【実施例1】
【0040】
先ず、実施例の構成について説明する。
【0041】
図1は、実施例1の防犯システムを備えた建物1の概略構成を示している。
【0042】
この実施例1の防犯システムは、建物1の引き違い窓2に設置された窓状態検知装置20と、建物1内に設置された防犯システム本体装置4とから主に構成されている。
【0043】
ここで、防犯システム本体装置4内には、全体の制御を行う制御手段としての制御部41が設けられている。
【0044】
また、クレセント錠2Cのレバー2aが回転軸2bの上側に位置し、クレセント受け(図示せず)に嵌り込んで引き違い窓2が施錠状態であるとき又はクレセント受け(図示せず)に嵌り込めずに空がけ状態であるときを第一状態と定義し(
図4(a)を参照)、クレセント錠2Cのレバー2aが回転軸2bの下側に位置し、クレセント受け(図示せず)から外れて引き違い窓2が解錠状態であるときを第二状態と定義している(
図4(b)を参照)。なお、レバー2aに設けられた錠状態検知用磁石23mの詳細については後述する。
【0045】
そして、窓状態検知装置20が、引き違い窓2が第二状態である解錠状態を検知すると、内蔵された発信器(図示せず)が防犯システム本体装置4に設けられた受信器42に信号を送り、タイマー43が設定した時間Tを計時すると、防犯システム本体装置4に内蔵された報知手段としてのスピーカー48から通知音や警告音などの音が発せられ、報知が行われる。
【0046】
また、窓状態検知装置20が、引き違い窓2が第一状態のうちの空がけ状態となっているとともに、引き違い窓2が閉状態から開状態へ変化したことを検知すると、内蔵された発信器(図示せず)が防犯システム本体装置4に設けられた受信器42に信号を送り、防犯システム本体装置4に内蔵された報知手段としてのスピーカー48から通知音や警告音などの音が発せられ、報知が行われる。
【0047】
なお、制御部41が発信器44から窓状態検知装置20に内蔵された報知手段としてのスピーカー51の受信器(図示せず)に信号を送り、スピーカー51からも通知音や警告音などの音が発せられ、報知が行われるように設定することもできる。
【0048】
そのうえで、報知のレベルに応じ、施錠忘れ等の未施錠のときは、この防犯システム本体装置4のスピーカー48だけから通知音を発し、引き違い窓2が空がけ状態で開かれた際や、引き違い窓2のガラス破りの際には、侵入者等への威嚇を主たる目的として、スピーカー48からは勿論、スピーカー51からも警告音を発するように設定されている。
【0049】
すなわち、特に、防犯システム本体装置4を人が多く集まるリビング等に設置すれば、離れた部屋の情報も気付くことができる。
【0050】
一方、解錠状態で、引き違い窓2が開かれた際には、警告音を発しない。
【0051】
ここで、通知音とは、居住者M等の建物1の使用者に注意喚起するためのものなので、70dB程度の比較的長周期のストレスの少ない音のことであり、警告音とは、侵入者等への威嚇を主たる目的としているので、70dB以上の短周期のストレスを与え威嚇する音のことである。
【0052】
さらに、制御部41は、発信器44からの信号を、インターネットや電話回線などのネットワークNに接続されたゲートウェイやルータなどのネットワーク接続装置45を介して、居住者Mが身に付けている携帯電話や専用通信機などの報知手段としてのデータ受信装置6にも送り、メール形式などで報知データによる報知を行う。
【0053】
なお、窓状態検知装置20には、報知の一時的な延長又は停止を可能とする報知延長・停止手段としての報知延長・停止ボタン21がそれぞれ設けられている。
【0054】
この報知延長・停止ボタン21は、1回押すと設定した時間Tよりも長い時間T’に報知時間が延長され、2回押すとこの延長設定が解除されるようになっている。
【0055】
なお、窓状態検知装置20及び防犯システム本体装置4には、引き違い窓2を再度施錠すると、自動的に初期状態に復帰する復帰手段としての復帰回路が組み込まれている。
【0056】
さらに、玄関ドア3の横には、防犯システム本体装置4の発信器44から送られる信号を受信する受信器(図示せず)が内蔵された表示手段としてのモニター7が設けられており、引き違い窓2の施錠状態が一目で分かるように表示されるようになっている。
【0057】
なお、この表示手段としてのモニター7は、必要に応じ、複数台設けてもよく、例えば、リビングや寝室に設けてもよい。
【0058】
また、この表示手段としてのモニター7としては、比較的安価なタブレットパソコンなどを利用することができ、この場合、音による報知も行えるように設定することができる。
【0059】
次に、引き違い窓2に設けられた窓状態検知装置20について詳細に説明する。
【0060】
引き違い窓2は、
図2及び
図3に示したように、2枚の可動障子2A,2Bから成る引き違い窓である。
【0061】
また、窓状態検知装置20は、可動障子2A,2Bの建物1の内部側の面にそれぞれ設けた錠状態検知手段20Aを構成する錠状態検知装置本体20aと、障子位置検知手段20Bを構成する障子位置検知装置本体20bとから主に構成される。
【0062】
具体的には、引き違い窓2のクレセント錠2Cの隣にある左側の錠状態検知装置本体20aに内蔵された錠状態検知用磁気センサー23sの磁気の変動感知により、錠状態検知用磁石23mをレバー2aの部分に埋め込んだり貼り付けたりして設けたクレセント錠2Cが、
図4(a)に示したように、レバー2aが上側にある第一状態(施錠状態又は空がけ状態)であるか、
図4(b)に示したように、レバー2aが下側にある第二状態(解錠状態)であるかを検知することができる。
【0063】
また、錠状態検知装置本体20a及び障子位置検知装置本体20bには、振動センサーも内蔵されており、ガラス破りの際に生ずる特有の周波数の振動を感知すると、ガラス破りがなされたものとして検知することもできる。
【0064】
さらに、
図3に示したように、引き違い窓2の外部側には、障子位置検知装置本体20bに内蔵された障子位置検知用磁気センサー22sの裏側位置の可動障子2Aの窓枠に障子位置検知用磁石22mが設けられており、障子位置検知用磁石22mと障子位置検知用磁気センサー22sとの間の距離の変位により、磁気の変化として引き違い窓2の開閉も検知することができる。
【0065】
なお、クレセント錠2Cとしては、空がけ防止用でないものが用いられており、窓状態検知装置20は、クレセント錠2Cが施錠状態であるときと、空がけ状態であるときとを、同一の第一状態として検知するものである。
【0066】
なお、1枚の可動障子から成る片引き窓や、3枚以上の可動障子から成り、左右のいずれか片側にクレセント錠を有するタイプの引き違い窓でも、略同様の構成で実施することができる。
【0067】
次に、防犯システム本体装置4に設けられた表示部47について詳細に説明する。
【0068】
この表示部47は、内部に発光ダイオードなどの光素子が組み込まれており、窓状態検知装置20で検知した検知結果に基づいた安全度の度合いを色や光の点滅で表示する。
【0069】
具体的には、一例として以下のように設定される。
【0070】
(1)引き違い窓2が、ガラス割れ無し、第一状態(施錠状態又は空がけ状態)で、閉状態であるときは、表示部47を青色で点灯させる。この場合、安全であるとみなす。
【0071】
(2)引き違い窓2が、ガラス割れ無し、第二状態(解錠状態)であるときは、閉状態、開状態を問わず、表示部47を赤色で点灯させる。この場合、引き違い窓2が解錠状態になっているので、侵入者等の侵入を許す危険な状態にあるとみなす。なお、報知延長・停止ボタン21が押されて状態で延長時間T’までの間は、点滅させておき、そのことが分かるようになっている。
【0072】
(3)引き違い窓2が、ガラス割れ無し、第二状態(解錠状態)で、開状態であるときは、表示部47を黄色で点灯させる。この場合、建物1の居住者M等の建物1の使用者の窓開け等の行為であることが想定されるものの、一応は、侵入者等の解錠状態を狙った侵入行為も有り得るとみなす。
【0073】
(4)引き違い窓2が、ガラス割れ無し、第一状態(施錠状態又は空がけ状態)で、開状態であるときは、表示部47を紫色で点灯させる。この場合、空がけ状態を狙った侵入者等の行為があった可能性が高い危険な状態にあるとみなす。なお、障子位置検知用磁石22mが落下した可能性も否めないので、いずれにせよ、確認が必要である。
【0074】
(5)引き違い窓2が、ガラス割れ有りのときは、表示部47を紫色で点灯させる。この場合、侵入者等の行為である可能性が高い危険な状態にあるとみなす。
【0075】
勿論、表示部47の色やパターンの設定は、使用者が分かりやすいように初期設定すればよい。
【0076】
次に、実施例1の作用効果について説明する。
【0077】
このような実施例1の防犯システムは、建物1における2枚の可動障子2A,2Bと、これら可動障子2A,2Bを閉めた状態で固定する錠としてクレセント錠2Cとを備えた窓である引き違い窓2の防犯システムであって、クレセント錠2Cを空がけ状態で、且つ可動障子2A,2Bの位置が変化したときに、報知手段としてのスピーカー48,51、表示部47及びデータ受信装置6により報知を行う構成とされている。
【0078】
上記した構成なので、万一、クレセント錠2Cを空がけ状態としてしまい、侵入者等がその状態で引き違い窓2を開けて建物1内に侵入しようとすると、居住者M等の建物1の使用者に報知手段としてのスピーカー48,51、表示部47及びデータ受信装置6により報知されるため、引き違い窓2のクレセント錠2Cが空がけ防止用でない場合でも防犯対策を行うことができる。
【0079】
ここで、可動障子2A,2Bの位置を検知する障子位置検知手段20Bと、クレセント錠2Cの回転軸2bとクレセント錠2Cのレバー2aとの上下位置関係が、施錠状態と同じである第一状態であるか、解錠状態と同じである第二状態であるか、を検出するクレセント錠状態検知手段20Aとを有する窓状態検知装置20を備え、錠状態検知手段20Aが、第一状態を検知し、且つ、障子位置検知手段20Bが、可動障子2A,2Bの位置が変化したことを検知したときに、報知手段としてのスピーカー48,51、表示部47及びデータ受信装置6による報知を行う。
【0080】
このため、窓状態検知装置20による錠状態検知手段20Aの状態検知と、障子位置検知手段20Bの変化検知とを行うだけの簡易な構成で、引き違い窓2のクレセント錠2Cが空がけ防止用でない場合でも防犯対策を行うことができる。
【0081】
また、窓状態検知装置20の錠状態検知手段20Aは、クレセント錠2Cのレバーの部分に設けられた錠状態検知用磁石23mと、錠状態検知用磁石23mを検知可能な位置に設けられた錠状態検知用磁気センサー23sとから成る。
【0082】
このため、窓状態検知装置20の錠状態検知手段20Aを、錠状態検知用磁石23mと、錠状態検知用磁気センサー23sとで簡易に構成することができる。
【0083】
さらに、錠状態検知手段20Aは、振動センサーも備えており、引き違い窓2のガラス破り検知機能も有する。
このため、建物1内への侵入犯罪手口のうち、無施錠の窓や戸からの侵入(43.4%)に次いで多いガラス破り(錠状態検知装置本体20aが設置される側のガラス破り)による侵入(40.5%)に対する防犯対策にもなる(数字は、警視庁発表の発生場所別の侵入手口2011年を引用)。
【0084】
また、窓状態検知装置20の障子位置検知手段20Bは、可動障子2Aに取り付けられた障子位置検知用磁石22mと、障子位置検知用磁石22mを検知可能、且つ、障子位置検知用磁石22mが取り付けられた可動障子2A以外の位置に設けられた障子位置検知用磁気センサー22sとから成る。
【0085】
このため、窓状態検知装置20の障子位置検知手段20Bを、障子位置検知用磁石22mと、障子位置検知用磁気センサー22sとで簡易に構成することができる。
【0086】
さらに、障子位置検知手段20Bは、振動センサーも備えており、引き違い窓2のガラス破り検知機能も有する。
【0087】
このため、建物1内への侵入犯罪手口のうち、無施錠の窓や戸からの侵入(43.4%)に次いで多いガラス破り(障子位置検知装置本体20bが設置される側のガラス破り)による侵入(40.5%)に対する防犯対策にもなる(数字は、警視庁発表の発生場所別の侵入手口2011年を引用)。
【0088】
また、窓状態検知装置20の錠状態検知手段20Aが第二状態を検知し、所定時間Tが経過すると、報知手段としてのスピーカー48,51、表示部47及びデータ受信装置6により、注意喚起の報知を行う。
【0089】
このため、侵入手口の多くは、施錠忘れが原因であることから、居住者M等の建物1の使用者の多くは、外出時などに施錠忘れをしていないか不安に思うが、この不安を払拭することができる。
【0090】
さらに、引き違い窓2の内側には、報知手段としてのスピーカー48,51、表示部47及びデータ受信装置6による報知の一時的な延長又は停止を可能とする報知延長・停止手段としての報知延長・停止ボタン21が設置されている。
【0091】
このため、例えば、ベランダでの物干し作業等の時に、いちいち防犯システム本体装置4まで行って警戒解除の操作をしなくても、その場で延長又は停止させることができ、非常に使い勝手が良い。特に、夏場や冬場は建物1の屋内はエアコンなどの冷暖房機器を用いているケースが多いが、ベランダで洗濯物を干す作業を行っていたり、庭仕事をしていたりしているときなどに、引き違い窓2を施錠せず閉状態としても、万一、設定した時間T’経てば報知してくれるので、そのまま忘れることもない。
【0092】
また、報知延長・停止手段としての報知延長・停止ボタン21による報知の一時的な延長又は停止がなされても、設定された時間T’内に窓状態検知装置20の錠状態検知手段20Aが第一状態を検知するとともに、窓状態検知装置20の障子位置検知手段20Bが閉状態を検知したときは、報知手段としてのスピーカー48,51、表示部47及びデータ受信装置6による報知が行われる状態に復帰させる復帰手段としての復帰回路が設けられている。
【0093】
このため、再度施錠されれば、自動的にリセットされるので、報知の一時的な延長又は停止の解除忘れがない。
【0094】
さらに、報知手段としてのスピーカー48,51、表示部47及びデータ受信装置6は、音、表示及びデータ受信装置に送信する報知データの少なくともいずれか一での報知を行う。
【0095】
このため、居住者M等の建物1の使用者が建物1から外出中のときなどの防犯対策は勿論、居住者M等の建物1の使用者が建物1内に居るときなどの防犯対策も行える。
【0096】
また、引き違い窓2の状況を色又は光の点滅で表示する表示部47を備えている。
【0097】
このため、表示部47の色や光の点滅を見るだけで、一目で安全度の目安とすることができる。
【0098】
さらに、引き違い窓2の状況を表示する防犯システム本体装置4とは別体の表示手段としてのモニター7を備えている。
【0099】
このため、例えば、玄関や居間などに表示手段としてのモニター7を設置すれば、一目で建物1全体の施錠状態を確認することができる。すなわち、防犯システム本体装置4が設置されている場所以外でも、居住者M等の建物1の使用者は、一目で建物1全体の施錠状態を確認することができ、より防犯性を高めることができる。
【実施例2】
【0100】
次に、実施例2について説明する。
【0101】
なお、実施例1で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については同一符号を付して説明する。
【0102】
図5は、実施例2の建物1の内部から見た開き窓2’の部分の詳細を示す説明図である。
【0103】
この実施例2の防犯システムでは、窓が枠24gを有する可動障子2Aから成る開き窓2’であり、錠がレバーハンドル錠2Dであることが実施例1の防犯システムと主に異なる。
【0104】
ここで、開き窓2’は、
図5及び
図6に示したように、レバーハンドル錠2Dのレバー2a’を、下向きにした状態では、
図7(a)に示したように、可動障子2Aの枠24gの左側側面に、図示省略のリンク機構を介して設けた突部8が、固定障子25の内側面に設けた受材9の受部9aに嵌り込んで施錠状態となり、
図6に二点鎖線で示したように、レバー2a’を、回転軸2b’を中心に回して横向きにした状態では、
図7(b)に示したように、突部8は、受材9の受部9aから外れて解錠状態となる。なお、
図7(c)に示したように、突部8が、受材9の受部9aに嵌り損なった場合に、空がけ状態となってしまう。
【0105】
すなわち、レバーハンドル錠2Dのレバー2a’が下向きで、開き窓2’が施錠状態であるとき又は空がけ状態であるときを第一状態と定義し、レバーハンドル錠2Dのレバー2a’が横向きで、開き窓2’が解錠状態であるときを第二状態と定義している。
【0106】
また、窓状態検知装置20を構成する錠状態検知手段20A及び障子位置検知手段20Bの詳細も異なるものである。
【0107】
まず、錠状態検知手段20Aは、
図8に示したように、これを構成する錠状態検知用磁気センサー23sが内蔵された錠状態検知装置本体20aが、可動障子2Aの建物1の内部側の面に設けられ、錠状態検知用磁石23mは、レバーハンドル錠2Dのレバー2a’の裏面に、レバー2a’が下向きのときには、錠状態検知用磁気センサー23sと略同じ高さ位置となるように設けられており、磁気の変動感知により、第一状態にあるか、第二状態にあるかの検知を行う。
【0108】
また、障子位置検知手段20Bは、
図9に示したように、これを構成する障子位置検知用磁気センサー22sが内蔵された障子位置検知装置本体20bが、可動障子2Aの枠24gの建物1の内部側の面に設けられ、障子位置検知用磁石22mは、可動障子2Aの枠24gに隣接する固定障子25の内側面に、開き窓2’が閉まっているときには、障子位置検知用磁気センサー22sとの間があまりない短い距離となるように設けられており、磁気の変動感知により、開き窓2’が開状態にあるか、閉状態にあるかの検知を行う。
【0109】
このため、窓が開き窓2’のときも、窓状態検知装置20の錠状態検知手段20Aを、錠状態検知用磁石23mと、錠状態検知用磁気センサー23sとで簡易に構成することができるし、窓状態検知装置20の障子位置検知手段20Bも、障子位置検知用磁石22mと、障子位置検知用磁気センサー22sとで簡易に構成することができる。
【0110】
なお、他の構成及び作用効果については、実施例1と略同様であるので説明を省略する。
【0111】
以上、図面を参照して、本発明を実施するための形態を実施例1,2に基づいて詳述してきたが、具体的な構成は、これら実施例1,2に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
【0112】
例えば、上記した実施例1,2では、本発明の説明を簡単に行うため、建物1の構成を簡易なものとしたが、これに限定されず、窓や戸が多いより複雑な構成で実施してもよい。
【0113】
また、上記した実施例1,2では、簡易な設定で実施したが、これに限定されない。
【0114】
例えば、この音による報知と、表示による報知と、報知データによる報知との全てを行うのは、防犯システム本体装置4に設けられた報知モード切替手段としての報知モード切替ボタン46をオンにした重警戒モードとし、報知モード切替ボタン46をオフにしておくと、軽警戒モードに切り替わり、表示による報知及び報知データによる報知のみが行われるようにするなどして実施してもよい。
【0115】
この場合、この報知モードの切替設定は、報知モード切替ボタン46での手動によるものだけでなく、時間により切り替わる自動のものに設定することもできる。これにより、例えば、昼間などは軽警戒モードとなり、夜間や外出中などには重警戒モードとなるように設定すれば、施錠し忘れによる音での他の家族の睡眠妨害や近所迷惑などを極力少なくしながら、防犯対策が行える。
【0116】
なお、ガラス破りは危険性が高いので、いずれのモードでも、侵入者等への威嚇を主たる目的とした警報として、音による報知を行うように設定するとよい。
【0117】
また、報知モード切替ボタン46は、オン・オフで切り替える1つボタンの方式だけでなく、軽警戒ボタンと重警戒ボタンとを別個に設けた2つボタンの方式で実施してもよい。
【0118】
いずれにせよ、居住者M等の建物1の使用者が、どちらのモードになっているか分かるようになっていればよい。
【0119】
さらに、上記した実施例1では、クレセント錠2Cのレバー2aが上側にあると第一状態となり、下側にあると第二状態となるものを用いて実施したが、これに限定されず、上下逆のタイプのものを用いて実施してもよい。