特許第6548987号(P6548987)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6548987
(24)【登録日】2019年7月5日
(45)【発行日】2019年7月24日
(54)【発明の名称】操作装置
(51)【国際特許分類】
   G05G 1/00 20080401AFI20190711BHJP
【FI】
   G05G1/00 D
【請求項の数】4
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2015-152654(P2015-152654)
(22)【出願日】2015年7月31日
(65)【公開番号】特開2017-33283(P2017-33283A)
(43)【公開日】2017年2月9日
【審査請求日】2017年12月22日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
(74)【代理人】
【識別番号】100061745
【弁理士】
【氏名又は名称】安田 敏雄
(74)【代理人】
【識別番号】100120341
【弁理士】
【氏名又は名称】安田 幹雄
(72)【発明者】
【氏名】三浦 敬典
(72)【発明者】
【氏名】中川 裕朗
(72)【発明者】
【氏名】黒田 真弘
(72)【発明者】
【氏名】魚谷 育弘
(72)【発明者】
【氏名】田島 誠士
(72)【発明者】
【氏名】川野 隼人
(72)【発明者】
【氏名】阿南 裕之
【審査官】 前田 浩
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2002/0166267(US,A1)
【文献】 特開2005−120821(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05G 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
把持部と、
前記把持部に設けられたヘッド部とを備え、
前記ヘッド部には、前記把持部の軸芯を延長した延長線の両側に配置された2つの下操作具と、前記下操作具の頂部側に配置された上操作具と、が設けられており、
前記2つの下操作具は、幅方向外側から幅方向内側に向かって順に低くなり、且つ、手前側から奥側に傾斜するよう配置された一対のプッシュスイッチであり
前記上操作具は、縦軸回りに揺動自在、又は幅方向にスライド自在な変位スイッチであり、
前記2つの下操作具間の中央部及び前記上操作具の中央部は、前記延長線に対して幅方向内側に位置し、
前記上操作具及び前記2つの下操作具は、前記2つの下操作具間の中央部及び前記上操作具の中央部を通る中心線が前記延長線に対して幅方向内側に傾斜するように配置されている操作装置。
【請求項2】
前記変位スイッチは、
幅方向に延びる主操作部と、
前記主操作部の手前側の端部から前記把持部へ向けて延びる従操作部と、を有している請求項1に記載の操作装置。
【請求項3】
前記把持部の基端側には、外方に突出するフランジ部が形成されており、
前記ヘッド部には、前記上操作具及び前記下操作具を設けるための設置部が形成されており、前記設置部の頂部側と把持部側とを結ぶ直線は、前記フランジ部の下面に対して略垂直である請求項1又は2に記載の操作装置。
【請求項4】
前記ヘッド部は、操作する前記上操作具及び前記下操作具が設けられた設置部を有し、前記設置部は、奥側に対して手前側が低くなるように奥側から手前に向けて傾斜している請求項1又は2に記載の操作装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、スキッドステアローダ、コンパクトトラックローダ等の作業機を操作する操作装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、作業機のレバーとして様々な形状のものが開発されている。例えば、特許文献1の操作レバーには、グリップ部の上面にロッカースイッチ、アタッチメント用アナログスイッチ、シフトホールドスイッチとを設けることが開示されている。また、この操作レバーにおいては、複数のスイッチを区別するために仕切りを設けた構成となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第5140023号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の操作レバーにおいては、シフトホールドスイッチ、ロッカスイッチ、アタッチメント用アナログスイッチを上面に設けているものの、上面の形状、傾き、スイッチの配置、把持部の形状等が十分に考慮されておらず、操作し難いものとなっていた。
そこで本発明は、上記問題に鑑み、操作具の配置を最適化することにより、親指による操作具の操作を行い易い操作装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記目的を達成するために、本発明は、次の手段を講じた。
即ち、操作装置は、把持部と、前記把持部に設けられたヘッド部とを備え、前記ヘッド部には、前記把持部の軸芯を延長した延長線の両側に配置された2つの下操作具と、前記下操作具の頂部側に配置された上操作具と、が設けられており、前記2つの下操作具は、幅方向外側から幅方向内側に向かって順に低くなり、且つ、手前側から奥側に傾斜するよう配置された一対のプッシュスイッチであり前記上操作具は、縦軸回りに揺動自在、又は幅方向にスライド自在な変位スイッチであり、前記2つの下操作具間の中央部及び前記上操作具の中央部は、前記延長線に対して幅方向内側に位置し、前記上操作具及び前記2つの下操作具は、前記2つの下操作具間の中央部及び前記上操作具の中央部を通る中心線が前記延長線に対して幅方向内側に傾斜するように配置されている。
【0006】
また、前記変位スイッチは、幅方向に延びる主操作部と、前記主操作部の手前側の端部から前記把持部へ向けて延びる従操作部と、を有している。
【0007】
また、操作装置は、前記把持部の基端側には、外方に突出するフランジ部が形成されており、前記ヘッド部には、前記上操作具及び前記下操作具を設けるための設置部が形成されており、前記設置部の頂部側と把持部側とを結ぶ直線は、前記フランジ部の下面に対して略垂直である。
また、操作装置は、前記ヘッド部は、操作する前記上操作具及び前記下操作具が設けられた設置部を有し、前記設置部は、奥側に対して手前側が低くなるように奥側から手前に向けて傾斜している
【発明の効果】
【0008】
操作者が把持部を握って親指を設置部に伸ばした姿勢(垂直姿勢)において、2つの下操作具のうち、親指と重なる部分に一方の操作具が位置させやすくなる。また、垂直姿勢から親指を幅方向内側に動かした場合には、その軌道上に他方の操作具を位置させやすくなる。言い換えれば、親指の可動範囲内に一方の操作具と他方の操作具とが位置し易くなるため、操作性を向上させることができる。
【0009】
また、操作者が把持部を握って親指を設置部に伸ばした姿勢(垂直姿勢)において、親指と重なる部分に、操作具の幅方向外側を位置させやすくなる。また、垂直姿勢から親指を幅方向内側に動かした場合には、その軌道上に操作具の幅方向内側を位置させやすくなる。言い換えれば、親指の可動範囲内に、操作具の幅方向外側と、幅方向内側とが位置し易くなるため、操作性を向上させることができる。
【0010】
また、設置部の頂部側と把持部側とを結ぶ直線は略垂直であっても操作具を操作し易い。即ち、親指を垂直に立てて操作する場合であっても、設置部の操作具の操作が行い易い。
また、設置部が奥側に対して手前側が低くなるように奥側から手前に向けて傾斜しているため、親指を垂直に立てなくてもやや手前から奥行きに伸ばした状態で操作を行うことができ、より、操作具及び下操作具の操作性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】第1実施形態の操作装置の斜視図である。
図2】操作装置の正面図(手前から見た図)である。
図3】操作装置の左側面図である。
図4】操作装置の背面図(奥側から見た図)である。
図5】操作装置の右側面図である。
図6A図2のA−A断面図である。
図6B図2のB−B断面図である。
図7A】操作具の配置を説明する第1の説明図である。
図7B】操作具の配置を説明する第2の説明図である。
図8A】台座を示す第1の斜視図である。
図8B】台座を示す第2の斜視図である。
図9A】操作具と台座との関係を示す第1の説明図である。
図9B】操作具と台座との関係を示す第2の説明図である。
図10図2のC−C断面図である。
図11図2のD−D断面図である。
図12図2のE−E断面図である。
図13】第2実施形態の操作装置における操作具の配置図である。
図14図11のF−F断面図である。
図15】左手用の操作装置の正面図である。
図16】設置部に配置した操作具の変形例を示す図である。
図17】操作装置を把持した状態を示す図である。
図18A】操作具の変形例を説明する説明図である。
図18B】操作具と台座との関係を示す第3の説明図である。
図19A】スイッチの変形例を示す図である。
図19B図19Aのスイッチの断面図である。
図20】スキッドステアローダの全体図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、図面を参照しながら、本発明の実施形態による操作装置を説明する。
「第1実施形態」
図20は、本発明の操作装置(操縦装置)を搭載したスキッドステアローダの全体図である。なお、この実施形態では、操作装置を搭載する作業機としてスキッドステアローダを例示するが、これに限定されない。例えば、作業機は、コンパクトトラックローダ、ホイルローダ、バックホー等であってもよい。
【0013】
以下の説明において、後述する操作装置を正面から見た方向を基準として説明を進める。幅方向内側とは、操作装置を操作する操作者を基準として、操作者の身体の中心寄りのことであり、幅方向外側とは、操作者の身体の外側寄りのことである。例えば、右手用の操作装置の場合は、操作者の右手側が幅方向外側となり、左手側が幅方向内側となる。一方、左手用の操作装置の場合は、右手側が幅方向内側となり、左手側が幅方向外側となる。言い変えれば、操作装置を機体2に取り付けた状態では、機体2の幅方向の中心に近い側を幅方向内側、機体2の幅方向の中心に遠い側を幅方向外側という。また、操作者から操作装置を見て、身体に近い側を「手前」といい、身体から離れる側を「奥」という。
【0014】
また、後述する「壁」とは、起立している必要はなく、水平方向(横向き)であっても、斜めに傾いていてもよい。壁の形状は限定されず、例えば、平板状であっても円弧状であっても、凹凸等がある複雑な形状であってもよい。
図20に示すように、スキッドステアローダ1は、機体(車体)2と、この機体2に搭載されたキャビン3と、機体2に装備された作業装置4と、機体2の左及び右に設けられた走行装置5とを備えている。
【0015】
機体2内の後部にはエンジンEが搭載されている。キャビン3内には運転席8が設けられている。運転席8の前方には、走行装置5を操作する一対の走行レバー9L,9Rが設けられている。左の走行レバー9Lは左側の走行装置5を操作するものであり、右の走行レバー9Rは右側の走行装置5を操作するものである。また、キャビン3内であって、運転席8の周囲、例えば、運転席8の幅方向外側には、操作装置25が設けられている。
【0016】
作業装置4は、左に設けられたブーム10Lと、右に設けられたブーム10Rと、作業具であるバケット11とを有している。各ブーム10L,10Rは、キャビン3及び機体2の両側に配置されている。バケット11は、一対のブーム10L,10Rの先端側(前端側)に上下に揺動自在に設けられている。
また、作業装置4は、リフトリンク12と、制御リンク13と、ブームシリンダ28と、バケットシリンダ29とを有している。リフトリンク12及び制御リンク13は、それぞれブーム10L,10Rの基部側(後部側)を支持している。ブームシリンダ28は、ブーム10L,10Rを昇降し、バケットシリンダ29は、バケット11を揺動する。ブームシリンダ28及びバケットシリンダ29は、複動型油圧シリンダから構成されている。
【0017】
ブーム10L,10Rの先端側同士は異形パイプからなる前連結部材14で連結されている。ブーム10L,10Rの基部同士は円形パイプからなる後連結部材15で連結されている。リフトリンク12、制御リンク13及びブームシリンダ28は、ブーム10L,10Rに対応して機体2の左及び右に、それぞれ設けられている。
リフトリンク12は、ブーム10L,10Rの後端側に配置されている。例えば、リフトリンク12は、機体2の後端側であって、当該機体2の幅方向外方側に設けられている。このリフトリンク12の上端側は、ブーム10L,10Rの基部の後端側に枢軸16(第1枢軸という)を介して横軸回りに回転自在に枢支されている。また、リフトリンク12の下端側は、機体2の後端側上部に枢軸17(第2枢軸という)を介して横軸回りに回転自在に枢支されている。
【0018】
制御リンク13は、リフトリンク12の前方に配置されている。この制御リンク13の前端側は、機体2に枢軸18(第3枢軸という)を介して横軸回りに回転自在に枢支されている。制御リンク13の後端側は、ブーム10L,10Rの基部側の前後方向中途部の下端部に枢軸19(第4枢軸という)を介して横軸回りに回転自在に枢支されている。
ブームシリンダ28の上部は、ブーム10L,10Rの基部側前部に第1ブームシリンダピン21を介して横軸回りに回転自在に枢支されている。このブームシリンダ28の下部は、機体2の後端側下部に第2ブームシリンダピン22を介して横軸回りに回転自在に枢支されている。このブームシリンダ28を伸縮することにより、リフトリンク12及び制御リンク13によってブーム10L,10Rの基部側が支持されながら該ブーム10L,10Rの先端側(バケット11)が昇降するように該ブーム10L,10Rが第1枢軸16回りに上下に揺動する。
【0019】
制御リンク13は、ブーム10L,10Rの上下の揺動にともなって第3枢軸18回りに上下に揺動する。リフトリンク12は、制御リンク13の上下の揺動にともなって第2枢軸17回りに前後に揺動する。
バケット11は、ブーム10L,10Rの先端側(前端側)に枢支された装着体23に着脱自在に装着されている。装着体23は、ブーム10L,10Rの先端側に枢支ピン24を介して横軸回りに揺動自在に枢支されている。この装着体23には、バケット11の代わりに、油圧圧砕機,油圧ブレーカ,アングルブルーム,アースオーガー,パレットフォーク,スイーパー,モア,スノウブロア等のアタッチメント(予備アタッチメントとい
う)を装着することができる。
【0020】
バケットシリンダ29は、ブーム10L,10Rの先端側の幅方向内方側にそれぞれ配置されている。このバケットシリンダ29の上端側は、ブーム10L,10Rに第1バケットシリンダピン26を介して横軸回りに回転自在に枢支されている。バケットシリンダ29の下端側は、装着体23に第2バケットシリンダピン27を介して横軸回りに回転自在に枢支されている。このバケットシリンダ29を伸縮することでバケット11が揺動する。
【0021】
走行装置5は、本実施形態では前輪5F及び後輪5Rを有する車輪型の走行装置が採用されている。なお、走行装置5として、クローラ型(セミクローラ型を含む)の走行装置を採用してもよい。
図1〜12は、右手用の操作装置25を示している。
操作装置(操縦装置)25は、スキッドステアローダを操作(操縦)するものであって、複数の操作具40を備えている。操作具40を操作することによって、例えば、スキッドステアローダに設けた様々なアタッチメントを操作することができる。なお、アタッチメントの操作方法としては、様々な方法があるが、操作装置25の操作方法は、どのような方法であってもよい。
【0022】
操作装置25は、操作者が把持可能な把持部30と、この把持部30の頂部側に設けられたヘッド部31とを備えている。把持部30及びヘッド部31は、樹脂等によって一体成形されている。以下の説明では、操作装置25のフランジ部32の下面が水平として当該下面を水平面に置いた状態における操作装置25の説明をする。また、説明の便宜上、操作装置25を立てた状態で、上側を頂部側といい、頂部と反対側である下側を把持部側ということがある。なお、操作装置25をシャフト33に取り付けた状態でも、当該操作装置25を構成する部材の位置関係、傾き等は、操作装置25を水平面に置いた状態と同じである。言い換えれば、把持した場合に手と接触可能なフランジ部32を構成する外面の任意の位置を基準として考えた場合、当該基準の位置と、操作装置25を構成する部材の位置及び傾きとの関係は、取り付け態様がどのような状態であっても一定であるとして説明する。
【0023】
把持部30は、円柱状に形成されている。把持部30の基端(一端)側には、外方に突出する鍔部(フランジ部)32が形成されている。また、把持部30は、前後方向又は幅方向に揺動自在に支持されたシャフト33に取り付けられている。
まず、把持部30において、フランジ部32よりも上側(屈曲部36よりも上側)、即ち、当該把持部30の胴部の形状について説明する。
【0024】
図2、4に示すように、把持部30の左側の輪郭(正面左輪郭L1ということがある)は、正面視及び背面視において、下端部である屈曲部36から上方に行くにしたがって、若干幅方向内側に移行している。また、把持部30の右側の輪郭(正面右輪郭R1ということがある)は、正面視及び背面視において、下端部(屈曲部36)から上方に行くにしたがって、徐々に幅方向外側に移行した後、徐々に幅方向内側に移行している。正面左輪郭L1と正面右輪郭R1との膨らみ(把持部30の軸線C2から幅方向の内側或いは外側に移行する度合い)を比べると、正面右輪郭R1の膨らみは、正面左輪郭L1の膨らみよりも大きくなっている。
【0025】
図3、5に示すように、把持部30の手前の輪郭(手前輪郭G1ということがある)は、左側面視及び右側面視において、下端部から上方に行くにしたがって、徐々に奥側に移行する傾斜状となっている。また、把持部30の奥側の輪郭(奥輪郭J1ということがある)は、左側面視及び右側面視において、下端部から上方に行くにしたがって、徐々に奥側に移行する傾斜状となっている。つまり、把持部30は、側面視で、手前側から奥側に向けて倒れている。
【0026】
図4に示すように、把持部30の背面側には、把持を誘導する誘導部30L、30Rが形成されている。誘導部30L、30Rは、把持した場合において、指の第二関節付近にフィットするように把持部30の背面側を隆起させることで構成されている。具体的には、把持部30の背面側には、当該背面側を把持部30の長手方向に沿って連続的に隆起さ
せることで構成されたバックラインが形成され、当該バックラインが誘導部30L、30Rとされている。
【0027】
バックライン(誘導部)30L、30Rは、下側から上側に行くにしたがって徐々に幅方向外側に移行し、中途部から上側に行くにしたがって徐々に幅方向内側に移行する曲線である。把持部30を側面視したときは、バックライン30L、30Rは、奥輪郭J1として現れる。
図6A及び図6Bに示すように、把持部30は、水平断面視で楕円形状(オーバル形状、卵形)に形成されている。把持部30の手前面30A、把持部30の左側面30B、把持部30の右側面30C、把持部30の背面30Dは、それぞれ連続した円弧状の面で形成されている。
【0028】
詳しくは、把持部30の外面に関して、手前面30Aの幅方向中心点P1から左側面30Bの正面左輪郭(第1輪郭)L1を形成する点P2の間は、手前側から奥側に行くにしたがって徐々に幅方向内側に移行した円弧状となっている。また、手前面30Aの幅方向中心点P1から右側面30Cの正面右輪郭R1(第2輪郭)を形成する点P3の間は、手前側から奥側に行くにしたがって徐々に幅方向外側に移行した円弧状となっている。
【0029】
また、左側面30Bの正面左輪郭L1を形成する点P2からバックライン30Lを形成する点P4の間は、手前側から奥側に行くにしたがって徐々に幅方向外側に移行した円弧状となっている。さらに、右側面30Cの正面右輪郭R1を形成する点P3からバックライン30Rを形成する点P5の間は、手前側から奥側に行くにしたがって徐々に幅方向内側に移行した円弧状となっている。言い換えれば、把持部30は、手前から奥に行くにしたがって徐々に幅が大きくなり、中途部から奥にしたがって徐々に幅が小さくなる楕円形状となっている。
【0030】
背面30Dにおいて、バックライン30Lと、バックライン30Rとの間は、略平坦状となっている。詳しくは、バックライン30Lと、バックライン30Rとの間の面(背面)は、バックライン30Lを構成する点P4から幅方向外側に行くに従って徐々に手前側に移行する傾斜状であって、この傾斜面は略平坦である。
以上の把持部30によれば、断面視で楕円形状に形成されているため、把持部30を握ったときの手のポジションを固定することができる。しかも、バックライン30L、30Rは、下側から上側に行くにしたがって徐々に幅方向外側(外方)に移行し、中途部から上側に行くにしたがって徐々に幅方向内側(内方)に移行する曲線とされているため、親指の腹側を後述する設置部34に向け、把持部30を覆うように手の平を丸めて把持部30を握った場合、各指の第2関節付近が、バックライン30L、30Rに沿い易くなり、把持部30に対して手の位置を固定し易くなる。つまり、把持部30を握ったときの各指のポジションがバックライン30L、30Rによって固定されやすくなるため、操作具40を操作し易くなる。
【0031】
図1〜12に示すように、ヘッド部31は、正面視で把持部30よりも幅が大きく、側面視で把持部30よりも奥行きが長くなっている。このヘッド部31は、例えば、球状に形成されている。
ヘッド部31であって、手前側(前側)の外面には、複数の操作具40を設置するための設置部34が形成されている。この設置部34は、ヘッド部31の外面であって、運転席側に向く(手前側に向く)面により構成されている。
【0032】
図3、5に示すように、設置部34は、当該設置部34の手前側が設置部34の奥側に対して低くなるように奥側から手前に向けて傾斜している。即ち、設置部34は、手前側から徐々に上側に行くにしたがって奥側に倒れる傾斜状となっている。さらに、言い換えれば、設置部34は、当該設置部34の手前端部を基準にすると、当該手前端部からX軸(図1に示すように、幅方向に延びる軸)回りに所定の角度で奥側に倒れた斜面とされている。
【0033】
図2、10、11に示すように、設置部34は、当該設置部34の幅方向内側が当該設置部34の幅方向外側よりも奥側になるように手前側から奥に向けて傾斜している。即ち、設置部34は、幅方向外側から徐々に幅方向内側に行くにしたがって奥に移行する傾斜
状となっている。さらに、言い換えれば、設置部34は、当該設置部34の幅方向の外端を基準にすると、当該外端からZ軸(図1に示すように、上下方向に延びる軸)回りに所定の角度で奥側に倒れた斜面とされている。
【0034】
図2に示すように、設置部34の手前側の幅方向中央部は、設置部34の奥側の幅方向中央部よりも幅方向外側に位置している。即ち、設置部34は、奥側の端部が手前側の端部に比べてやや幅方向内側に位置している。さらに、言い換えれば、設置部34は、当該設置部34を形成する面に垂直な軸回りに、所定の角度で回転することで構成されている。
【0035】
さて、操作具40を操作するにあたっては、図17に示すように、まず、操作者(オペレータ)は、把持部30を手で掴み、親指を設置部34に向けて伸ばす。そして、親指を操作具40に当接して当該親指を左や右に動かすことにより、操作することになる。一方、把持部30を握って親指を伸ばした状態では、親指は、正面視で円弧状の軌道Kに沿って動かし易い。この軌道Kに沿って、親指を幅方向外側から幅方向内側へ動かした場合には、幅方向外側から幅方向内側に行くにしたがって、手前側から奥側に向けてやや移行するような軌道Kに沿って動かすのが最もよい。つまり、親指は、幅方向に円弧状に動かし且つ手前側から奥側に向けて動かすことがよい。
【0036】
上述した構成により、設置部34は、親指の軌道Kと同じような向き、即ち、幅方向外側であってやや斜め上方に向いた状態となるため、ヘッド部31に設けた操作具40の操作が非常に行い易くなる。
次に、設置部に設けた複数の操作具について、詳しく説明する。
図1〜8に示すように、複数の操作具40は、設置部34の傾斜に沿って取り付けていて、後述するように、操作する部分が設置部34の傾斜に伴って斜めになっている。
【0037】
ヘッド部31の設置部34に設けられた複数の操作具40のうち、当該設置部の頂部(上側)に配置された操作具40Aは、幅方向に揺動自在又は幅方向にスライド自在な変位スイッチで構成されている。具体的には、変位スイッチ40Aは、幅方向に揺動自在なシーソスイッチで構成されている。シーソスイッチで操作した場合の操作量が、スキッドステアローダ1に設けられたコントローラ(図示省略)に入力される。
【0038】
図1〜3、図5図7A図12に示すように、変位スイッチ40Aは、主操作部51と、従操作部52とを有している。主操作部51は、ヘッド部31の内部に設けられた軸芯50の回りに幅方向揺動自在に支持されている。また、主操作部51は、幅方向に延びている。従操作部52は、主操作部51に連結されていて、把持部30に向けて下方に延びている。
【0039】
主操作部51及び従操作部52は、正面視で矩形状に形成されている。図2、3、5に示すように、主操作部51は、内壁(第1壁)51aと、外壁(第2壁)51bと、頂壁(第3壁)51cと、上壁(第4壁)51dとを有している。主操作部51は、第1連結壁(第5壁)51eと、第2連結壁(第6壁)51fとを有している。
第1壁51aは、幅方向の一方側である左(内)側に設けられている。第2壁51bは、幅方向の他方側である右(外)側に設けられている。第3壁51cは、内壁51aにおいて頂部側の起立する部分と、外壁51bにおいて頂部側の起立する部分とを連結する。起立する部分とは、内壁51aにおいては、高さ方向に延びる縁部であり、外壁51bにおいても、高さ方向に延びる縁部である。言い換えれば、第3壁51cは、内壁51aの頂部側の縁部と、内壁51dの頂部側の縁部とを連結する。したがって、第3壁51cは、幅方向と直交する方向において、一方(頂部)側に設けられている。第4壁51dは、内壁51aと外壁51bと頂壁51cとを連結する。第1連結壁(第5壁)51eは、内壁51aと上壁51dとを連結し且つ傾斜面を有する。第2連結壁51f(第6壁)は、外壁51aと上壁51dとを連結し且つ傾斜面を有する。
【0040】
第1壁51a、第2壁51b、第3壁51c、第4壁51d、第5壁51e及び第6壁51fは、樹脂等によってそれぞれ板状に形成されている。
主操作部51の外面であって手前側の面が操作面51Aである。即ち、上壁51dの外面が操作面51Aとなっている。言い換えれば、内壁51a、外壁51b及び頂壁51c
を連結する上壁51d(上板51d)の外面に、操作面51Aが形成されている。
【0041】
操作面51Aの幅方向中央部O1(上壁51dの外面)は、幅方向内側部(左操作部)51L、或いは、幅方向外側部(右操作部)51Rよりも凹んでいる。即ち、主操作部51は、幅方向中央部O1側が凹む凹部が形成されている。
変位スイッチ40Aによれば、幅方向中央部O1の凹部(上壁51dの外面)に親指を当てて当該親指を幅方向に動かせば、左操作部51L又は右操作部51Rを移動することができる。その結果、変位スイッチ40Aが操作される。なお、左操作部51Lや右操作部51Rに親指を直接押し当てて、これら左操作部51Lや右操作部51Rを設置部34に向けて押圧することにより、操作してもよい。
【0042】
従操作部52の上端は、主操作部51の幅方向中央部O1に連結している。従操作部52の下端部は自由端となっている。詳しくは、従操作部52は、内壁(第7壁)52aと、外壁(第8壁)52bと、上壁(第9壁)52cと、前壁(第10壁)52dを有している。第7壁52aは、左(内)側に設けられ且つ第1連結壁(第5壁)51eに連結している。第8壁52bは、右(外)側に設けられ且つ第2連結壁(第6壁)51fに連結している。第9壁52cは、内壁52a、外壁52b及び上壁51cを連結している。第10壁52dは、内壁52a、外壁52b及び上壁52cを連結している。例えば、第7壁52a、第8壁52b、第9壁52c及び第10壁52dは、樹脂等によってそれぞれ板状に形成されている。
【0043】
従操作部52の外面であって手前側の面が操作面52Aとなっている。即ち、上壁52cの外面が操作面52Aとなっている。この操作面52A(上壁52cの外面)は、頂部側から把持部30に行くにしたがって次第に手前側に張り出す傾斜面となっている。言い換えれば、図12に示すように、従操作部52の下端(自由端側)の高さH1は、上端(基端部)の高さH2よりも高くなっている。
【0044】
なお、図1図2に示すように、主操作部51の操作面51A及び従操作部52の操作面52Aには、複数の突起部55が設けられている。操作面51A及び操作面52Aに複数の突起部55を設けることによって、操作時における指等の滑りを防止することができる。この実施形態では、操作面51Aと操作面51Bとの両方に突起部(滑り止め部)55を設けているが、どちらか一方でもよい。
【0045】
また、主操作部51の幅方向中央部O1と、従操作部52の幅方向中央部O2とを結ぶ中心線C1(変位スイッチ40Aにおける幅方向中心線C1)を、把持部30側に延長した場合、当該中心線C1は、正面視或いは平面視で、把持部30の軸線(軸芯)をヘッド部31に向けて延設した延長線C2に対して幅方向内側(運転席8側)に傾斜している。つまり、正面視した状態では、変位スイッチ40Aは、主操作部51及び従操作部52によってT字状になっていて、T字状の変位スイッチ40Aは、やや幅方向内側(運転席8側)に斜めに傾斜している。主操作部51の左操作部51Lは、右操作部51Rよりも下側(把持部30側)に位置する。
【0046】
このような変位スイッチ40Aによれば、把持部30へ向けて延設する従操作部52が設けられているため、比較的手の小さな操作者でも、従操作部52に親指を当てて当該親指を幅方向に移動させることにより、変位スイッチ40Aを操作することができる。例えば、操作者は、手の掌外沿(小指の側面から手首までの間)の全部又は一部をフランジ部32に当てた状態で、把持部30を握り、親指を変位スイッチ40Aに向けて延ばすことにより、変位スイッチ40Aを操作することができる。ここで、手の小さい場合は、親指が変位スイッチ40Aに届きにくい場合があるが、本発明では、従操作部52を設けているため、操作者の親指を従操作部52に当てて動かすことができ、把持部30を握った状態で、変位スイッチ40Aを操作することができる。
【0047】
また、変位スイッチ40Aの中心線C1が延長線C2に対して幅方向内側に傾斜しているため、親指で変位スイッチ40Aを操作し易い。詳しくは、把持部30を把持し且つ親指を変位スイッチ40Aに向けて垂直に延ばした状態から親指を動かした場合、図17に示すように、親指の軌道Kは、若干円弧を描きながら動くことになる。変位スイッチ40Aは、上述したように、延長線C2に対して運転席8側に傾斜しているため、親指の軌道
K上に位置し易くなり、操作性を向上させることができる。
【0048】
さて、従操作部52の幅方向両端部であって、主操作部51の下側(把持部30側)には、変位スイッチ40Aとは異なる一対の操作具40BL、40BRが設けられている。この操作具40BL、40BRは、押しボタン式のプッシュスイッチで構成されている。このプッシュスイッチ40BL、40BRのON又はOFFがコントローラ(図示省略)に入力されるようになっている。以下、説明の便宜上、プッシュスイッチ40BLと、プッシュスイッチ40BRとの両方を説明する場合は、プッシュスイッチ40Bということがある。
【0049】
図2図7A図10図11に示すように、プッシュスイッチ40Bは円柱状に形成されていて、上面がスイッチを押すための押圧面60とされている。プッシュスイッチ40BLとプッシュスイッチ40BRとを結ぶ仮想線Mの中央部上に、変位スイッチ40Aの中心線C1が通っている。言い換えれば、仮想線Mと中心線C1とは直交していて、仮想線Mの中央部に中心線C1が通るように、変位スイッチ40Aに対してプッシュスイッチ40BL及びプッシュスイッチ40BRが配置されている。つまり、変位スイッチ40Aの中心線C1から幅方向内側に一定距離離れた箇所にプッシュスイッチ40BLが配置され、変位スイッチ40Aの中心線C1から幅方向外側に一定距離離れた箇所にプッシュスイッチ40BRが配置されている。また、プッシュスイッチ40BLとプッシュスイッチ40BRとを結ぶ仮想線Mの中央部を通る中心線C4が、延長線C2に対して幅方向内側(運転席側)に傾斜するように、プッシュスイッチ40BL、40BRが配置されている。
【0050】
ここで、設置部34に設置された変位スイッチ40A及びプッシュスイッチ40Bにおいて、上側に位置する変位スイッチ40Aのことを上操作具40Aといい、下側に位置するプッシュスイッチ40Bのことを下操作具40Bといい、上操作具40A及び下操作具40の位置関係について、説明をする。
操作装置25では、上操作具40Aの操作部の高さと、下操作具40Bの操作部の高さとはそれぞれ異なっている。詳しくは、下操作具40Bの操作部である押圧面60は、上操作具40Aの操作部である左操作部51L及び右操作部51Rよりも低く、設置部34側に位置している。
【0051】
ここで、上操作具40Aの左操作部51L及び右操作部51Rを設置部34側へ最も動かした状態を考える。左操作部51L及び右操作部51Rの最大降下位置が、下操作具40Bの押圧面60の押圧時の位置(押圧を検出する操作検出位置)よりも低くならない(設置部34側にならない)ように、上操作具40Aの左操作部51L及び右操作部51Rと、下操作具40Bの押圧面60との間の高さ(段差)を設定することが好ましい。例えば、上操作具40Aの左操作部51L及び右操作部51Rを最も動かしたときにおける最大降下量(最も操作したときの下降する量)よりも、段差量H3を大きくする。或いは、最大降下量が段差量H3よりも大きかったとしても、下操作具40Bにおける操作前位置と操作検出位置との差H4とを足した値(H3+H4)が、最大降下量よりも大きくなるように設定する。
【0052】
まとめると、同じ操作によって操作量が検出される操作具、即ち、押圧によって操作量が検出される操作具が、上下に隣接して配置された場合であって、下操作具40Bの操作検出位置は、上操作具40Aの操作検出位置よりも設置部側に位置している。つまり、下操作具40Bの操作面60は、上操作具40Aの操作部(左操作部51L、右操作部51R)よりも設置部34側に位置している。それゆえ、上操作具40Aを最大に動かした場合であっても、当該上操作具40Aの下側で隣接した下操作具40Bが不用意に動作することを防止することができる。
【0053】
なお、この実施形態では、上操作具40Aとして、変位スイッチ(シーソスイッチ)を例にあげ、下操作具Bとして、プッシュスイッチ40Bを例にあげたが、これに限定されない。
さて、上操作具40Aの操作部である左操作部51L及び右操作部51Rは、下操作具40Bの操作面60よりも高くなっている。この実施形態では、設置部34に台座45を
設ける。台座45上に上操作具40A、即ち、主操作部51を設けることにより、左操作部51L及び右操作部51Rを操作面60よりも高くしている。なお、左操作部51L及び右操作部51Rを操作面60よりも高くするにあたっては、必ず台座45が必要であることはなく、上操作具40Aの高さ等を確保することにより達成してもよいし、上操作具40Aを揺動又はスライドさせる支持部材の長さを確保することにより達成してもよい。また、上操作具40Aの従操作部52を高くするために、台座45上に従操作部52を設けてもよい。
【0054】
図7B図8A図8Bに示すように、台座45は、頂壁(第11壁)45Aと、下壁(第12壁)45Bと、内壁(第13壁)45Cと、外壁(第14壁)45Dとを有している。第11壁45Aは、頂部側に設けられている。第12壁45Bは、把持部側に設けられている。第13壁45Cは、内側に設けられている。第14壁45Dは、外側に設けられている。
【0055】
第11壁45A、第12壁45B、第13壁45C及び第14壁45Dは、プッシュスイッチ40BL及びプッシュスイッチ40BRの頂部側に設けられている。第11壁45A、第12壁45B、第13壁45C及び第14壁45Dは、幅方向に見ると、プッシュスイッチ40BLとプッシュスイッチ40BRとの間に配置されている。
また、第11壁45A、第12壁45B、第13壁45C及び第14壁45Dは、板状に形成されている。第11壁45Aは、側面視で、設置部34から離れるにしたがって中心線C1(中心)に向かう円弧状の縁部45A1を含んでいる。第12壁45Bは、側面視で、設置部34から離れるにしたがって中心線C1(中心)に向かう円弧状の縁部45B1を含んでいる。第13壁45Cは、設置部34から離れるにしたがって中心線C1(中心)に向かう円弧状の外面45C1を含んでいる。第14壁45Dは、設置部34から離れるにしたがって中心線C1(中心)に向かう円弧状の外面45D1を含んでいる。
【0056】
第11壁45Aは、縁部45A1の幅方向の端部(中心線C1側の端部)から起立する起立部45A2を有している。第12壁45Bは、縁部45B1の幅方向の端部(中心線C1側の端部)から起立する起立部45B2を有している。第13壁45Cは、外面45C1の幅方向の端部(中心線C1側の端部)から起立する起立部45C2を有している。第14壁45Dは、外面45D1の幅方向の端部(中心線C1側の端部)から起立する起立部45D2を有している。そして、起立部45A2、起立部45B2、起立部45C2、起立部45D2によって筒体48が構成され、筒体48の内面が挿入口46とされている。挿入口46には、一端が上操作具40A(第4壁51d)に固定され且つ、他端が軸芯50に揺動自在に支持された支持部材47が挿入されている。支持部材47によって上操作具40A(主操作部51、従操作部52)を揺動させることが可能である。
【0057】
つまり、台座45は、複数の起立部45A2、45B2、45C2、45D2によって構成された筒体48を有し、筒体48に支持部材47が挿入される挿入口46が形成されている。
図9A及び図9Bに示すように、主操作部51の第3壁51cは、第11壁45Aよりも頂部側に位置している。第3壁51cは、少なくとも第11壁45Aの一部に重複している。詳しくは、第3壁51cに関して、設置部34に近い側の端部(設置部34と対向する端部)51c1は、筒体48よりも設置部34寄りであって、筒体48と第3壁51cとが高さ方向に重複している。言い換えれば、側面視すると、第3壁51cの端部51c1は、起立部45A2、45B2、45C2、45D2よりも低い位置にある。
【0058】
このように、第3壁51cが台座45(筒体48)よりも頂部側に位置し、且つ、当該第3壁51cの端部51c1が筒体48よりも設置部34寄りに位置している。そのため、外部の物質(例えば、土、砂、水、泥)等が、第3壁51c及び筒体48によってガードされ、挿入口46に入ることを抑制することができる。
なお、この実施形態では、主操作部51を揺動させたとしても、第3壁51cは、筒体48と重複する。詳しくは、主操作部51を最も左側に揺動させた状態において、第3壁51cの一部は筒体48と重複し、主操作部51を最も右側に揺動させた状態において、第3壁51cの一部は筒体48と重複する。
【0059】
また、第3壁51cだけでなく、第1壁51a、第4壁51d、第5壁51e及び第6壁51fでも筒体48を周りから囲っている。そのため、外部からの物質(例えば、土、砂、水、泥)等が、より筒体48内へ入ることを抑制することができる。
また、台座45は、第12壁45Bから見て把持部側に設けられた中間壁45Eと、内側(左側)に設けられて中間壁45Eと連結する第1覆部45Fと、外側(右側)に設けられて中間壁45Eと連結する第2覆部45Gとを有している。
【0060】
中間壁45Eは、プッシュスイッチ40BLとプッシュスイッチ40BRとの間に配置されている。第1覆部45Fは、中間壁45Eから連続して形成されていてプッシュスイッチ40BLの外周部を覆っている。第2覆部45Gは、中間壁45Eから連続して形成されていて中間壁45Eに連続していてプッシュスイッチ40BRの外周部を覆っている。
【0061】
詳しくは、第1覆部45Fは、中間壁45Eの幅方向内側端部から、プッシュスイッチ40BLの外周部に沿って幅方向内側に向けて延設されていて、プッシュスイッチ40BLの外周部の略半分(頂部側の略半分)を覆っている。また、右覆部45BLは、中間壁45Eの幅方向外側端部から、プッシュスイッチ40BRの外周部に沿って幅方向外側に向けて延設されていて、プッシュスイッチ40BRの外周部の略半分(頂部側の略半分)を覆っている。
【0062】
このように、設置部34に台座45を設け、この台座45に上操作具40Aを設けているため、簡単に、上操作具40Aの操作部を下操作具40Bの操作部よりも高くすることができる。しかも、上操作具40Aを高くした台座45の覆部によって、少なくともプッシュスイッチ40Bの上側(頂部側)を覆うことができるため、プッシュスイッチ40Bの取付部分から水,砂等が侵入することを防止することができる。
【0063】
なお、この実施形態では、上操作具40Aとして、変位スイッチ(シーソスイッチ)を例にあげ、下操作具Bとして、プッシュスイッチ40Bを例にあげたが、これに限定されない。
図1〜10に示すように、プッシュスイッチ40Bの下側には、変位スイッチ40Cが設けられている。この変位スイッチ40Cは、幅方向に揺動自在なシーソスイッチで構成されている。シーソスイッチで操作した場合の操作量が、スキッドステアローダ1に設けられたコントローラ(図示省略)に入力される。
【0064】
変位スイッチ40Cと、プッシュスイッチ40Bとの位置関係について説明する。
変位スイッチ40Cは、正面視で矩形状に形成され、外面のうち、手前側の面が操作面70となっている。操作面70のうち、幅方向内側部が左操作面70Lとされ、幅方向外側部が右操作面70Rとされている。左操作面70Lとプッシュスイッチ40BLとは上下方向に重複するように配置され、左操作面70Lは、プッシュスイッチ40BLの操作面60よりも低く、設置部34側に位置している。
【0065】
右操作面70Rとプッシュスイッチ40BRとは上下方向に重複するように配置され、右操作面70Rも、プッシュスイッチ40BRの操作面60よりも低く、設置部34側に位置している。言い換えれば、プッシュスイッチ40BLの下側(把持部側)に左操作面70Lが配置され、プッシュスイッチ40BRの下側(把持部側)に右操作面70Rが配置され、プッシュスイッチ40Bの操作面60は、左操作面70L及び右操作面70Rよりも高い位置に設置されている。
【0066】
変位スイッチ40Aの中心線C1を把持部30側に延長した場合、当該中心線C1に変位スイッチ40Cの幅方向中央部O3が位置するようになっている。即ち、変位スイッチ40Cの幅方向中央部O3を通る中心線C3と、変位スイッチ40Aの中心線C1とが同一直線上となるように、変位スイッチ40Cが配置されている。
以上、変位スイッチ40Cによれば、左操作面70L又は右操作面70Rを親指などで押すことにより、操作することができる。なお、操作面70の幅方向中央部O3側に親指を当てて、当該親指を左操作面70L側或いは右操作面70Rに動かすことにより、操作してもよい。なお、図1〜8に示すように、設置部34であって、右側に揺動自在な変位スイッチ40Dを設けてもよいし、背面側に、プッシュスイッチ40Eを設けてもよい。
【0067】
図2図7A図7B図10に示すように、プッシュスイッチ40Bと、変位スイッチ40Cとの間には、誤作動防止部材80が設けられている。この誤作動防止部材80は、変位スイッチ40Cからプッシュスイッチ40Bへの指の進入を抑制すると共に、変位スイッチ40Aの進入を許容する部材であって、設置部34から起立した部材から構成されている。
【0068】
詳しくは、図10に示すように、起立体(誤作動防止部材80)は、プッシュスイッチ40Bと変位スイッチ40Cとの間であって、プッシュスイッチ40BLからプッシュスイッチ40BRまで延設されたものである。この実施形態では、起立体80は、少なくとも、プッシュスイッチ40BLの幅方向内側の最内縁部(断面視で最も内側となる縁部)からプッシュスイッチ40BRの幅方向外側の最外縁部(断面視で最も外側となる縁部)まで延設されている。
【0069】
起立体80は、プッシュスイッチ40BLの下側(把持部側)と変位スイッチ40Cの左操作面70Lとの間で立ち上がる左壁80Lと、プッシュスイッチ40BRの下側(把持部側)と変位スイッチ40Cの右操作面70Rとの間で立ち上がる右壁80Rと、左壁80Lと右壁80Rとの間に配置された中央壁80Cとを備えている。
左壁80L及び右壁80Rが、それぞれ左操作面70L及び右操作面70Rとの間で立ち上がっていることにより、変位スイッチ40C側からプッシュスイッチ40Bへの親指の進入を抑制している。
【0070】
なお、中央壁80Cは、幅方向内側端部から幅方向外側に行くにしたがって徐々に設置部34側に移行して低くしてもよい。例えば、中央部80Cには、変位スイッチ40Cの左操作面70Lよりも高さが低く、且つ、変位スイッチ40Cの右操作面70Rよりも高さが低く、さらに、変位スイッチ40Cの中央部O3よりも高さが低い低壁81を形成してもよい。
【0071】
この底壁81は、把持部30から中央部80Cへの親指の進入を許容すると共に、中央部80Cの上方側(頂部側)に配置した変位スイッチ40Aへの進入を許容している。
[第2実施形態]
第2実施形態は、設置部に設置した操作具の配置等を変更した変形例である。以下、第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同じ構成については説明を省略する。
【0072】
図13は、操作具の配置を示した図である。図14は、図11のF―F断面図である。
設置部34は、第1実施形態と異なっていて、略垂直な状態となっている。即ち、設置部34の下端部(把持部側)と設置部34の上端部(頂部側)とは、垂直な平面上に位置していて、第1実施形態のように奥側に傾斜していない。
この設置部34には、操作具として、縦軸回りに揺動自在なシーソスイッチで構成された変位スイッチ40Aが配置されている。変位スイッチ40Aは、主操作部51と、従操作部52とを備えている。従操作部52の先端側(自由端側)には、設置部34側に凹ますことで親指を引っかけやすくする凹部53(指引掛部)が形成されている。
【0073】
図13、14に示すように、詳しくは、凹部53は幅方向内側端部から幅方向外側に行くにしたがって設置部34側に徐々に近づき、幅方向中央部O2から幅方向外側に行くにしたがって設置部34側から徐々に離れる半円状に形成されている。この凹部53に親指の腹側を当ててることにより、親指を引っかけることができ、これにより、変位スイッチ40Aを幅方向に簡単に動かすことができる。
【0074】
さて、延長線C2と、変位スイッチ40Aとの関係を見ると、変位スイッチ40Aは、延長線C2を通るように配置されている。詳しくは、変位スイッチ40Aの主操作部51上には延長線C2が通っていて、主操作部51の主操作部51の幅方向中央部O1は、延長線C2から幅方向内側に離れている。また、主操作部51の幅方向中央部O1と、従操作部52の幅方向中央部O2とを結ぶ中心線C1を、把持部30側に延長した場合、当該中心線C1は、把持部30の軸線をヘッド部31に向けて延設した延長線C2に対して幅方向内側に傾斜している。つまり、正面視した状態では、変位スイッチ40Aは、主操作部51及び従操作部52によってT字状になっていて、T字状の変位スイッチ40Aは、
やや幅方向内側に斜めに傾斜している。
【0075】
また、変位スイッチ40Aの従操作部52の両側には、一対のプッシュスイッチ40BL、プッシュスイッチ40BRが配置されている。延長線C2と、プッシュスイッチ40Bとの関係を見ると、プッシュスイッチ40Bは、延長線C2の両側に配置されている。詳しくは、延長線C2上、或いは、延長線C2よりも幅方向外側にプッシュスイッチ40BRが配置され、延長線C2よりも幅方向内側にプッシュスイッチ40BLが配置されている。プッシュスイッチ40BLとプッシュスイッチ40BRとを結ぶ仮想線Mの中央部は、延長線C2から幅方向内側に離れている。また、プッシュスイッチ40BLとプッシュスイッチ40BRとを結ぶ仮想線Mの中央部を通る中心線C4は、延長線C2に対して幅方向内側に傾斜している。
【0076】
これによれば、変位スイッチ40A及びプッシュスイッチ40Bは、やや幅方向内側にすることになり、変位スイッチ40の操作部(左操作部51L、右操作部51R)及びプッシュスイッチ40Bの操作面60が親指の軌道Kに位置するため、操作性を向上させることができる。
さて、変位スイッチ40Aを幅方向に動かした場合、当該変位スイッチ40は、プッシュスイッチ40Bの上方を通過する。詳しくは、図14に示すように、プッシュスイッチ40Bの操作面60は、設置部34から殆ど突出しておらず、略設置部34と同じ高さに位置している。一方、変位スイッチ40Aの従操作部52は、プッシュスイッチ40Bの操作面60の上方に位置していて、当該従操作部52には、操作具であるプッシュスイッチ40Bとの干渉を回避する回避部54が形成されている。この回避部54は、操作時に従操作部52が操作面60を通過可能となるように、当該従操作部52の底部(設置部34側)を切り欠くことにより構成されている。
【0077】
これによれば、プッシュスイッチ40Bを変位スイッチ40Aに限りなく近づけることができるため、ヘッド部31、即ち、設置部34の幅方向の長さ(幅)を小さくすることができる。
プッシュスイッチ40Bの下側には、変位スイッチ40Cが設けられている。この変位スイッチ40Cは、幅方向に揺動自在なシーソスイッチで構成されている。第1実施形態と同じように、変位スイッチ40Aの中心線C1を把持部30側に延長した場合、当該中心線C1を変位スイッチ40Cの幅方向中央部O3が位置するようになっている。変位スイッチ40Cの幅方向中央部O3、即ち、変位スイッチ40C上であって、変位スイッチ40Aの従操作部52から把持部30に向けて延設した中心線C1と重複する部分には、親指の通過を許容し且つ親指を引っかけ易くする凹部71(指引掛部)が形成されている。詳しくは、凹部71は、幅方向内側端部から幅方向外側に行くにしたがって設置部34側に徐々に近づき、幅方向中央部O3から幅方向外側に行くにしたがって設置部34側から徐々に離れる半円状に形成されている。この凹部71によれば、親指を変位スイッチ40Aに向けて通過することを許容しつつ、操作時には、腹側を当てて引っかけることができる。
【0078】
なお、第2実施形態の設置部34は、略垂直な状態であったが、第1実施形態のように、傾斜していてもよい。即ち、設置部34は、手前側が設置部34の奥側に対して低くなるように奥側から手前に向けて傾斜していてもよいし、幅方向内側が幅方向外側よりも奥側になるように手前側から奥に向けて傾斜していてもよい。また、設置部34の手前側の幅方向中央部が、奥側の幅方向中央部よりも幅方向外側に位置していてもよい。
【0079】
さて、上述した実施形態では、右手用の操作装置25について説明したが、図15に示すように、左手用の操作装置25であってもよい。左手用の操作装置25は、右手用の操作装置25と左右対称であって、設置部34や把持部30の構成は同じである。
なお、図16に示すように、左手用の操作装置25において、設置部34に配置した操作具40を変更してもよい。設置部34の頂部側には、プッシュスイッチ40Fで構成した操作具が配置され、このプッシュスイッチ40Fの幅方向両側には、プッシュスイッチ40BL、プッシュスイッチ40BRが配置され、プッシュスイッチ40BL及びプッシュスイッチ40BRの下側(把持部側)には、変位スイッチ40Cが設けられている。プ
ッシュスイッチ40BL及びプッシュスイッチ40BR及び変位スイッチ40Cは、上述した実施形態と同様の構成である。設置部34の頂部側に配置した操作具、即ち、プッシュスイッチ40Fは、上部側の幅が広く、下部側の幅が狭い逆しずく形のスイッチである。なお、図16に示したプッシュスイッチ40Fを右手用の操作装置25に設けてもよい。
【0080】
上述した実施形態では、操作具40Aは、主操作部51と従操作部52との両方を備えているが、図18Aに示すように、操作具40Aは、主操作部51と従操作部52とのうち、主操作部51のみを備えていてもよい。
次に、操作具40Aの変形例について、図18A及び図18Bを用いて説明する。
図18A及び図18Bに示すように、主操作部51は、第1壁51aと、第2壁51bと、第3壁51cと、第4壁51dと、第15壁51gを備えている。第1実施形態と同様に、第1壁51aは、左側に設けられ、第2壁51bは、右側に設けられている。第3壁51cは、第1壁51aの起立する部分と、第2壁51bの起立する部分とを連結する。したがって、第3壁51cは、幅方向と直交する方向において、一方(頂部)側に設けられている。
【0081】
第4壁51dは、第1壁51a、第2壁51b、第3壁51c、第15壁51gを連結する。第15壁51gは、幅方向と直交する方向であって他方(把持部側)に設けられ且つ、第1壁51aと第2壁51bと第4壁51dとを連結する。
したがって、主操作部51は、第1壁51a、第2壁51b、第3壁51c、第4壁51dと、第15壁51gによって、第4壁51dと対向する部分が開放状である箱型に形成されている。
【0082】
また、第4壁51dには、支持部材47が取り付けられ、当該支持部材47は、筒体48の挿入口46に挿入される。なお、支持部材47は、第1壁51a、第2壁51b、第3壁51c、第4壁51d及び第15壁51gのいずれかに取り付けられていればよい。
第3壁51cは、台座45の第11壁45Aの一部に重複している。詳しくは、第3壁51cに関して、設置部34に近い側の端部51c1は、台座45の筒体48よりも設置部34寄りであって、筒体48と第3壁51cとが高さ方向に重複している。言い換えれば、側面視すると、第3壁51cの端部51c1は、起立部45A2、45B2、45C2、45D2よりも低い位置にある。
【0083】
また、図18に示した変形例では、主操作部51を揺動させたとしても、第3壁51cは、筒体48と重複する。詳しくは、主操作部51を最も左側に揺動させた状態において、第3壁51cの一部は筒体48と重複し、主操作部51を最も右側に揺動させた状態において、第3壁51cの一部は筒体48と重複する。
また、変形例では、第1壁51aは筒体48の左側に位置し、第2壁51bは筒体48の右側に位置し、第15壁51gは筒体48の下側(把持部側)に位置する。つまり、第1壁51a、第2壁51b、第3壁51c及び第15壁51gによって、少なくとも筒体48を囲んでいる。
【0084】
第1壁51a、第2壁51b及び第15壁51gのそれぞれの端部(設置部34に近い側)は、台座45の筒体48よりも設置部34寄りであって、筒体48と第3壁51cとが高さ方向に重複している。
したがって、操作具40Aによれば、少なくとも第3壁51cが台座45に重複させているため、外部からの物質(例えば、土、砂、水、泥)等が、より筒体48内へ入ることを抑制することができる。
【0085】
また、操作具40Aは、図19A及び図19Bに示す形状であってもよい。図19A及び図19Bに示すように、操作具40Aは、平面視で、少なくとも操作面の円弧状になっている。第1壁51aは、左側に位置する円弧状の壁であり、第2壁51bは、右側に位置する円弧状の壁である。第3壁51cは、第1壁51aと、第2壁51bとを連結する壁である。第15壁51gは、第3壁51cとは離れた位置で、第1壁51aと、第2壁51bとを連結する壁である。第4壁51dは、第1壁51a、第2壁51b、第3壁及び第15壁51gを連結する壁である。
【0086】
本発明によれば、設置部34は、親指の軌道Kと同じような向き、即ち、幅方向外側であってやや斜め上方に向いた状態となるため、ヘッド部31に設けた操作具40の操作が非常に行い易くなる。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0087】
上述した実施形態では、変位スイッチとして、幅方向に揺動自在なシーソスイッチを例にあげ説明したが、変位スイッチはシーソスイッチに限定されず、幅方向にスライド自在なスライドスイッチで構成してもよい。スライドスイッチを適用する場合は、シーソスイッチをスライドスイッチとして読み替えると共に、幅方向に揺動する構成を幅方向にスライドするとして読み替えればよい。また、変位スイッチを2つ以上設ける場合は、シーソスイッチとスライドスイッチとが混在していてもよい。
【0088】
また、操作具40は、上述した実施形態に限定されない。例えば、変位スイッチ40Aのみを設けても良いし、プッシュスイッチ40Bのみを設けても良いし、変位スイッチ40Cのみを設けても良い。或いは、変位スイッチ40A、40C、40D、プッシュスイッチ40B、40Eを適宜、組み合わせて設置部34に配置してもよいし、その他のスイッチを設置部34に配置してもよい。このようにスイッチ等の操作具を設ける場合には、上側に位置する上操作具と下側に位置する下操作具との高さを変えてもよいし、上操作具を台座45に設けてもよい。また、設置部34の右側に揺動自在な変位スイッチを設けてもよい。図4図5等に示すように、ヘッド部31の背面側に、プッシュスイッチ40Dを設けてもよい。
【0089】
上述した実施形態では、台座45に変位スイッチ(操作具)40Aを設けているが、例えば、変位スイッチ(操作具)40Aが台座45を含むスイッチであってもよい。つまり、変位スイッチ(操作具)40は、主操作部51と従操作部52と台座45とを含んでいてもよいし、或いは、主操作部51と台座45とを含んでいてもよい。この場合、台座45の内部に軸芯50を設け、この軸芯50に支持部材47を取付けることによって、主操作部51等を揺動可能としてもよい。
【0090】
また、上述した実施形態における変位スイッチ(操作具)40Aは、上述した実施形態における操作装置25(設置部34)に設けられるだけでなく、上述した操作装置25(設置部34)とは異なる操作装置やその他の部品等に取り付けられるものであってもよい。
【符号の説明】
【0091】
25 操作装置
30 把持部
31 ヘッド部
40 操作具
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7A
図7B
図8A
図8B
図9A
図9B
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18A
図18B
図19A
図19B
図20