(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1プーリーに駆動力が伝達されるとき、前記第1プーリーに連結される第1フレームまたは前記第2プーリーに連結される第2フレームは、回転中心の位置が移動されながら枢動される、請求項1に記載の関節アセンブリ。
前記第1プーリーの外周面には、第1ギアが形成され、前記第2プーリーの外周面には、第2ギアが形成され、前記第3プーリーの外周面には、第3ギアが形成される、請求項1又は2に記載の関節アセンブリ。
前記第1プーリーと前記第3プーリーとの間には、前記第1ギアおよび前記第3ギアと噛合する第1補助ギアが具備され、前記第3プーリーと前記第2プーリーとの間には、前記第3ギアおよび前記第2ギアと噛合する第2補助ギアが具備される、請求項4に記載の関節アセンブリ。
前記第1メインリンクの下部面は、表面が不均一に形成され、前記第2メインリンクの上部面は、前記第1メインリンクの下部面の形状に対応するように設けられ、前記第1フレームと前記第2フレームが直線状に延長するとき、前記第1メインリンクを支持する、請求項9乃至11のいずれか一項に記載の関節アセンブリ。
前記第1メインリンクの一側には、第1ガイド部が形成され、前記第2メインリンクの一側には、第2ガイド部が形成され、前記第1フレームまたは前記第2フレームが枢動されるとき、前記第2ガイド部によって前記第1ガイド部が支持される、請求項9乃至11のいずれか一項に記載の関節アセンブリ。
前記第1メインリンクと前記第2メインリンクが接触する接触面には、シリコンまたはゴムを含む素材で製造された緩衝部材が装着される、請求項9乃至11のいずれか一項に記載の関節アセンブリ。
前記第1メインリンクと前記第2メインリンクは、枢動可能に具備されたリンクユニットによって連結され、前記第1フレームと前記第2フレームが直線状に延長するとき、前記リンクユニットは、前記第1メインリンクと前記第2メインリンクとの間に位置する、請求項9乃至11のいずれか一項に記載の関節アセンブリ。
前記第1メインリンクと前記第2メインリンクは、枢動可能に具備された弾性ユニットによって連結され、前記第1フレームと前記第2フレームが直線状に延長するとき、前記弾性ユニットは、前記第1メインリンクと前記第2メインリンクとの間に位置する、請求項9乃至11のいずれか一項に記載の関節アセンブリ。
前記第1フレームまたは前記第2フレームに加えられる荷重は、前記第1メインリンクが前記第2メインリンクによって支持されることによって、支持される、請求項17に記載の歩行補助ロボット。
前記第1メインリンクと前記第2メインリンクは、リンクユニットによって連結され、前記リンクユニットは、一側が前記第1メインリンクに枢動可能に装着される第1支持リンクと;
一側が前記第2メインリンクに枢動可能に装着され、他側が前記第1支持リンクの他側に枢動可能に装着される第2支持リンクと;を含む、請求項17又は18に記載の歩行補助ロボット。
前記第1フレームおよび前記第2フレームが直線状に延長するとき、前記第1支持リンクと前記第2支持リンクは、前記第1メインリンクと前記第2メインリンクとの間に折れて位置し、前記膝関節アセンブリに加えられた荷重を支持する、請求項19に記載の歩行補助ロボット。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の一態様は、ユーザの関節と同様の動作をすることができる関節アセンブリを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の一実施例による関節アセンブリは、第1回転軸を中心に回転可能な第1プーリーと:第2回転軸を中心に回転可能な第2プーリーと;前記第1プーリーおよび前記第2プーリーと連結され、第3回転軸を中心に回転可能な第3プーリーと;を含み、前記第1プーリーが前記第1回転軸を中心に回転するとき、前記第2回転軸の位置および前記第3回転軸の位置が移動する。前記第1プーリーに駆動力が伝達されるとき、前記第1プーリーに連結される第1フレームまたは前記第2プーリーに連結される第2フレームは、回転中心の位置が移動されながらピボット(枢動)される。前記第1プーリー、前記第2プーリーおよび前記第3プーリーは、ワイヤによって連結される。
【0005】
前記第1プーリーの外周面には、第1ギアが形成され、前記第2プーリーの外周面には、第2ギアが形成され、前記第3プーリーの外周面には、第3ギアが形成される。
【0006】
前記第1プーリーと前記第3プーリーとの間には、前記第1ギアおよび前記第3ギアと噛合する第1補助ギアが具備され、前記第3プーリーと前記第2プーリーとの間には、前記第3ギアおよび前記第2ギアと噛合する第2補助ギアが具備される。
【0007】
前記第1プーリーには、駆動源と連結されたワイヤが連結される。前記第1プーリーには、駆動プーリーが連結され、前記駆動プーリーには、駆動源と連結されたワイヤが連結され、前記第1プーリーは、前記駆動プーリーに伝達された駆動力を伝達される。
【0008】
前記第1プーリーと前記駆動プーリーは、一体で形成される。前記第1プーリーが装着される第1メインリンクと;前記第2プーリーが装着される第2メインリンクと;前記第1メインリンクが連結される第1フレームと;前記第2メインリンクが連結される第2フレームと;をさらに含む。
【0009】
前記第1メインリンクと前記第3プーリーを連結する第1補助リンクと、前記第3プーリーと前記第2メインリンクを連結する第2補助リンクとをさらに含む。
【0010】
前記第1補助リンクの一側、前記第1メインリンクおよび前記第1プーリーを貫通する第1回転軸と;前記第2補助リンクの一側、前記第2メインリンクおよび前記第2プーリーを貫通する第2回転軸と;前記第1補助リンクの他側、前記第3プーリーおよび前記第2補助リンクの一側を貫通する第3回転軸と;をさらに含む。
【0011】
前記第1メインリンクの下部面は、表面が不均一に形成され、前記第2メインリンクの上部面は、前記第1メインリンクの下部面の形状に対応するように設けられ、前記第1フレームと前記第2フレームとが直線状に延長するとき、前記第1メインリンクを支持する。
【0012】
前記第1メインリンクの一側には、第1ガイド部が形成され、前記第2メインリンクの一側には、第2ガイド部が形成され、前記第1フレームまたは前記第2フレームがピボットされるとき、前記第2ガイド部によって前記第1ガイド部が支持される。
【0013】
前記第1メインリンクと前記第2メインリンクが接触する接触面には、シリコンまたはゴムを含む素材で製造された緩衝部材が装着される。
【0014】
前記第1メインリンクと前記第2メインリンクは、ピボット可能に具備されたリンクユニットによって連結され、前記第1フレームと前記第2フレームが直線状に延長するとき、前記リンクユニットは、前記第1メインリンクと前記第2メインリンクとの間に位置する。
【0015】
前記第1メインリンクと前記第2メインリンクは、ピボット可能に具備された弾性ユニットによって連結され、前記第1フレームと前記第2フレームが直線状に延長するとき、前記弾性ユニットは、前記第1メインリンクと前記第2メインリンクとの間に位置する。
【0016】
本発明の一実施例による歩行補助ロボットは、ユーザの身体に装着され、ユーザの歩行を補助する歩行補助ロボットにおいて、ユーザの大腿部に装着される第1フレームと;ユーザのふくらはぎに装着され、膝関節アセンブリを通じて前記第1フレームと連結される第2フレームと;を含み、前記膝関節アセンブリは、前記第1フレームに装着され、駆動力を伝達される第1プーリーが装着される第1メインリンクと;前記第2フレームに装着され、第2プーリーが装着される第2メインリンクと;前記第1プーリーおよび前記第2プーリーと連結される第3プーリーと;を含み、前記第1プーリーに駆動力が伝達され、前記第1プーリーが一方向に回転するとき、前記第2プーリーおよび前記第3プーリーが一方向に回転し、前記第3プーリーの回転中心の位置および前記第2プーリーの回転中心の位置が移動する。
【0017】
前記第1フレームまたは第2フレームに加えられた荷重は、前記第1メインリンクが前記第2メインリンクによって支持されることによって、支持される。
【0018】
前記第1メインリンクと前記第2メインリンクは、リンクユニットによって連結され、前記リンクユニットは、一側が前記第1メインリンクにピボット可能に装着される第1支持リンクと;一側が前記第2メインリンクにピボット可能に装着され、他側が前記第1支持リンクの他側にピボット可能に装着される第2支持リンクと;を含む。
【0019】
前記第1フレームおよび前記第2フレームが直線状に延長するとき、前記第1支持リンクと前記第2支持リンクは、折れて、前記第1メインリンクと前記第2メインリンクとの間に位置し、前記膝関節に加えられた荷重を支持する。
【0020】
前記第1メインリンクと前記第1メインリンクは、弾性ユニットによって連結され、前記弾性ユニットは、前記第1メインリンクと前記第2メインリンクとの間に位置し、前記膝関節に加えられた荷重を支持する。
【0021】
前記第1メインリンクと前記第3プーリーは、第1補助リンクによって連結され、前記第2メインリンクと前記第3プーリーは、第2補助リンクによって連結される。
【0022】
前記第2フレームが前記第1フレームに対してピボットされるとき、前記第3プーリーでの前記第1補助リンクと前記第2補助リンクがなす角度が変更される。
【0023】
前記第1プーリーは、ワイヤによって駆動プーリーと連結され、前記第1プーリーと前記駆動プーリーを連結するワイヤの一端部または他端部のうち少なくとも1つは、駆動源と連結される。
【0024】
前記第1プーリー、前記第2プーリーおよび前記第3プーリーは、ワイヤによって連結され、前記第1プーリーに伝達された駆動力によって前記第1プーリー、前記ワイヤ、前記第2プーリー、前記第3プーリーが一緒に回転する。
【0025】
前記第1プーリー、前記第2プーリーおよび前記第3プーリーの外周面には、それぞれギアが形成され、前記ギアと噛合する補助装置によって前記第1プーリー、前記第2プーリーおよび前記第3プーリーが連結される。
【0026】
本発明の一実施例による歩行補助ロボットは、ユーザの歩行を補助するようにユーザの身体に装着される歩行補助ロボットにおいて、ユーザの大腿部に装着される第1フレームと;ユーザのふくらはぎに装着される第2フレームと;前記第1フレームと前記第2フレームをピボット可能に連結し、荷重を支持することができる膝関節アセンブリと;を含み、前記膝関節アセンブリは、前記第1フレームにピボット可能に連結される第1メインリンクと;前記第2フレームにピボット可能に連結される第2メインリンクと;第1回転軸によって一側が前記第1メインリンクにピボット可能に連結される第1補助リンクと;第2回転軸によって一側が前記第2メインリンクにピボット可能に連結され、第3回転軸によって前記第1補助リンクの他側にピボット可能に連結された第2補助リンクと;を含み、前記第1補助リンクの一側に駆動力が伝達されるとき、前記第3回転軸と前記第2回転軸が移動する。
【0027】
前記第1補助リンクの一側に伝達された駆動力によって前記第3回転軸での前記第1補助リンクと前記第2補助リンク間の角度が変更されることによって、前記第2フレームが前記第1フレームに対してピボットされる。
【0028】
前記第1回転軸が装着され、駆動力を伝達される第1プーリーと、前記第2回転軸が装着される第2プーリーと、前記第3回転軸が装着される第3プーリーとを含む。
【0029】
前記第1プーリー、前記第2プーリーおよび前記第3プーリーは、1つのワイヤによって連結される。
【0030】
前記第3プーリーは、前記第1回転軸を中心に回転し、前記第1プーリーの外周面に沿ってスライドする動作と前記第3回転軸を中心にローリングする動作を同時に行い、前記第2プーリーは、前記第3回転軸を中心に前記第3プーリーの外周面に沿ってスライドする動作と前記第2回転軸を中心にローリングする動作を同時に行う。
【発明の効果】
【0031】
本発明の一態様によれば、ユーザの実際関節と同様に動作する関節アセンブリを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、一実施例による関節アセンブリ、およびこれを含む歩行補助ロボットについて図面を参照して詳しく説明する。
【0034】
図1は、一実施例による歩行補助ロボットの概念図である。
図1を参照すれば、歩行補助ロボット1は、ユーザの足の長さ方向に沿って延長するフレーム10、11を含む。フレーム10、11は、ユーザの大腿部に固定される第1フレーム10と、ユーザのふくらはぎに固定される第2フレーム11とを含む。歩行補助ロボット1は、ユーザの足に装着される足構造物16および腰固定装置12をさらに含むことができる。第1フレーム10と腰固定装置12は、臀部関節13によってピボット可能に連結され、第1フレーム10と第2フレーム11は、膝関節14によって、そして第2フレーム11と足構造物16は、足首関節15によってピボット(枢動)可能に連結されることができる。
【0035】
歩行補助ロボット1は、駆動源17および固定装置18、19をさらに含むことができる。駆動源17は、臀部関節13と膝関節14に駆動力を提供することができ、固定装置18、19は、フレーム10、11をユーザの身体に装着させることができる。第1固定装置18は、第1フレーム10と連結され、ユーザの大腿部に固定されることができる。同様に、第2固定装置19は、第2フレーム11と連結され、ユーザのふくらはぎに固定されることができる。第1固定装置18および第2固定装置19は、ファスナー(fastener)形態で具備されることがで、ユーザの足サイズに合わせて調節されることができる。
【0036】
腰固定装置12は、ユーザの腰の周りに合わせて調節することができるように柔軟性のあるストラップよりなることができる。一例として、腰固定装置12は、ベルクロのようなフックアンドループ固定装置またはラチェットバックルまたはキャッチ(catch)のような固定部を含むストラップであることができる。
【0037】
臀部関節13は、3自由度を有し、臀部関節13に連結された第1フレーム10がx軸、y軸、z軸を中心にピボット運動することがができるように具備されることができる。一例として、第1フレーム10は、駆動源17から駆動力を伝達される臀部関節13によってx軸を中心にピボットされることができ、ヒンジ装置などによってy軸を中心にピボットされることができる。第1フレーム10がz軸を中心にピボット可能であるように、第1フレーム10または第1フレーム10が連結された臀部関節13は、腰固定装置12に沿ってスライド可能に具備されることができる。
【0038】
また、足首関節15は、3自由度を有し、第2フレーム11または足構造物16が足首関節15を中心にx軸、y軸、z軸を中心にピボット運動することができるように具備されることができる。
【0039】
足構造物16は、ユーザの足を固定させることができる。ユーザの足が触れる足構造物16の底面には、センサーが具備され、歩行補助ロボット1を着用したユーザの荷重の変化などを感知し、その情報を制御部(図示せず)に伝送することができる。制御部は、センサーによって感知された情報を利用して臀部関節13または膝関節14などの動作を制御することができる。
【0040】
図2aおよび
図2bは、歩行補助ロボットが装着されるユーザの膝関節の動作を示す図である。
【0041】
図2aおよび
図2bを参照すれば、歩行補助ロボット1の膝関節14は、ユーザの膝関節の動作に対応するように動作することができる。ユーザの膝関節の場合、膝を曲げたり伸びたりする過程でローリングとスライド運動が同時に発生する。したがって、ユーザの大腿部またはふくらはぎが膝関節を中心にピボットされるとき、ユーザの膝関節の回転中心が移動することができる。例えば、ふくらはぎの骨Rは、大腿部の骨Pを中心に一方向Aにローリング動作を行うことができる。一方向Aにローリング動作を行うと同時に、ふくらはぎの骨Rの端部面R1は、大腿部の骨Pの端部面P1に沿ってスライドすることができる。したがって、ふくらはぎの骨Rのローリング時に脹脛の骨Rの端部面R1が大腿部の骨Pの端部面P1に沿ってスライドすることによって、ふくらはぎの骨Rのローリング動作の回転中心は、移動されることができる。
【0042】
ユーザの膝関節は、ピボットされるとき、ローリングとスライド運動を同時に行うので、歩行補助ロボットの膝関節が1つの回転軸を中心にピボットされるように具備されるとき、ユーザの膝関節の回転中心と歩行補助ロボットの膝関節の回転中心は一致しない。ユーザの膝関節の回転中心と歩行補助ロボットの膝関節の回転中心が一致しない場合、歩行補助ロボットの膝関節に位置ずれ(misalign)が発生する。歩行補助ロボットの膝関節に位置ずれが発生する場合、歩行補助ロボットに含まれたフレームによってユーザの身体が傾いたり、ユーザの歩行時または座ったり起きたりするときに不便さを感じることができる。
【0043】
ユーザが歩行補助ロボットを着用して歩行するとき、不便さまたは抵抗感を感じることを防止するために、歩行補助ロボットの膝関節は、ユーザの膝関節と同様に動作することができる。
図3は、一実施例による膝関節を示す概念図である。
図3を参照すれば、歩行補助ロボット1に含まれる膝関節14は、第1プーリー20、第2プーリー21および第3プーリー22を含む関節アセンブリ2よりなることができる。第1プーリー20は、第2フレーム11と対向する第1フレーム10の端部に装着されることができる。同様に、第2プーリー21は、第1フレーム10と対向する第2フレーム11の端部に装着されることができる。第3プーリー22は、ワイヤWによって第1プーリー20および第2プーリー21と連結され、第1フレーム10または第2フレーム11の動作によって移動するように設けられることができる。
【0044】
図3の実施例で、ワイヤWは、矢印の方向に沿って第1プーリー20に巻き取られ、第3プーリー22側に延長し、第3プーリー22の外周面全体に少なくとも1回巻き取られ、第2プーリー21側に延長し、第2プーリー21の外周面に巻き取られ、第3プーリー22を経て第1プーリー20まで延長することができる。ワイヤWの端部W1、W2は、駆動源17(
図1参照)と連結されることができる。ワイヤWは、駆動源17の駆動力を第1プーリー20、第2プーリー21または第3プーリー22に伝達して回転させることによって、第1フレーム10または第2フレーム11をピボットさせることができる。駆動源17がワイヤWの一端部W1を引っ張ると、第2プーリー21は、ローリング(回転)するようになり、第2フレーム11を時計方向A1にピボットさせることができる。第3プーリー22は、第1プーリー20の外周面に沿ってスライドしながら時計方向A1にローリングすることができる。結果的に、第2プーリー21は、第3プーリー22の外周面に沿って移動しながら時計方向A1にローリングされることができる。
【0045】
このようにワイヤWによって第2プーリー21および第3プーリー22がスライドやローリング動作を行うことによって、第2プーリー21が装着された第2フレーム11のスライド動作およびローリング動作が同時に具現されることができる。付言説明すれば、第3プーリー22の回転中心の位置は、第1プーリー20の周囲に沿って時計方向A1に移動することができ、第2プーリー21の回転中心の位置は、第3プーリー22の周囲に沿って時計方向A1に移動することができる。このような関節アセンブリ2によって第2フレーム11は、ユーザが膝を伸ばすとき、実際の膝関節の動作と同様に、第1フレーム10に対して時計方向A1にピボットされることができる。第2フレーム11が時計方向A1にピボットされた後、第1プーリー20の中心点0と第2プーリー21の中心点0’との間の距離D2は、第1フレーム10または第2フレーム11がピボットされる前に、第1プーリー20の中心点Oと第2プーリー21の中心点O’間の距離D1よりも小さい。
【0046】
駆動源17がワイヤWの他端部W2を引っ張ると、第2プーリー21は、ローリングしながら第2フレーム11を左回りの方向A2にピボットさせることができる。第3プーリー22は、第1プーリー20の周囲に沿ってスライドしながら左回りの方向A2にローリングされ、第3プーリー22の回転中心は、第1プーリー20の周囲に沿って左回りの方向A2に移動することができる。結果的に、第2プーリー21は、第3プーリー22の外周面に沿って移動しながら左回りの方向A2にローリングされ、第2プーリー21の回転中心は、第3プーリー22の周囲に沿って左回りの方向A2に移動されることができる。このようにワイヤWによって第2プーリー21および第3プーリー22がスライドやローリング動作を行うことによって、第2プーリー21が装着された第2フレーム11がユーザが膝を曲げるときの膝関節と同様に、左回りの方向A2にピボットされることができる。第2フレーム11が左回りの方向A2にピボットされた後の、第1プーリー20の中心点0と第2プーリー21の中心点0’間の距離D1は、第1フレーム10または第2フレーム11がピボットされる前の、第1プーリー20の中心点Oと第2プーリー21の中心点O’間の距離D2より大きい。
【0047】
このように、歩行補助ロボット1の膝関節14は、3つのプーリー20、21、22がワイヤWで接続された構造を有する関節アセンブリ2よりなることができる。関節アセンブリ2は、第1フレーム10または第2フレーム11がスライド動作およびローリング動作を同時に具現するようにして、歩行補助ロボット1の膝関節14がユーザの膝関節と同様にピボットされることができるようにする。
【0048】
便宜的に、
図3で、第2フレーム11が第1フレーム10に対してスライド動作およびローリング動作の2自由度を持って移動する場合を説明したが、逆に、第1フレーム10が第2フレーム11に対してスライドやローリング動作を行う移動が可能である。いずれも、関節アセンブリ2は、2自由度の移動が可能であるように作動する。
【0049】
図4は、一実施例による歩行補助ロボットを示す図である。
図4を参照すれば、一実施例による歩行補助ロボット5は、ユーザの足の長さ方向に延長し、ユーザの荷重を支持するフレーム51、52を含むことができる。フレーム51、52は、ユーザの大腿部を支持する第1フレーム51およびユーザのふくらはぎを支持する第2フレーム52を含む。第1フレーム51は、臀部関節54によってユーザの腰に固定される腰固定装置53にピボット可能に連結されることができる。第1フレーム51と第2フレーム52は、膝関節6によってピボット可能に連結されることができ、第2フレーム52には、ユーザの足に固定される足構造物57が連結されることができる。第2フレーム52と足構造物57は、足首関節56によってピボット可能に連結されることができる。
【0050】
歩行補助ロボット5は、臀部関節54および膝関節6に駆動力を提供する駆動源および歩行補助ロボット5の動作を制御する制御部をさらに含むことができる。足構造物57には、センサーが具備され、センサーによって感知されたユーザの動作情報は、制御部へ伝送されることができる。制御部は、伝送された情報を利用して臀部関節54または膝関節6の動作を制御することができる。
【0051】
第1フレーム51は、ワイヤ501の短縮または伸張によりピボットされることができる。駆動源と連結されたプーリー502には、ワイヤ501が巻き取られ、ワイヤ501は、臀部関節54を通じて第1フレーム51と連結されることができる。一例として、駆動源がプーリー502を回転させてワイヤ501がプーリー502に巻き取られるようにするとき、第1フレーム51は、y軸を中心にピボットされることができる。駆動源がプーリー502を回転させてワイヤ501がプーリー502から巻き出されるようにするとき、第1フレーム51は、前記場合と反対方向にy軸を中心にピボットされることができる。
【0052】
臀部関節54と腰固定装置53は、ヒンジ装置540によって連結され、x軸を中心に回転することができる。臀部関節54がヒンジ装置540によって回転するとき、臀部関節54と連結された第1フレーム51がx軸を中心にピボットされることができる。
【0053】
ヒンジ装置540の背面には、スライド部541が具備され、腰固定装置53には、レール部530が具備されることができる。レール部530は、ユーザの腰の周り方向に延在し、ユーザの動作によってスライド部541はレール部530に沿ってスライドすることができる。スライド部541がレール部530に沿ってスライドすることによって、ヒンジ装置540と連結された臀部関節54および第1フレーム51は、z軸を中心にピボットされることができる。
【0054】
このように第1フレーム51は、臀部関節54、ヒンジ装置540およびレール部530によって3自由度でピボットされることができる。ワイヤ501を利用して臀部関節54を中心にピボットされる1自由度の動作は、動力を伝達されて行われるが、残りの2自由度の動作は、無動力(動力伝達無し)でユーザの動きによって行われることができる。
【0055】
第2フレーム52は、第1フレーム51に対して3自由度を有するように膝関節6によって連結されることができる。第2フレーム52は、膝関節6によってy軸を中心にピボットされることができる。第2フレーム52は、2つの余裕自由度を有し、x軸とz軸によって形成される平面上で移動することができる。2つの余裕自由度は、後述する補助リンク65によって確保されることができる。第2フレーム52が第1フレーム51に対してy軸を中心にピボットされるとき、第2フレーム52は、膝関節6のローリングおよびスライド動作によってx軸とz軸によって形成される平面上で移動することができる。第2フレーム52がy軸を中心にピボットされる1自由度の動作は、動力を伝達されて行われるが、膝関節6のローリングとスライド動作による2自由度の動作は、無動力でユーザの動きによって行われることができる。2つの余裕自由度によって歩行補助ロボット1の膝関節6は、ユーザの膝関節の動作と同様に動作することができる。
【0056】
第2フレーム52は、ワイヤ503の短縮または伸張によりピボットされることができる。駆動源と連結されたプーリー504には、ワイヤ503が巻き取られ、ワイヤ503は、膝関節6を通じて第2フレーム52と連結されることができる。膝関節6におけるピボット動作は、後述する。
【0057】
足構造物57は、第2フレーム52に対して3自由度でピボットされることができる。足構造物57と第2フレーム52は、足首関節56によってピボット可能に連結され、足構造物57または第2フレーム52は、ユーザの動きによって、無動力で足首関節56を中心にピボットされることができる。
【0058】
第1フレーム51には、ユーザの大腿部を取り囲むように設けられた第1固定装置58が連結され、第1フレーム51をユーザの大腿部に装着させることができる。同様に、第2フレーム52には、ユーザのふくらはぎを取り囲むように設けられた第2固定装置59が連結され、第2フレーム52をユーザのふくらはぎに装着させることができる。第1固定装置58または第2固定装置59は、複数のリンクが連結されて設けられることができ、複数のリンクは、ケーブル(図示せず)によって連結されることができる。複数のリンクは、リジッドな(剛性を有する)素材で製造されることができる。
【0059】
第1固定装置58および第2固定装置59には、ケーブル(図示せず)の長さを調節できる操作部581、591が具備されることができる。操作部581、591は、ボタンまたはダイヤルの形態で具備され、ユーザがケーブル(図示せず)を伸長または短縮させることができる。ケーブル(図示せず)が短縮される場合、第1固定装置58または第2固定装置59は、ユーザの足に近づくように移動し、ユーザの足を締めることができる。逆に、ケーブル(図示せず)が伸張される場合、第1固定装置58または第2固定装置59は、ユーザの足から離れるように移動し、第1固定装置58または第2固定装置59がユーザの足から分離されることができる。
【0060】
ユーザは、操作部581,591を操作し、ケーブル(図示せず)を引張または短縮させて、第1固定装置58および第2固定装置59をユーザの足に固定させたり、分離させることができると共に、第1固定装置58および第2固定装置59がユーザの足を締める圧力が適切になるように調整することができる。
【0061】
図5は、
図4のIで示される部分の分解斜視図である。
図5を参照すれば、歩行補助ロボット5のフレーム51、52は、ユーザの足の長さ方向に延長するように具備されることができ、複数のリンクが連結されてなることができる。第1フレーム51または第2フレーム52は、複数のリンクがピボット可能に連結され、ユーザの身体屈曲に沿って柔軟に曲がることができると共に、ユーザの荷重を安定的に支持することができる。複数のリンクは、リジッドな素材で製造されることができる。
【0062】
第1フレーム51または第2フレーム52を構成する第1リンク510と第2リンク520は、ピボット可能に連結されることができる。第1リンク510は、第1結合部511および第2結合部512を含むことができる。第1結合部511は、第1リンク510の一側に突出して形成されることができる。第2結合部512は、第1結合部511が形成された一側と対向する他側に突出して形成されることができる。第2リンク520は、第1リンク510と類似の形態で第1結合部521および第2結合部522を含むことができる。第1結合部521は、第2リンク520の一側に突出して形成されることができる。第2結合部522は、第1結合部521が形成された一側と対向する他側に突出して形成されることができる。
【0063】
第2リンク520の第1結合部521は、下部に凹状の曲線形態の第1スロット524と上下方向に延びる直線形態の第2スロット525を含むことができる。第1リンク510と第2リンク520は、第1スロット524を貫通する第1ピン60および第2スロット525を貫通する第2ピン61によってピボット可能に連結されることができる。第2リンク520が第1リンク510に対してピボットされるとき、第1ピン60は、第1スロット524によって案内され、第2ピン61は、第2スロット525によって案内されることができる。第1ピン60は、第1スロット524の内側壁によって支持され、第2ピン61は、第2スロット525の内側壁によって支持されることができる。
【0064】
前述のような構造によって、ユーザが歩行補助ロボット5を着用する場合、フレームがユーザの身体の屈曲に沿って柔軟に曲がって、ユーザの身体に密着することができ、フレームによってユーザの荷重が安定的に支持されることができる。
【0065】
図6aおよび
図6bは、一実施例による歩行補助ロボットに含まれた膝関節の動作を示す図であり、
図7は、一実施例による歩行補助ロボットに含まれた膝関節を示す分解斜視図であり、
図8aおよび
図8bは、
図6および
図7の膝関節の動作および駆動力伝達構造を示す図である。
【0066】
図6a〜
図8bを参照すれば、歩行補助ロボット5の膝関節6は、ピボット可能に連結された複数のリンクを含む関節アセンブリよりなることができる。歩行補助ロボット5の膝関節6は、歩行補助ロボット5を着用するユーザの実際の膝関節と同様にスライド動作およびローリング動作を同時に行い、ピボットされることができる。
【0067】
膝関節6は、メインリンク64および補助リンク65を含むことができる。メインリンク64は、第1フレーム51にピボット可能に連結される第1メインリンク640および第2フレーム52にピボット可能に連結される第2メインリンク641を含むことができる。第1メインリンク640は、第1フレーム51の下端に連結されることができ、第2メインリンク641は、第2フレーム52の上端に連結されることができる。
【0068】
メインリンク64の上部または下部は、連結リンク50、50’によって第1フレーム51または第2フレーム52に連結されることができる。連結リンク50、50’は、第1連結リンク50および第2連結リンク50’を含む。連結リンク50、50’は、メインリンク64の上部、下部にそれぞれピボット可能に連結されることができる。連結リンク50、50’は、第1フレーム51または第2フレーム52を構成する複数のリンクの結合と同様に、一方向に凹状の曲線形態の第1スロット506,506’と上下方向に延びる直線形態の第2スロット507,507’を含むことができる。第1スロット506,506’を貫通する第1ピンおよび第2スロット507,507’を貫通する第2ピンによって連結リンク50、50’が隣接する他のリンクにピボット可能に連結されることができる。
【0069】
膝関節6は、駆動プーリー60、第1プーリー61、第2プーリー62および第3プーリー63を含むことができる。駆動プーリー60と第1プーリー61は、単一に設けられることができる。例えば、駆動プーリー60と第1プーリー61は、二重プーリーで設けられ、駆動プーリー60と第1プーリー61が一緒に動作することができる。第1メインリンク640には、第1プーリー61が装着されることができ、第2メインリンク641には、第2プーリー62が装着されることができる。第3プーリー63は、後述するワイヤによって第1プーリー61および第2プーリー62と連結されることができる。駆動プーリー60は、第1ワイヤ503によって駆動源と連結されることができる。第1プーリー61、第2プーリー62および第3プーリー63は、第2ワイヤ504によって連結されることができる。第2ワイヤ504は、ループ(loop)形状に設けられることができる。駆動源と連結された第1ワイヤ503によって駆動プーリー60に伝達された駆動力は、駆動プーリー60と一体で形成された第1プーリー61に伝達される。第1プーリー61に伝達された駆動力は、第2ワイヤ504によって第2プーリー62および第3プーリー63に伝達されることができる。図面に示されたものとは異なって、第1ワイヤ503と第2ワイヤ504は、1つのワイヤであってもよい。1つのワイヤは、駆動プーリー60、第1プーリー61、第2プーリー62および第3プーリー63にそれぞれ少なくとも1回巻き取られ、一側端および他側端は、駆動源に連結されることができる。第1プーリー61、第2プーリー62および第3プーリー63は、このような1つのワイヤによって駆動力を伝達される。
【0070】
以下、駆動源および駆動プーリー60を連結する第1ワイヤ503と第1プーリー61、第2プーリー62および第3プーリー63を連結する第2ワイヤ504が別個に具備された実施例について説明する。
【0071】
補助リンク65は、第1プーリー61と第3プーリー63を連結する第1補助リンク650と、第3プーリー63と第2プーリー62を連結する第2補助リンク651とを含むことができる。第1補助リンク650および第2補助リンク651によって第3プーリー63が第1プーリー61および第2プーリー62と連結されることができる。
第1補助リンク650の一側は、第1メインリンク640にピボット可能に連結され、他側は、第3プーリー63にピボット可能に連結されることができる。第1補助リンク650の一側、第1プーリー61および第1メインリンク640は、貫通する第1回転軸660を中心に回転することができる。同様に、第1補助リンク650の他側および第3プーリー63は、貫通する第3回転軸662を中心に回転動作することができる。
【0072】
第2補助リンク651の一側は、第3プーリー63と連結されることができ、他側は、第2メインリンク641にピボット可能に連結されることができる。第2補助リンク651の一側および第3プーリー63は、第3回転軸662を中心に回転動作することができる。同様に、第2補助リンク651の他側、第2プーリー62および第2メインリンク641は、第2回転軸661が貫通することができる。第2メインリンク641と第2プーリー62は、拘束されていて、第2メインリンク641と第2プーリー62は、第2回転軸661を中心に一緒に回転動作することができる。
【0073】
駆動源と連結される第1ワイヤ503の一端部W3または他端部W4が引っ張られることによって、膝関節6がピボットされることができる。一例として、歩行補助ロボット5の第1フレーム51と第2フレーム52が一直線上に位置する状態で第2フレーム52を膝関節6を中心にピボットさせたい場合、駆動源によって第1ワイヤ503の他端部W4が引っ張られることができる。駆動源によって第1ワイヤ503の他端部W4が引っ張られる場合、歩行補助ロボット5を着用したユーザの膝が曲がることができるように第2フレーム52が一方向にピボットされることができる。駆動源によって第1ワイヤ503の一端部W3が引っ張られる場合、歩行補助ロボット5を着用したユーザの膝が伸びることができるように第2フレーム52が他方向にピボットされることができる。
【0074】
駆動源によって第1ワイヤ503の他端部W4が引っ張られると、駆動プーリー60は、第1回転軸660を中心に左回りの方向A2方向に回転することができる。駆動プーリー60と共に第1プーリー61は、第1回転軸660を中心に左回りの方向A2に回転する。第1プーリー61が左回りの方向A2に回転する場合、第1プーリー61に巻き取られた第2ワイヤ504は、第1プーリー61と一緒に左回りの方向A2に回転する。第2ワイヤ504が巻き取られた第3プーリー63は、第2ワイヤ504と共に、第3回転軸662を中心に左回りの方向A2に回転し、第2ワイヤ504が巻き取られた第2プーリー62も、同様に、第2回転軸661を中心に左回りの方向A2に回転する。結果的に、第2プーリー62と拘束された第2メインリンク641および第2メインリンク641と連結された第2フレーム52は、左回りの方向A2に回転する。
【0075】
このような回転動作に追加し、スライド動作が発生する。
図8bに示されたように、第1プーリー61が第1回転軸660を中心に左回りの方向A2に回転する場合、第3プーリー63は、第3回転軸662を中心に左回りの方向A2に回転すると同時に、第1プーリー61の周りに沿って左回りの方向A2’にスライドすることができる。付言説明すれば、第3回転軸662の位置が左回りの方向A2’に移動することができる。第3プーリー63が第1プーリー61の周りに沿って左回りの方向A2’に回転する場合、第2プーリー62は、第2回転軸661を中心に左回りの方向A2に回転すると同時に、第3プーリー63と一緒に、第3プーリー63の周りに沿って左回りの方向A2’にスライドすることができる。つまり、第2回転軸661の位置が左回りの方向A2’に移動することができる。第2プーリー62に連結された第2メインリンク641の一側は、第2プーリー62と一緒に左回りの方向A2’に移動することができ、第2メインリンク641と連結された第2フレーム52の一側は、第2メインリンク641と一緒に左回りの方向A2’に移動することができる。
【0076】
このように駆動源によって第1ワイヤ503の他端部W4が引っ張られることによって、駆動プーリー60に伝達された駆動力が第1プーリー61、第3プーリー63、第2プーリー62を通じて第2メインリンク641および第2フレーム52に伝達され、第1フレーム51と第2フレーム52の回転およびスライド動作が可能な2自由度を持って移動することができる。 前述したように、第1ワイヤ503の他端部W4が引っ張られると、第3プーリー63は、第3回転軸662を中心に左回りの方向A2に回転し、第3プーリー63の回転中心662の位置は、第1プーリー61の周辺に沿って移動することができる。また、第2プーリー62は、第2回転軸661を中心に左回りの方向A2に回転し、第2プーリー62の回転中心661の位置は、第3プーリー63の周辺に沿って移動することができる。この際、第2フレーム52のピボット後の第1回転軸660と第2回転軸661との間の距離L2(
図8b参照)は、第2フレーム52のピボット前の第1回転軸660と第2回転軸661との間の距離(L1:
図8a参照)より大きい。このように、第2フレーム52が左回りの方向にピボットされるとき、膝関節6の回転中心が移動されるようにして、歩行補助ロボット5の膝関節6は、実際のユーザの膝関節と同様に、動作することができる。
【0077】
図8bのように、第1フレーム51と第2フレーム52が所定の角度をなした状態で、第2フレーム52を時計方向A1にピボットさせたい場合、駆動源によって第1ワイヤ503の一端部W3が引っ張られることができる。つまり、歩行補助ロボット5を着用したユーザの曲げられた膝が伸びるようにする場合、駆動源によって第1ワイヤ503の一端部W3が引っ張られることができる。
【0078】
駆動源によって第1ワイヤ503の一端部W3が引っ張られている場合は、膝関節6が第1ワイヤ503の他端部W4が引っ張られた場合と反対方向に動作することができる。具体的に、駆動プーリー60は、第1回転軸660を中心に時計方向A1方向に回転する。駆動プーリー60と一緒に、第1プーリー61は、第1回転軸660を中心に時計方向A1に回転する。第1プーリー61が時計方向A1に回転する場合、第1プーリー61に巻き取られた第2ワイヤ504は、第1プーリー61と一緒に時計方向A1に回転する。第2ワイヤ504が巻き取られた第3プーリー63は、第2ワイヤ504と一緒に、第3回転軸662を中心に時計方向A1に回転し、第2ワイヤ504が巻き取られた第2プーリー62は、第1ワイヤ503と一緒に、第2回転軸661を中心に時計方向A1に回転する。結果的に、第2プーリー62と拘束された第2メインリンク641および第2メインリンク641と連結された第2フレーム52は、時計方向A1に回転する。
【0079】
図8aに示されたように、回転動作に追加して、スライド動作が発生する。具体的に、第1プーリー61が第1回転軸660を中心に時計方向A1に回転する場合、第3プーリー63は、第1プーリー61のの周りに沿って時計方向A1’にスライドすることができる。第3プーリー63がスライドすることによって、第2ワイヤ504によって第3プーリー63と連結された第2プーリー62が、第3プーリー63の周囲に沿って時計方向A1’にスライドすることができる。第2プーリー62に連結された第2メインリンク641の一側は、第2プーリー62と一緒に移動することができ、第2メインリンク641に連結された第2フレーム52の一側は、第2メインリンク641と一緒に移動することができる。
【0080】
このように、第1ワイヤ503の一端部W3が引っ張られると、第3プーリー63は、第3回転軸662を中心に時計方向A1に回転し、第3プーリー63の回転中心662の位置は、第1プーリー61の周りに沿って移動することができる。第2プーリー62は、第2回転軸661を中心に時計方向A1に回転し、第2プーリー62の回転中心661は、第3プーリー63の周りに沿って移動することができる。この際、第2フレーム52のピボット後の第1回転軸660と第2回転軸661との間の距離L1(
図8a参照)は、第2フレーム52のピボット前の第1回転軸660と第2回転軸661の間の距離L2(
図8b参照)よりも小さい。このように歩行補助ロボット5の膝関節6の回転中心の位置は、移動されることができる。第2フレーム52が時計回りにピボットされるとき、膝関節6の回転中心の位置が移動されるようにして、歩行補助ロボット5の膝関節6は、実際のユーザの膝関節と同様に動作することができる。
【0081】
前記のような複数のプーリーとワイヤによる駆動力伝達構造によれば、大きい駆動力を伝達することができ、バックラッシュが発生することを防止することができる。プーリーを連結するワイヤは、複数回巻き取られることができる。プーリーに伝達される駆動力を増幅させるために、複数回巻き取られたワイヤは、減速機の機能をして、プーリーに伝達される駆動力を増幅させることができる。駆動力を増幅させる他の方法として、駆動プーリーは、遊星歯車で連結されることができる。
図9aおよび
図9bは、他の実施例による膝関節の動作および駆動力伝達構造を示す図である。
【0082】
図9aおよび
図9bを参照すれば、膝関節6は、駆動プーリー60’と第1プーリー61’がそれぞれ別途に設けられることができる。駆動プーリー60’には、駆動源と連結される第1ワイヤ503が巻き取られることができ、駆動プーリー60’と第1プーリー61’は、第3ワイヤ505によって連結されることができる。第3ワイヤ505は、駆動プーリー60’および第1プーリー61’に巻き取られ、駆動プーリー60’に伝達された駆動力を第1プーリー61’に伝達することができる。第1プーリー61’、第2プーリー62および第3プーリー63は、
図6a〜
図8bの実施例と同様に、第2ワイヤ504によって連結されることができる。
【0083】
図9aおよび
図9bの実施例とは異なって、第1ワイヤ503と第3ワイヤ505または第2ワイヤ504と第3ワイヤ505は、1つのワイヤで代替されることができる。また、第1ワイヤ503、第2ワイヤ504および第3ワイヤ505が1つのワイヤで代替されることができる。
【0084】
図9aおよび
図9bに示された膝関節6は、駆動プーリー60’と第1プーリー61’がそれぞれ別に設けられ、駆動プーリー60’と第1プーリー61’が第3ワイヤ505によって連結される駆動力伝達構造において第1実施例の場合と異なる。駆動力伝達構造のほかに、駆動源によって第1ワイヤ503の一端部W3または他端部W4が引っ張られ、膝関節6がスライド動作およびローリング動作を同時にして、ピボット動作が行われる点においては、
図6a〜
図8bの実施例と同様に適用されることができる。
【0085】
図10aおよび
図10bは、さらに他の実施例による膝関節の動作および駆動力伝達構造を示す図である。
図10aおよび
図10bを参照すれば、膝関節6は、駆動プーリー60”に伝達された駆動力とギア連結により伝達され、第2フレーム52をピボットさせることができる。駆動プーリー60”は、駆動源と連結された第1ワイヤ503によって駆動力を伝達されることができる。
【0086】
第1プーリー61”は、駆動プーリー60”と一体で形成されるか、別個に具備され、ワイヤによって連結されることができる。第1プーリー61”の外周面には、第1ギア610、第2プーリー62’の外周面には、第2ギア620、第3プーリー63’の外周面には、第3ギア630が形成されることができる。第1プーリー61”と第3プーリー63’との間には、第1補助ギア652が設けられ、第1ギア610および第3ギア630と噛合されることができる。第2プーリー62’と第3プーリー63’との間には、第2補助ギア653が設けられ、第2ギア620および第3ギア630と噛合されることができる。
【0087】
第1ワイヤ503の他端部W4が引っ張られ、駆動プーリー60”が左回りの方向A2に回転する場合、第1プーリー61”も、左回りの方向A2に回転することができる。第1プーリー61”が左回りの方向A2に回転する場合、第1ギア610と噛合する第1補助ギア652は、時計方向A1に回転する。第1補助ギア652が時計方向A1に回転する場合、第1補助ギア652と噛合された第3ギア630は、左回りの方向A2に回転する。第3ギア630は、第1補助ギア652と噛合して回転するので、第1補助ギア652の周りに沿って移動すると同時に、左回りの方向A2に回転することができる。
【0088】
第3ギア630が左回りの方向A2に回転する場合、第3ギア630と噛合する第2補助ギア653は、時計方向A1に回転する。第2補助ギア653が時計方向A1に回転する場合、第2ギア620は、左回りの方向A2に回転する。第2補助ギア653は、第3ギア630に噛合して回転するので、第3ギア630の周りに沿って移動すると同時に、左回りの方向A2に回転することができる。また、第2ギア620は、第2補助ギア653と噛合して回転するので、第2補助ギア653の周りに沿って移動すると同時に、左回りの方向A2に回転することができる。第2ギア620が左回りの方向A2に回転する場合、第2プーリー62’が装着される第2メインリンク641および第2メインリンク641と連結された第2フレーム52が左回りの方向A2にピボットされることができる。このようなギア連結によって第2フレーム52は回転しながらピボットされることができる。
【0089】
第1ワイヤ503の一端部W3が引っ張られる場合、第1ギア610、第2ギア620、第3ギア630、第1補助ギア652および第2補助ギア653の回転方向は、第1ワイヤ503の他端部W4が引っ張られる場合と反対の方向であり、第2フレーム52は、回転中心が移動されながら、時計方向A1に回転するピボット運動をすることになる。
【0090】
図11aおよび
図11bは、さらに他の実施例による膝関節の動作による荷重支持構造を示す図である。
【0091】
図11aおよび
図11bを参照すれば、膝関節6のメインリンク64’は、面接触をしてユーザの荷重を支持することができる。第1フレーム51に連結された第1メインリンク640’の一側面と第2フレーム52に連結された第2メインリンク641’の一側面は、面接触が可能に設けられることができる。第1メインリンク640’の下部面である第1接触面642は、平坦ではなく、表面が不均一に形成されることができる。一例として、第1メインリンク640’の第1接触面642は、下部に突出した凸部または上部に凹設された凹部を含むことができる。
図11aおよび
図11bでは、第1メインリンク640’の第1接触面642には、凹部が形成された構造を示している。第2メインリンク641’の上部面である第2接触面643は、第1メインリンク640’の第1接触面642に対応する形状で設けられることができる。第2メインリンク641’の第2接触面643には、第1メインリンク640’の第1接触面642に形成された凹部に対応する凸部が形成されることができる。
歩行補助ロボット5の第1フレーム51と第2フレーム52が直線状に延長する場合、互いに当接して接触する第1メインリンク640’の第1接触面642と第2メインリンク641’の第2接触面643によって、第2メインリンク641’は、第1メインリンク640’を支持することができる(
図11a参照)。ユーザが歩行補助ロボット5を着用し、膝関節6にユーザの荷重が加わる場合、第1メインリンク640’が第2メインリンク641’によって支持されることによって、膝関節6に加えられる荷重が支持されることができる。
【0092】
第1メインリンク640’の第1接触面642の一側には、第1ガイド部T1が設けられることができる。第1ガイド部T1は、第1フレーム51と第2フレーム52が直線状にに延長するとき、第1フレーム51と第2フレーム52を基準に第3プーリー63側に向くように具備されることができる。第1フレーム51と第2フレーム52を基準に第3プーリー63側に向かう方向を後方F2と言い、第3プーリー63側が向かう方向と対向する方向を前方F1と言えば、第1ガイド部T1は、後方に向くように設けられることができる。第1ガイド部T1は、下部に凸状に形成されることができる。同様に、第2メインリンク641’の第2接触面643の一側には、第2ガイド部T2が後方に向くように設けられることができる。第2ガイド部T2は、上部に凸状に形成されることができる。
【0093】
図11bに示されたように、第1フレーム51または第2フレーム52が膝関節6を中心にピボットされる場合、第1接触面642と第2接触面643の前方は離されることができる。しかし、下部に凸状の第1ガイド部T1は、上部に凸状の第2ガイド部T2との接触地点が移動されながら、第2ガイド部T2によって支持されることができる。従って、第1フレーム51または第2フレーム52が膝関節6を中心にピボットされても、第1ガイド部T1の下部面が第2ガイド部T2の上部面によって支持されることによって、膝関節6に加えられる荷重が支持されることができる。
【0094】
第1接触面642、第2接触面643には、シリコン、ゴムなどのような緩衝部材が装着されることができる。このような緩衝部材は、第1接触面642と第2接触面643が当接しながら受ける衝撃を緩和させることができ、衝撃による騒音を防止することができる。
【0095】
図12aおよび
図12bは、さらに他の実施例による膝関節の動作による荷重支持構造を示す図である。
【0096】
図12aおよび
図12bを参照すれば、膝関節6は、第1メインリンク640”と第2メインリンク641”を連結するリンクユニット67を含むことができる。リンクユニット67は、第1支持リンク670および第2支持リンク671を含むことができる。第1支持リンク670の一側は、第1回転軸672によって第1メインリンク640”の下部にピボット可能に装着されることができる。第2支持リンク671の一側は、第2回転軸673によって第2メインリンク641”の上部にピボット可能に装着されることができる。第1支持リンク670の他側と第2支持リンク671の他側は、第3回転軸674によってピボット可能に連結されることができる。
【0097】
図12aに示されたように、リンクユニット67は、第1フレーム51と第2フレーム52が直線状に延長するとき、第1メインリンク640”の下部面と第2メインリンク641”の上部面との間に位置することができる。この際、第3回転軸674での第1支持リンク670と第2支持リンク671の間の角度θが0であるか、または0に近いことができる。第1支持リンク670と第2支持リンク671は、第1メインリンク640”と第2メインリンク641”との間に上下方向に積層されて位置することができる。膝関節6に加えられる荷重は、第1メインリンク640”、第2メインリンク641”、そして第1メインリンク640”と第2メインリンク641”との間に位置する第1支持リンク670と第2支持リンク671の接触面によって支持されることができる。
【0098】
図12bに示されたように、第1フレーム51または第2フレーム52がピボットされる場合、第1メインリンク640”の下部面と第2メインリンク641”の上部面との間が離隔される。第1フレーム51または第2フレーム52がピボットされることによって、第1支持リンク670と第2支持リンク671との間の角度θは、増加することができる。
第1メインリンク640”、第2メインリンク641”、第1支持リンク670および第2支持リンク671が隣接する他の部材と接触する面には、シリコン、ゴムなどのような緩衝部材が装着され、各部材同士がぶつかるときに発生する騒音および衝撃を緩和させることができる。
【0099】
図13aおよび
図13bは、さらに他の実施例による膝関節の動作による荷重支持構造を示す図である。
【0100】
図13aおよび
図13bを参照すれば、膝関節6は、第1メインリンク640”と第2メインリンク641”を連結する弾性ユニット68を含むことができる。弾性ユニット68は、第1弾性部材680および第2弾性部材681を含むことができる。第1弾性部材680の一側は、第1回転軸682によって第1メインリンク640”の下部にピボット可能に装着されることができる。第2弾性部材681の一側は、第2回転軸683によって第2メインリンク641”の上部にピボット可能に装着されることができる。第1弾性部材680の他側と第2弾性部材681の他側は、第3回転軸684によってピボット可能に連結されることができる。
図13aのように、弾性ユニット68は、第1フレーム51と第2フレーム52が直線状に延長するとき、第1メインリンク640”の下部面と第2メインリンク641”の上部面との間に位置することができる。この際、第3回転軸684での第1弾性部材680と第2弾性部材681の間の角度θが0であるか、または0に近いことができる。第1弾性部材680と第2弾性部材681は、第1メインリンク640”と第2メインリンク641”との間に上下方向に積層されて位置することができる。膝関節6に加えられる荷重は、第1メインリンク640”、第2メインリンク641”、そして第1メインリンク640”と第2メインリンク641”との間に位置する第1弾性部材680と第2弾性部材681の接触面によって支持されることができる。
【0101】
図13bのように、第1フレーム51または第2フレーム52がピボットされる場合、第1メインリンク640”の下部面と第2メインリンク641”の上部面との間が離隔される。第1フレーム51または第2フレーム52がピボットされることによって、第1弾性部材680と第2弾性部材681との間の角度θは増加することができる。
【0102】
第1弾性部材680と第2弾性部材681は、隣接する部材を離隔させる方向に弾性力を作用する板スプリングであってもよい。第1フレーム51と第2フレーム52がピボットされて一直線を成すとき、第1弾性部材680と第2弾性部材681の弾性力によって第1メインリンク640”と第2メインリンク641”が互いにぶつかったときに発生する騒音や衝撃が緩和されることができる。
【0103】
本発明の実施例によれば、複数のプーリーとワイヤまたはギアを含む関節アセンブリの構造によってユーザの実際の膝関節と同様の動作をする膝関節を装着することができる。ユーザが膝を曲げたり伸びたりする過程で歩行補助ロボットの膝関節がスライドとローリング動作を同時にして、ユーザの実際の膝関節と同じ動作を具現するので、ユーザが歩行補助ロボットを着用して歩行するとき、安らかさを感じることができる。また、歩行補助ロボットの膝関節に具備される荷重支持構造を通じて、歩行補助ロボットをユーザが着用したとき、膝関節に与えられる荷重が安定的に支持されることができる。荷重支持構造に設けられた緩衝部材を通じて膝関節に与えられる衝撃および騒音が緩衝されることができる。