(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
[液状組成物]
成分(A)の非イオン性界面活性剤は、HLB値が4〜7であり、好ましくは5〜6のものである。HLBが7以下であることで、水や汗に溶解し難くなり、発汗した肌にも残留しやすくなる。また、成分(B)の表面に吸着しやすいため、成分(B)の肌へのバインダーとしての働きをすることもできる。
【0010】
ここで、HLB値は、親水性−親油性のバランス(Hydrophile Lipophile Balance)を示す指標であり、本発明においては小田・寺村らによる次式を用いて算出した値を用いている。
【0012】
また、成分(A)の非イオン性界面活性剤は、25℃で液状の、グリセリル基を有するものである。
25℃で液状とは、25℃での粘度が10万mPa・s以下のものをいう。
かかる非イオン性界面活性剤としては、炭素数8〜22の分岐のアルキル基又はアルケニル基を有し、グリセリル基とエーテル結合若しくはエステル結合したもの、又は、アルキレンオキサイド基を介して結合しているものが好ましい。
【0013】
成分(A)の非イオン性界面活性剤としては、例えば、アルキルグリセリルエーテル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリルエーテル脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油脂肪酸エステル等から選ばれる1種又は2種以上が好ましい。中でも、肌に対する粉体の接着効果がより大きく、粉体の残留性に優れる点から、アルキルグリセリルエーテル、グリセリン脂肪酸エステルから選ばれる1種又は2種以上が好ましく、更にはアルキルグリセリルエーテルから選ばれる1種又は2種以上が好ましい。
【0014】
このような成分(A)としては、例えば、イソステアリルグリセリルエーテル(HLB 5.4)、2−エチルヘキシルグリセリルエーテル(HLB 7)、モノイソステアリン酸グリセリル(HLB 6)、モノイソステアリン酸(重合度2)ポリグリセリル(HLB 5.5)、モノイソステアリン酸ポリオキシエチレン(5)硬化ヒマシ油(HLB 4)、モノイソステアリン酸ポリオキシエチレン(10)硬化ヒマシ油(HLB 5)、モノイソステアリン酸ポリオキシエチレン(15)硬化ヒマシ油(HLB 7)、トリイソステアリン酸ポリオキシエチレン(10)硬化ヒマシ油(HLB 4)、トリイソステアリン酸ポリオキシエチレン(15)硬化ヒマシ油(HLB 5)、トリイソステアリン酸ポリオキシエチレン(20)硬化ヒマシ油(HLB 6)、トリイソステアリン酸ポリオキシエチレン(30)硬化ヒマシ油(HLB 7)などが挙げられる。
これらのうち、成分(B)の残留性の観点から、イソステアリルグリセリルエーテル、2−エチルヘキシルグリセリルエーテル、モノイソステアリン酸グリセリルが好ましく、感触の点から、イソステアリルグリセリルエーテルが好ましい。
【0015】
成分(A)は、1種又は2種以上を用いることができ、含有量は、成分(B)の残留性を高め、使用後の感触が良好である点から、液状組成物中に0.01〜3質量%であり、0.05〜2質量%が好ましく、0.1〜1質量%がより好ましい。
【0016】
本発明で用いる成分(B)の粉体は、通常の化粧料に用いられるものであればいずれでも良く、有機粉体、無機粉体、及びこれらを複合した粉体のいずれでも良い。
これらの粉体の形状は、球状、棒状、針状、不定形状、燐片状、紡錘状など、いずれの形状でも良い。塗布後、さらさらした感触を付与する観点から、球状粉体が好ましく、さらに、真球度が7割以上の球状粉体が好ましく、更には真球度が8割以上の球状粉体が好ましく、真球度が9割以上の球状粉体がより好ましい。
ここで、真球度は、以下の方法で求めた。走査型電子顕微鏡にて固体粒子の写真を撮り、粒子同士が重なっていないもの100個を無作為に選び出す。各粒子の投影像の外接円を描かせ、外接円上の任意の点を選び、外接円の接線に対し90度となるように直線を描く。この直線と外接円との交点の間を外接円の直径とする。また、この直径の真ん中をこの外接円の中心とする。この直径より半径を求め、この半径の90%の長さを有する円と、半径の110%の長さを有する円を外接円の中心から描く。粒子の投影像の外接円が上記2つの円の中に納まる場合、真円とみなし、真球とした。この真球の形状を有しているものの数の割合を真球度(%)とする。
【0017】
成分(B)の具体例としては、有機粉体として、ナイロン樹脂(市販品として、エルフ・アトケム社製、ORGASOL 2002EXD NAT COS TypeS、ORGASOL 4000EXD NAT COS;東レ社製、SP−500等)、ポリスチレン樹脂(市販品として、住友化学工業社製、ファインパール;積水化成品工業社製、テクポリマーSB;綜研化学社製、ファインパウダーSGP等)、ポリエチレン樹脂(市販品として、旭化成社製、サンテック PAK0025;住友精化社製、フロービーズ等)、ポリメタクリル酸メチル系樹脂(市販品として、松本油脂製薬社製、マツモトマイクロスフェアーM;積水化成品工業社製、テクポリマーMB;綜研化学社製、ファインパウダーMP等)、(メタ)アクリル酸エステル系樹脂、シリコーン樹脂(市販品として、信越化学工業社製、KMP−590;東芝シリコーン社製、トスパール145、トスパール2000B等)、シリコーンゴムパウダー(市販品として、信越化学工業社製、KMP−597、KMP−598;東レ社製、トレフィル501、トレフィル505、トレフィル506、トレフィル601等)、セルロースビーズ(市販品として、旭化成社製、アピセルRC−A591NF等)などが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上併用しても良い。
【0018】
無機粉体としては、例えば、タルク、セリサイト、マイカ、カオリン、クレー、ベントナイト、ケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸マグネシウム、雲母、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化アルミニウム、硫酸アルミニウム、ミョウバン、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸マグネシウムなどが挙げられる。
【0019】
また、成分(B)の粉体は、きしみ感を低減するという観点から、平均粒径が、0.01μm以上であるのが好ましく、0.05μm以上がより好ましく、0.2μm以上がさらに好ましい。一方、ざらつきを抑え、皮膚定着性をより向上させる観点から、50μm以下が好ましく、20μm以下がより好ましく、8μm以下が更に好ましい。
【0020】
さらに、成分(B)の粉体は、目的に応じて、種々の表面処理を行なうことができ、具体的には、疎水化処理、親水化処理することができる。疎水化処理としては、金属石鹸、金属酸化物、金属水酸化物、油脂、ロウ、シリコーン化合物、フッ素化合物、フッ素変性シリコーン化合物、炭化水素化合物を用いた方法が挙げられ、親水化処理方法としては、粉体表面の酸残基を中和する方法、粉体表面の酸化法などが挙げられる。これらのうち、水性溶剤の分散性を向上する観点、さらさら感を向上する観点、及びきしみ感を低減する観点から、粉体表面を親水化処理するのが好ましい。
【0021】
成分(B)としては、形状のコントロールと表面改質のコントロールのしやすさの観点、さらさら感を向上する観点、及びきしみ感を低減する観点から、(メタ)アクリル酸エステル系樹脂が好ましい。
(メタ)アクリル酸エステル系樹脂としては、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルから選ばれる少なくとも1種の単量体(以下、(メタ)アクリル酸エステル単量体という)と、(メタ)アクリル酸等のカルボキシル基を有する単量体とを含む単量体成分を共重合してなる架橋(メタ)アクリル酸・(メタ)アクリル酸エステル系樹脂粉体が好ましい(特開2006−8659号公報、製造例2参照)。この(メタ)アクリル酸エステル系樹脂粉体は、重合時に中和することで、表面が親水化している。
【0022】
成分(B)の粉体は、1種又は2種以上を用いることができ、含有量は、本発明のシート状化粧料の使用により、肌にさらさらとした感触を与えるとともに、粉体が過剰に皮膚に残ってしまうのを抑制する観点から、液状組成物中に、1〜20質量%であり、2〜10質量%が好ましい。
【0023】
本発明において、成分(A)と成分(B)の質量比(A)/(B)は、成分(B)の残留性とさらさらした感触の両立の観点から、0.001〜0.90であるのが好ましく、005〜0.75であるのがより好ましく、0.01〜0.5がさらに好ましく、0.015〜0.3がさらにより好ましい。
【0024】
本発明で用いる成分(C)は、HLB値が12〜17である非イオン性界面活性剤である。
成分(C)は、成分(A)の分散を向上させ、液状組成物自体の分散安定性を向上させると共に、本発明のシート状化粧料の使用時、肌上に成分(A)を均一に残留させることができる。これにより、成分(A)の含有量を減少させ、且つ、使用時のべたつきを抑制することができる。
【0025】
成分(C)のHLB値は、先に成分(A)で説明したものと同様の方法で求められ、HLB12〜17であり、好ましくはHLB14〜17であるのが、成分(A)の分散性と使用感の点から好ましい。
成分(C)の具体例としては、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリグリセリン脂肪酸エステルなどが挙げられる。
ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルとしては、モノラウリン酸POE(20)ソルビタン(HLB16.9)、モノパルミチン酸POE(20)ソルビタン(HLB15.6)、モノステアリン酸POE(20)ソルビタン(HLB14.9)等が挙げられる。ポリオキシエチレン脂肪酸エステルとしては、モノラウリン酸PEG(10EO)(HLB12.5)、モノステアリン酸PEG(25EO)(HLB15.0)等が挙げられる。ポリオキシエチレンアルキルエーテルとしては、POE(9)ラウリルエーテル(HLB14.5)、POE(10)セチルエーテル(HLB13.5)等が挙げられる。ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油としては、POE(40)硬化ヒマシ油(HLB12.5)、POE(60)硬化ヒマシ油(HLB14.0)等が挙げられる。ポリグリセリン脂肪酸エステルとしては、モノラウリン酸ヘキサグリセリル(HLB14.5)等が挙げられる。
【0026】
これらのうち、少量でも成分(A)の分散性に優れ、且つ感触が好ましい点から、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油から選ばれる少なくとも一種が好ましく、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油から選ばれる少なくとも一種がより好ましく、少なくともポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルを含むことがさらに好ましい。
ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルを構成する脂肪酸の炭素数としては、同様の観点から、炭素数12〜22が好ましく、14〜20がより好ましく、16〜20がさらに好ましい。
【0027】
成分(C)は、1種又は2種以上を用いることができ、含有量は、成分(A)の液状組成物での分散安定性を高め、使用後の感触を向上させる点から、液状組成物中に0.01〜3質量%、であり、0.05〜2質量%が好ましく、0.1〜1質量%がより好ましい。
【0028】
本発明において、成分(A)と成分(C)の質量比(A)/(C)は、成分(A)の分散性を向上させ、塗布後のべたつきが少なく、且つ肌上に均一に成分(A)を行き渡らせる観点から、0.005〜10であるのが好ましく、0.01〜3であるのがより好ましく、0.05〜2がさらに好ましく、0.08〜1がさらにより好ましい。
【0029】
成分(D)は、波長200〜320nmに吸収ピークを持つ香料を10質量%以上含む香料成分である。
かかる香料としては、シトロネロール(210nm)、酢酸シトロネリル(210nm)、β−ピネン(210nm)、酢酸cis−3−ヘキセニル(220nm)、4,4a,5,9b−テトラヒドロインデノ[1,2−d]−1,3−ジオキシン(230nm)、オシメン(230nm)、オクタヒドロ−2H−1−ベンゾピラン−2−オン(260nm)、ゲラニオール(240nm)、フェニル酢酸(260nm)、ベンジルアルコール(260nm)、β−フェニルエチルアルコール(260nm)、6−フェニル−1−ヘキサノール(260nm)、アントラニル酸cis−3−ヘキセニル(270nm)、アントラニル酸メチル(270nm)、N−メチルアントラニル酸メチル(280nm)、p−アニス酸メチル(290nm)、酢酸オイゲノール(290nm)、ベンズアルデヒド(290nm)、ジヒドロジャスモン酸メチル(290nm)、リナロール(290nm)、ジヒドロオイゲノール(300nm)、安息香酸ベンジル(300nm)、安息香酸メチル(300nm)、安息香酸エチル(300nm)、安息香酸cis−3−ヘキセン−1−イル(300nm)、安息香酸ヘキシル(300nm)、安息香酸イソアミル(300nm)、インドール(300nm)、オイゲノール(310nm)、ヘリオナール(320nm)、スカトール(320nm)、ジメチルヒドロキノン(320nm)等が挙げられる。
【0030】
これらの中では、少量でも良好な残香性を示す観点から、シトロネロール、ゲラニオール、6−フェニル−1−ヘキサノール、リナロール、β−フェニルエチルアルコール、ジヒドロジャスモン酸メチル、酢酸cis−3−ヘキセニル、ヘリオナールから選ばれる少なくとも1種が好ましく、シトロネロール、ゲラニオール、6−フェニル−1−ヘキサノール、リナロール、β−フェニルエチルアルコール、ジヒドロジャスモン酸メチルから選ばれる少なくとも1種がより好ましく、シトロネロール,ゲラニオール,6−フェニル−1−ヘキサノール,リナロールから選ばれる少なくとも1種がさらに好ましい。
【0031】
波長200〜320nmに吸収ピークを持つ香料は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができ、成分(D)の全香料成分中に10質量%以上含まれ、より高い残香性を得ながら、且つ他香料成分との組み合わせにより幅広い香調も得られる観点から、成分(D)の全香料成分中に10〜100質量%であるのが好ましく、20〜90質量%がより好ましく、30〜80質量%がさらに好ましい。
成分(D)には、前記波長200〜320nmに吸収ピークを持つ香料以外の公知の香料を含有することができる。
また、液状組成物への分散性を向上させ、得られるシート状化粧料の安定性を向上させる観点から、香料成分をジプロピレングリコールやエタノール等の低級炭素数5以下の低級アルコールに分散させて、液状組成物に添加することも好ましい態様の一つである。
【0032】
成分(D)は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができ、含有量は、清拭直後の香り立ち強度と残香強度のバランスの観点から、液状組成物中に0.005〜1質量%であり、0.01〜0.8質量%が好ましく、0.05〜0.5質量%がより好ましい。
【0033】
成分(E)の油剤は、成分(D)に対する分離率(香料分離率)が50%以下のものである。本発明において、香料分離率は、以下の試験方法により求められるものである。
(試験方法)
試験用バイアルに、油剤 4gと、液状組成物に含まれる全香料成分 40mgを加え、ボルテックスミキサー(IKA社製、VORTEX3)により振とう撹拌させる(香料組成物が香料成分以外に溶媒や他の成分等を含有している場合は、液状組成物に含まれる全香料成分のみが40mgになる量)。その後、水を6g加え、30秒間、2500rpmでボルテックスミキサーにより振とう撹拌させた後、静置させる。5分間静置後、水相をパスツールピペットにより抜き取り、波長200〜320nmの光を照射した際の水相の吸光度を測定する。200〜320nmの波長域で得られる吸光度の極大値を吸光度とし、上記より求められた吸光度と、油剤の代わりに水を用いた場合の吸光度より、香料分離率を以下の式により求める。尚、油剤の代わりに水を用いる場合は、試験用バイアルに水10gと香料40mgを加え、ボルテックスミキサーにて振とう撹拌させ、5分間静置後、水相を抜き出したものをサンプルとする。
【0034】
香料分離率(%)
=(上記より測定された水相の吸光度/水を用いた場合の水相の吸光度)×100
【0035】
成分(E)の上記香料分離率が50%以下である油剤としては、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸セチル、ミリスチン酸2−オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ジ2−エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、モノイソステアリン酸モノミリスチン酸グリセリル等が挙げられる。
これらのうち、香料との相溶性に優れ、且つ良好な感触を有する観点から、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ジ2−エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、モノイソステアリン酸モノミリスチン酸グリセリルから選ばれる少なくとも1種が好ましく、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ジ2−エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、モノイソステアリン酸モノミリスチン酸グリセリルから選ばれる少なくとも1種がより好ましく、パルミチン酸イソプロピル、ジ2−エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、モノイソステアリン酸モノミリスチン酸グリセリルから選ばれる少なくとも1種がさらに好ましい。
【0036】
成分(E)としては、油剤への香料の保持性と油剤からの香料放出性とのバランスの観点から、香料分離率10〜30%の油剤が好ましく、香料分離率15〜25%の油剤がより好ましい。
【0037】
成分(E)は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができ、含有量は、肌に適度な油性感を与え且つ香りの持続性を両立させる観点から、液状組成物中に0.05〜3質量%であり、0.15〜2.5質量%が好ましく、0.20〜1.5質量%がより好ましい。
【0038】
本発明において、成分(A)と成分(E)の質量比(A)/(E)は、使用感を損ねず、香り持続性をさらに向上させる観点から、0.005〜1が好ましく、0.01〜0.6がより好ましく、0.04〜0.5がさらに好ましく、0.08〜0.45がさらにより好ましく、0.09〜0.3が特に好ましい。
【0039】
成分(F)の水は、イオン交換水や蒸留水等を用いることができる。成分(F)は、他の成分の残部をなし、含有量は、液状組成物中に50質量%以上であるのが好ましく、60〜95質量%がより好ましい。
【0040】
本発明で用いる液状組成物は、更に、成分(G)エタノールを含有することが好ましい。
成分(G)のエタノールは、成分(A)及び成分(C)の溶解を助け、液状組成物中での成分(A)及び成分(C)の溶解、又は分散性を向上させることができる。成分(G)を含有することにより、本発明のシート状化粧料を肌に作用させた際、成分(F)が揮発する過程で、成分(A)を成分(B)表面に均一に付着させることができる。この結果、べたつきを抑制できると共に、肌上で、皮脂、又は汗と粉体が触れた際、成分(A)がゲル化して、成分(B)の流出を効果的に防ぐことができる。また、使用時の清涼感を高めることができる。
【0041】
成分(G)のエタノールの含有量は、成分(A)の溶解性や、本発明のシート状化粧料の使用によるかさつき感や刺激感を与えない観点から、液状組成物中に1〜40質量%が好ましく、20〜30質量%がより好ましい。
【0042】
本発明で用いる液状組成物は、成分(B)の分散、安定性を高める観点から、更に、水溶性ポリマーを含有することができる。
かかる水溶性ポリマーとしては、カルボキシビニルポリマー、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体等が挙げられ、例えば、ペムレンTR−1、ペムレンTR−2、カーボポール910、934、940、941、980、981、1382、ETD2020(以上、ルーブリゾール社製)、ハイビスワコー104、105(以上、和光純薬社製)等の市販品を好適に使用することができる。カルボキシビニルポリマー又はアクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体の塩としては、アンモニウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩が挙げられ、カリウム塩が好ましい。
【0043】
これらの水溶性ポリマーは、塩形成していない未中和状態のカルボキシルビニルポリマー及び/又はアクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体の含有量として、さっぱりした使用感を得るという観点から、液状組成物中に0.01〜2質量%が好ましく、0.02〜1質量%がより好ましく、0.05〜0.5質量%が更に好ましい。
【0044】
また、本発明で用いる液状組成物は、前記成分以外に、成分(E)以外の油剤、保湿剤、抗炎症剤、美白剤、UVケア剤、殺菌剤、制汗剤、清涼剤、酸化防止剤等を含有することにより、これらの成分を粉体と共に肌に残留させ、使用後の肌を機能的にコンディショニングすることができ、潤いや清涼感を楽しむこともできる。
成分(E)以外の油剤としては、25℃で粘度50mPa・s以下の油剤が好ましく、シリコーン油、炭化水素油、エステル油、エーテル油等が挙げられる。これらのうち、25℃で粘度20mPa・s以下の油剤が好ましく、さらさら感の持続感の観点から、エステル油、エーテル油が好ましく、更に、エステル油が好ましい。
【0045】
液状組成物は、通常の方法により、配合成分を混合することにより、製造することができる。具体的には、成分(F)水に成分(B)の粉体を加えて、撹拌し、均一にする。この液に成分(A)と成分(C)の界面活性剤の混合物を加え、撹拌して、均一にする。また、この混合液に、成分(E)、必要に応じて成分(G)を添加し、その後成分(D)を添加し、均一にすることにより、液状組成物を製造することができる。
【0046】
[シート状化粧料]
本発明のシート状化粧料は、上記液状組成物をシート状基材に含浸させることにより得ることができる。
液状組成物をシート状基材に含浸させる方法は、特に制限されない。例えば、スプレーやエアーガン等を用いて液状組成物をシート基材に噴霧して含浸させる方法や、スリット型のノズル等を用いて液状組成物を直接シート基材に塗布して含浸させる方法などがある。
本発明のシート状化粧料において、液状組成物の含浸率は、使用感を高め、塗布時の感触を良好にする観点から、シート状基材100質量部に対し、20〜500質量部が好ましく、50〜400質量部が更に好ましい。
【0047】
本発明で用いるシート状基材としては、天然繊維又は合成繊維およびこれらを混紡した不織布又は織布の何れをも使用することができる。具体的には、例えば、リヨセル、キュプラ、レーヨン、アセテート、アクリル、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリアミド、コットン及びこれらを混綿したものの不織布又は織布、更に湿式及び乾式パルプシート、熱可塑性樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等)で強化したパルプシート等が挙げられる。パルプ、コットンと熱可塑性樹脂の割合において、パルプ、コットンの質量比は50質量%以上が好ましく、80質量%がより好ましく、90質量%が更に好ましい。
【0048】
これらの基材は、製造時の加工のしやすさ等から、パルプ、コットンが基材として、より好ましい。また、パルプやコットンであれば、液状組成物の保持性に優れ、また、粉体、特に、親水性粉体の肌への転写も優れているので好ましい。パルプについては、やわらかさと強度を両立するために薄いパルプを重ね合わせて用いることが好ましく、更に熱可塑性樹脂で強化したパルプは、エンボス処理により適度な厚み(嵩高さ)を付与でき、かつ肌を濡らしすぎないので好ましい。更に、ヒートシールにより複数枚のシートを部分的に貼り合わせることで、柔らかく、拭きごたえのある厚みのあるシートにより良好な使用感を提供できる。
シートの坪量は、液状組成物の保持性や、清拭時の感触が良好である観点から、20〜200g/m
2が好ましい。シートの厚みは、拭きごたえがあり、清拭時に良好な使用感を与える点から、0.15〜1.30mm(押圧 20gf/cm
2荷重のダイアルゲージによる測定)が好ましい。
【0049】
また、シートから肌へ粉体が移行する観点から、シート状基材の透過度は50%以下であるのが好ましく、30%以下がより好ましく、25%以下がさらに好ましく、21.5%以下がさらにより好ましい。本発明において、シートの透過度は下記条件により測定されるもので、透過度が高いほど繊維間隔が密であることを意味する。このような透過度であるシートは、繊維間隔が密であり、空隙が少ないために、シート表面に粉体が集合し、肌への粉体の転写性を高める効果を奏すると考えられる。また、使用感の観点から、シート状基材の透過度は10%以上が好ましく、13%以上がさらに好ましく、15%以上がより好ましく、18%以上がさらにより好ましい。
ここで、透過度は、ヘイズメーターを用いてJIS規格K7136シート基材のヘイズ値を測定した際に得られる全光線透過率を示す。
上記のような透過度を有するシートを得るためには、例えば、粉末状の繊維を組み合わせて空隙を減らす、パルプシートの場合は抄紙の際に叩解処理時間をより長くし、叩解度を上げる等の方法が挙げられる。
【0050】
本発明のシート状化粧料は、肌を拭くことにより、汗や皮脂汚れを取り除いて清潔にすると共に、粉体が効果的に肌に吸着して残留し、長時間にわたって肌にさらさらとした感触や、かさつきの少ないなめらかな感触を与えることができる。肌を清拭し、肌を快適に保つことができる。
【0051】
本発明のシート状化粧料は、例えば、顔面に用いた場合、皮脂を効果的に除去すると共に粉体や保湿剤を残留させて肌を快適に保つだけでなく、化粧直しのしやすさが著しく向上する。また、制汗剤、殺菌剤を配合した場合、肌を清浄にした上でこれらの有効成分を肌に長時間残留させるため、持続的な制汗・デオドラント効果が期待できる。また、身体のむだ毛処理部位に使用し、剃毛後の肌を整える用法でも、本発明品の有用性は高い。つまり、カミソリ使用前の肌に塗布することにより、当該部位を湿潤させるとともに粉体を残留させることで、カミソリの滑りを良好にして肌を痛めず、快適な肌感触に仕上げることができる。
【実施例】
【0052】
製造例1
ビーカーにラウリルメタクリレート82g、メタクリル酸3g、エチレングリコールジメタクリレート15g、ラウロイルパーオキサイド2gを仕込み混合攪拌して溶解させた。ここに、N−ステアロイル−N−メチルタウリンナトリウム(SMT)を0.75g溶解させたイオン交換水400gを加え、ホモミキサーで粒径が2.2μmになるまで分散させた。更に、1N NaOH3.9gを滴下して中和を行った。4つ口フラスコにこの分散液を注ぎ込み、攪拌しながら窒素置換を30分行った。オイルバスによりフラスコ内部の温度を80℃まで加温し、80℃に達してから5 時間重合を行った後、室温まで冷却した。重合した粒子の分散液を凍結乾燥し、粒子を回収することにより、メタクリル酸ラウリル・ジメタクリル酸エチレングリコール・メタクリル酸ナトリウム共重合体を得た。(平均粒径2.2μm、真球度95%(9割5分))
【0053】
実施例1〜15、比較例1〜5
表1に示すシート状化粧料を製造し、組成物の分散・溶解性、清拭時の清涼感、清拭直後のさらさら感及びべたつき感のなさ、肌のかさつき感のなさ、さらさら感の持続性、並びに香りの持続性を評価した。結果を表1に併せて示す。なお、表1中の香料組成物A、香料組成物Bは、表2に示す組成のものである。
また、実施例3、4、8及び9は参考例である。
【0054】
(製造方法)
成分(F)水の一部に水溶性ポリマーを添加し、分散液を得る。成分(B)及び残りの成分(F)を混合し、先に得た高分子の分散液を混合し、撹拌して均一にした。次に、炭酸ナトリウム水溶液を添加して、水溶性ポリマーを中和した。更に、成分(A)及び成分(C)を混合したものを添加し、これに、成分(D)、(E)、(G)を適宜添加し、撹拌して均一にして、液状組成物を得た。
この液状組成物2.4gを、パルプシート(坪量60g/m
2、0.8g、透過率20%)に含浸させ、シート状化粧料を得た。
【0055】
(評価方法)
(1)組成物の分散・溶解性:
製造直後の液状組成物の外観を、目視により観察し、以下の基準で評価した。
5;各成分が完全に分散・溶解している。
4;各成分が分散・溶解している。
3;各成分が殆ど分散・溶解している。
2;各成分があまり分散・溶解していない。
1;各成分が全く分散・溶解していない。
【0056】
(2)清拭直後のさらさら感、清拭直後のべたつき感のなさ、肌のかさつき感のなさ:
専門パネラー1名により、得られたシート状化粧料を用いて、前腕内側(5×5cm
2)を清拭したときの使用感を、以下の基準で評価した。
【0057】
(2−1)清拭直後のさらさら感:
5;非常に強いさらさら感がある。
4;強いさらさら感がある。
3;さらさら感がある。
2;ややさらさら感がある。
1;さらさら感がない。
【0058】
(2−2)清拭直後のべたつき感のなさ:
5;全くべたつき感がない。
4;べたつき感がない。
3;あまりべたつき感がない。
2;ややべたつき感がある。
1;べたつき感がある。
【0059】
(2−3)清拭直後の肌のかさつき感のなさ:
5;全くかさつき感がない。
4;かさつき感がない。
3;あまりかさつき感がない。
2;ややかさつき感がある。
1;かさつき感がある。
【0060】
(3)さらさら感の持続性:
専門パネラー1名により、得られたシート状化粧料を用いて、前腕内側(5×5cm
2)を清拭した後、25℃湿度50%環境下に2.5時間滞在した後のさらさら感の持続性を、以下の基準で評価した。
5;非常に高い持続性がある。
4;高い持続性がある。
3;持続性がある。
2;やや持続性がある。
1;持続性がない。
【0061】
(4)香りの持続性:
専門パネラー1名により、得られたシート状化粧料を用いて、前腕内側(5×5cm
2)を清拭してから1時間の香りの強さを、以下の基準で評価した。
5;塗布直後と同じ強さの香りを感じる。
4;塗布直後より若干弱い香りを感じる。
3;塗布直後よりかなり弱い香りであるが、香料としての香りを感じる。
2;なにか香りを感じるが、香料としての香りは感じられない。
1;無臭。
【0062】
【表1】
【0063】
【表2】
【0064】
実施例16〜18
表3に示すシート状化粧料を、実施例1〜15と同様にして製造し、拭きやすさ、拭き心地、シートから肌への液転写性及びシートから肌への粉体転写性を評価した。結果を表3に併せて示す。
【0065】
(評価方法)
専門パネラー1名により、得られたシート状化粧料を用いて、前腕内側(5×5cm
2)を清拭したとき、拭きやすさ(よれにくさ)、拭き心地(しっかり拭き取る感じ、やさしく拭き取る感じ)、シートから肌への液転写性及びシートから肌への粉体転写性を、以下の基準で評価した。
5;良い。
4;やや良い。
3;どちらとも言えない。
2;やや悪い。
1;悪い。
【0066】
【表3】
【0067】
実施例19
下記組成の液状組成物3gを、2gの100%ポリエチレン不織布(坪量70g/m
2、透過率33%)上にスプレーで噴霧することにより含浸させ、シート状化粧料を製造した。シートに対する液状組成物の含浸率は150質量部である。
得られたシート状化粧料は、良好なさらさら感を有し、かさつきが少なかった。また、清拭から1時間後においても香りを感じることができ、清拭から2.5時間後においても、さらさら感を感じることができた。
【0068】
<液状組成物>
モノイソステアリン酸グリセリル(HLB5.4) 0.30(質量%)
メチルシロキサン網状重合体
*4 6.00
ポリオキシエチレン(60)硬化ひまし油(HLB14)
*5 0.30
パルミチン酸イソプロピル(香料分離率 24%)
*6 0.80
アクリル酸アルキル・メタクリル酸アルキル共重合体
*7 0.20
炭酸ナトリウム 0.02
エタノール 30.00
メチルパラベン 0.20
香料組成物C 0.08
精製水 バランス
合計 100.00
*4)KMP−590、信越化学工業社製(平均粒径2μm、真球度90%(9割))
*5)エマノーンCH−60(K)、花王社製
*6)エキセパールIPP、花王社製
*7)ペムレンTR−1、ルーブリゾール社製
【0069】
(香料組成物C)
オイゲノール(310nm) 25.00(質量%)
リナロール(290nm) 20.00
シトロネロール(210nm) 10.00
クマリン 5.00
バニリン 1.00
エタノール 39.00
合計 100.00
【0070】
実施例20
下記組成の液状組成物6gを、1.5gの90%パルプ/10%ポリエチレン不織布(坪量65g/m
2、透過率18%)上にスプレーで噴霧することにより含浸させ、シート状化粧料を製造した。シートに対する液状組成物の含浸率は400質量部である。
得られたシート状化粧料は、良好なさらさら感を有し、清拭から1時間後においても、香りを感じることができ、清拭から2.5時間後においてもさらさら感を感じることができた。
【0071】
<液状組成物>
2−エチルヘキシルグリセリルエーテル(HLB7) 0.40(質量%)
タルク
*8 8.00
ポリオキシエチレン(9)ラウリルエーテル(HLB14.5)
*9 0.50
モノイソステアリン酸モノミリスチン酸グリセリル(香料分離率 23%)
*10
1.00
イソプロピルメチルフェノール 0.10
アクリル酸アルキル・メタクリル酸アルキル共重合体
*11 0.15
トリエタノールアミン 0.15
エチルパラベン 0.10
エタノール 20.00
香料組成物D 0.10
精製水 バランス
合計 100.00
*8)タルクJA13R、浅田製粉社製(平均粒径6μm)
*9)NIKKOL BL−9EX、日光ケミカルズ社製
*10)エキセパールDG−MI、花王社製
*11)カーボポールEDT2020、ルーブリゾール社製
【0072】
(香料組成物D)
安息香酸メチル(300nm) 30.00(質量%)
ジヒドロオイゲノール(300nm) 5.00
アントラニル酸cis−3−ヘキセニル(270nm) 1.00
スカトール(320nm) 0.50
メチルマルトール 15.00
ジプロピレングリコール 48.50
合計 100.00
【0073】
実施例21
下記組成の液状組成物6gを、2gの50%ポリエチレン/50%ポリエステル不織布(坪量60g/m
2、透過率42%)上にスプレーで噴霧することにより含浸させ、シート状化粧料を製造した。シートに対する液状組成物の含浸率は300質量部である。
得られたシート状化粧料は、清拭から1時間後においても、香りを感じることができ、清拭から2.5時間後においてもさらさら感を感じることができた。
【0074】
<液状組成物>
2−エチルヘキシルグリセリルエーテル(HLB7) 0.15(質量%)
メチルシロキサン網状重合体
*4 5.00
ポリオキシエチレン(40)硬化ひまし油(HLB12.5)
*12
1.00
ジカプリン酸ネオペンチルグリコール(香料分離率 29%)
*13
0.50
アクリル酸アルキル・メタクリル酸アルキル共重合体
*7 0.30
水酸化ナトリウム 0.05
エタノール 8.00
メチルパラベン 0.10
l−メントール 0.10
パラメトキシケイ皮酸−エチルヘキシル 5.00
香料組成物E 0.05
精製水 バランス
合計 100.00
*12)エマノーン CH−40、花王社製
*13)エステモールN−01、日清オイリオグループ社製
【0075】
(香料組成物E)
安息香酸メチル(300nm) 40.00(質量%)
l−メントール 30.00
ケイ皮酸ベンジル 5.00
酢酸リナリル 5.00
オーランチオール 3.00
バニリン 3.00
2−ヒドロキシ安息香酸ペンチル 3.00
サリチル酸ヘキシル 3.00
酢酸イソオイゲニル 2.00
アルデヒド C−10 2.00
ピペロナール 2.00
ベンゾフェノン 2.00
合計 100.00
【0076】
実施例22
下記組成の液状組成物4.8gを、1.2gの70%レーヨン/30%ポリエステル不織布(坪量70g/m
2、透過率28%)上にスプレーで噴霧することにより含浸させ、シート状化粧料を製造した。シートに対する液状組成物の含浸率は400質量部である。
得られたシート状化粧料は、清拭から1時間後においても、香りを感じることができ、清拭から2.5時間後においてもさらさら感を感じることができた。
【0077】
<液状組成物>
イソステアリルグリセリルエーテル(HLB5.4) 0.10(質量%)
メタクリル酸ラウリル・ジメタクリル酸エチレングリコール・
メタクリル酸ナトリウム共重合体(製造例1) 2.00
モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン
(HLB14.9)
*14 1.00
トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル(香料分離率 33%)
*15
0.30
フェノキシエタノール 0.10
エタノール 10.00
香料組成物F 0.03
精製水 バランス
合計 100.00
*14)レオドールスーパー TW−L120V、花王社製
*15)エキセパール TGO、花王社製
【0078】
(香料組成物F)
インドール 50.00(質量%)
シトロネロール(210nm) 20.00
ジヒドロジャスモン酸メチル(290nm) 13.00
ゲラニオール(240nm) 9.00
オシメン(230nm) 5.00
β−ピネン 3.00
合計 100.00
【0079】
実施例23
下記組成の液状組成物3.0gを、1.5gの50%ポリエチレン/50%ポリエステル不織布(坪量60g/m
2、透過率42%)上にスプレーで噴霧することにより含浸させ、シート状化粧料を製造した。シートに対する液状組成物の含浸率は200質量部である。
得られたシート状化粧料は、清拭から1時間後においても、香りを感じることができ、清拭から2.5時間後においてもさらさら感を感じることができた。
【0080】
<液状組成物>
モノイソステアリン酸(2)ポリグリセリル(HLB5.5) 0.30(質量%)
無水ケイ酸
*16 7.00
モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン
(HLB14.9)
*14 0.50
ジ2−エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール(香料分離率 27%)
*17
1.00
メチルポリシロキサン
*18 0.30
アクリル酸アルキル・メタクリル酸アルキル共重合体
*7 0.10
炭酸ナトリウム 0.02
メチルパラベン 0.10
香料組成物G 0.08
エタノール 40.00
精製水 バランス
合計 100.00
*16)シリカマイクロビードP−1500、日揮触媒化成社製
(平均粒径5μm、真球度85%(8割5分))
*17)KAK NDO、高級アルコール工業社製
*18)シリコーン KF−96A−10CS、信越化学工業社製
【0081】
(香料組成物G)
安息香酸エチル(300nm) 15.00(質量%)
6−フェニル−1−ヘキサノール(260nm) 10.00
シトロネロール(210nm) 10.00
アントラニル酸メチル(270nm) 10.00
β−フェニルエチルアルコール(260nm) 10.00
バニリルブチルエーテル 10.00
2‘−アセトナフトン 10.00
サリチル酸イソブチル 10.00
ジメチルヒドロキノン(320nm) 8.00
ベンジルアルコール(260nm) 4.00
フェニル酢酸(260nm) 3.00
合計 100.00