(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記アクチュエータは、前記第2の壁と前記第1の導管及び前記第2の導管のうちの少なくとも一方との間に閉塞部を形成するよう前記弁部材を前記チャンバ内に位置決めするために構成されている、請求項1又は2記載の弁機器。
前記付勢部材は、付勢力を前記弁部材に加えるよう構成され、前記弁部材は、前記第1の流路、前記第2の流路、及び前記閉塞部のうちの1つの形成に対応した位置から動かないよう前記付勢力により付勢される、請求項5記載の弁機器。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
かくして、一人のユーザが流体を患者の体内に注射するのに必要な機能の全てを実行する一方で、その時点で超音波装置を操作して注射手技を助けることができるようにするシステムが要望されている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上述の要望は、本発明によって満たされ、或る特定の観点によれば、流体の流れを調節すると共に真空圧力を加える弁機器が第1の壁及び第2の壁を備えた第1の本体と、第1の本体内に形成されたチャンバと、チャンバ内に位置決めされた弁部材と、第1の本体内に形成されていて第1の壁を貫通して延びると共にチャンバ並びに真空圧力源及び流体源のうちの一方と流体連通状態にあるよう構成された第1の導管と、第1の本体内に形成されていて第1の壁を貫通して延びると共にチャンバ並びに真空圧力源及び流体源のうちの他方と流体連通状態にあるよう構成された第2の導管と、弁部材の端部に作動的に連結されていてチャンバから第1の本体を通って延びるアクチュエータとを有する。アクチュエータは、選択的に、チャンバ及び第1の本体の第2の壁を通って延びる第1の流路を第1の導管と形成したりチャンバ及び第1の本体の第2の壁を通って延びる第2の流路を第2の導管と形成したりするよう弁部材をチャンバ内に位置決めするために構成されているのが良い。
【0005】
本発明の別の観点によれば、アクチュエータは、弁機器を保持すると同時に針を保持したユーザの手によって作動されるよう構成されているのが良い。
【0006】
本発明の更に別の観点によれば、柔軟性ストラップが第1の本体の第1の壁及び第2の壁に取り付けられるのが良く、柔軟性ストラップは、弁機器をユーザの手又は超音波装置に取り付けるよう構成されているのが良い。
【0007】
本発明の他の観点によれば、アクチュエータは、第2の壁と第1の導管及び第2の導管のうちの少なくとも一方との間に閉塞部を形成するよう弁部材をチャンバ内に位置決めするために構成されているのが良い。
【0008】
本発明の他の観点によれば、アクチュエータは、弁部材を第1の流路、第2の流路、及び閉塞部のうちの1つの形成に対応した位置から動かさないよう付勢されるよう構成された弾性アクチュエータであるのが良い。
【0009】
本発明の更に別の観点によれば、付勢部材が弁機器の第1の本体内に位置決めされるのが良い。
【0010】
本発明の他の観点によれば、付勢部材は、付勢力を弁部材に加えるよう構成され流のが良く、弁部材は、第1の流路、第2の流路、及び閉塞部のうちの1つの形成に対応した位置から動かないよう付勢力により付勢されるのが良い。
【0011】
本発明の更に別の観点によれば、第3の壁がチャンバの上方で第1の壁から延びるのが良く、第4の壁がチャンバの上方で第2の壁から延びるのが良い。本発明の更に別の観点によれば、アクチュエータ及び弁部材の第1の端部は、第3の壁と第4の壁との間に位置決めされるのが良い。
【0012】
本発明の更に別の観点によれば、ストッパが第3の壁及び第4の壁のうちの一方によって構成されたスロット内に可動的に位置決めされるのが良い。本発明の更に別の観点によれば、弁部材は、第2の流路の形成に対応した第1の位置から動かないよう付勢力により付勢されるのが良く、弁部材は、付勢力に抗して、閉塞部の形成に対応した第2の位置に動かされるのが良い。ストッパは、スロットを通ってアクチュエータの上方のロック位置に動いてアクチュエータを、付勢力を受けて第2の位置から動くことがないよう維持するのが良い。
【0013】
本発明の他の観点によれば、付勢部材は、チャンバ内に位置決めされるのが良い。
【0014】
本発明の他の観点によれば、付勢部材は、チャンバの上方で第1の本体の第3の壁と第4の壁との間に位置決めされるのが良い。
【0015】
本発明の更に別の観点によれば、第3の導管が第1の本体の第2の壁によって構成されると共にチャンバ及び針と流体連通状態にあるよう構成されるのが良い。
【0016】
本発明の更に別の観点によれば、チャネルがチャンバ内に位置決めされた弁部材のヘッド内に構成されるのが良い。
【0017】
本発明の他の観点によれば、弁部材のヘッドの頂面が弁部材の第1の位置においてチャンバの上壁を構成する第1の本体の内面に当接するのが良い。チャネルは、閉塞されるのが良く、弁部材のヘッドは、第1の位置において閉塞部を形成するのが良い。
【0018】
本発明の他の観点によれば、弁部材は、弁部材の第2の位置において内面から第1の距離を置いたところでチャンバ内に位置決めされるのが良く、チャネルは、第2の位置において弁部材のヘッドを通る第2の流路を形成するよう第2の導管及び第3の導管と流体連通状態にあるのが良い。
【0019】
本発明の他の観点によれば、弁部材は、弁部材の第3の位置において内面から第1の距離よりも長い第2の距離のところでチャンバ内に位置決めされるのが良く、弁部材のヘッドの頂面及び第1の本体の内面は、第1の流路を形成するよう第1の導管及び第3の導管と流体連通状態にある通路をチャンバ内に形成するのが良い。
【0020】
本発明の他の観点によれば、第4の導管が第1の本体の第2の壁を通って延びるよう第1の本体内に構成されると共にチャンバ及び針と流体連通状態にあるよう構成されるのが良い。
【0021】
本発明の他の観点によれば、弁部材のヘッドがチャンバ内に位置決めされるのが良く、弁部材のヘッドの外面が溝を備えるのが良い。弁部材のヘッドは、弁部材の第1の位置において第1の導管と第3の導管との間に閉塞部を形成するのが良い。
【0022】
本発明の更に別の観点によれば、第1の付勢部材がチャンバ内に位置決めされると共に第1の付勢力を弁部材のヘッドに加えるよう構成されるのが良い。弁部材は、第1の位置から動かないよう第1の付勢力によって付勢されるのが良い。
【0023】
本発明の他の観点によれば、弁部材のヘッドの頂面が弁部材の第1の位置においてチャンバの上壁を構成する第1の本体の内面に当接するのが良い。
【0024】
本発明の他の観点によれば、弁部材のヘッドは、弁部材の第2の位置においてチャンバの上壁を構成する第1の本体の第1の内面から第1の距離を置いたところでチャンバ内に位置決めされるのが良く、溝は、第1の流路を形成するよう第1の導管及び第3の導管と流体連通状態にあるのが良い。
【0025】
本発明の他の観点によれば、弁部材は、第1の内面から第1の距離よりも長い第2の距離のところでチャンバ内に位置決めされるのが良く、溝は、弁部材の第3の位置において第2の流路を形成するよう第2の導管及び第4の導管と流体連通状態にあるのが良い。
【0026】
本発明の他の観点によれば、第1の付勢部材は、弁部材のヘッドの第1の内面及び頂面に取り付けられるのが良い。この付勢部材は、弁部材の第2の位置において引張り状態に保持されるのが良い。
【0027】
本発明の更に別の観点によれば、弁機器は、チャンバの底部を構成する第1の本体の第2の内面から延びる突出部と、第1の突出部を包囲した状態でチャンバ内に位置決めされた第1のストッパと、第2の内面及び第1のストッパに取り付けられた状態でチャンバ内に位置決めされた第2の付勢部材とを有するのが良い。本発明の他の観点によれば、第2の付勢部材は、第2の付勢力を第1のストッパに加えて第1のストッパを第2の導管と第4の導管との間の閉塞部の形成に対応した位置から動かないよう付勢するのが良い。
【0028】
本発明の他の観点によれば、第1のストッパは、弁部材の第2の位置において弁部材のヘッドと当接状態にあるのが良い。
【0029】
本発明の他の観点によれば、弁部材のヘッドは、第1の突出部に対応した位置において弁部材のヘッドの底面から延びる凹部を構成するのが良い。
【0030】
本発明の他の観点によれば、弁部材のヘッドは、第1の内面から第1の距離よりも長い第2の距離のところでチャンバ内に位置決めされるのが良く、第1のストッパは、第2の内面に向かって或る距離にわたって動かされるのが良く、溝は、弁部材の第3の位置において第2の流路を形成するよう第2の導管及び第4の導管と流体連通状態にあるのが良い。本発明の他の観点によれば、弁部材のヘッドの底面は、第1のストッパと当接状態にあり、凹部は、第3の位置において第1の突出部を受け入れるのが良い。
【0031】
本発明の他の観点によれば、少なくとも1つの第2の突出部が弁部材のヘッドの底面から延びるのが良い。第1のストッパは、弁部材の第2の位置において少なくとも1つの第2の突出部と当接状態にあるのが良い。
【0032】
本発明の他の観点によれば、弁部材のヘッドは、弁部材の第3の位置において第1の内面から第1の距離よりも長い第2の距離のところでチャンバ内に位置決めされるのが良い。本発明の他の観点によれば、第1のストッパは、第2の内面に向かって或る距離にわたって動かされるのが良く、第2の導管及び第4の導管は、第3の位置において弁部材のヘッドの底面と第1のストッパによって構成された通路を通る第2の流路を形成するよう互いに流体連通状態にあるのが良い。
【0033】
本発明の他の観点によれば、第1の突出部は、第3の位置において弁部材のヘッドの底面と当接状態にあるのが良い。
【0034】
本発明の更に別の観点によれば、弁機器は、第1のストッパの下方で第1の突出部上に位置決めされた第2のストッパを有するのが良い。第1のストッパは、第3の位置において第2のストッパと当接状態にあるのが良い。
【0035】
本発明の他の観点によれば、アクチュエータは、第1の導管及び第2の導管の上方で延びる弁部材の壁から延びているハンドルを含むのが良い。
【0036】
本発明の他の観点によれば、第1の本体の第1の壁は、第2の壁に垂直であるのが良い。
【0037】
本発明の他の観点によれば、アクチュエータは、弁機器を保持すると同時に超音波装置又は針を保持しているユーザの手によって作動されるのが良い。
【0038】
本発明の更に別の観点によれば、弁機器は、第1の本体の第2の壁に取り付けられた第2の本体を有するのが良い。弁部材は、第2の壁を貫通して第2の本体内に構成された凹部中に延びているのが良い。
【0039】
本発明の他の観点によれば、チャネルが第2の本体内に構成された第3の導管と流体連通関係をなした状態で弁部材内に構成されるのが良い。本発明の他の観点によれば、弁部材は、第1の本体のチャンバ及び第2の本体の凹部内で回転するよう構成されているのが良い。
【0040】
本発明の更に別の観点によれば、弁機器は、第2の本体内に且つ第1の本体と第2の本体との間に位置決めされた付勢部材を有するのが良く、付勢部材は、弁部材を第1の位置に維持するのが良い。本発明の更に別の観点によれば、チャネルは、第1の位置において弁部材の回転運動方向に沿って第1の導管と第2の導管との間に位置決めされるのが良い。
【0041】
本発明の他の観点によれば、アクチュエータは、弁部材を第1の位置から第2の位置までの第1の距離にわたって第1の方向に回転させるよう構成されるのが良く、チャネルは、第2の位置において第1の導管と流体連通状態にあるのが良い。
【0042】
本発明の他の観点によれば、付勢部材は、弾性材料で作られるのが良い。本発明の他の観点によれば、付勢部材は、第2の位置において復元力を、第1の方向とは逆の第2の方向で弁部材に加えるよう構成されているのが良い。付勢部材は、復元力により弁部材を第1の位置から第2の位置まで動かすよう構成されているのが良い。
【0043】
本発明の他の観点によれば、流体注射システムが流体源と、真空源と、針と、超音波装置と、弁機器とを含む。弁機器は、第1の壁及び第2の壁を備えた本体と、本体内に形成されたチャンバと、チャンバ内に位置決めされた弁部材と、本体内に形成されていて第1の壁を貫通して延びると共にチャンバ並びに流体源及び真空圧力源のうちの一方と流体連通状態にあるよう構成された第1の導管と、第1の本体内に形成されていて第1の壁を貫通して延びると共にチャンバ並びに真空圧力源及び流体源のうちの他方と流体連通状態にあるよう構成された第2の導管と、弁部材の端部に作動的に連結されていてチャンバから第1の本体を通って延びるアクチュエータとを有する。本発明の他の観点によれば、アクチュエータは、選択的に、針と流体連通関係をなしてチャンバを通って延びる第1の流路を第1の導管と形成したり針と流体連通関係をなしてチャンバを通って延びる第2の流路を第2の導管と形成したりするよう弁部材をチャンバ内に位置決めするために構成されるのが良い。本発明の他の観点によれば、アクチュエータは、弁機器を保持すると同時に超音波装置又は針を保持しているユーザの手によって作動されるよう構成されているのが良い。
【0044】
本発明の他の観点によれば、弁機器により針を介して流体の流れを制御すると共に真空圧力を加える方法が弁機器をユーザの第1の手に取り外し可能に取り付けるステップと、チャンバを更に構成する弁機器の本体内に構成されるのが良い弁機器の第1の導管に流体の加圧源を連結するステップと、真空圧力源を本体内に構成された弁機器の第2の導管に連結するステップと、針を本体内に構成された弁機器の第3の導管に連結するステップと、針を第1の手の少なくとも第1の指及び第2の指で保持するステップと、チャンバ内に位置決めされた弁部材に作動的に連結されているアクチュエータを第1の手の少なくとも第3の指で作動させて、選択的に、第1の導管、チャンバ、及び第3の導管を含んでいて流体の流れを針に供給する第1の流路と第2の導管、チャンバ、及び第3の導管を含んでいて針を通って真空圧力を加える第2の流路とを形成するよう弁部材をチャンバ内に位置決めするステップとを含む。
【0045】
本発明の更に別の観点によれば、本方法は、針を患者の注射部位に対して位置決めするステップと、アクチュエータを少なくとも第3の指で作動させてチャンバ内の弁部材を第2の流路の形成に対応した第1の位置に位置決めして真空圧力を針に加えると共に注射部位を患者の体内に吸引するステップと、アクチュエータを少なくとも第3の指で作動させてチャンバ内の弁部材を第2の流路の形成に対応した第1の位置から第1の流路の形成に対応した第2の位置まで動かして流体の流れを注射部位に供給するステップとを含む。
【0046】
本発明の更に別の観点によれば、本方法は、超音波装置をユーザの第2の手で保持するステップと、針を第1の手で患者の体内に穿刺するステップと、超音波装置を第2の手で患者の皮膚に沿って案内するステップと、針を患者の体内で超音波装置によって得られるビューに従って患者の体内の注射部位まで案内するステップとを含む。
【0047】
本発明の更に別の観点によれば、本方法は、アクチュエータを少なくとも第3の指で作動させて弁部材をチャンバ内で第2の流路の形成に対応した第1の位置に位置決めして真空圧力を注射部位に加えるステップと、アクチュエータを少なくとも第3の指で作動させて弁部材をチャンバ内で第2の流路の形成に対応した第1の位置から第1の流路の形成に対応した位置まで動かして流体の流れを注射部位に供給するステップとを含む。
【0048】
本発明の更に別の観点によれば、本方法は、アクチュエータを少なくとも第3の指で作動させて弁部材をチャンバ内で第1の流路の形成に対応した第1の位置に位置決めして流体の流れを注射部位に供給するステップと、アクチュエータを少なくとも第3の指で作動させて弁部材をチャンバ内で第1の流路の形成に対応した第1の位置から第2の流路の形成に対応した第2の位置まで動かして真空圧力を注射部位に加えるステップとを含む。
【0049】
本発明の他の観点によれば、アクチュエータを少なくとも第3の指で作動させるステップは、下向きの力をアクチュエータに加えて下向きの力を抜くステップを含む。
【0050】
本発明の他の観点によれば、弁部材を第1の位置に位置決めするステップは、弁部材を動かしてチャンバ内に位置決めされたストッパに当接させるステップを含み、弁部材を第2の位置に位置決めするステップは、弁部材及びストッパをチャンバ内で動かすステップを含む。
【0051】
本発明の更に別の観点によれば、本方法は、アクチュエータを少なくとも第3の指で作動させて弁部材をチャンバ内で第3の導管と、第1の導管と第2の導管の両方との間に位置する閉塞部の形成に対応した位置に位置決めするステップを含む。
【0052】
本発明の他の観点によれば、アクチュエータを少なくとも第3の指で作動させて弁部材を第1の位置に位置決めするステップは、アクチュエータを第1の方向に回転させるステップを含み、アクチュエータを少なくとも第3の指で作動させて弁部材を第2の位置に位置決めするステップは、アクチュエータを第1の方向とは逆の第2の方向に回転させるステップを含む。
【0053】
本発明の他の観点によれば、弁機器により針を介して流体の流れを制御すると共に真空圧力を加える方法が弁機器を超音波装置に取り外し可能に取り付けるステップと、チャンバを更に構成するのが良い弁機器の本体内に構成されるのが良い弁機器の第1の導管に流体の加圧源を連結するステップと、真空圧力源を本体内に構成された弁機器の第2の導管に連結するステップと、針を本体内に構成された弁機器の第3の導管に連結するステップと、針をユーザの第1の手で保持するステップと、弁機器と超音波装置の組み合わせをユーザの第2の手で保持するステップと、チャンバ内に位置決めされた弁部材に作動的に連結されているアクチュエータを第2の手の少なくとも第1の指で作動させて、選択的に、第1の導管、チャンバ、及び第3の導管を含んでいて流体の流れを針に供給する第1の流路と第2の導管、チャンバ、及び第3の導管を含んでいて真空圧力を針に加える第2の流路とを形成するよう弁部材をチャンバ内に位置決めするステップとを含む。
【0054】
本発明の更に別の観点によれば、本方法は、針を第1の手で患者の体内に穿刺するステップと、超音波装置を第2の手で患者の皮膚に沿って案内するステップと、針を患者の体内で超音波装置によって得られたビューに従って患者の体内の注射部位まで案内するステップとを含む。
【0055】
かくして、本明細書における詳細な説明を良好に理解すると共に当該技術分野に対する本発明の貢献を良好に理解することができるようにするために本発明の或る特定の観点をかなり広義に概要説明した。
【0056】
この点において、本発明の少なくとも1つの実施形態を詳細に説明する前に、本発明はその用途が以下の説明に記載され又は図面に示されたコンポーネントの構成の細部及びこれらコンポーネントの配置には限定されないことが理解されるべきである。本発明は、説明する実施形態に加えて種々の実施形態で実施可能であると共に種々の仕方で実施されると共に具体化できる。また、本明細書で用いられている言葉遣い及び用語法並びに要約書は、説明の目的のためであって本発明を限定するものと解されてはならないことが理解されるべきである。
【0057】
したがって、当業者であれば理解されるように、本発明の立脚する技術的思想は、本発明の幾つかの目的を達成する他の構造、方法及びシステムの設計のための基礎として容易に利用できる。したがって、特許請求の範囲に記載された発明は、かかる均等構成例が本発明の精神及び範囲から逸脱しない限り、かかる均等構成例を含むものとして解されることが重要である。
【発明を実施するための形態】
【0059】
次に、図面を参照して本発明の観点を詳細に説明するが、幾つかの図全体にわたって、別段の指定がなければ、同一の符号は、同一又は対応の部分を示している。
【0060】
原文明細書及び原文の添付された特許請求の範囲に用いられている単数形“a”、“an”、及び“the”は、文脈上明示の別段の指定がなければ、複数形を含む場合があることが注目される。
【0061】
別段の指定がなければ、原文明細書で用いられている“substantial”(訳文では「実質的な」としている場合が多い)又は“substantially”(訳文では「実質的に」としている場合が多い)は、“considerable in extent”(程度において相当な)又は“largely but not necessarily wholly that which is specified”(特定されるのが大部分であるが必ずしも全体である必要はない)を意味している。
【0062】
図1は、本発明の観点に従って針装置10への流体の供給を調節すると共に真空圧力を針装置10に加えるシステムを示している。針装置10は、注射器20から流体の供給を受け、真空装置40によって生じた真空圧力が針装置10を介して、そして弁機器100を介して加えられる。針装置10は、送り出し導管12と流体連通状態にある針14を有し、送り出し導管12は、針装置10の円筒形本体16に取り付けられている。当業者であれば認識されるように、送り出し導管12は、流体、例えば薬物又は或る種類の麻酔薬を医学的手当又は治療を受ける患者の体内に運搬するのに適した管又は他の流体運搬構造体であるのが良い。
【0063】
注射器20は、第1の導管22と流体連通状態にあり、この注射器は、プランジャアクチュエータ26aを挿通させたハウジング24を有する。プランジャ26bがプランジャアクチュエータ26aの端部に取り付けられていて、このプランジャは、ハウジング24内に構成された流体供給チャンバ28内に配置されている。プランジャ26bは、常態では、注射器付勢部材30によって流体供給チャンバ28内で付勢されて外側端部28aに向かって動くようになっている。注射器付勢部材30は、力をプランジャ26bに弾性的に加えるばね又は他の器具であるのが良い。プランジャアクチュエータ26a及びかくしてプランジャ26bが例えば流体充填作業中に引っ込み位置に引っ込められると、注射器付勢部材30が縮む。縮んだ状態の注射器付勢部材30は、プランジャ26bを流体供給チャンバ28内で引っ込み位置から下方へ動かして一定の圧力源を作る力をプランジャ26bに及ぼす。
【0064】
したがって、プランジャ26bと注射器付勢部材30の組み合わせにより、流体供給チャンバ28が加圧される。その結果、流体供給チャンバ28内の流体は、常態では、プランジャ26bにより流体供給チャンバ28中に押し入れられる。注射器20に連結されているセルフシール弁32(例えば、ルアー型弁)は、閉じられたままであり、セルフシール弁32は、このセルフシール弁32が第1の導管22の近位端部に設けられた相手方のルアー(図示せず)に取り付けられるまで流体が圧力下で流体供給チャンバ28から流出するのを阻止する。
【0065】
真空装置40は、クリップ装置50によって注射器20に取り付けられた状態で第2の導管42と流体連通状態にある。クリップ装置50は、真空装置40を受け入れてこれに固定されるホルダ52を有する。クリップ装置50は、ホルダ52の側部から延びるアーム54を有し、これらアーム54は、注射器20を真空装置40に固定するようハウジング24の周りにロックし又は弾性変形することができる。本発明の一観点によれば、真空装置40は、バキュテナー又は逆ばね型注射器であるのが良い。変形例として、真空圧力源が例えば病院内の真空供給ラインを介して提供されても良い。
【0066】
図1に示されているように、第1の導管22は、弁機器100の本体102の壁に設けられた第1の外部ポート108aに連結されている。第2の導管42は、弁機器100の本体102の壁に設けられた第2の外部ポート110aに連結されている。しかしながら、第2の外部ポート110aは、大気に対して開かれたままであってもよい。送り出し導管12は、図示されていない本体102の別の壁に設けられたポートに連結されている。弁機器100は、送り出し導管12と第1の導管22又は第2の導管42との流体連通状態を制御するよう選択的に作動可能であるアクチュエータ130を有する。
【0067】
スロット160が弁機器100の本体102を貫通して延びており、このスロットは、ストラップ162を受け入れる。当業者であれば認識されるように、スロット160は、任意断面(例えば、円形、正方形、長方形等)のものであって良く、ストラップ162は、スロット160を通って延びることができる任意形式のものであって良く、このストラップは、以下に詳細に説明するように弁機器100を別の要素、例えば手又は超音波装置に取り付けるために使用できる。
【0068】
図2は、本発明の観点に従って手200に取り付けられた弁機器100を示している。弁機器100は、弁機器100がユーザの掌の中に収まることができるよう寸法決めされている。特に、ストラップ162は、手200に巻き付くよう拡張可能であるのが良く又は分離されて再取り付け可能であり、従って、弁機器100が手200に取り付けられたままであるようにするためにそれ以上の行為は不要である。加うるに、アクチュエータ130は、親指204又は人差し指206を含まない1組の指208のうちの任意の1本を用いて下向きの力をアクチュエータ130に加え、そして送り出し導管12を第1の導管22又は第2の導管42と選択的に流体連通関係をなすようにすることによって弁機器100を作動させることができるよう寸法決めされると共に配置されている。
【0069】
当業者であれば認識されるように、ユーザが1組の指208のうちの1本、2本、又はそれどころか3本全てでアクチュエータ130を作動させることができることにより、親指204と人差し指206の両方を自由に用いて別の装置を保持すると共に/或いは作動させることができる。例えば、親指204及び人差し指206は、
図1の針装置10を保持するよう使用できる。また、所望ならば、ユーザは、親指204か人差し指206かのいずれかを利用して弁機器100を作動させる力をアクチュエータ130に加えることができることは理解されよう。
【0070】
図3は、本発明の観点に従って超音波装置300に取り付けられた弁機器100を示している。弁機器100は、弁機器100を超音波装置300の表面に取り付けることができ、そしてこの弁機器が
図3に示されているように超音波装置300の幅を越えて延びることがないような幅を有するよう寸法決めされている。さらに、ストラップ162は、超音波装置300に巻き付くよう拡張可能であるのが良く又は分離されて再取り付け可能であり、従って、弁機器100が超音波装置300に取り付けられたままであるようにするためにそれ以上の行為は不要である。弁機器100は、ユーザが超音波装置を片手の親指で支持して弁機器100を同じ手の残りの指で作動させ、或いはその逆の関係にすることができるよう超音波装置上に位置決め可能である。理解されるように、超音波装置300は、ストラップ162を用いて弁機器100を取り付けることができる装置の一例であるに過ぎない。
【0071】
超音波装置、例えば
図3に示されている超音波装置300の使用によって支援される患者への末梢神経ブロック薬剤の注射のような手技を行うために弁機器100を
図2又は
図3に示されているような仕方で取り付けることによってユーザは、
図1のシステムを利用することができる。
図4を参照して詳細に説明するように、本明細書において説明する弁機器の種々の実施形態の各々は、
図1のシステムに組み込み可能であり、この弁機器100により、一人のユーザ、例えば医師又は他の医療専門家は、片手を用いて患者の体内に流体を注射するのに必要な機能の全てを実行することができる一方で、もう片方の手で超音波装置、例えば超音波プローブを完全に自由に操作することができる。
【0072】
具体的に説明すると、本明細書において説明する弁機器の各実施形態では、一人のユーザが(1)第1の手で超音波装置300を操作し、それにより針装置10が患者の体内の所望の場所に対して配置される場所の視覚的表示を得ることができ、(2)第2の手で患者の体内で針14を操作してユーザが超音波装置のユーザの操作を介して個別的に得ることができるビューに従って所望の場所に及びこの所望の場所の周りに至らせ、そして(3)第1の手又は第2の手のいずれか一方で弁機器100が第1の手で保持されている超音波装置300に取り付けられているか又は針装置10を操作している第2の手に取り付けられているかどうかに応じて、アクチュエータ130を用いて注射器20から針14への薬物又は麻酔薬の流れを制御することができる。
【0073】
弁機器100の追加の利点は、特に
図1のシステムで利用される第2の外部ポート110aによって提供される。弁機器100又は本明細書において説明する弁機器の任意他の実施形態を操作している同じ手で、流体を患者に供給するために、針14を介して真空圧力を加えることができる。ユーザは、プランジャアクチュエータ26aを引っ込めようとする必要なく注射部位を吸引することができ又は別の人からの補助を要求することができる。実際には、ユーザは、アクチュエータ130を間欠的に作動させて注射部位を吸引して血液又は脳脊髄液(CSF)があるかどうかをチェックすることができる。したがって、ユーザは、追加の人の補助なしで針14が血管又は血管を穿刺したか神経を穿刺したかを判定し、そして針を引っ込めて再配置する必要があるかどうかを判定することができる。
【0074】
図4A〜
図4Cは、中立及び作動位置に配置された
図1の弁機器100の4‐4矢視断面線に沿って取った断面正面図である。
図4Aを参照すると、弁機器100は、本体102を有し、本体102は、チャンバ104、凹部106、第1の入口導管108、第2の入口導管110、及び出口導管112を備えている。チャンバ104は、本体102内に形成された上壁104a、底壁104b、及び側壁104cによって画定されている。第1の入口導管108は、本体102を貫通し、この第1の入口導管108は、第1の壁102aに設けられた第1の外部ポート108a及びチャンバ104の一方の側壁104cに設けられた第1の内部ポート108bを有する。第2の入口導管110は、本体102を貫通し、この第2の入口導管110は、第1の壁102aに設けられた第2の外部ポート110a及びチャンバ104の一方の側壁104cに設けられた第2の内部ポート110bを有する。出口導管112は、本体102の第2の壁102bに設けられた第3の外部ポート112aからチャンバ104の別の側壁104cに設けられた第3の内部ポート112bまで本体102を貫通している。
【0075】
弁機器100は、アクチュエータ130に作動的に取り付けられた弁部材120を有する。弁部材120の端部は、チャンバ104内に設けられた弁ヘッド122を有する。ロッド124が弁ヘッド122から弁機器100のチャンバ104及び本体102を貫通して延びている。密封部材126(例えば、Oリング)が弁ヘッド122内に形成された溝内に位置決めされており、これら密封部材は、弁ヘッド122とチャンバ104の側壁104cとの間にシールを維持する。弁ヘッド122に取り付けられた端部と反対側のロッド124の端部は、凹部128を有する。凹部128は、ロッド124とアクチュエータ130のインターロック取り付け状態をもたらすようアクチュエータ130の突出部132を受け入れている。
【0076】
アクチュエータ130は、本体102の延長壁102c相互間に位置決めされている。延長壁102cは、チャンバ104の互いに反対側の側部に設けられた第1の壁102a及び第2の壁102bから垂直に延びている。アクチュエータ130は、側壁134を有し、側壁134は、延長壁102cの内面に沿って摺動してアクチュエータ130と弁部材120の組み合わせを上方及び下方運動を可能に位置合わせ状態に保っている。
【0077】
弁部材120は、チャンバ104内に位置決めされた付勢部材(例えば、ばね)によって上方の方向に動くよう付勢されている。付勢部材140が弁ヘッド122に圧接している間、ロッド124は、チャンバ104の上方に位置しているブッシュ150及び密封部材152(例えば、Oリング)によって包囲され、このロッドは、本体102に形成された凹部106を貫通している。ブッシュ150は、ロッド124を位置合わせ状態に保持して付勢部材140によって弁ヘッド122に及ぼされる付勢力又は例えばユーザ、例えば医師によってアクチュエータ130に加えられた外部からの下向きの力に起因して生じる弁部材120の上方及び下方の運動を案内するよう凹部106内に受け入れられている。
【0078】
図4Aは、流路がチャンバ104を貫通して第2の入口導管110及び出口導管112により形成される中立位置にある状態で弁機器100を示している。したがって、弁機器100の中立位置に対応した自然な(「弛緩した」)状態では、流路は、第2の入口導管110、チャンバ104、及び出口導管112によって形成される。その結果、真空圧力が常態では、針14を介して真空装置40から加えられ、この場合、真空装置40は、第2の導管42を介して第2の外部ポート110aに流体結合され、第2の外部ポート110aは、第2の入口導管110、出口導管112、及びチャンバ104を介して送り出し導管12と流体連通状態にある。
【0079】
図4Bは、弁部材120をチャンバ104内で動かして弁ヘッド122が第3の内部ポート112bを閉塞するのに十分な外部からの力がアクチュエータ130に加えられた後における第1の作動位置にある状態で弁機器100を示している。外部からの力は、アクチュエータ130から弁部材120を通って伝えられ、弁ヘッド122によって付勢部材140に及ぼされ、付勢部材140は、弁ヘッド122がチャンバ104内で下方に動くよう縮むことができる。ユーザは、アクチュエータ130を第3の内部ポート112bの閉塞部の形成に対応した位置に保持することができ、その結果、注射器20からの流体が供給されることがなく、しかも真空装置40からの真空圧力が針14を介して加えられることがないようになっている。
【0080】
図4Cは、弁部材120をチャンバ104内で動かして弁ヘッド122が第2の内部ポート110bを閉塞するのに十分な外部からの力がアクチュエータ130に加えられた後における第2の作動位置にある状態で弁機器100を示している。外部からの力は、アクチュエータ130から弁部材120を通って伝えられ、そして弁ヘッド122によって付勢部材140に及ぼされ、付勢部材140は、実質的に最大量縮められることになる。第1の内部ポート108b及び第3の内部ポート112bは、弁ヘッド122によって閉塞されることなく、従って、この第1の内部ポートと第3の内部ポートは、流路を形成するようチャンバ104を介して流体連通関係をなす。注射器付勢部材30を操作してこれがプランジャ26bに作用している状態で、注射器20から提供される流体の加圧供給分が第1の導管22を通って第1の入口導管108中に流れ、そしてチャンバ104を通って流れる。チャンバ104から、この流体は、圧力下で出口導管112及び送り出し導管12を通って針14に流れることになる。
【0081】
理解されるように、第1の導管22は、第2の外部ポート110aに連結されるのが良く、第2の導管42は、第1の外部ポート108aに連結されるのが良い。かかる形態では、流体は、常態では、注射器20から
図4Aに示されている中立位置に配置された弁機器100を通って供給される。
【0082】
図5A及び
図5Bは、
図1の弁機器の5‐5矢視断面線に沿って取った断面正面図である。
図5A及び
図5Bは、弁機器と一体化されるのが良い2つの形式のストラップ(162,262)を示している。各ストラップ(162,262)は、スロット160内に受け入れられて本体102を貫通している。
図5Aでは、ストラップ162は、弁機器100が取り付けられている手又は装置のサイズに従って拡張することができる弾性バンドである。弁機器100は、ストラップ162を取り付けたりスロット160から取り外したりすることができるようにする開放機構体(図示せず)を備えるのが良い。変形例として、本体102は、製造プロセス中にストラップ162の周りに形成されても良い。
図5Bでは、ストラップ262は、第1のストラップ262aを第2のストラップ262bから取り外すことができるよう取り外し可能である。例示の一実施形態では、ストラップ262は、容易に取り外したり再び取り付けたりすることができるベルクロ(Velcro)(登録商標)ストリップから成るのが良い。当業者であれば理解されるように、他形式の取り外し可能なストラップを本発明に従ってスロット160中に挿入することができる。
【0083】
図6A〜
図6Cは、本発明の観点に従って中立及び作動位置にある弁機器600の断面正面図である。
図6Aを参照すると、弁機器600は、本体602を有し、本体602は、チャンバ604、第1の入口導管608、第2の入口導管610、及び出口導管612を備えている。第1の入口導管608及び第2の入口導管610は、本体602を貫通して第1の壁602aまで延び、出口導管612は、本体602を貫通して第2の壁602bまで延びている。弁部材620がアクチュエータ630に作動的に取り付けられ、この弁部材は、チャンバ604内に配置された弁ヘッド622を有する。弁部材620は、弁ヘッド622から弁機器600のチャンバ604及び本体602を貫通して延びるロッド624を更に有する。
【0084】
弁機器600は、
図4A〜
図4Cに示されている弁機器100と同一の仕方で作動する。
図4A〜
図4Cの弁機器100と同様、弁機器600のアクチュエータ630は、チャンバ604の互いに反対側に位置する第1の壁602a及び第2の壁602bから延びる本体602の延長壁602c相互間に位置決めされている。アクチュエータ630は、側壁634を有し、側壁634は、延長壁602cの内面に沿って摺動してアクチュエータ630と弁部材620の組み合わせを上方及び下方運動を可能に位置合わせ状態に保っている。加うるに、少なくとも1つの延長壁602cには、スロット602dが形成され、このスロットは、外部ストッパ670を受け入れる。
【0085】
外部ストッパ670は、
図6Aに第1の外部ストッパ位置に配置され、一端部は、アクチュエータ630の一方の側壁634に向いている。延長壁602cの内面と同様、アクチュエータ630の側壁634は、第1の外部ストッパ位置において外部ストッパ670の端部に沿って摺動することができる。作動中、アクチュエータ630は、下向きの力が加えられて下方に動くことができ、アクチュエータ630の側壁634は、もはやスロット602dに隣接して位置することがないようになる。したがって、
図6Bに示されているように、外部ストッパ670をスロット602dから第2の外部ストッパ位置に動かすことができる。
【0086】
第2の外部ストッパ位置では、外部ストッパ670は、アクチュエータ630の上方の延長壁602cの内面相互間の空間中に延びている。
図6Bに示されているように、弁ヘッド622は、出口導管612と、第1の入口導管608と第2の入口導管610の両方との流体連通を妨げる。加うるに、外部ストッパ670が第2の位置にある状態で、チャンバ604内に位置する付勢部材640が上向きの付勢力を弁ヘッド622に及ぼし、この上向きの付勢力は、アクチュエータ630に伝えられる。ユーザによって加えられている下向きの力がいったん除かれると、付勢部材640の付勢力により、アクチュエータ630は、第2の外部ストッパ位置にある外部ストッパ670の底面と当接状態のままである。かくして、アクチュエータ630及び弁部材620は、
図6Bに示されている第1の作動位置にロック状態を続けることができ、それにより出口導管612と、第1の入口導管608と第2の入口導管610の両方との流体連通が妨げられる。
【0087】
ユーザは、アクチュエータ630が十分な距離にわたっていったん動かされると、外部ストッパ670を動かすのが良い。変形例として、外部ストッパ670は、スロット602dがもはや側壁634によっていったん閉塞されなくなると、外部ストッパ670が付勢機構体(図示せず)の力を受けてスロット602dを通って自動的に動くようにばね押しされても良い。かくして、ユーザ、例えば医師は、超音波装置300の助けを借りて患者の体内での針14の位置決めに注意を集中させることができ、この場合、流体が針14を通って流れることはなく又は真空圧力が針14を介して加えられることがない。アクチュエータ630がいったんロック位置に位置すると、ユーザは、もはや、弁ヘッド622の閉塞位置を維持するために力をアクチュエータに加える必要はない。
【0088】
注射器20からの流体供給が必要とされる場合、ロック位置にあるアクチュエータ630に下向きの力を加えると、アクチュエータは、
図6Cに示されている第2の作動位置に動かされる。その結果、第1の入口導管608は、チャンバ604を介して出口導管612と流体連通関係をなす。真空圧力が針14を通って加えられるべき場合、外部ストッパ670を第1の外部ストッパ位置に動かすのが良い。これにより、アクチュエータ630を付勢部材640によって弁ヘッド622に加えられる力によって
図6Aに示されている中立位置に動かすことができる。
【0089】
当業者であれば理解されるように、スロット602dを延長壁602cのうちの少なくとも1つの中の垂直軸線に沿うどこかの場所に位置決めすることができる。かくして、スロット602d及び外部ストッパ670を第1の壁602a及び/又は第2の壁602bの近くに配置するのが良く、その結果、アクチュエータ630及び弁部材620を
図6Cに示されている第2の作動位置にロックすることができるようになっている。
【0090】
図7A〜
図7Cは、本発明の観点に従って中立及び作動位置に配置された弁機器700の正面断面図である。
図7Aを参照すると、弁機器700は、本体702を有し、本体702は、チャンバ704、第1の入口導管708、第2の入口導管710、及び出口導管712を備えている。第1の入口導管708及び第2の入口導管710は、本体702を貫通して第1の壁702aまで延び、出口導管712は、本体702を貫通して第2の壁702bまで延びている。弁部材720がアクチュエータ730に作動的に取り付けられ、この弁部材は、チャンバ704内に配置された弁ヘッド722を有する。弁部材720は、弁ヘッド722から弁機器700のチャンバ704及び本体702を貫通して延びるロッド724を更に有する。
【0091】
上述の弁機器(100,600)とは異なり、
図7A〜
図7Cの弁機器700は、チャンバ704の外部に配置された付勢部材740を有する。付勢部材740は、ロッド724を包囲し、この付勢部材は、第1の壁702a及び第2の壁702bから延びる壁延長部702c相互間の空間内に配置されている。付勢部材740は、上向きの力をアクチュエータ730に及ぼし、その結果、
図7Aに示されている中立位置において、流体通路が第2の入口導管710と出口導管712との間でチャンバ704によって形成されるようになる。
【0092】
図7Bは、外部からの力が付勢部材740の付勢力に抗してアクチュエータ730に加えられた状態の第1の作動位置にある状態で弁機器700を示している。アクチュエータ730は、弁ヘッド722が出口導管712と、第1の入口導管708と第2の入口導管710の両方との流体連通を妨げるのに十分な距離にわたって押し下げられる。ユーザは、アクチュエータ730をこの閉塞部の形成に対応した位置に保持するのが良く、その結果、注射器20からの流体が供給されず、真空装置40からの真空圧力が針14を通って加えられることがないようになっている。
【0093】
図7Cは、弁部材720をチャンバ704内で動かして弁ヘッド722が第2の入口導管710を閉塞するのに十分な外部からの力がアクチュエータ730に加えられた後における第2の作動位置にある状態で弁機器700を示している。外部からの力は、本体702の外側の付勢部材740に抗してアクチュエータ730から伝えられることになる。第1の入口導管708は、チャンバ704を介して出口導管712と流体連通関係をなす。
【0094】
図8A〜
図8Cは、本発明の観点に従って中立及び作動位置に配置された弁機器800の断面正面図である。
図8Aを参照すると、弁機器800は、本体802を有し、本体802は、チャンバ804、第1の入口導管808、第2の入口導管810、及び出口導管812を備えている。チャンバ804は、本体802内に形成された上壁804a、底壁804b、及び側壁804cによって画定されている。第1の入口導管808は、本体802を貫通し、この第1の入口導管808は、第1の壁802aに設けられた第1の外部ポート808a及びチャンバ804の一方の側壁804cに設けられた第1の内部ポート808bを有する。第2の入口導管810は、本体802を貫通し、この第2の入口導管810は、第1の壁802aに設けられた第2の外部ポート810a及びチャンバ804の一方の側壁804cに設けられた第2の内部ポート810bを有する。出口導管812は、本体802の第2の壁802bに設けられた第3の外部ポート812aからチャンバ804の別の側壁804cに設けられた第3の内部ポート812bまで本体802を貫通している。
【0095】
弁機器800は、アクチュエータ830に作動的に取り付けられた弁部材820を有する。弁部材820は、チャンバ804内に位置決めされた弁ヘッド822及び弁ヘッド822から弁機器のチャンバ804及び本体802を貫通して延びるロッド824を有する。弁ヘッド822は、チャンバ804の上壁804aに向いた頂面822a及びチャンバ804の底壁804bに向いた底面822bを有する。チャネル822cがチャネル入口822dとチャネル出口822eとの間で弁ヘッド822を横切って延びるよう弁ヘッド822内に形成されている。チャネル入口822d及びチャネル出口822eは、
図8A〜
図8Cに示されているようにチャンバ804の側壁804cに沿って摺動する弁ヘッド822の壁に形成されている。
【0096】
図8Aは、弁ヘッド822が出口導管812の第3の内部ポート812bを閉塞する中立位置にある状態で弁機器800を示している。したがって、弁ヘッド822は、出口導管812と、第1の入口導管808と第2の入口導管810の両方との間に閉塞部を形成する。弁部材820は、チャンバ804内に配置された付勢部材840(例えば、ばね)によって中立位置に上方の方向へ動くよう付勢されている。したがって、弁機器800の中立位置に対応した自然な(「弛緩」)状態では、流体が針14を通って供給されることがなく、しかも真空圧力は針14を通って供給されることがない。
【0097】
図8Bは、外部からの力がアクチュエータ830に加えられた後における第1の作動位置にある状態で弁機器800を示している。外部からの力は、アクチュエータ830から弁部材820を通って伝えられ、そして弁ヘッド822によって付勢部材840に及ぼされ、付勢部材840は、弁ヘッド822がチャンバ804内で下方に動くよう縮むことができる。
図8Bに示されているように、弁ヘッド822は、チャネル入口822dが第2の内部ポート810bと整列すると共にチャネル出口822eが出口導管812の第3の内部ポート812bと整列するようチャンバ804内で動かされる。その結果、第2の入口導管810は、弁ヘッド822内に形成されたチャネル822cを介して出口導管812と流体連通関係をなす。ユーザは、アクチュエータ830を真空装置40からの真空圧力が針14を介して加えられるよう第2の入口導管810と出口導管812との間の流路の形成に対応した位置に保持するのが良い。
【0098】
図8Bは、外部からの力がアクチュエータ830に加えられた後における第1の作動位置にある状態で弁機器800を示している。外部からの力は、アクチュエータ830から弁部材820を通って伝えられ、そして弁ヘッド822によって付勢部材840に及ぼされ、付勢部材840は、弁ヘッド822がチャンバ804内で下方に動くよう縮むことができる。
図8Bに示されているように、弁ヘッド822は、チャネル入口822dが第2の内部ポート810bと整列すると共にチャネル出口822eが出口導管812の第3の内部ポート812bと整列するようチャンバ804内で動かされる。その結果、第2の入口導管810は、弁ヘッド822内に形成されたチャネル822cを介して出口導管812と流体連通関係をなす。ユーザは、アクチュエータ830を真空装置40からの真空圧力が針14を介して加えられるよう第2の入口導管810と出口導管812との間の流路の形成に対応した位置に保持するのが良い。
【0099】
図8Cは、付勢部材840をチャンバ804内の最小高さまで圧縮するのに十分な外部からの力がアクチュエータ830に加えられた後における第2の作動位置にある状態で弁機器800を示している。第2の作動位置では、弁ヘッド822は、第2の内部ポート810bを閉塞し、チャネル入口822dは、チャンバ804の一方の側壁804cで覆われ、チャネル出口822eは、チャンバ804の他方の側壁804cで覆われる。しかしながら、弁ヘッド822は、出口導管812の第3の内部ポート812bを閉塞しないようチャンバ804内で或る距離にわたって動かされる。第2の作動位置では、第1の入口導管808、チャンバ804の上壁804a、弁ヘッド822の頂面822a、及び出口導管812によってチャンバ804を貫通して流路が形成されている。その結果、注射器20から提供される流体の加圧供給分が第1の導管22を通って第1の入口導管808中に流れることができ、そしてチャンバ804を通って流れることができる。チャンバ804から、流体は、圧力下で出口導管812及び送り出し導管82を通って針14まで流れることになる。
【0100】
理解されるように、第1の導管22は、第2の外部ポート810aに連結されるのが良く、第2の導管42は、第1の外部ポート808aに連結されるのが良い。かかる形態では、流体は、注射器20から第1の作動位置にある弁機器800を通って供給され、真空圧力が針14を通って第2の作動位置に配置されている弁機器800を経て加えられる。
【0101】
図9A〜
図9Cは、本発明の観点に従って中立及び作動位置に配置されている弁機器900の断面正面図である。
図9Aを参照すると、弁機器900は、本体902を有し、本体902は、チャンバ904、第1の入口導管908、第2の入口導管910、第1の出口導管912、及び第2の出口導管914を備えている。本体は、第1の壁902a、第2の壁902b、第1の壁902a及び第2の壁902bから延びる延長壁902c、及びチャンバ904中に延びる突出部902dを有する。チャンバ904は、本体902内に形成された上壁904a、底壁904b、及び側壁904cによって画定されている。突出部902dは、チャンバ904の底壁904bから延びるのが良い。
【0102】
第1の入口導管908は、本体902を貫通して延び、この第1の入口導管は、チャンバ904の第1の壁902aに設けられた第1の外部ポート908a及びチャンバ904の一方の側壁904cに設けられた第1の内部ポート908bを有する。第2の入口導管910は、本体902を貫通して延び、この第2の入口導管は、チャンバ904の第1の壁902aに設けられた第2の外部ポート910a及びチャンバ904の一方の側壁904cに設けられた第2の内部ポート910bを有する。第1の出口導管912は、本体902を通って本体902の第2の壁902bに設けられている第3の外部ポート912aからチャンバ904の別の側壁904cに設けられている第3の内部ポート912bまで延びている。第2の出口導管914は、本体902を通ってチャンバ904の第2の壁902bに設けられている第4の外部ポート914aからチャンバ904の他方の側壁904cに設けられている第4の内部ポート914bまで延びている。第3の外部ポート912a及び第4の外部ポート914aの各々は、送り出し導管、例えば
図1に示されている送り出し導管12に取り付けられているハブ(図示せず)から枝分かれしているそれぞれの導管に連結されるのが良い。
【0103】
弁機器900は、アクチュエータ930に作動的に取り付けられた弁部材920を有する。弁部材920は、チャンバ904内に配置された弁ヘッド922及び弁ヘッド922から弁機器のチャンバ904及び本体902を貫通して延びるロッド924を有する。弁ヘッド922は、チャンバ904の上壁904aに向いた頂面922a及びチャンバ904の底壁904bに向いた底面922bを有する。溝922cが弁ヘッド922の周りに形成され、凹部922dが弁ヘッド922内で底面922bから垂直に延びている。
【0104】
溝922cは、頂面922aと底面922bとの間で、弁ヘッド922の一部分内で垂直に弁ヘッド922の周りに形成されている。少なくとも1つの密封部材926(例えば、Oリング)がチャンバ904の側壁904cに向いた弁ヘッド922の表面に沿って溝922cの各側に隣接して位置している。密封部材926は、流体が密封部材926を越えて溝922cから漏れるのを阻止することができ又は真空圧力の損失を阻止することができる。
【0105】
弁ヘッド922の頂面922aは、第1の付勢部材940によってチャンバ904の上壁904aに取り付けられている。第1の付勢部材940は、常態では、引張り状態にあり、この第1の付勢部材は、弁ヘッド922をチャンバ904の上壁904aに向かって引き寄せるよう機能する。第1の付勢部材940は、第1の付勢力により弁ヘッド922を上方に引き、それにより、弁部材920は、常態では、弁ヘッド922が第1の内部ポート908b及び第3の内部ポート912bを塞ぐ位置にある。
【0106】
第2の付勢部材942が底壁904bから延びた状態でチャンバ904内に配置されている。第2の付勢部材942は、底壁904bと内部ストッパ970との間に配置され、この第2の付勢部材は、第2の付勢力を内部ストッパ970に及ぼす。第2の付勢力の結果として、内部ストッパ970は、常態では、第2の内部ポート910b及び第4の内部ポート914bを閉塞する位置にある状態でチャンバ904内に配置される。内部ストッパ970は、突出部902dを垂直スロット内に受け入れ、突出部902dは、チャンバ904内での内部ストッパ970の上下運動を案内する。
【0107】
図9Aは、弁部材920が第1の付勢部材940によって上壁904aに向かって引かれると共に内部ストッパ970が第2の付勢部材942によって底壁904bから押し離される中立位置にある状態で弁機器900を示している。弁機器900の通常の(「弛緩」)状態において付勢部材(940,942)による作用の結果として、弁ヘッド922は、第1の内部ポート908b及び第3の内部ポート912bを塞ぎ、内部ストッパ970は、第2の入口導管910及び第2の出口導管914を閉塞する。したがって、弁機器900の中立位置に対応した自然な(「弛緩」)状態では、流体が針14を通って供給されず、しかも真空圧力が針14を通って供給されない。
【0108】
図9Bは、外部からの力がアクチュエータ930に加えられた後における第1の作動位置にある状態で弁機器900を示している。この外部からの力は、引張り状態に保持されている第1の付勢部材940の付勢力と対抗状態にある。外部からの力は、アクチュエータ930から弁部材920を通って伝えられ、そして弁ヘッド922によって第1の付勢部材940の付勢力に抗して加えられるのが良い。第1の付勢部材940は、弁ヘッド922がチャンバ904内で下方に動くよう拡張することができる。
図9Bに示されているように、弁ヘッド922は、溝922cが第1の内部ポート908b及び第3の内部ポート912bと整列するようチャンバ904内で動かされる。その結果、第2の入口導管910は、弁ヘッド922の周りに形成された溝922cを介して第1の出口導管912と流体連通関係をなす。ユーザは、アクチュエータ930を第2の入口導管910、溝922c、及び第1の出口導管912によって構成された流路の形成に対応した位置に保持することができる。注射器20から提供される流体の加圧供給分は、第1の導管22からこの流路を通って流れることができ、そして圧力下で送り出し導管12を通って針14まで流れることができる。
【0109】
弁機器900の利点は、内部ストッパ970が組み込まれているので溝922cが第1の入口導管908及び第1の出口導管912と整列するよう弁ヘッド922が位置決めされた時点をユーザが正確に知ることができるということにある。第1の作動位置では、弁ヘッド922の底面922bは、内部ストッパ970と当接関係をなすことになる。ユーザは、弁ヘッド922が内部ストッパ970に接触したときに弁ヘッド922を感じ取ることができ、そして弁部材920が第1の作動位置にあるかどうか又は第1の作動位置を越えて動いたかどうかを知ることができる。さらに、弁ヘッド922の追加の運動は、内部ストッパ970を介して第2の付勢部材942の抵抗を受けることになる。したがって、弁機器900は、アクチュエータ930に加えられている外部からの力(例えば、ユーザの指の僅かな意図しない動きの結果として)の変化に望ましくないほど敏感であることはなくなる。したがって、アクチュエータ930に及ぼされる力の僅かな変化は、弁部材920を流路が第1の入口導管908、溝922c、及び第1の出口導管912により形成される位置から望ましくないほど動かすことはない。
【0110】
図9Cは、弁機器900を第2の作動位置にある状態で示している。外部からの力がアクチュエータ930に加えられてアクチュエータが弁ヘッド922と内部ストッパ970の組み合わせを動かすと、突出部902dは、凹部922d内に受け入れられることになる。したがって、弁機器900の突出部902dは、チャンバ904内における内部ストッパ970と弁ヘッド922の両方の運動を案内することができる。突出部902d及び凹部922dは、溝922cが第2の入口導管910及び第2の出口導管914と整列したときに突出部902dの端が弁ヘッド922内の凹部922dの端に当接するよう構成されているのが良い。弁部材920は、溝922cが第2の入口導管910及び第2の出口導管914と整列する位置を越えてチャンバ904内でそれ以上動くのが阻止される。したがって、ユーザは、弁部材920が第2の入口導管910、溝922c、及び第2の出口導管914によって画定される流路を形成するための最適位置にあることを容易に認識することができる。第2の作動位置では、弁ヘッド922は、第1の内部ポート908b及び第3の内部ポート912bを覆い、それにより、第1の入口導管908と第1の出口導管912との流体連通を阻止する。
【0111】
理解されるように、第1の導管22は、第2の外部ポート910aに連結されるのが良く、第2の導管42は、第1の外部ポート908aに連結されるのが良い。かかる形態では、真空圧力が針14を通って第1の作動位置にある弁機器900を経て加えられ、流体は、注射器20から第2の作動位置に配置されている弁機器900を通って供給される。
【0112】
図10A〜
図10Cは、本発明の観点に従って中立及び作動位置に配置されている弁機器1000の断面正面図である。
図10Aを参照すると、弁機器1000は、本体1002を有し、本体1002は、チャンバ1004、第1の入口導管1008、第2の入口導管1010、第1の出口導管1012、及び第2の出口導管1014を備えている。本体は、第1の壁1002a、第2の壁1002b、第1の壁1002a及び第2の壁1002bから延びる延長壁1002c、及びチャンバ1004中に延びる第1の突出部1002dを有する。第2の突出部1002eが第1の突出部1002dの互いに反対側の側部から水平に延びるのが良い。チャンバ1004は、本体1002内に形成された上壁1004a、底壁1004b、及び側壁1004cによって画定されている。第1の突出部1002dは、チャンバ1004の底壁1004bから延びるのが良い。
【0113】
第1の入口導管1008は、本体1002を貫通して延び、この第1の入口導管は、チャンバ1004の第1の壁1002aに設けられた第1の外部ポート1008a及びチャンバ1004の一方の側壁1004cに設けられた第1の内部ポート1008bを有する。第2の入口導管1010は、本体1002を貫通して延び、この第2の入口導管は、チャンバ1004の第1の壁1002aに設けられた第2の外部ポート1010a及びチャンバ1004の一方の側壁1004cに設けられた第2の内部ポート1010bを有する。第1の出口導管1012は、本体1002を通って本体1002の第2の壁1002bに設けられている第3の外部ポート1012aからチャンバ1004の別の側壁1004cに設けられている第3の内部ポート1012bまで延びている。第2の出口導管1014は、本体1002を通ってチャンバ1004の第2の壁1002bに設けられている第4の外部ポート1014aからチャンバ1004の他方の側壁1004cに設けられている第4の内部ポート1014bまで延びている。第3の外部ポート1012a及び第4の外部ポート1014aの各々は、送り出し導管、例えば
図1に示されている送り出し導管12に取り付けられているハブ(図示せず)から枝分かれしているそれぞれの導管に連結されるのが良い。
【0114】
弁機器1000は、アクチュエータ1030に作動的に取り付けられた弁部材1020を有する。弁部材1020は、チャンバ1004内に配置された弁ヘッド1022及び弁ヘッド1022から弁機器1000のチャンバ1004及び本体1002を貫通して延びるロッド1024を有する。弁ヘッド1022は、チャンバ1004の上壁1004aに向いた頂面1022a及びチャンバ1004の底壁1004bに向いた底面1022bを有する。溝1022cが弁ヘッド1022の周りに形成され、少なくとも1つの第3の突出部1022dが弁ヘッド1022の底面1022bからチャンバ1004の底壁1004bに向かって延びるのが良い。
図10A〜
図10Cに示されているように、弁ヘッド1022は、底面1022bから延びる2つの第3の突出部1022dを有する。
【0115】
溝1022cは、頂面1022aと底面1022bとの間で、弁ヘッド1022の一部分内で垂直に弁ヘッド1022の周りに形成されている。少なくとも1つの密封部材1026(例えば、Oリング)がチャンバ1004の側壁1004cに向いた弁ヘッド1022の表面に沿って溝1022cの各側に隣接して位置している。密封部材1026は、流体が密封部材1026を越えて溝1022cから漏れるのを阻止することができ又は真空圧力の損失を阻止することができる。
【0116】
弁ヘッド1022の頂面1022aは、第1の付勢部材1040によってチャンバ1004の上壁1004aに取り付けられている。第1の付勢部材1040は、常態では、引張り状態にあり、この第1の付勢部材は、弁ヘッド1022をチャンバ1004の上壁1004aに向かって引き寄せるよう機能する。第1の付勢部材1040は、第1の付勢力により弁ヘッド1022を上方に引き、それにより、弁部材1020は、常態では、弁ヘッド1022が第1の内部ポート1008b及び第3の内部ポート1012bを塞ぐ位置にある。
【0117】
図10Aは、弁部材1020が第1の付勢部材1040によって上壁1004aに向かって引かれると共に内部ストッパ1070が第2の付勢部材1042によって底壁1004bから押し離される中立位置にある状態で弁機器1000を示している。弁機器1000の通常の(「弛緩」)状態において付勢部材(1040,1042)による作用の結果として、弁ヘッド1022は、第1の内部ポート1008b及び第3の内部ポート1012bを塞ぎ、内部ストッパ1070は、第2の入口導管1010及び第2の出口導管1014を閉塞する。したがって、弁機器1000の中立位置に対応した自然な(「弛緩」)状態では、流体が針14を通って供給されず、しかも真空圧力が針14を通って供給されない。
【0118】
図10Bは、外部からの力がアクチュエータ1030に加えられた後における第1の作動位置にある状態で弁機器1000を示している。この外部からの力は、引張り状態に保持されている第1の付勢部材1040の付勢力と対抗状態にある。外部からの力は、アクチュエータ1030から弁部材1020を通って伝えられ、そして弁ヘッド1022によって第1の付勢部材1040の付勢力に抗して加えられるのが良い。第1の付勢部材1040は、弁ヘッド1022がチャンバ1004内で下方に動くよう拡張することができる。
図10Bに示されているように、弁ヘッド1022は、溝1022cが第1の内部ポート1008b及び第3の内部ポート1012bと整列するようチャンバ1004内で動かされる。その結果、第2の入口導管1010は、弁ヘッド1022の周りに形成された溝1022cを介して第1の出口導管1012と流体連通関係をなす。ユーザは、アクチュエータ1030を第2の入口導管1010、溝1022c、及び第1の出口導管1012によって構成された流路の形成に対応した位置に保持することができる。注射器20から提供される流体の加圧供給分は、第1の導管22からこの流路を通って流れることができ、そして圧力下で送り出し導管12を通って針14まで流れることができる。
【0119】
弁機器1000の利点は、内部ストッパ1070が組み込まれているので溝1022cが第1の入口導管1008及び第1の出口導管1012と整列するよう弁ヘッド1022が位置決めされた時点をユーザが正確に知ることができるということにある。第1の作動位置では、弁ヘッドの第3の突出部1022dは、第1の内部ストッパ1070と当接関係をなすことになる。ユーザは、第3の突出部1022dが第1の内部ストッパ1070に接触したときに第3の突出部1022dを感じ取ることができ、そして弁部材1020が第1の作動位置にあるかどうか又は第1の作動位置を越えて動いたかどうかを知ることができる。さらに、弁ヘッド1022の追加の運動は、第1の内部ストッパ1070を介して第2の付勢部材1042の抵抗を受けることになる。したがって、弁機器1000は、アクチュエータ1030に加えられている外部からの力(例えば、ユーザの指の僅かな意図しない動きの結果として)の変化に望ましくないほど敏感であることはなくなる。したがって、アクチュエータ1030に及ぼされる力の僅かな変化は、弁部材1020を流路が第1の入口導管1008、溝1022c、及び第1の出口導管1012により形成される位置から望ましくないほど動かすことはない。
【0120】
図10Cは、弁機器1000を第2の作動位置にある状態で示している。外部からの力がアクチュエータ1030に加えられてアクチュエータが弁ヘッド1022と内部ストッパ1070の組み合わせを動かすと、第1の内部ストッパ1070が第1の突出部1002dから水平に延びる第2の突出部1002eに近づくことになる。第1の内部ストッパ1070がいったん第2の突出部1002eに接触すると、チャンバ1004内で第1の内部ストッパ1070も弁部材1020もそれ以上下方に動くことができなくなる。かくして、第2の突出部1002eは、第2の内部ストッパとなる。第2の作動位置では、第2の入口導管1010は、弁ヘッド1022の底面1022b及び第1の内部ストッパ1070の頂面によってチャンバ1004内に構成された通路を介して第2の出口導管1014と流体連通状態にある。したがって、流路が第2の入口導管1010、この通路、及び第2の出口導管1014によって形成される。さらに、弁部材1020は、第2の突出部1002eによってチャンバ1004内でそれ以上動くのが阻止されることになる。したがって、ユーザは、弁部材1020が第2の入口導管1010及び第4の導管1014を含む流路を形成するための最適位置にあることを容易に認識することができる。
【0121】
理解されるように、第1の導管22は、第2の外部ポート1010aに連結されるのが良く、第2の導管42は、第1の外部ポート1008aに連結されるのが良い。かかる形態では、真空圧力が針14を通って第1の作動位置にある弁機器1000を経て加えられ、流体は、注射器20から第2の作動位置に配置されている弁機器1000を通って供給される。
【0122】
図11は、
図10A〜
図10Cに示された弁機器1000の改造形態の断面図である。
図11では、出口導管1112が設けられ、この出口導管は、外部ポート1112a、第1の内部ポート1112b、及び第2の内部ポート1112cを有する。外部ポート1112aは、出口導管1112の主要枝部1112dを介して第1の内部ポート1112bと流体連通状態にある。加うるに、外部ポート1112aは、第2の枝部1112eを介して第2の内部ポート1112cと流体連通状態にある。したがって、2つの外部ポートに連結されているハブは、送り出し導管12がそれぞれの内部ポートにより形成された多数の流路と流体連通関係をなすようにするためには必要ではない。理解されるように、出口導管1112は又、
図9A〜
図9Cに示された弁機器に設けられても良い。
【0123】
図12は、本発明の観点による弁機器1200の断面図である。弁機器1200は、第2の本体1210に取り付けられた第1の本体1202及び第1の本体1202によって画定されたチャンバ1204を貫通する第1の弁部材1220を有する。アクチュエータ1230が第1の本体1202の上方で第1の弁部材1220から延びている。アクチュエータ1230は、第1の弁部材1220と一体に形成されるのが良い。変形例として、アクチュエータ1230は、例えばハンドル又はレバーを有しても良く、かかるハンドル又はレバーは、締結機構体(例えば、ねじ、スナップ留め連結部、突出部を受け入れるスロット等)によって第1の弁部材1220に取り付けられる。
【0124】
第1の本体1202は、第1の弁部材1220に向いた第1の垂直壁1202a及び第2の本体1210に向いた第1の水平壁1202bを有する。少なくとも1つの第1の受け入れ壁1202cが第1の水平壁1202bと第1の凹み水平壁1202dとの間に形成されている。以下に詳細に説明する
図14に示されているように、第1の本体1202は、弁機器1200の軸線1201の周りに等間隔を置いて配置された4つの第1の受け入れ壁1202cを有している。
【0125】
第2の本体1210は、第2の本体1210内に配置された第1の弁部材1220の一部分に向いた第2の垂直壁1210a及び第1の本体1202に向いた第2の水平壁1210bを有する。第2の水平壁1210bは、第1の水平壁1202bに取り付けられるのが良い。少なくとも1つの第2の受け入れ壁1210cが第2の水平壁1210bと第2の凹み水平壁1210dとの間に形成されている。第2の受け入れ壁1210cが第1の本体1202の各第1の受け入れ壁1202cの反対側に配置されている。各受け入れ壁(1202c,1210c)は、軸線1201に対して半径方向に延びる平べったい部分及びこの平べったい部分から半径方向に延びる凹み部分を有するのが良い。
【0126】
第1の弁部材1220は、チャンバ1204内に配置された弁ヘッド1220aを有する。弁ヘッド1220aは、円形断面を有し、第1の垂直壁1202aは、弁ヘッド1220aを包囲する円周方向壁となっている。弁棒1220bが弁ヘッド1220aから、第2の本体1210内で第2の垂直壁1210aによって画定された凹部中に延びている。
図14に示されているように、弁棒1220bの断面は、十字形である。第1のチャネル1220cが第1の水平壁1202bに平行に弁ヘッド1220aを貫通して延びている。本発明の一観点によれば、第1のチャネル1220cの端部を構成する弁ヘッド1220aの一部分は、第1の垂直壁1202aと密封当接関係をなして第1の垂直壁1202aに沿って摺動するよう弁ヘッド1220aの外面から延びるのが良い。第2のチャネル1220dが弁ヘッド1220a内の第1のチャネル1220cの端から弁棒1220bを貫通して延びている。
【0127】
弾性部材1240が弁棒1220bを包囲した状態で第2の本体1210内に配置されている。弾性部材1240は、弾性材料(例えば、シリコーン、ゴム等)で作られるのが良く、この弾性部材は、弁機器1200の軸線1201に沿って第2の本体1210内で延びる主要本体1240aを有している。弾性部材1240は、第1の水平壁1202b及び第2の水平壁1210bに平行に主要本体1240aから延びるアーム1240bを有するのが良い。ストッパ部材1240cが各アーム1240bから延びるのが良く、各ストッパ部材1240cは、第1の受け入れ壁1202cのうちの1つとこれに対応した第2の受け入れ壁1210cとの間に配置されるのが良い。
【0128】
第1の弁部材1220及び弾性部材1240は、第2の弁部材1250の頂部上に配置されるのが良い。第2の弁部材1250によって画定された連結導管が第1の弁部材1220及び弾性部材1240に向いた第2の弁部材1250の表面から垂直に延びる第3のチャネル1252aを有するのが良い。第3のチャネル1252aは、弁棒1220bを貫通して延びる第2のチャネル1220dと整列するのが良い。
【0129】
図13〜
図15は、それぞれ、13‐13矢視断面線、14‐14矢視断面線、及び15‐15矢視断面線に沿って取った弁機器1200の断面平面図である。
図13に示されているように、第1の本体1202は、第1の入口導管1206及び第2の入口導管1208を備えている。第1の入口導管1206は、第1の垂直壁1202aに形成された第1の内部ポート1206aから第1の外部ポート1206bまで半径方向に延びている。第2の入口導管1208は、第1の垂直壁1202aに形成された第2の内部ポート1208aから第2の外部ポート1208bまで半径方向に延びている。注射器又は真空源、例えば
図1に示されている注射器20及び真空装置40は、第1の外部ポート1206bか第2の外部ポート1208bかのいずれかに連結されるのが良い。説明するように、第1の弁部材1220を回転させて第1のチャネル1220cを第1の内部ポート1206a及び第2の内部ポート1208aのうちのいずれか一方と整列させるのが良い。
【0130】
図14に示されているように、各ストッパ部材1240cは、第2の本体1210のそれぞれの第2の受け入れ壁1210c内に配置される。弁棒1220bの十字形断面は、弾性部材1240によって完全に包囲される。本発明の観点によれば、弾性部材1240は、弁棒1220bの周りに形成されるのが良い。例えば、弁棒1220bは、第2の垂直壁1210aによって画定された凹部と実質的に同一サイズの空間を備える容器内に位置決めされるのが良く、液体の形態をした弾性材料は、弁棒1220bの周りの容器に供給されて硬化するのが良い。変形例として、弾性部材1240は、第1の弁部材1220とは別個独立に形成されても良く、弁棒1220bの形状をした弾性部材1240の一部分は、例えば穴あけ又は切断により除去されても良い。いずれの形成の際においても、弾性部材1240は、第2の垂直壁1210aによって第2の本体1210内に画定された凹部を密封するよう第1の本体1202、第2の本体1210、及び第2の弁部材1250の壁に対して取り付けられても良く又は装着されても良い。
【0131】
弁棒1220bの十字形状及び弁棒1220bを包囲した弾性部材1240の一部分は、これら2つのコンポーネント相互のグリップを促進する。その結果、第1の弁部材1220の回転運動は、これに対応した弾性部材1240の回転運動を伴う。弁棒1220bの断面の十字形状及び弾性部材1240の対応した形状は、例示であることは理解されよう。弁棒1220bの断面は、弾性部材1240と第1の弁部材1220との間のグリップを促進すると共にこれら相互間の滑りを最小限に抑える他の形状のものであって良い。
【0132】
図15に示されているように、第2の本体1210は、第3の内部ポート1212aから第3の外部ポート1212bまで延びる出口導管1212を有し、連結導管1252は、第3のチャネル1252aと流体連通状態にある第4のチャネル1252bを有している。第4のチャネル1252bは、第2の弁部材1250の外壁に形成された連結ポート1252cから延びており、この第4のチャネルは、スリーブ1260を受け入れている。スリーブ1260は又、第3の内部ポート1212aを通って出口導管1212内に受け入れられており、このスリーブは、出口導管1212と連結導管1252との間の流体通路を形成する。
【0133】
図16〜
図18を参照して
図12の弁機器1200の作動について説明する。
図16は、力がアクチュエータ1230に加えられたときの弁機器1200の断面図である。
図17A及び
図17B並びに
図18A及び
図18Bは、それぞれ、17‐17矢視断面線、及び18‐18矢視断面線に沿って取った
図16の弁機器の作動状態の断面平面図である。
【0134】
アクチュエータ1230をいずれかの回転方向(A又はB)に回転させると、弾性部材1240は、第1の弁部材1220と共に回転することになる。回転中、アーム1240b及びストッパ部材1240cは、第1の本体1202の第1の受け入れ壁1202c及び第2の本体1210の第2の受け入れ壁1210cに圧接される。かくして、特にアーム1240b及びストッパ部材1240cに対応した領域1270における弾性部材1240の弾性変形は、第1の弁部材1220の回転を伴うことになる。アクチュエータを
図17A及び
図18Aに示されているように方向Aに回転させると、第1のチャネル1220cは、第1の入口導管1206と整列してこれと流体連通関係をなす。アクチュエータを
図17B及び
図18Bに示されているように方向Bに回転させると、第1のチャネル1220cは、第2の入口導管1208と整列してこれと流体連通関係をなす。
【0135】
力をもはやアクチュエータ1230に加えなければ、弾性部材1240は、原位置に弾性的に戻り、そして復元力を第1の弁部材1220に加え、それにより第1の弁部材1220を
図13に示されている中立位置に回転させる。その結果、力がアクチュエータ1230に加えられていないとき、第1のチャネル1220cは、第1の入口導管1206又は第2の入口導管1208と整列しない。かくして、弾性部材1240は、第1の弁部材1220を中立位置に位置する付勢部材となる。
【0136】
図1のシステムに利用する場合、送り出し導管12を第3の外部ポート1212bに連結するのが良い。
図1の注射器20を第1の導管22を介して第1の外部ポート1206bに連結するのが良く、真空装置40を第2の導管42を介して第2の外部ポート1208bに連結するのが良く、或いは、この逆の関係にしても良い。作動中、ユーザが流体の加圧供給分を必要とする場合、ユーザは、アクチュエータを中立位置から注射器20に連結されている第1の入口導管1206及び第2の入口導管1208のうちの一方に向かう方向に回転させるのが良い。これとは逆に、ユーザが針14を介して真空圧力を加えようと望んだ場合、ユーザは、アクチュエータ1230を逆の方向に回転させるのが良く、その結果、第1のチャネルは、真空装置40に連結されている第1の入口導管1206及び第2の入口導管1208のうちの他方と整列するようになる。
【0137】
本発明の一観点によれば、アクチュエータ1230は、第1のチャネル1220cと角度的整列関係をなして位置決め可能である。かくして、ユーザは、第1の弁部材1220が
図17A又は
図17Bに示されている第1又は第2の作動位置に配置された時点で、アクチュエータ1230が第1の内部ポート1206a又は第2の内部ポート1208aと整列した時点を知ることになる。
【0138】
図19は、本発明の観点による弁機器1900の斜視図である。弁機器1900は、第2の本体1910に取り付けられた第1の本体1902及び第1の本体1902を貫通したアクチュエータ1930を有している。アクチュエータ1930は、アクチュエータヘッド1930bから延びるアクチュエータアーム1930aを有し、アクチュエータヘッド1930bは、第1の本体1902の頂部に取り付けられている。第1の入口ポートアダプタ1940、第2の入口ポートアダプタ1950、及び出口ポートアダプタ1960が第2の本体1910の外面から延びている。注射器又は真空源、例えば
図1に示されている注射器20及び真空装置40が第1の入口ポートアダプタ1940か第2の入口ポートアダプタ1950かのいずれかに連結されるのが良い。
【0139】
図20は、
図19の弁機器1900の分解組立て図である。
図20に示されているように、弁機器1900は、弁機器1900が組み立てられると、第2の本体1910によって画定されたチャンバ1904内に受け入れられている弁部材1920を有する。弁部材1920は、形状が円筒形である弁体又は弁本体1920aを有し、この弁本体の外面にはチャネル1920bが形成されている。弁本体1920aは、弁部材1920がチャンバ1904内で回転することができるよう他の形状に形作られても良いことは理解されよう。弁ヘッド1920cが弁本体1920aの上側区分から延びていて、この弁ヘッドは、弁ヘッド1920cの表面からアクチュエータ1930の延長部1930cを受け入れるのに十分な量、弁本体1920aを貫通して延びるスロット1920dを備え、その結果、アクチュエータヘッド1930bは、第1の本体1902上に載るようになっている。延長部1930cは、スロット1920dの形態に一致した形状を有するキーとなる。
【0140】
弁部材1920は、弁ヘッド1920cの外面から延びる弁アーム1920eを更に有する。各弁アーム1920eは、ストッパ部材1920fの延びる起点となる端を有する。組み立て中、ストッパ部材1920fは、受け入れ壁1910b内にそれぞれ受け入れられ、受け入れ壁1910bは、第2の本体1910の水平壁1910aに設けられる凹部として形成される。第2の本体1910の第1の垂直壁1910cが水平壁1910aの縁から延び、この第1の垂直壁は、弁アームチャンバ1910dを画定している。弁アームチャンバ1910dは、チャンバ1904から延び、この弁アームチャンバは、弁機器1900が組み立てられると、弁アーム1920eを受け入れる空間を提供する。弁アームチャンバ1910dの直径は、チャンバ1904の直径よりも大きいのが良い。
【0141】
延長部1930cは、これ又十字形であるスロット1920dに嵌め込まれるキーを提供するよう十字形であるのが良い。弁部材1920が弾性材料で作られている状態で、延長部1930c及び延長部1930cを包囲している弁本体1920aのスロット1920dの十字形状は、これら2つのコンポーネント相互間のグリップを促進する。その結果、延長部1930cの回転運動は、これに対応した弁部材1920の回転運動を伴う。理解されるように、延長部の十字形状及びこれに対応したスロット1920dの形状は例示である。延長部1930cの断面は、アクチュエータ1930と弁部材1920とのグリップを促進すると共にこれら2つ相互間の滑りを最小限に抑える他の形状のものであって良い。
【0142】
図21は、
図19の弁機器の下から見た斜視図である。
図21に示されているように、弁本体1920aは、チャンバ1904の一部分を貫通し、チャネル1920bは、チャンバ1904の底端部1904aと流体連通状態にある。チャンバ1904は、第2の本体1910の第2の垂直壁1910eによって画定されている。第1の入口ポートアダプタ1940と流体連通状態にある第1の入口導管1906、第2の入口ポートアダプタ1950と流体連通状態にある第2の入口導管1908、及び出口ポートアダプタ1960と流体連通状態にある出口導管1912が第2の本体1910の第2の垂直壁1910e内に形成されている。弁本体1920a内に形成されている出口導管1912及びチャネル1920bは、チャンバ1904の底端部1904aと常時流体連通状態にある。
【0144】
図22Aに示されている中立位置では、弁アーム1920は、真っ直ぐであり、ストッパ部材1920fは、受け入れ壁1910bに圧接されていない。したがって、中立位置は、弁機器1900の通常の状態に対応している。
図22Bに示されているようにアクチュエータ1930の回転時、回転力が弁部材1920の弁本体1920aに加えられる。回転力は、弁本体1920aによって弾性又はエラストマー材料で作られるのが良い弁アーム1920eに伝えられる。本発明の一観点によれば、弁部材は、全体的に又は部分的に弾性又はエラストマー材料で作られるのが良い。その結果、弁アーム1920eは、弁アームチャンバ1910d内でアクチュエータ1930の回転方向に弾性変形し、それにより、弁本体1920aは、アクチュエータ1930の延長部1930cの回転と共に回転することができる。回転中、ストッパ部材1920fは、第2の本体1910の受け入れ壁1910bに圧接され、そしてこの内側に保持される。アクチュエータ1930を回転させるのが良く、その結果、弁機器1900は、チャネル1920bが第1の入口導管1906及び第2の入口導管1908のうちの一方と流体連通状態にある作動位置に位置することができるようになる。
【0145】
図23Aは、弁機器1900を中立位置で示している。中立位置では、チャネル1920bは、半径方向に見て第1の入口導管1906と第2の入口導管1908との間の第2の垂直壁1910eの一部分に向く。かくして、チャンバ1904の底端部1904aと第1の入口導管1906及び第2の入口導管1908のうちのいずれか一方との流体連通が阻止される。アクチュエータ1930を
図23Bに示されているように方向Aに回転させると、チャネル1920bは、第1の入口導管1906と整列してこれと流体連通関係をなす。かくして、第1の入口導管1906は、アクチュエータ1930の回転が方向Aである状態で、チャンバ1904の底端部1904a及び出口導管1912と流体連通関係をなすことができる。アクチュエータを
図23Cに示されているように方向Bに回転させた場合、チャネル1920bは、第2の入口導管1908と整列してこれと流体関係をなす。方向Bにおける回転の結果として、第2の入口導管1908は、チャンバ1904の底端部1904a及び出口導管1912と流体連通関係をなすことができる。
【0146】
力をもはやアクチュエータ1930に加えない場合、弁アーム1920eは、復元力を弁本体1920aに加え、それにより弁部材1920が回転して
図23Aに示されている中立位置に戻る。その結果、力がアクチュエータ1930に加えられていないとき、弁アーム1920eは互いに組み合わさって、弁部材1920を中立位置に維持する付勢部材となる。
【0147】
理解されるように、弁部材1920は、2つ以上のチャネル1920bを備えるのが良い。さらに、チャネル1920bと追加のチャネルは、弁本体1920aの周囲に沿って互いに間隔を置いて配置されるのが良く、その結果、第1の入口導管1906及び第2の入口導管1908をチャンバ1904の底端部1904aと流体連通状態にするのに必要な回転量が僅かである。
【0148】
図1のシステムに利用する場合、送り出し導管12を出口ポートアダプタ1960に連結するのが良い。
図1の注射器20を第1の導管22を介して第1の入口ポートアダプタ1940に連結するのが良く、真空装置40を第2の導管42を介して第2の入口ポートアダプタ1950に連結するのが良く、或いは、この逆の関係にしても良い。作動中、ユーザが流体の加圧供給分を必要とする場合、ユーザは、アクチュエータを中立位置から注射器20に連結されている第1の入口導管1906及び第2の入口導管1908のうちの一方に向かう方向に回転させるのが良い。これとは逆に、ユーザが針14を介して真空圧力を加えようと望んだ場合、ユーザは、アクチュエータ1930を逆の方向に回転させるのが良く、その結果、チャネル1920bは、真空装置40に連結されている第1の入口導管1906及び第2の入口導管1908のうちの他方と整列するようになる。
【0149】
本発明の弁機器(100,600,700,800,900,1000,1200,1900)は、種々の手技で使用でき、この場合、流体の供給及び針を介する真空圧力の適用(又は、第2の流体の供給)を容易に制御することができるということが望ましい。例えば、本明細書において説明した弁機器のうちの任意のものを
図1に示されているシステムに使用することができ、それにより末梢神経ブロック手技を実施することができる。
【0150】
末梢神経ブロック手技に関し、注射器20及び真空装置40を準備するのが良い。これは、注射器20で流体(例えば、薬物又は麻酔薬)を吸引するステップ及び注射器20を薬剤源から外すステップを含むのが良い。注射器20に充填しているとき、プランジャ26bを供給チャンバ28内で引き戻し、それにより付勢部材30を圧縮する。注射器付勢部材30がプランジャ26bを供給チャンバ28内で下方に押す力を加えるが、この作用は、セルフシール弁32によって阻止される。
【0151】
次に、第1の導管22の遠位端部を本発明の弁機器(100,600,700,800,900,1000,1200,1900)の第1の入口導管又は第2の入口導管に連結するのが良い。セルフシール弁32の遠位端部を第1の導管22の近位端部のところでコネクタ(例えば、雌型ルアー)に取り付けるのが良く、すると、セルフシール弁32が開き、それにより注射器20は、流体を弁機器(100,600,700,800,900,1000,1200,1900)に向かって押し下げることができる。ユーザ、例えば医師は、弁機器(100,600,700,800,900,1000,1200,1900)のアクチュエータを作動させて第1の流路を形成するのが良く、それにより流体は、針14まで流れて空気を送り出し導管12及び針14から押し出すことができる。次に、ユーザは、アクチュエータを解除し、その結果、第1の流路がもはや作られないようにする。
【0152】
第2の導管42の遠位端部を第1の導管22に取り付けられていない弁機器(100,600,700,800,900,1000,1200,1900)の第1の入口導管又は第2の入口導管のどちらでもこれに取り付けるのが良い。第2の導管42の近位端部をクリップ装置50により注射器20に取り付けられたバキュテナーバイアルであるのが良い真空装置40に取り付けるのが良い。バキュテナーの場合、バキュテナーをバイアル中に押し込むのが良く、それによりシールを穿刺して真空を第2の導管に沿って提供する。弁機器(100,600,700,800,900,1000,1200,1900)のアクチュエータの位置に応じて、真空度は、それぞれの流路が形成されていないので、減じられることがない。
【0153】
弁機器(100,600,700,800,900,1000,1200,1900)を手200に装着することができ又は超音波装置300に取り付けることができ、ユーザは、超音波装置300を片手で保持することができ、他方、針14を患者の体内に挿入してこれを標的神経に向かって案内することができる。ユーザは、間欠的に弁機器(100,600,700,800,900,1000,1200,1900)のアクチュエータを作動させて(例えば、アクチュエータを押し又は回転させて)血液又はCSFを送り出し導管12内に吸引して送り出し導管12内に血液又はCSFがあるかどうかをチェックし、次にアクチュエータを作動させて針14を通って流体の小さなボーラスを放出し(例えば、アクチュエータを更に押し若しくは解除し、又はアクチュエータを逆方向に回転させ)、それによりユーザは、超音波下で針14を良好に視覚化できる。
【0154】
針14を標的神経の近くにいったん位置決めすると、ユーザは、アクチュエータを作動させて吸引を行うことにより針14が血管内に偶発的に配置されていないことを確かめることができる。ユーザが血液又はCSFを見た場合、ユーザは、手技を停止し又は針14を血管又は神経の外側に再位置決めすべきことが分かる。針14が血管内に位置していないことをユーザが確信した場合、ユーザは、弁機器(100,600,700,800,900,1000,1200,1900)のアクチュエータを作動させて加圧注射器20の内容物を標的神経の周りに注射することができるようにするのが良い。
【0155】
当業者であれば認識されるように、弁機器(100,600,700,800,900,1000,1200,1900)の利点は、予備装填注射器を用いると別のユーザが圧力を提供する必要なく、加圧流体を供給することができるということにある。付勢部材及び注射器は、偶発的に神経内的に注射した場合に神経の損傷を生じさせる場合のある注射圧力の発生を阻止するよう寸法決めされるのが良い。別の利点は、真空源を用いて吸引のための真空を提供するために注射器プランジャを引き戻すのに別のユーザに頼らないで吸引を行うことができるということにある。さらに、本発明の弁機器(100,600,700,800,900,1000,1200,1900)を超音波装置又はユーザのいずれか一方の手に直接取り付けることができるので、ユーザは、張りを介する流体の流れの注入、吸引、及び遮断又は針を介する真空圧力の適用を容易に切り替えることができる。ユーザが真空源を用いないで針を大気に通気させて血液又はCSFがあるかどうかを注意して見る方を好んだ場合、ユーザは、真空源を弁機器(100,600,700,800,900,1000,1200,1900)から切り離すことができる。
【0156】
本発明の弁機器(100,600,700,800,900,1000,1200,1900)により、一人のユーザが例えば注射され又は吸引される流体の量が極めて正確な状態で、しかもユーザ相互間の口頭によるコミュニケーションによって引き起こされる場合のある遅延又は混乱なしに超音波支援注射手技の作業全てを実施することができる。加うるに、弁機器(100,600,700,800,900,1000,1200,1900)は、注射圧力を制限し、しかも、注射が偶発的に神経内に行われた場合であっても神経の損傷を阻止することができる。
【0157】
本発明は、以下の実施例のうちの任意の1つ及び全てを含むことができるということは理解されよう。
【0158】
実施例1:流体の流れを調節すると共に真空圧力を加える弁機器であって、上記弁機器は、第1の壁及び第2の壁を備えた第1の本体と、上記第1の本体内に形成されたチャンバと、上記チャンバ内に位置決めされた弁部材と、上記第1の本体内に形成されていて上記第1の壁を貫通して延びると共に上記チャンバ並びに真空圧力源及び流体源のうちの一方と流体連通状態にあるよう構成された第1の導管と、上記第1の本体内に形成されていて上記第1の壁を貫通して延びると共に上記チャンバ並びに真空圧力源及び流体源のうちの他方と流体連通状態にあるよう構成された第2の導管と、上記弁部材の端部に作動的に連結されていて上記チャンバから上記第1の本体を通って延びるアクチュエータとを有し、上記アクチュエータは、選択的に、上記チャンバ及び上記第1の本体の上記第2の壁を通って延びる第1の流路を上記第1の導管と形成したり上記チャンバ及び上記第1の本体の上記第2の壁を通って延びる第2の流路を上記第2の導管と形成したりするよう上記弁部材を上記チャンバ内に位置決めするために構成されている、弁機器。
【0159】
実施例2:上記アクチュエータは、上記弁機器を保持すると同時に針を保持したユーザの手によって作動されるよう構成されている、実施例1記載の弁機器。
【0160】
実施例3:上記第1の本体の上記第1の壁及び上記第2の壁に取り付けられた柔軟性ストラップを更に有し、上記柔軟性ストラップは、上記弁機器をユーザの手に取り付けるよう構成され、上記柔軟性ストラップは、上記弁機器を超音波装置に取り付けるよう構成されている、実施例1又は2記載の弁機器。
【0161】
実施例4:上記アクチュエータは、上記第2の壁と上記第1の導管及び上記第2の導管のうちの少なくとも一方との間に閉塞部を形成するよう上記弁部材を上記チャンバ内に位置決めするために構成されている、実施例1、2、又は3記載の弁機器。
【0162】
実施例5:上記アクチュエータは、上記弁部材を上記第1の流路、上記第2の流路、及び上記閉塞部のうちの1つの形成に対応した位置から動かさないよう付勢されるよう構成された弾性アクチュエータである、実施例4記載の弁機器。
【0163】
実施例6:上記弁機器の上記第1の本体内に位置決めされた付勢部材を更に有する、実施例4記載の弁機器。
【0164】
実施例7:上記付勢部材は、付勢力を上記弁部材に加えるよう構成され、上記弁部材は、上記第1の流路、上記第2の流路、及び上記閉塞部のうちの1つの形成に対応した位置から動かないよう上記付勢力により付勢される、実施例6記載の弁機器。
【0165】
実施例8:上記チャンバの上方で上記第1の壁から延びる第3の壁と、上記チャンバの上方で上記第2の壁から延びる第4の壁とを更に有し、上記アクチュエータ及び上記弁部材の第1の端部は、上記第3の壁と上記第4の壁との間に位置決めされている、実施例7記載の弁機器。
【0166】
実施例9:上記第3の壁及び上記第4の壁のうちの一方によって構成されたスロット内に可動的に位置決めされたストッパを更に有し、上記弁部材は、上記第2の流路の形成に対応した第1の位置から動かないよう上記付勢力により付勢され、上記弁部材は、上記付勢力に抗して、上記閉塞部の形成に対応した第2の位置に動かされ、上記ストッパは、上記スロットを通って上記アクチュエータの上方のロック位置に動くよう構成され、上記ストッパは、上記ロック位置において上記アクチュエータの頂面に接触して上記アクチュエータを、上記付勢力を受けて上記第2の位置から動くことがないよう維持する、実施例8記載の弁機器。
【0167】
実施例10:上記付勢部材は、上記チャンバ内に位置決めされている、実施例8又は9記載の弁機器。
【0168】
実施例11:上記付勢部材は、上記チャンバの上方で上記第1の本体の上記第3の壁と上記第4の壁との間に位置決めされている、実施例8又は9記載の弁機器。
【0169】
実施例12:第3の導管が上記第1の本体の上記第2の壁によって構成されると共に上記チャンバ及び上記針と流体連通状態にあるよう構成されている、実施例2、3、又は4記載の弁機器。
【0170】
実施例13:チャネルが上記チャンバ内に位置決めされた上記弁部材のヘッド内に構成されている、実施例12記載の弁機器。
【0171】
実施例14:上記弁部材の上記ヘッドの頂面が上記弁部材の第1の位置において上記チャンバの上壁を構成する上記第1の本体の内面に接触し、
上記チャネルは、閉塞され、上記弁部材の上記ヘッドは、上記第1の位置において上記閉塞部を形成する、実施例13記載の弁機器。
【0172】
実施例15:上記弁部材は、上記弁部材の第2の位置において上記内面から第1の距離を置いたところで上記チャンバ内に位置決めされ、上記チャネルは、上記第2の位置において上記弁部材の上記ヘッドを通る上記第2の流路を形成するよう上記第2の導管及び上記第3の導管と流体連通状態にある、実施例14記載の弁機器。
【0173】
実施例16:上記弁部材は、上記弁部材の第3の位置において上記内面から上記第1の距離よりも長い第2の距離のところで上記チャンバ内に位置決めされ、上記弁部材の上記ヘッドの上記頂面及び上記第1の本体の上記内面は、上記第3の位置において上記第1の流路を形成するよう上記第1の導管及び上記第3の導管と流体連通状態にある通路を上記チャンバ内に形成する、実施例15記載の弁機器。
【0174】
実施例17:第4の導管が上記第1の本体の上記第2の壁を通って延びるよう上記第1の本体内に構成されると共に上記チャンバ及び上記針と流体連通状態にあるよう構成されている、実施例12記載の弁機器。
【0175】
実施例18:上記弁部材のヘッドが上記チャンバ内に位置決めされ、上記弁部材の上記ヘッドの外面が溝を備え、上記弁部材の上記ヘッドは、上記弁部材の第1の位置において上記第1の導管と上記第3の導管との間に上記閉塞部を形成する、実施例17記載の弁機器。
【0176】
実施例19:上記チャンバ内に位置決めされると共に第1の付勢力を上記弁部材の上記ヘッドに加えるよう構成された第1の付勢部材を更に有し、上記弁部材は、上記第1の位置から動かないよう上記第1の付勢力によって付勢される、実施例18記載の弁機器。
【0177】
実施例20:上記弁部材の上記ヘッドの頂面が上記弁部材の上記第1の位置において上記チャンバの上壁を構成する上記第1の本体の内面に接触する、実施例19記載の弁機器。
【0178】
実施例21:上記弁部材の上記ヘッドは、上記弁部材の第2の位置において上記チャンバの上壁を構成する上記第1の本体の第1の内面から第1の距離を置いたところで上記チャンバ内に位置決めされ、上記溝は、上記第2の位置において上記第1の流路を形成するよう上記第1の導管及び上記第3の導管と流体連通状態にある、実施例19記載の弁機器。
【0179】
実施例22:上記弁部材は、上記第1の内面から上記第1の距離よりも長い第2の距離のところで上記チャンバ内に位置決めされ、上記溝は、上記弁部材の第3の位置において上記第2の流路を形成するよう上記第2の導管及び上記第4の導管と流体連通状態にある、実施例21記載の弁機器。
【0180】
実施例23:上記第1の付勢部材は、上記弁部材の上記ヘッドの上記内面及び頂面に取り付けられ、上記第1の付勢部材は、上記弁部材の上記第2の位置において引張り状態に保持される、実施例21又は22記載の弁機器。
【0181】
実施例24:上記チャンバの底部を構成する上記第1の本体の上記第2の内面から延びる第1の突出部と、上記第1の突出部を包囲した状態で上記チャンバ内に位置決めされた第1のストッパと、上記第2の内面及び上記第1のストッパに取り付けられた状態で上記チャンバ内に位置決めされた第2の付勢部材とを更に有し、上記第2の付勢部材は、第2の付勢力を上記第1のストッパに加えて上記第1のストッパを上記第2の導管と上記第4の導管との間の閉塞部の形成に対応した位置から動かないよう付勢する、実施例23記載の弁機器。
【0182】
実施例25:上記第1のストッパは、上記弁部材の上記第2の位置において上記弁部材の上記ヘッドと接触状態にある、実施例24記載の弁機器。
【0183】
実施例26:上記弁部材の上記ヘッドは、上記第1の突出部に対応した位置において上記弁部材の上記ヘッドの底面から延びる凹部を構成する、実施例25記載の弁機器。
【0184】
実施例27:上記弁部材の上記ヘッドは、上記弁部材の第3の位置において上記第1の内面から上記第1の距離よりも長い上記第2の距離のところで上記チャンバ内に位置決めされ、上記第1のストッパは、上記第2の内面に向かって或る距離にわたって動かされ、上記溝は、上記第3の位置において上記第2の流路を形成するよう上記第2の導管及び上記第4の導管と流体連通状態にあり、上記弁部材の上記ヘッドの上記底面は、上記第1のストッパと当接状態にあり、上記凹部は、上記第3の位置において上記第1の突出部を受け入れる、実施例26記載の弁機器。
【0185】
実施例28:少なくとも1つの第2の突出部が上記弁部材の上記ヘッドの上記底面から延び、上記第1のストッパは、上記弁部材の上記第2の位置において上記少なくとも1つの第2の突出部と接触状態にある、実施例26記載の弁機器。
【0186】
実施例29:上記弁部材の上記ヘッドは、上記弁部材の第3の位置において上記第1の内面から上記第1の距離よりも長い上記第2の距離のところで上記チャンバ内に位置決めされ、上記第1のストッパは、上記第2の内面に向かって或る距離にわたって動かされ、上記第2の導管及び上記第4の導管は、上記第3の位置において上記弁部材の上記ヘッドの上記底面と上記第1のストッパによって構成された通路を通る上記第2の流路を形成するよう互いに流体連通状態にある、実施例28記載の弁機器。
【0187】
実施例30:上記第1の突出部は、上記第3の位置において上記弁部材の上記ヘッドの上記底面に接触する、実施例29記載の弁機器。
【0188】
実施例31:上記第1のストッパの下方で上記第1の突出部上に位置決めされた第2のストッパを更に有し、上記第1のストッパは、上記第3の位置において上記第2のストッパに接触する、実施例29記載の弁機器。
【0189】
実施例32:上記アクチュエータは、上記第1の導管及び上記第2の導管の上方で延びる上記弁部材の壁から延びているハンドルを含む、実施例1記載の弁機器。
【0190】
実施例33:上記アクチュエータは、上記弁機器を保持すると同時に超音波装置を保持しているユーザの手によって作動されるよう構成されている、実施例1記載の弁機器。
【0191】
実施例34:上記第1の本体の上記第1の壁は、上記第2の壁に垂直である、実施例1記載の弁機器。
【0192】
実施例35:上記アクチュエータは、上記弁機器を保持すると同時に超音波装置又は針を保持しているユーザの手によって作動されるよう構成されている、実施例34記載の弁機器。
【0193】
実施例36:上記第1の本体の上記第2の壁に取り付けられた第2の本体を更に有し、上記弁部材は、上記第2の壁を貫通して上記第2の本体内に構成された凹部中に延びている、実施例35記載の弁機器。
【0194】
実施例37:チャネルが上記弁部材内に構成され、上記チャネルは、上記第2の本体内に構成された第3の導管と流体連通状態にあり、上記弁部材は、上記第1の本体の上記チャンバ及び上記第2の本体の上記凹部内で回転するよう構成されている、実施例36記載の弁機器。
【0195】
実施例38:上記第2の本体内に且つ上記第1の本体と上記第2の本体との間に位置決めされた付勢部材を更に有し、上記付勢部材は、上記弁部材を第1の位置に維持し、上記チャネルは、上記第1の位置において上記弁部材の回転運動方向に沿って上記第1の導管と上記第2の導管との間に位置決めされる、実施例37記載の弁機器。
【0196】
実施例39:上記アクチュエータは、上記弁部材を上記第1の位置から第2の位置までの第1の距離にわたって第1の方向に回転させるよう構成され、上記チャネルは、上記第2の位置において上記第1の導管と流体連通状態にある、実施例38記載の弁機器。
【0197】
実施例40:上記付勢部材は、弾性材料で作られ、上記付勢部材は、上記第2の位置において復元力を第2の方向で上記弁部材に加えるよう構成され、上記第2の方向は、上記第1の方向とは逆であり、上記付勢部材は、上記復元力により上記弁部材を上記第1の位置から上記第2の位置まで動かすよう構成されている、実施例39記載の弁機器。
【0198】
実施例41:流体注射システムであって、流体源と、真空源と、針と、超音波装置と、弁機器とを含み、上記弁機器は、第1の壁及び第2の壁を備えた本体と、上記本体内に形成されたチャンバと、上記チャンバ内に位置決めされた弁部材と、上記本体内に形成されていて上記第1の壁を貫通して延びると共に上記チャンバ並びに流体源及び真空圧力源のうちの一方と流体連通状態にあるよう構成された第1の導管と、上記第1の本体内に形成されていて上記第1の壁を貫通して延びると共に上記チャンバ並びに流体源及び真空圧力源のうちの他方と流体連通状態にあるよう構成された第2の導管と、上記弁部材の端部に作動的に連結されていて上記チャンバから上記本体を通って延びるアクチュエータとを有し、上記アクチュエータは、選択的に、上記針と流体連通関係をなして上記チャンバを通って延びる第1の流路を上記第1の導管と形成したり上記針と流体連通関係をなして上記チャンバを通って延びる第2の流路を上記第2の導管と形成したりするよう上記弁部材を上記チャンバ内に位置決めするために構成され、上記アクチュエータは、上記弁機器を保持すると同時に上記超音波装置又は上記針を保持しているユーザの手によって作動されるよう構成されている、流体注射システム。
【0199】
実施例42:チャンバを構成する本体、上記チャンバ内に位置決めされた弁部材、及び上記弁部材に作動的に取り付けたアクチュエータを有する弁機器により針を介して流体の流れを制御すると共に真空圧力を加える方法であって、上記方法は、上記弁機器をユーザの第1の手に取り外し可能に取り付けるステップと、流体の加圧源を上記本体内に構成されている上記弁機器の第1の導管に連結するステップと、真空圧力源を上記本体内に構成された上記弁機器の第2の導管に連結するステップと、上記針を上記本体内に構成された上記弁機器の第3の導管に連結するステップと、上記針を上記第1の手の少なくとも第1の指及び第2の指で保持するステップと、上記弁機器の上記アクチュエータを上記第1の手の少なくとも第3の指で作動させて、選択的に、上記第1の導管、上記チャンバ、及び上記第3の導管を含んでいて上記流体の流れを上記針に供給する第1の流路と上記第2の導管、上記チャンバ、及び上記第3の導管を含んでいて上記針を通って真空圧力を加える第2の流路とを形成するよう上記弁部材を上記チャンバ内に位置決めするステップとを含む、針を介して流体の流れを制御すると共に真空圧力を加える方法。
【0200】
実施例43:上記針を患者の注射部位に対して位置決めするステップと、上記アクチュエータを上記少なくとも第3の指で作動させて上記チャンバ内の上記弁部材を上記第2の流路の形成に対応した第1の位置に位置決めして上記真空圧力を上記針に加えると共に上記注射部位を上記患者の体内に吸引するステップと、上記アクチュエータを上記少なくとも第3の指で作動させて上記チャンバ内の上記弁部材を上記第2の流路の上記形成に対応した上記第1の位置から上記第1の流路の形成に対応した第2の位置まで動かして上記流体の流れを上記注射部位に供給するステップとを更に含む、実施例42記載の針を介して流体の流れを制御すると共に真空圧力を加える方法。
【0201】
実施例44:超音波装置を上記ユーザの第2の手で保持するステップと、上記針を上記第1の手で患者の体内に穿刺するステップと、上記超音波装置を上記第2の手で上記患者の皮膚に沿って案内するステップと、上記針を上記患者の体内で上記超音波装置によって得られるビューに従って上記患者の体内の注射部位まで案内するステップとを更に含む、実施例42記載の針を介して流体の流れを制御すると共に真空圧力を加える方法。
【0202】
実施例45:上記アクチュエータを上記少なくとも第3の指で作動させて上記弁部材を上記チャンバ内で上記第2の流路の形成に対応した第1の位置に位置決めして上記真空圧力を上記注射部位に加えるステップと、上記アクチュエータを上記少なくとも第3の指で作動させて上記弁部材を上記チャンバ内で上記第2の流路の上記形成に対応した上記第1の位置から上記第1の流路の形成に対応した位置まで動かして上記流体の流れを上記注射部位に供給するステップとを更に含む、実施例44記載の針を介して流体の流れを制御すると共に真空圧力を加える方法。
【0203】
実施例46:上記アクチュエータを上記少なくとも第3の指で作動させて上記弁部材を上記チャンバ内で上記第1の流路の形成に対応した第1の位置に位置決めして上記流体の流れを上記注射部位に供給するステップと、上記アクチュエータを上記少なくとも第3の指で作動させて上記弁部材を上記チャンバ内で上記第1の流路の上記形成に対応した上記第1の位置から上記第2の流路の形成に対応した第2の位置まで動かして上記真空圧力を上記注射部位に加えるステップとを更に含む、実施例44記載の針を介して流体の流れを制御すると共に真空圧力を加える方法。
【0204】
実施例47:上記弁部材は、上記第1の位置において上記チャンバの上壁を構成する上記本体の内面から第1の距離を置いたところに位置決めされ、上記弁部材は、上記第2の位置において上記内面から上記第1の距離よりも長い第2の距離のところに位置決めされている、実施例43、45、又は46記載の針を介して流体の流れを制御すると共に真空圧力を加える方法。
【0205】
実施例48:上記アクチュエータを上記少なくとも第3の指で作動させる上記ステップは、下向きの力を上記アクチュエータに加えて上記下向きの力を抜くステップを含む、実施例43、45、46、又は47記載の針を介して流体の流れを制御すると共に真空圧力を加える方法。
【0206】
実施例49:上記弁部材を上記第1の位置に位置決めする上記ステップは、上記弁部材を動かして上記チャンバ内に位置決めされたストッパに当接させるステップを含み、上記弁部材を上記第2の位置に位置決めする上記ステップは、上記弁部材及び上記ストッパを上記チャンバ内で動かすステップを含む、実施例43、45、46、47、又は48記載の針を介して流体の流れを制御すると共に真空圧力を加える方法。
【0207】
実施例50:上記アクチュエータを上記少なくとも第3の指で作動させて上記弁部材を上記チャンバ内で上記第3の導管と、上記第1の導管と上記第2の導管の両方との間に位置する閉塞部の形成に対応した位置に位置決めするステップを更に含む、実施例42、43、44、45、46、47、48、又は49記載の針を介して流体の流れを制御すると共に真空圧力を加える方法。
【0208】
実施例51:上記アクチュエータを上記少なくとも第3の指で作動させて上記弁部材を上記第1の位置に位置決めする上記ステップは、上記アクチュエータを第1の方向に回転させるステップを含み、上記アクチュエータを上記少なくとも第3の指で作動させて上記弁部材を上記第2の位置に位置決めする上記ステップは、上記アクチュエータを上記第1の方向とは逆の第2の方向に回転させるステップを含む、実施例43、45、又は46記載の針を介して流体の流れを制御すると共に真空圧力を加える方法。
【0209】
実施例52:チャンバを構成する本体、上記チャンバ内に位置決めされた弁部材、及び上記弁部材に作動的に取り付けたアクチュエータを有する弁機器により針を介して流体の流れを制御すると共に真空圧力を加える方法であって、上記方法は、上記弁機器を超音波装置に取り外し可能に取り付けるステップと、上記流体の加圧源を上記本体内に構成された上記弁機器の第1の導管に連結するステップと、真空圧力源を上記本体内に構成された上記弁機器の第2の導管に連結するステップと、上記針を上記本体内に構成された上記弁機器の第3の導管に連結するステップと、針をユーザの第1の手で保持するステップと、上記弁機器と上記超音波装置の組み合わせをユーザの第2の手で保持するステップと、上記弁機器の上記アクチュエータを上記第2の手の少なくとも第1の指で作動させて、選択的に、上記第1の導管、上記チャンバ、及び上記第3の導管を含んでいて上記流体の流れを上記針に供給する第1の流路と上記第2の導管、上記チャンバ、及び上記第3の導管を含んでいて真空圧力を上記針に加える第2の流路とを形成するよう上記弁部材を上記チャンバ内に位置決めするステップとを含む、針を介して流体の流れを制御すると共に真空圧力を加える方法。
【0210】
実施例53:上記針を上記第1の手で患者の体内に穿刺するステップと、上記超音波装置を上記第2の手で上記患者の皮膚に沿って案内するステップと、上記針を上記患者の体内で上記超音波装置によって得られたビューに従って上記患者の体内の注射部位まで案内するステップとを更に含む、実施例52記載の針を介して流体の流れを制御すると共に真空圧力を加える方法。
【0211】
実施例54:流体の流れを調節すると共に真空圧力を加える弁機器であって、上記弁機器は、第1の本体と、上記第1の本体に取り付けられていて第1の壁及び第2の壁を備えた第2の本体と、上記第2の本体内に構成されたチャンバと、上記チャンバ内に位置決めされた状態で上記第2の本体の上記第1の壁から延びる弁部材と、上記第2の壁を貫通して延びるよう上記第2の本体内に構成されると共に上記チャンバ並びに真空源及び流体源のうちの一方と流体連通状態にあるよう構成された第1の導管と、上記第2の壁を貫通して延びるよう上記第2の本体内に構成されると共に上記チャンバ並びに真空源及び流体源のうちの他方と流体連通状態にあるよう構成された第2の導管と、上記第2の壁を貫通して延びるよう上記第2の本体内に構成されると共に針と流体連通状態にあるよう構成された第3の導管と、上記弁部材に作動的に連結されると共に上記チャンバから上記第1の本体を貫通して延びるアクチュエータとを有し、上記アクチュエータは、選択的に、上記第1の導管及び上記第3の導管を経て上記チャンバを貫通して延びる第1の流路と上記第2の導管及び上記第3の導管を経て上記チャンバを貫通して延びる第2の流路とを形成するよう上記弁部材を上記チャンバ内に位置決めするために構成されている、弁機器。
【0212】
実施例55:上記アクチュエータは、上記第1の本体に取り付けられた上記アクチュエータのヘッドから延びるハンドルを含む、実施例54記載の弁機器。
【0213】
実施例56:上記第1の本体の上記第1の壁は、上記第2の壁に垂直である、実施例54記載の弁機器。
【0214】
実施例57:上記弁部材は、上記第2の本体の第3の壁を貫通して上記第2の本体内に構成された凹部中に延びている、実施例56記載の弁機器。
【0215】
実施例58:チャネルが上記弁部材内に構成され、上記チャネルは、上記第3の導管と流体連通状態にあり、上記弁部材は、上記チャンバ内で回転するよう構成されている、実施例54記載の弁機器。
【0216】
実施例59:上記第2の本体内に位置決めされた付勢部材を更に有し、上記付勢部材は、上記弁部材を第1の位置に維持し、上記チャネルは、上記第1の位置において上記弁部材の回転運動方向に沿って上記第1の導管と上記第2の導管との間に位置決めされている、実施例58記載の弁機器。
【0217】
実施例60:上記アクチュエータは、上記弁部材を第1の方向に第1の距離にわたって上記第1の位置から第2の位置まで回転させるよう構成され、上記チャネルは、上記第2の位置において上記第1の導管と流体連通状態にある、実施例59記載の弁機器。
【0218】
実施例61:上記付勢部材は、弾性材料で作られ、上記付勢部材は、上記第2の位置において復元力を第2の方向で上記弁部材に加えるよう構成され、上記第2の方向は、上記第1の方向とは逆であり、上記付勢部材は、上記復元力により上記弁部材を上記第1の位置から上記第2の位置まで動かすよう構成されている、実施例60記載の弁機器。
【0219】
理解されるように、上記説明は、開示したシステム及び技術(方法)の実施例を提供している。しかしながら、本発明の他の具体化例が細部において上述の実施例とは異なる場合のあることが想定される。本発明又はその実施例の参照は全て、その時点において説明されている特定の実施例の参照を意図しており、より一般的に言って本発明の範囲に関する限定を意味するものではない。或る特定の特徴に関する区別及び程度の軽重という用語は全て、これら特徴についての優先度が欠けていることを意図しているが、別段の指定が全くなければ、本発明の範囲からかかる特徴を排除するものではない。