(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
配量器の第1タイプ(11;31)と、システムの運用において供給されるべき製品とを備えている少なくとも1の交換可能な供給パックの第1タイプ(9)を受け取るのに適した飲料調製装置を備えるシステムであって、前記システムは、該交換可能な供給パックの第1タイプおよび該交換可能な供給パックの第1タイプ内の製品の存在を、少なくとも自動的に検出するための1以上の検出手段を備え、
前記検出手段は、
装置内に取り込むための第1インタフェース(13;73;135A;135B)、
該第1インタフェースへ動作可能に接続可能である、該交換可能な供給パックの第1タイプの該配量器の第1タイプ(11;31)上の第2インタフェース、
放射を放出するための、該第1インタフェース上の送信器(3;57)、
該交換可能な供給パックの第1タイプ内の製品の存在を検出するための、該第1インタフェース上の第1検出器(5;69;143)、および
該交換可能な供給パックの第1タイプの存在を検出するための、該第1インタフェース上の第2検出器(7;75)、
を備え、そして
該配量器の第1タイプ(11;31)上の該第2インタフェースは、該送信器(3;57)と該第1および第2検出器(5、7;69、75;143)の両方との間に受け取られえて、該送信器(3;57)によって放出された放射と干渉し、該配量器の第1タイプ(11;31)の該第2インタフェースは、
使用中、該送信器(3;57)と該第1検出器(5;69)との間に置かれる第1の実質的に透明な要素(11A;49)、および
使用中、該送信器(3;57)と該第2検出器(7;75)との間に置かれる第2の実質的に不透明な要素(11B;77)
を備え、そしてここで該システムはさらに、該第1インタフェース(13;73;135A;135B)へ操作的に接続可能な該第2インタフェースとして作動する配量器の第2タイプ(119)を含む少なくとも1つの供給パックの第2タイプ(113)を備え、そして、該送信器{3;57}と該第1および第2検出器(5,7;69,75;143)との間に受け取られうる、且つ該送信器(3;57)によって放出された放射と干渉する第1及び第2要素を有し、該配量器の第2タイプ(119)は、実質的に不透明な第1要素(131)および実質的に不透明な第2要素(132)の両方を有している、
上記のシステム。
さらに、該第1検出器(5;69;143)によって生成された信号が、所定の閾値の下であるかまたは上であるかを検証するように構成されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載のシステム。
該第1検出器(5;69;143)が、実質的にいかなる信号も生成しない該第2検出器(7;75)と組合せて、所定の閾値を超える放射を検出するとき、起動後の経過時間の間隔が、配置されたパックの第1タイプが空であるか又は充填されているけれども未だ開かれていないかを決定すると考えられる、請求項5に記載のシステム。
該第3検出器(65;145)は、該共通軸に垂直に向けられ、且つ光学的要素(59)は、該第1検出器(69)と該第3検出器(65;145)との両方に直線的に配置されるように適合されている、請求項9に従属する限りでの請求項10に記載のシステム。
該第1の要素は、突出するハウジング部分(131)であり、そして、該第2の実質的に不透明な要素(132)は、該突出するハウジング部分(131)の底から延在している不透明タブであり、交換可能な供給パックの第2タイプを配置する間、該突出するハウジング部分(131)が共通軸と直線的になる前に該送信器(57)の放射が該不透明タブ(77)によって初めて弱められることを保証するよう位置付けられ配置されている、ここで、該共通軸は、該第1検出器(5;69)が該送信器(3;57)と実質的に直線的に配置される軸である、請求項1〜12のいずれか1項に記載のシステム。
該飲料調製装置へ適切に接続された該交換可能な供給パックの第1タイプの利用において、該交換可能な供給パックの第1タイプ内の製品の存在は、該供給パックの第1タイプから該飲料調製装置への該製品の配量周期の間に、動的に検出される、請求項1〜15のいずれか1項に記載のシステム。
動的な計測アルゴリズムが、配量周期の間に流体製品内の気泡の量を見積もるために、且つこの見積もりに基づいて該供給パックの第1タイプがその内容物の終点に達したか否かを決定するように構成されている、請求項16に記載のシステム。
配量器の第2タイプおよび該少なくとも1つの供給パックの第2タイプの容器ハウジングを備える部品のキットであり、ここで、該配量器の第2タイプは、請求項1〜21の該システムの該配量器の第1タイプへの代替であり、且つ
その底面上の駆動ポートおよび成分出口ポート、および
突出する実質的に不透明なハウジング部分
を備えている、
上記キット。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、供給検出、例えばパック配置(pack-in place)および製品利用可能性の検出を自動的に実行するための改良されたシステムを提案することが本発明の目的である。より一般的な意味で、従来技術の欠点の少なくとも1つを克服しまたは改善することが本発明の目的である。また、組立と操作において扱い易く且つさらに比較的安価に作られうる代替システムを提供することも本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的のために、本発明は、特許請求の範囲において規定されたようなシステムを提供する。そのような供給検出手段は、比較的簡単で信頼性が高いという利点を有している。本発明は更に、送信器が用いられるとき、第1および第2検出器によって生成された個々の信号の間の信頼性が高く且つまたできる限りフェールセーフな識別を提供する。
【0006】
より特に本発明は、配量器の第1タイプとシステムの運用において供給されるべき製品とを備えている少なくとも1の交換可能な供給パックの第1タイプを受け取るのに適した飲料調製装置を備えるシステムであって、上記システムは、該交換可能な供給パックの第1タイプおよび該交換可能な供給パックの第1タイプ内の製品の存在を、少なくとも自動的に検出するための1以上の検出手段を備え、
上記検出手段は、
機内に取り込むための第1インタフェース、
該第1インタフェースへ動作可能に接続可能である、該交換可能な供給パックの第1タイプの該配量器の第1タイプ上の第2インタフェース、
放射を放出するための、該第1インタフェース上の送信器、
該交換可能な供給パックの第1タイプ内の製品の存在を検出するための、該第1インタフェース上の第1検出器、および
該交換可能な供給パックの第1タイプの存在を検出するための、該第1インタフェース上の第2検出器、
を備え、そして
該配量器の第1タイプ上の該第2インタフェースは、該送信器と該第1および第2検出器の両方との間に受け取られえて、該送信器によって放出された放射と干渉し、該配量器の第1タイプの該第2インタフェースは、
使用中、該送信器と該第1検出器との間に置かれる第1の実質的に透明な要素、および
使用中、該送信器と該第2検出器との間に置かれる第2の実質的に不透明な要素
を備え、そしてここで該システムはさらに、該第1インタフェースへ操作的に接続可能な該第2インタフェースとして作動する配量器の第2タイプを含む少なくとも1つの供給パックの第2タイプを備え、そして、該送信器と該第1および第2検出器との間に受け取られうる、且つ該送信器によって放出された放射と干渉する第1及び第2要素を有し、該配量器の第2タイプは、第1要素および実質的に不透明な第2要素の両方を有している、上記システムを提供する。
【0007】
2つの異なるタイプの配量器を有するシステムであって、特に、そのような第2タイプの配量器及び交換可能な供給パックを含むものは、魅力的な有利点を多数提供する。該飲料調製装置は、パック配置検出(PIP)および製品利用可能性検出(PAD)の両方を備え、該製品利用可能性検出は任意である。ここで記載された種類の飲料システムのユーザーはまた、該飲料調製装置によって調製された飲物中の飲料成分の明らかな不足を通じて空の供給パックに気付くであろう。透明な飲料成分の場合には、配量器中の製品利用可能性の検出において該第1検出器を用いることすら可能でない。また、第1要素が不透明であることは、該第1要素が透明であるかまたは半透明であるよりも経済的な利点をもたらしうる。例えば、不透明である該第1要素で、該第2タイプの配量器及び供給パックは、常時、製品利用可能性を模倣する。そのような代替の特徴は、例えば該第2配量器及び供給パックが信頼性を有するとき、または該第2配量器が、該第2タイプの新しい供給パックを形成するように置換え容器ハウジングで組み立てられるとき、ハンディでありうる。このように、環境に依存するが、該システムが該第2タイプの供給パックを備えることは有利でありうる。
【0008】
特定の実施態様において特定の液体飲料成分がプリズムおよび該光源と該第1検出器との間に延在する軸に垂直に配置された第3光学検出器の使用を許さないことは。またありうる。そのような条件の下でまた、代替の配量器の第2タイプは、システムの適切な操作のための必須条件でありえる。
【0009】
更に、該飲料機が一杯の消費サービスよりもむしろコーヒーポットを充填するために用いられるとき、操作において空パック検出(PADデバイス)を有することは不便でありうる。またその様な状況において、代替の供給パックの第2タイプは便利でありうる。
【0010】
本発明はまた、以下のようなキットを提供する。配量器の第2タイプおよび該少なくとも1つの供給パックの第2タイプの容器ハウジングを備える部品のキットであって、該配量器の第2タイプは、本発明の該システムの該配量器の第1タイプへの代替であり、且つ
その底面上の駆動ポートおよび成分出力ポート、および
突出する実質的に不透明なハウジング部分、
を備えている、上記キット。
この突出する実質的に不透明のハウジング部分は、該標準の配量器の第1タイプの該突出するハウジング部分、例えば該サンプルチャンバーと、該配量器の第1タイプの該突出するハウジング部分の一部が透明であるという意味において異なっている。
【0011】
また、交換可能な供給パックの第1タイプの変形を通して、該第2タイプの代替の交換可能な供給パックを得ることは、第1の実質的に透明な要素、例えば該配量器の第1タイプの上側部分またはサンプルチャンバー、光吸収部を作ることによって可能である。これは例えば、該関連する透明部分を真っ暗にするコーティング又は被覆を提供することにより、光吸収カバーを提供することにより、または該装置インタフェースの該センサを取り除く何らかの別の手段により、実行されうる。
【0012】
その様な配量器の第2タイプは、供給パックの第2タイプ内に追加的に含まれ、使用済みの供給パックの容器ハウジングからそれが分解されることを可能にすることによって回収可能であり、且つ該第2タイプの新しい供給パックを形成するように置換え容器ハウジングで再使用されるところの分離ユニットとして提供されうる。該第2タイプの配量器の再使用は、浪費および原材料を節約することによって環境に対して有益でありうる。
【0013】
該システムは、飲料調製装置および配量器を備えた交換可能な供給パックを備え、そのパックはシステムの運転において供給されるべき製品を容れるように適応されている。該システムは飲料調製装置内の交換可能な供給パックの第1タイプの存在および内容物の検出を自動化する。本システムは、パック配置および製品利用可能性の自動化された検出のために光検出を用いてもよい。このシステムの利点は、第1および第2インタフェース間の物理的な接触がないことである。
【0014】
本システムは、自動化された検出および識別のために放射、例えば光を用いる。より具体的には、本システムは、数個の光源および検出器を、配量器の第1タイプの部分である透明な要素および不透明な要素と組み合わせて備えうる。
【0015】
パック配置の検出
光の放出および光検出器上での該放出された光の存在を測定することによって、該システムは、供給パックの不在または正しい/間違った配置を決定する。より具体的には、該光が妨げられないものを通過してくるとき、供給パックは不在であるかまたは適切に置かれていない。これは、本発明における配量器の第1および第2タイプの両方のために働く。
【0016】
製品利用可能性検出
該配量器の第1タイプの透明要素を通過してきた光の強度を検出することによって、システムは該供給パックの第1タイプ内の製品の存在の程度を識別する。
パックと製品との存在を決定するためのコンポーネント
【0017】
供給検出のために提示された手段は、2つの光検出器を使用する。該配量器の第1タイプの透明な要素は、送信器と第1検出器との間に配置される。配量器の不透明な要素は、送信器と第2検出器との間に配置される。この手段は、第1および第2検出器によって生成された個々の信号間のフェールセーフな識別を提供する。送信器の実施例は、赤外光送信器または発光ダイオード(LED)を含んでいる。
本システムは、第1検出器によって生成された信号が、所定の閾値の下または上であるかを確認するように配設されうる。また、信号を実質的に生成しない第2検出器と組合せて第1検出器が所定の閾値を超える放射を検出するとき、起動後の経過時間は、配置されたパックが、空であるかまたは充填されているが未だ開けられていないかを決定すると考えられている。
検出を2つのセンサに分けて行うことは、非常に正確であることを必要とし且つそれ故に高価であるところの単一センサとは対照的に、コスト的に高効率で信頼性が高く且つ簡単な検出方法を可能にする。
【0018】
また、製品利用可能性の終点は、調製された液体製品内の空気の存在によって、物理的に指示されうることが見出された。該検出システムは、ポンプ内を通過する流体内の空気の存在を増幅するために、液体と空気との間の屈折率の変化を用いる。したがって、該第1配量器の透明要素が光学的要素であり、それによりそのような光学的要素は、この光学的要素上に入射する光の方向を変えるのに利用され得ることのみ要求されることは有利である。光学的要素は、流体と空気との屈折率の差異を利用するところの任意の形状または形体でありうる。該第1配量器の透明要素の中に液体が存在することは、送信器からの光を該液体内へ進むようにし且つ第1検出器によって検出されるようにする。空気が透明要素内に存在するとき、光の方向は変えられる。偏向された光は、好ましくは第3検出器によって検出される。好ましくは、第1検出器は、送信器と共通軸上に実質的に直線状に配置され、そして第3検出器は、該共通軸に垂直方向に向けられる。より好ましくは、光学的要素はプリズムである。最も好ましくは、該プリズムは、複数のプリズムファセット71を含む。第3検出器は反射センサでありうる。
【0019】
該システムは、ユーザーのための飲料の調製に用いられる流体物質を備える交換可能な供給パックを用いる。該流体物質は、コーヒー抽出物、茶抽出物、チョコレート飲料、ミルク、フレーバー、ジュース及び/又はこれらの濃縮物を包含しうるが、これらに限定されるものではない。
【0020】
交換可能な供給パックの実施例は、国際公開第2011/049446号に開示されたようなバッグインボックス型パックまたは剛性容器である。配量器の1実施例は、国際公開第2011/037464号に開示されたようなものである。配量器のハウジング全体は、第2インタフェースとして用いられうる。代替的に、配量器の一部分だけが第2インタフェースを含んでいる。
【0021】
別の1実施態様において、該第1タイプの交換可能な供給パックは、除去可能なまたは貫通しうるシールを追加的に備え得て、該シールは該第1タイプの配量器を実際の流体容器を形成する該交換可能な供給パックの本体から分離する。このシールは、実際の流体容器の出口開口部を被覆し、配量器が装置インタフェースと完全に係合すると、機械的貫通または除去可能なシールを押し剥がすことによって自動的に破られる。この自動口開けシステムは、2011年4月12日に開示されたインターネット公開;http://pdfcast.org/pdf/auto-broachingにおいて開示されている。該交換可能な供給パックの第2タイプは、該置換え容器が該配量器の第2タイプで組み立てられるとき、予め口開けされまたは手で口開けされうる。代替的に該装置は、代替的な口開け手段を提供する。
【0022】
さらに別の実施態様においては、該配量器と該交換可能な供給パックとは2つの別の要素でありえ、それによって該配量器は、該交換可能な供給パックへ接続可能である。
【0023】
本発明のシステムは、配量器を備えている1の交換可能な供給パックのための供給検出装置の使用によって記載される。しかし、飲料調製装置は1を超える交換可能な供給パックを備えてもよい。したがって、本発明のシステムは、システム内の交換可能な供給パックの数に応じて自動的な検出をおこなうための1以上の手段を備えてもよい。
【0024】
「実質的に透明な」および「実質的に不透明な」という表現の使用は、本発明を限定するように解釈されるべきではない。これら表現は、ここで使われるとき、通して見る夫々の可能性、光が通過して伝達されることを許すこと、および全ての光を効率的に遮蔽すること、への言及であると理解される。これらの用語は、
一つの要素が
他方の要素よりも多くの放射を通過させうることを意味している。「透明な」についての別の用語は「半透明な」でありうる。「不透明な」についての別の用語は「反射的な」でありうる。
【0025】
本発明の詳細な局面および更なる利点が、添付された図面を参照して説明されるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明の好ましい実施態様は、製品配置および製品利用可能性を検出するために、単一の送信器によって放射された光線、例えば赤外(IR)線の二重検出を使用している。スペクトルのその他の周波数範囲の送信器およびセンサも使用されうることが、明示的に含意される。
【0028】
図1に示されたように、適切な検出手段は、1の単一赤外送信器3と、従来システムにおけるように唯一ではなく第1および第2検出器5、7とを有する赤外検出装置1でありうる。製品利用可能性を検出するための、赤外送信器3を伴っている第1すなわち上側検出器5は、実績のある技術であり、検出システムにおいて前から用いられている。第2すなわち下側検出器7は、配量器11を備える交換可能な供給パック9が配置されているか否かを検出するために用いられる。検出装置1は、飲料調製装置(図示されていないが、従来のもの)、および配量器11を備える少なくとも1の交換可能な供給パックを含むシステムの部分である。そのような装置は、少なくとも1の位置で少なくとも1の交換可能な供給パック9を受け取るための、少なくとも1の第1すなわち装置インタフェース13を備えている。配量器11は、流体接続器および配量機構、例えばポンプ(図示されていない)を備え、第2又はパックインタフェースとして働く。
【0029】
図2〜6を参照して議論されるように、
図1に従う装置で、検出が可能である。
図2および続く
図3〜6において、送信器3と第1および第2検出器5、7のところで描かれた矢印は、該送信器または夫々の検出器の活動を図式的に示している。
【0030】
図2において、配量器11を備える交換可能な供給パック9全体が、該送信器3と第1および第2検出器5、7との間に未だ受け取られていない状況が描かれている。第1および第2検出器の各々は、送信器3の遮られていない放射に今は曝されている。これは、パックが存在しない状況についての特徴である。配量器11は、第1すなわち装置インタフェース13と協働するための第2又はパックインタフェースとして働く。
【0031】
図3において、送信器3と第1検出器5との間に、交換可能な供給パック9の配量器11が部分的に挿入されている状態での、該供給パック9全体が示されている。配量器11は、実質的に透明である上側部分11Aを有している。配量器11は、さらに下側部分11Bを有している。配量器11の下側部分11Bは、実質的に不透明である。
図3に示されたように、第1検出器5が送信器からのいかなる放射も検出しないとき、そして同時に第2検出器7が送信器3からの遮ぎられない放射を検出するとき、パック9は正しく挿入されていないと決定されうる。
【0032】
図4において、該パック9全体が、第1検出器5に向き合っている上側部分11Aと、第2検出器7に向き合っている下側部分11Bとを伴って適切に挿入されていることが示されている。この場合、パック9は液体製品で完全充填される。この場合、上側部分11Aはパック9の液体内容物で充填される。送信器3から放射された光は、実質的に透明な上側部分11Aと半透過性の液体を通って、第1検出器5によって検出される。このことは、液体検出について典型的な閾値(製品利用可能性)よりも下であるところの、第1検出器によって生成された信号をもたらす。第2検出器7は、配量器11の下側部分11Bの不透明性の故に、送信器3から何の放射も受けない。このことは、適切に挿入された充填パックとして解釈されうる。
【0033】
図5において、ここでは該パック9が空の状態に到達した以外は、
図4におけるのと同じ状況が示されている。ここでは、部分的に半透過性の液体製品が第1検出器5の水準より下に沈み、今や該第1検出器5は、上側部分11Aの透明な外壁によってのみ遮られるところの、送信器3からの放射を受けている。このことは、空の上側部分11Aにおいて典型的である、所定の閾値を超えるところの、第1検出器5によって生成される異なった信号をもたらす。
【0034】
図6に示された別の実施例において、該パック9は、除去可能なまたは刺し貫きうるシール15を追加的に備え、該シール15は、実際の流体容器を形成するところの該パック9の本体から上側部分11Aを仕切る。このシール15は、実際の流体容器の出口開口部を被覆し、配量器11が該装置インタフェース13と完全に係合すると、除去可能なシール15の機械的な貫通または押しによって、自動的にブローチ(口開け)される。
図6に示されたように、シール15の除去が適切に実行されず、液体はそれ故に上側部分11Aに入らなかった。このことは、
図4の状況におけるのとは異なる第1および第2検出器5、7の組み合わされた読みをもたらし、それ故にパック9の口開けが不成功であったことが検出されうる。基本的に、第1および第2検出器5、7の組み合わされた読みは、空にされたパックの状況(
図5)と同じであるが、口開けされていないとの診断は、検出器の読みの様々な変化をもたらすところの、直前のパック挿入動作に関係させられうる。
利用可能な検出器の読みが、表1にまとめられている。
【表1】
【0035】
表1に示されたように、2つの可能状態が存在する。これら状態間の区別をするために、該装置のパック用区画のドアまたはハッチとの相互作用を利用することも可能である。すなわち、この検出器の読みが「口を開けられてない」状態に対して高い優先順位を与えるように生じるとき、そのようなドアが閉められまたは該装置が始動状態にあることが可能である。また、たとえ早い段階で既に口を開けられたときでも、パックシールの口開けを再度試みるために該装置を始動することも可能である。例えば2秒後に流体が上側部分11Aの配量室に入らないとき、パック9は空であるという有効な結論が出される。
【0036】
代替的に、口開けされておらず且つ空のパックという診断は、また、該機器が最後にスイッチを入れられた後に経過した時間間隔に関係されられうる。
【0037】
第1および第2検出器5、7の信号を時間に対してプロットすることにより、パックが置かれているか又は除去されているかを決定することができる。このことは、
図7に示され、そこでは、時間経過での検出器の図式的読みが、パック配置検出(PIP)および製品利用可能性検出(PAD)について示され、そして結果の診断が示されている。
【0038】
更なる要請は、間違えて置かれたパックについて、上で説明された製品利用可能性及び/又はパック配置検出を、フェールセーフ様式で実行することである。検出をフェールセーフにするために、有効な検出範囲は、これら検出器のタイプの典型的な失敗モードであるところの0%〜100%の間にある。適切な試験ルーチンは、センサまたは送信器の切り離しによって提供されうる。この中にフェールセーフなパスを作るために、さらに、配量器がパックの存在検出のために光を100%ではなく例えば70%だけ阻止することが提案される。100%の阻止が検出されるとき、検出器または送信器が不全になったような、何かが起きた可能性がある。検出器の典型的な失敗モードも含むところの例が、表2に与えられる。
【表2】
失敗モードにおいて、送信器が最早いかなる光も伝達しない、またはセンサが光をもはや検出しない場合に、このことは、配量時にパック存在部分の光減衰が100%ではなく例えば60%〜70%であるシステムにおいて検出されうることは明白である。
【0039】
図8および9は、1の代替の実施態様を側面図および斜視図で示す。この実施態様は、国際公開第2011/0377464号で開示されたような原理に従う配量器である。2つの必要とされる要素、流体接続器および配量機構は、例えばポンプ(図示されていない)を備えるところの該配量器の入口および出口の他に置かれている。該配量器11は、実質的に透明であり、パック9(図示されていない)の液体内容物で充填されている上側部分11Aを有する。該配量器11は、さらに下側部分11Bを有する。配量器11の下側部分11Bは、実質的に不透明である。
図9は、配量器11を交換可能な供給パックへ接続するための注ぎ口17を示している。
図10は、
図8および9に従う該配量器が適合する、本発明に従う供給検出装置1を示している。それは、送信器3と第1および第2検出器5、7とを明確に示している。
【0040】
代替の配量器31が、
図11に示されている。第1の実質的に透明な要素またはサンプルチャンバー49が、該配量器31の右手側から突き出ているのが見られうる。階段状/鋸歯状の構造物51は、以下に説明するように、システムの光学的要素を提供する。配量器はさらに、底ハウジング39、ポンプハウジング41および頂部キャップ43を備えている。底ハウジング39は、配量器31の主ハウジングである。ポンプハウジング41内に収容されたポンプは、相互に係合しているギアピニオン45、47を有するギアポンプである。対のギアピニオン45、47の1つは、飲料調製装置の駆動シャフトへ結合するために配置されている。
【0041】
ポンプハウジング41は、ギアポンプの本体と、ポンプのための入口および出口の孔の両方とを備えている。特別の実施態様において、ここに記載されたように、流体流路53における延長部55が、ポンプハウジング41の右手側に見られうる。この延長部55は分流器として機能する。この分流器55は、ポンプ内に引き入れられた製品が、この図の形のサンプルチャンバー49内において、および以下で記載される光学システムの視野を通して、第1の実質的に透明な要素を通過することを保証する。しかし、分流器は、光学システムの動作に本質的ではない光学要素であることが理解されるべきである。
【0042】
頂部キャップ43は、底ハウジング39へ載る。頂部キャップ43は、配量器31を交換可能な供給パック(図示されていないが、従来技術である)へ取り付けるために用いられる。
【0043】
図12は、組み立てられた状態での且つ検出装置に対する位置での
図11の配量器31を示す。配量器31の該代替の実施態様における、製品利用可能性(液体の存在)の終点は、分配された時の液体製品内の空気の存在によって物理的に指示される。検出システムは、ポンプ内に流れ込む流体内の空気の存在を増幅するために、液体と空気との間の屈折率の変化を用いる。この光学的効果の一例が、
図13に図式的に示されている。
【0044】
外部の光源57からの光が、サンプルチャンバー49の一部分を形成するプリズム59の方へ向けられている。ここで、プリズム59は光学的要素として働き、該要素は流体と空気との屈折率の差異を利用するところの任意の形状または形体における1要素でありうる。そのような光学的要素は、この光学的要素上に入射する光の方向を変えるのに利用されうることだけが要件である。光源57からの光は、外部壁61を通過するが、空気がサンプルチャンバー49内に存在するとき(
図13の(A)参照)、内部の内側壁63から反射される。反射された光は、次いでプリズム59を出て、そこでそれは第3検出器、例えば反射センサ65によって検出される。
【0045】
サンプルチャンバー49内の液体の存在(
図13の(B)参照)は、内部の内側壁63での屈折率を変えて、光が反射されるのではなく、該液体内へと進むようにさせる。遠位チャンバー壁67から現れる光が、第1または上側検出器、例えば伝達センサ69によって検出される。
【0046】
コストを下げ且つ製作性を改善するために、概略の
図13Aおよび13Bの固体プリズム59は、
図13Cに示された小さな複数のプリズムファセット71の組によって置き換えられる。記載した実施態様において、プリズムファセット71はサンプルチャンバー49の内側壁63の外部で階段状鋸歯状の構造物51を形成する。別の考えられる実施例において、配量器の全体ハウジングは、サンプルチャンバーとして用いられよう。そしてプリズムファセットはハウジングの側壁内に収容されるであろう。
【0047】
プリズムファセット71は、空気が内側壁63上に存在するとき、反射センサ65の方へ光を切り替えることによって、サンプルチャンバー内の空気の存在を増幅するように動作する。検出を改良する別の方法は、ポンプサイクルの間、様々なセンサの監視を行うことである。通常、そのような内部反射センサ65は、調製サイクルの前または後に空気の存在が試験されるだけであるという点で静的なデバイスとして用いられよう。
【0048】
幾つかの液体、特に液体コーヒーの粘稠なかつ非均一な性質は、そのようなアプローチを問題が多いものにする。ポンプが作動している間、反射および伝達センサ65、69を監視することによって、液体内に取り込まれた気泡を検出することが可能である。配量器31の注意深い設計によって、取り込まれた泡がセンサの視界を通過することを保証することが可能である。別の設計上の考慮は、泡が、プリズムファセット71の各々の内部壁63と接触するよう強制することを保証する。これは、検出を改良し且つ作られた製品の内部表面をクリーンにするように作用する。
【0049】
上述した概略の実施例において、
図13AおよびBを参照して、固体三角形状プリズム59は、システムにおける光学的要素として用いられる。内部壁63の角度は、空気および測定されるべき液体の、異なる屈折率の関数として選択される。角度は、光学的解析によって決定される。サンプルチャンバー49内の空気の理想的な条件の下で、全ての光が、入射光に対して90度で置かれた反射センサ65へ反射される。様々な成形技術での試験が、光学的特性は、表面特性のスランビングによって比較的影響を受けないことを示した。したがって、検出技術はまた、固体プリズムを用いることができよう。
図13(C)は、複数のファセット71を用いる階段状プリズムのデザインを示している。実際、小体積のプラスチックが使用されることが好ましい。固体プリズム59は小さな三角形状ファセット71の組を用いて実装されている。これらファセット71は、
図13(C)に示されたように、階段形状51を形成する。この場合もやはり、内部の面または壁63の角度は、解析を通じて最適化されている。該階段形状のサイズは、光伝達源57の出力角および反射センサ65の入力角の関数である。ファセットの階段71は、典型的には90度である(しかし、望まれれば最適化されうる)。表面仕上げは、表面の散乱/レンズ効果を防ぐために平坦かつ滑らかであるべきである。解析は、どちらかまたは両方の表面上の或る抜き勾配が、その特性に重要なインパクトを持たないことを示した。デザインは、製造上の許容性のお陰で、変化が相当に可能である。
【0050】
本実施態様において、分流器55は、製品がポンプで汲み上げられるときに検出システムの前を通過しなければならないという点で正しい運転を保証するために、任意的に採用される。分流器55は、製品がサンプルチャンバー領域49を通して引っ張られることを保証するために、ポンプの流路53内に追加されている。分流器55は、存在するポンプ入口開口サイズの邪魔をしない。分流器の側面図が
図15に示されている。分留器55は次のような幾つかの利点を提供する:
- それは、反射センサ65の前において、製品の流れ、そして特に気泡を方向付けする;
- 気泡がプリズムファセット71の内側壁63に接触することを保証するために、それは1つの軸内に並べられる;
- それはセンサの視野と干渉しない、なぜなら、それは光が分流器55の透明なプラスチックを通り、伝達センサ69へ直接に導かれることを可能にするからであり、それ故にシステムの信号対雑音比を低下させるからである;及び/又は
- 上のことを達成し、且つ流体をプリズムファセットと接触するようにガイドすることによって、プリズムファセットの内側に対する「洗浄」動作を提供するために、それは形状および位置についてデザインされている。
【0051】
上に述べたように配量器31は、バッグインボックス型消耗品として具体化された交換可能な供給パックの部分を形成する。該パックは、光学的検出システムが置かれているコーヒー装置/調製装置内に配置される。該配量器31は
図16に示され、調製機器のインタフェース部分73と係合されている。それにより該配量器31は、パックインタフェースとして働く。ハンドルおよびその他の機構の設置は、
図16を簡単化するために示されていない。光学的構成要素は、プリズムファセット71を備えるサンプルチャンバー49を収容している空洞74の周辺の調製装置インタフェース部分73に置かれる。右側の
図16(B)を見ると、
図12および14と併せて理解できるように、光源57はプリズムファセット71の右に置かれている。反射センサ65は、プリズムファセット71の直ぐ上方に置かれ(
図16(B)に図示されているように)、一方、伝達センサ69は、プリズムファセット71の左に置かれている。光学的システムの別の機能は、交換可能な供給パックが調製機器内に適切に装填されたことを確認することである。この点に関し、別のパック配置(PIP)センサ75が、
図12に示されたように、プリズムファセット71の左で伝達センサ69の下方に置かれている。
【0052】
したがって、調製機器は、
図12に示したような検出システムを備え且つ以下に記載されるように数多くの利点を有している。検出システムのための伝達光源57は、発光ダイオード(LED)でありうる。製品に対する最大限の貫通を与えるために、赤外線LED(波長〜880nm)が好ましい。しかし、システムはまた、別の波長でも動作し、そして650nmで成功的に試験された。一般に、500nm〜950nmの範囲内、好ましくは650nm〜880nmの範囲内の波長をもつ発光ダイオード(LED)が適している。
【0053】
好ましい波長は、製品のスペクトル吸収特性の関数である。最も一般的に用いられる伝達のみのタイプのシステム(製品を通って輝く)においては、波長は、製品が存在するときに最大の減衰が起きるように調整されるであろう。前に注意したように、側壁上への製品のこびり付きは、このアプローチを問題のあるものにする可能性がある。
【0054】
提案された検出システムについては、波長は、最大の伝達が達成され得るように選択される。このことは、サンプルチャンバー49に入る光が、後にある気泡を目立たなくするであろう、存在する何らかの膜を貫通することを可能にする。赤外線光源の別の利点は、パックの取り換えの間、それが消費者によってたやすくは検知されないことである。
【0055】
伝達LEDの第2の局面は、その出力ビーム角である。広角の光源でサンプルチャンバー49の側壁を照らすことは、光が配量アセンブリ31の透明プラスチック側壁の中へ又は周りを伝播することを生じさせるであろう。この光は、制御不能な仕方で、配量器の様々な部分で側壁を出ることができ、且つかなり制御不能な仕方でセンサへ入る経路を作りうる。結果は、実際には何も存在しないときに、センサが何らかの形の信号を検出することである(信号対雑音比が低下している)。このことに対処するには、LEDの出力角は可能な限り狭く、好ましくは約+/3度(半値光パワーのビーム幅合計が6度)であるべきである。出力角を増加させることは、光の制御不能な散乱のせいで、性能の低下を引き起こしがちである。
【0056】
空気がプリズムファセット71の内側壁63に対して存在するとき、内部の反射が起きて、LED光源57からの光を反射センサ65の方へ90度曲げるであろう。製品の膜が空気と側壁との間に存在する場合に、反射が膜/空気境界で生じるであろう。いくらかの減衰と散乱がこの膜/空気インタフェースで生じるであろうが、システムの性能は依然として、気泡がシステムを通過していることの信頼性の高い指示を与えるのに十分である。内側壁63と分流器55との間の空間は、製品の膜が光学的に薄いことを保証するために気泡が側壁に対して十分な力を与えることを保証するために、重要な意味をもっている。
【0057】
図14は、光学システムの詳細な説明図である。反射センサ65は、LED光源57の波長に合うように選択される。検出角度は、プリズムの内部表面63から来る信号の統合を可能にするように合理的に広くなければならない。しかし、受け入れ角度は、配量器31の他の部分からの迷光を集め得るほどに広くてはいけない。16〜24度の受け入れ角度(半値光パワー+/-8〜+/-12度に対応する)が推薦される。
最適システム性能のために、LED光源57と反射および伝達センサ65、69は同一水平面上に並べられるべきである。反射センサは、LED軸に対して90度に置かれるべきである(
図12)。水平面内のセンサの正確な位置は、最適化されるべきである。
伝達センサ69は、流体製品が存在するとき、サンプルチャンバー49を通過する何らかの光を集める。伝達センサ69のパラメータは、波長および受け入れ角度に関して反射センサ65のそれらと類似である。再び最適性能について云うと、伝達センサ69は、LED光源57と同じ軸上に置かれるべきである。
【0058】
反射および伝達の両方の同時検出は、製品のより詳細な評価を行なうことを可能にする。例えば、比較的透明な製品、例えば薄い液体エスプレッソは、伝達センサ69によって主に検出されるであろう。高い不透明性と散乱特性を有する製品、例えばミルクはまた、反射センサ65上に何らかの信号を示すであろう。特性におけるこれらの変化(動的または静的状態のいずれでも)は、交換可能な供給パック内に容れられた製品を識別することを可能にしうる。するとこれは、複数の交換可能な供給パックを受け取るところの多重パック調製装置において、任意の位置に消費者がパックを置くことを可能にしうる。次に、調製装置は呈示された光学信号から製品のタイプを確定しうる。
【0059】
調製機器内、すなわちそのインタフェース部分73に、配量器31が存在しないと、伝達センサ69は、LED光源57の出力を直接に検出し、一方、反射センサ65は、全く信号を受信しないであろう。このセンサの読みは、最大信号レベルにおける変化(ここで変化はシステムに生じうる汚染を表しうる)を見るために自動較正ソフトウェアによって用いられうる。
【0060】
空の配量器31の存在は、反射センサ65が最大信号レベルを受信し且つ伝達センサ69が最小信号を受信することをもたらすであろう。やはり、自動較正はこの点で実行されうる。この状態はまた、ポンプ起動手順を開始するために用いられる。
【0061】
使用済みパックが調製装置内に置かれる場合には、反射センサおよび伝達センサ65、69の両方またはどちらか片方が、低減された信号レベルを受信するであろう。この場合、ポンプ起動手順は開始される必要がない。
【0062】
動的な計測は、該配量器31と協働する検出システムのもう1つの特徴である。公知の流体製品利用可能性センサシステムは、静的な計測システムを用いている。1の例は、流体タンク内の浮きセンサである。そのようなシステムでは、センサは、浮きスイッチを閉じられた状態に維持するために利用できる十分な流体がある限り、ポンプを運転することを可能にする。本発明に係る交換可能な供給パック内で用いられる流体製品の性質は、単純で静的な検出システムを除外する。配量周期(複数の日でありうる)の間に、製品の厚い膜がサンプルチャンバー49の側壁上に形成されうる。この厚い形成物は、伝達検出器69を曇らせ、その結果、製品利用可能性の誤った指示をもたらす。
プリズム59(即ち、プリズムファセット71)および分流器55を用いて開発された動的システムは、製品内に取り込まれた気泡の検出に主として依存している。センサシステムを通過するこれら気泡は、プリズムファセット71の内側壁63に対して掃引し、これは、反射センサ65の方へ屈折する光の短パルスをもたらす。これらパルスは、ポンプ周期の間に容易に検出される。
【0063】
動的な計測アルゴリズムが、ポンプ周期の間にセンサシステムを試験し、空気を容れているところのポンプ周期の百分率を評価する。受け入れ不可能な量の空気がシステムを通過するときを、調整しうる閾値が決定する。この点で、製品は、もはや利用可能ではない(パックの終わり)として、警告を与えられる。配量器31の更なる特徴は、小刻みな動きおよびPIP(パック配置)センシングのための、第2の実質的に不透明な要素77である(
図17)。該パックが調製装置内に置かれると、調製装置ポンプ駆動部のスプライン駆動シャフト79は、配量器31のポンプ機構のピニオン45と係合しなければならない(
図18)。問題は、駆動部材、例えばギアポンプのピニオン45は、ピニオン45を駆動するであろうところのスプラインシャフト79と係合するように押しつけられねばならないことであると規定されうる。駆動シャフト79とピニオン45の両方が、適度の摩擦量を持っている。スプライン駆動シャフト79のスプライン81がピニオン45上の合わせ形成部83と直線状ではないとき、両方の部分のスプライン81または合わせ形成部83を損傷することなく、両方を並べるための解決策が必要とされる。もし駆動シャフト79が、
図18に示された矢印85、87に従い約+/-40度で前後に振動しているならば、この係合は容易になる。提案された解決策に従うと、ピニオン45が駆動シャフト79に近付けられるときをPIP(パック配置)センサ75は検出し、そしてこの場合に駆動シャフト79が数度ずつ僅かに小刻みに動かされる。これは、PIPセンサ75が第2の実質的に不透明の要素、この図における検出タブ77(
図17)によってピニオン45の存在を検出した後、1秒続く。駆動するおよび駆動される部材79、45の間の係合を簡単化するための選択されたこの解決策は、人の注意を必要とせず効果的である。
図17は、駆動シャフトアプローチのための及び「小刻みに動くこと」を開始するための検出タブ77を示している。該機器のスプライン駆動シャフト79に近づく配量器31の早期の検出を助けるために、検出タブ77はサンプルチャンバー49の底に置かれる。該タブ77は、LED光源57から伝達センサ69への光が、スプライン駆動シャフト79が配量器31のピニオン45と係合する前の下がる間、覆い隠されることを保証するように、寸法付けられ且つ配置される。該タブ77は、接近するパックを検出するためにPIPセンサ75によって用いられる。該パックが調製機器内に置かれるとき、調製装置駆動シャフト79の該駆動スプライン81は、配量器31のポンプピニオン45と係合しなければならない。もし該駆動シャフト79が、数度ずつ前後に回転させられると、この係合はより容易に達成され、配量器31が該関連するスプライン81を係合する。この周期的に振動する回転は、「小刻みの動き」として、上で言及されている。
【0064】
LED光源57および伝達センサ69の別の局面は、該スプラインシャフト79がポンプ機構と係合する前に、それらが配量器のサンプルチャンバー49の底を検出することを可能にするように置かれねばならないことである。この検出は小刻みに動く動作を開始させる。該タブ77は、不透明であり又は不透明であるように処理され、且つ伝達センサ69が、下方へのサイクルにおいて正しい点でハウジングを検出することを保証するために該サンプルチャンバー49の底へ加えられている。
【0065】
スプラインシャフト79と配量器ハウジング39との間の係合が、
図18および19に示されている。該シャフト79は、配量器31がその定位置の上方8.8mm(この実施例においては)の第1距離にあるときに、配量器の底の表面と出会う。該シャフト79上の該スプライン81が、下方へのサイクルの最後の3.9mm(この実施例においては)を示している第2の距離で該ピニオン45と係合するだけである。小刻みに動くことは、第1と第2距離の間で開始する必要がある。係合順序はより詳細に以下で記載される。
【0066】
図18は、配量器31のポンプピニオン45のスプライン係合を示し、一方、それに続くパック配置検出が
図19に示されている。システムの準備完了の最終チェックとして、別のPIP(パック配置)センサ75が伝達センサ69の下方に設置されている。このセンサは、配量器31が完全に装填された定位置に存在するときに起動される。PIPセンサ75は、該パックが配置されていないとき、LED光源57からの十分な光が検出されるように位置付けられている。適切に置かれたとき、サンプルチャンバー49の底のタブ77は、PIPセンサ75を覆い隠し、それによってパックが完全に装着され且つ操作され得るという指示を与える(
図17も参照)。
【0067】
上で述べたように、伝達センサ69およびLED光源57は、同じ軸上にあるべきである。十分な光がPIP(パック配置)センサ(75)に到達するのを可能にするために、且つそれが正しい位置で起動されることを保証するために、伝達センサ(69)を僅かに軸から外すように動かすことが必要でありうる。この場合、製品利用可能性検出(PAD)システムの性能が損なわれないように保証するように大きな注意が払われるべきである。システムが望ましい製品利用可能性検出性能を保持することを保証するために、光線追跡及び引き続くテストが推薦される。
【0068】
小刻みの動きを起動するために且つパックが定位置にあることを指示するために用いられるところの、配量器31を有する包装の低下の順序が、
図17〜19に示されている。定位置上方10mm(この実施例においては)の第3の距離で、伝達センサ69への光は、サンプルチャンバー49上のタブ77によって既に阻止されている。前に述べたように、該シャフト79は、この点でハウジング39といずれ出会う。
【0069】
図19において、配量器31が示され、10mmの第3距離(
図19A)そして5mm(この実施例においては)の第4距離(
図19B)の位置まで下げられる。約5mmによって伝達センサ69は完全に覆い隠されるが、依然、駆動シャフトとギアピニオン45との係合の、3.8mmの第2距離の十分前方である。PIP(パック配置)センサ75は、今やまたこの点で覆い隠され始める。2.5mm(この実施例においては)の第5距離で、PIP(パック配置)センサ75は、完全に覆い隠される。装着ハンドル(図示されていないが従来技術である)は、好都合にバネ装着「中心を超える」操作を有し、そして配量器31をその完全に下げられた定位置内へ駆動するのを助けるであろう。
【0070】
図20に示されたように、代替の供給パック又はカートリッジの第2タイプ113の突出する配量器の第2タイプ119は、対向する側面上に複数の横方向旋回スタッド突出部121、123を有している。該代替の交換可能な供給パックの第2タイプ113は、該システムの操作によって供給されるべき製品を容れるために配設された容器ハウジング115を有している。配量器119の底面上に、駆動ポート125および成分出口ポート127が存在する。成分出口ポート127は、可撓性の弾性環状封止部129を備えている。配量器119は更に、突出するハウジング部分131を含んでいる。上に記載された、該サンプルチャンバー49または標準的な配量器の透明な上側部分11Aと異なり、該突出するハウジング部分131は、実質的に不透明である。該突出するハウジング部分131は、実質的に不透明であり且つ供給されるべき製品で満たされように適応されるところの該配量器119の上側部分を形成する。該配量器119は更に、実質的に不透明であり且つ該突出する部分131に従属するところの下側タブ132を有している。該下側タブ132は、上に記載された該第2の実質的に不透明な要素11Bおよび77に匹敵しうる該配量器119の実質的に不透明な下側部分を形成する。この詳細は、
図22および23を参照することによって一層完全に理解されうる。
【0071】
飲料調製装置又は機器のカートリッジ区画内の装填チャネル133の詳細は、
図21に示されている。この装填チャネル133は、通常は該機器の前面ハッチの裏側に存在しうる(図示されていないが従来技術である)。
図21に示された該装填チャネル133は、2つの供給パック若しくはカートリッジ113、または交換可能な供給パック9と同等な相互に異なるカートリッジを、並んだ関係で受け取るために配設されている。各供給パック若しくはカートリッジ113(または供給パック9)は、吊下がる位置にあるその配量器119(または11、各々31)と共に、挿入されるであろう。そして
図21に見られるように、該装填チャネル133は、
図16を参照して記載されたように該インタフェース部分73に匹敵しうる第1および第2空洞135A、135Bを有している。同様に、第1および第2空洞135A、135Bは、装填チャネル133の左手または右手部分に挿入された供給パック若しくはカートリッジ113の夫々の配量器119を収容するためである。装填チャネル133の各平行な部分は、その直面する第1または第2空洞135A、135Bに関係したレバー137A、137Bを有している。左手レバー137Aは、供給パック若しくはカートリッジ113を受け取る準備のできたロックされていない位置で示され、一方、右手レバー137Bは、ロックされた位置で、しかし挿入されたカートリッジはなく示されている。各空洞135A、135Bは、突出する駆動シャフト139A、139B(駆動シャフト139Bはレバー137Bによって隠されている)およびメス型成分受取り接続部141A、141Bを有している。これら駆動シャフト139A、139Bおよびメス型成分受取り接続部141A、141Bは、各々駆動ポート125および該関連する供給パックまたはカートリッジ113の配量器119の成分出口ポート127と係合するよう配置される。第1および第2空洞135A、135Bの各々は、配量器119の実質的に不透明なハウジング部分131を受け取るために、
図16のインタフェース部分73の空洞74に匹敵しうる窪み部によって拡大されている。センサ143、145は、ハウジング部分131を通して正しいカートリッジ配置および該供給パックまたはカートリッジ113内の製品利用可能性を検出するために、空洞135A、135Bの窪まされた拡大部内に配設されている。参照符号143によって指示された該センサは、上で記載されたセンサ5又は69に匹敵しうる上側伝達センサであり、一方、参照符号145によって指示された該センサは、上で記載されたセンサ65に類似の反射センサである。配量器119の第2の実質的に不透明な要素は、突出するハウジング部分131の底から延在するところの不透明なタブ132であり、そして、交換可能な供給パックの第2タイプ113を置く間、該突出するハウジング部分131が送信器とセンサ143の間の共通軸と位置合わせされる前に、装置インタフェース135A;135Bの送信器の放射が、不透明なタブ132によって最初に暗くされることを保証するために、配置され且つ置かれる。上に説明したように、第2の実質的に不透明な要素132は、PIPセンシングのために用いられる。供給パックの第2タイプ113が飲料調製装置へ接続されるとき、飲料調製装置の該関連する駆動シャフト139A;139Bは、配量器119の駆動ポート125と係合しなければならない。装置インタフェース135A;135B内に適切に挿入されるとき、上側部分131を有する配量器119は、センサ143の第1又は上側検出器に向き、且つ下側部分132は、センサ143の第2又は下側検出器に向く。第2の実質的に不透明な要素132は、このようにして使用中、送信器とセンサ143の第2又は下側検出器の間に配置される。その配量器119を伴って空洞135A又は135Bに挿入される代替のパック又はカートリッジ113の効果は、実質的に不透明なハウジング部分131が、光源3、57からの検出器センサ143および145のどちらかへの伝達を妨げるであろう。これは、代替の供給パック又はカートリッジ113が常時、製品利用可能性を模倣する効果を有している。そのような代替の特徴は、例えば代替のパック又はカートリッジ113が頂部で再充填可能であるとき、ハンディでありえ、一方、飲料準備及び調製機器に接続されたままである。
【0072】
配量器の第1タイプ11;31の第1の実質的に透明な要素、例えば上側部分11Aまたはサンプルチャンバー49、を光吸収物にすることにより、交換可能な供給パックの第1タイプ9を変更することによって、代替の第2タイプの交換可能な供給パック113を得ることも可能である。このことは、例えば関連する透明な部分の暗黒コーティング又は被覆によって、光吸収カバーを備えることによって、または装置インタフェースのセンサを取り除く何らかの手段によってなされうる。
【0073】
ここに記載された実施例において、様々な検出器がセンサとして示されたけれども、そのような検出器は、レンズ、光ガイド、光学的及び/又は電子工学的フィルタ等を含むアセンブリであってもよいことは、当業者にとって理解の範囲内である。また当業者にとって明らかなように、自動化検出は、流体を配量するための特定のギアポンプとは無関係であり、別の配量の形態が本発明の検出システムと組み合されうる。
【0074】
したがって、飲料を供給する自動化処理を支えるために提供される手段が、記載された。より具体的には、飲料調製装置における交換可能な供給パック(9)の存在および内容物の検出は、それによって自動化される。パック位置検出は、光を放射し、そして1の光検出器(7、75)上の放射された光の存在を計測することによって提供され、該システムは、該供給パックの不在または正しい/正しくない配置を決定する。製品利用可能性検出は、該供給パック内の透明要素を通過してきた光の強さを、別の光検出器(5;65、69)によって検出することにより提供され、該システムは、該供給パック内の製品の存在の程度を確認する。
【0075】
本発明の操作および構成は、これまでの記載および添付の図面から容易に分かるであろうと確信している。本発明は、ここに記載された如何なる実施態様にも限定されないこと、および請求項の範囲内で考えられた別の実施態様が可能であることは当業者にとって明らかであろう。また、運動学的な逆転は、本質的に開示され且つ本発明の範囲内にあると考えられる。請求項において、いかなる参照符合も請求項を限定するように解釈されるべきではない。用語「備える」および「含む」は、この記載および請求項において用いられるとき、排他的または網羅的意味にではなく、むしろ一部分として含む意味に解釈されるべきである。したがって、ここで用いられたような「備える」という表現は、いずれかの請求項で列挙された要素または工程に加えて他のそれらの存在を排除しない。さらに、「或る」あるいは「1の」という言葉は、「唯一」に限定されるように解釈されてはならず、むしろ、「少なくとも1つ」を意味するように用いられ、複数を排除しない。具体的にまたは明示的に記載または請求されていない特徴は、その範囲内の本発明の構造に追加的に含まれうる。表現、例えば「〜ための手段」は、「〜のために構成された要素」または「〜するように構成された手段」と読むべきであり、開示された構成物についての均等物を含むように解釈されるべきである。「臨界の」、「重要な」「好ましい」「特に好ましい」等の表現の使用は、本発明を限定する意図ではない。当業者の視野の範囲内の追加、削除および変形は、請求項によって決定された、本発明の精神と範囲から離れないで一般的に成されうる。