(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記基材の表面が平面ではないとき、得られた膜厚を、前記基材の表面の形状に合わせて補正するステップを備えることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の膜厚測定方法。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
なお、以下の詳細な説明では、本発明の実施形態の完全な理解を提供するように多くの特定の具体的な構成について記載されている。しかしながら、このような特定の具体的な構成に限定されることなく他の実施態様が実施できることは明らかである。また、以下の実施形態は、特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0013】
本発明の一実施形態に係る膜厚測定方法は、表面で光が拡散しない屈折率n
mの基材の上に存在する、屈折率n、膜厚d、の光透過性膜に、屈折率n
0の入射媒質からθ
0の角度で光が入射したときの反射率Rf(fはs:s偏光成分、又はp:p偏光成分)を求め、光源として用いた波長範囲を絞った照明の分光強度と実測値又はメーカによるカタログスペックによる受光素子の分光感度とから、膜厚と反射率との関係を算出し、実測した反射率から膜厚を求めるものである。
【0014】
まず、薄膜の干渉について説明する。
図1に薄膜の干渉の模式図を示す。
図1に示すように、基材1上に形成された薄膜(光透過性膜)2に対して角度θ
0で光が入射すると、入射媒質、薄膜2及び基材1それぞれの、光の偏光成分s波及びp波に対する屈折率は次式(1)〜(6)と表すことができる。なお、入射媒質の偏光成分s波に対する屈折率をη
0S、偏光成分p波に対する屈折率をη
0P、薄膜2の偏光成分s波に対する屈折率をη
S、偏光成分p波に対する屈折率をη
P、基材1の偏光成分s波に対する屈折率をη
mS、偏光成分p波に対する屈折率をη
mPとする。また、薄膜2の光の屈折角をθ、基材1の光の出射角をθ
mとする。
η
0S=n
0×cosθ
0 ……(1)
η
0P=n
0/cosθ
0 ……(2)
η
S=n×cosθ ……(3)
η
P=n/cosθ ……(4)
η
mS=n
m×cosθ
m ……(5)
η
mP=n
m/cosθ
m ……(6)
【0015】
また、各屈折率と入射角との間は次式(7)で示すスネルの法則が成り立つことから、式(8)及び(9)を導くことができる。
n
0×sinθ
0=n×sinθ=n
m×sinθ
m ……(7)
cosθ=(1−sin
2θ)
1/2={1−(n
0/n
m)
2×sin
2θ}
1/2
……(8)
cosθ
m=(1−sin
2θ
m)
1/2={1−(n
0/n
m)
2×sin
2θ
m}
1/
2
……(9)
【0016】
また、薄膜2の光学膜厚は、n×d×cosθで表すことができるため、光が薄膜2を1
回通過したときには、次式(10)で表す位相変化δが生じる。
δ=(2π/λ)×n×d×cosθ ……(10)
光の偏光成分s波及びp波の各界面におけるフレネル反射係数は、次式(11)〜(14)で表すことができる。なお、薄膜2の表面でのs波の偏光成分のフレネル反射係数をρ
0S、薄膜2と基材1との界面でのs波の偏光成分のフレネル反射係数をρ
1S、薄膜2の表面でのp波の偏光成分のフレネル反射係数をρ
0P、薄膜2と基材1との界面でのp波の偏光成分のフレネル反射係数をρ
1Pとする。
ρ
0S=(η
0S−η
S)/(η
0S+η
S) ……(11)
ρ
1S=(η
S−η
mS)/(η
S+η
mS) ……(12)
ρ
0P=(η
0P−η
P)/(η
0P+η
P) ……(13)
ρ
1P=(η
P−η
mP)/(η
P+η
mP) ……(14)
【0017】
多重反射を考慮した全体のフレネル反射係数ρf(fはs又はp)は次式(15)となり、反射率Rf(fはs又はp)は式(16)となる。
ρ
f=(ρ
0f+ρ
1fe
−i2δ)/(1−ρ
0f×ρ
1fe
−i2δ) ……(15)
R
f
=(ρ
0f2+ρ
1f2+2ρ
0fρ
1fcos2δ)/{1+(ρ
0fρ
1f)
2+2ρ
0fρ
1fcos2δ}
……(16)
【0018】
式(16)から求めた分光スペクトルを
図2に示す。
図2において横軸は波長、縦軸は反射率である。また、特性d1は薄膜2の膜厚が100nm、特性d2は薄膜2の膜厚が250nm、特性d3は薄膜2の膜厚が500nmである場合の特性を示す。
図2に示す分光スペクトルと、
図3に示す、薄膜2に入射される光の光源の分光強度I(λ)と、
図4に示す、薄膜2の反射光を撮影する受光素子の分光感度S(λ)とから、
図5に示す、薄膜2の膜厚と反射率との関係を求めることができる。
【0019】
なお、
図3において、横軸は波長、縦軸は光源の分光強度Iである。
図4において、横軸は波長、縦軸は受光素子の分光感度Sである。
図5において、横軸は膜厚、縦軸は反射率である。薄膜2の屈折率nは1.33、薄膜2への光の入射角θ
0は8°とした。また、特性λ1は、薄膜2への入射光の波長が450nmである場合、特性λ2は、波長が530nmである場合、特性λ3は、波長が650nmである場合の反射率を示す。
【0020】
ここで、薄膜2が例えば水等、蒸発する物質で形成されている場合、時間の経過と共に膜厚は薄くなる。つまり、蒸発し終えるまでの過程の薄膜2の反射率を計測すると、
図6に示すように、膜厚の変動に伴って反射率は増減することになる。そして、薄膜2が蒸発し終えたとき、つまり薄膜2の膜厚が零であるとき反射率は最大となる。
図6において、横軸は経過時間、縦軸は反射率である。時間の経過と共に蒸発により膜厚が単調に減少し、膜厚の変動に伴って反射率が振動している。そして、時点t1で膜厚が零になったとき反射率は山側のピークとなり、これ以後反射率はこのときのピーク値を維持する。
反射率がピーク値を維持する状態となった時点はすなわち薄膜2の膜厚が零となった時点である。
【0021】
薄膜2の膜厚と反射率とは、理論上、
図5に示すように、膜厚が零から増加するにつれて反射率は減少し、その後増減を繰り返す特性を有している。一方、
図6は、薄膜2が蒸発し終えるまでの反射率の変化の実測値である。
図6において、膜厚が零となる時点t1から時点t0に遡るということは、膜厚が零から増加することと同等であり、反射率は、膜厚が零の時点t1から遡る(膜厚が零から増加する)に伴い
図5と同等の特性で変化することになる。つまり、時点t0のときの薄膜2の膜厚をdXとし、反射率をrXとすると、
図6において、時点t1から時点t0まで遡ったときの反射率の変化を表す信号波形は、
図5において、膜厚が零の時点から膜厚がdXとなるまでの反射率の変化を表す信号波形と同等の波形形状となる。すなわち、
図6に示す反射率の信号波形上における時点t0の位置と、
図5に示す反射率の信号波形上における膜厚dXの位置とは、略一致することになる。したがって、
図5に示す反射率の信号波形において、
図6に示す反射率の信号波形上における時点t0の位置と一致する地点の膜厚が、
図6に示す反射率の信号波形上における時点t0の膜厚dXであるとみなすことができる。なお、
図5に示す反射率の信号波形において、反射率の演算周期等により、
図6に示す反射率の信号波形の時点t0の位置と一致する地点の膜厚を得ることができない場合には、例えば、反射率の信号波形を補完し、アナログ信号からなる反射率の信号波形を得て、この信号波形から時点t0の位置と一致する地点の膜厚を取得するようにしてもよい。または、デジタル信号からなる反射率の信号波形において、時点t0の位置に最も近い地点の膜厚を取得するようにしてもよい。
【0022】
図6において、時点t1、つまり膜厚が零の時点を基点として考えると、時点t0は、時点t1から、反射率の谷及び山の順にピークを遡って五番目のピークと六番目のピークとの間(時間範囲)にある。これを
図5において膜厚が零の地点を基準として照らし合わせると、
図6で特定した時間範囲は、膜厚が零の地点から、反射率の谷及び山の順にピークを進み、五番目のピークと六番目のピークとの間の範囲(
図5中の膜厚範囲E1)に対応する。
図5の膜厚範囲E1において、反射率がrX(例えば、0.030程度)である地点の膜厚は490nm程度となるため、この膜厚が、
図6の時点t0のときの膜厚dXとなる。つまり、時点t0における薄膜2の膜厚dXを、この薄膜2の膜厚が零となるまでの反射率の変化状況から、推定することができたことになる。
【0023】
図7は、以上の方法により
図6に示す反射率の変動にしたがって膜厚を演算した場合の、膜厚変動を示したものである。
図6において、横軸は経過時間、縦軸は膜厚である。薄膜2の膜厚は、薄膜2の蒸発に伴って減少し、時点t1で薄膜2が蒸発し終えたときに零になることが確認された。
図8は、本発明の一実施形態に係る膜厚測定方法を用いて膜厚測定を行う膜厚測定装置の一例を示す概略構成図である。
【0024】
膜厚測定装置10は、測定対象の薄膜2が形成された基材としてのガラス11面に単色光を面照射するLEDディスプレイ等の光源12と、モノクロエリアカメラ等の二次元エリアセンサである撮像装置13と、制御装置14と、を備える。光源12及び撮像装置13は、測定中、これらの相対位置がずれないように配置される。また、光源12による反射光を除く光が撮像装置13に入射されないように、遮光するための例えば遮光カーテン15を備える。
【0025】
なお、薄膜2は、水膜等、光透過性及び揮発性を有する膜であればよい。
また、基材としてガラス11を適用する場合に限るものではない。表面で光が拡散するすりガラス等ではなく、表面で光が拡散しない、ガラスや鏡、樹脂等といった鏡面反射する面を有する部材であればよい。
光源12は、薄膜2の測定領域の大きさに応じて、撮像装置13から見て測定領域の正反射領域を全て視野内に含むことができるようになっている。
【0026】
光源12の波長は、
図6に示す反射光強度信号として、十分な反射率の増減特性を得ることの可能な波長に設定すればよい。光源12の波長が比較的長いと、十分な増減特性を取得しにくく、波長が短いほど分解能が向上し良好な増減特性を取得することができる。
光源12としては、例えば、紫色や青色のLED光源やレーザ光源を適用することができる。例えば、薄膜2の膜厚が100nm程度よりも薄くなったときの反射率の変化が大きい500nm程度よりも短い波長に最大強度があり、照射波長領域の狭い可視光線の照明を利用することによって、薄膜2の膜厚が100nm程度よりも薄い場合の膜厚の測定精度を向上させることができる。
【0027】
撮像装置13は、ガラス11面に対して光源12の正反射方向に設置する。
制御装置14は、入力装置14a、表示装置14b、記憶装置14cを備える。制御装置14は、光源12及び撮像装置13の作動制御を行うと共に、光源12で薄膜2を照射することにより生じる反射光を撮像装置13で撮影した撮像画像を入力して記憶装置14cに記憶し、記憶装置14cに記憶した撮像画像に基づき薄膜2の膜厚を推定する。また、記憶装置14cには、
図5に示す膜厚と反射率との対応を表す推測信号が記憶されている。この推測信号は、測定対象の薄膜2のモデルについて求めた
図2に示す分光スペクトルと、
図3に示す光源12の分光強度特性と、
図4に示す撮像装置13の受光素子の分光感度特性と、をもとに予め推測する(推測信号取得部)。
【0028】
次に、本発明の動作を、
図9に示す制御装置14の処理手順の一例を示すフローチャートを用いて説明する。
オペレータは、まず、制御装置14において入力装置14aを操作すること等により、膜厚の測定開始を指示する。
制御装置14では、膜厚の測定開始が指示されると、光源12及び撮像装置13を駆動制御し(ステップS1)、光源12により薄膜2の測定対象領域に単色光を面照射すると共に、撮像装置13により測定対象領域の正反射領域全体を例えば定周期で撮影する。
【0029】
制御装置14は、撮像装置13で撮影した撮像データを順次読み込み、記憶装置14cに格納する処理を開始する(ステップS2)。
オペレータは、撮像装置13による撮像が開始され、撮像データの読み込みが開始された後、ガラス11面上に測定対象の薄膜2を作成する。
そして、例えば薄膜2が蒸発し終えた時点で、オペレータが膜厚の測定終了を指示すると、制御装置14では、光源12及び撮像装置13の駆動を停止する(ステップS3)。
【0030】
これにより、記憶装置14cには、薄膜2が形成されていない状態のガラス11面の画像から、薄膜2が形成された後、薄膜2が蒸発し、薄膜2が蒸発し終えて薄膜2が存在しない状態のガラス11面の画像までが、撮像データとして格納される。
制御装置14では、記憶装置14cに格納した撮像データについて、画素毎に、
図6に示すような撮影開始からの経過時間に対する反射率の変化を表す反射光強度信号を検出し、撮影開始時点t0における反射率rXと、膜厚が零となった時点、つまり
図6において反射率が変化しなくなった時点t1を基準とする、信号波形上における時点t0の存在位置、つまり時間範囲を特定する(ステップS4、時間範囲特定部)。具体的には時点t1を基準として、時点t0までの間に存在する、信号波形上の谷及び山のピーク数を求め、時点t1を基点として、求めたピーク数番目に相当するピークと、この次のピークとの間を、時間範囲として特定する。
【0031】
続いて、記憶装置14cに格納している
図5に示す膜厚と反射率との対応を表す特性線と、ステップS4で特定した時点t0の時間範囲とを対応付け、
図5に示す特性線の信号波形上における時点t0が存在すると予測される膜厚範囲E1を特定する(ステップS5、膜厚範囲特定部)。
続いて、膜厚範囲E1の中から、反射率rXに対応する膜厚を検出し、これを時点t0における膜厚dXとして特定する(ステップS6、膜厚設定部)。
【0032】
そして、各画素の膜厚を表示装置14bに表示する(ステップS7)。例えば、膜厚に応じて表示色を変えること等により、薄膜2の測定領域の膜厚を表示し処理を終了する。
このように、薄膜2が蒸発し終えるまでの薄膜2の反射率の変化状況を検出し、この変化状況と、予め検出した膜厚−反射率特性とに基づき、膜厚を検出するようにしたため、簡易な構成で容易に膜厚を検出することができる。
【0033】
また、反射率がわかれば膜厚を得ることができるため、例えば、反射率を高周期で検出することによって膜厚の変化を高周期で取得することができる。
また、薄膜2の膜厚の測定対象領域全体を撮影することにより、測定対象領域全体の膜厚を同時に得ることができるため、測定対象領域全体について面単位で、同一時点における膜厚を検出することができる。
【0034】
また、反射率を検出することができれば膜厚を得ることができるため、例えば100nm以下など、比較的膜厚が小さい場合であっても、精度よく膜厚を検出することができる。そのため、従来の分光干渉法を用いた膜厚の検出方法では、得ることが難しかった50nmよりも薄い膜厚についても検出することができる。そのため、ワイパで形成される水膜等といった、膜厚が薄く短時間で蒸発するような膜の測定に好適である。
また、上記実施形態では、面照射可能な光源12としてLEDディスプレイを用いた場合について説明したが、これに限るものではなく、単一波長のLED面照射装置又はスクリーン全面にLED照明を照射することにより、面照射を行うようにしてもよい。
【0035】
また、上記実施形態においては、薄膜2の測定領域の膜厚を面単位で検出する場合について説明したが、これに限るものではなく薄膜2上の一画素の膜厚を検出することも可能である。
また、上記実施形態においては、測定対象の薄膜2の反射率の変化状況の収集処理と、膜厚の演算処理とを同一の制御装置14において実行する場合について説明したがこれに限るものではなく、記憶装置14cに格納された測定対象の薄膜2の反射率の変化状況を表すデータをもとに、他の処理装置において膜厚演算を行うようにしてもよい。
【0036】
また、上記実施形態においては、基材1が平面である場合について説明したが、これに限るものではなく、基材1が曲面であっても適用することができ、この場合には、撮像装置13から見た基材1の表面の測定領域全体において正反射方向全体に光源または照明を照射するスクリーンを設ければよい。
また、基材1が平面でない場合には、基材1が平面であると仮定して算出した膜厚値に、補正演算を施すことにより、膜厚の真値を検出するようにしてもよい。この補正演算は、例えば以下のように行えばよい。
【0037】
この補正演算は、前記(10)式を基にして行う。基材1が平面でない場合の、基材1の平面からの傾きをΔθとする。また、補正演算を施すことにより得られる膜厚の真値をd′とする。基材1が平面である場合の位相変化δと、基材1が曲面である場合の位相変化δとは同一となるため、前記(10)式から次式(17)を導くことができる。
δ=(2π/λ)×n×d′×cos(θ+Δθ)
=(2π/λ)×n×d×cosθ ……(17)
式(17)を変形すると、次式(18)と表すことができる。
d′=d×cosθ/cos(θ+Δθ) ……(18)
つまり、(18)式から、測定点の傾きΔθを用いることにより膜厚dを補正することができる。
【0038】
また、上記実施形態において、薄膜2を面照射した場合、膜厚の対象領域内の位置毎に、光源12から入射される光の入射角が異なる。そのため、光源12による照射位置毎に、その位置における入射角を用いて
図5に示す反射率の信号波形を演算するようにしてもよい。
また、本発明の一実施形態に係る膜厚測定方法を用いて、二つの物体間に存在する液体の膜厚を測定することができる。
【0039】
例えば、平面に球体が接触している場合等、二つの物体が接触している箇所は膜厚がゼロであり、この二つの物体が接触している箇所から離れるにつれて二つの物体間の距離が増加して空隙が大きくなる場合を想定する。上記実施形態で説明した水等の液体が蒸発する場合と照らし合わせると、液体が蒸発し終えた状態は、膜厚がゼロである状態、つまり、二つの物体が接触している接触位置に相当し、液体が蒸発して膜厚が変化することは、二つの物体間の距離が変化すること、すなわち、二つの物体が接触せず、二つの物体間の空隙の大きさが変化することに対応する。例えば、平面に球体が接触している場合等では、接触点を起点として接触点から離れていくほど空隙の厚さはほぼ一様に増加することになる。このような空隙に対して、本発明の一実施形態に係る膜厚測定方法を適用すると、各位置での空隙の厚さを計測することができる。先に説明した
図6及び
図7において、横軸を経過時間ではなく、二つの物体が接触する位置からの空間位置に置き換えた、反射率(
図10)と膜厚(
図11)とにより、二つの物体間に存在する液体の膜厚が変化する現象を説明することができる。
【0040】
図10及び
図11において、p1は二つの物体が接触した膜厚ゼロになる位置を示し、p0は膜厚ゼロとなる位置p1から離れた距離を示す。
なお、ここでは、二つの物体間に存在する液体の膜厚を測定する場合について説明したが、同様の手順で平面に接触する球体と平面との間の間隙を測定することもできる。
本発明の範囲は、図示され記載された例示的な実施形態に限定されるものではなく、本発明が目的とするものと均等な効果をもたらす全ての実施形態をも含む。さらに、本発明の範囲は、全ての開示されたそれぞれの特徴のうち特定の特徴のあらゆる所望する組み合わせによって画され得る。