特許第6548463号(P6548463)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6548463
(24)【登録日】2019年7月5日
(45)【発行日】2019年7月24日
(54)【発明の名称】プローブピン
(51)【国際特許分類】
   G01R 1/067 20060101AFI20190711BHJP
   G01R 31/26 20140101ALI20190711BHJP
   H01R 13/05 20060101ALI20190711BHJP
【FI】
   G01R1/067 C
   G01R31/26 J
   H01R13/05 Z
【請求項の数】7
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-112987(P2015-112987)
(22)【出願日】2015年6月3日
(65)【公開番号】特開2016-223996(P2016-223996A)
(43)【公開日】2016年12月28日
【審査請求日】2018年4月17日
(73)【特許権者】
【識別番号】315007846
【氏名又は名称】中村 ゆりえ
(73)【特許権者】
【識別番号】392008714
【氏名又は名称】中村 敏幸
(74)【代理人】
【識別番号】110001726
【氏名又は名称】特許業務法人綿貫国際特許・商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】中村 敏幸
【審査官】 續山 浩二
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−167616(JP,A)
【文献】 特開2005−302416(JP,A)
【文献】 特開2013−206687(JP,A)
【文献】 特開2006−266869(JP,A)
【文献】 特表平03−501075(JP,A)
【文献】 特開2008−275488(JP,A)
【文献】 米国特許第04206964(US,A)
【文献】 米国特許第05667410(US,A)
【文献】 特開2009−255139(JP,A)
【文献】 特開昭50−116857(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01R 1/067
G01R 31/26
H01R 13/05
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部接触部と下部接触部を有し、該上部接触部と下部接触部との間に弾性バネ部を有するプローブピンにおいて、
前記弾性バネ部が、
金属製の板材の両縁部から交互に事実上幅がゼロの剪断線が設けられ、該板材が引き伸ばされ、かつ焼成されていて底部の幅が事実上ゼロであり挟角が鋭角をなすジグザグ状に形成されていることを特徴とするプローブピン。
【請求項2】
上部接触部と下部接触部を有し、該上部接触部と下部接触部との間に弾性バネ部を有するプローブピンにおいて、
前記弾性バネ部が、
金属製の板材の両縁部には至らないようにして両縁部間に設けられた事実上幅がゼロの剪断線と、該板材の両縁部から中央部方向に中央部には至らないように対向して設けられた切り込み部もしくは事実上幅がゼロの剪断線とが交互に形成され、該板材が引き伸ばされ、かつ焼成されていて、細長く、両端側の底部の幅が事実上ゼロであり両端側の挟角が鋭角状をなす複数のループ部が中央部で連結された形状をなすことを特徴とするプローブピン。
【請求項3】
前記ジグザグ状をなす弾性バネ部の交互に生じている各山部がピン中心線を中心に渦巻き状に巻き込まれていることを特徴とする請求項1記載のプローブピン。
【請求項4】
前記弾性バネ部の前記各細長いループ部の両端側が対向してピン中心線を中心とする円弧状に巻かれていることを特徴とする請求項2記載のプローブピン。
【請求項5】
前記弾性バネ部が筒状のボディ部に伸縮可能に収納されていることを特徴とする請求項1〜4いずれか1項記載のプローブピン。
【請求項6】
前記弾性バネ部に凸部が形成され、該凸部が、前記ボディ部に形成された位置決め孔に嵌入していることを特徴とする請求項記載のプローブピン。
【請求項7】
前記凸部から前記上部接触部との間の前記弾性バネ部の山部の数よりも、前記凸部から前記下部接触部との間の前記弾性バネ部の山部の数の方が多くなるように設定されていることを特徴とする請求項記載のプローブピン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気製品の電気的特性の測定用等に用いられるプローブピンに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体集積回路、半導体集積回路搭載用のパッケージ等の電気部品( 以下、「被測定体」という) の電気的特性の測定は、測定装置用治具( 以下、プローブ装置という)を用い、該プローブ装置に装着されたプローブピンの先端部(下部接触部)を、被測定体の電極に接触させることにより行われる。また、プローブピンは、ソケット部に装着されてプローブ装置内に組み入れられ、その上部接触部においてプローブ装置内の配線基板の電極に接触するようになされている。
その他プローブピンとしては、半導体装置または半導体装置に関する製品に、電気的導通をとるためのピンとして組み込まれて使用されるものもある。
近年、半導体集積回路の高密度化に伴う狭ピッチ化、多ピン化の要求に対応するためプローブピンの微細化が必要とされている。
【0003】
プローブピンは、上記のように、上部接触部と下部接触部を有し、またこの上部接触部と下部接触部とを電極に弾性接触させるために、上部接触部と下部接触部との間に弾性バネ部を有している。
このようなプローブピンの製造方法は種々知られているが、特許文献1には、プレス加工により、上部接触部、下部接触部および弾性バネ部を一体に製造する方法が示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第5190470号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1に示されるプローブピンの製造方法では、その弾性バネ部を、金属板を連続するS字状に打ち抜くことにより形成している。
しかし、弾性バネ部を連続するS字状に設けたのでは、各S字部が長くなり、プローブピン全体の短ピン化が図れないという課題が生じた。
本発明は上記課題を解決すべくなされたものであり、その目的とするところは、短ピン化が実現できるプローブピンを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明は次の構成を有する。
すなわち、本発明に係るプローブピンは、上部接触部と下部接触部を有し、該上部接触部と下部接触部との間に弾性バネ部を有するプローブピンにおいて、前記弾性バネ部が、金属製の板材の両縁部から交互に事実上幅がゼロの剪断線が設けられ、該板材が引き伸ばされ、かつ焼成されていて底部の幅が事実上ゼロであり挟角が鋭角をなすジグザグ状に形成されていることを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係るプローブピンは、上部接触部と下部接触部を有し、該上部接触部と下部接触部との間に弾性バネ部を有するプローブピンにおいて、前記弾性バネ部が、金属製の板材の両縁部には至らないようにして両縁部間に設けられた事実上幅がゼロの剪断線と、該板材の両縁部から中央部方向に中央部には至らないように対向して設けられた切り込み部もしくは事実上幅がゼロの剪断線とが交互に形成され、該板材が引き伸ばされ、かつ焼成されていて、細長く、両端側の底部の幅が事実上ゼロであり両端側の挟角が鋭角状をなす複数のループ部が中央部で連結された形状をなすことを特徴とする。
【0008】
前記ジグザグ状をなす弾性バネ部の交互に生じている各山部をピン中心線を中心とする渦巻き状に巻くようにすることができる。
また、前記弾性バネ部の前記各細長いループ部の両端側を対向してピン中心線を中心とする円弧状に巻くようにすることができる。
【0009】
前記弾性バネ部を筒状のボディ部に伸縮可能に収納することができる。
前記弾性バネ部に凸部を形成し、該凸部を、前記ボディ部に形成された位置決め孔に嵌入して位置決めするようにすると好適である。
前記凸部から前記上部接触部との間の前記弾性バネ部の山部の数よりも、前記凸部から前記下部接触部との間の前記弾性バネ部の山部の数の方が多くなるように設定すると好適である。
前記ボディ部外周に、ソケット部に係合する凸部を設けるようにすることができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、弾性バネ部を、事実上幅がゼロの剪断線を形成し、引き伸ばして底部の幅が事実上ゼロのジグザグ状に形成することで(請求項1)、もしくは両端側の底部の幅が事実上ゼロのループ状に形成することで(請求項2)、短寸化ができるプローブピンを提供できる。プローブピンの短寸化の効果は大きく、被測定体の電気特性計測時における高周波特性を大幅に改善できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】プローブピンの説明断面図である。
図2】プローブピンの説明図である。
図3】上下接触部と弾性バネ部(ピン本体)の展開図である。
図4】ピン本体の展開状態における正面図である。
図5】弾性バネ部を引き伸ばした状態の説明図である。
図6】弾性バネ部を渦巻き状に巻き込んだ状態の説明図である。
図7】プレス加工によって製造されたボディ部の展開図である。
図8】ボディ部の展開状態における正面図である。
図9】プローブピンの他の実施の形態におけるピン本体のプレス展開図である。
図10】プローブピンのさらに他の実施の形態におけるプレス展開図である。
図11図10のピン本体を引き伸ばした状態の説明図である。
図12】プローブピンの説明断面図である。
図13】ボディ部を有しないプローブピンの説明図である。
図14】プローブピンのまたさらに他の実施の形態におけるピン本体のプレス展開図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下本発明の実施の形態を添付図面に基づき詳細に説明する。
図1は本実施の形態に係るプローブピン10の説明断面図、図2はプローブピン10の側面図である。図3は上下接触部と弾性バネ部(ピン本体)の展開図、図4はその正面図、図5は、弾性バネ部を引き伸ばした状態の説明図である。図6は、弾性バネ部を渦巻き状に巻き込んだ状態の説明図である。
図1に示すように、本実施の形態におけるプローブピン10は、弾性バネ部12と、弾性バネ部12の両端部に一体に接続して形成された上部接触部14および下部接触部16を有し、この上下接触部14、16および弾性バネ部12からなるピン本体17がボディ部18内に収納されてなる。弾性バネ部12は筒状のボディ部18内に位置し、ボディ部18内で伸縮可能である。
【0013】
上部接触部14および下部接触部16は、先端部をボディ部18から突出させてボディ部18内で摺動可能となっている。下部接触部16は、その先端部16aが弾性バネ部12により被測定体(図示せず)の電極(例えばはんだボール)に弾性的に接触するようになっている。また、上部接触部14は、プローブピン10がプローブ装置(図示せず)に組み込まれた際、その先端部14aが弾性バネ部12により、プローブ装置内の配線基板(図示せず)の電極に弾性的に接触するようになっている。これにより、被測定体における導通状態の測定などの電気的特性が計測可能となる。なお、先端接触部14a、16aの形状は種々に設定が可能である。
【0014】
上部接触部14、下部接触部16、弾性バネ部12は、金属製の板材をプレス加工することによって、一体的に繋がって形成されている。
これら上部接触部14、下部接触部16、弾性バネ部12は、弾性バネ部12に設けられた凸部19が、ボディ部18に設けられた位置決め孔20に嵌入していることで、ボディ部18内に位置決めして収納されている。
また、ボディ部18の外周面には凸部22が形成され、これにより、プローブピン10は、ソケット(図示せず)に位置決めして組み込み可能となっている。そして、このソケットがプローブ装置内に組み込まれることによって、プローブピン10はプローブ装置の所定位置に装着可能となっている。被測定体がBGAパッケージ等の場合、その端子(電極)の配列に合わせて、プローブピン10が多数、プローブ装置に装着される。
【0015】
プローブピン10は、プレス加工によって連続的に製造可能になっている。
図3は、プレス加工によって製造された上部接触部14、下部接触部16、弾性バネ部12の展開図、図4はその正面図である。
図3に示すように、弾性バネ部12は、金属製の板材の両側から交互に剪断線24が設けられ、図5に示されるように、該板材が引き伸ばされることによって、剪断線24がV字状に開き、挟角が鋭角をなすジグザグ状に形成されている。
そして、ジグザグ状をなす弾性バネ部12の交互に生じている各山部12aが、図6に示すように、先端部が内側にくるようにして、ピン中心線を中心に渦巻き状に巻き込まれている。これにより、弾性バネ部12は、全体が細径の棒状をなす。なお、弾性バネ部12は、各山部12aが渦巻き状に巻かれているが、当然に弾性力を維持している。
また、上部接触部14、下部接触部16も筒状に巻かれている。
【0016】
図7は、プレス加工によって製造されたボディ部18の展開図、図8はその正面図である。
図7の展開図において、長方形の板材の両側に切欠きが形成され、また、板材の2箇所に凸部22が形成される。この板材が丸められて筒状に形成されることにより、両切欠きが突き合わされて、前記位置決め孔20となり、また外周上2箇所に前記凸部22を有するボディ部18に形成される。
【0017】
板材からの上記一連の加工は、順送型を用いたプレス加工によって連続的に行われる。
なお、上下接触部14、16、および弾性バネ部12のみならず、ボディ部18も含めて、1枚の板材から、順送型を用いた連続的なプレス加工により、最終形態のプローブピン10にまで製造することが可能である。
このプレス加工の後、所要の焼き入れ加工を行うことによって、弾性バネ部12における弾性力を生じさせるようになっている。
板材の材質としては、特に限定されるものではないが、ベリリウム銅合金やベリリウムニッケル合金を用いることができる。また、プローブピン10の適所に金めっきを施すと好ましい。
【0018】
本実施の形態において、上記剪断線24の加工は、抜き金型によるものではなく、ダイと切断刃等(図示せず)による剪断加工によって形成される。剪断線24は、剪断加工によって行われるものであるため、その幅は事実上ゼロである。
本実施の形態では、弾性バネ部12のV字の山部12aの内側部分は、図3に示すように、すべて剪断加工によって形成されるものであるが、図5では、比較上便宜なため、バネ部材12の各山部12aを、左側の2個を、本実施の形態による剪断線24を形成した後、板材を引き伸ばしてV字状に形成したものを示し、右側の6個を、従前の抜き加工によってV字状に形成した状態(V字の底部がR状をなす)で示した。
【0019】
本実施の形態による左側2個の山部12aの内側底部(V字の底部)の幅は事実上ゼロであるのに対し、右側6個の山部12aの内側底部(V字の底部)は、幅約0.06mmのR状となっている(半径約0.03mmの円弧)。従前の抜型によるプレス加工によれば、抜型の刃部の強度確保のため、刃部を所要厚さに確保する必要があり、抜き幅をゼロとすることはできないのである。
本実施の形態では、山部12aを剪断線24を引き伸ばすことによって形成するので、従前に比して、プローブピン10全体として、0.06×8=0.48mmの短寸化を図ることが可能となる。
プローブピン10は、長さが数mm程度のものであるため、0.48mmの短寸化の効果は大きく、被測定体の電気特性計測時における高周波特性を大幅に改善できる。なお、プローブピンの10の太さは、直径約0.3〜0.8mm程度のものである。
【0020】
上記実施の形態において、弾性バネ部12の山部12aは全部で8個とし、ボディ部18への固定部である凸部19から上部接触部14側の山部12aを1個、下部接触部16側の山部12aを7個としている。
下部接触部16側の山部12aの数を多くしたのは、下部接触部16は、被計測体の計測の都度、被計測体にその都度接触させるものであるため、弾性バネ部12の繰り返し伸縮の頻度が高いので、山部12aの数を多くして耐久性を高めるためである。これに対して、上部接触部14側は、一旦プローブ装置に組み込んでしまうと、プローブピン10を交換するまでは、常時プローブ装置の配線基板の電極に圧接している状態となり、弾性バネ部12の繰り返し伸縮の頻度が少なくなるため、数を少なくしても耐久性に問題がなくなる。これにより、弾性バネ部12の、上部接触部14側と下部接触部16側との耐久性のバランスをとるようにしている。
【0021】
図9は、プローブピン10の他の実施の形態におけるプレス展開図である。
前記実施の形態と同一の部材は同一符号をもって示し、その説明を省略する。
本実施の形態においては、凸部20から、上部接触部14側、下部接触部16側における弾性バネ部12の山部12aの数を同数(それぞれ2個)としている。
本実施の形態におけるプローブピン10は、例えば、BGAタイプのパッケージとインターポーザーとの間の接触テスト等のように、両接触部14、16とも、測定電極に対して繰り返し接触を要するタイプのプローブピン10に好適である。
本実施の形態においても、弾性バネ部12の各山部12aの形成は、剪断線を形成した後、引き伸ばして、焼き入れをすることにより、挟角が鋭角となる山部12aになるようにしているので、短寸化が可能となる。
【0022】
図10図12に、プローブピン10のさらに他の実施の形態を示し、図10はそのプレス加工時の展開図、図11はその引き伸ばし状態を示す説明図、図12はプローブピンの説明断面図である。
前記各実施の形態と同一の部材は同一の符号を付している。
本実施の形態では、弾性バネ部12を、まず図10に示すように、金属製の板材の両縁部には至らないようにして両縁部間に設けられた剪断線28と、該板材の両縁部から中央部方向に中央部には至らないように対向して設けられた切り込み部30とを交互に形成し、次いで、図11に示すように、該板材を引き伸ばし、細長く、両端側の挟角が鋭角状をなす複数(図示の例では2個)のループ部32が中央部で連結された形状に形成している。
【0023】
本実施の形態においては、図12に示すように、弾性バネ部12の各細長いループ部32の両端側(山部32a)を対向してピン中心線を中心とする円弧状に巻いている。なお、本実施の形態においても、プレス加工の後、焼き入れを行うことによって、弾性バネ部12のバネ性を確保するようにしている。
このようにして形成された上下接触部14、16および弾性バネ部12からなるピン本体17を、筒状のボディ部18に、凸部19と位置決め孔20とで位置決めして収納して、プローブピン10に完成している。
本実施の形態においても、板材に剪断線28を形成し、引き伸ばしてループ部32を形成しているので、弾性バネ部12を短寸化することができる。
なお、本実施の形態では、ループ部32間の切り込み部30を抜き加工によって形成したが、この切り込み部30に替えて剪断線とすることによって、弾性バネ部12をさらに短寸化することも可能である。
【0024】
上記各実施の形態では、上下接触部14、16および弾性バネ部12からなるピン本体17を、筒状のボディ部18に収納してプローブピン10としたが、図13に示すように、ピン本体17そのものをプローブピン10とし、このプローブピン10を直接プローブ装置のソケット34に組み入れるようにして用いてもよい。
【0025】
なお、プローブピンの短ピン化を図るためには、弾性バネ部を上記のように剪断加工によって形成するのでなく、弾性バネ部における山部が曲率の小さなR状となるように、抜き加工によって形成するのでもよい。弾性バネ部における山部が台形状となるように抜き加工するのに比して、全体の短ピン化が図れる。
図14は、ピン本体において、弾性バネ部12における山部12aを曲率の小さなR状となるように、抜き加工によって形成した例を示す。また、図14に示すように、弾性バネ部12を複数のループ部が連続して繋がった形状とすることで、ループ部の両山部の弾性力が働くことから、ジグザグ状に設けるのと比して、山部の数を少なくでき、短寸化が図れる。
【符号の説明】
【0026】
10 プローブピン
12 弾性バネ部
14 上部接触部
16 下部接触部
17 ピン本体
18 ボディ部
19 凸部
20 位置決め孔
22 凸部
24 剪断線
28 剪断線
30 切り込み部
32 ループ部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14