(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ポリアミノポリカルボン酸が、モノもしくはポリアルキレンポリアミンポリカルボン酸、ポリアミノアルカンポリカルボン酸、ポリアミノアルカノールポリカルボン酸、およびヒドロキシアルキルエーテルポリアミンポリカルボン酸から成る群より選択される、請求項1に記載の組成物。
前記ポリアミノポリカルボン酸が、ブチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、エチレンジアミンテトラプロピオン酸、トリエチレンテトラミン六酢酸、1,3‐ジアミノ‐2‐ヒドロキシプロパン‐N,N,N’,N’‐四酢酸、プロピレンジアミン四酢酸、エチレンジアミン四酢酸、トランス‐1,2‐ジアミノシクロヘキサン四酢酸、エチレンジアミン二酢酸、エチレンジアミンジプロピオン酸、1,6‐ヘキサメチレン‐ジアミン‐N,N,N’,N’‐四酢酸、N,N‐ビス(2‐ヒドロキシベンジル)エチレンジアミン‐N,N‐二酢酸、ジアミノプロパン四酢酸、イミノ二酢酸;1,4,7,10‐テトラアザシクロドデカン四酢酸、ジアミノプロパノール四酢酸、および(ヒドロキシエチル)エチレンジアミン三酢酸から成る群より選択される、請求項6に記載の組成物。
前記少なくとも1つの金属腐食防止剤が、アルキル基、アリール基、ハロゲン基、アミノ基、ニトロ基、アルコキシ基、およびヒドロキシル基から成る群より選択される少なくとも1つの置換基によって置換されていてもよいベンゾトリアゾールを含む、請求項1に記載の組成物。
前記置換または無置換ベンゾトリアゾールが、ベンゾトリアゾール、5‐アミノベンゾトリアゾール、1‐ヒドロキシベンゾトリアゾール、5‐フェニルチオール‐ベンゾトリアゾール、5‐クロロベンゾトリアゾール、4‐クロロベンゾトリアゾール、5‐ブロモベンゾトリアゾール、4‐ブロモベンゾトリアゾール、5‐フルオロベンゾトリアゾール、4‐フルオロベンゾトリアゾール、ナフトトリアゾール、トリルトリアゾール、5‐フェニル‐ベンゾトリアゾール、5‐ニトロベンゾトリアゾール、4‐ニトロベンゾトリアゾール、3‐アミノ‐5‐メルカプト‐1,2,4‐トリアゾール、2‐(5‐アミノ‐ペンチル)‐ベンゾトリアゾール、1‐アミノ‐ベンゾトリアゾール、5‐メチル‐1H‐ベンゾトリアゾール、ベンゾトリアゾール‐5‐カルボン酸、4‐メチルベンゾトリアゾール、4‐エチルベンゾトリアゾール、5‐エチルベンゾトリアゾール、4‐プロピルベンゾトリアゾール、5‐プロピルベンゾトリアゾール、4‐イソプロピルベンゾトリアゾール、5‐イソプロピルベンゾトリアゾール、4‐n‐ブチルベンゾトリアゾール、5‐n‐ブチルベンゾトリアゾール、4‐イソブチルベンゾトリアゾール、5‐イソブチルベンゾトリアゾール、4‐ペンチルベンゾトリアゾール、5‐ペンチルベンゾトリアゾール、4‐ヘキシルベンゾトリアゾール、5‐ヘキシルベンゾトリアゾール、5‐メトキシベンゾトリアゾール、5‐ヒドロキシベンゾトリアゾール、ジヒドロキシプロピルベンゾトリアゾール、1‐[N,N‐ビス(2‐エチルヘキシル)アミノメチル]‐ベンゾトリアゾール、5‐t‐ブチルベンゾトリアゾール、5‐(1’,1’‐ジメチルプロピル)‐ベンゾトリアゾール、5‐(1’,1’,3’‐トリメチルブチル)ベンゾトリアゾール、5‐n‐オクチルベンゾトリアゾール、および5‐(1’,1’,3’,3’‐テトラメチルブチル)ベンゾトリアゾールから成る群より選択される、請求項1に記載の組成物。
前記少なくとも1つの有機溶媒が、水溶性アルコール、水溶性ケトン、水溶性エステル、および水溶性エーテルから成る群より選択される溶媒を含む、請求項1に記載の組成物。
前記少なくとも1つのアミジン塩基が、置換もしくは無置換ホルムアミジン、置換もしくは無置換アセトアミジン、置換もしくは無置換ベンズアミジン、ジミナゼン、および縮合非芳香族環にアミジン基を含む化合物から成る群より選択される化合物を含む、請求項1に記載の組成物。
前記縮合非芳香族環にアミジン基を含む化合物が、1,8‐ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ‐7‐エンまたは1,5‐ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ‐5‐エンである、請求項15に記載の組成物。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本明細書で定められる場合、特に断りのない限り、表されるすべてのパーセントは、エッチング組成物の総重量に対する重量パーセントであるとして理解されるべきである。特に断りのない限り、周囲温度は、摂氏約16から約27度(℃)であるとして定められる。
【0017】
本明細書で定められる場合、「水溶性」物質(例:水溶性アルコール、ケトン、エステル、またはエーテル)は、25℃の水に対して少なくとも5重量%の溶解度を有する物質を意味する。
【0018】
1つの態様では、本開示は:
1)少なくとも1つの酸化剤;
2)少なくとも1つのキレート化剤;
3)少なくとも1つの金属腐食防止剤;
4)少なくとも1つの有機溶媒;
5)少なくとも1つのアミジン塩基;および
6)水
を含むエッチング組成物(例:窒化チタンを選択的に除去するためのエッチング組成物)を特徴とする。
【0019】
本開示のエッチング組成物は、マイクロ電子機器洗浄組成物での使用に適するいかなる酸化剤を含有していてもよい。本開示の組成物に用いられるべき酸化剤の例としては、これらに限定されないが、過酸化物(例:過酸化水素、過酸化ジアルキル、過酸化水素尿素)、過スルホン酸(persulfonic acid)(例:ヘキサフルオロプロパン過スルホン酸、メタン過スルホン酸、トリフルオロメタン過スルホン酸、またはp‐トルエン過スルホン酸)およびその塩、オゾン、過炭酸(例:過酢酸)およびその塩、過リン酸およびその塩、過硫酸およびその塩(例:過硫酸アンモニウムまたは過硫酸テトラメチルアンモニウム)、過塩素酸およびその塩(例:過塩素酸アンモニウムまたは過塩素酸テトラメチルアンモニウム) 過ヨウ素酸およびその塩(例:過ヨウ素酸アンモニウムまたは過ヨウ素酸テトラメチルアンモニウム)が挙げられる。これらの酸化剤は、単独で、または組み合わせて用いられてもよい。
【0020】
ある実施形態では、本開示のエッチング組成物は、少なくとも約0.1重量%(例:少なくとも約1重量%、少なくとも約5重量%、または少なくとも約10重量%)および/または約30重量%以下(例:約25重量%以下、約20重量%以下、または約15重量%以下)の酸化剤を含む。
【0021】
本開示のエッチング組成物は、少なくとも1つのキレート化剤を含有し、それは、限定されないが、ポリアミノポリカルボン酸であってもよい。本開示の目的のために、ポリアミノポリカルボン酸は、複数のアミノ基および複数のカルボン酸基を有する化合物を意味する。ポリアミノポリカルボン酸キレート化剤の適切な種類としては、これらに限定されないが、モノもしくはポリアルキレンポリアミンポリカルボン酸、ポリアミノアルカンポリカルボン酸、ポリアミノアルカノールポリカルボン酸、およびヒドロキシアルキルエーテルポリアミンポリカルボン酸が挙げられる。
【0022】
適切なポリアミノポリカルボン酸キレート化剤としては、これらに限定されないが、ブチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、エチレンジアミンテトラプロピオン酸、トリエチレンテトラミン六酢酸、1,3‐ジアミノ‐2‐ヒドロキシプロパン‐N,N,N’,N’‐四酢酸、プロピレンジアミン四酢酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、トランス‐1,2‐ジアミノシクロヘキサン四酢酸、エチレンジアミン二酢酸、エチレンジアミンジプロピオン酸、1,6‐ヘキサメチレン‐ジアミン‐N,N,N’,N’‐四酢酸、N,N‐ビス(2‐ヒドロキシベンジル)エチレンジアミン‐N,N‐二酢酸、ジアミノプロパン四酢酸、1,4,7,10‐テトラアザシクロドデカン四酢酸、ジアミノプロパノール四酢酸、および(ヒドロキシエチル)エチレン‐ジアミン三酢酸が挙げられる。
【0023】
ある実施形態では、本開示のエッチング組成物は、少なくとも約0.01重量%(例:少なくとも約0.1重量%、少なくとも約0.2重量%、または少なくとも約0.3重量%)および/または約1重量%以下(例:約0.7重量%以下、約0.6重量%以下、または約0.5重量%以下)のポリアミノポリカルボン酸キレート化剤を含む。
【0024】
本開示のエッチング組成物は、置換または無置換ベンゾトリアゾールから選択される少なくとも1つの金属腐食防止剤を含有する。置換ベンゾトリアゾールの適切な種類としては、これらに限定されないが、アルキル基、アリール基、ハロゲン基、アミノ基、ニトロ基、アルコキシ基、およびヒドロキシル基で置換されたベンゾトリアゾールが挙げられる。置換ベンゾトリアゾールは、1つ以上のアリール(例:フェニル)またはヘテロアリール基と縮合したものも含む。
【0025】
金属腐食防止剤としての使用に適するベンゾトリアゾールとしては、これらに限定されないが、ベンゾトリアゾール(BTA)、5‐アミノベンゾトリアゾール、1‐ヒドロキシベンゾトリアゾール、5‐フェニルチオール‐ベンゾトリアゾール、5‐クロロベンゾトリアゾール、4‐クロロベンゾトリアゾール、5‐ブロモベンゾトリアゾール、4‐ブロモベンゾトリアゾール、5‐フルオロベンゾトリアゾール、4‐フルオロベンゾトリアゾール、ナフトトリアゾール、トリルトリアゾール、5‐フェニル‐ベンゾトリアゾール、5‐ニトロベンゾトリアゾール、4‐ニトロベンゾトリアゾール、3‐アミノ‐5‐メルカプト‐1,2,4‐トリアゾール、2‐(5‐アミノ‐ペンチル)‐ベンゾトリアゾール、1‐アミノ‐ベンゾトリアゾール、5‐メチル‐1H‐ベンゾトリアゾール、ベンゾトリアゾール‐5‐カルボン酸、4‐メチルベンゾトリアゾール、4‐エチルベンゾトリアゾール、5‐エチルベンゾトリアゾール、4‐プロピルベンゾトリアゾール、5‐プロピルベンゾトリアゾール、4‐イソプロピルベンゾトリアゾール、5‐イソプロピルベンゾトリアゾール、4‐n‐ブチルベンゾトリアゾール、5‐n‐ブチルベンゾトリアゾール、4‐イソブチルベンゾトリアゾール、5‐イソブチルベンゾトリアゾール、4‐ペンチルベンゾトリアゾール、5‐ペンチルベンゾトリアゾール、4‐ヘキシルベンゾトリアゾール、5‐ヘキシルベンゾトリアゾール、5‐メトキシベンゾトリアゾール、5‐ヒドロキシベンゾトリアゾール、ジヒドロキシプロピルベンゾトリアゾール、1‐[N,N‐ビス(2‐エチルヘキシル)アミノメチル]‐ベンゾトリアゾール、5‐t‐ブチルベンゾトリアゾール、5‐(1’,1’‐ジメチルプロピル)‐ベンゾトリアゾール、5‐(1’,1’,3’‐トリメチルブチル)ベンゾトリアゾール、5‐n‐オクチルベンゾトリアゾール、および5‐(1’,1’,3’,3’‐テトラメチルブチル)ベンゾトリアゾールが挙げられる。
【0026】
ある実施形態では、本開示のエッチング組成物は、少なくとも約0.05重量%(例:少なくとも約0.1重量%、少なくとも約0.2重量%、または少なくとも約0.3重量%)および/または約1重量%以下(例:約0.7重量%以下、約0.6重量%以下、または約0.5重量%以下)の金属腐食防止剤を含む。
【0027】
本開示のエッチング組成物は、少なくとも1つの有機溶媒を含有する。好ましくは、有機溶媒は、水溶性アルコール、水溶性ケトン、水溶性エステル、および水溶性エーテル(例:グリコールジエーテル)から成る群より選択される。
【0028】
水溶性アルコールの種類としては、これらに限定されないが、アルカンジオール(限定されないが、アルキレングリコールが挙げられる)、グリコール、アルコキシアルコール(限定されないが、グリコールモノエーテルが挙げられる)、飽和脂肪族一価アルコール、不飽和非芳香族一価アルコール、および環構造を含む低分子量アルコールが挙げられる。
【0029】
水溶性アルカンジオールの例としては、これらに限定されないが、2‐メチル‐1,3‐プロパンジオール、1,3‐プロパンジオール、2,2‐ジメチル‐1,3‐ジオール、1,4‐ブタンジオール、1,3‐ブタンジオール、1,2‐ブタンジオール、2,3‐ブタンジオール、ピナコール、およびアルキレングリコールが挙げられる。
【0030】
水溶性アルキレングリコールの例としては、これらに限定されないが、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、およびテトラエチレングリコールが挙げられる。
【0031】
水溶性アルコキシアルコールの例としては、これらに限定されないが、3‐メトキシ‐3‐メチル‐1‐ブタノール、3‐メトキシ‐1‐ブタノール、1‐メトキシ‐2‐ブタノール、および水溶性グリコールモノエーテルが挙げられる。
【0032】
水溶性グリコールモノエーテルの例としては、これらに限定されないが、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノn‐プロピルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノn‐ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、1‐メトキシ‐2‐プロパノール、2‐メトキシ‐1‐プロパノール、1‐エトキシ‐2‐プロパノール、2‐エトキシ‐1‐プロパノール、プロピレングリコールモノ‐n‐プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ‐n‐プロピルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル、およびジエチレングリコールモノベンジルエーテルが挙げられる。
【0033】
水溶性飽和脂肪族一価アルコールの例としては、これらに限定されないが、メタノール、エタノール、n‐プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、1‐ブタノール、2‐ブタノール、イソブチルアルコール、tert‐ブチルアルコール、2‐ペンタノール、t‐ペンチルアルコール、および1‐ヘキサノールが挙げられる。
【0034】
水溶性不飽和非芳香族一価アルコールの例としては、これらに限定されないが、アリルアルコール、プロパルギルアルコール、2‐ブテニルアルコール、3‐ブテニルアルコール、および4‐ペンテン‐2‐オールが挙げられる。
【0035】
環構造を含む水溶性低分子量アルコールの例としては、これらに限定されないが、テトラヒドロフルフリルアルコール、フルフリルアルコール、および1,3‐シクロペンタンジオールが挙げられる。
【0036】
水溶性ケトンの例としては、これらに限定されないが、アセトン、プロパノン、シクロブタノン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、ジアセトンアルコール、2‐ブタノン、5‐ヘキサンジオン、1,4‐シクロヘキサンジオン、3‐ヒドロキシアセトフェノン、1,3‐シクロヘキサンジオン、およびシクロヘキサノンが挙げられる。
【0037】
水溶性エステルの例としては、これらに限定されないが、酢酸エチル、グリコールモノエステル(エチレングリコールモノアセテートおよびジエチレングリコールモノアセテートなど)、およびグリコールモノエーテルモノエステル(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、およびエチレングリコールモノエチルエーテルアセテートなど)が挙げられる。
【0038】
ある実施形態では、本開示のエッチング組成物は、少なくとも約1重量%(例:少なくとも約5重量%、少なくとも約8重量%、または少なくとも約10重量%)および/または約30重量%以下(例:約25重量%以下、約20重量%以下、または約15重量%以下)の有機溶媒を含む。
【0039】
本開示のエッチング組成物は、少なくとも1つのアミジン塩基を含有する。本開示におけるアミジン塩基の用語は、基礎構造基として「N
1−C=N
2」を有するが、但し、どちらの窒素も、芳香族または疑似芳香族環(例:イミダゾール、ピリジン、チアゾール、オキサゾール、またはピリミジン環)に埋め込まれておらずさらにアミンとは見なされない、化合物を述べるために用いられる。適切なアミジン塩基の例としては、これらに限定されないが、置換もしくは無置換ホルムアミジン、置換もしくは無置換アセトアミジン(メチルアセトアミジンおよびエチルアセトアミジンなど)、置換もしくは無置換ベンズアミジン、ジミナゼン、および縮合非芳香族環にアミジン基を含む化合物(1,8‐ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ‐7‐エン(DBU)および1,5‐ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ‐5‐エン(DBN)など)が挙げられる。
【0040】
ある実施形態では、本開示のエッチング組成物は、少なくとも約0.1重量%(例:少なくとも約0.3重量%、少なくとも約0.5重量%、または少なくとも約0.7重量%)および/または約5重量%以下(例:約3重量%以下、約2重量%以下、または約1重量%以下)のアミジン塩基を含む。
【0041】
本開示のエッチング組成物は、さらに水を含む。好ましくは、水は、脱イオン化された超純水であり、有機汚染物を含有せず、約4から約17メガオームの最小抵抗率を有する。より好ましくは、水の抵抗率は、少なくとも約17メガオームである。
【0042】
ある実施形態では、本開示のエッチング組成物は、少なくとも約35重量%(例:少なくとも約45重量%、少なくとも約50重量%、または少なくとも約55重量%)および/または約98重量%以下(例:約95重量%以下、約85重量%以下、または約70重量%以下)の水を含む。
【0043】
ある実施形態では、本開示の組成物は、少なくとも約6.5(例:少なくとも約7、少なくとも約7.5、または少なくとも約8)および/または約9.5以下(例:約9以下、約8.5以下、または約8以下)のpHを有してもよい。理論に束縛されるものではないが、6.5よりも低いpHを有する洗浄組成物は、コバルトのエッチング速度を大きく上昇させ、およびTiNのエッチング速度を低下させ、9.5よりも高いpHを有する洗浄組成物は、酸化剤(例:過酸化水素)の分解を増加し、タングステンに対する腐食を大きく高める結果になると考えられる。所望されるpHを得るために、ポリアミノポリカルボン酸、ベンゾトリアゾール(またはその誘導体)、およびアミジン塩基の相対的濃度が調節されてもよい。
【0044】
加えて、ある実施形態では、本開示のエッチング組成物は、所望に応じて含んでよい成分として、さらなるpH調節剤、さらなる腐食防止剤、界面活性剤、さらなる有機溶媒、殺生物剤、および消泡剤などの添加剤を含有してもよい。
【0045】
適切な消泡剤の例としては、ポリシロキサン消泡剤(例:ポリジメチルシロキサン)、ポリエチレングリコールメチルエーテルポリマー、エチレンオキシド/プロピレンオキシドコポリマー、およびグリシジルエーテル封止アセチレン系ジオールエトキシレート(参照により本明細書に援用される米国特許第6,717,019号に記載のものなど)が挙げられる。所望に応じて含まれてもよい界面活性剤は、カチオン性、アニオン性、非イオン性、または両性であってもよい。
【0046】
ある実施形態では、本開示のエッチング組成物は、添加剤成分の1つ以上を、2つ以上の場合はいずれの組み合わせであっても、特に除外してもよい。そのような成分は、酸素捕捉剤、四級水酸化アンモニウムを含む四級アンモニウム塩、アミン、アルカリ性塩基(NaOH、KOH、およびLiOHなど)、消泡剤以外の界面活性剤、消泡剤、フッ化物含有化合物、研磨剤、ヒドロキシカルボン酸、アミノ基を含まないカルボン酸およびポリカルボン酸、緩衝剤、ならびに非アゾール腐食防止剤から成る群より選択される。
【0047】
本開示のエッチング組成物は、成分を単に一緒に混合することによって作製されてよく、またはキット中の2つの組成物をブレンドすることによって作製されてもよい。キット中の第一の組成物は、酸化剤(例:過酸化水素)の水溶液であってもよい。キット中の第二の組成物は、本開示のエッチング組成物の残りの成分を、これら2つの組成物をブレンドすることによって本開示の所望される組成物が得られるように、所定の比率で、濃縮された形態で含有していてもよい。
【0048】
ある実施形態では、キットの第二の組成物は:
1)約0.1重量%から約8重量%の少なくとも1つのキレート化剤(例:少なくとも1つのポリアミノポリカルボン酸キレート化剤);
2)約0.4重量%から約8重量%の少なくとも1つの金属腐食防止剤(例:少なくとも置換または無置換ベンゾトリアゾール);
3)約40重量%から約90重量%の少なくとも1つの有機溶媒(例:水溶性アルコール、水溶性ケトン、水溶性エステル、および水溶性エーテルから成る群より選択される少なくとも1つの有機溶媒);
4)約1.0重量%から約7重量%のアミジン塩基;ならびに
5)約5%から約15%の水
を含有する。
【0049】
ある実施形態では、キットの第二の組成物は:
1)約0.1重量%から約8重量%の少なくとも1つのキレート化剤(例:少なくとも1つのポリアミノポリカルボン酸キレート化剤);
2)約0.4重量%から約8重量%の少なくとも1つの金属腐食防止剤(例:少なくとも置換または無置換ベンゾトリアゾール);
3)約5重量%から約90重量%の少なくとも1つの有機溶媒(例:水溶性アルコール、水溶性ケトン、水溶性エステル、および水溶性エーテルから成る群より選択される少なくとも1つの有機溶媒);
4)約1.0重量%から約7重量%のアミジン塩基;ならびに
5)約5%から約50%の水
を含有する。
【0050】
別の選択肢として、本開示のエッチング組成物は、キット中の3つの組成物をブレンドすることによって作製されてもよい。そのような実施形態では、第一の組成物は、濃縮水溶液の形態で酸化剤を含んでよく、第二の組成物は、水のみを含んでよく、第三の組成物は、本開示のエッチング組成物の残りの成分のすべてを所定の比率で含んでよい。
【0051】
例えば、本開示の組成物の100gのサンプルは、20%の過酸化水素を含有する第一の組成物の87.75gを、81%のEGBE、2%の5‐メチルベンゾトリアゾール、2.0%のジエチレントリアミン五酢酸、5%のDBU、および10%の水を含有する第二の組成物の12.25gとブレンドすることによって作製することが可能である。別の選択肢として、同じ組成物を、31.1% 過酸化水素の56.27g、水の31.48g、ならびに81% EGBE、2% 5‐メチルベンゾトリアゾール、2.0% ジエチレントリアミン五酢酸、5% DBU、および10% 水の組成物の12.25gをブレンドすることによって作製することも可能である。
【0052】
本開示の1つの実施形態は、TiNフィーチャを含む半導体基材を本開示のエッチング組成物と接触させてTiNフィーチャを除去することを含む、TiNフィーチャを含む半導体基材をエッチングする方法である。この方法は、さらに、接触工程の後、リンス溶媒を用いて半導体基材をリンスすること、および/またはリンス工程の後に半導体基材を乾燥することを含んでよい。ある実施形態では、この方法は、半導体基材中のCo、SiN、またはCuを実質的に除去しない。例えば、この方法は、半導体基材中のCo、SiN、またはCuの約5重量%超(例:約3重量%超、または約1重量%超)を除去することがない。
【0053】
ある実施形態では、エッチングの方法は:
(A)TiNフィーチャを含む半導体基材を提供する工程;
(B)半導体基材を本明細書で述べるエッチング組成物と接触させる工程;
(C)1つ以上の適切なリンス溶媒で半導体基材をリンスする工程;および
(D)所望に応じて、半導体基材を乾燥する工程(例:リンス溶媒を除去し、前記半導体基材の完全性を損なわない適切ないずれかの手段によって)
を含む。
【0054】
ある実施形態では、エッチングの方法は、さらに、上述した方法によって得られる半導体基材から半導体デバイス(例:半導体チップなどの集積回路デバイス)を形成することを含む。
【0055】
この方法でエッチングされることになるTiNフィーチャを含む半導体基材は、有機および有機金属残渣を含有していてもよく、さらに、必要である様々な金属酸化物が、エッチングプロセスの過程で除去されてもよい。
【0056】
半導体基材は、典型的には、シリコン、シリコンゲルマニウム、GaAsのような第III族‐V族化合物、またはこれらのいずれかの組み合わせから構築される。半導体基材は、さらに、金属線および誘電体材料のような相互接続フィーチャなどの露出した集積回路構造を含有してもよい。相互接続フィーチャに用いられる金属および金属合金としては、これらに限定されないが、アルミニウム、銅との合金化アルミニウム、銅、チタン、タンタル、コバルト、シリコン、窒化チタン、窒化タンタル、およびタングステンが挙げられる。半導体基材は、層間誘電体、酸化ケイ素、窒化ケイ素、炭化ケイ素、酸化チタン、および炭素ドープ酸化ケイ素の層を含有してもよい。
【0057】
半導体基材とエッチング組成物との接触は、適切ないかなる方法で行われてもよく、エッチング組成物をタンクに入れ、そのエッチング組成物中に半導体基材を浸漬させる、および/もしくは沈める、エッチング組成物を半導体基材上にスプレーする、エッチング組成物を半導体基材上に流動させる、またはこれらのいずれかの組み合わせなどである。ある実施形態では、半導体基材は、エッチング組成物中に浸漬される。
【0058】
本開示のエッチング組成物は、実質的に約85℃までの温度で用いられてもよい。ある実施形態では、エッチング組成物は、約20℃から約80℃で用いられてもよい。ある実施形態では、エッチング組成物は、約55℃から約65℃の温度範囲で用いられてもよい。ある実施形態では、約60℃から約65℃の温度範囲が用いられる。TiNのエッチング速度は、この範囲で温度と共に上昇し、従って、より高い温度でのプロセスは、より短い時間で行うことができ、より低い温度では、より長いエッチング時間が必要である。
【0059】
エッチング時間は、特定のエッチング法、厚さ、および用いられる温度に応じて、広範囲にわたって様々であってもよい。浸漬バッチタイプのプロセスでエッチングを行う場合、適切な時間範囲は、例えば、約10分間までである。ある実施形態では、バッチタイププロセスの場合の範囲は、約1分間から約7分間である。ある実施形態では、バッチタイププロセスの場合の時間範囲は、約1分間から約5分間である。ある実施形態では、バッチタイプエッチングプロセスの場合の時間範囲は、約2分間から約4分間である。
【0060】
枚葉処理の場合のエッチング時間は、約30秒間から約5分間の範囲であってもよい。ある実施形態では、枚葉処理の場合のエッチング時間は、約30秒間から約4分間の範囲であってもよい。ある実施形態では、枚葉処理の場合のエッチング時間は、約1分間から約3分間の範囲であってもよい。ある実施形態では、枚葉処理の場合のエッチング時間は、約1分間から約2分間の範囲であってもよい。
【0061】
本開示のエッチング組成物のエッチング能力をさらに向上させるために、機械的撹拌手段が用いられてもよい。適切な撹拌手段の例としては、基材上でのエッチング組成物の循環、基材上でのエッチング組成物の流動またはスプレー、およびエッチングプロセス中における超音波または高周波超音波(megasonic)撹拌が挙げられる。地表面に対する半導体基材の配向は、いかなる角度であってもよい。水平または垂直配向が好ましい。
【0062】
エッチングに続いて、半導体基材は、適切なリンス溶媒により、撹拌手段を用いて、または用いずに、約5秒間から約5分間にわたってリンスされる。異なるリンス溶媒を用いる複数のリンス工程が用いられてもよい。適切なリンス溶媒の例としては、これらに限定されないが、脱イオン(DI)水、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、N‐メチルピロリジノン、ガンマ‐ブチロラクトン、ジメチルスルホキシド、乳酸エチル、およびプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートが挙げられる。別の選択肢として、または加えて、pH>8の水性リンス液(希釈水酸化アンモニウム水溶液など)が用いられてもよい。リンス溶媒の例としては、これらに限定されないが、希釈水酸化アンモニウム水溶液、DI水、メタノール、エタノール、およびイソプロピルアルコールが挙げられる。ある実施形態では、リンス溶媒は、希釈水酸化アンモニウム水溶液、DI水、およびイソプロピルアルコールである。ある実施形態では、リンス溶媒は、希釈水酸化アンモニウム水溶液およびDI水である。溶媒の適用は、本明細書で述べるエッチング組成物の適用に用いられる手段に類似の手段を用いて行われてもよい。エッチング組成物は、リンス工程の開始前に半導体基材から除去されていてもよく、またはリンス工程の開始時に依然として半導体基材と接触していてもよい。ある実施形態では、リンス工程で用いられる温度は、16℃から27℃である。
【0063】
所望に応じて、半導体基材は、リンス工程の後に乾燥される。本技術分野にて公知である適切ないかなる乾燥手段が用いられてもよい。適切な乾燥手段の例としては、スピン乾燥、半導体基材全体にわたる乾燥ガスの流動、またはホットプレートもしくは赤外線ランプなどの加熱手段を用いた半導体基材の加熱、マラゴニ乾燥、ロタゴニ乾燥、IPA乾燥、またはこれらのいずれかの組み合わせが挙げられる。乾燥時間は、用いられる具体的な方法に応じて異なるが、典型的には、30秒間から数分間のオーダーである。
【実施例】
【0064】
説明のためのものであり、本開示の範囲を限定するとして解釈されてはならない以下の例を参照して、本開示をより詳細に説明する。列挙したパーセントは、特に断りのない限り、重量基準(重量%)である。試験では、特に断りのない限り、1インチの撹拌バーによる300rpmでの制御撹拌を行った。
【0065】
一般的手順1
製剤のブレンド
洗浄組成物サンプルは、市販の試薬グレードまたは電子グレード高純度原料を用いて作製した。すべての試験サンプルは、同じ原料を同じ添加順序で用い、250mLのHDPEボトル中に、200グラムの試験サイズで個々に作製した。250mLのボトルへ、1)エチレングリコールブチルエーテル共溶媒、2)5‐MBTA腐食防止剤、3)合計で約95%の必要量の超純粋脱イオン水、4)過酸化水素(31%)、および5)DTPAを重量基準で添加して各サンプルを作製した。サンプルを、250mL HDPEボトル中、1インチの撹拌バーを用いて325rpmで撹拌して、20℃ですべての成分を充分に溶解した。充分にブレンドした後、サンプルを、250mL HDPEボトルから600mL ガラスビーカーに移し、ホットプレート上に置き、目標温度(65℃)まで加熱した。この加熱時間およびpH調節ステージの過程では、フレキシブルParafilm(登録商標)カバーを用いて600mL ガラスビーカーを密封し、蒸発によるロスを防いだ。およそ190グラムのサンプル溶液の入った600mL ガラスビーカーを、加熱しながら、1インチの撹拌バーを用いて400rpmで連続撹拌した。続いて、較正済みの標準的なエポキシボディpHプローブを、撹拌状態のサンプル溶液中に入れ、プローブのpH応答を温度に対して平衡状態とした。この時点で、塩基pH調節剤を、pHをモニタリングしながら、65℃での目標pHに到達するまで、ホールピペットにより一定量ずつ添加した。目標pHに到達後、残りのDI水の最終添加分を用いて、最終試験サンプル重量を、正確に200gとした。添加したDI水および塩基調節剤の重量を算出し、全成分の合計量を、重量パーセントでデータレコードに記録した。試験の間の温度測定は、較正済みのテフロンコートガラス温度計で行い、温度が、試験およびpH調節の間の目標温度の摂氏±1度以内であることを確保した。65℃でのpH調節の評価からpH調節用塩基の正確な量が分かり、200gまたは400gのバッチサイズで行われると、その後の試験サンプルブレンドは、必要に応じて、室温での同じ添加順序で作製されることになる。
【0066】
一般手順2
材料および方法
膜に対するブランケット膜エッチング速度測定を、市販の未パターン化300mm径ウェハを評価のための0.5×0.5インチの試験クーポン(test coupons)にダイシングしたものを用いて行った。試験に用いた主要なブランケット膜材料は、1)シリコン基材上に約200Åの厚さで堆積された非合金化コバルト金属膜、2)シリコン基材上に約800Åの厚さで堆積された非合金化銅金属膜、3)シリコン基材上の1000ÅのSiO
2上に約200Åの厚さで堆積された窒化チタン膜、および4)シリコン基材上に700または1350Åの厚さで堆積されたブランケット窒化ケイ素膜を含む。評価を行ったさらなるブランケット材料は、シリコン基材上のSiO
2上の1000または2500Åの厚さのILD1およびILD2[市販層間Low‐k誘電体]を含む。
【0067】
ブランケット膜試験クーポンを、処理前および処理後の厚さについて測定し、ブランケット膜のエッチング速度を特定した。コバルトおよび銅金属ブランケット膜の場合、膜厚は、CDE Resmap 273 4点プローブを用い、シート抵抗によって測定した。SiN、TiN、およびILD(誘電体膜)については、膜厚は、Woollam M‐2000Xを用い、エリプソメトリによって処理前および処理後に測定した。
【0068】
パターン化試験クーポンは、一般手順1によって作製した試験溶液中でのエッチングおよび材料適合性について、一般手順3で述べる手順に従って評価した。
【0069】
2種類のパターン化ウェハを、材料適合性および/または洗浄応答について評価した。材料適合性については、ILD(誘電体パターン)中に嵌め込まれたパターン化コバルト金属から成る化学機械研磨した300mmウェハを用いて、コバルトおよびILDの試験製剤に対する適合性を評価した。次に、処理後試験クーポンを、走査型電子顕微鏡観察(SEM)に掛けた。処理後クーポンからのSEM画像を、予め撮影しておいた処理前SEM画像のセットと比較して、各試験製剤のパターン化試験デバイスフィーチャとの材料適合性およびエッチング応答を評価した。
【0070】
一般手順3
ビーカー試験によるエッチング評価
ブランケット膜エッチング速度試験およびパターン化クーポン洗浄試験はすべて、65℃に加熱した600mL ガラスビーカーに200gのサンプル溶液を入れ、蒸発によるロスを最小限に抑えるためのParafilm(登録商標)カバーを装着したままにして、250rpmで連続撹拌しながら行った。1つの側がサンプル溶液に暴露されるパターン、またはブランケット金属、または誘電体膜のいずれかを有するブランケットまたはパターン化試験クーポンはすべて、ダイヤモンドスクライバによって、ビーカースケール試験用の0.5×0.5インチの正方形試験クーポンサイズにダイシングした。個々の試験クーポンは、各々、単一の長さ4インチのプラスチック製ロッキングピンセットクリップ(locking plastic tweezers clip)を用いて所定の位置に固定した。一方のエッジ部をロッキングピンセットクリップで固定した試験クーポンを、600mL ガラスビーカー中に吊り下げ、200gの試験溶液中に浸漬し、同時に、溶液を65℃に加熱し、250rpmで連続撹拌した。各サンプルクーポンを、加熱撹拌溶液中に入れた後すぐに、600mL ガラスビーカーの上部をParafilm(登録商標)でカバーし再度密封した。処理時間(一般手順3Aおよび3Bに記載)が経過するまで、試験クーポンを撹拌加熱溶液中に静止状態で保持した。試験溶液での処理時間が経過した後、600mL ガラスビーカーからサンプルクーポンを直ちに取り出し、一般手順3A(ブランケット試験クーポン)または一般手順3B(パターン化クーポン)に従ってリンスした。最終DIリンス工程の後、すべての試験クーポンを、手持ち型の窒素ガスブロアを用いたろ過済み窒素ガスによる吹き飛ばし工程に掛け、これによって、微量に残ったDI水がすべて強制的に除去され、試験測定用の最終乾燥サンプルを得た。
【0071】
一般手順3A(ブランケット試験クーポン)
一般手順3に従う10分間の処理時間の後すぐに、クーポンを、20℃で約1リットル/分のオーバーフロー速度の1000mL体積の超高純度脱イオン(DI)水中に30秒間、続いて緩やかに撹拌しながらさらに30秒間浸漬した。一般手順3に従って処理を完了した。
【0072】
一般手順3B(パターン化試験クーポン)
3または20分間の処理時間(実験に応じて異なる)の後すぐに、パターン化試験クーポンを、20℃で約1リットル/分のオーバーフロー速度の1000mL体積の超高純度脱イオン水中に30秒間、緩やかに撹拌しながら浸漬して、最初のDI水リンス工程を行った。パターン化試験クーポンをDI水リンス液から取り出し、直ちに1000ml体積の希釈NH
4OH(約0.3重量%)に、緩やかに撹拌しながら30秒間入れ、続いて1000mLのDI水オーバーフローリンス液中で最後の30秒間のリンスを行った。一般手順3に従って処理を完了した。
【0073】
例1および2
表1の製剤を用いて、一般手順3および3Aに従ってTiNをエッチングした。
【0074】
組成物を製造プロセスでの使用に適するようにするためには、いくつかの条件が同時に満たされる必要がある。これらの条件は、a)TiNのエッチング速度>100Å/分であること;b)Coのエッチング速度<1Å/分であること;c)TiNをエッチングする際に、エッチング液に暴露される他の材料との適合性が維持されること、ならびにd)経時でa)、b)、およびc)を維持するための保存安定性を有することである。製造時のエッチング時間は、3分間未満であることが好ましい。表1は、製剤例1および2(すなわち、FE‐1およびFE‐2)に用いられる原料およびそれらの量をまとめて示す。様々な材料と共に製剤例1および2を用いたエッチング実験の結果を表2に報告する。
【0075】
【表1】
【0076】
EGBE=エチレングリコールモノブチルエーテル;5MBTA=5‐メチルベンゾトリアゾール
DTPA=ジエチレントリアミン五酢酸;DBU=1,8‐ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ‐7‐エン;
DBN=1,5‐ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ‐5‐エン
【0077】
【表2】
【0078】
表2の結果は、本開示のエッチング組成物が、高いTiNエッチング速度、低いCoエッチング速度を有し、SiN、ILD1、ILD2、およびCu膜との適合性を維持することを示している。エッチング液が60℃で18時間エージングされた場合、pHの低下は見られるが、エッチングの結果は同様であった。
【0079】
例3〜4および比較例CE‐1〜CE‐4
表3の組成物を用いて、TiN、Co、SiN、およびCuのエッチング速度に対するpHの影響について研究した。組成物は、pHの調節のために添加したDBUの量、および対応する量の水が除かれた以外は本質的に同じであった。エッチングは、一般手順3および3Aに従って行った。結果を表4に示す。
【0080】
【表3】
【0081】
【表4】
【0082】
表4のデータは、TiNおよびCo膜のエッチングにおいて、pHが重要な役割を担っていることを示している。pHが低下するに従って、TiNのエッチング速度が低下し、Coのエッチング速度は上昇する。約6.5よりも高いpHとなって初めて、上記の基準a)およびb)が同時に満たされる。エージングで見られたpH低下、およびpH上昇と共に上昇するTiNエッチング速度を考慮する。ある実施形態では、pHは、少なくとも約7よりも高い。ある実施形態では、pHは、少なくとも約7.5よりも高い。ある実施形態では、pHは、少なくとも約8よりも高い。
【0083】
例5〜6および比較例CE‐5からCE‐9
アミジンまたは比較としてアミン化合物のいずれかを含有する表5の製剤を用いて、エージングの研究を行った。60℃で120時間のエージングを行った後、これらの組成物を用い、一般手順3および3Aに従ってTiNおよびCo膜をエッチングした。結果を表6に示す。
【0084】
【表5】
【0085】
【表6】
【0086】
データは、pH制御のために組成物に用いられた従来のアミンが、本開示の組成物中のアミジン塩基のような保存期間の適合性を有しないことを示している。比較製剤CFE‐5、6、7、8、および9のpHは、pH8超からpH5.4未満まで低下し、一方製剤FE‐5およびFE‐6は、pH>5.8を維持した。さらに、製剤FE‐5およびFE‐6では、依然としてTiNのエッチング速度>100Å/分およびCoのエッチング速度<1Å/分を得たが、一方比較例では、Coのエッチング速度>20Å/分であり、TiNのエッチング速度<100Å/分であった。
【0087】
例7および8
パターン化ウェハ(一般手順2に記載の通り)を、製剤例FE‐3(例7)およびFE‐4(例8)を用い、一般手順3および3Bに従って3分間エッチングした。SEM画像から、良好なエッチングおよび材料適合性が確認された。SEM画像は、銅、コバルト、窒化ケイ素、およびLow‐k ILD膜との適合性を有する高い窒化チタンのエッチング速度を示している。銅、コバルト、窒化ケイ素、およびLow‐k ILD膜のエッチング速度は、ブランケット膜のエッチング速度と一致していた。
【0088】
例9および10
表7の組成物を用いて、TiN、Co、SiN、およびILD、Cuのエッチング速度に対する過酸化水素含有量の影響について研究した。これらの組成物は、添加された過酸化水素の量、および対応する量の水が除かれた以外は本質的に同じであった。エッチングは、一般手順3および3Aに従って行った。結果を表8に示す。
【0089】
【表7】
【0090】
【表8】
【0091】
エッチング速度の上昇の一部はpHの相違に起因し得るが、過酸化水素含有量の増加が、Cuを除く他の材料のエッチング速度には少しの影響しか与えずに、TiNのエッチング速度を上昇させたことは明らかである。
【0092】
製剤例FE‐9からFE‐18
本開示の組成物は、以下の表9に示されるように、製剤例FE‐9からFE‐18によってさらに例示される。
【0093】
【表9】
【0094】
PGME=プロピレングリコールモノメチルエーテル
CDTA=トランス‐1,2‐ジアミノシクロヘキサン四酢酸
TTHA=トリエチレンテトラミン六酢酸
BTA=ベンゾトリアゾール
DAPTA=ジアミノプロパノール四酢酸
PDTA=プロピレンジアミン四酢酸
EDDA=エチレンジアミンジプロピオン酸
<付記>
<項1>
1)少なくとも1つの酸化剤;
2)少なくとも1つのキレート化剤;
3)少なくとも1つの金属腐食防止剤;
4)少なくとも1つの有機溶媒;
5)少なくとも1つのアミジン塩基;および
6)水
を含み、約6.5から約9.5のpHを有する、エッチング組成物。
<項2>
約6.5から約9のpHを有する、<項1>に記載の組成物。
<項3>
前記少なくとも1つの酸化剤が、過酸化水素を含む、<項1>に記載の組成物。
<項4>
約0.1重量%から約30重量%の前記少なくとも1つの酸化剤を含む、<項1>に記載の組成物。
<項5>
前記少なくとも1つのキレート化剤が、ポリアミノポリカルボン酸を含む、<項1>に記載の組成物。
<項6>
前記ポリアミノポリカルボン酸が、モノもしくはポリアルキレンポリアミンポリカルボン酸、ポリアミノアルカンポリカルボン酸、ポリアミノアルカノールポリカルボン酸、およびヒドロキシアルキルエーテルポリアミンポリカルボン酸から成る群より選択される、<項5>に記載の組成物。
<項7>
前記ポリアミノポリカルボン酸が、ブチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、エチレンジアミンテトラプロピオン酸、トリエチレンテトラミン六酢酸、1,3‐ジアミノ‐2‐ヒドロキシプロパン‐N,N,N’,N’‐四酢酸、プロピレンジアミン四酢酸、エチレンジアミン四酢酸、トランス‐1,2‐ジアミノシクロヘキサン四酢酸、エチレンジアミン二酢酸、エチレンジアミンジプロピオン酸、1,6‐ヘキサメチレン‐ジアミン‐N,N,N’,N’‐四酢酸、N,N‐ビス(2‐ヒドロキシベンジル)エチレンジアミン‐N,N‐二酢酸、ジアミノプロパン四酢酸、イミノ二酢酸;1,4,7,10‐テトラアザシクロドデカン四酢酸、ジアミノプロパノール四酢酸、および(ヒドロキシエチル)エチレンジアミン三酢酸から成る群より選択される、<項6>に記載の組成物。
<項8>
約0.01重量%から約1重量%の前記少なくとも1つのキレート化剤を含む、<項1>に記載の組成物。
<項9>
前記少なくとも1つの金属腐食防止剤が、置換または無置換ベンゾトリアゾールを含む、<項1>に記載の組成物。
<項10>
前記少なくとも1つの金属腐食防止剤が、アルキル基、アリール基、ハロゲン基、アミノ基、ニトロ基、アルコキシ基、およびヒドロキシル基から成る群より選択される少なくとも1つの置換基によって置換されていてもよいベンゾトリアゾールを含む、<項9>に記載の組成物。
<項11>
前記置換または無置換ベンゾトリアゾールが、ベンゾトリアゾール、5‐アミノベンゾトリアゾール、1‐ヒドロキシベンゾトリアゾール、5‐フェニルチオール‐ベンゾトリアゾール、5‐クロロベンゾトリアゾール、4‐クロロベンゾトリアゾール、5‐ブロモベンゾトリアゾール、4‐ブロモベンゾトリアゾール、5‐フルオロベンゾトリアゾール、4‐フルオロベンゾトリアゾール、ナフトトリアゾール、トリルトリアゾール、5‐フェニル‐ベンゾトリアゾール、5‐ニトロベンゾトリアゾール、4‐ニトロベンゾトリアゾール、3‐アミノ‐5‐メルカプト‐1,2,4‐トリアゾール、2‐(5‐アミノ‐ペンチル)‐ベンゾトリアゾール、1‐アミノ‐ベンゾトリアゾール、5‐メチル‐1H‐ベンゾトリアゾール、ベンゾトリアゾール‐5‐カルボン酸、4‐メチルベンゾトリアゾール、4‐エチルベンゾトリアゾール、5‐エチルベンゾトリアゾール、4‐プロピルベンゾトリアゾール、5‐プロピルベンゾトリアゾール、4‐イソプロピルベンゾトリアゾール、5‐イソプロピルベンゾトリアゾール、4‐n‐ブチルベンゾトリアゾール、5‐n‐ブチルベンゾトリアゾール、4‐イソブチルベンゾトリアゾール、5‐イソブチルベンゾトリアゾール、4‐ペンチルベンゾトリアゾール、5‐ペンチルベンゾトリアゾール、4‐ヘキシルベンゾトリアゾール、5‐ヘキシルベンゾトリアゾール、5‐メトキシベンゾトリアゾール、5‐ヒドロキシベンゾトリアゾール、ジヒドロキシプロピルベンゾトリアゾール、1‐[N,N‐ビス(2‐エチルヘキシル)アミノメチル]‐ベンゾトリアゾール、5‐t‐ブチルベンゾトリアゾール、5‐(1’,1’‐ジメチルプロピル)‐ベンゾトリアゾール、5‐(1’,1’,3’‐トリメチルブチル)ベンゾトリアゾール、5‐n‐オクチルベンゾトリアゾール、および5‐(1’,1’,3’,3’‐テトラメチルブチル)ベンゾトリアゾールから成る群より選択される、<項10>に記載の組成物。
<項12>
約0.05重量%から約1重量%の前記少なくとも1つの金属腐食防止剤を含む、<項1>に記載の組成物。
<項13>
前記少なくとも1つの有機溶媒が、水溶性アルコール、水溶性ケトン、水溶性エステル、および水溶性エーテルから成る群より選択される溶媒を含む、<項1>に記載の組成物。
<項14>
約1重量%から約30重量%の前記少なくとも1つの有機溶媒を含む、<項1>に記載の組成物。
<項15>
前記少なくとも1つのアミジン塩基が、置換もしくは無置換ホルムアミジン、置換もしくは無置換アセトアミジン、置換もしくは無置換ベンズアミジン、ジミナゼン、および縮合非芳香族環にアミジン基を含む化合物から成る群より選択される化合物を含む、<項1>に記載の組成物。
<項16>
前記縮合非芳香族環にアミジン基を含む化合物が、1,8‐ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ‐7‐エンまたは1,5‐ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ‐5‐エンである、<項15>に記載の組成物。
<項17>
約0.1重量%から約5重量%の前記少なくとも1つのアミジン塩基を含む、<項1>に記載の組成物。
<項18>
約35%から約98%の水を含む、<項1>に記載の組成物。
<項19>
TiNフィーチャを含む半導体基材を、<項1>〜<項18>のいずれか一項に記載の組成物と接触させて、前記TiNフィーチャを除去することを含む方法。
<項20>
前記接触工程の後に、前記半導体基材をリンス溶媒でリンスすることをさらに含む、<項19>に記載の方法。
<項21>
前記リンス工程の後に、前記半導体基材を乾燥することをさらに含む、<項20>に記載の方法。
<項22>
前記半導体基材中のCo、SiN、またはCuを実質的に除去しない、<項19>に記載の方法。
<項23>
半導体デバイスである、<項19>に記載の方法によって形成された物品。
<項24>
前記半導体デバイスが、集積回路である、<項23>に記載の物品。