特許第6548594号(P6548594)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6548594
(24)【登録日】2019年7月5日
(45)【発行日】2019年7月24日
(54)【発明の名称】容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 85/32 20060101AFI20190711BHJP
   C09J 7/00 20180101ALI20190711BHJP
   B65D 43/16 20060101ALI20190711BHJP
   B65D 1/36 20060101ALI20190711BHJP
【FI】
   B65D85/32 101
   C09J7/00
   B65D43/16
   B65D1/36
【請求項の数】1
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-38519(P2016-38519)
(22)【出願日】2016年3月1日
(65)【公開番号】特開2017-154774(P2017-154774A)
(43)【公開日】2017年9月7日
【審査請求日】2018年8月29日
(73)【特許権者】
【識別番号】597017812
【氏名又は名称】株式会社ナベル
(72)【発明者】
【氏名】田平 誠
【審査官】 矢澤 周一郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開平08−318980(JP,A)
【文献】 特開平09−024923(JP,A)
【文献】 特許第5874795(JP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 85/30−85/48
B65D 85/86
B65D 85/90
B65D 1/00− 1/48
B65D 35/44−35/54
B65D 39/00−55/16
C09J 7/00− 7/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品を収容する収容空間を有する本体と、
本体の収容空間に対応する収容空間を有し、本体の長手方向に延びるヒンジを介して連結された蓋とを備えた容器であって、
本体及び蓋が、ヒンジと反対側の端部にそれぞれ平面視台形状の外形を有するものであり、
前記外形の一方の底辺が、本体と蓋とを重ね合わせた閉塞状態で、幅方向に二つ折りにされた粘着テープで封緘される縁であり、
前記外形の他方の底辺が、本体と蓋の収容空間を横切る仮想線上に位置するものであることを特徴とする容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は容器に関し、特に、本体上に蓋を重ね合わせた閉塞状態で、外方に張り出すフランジを幅方向に二つ折りされた粘着テープにより封緘可能な容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の容器として、たとえば、特許文献1の卵用の容器が提案されている。図4は、特許文献1に記載されているような従来の容器の構成を示す図である。図4(a)に示すように、従来の容器P10は、卵Eを収容する収容空間104を有する本体101と、本体101の収容空間104に対応する収容空間104を有する蓋102と、本体101の長手方向Xに延びる屈曲自在なヒンジ103とからなり、本体101と蓋102とは、ヒンジ103を介して連結されている。これらは合成樹脂シートを真空成型またはブロー成型して一体に成型したものである。本体101および蓋102には、粘着テープ106を貼り付け可能な平板状のフランジ105が設けられ、フランジ105は張り出し方向Yへ張り出している。
【0003】
このような従来の容器P10を封緘するには、本体101が有する収容空間104に卵Eを入れたのち、ヒンジ103を軸として蓋102を回動させ、本体101の上に蓋102を重ね合わせた閉塞状態にする。そして、ヒンジの反対方向に張り出すフランジ105に粘着テープ106を幅方向に二つ折りに貼り付けて封緘する。このとき、図4(b)に示すように、粘着テープ106の摘み部107が、一点鎖線で示した容器P10の端Pdからフランジ105の長手方向Xの外側へはみ出した状態で貼り付けられる。
【0004】
このような卵用の容器P10を封緘する方法として、具体的には特許文献2に示す封緘装置を用いた方法が広く知られている。この封緘装置では、ガイドされた粘着テープ106が、一対の押圧ローラーによって粘着面を内側にして幅方向に二つに折り畳まれる。この折り畳み動作とともに粘着テープ106の内側に容器P10のフランジ105が配置され、この状態で押圧ローラーにより両側から挟まれる。そして、これらの押圧ローラーよりも下流に設けられたテープカッターにより、二つ折りされた粘着テープ106を本体101の端Pdから外側へ所定寸法だけ離れた位置で切断するようにしている。この際、本体101の端Pdから長手方向Xの外側へはみ出す粘着テープ106の摘み部107は、少なくとも、粘着テープ106をフランジ105から引き剥がすために摘まむことができる程度の寸法にする必要がある。そして、図4(b)に示すような封緘された状態の容器P10を開封して卵Eを取り出す場合には、このはみ出した摘み部107を摘んで引っ張ることにより、粘着テープ106を剥離して開封することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平10−316188号公報
【特許文献2】特開2010−36957号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
容器の封緘に用いられる粘着テープは消耗品であるため、少しでも使用量を減らしたいという要望がある。しかしながら、図4で示すような従来の容器P10において、単に粘着テープ106の端を短く切っただけでは、開封するときに粘着テープ106を剥離しにくくなるという問題がある。そのため、粘着テープ106の摘み部107を、容器P10の端Pd、すなわちフランジ105の長手方向の端縁105dから大きくはみ出すように長くしなければならない。したがって、図4に示すような従来の容器P10に貼り付けられる粘着テープ106の全長は、フランジ105の長手方向の寸法に摘み部107の寸法を加えたものになり、粘着テープ106の全長を短くして封緘に必要な粘着テープ106の量を減らすことができなかった。
【0007】
本発明は、上記課題を解決するもので、その目的は、封緘に必要な粘着テープの量を従来のものより減らして省資源化を図ることができる容器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述の課題を解決するために、物品を収容する収容空間を有する本体と、本体の収容空間に対応する収容空間を有し、本体の長手方向に延びるヒンジを介して連結された蓋とを備えた容器であって、本体及び蓋が、ヒンジと反対側の端部にそれぞれ平面視台形状の外形を有するものであり、前記外形の一方の底辺が、本体と蓋とを重ね合わせた閉塞状態で、幅方向に二つ折りにされた粘着テープで封緘される縁であり、前記外形の他方の底辺が、本体と蓋の収容空間を横切る仮想線上に位置するものであることを特徴とする容器を提供する。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る容器であれば、封緘に必要な粘着テープの量を従来のものより減らして省資源化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施の形態に係る容器を示す斜視図である。
図2】本発明の実施の形態に係る容器の封緘前の状態を示す平面図である。
図3】本発明の実施の形態に係る容器の封緘後の状態を示す平面図である。
図4】従来の容器を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の第1の実施の形態に係る容器として、合成樹脂シートを真空成型またはブロー成型等によって一体に成型した卵用の容器P1について説明する。本実施の形態に係る容器P1は、図1から図3に示すように、封緘される前は、本体1と、蓋2と、ヒンジ3と、フランジ5とを備え、封緘された後は、さらに粘着テープ6を備えている。すなわち、本実施の形態に係る容器P1は、卵Eを収容する収容空間4を備えた包装容器であり、本体1と、蓋2と、これら本体1と蓋2とをその一側において一体的に連結するヒンジ3とを主体に構成されている。そして、この容器P1のヒンジ3とは反対側において、本体1上に蓋2を重ね合わせた閉塞状態で外方に張り出すフランジ5に、幅方向に二つ折りされた粘着テープ6が貼り付けられることで封緘される。
【0012】
図1(a)は容器P1が封緘される前の状態を示す斜視図であり、図1(b)は容器P1のフランジ5に粘着テープ6が貼り付けられ、封緘された後の状態を示す斜視図である。また、図2は容器P1の封緘前の状態を示す平面図である。図3(a)は、フランジ5に貼り付けられた粘着テープ6を、一点鎖線で示した容器P1の端Pdに沿って切断した後の状態を示す平面図であり、図3(b)は、フランジ5に貼り付けられた粘着テープ6を、長手方向の端縁5dに沿って突没動作を行う封緘装置のテープカッターによって切断した場合の状態を示す平面図である。図2に示す平面図から分かるように、本実施の形態の容器P1の本体1および蓋2は、その平面視の外形(輪郭)が、ヒンジ3側が長方形状をなすとともに、ヒンジ3の反対側の端部が台形状をなす。言い換えれば、本体1および蓋2は、図4に示す従来の容器P10の長方形状の外形からコーナー部分を三角形状に大きく切り取った輪郭を有している。
【0013】
はじめに、本体1について説明する。図2に示すように、本体1は、外周が略四角形に形成されており、卵Eの長軸を鉛直にした状態で収容するための収容空間4を有する容器P1の本体部分である。収容空間4は卵Eの形状に沿った凹構造を複数含んでおり、本実施の形態に係る本体1には、凹構造が10箇所設けられており、本体1の長手方向Xに沿って5箇所ずつ2列に並んで配置されている。
【0014】
図1(a)および図2に示すように、収容空間4のうち、ヒンジ3から最も離れている縁を通る仮想線4fよりもヒンジ3側かつ、一点鎖線で示した容器P1の長手方向Xの端Pdよりも内側に空間Tが形成されている。
【0015】
空間Tは、図2に示すように、仮想線4fと、容器P1の長手方向Xの端Pdと、本体1の角部分に形成されている端縁とで囲まれており、仮想線4fを挟んで空間Tの反対側には他の空間が存在している。空間Tと、他の空間とは、容器P1を封緘する封緘装置のテープカッターが突没動作を行うときに、テープカッターの刃を通過させることができる通過空間を形成する。本実施の形態では、空間Tは平面視で三角形状をしているが、空間Tを含む通過空間内で突没動作を行うテープカッターの刃を通過させることができれば良いので三角形状に限らない。
【0016】
次に、蓋2について説明する。図3に示すように、蓋2は、本体1と同様に外周が略四角形に形成されており、長軸を鉛直にした状態の卵Eを収容するための収容空間4を有する容器P1の蓋部分である。図1に示すように、本体1の外周部分と蓋2の外周部分とが重ねられることで容器P1が閉じられるものであり、蓋2は、図1(a)に示す封緘される前の状態と、図1(b)に示す封緘された後の状態との間で、ヒンジ3を中心に回転動作可能に構成されている。本実施の形態に係る蓋2は、上面にラベルを貼り付けるための平坦な面が形成されている、いわゆる「フラットパック」と呼ばれる容器である。なお、蓋2は上面にラベルを貼り付けるための平坦な面が形成されているものに限らない。
【0017】
また、蓋2には、本体1と同様に、一点鎖線で示した容器P1の長手方向Xの端Pdより内側に空間Tを含む通過空間が形成されている。蓋2に形成されている通過空間は、ヒンジ3を中心に蓋2を回転させて本体1に重ね合わせた閉塞状態にしたときに、本体1に形成されている通過空間と同じ位置となるように、空間Tに面する蓋2の端縁が形成されている。
【0018】
次に、ヒンジ3について説明する。ヒンジ3は、本体1と蓋2のそれぞれの外周の一辺において、本体1と蓋2とを連結している。ヒンジ3は、蓋2がヒンジ3を軸として回動するような屈曲性を備えた蝶番構造に形成されている。また、本実施の形態では、合成樹脂シートを真空成型またはブロー成型等によって、本体1と蓋2とヒンジ3を一体に成型しているが、たとえば、別々に成型された本体と蓋とが、それぞれの外周の一辺において、ヒートシーラーなどによって熱融着された部分をヒンジとしてもよいし、ヒンジが、ミシン目によって切り離し可能な構造であってもよい。さらに、本体と蓋とを連結する粘着テープや両面テープ等であってもよい。
【0019】
次に、フランジ5について説明する。図1から図3に示すように、フランジ5は本体1側と蓋2側にそれぞれ設けられており、ヒンジ3が設けられている側とは反対側から張り出し方向Yへ張り出している。また、フランジ5は、本体1および蓋2のヒンジ3と反対側の端部の平面視台形状の外形に沿って形成されるもので、具体的には、平面視台形状の外形の一方の底辺がフランジ5の張り出し方向Yの端縁5vに対応し、輪郭に表れない他方の底辺が、本体1および蓋2が有する収容空間4を横切る仮想線5fのうち、容器P1の長手方向Xの両端Pdの内側部分に対応し、かつ、平面視台形状の外形の脚辺がフランジ5の長手方向Xの端縁5dに対応する。言い換えれば、フランジ5の長手方向Xの端縁5dの端が仮想線4fよりもヒンジ3側に形成されている。なお、本実施の形態では、外形の対をなす底辺、すなわちフランジ5の長手方向Xの端縁5dおよび仮想線5fは、それぞれヒンジ3と平行である。
【0020】
また、フランジ5の長手方向Xの端縁5dは、通過空間よりも長手方向Xの内側に形成されており、本実施の形態では、フランジ5の長手方向Xの端縁5dは、一直線状をなしており、空間Tに面する本体1および蓋2の端縁と、同一角度で一続きに形成されている。
【0021】
さらに、本体1側のフランジ5と、蓋2側のフランジ5とは、本体1と蓋2とを重ね合わせて閉塞状態にするときに、それぞれのフランジ5の長手方向Xの端縁5dおよび張り出し方向Yの端縁5vが一致する形状となっている。
【0022】
次に、粘着テープ6について説明する。粘着テープ6は、片面が粘着面であって他面が非粘着面となっており、本実施の形態では、二つ折りにされる前の粘着テープ6の幅は15mmとなっている。容器P1は、図1(b)および図3(a)に示すように、粘着面を内側にして幅方向に二つ折りにされた粘着テープ6がフランジ5に貼り付けられることで封緘される。図1(b)および図3(a)に示すように、フランジ5の張り出し方向Yの端縁5vは幅方向に二つ折りにされた粘着テープ6が貼り付けられる縁となっている。
【0023】
容器P1のフランジ5に粘着テープ6が貼り付けられると、図1(b)および図3(a)に示すように、粘着テープ6の粘着面同士が密着した状態の摘み部7が、フランジ5の長手方向Xの端縁5dからはみ出した状態で形成される。この際、摘み部7は、少なくとも、粘着テープ6をフランジ5から引き剥がすために摘まむことができる程度の寸法にする必要がある。
【0024】
次に、本実施の形態に係る容器P1を封緘装置で封緘するときの動作について説明する。封緘装置では、ガイドされた粘着テープ6が、一対の押圧ローラーによって粘着面を内側にして幅方向に二つに折り畳まれる。この折り畳み動作とともに粘着テープ6の内側に容器P1のフランジ5が配置され、この状態で押圧ローラーにより両側から挟まれる。そして、これらの押圧ローラーよりも下流に設けられたテープカッターにより、二つ折りされた粘着テープ6をフランジ5の長手方向Xの端縁5dから所定寸法だけ離れた位置で切断する。このとき、粘着テープ6を確実に切断するために、幅方向に二つ折りにされた粘着テープ6の幅を超えてテープカッターが粘着テープ6の長手方向に対して直角方向に突没動作を行う。
【0025】
前述のとおり、フランジ5の長手方向Xの端5dからはみ出す粘着テープ6の摘み部7は、少なくとも、粘着テープ6をフランジ5から引き剥がすために摘まむことができる程度の寸法にする必要がある。そのため、テープカッターが突没動作を行って粘着テープ6を切断する位置は、この摘み部7の寸法に対応している。
【0026】
本実施の形態では、図1(b)および図3(a)に示す摘み部7のうち、紙面に向かって右側の摘み部7は、フランジ5の長手方向Xの端縁5dから容器P1の端Pdまでの長さと同じなるように、封緘装置のテープカッターで切断されている。また、図3(a)に二点鎖線で示す粘着テープ6の摘み部7は、容器P1の直後に封緘される容器のフランジに貼り付けられる粘着テープ6の摘み部7となる。すなわち、容器P1の紙面に向かって左側の摘み部7は、直前に封緘された容器のフランジに貼り付けられた粘着テープ6が封緘装置のテープカッターで切断されることで形成されている。図3(a)に示すように、本実施の形態では、紙面に向かって左側の摘み部7の寸法も、フランジ5の長手方向Xの端縁5dから容器P1の端Pdまでの長さと同じになっているが、この寸法は押圧ローラーを動作させるタイミングで変更することが可能である。
【0027】
以上説明したように、本実施の形態に係る容器P1であれば、封緘装置を用いて、フランジ5に貼り付けた粘着テープ6を容器P1の端Pd付近で切断することができるので、容器P1を封緘するときに必要となる粘着テープ6の量を従来のものに比べて減らすことができる。
【0028】
また、容器P1の本体1および蓋2は、空間Tを含む通過空間を有しているため、容器P1の端Pdより内側でテープカッターが突没動作を行っても、テープカッターの刃が本体1および蓋2に接触しない。すなわち、通常時に、本体1の端Pdの位置でテープカッターを突没動作させている場合に、何らかの理由で突没動作の位置に多少のずれが生じて容器P1の端Pdよりも内側でテープカッターが突没動作を行った場合でも、テープカッターの刃が本体1および蓋2を傷つけたり、本体1および蓋2に接触したテープカッターの刃が欠けたりすることがなくなる。
【0029】
さらに、本実施の形態では、フランジ5の長手方向Xの端縁5dは、空間Tに面する本体1および蓋2の端縁と、同一角度で一続きに形成されているため、図3(b)に示すように、封緘装置のテープカッターをフランジ5の長手方向Xの端縁5dに沿って突没動作させ、粘着テープ6をフランジ5の長手方向Xの端縁5dに沿って切断しても、テープカッターの刃が本体1および蓋2に接触しない。これにより、フランジ5の長手方向Xの端縁5dからはみ出す部分を最小限にして、容器P1を封緘するときに必要な粘着テープ6の量を減らしつつ、粘着テープ6がフランジ5と密着する面積を図3(a)と同じにして確実な封緘を行うことができる。
【0030】
図3(b)に示すように、封緘装置のテープカッターをフランジ5の長手方向Xの端縁5dに沿って突没動作させた場合、紙面に向かって左側の摘み部7の寸法は、フランジ5の長手方向Xの端縁5dから容器P1の端Pdを超えた長さとしてもよい。このようにすることで、粘着テープ6の使用量を削減しつつ、封緘された後の容器P1を開封するときの粘着テープ6の剥離しやすさを向上させることができる。
【0031】
本実施の形態では、空間Tを含む通過空間は、フランジ5の長手方向Xの両側に形成されているが、封緘装置によって粘着テープ6が切断される側のみに通過空間が形成されていてもよい。
【0032】
本発明の容器は、卵用の容器に限られない。また容器の素材も、合成樹脂製のものの他、紙製のものやその他種々変更可能である。
【0033】
また、本実施の形態では、本体1が有する収容空間4に10箇所の凹構造が設けられている10個詰めの卵用の容器について説明を行ったが、これに限られず、たとえば卵用の容器であれば、4個詰めや6個詰め、8個詰めなどにも適用することができるし、卵以外の食品や、食品以外のものを収容する収容空間を有する容器にも適用することができる。
【0034】
今回開示された実施の形態は例示であってこれに制限されるものではない。本発明は上記で説明した範囲ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲でのすべての変更が含まれることが意図される。
【産業上の利用可能性】
【0035】
本発明は、容器を封緘するために必要なテープの量を減らせるため、特に大量の容器を封緘する場合の粘着テープの消費量削減に有効に利用される。
【符号の説明】
【0036】
1 本体
2 蓋
3 ヒンジ
4 収容空間
5 フランジ
6 粘着テープ
7 摘み部
E 卵
P 容器
T 空間
X 長手方向
Y 張り出し方向
図1
図2
図3
図4