(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
請求項1に記載のコンベヤシステムにおいて、前記駆動ローラが前記コンベヤベルトローラに対して垂直に向けられるときに、前記アクチュエータギアが前記駆動ローラを移動させて前記コンベヤベルトローラとの係合を解除することを特徴とする、コンベヤシステム。
請求項1に記載のコンベヤシステムにおいて、前記アクチュエータギアが、前記カートリッジギアの一方の側面のみに沿って前記カートリッジギアに係合するラックギアであることを特徴とする、コンベヤシステム。
請求項1に記載のコンベヤシステムにおいて、前記アクチュエータギアが、前記カートリッジギアの反対側に沿って前記カートリッジギアに係合するラックギアであることを特徴とする、コンベヤシステム。
請求項1に記載のコンベヤシステムにおいて、前記アクチュエータが、前記旋回可能なカートリッジを選択的に横方向にシフトさせて、前記駆動ローラを移動させて前記コンベヤベルトローラと接触させかつ接触解除し、および前記旋回可能なカートリッジを垂直軸の周りで旋回させることを特徴とする、コンベヤシステム。
請求項9に記載のコンベヤシステムにおいて、前記ローラ駆動機構が、前記アクチュエータに連結されかつ前記並進可能なギアを形成するラックギアを有する並進可能なプレートを含むことを特徴とする、コンベヤシステム。
請求項1に記載のコンベヤシステムにおいて、前記ローラ駆動機構が、前記旋回可能なカートリッジを3つの旋回角度、すなわち、前記駆動ローラが前記コンベヤベルトローラに対して斜めである第1の旋回角度、前記第1の旋回角度に等しくかつ反対の第2の旋回角度、および前記駆動ローラが前記コンベヤベルトローラに対して垂直である第3の旋回角度の1つに選択的に旋回させ、前記駆動ローラが、前記旋回可能なカートリッジが前記第1または第2の旋回角度に旋回されるときにコンベヤベルトローラと接触し、および前記旋回可能なカートリッジが前記第3の角度に旋回されるときに前記コンベヤベルトローラと接触しないことを特徴とする、コンベヤシステム。
請求項12に記載のコンベヤシステムにおいて、前記複数の旋回可能なカートリッジがカートリッジギアを有し、前記ローラ駆動機構が、複数のアクチュエータギアであって、それぞれが前記カートリッジの1つと係合して前記カートリッジを旋回させる、複数のアクチュエータギアを含むことを特徴とする、コンベヤシステム。
請求項12に記載のコンベヤシステムにおいて、前記ローラ駆動機構が、固定カム面によって形成された複数のカムと、前記旋回可能なカートリッジのカムフォロワとを含み、前記カムフォロワが、前記アクチュエータが前記旋回可能なカートリッジを旋回させるにつれて前記固定カム面上に乗り、前記駆動ローラを昇降させて前記コンベヤベルトローラと接触させかつ接触解除することを特徴とする、コンベヤシステム。
請求項12に記載のコンベヤシステムにおいて、前記複数の旋回可能なカートリッジがカートリッジギアを有し、前記ローラ駆動機構が固定ラックギアと、前記アクチュエータによって並進される平行に並進可能なラックギアとを含み、前記アクチュエータが前記並進可能なラックギアを並進させるにつれて、前記旋回可能なカートリッジが、前記固定ラックギアに沿って横方向にシフトして、前記駆動ローラを移動させて前記コンベヤベルトローラと接触させかつ接触解除しつつ旋回するように、前記カートリッジギアが前記固定ラックギアと、反対側の前記並進可能なラックギアとによって係合されることを特徴とする、コンベヤシステム。
請求項16に記載のローラ駆動機構において、固定カム面によって形成された複数のカムと、前記旋回可能なカートリッジのカムフォロワとをさらに備え、前記カムフォロワが、前記アクチュエータが前記旋回可能なカートリッジを旋回させるにつれて前記固定カム面上に乗り、前記駆動ローラを昇降させて前記ベルトローラと接触させかつ接触解除することを特徴とする、ローラ駆動機構。
請求項16に記載のローラ駆動機構において、前記複数の旋回可能なカートリッジがカートリッジギアを有し、前記アクチュエータギアが固定ラックギアと、前記アクチュエータによって並進される平行に並進可能なラックギアとを備え、前記アクチュエータが前記並進可能なラックギアを並進させるにつれて、前記旋回可能なカートリッジが、前記固定ラックギアに沿って横方向にシフトして、前記駆動ローラを移動させて前記ベルトローラと接触させかつ接触解除しつつ旋回するように、前記カートリッジギアが前記固定ラックギアと、反対側の前記並進可能なラックギアとによって係合されることを特徴とする、ローラ駆動機構。
【図面の簡単な説明】
【0006】
開示されたシステムおよび方法は、以下の図面を参照して理解することができる。図中の構成要素は必ずしも一定縮尺ではない。
【0007】
【
図1】
図1は、コンベヤシステムの一部の第1の実施形態の上部斜視図である。
【
図2A】
図2Aは、
図1のコンベヤシステムに用いられる駆動ローラモジュールの上部斜視図である。
【
図2B】
図2Bは、
図1のコンベヤシステムに用いられる駆動ローラモジュールの底部斜視図である。
【
図3】
図3は、
図1のコンベヤシステムのさらなる部分の上部斜視図である。
【
図4】
図4は、
図1のコンベヤシステムに用いられる複数の駆動ローラモジュールの底面斜視図である。
【
図5A】
図5Aは、
図3に示したコンベヤシステム部の図面であり、第1の方向への迂回動作を図示している。
【
図5B】
図5Bは、
図3に示したコンベヤシステム部の図面であり、第2の方向への迂回動作を図示している。
【
図6A】
図6Aは、駆動ローラモジュールの上面図であり、第1の角度方向へのモジュールの旋回を図示している。
【
図6B】
図6Bは、駆動ローラモジュールの上面図であり、第2の角度方向へのモジュールの旋回を図示している。
【
図7】
図7は、
図1のコンベヤシステムの一部の端面図であり、角度調整が可能なシステムの駆動ローラによって提供される制動機能を図示している。
【
図8A】
図8Aは、
図1のコンベヤシステムの一部の端部であり、角度調整が可能な駆動ローラとコンベヤベルト駆動ローラとの係合を図示している。
【
図8B】
図8Bは、
図1のコンベヤシステムの一部の端部であり、角度調整が可能な駆動ローラとコンベヤベルト駆動ローラとの係合解除を図示している。
【
図9】
図9は、コンベヤシステムの一部の第2の実施形態の上部斜視図である。
【
図10A】
図10Aは、
図9のコンベヤシステムの上面図であり、迂回角度を調整するシステムの駆動ローラの角度調整を図示している。
【
図10B】
図10Bは、
図9のコンベヤシステムの上面図であり、迂回角度を調整するシステムの駆動ローラの角度調整を図示している。
【
図10C】
図10Cは、
図9のコンベヤシステムの上面図であり、迂回角度を調整するシステムの駆動ローラの角度調整を図示している。
【
図11A】
図11Aは、
図9のコンベヤシステムの駆動ローラの角度を調整するために使用できる機構の実施形態の斜視図である。
【
図11B】
図11Bは、
図9のコンベヤシステムの駆動ローラの角度を調整するために使用できる機構の実施形態の斜視図である。
【
図12】
図12は、
図9のコンベヤシステムにおける駆動ローラの端部を支持するジョイントの実施形態の詳細図である。
【
図13】
図13は、ラックアンドピニオンのローラ駆動機構を有するコンベヤシステムの一部の第3の実施形態の分解した上面斜視図である。
【
図14】
図14は、
図13のコンベヤシステムの駆動ローラカートリッジの上面分解斜視図である。
【
図17】
図17は、ツイストアップ特徴を含む
図13のコンベヤシステムに使用可能な駆動ローラカートリッジの他の形態の斜視図である。
【
図18】
図18は、非作動状態および作動状態のローラカートリッジの正面図である。
【
図19】
図19は、非作動状態および作動状態のローラカートリッジの正面図である。
【
図20】
図20は、非作動状態および作動状態の
図17の駆動ローラカートリッジを使用するコンベヤシステムの前部正面図である。
【
図21】
図21は、非作動状態および作動状態の
図17の駆動ローラカートリッジを使用するコンベヤシステムの前部正面図である。
【
図22】
図22は、
図13におけるようなコンベヤシステムに使用可能な横方向にシフト可能な駆動ローラの他の形態の平面図である。
【
図23】
図23は、非作動状態および作動状態の
図22のシフト可能な駆動ローラを使用する搬送システムの部分の拡大図である。
【
図24】
図24は、非作動状態および作動状態の
図22のシフト可能な駆動ローラを使用する搬送システムの部分の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
上述のように、コンベヤベルトローラを含む既存のコンベヤシステムは、以前のシステムに優る利点を提供するが、それでも制限がある。しかしながら、以下に示すように、このような制限は、コンベヤベルト内に収容されたローラの回転を制御する、自由回転して角度調整が可能なローラを備える駆動機構を使用するコンベヤシステムによって克服することができる。幾つかの実施形態では、コンベヤベルトは複数の縦向きの自由回転ローラを備え、これらのローラは、コンベヤベルトの下に位置決めされる自由回転して角度調整が可能なローラと接触することにより「駆動」される。このようなシステムでは、単に角度調整が可能なローラの作動によって、物体を様々な角度にコンベヤベルトの何れの側面にも迂回させることができる。さらには、角度調整が可能なローラがベルトの移動方向と整列された場合、回転しないようにコンベヤベルトローラを制動することができ、これにより物体のドリフトが低減するかなくなる。さらに、角度調整が可能なローラを制動方位から所望の迂回角度に徐々に回転すると、コンベヤベルトローラを徐々に加速させることができ、従って滑りが低減するかなくなる。
【0009】
同様の符号が幾つかの図を通して対応する部分を示す図を参照すると、
図1は、様々な角度でシステムの何れの側面にも物体を迂回させるように調整できるコンベヤシステム100の一部の実施形態を示している。
図1に示すように、コンベヤシステム100は、コンベヤベルト102と、角度調整が可能な「駆動」ローラモジュール106の領域104とを備える。
図1の実施形態では、コンベヤベルト102は、複数の横向きモジュールコンベヤベルト部110から構成されるコンベヤベルトのフレーム108を備える。各コンベヤベルト部110の内側には複数の細長いコンベヤベルトリンク112があり、このベルトリンクは、ベルトの移動方向114に延在して、隣接するコンベヤベルト部の隣接するコンベヤベルトリンクと接続する。一例として、各コンベヤベルトリンク112は、対向端部のそれぞれに設けられた開口部116を有する金属またはプラスチック部材を備え、この開口部116は、コンベヤベルト部を互いに接続すべく、隣接するコンベヤベルト部110のコンベヤベルトリンクの開口部を通過するロッドまたはシャフト(図示せず)を受容する。
【0010】
コンベヤベルトリンク112の間には、細長い縦向きの自由回転コンベヤベルトローラ118がある。本開示に関して、用語「自由回転」は、ローラが回転軸の周りを中心に何れの角度方向にも自由に回転することを意味する。従って、ローラ118は、適切な力によって駆動された場合に何れの角度方向にも自由に回転する「アイドラ」ローラを備えるということができる。
図1の実施形態では、ローラ118は、それらの回転軸がベルトの移動方向114に対して平行となるように位置決めされる。
図1に示したように、ローラ118は代替的に、コンベヤベルトリンク112に対して各コンベヤベルト部110の幅に沿って設けることができ、これにより、ローラはそれぞれ1対の隣接するコンベヤベルトリンクの間に位置決めされる。このような配置では、様々なコンベヤベルト部110のローラ118をベルトの移動方向114に延在する列120、およびコンベヤベルト102の幅にわたって延在する行121に配置することができる。ローラ118は細長いように記載かつ図示されてきたが、ローラは回転軸の方向に必ずしも細長い必要はないことを理解されたい。
【0011】
コンベヤベルトローラ118は金属および/またはプラスチックで作られており、ローラモジュール106のローラがコンベヤベルトローラと接触した場合に滑りを防ぐゴムまたはプラスチックの高摩擦の外層またはコーティングが設けられる。各ローラ118は、それぞれの端部において、コンベヤベルトのフレーム108および/または様々なコンベヤベルト部110を接続するロッドまたはシャフトに接続することができる。
図7に示すように、ローラ118は、コンベヤベルトのフレーム108(およびベルトリンク112)の上面および下面を越えて延在するような寸法であり、これにより、コンベヤベルト102上に置かれた物体を迂回させることができ、かつ駆動ローラモジュール106によって下側から駆動させることができる。
【0012】
さらに
図1を参照すると、角度調整が可能な駆動ローラモジュール106の領域104は、駆動ローラモジュールの複数の行122と列124とを備える。駆動ローラモジュール106は、列124がコンベヤベルトローラ118の列120と整列し、行122が、コンベヤシステムの動作中に少なくとも断続的に、コンベヤベルトローラの行121と整列するように位置決めされる。
図1に示した第1の実施形態では、駆動ローラモジュール106は(回転軸の次元において)比較的短いキャスタローラ(
図2Aおよび
図2B参照)を備え、これらは、動作中に少なくとも1つの駆動ローラが任意の所与のコンベヤベルトローラ118と整列されるように、互いに十分近くに位置決めされる。実際に、
図1の実施形態では、駆動ローラモジュール106は、コンベヤ動作中に少なくとも2つの駆動ローラが任意の所与のコンベヤベルトローラ118と隣接して位置決めされるように、十分近くに位置決めされる。
【0013】
図2Aおよび
図2Bを見ると、単一の駆動ローラモジュール106の斜視図を示しており、各駆動ローラモジュールは、回転軸に対して何れの角度方向にも自由に回転する自由回転駆動ローラ125を備える。従って、「駆動」ローラと呼ばれているが、駆動ローラ125は、モータまたはその種のある機械的手段によってそれら自体が駆動されるわけではない。一例として、各駆動ローラ125は金属および/またはプラスチックで作られており、コンベヤベルトローラ118のように、ゴムまたはプラスチックの高摩擦の外層またはコーティングを有する。
【0014】
図2Aおよび
図2Bに示したように、駆動ローラ125は、対向する垂直支持部材128を備えるフレーム126内に支持される。支持部材128間に、かつ駆動ローラ125に設けられた中心開口部(図示せず)を通してシャフト130が延在し、このシャフト(すなわち、回転軸)の周りを駆動ローラは回転することができる。支持部材128に加えて、フレーム126は第1および第2の制御アーム131および132を備え、以下に示すように、中心垂直軸134の周りで駆動ローラモジュール106を旋回させて、ベルトの移動方向114(
図1)に対してローラ125の角度を調整するように用いることができる。
図2Aおよび
図2Bに示すように、各制御アーム131、132は開口部133を備え、駆動ローラモジュール106の角方位を調整するために用いられる適切な部材に旋回するように接続可能である。
【0015】
図2Bに最善に示したように、フレーム126はさらに、基部135と、基部を支持する旋回機構137とを含む。
図2Bの実施形態では、旋回機構137は互いに反対方向に回転することができる上部および下部139および141を備え、これにより駆動ローラモジュール106の旋回が可能となる。軸受のような適切な摩擦低減要素をこれらの部分139と141との間に設けて、このような旋回を容易にすることができる。
【0016】
図3は、コンベヤシステム100のさらなる部分を示している。より具体的には、
図3は、駆動ローラ125とコンベヤベルトローラ118との間の相互作用を示している。特に、コンベヤベルトのフレーム108は、コンベヤシステム100の他の構成要素を記載するにあたり、明確にする目的で図には示していない。
【0017】
図3に示すように、駆動ローラ125はコンベヤベルトローラ118と接触するように位置決めされ、これにより、ベルトの移動方向114にコンベヤベルト120が移動すると、駆動ローラとコンベヤベルトローラとの間の摩擦力が原因で両方が回転される。
図3に示した向きでは、駆動ローラ125は矢印136で示された下流方向に回転する。この回転の結果として、コンベヤベルトローラ118は、矢印140で示された方向にシャフト138(すなわち、回転軸)の周りで回転されるかまたは「駆動」される。従って、
図3では、コンベヤベルトローラ118は左回り(上流を見る端部からコンベヤベルト102を見た場合)に回転し、それにより、コンベヤベルトローラによって支持された物体を図の方位の左に迂回させるであろう。
図3にされに示したように、各コンベヤベルトのローラ118は、複数の駆動ローラ125によって上記の方法で駆動される。
【0018】
上述のように、駆動ローラモジュール106、ひいては駆動ローラ125は、中心垂直軸134(
図2Aおよび
図2B)の周りを旋回して、ベルトの移動方向に対して角度を調整することができる。駆動ローラ125は、独立して作動するかまたは群で同期して作動することができる。
図4は、群による作動手法を可能にする機構(コンベヤベルト102は図示せず)を図示している。
図4に示すように、駆動ローラモジュール106の複数の行142および列144は、
図2について記載した一般的構成を有するように設けられる。
図4にさらに示すように、駆動ローラモジュール106の行142はリンク部材146とリンクされ、ローラ125の角方位を制御する。より具体的には、駆動ローラモジュール106の制御アーム132は、リンク部材146に旋回するように接続され、リンク部材はロッドまたはシャフトの形態を取ることができる。一例として、この接続はピン(図示せず)により行われ、これらのピンは、駆動ローラモジュール106の制御アーム132に設けられた開口部133(
図2Aおよび
図2B)を通して、また整列されたリンク部材146の開口部(図示せず)内に延在する。例えば旋回機構137の下部141(
図2Aおよび
図2B)を固定することにより、各駆動ローラモジュール106の位置が中心垂直軸134に対して固定された場合、矢印148で示された方向にリンク部材146を横方向へ移動させることにより、ローラ125は中心垂直軸の周りを旋回し、従って角方位を調整する。
【0019】
リンク部材146は任意の適切な手段によって変位させることができる。複数のリンク部材146が同時に変位され、それによりローラ125の複数の行が同時に旋回される実施形態では、リンク部材を単一の作動部材150と接続することができ、この作動部材150は、コンベヤシステム100の何れかの側面と隣接して位置決めされ、駆動ローラモジュール106の隣接する列144の制御アーム131に旋回するように接続される。このような場合、矢印151で示された方向に作動部材150が縦方向に変位すると、駆動ローラモジュール106の隣接する列144が旋回され、その結果、リンク部材146が横方向に並進し、順に残りの駆動ローラモジュールを旋回させる。
【0020】
図5Aおよび
図5Bは、駆動ローラモジュール106の角度調整の効果を示している。特に、コンベヤシステム100の他の構成要素の記載を明確にするため、
図5Aおよび
図5Bにはコンベヤベルトのフレーム108を示していない。まず
図5Aでは、駆動ローラモジュール106は左回り方向(コンベヤベルト102を上から見た場合)に旋回し、矢印152で示したように、コンベヤベルトローラ118を左回り方向(上流を見る端部からコンベヤベルトを見た場合)に回転させる。コンベヤベルトローラ118がこのように回転すると、物体Oを矢印154の方向に変位させるように、
図5Aの向きにおける左方向の迂回動作を引き起こす。しかしながら、
図5Bでは、駆動ローラモジュール106が右回り方向(コンベヤベルト102を上から見た場合)に旋回し、矢印155で示された右回り方向(上流を見る端部からコンベヤベルト102を見た場合)にコンベヤベルトローラ118を回転させて、右方向に迂回動作を引き起こし、物体Oを矢印156の方向に変位させる。
【0021】
図6Aおよび
図6Bは、駆動ローラモジュール106について可能な迂回角度の変化を示している。
図6Aに示すように、各駆動ローラモジュール106は、コンベヤベルトの移動方向に対してローラ125の回転軸が直交する0°の方位から、αで示されたある負の角度まで潜在的に得ることができる。
図6Bに示すように、駆動ローラモジュール106はまた、0°の方位からβで示された正の角度まで得ることができる。幾つかの実施形態では、αおよびβの両方が0〜90°の任意の角度を含むことができ、従って、角度の変化は180°と同等である。このように幅広い範囲の角度変化が可能であるが、コンベヤベルトの速度、駆動ローラ125およびコンベヤベルトローラ118に用いられる材料の制限は、ローラの滑りを回避することができる範囲の角方位を限定する場合がある。しかしながら、少なくとも100ft/分のコンベヤベルト速度においては、既知の高摩擦の表面を用いて少なくとも約−70°〜+70°の範囲の角度が実現可能である。特に、駆動ローラ125の角度変位は、得られる迂回角度に直接一致する。例えば、駆動ローラ125が
図6Aに示したような0°の方位から右回りに35°を向いている場合、右方向へ35°の迂回角度が得られる。
【0022】
駆動ローラ125が
図7に示した0°の方位に位置決めされ、駆動ローラの回転軸がベルトの移動方向に対して垂直であり、かつ駆動ローラの回転角度の方向がベルトの移動方向と一致する場合、コンベヤベルトローラ118の回転が実質的に妨げられ、従って「制動」される。従って、必要に応じて駆動ローラモジュール106を制御して0°の方位に配置することによって、コンベヤベルト上の物体の望ましくない側方運動を防ぐことができる。駆動ローラ125の角方位が初期位置のような0°の方位から調整されると、コンベヤベルトローラ118は一方向または他方向に徐々に加速することができ、これにより、摩擦プレートまたは傾斜ローラが突然コンベヤベルトローラに係合した場合に起こり得るローラの滑りを減少させるか、または完全に防ぐことにさらに注目されたい。コンベヤベルトローラ125が徐々に加速すると、比較的不安定な物体が倒れることなく迂回させることも可能となる。例えば、迂回されるべき物体が比較的高く、比較的小さい基部を有する場合、0°の方位から駆動ローラの角度をゆっくりと大きくすることによって、物体をコンベヤベルト102の一方の側面または他方の側面に除々に加速することができる。
【0023】
角度調整が可能であることに加えて、駆動ローラモジュール106は、任意に、駆動ローラ125をコンベヤベルトローラ118に係合させるかまたは係合解除するよう垂直に作動することができる。このような機能を
図8Aおよび
図8Bに示されている。特に、
図8Aは、コンベヤベルトローラ118と係合している駆動ローラ125を図示しており、一方、
図8Bはコンベヤベルトローラから係合解除された駆動ローラを図示している。このような選択的な係合および係合解除は、駆動ローラ125を持ち上げてコンベヤベルトローラ118と接触させ、また駆動ローラを下降させてコンベヤベルトローラとの接触を解除する適切な機構(
図8Aまたは
図8Bに図示せず)を設けることができる。
【0024】
上述のことから、コンベヤベルト内に収容されたローラを駆動する角度調整が可能なローラを備えるコンベヤシステムを使用することにより、幾つかの利点を達成できることを理解することができる。例えば、物体を様々な角度でコンベヤシステムの何れの側面にも迂回させることができる。加えて、コンベヤベルトローラを制動して、コンベヤベルトにわたる物体の滑りを制御することができる。さらに、実質的に滑ることなく、コンベヤベルトローラを所望の角速度に加速させることができる。
【0025】
このようなコンベヤシステムについて、他の利点も実現することができることが指摘される。例えば、別個の制御機構(例えば、リンク部材)を設けることにより、コンベヤベルトの移動方向のみでなくコンベヤベルトの幅にも沿って、別個のグループの駆動ローラをコンベヤシステムの異なる区分で操作することができる。このような場合、コンベヤベルト上の物体の位置は、異なる区分の駆動ローラを個々に制御することによって非常に正確に制御できる。実際、画像ベースのシステムのような「高性能」の検出および制御システムを設けた場合、個々の物体を識別し、ベルトに沿っておよび/またはベルトにわたって正確に移動させることができ、例えば、物体が配置されるべき別のコンベヤベルトの上に物体を必要に応じて配列および/または整列することが可能となる。
【0026】
図9を見ると、コンベヤシステム200の一部の第2の実施形態が図示されている。この図に示したように、コンベヤシステム200は、
図1に示したコンベヤシステム100と幾つかの点において類似している。従って、コンベヤシステム200は、一般に、複数の縦向きの自由回転コンベヤベルトローラ204を含むコンベヤベルト202を備える。コンベヤベルト202は、矢印206で示されたベルトの移動方向に移動する。加えて、システム200は、複数の自由回転の角度調整が可能な駆動ローラ208を備える。しかしながら、システム200では、駆動ローラ208はキャスタローラではなく、細長いかまたは「縦方向の」ローラである。
図9に示した実施形態では、駆動ローラ206は、コンベヤベルト202の幅よりも長い。
【0027】
図10A〜
図10Cは、コンベヤベルト202に対する駆動ローラ208の角度調整を図示している。特に、矢印206で示したコンベヤベルトの移動方向を仮定すると、
図10Aは、物体を左に迂回させることにより得られる駆動ローラ208の角度を図示しており、
図10Bは駆動ローラの「制動」方位を図示しており、また
図10Cは物体を右に迂回させることにより得られる駆動ローラの角度を図示している。
【0028】
コンベヤシステム100のように、駆動ローラ208は、様々な調整機構を用いて角度を調整できる。
図11Aおよび
図11Bは、このような機構の1つを図示している(明確にするためコンベヤベルトは図示せず)。これらの図に示したように、駆動ローラ208は矩形フレーム210によって旋回して支持することができ、このフレームは、フレームの隅部に位置する旋回ジョイント214において互いに旋回して接続される複数のフレーム部材212を備える。一例として、各旋回ジョイント214は、互いに交互に配置されかつピンまたはシャフト(図示せず)により共に固定されるフレーム部材212の板ばねによって形成される。このような構成により、フレーム210の向きを、フレーム部材212がフレームの隅部の各々において約90°を形成する
図11Aに示した直角の向きから、
図11Bに示したように、2つの鋭角および2つの鈍角がフレーム隅部に形成される他の向きに変更することができ、これによりフレームは平行四辺形の形状に配置される。
図11Aの直角の向きでは、駆動ローラ208は、
図10Bに示すように、ベルトの方向に対して垂直となるように整列される。従って、
図11Aの直角の向きは制動方位である。しかしながら、
図11Bに示すような他の向きでは、駆動ローラ208は、ベルトの移動方向に対して角度を付けて位置決めされるように向けられ、それにより迂回機能を提供する。
【0029】
各駆動ローラ208は、向きの変更ならびに自由回転を可能にするジョイントによって、両端部で支持される。
図12の詳細図を参照すると、例えば、各駆動ローラ208は、フレーム部材212に装着される支持ブラケット220を通して延在するピン218を受容するように構成された「アイ」コネクタ216を有するシャフト215によって支持することができる。
【0030】
図11Aおよび
図11Bに戻ると、フレーム210は、例えばアクチュエータ222を用いて上述した方法で操作することができる。
図11Aおよび
図11Bに示した実施形態では、アクチュエータ222はピストン本体224を有するピストン部材を備え、ピストンアーム226は、このピストン本体224から例えば油圧または空気圧の影響を受けて延長することができる。ピストン本体224およびピストンアーム226の両方が、装着ブラケット228により隣接するフレーム部材212に旋回して接続される。このような配置では、ピストンアーム226がピストン本体224内に後退すると、第1の角度方向に駆動ローラ208が角度調整され、一方、ピストンアームがピストン本体から伸長すると、第2の反対の角度方向に駆動ローラが角度調整される。このような操作は、
図11Aおよび
図11Bから明らかである。特に、
図11Aはピストン本体224からのピストンアーム226の第1の伸長範囲および駆動ローラ208の第1の向きを図示しており、一方、
図11Bは、ピストン本体からのピストンアームの第2の(より大きい)伸長範囲および駆動ローラの第2の向きを図示している。ピストンアーム226を適切に伸長しまた後退させることにより、駆動ローラ208の向きを正確に制御することができ、
図10A〜
図10Cに示すように、様々な迂回角度でコンベヤベルト202の何れかの側面に物体を迂回させることができる。
【0031】
異なるローラ駆動機構を有する迂回コンベヤシステム300の他の形態の一部の分解図を
図13に示す。コンベヤベルト302は、ベルトの移動方向306に縦方向に整列された軸(図示せず)に装着された複数の円筒形ローラ304を有する。このベルトは、1つまたは複数のベルトモジュールの一連の行307から構成され、それらの1行のみが
図13に示されており、左右および端と端がヒンジジョイントにおいてコンベヤ搬送路309の一部に沿ってベルトの移動方向に前進する無端ベルトループ内に接続される。ベルトローラは、搬送路の一部に沿って駆動ローラのアレイ308の頂部に支持される。駆動ローラのアレイの上流および下流の狭いレール310は、搬送路の残りに沿ってベルトを支持する。UHMWのウェアストリップ312が頂部に設けられた狭いレールは、隣接するローラ間のベルトの下側を支持する。
【0032】
レールは搬送路パン314上に装着され、搬送路パン314それ自体はコンベヤフレーム(図示せず)に装着される。パンは、縦方向列318および横方向行319に配置された複数の円形の開口部316に穿孔される。開口部列は、ベルトローラの横方向の位置に横方向に整列される。各開口部は、自由回転可能な駆動ローラ308を支持するカートリッジ320を回転可能に受容し、ベルトがベルトの移動方向に前進するにつれて、対応する列のベルトローラに係合する。ベルトローラと駆動ローラとの間の転がり接触により、互いの上で両方が回転し、軸が互いに斜めである限り回転させられる。
【0033】
図14に示したように、駆動ローラのカートリッジ320は、駆動ローラ308の孔327に受容された軸326の端部を支持する直径方向に対向する孔324、325を有する保持リング322を備える。孔324の1つは、カートリッジおよび駆動ローラに挿入することができる軸を通る貫通孔であることができ、他の孔325は軸用の端部ストップを形成する盲端を有することができる。このように、駆動ローラは、固定軸に沿ってカートリッジに保持され、ローラの凸部は保持リングの上部を越えて突出する。駆動ローラを取り囲む保持リングから下方に、リングから内側に窪んだ円筒形の外周を有する上部ジャーナルステム328が延在し、ジャーナルステムはリングの周縁とジャーナルステムとの間に肩部330を形成する。保持リングから遠位の下部ジャーナルステム332は、上部ジャーナルステムよりも小さい直径を有する。下部ジャーナルステムの周縁は、上部ジャーナルステムの周縁の内側に窪んでいる。カートリッジギア334は、上部ステムと下部ステムとの間に配置される。カートリッジギアは、外周歯336を有する平歯車であることが好ましく、外周歯の先端は上部ジャーナルステムの周縁を越えて延在しない。
【0034】
カートリッジ320は、
図13に示したように、搬送路パンの開口部316に受容される。開口部の壁部は軸受表面338を形成し、これと接触して上部ジャーナルステムが回転することができる。保持リングの直径は開口部の直径よりも大きいため、リングの肩部330は、ステムの直径がより小さくかつギア部が下側に浮いた状態で搬送路パンの頂部に静止する。
【0035】
ギアプレート340は、搬送路パンの下に可動に位置決めされる。ラックギア342の形態の駆動ギアがギアプレート上に配置される。各ラックギアは、カートリッジギアの1つの歯に係合するように位置決めされ、ギアプレートが並進されると同時にカートリッジを回転させることができるラックアンドピニオンのシステムを形成する。ギアプレートは、ベルトの移動方向に細長い開口部344を有する。細長い開口部は、ラックギアを形成する歯346の直線アレイによって片側で境界付けられる。各細長い開口部は、搬送路パンの開口部316のうちの1つの下側に位置決めされる。下部ジャーナルステムはギアプレートの細長い開口部を通して延在し、ギアプレートは2つの他のプレート、すなわち搬送路パン314(上部プレート)と底部プレート348との間に挟まれる。底部プレートは、コンベヤフレーム350の一部に動かないように固定され、搬送路パンの開口部と垂直に整列されるが、その開口部よりも小さい直径を有する複数の開口部352を有する。開口部352は、カートリッジの下部ジャーナルステム332を回転可能に受容するように寸法決めされる。これは、上部および下部の支持プレートを整列させてローラ駆動機構の組立を容易にするのに役立ち、かつ回転可能なカートリッジを固定垂直軸上において回転して限定する。
【0036】
底部プレート348の上面および上部プレート314の底面の対面スペーサパッド354は、可動のギアプレート340を収容する2つのプレート間の適切な間隔を維持するのに適している。ギアプレートの細長い開口部344’の幾つかは、中間スロット356によって接合される。スロット部のローラ358は、上部プレートの底面から下方に延在するピン360に回転するように装着される。ピンの遠位端は、底部プレートのソケット362に受容される。ローラ358は、ギアプレートが上部プレートおよび底部プレートに対して並進されるにつれて、スロットの側面に当接する。
【0037】
ギアプレートは、
図15に示したように、空気シリンダのような直線アクチュエータ364によって並進される。アクチュエータの一方の端部は、クレビスおよびタイロッド368によって上部プレートの底部または搬送路パン314から吊り下げられた装着ブラケット366に取り付けられる。アクチュエータの他方の端部からの伸長ロッド370の伸長は選択可能である。伸長ロッドの遠位端は、クレビスおよびタイロッド372によってギアプレート340の底部から吊り下げられた回動ブラケット374に連結される。この伸長ロッドはギアプレートを並進させ、ロッドの伸長によりギアプレートの位置および駆動ローラの向きが決定される。装着ブラケット366の下のシム376は、搬送路の底部とギアプレートの上部との間のオフセットを考慮するために用いられる。
【0038】
コンベヤシステムを迂回させる操作を
図16Aおよび
図16Bに示す。
図16Aでは、ギアプレート340が一方の末端位置に並進されているのが示され、この位置では、駆動ローラのカートリッジ320は細長いスロット344の一番右に位置決めされる。この位置まで回転したカートリッジにより、駆動ローラ308の回転軸378は、ベルトの移動方向306から測定して左回りの鋭角γを形成する。コンベヤベルト302がベルトの移動方向に前進するにつれて、この向きの駆動ローラは矢印380の方向に回転し、また係合したベルトローラは矢印382の方向に回転して、
図16Aの上部に向かって被搬送物体を方向付ける。カートリッジが
図16Bにおける細長いスロットの一番左に位置決めされる状態で、ギアプレートがその範囲にわたって反対の末端に並進された場合、駆動ローラの回転軸378はベルトの移動方向から測定して右回りの鋭角γ’を形成する。この向きでは、駆動ローラは矢印381の方向に回転し、ベルトローラは矢印383の方向に回転して、
図16Aの迂回方向とは反対の
図16Bの底部に向かって被搬送物体を押し出す。ギアプレートはまた、ベルトローラを有効に制動するために、駆動ローラの回転軸がベルトローラの回転軸に対して垂直であるように並進させることができる。
【0039】
駆動ローラカートリッジの他の形態が
図17〜19に示されている。カートリッジ400は、
図13のような搬送路パン314に固定された非旋回基部402を有する。基部402の中空管状部404は、より大きな直径のリング部406から搬送路パン314の装着開口部316を通して下方に延在する。駆動ローラ308は、保持リング410に回転可能に装着される。下部カートリッジギア334およびステム332は、保持リング410からリング部406と基部402の管状部404とを通して下方に延在する。ステムは、
図13のように底部プレート348の開口部352に旋回可能に位置決めされる。カートリッジギア334は、ギアプレート340のアクチュエータギア342の1つと係合する。基部のリング部402の上面の上方に面するカム面416は、駆動ローラの保持リング410の底面の下方に面するカム面418と協働する。
図17〜19に示されるように、両方のカム面は、ランプ部419によりローブ状にされて、ローラの保持リング410がその垂直軸420の周りで旋回されるにつれて、保持リング410を昇降させるカムを形成する。
図18は、保持リングのカム面418の下方に面するローブ422が、基部のカム面416によって形成された谷部424に着座する下降位置の保持リング410を示している。
図19は、ローブ422が基部402のローブ426の頂部に着座する上昇位置の保持リングを示している。両方のカム面のローブおよび谷部は、カートリッジを上昇および下降位置に安定化させるかまたはロックするために平坦にされる。
【0040】
図20および
図21に示したように、ローラ駆動機構のギアプレート340は、コンベヤフレームに装着された二重シリンダのようなリニアアクチュエータ428によって並進される。ラックギアプレート340のアクチュエータギアは、カートリッジ400のピニオンギア334に係合して、カートリッジを垂直旋回軸420の周りで旋回させる。保持リング410が固定基部402の内部で旋回するにつれて、カムフォロワとして動作する保持リングのカム面416は、谷部424からローブ426のランプ部419まで、またローブから谷部に、基部の面するカム面418に乗る。保持リングの1つまたは複数のローブは、駆動ローラ308の回転軸430に対して配置され、この結果、ローラの高さは旋回角度(
図6aのようなα)、すなわち駆動ローラの回転方向とベルトの移動方向との間の角度の関数である。基部のカム面におけるローブおよび谷部の数およびそれらの間隔は、駆動ローラの数および安定した旋回角度の範囲を決定する。上昇位置(
図19に示したようなローブからローブの接触)では、旋回角度は、ベルトの移動方向(
図18〜21のページから)に対して斜めの鋭角である。隆起した駆動ローラ308は、前進するコンベヤベルト434のベルトローラ436に係合して、ベルトの一方の側面に向かってベルトローラを駆動し、
図21Aに示したような側面に向かって被搬送物品を迂回させる。ベルトローラは、反対方向に回転するように作動して、カートリッジを旋回させることによってベルトの他方の側面に向かって物品を迂回させることができ、この結果、駆動ローラリングのカムローブ422は、基部のカム面416の他方のローブの頂部にある。駆動ローラが下降されると(
図18に示したようなローブから谷部への接触)、旋回角度は0°である。この非作動状態では、ベルトローラは、
図20Aに示したように、垂直の隙間439にわたって駆動ローラとは接触しない。従って、駆動ローラのカートリッジは、ギアによって上下に捻られ、コンベヤベルトローラと接触しまたは接触解除することができる。ベルト438は、ベルトの側縁において支持レール440によって支持される。ローラが作動されるとき、ベルト438は、駆動ローラ308および支持レール440によって支持される。非作動状態ではベルトローラと駆動ローラとの間に接触がないため、ノイズおよびローラ摩耗が低減される。
【0041】
図22〜24に示したように、ローラは、ローラ駆動機構を有するベルトローラ436に対して横方向に駆動ローラをシフトさせることによって選択的に作動することができる。ローラカートリッジ320は、
図13に示したローラカートリッジと同じであることができる。しかし、下部ステムは、円形開口部の旋回運動のみに限定されない。その代わりに、ローラカートリッジ320は、旋回枢着するときに横方向にシフトすることが可能にされる。ローラの横方向の列442は、固定ギアプレート446の細長い横方向スロット444内に限定される。スロット444の一方の側面は、ラックギア448の歯によって境界付けられる。固定ギアプレート446の真下に、アクチュエータ(図示せず)に接続された横方向にシフト可能なギアプレートがある。シフト可能なギアプレートは、固定ギアプレート446のラックギアに対して平行にかつそれから垂直にオフセットして、シフト可能なギアプレートの上に形成されたラックギア452を有する。固定プレートのラックギア452は、シフト可能なプレートのラックギア448からカートリッジの反対側のカートリッジギア334に係合する。このように、アクチュエータが矢印449で示したように摺動可能なプレートを横方向にシフトさせるにつれて、カートリッジ320は、固定プレート446のスロット444に沿って同時に旋回かつ並進する。ベルトローラ436は、ベルトの移動方向に縦方向に延在するレーンに配置されるため、駆動ローラ308の横方向の並進は、駆動ローラがベルトの移動方向に対して斜角で旋回され、かつシフトされてベルトローラと接触する作動位置(
図24)から、駆動ローラの軸がベルトの移動方向に対してまたベルトローラ436の軸に対して垂直の角度で旋回され、かつベルトローラの縦方向のレーンの間にまたそれらと接触しないスペース448内にシフトされる非作動位置(
図23)に駆動ローラを移動させる。反対の迂回方向にベルトローラ436を回転させるために、駆動ローラ308は、横方向にシフトされてスペースにわたってベルトローラの隣接レーンと接触する。この第2の作動位置で、カートリッジ320は、第1の作動位置の斜角から反対の斜角に旋回される。何れかの作動位置で、ベルトの一方の側面または他方の側面におけるベルトローラ436の最外側の縦向のレーンベルトは、駆動ローラと接触せずかつ自由に回転可能である。この理由は、コンベヤベルトが、駆動ローラ308の列450よりも1つ多いローラ436のレーンを有するからである。
【0042】
特定の実施形態について、例示目的で前述の詳細な説明および図面で詳細に開示してきたが、本開示の範囲から逸脱することなく、本発明の変更形態および修正形態をなし得ることが当業者によって理解されるであろう。