pを形成する。
【0145】
導電性バリア膜184は、ビアホールH内で露出されているビア絶縁膜186及びTSVランディングパッド170を覆うように形成される。本実施形態では、導電性バリア膜184、がハードマスクパターン420P上で、ビアホールHの外部まで延長されるように形成された場合を例示している。しかし、本発明の技術的思想は、それに限定されるものではない。本実施形態において、導電性バリア膜184は、ビアホールH内部にのみ形成されるが、本発明の技術的思想は、それに限定されるものではない。
【0146】
導電層182Pを形成するために、まず、導電性バリア膜184上に、シード層(図示せず)を形成することができる。シード層は、ビアホールHの内部及び外部において、導電性バリア膜184を覆うように形成される。本実施形態において、シード層は、Ta\CuまたはTi\Cuの積層からなる。本実施形態において、シード層は、PVD工程によって形成される。シード層を利用する電気メッキ工程を利用して、導電層182Pを形成することができる。導電層182Pは、導電性バリア膜184上で、ビアホールHを充填するに十分な厚みに形成される。本実施形態において、導電層182Pは、Cuからなる。例えば、導電層182Pを形成するために、電気メッキ工程を利用して、シード層の表面からCu膜を形成することができる。
【0147】
また、導電層182Pは、WまたはAlからもなる。その場合、シード層は、省略することができる。例えば、PVD工程を利用して、導電性バリア膜184の真上に、導電層182Pを形成することができる。
【0148】
図6Mを参照すれば、基板110のバックサイド110Dが露出されるまで、導電層182Pを含む結果物を、CMP(chemical mechanical polishing)工程によって研磨し、導電性バリア膜184及び導電層182PがビアホールH内にのみ残るようにする。その結果、導電層182Pにおいて、ビアホールH内に残っている導電性プラグ182と、導電性プラグ182を取り囲む導電性バリア膜184とからなるTSV180が得られる。
【0149】
図7Aないし
図7Cは、本発明の一実施形態による集積回路素子500(
図7C)の製造方法について説明するために、工程順に沿って図示した断面図である。
図7Aないし
図7Cにおいて、
図2、
図4、及び
図6Aないし
図6Mと同一の参照符号は、同一な部材を示し、ここでは、重複を避けるために、それらに係わる詳細な説明を省略する。
【0150】
図7Aを参照すれば、
図6A及び
図6Bを参照して説明したような工程を遂行し、基板110のMC領域に、複数の下部電極152を形成する工程まで行う。
【0151】
その後、
図6Cを参照して説明したような方法で、MC領域及びTSV領域に、誘電膜156を形成する。その後、上部電極層154Pの形成工程について説明したところと類似の方法でもって、誘電膜156上に、上部電極層254Pを形成する。上部電極層254Pは、第1導電層254PA及び第2導電層254PBを含む二重層からなるということを除き、
図6Cに例示された上部電極層154Pとほぼ同じ構成を有する。
【0152】
本実施形態において、第1導電層254PAは、非金属導電層からなり、第2導電層254PBは、金属、金属シリサイド、またはそれらの組み合わせからもなる。例えば、第1導電層254PAは、SiGeからなり、第2導電層254PBは、W、Ni、及びそれらのシリサイドのうちから選択される少なくとも1つの伝導物質からもなる。
【0153】
図7Bを参照すれば、
図6Dを参照して説明したところと類似の方法で、MC領域及びTSV領域において、上部電極層254P及び誘電膜156をパターニングし、MC領域には、複数の下部電極152、上部電極254、及びそれらの間に介在された誘電膜156からなる複数のキャパシタ250を形成し、TSV領域には、TSVランディングパッド270を形成する。
【0154】
キャパシタ250の上部電極254は、第1導電層254A及び第2導電層254Bを含む二重層からなる。TSVランディングパッド270は、第1導電層254Aと同じ物質からなる第1パッド層270Aと、第2導電層254Bと同じ物質からなる第2パッド層270Bと、を含む二重層からなる。
【0155】
TSVランディングパッド270を構成する第1パッド層270A、及び第2パッド層270Bのうち少なくとも一つは、
図5Aないし
図5Dに例示されたランディングパッド層372、374、376、378のうちいずれか1つのランディングパッドと同じであるか、あるいはそれと類似した平面構成を有することができる。
【0156】
TSV領域において、TSVランディングパッド270と第3絶縁膜162との間には、
図7Aの工程で形成した誘電膜156において、TSV領域に残っている一部であるTSV領域誘電膜172が残っている。
【0157】
図7Cを参照すれば、
図7Bの結果物について、
図6Eないし
図6Mを参照して説明したところと類似の工程を遂行し、集積回路素子500を形成する。
【0158】
図7Aないし
図7Cを参照して説明した方法によって形成された集積回路素子500において、TSVランディングパッド270を、第1パッド層270Aと第2パッド層270Bとの二重層で形成し、それらのうち、基板110にさらに近い第1パッド層270Aは、非金属伝導物質からなり、基板110から比較的遠い位置にある第2パッド層270Bは、金属または金属シリサイドからなるように形成することができる。また、TSVランディングパッド270は、少なくとも100nmの比較的厚い厚みを有するように形成される。そのように形成することにより、
図6Iを参照して説明したところと同様に、ビアホールHを形成する間、エッチング工程時、基板110及び第3絶縁膜162のエッチング量の違いによる厚み変動の問題を解決するために、過度エッチングを行う場合にも、比較的厚いTSVランディングパッド270の機能を遂行するのに実質的な影響を及ぼすほどの変形が発生しない。また、ビアホールHの形成後、ビアホールHを介して、TSVランディングパッド270において、非金属伝導物質からなる第1パッド層270Aが露出されるので、基板110が金属で汚染されることを防止することができる。また、TSVランディングパッド270が、第1パッド層270A上に、金属または金属シリサイドからなる第2パッド層270Bを含むことにより、TSVランディングパッド270の抵抗特性を向上させることができる。
【0159】
図8は、本発明の一実施形態による集積回路素子1000の要部構成を示す断面図である。
【0160】
図8を参照すれば、集積回路素子1000は、パッケージ基板1010上に、順に積層された複数の半導体チップ1020を含む。複数の半導体チップ1020上に、制御チップ1030が連結されている。複数の半導体チップ1020と、制御チップ1030とが積層する構成は、パッケージ基板1010上で、熱硬化性樹脂のような密封材(encapsulant)1040で密封されている。
図8には、6個の半導体チップ1020が垂直に積層された構成を例示しているが、半導体チップ1020の個数及び積層方向は、例示されたところに制限されるものではない。半導体チップ1020の個数は、必要によって6個よりさらに少なく、あるいはそれよりさらに多く決定される。複数の半導体チップ1020は、パッケージ基板1010上に、水平方向にも配列され、垂直方向実装及び水平方向実装を組み合わせた連結する構成によっても配列される。本実施形態において、制御チップ1030は、省略可能である。
【0161】
パッケージ基板1010は、軟性印刷回路基板(flexible printed circuit board)、剛性印刷回路基板(rigid printed circuit board)、またはそれらの組み合わせからもなる。パッケージ基板1010は、基板内部配線1012及び接続端子1014を具備する。接続端子1014は、パッケージ基板1010の一面に形成される。パッケージ基板1010の他面には、ソルダボール1016が形成されている。接続端子1014は、基板内部配線1012を介して、ソルダボール1016に電気的に接続される。
【0162】
本実施形態において、ソルダボール1016は、導電性バンプまたはLGA(leadgrid array)で代替されもする。
【0163】
複数の半導体チップ1020及び制御チップ1030のうち少なくとも一つは、
図1ないし
図7Cを参照して説明したような集積回路素子10、100、200、400、500のうち少なくとも一つを含む。
【0164】
複数の半導体チップ1020及び制御チップ1030は、連結用TSV1022、1032を含む。連結用TSV1022、1032は、連結部材1050により、パッケージ基板1010の接続端子1014に電気的に連結される。
【0165】
複数の半導体チップ1020は、それぞれシステムLSI、フラッシュメモリ、DRAM、SRAM、EEPROM、PRAM(登録商標)、MRAMまたはRRAMを含んでもよい。制御チップ1030は、SER/DES(serializer/deserializer)回路のようなロジッグ回路を含んでもよい。
【0166】
図9は、本発明の一実施形態による集積回路素子1100の要部構成を示す平面図である。
【0167】
集積回路素子1100は、モジュール基板1110と、モジュール基板1110に装着された制御チップ1120及び複数の半導体パッケージ1130を含む。モジュール基板1110には、複数の入出力端子1150が形成されている。
【0168】
複数の半導体パッケージ1130は、
図1ないし
図7Cを参照して説明したような集積回路素子10、100、200、400、500のうち少なくとも一つを含む。
【0169】
図10は、本発明の一実施形態による集積回路素子1200の要部構成を示すダイヤグラムである。
【0170】
集積回路素子1200は、制御器1210、入出力装置1220、メモリ1230及びインターフェース1240を含む。集積回路素子1200は、モバイルシステム、または情報を伝送したり、あるいは伝送されたりするシステムでもある。本実施形態において、モバイルシステムは、PDA、携帯用コンピュータ、ウェブタブレット、無線フォン、モバイルフォン、デジタルミュージックプレーヤまたはメモリカードのうち少なくとも一つである。
【0171】
本実施形態において、制御器1210は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサまたはマイクロコントローラである。
【0172】
入出力装置1220は、集積回路素子1200のデータ入出力に利用される。集積回路素子1200は、入出力装置1220を利用して、外部装置、例えば、個人用コンピュータまたはネットワークに連結され、外部装置と互いにデータを交換することができる。本実施形態において、入出力装置1220は、キーパッド、キーボードまたは表示装置である。
【0173】
本実施形態において、メモリ1230は、制御器1210の動作のためのコード及び/またはデータを保存する。また、メモリ1230は、制御器1210で処理されたデータを保存する。制御器1210及びメモリ1230のうち少なくとも一つは、
図1ないし
図7Cを参照して説明したような集積回路素子10、100、200、400、500のうち少なくとも一つを含む。
【0174】
インターフェース1240は、集積回路素子1200と、他の外部装置との間で、データ伝送通路の役割を行う。制御器1210、入出力装置1220、メモリ1230及びインターフェース1240は、バス1250を介して互いに通信することができる。
【0175】
集積回路素子1200は、モバイルフォン、MP3プレーヤ、ナビゲーションシステム、携帯用マルチメディア再生機(PMP:portable multimedia player)、固相ディスク(SSD:solid state disk)または家電製品にも含まれる。
【0176】
以上、本発明について、望ましい実施形態を挙げて詳細に説明したが、本発明は、実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想及び範囲内で、当分野で当業者によって、さまざまな変形及び変更が可能である。