【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 ケーブルコンベンション2014 主催:日本CATV技術協会、日本ケーブルテレビ連盟、衛星放送協会(開催期間:平成26年7月29日〜7月30日)で発表
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 https://www.youtube.com/watch?v=22sjnpLoMxY(掲載日:平成26年9月24日)で発表
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 第6回ハイブリッドBoxシンポジウム 主催:一般社団法人日本ケーブルラボ(開催日:平成26年9月29日)で発表
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 http://news.kddi.com/kddi/corporate/newsrelease/2014/10/23/725.html(掲載日:平成26年10月23日)で発表
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 http://www.cableplus.jp/smart−tv−box/service/teleweb/(掲載日:平成26年10月27日)で発表
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 株式会社ニューメディア 「月刊NEW MEDIA」2014年12月号 通巻第381号(頒布日:平成26年11月1日(発行日:平成26年12月1日))で発表
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 一般社団法人映像情報メディア学会「映像情報メディア学会誌」第68巻 第9号 通巻792号(発行日:平成26年9月1日)で発表
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記領域設定部は、前記表示装置の表示領域を、第1レイヤと当該第1レイヤよりも下位の第2レイヤに階層化し、前記第1レイヤに前記第1領域を設定し、前記第2レイヤに前記第2領域を設定する、
請求項1から3の何れか1項に記載の受信機。
【発明を実施するための形態】
【0018】
[連携システムSの概要]
初めに、
図1を参照して、本発明の受信機1を備える連携システムSの概要について説明する。
図1に示すように、連携システムSは、受信機1と、管理サーバ2と、配信サーバ3と、コンテンツサーバ4とを含んで構成される。
【0019】
受信機1は、配信サーバ3から伝送される放送信号を受信して視聴可能な信号に変換するセットトップボックスである。受信機1は、表示装置と一体型のセットトップボックスであってもよく、また、表示装置とは別体に設けられたセットトップボックスであってもよい。本実施形態では、説明を簡易にするため、表示装置とセットトップボックスとが一体となった受信機1を例にとり説明する。
受信機1は、インターネット、ケーブル網等のネットワークを介して外部機器と通信可能に接続される。本実施形態では、受信機1は、管理サーバ2、配信サーバ3及びコンテンツサーバ4と通信可能に接続される。
【0020】
管理サーバ2は、連携システムSにおけるサービス(放送と通信との連携サービス)を統括するサーバである。管理サーバ2は、ネットワークを介してコンテンツサーバ4と通信可能に接続され、コンテンツサーバ4からサービス内で視聴可能な放送番組又は当該放送番組に応じたチャンネルに対応するWebコンテンツの登録を受け付ける。登録したチャンネル−Webコンテンツの対応関係は、受信機1に提供される。
受信機1では、この対応関係を参照して、視聴中の放送番組に対応付けられたWebコンテンツを把握し、当該Webコンテンツをコンテンツサーバ4から取得することになる。
【0021】
配信サーバ3は、放送信号を配信する配信事業者により管理され、放送設備を用いて放送番組に応じた放送信号を伝送する。放送設備は、ケーブルテレビ放送又はIPテレビ放送用の放送設備であり、放送信号を光ケーブル等を介して伝送する。
【0022】
コンテンツサーバ4は、放送番組と共に受信機1に表示するWebコンテンツを提供するサーバであり、サービス内で利用可能なチャンネルに応じた放送番組を供給する番組供給者の夫々が管理する各チャンネル用のコンテンツサーバ4と、放送番組に応じた放送信号を配信する配信事業者が管理する配信事業者用のコンテンツサーバ4とを含んで構成される。
一例として、連携システムSをケーブルテレビシステムに適用した場合、各ケーブルテレビ局が配信事業者に相当し、また、当該ケーブルテレビ局において利用可能な夫々のチャンネルに応じた放送番組を提供する放送局が番組供給者に相当する。
【0023】
以上の構成の連携システムSでは、受信機1において放送番組を視聴中に、視聴中の放送番組(チャンネル)に対応付けられたWebコンテンツも同時に提供する。具体的には、
図1に示すように、受信機1では、表示領域の一部に放送番組を表示し、他の部分に第1コンテンツ及び第2コンテンツといったWebコンテンツを表示する。
【0024】
なお、第1コンテンツは、チャンネル用のコンテンツサーバ4から提供されるWebコンテンツであり、第2コンテンツは、配信サーバ用のコンテンツサーバ4から提供されるWebコンテンツである。即ち、連携システムSでは、受信機1を用いるユーザが、受信機1においてあるチャンネルの放送番組を視聴している場合に、当該チャンネルに対応するWebコンテンツが第1コンテンツとして提供され、また、当該放送番組を提供する配信事業者に応じたWebコンテンツが第2コンテンツとして提供される。
【0025】
具体的には、受信機1は、管理サーバ2から取得した対応関係(チャンネル−Webコンテンツ)に基づいて、視聴中の放送番組に応じたチャンネル用のコンテンツサーバ4を把握し、当該コンテンツサーバ4から第1コンテンツを取得する。また、自身が契約を結んでいる配信事業者から、当該配信事業者に応じたコンテンツサーバ4を把握し、当該コンテンツサーバ4から第2コンテンツを取得する。
【0026】
以上のように連携システムSでは、受信機1を用いるユーザに対して放送と通信との連携サービスを提供する。この連携サービスにおいて、受信機1は、アプリケーションプログラムを実行することで放送番組に対応するWebコンテンツを取得することとしており、ハイブリッドキャスト放送のように専用の受信機でなくても、連携サービスを受けることができる。
以下、本発明の受信機1を含む連携システムSの詳細について説明する。
【0027】
[連携システムSのシステム態様例]
以上のような連携システムSの好適なシステム態様例を
図2に示す。
図2は、連携システムSのシステム態様の一例を示す図である。
図2に示すように、本発明の連携システムSは、例えば、ケーブルテレビシステムにおいて好適に利用することができる。
【0028】
ケーブルテレビシステムでは、ケーブルテレビ局と各ユーザ宅とを光ケーブルや同軸ケーブル等で接続し、ケーブルテレビ局が番組供給者(放送局)から伝送される放送波を受信し各ユーザ宅に配信することで、ユーザは放送番組を視聴する。ここで、ケーブルテレビ局と各ユーザ宅とを接続する光ケーブルにより形成されるネットワーク網をケーブル網と呼ぶ。
ケーブルテレビシステムでは、通常、テレビ放送の他にインターネット接続や電話等も含む複合的なサービスが提供されている。ケーブルテレビシステムにおけるインターネット接続は、ケーブル網から出てインターネットにアクセスすることで行われる。
【0029】
本発明の連携システムSをこのようなケーブルテレビシステムに適用する場合、受信機1は、ユーザ宅に設けられたテレビ受信機に相当し、各ケーブルテレビ局が配信サーバ3を管理する配信事業者に相当する。例えば、ユーザ宅Aの受信機1は、配信事業者「ケーブル局A」から放送番組の配信を受け、ユーザ宅Cの受信機1は、配信事業者「ケーブル局B」から放送番組の配信を受けることになる。
【0030】
また、管理サーバ2及び各チャンネル用のコンテンツサーバ4は、インターネット上のサーバであり、ケーブル網の外側に設置される。他方、配信事業者用のコンテンツサーバは、配信事業者(ケーブルテレビ局)自身が管理するため、ケーブル網の内側に設置することとしてもよく、また、ケーブル網の外側に設置することとしてもよい。
【0031】
以上、連携システムSのシステム態様の一例を
図2に示した。なお、
図2に示す態様例は一例に過ぎず、本発明の連携システムSは、ケーブルテレビシステム以外のテレビシステム、即ち、電波を利用して放送番組を提供する通常のテレビ放送や、インターネットを介して放送番組を提供するIP放送等のテレビシステムに対しても適用することができる。
【0032】
[受信機1及び管理サーバ2の機能構成]
続いて、
図3から
図8を参照して、本発明の連携システムSを構成する受信機1及び管理サーバ2の基本的な構成について説明する。
図3(A)は、管理サーバ2の機能構成を示すブロック図であり、
図3(B)は、受信機1の機能構成を示すブロック図である。
【0033】
図3(A)に示すように、管理サーバ2は、記憶部21と、通信部22と、制御部23とを含んで構成される。
記憶部21は、例えば、ROM及びRAM等により構成される。記憶部21は、管理サーバ2を機能させるための各種プログラムや各種情報を記憶する。ここで、記憶部21に記憶される情報の一部を
図4に示す。
図4(A)に示すように、記憶部21は、配信事業者毎に事業者URL、対応関係及び初期チャンネル等に関する各種情報を記憶する。
【0034】
事業者URLは、配信事業者用のコンテンツサーバ4の所在を示す所在情報である。
図4に示す例では、ケーブル局Aが管理するコンテンツサーバ4の所在は事業者URL「URL1」であり、ケーブル局Bが管理するコンテンツサーバ4の所在は事業者URL「URL2」であることが分かる。後述するように、受信機1は、事業者URLを用いて第2コンテンツ(
図1参照)を取得することになる。
【0035】
対応関係は、連携システムSにおいて連携するチャンネルとWebコンテンツとを規定する情報であり、利用可能チャンネルと当該チャンネルに対応するWebコンテンツの所在を示す所在情報(CH_URL)とを含む。ここで、受信機1に配信される放送番組は、配信事業者によって異なる。利用可能チャンネルは、連携システムSにおける連携サービスを利用可能なチャンネル番号を、配信事業者毎に規定する情報である。
図4に示す例では、ケーブル局Aでは「1CH,2CH,3CH・・・」が利用可能である一方で、ケーブル局Bでは「2CH,3CH・・・」が利用可能であることが分かる。後述するように、受信機1は、チャンネル−Webコンテンツの対応関係を用いて、視聴中の放送番組と連携する第1コンテンツ(
図1参照)を取得することになる。
【0036】
なお、通常、チャンネルに応じた放送番組は、チャンネルが同一であっても放送時間帯によって異なるため、放送番組とWebコンテンツとを連携させる場合には、各チャンネルではなく放送番組(放送時間帯)毎にWebコンテンツとの対応関係を設定する必要がある。この点、
図4(A)では図示を簡略化して、一のチャンネルに対して共通のURLを対応付けているが、実際には、記憶部21は、一のチャンネルに対して時間帯毎に夫々異なるURLを記憶する(即ち、放送番組毎に対応するWebコンテンツのURLを記憶する)。
また、後述するように、連携システムSでは、放送番組とWebコンテンツとを1対複数の関係で連携させている。そのため、記憶部21は、放送番組毎に複数のURLを対応付けて記憶する。
【0037】
初期チャンネルは、連携システムSを実現するためのアプリケーション起動時に選択されるチャンネル番号を示す情報である。
図4(A)に示すように、初期チャンネルは、配信事業者毎に設定され、また、一定期間(1週間)毎に異なるチャンネルが設定される。連携システムSでは、受信機1においてアプリケーションが起動された際の初期チャンネルを設定することで、当該チャンネルに応じた放送番組に受信機1のユーザを誘導する。
図4(A)に示す例では、ケーブル局Aから放送番組の配信を受ける受信機1において上述のアプリケーションが起動されると、起動時に、4月1週目は「1CH」に応じた放送番組等が表示され、4月2週目は「2CH」に応じた放送番組等が表示されることになる。
【0038】
また、
図4(B)に示すように、記憶部21は、番組供給者毎に当該番組供給者の放送番組を紹介する紹介情報を記憶する。連携システムSでは、利用可能なチャンネルを配信事業者毎に規定するところ、これらチャンネルの中には特別な契約を行うことで視聴可能なチャンネルも含まれる。そのため、受信機1(ユーザ)の契約内容によっては、番組供給者毎に規定された利用可能なチャンネルであっても、受信機1において視聴できない場合がある。紹介情報は、視聴できないユーザに対して当該チャンネルを紹介するための動画、音声又はテキスト情報である。記憶部21は、紹介情報として、動画情報等自体を記憶することとしてもよく、また、当該紹介情報の所在を示す所在情報(URL)を記憶することとしてもよい。
なお、上述の初期チャンネルは、このような特別な契約を行わなければ視聴できないチャンネルを避けて設定されることが好ましい。
【0039】
図4に示すこれらの情報は、番組供給者(放送局)及び配信事業者(ケーブルテレビ局)から受け付けた登録操作に伴い管理サーバ2の記憶部21に記憶される。
【0040】
図3(A)に戻り、通信部22は、所定の通信回線を介して外部機器と接続され、外部機器との間で所定の通信を行う。一例として、通信部22は、ケーブル網やインターネットを介して受信機1、番組供給者及び配信事業者と通信可能に接続される。
制御部23は、例えば、CPUにより構成される。制御部23は、記憶部21に記憶されている各種プログラムを実行することにより、管理サーバ2に係る機能を統括的に制御する。例えば、制御部23は、通信部22を介して、番組供給者及び配信事業者から上述したURL等の登録を受け付け、当該情報を必要に応じて受信機1に対して提供する。
【0041】
続いて、
図3(B)に示すように、受信機1は、記憶部11と、表示部12と、操作部13と、通信部14と、制御部15とを含んで構成される。
記憶部11は、例えば、ROM及びRAM等により構成される。記憶部11は、受信機1を機能させるための各種プログラムや各種情報を記憶する。例えば、記憶部11は、連携システムSが提供する連携サービスを実現するためのアプリケーションプログラムを記憶する。また、記憶部11は、管理サーバ2やコンテンツサーバ4から取得した各種情報を記憶する。
【0042】
表示部12は、液晶ディスプレイや有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等により構成され、制御部15の制御に基づいて、放送番組やWebコンテンツを表示する。
操作部13は、例えば、ボタンや、表示部12に重畳して配置される接触センサ等により構成されており、受信機1のユーザから操作入力を受け付ける。本実施形態の場合、チャンネルの選択等に用いられるテレビ用のリモコンが操作部13に相当する。
【0043】
通信部14は、所定の通信回線を介して外部機器と接続され、外部機器との間で所定の通信を行う。一例として、通信部14は、放送網やケーブル網を介して配信サーバ3から伝送される放送信号を受信する。また、通信部14は、ケーブル網やインターネットを介して管理サーバ2及びコンテンツサーバ4と通信可能に接続され、管理サーバ2から上述した対応関係等の各情報を受信し、コンテンツサーバ4からWebコンテンツを受信する。
【0044】
制御部15は、例えば、CPUにより構成される。制御部15は、記憶部11に記憶されている上述のアプリケーションプログラムに従い、基本機能151、調整機能152、追加機能153及び追加機能154を含む各種機能を発揮し、放送番組とWebコンテンツとを連携する連携サービスを実現する。
【0045】
基本機能151は、連携サービスを実現するための基本的な機能である。放送番組とWebコンテンツとを連携する場合、受信機1において、放送番組と連携させるWebコンテンツを特定する必要がある。ハイブリッドキャスト放送では、受信機1において、放送信号を解析してAITを読み出すことで、当該Webコンテンツを特定することとしているが、放送信号を解析する必要があるため、専用の受信機でしか連携サービスを享受できない。
この点、基本機能151は、ネットワークを介して管理サーバ2にアクセスすることで、必要な情報を取得する機能であり、ネットワーク対応の受信機であれば発揮できる機能である。
【0046】
調整機能152は、放送番組とWebコンテンツとを表示部12に同時に表示する場合に、放送番組のサイズとWebコンテンツのサイズとを調整する機能である。また、追加機能153,154は、基本機能151と共に発揮されることで、連携サービスを享受するユーザ(受信機1)及び連携サービスを提供する番組供給者(放送局)等の利益を更に向上させる機能である。
これら基本機能151、調整機能152及び追加機能153,154の詳細については、後述する。
【0047】
[受信機1の表示部12の構成]
続いて、
図5〜
図8を参照して、受信機1の表示部12(即ち、本発明の「表示装置」)の構成について説明する。
上述のアプリケーションが実行されると、当該アプリケーションに基づき制御されるブラウザ120により表示部12に表示される表示画面が構成される。
図5(A)に示すように、ブラウザ120は、表示部12の表示領域を、第1領域121、第2領域122、第3領域123及び第4領域124を含む領域に分割する。
【0048】
第1領域121は、配信サーバ3から配信される放送番組を表示する領域であり、第2領域122は、当該放送番組に対応付けられたWebコンテンツを表示する領域である。また、第3領域123は、放送信号を配信する配信事業者に応じたWebコンテンツを表示する領域であり、第4領域124は、連携サービスにおける操作メニュー等を表示する領域である。これら第1領域121乃至第4領域124は、夫々が重複しないように設けられる。
なお、放送番組を表示する第1領域は、表示部12のアスペクト比と合せるために、表示部12の全表示領域を所定割合に縮小した領域であることが好ましい。
【0049】
また、ブラウザ120では、表示画面を複数のレイヤに階層化し、少なくとも第1領域121を第2領域122及び第3領域123よりも上位のレイヤに配置する。
図5(B)に示す例の場合、表示画面を第1レイヤL1及び当該第1レイヤL1よりも下位の第2レイヤL2に階層化し、第1領域121及び第4領域124を第1レイヤL1に配置し、第2領域122及び第3領域123を第2レイヤL2に配置している。これにより、放送番組をWebコンテンツよりも優先して表示することができる。
なお、
図5(B)では、第2レイヤL2に領域121Aを配置している。この領域121Aは、放送番組に代えて動画コンテンツを表示する場合に用いられる。受信機1において放送番組を表示する場合、第1レイヤL1の第1領域121に放送番組を表示する一方で、動画コンテンツを表示する場合には、第1領域121の表示を止めて、第2レイヤL2の領域121Aに動画コンテンツを表示することがある。
【0050】
[第2領域122の表示例]
続いて、
図6を参照して、第2領域122の表示例について説明する。第2領域122には、ユーザが選択したチャンネルに応じて異なるWebコンテンツが表示される。より具体的には、第2領域122には、管理サーバ2から取得したチャンネル−Webコンテンツの対応関係に基づき取得されるWebコンテンツ(Webページ203又は動画紹介ページ204)が表示される。
第2領域122には、タブ201が設けられており、Webページ203及び動画紹介ページ204を切り替え可能になっている。
図6(A)では、タブ201によりWebが選択されているため、第2領域122にはWebページ203が表示され、
図6(B)では、タブ201により動画が選択されているため、第2領域122には動画紹介ページ204が表示されている。
【0051】
なお、放送番組を提供する番組提供者は、放送番組に対して、Webページ203及び動画紹介ページ204の双方を対応付けることとしてもよく、何れか一方のみを対応付けることとしてもよい。また、双方が対応付けられている放送番組については、第2領域122にはタブ201が設けられ、何れか一方のみが対応付けられている放送番組については、タブ201を設けないこととしてもよい。
【0052】
図6(A)に示すように、Webページ203は、タブ202を含み、複数(4つ)のページを切り替え可能になっている。複数のページとしては、例えば、放送番組に関連する情報を提供するメインページ、放送番組に関するコミュニケーションを図るSNSページ、放送番組の特集コラムを提供するコラムページ、及び放送番組に応じたプレゼントを提供する番組プレゼントページといったページが考えられる。これら複数のページは、受信機1のリモコンに設けられた4色ボタンに対応して設けられたタブ202により切り替えられ、ユーザが操作したボタンに応じた色のタブに対応するページが第2領域122に表示される。
【0053】
なお、第2領域122にWebページ203が表示されている状態で、当該Webページ203において設けられたハイパーリンクが選択された場合、第1領域121に表示中の放送番組とは独立して、当該ハイパーリンクに従い第2領域122の表示が切り替わる。
また、Webページの遷移により第2領域122において動画等の再生が行われる場合、当該動画に含まれる音声について任意の制御が行われる。具体的には、第1領域121の放送番組の音声を出力する一方で、第2領域122の動画の音声を出力しないこととしてもよく、また、放送番組の音声を出力しない一方で動画の音声を出力してもよく、また、双方の音声を出力することとしてもよい。また、動画の音声を出力する場合には、第1領域121の表示自体を止めることとしてもよい。音声出力をどのように制御するかは、チャンネル(より詳細には、放送番組)毎に設定することができ、管理サーバ2において管理される。受信機1は、管理サーバ2から設定情報を取得することで、チャンネル(放送番組)毎に所定の音声出力制御を行うことになる。
【0054】
図6(B)に示すように、動画紹介ページ204には、紹介する動画の一覧が表示される。放送番組を提供する番組提供者によっては、自身の過去の放送番組を動画配信していることがあり、動画紹介ページ204ではこのような過去の放送番組を紹介する。動画紹介ページ204において、ユーザが動画を選択すると、第1領域121における放送番組の表示が止まり、選択された動画が第1領域121の背後に配置された領域121Aに表示される。
【0055】
[第3領域123の表示例]
続いて、
図7を参照して、第3領域123の表示例について説明する。第3領域123には、受信機1(ユーザ)が契約している配信事業者(ケーブルテレビ局)に応じたWebコンテンツが表示される。言い換えると、受信機1が契約している配信事業者が同一である場合には、第3領域123には、選択したチャンネルに関わらず同一のWebコンテンツが表示される。
詳細については後述するが、受信機1の基本機能151では、アプリケーションの起動時に自身が契約している配信事業者を識別する事業者コードを用いて管理サーバ2に対してアクセスし、当該事業者コードが識別する配信事業者の事業者URL(
図4参照)に応じたWebコンテンツを取得する。この事業者URLに基づいて取得されたWebコンテンツが、第3領域123にWebページ211として表示される。
【0056】
なお、このようなWebコンテンツとしては、サポート情報のような期間に関係なく提供可能な情報を紹介するWebコンテンツに加え、当該配信事業者が現在行っているキャンペーン情報やプレゼント情報等の期間限定の情報を紹介するWebコンテンツを採用することができ、第3領域123には、これらWebコンテンツがWebページ211として表示される。
【0057】
[第4領域124の表示例]
続いて、
図8を参照して、第4領域124の表示例について説明する。第4領域124には、連携サービスにおける操作メニュー221,222や現在視聴中のチャンネル番号等が表示される。操作メニュー221は、第1領域121(放送番組)のサイズを調整するための操作部であり、第1領域121と第2領域122との幅方向のサイズ比を調整する。また、操作メニュー222は、第1領域121に表示する放送番組のチャンネルを選択するための操作部である。
図4で上述したように、連携サービスで利用可能なチャンネルは、配信事業者によって異なる。操作メニュー222には、受信機1(ユーザ)が契約している配信事業者において利用可能なチャンネルが選択可能に表示される。
操作メニュー221,222は、プルダウン形式の操作部であり、例えば、リモコン操作により移動するカーソルを用いて操作される。
【0058】
[制御部15の各機能]
続いて、制御部15が上述のアプリケーションプログラムに従い発揮する基本機能151、調整機能152及び追加機能153,154の詳細について説明する。
【0059】
[基本機能151の詳細]
図9は、制御部15が基本機能151を発揮する際の構成を示す図であり、
図9(A)は、制御部15及び記憶部11の機能構成図であり、
図9(B)は、記憶部11に記憶されるURLリスト113の一例を示す図である。
【0060】
図9(A)に示すように、基本機能151では、記憶部11は、利用可能CHリスト111と、初期CHリスト112と、URLリスト113とを含んで構成される。利用可能CHリスト111、初期CHリスト112及びURLリスト113の夫々には、管理サーバ2から取得される情報(
図4参照)が規定される。
利用可能CHリスト111は、自身が契約している配信事業者において利用可能なチャンネル番号を記憶する。利用可能CHリスト111に規定されたチャンネル番号が、上述した操作メニュー222(
図8)において選択可能に表示される。初期CHリスト112は、アプリケーション起動時に選択される初期チャンネルを記憶する。なお、アプリケーション起動時には、常に、初期CHリスト112に規定された初期チャンネルが選択されることとしてもよく、また、週単位で最初の起動時にのみ初期チャンネルが選択され、週単位で2回目以降の場合には前回のアプリケーション終了時に選択していたチャンネル番号が選択されることとしてもよい。
【0061】
URLリスト113は、
図9(B)に示すように、放送番組(チャンネル及び時間帯)に応じたWebコンテンツのURLを記憶する。なお、受信機1では、現在選択中のチャンネルのURLのみをURLリスト113として記憶することとしてもよく、また、選択されているか否かに関わらず利用可能なチャンネルの全てURLをURLリスト113として記憶することとしてもよい。同様に、受信機1では、現時刻に応じた時間帯のみのURLをURLリスト113として記憶することとしてもよく、また、現時刻を含む所定時間帯のURLをURLリスト113として記憶することとしてもよい。また、受信機1では、放送番組が切り替わる毎に(例えば、チャンネルの切り替わる毎に、又はチャンネルは切り替わらずに時間帯が変わる毎に)管理サーバ2に対してアクセスし、現在視聴中の放送番組及び当該放送番組の次に放送される一又は複数の放送番組に応じたWebコンテンツのURLを取得し、URLリスト113として記憶することとしてもよい。
【0062】
また、放送番組に応じたWebコンテンツのURLとしては、上述のように4色ボタンに応じた複数のWebコンテンツ(メインページ、SNSページ、コラムページ及び番組プレゼントページ)の夫々についてのURLを含む。なお、複数のWebコンテンツのうちの一又は全てについては、他の放送番組と共通のWebコンテンツであってもよい。一例として、メインページについては、夫々の放送番組で異ならせる一方で、番組プレゼントページ等については、番組提供者(放送局)毎に共通としてもよい。
【0063】
図9(A)に戻り、基本機能151では、制御部15は、第1取得部161、第2取得部162、受付部163及び表示制御部164として機能する。
第1取得部161は、管理サーバ2にアクセスして当該管理サーバ2から放送番組又はチャンネルに対応するWebコンテンツのURL等の各種情報を取得し、第2取得部162は、第1取得部161が取得した情報に基づいてコンテンツサーバ4にアクセスして当該コンテンツサーバ4からWebコンテンツを取得する。
【0064】
基本機能151において、第1取得部161は、管理サーバ2から初期チャンネル、利用可能チャンネル、チャンネル−Webコンテンツの対応関係及び事業者URLを取得する。
第1取得部161が初期チャンネルを取得するタイミングは、例えば、月単位で最初の起動時であり、また、利用可能チャンネル及び事業者URLを取得するタイミングは、例えば、アプリケーションの起動時である。第1取得部161は、アプリケーションの起動時に受信機1が契約している配信事業者を識別する事業者コードを用いて管理サーバ2に対してアクセスして、これら情報を取得する。
【0065】
チャンネル−Webコンテンツの対応関係は、アプリケーションの起動時又はチャンネルの選択時に取得する情報であり、第2領域122に表示するWebコンテンツの所在を示す所在情報(URL)である。第2領域122に表示するWebコンテンツは、選択しているチャンネル(及び時間帯)に応じて異なるものであるが、その所在情報は、アプリケーションの起動時に全チャンネル分取得しておくこととしてもよく、また、チャンネルの選択時に選択されたチャンネル分を取得することとしてもよい。なお、全チャンネル分取得しておく場合には、現時刻から所定時間後までの情報を取得しておき、その後定期的に更新することが好ましい。また、アプリケーションの起動時に初期チャンネルに応じた放送番組を第1領域121に表示する場合、第1取得部161は、当該初期チャンネルに応じたWebコンテンツの所在情報を管理サーバ2から取得する。
【0066】
第2取得部162は、第1取得部161が管理サーバ2から取得した所在情報に基づいて、選択されたチャンネル又は当該チャンネルに応じた放送番組に対応付けられ第2領域122に表示されるWebコンテンツ、及び配信事業者に対応付けられ第3領域123に表示されるWebコンテンツを、各コンテンツサーバ4から取得する。
【0067】
第2取得部162は、これらWebコンテンツのうちの少なくとも選択されたチャンネルに対応付けられたWebコンテンツについては、チャンネル選択時にコンテンツサーバ4から取得する。なお、当該Webコンテンツの所在情報は、アプリケーションの起動時に全チャンネル分、又はチャンネルの選択時に選択されたチャンネル分取得されるが、全チャンネル分取得していた場合には第2取得部162は、全チャンネル分の所在情報のうちの選択されたチャンネルに対応付けられた所在情報に基づいて、当該チャンネルに応じたWebコンテンツを取得する。
また、アプリケーション起動時に初期チャンネルに応じた放送番組を第1領域121に表示する場合、第2取得部162は、当該初期チャンネル及び時間帯に応じた所在情報を用いて、Webコンテンツをコンテンツサーバ4から取得する。
【0068】
受付部163は、操作部13(リモコン)を用いて行われた操作の内容を受け付ける。一例として、受付部163は、受信機1が契約している配信事業者において利用可能な複数のチャンネルの中から、受信機1のユーザが選択したチャンネル番号を示す選択チャンネルを受け付ける。
【0069】
表示制御部164は、上述した操作メニュー等を第4領域124に表示すると共に、受付部163が受け付けた選択チャンネルに対応する放送番組を表示部12の第1領域121に表示し、第2取得部162が取得した選択チャンネルに対応するWebコンテンツを表示部12の第2領域122に表示し、第2取得部162が取得した配信事業者に対応するWebコンテンツを表示部12の第3領域123に表示する。
なお、アプリケーション起動時に初期チャンネルが自動的に選択される場合、表示制御部164は、初期チャンネルに対応する放送番組を第1領域121に表示し、当該初期チャンネルに応じたWebコンテンツを第2領域122に表示する。
【0070】
また、表示制御部164は、選択チャンネルに応じた放送番組を受信機1の契約内容では表示できない場合、当該放送番組を第1領域121に表示することなく、選択チャンネルを紹介する紹介情報(
図4(B)参照)を、第1領域121、第2領域122及び第3領域123の何れかに表示する。
具体的には、受信機1では、選択チャンネルと自身の契約内容とを比較し、選択チャネルが契約範囲内であるか否かを判定する。このとき、契約範囲内である場合には、表示制御部164は、選択チャンネルに応じた放送番組を第1領域121に表示する一方で、契約範囲外である場合には、第1取得部161が管理サーバ2から紹介情報を取得(管理サーバ2において紹介情報のURLのみを保持している場合には、第2取得部162が当該URLに従い取得)し、表示制御部164が当該紹介情報を第1領域121乃至第3領域123に表示する。なお、選択チャンネルが契約範囲内であるか否かの判定は、受信機1ではなく、サーバ側(管理サーバ2又は配信サーバ3)で行うこととしてもよい。
【0071】
[連携システムSの処理]
以上、基本機能151を発揮する際の受信機1の構成について説明した。続いて、
図10を参照して、連携システムSの基本的な処理について説明する。
図10に示すように、初めに、ステップS1において、配信事業者及び番組供給者は、管理サーバ2に対して各種情報の登録を行う。具体的には、配信事業者は、連携システムSにおいて利用可能なチャンネル、初期チャンネル及び事業者URL等を管理サーバ2に対して登録し、また、番組供給者は、自身が供給するチャンネルとWebコンテンツとの対応関係、及び紹介情報等を管理サーバ2に対して登録する。
【0072】
続いて、ステップS2において、受信機1において上述のアプリケーションが起動すると、ステップS3において、第1取得部161は、自身が契約している配信事業者を識別する事業者コードを用いて管理サーバ2に対してアクセスし、当該配信事業者に対応付けられた各種情報(利用可能チャンネル、初期チャンネル、事業者URL及び対応関係等)を管理サーバ2から取得する。取得した各種情報は、受信機1の記憶部11に、利用可能CHリスト111、初期CHリスト112及びURLリスト113等として記憶される。
【0073】
続いて、ステップS4では、受信機1において記憶部11から初期チャンネルを読み出すと、続くステップS5において、受信機1は、当該チャンネルに応じた放送信号を配信サーバ3から受信し復号する。続いて、ステップS6において、受信機1の第2取得部162は、ステップS3で取得したチャンネルとWebコンテンツとの対応関係に基づいて、コンテンツサーバ4にアクセスし、選択されたチャンネルに応じたWebコンテンツを取得する。また、ステップS6において、受信機1の第2取得部162は、ステップS3で取得した事業者URLに基づいてコンテンツサーバ4にアクセスし、配信事業者に応じたWebコンテンツを取得する。
【0074】
ステップS5,ステップS6において放送番組及びWebコンテンツを取得すると、続いて、ステップS7において、受信機1の表示制御部164は、放送番組を第1領域121に表示し、チャンネルに応じたWebコンテンツを第2領域122に表示し、配信事業者に応じたWebコンテンツを第3領域123に表示する。
【0075】
続いて、ステップS8において、受信機1では、第2領域122においてWebページを遷移する操作(ハイパーリンクの選択)が行われたか否かを判定する。この判定がYESのときは、処理をステップS6に移し、第2取得部162がハイパーリンク先のWebコンテンツを取得し表示する一方で、この判定がNOのときは、受信機1は、処理をステップS9に移す。
【0076】
ステップS9では、受信機1は、チャンネルが他のチャンネルに切り替えられたか否かを判定する。この判定がYESのときは、受信機1は、処理をステップS11に移す一方で、この判定がNOのときは、受信機1は、処理を終了する。ステップS11では、受信機1の表示制御部164は、選択されたチャンネルが現在の契約内容から視聴可能なチャンネルであるか否かを判定する。この判定がYESのときは、処理をステップS5に移し、受信機1は、当該チャンネルに応じた放送番組を受信し表示する。他方、この判定がNOのときは、受信機1は、処理をステップS12に移す。
【0077】
ステップS12では、受信機1の第1取得部161は管理サーバ2にアクセスし、選択されたチャンネルを紹介する紹介情報を管理サーバ2(又はコンテンツサーバ4)から取得する。続いて、ステップS13において、受信機1の表示制御部164は、取得した紹介情報を第1領域121乃至第3領域123に表示する。
【0078】
[基本機能151に伴う効果]
以上、制御部15の基本機能151について説明した。基本機能151が発揮されることで、受信機1の表示部12の第1領域121に放送番組が表示され、第2領域122に当該放送番組に対応するWebコンテンツが表示されるため、受信機1において放送と通信とを連携する連携サービスを享受することができる。このとき、放送番組と連携するWebコンテンツは、第1取得部161が管理サーバ2から取得したURLに基づいて取得される。より具体的には、第1取得部161は、所定のタイミングで管理サーバ2にアクセスして、当該管理サーバ2から選択されたチャンネルに対応付けられたWebコンテンツのURLを取得する。
このように受信機1では、放送番組と連携するWebコンテンツを管理サーバ2との間の通信に基づき取得するため、管理サーバ2に対してアクセス可能なネットワーク機能を有していれば放送と通信とを連携する連携サービスを享受でき、放送信号からAITを読み出すといった専用の機能を有する必要がない。
【0079】
また、基本機能151では、連携サービスを利用可能なチャンネルを予め設定しておき、当該チャンネルの中から一のチャンネルを選択可能にしている。これにより、放送番組とWebコンテンツとの対応関係が設定されていないチャンネルが選択されることがないため、連携サービスを利用可能なチャンネルと利用不可能なチャンネルとが混在することを防止できる。
なお、利用可能なチャンネルの視聴に特別な契約が必要になる場合には、当該チャンネルを紹介する紹介情報を表示するため、受信機1のユーザが視聴を望む場合に契約にかかる手間を軽減することができる。
【0080】
また、基本機能151では、利用可能なチャンネルの中から初期チャンネルを設定しておき、アプリケーション起動時に初期チャンネルに応じた放送番組及びWebコンテンツを表示する。これにより、連携サービスを提供する各番組供給者に対してユーザを誘導することができ、番組供給者の積極的な参加が期待できる。
【0081】
また、基本機能151では、放送番組を提供する番組提供者(放送局)だけでなく、放送信号を配信する配信事業者(ケーブルテレビ局)に応じたWebコンテンツも放送番組と共に表示する。これにより、単に放送番組に関連するWebコンテンツを表示する場合に比べ、より多様な情報を供給することができ、好適である。
【0082】
[調整機能152の詳細]
続いて、制御部15が上述のアプリケーションプログラムに従い発揮する調整機能152の詳細について説明する。
図11は、受信機1の表示部12に表示される表示画面の一例を示す図である。第2領域122には、番組供給者が提供するWebコンテンツが表示されるところ、
図11(A)に示すように番組提供者によっては当該Webコンテンツ内で所定の情報の入力を求めることがある。
図11(A)に示す例では、会員登録用に氏名及び住所を入力する入力欄231が設けられている。
【0083】
ここで、情報の入力を試みて入力欄231を選択すると、利用しているブラウザや受信機1のOSの種別によって、入力ウィンドウ232が所定位置(例えば、画面中央)に起動することがある。ここで、入力ウィンドウ232が起動する位置もブラウザやOSの仕様によって決まるため、受信機1によっては、
図11(B)に示すように、入力ウィンドウ232が放送番組を表示する第1領域121と重複する位置に起動してしまい、何れか一方が適切に表示されなくなってしまう。例えば、第1領域121を第2領域122よりも上位レイヤに設定していた場合には、入力ウィンドウ232の前面に放送番組が表示される結果、入力ウィンドウ232が適切に表示されず、逆に、第1領域121を第2領域122よりも下位レイヤに設定していた場合には、放送番組の前面に入力ウィンドウ232が表示される結果、放送番組が適切に表示されない。
【0084】
調整機能152は、このようなケースを一例として好適に用いられ、入力ウィンドウ232が起動することを契機として、第1領域121(放送番組)と第2領域122(Webコンテンツ)とのサイズを自動的に調整する。具体的には、
図11(C)に示すように、調整機能152は、入力ウィンドウ232が第2領域122内に収まるように、第1領域121と第2領域122とのサイズを調整する。より具体的には、調整機能152は、第2領域122のサイズを大きくする一方で、第1領域121のサイズを小さくする。その結果、放送番組と入力ウィンドウ232とが重複してしまうことを防止できる。
以下、調整機能152を発揮するため構成の詳細について説明する。
【0085】
図12は、制御部15が調整機能152を発揮する際の構成を示す図であり、
図12(A)は、制御部15及び記憶部11の機能構成図であり、
図12(B)は、記憶部11に記憶されるサイズ変更コンテンツリスト114の一例を示す図である。なお、調整機能152は、基本機能151に追加して発揮される機能であり、基本機能151と共通の構成については同一の符号を付し、詳細な説明を省略する(この点は、追加機能153,154についても同様である)。
【0086】
図12(A)に示すように、調整機能152では、記憶部11は、サイズ変更コンテンツリスト114を含んで構成される。サイズ変更コンテンツリスト114は、
図12(B)に示すように、サイズ変更が必要となるWebコンテンツの所在を示す所在情報(URL)が規定される。なお、サイズ変更が必要となるWebコンテンツとは、例えば、上述の入力ウィンドウ232が起動した後のWebコンテンツである。
番組供給者は、チャンネル−Webコンテンツの対応関係を登録するところ、当該Webコンテンツ内に入力ウィンドウ232を起動するWebコンテンツが含まれる場合に、その内容を管理サーバ2に登録する。受信機1では、管理サーバ2から当該内容を取得し、サイズ変更コンテンツリスト114として管理する。
【0087】
ここで、入力ウィンドウ232が起動する位置及び当該入力ウィンドウ232のサイズが可変である場合には、サイズ変更コンテンツリスト114は、その内容も併せて規定しておくことが好ましい。なお、サイズ変更コンテンツリスト114に規定する内容は、起動する入力ウィンドウ232の位置及びサイズであってもよく、また、当該入力ウィンドウ232が収まるために必要なWebコンテンツ(第2領域122)のサイズであってもよい。
【0088】
図12(A)に戻り、調整機能152では、制御部15は、第1取得部161、検出部165、領域設定部166及び表示制御部164として機能する。
第1取得部161は、管理サーバ2にアクセスして当該管理サーバ2から、サイズ変更が必要となるWebコンテンツ(即ち、入力ウィンドウ232が起動するWebコンテンツ)の所在情報や上述のサイズ等を取得する。なお、第1取得部161が所在情報等を取得するタイミングは任意であり、例えば、アプリケーションの起動時であってもよく、また、チャンネルの選択時であってもよい。また、第1取得部161は、基本機能151においてチャンネル−Webコンテンツの対応関係を取得するタイミングで、上述の所在情報等を取得することとしてもよい。
【0089】
検出部165は、第1領域121又は第2領域122のサイズを変更する変更要求を検出する。なお、変更要求としては、第2領域122に表示されたWebコンテンツに対する操作要求であり、所定位置に上述の入力ウィンドウ232を表示する所定操作要求(例えば、
図11(A)において入力欄231を選択する操作要求)、及び当該入力ウィンドウ232を終了する終了要求が含まれる。もちろん、上述の操作メニュー221(
図8参照)に対する操作に応じた操作要求も変更要求に含まれる。
ここで、所定操作要求の検出は、サイズ変更コンテンツリスト114に基づいて行われ、第2領域122においてサイズ変更コンテンツリスト114で規定されたWebコンテンツが選択されると、所定操作要求が検出される。また、終了要求は、サイズ変更コンテンツリスト114で規定されたWebコンテンツから他のWebコンテンツに遷移する要求があった場合に検出される。
【0090】
領域設定部166は、表示部12の表示領域を、夫々が重複しない第1領域121乃至第4領域124に分割すると共に、第1レイヤL1及び当該第1レイヤL1よりも下位の第2レイヤL2に階層化し、第1領域121及び第4領域124を第1レイヤL1に設定し、第2領域122及び第3領域123を第2レイヤL2に設定する。
また、領域設定部166は、検出部165が変更要求を検出すると、当該変更要求に応じてサイズを変更する領域に対して重複しないように、他の領域のサイズを変更する。例えば、第1領域121と第2領域122との幅方向のサイズが全表示領域に対して「5:5」の関係にある状態から、操作メニュー221を介して、第1領域121の幅方向のサイズを全表示領域に対して「7割」にする変更要求を受け付けた場合、領域設定部166は、第2領域122の幅方向のサイズが全表示領域に対して「3割」になるように、第1領域121及び第2領域122のサイズを変更する。
【0091】
また、領域設定部166は、検出部165が入力ウィンドウ232を表示する上述の所定操作要求を検出すると、入力ウィンドウ232が第2領域122に含まれるように第2領域122のサイズを変更すると共に、サイズを変更する第2領域122と重複しないように第1領域121のサイズを変更する。また、領域設定部166は、検出部165が上述の終了要求を検出すると、第1領域121及び第2領域122のサイズを、所定操作要求を検出する前のサイズに変更する。
なお、領域設定部166は、サイズ変更コンテンツリスト114に規定されたサイズ情報に基づいて、第2領域122及び第1領域121のサイズを変更することとしてもよい。
【0092】
このように調整機能152では、入力ウィンドウ232が起動すると第2領域122のサイズが広がり、入力ウィンドウ232が閉じると第2領域122のサイズが元に戻る。そして、この第2領域122のサイズの変更に合わせて第1領域121のサイズも変動する。
【0093】
表示制御部164は、複数のチャンネルのうちの選択されたチャンネルに対応する放送番組を第1領域121に表示し、当該放送番組に対応付けられたWebコンテンツを第2領域122に表示する。また、表示制御部164は、配信事業者に対応空けられたWebコンテンツを第3領域123に表示し、連携サービスにおける操作メニュー221,222や現在視聴中のチャンネル番号等を第4領域124に表示する。
【0094】
[連携システムSの処理]
以上、調整機能152を発揮する際の受信機1の構成について説明した。続いて、
図13を参照して、調整機能152を発揮する際の連携システムSの処理について説明する。
図13に示すように、調整機能152を発揮する場合、基本機能151の処理に加えステップS21乃至ステップS23の処理を更に含む。具体的には、受信機1においてアプリケーションが起動すると(ステップS2)、受信機1の第1取得部161は、管理サーバ2から各種情報を取得するところ(ステップS3)、調整機能152ではステップS21に示すように、第1取得部161は、この際にサイズ変更が必要となるWebコンテンツのURLも併せて管理サーバ2から取得し、記憶部11のサイズ変更コンテンツリスト114に登録する。
【0095】
その後、受信機1において、放送番組及びWebコンテンツを取得することになるが(ステップS5,ステップS6)、調整機能152ではステップS22に示すように、検出部165は、取得したWebコンテンツのURLがサイズ変更コンテンツリスト114に登録されているURLであるか否かを判定する。この判定がYESのときは、ステップS23において、受信機1の領域設定部166は、入力ウィンドウ232が第2領域122に含まれるように第2領域122のサイズを変更すると共に、サイズを変更する第2領域122と重複しないように第1領域121のサイズを変更する。
【0096】
このようにして第1領域121及び第2領域122のサイズを変更した後の処理は、基本機能151と同様であり、続いて、ステップS7において、表示制御部164が変更したサイズの第1領域121及び第2領域122に対して放送番組及びWebコンテンツを表示し、ステップS8において、Webコンテンツの遷移があるか判定し、遷移する場合には処理をステップS6に戻す。
【0097】
[調整機能152に伴う効果]
以上、制御部15の調整機能152について説明した。調整機能152が発揮されることで、受信機1の表示部12の第1領域121又は第2領域122のサイズの変更要求がなされた場合に、他方の第2領域122又は第1領域121のサイズも自動的に調整される。そのため、第1領域121に表示される放送番組と第2領域122に表示されるWebコンテンツとが重複してしまうことを防止できる。ユーザにとってみれば、放送番組の視聴及びWebコンテンツの閲覧を確実に行うことができるので、利便性を損ねることがない。また、番組供給者にとってみれば、自己の放送番組が遮られることなく表示されるため、連携サービスに参加しやすくなり、結果、多くの番組供給者が参加しやすくなり、サービス内容の充実化が期待できる。
【0098】
特に、調整機能152では、第2領域122に表示されるWebコンテンツにおいて入力ウィンドウ232を起動する場合に、当該入力ウィンドウ232が第2領域122に収まるように、第2領域122のサイズを調整すると共に、第2領域122に重複しないように第1領域121のサイズを調整する。これにより、受信機1が用いるブラウザやOSの仕様に関わらず、Webコンテンツにおいて情報を入力する際に入力ウィンドウ232が放送番組と被ってしまうことを防止できる。
このとき、入力ウィンドウ232を起動するWebコンテンツのURLを予め登録しておくことで、第2領域122のサイズを調整する必要があるWebコンテンツを適切に把握することができ、好適である。
【0099】
[追加機能153の詳細]
続いて、制御部15が上述のアプリケーションプログラムに従い発揮する追加機能153の詳細について説明する。
図14は、受信機1の表示部12に表示される表示画面の一例を示す図である。第2領域122には、番組供給者が提供するWebコンテンツが表示されるところ、Webコンテンツであるためハイパーリンクを介して自由に遷移することができてしまい、結果、好ましくないWebコンテンツに遷移してしまうことがある。ここで、好ましくないWebコンテンツとしては、フィッシングサイト等のような一般的に好ましくないと判断されるWebコンテンツの他、放送番組に対して好ましくないと判断されるWebコンテンツも含まれる。
【0100】
例えば、
図14(A)に示すように、第1領域121において、「メーカーA」についての特集情報を提供する放送番組が表示されている場合に、第2領域122において「メーカーA」と競合する「メーカーB」についてのWebコンテンツが表示されることは好ましくない。そのため、追加機能153では、第2領域122において、「メーカーB」についてのWebコンテンツが選択された場合、「メーカーB」についてのWebコンテンツが表示されないように制御する。なお、
図14(A)では、「メーカーB」についてのWebコンテンツに遷移するハイパーリンクが選択された後に第2領域122に何らのWebコンテンツも表示させないこととしているが、例えば、「表示できません」といった注意情報を表示させることとしてもよく、また、そもそもWebコンテンツの遷移が行われないように制御することとしてもよい。
【0101】
また、Webコンテンツ内には所定の広告が含まれることがあり、この広告が放送番組に対して好ましくない広告である場合もある。
図14(B)に示す例では、第1領域121において、「メーカーA」についての特集番組が表示されている一方で、第2領域122において「メーカーA」と競合する「メーカーB」についての広告241が含まれるWebコンテンツが表示されている。このような場合に、追加機能153では、Webコンテンツの内容は表示する一方で、当該Webコンテンツに含まれる広告241は表示しないといった制御を行う。
なお、追加機能153では、「メーカーB」についての広告の代わりに、「メーカーA」についての広告を表示することとしてもよい。具体的には、放送番組に対応付けてスポンサー情報(当該スポンサーの広告)を登録しておき、第1領域121に放送番組を表示している場合、第2領域122に表示される広告スペースには、登録したスポンサーの広告を表示することとしてもよい。このとき、Webコンテンツ内に放送番組に対して好ましくない広告が含まれる場合に限り、登録したスポンサーの広告を表示することとしてもよく、Webコンテンツ内の広告に関わらず、登録したスポンサーの広告を表示することとしてもよい。
【0102】
これにより、連携サービスにおいて放送番組に対して好ましくない情報が第2領域122に表示されることを防止できる。以下、追加機能153を発揮するため構成の詳細について説明する。
【0103】
図15は、制御部15が追加機能153を発揮する際の構成を示す図であり、
図15(A)は、制御部15及び記憶部11の機能構成図であり、
図15(B)は、記憶部11に記憶される許可/不許可コンテンツリスト115の一例を示す図である。
【0104】
図15(A)に示すように、追加機能153では、記憶部11は、許可/不許可コンテンツリスト115を含んで構成される。許可/不許可コンテンツリスト115は、第2領域122への表示を許可するWebコンテンツの一覧を示す所謂ホワイトリスト、又は表示を不許可とするWebコンテンツの一覧を示す所謂ブラックリストである。なお、通常、放送番組はスケジュールに従って配信されるため、放送番組との関係で好ましくないWebコンテンツの種類は、時間帯によって異なることになる。例えば、あるチャンネルにおいて上述の「メーカーA」についての特集番組が放送されている時間帯は、「メーカーB」についてのWebコンテンツは好ましくないものの、その他の時間帯であれば「メーカーB」についてのWebコンテンツが表示されても問題ない場合もある。
そこで、許可/不許可コンテンツリスト115では、チャンネル及び時間帯に応じて第2領域122への表示を許可又は不許可とするWebコンテンツの所在情報(URL)を記憶する。時間帯を細かく設定することで、例えば、放送番組のスポンサーのコマーシャルが流れているタイミングに限り、当該スポンサーと競業する企業のWebコンテンツの表示を制限することもできる。
【0105】
また、Webコンテンツの中には受信機1が対応していないアプリケーションのインストールを促すWebコンテンツも含まれる。そこで、許可/不許可コンテンツリスト115では、所定のアプリケーションをインストールするWebコンテンツを、表示することを許可しないWebコンテンツとして規定することとしてもよい(
図15(B)に示す例では、「URL_299」が該当する)。なお、所定のアプリケーションは、受信機1が対応していないアプリケーションに限ることとしてもよく、また、当該アプリケーション以外の他のアプリケーションを含むこととしてもよい。
【0106】
番組供給者は、チャンネル−Webコンテンツの対応関係を登録するところ、当該Webコンテンツを介して遷移可能な範囲をホワイトリスト又はブラックリスト形式で管理サーバ2に登録する。また、管理サーバ2の管理者は、所定のアプリケーションをインストールするWebコンテンツをブラックリスト形式で管理サーバ2に対して登録する。受信機1では、管理サーバ2に登録されたリスト情報を管理サーバ2から取得して、許可/不許可コンテンツリスト115として管理する。
【0107】
図15(A)に戻り、追加機能153では、制御部15は、第1取得部161、第2取得部162、判定部167及び表示制御部164として機能する。
【0108】
第1取得部161は、管理サーバ2にアクセスして当該管理サーバ2から、放送番組と共に表示することを許可するWebコンテンツ又は表示することを許可しないWebコンテンツのリスト情報を取得し、記憶部11に許可/不許可コンテンツリスト115として記憶する。
ここで、第1取得部161がリスト情報を取得するタイミングは任意であり、例えば、アプリケーション起動時であってもよく、また、チャンネル選択時であってもよい。第1取得部161は、アプリケーション起動時に取得する場合には複数のチャンネルに対して設定されたリスト情報を取得し、チャンネル選択時に取得する場合には選択された一のチャンネルを含むチャンネルに対して設定されたリスト情報を取得する。
【0109】
第2取得部162は、チャンネルが選択されると、URLリスト113(
図9(B)参照)に基づいて、当該チャンネルに対応付けられたWebコンテンツを取得する。また、第2取得部162は、ハイパーリンク等を介して他のWebコンテンツに遷移する場合に、遷移先の他のWebコンテンツを取得する。
【0110】
判定部167は、選択チャンネルに対応付けられたWebコンテンツを経由して取得されるWebコンテンツを表示するか否かを判定する。具体的には、判定部167は、許可/不許可コンテンツリスト115を参照して、取得したWebコンテンツが選択チャンネルに対応付けられたリスト情報に含まれるか否かに基づいて、当該Webコンテンツを表示するか否かを判定する。また、判定部167は、許可/不許可コンテンツリスト115を参照して、取得したWebコンテンツが禁止されたアプリケーションをインストールするWebコンテンツであるか否かに基づいて、当該Webコンテンツを表示するか否かを判定する。
【0111】
なお、上述のように判定部167は、Webコンテンツに含まれる広告についてのみ表示するか否かを判定することとしてもよい。ここで、広告についての判定は、広告に設定されたハイパーリンクが示すリンク先のURLに基づいて行われる。Webコンテンツを表示するか否かを判定する場合、当該Webコンテンツ自体のURLが許可/不許可コンテンツリスト115に含まれているか否かを判定すれば足りる。これに対して、広告を表示するか否かを判定する場合、当該広告を含むWebコンテンツのURLについては許可/不許可コンテンツリスト115に含まれていないことが想定される。そこで、判定部167は、当該広告を含むWebコンテンツのソースコードを解析し、当該広告のリンク先のURLが許可/不許可コンテンツリスト115に含まれているか否かを判定することで、Webコンテンツに含まれる広告を表示するか否かを判定する。
【0112】
表示制御部164は、複数のチャンネルのうちの選択チャンネルに対応する放送番組を第1領域121に表示し、判定部167により表示すると判定されたWebコンテンツを第2領域122に表示する。また、表示制御部164は、判定部167がWebコンテンツは表示すると判定する一方で、当該Webコンテンツに含まれる広告は表示しないと判定した場合、少なくとも当該広告は第2領域122に表示しない。
【0113】
[連携システムSの処理]
以上、追加機能153を発揮する際の受信機1の構成について説明した。続いて、
図16を参照して、追加機能153を発揮する際の連携システムSの処理について説明する。
図16に示すように、追加機能153を発揮する場合、基本機能151の処理に加えステップS31、ステップS32の処理を更に含む。具体的には、受信機1においてアプリケーションが起動すると(ステップS2)、受信機1の第1取得部161は、管理サーバ2から各種情報を取得するところ(ステップS3)、追加機能153ではステップS31に示すように、第1取得部161は、この際に放送番組と共に表示することを許可/不許可とするリスト情報も併せて管理サーバ2から取得し、記憶部11の許可/不許可コンテンツリスト115に登録する。
【0114】
その後、受信機1では、放送番組及びWebコンテンツを取得し、表示部12に表示する(ステップS5乃至ステップS7)。続いて、表示中のWebコンテンツにおいて他のWebコンテンツに遷移する場合(ステップS8)、続いて、ステップS32において、判定部167は、遷移先のWebコンテンツと許可/不許可コンテンツリスト115とを比較することで、当該遷移先のWebコンテンツが表示可能なWebコンテンツであるか否かを判定する。この判定がYESのときは、処理をステップS6に移し、第2取得部162が遷移先のWebコンテンツを取得する。他方、この判定がNOのときは、遷移先のWebコンテンツを表示することなく、処理をステップS9に移し、基本機能151と同様の処理を行う。
【0115】
[追加機能153に伴う効果]
以上、制御部15の追加機能153について説明した。追加機能153が発揮されることで、第2領域122においてWebコンテンツが遷移した場合に、遷移後のWebコンテンツを表示するか否か判定し、表示すると判定された場合に限り当該Webコンテンツを第2領域122に表示する。これにより、第1領域121に表示されている放送番組との関係で好ましくないWebコンテンツを第2領域122に表示してしまうことを防止できる。その結果、放送番組と関連するWebコンテンツのみを第2領域122に表示できるため、放送と通信とを適切に連携することができる。
【0116】
一例として、放送番組のスポンサーと競業する企業に関するWebコンテンツの表示を制限することで、放送番組を提供する番組供給者の利益を守ることができ、連携サービスに対する番組供給者の積極的な参加が期待できる。また、フィッシングサイト等のような好ましくないサイトや、不要なアプリケーションをインストールするサイトの表示を制限することで、ユーザが安心して利用できる連携サービスを提供することができ、好適である。
【0117】
なお、追加機能153において、判定部167は、第2取得部162が取得したWebコンテンツを表示するか否かを判定することとしているが、第2取得部162がWebコンテンツを取得するか否かを、許可/不許可コンテンツリスト115に基づいて判定することとしてもよい。即ち、放送番組との関係で好ましくないWebコンテンツは、受信機1において表示しないだけでなく、そもそも取得自体しないこととしてもよい。
【0118】
[追加機能154の詳細]
続いて、制御部15が上述のアプリケーションプログラムに従い発揮する追加機能154の詳細について説明する。第2領域122には、番組供給者が提供するWebコンテンツが表示される。Webコンテンツの表示では、通常、リクエストを行ってからWebコンテンツを表示するまでに一定の時間が必要になるため、Webコンテンツの表示が放送番組に対して遅延してしまうと、放送番組とWebコンテンツとの統一感が損なわれてしまう。そこで、追加機能154では、Webコンテンツを予め先読みすることで、統一感が損なわれることを防止する。
以下、追加機能154を発揮するための構成の詳細について説明する。
【0119】
図17は、制御部15が追加機能154を発揮する際の制御部15及び記憶部11の機能構成図である。
図17に示すように、追加機能154では、記憶部11は、履歴リスト116を含んで構成される。
履歴リスト116は、受信機1における放送番組の視聴履歴及びWebコンテンツの閲覧履歴を記憶する。ここで、放送番組の視聴履歴とは、例えば、チャンネル毎に当該チャンネルに対応する放送番組を視聴していた時間である。このような視聴履歴としては、連携サービスが提供されている状況での視聴時間であってもよく、また、連携サービスとは関係なく視聴していた時間であってもよい。なお、履歴リスト116では、連携サービスが提供されている状況での視聴時間と、連携サービスとは関係なく視聴していた時間とを夫々判別可能に記憶することが好ましい。また、履歴リスト116は、チャンネル毎に当該チャンネルに対応する放送番組と共に閲覧していたWebコンテンツに対する操作内容を閲覧履歴として記憶する。
【0120】
また、追加機能154では、制御部15は、先読部168、決定部169及び表示制御部164として機能する。
先読部168は、一又は複数の任意のチャンネルに応じた放送番組に対応する一又は複数のWebコンテンツに関連する関連データを、Webコンテンツの取得要求を受け付ける前に予め取得する。ここで、先読部168が取得する関連データは、Webコンテンツの所在を示す所在情報(URL)であってもよく、また、Webコンテンツ自体であってもよい。WebコンテンツのURLを先読みする場合、先読部168は、管理サーバ2にアクセスして当該URLを取得する。また、Webコンテンツ自体を先読みする場合、先読部168は、コンテンツサーバ4にアクセスして当該Webコンテンツを取得する。
【0121】
また、Webコンテンツの取得要求を受け付ける前とは、例えば、当該Webコンテンツが対応付けられたチャンネルが選択される前であってもよく、また、当該Webコンテンツに遷移するためのハイパーリンク等が選択される前であってもよい。
【0122】
また、一又は複数の任意のチャンネルとは、受信機1において利用可能なチャンネルのうちの少なくとも一以上のチャンネルであり、利用可能なチャンネルのうちの一のチャンネルのみであってもよく、また、複数のチャンネルであってもよく、利用可能なチャンネルの全てであってもよい。この点、本実施形態では、決定部169が、利用可能なチャンネルの中から先読みする対象となる一又は複数のチャンネルを決定することとしている。
【0123】
具体的には、決定部169は、履歴リスト116に記憶されている視聴履歴に基づいて、関連データを予め取得する一又は複数のチャンネルを決定する。一例として、決定部169は、選択された回数や視聴時間の長さに基づいて夫々のチャンネルを評価(選択された回数が多いチャンネルや視聴時間が長いチャンネルほど高く評価)し、この評価に基づいて一又は複数のチャンネルを決定する。なお、ユーザの視聴傾向は、チャンネルではなく放送番組に関係するとも考えられるため、決定部169は、放送番組毎に(即ち、時間帯毎に)評価を行うこととしてもよい。
【0124】
なお、決定部169は、上述の評価に際して所定の重み付けを行うこととしてもよい。重み付けとしては、例えば、直近の履歴を重視するといった方法の他、アプリケーションの起動の有無、及び/又はWebコンテンツに対する操作情報に基づいて行うこととしてもよい。アプリケーションの起動の有無に応じた重み付けとは、例えば、連携サービスが提供されている状況で視聴された放送番組を、連携サービスとは関係なく視聴された放送番組よりも重視することをいう。また、Webコンテンツに対する操作情報に基づく重み付けとは、例えば、共に表示されるWebコンテンツに対する操作が多い放送番組ほど重視することをいう。
【0125】
また、決定部169は、現在視聴中の放送番組の後に、同チャンネルで開始する放送番組に関連する関連データを先読み対象の関連データとして決定することとしてもよい。なお、同チャンネルで開始する放送番組としては、直後に開始する一の放送番組であってもよく、現在視聴中の放送番組の後に開始する複数の放送番組(例えば、3時間先まで等)であってもよい。また、先読みする範囲を、履歴リスト116に記憶されている視聴履歴に基づいて決定することとしてもよい。具体的には、現在視聴中のチャンネルがよく視聴されるチャンネルである場合には、先読みする範囲を長くし(例えば、3時間先までの複数の放送番組を先読み対象とする)、現在視聴中のチャンネルがあまり視聴されないチャンネルである場合には、先読みする範囲を短くする(例えば、直後の一の放送番組のみ先読み対象とする)こととしてもよい。
【0126】
表示制御部164は、放送番組の複数のチャンネルのうち選択されたチャンネル番号を示す選択チャンネルを受け付けると、選択チャンネルに応じた放送番組を表示部12の第1領域121に表示し、当該放送番組に対応付けられたWebコンテンツを第2領域122に表示する。このとき、表示制御部164は、Webコンテンツを表示するための関連データを予め取得していた場合には、当該関連データに基づいてWebコンテンツの表示を行う。
【0127】
以上、追加機能154について説明した。なお、先読部168が先読みする対象は、ユーザが視聴する可能性の高い放送番組に対応するWebコンテンツに限るものではない。
図18に示すように、放送番組に対応するWebコンテンツには、タブ202が含まれ、複数のWebコンテンツが切り替え可能になっている。先読部168は、タブ202のうちの一のタブに応じたWebコンテンツを表示中に、当該Webコンテンツと同一の放送番組に対応付けられた他のタブに応じたWebコンテンツの関連データを予め取得することとしてもよい。
また、Webコンテンツには、ハイパーリンク251が設定されていることがあり、このハイパーリンク251を介して他のWebコンテンツに遷移することができる。そこで、先読部168は、第2領域122に表示中のWebコンテンツを経由して取得されるWebコンテンツの関連データを予め取得することとしてもよい。
【0128】
[追加機能154に伴う効果]
以上説明した追加機能154が発揮されることで、受信機1の先読部168は、放送番組に関連するWebコンテンツを、放送番組の選択(チャンネルの選択)前に予め取得することになる。これにより、受信機1では、Webコンテンツを早期に取得することができるため、ネットワークを介する場合に生じる遅延を軽減することができ、放送と通信とを適切に連携することができる。
【0129】
このとき、受信機1のユーザの視聴履歴に基づき予めWebコンテンツを取得する放送番組(チャンネル)を決定することで、ユーザが選択するであろう放送番組(チャンネル)に応じたWebコンテンツを早期に取得することができ、好適である。
また、一の放送番組に対応付けてメインページの他に複数のWebコンテンツを設けている場合に、メインページ表示中にその他のWebコンテンツを予め取得しておくことで、メインページからその他のWebコンテンツに切り替えたとしても直ぐに対応するWebコンテンツを表示することができる。
【0130】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。特に、装置の分散・統合の具体的な実施形態は以上に図示するものに限られず、その全部又は一部について、種々の付加等に応じて、又は、機能負荷に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。
【0131】
例えば、上記実施形態では、第1取得部161は、アプリケーションの起動時やチャンネルの選択時に、管理サーバ2から各種情報(初期チャンネル、対応関係、利用可能チャンネル等)を取得することとしているが、取得タイミングはこれに限られるものではなく、任意のタイミングで管理サーバ2から当該情報を取得することとしてもよい。任意のタイミングとしては、アプリケーション起動中に限るものではなく、アプリケーションが起動していない状態であっても管理サーバ2から各種情報を取得することとしてもよい。
また、第1取得部161は、夫々の情報を同時に取得することとしてもよく、また、異なるタイミングで取得することとしてもよい。