(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の利点及び特徴、これらを達成する方法は添付する図面と共に詳細に後述する実施形態において明確になるであろう。しかし、本発明は、以下で開示する実施形態に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態で実現されるものであり、本実施形態は、単に本発明の開示を完全にし、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本発明は、請求項の範囲によってのみ定義される。明細書全体にかけて同一参照符号は同一構成要素を指称する。図面に表示する層及び領域のサイズおよび相対的なサイズは説明を明瞭するため、誇張したものであり得る。
第1、第2などが多様な素子、構成要素を叙述するために使用されるが、これら素子、構成要素はこれらの用語によって制限されないことはいうまでもない。これらの用語は、単に一つ構成要素を他の構成要素と区別するために使用するものである。したがって、以下で言及される第1構成要素は本発明の技術的思想内で第2構成要素であり得ることは勿論である。本明細書で、単数型は文句で特に言及しない限り複数型も含む。明細書で使用される「含む」および/または「有する」は、言及された構成要素、段階、動作および/または素子は一つ以上の他の構成要素、段階、動作および/または素子の存在または追加を排除しない。
【0012】
本実施形態で使用される「部」または「モジュール」という用語は、明細書作成を容易するために付与されれたり混用され、それ自体が互いに区別する意味または役割を果たさない。
【0013】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
【0014】
図1は、本発明の一実施形態による表示装置の概略的なブロック図である。
図2は、
図1に示す表示パネルと光源モジュールを概略的に示す平面図である。
【0015】
図1を参照すると、本実施形態による表示装置10は、映像を表示する表示パネル100、タイミング制御部110、パネル駆動部130、光源装置BLUを含み得る。
【0016】
表示パネル100は、外部から提供される映像信号IDに対応する映像を表示し、映像を表示する複数個の画素Pを含み得る。前記画素Pは、それぞれ赤色単位画素PR、緑色単位画素PG及び青色単位画素PBを含み得、図面には示していないが、白色単位画素をさらに含み得る。図面に示していないが、各画素Pは相互交差するゲート配線GL及びデータ配線DLに連結されたスイッチング素子TR、スイッチング素子TRに連結された液晶キャパシタCLC及びストレージキャパシタCSTを含み得る。このような表示パネル100は後述するように、複数の映像ブロックDBに分けられた映像を表示することができる。
【0017】
タイミング制御部110は、外部装置(図示せず)から制御信号CS及び映像信号IDを入力される。前記制御信号CSは、垂直同期信号、水平同期信号、クロック信号、データイネーブル信号などを含み得、制御信号Contを利用してパネル駆動部130の駆動タイミングを制御するタイミング制御信号(T_Cont)を生成する。ここで、タイミング制御信号(T_Cont)はデータ駆動部132の駆動タイミングを制御するための第1制御信号(T_Cont_1)及びゲート駆動部134の駆動タイミングを制御するための第2制御信号(T_Cont2)を含み得る。例えば、タイミング制御部110はパネル駆動部130のデータ駆動部132とのインターフェース仕様に合わせて映像信号IDのデータフォーマットを変換し、変換された映像信号(ID')をデータ駆動部132に出力する。またタイミング制御部110は第1制御信号(T_Cont1)をデータ駆動部132に出力し、第2制御信号(T_Cont2)をゲート駆動部134に出力する。例示的な実施形態で、第1制御信号(T_Cont1)は出力開始信号、水平開始信号、クロック信号などを含み得、第2制御信号(T_Cont2)は垂直開始信号、ゲートクロック信号及び出力イネーブル信号を含み得るが、これに限定されない。
【0018】
パネル駆動部130は、タイミング制御部110から受信されたタイミング制御信号(T_Cont)及び変換された映像信号(ID')を利用して表示パネル100を駆動させ得、データ駆動部132及びゲート駆動部134を含み得る。
【0019】
ゲート駆動部134は、ゲートオン電圧とゲートオフ電圧を入力され、タイミング制御部110から提供される第2制御信号(T_Cont2)に応答して順次に前記ゲートオン電圧を有するゲート信号を出力する。前記ゲート信号は表示パネル100のゲートラインGLに順次に印加され、ゲートラインGLを順次にスキャニングする。図面に示していないが、表示装置10は入力電圧を前記ゲートオン電圧及び前記ゲートオフ電圧に変換して出力するレギュレータをさらに備えることもできる。
【0020】
データ駆動部132は、アナログ駆動電圧を入力されて動作し、ガンマ電圧発生部(図示せず)から提供されたガンマ電圧を利用して多数の階調電圧を生成する。データ駆動部132は、タイミング制御部110から提供される第1制御信号(T_Cont1)に応答して前記生成された階調電圧のうち前記変換された映像信号(ID')に対応する階調電圧を選択し、選択された階調電圧をデータ信号として表示パネル210のデータライン(DL)に印加する。
【0021】
ゲートラインGLにゲート信号が順次に印加されると、これに同期してデータライン(DL)にデータ信号が印加される。このうち選択されたゲートラインに該当ゲート信号が印加されると、前記選択されたゲートラインに連結された薄膜トランジスタTRは前記該当ゲート信号に応答してターンオンする。前記ターンオンした薄膜トランジスタTRが連結されたデータラインにデータ信号が印加されると、印加されたデータ信号は前記ターンオンした薄膜トランジスタTRを経て前記液晶キャパシタCLCと前記ストレージキャパシタCSTに充電される。前記液晶キャパシタCLCは充電された電圧に応じて液晶の光透過率を調節する。前記ストレージキャパシタCSTは前記薄膜トランジスタTRがターンオン時にデータ信号を蓄積し、前記薄膜トランジスタTRのターンオン時に蓄積されたデータ信号を前記液晶キャパシタCLCに印加して前記液晶キャパシタCLCの充電を維持させる。このような方式により表示パネル100は映像を表示する。
【0022】
光源装置BLUは、光源モジュール200及び光源モジュール制御部300を含み得る。
【0023】
光源モジュール200は表示パネル100に隣接配置され表示パネル100に光を供給する。このような光源モジュール200は複数の発光ブロックBを含み得、例示的に光源モジュール200はM*N(M、Nは自然数)個の発光ブロックBに分けられる。各発光ブロックBはディミング方式により表示パネル100に表示された映像に対応し、個別に駆動され得、例示的には各発光ブロックBは表示パネル100に表示された映像の映像ブロックDBのそれぞれに対応し、個別に駆動され得る。
【0024】
図2は、
図1に示す表示パネルと光源モジュールを概略的に示す平面図であり、より詳細には表示パネルのうち一つの映像ブロックに対応する部分及び前記映像ブロックに対応する光源モジュールの発光ブロックを概略的に拡大して示す平面図である。
【0025】
図1及び
図2を参照すると、光源モジュール200の各発光ブロックBは複数の単位発光ブロック210を含み得、各単位発光ブロック210は第1色光を放出する第1光源211、第2色光を放出する第2光源213及び第3色光を放出する第3光源215を含み得る。複数の第1光源211及び複数の第2光源213を含み得る。ここで、前記第1色ないし第3色は互いに相異なる色であり得る。例えば、前記第1色は緑、青、赤のうち何れか一つの色であり得、前記第2色は緑、青及び赤のうち前記第1色と相異なる色であり得、前記第3色は緑、青及び赤のうち前記第1色及び前記第2色と相異なる色であり得る。以下では説明の便宜上、前記第1色を赤、前記第2色を緑、前記第3色を青と指称説明するが、これは一つの例示であり、前記第1色ないし前記第3色は多様に変更できる。
【0026】
第1光源211は、発光ダイオードであり得、例示的な実施形態で前記第1色として赤色光を放出する赤色発光ダイオードであり得る。同様に、第2光源213は発光ダイオードであり得、例示的な実施形態で前記第2色として緑色光を放出する緑色発光ダイオードであり得る。また第3光源215は発光ダイオードであり得、例示的な実施形態で前記第3色として青色光を放出する青色発光ダイオードであり得る。第1光源211から放出された赤色光の波長は約580nmないし700nmであり、第2光源213から放出された緑色光の波長は約460nmないし630nmであり、第3光源215から発生した青色光の波長は約400nmないし500nmであり得るが、これに限定されない。
【0027】
発光ブロックB内に含まれた複数の単位発光ブロック210は表示パネル100の画素Pと対応するように設けられる。例えば、図面には一つの単位発光ブロック210と4個の画素Pが相互対応する場合を示している。つまり、行方向に2個及び列方向に2個の4個の画素Pと、一つの単位発光ブロック210とが対応している。しかし、これは一つの例示であり、それぞれの画素Pと一対一対応するように単位発光ブロック210が設けられることもできる。すなわち、単位発光ブロック210と画素Pとの間の対応比率はその制限がない。
【0028】
一つの発光ブロックBに含まれた複数の第1光源211、第2光源213及び第3光源215は他の発光ブロックに属する光源と独立的に駆動される。また同じ発光ブロックB内に含まれる複数の第1光源211、第2光源213及び第3光源215は、それぞれが光源の色によって独立的に駆動され得る。さらに、一つの単位発光ブロック210に属する第1光源211、第2光源213及び第3光源215はそれぞれが個別に駆動され得る。
【0029】
一方、図面に示していないが、光源モジュール200は複数の第1光源211、第2光源213及び第3光源215が実装された回路基板をさらに含み得る。前記回路基板には第1光源211、第2光源213及び第3光源215に駆動電流を伝達する回路配線が設けられる。このような回路基板は印刷回路基板(Printed Circuit Board、PCB)からなり、放熱効率向上のためにメタルコア印刷回路基板(Metal Core Printed Circuit Board、MCPCB)からなるが、これに限定されない。
【0030】
再び
図1を参照すると、光源モジュール制御部300は光源モジュール200の発光ブロックBそれぞれの格別駆動を制御する部分である。
【0031】
光源モジュール制御部300は、映像分析部310、色座標算出部330、演算部350、モード決定部370及び光源モジュール駆動部390を含み得る。
【0032】
映像分析部310は、前記映像信号IDを発光ブロックBに対応して複数の映像ブロックDBに分け、映像ブロックDBを分析して各映像ブロックDBの色相を制御するカラーディミング信号を生成することができる。例えば、映像分析部310は複数の映像ブロックDBのうち選択された任意の映像ブロック(以下「第1映像ブロック」という)を分析し、前記第1映像ブロックの代表色相を決定し、前記代表色相に基づいて第1映像ブロックに対応する発光ブロック(以下「第1発光ブロック」)を駆動するためのカラーディミング信号を生成する。映像分析部310が前記カラーディミング信号を生成する詳細な動作に関する例示は後述する。
【0033】
また、映像分析部310は前記第1映像ブロックの代表輝度値を決定し、前記代表輝度値に基づいて前記第1発光ブロックを駆動するための輝度調光信号をさらに生成することもできる。
【0034】
色座標算出部330は映像ブロックDBのそれぞれに対して画素単位で色座標を算出する。例示的には色座標算出部330は、複数の映像ブロックDBのうち前記第1映像ブロックを画素単位で分析して画素データを取得し、各画素別に前記カラーディミング信号に基づいてカラーディミングを行う場合の色座標(またはカラーディミング色座標)及びカラーディミングを行わない場合の色座標(または非ディミング色座標(non-dimming color coordinate))を算出する。ここで、算出された前記カラーディミング色座標及び前記非ディミング色座標は既に決定された色座標系内に位置する色座標であり得る。
【0035】
演算部350は、各画素別にデータを算出し、より詳細には各画素別データで画素歪曲値及び画素改善値を算出する。例示的には演算部350は色座標算出部330で算出された各画素別カラーディミング色座標及び非ディミング色座標に基づいて各画素別にデータを算出し、算出された各画素別データが画素歪曲値と画素改善値のうちどの値に該当するかを判断する。
【0036】
モード決定部370は、各発光ブロックBのカラーディミング駆動の可否を決定する。例示的にはモード決定部370は演算部350から前記第1映像ブロックの画素歪曲値及び画素改善値を提供され、これに基づいて前記第1映像ブロックに対応する第1発光ブロックのカラーディミング駆動の可否を決定する。
【0037】
例えば、モード決定部370の判断結果、前記第1発光ブロックのカラーディミング駆動を決定した場合、モード決定部370は映像分析部310で生成したカラーディミング信号を光源モジュール駆動部390に提供する。また、映像分析部310が輝度調光信号をさらに生成した場合、モード決定部370はカラーディミング信号と共に輝度調光信号を光源モジュール駆動部390に提供する。
【0038】
一方、モード決定部370の判断結果、前記第1発光ブロックをカラーディミング駆動しないと決定した場合、モード決定部370は映像分析部310で生成したカラーディミング信号を光源モジュール駆動部390に提供しなくてもよい。また、映像分析部310が輝度調光信号をさらに生成した場合、モード決定部370は輝度調光信号のみを光源モジュール駆動部390に提供することもできる。
【0039】
光源モジュール駆動部390は、光源モジュール200の発光ブロックBを駆動させ、モード決定部370の決定によって提供された調光信号に基づいて光源モジュール200の発光ブロックBまたは複数の光源(211、213、215)を駆動する。
【0040】
図3は、本発明の一実施形態による光源駆動方法を概略的に示す順序図であり、より詳細には
図1に示す光源装置の動作を概略的に示す順序図である。
図4は、
図3に示すS30段階の一実施形態による動作を概略的に示す順序図である。
図5は、
図3に示す光源駆動方法において、S50段階の一実施形態による動作を概略的に示す順序図である。
図6は、
図3に示す光源駆動方法において、S70段階の一実施形態による動作を概略的に示す順序図である。
図7〜
図14は、本発明の一実施形態による表示装置での光源駆動方法を説明するための例示図であり、このうち
図10は
図9に示す第1映像ブロックを拡大した例示図である。
【0041】
図3を参照すると、本発明の一実施形態による光源駆動方法は、映像分析部310は映像信号を分析して複数の映像ブロックに分割し(S10)、映像分析部310は複数の映像ブロックのうち第1映像ブロックに対応するカラーディミング信号を生成し(S30)、演算部350は、色座標算出部330で算出された各画素別カラーディミング色座標及び非ディミング色座標に基づいて第1映像ブロックを分析して画素のそれぞれに対応する画素歪曲値及び画素改善値を取得し(S50)、モード決定部370は、画素歪曲値及び画素改善値に基づいて第1映像ブロックに対応する第1発光ブロックのカラーディミングの可否(またはカラーディミング駆動可否)を決定し(S70)、光源モジュール駆動部390は、前記決定に基づいて第1発光ブロックを駆動する過程(S90)を含み得る。
【0042】
映像信号を分析して複数の映像ブロックに分割する過程(S10)は次の通りである。
【0043】
図1〜
図3、
図7及び
図8を参照すると、
図7に示すような映像信号が入力されると、映像分析部310は入力された映像信号を分析して
図8に示すように複数の映像ブロックDBに分割する。以下では説明の便宜上、映像信号は
図7及び
図8に示すように4個の色を有する映像信号であると仮定し、具体的には映像信号は青色領域IB、白領域IW、緑領域IG及び黄領域IYを有する映像信号であると仮定する。
【0044】
複数の映像ブロックのうち第1映像ブロックに対応するカラーディミング信号を生成する過程(S30)は次の通りである。
【0045】
図1〜
図4、
図9及び
図10を参照すると、例示的な実施形態でS30段階は第1映像ブロックで各画素に対応する色情報を抽出し(S31)、画素のそれぞれに対応する色情報の色相クラスを分類し(S32)、各色相クラスを既に決定された色座標系にマッピング(mapping)し(S33)、第1映像ブロックの代表色相を決定し(S34)、決定された代表色相に基づいてカラーディミング信号を生成する過程(S35)を含み得る。
【0046】
より詳細には光源装置BLUまたは表示装置10は、既に設定された色相クラステーブル情報を保存し得、前記複数の色相クラステーブル情報は別途の保存部または映像分析部310に保存され得る。前記色相クラステーブル情報は色相クラスの情報を含み得る。赤R、緑G、青Bをそれぞれの所定の色相階調、例えば、256個の色相階調に分けて各色相階調のうち人が区別しにくい近接領域の色相階調を一つの色相クラスで定義する。例示的な実施形態で
図9に示すように256階調に分けられた色相階調を視認性が同じであるか類似の色相階調をグループ化し、赤、緑、青それぞれの四つの色相クラスに分けられる。すなわち、赤、緑、青の色相クラスのそれぞれの色相階調を0〜63階調、64〜127階調、128〜191階調及び192〜255階調にグループ化することで、赤、緑、青それぞれが四つの色相クラスに分けられる。これによって、本実施形態では総256×256×256だけの階調が存在し、色相クラスは4×4×4個になる。一方、本実施形態では赤R、緑G、青Bをそれぞれ四つの色相クラス(ClassR1〜ClassR4、Class_G1〜Class_G4、Class_B1〜Class_B4)に分けたが、これは一つの例示である。すなわち、それぞれの色相クラスは視認性が類似するか同じ色相範囲を一つの領域で定義するので、各色相の色相クラスの個数は多様に変更できる。また各色相別色相クラスの個数は互いに同じであるか、または同じではない場合もあり、分けられた色相クラスのサイズも色相階調によって互いに異なる。また、このような色相クラスの情報である色相クラステーブル情報は別途の保存部または映像分析部310に予め保存され得る。
【0047】
映像分析部310は、タイミング制御部110からの映像信号IDを複数の映像ブロックDBに分割するが、この映像ブロックDBのうち任意の第1映像ブロックDB1で表示パネル100の各画素Pに対応する画素データPxの色情報を取得する。例えば、映像信号IDには各画素Pごとの色情報が含まれている。そして、映像分析部310は、取得した色情報と前述した色相クラステーブル情報を比較して各画素データPxの色相クラスを分類する。ここで、画素データPxの色情報は、赤、緑及び青のそれぞれの階調情報(GRAY INFORMATION)を含み得る。また、映像分析部310は分類された色相クラスを予め複数個の色相領域が区分された色座標系にマッピングする。例示的な実施形態で前記色座標系はCIE1976色座標系であり得る。また例示的な実施形態で前記色座標系に区分された色相領域のそれぞれは視認性が類似の色相階調によって定義された領域であり得る。さらに複数個の色相領域はテーブル化され、色座標系テーブル情報を成し、前記色座標系テーブル情報は、前記色相クラステーブル情報と類似するように別途の保存部または映像分析部310に予め保存され得る。または映像分析部310は画素データPxの色情報を取得した後別途の色相クラス分類過程を省略し、直接、色座標系の色相領域にマッピングすることもできる。つまり、例えば第1映像ブロックDB1は各画素Pごとに色情報を有しているが、第1映像ブロックDB1は視認性が類似の色相階調によって定義された色相領域により形成され得る。そして、色相領域と色座標との関係を示す色座標系テーブル情報に基づいて、第1映像ブロックDB1の色相領域が色座標系においてマッピングされる。
【0048】
その後、映像分析部310は色座標系にマッピングされた色相クラスのうち最も多い値を有する色相領域を第1映像ブロックDB1の代表色相として決定する。または映像分析部310は色相クラスのうち最も多い値を有する一つの色相クラスを色座標系にマッピングして第1映像ブロックDB1の代表色相を決定することもできる。さらに別途の色相クラス分類過程を省略した場合、映像分析部310は最も多い値がマッピングされた色相領域を第1映像ブロックDB1の代表色相として決定することもできる。例示的に第1映像ブロックDB1の場合、青色領域IBに対応する画素Pの個数または青色領域IBに対応する画素データPxの個数が、白領域IWに対応する画素Pの個数または白領域IWに対応する画素データPxの個数より多いため、第1映像ブロックDB1の代表色相は青色に決定され得る。
【0049】
その後、映像分析部310は決定された代表色相に基づいてカラーディミング信号を生成する。ここで、カラーディミング信号は、映像ブロックに対する発光ブロックを駆動するための信号である。映像分析部310は、例えば、代表色相が有する輝度の大きさに応じてカラーディミング信号を生成する。例えば、映像分析部310は、輝度が高い代表色相の場合は発光ブロックでの輝度を減らすようなカラーディミング信号を生成する。逆に、映像分析部310は、輝度が低い代表色相の場合は発光ブロックでの輝度を増加するようなカラーディミング信号を生成する。
【0050】
ただし、前述した内容は一つの例示であり、以外にも映像分析部310は多様な方法により第1映像ブロックに対応するカラーディミング信号を生成できる。
【0051】
一方、いくつかの実施形態で映像分析部310は、カラーディミング情報だけでなく輝度ディミング情報も生成することができる。例えば映像分析部310は、第1映像ブロックDB1の代表輝度値を抽出して抽出した代表輝度値に基づいて輝度調光信号を生成することもできる。例えば映像分析部310は、代表輝度値が高い場合は発光ブロックでの輝度を減らすようなカラーディミング信号を生成する。逆に、映像分析部310は、代表輝度値が低い場合は発光ブロックでの輝度を増加するようなカラーディミング信号を生成する。
【0052】
第1映像ブロックを分析して画素のそれぞれに対応する画素歪曲値及び画素改善値を取得する過程(S50)は次の通りである。
【0053】
図1〜
図5、
図10〜
図12を参照すると、例示的な実施形態でS50段階は、第1映像ブロックを分析して画素のそれぞれに対応するカラーディミング色座標及び非ディミング色座標を算出し(S51)、非ディミング色座標が既に設定された基準座標を含む色領域内に位置するかを判断し(S52)、判断結果、非ディミング色座標が既に設定された基準座標を含む色領域内に位置する場合、カラーディミング色座標と非ディミング色座標との間の第1距離を算出し(S53)、算出した第1距離を画素歪曲値であると判断する過程(S57)を含み得る。また、S52段階の判断結果、非ディミング色座標が既に設定された基準座標を含む色領域内に位置しない場合、カラーディミング色座標と非ディミング色座標との間の第1距離、基準座標とカラーディミング色座標との間の第2距離、基準座標と非ディミング色座標との間の第3距離を算出し(S54)、S54段階で算出された第2距離が第3距離以上であるかどうかを判断し(S55)、S55段階の判断結果、第2距離が第3距離以上である場合、第1距離を画素改善値であると判断する過程(S56)を含み得、S55段階の判断結果、第2距離が第3距離未満である場合、第1距離を画素歪曲値であると判断(S57)する。
【0054】
前述したS51段階は色座標算出部330によって行われる。
【0055】
より詳細には色座標算出部330は第1映像ブロックDB1を分析し、画素Pのそれぞれに対応する画素データPxからカラーディミング色座標及び非ディミング色座標を算出する。
【0056】
前記カラーディミング色座標及び非ディミング色座標は、
図11に示すように既に設定された色座標系90に位置する座標であり得る。例示的な実施形態で既に設定された色座標系90はCIE1976色座標系であり得る。CIE1976色座標系の利点は、この座標系内の色座標の間の幾何学的距離と人が認知する色差異との間に相関関係が存在する点にある。
【0057】
既に設定された色座標系90には基準領域910、基準座標W及び判断領域930が定義される。
【0058】
基準領域910は、表示装置10がディミング駆動をしない場合(または非ディミング駆動する場合)に表現可能な色領域を意味する。または基準領域910は、NTSC(National Television System Committee)基準色領域を意味し得る。
【0059】
基準座標Wは、赤、緑及び青階調値がすべて同じ部分を示す座標であり得る。言い換えれば、基準座標Wは白に対する色座標であり得る。
【0060】
判断領域930は、画素改善値と画素歪曲値を算出するのに一つの基準になる領域として、内部に基準座標Wを含む領域である。判断領域930は任意の画素データが赤階調値としてRg、緑階調値としてGg、青階調値としてBgを有する場合、下記の式1、式2及び式3の条件をすべて満足する領域として定義される。
【0062】
ここで、前記式1〜3においてC1〜C3は、それぞれが0以上255以下の整数値を有し得る。
【0063】
すなわち、判断領域930は赤階調値と緑階調値の差異に対する絶対値が第1設定値であるC1以下の条件、緑階調値と青階調値の差異に対する絶対値が第2設定値であるC2以下の条件、青階調値と赤階調値の差異に対する絶対値が第3設定値であるC3以下の条件を満足する領域として定義される。ここで、前記第1設定値ないし第3設定値はそれぞれが0以上255以下の範囲で個別に変更され得る。このような判断領域930は既に設定されて表示装置10または光源装置BLUに保存され得る。
【0064】
図10に示す複数の画素データPxのうち、青色領域IBに位置する任意の画素データが第1画素データPxaであれば、色座標算出部330は
図12に示すように色座標系90で第1画素データPxaの非ディミング色座標CPxa1及びカラーディミング色座標CPxa2を算出できる。ここで、色座標算出部330は、複数の映像ブロックDBのうち第1映像ブロックを画素単位で分析して画素データを取得し、各画素別に前記カラーディミング信号に基づいてカラーディミングを行う場合の色座標(またはカラーディミング色座標)及びカラーディミングを行わない場合の色座標(または非ディミング色座標(non-dimming color coordinate))を算出する。例示的な実施形態で前述したように第1映像ブロックDB1の場合、代表色相が青色に決定されるため、第1画素データPxaのカラーディミング色座標CPxa2は非ディミング色座標CPxa1に比べて相対的に青色の部分に移動して位置し、
図12に示すように基準領域910の外側の部分に位置することもできる。
【0065】
同様に
図10に示す複数の画素データPxのうち、白領域IWに位置する任意の画素データが第2画素データPxbであれば、色座標算出部330は、
図13に示すように色座標系90で第2画素データPxbの非ディミング色座標CPxb1及びカラーディミング色座標CPxb2を算出できる。例示的な実施形態で前述したように第1映像ブロックDB1の場合、代表色相が青色に決定されるため、第2画素データPxbのカラーディミング色座標CPxb2は非ディミング色座標CPxb1に比べて相対的に青色B部分に隣接するように位置することができる。
【0066】
前述したS52段階〜S57段階は演算部350により行われ得る。
【0067】
詳細には
図14を参照すると、演算部350は、色座標算出部330で算出された第1画素データPxaの非ディミング色座標CPxa1が判断領域930内に位置するかどうかを判断する。
図14に示すように第1画素データPxaの非ディミング色座標CPxa1は判断領域930の外側に位置し、判断領域930内に位置しないため、演算部350はカラーディミング色座標CPxa2と非ディミング色座標CPxa1との間の第1距離da1を算出する。また演算部350は基準座標Wとカラーディミング色座標CPxa2との間の第2距離da2及び基準座標Wと非ディミング色座標CPxa1との間の第3距離da3を算出する。また、演算部350は第2距離da2が第3距離da3以上であるかどうかを判断し、第2距離da2が第3距離da3以上である場合、第1距離da1を画素改善値であると判断し、第2距離da2が第3距離da3未満である場合、第1距離da1を画素歪曲値であると判断する。例示的な実施形態で、
図14は、第2距離da2が第3距離da3より大きい場合を示しており、演算部350は第1距離da1を第1画素データPxaに対する画素改善値であると判断する。
【0068】
判断領域930の外部に位置する座標は相対的に赤階調値、緑階調値及び青階調値の差異が明確であるため、色特性が強い。このような座標を有する画素データに対してカラーディミングを行うとき、基準座標W側にカラーディミング色座標が移動すると、カラーディミングを行っているにもかかわらず、色特性が減少すると判断され得る。したがって、カラーディミング色座標と非ディミング色座標との間の距離を画素歪曲値であると判断する。反面、カラーディミングを行うとき、基準座標Wから遠くなる方向にカラーディミング色座標が移動すると、カラーディミングの実行に応じて色特性が増加すると判断することができる。したがって、このような場合、カラーディミング色座標と非ディミング色座標との間の距離を画素改善値であると判断する。
【0069】
同様に
図15を参照すると、演算部350は色座標算出部330で算出された第2画素データPxbの非ディミング色座標CPxb1が判断領域930内に位置するかどうかを判断する。
図15に示すように第2画素データPxbの非ディミング色座標CPxb1は判断領域930内に位置するため、演算部350はカラーディミング色座標CPxb2と非ディミング色座標CPxb1との間の第1距離DB1を算出する。また、演算部350は第1距離DB1を第2画素データPxbに対する画素歪曲値であると判断する。
【0070】
判断領域930内に位置する座標は、相対的に赤階調値、緑階調値及び青階調値の差異が大きくないため、色特性が弱く、相対的に白色に近い座標に該当する。このような座標を有する画素データに対してカラーディミングを行うとき、表示パネル100に表示される映像には色相の歪曲が発生する可能性が高い。したがって、判断領域930に非ディミング色座標が位置する場合、カラーディミング色座標と非ディミング色座標との間の距離を画素歪曲値であると判断する。
【0071】
画素歪曲値及び画素改善値に基づいて第1映像ブロックに対応する第1発光ブロックのカラーディミングの可否(またはカラーディミング駆動の可否)を決定する過程(S70)は次の通りである。
【0072】
図1〜
図6、
図16を参照すると、例示的な実施形態でS70段階は画素歪曲値を合算し、ブロック歪曲値を算出し(S71)、画素改善値を合算してブロック改善値を算出し(S72)、ブロック歪曲値及びブロック改善値に基づいて第1発光ブロックのカラーディミングの可否(またはカラーディミング駆動の可否)を決定する過程(S73)を含み得る。ここで、S71及びS72段階は、その順序を逆にして行われることもでき、両段階が同時に行われることもできる。
【0073】
前述したS70段階はモード決定部370により行われる。
【0074】
図16は、
図10に示す第1映像ブロックDB1の画素データPx別に取得した値を例示的に示す表であり、演算部350の判断結果、
図10の白領域IWに対応する取得値は画素歪曲値と判断され、青色領域IBに対応する取得値は画素改善値と判断されたと仮定する。
【0075】
モード決定部370は、画素改善値及び画素歪曲値を合算してブロック改善値及びブロック歪曲値を算出する。例えば、ブロック改善値がBa、ブロック歪曲値がBdであれば、モード決定部370はBa及びBd値を算出する。ここで、Baは、a1ないしa52、a54、a55、a57ないしa63、a70ないしa76、a78、a79、a81ないしa108を合算した値を有する。同様にBdは、a53、a56、a64ないしa69、a77及びa80を合算した値を有する。
【0076】
その後、モード決定部370は、ブロック歪曲値Bd及びブロック改善値Baに基づいて光源モジュール200のうち第1映像ブロックDB1に対応する第1発光ブロックのカラーディミング可否を決定する。
【0077】
例示的な実施形態でモード決定部370は、ブロック歪曲値Bdがブロック改善値Baより大きい場合、第1発光ブロックをカラーディミング駆動しないように決定することができ、これによって、モード決定部370は映像分析部310で生成した第1発光ブロックに対するカラーディミング信号を光源モジュール駆動部390に提供しなくてもよい。一方、映像分析部310が輝度調光信号をさらに生成した場合、モード決定部370は光源モジュール駆動部390に第1発光ブロックに対する輝度調光信号だけを提供することもできる。
【0078】
また例示的な実施形態で、ブロック歪曲値Bdがブロック改善値Ba未満である場合、モード決定部370は第1発光ブロックをカラーディミング駆動するように決定し得、これによってモード決定部370は映像分析部310で生成した第1発光ブロックに対するカラーディミング信号を光源モジュール駆動部390に提供することができる。一方、映像分析部310が輝度調光信号をさらに生成した場合、モード決定部370は、光源モジュール駆動部390に第1発光ブロックに対するカラーディミング信号及び輝度調光信号を共に提供することもできる。
【0079】
ただし、前述した内容は一つの例示であり、モード決定部370の判断基準は多様に変更できる。例えば、ブロック歪曲値Bd及びブロック改善値Baのうち少なくとも何れか一つに加重値を付与して変換値を生成し、生成された変換値に基づいて第1発光ブロックのカラーディミングの可否を決定することもできる。すなわち、モード決定部370の判断基準は必要に応じて適切に変更され得、本発明の権利範囲は前述した実施形態に制限されない。
【0080】
前述した本発明によれば、カラーディミング駆動を行う前に各画素別に画素歪曲値及び画素改善値を取得し、取得した画素歪曲値及び画素改善値に基づいてカラーディミング駆動の可否を判断するため、カラーディミング駆動時に発生し得る色歪曲を減少させる利点を有する。
【0081】
さらに、各画素別色情報を反映してカラーディミング駆動の可否を決定するため、別途の判断なしにカラーディミング駆動を行う場合に比べて色の歪曲を減少させて色再現性を向上させることができる利点を得ることができ、これによって表示装置の表示品質を向上させる利点を有する。
【0082】
以上、添付する図面を参照して本発明の実施形態について説明したが、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態で製造され得、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者は、本発明の技術的思想や必須の特徴を変更せず、他の具体的な形態で実施され得ることを理解できるであろう。したがって、上記実施形態はすべての面で例示的なものであり、限定的ではないものとして理解しなければならない。