【文献】
AU KELVIN ET AL,Uplink contention based SCMA for 5G radio access,2014 IEEE GLOBECOM WORKSHOPS ,2014年12月 8日
【文献】
WANG BICHAI ET AL,Comparison Study of Non-Orthogonal Multiple Access Schemes for 5G,2015 IEEE INTERNATIONAL SYMPOSIUM ON BROADBAND MULTIMEDIA SYSTEMS AND BROADCASTING,2015年 6月17日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本開示の実施例は、接続端末数が著しく増加する5Gのシーンで4Gシステムのアップリンクスケジューリングアルゴリズムをそのまま援用すると、大量の制御シグナリングオーバヘッドがかかるという従来技術に存在する問題を解決するためのデータ伝送方法および機器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の一部の実施例によるデータ伝送方法において、ネットワーク側機器は、端末に割り当てる非直交多元接続基本伝送ユニットであって、時間周波数領域リソース、パターンベクトルリソース、パイロットリソースに対応する前記非直交多元接続基本伝送ユニットを確定し、端末に対応する非直交多元接続基本伝送ユニットで端末のパイロット信号を検出し、前記パイロット信号を検出すると、前記パイロット信号の送信端末のデータ検出を非直交多元接続基本伝送ユニットによって行う。
【0010】
選択可能に、非直交多元接続基本伝送ユニットに対応する時間領域リソースは、1つまたは複数のOFDMシンボルを基本単位とし、非直交多元接続基本伝送ユニットに対応する周波数領域リソースは、含まれるサブキャリア数が非直交多元接続パターン行列の行数の整数倍である周波数領域サブキャリア群を基本単位とし、非直交多元接続基本伝送ユニットに対応するパターンベクトルリソースは、非直交多元接続パターン行列のうちの1列を基本単位とし、非直交多元接続基本伝送ユニットに対応するパイロットリソースは、1組の直交パイロット信号集合のうちの1つを基本単位とする。
【0011】
選択可能に、前記ネットワーク側機器が、端末に割り当てる非直交多元接続基本伝送ユニットを確定することは、非直交多元接続パターン行列に基づいて非直交多元接続基本伝送ユニットを端末に割り当てること、または、それぞれ値の異なる各端末の端末情報に基づいて、端末に割り当てる非直交多元接続基本伝送ユニットを確定すること、または、ベアラーユーザ数の最も少ない非直交多元接続基本伝送ユニットを優先的に端末に割り当てることを含む。
【0012】
選択可能に、前記ネットワーク側機器が、非直交多元接続パターン行列に基づいて非直交多元接続基本伝送ユニットを端末に割り当てることは、端末とネットワーク側機器との距離に応じて、非直交多元接続パターン行列で、異なるダイバーシティのパターンベクトルを有する非直交多元接続基本伝送ユニットを端末に割り当てることを含み、ここで、遠く離れた端末に対し、高いダイバーシティのパターンベクトルを有する非直交多元接続基本伝送ユニットを割り当てる。
【0013】
選択可能に、前記ネットワーク側機器は、端末に対応する非直交多元接続基本伝送ユニットで、端末から送信されるパイロット信号を検出した後に、さらに、他端末とのパイロット信号衝突が発生する端末の存在を確定すると、予め保留したスケジューリング用時間周波数領域リソースで伝送するように前記端末をスケジューリングし、当該端末に新規に割り当てる非直交多元接続基本伝送ユニットをダウンリンクシグナリングによって通知し、または、他端末とのパイロット信号衝突が発生する端末の存在を確定すると、前記端末がデータ送信の際にN(正の整数)個サブフレームの遅延後にパイロット信号とデータの送信を対応する非直交多元接続基本伝送ユニットで行うように、マルチユーザのパイロット信号衝突の存在をダウンリンクシグナリングによって前記端末に通知する。
【0014】
選択可能に、前記ネットワーク側機器は、端末からアップリンクデータの受信時間間隔が閾値より大きくなるかによって、パイロット信号衝突が発生する端末の有無を判断し、そうである場合、前記端末と他端末のパイロット信号衝突が存在すると確定するが、そうでなければ、前記端末と他端末のパイロット信号衝突が存在しないと確定する。
【0015】
選択可能に、前記ネットワーク側機器は、前記パイロット信号を検出した後に、さらに、前記パイロット信号の送信端末のパイロットチャネル推定を、非直交多元接続基本伝送ユニットによって行う。
【0016】
本開示の一部の実施例によるデータ伝送方法において、端末は、割り当てられた非直交多元接続基本伝送ユニットであって、時間周波数領域リソース、パターンベクトルリソース、パイロットリソースに対応する前記非直交多元接続基本伝送ユニットを確定し、送信される必要のあるアップリンクデータがある場合、対応する非直交多元接続基本伝送ユニットで、パイロット信号とデータを同時にネットワーク側機器に送信する。
【0017】
選択可能に、非直交多元接続基本伝送ユニットに対応する時間領域リソースは、1つまたは複数のOFDMシンボルを基本単位とし、非直交多元接続基本伝送ユニットに対応する周波数領域リソースは、含まれるサブキャリア数が非直交多元接続パターン行列の行数の整数倍である周波数領域サブキャリア群を基本単位とし、非直交多元接続基本伝送ユニットに対応するパターンベクトルリソースは、非直交多元接続パターン行列のうちの1列を基本単位とし、非直交多元接続基本伝送ユニットに対応するパイロットリソースは、1組の直交パイロット信号集合のうちの1つを基本単位とする。
【0018】
選択可能に、前記端末が、割り当てられた非直交多元接続基本伝送ユニットを確定することは、前記ネットワーク側機器から通知された対応する非直交多元接続基本伝送ユニットを受信すること、または、それぞれ値の異なる各端末の端末情報に基づいて、割り当てられた非直交多元接続基本伝送ユニットを確定することを含む。
【0019】
選択可能に、前記端末は、対応する非直交多元接続基本伝送ユニットで、パイロット信号とデータを同時にネットワーク側機器に送信した後に、さらに、マルチユーザのパイロット信号衝突の存在が前記ネットワーク側機器からダウンリンクシグナリングによって通知されると、データ送信の際にN(正の整数)個サブフレームの遅延後に、パイロット信号とデータの送信を対応する非直交多元接続基本伝送ユニットで行う。
【0020】
本開示の一部の実施例によるデータ伝送用ネットワーク側機器は、端末に割り当てる非直交多元接続基本伝送ユニットであって、時間周波数領域リソース、パターンベクトルリソース、パイロットリソースに対応する前記非直交多元接続基本伝送ユニットを確定するための第1確定モジュールと、端末に対応する非直交多元接続基本伝送ユニットで端末のパイロット信号を検出するための検出モジュールと、前記パイロット信号を検出すると、前記パイロット信号の送信端末のデータ検出を非直交多元接続基本伝送ユニットによって行うための処理モジュールとを含む。
【0021】
選択可能に、非直交多元接続基本伝送ユニットに対応する時間領域リソースは、1つまたは複数のOFDMシンボルを基本単位とし、非直交多元接続基本伝送ユニットに対応する周波数領域リソースは、含まれるサブキャリア数が非直交多元接続パターン行列の行数の整数倍である周波数領域サブキャリア群を基本単位とし、非直交多元接続基本伝送ユニットに対応するパターンベクトルリソースは、非直交多元接続パターン行列のうちの1列を基本単位とし、非直交多元接続基本伝送ユニットに対応するパイロットリソースは、1組の直交パイロット信号集合のうちの1つを基本単位とする。
【0022】
選択可能に、前記第1確定モジュールは、具体的に、非直交多元接続パターン行列に基づいて非直交多元接続基本伝送ユニットを端末に割り当てること、または、それぞれ値の異なる各端末の端末情報に基づいて、端末に割り当てる非直交多元接続基本伝送ユニットを確定すること、または、ベアラーユーザ数の最も少ない非直交多元接続基本伝送ユニットを優先的に端末に割り当てることに用いられる。
【0023】
選択可能に、前記第1確定モジュールは、具体的に、端末とネットワーク側機器との距離に応じて、非直交多元接続パターン行列で、異なるダイバーシティのパターンベクトルを有する非直交多元接続基本伝送ユニットを端末に割り当てることに用いられ、ここで、遠く離れた端末に対し、高いダイバーシティのパターンベクトルを有する非直交多元接続基本伝送ユニットを割り当てる。
【0024】
選択可能に、前記処理モジュールは、さらに、他端末とのパイロット信号衝突が発生する端末の存在を確定すると、予め保留したスケジューリング用時間周波数領域リソースで伝送するように前記端末をスケジューリングし、新規の非直交多元接続基本伝送ユニットへのマッピングをダウンリンクシグナリングによって当該端末に通知すること、または、他端末とのパイロット信号衝突が発生する端末の存在を確定すると、前記端末がデータ送信の際にN(正の整数)個サブフレームの遅延後にパイロット信号とデータの送信を対応する非直交多元接続基本伝送ユニットで行うように、マルチユーザのパイロット信号衝突の存在をダウンリンクシグナリングによって前記端末に通知することに用いられる。
【0025】
選択可能に、前記処理モジュールは、さらに、端末からアップリンクデータの受信時間間隔が閾値より大きくなるかによって、パイロット信号衝突が発生する端末の有無を判断することに用いられ、そうである場合、前記端末と他端末のパイロット信号衝突が存在すると確定するが、そうでなければ、前記端末と他端末のパイロット信号衝突が存在しないと確定する。
【0026】
選択可能に、前記処理モジュールは、さらに、前記パイロット信号を受信した後に、前記パイロット信号の送信端末のパイロットチャネル推定を、非直交多元接続基本伝送ユニットによって行うことに用いられる。
【0027】
本開示の一部の実施例によるデータ伝送用端末は、割り当てられた非直交多元接続基本伝送ユニットであって、時間周波数領域リソース、パターンベクトルリソース、パイロットリソースに対応する前記非直交多元接続基本伝送ユニットを確定するための第2確定モジュールと、送信される必要のあるアップリンクデータがある場合、対応する非直交多元接続基本伝送ユニットで、パイロット信号とデータを同時にネットワーク側機器に送信するための送信モジュールとを含む。
【0028】
選択可能に、非直交多元接続基本伝送ユニットに対応する時間領域リソースは、1つまたは複数のOFDMシンボルを基本単位とし、非直交多元接続基本伝送ユニットに対応する周波数領域リソースは、含まれるサブキャリア数が非直交多元接続パターン行列の行数の整数倍である周波数領域サブキャリア群を基本単位とし、非直交多元接続基本伝送ユニットに対応するパターンベクトルリソースは、非直交多元接続パターン行列のうちの1列を基本単位とし、非直交多元接続基本伝送ユニットに対応するパイロットリソースは、1組の直交パイロット信号集合のうちの1つを基本単位とする。
【0029】
選択可能に、前記第2確定モジュールは、具体的に、前記ネットワーク側機器から通知された対応する非直交多元接続基本伝送ユニットを受信すること、または、それぞれ値の異なる各端末の端末情報に基づいて、割り当てられた非直交多元接続基本伝送ユニットを確定することに用いられる。
【0030】
選択可能に、前記送信モジュールは、さらに、マルチユーザのパイロット信号衝突の存在が前記ネットワーク側機器からダウンリンクシグナリングによって通知されると、データ送信の際にN(正の整数)個サブフレームの遅延後に、パイロット信号とデータの送信を対応する非直交多元接続基本伝送ユニットで行うことに用いられる。
【0031】
本開示の一部の実施例による基地局は、プロセッサと、前記プロセッサによる操作実行時に使用されるデータを記憶するためのメモリと、データを送受信するためのトランシーバとを含む。前記プロセッサは、前記メモリからプログラムを読み取って、端末に割り当てる非直交多元接続基本伝送ユニットであって、時間周波数領域リソース、パターンベクトルリソース、パイロットリソースに対応する前記非直交多元接続基本伝送ユニットを確定するプロセスと、端末に対応する非直交多元接続基本伝送ユニットで端末のパイロット信号を検出するプロセスと、前記パイロット信号を検出すると、前記パイロット信号の送信端末のデータ検出を非直交多元接続基本伝送ユニットによって行うプロセスとを実行する。
【0032】
本開示の一部の実施例による基地局は、プロセッサと、前記プロセッサによる操作実行時に使用されるデータを記憶するためのメモリと、データを送受信するためのトランシーバとを含む。前記プロセッサは、前記メモリからプログラムを読み取って、割り当てられた非直交多元接続基本伝送ユニットであって、時間周波数領域リソース、パターンベクトルリソース、パイロットリソースに対応する前記非直交多元接続基本伝送ユニットを確定するプロセスと、送信される必要のあるアップリンクデータがある場合、対応する非直交多元接続基本伝送ユニットで、パイロット信号とデータを同時にネットワーク側機器に送信するプロセスとを実行する。
【発明の効果】
【0033】
本開示の実施例のネットワーク側機器は、端末に割り当てる非直交多元接続基本伝送ユニットであって、時間周波数領域リソース、パターンベクトルリソース、パイロットリソースに対応する前記非直交多元接続基本伝送ユニットを確定し、端末に対応する非直交多元接続基本伝送ユニットで端末のパイロット信号を検出し、前記パイロット信号を検出すると、前記パイロット信号の送信端末のデータ検出を非直交多元接続基本伝送ユニットによって行う。本開示の実施例のネットワーク側機器は、端末に対応する非直交多元接続基本伝送ユニットで端末のパイロット信号を検出するので、端末に対するスケジューリングを行う必要なくデータ伝送を実現することができ、大量の端末がアクセスするシーンに対応することができ、制御シグナリングオーバヘッドを節約する。
【発明を実施するための形態】
【0035】
本開示の実施例のネットワーク側機器は、端末に割り当てる非直交多元接続基本伝送ユニットであって、時間周波数領域リソース、パターンベクトルリソース、パイロットリソースに対応する前記非直交多元接続基本伝送ユニットを確定し、端末に対応する非直交多元接続基本伝送ユニットで端末のパイロット信号を検出し、前記パイロット信号を検出すると、前記パイロット信号の送信端末のデータ検出を非直交多元接続基本伝送ユニットによって行う。本開示の実施例のネットワーク側機器は、端末に対応する非直交多元接続基本伝送ユニットで端末のパイロット信号を検出するので、端末に対するスケジューリングを行う必要なくデータ伝送を実現することができ、大量の端末がアクセスするシーンに対応することができ、制御シグナリングオーバヘッドを節約する。
【0036】
本開示の実施例は、通常の非直交多元接続技術、例えばパターン分割非直交多元接続PDMA(Pattern Division Multiple Access)に適用する。本開示の紹介に先立って、まずPDMAを簡単に紹介する。
【0037】
PDMA技術は、新型の非直交多元接続技術であり、マルチユーザチャネルの非対称性を利用し、マルチユーザの異なるダイバーシティのスパース行列と符号化変調のジョイント最適化を設計することによって、時間周波数領域、パワー領域、空間領域など多次元の非直交信号重畳伝送を実現し、より高いマルチユーザ多重化およびダイバーシティゲインを取得する。
【0038】
移動インターネットシーンと移動モノのインターネットシーンに好適に応用できるPDMA技術は、移動インターネットシーンにおいて、マルチユーザスケジューリングによってシステムのスペクトル効率とシステム容量を強化することができ、移動モノのインターネットシーンにおいて、スケジューリングなし方式でアクセスユーザ数とシステム容量を向上させることができる。
【0039】
本開示の実施例は、PDMA技術を用い、端末とPDMA基本伝送ユニットとの間にマッピング関係を確立することによって、端末に対するスケジューリングを行うことなくデータ伝送を実現することができる。
【0040】
以下、明細書の図面を参照しながら本開示の実施例をさらに詳細に記載する。
【0041】
図1に示すように、本開示の一部の実施例におけるデータ伝送システムは、ネットワーク側機器10と端末20を含む。ネットワーク側機器10は、端末に割り当てる非直交多元接続基本伝送ユニットであって、時間周波数領域リソース、パターンベクトルリソース、パイロットリソースに対応する前記非直交多元接続基本伝送ユニットを確定し、端末に対応する非直交多元接続基本伝送ユニットで端末のパイロット信号を検出し、前記パイロット信号を検出すると、前記パイロット信号の送信端末のデータ検出を非直交多元接続基本伝送ユニットによって行う。端末20は、割り当てられた非直交多元接続基本伝送ユニットを確定し、送信される必要のあるアップリンクデータがある場合、対応する非直交多元接続基本伝送ユニットで、パイロット信号とデータを同時にネットワーク側機器に送信する。
【0042】
ここで、端末は、送信される必要のあるアップリンクデータがない場合、対応する非直交多元接続基本伝送ユニットでのパイロット信号とデータの送信を行わない。
【0043】
選択可能に、前記ネットワーク側機器は、前記パイロット信号を検出すると、前記パイロット信号の送信端末のパイロットチャネル推定を非直交多元接続基本伝送ユニットによって行う。
【0044】
実施の際に、本開示の一部の実施例において、端末は、データを送信する前にデータを含まずアップリンクパイロットのみを含むアイドルパイロット信号を送信し、一定時間が経過してからアップリンクパイロットとデータの両方を含む信号を送信してもよく、データ伝送がなくても、所定時間長のアイドルアップリンクパイロット信号を持続的に送信してもよい。
【0045】
本開示の一部の実施例の1つの非直交多元接続基本伝送ユニットは、時間、周波数、パターンベクトル、パイロット信号などのリソースの4次元組み合わせである。上述の4種類のリソースの基本単位は、下記のように定義される。
1.時間領域リソースは、1つまたは複数のOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)シンボルを基本単位とする。
2.周波数領域リソースは、周波数領域サブキャリア群を基本単位とする。周波数領域サブキャリア群に含まれるサブキャリア数が非直交多元接続パターン行列の行数の整数倍である。
3.非直交多元接続パターンベクトルリソースは、非直交多元接続パターン行列のうちの1列を基本単位とする。
4.パイロットリソースは、1組の直交パイロット信号集合のうちの1つを基本単位とする(例えば、パイロット信号集合は、CDM方式を用い、CAZAC(Constant Amplitude Zero Auto Correlation)シーケンスの単独の循環シフト値に対応する。)。
【0046】
選択可能に、本開示の一部の実施例において、データ伝送の前に、ネットワーク側機器と端末でアップリンクのスケジューリングなしパラメータが予め定義される。
【0047】
アップリンクのスケジューリングなしパラメータは、システムの使用可能な全体周波数領域リソースを確定するためのシステムの帯域幅、スケジューリングありとスケジューリングなしのそれぞれの使用可能な時間周波数領域リソースを確定するためのスケジューリングなし/スケジューリングありの時間周波数領域リソース区分割合、端末によるアップ/ダウンリンクのスケジューリングなし伝送の際にデータの符号化変調方式であるアップリンクのスケジューリングなし伝送のデータフォーマット、アップリンクのスケジューリングなしの非直交多元接続基本伝送ユニット、端末から非直交多元接続基本伝送ユニットへのマッピングルールのうちの一部または全てを含むが、それらに限定されない。
【0048】
実施例において、端末は、従来のLTEにおけるランダムアクセスプロセスを援用してランダムアクセス要求をネットワーク側機器に送信してもよい。それに対応して、ネットワーク側機器と端末は、端末のアクセス成功後に、端末に割り当てる非直交多元接続基本伝送ユニットを確定する。
【0049】
実施例において、非直交多元接続基本伝送ユニットは、チャネル環境パラメータに基づいて確定される。
【0050】
ここで、チャネル環境パラメータは、端末のランダムアクセスプロセス中にレポートされるパスロス(PL)、位置、受信電力(RSRP)、信号対雑音比(SNR)などのうちの一部または全てを含むが、それらに限定されない。
【0051】
上述したチャネル環境パラメータのどれが用いられようとしても、本開示の一部の実施例で確立した端末と非直交多元接続基本伝送ユニットとのマッピング関係では、割り当てる基本伝送ユニットのパターンベクトルのダイバーシティに一定の規則があることが保証され、すなわち、チャネル環境が良好であるユーザにダイバーシティの高いパターンベクトルが割り当てられ、チャネル環境が悪いユーザにダイバーシティの低いパターンベクトルが割り当てられる。
【0052】
本開示の一部の実施例において、非直交多元接続基本伝送ユニットを確定する複数の方法を示しているが、以下それぞれ紹介する。
【0053】
方法1:ネットワーク側機器は、非直交多元接続パターン行列に基づいて非直交多元接続基本伝送ユニットを端末に割り当てる。
【0054】
具体的に、前記ネットワーク側機器は、端末とネットワーク側機器のチャネル環境パラメータに基づいて、非直交多元接続パターン行列で、異なるダイバーシティのパターンベクトルを有する非直交多元接続基本伝送ユニットを端末に割り当てる。チャネル環境パラメータのうちの距離というパラメータを例として説明し、ここで遠く離れた端末には、高いダイバーシティのパターンベクトルを有する非直交多元接続基本伝送ユニットが割り当てられる。上述の割当の根拠として、同一のPO(すなわちアップリンクの目標受信電力)を保証する条件で、ネットワーク側機器から離れた端末は、ネットワーク側機器に近い端末より、NLOS(Non−LOS)特徴が明らかである。すなわち、端末チャネルがネットワーク側機器から離れるほど、NLOS(Non−LOS)特徴が明らかになり、NLOS(Non−LOS)による当該端末の短距離スケールのディープフェーディング確率が比較的大きい。一方、端末がネットワーク側機器に近いほど、LOS(LOS)特徴が明らかになり、当該端末の短距離スケールのディープフェーディング確率が比較的小さい。
【0055】
実施の際に、ネットワーク側機器は、一定のルールに準じて、適切な非直交多元接続パターン行列を選択する。
【0056】
例えば、設定したシーンでの端末数とネットワーク側機器のプロセッサ処理力に応じて適切な非直交多元接続パターン行列を選択するか、ランダムに選択する。
【0057】
以下、設定したシーンでの端末数とネットワーク側機器のプロセッサ処理力に応じて適切な非直交多元接続パターン行列を選択する1つの例を挙げる。
【0058】
ネットワーク側機器のプロセッサ処理力として、OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)直交方式に対し最大で400%の過負荷率を充分にサポートできるとし、設定したシーンの端末のサービスに必要とされる過負荷率が200%〜300%にあるため、過負荷率300%の非直交多元接続パターン行列[4,12]を選択できる。具体的なパターン行列の定義は、出願番号201510162290.4における符号化行列とパターンマッピング符号化行列に対応する。
【0059】
ネットワーク側機器は、非直交多元接続パターン行列のダイバーシティが異なるという特徴、および端末とネットワーク側機器の距離遠近ルールに基づいて、異なるダイバーシティのパターンベクトルを有する非直交多元接続基本伝送ユニットを端末に割り当てる。ここで、遠く離れたユーザにダイバーシティの高いパターンベクトルを割り当て、近くのユーザにダイバーシティの低いパターンベクトルを割り当てる。
【0060】
具体的に、異なるダイバーシティを有する非直交多元接続パターンベクトルを異なる組に分け、同一ダイバーシティを有する非直交多元接続パターンベクトルを同一組に分け、グループ分け後のパターンベクトルを、確定済みの時間周波数領域リソースとパイロットリソースとともに非直交多元接続基本伝送ユニットにマッピングし、割り当てる非直交多元接続基本伝送ユニットを端末に通知する。
【0061】
ここで、ダイバーシティに基づくグループ分けは、主に、同一基地局に管理される端末の分布が異なりかつ端末から基地局までのアップリンクチャネル条件も異なることを考慮したからである。したがって、チャネル条件がほぼ同一である端末は、同一ダイバーシティのパターンベクトルグループ内に分けられる。
【0062】
方法1の場合、ネットワーク側機器は、端末に割り当てる非直交多元接続基本伝送ユニットを確定した後に、端末と非直交多元接続基本伝送ユニットとのマッピング関係を端末に通知する。それに対応して、端末は、ネットワーク側機器からの通知に基づいて、割り当てられた非直交多元接続基本伝送ユニットを確定する。
【0063】
方法2:前記ネットワーク側機器は、端末情報に基づいて、端末に割り当てる非直交多元接続基本伝送ユニットを確定し、ここで、各端末の端末情報の値が異なる。
【0064】
端末がネットワーク側機器にアクセスする場合、ネットワーク側機器は、明示的なリソースを端末に割り当てない。端末は、自身固有のユーザ特徴(例えば物理ID)に基づいて、一定のルールに準じて、対応する非直交多元接続基本伝送ユニットにマッピングする。しかも、1つの端末は、1つの非直交多元接続基本伝送ユニットのみに対応する。
【0065】
例えば、端末の物理IDと非直交多元接続基本伝送ユニットの数のモジュロ(mod)を算出する。非直交多元接続基本伝送ユニットの番号=端末の物理ID mod 非直交多元接続基本伝送ユニットの総数によって、非直交多元接続基本伝送ユニットの番号が分かっていれば、対応する非直交多元接続基本伝送ユニットを正しく位置決めることができる。
【0066】
もちろん、実施の際に、ネットワーク側機器において、端末情報に基づいて、端末に割り当てる非直交多元接続基本伝送ユニットを確定した後に端末に通知してもよく、端末による確定を必要としない。
【0067】
方法3:前記ネットワーク側機器は、ベアラーユーザ数の最も少ない非直交多元接続基本伝送ユニットを優先的に端末に割り当てる。
【0068】
具体的に、ネットワーク側機器は、割当可能な非直交多元接続基本伝送ユニットにベアラーされる端末数をエルゴード的に統計し、端末をベアラーユーザ数の最も少ない基本伝送ユニットに優先的にマッピングする。
【0069】
方法3の場合、ネットワーク側機器は、端末に割り当てる非直交多元接続基本伝送ユニットを確定した後に、端末と非直交多元接続基本伝送ユニットとのマッピング関係を端末に通知する。それに対応して、端末は、ネットワーク側機器からの通知に基づいて、割り当てられた非直交多元接続基本伝送ユニットを確定する。
【0070】
実施の際に、端末は、対応する非直交多元接続基本伝送ユニットで、パイロット信号とデータを同時にネットワーク側機器に送信する。それに対応して、ネットワーク側機器は、非直交多元接続基本伝送ユニット毎に端末のパイロット信号をリアルタイムにモニタリングし、端末からのデータ送信有無を判断し、データ送信のある端末のデータ検出を行う。
【0071】
ここでいう同時の時間精度は、非直交多元接続基本リソース単位PRBペアの時間粒度であり、すなわちサブフレームである。すなわち、1つのサブフレームでパイロット信号とデータをネットワーク側機器に送信する。
【0072】
選択可能に、ネットワーク側機器は、データ検出を行う際に、他端末とパイロット信号衝突が発生する端末があるかを判断してもよい。
【0073】
具体的に、前記ネットワーク側機器は、端末からアップリンクデータの受信時間間隔が閾値より大きくなるかを判断し、そうである場合、前記端末と他端末のパイロット信号衝突が存在すると確定するが、そうでなければ、前記端末と他端末のパイロット信号衝突が存在しないと確定する。
【0074】
実施の際に、ネットワーク側機器は、前記端末と他端末のパイロット信号衝突が存在すると確定すると、多種類の処理方式を有する。以下、いくつかの方式を列挙する。
【0075】
方式1:新規の非直交多元接続基本伝送ユニットを端末に割り当てる。
具体的に、ネットワーク側機器は、他端末とのパイロット信号衝突が発生する端末の存在を確定すると、予め保留したスケジューリング用時間周波数領域リソースで伝送するように前記端末をスケジューリングし、新規の非直交多元接続基本伝送ユニットへのマッピングをダウンリンクシグナリングによって当該端末に通知する。それに対応して、端末は、新規の非直交多元接続基本伝送ユニットによって、パイロット信号とデータを同時にネットワーク側機器に送信する。
【0076】
方式2:遅延送信
具体的に、ネットワーク側機器は、他端末とのパイロット信号衝突が発生する端末の存在を確定すると、マルチユーザのパイロット信号衝突の存在をダウンリンクシグナリングによって前記端末に通知する。それに対応して、端末は、ネットワーク側機器からマルチユーザのパイロット信号衝突の存在がダウンリンクシグナリングによって通知された後に、データ送信の際にN(正の整数)個サブフレームの遅延後にパイロット信号とデータの送信を対応する非直交多元接続基本伝送ユニットで行う。
【0077】
実施の際に、Nの値は、プロトコルで設定されてもよく、ネットワーク側機器と端末の取り決めによって決められてもよく、ネットワークのハイレイヤによって決められてもよい。
【0078】
ここで、本開示の一部の実施例におけるネットワーク側機器は、基地局(例えばマクロ基地局、家庭基地局など)であってもよく、RN(中継)機器であってもよく、その他のネットワーク側機器であってもよい。
【0079】
図4に示すように、本開示の一部の実施例による第1種類のネットワーク側機器は、端末と、時間周波数領域リソース、パターンベクトルリソース、パイロットリソースに対応する非直交多元接続基本伝送ユニットとのマッピング関係を確定するための第1確定モジュール400と、端末に対応する非直交多元接続基本伝送ユニットで端末のパイロット信号を検出するための検出モジュール401と、前記パイロット信号を検出すると、前記パイロット信号の送信端末のデータ検出を非直交多元接続基本伝送ユニットによって行うための処理モジュール402とを含む。
【0080】
選択可能に、非直交多元接続基本伝送ユニットに対応する時間領域リソースは、1つまたは複数のOFDMシンボルを基本単位とし、非直交多元接続基本伝送ユニットに対応する周波数領域リソースは、含まれるサブキャリア数が非直交多元接続パターン行列の行数の整数倍である周波数領域サブキャリア群を基本単位とし、非直交多元接続基本伝送ユニットに対応するパターンベクトルリソースは、非直交多元接続パターン行列のうちの1列を基本単位とし、非直交多元接続基本伝送ユニットに対応するパイロットリソースは、1組の直交パイロット信号集合のうちの1つを基本単位とする。
【0081】
選択可能に、端末と非直交多元接続基本伝送ユニットとのマッピング関係では、ネットワーク側機器から離れた端末は、ネットワーク側機器に近い端末より、NLOS特徴が明らかである。
【0082】
選択可能に、前記第1確定モジュール400は、具体的に、非直交多元接続パターン行列に基づいて非直交多元接続基本伝送ユニットを端末に割り当てること、または、それぞれ値の異なる各端末の端末情報に基づいて、端末に割り当てる非直交多元接続基本伝送ユニットを確定すること、または、ベアラーユーザ数の最も少ない非直交多元接続基本伝送ユニットを優先的に端末に割り当てることに用いられる。
【0083】
選択可能に、前記第1確定モジュール400は、具体的に、端末とネットワーク側機器との距離に応じて、非直交多元接続パターン行列で、異なるダイバーシティのパターンベクトルを有する非直交多元接続基本伝送ユニットを端末に割り当てることに用いられ、ここで、遠く離れた端末に対し、高いダイバーシティのパターンベクトルを有する非直交多元接続基本伝送ユニットを割り当てる。
【0084】
選択可能に、前記第1確定モジュール400は、さらに、端末に対応する非直交多元接続基本伝送ユニットを前記端末に通知することに用いられる。
【0085】
選択可能に、前記処理モジュール402は、さらに、他端末とのパイロット信号衝突が発生する端末の存在を確定すると、予め保留したスケジューリング用時間周波数領域リソースで伝送するように前記端末をスケジューリングし、新規の非直交多元接続基本伝送ユニットへのマッピングをダウンリンクシグナリングによって当該端末に通知すること、または、他端末とのパイロット信号衝突が発生する端末の存在を確定すると、前記端末がデータ送信の際にN(正の整数)個サブフレームの遅延後にパイロット信号とデータの送信を対応する非直交多元接続基本伝送ユニットで行うように、マルチユーザのパイロット信号衝突の存在をダウンリンクシグナリングによって前記端末に通知することに用いられる。
【0086】
選択可能に、前記処理モジュール402は、さらに、端末からアップリンクデータの受信時間間隔が閾値より大きくなるかによって、パイロット信号衝突が発生する端末の有無を判断することに用いられ、そうである場合、前記端末と他端末のパイロット信号衝突が存在すると確定するが、そうでなければ、前記端末と他端末のパイロット信号衝突が存在しないと確定する。
【0087】
選択可能に、前記処理モジュール402は、さらに、前記パイロット信号を受信した後に、前記パイロット信号の送信端末のパイロットチャネル推定を、非直交多元接続基本伝送ユニットによって行うことに用いられる。
【0088】
図5に示すように、本開示の一部の実施例による第1種類の端末は、割り当てられた非直交多元接続基本伝送ユニットであって、時間周波数領域リソース、パターンベクトルリソース、パイロットリソースに対応する前記非直交多元接続基本伝送ユニットを確定するための第2確定モジュール500と、送信される必要のあるアップリンクデータがある場合、対応する非直交多元接続基本伝送ユニットで、パイロット信号とデータを同時にネットワーク側機器に送信するための送信モジュール501とを含む。
【0089】
ここで、送信モジュール501は、送信される必要のあるアップリンクデータがない場合、対応する非直交多元接続基本伝送ユニットで、パイロット信号とデータの送信を行わない。
【0090】
選択可能に、非直交多元接続基本伝送ユニットに対応する時間領域リソースは、1つまたは複数のOFDMシンボルを基本単位とし、非直交多元接続基本伝送ユニットに対応する周波数領域リソースは、含まれるサブキャリア数が非直交多元接続パターン行列の行数の整数倍である周波数領域サブキャリア群を基本単位とし、非直交多元接続基本伝送ユニットに対応するパターンベクトルリソースは、非直交多元接続パターン行列のうちの1列を基本単位とし、非直交多元接続基本伝送ユニットに対応するパイロットリソースは、1組の直交パイロット信号集合のうちの1つを基本単位とする。
【0091】
選択可能に、端末と非直交多元接続基本伝送ユニットとのマッピング関係では、ネットワーク側機器から離れた端末は、ネットワーク側機器に近い端末より、NLOS特徴が明らかである。
【0092】
選択可能に、前記第2確定モジュール500は、具体的に、前記ネットワーク側機器から通知される対応する非直交多元接続基本伝送ユニットを受信すること、または、それぞれ値の異なる各端末の端末情報に基づいて、割り当てられる非直交多元接続基本伝送ユニットを確定することに用いられる。
【0093】
選択可能に、前記送信モジュール501は、さらに、マルチユーザのパイロット信号衝突の存在が前記ネットワーク側機器からダウンリンクシグナリングによって通知されると、データ送信の際にN(正の整数)個サブフレームの遅延後に、パイロット信号とデータの送信を対応する非直交多元接続基本伝送ユニットで行うことに用いられる。
【0094】
図6に示すように、本開示の一部の実施例による第2種類のネットワーク側機器は、プロセッサ601と、プロセッサ601による制御でデータを送受信するためのトランシーバ602とを含む。前記プロセッサ601は、メモリ604からプログラムを読み取って、端末と、時間周波数領域リソース、パターンベクトルリソース、パイロットリソースに対応する非直交多元接続基本伝送ユニットとのマッピング関係を確定するプロセスと、端末に対応する非直交多元接続基本伝送ユニットで端末のパイロット信号を検出するプロセスと、前記パイロット信号を検出すると、前記パイロット信号の送信端末のデータ検出をトランシーバ602を介して非直交多元接続基本伝送ユニットによって行うプロセスとを実行する。
【0095】
選択可能に、非直交多元接続基本伝送ユニットに対応する時間領域リソースは、1つまたは複数のOFDMシンボルを基本単位とし、非直交多元接続基本伝送ユニットに対応する周波数領域リソースは、含まれるサブキャリア数が非直交多元接続パターン行列の行数の整数倍である周波数領域サブキャリア群を基本単位とし、非直交多元接続基本伝送ユニットに対応するパターンベクトルリソースは、非直交多元接続パターン行列のうちの1列を基本単位とし、非直交多元接続基本伝送ユニットに対応するパイロットリソースは、1組の直交パイロット信号集合のうちの1つを基本単位とする。
【0096】
選択可能に、端末と非直交多元接続基本伝送ユニットとのマッピング関係では、ネットワーク側機器から離れた端末は、ネットワーク側機器に近い端末より、NLOS特徴が明らかである。
【0097】
選択可能に、プロセッサ601は、具体的に、非直交多元接続パターン行列に基づいて非直交多元接続基本伝送ユニットを端末に割り当てること、または、それぞれ値の異なる各端末の端末情報に基づいて、端末に割り当てる非直交多元接続基本伝送ユニットを確定すること、または、ベアラーユーザ数の最も少ない非直交多元接続基本伝送ユニットを優先的に端末に割り当てることに用いられる。
【0098】
選択可能に、プロセッサ601は、具体的に、端末とネットワーク側機器との距離に応じて、非直交多元接続パターン行列で、異なるダイバーシティのパターンベクトルを有する非直交多元接続基本伝送ユニットを端末に割り当てることに用いられ、ここで、遠く離れた端末に対し、高いダイバーシティのパターンベクトルを有する非直交多元接続基本伝送ユニットを割り当てる。
【0099】
選択可能に、プロセッサ601は、さらに、端末に対応する非直交多元接続基本伝送ユニットを前記端末に通知することに用いられる。
【0100】
選択可能に、プロセッサ601は、さらに、他端末とのパイロット信号衝突が発生する端末の存在を確定すると、予め保留したスケジューリング用時間周波数領域リソースで伝送するように前記端末をスケジューリングし、新規の非直交多元接続基本伝送ユニットへのマッピングをダウンリンクシグナリングによって当該端末に通知すること、または、他端末とのパイロット信号衝突が発生する端末の存在を確定すると、前記端末がデータ送信の際にN(正の整数)個サブフレームの遅延後にパイロット信号とデータの送信を対応する非直交多元接続基本伝送ユニットで行うように、マルチユーザのパイロット信号衝突の存在をダウンリンクシグナリングによって前記端末に通知することに用いられる。
【0101】
選択可能に、プロセッサ601は、さらに、端末からアップリンクデータの受信時間間隔が閾値より大きくなるかによって、パイロット信号衝突が発生する端末の有無を判断することに用いられ、そうである場合、前記端末と他端末のパイロット信号衝突が存在すると確定するが、そうでなければ、前記端末と他端末のパイロット信号衝突が存在しないと確定する。
【0102】
選択可能に、プロセッサ601は、さらに、前記パイロット信号を受信した後に、前記パイロット信号の送信端末のパイロットチャネル推定を、非直交多元接続基本伝送ユニットによって行うことに用いられる。
【0103】
図6において、バスアーキテクチャ(バス600で示す)は、任意数の相互接続されるバスとブリッジを含み、バス600は、プロセッサ601をはじめとする1つまたは複数のプロセッサとメモリ604をはじめとするメモリの各種類の回路を接続する。バス600は、周辺イクイップメント、レギュレーター、電力管理回路などの各種類のほかの回路を接続してもよい。これらは、いずれも本分野の公知事項であり、本文においてさらなる記載をしない。バスインタフェース603は、バス600とトランシーバ602との間でインタフェースを提供する。トランシーバ602は、1つまたは複数の部品であり、例えば複数の送信機と受信機であり、伝送媒体でほかの各種類の装置と通信するユニットとして提供される。プロセッサ601の処理を経たデータは、アンテナ605を介して無線媒体で伝送される。さらに、アンテナ605は、データを受信してプロセッサ601に伝送する。
【0104】
プロセッサ601は、バス600と通常の処理を管理し、さらに計時、周辺インタフェース、電圧調整、電源管理および他の制御機能を含む各種類の機能を提供する。メモリ604は、プロセッサ601による操作実行に使用されるデータの記憶に用いられる。
【0105】
選択可能に、プロセッサ601は、CPU(中央演算処理装置)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field−Programmable Gate Array)、またはCPLD(Complex Programmable Logic Device)である。
【0106】
図7に示すように、本開示の一部の実施例による第2種類の端末は、プロセッサ701と、プロセッサ701による制御でデータを送受信するためのトランシーバ702とを含む。プロセッサは、メモリ704からプログラムを読み取って、割り当てられた非直交多元接続基本伝送ユニットであって、時間周波数領域リソース、パターンベクトルリソース、パイロットリソースに対応する前記非直交多元接続基本伝送ユニットを確定するプロセスと、送信される必要のあるアップリンクデータがある場合、対応する非直交多元接続基本伝送ユニットで、トランシーバ702を介してパイロット信号とデータを同時にネットワーク側機器に送信するプロセスとを実行する。
【0107】
ここで、プロセッサ701は、送信される必要のあるアップリンクデータがない場合、対応する非直交多元接続基本伝送ユニットで、パイロット信号とデータの送信を行わない。
【0108】
選択可能に、非直交多元接続基本伝送ユニットに対応する時間領域リソースは、1つまたは複数のOFDMシンボルを基本単位とし、非直交多元接続基本伝送ユニットに対応する周波数領域リソースは、含まれるサブキャリア数が非直交多元接続パターン行列の行数の整数倍である周波数領域サブキャリア群を基本単位とし、非直交多元接続基本伝送ユニットに対応するパターンベクトルリソースは、非直交多元接続パターン行列のうちの1列を基本単位とし、非直交多元接続基本伝送ユニットに対応するパイロットリソースは、1組の直交パイロット信号集合のうちの1つを基本単位とする。
【0109】
選択可能に、端末と非直交多元接続基本伝送ユニットとのマッピング関係では、ネットワーク側機器から離れた端末は、ネットワーク側機器に近い端末より、NLOS特徴が明らかである。
【0110】
選択可能に、プロセッサ701は、具体的に、前記ネットワーク側機器から通知された対応する非直交多元接続基本伝送ユニットを受信すること、または、それぞれ値の異なる各端末の端末情報に基づいて、割り当てられた非直交多元接続基本伝送ユニットを確定することに用いられる。
【0111】
選択可能に、プロセッサ701は、さらに、マルチユーザのパイロット信号衝突の存在が前記ネットワーク側機器からダウンリンクシグナリングによって通知されると、データ送信の際にN(正の整数)個サブフレームの遅延後に、パイロット信号とデータの送信を対応する非直交多元接続基本伝送ユニットで行うことに用いられる。
【0112】
図7において、バスアーキテクチャ(バス700で示す)は、任意数の相互接続されるバスとブリッジを含み、プロセッサ701をはじめとする1つまたは複数のプロセッサとメモリ704をはじめとするメモリの各種類の回路を接続する。バス700は、周辺イクイップメント、レギュレーター、電力管理回路などの各種類のほかの回路を接続してもよい。これらは、いずれも本分野の公知事項であり、本文においてさらなる記載をしない。バスインタフェース703は、バス700とトランシーバ702との間でインタフェースを提供する。トランシーバ702は、1つまたは複数の部品であり、例えば複数の送信機と受信機であり、伝送媒体でほかの各種類の装置と通信するユニットとして提供される。例えば、トランシーバ702は、他の機器から外部データを受信する。トランシーバ702は、プロセッサ701の処理を経たデータを他の機器に送信することに用いられる。計算システムの性質によっては、ユーザインタフェース705として、例えばキーパッド、ディスプレイ、スピーカ、マイクロフォン、ジョイスティックなどが提供される。
【0113】
プロセッサ701は、バス700と通常の処理を管理し、前述のように汎用OSを実行する。メモリ704は、プロセッサ701による操作実行に使用されるデータの記憶に用いられる。
【0114】
選択可能に、プロセッサ701は、CPU、ASIC、FPGAまたはCPLDである。
【0115】
同一の開示思想に基づき、本開示の一部の実施例は、データ伝送方法をさらに提供する。当該方法に対応する機器が本開示の一部の実施例によるデータ伝送システムのネットワーク側機器であり、しかも当該方法により問題を解決する原理が当該機器と類似するため、当該方法の実施例は、機器の実施例を参照されたく、繰り返して記載しない。
【0116】
図8に示す本開示の一部の実施例による第1種類のデータ伝送方法は、ネットワーク側機器が、端末と、時間周波数領域リソース、パターンベクトルリソース、パイロットリソースに対応する非直交多元接続基本伝送ユニットとのマッピング関係を確定するステップ800と、前記ネットワーク側機器が、端末に対応する非直交多元接続基本伝送ユニットで端末のパイロット信号を検出するステップ801と、前記ネットワーク側機器が、前記パイロット信号を検出すると、前記パイロット信号の送信端末のデータ検出を非直交多元接続基本伝送ユニットによって行うステップ802とを含む。
【0117】
選択可能に、前記ネットワーク側機器は、前記パイロット信号を検出すると、前記パイロット信号の送信端末のパイロットチャネル推定を非直交多元接続基本伝送ユニットによって行う。
【0118】
選択可能に、非直交多元接続基本伝送ユニットに対応する時間領域リソースは、1つまたは複数のOFDMシンボルを基本単位とし、非直交多元接続基本伝送ユニットに対応する周波数領域リソースは、含まれるサブキャリア数が非直交多元接続パターン行列の行数の整数倍である周波数領域サブキャリア群を基本単位とし、非直交多元接続基本伝送ユニットに対応するパターンベクトルリソースは、非直交多元接続パターン行列のうちの1列を基本単位とし、非直交多元接続基本伝送ユニットに対応するパイロットリソースは、1組の直交パイロット信号集合のうちの1つを基本単位とする。
【0119】
選択可能に、端末と非直交多元接続基本伝送ユニットとのマッピング関係では、ネットワーク側機器から離れた端末は、ネットワーク側機器に近い端末より、NLOS(Non−LOS)特徴が明らかである。
【0120】
選択可能に、前記ネットワーク側機器が、端末に割り当てる非直交多元接続基本伝送ユニットを確定することは、非直交多元接続パターン行列に基づいて非直交多元接続基本伝送ユニットを端末に割り当てること、または、それぞれ値の異なる各端末の端末情報に基づいて、端末に割り当てる非直交多元接続基本伝送ユニットを確定すること、または、ベアラーユーザ数の最も少ない非直交多元接続基本伝送ユニットを優先的に端末に割り当てることを含む。
【0121】
選択可能に、前記ネットワーク側機器が、非直交多元接続パターン行列に基づいて非直交多元接続基本伝送ユニットを端末に割り当てることは、端末とネットワーク側機器との距離に応じて、非直交多元接続パターン行列で、異なるダイバーシティのパターンベクトルを有する非直交多元接続基本伝送ユニットを端末に割り当てることを含み、ここで、遠く離れた端末に対し、高いダイバーシティのパターンベクトルを有する非直交多元接続基本伝送ユニットを割り当てる。
【0122】
選択可能に、前記ネットワーク側機器は、非直交多元接続パターン行列に基づいて非直交多元接続基本伝送ユニットを端末に割り当てた後に、さらに、端末に対応する非直交多元接続基本伝送ユニットを前記端末に通知する。
選択可能に、前記ネットワーク側機器は、前記パイロット信号を検出し、前記パイロット信号の送信端末のデータ検出を行った後に、さらに、他端末とのパイロット信号衝突が発生する端末の存在を確定すると、予め保留したスケジューリング用時間周波数領域リソースで伝送するように前記端末をスケジューリングし、新規の非直交多元接続基本伝送ユニットへのマッピングをダウンリンクシグナリングによって当該端末に通知し、または、他端末とのパイロット信号衝突が発生する端末の存在を確定すると、前記端末がデータ送信の際にN(正の整数)個サブフレームの遅延後にパイロット信号とデータの送信を対応する非直交多元接続基本伝送ユニットで行うように、マルチユーザのパイロット信号衝突の存在をダウンリンクシグナリングによって前記端末に通知する。
【0123】
選択可能に、前記ネットワーク側機器は、端末からアップリンクデータの受信時間間隔が閾値より大きくなるかによって、パイロット信号衝突が発生する端末の有無を判断し、そうである場合、前記端末と他端末のパイロット信号衝突が存在すると確定するが、そうでなければ、前記端末と他端末のパイロット信号衝突が存在しないと確定する。
【0124】
同一の開示思想に基づき、本開示の一部の実施例は、データ伝送方法をさらに提供する。当該方法に対応する機器が本開示の一部の実施例によるデータ伝送システムの端末であり、しかも当該方法により問題を解決する原理が当該機器と類似するため、当該方法の実施例は、機器の実施例を参照されたく、繰り返して記載しない。
【0125】
図9に示す本開示の一部の実施例による第2種類のデータ伝送方法は、端末が、割り当てられた非直交多元接続基本伝送ユニットであって、時間周波数領域リソース、パターンベクトルリソース、パイロットリソースに対応する前記非直交多元接続基本伝送ユニットを確定するステップ900と、前記端末が、送信される必要のあるアップリンクデータがある場合、対応する非直交多元接続基本伝送ユニットで、パイロット信号とデータを同時にネットワーク側機器に送信するステップ901とを含む。
【0126】
ここで、前記端末は、送信される必要のあるアップリンクデータがない場合、対応する非直交多元接続基本伝送ユニットで、パイロット信号とデータの送信を行わない。
【0127】
実施の際に、本開示の一部の実施例において、端末は、データを送信する前にデータを含まずアップリンクパイロットのみを含むアイドルパイロット信号を送信し、一定時間が経過してからアップリンクパイロットとデータの両方を含む信号を送信してもよく、データ伝送がなくても、所定時間長のアイドルアップリンクパイロット信号を持続的に送信してもよい。
【0128】
選択可能に、非直交多元接続基本伝送ユニットに対応する時間領域リソースは、1つまたは複数のOFDMシンボルを基本単位とし、非直交多元接続基本伝送ユニットに対応する周波数領域リソースは、含まれるサブキャリア数が非直交多元接続パターン行列の行数の整数倍である周波数領域サブキャリア群を基本単位とし、非直交多元接続基本伝送ユニットに対応するパターンベクトルリソースは、非直交多元接続パターン行列のうちの1列を基本単位とし、非直交多元接続基本伝送ユニットに対応するパイロットリソースは、1組の直交パイロット信号集合のうちの1つを基本単位とする。
【0129】
選択可能に、端末と非直交多元接続基本伝送ユニットとのマッピング関係では、ネットワーク側機器から離れた端末は、ネットワーク側機器に近い端末より、NLOS(Non−LOS)特徴が明らかである。
【0130】
選択可能に、前記端末が、割り当てられる非直交多元接続基本伝送ユニットを確定することは、前記ネットワーク側機器から通知される対応する非直交多元接続基本伝送ユニットを受信すること、または、それぞれ値の異なる各端末の端末情報に基づいて、割り当てられる非直交多元接続基本伝送ユニットを確定することを含む。
【0131】
選択可能に、前記端末は、対応する非直交多元接続基本伝送ユニットで、パイロット信号とデータを同時にネットワーク側機器に送信した後に、さらに、マルチユーザのパイロット信号衝突の存在が前記ネットワーク側機器からダウンリンクシグナリングによって通知されると、データ送信の際にN(正の整数)個サブフレームの遅延後に、パイロット信号とデータの送信を対応する非直交多元接続基本伝送ユニットで行う。
【0132】
以下、非直交多元接続技術のPDMAを例として、本開示の方法を説明する。
【0133】
本開示の一部の実施例に基づいて、端末からPDMA基本伝送ユニットへのマッピングルールは、上述の方法1を採用し、すなわち、端末のランダムアクセスプロセス中にレポートされるパスロス(PL)を用いて当該端末とPDMA基本伝送ユニットとの一対一のマッピング関係を確立する。衝突処理については、上述の衝突処理方法2を採用する。
【0134】
ステップ1において、基地局と端末で予めアップリンクのスケジューリングなしパラメータが定義される。
【0135】
アップリンクのスケジューリングなしパラメータは、下記の一部または全てを含むが、それらに限定されない。
1) システムの帯域幅:20MHz
2) スケジューリングなし/スケジューリングありの時間周波数領域リソース区分割合:ratio=0.8:0.2
3) アップリンクのスケジューリングなし伝送のデータフォーマット:情報元ビット長30Byte、符号化変調方式はQPSK、1/2
4) アップリンクのスケジューリングなしのPDMA基本伝送ユニット:PDMA[3,7]パターン行列採用
本開示の一部の実施例におけるアップリンクのスケジューリングなしのPDMA基本伝送ユニットは、
図2に示されている。
図2には、同一時間周波数領域リソースグループ内の28個のPDMA基本伝送ユニット候補が示されているが、0〜6までは、同一のパイロットリソース、異なるPDMAパターンベクトルに対応し、7〜13までは、同様に同一のパイロットリソース、異なるパターンベクトルに対応し、0、7、14、21は、同一のPDMAパターンベクトル、異なるパイロットリソースに対応し、1、8、15、22も同一のPDMAパターンベクトル、異なるパイロットリソースに対応し、これをもって類推する。
PDMA[3,7]パターン行列の行数が3であり、各行のデータは、連続する時間周波数領域ユニットにマッピングされてもよく、それぞれ連続しない時間周波数領域ユニットにマッピングされてもよい。式(1)のように、各時間周波数領域リソースグループに3つの連続する時間周波数領域リソースを含み、PDMAパターンベクトルの数が7であり、各PDMAパターンベクトルに4つの異なるパイロット信号が対応する。
【数1】
当該パターン行列に3種類の異なるダイバーシティのパターンベクトルを有し、ダイバーシティが3、2、1であるパターンベクトルは、それぞれ1列目、2〜4列目、5〜7列目に対応する。したがって、パターン行列を3つのパターンベクトルグループに分けることができ、各パターンベクトルグループ内のパターンベクトルの数は、それぞれ
【数2】
である。
5)端末からPDMA基本伝送ユニットへのマッピングルール:伝送方法1(すなわち端末が基地局にアクセスする際に、基地局から、端末に対し対応するPDMA基本伝送ユニットを割り当てる)。
【0136】
ステップ2において、端末は、従来のLTEにおけるランダムアクセスプロセスを援用して基地局にランダムアクセス要求を送信し、基地局へのアクセスに成功する。
【0137】
ステップ3において、基地局は、端末のランダムアクセスプロセス中にレポートされるパスロス(PL)をチャネル環境パラメータとし、当該端末とPDMA基本伝送ユニットとの一対一のマッピング関係を確立し、当該マッピング関係を当該端末に通知する。
【0138】
図3に示すように、7個のユーザのPL値は、大きいほうから、順にユーザ1>ユーザ2/3/4>ユーザ5/6/7である。PLの大きいユーザをダイバーシティの高いパターンベクトルグループに割り当て、PLの小さいユーザをダイバーシティの低いパターンベクトルグループに割り当てる。すると、ユーザ1は、PDMA[3,7]行列のダイバーシティが3である列を占用し、ユーザ2/3/4は、ダイバーシティが2である列を占用し、ユーザ5/6/7は、ダイバーシティが1である列を占用する。
【0139】
ステップ4において、端末は、基地局から送信した当該端末とPDMA基本伝送ユニットとのマッピング関係を取得し、データサービスの送信時に、割り当てられたPDMA基本伝送ユニットでデータとパイロット信号を同時に送信する。ここで、データは、アップリンクのスケジューリングなし伝送のデータフォーマットを厳守する必要がある。
【0140】
ステップ5において、基地局は、PDMA基本伝送ユニット毎に、全ての端末候補のパイロット信号をリアルタイムにモニタリングし、端末候補にデータ送信があるかを判断し、データ伝送のある端末のデータ検出を行う。
【0141】
ステップ6において、基地局は、マルチ端末ユーザのパイロット信号衝突が存在するかを判断し、マルチ端末ユーザのパイロット信号衝突が存在すると、衝突方法2で処理する。すなわち、基地局は、マルチ端末のパイロット信号衝突の存在を当該端末に対しダウンリンクシグナリングで通知し、端末は、ランダムに1つのN値を生成し、データ送信のたびに、N個サブフレーム(すなわち退避時間)の遅延後に、当該PDMA基本伝送ユニットでパイロット信号とデータの送信を行う。
【0142】
本開示の一部の実施例に基づいて、端末からPDMA基本伝送ユニットへのマッピングルールは、上述の方法2を採用し、衝突処理については、上述の衝突処理方法1を採用する。
【0143】
ステップ1において、基地局と端末で予めアップリンクのスケジューリングなしパラメータが定義される。
【0144】
アップリンクのスケジューリングなしパラメータは、下記の一部または全てを含むが、それらに限定されない。
1) システムの帯域幅:20MHz
2) スケジューリングなし/スケジューリングありの時間周波数領域リソース区分割合:ratio=0.8:0.2
3) アップリンクのスケジューリングなし伝送のデータフォーマット:情報元ビット長30Byte、符号化変調方式QPSK、1/2。
4) アップリンクのスケジューリングなしのPDMA基本伝送ユニット:PDMA[3,7]パターン行列採用
本開示の一部の実施例におけるアップリンクのスケジューリングなしのPDMA基本伝送ユニットは、
図2に示されている。
図2には、同一時間周波数領域リソースグループ内の28個のPDMA基本伝送ユニット候補が示されているが、0〜6までは、同一のパイロットリソース、異なるPDMAパターンベクトルに対応し、7〜13までは、同様に同一のパイロットリソース、異なるパターンベクトルに対応し、0、7、14、21は、同一のPDMAパターンベクトル、異なるパイロットリソースに対応し、1、8、15、22も同一のPDMAパターンベクトル、異なるパイロットリソースに対応し、これをもって類推する。
PDMA[3,7]パターン行列の行数が3であり、各行のデータは、連続する時間周波数領域ユニットにマッピングされてもよく、それぞれ連続しない時間周波数領域ユニットにマッピングされてもよい。式(1)のように、各時間周波数領域リソースグループに3つの連続する時間周波数領域リソースを含み、PDMAパターンベクトルの数が7であり、各PDMAパターンベクトルに4つの異なるパイロット信号が対応する。
当該パターン行列に3種類の異なるダイバーシティのパターンベクトルを有し、ダイバーシティが3、2、1であるパターンベクトルは、それぞれ1列目、2〜4列目、5〜7列目に対応する。したがって、パターン行列を3つのパターンベクトルグループに分けることができ、各パターンベクトルグループ内のパターンベクトルの数は、それぞれ
【数3】
である。
5)端末からPDMA基本伝送ユニットへのマッピングルール:伝送方法2(すなわち端末は、自身固有のユーザ特徴である物理IDに基づいて、一定のルールに従って、対応する非直交多元接続基本伝送ユニットにマッピングする)。
【0145】
ステップ2において、端末は、従来のLTEにおけるランダムアクセスプロセスを援用して基地局にランダムアクセス要求を送信し、基地局へのアクセスに成功する。
【0146】
ステップ3において、基地局は、端末のアクセス時に、明示的なPDMA基本伝送ユニットを端末に割り当てない。
【0147】
端末は、自身固有のユーザ特徴(例えば物理ID)に基づいて、一定のルールに従って、対応するPDMA基本伝送ユニットブロックにマッピングする。ここで、具体的に下記のモジュロ演算式が採用される。
PDMA基本伝送ユニット番号=端末の物理ID mod PDMA基本伝送ユニットの総数。
【0148】
端末の後続の全てのアップリンクデータとパイロット信号の伝送は、いずれも当該PDMA基本伝送ユニット番号に対応する時間周波数とPDMAパターンベクトルなどのリソースで送信される。
【0149】
ステップ4において、端末は、基地局から送信した当該端末とPDMA基本伝送ユニットとのマッピング関係を取得し、データサービスの送信時に、割り当てられたPDMA基本伝送ユニットでデータとパイロット信号を同時に送信する。ここで、データは、アップリンクのスケジューリングなし伝送のデータフォーマットを厳守する必要がある。
【0150】
ステップ5において、基地局は、PDMA基本伝送ユニット毎に、全ての端末候補のパイロット信号をリアルタイムにモニタリングし、端末候補にデータ送信があるかを判断し、データ伝送のある端末のデータ検出を行う。
【0151】
ステップ6において、基地局は、マルチ端末ユーザのパイロット信号衝突が存在するかを判断し、マルチ端末ユーザのパイロット信号衝突が存在すると、衝突方法1で処理する。すなわち、基地局は、ある端末からアップリンクデータの受信時間間隔がある一定の閾値より大きくなるかを判断し、大きくなる場合、当該端末と他端末のパイロット信号衝突が存在すると確定し、予め保留したスケジューリングありの時間周波数領域リソースで当該端末のスケジューリング伝送を行い、新規のPDMA基本伝送ユニットをダウンリンクデータによって当該端末に通知する。
【0152】
上述した内容によれば、本開示の実施例のネットワーク側機器は、端末と、時間周波数領域リソース、パターンベクトルリソース、パイロットリソースに対応するPDMA基本伝送ユニットとのマッピング関係を確定し、端末に対応するPDMA基本伝送ユニットで端末のパイロット信号を検出し、前記パイロット信号を検出すると、前記パイロット信号の送信端末のデータ検出をPDMA基本伝送ユニットによって行う。本開示の実施例のネットワーク側機器は、端末に対応するPDMA基本伝送ユニットで端末のパイロット信号を検出するので、端末に対するスケジューリングを行う必要なくデータ伝送を実現することができ、大量の端末がアクセスするシーンに対応することができ、制御シグナリングオーバヘッドを節約する。
【0153】
本開示は、本開示の一部の実施例による方法、デバイス(システム)およびコンピュータプログラムプロダクトのフロー図および/またはブロック図を参照にして記載されている。フロー図および/またはブロック図における各フローおよび/またはブロック、およびフロー図および/またはブロック図におけるフローおよび/またはブロックの組み合わせは、コンピュータプログラムコマンドにより実現されうると理解されるべきである。これらのコンピュータプログラムコマンドを汎用コンピュータ、専用コンピュータ、嵌め込み式プロセッサまたは他のプログラマブルデータ処理デバイスのプロセッサに提供して1つの機器を形成し、コンピュータまたは他のプログラマブルデータ処理デバイスのプロセッサにより実行される指令により、フロー図の1つまたは複数のフローおよび/またはブロック図の1つまたは複数のブロックで指定される機能を実現するための装置を形成する。
【0154】
これらのコンピュータプログラムコマンドは、コンピュータまたは他のプログラマブルデータ処理デバイスに特定の方式で動作させることを導けるコンピュータ読み出し可能なメモリに格納されてもよく、上記コンピュータ読み出し可能なメモリに格納されるコマンドにより、コマンド装置を含むプロダクトを形成する。上記コマンド装置は、フロー図の1つまたは複数のフローおよび/またはブロック図の1つまたは複数のブロックで指定される機能を実現する。
【0155】
これらのコンピュータプログラムコマンドは、コンピュータまたは他のプログラマブルデータ処理デバイスにロードされてもよく、コンピュータまたは他のプログラマブルデータ処理デバイスで一連の操作工程を実行することにより、コンピュータで実現される処理を形成し、コンピュータまたは他のプログラマブルデータ処理デバイスで実行されるコマンドにより、フロー図の1つまたは複数のフローおよび/またはブロック図の1つまたは複数のブロックで指定される機能を実現するためのステップを提供する。
【0156】
明らかに、当業者は、本開示の精神や範囲を逸脱せずに、本開示に対して様々な変更や変形をすることができる。このように、本開示のこれらの修正や変形が本開示の請求項およびその同等の技術範囲に含まれるものであれば、本開示は、これらの変更や変形を含むことを意図する。