特許第6550128号(P6550128)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6550128
(24)【登録日】2019年7月5日
(45)【発行日】2019年7月24日
(54)【発明の名称】海上活動のための海底ターミナル
(51)【国際特許分類】
   E02B 3/06 20060101AFI20190711BHJP
   B63B 35/44 20060101ALI20190711BHJP
   B63B 27/30 20060101ALI20190711BHJP
【FI】
   E02B3/06
   B63B35/44 B
   B63B27/30
【請求項の数】17
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2017-517801(P2017-517801)
(86)(22)【出願日】2015年9月8日
(65)【公表番号】特表2017-537246(P2017-537246A)
(43)【公表日】2017年12月14日
(86)【国際出願番号】NO2015050156
(87)【国際公開番号】WO2016085347
(87)【国際公開日】20160602
【審査請求日】2018年9月5日
(31)【優先権主張番号】20141426
(32)【優先日】2014年11月27日
(33)【優先権主張国】NO
(73)【特許権者】
【識別番号】517108974
【氏名又は名称】グラヴィフロート アクティーゼルスカブ
【氏名又は名称原語表記】GRAVIFLOAT AS
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】特許業務法人浅村特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】ヴァートダル、ハーラル
(72)【発明者】
【氏名】レイシェイム、トーレ
(72)【発明者】
【氏名】チャーセム、ゲイル エル.
【審査官】 湯本 照基
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭54−048935(JP,A)
【文献】 特開昭53−083294(JP,A)
【文献】 特開2005−145448(JP,A)
【文献】 特開昭59−053294(JP,A)
【文献】 国際公開第2006/041312(WO,A1)
【文献】 特開昭57−175583(JP,A)
【文献】 特開平06−115489(JP,A)
【文献】 特開平10−266175(JP,A)
【文献】 特開平02−085413(JP,A)
【文献】 特開2013−204399(JP,A)
【文献】 特開平10−121450(JP,A)
【文献】 特開2002−371530(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02B 3/06
B63B 27/30
B63B 35/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
LNG、油又はガス等の炭化水素を貯蔵及び積み込み又は積み下ろしするための浅瀬の海底ターミナル(40)であって、浮揚性の取り外し可能なモジュール(20)、及び、海底(19)によって支持されることが意図される取り外し可能な海底基礎構造(10)を備えており、前記浮揚性の取り外し可能なモジュール(20)は、前記海底基礎構造(10)に解放可能に固定されることで港湾ターミナルを形成し、前記海底基礎構造(10)は、浮き装置が設けられるベース構造(11)、該ベース構造(11)から上に延びるとともに該ベース構造(11)の外周の少なくとも一部に沿って配置される上方に延びる壁構造(12)を備えており、前記ベース構造には、前記浮揚性の取り外し可能なモジュール(20)を前記海底基礎構造(10)において結合するとともに該海底基礎構造(10)によって支持することを可能にする、前記壁構造(12)の開口部(18)も設けられており、
前記ベース構造(11)には、前記浮揚性の取り外し可能なモジュールを支持するように構成されている、垂直な前記壁構造(12)から横方向に延びる水中ビーム又はベーススラブ構造(35)が設けられており、該水中ビーム又はスラブ構造(35)には、海底土壌内に押し込まれる杭を受け入れるように構成されている、前記水中ビーム又はスラブ構造(35)を通って延びるスリーブ又はダクトが設けられていることを特徴とする、浅瀬の海底ターミナル(40)。
【請求項2】
前記杭のヘッドは、海水面(37)の下で終端することが意図される、請求項1に記載の海底ターミナル(40)。
【請求項3】
前記杭のヘッドは、前記水中ビーム又はスラブ構造(35)の上側面と面一である、請求項1に記載の海底ターミナル(40)。
【請求項4】
前記スリーブ又はダクトは、垂直線と角度αを形成し、杭を、杭打ちされたときに傾斜位置に固定する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の海底ターミナル(40)。
【請求項5】
前記ベース構造(11)の下面は、前記海底土壌(19)との荷重支承接点を有さず、前記海ターミナルの可変の動作上の環境の荷重は前記杭によって受け取られる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の海底ターミナル(40)。
【請求項6】
前記ベース構造(11)はジャケットフレーム構造である、請求項1〜のいずれか一項に記載の海底ターミナル(40)。
【請求項7】
前記壁構造(12)は、前記ベース構造(11)の一体部分であり、海底基礎構造(10)ユニットを形成する、請求項1〜のいずれか一項に記載の海底ターミナル(40)。
【請求項8】
前記海底基礎構造(10)はバラストで安定させる手段を有する、請求項1〜のいずれか一項に記載の海底ターミナル(40)。
【請求項9】
前記壁構造(12)の少なくとも一部が水面の上に延びる、請求項1〜のいずれか一項に記載の海底ターミナル(40)。
【請求項10】
前記海底基礎構造(10)は、前記壁構造(12)の上部から該壁構造(12)の底部を通って延びる壁構造(12)の杭打ち手段も有する、請求項1〜のいずれか一項に記載の海底ターミナル(40)。
【請求項11】
前記浮揚性の取り外し可能なモジュール(20)を導入するための前記壁構造(12)の開口部(18)は、閉止機構によって閉止可能であり、前記ベース構造(11)の外周において閉止された壁構造(12)を形成する、請求項1〜のいずれか一項に記載の海底ターミナル(40)。
【請求項12】
前記ダクト又はスリーブには下側端にシール装置が設けられ、グラウトが下方に逃げることを防止する、請求項1〜10のいずれか一項に記載の海底ターミナル(40)。
【請求項13】
前記ダクト又はスリーブの内側面には、前記杭が内側のダクト又はスリーブの壁に直接接触することを防止するように構成されているスペーサが設けられ、それによって、グラウトを充填するための環状部を確立する、請求項1〜1のいずれか一項に記載の海底ターミナル(40)。
【請求項14】
前記ダクト又はスリーブの内側面には、前記杭が内側のダクト又はスリーブの壁に直接接触することを防止するように構成されているスペーサが上側端及び下側端に設けられ、それによって、グラウトを充填するための環状部を確立する、請求項1〜11のいずれか一項に記載の海底ターミナル(40)。
【請求項15】
前記ダクト又はスリーブの内側面には、複数のせん断提供装置が設けられ、前記ダクト又はスリーブの内側壁面と前記杭の外側壁面との間に適切なせん断及び付着をもたらす、請求項1〜1のいずれか一項に記載の海底ターミナル(40)。
【請求項16】
前記ベース構造(11)は、前記浮揚性の取り外し可能なモジュール(20)と同じ数の隔壁に分割され、該隔壁の垂直壁が構造ビームを形成することで、前記浮揚性の取り外し可能なモジュール(20)の垂直力が前記ベース構造(11)の構造ビームに直接的に伝達される、請求項1〜1のいずれか一項に記載の海底ターミナル(40)。
【請求項17】
前記浮揚性の取り外し可能なモジュール(20)は、機械的なロック装置によって、又は、せん断力プレートを前記海底基礎構造(10)に溶接することによって、前記ベース構造(11)にロックされる、請求項1〜1のいずれか一項に記載の海底ターミナル(40)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、独立請求項の前提部(preamble)において更に明記されているように、柔らかいか又は泥質の海底土壌条件を有する浅瀬において使用するのに好適な、LNG、油又はガス等の炭化水素を貯蔵及び積み込み又は積み下ろしするための海底ターミナルであって、浮揚性の取り外し可能な貯蔵モジュール、及び、海底によって支持されることが意図される取り外し可能な海底基礎構造を備えており、浮揚性モジュールは海底基礎構造に解放可能に固定されることで、港湾ターミナルが形成され、海底基礎構造は、浮き装置が設けられるベース構造、ベース構造から上に延びるとともにベース構造の外周の少なくとも一部に沿って配置される上方に延びる壁構造を備えており、ベース構造には、浮揚性モジュールを海底基礎構造において結合するとともに海底基礎構造によって支持することを可能にする、側壁構造の開口部も設けられている、海底ターミナルに関する。
【背景技術】
【0002】
LNG又は大型のオイルタンカの港湾現場は、非常に危険であると考えられている。したがって、そのような現場を人口集中地域の近傍に配置することは有利ではない。同時に、LNGの最多数の消費者は人口密度の高い国々において見受けられる。よって、LNG貯蔵設備を海上に配置するための多くの解決策が提案されている。
【0003】
さらに、LNGを移送するために、十分に絶縁されるとともに可撓性である関節アーム又はホースが多くの場合に使用される。ホースは多くの場合に、実際には非常に硬く、非常に可撓性がない。関節アームは、通常は1つの平面でのみ移動し、側方への移動を許容しない。このため、積み込み又は積み下ろし作業の双方の間に、LNG船を、風及び/又は波の優勢な方向の風下にある保護された港湾において適切に係留させなければならなくなる。
【0004】
浮かぶか又は大洋底に載って配置される、海においてLNGを積み込む港湾現場を提供することが以前から提案されている。浮体式現場は、船と貯蔵設備との間のLNGの移送が、共通して、2つの浮体式の可動体間で生じ、多かれ少なかれ互いから独立して移動するという問題を有する。動態は、積み込みが並んで生じる場合に、機器及び安全性に対する大きな要求を課す。
【0005】
重力によって海底、特に浅瀬に直接的に載る液体の貯蔵構造(GBS=着底型基地)の主要な問題は、GBSが、常に、例えば高潮を伴う極限の条件においても正の接地圧を確実にするためには、大量の固定バラストを必要とすることである。高潮は、ほとんどの場合に陸地付近の浅瀬において、例えば熱帯低気圧に関連して見られることが知られており、この場合、海岸付近の水位は、一時的に最大8メートル〜9メートル上昇する可能性がある。これは、海水面における大きい水線面積を有するとともに海岸付近に位置付けられる、液体を貯蔵するGBSに対して大きな揚圧力を晒す。そのような一時的な揚圧力に対抗するための付加的な固定バラスト体積は、常に正の海底圧力を確実にするが、GBSの浮動、浸水及び海底への設置中に付加的な浮力も確実にするために、GBS体積及び重量の大幅な増大を必要とする。体積のそのような増大の結果として、この場合も揚圧力が更に増大し、海水バラスト及び固定バラストの双方の付加的なバラスト体積を必要とし、これは、GBSの解決策を非常に高価にする負の設計の効果のスパイラルを表す。
【0006】
GBSの解決策が、実現可能ではない可能性があるか、又は最良の場合でも、河川デルタにおいて見られるような柔らかく未固結の海底土壌において使用されるには非常に高価であることも分かっている。そのような理由から、GBSには吸引スカートを備え付けることができるが、そのような解決策におけるスカートの単なる寸法及び垂直高さが、法外に高価な基礎の解決策を呈する可能性があり、今日まで、浮体式貯蔵体を、そのような土壌条件を有するエリアにおいてしか実行可能ではない解決策にしている。
【0007】
代替案は、LNGを、2つの浮体の船尾と船首との間で移送することであるが、これは、対応する従来技術の油の積み込み作業よりもかなり困難であり、この方法は、機器に対して大きな要求を課す。加えて、これらの船が回転することが可能である場合、LNGの貯蔵船は、LNGのための複雑な水中旋回システムを備えなければならない。
【0008】
積み込み作業中の浮体の動態に関連する問題を低減するために、人工的な港湾として機能する大型の矩形の鋼又はコンクリート製の構造を海底に設置することが提案されており、この場合、連続的な鋼又はコンクリート壁は、入って来る波に対する保護を形成することが意図される。提示される波の典型的な深さは8メートル〜30メートルである。このタイプの大型の構造物は、人口集中地域から離れて建造されることが意図され、同時に、積み込み及び積み下ろし作業中のLNG船舶の防波堤として機能する。
【0009】
問題は、港湾構造物の風下側に船舶を移動させることによって低減することができるが、計算及び流域実験によって、連続的なバリアを形成する港湾構造物が、一定期間中に特に好ましくない角度から波及びうねりが来る場合にかなりの遮蔽効果を得るためであるならば、非常に大型になるように建造されなければならないことが示されている。これは、海洋波がそのような構造物の両側の周りで曲がり、曲がった波が合流する風下側の後ろの幾らかの距離で焦点が生じるという既知の効果に起因する。この点において、波の高さは、入って来る波よりも実際により大きくなる可能性がある。
【0010】
したがって、波からの遮蔽体として作用することが意図される、大洋底に配置される大型の港湾構造物は非常に高価である。積み込み作業中に船を波から遮蔽するようにコンクリートで建造されるLNGのそのようなタイプの港湾現場の様々な形態が示唆されている。1つの示唆されている形状は、例えば、構造物を馬蹄として建造し、LNG船にこの内部で積み込み/積み下ろしさせることである。これは、動態をかなり低減するが、港湾現場は、矩形の形状の港湾現場よりも更により高価である。
【0011】
特許文献1は、浮かぶか又は沈み、そうでなければ海底に配置されるように構成される多くのユニットを備える港湾現場を記載している。各ユニットは、ベース、荷重担持構造、及び、必要であれば移動させることができる移動可能な砕波要素を備える。
【0012】
特許文献2は、海底上に離間して配置される多くのユニットを備え、それによって、少なくとも1つの直線的な係留位置が形成される港湾現場を記載している。ユニットには緩衝装置及び波減衰装置が設けられる。
【0013】
出願人が所有する特許文献3は、海におけるLNG等の炭化水素の貯蔵、積み込み及び積み下ろしのための港湾プラントを開示しており、この内容全体が、参照により本明細書に援用される。港湾は、海底に配置される、鋼又はコンクリートから建造される3つのユニットを備える。ユニットは、一列になって横向きの関係で配置される。港湾は、波を減衰するように構成されており、船は、係留の風下側にあることが意図される。
【0014】
出願人が所有する特許文献4は、港湾プラントが形成されるように海底に相互に配置される多くのユニットを備える、炭化水素製品を海上で貯蔵、積み込み及び積み下ろしするための港湾プラントを開示している。ユニットは、横方向に離れた所与の距離に独立して配置され、船が沿うように係留されることが意図される前面を有し、波の部分の通路(複数の場合もあり)を形成し、波の他の部分及び流れが港湾プラントを通ることを可能にしながらも、入って来る波の一部を減衰するように構成されている。
【0015】
特許文献5は、海底に載る海底構造からなるLNG貯蔵及び積み込みプラントを記載しており、海底構造は、海底に載るベーススラブ及び3つの上方に延びる壁を有する。海底構造は開口部を有し、浮体式モジュールを海底構造内の適所に操作し、ベーススラブに載るようにバラストで安定させることを可能にする。
【0016】
特許文献6は、その自重に起因して海底に載るとともに、下方に突出する開口スカートが設けられ、海底内に押し下げられる重力ベースの構造を記載している。重力ベースの構造は、U字型の形状を有し、垂直壁が水中の底部スラブから上方に延び、必要な重量を提供するための重りとして機能する浮きチャンバが設けられる。重力ベースの構造の1つの実施形態には、垂直壁を通って支持土壌内に下方に延びる杭も設けることができ、杭は、海水面の上の壁の上部で終端する。
【0017】
しかし、貯蔵のためのこれらの港湾プラントは、大規模であり、複雑で高価であり得る。港湾プラントは、建造するのに長い時間がかかり、可動性及び他の用途に関してバリエーションが限られている。基礎を可能にするための深いスカートの依存に起因して、設置中に、特に泥質又は柔らかい海底を有する浅瀬において同様に問題を被る可能性がある。加えて、海底土壌の密度、組成、圧密及び地質は、1つの海底場所から別の場所にかけて大きく変わる可能性がある。例えば、河口における土壌は多くの場合に、ヨーグルトのような柔らかい泥質の土壌によって支配され、一方で、他の海底エリアは、硬質の岩石、石灰石又は古代の火山石によって影響を受けるか又は覆われる可能性がある。これは、海底土壌の荷重支承能力に直接的な影響を有し、したがって、海底に載るものとする海底構造の予測可能かつ信頼性の高い基礎の解決策を見出す可能性を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0018】
【特許文献1】英国特許第1369915号明細書
【特許文献2】米国特許第3,958,426号明細書
【特許文献3】国際公開第2006/041312号明細書
【特許文献4】国際公開第2013/002648号明細書
【特許文献5】米国特許出願公開第2005/139595号明細書
【特許文献6】仏国特許第2894646号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
したがって、様々な油に関連する製品を貯蔵することができ、かつ、バンカリングすることができ、建造、保守及び修理が容易であり、製造及び費用の理由から可能な限り標準化することができ、また、海上又は任意のタイプの海底土壌を伴う海岸付近の場所において容易に展開することができる、費用効果が高く、多用途で自由度の高い港湾プラントシステムが必要とされている。
【0020】
本発明は、LNG、油製品及びバンカリングのための浅瀬の海底ターミナルであって、安定した港湾基礎が形成されるように、海底上の杭に配置されて杭によって支持される少なくとも1つの取り外し可能な海底基礎構造を備える、浅瀬の海底ターミナルに関する。貯蔵モジュールが、基礎構造の上部に取り外し可能に配置され、海底ユニットを形成し、少なくとも1つの海底ユニットは海底ターミナルを構成する。
【0021】
本発明の別の目的は、安定した基礎を海底現場に固定するために、下方に突出する開口スカートの使用を必要としないように設計される海底ターミナルを提供し、海底基礎構造の底面が海底と部分的に又は完全に接触する必要もない。実際には、海底構造は、使用される杭によって完全に支持され、杭に載ることができる。
【0022】
本発明は、組み立てられた海底ターミナルを確立する方法、海底基礎構造の係留構造、及び、海底基礎構造に浮体式モジュールを導入する方法にも関する。
以下、LNG(液化天然ガス)という一般的な名称を、液体状態まで冷却される天然ガスに使用する。メタンを摂氏約−161度まで冷却することが一般的であるが、本発明は、エタン、メタン、プロパン及びブタンのような冷却されたガス等の他のタイプの石油製品にも適用可能である。加えて、本発明は、油及び油製品の貯蔵、積み込み及び積み下ろしに使用することができる。
【0023】
本発明の目的は、貯蔵ユニットを有する多用途の浅瀬の海底ターミナル、及び、そのような海底ターミナルを確立する方法を提供することである。
本発明の別の目的は、ターミナルと支持構造との間のいかなる相対運動も、また、海底とターミナルとの間のいかなる相対運動も可能にすることなく、貯蔵モジュール内に貯蔵される液体の大きな重量によって生じる、非常に大きい垂直荷重を海底土壌に伝達するように設計されている海底ターミナルを提供することである。
【0024】
本発明の更なる目的は、自由度が高く、費用効果が高く、ほとんどのタイプの海底土壌条件において確立するのが容易である浅瀬の海底ターミナルを提供することである。
本発明のまた更なる目的は、様々な油関連製品を貯蔵し、かつ、バンカリングを行うために転換するのが容易な浅瀬の海底ターミナルを提供することである。
【0025】
本発明のまた別の目的は、必要な程度までサイズを容易に拡張又は低減することができるという点で拡大縮小可能である浅瀬の海底ターミナルを提供することである。
本発明の別の目的は、重力ベースの構造を設置することができないか又は法外に高価である未固結土壌の河川デルタ及び海底エリアにおいて見られるような、極めて柔らかく泥質の土壌に必要な場合に位置付けることもできる、海岸付近の貯蔵システムを提供することである。
【0026】
本発明の更なる目的は、その荷重支承構造のいかなる大きな体積変更も行うことなく、極度の高潮中に大きな浮力の揚圧力に抵抗するための構造的な能力が与えられ得ることである。
【0027】
また、本発明の目的は、幾つかのより小さいユニットとして建造することができる、海上のLNG、油製品及びバンカリングのための自由度が高く海底に位置付けられる海底ターミナルを提供することであり、この場合、各ユニットは、個々に、杭打ちによって支持されて海底まで下降されることができるため、全てのユニットが、所望の方向への、代替的には幾つかの異なる方向への係留地点を有する海底ターミナルを最終的に形成する。
【0028】
本発明のまた別の目的は、海底ターミナルのユニットのそれぞれの建造を、手頃な価格で効率的に、また従来の建設現場において、好ましくは乾ドックの使用を伴う造船所において可能な限り完全に可能にすることである。それによって、海上における費用のかかる仕上げ作業が最小限に抑えられる。建造現場における最終的な艤装の後で、ユニットのそれぞれは、設置場所まで運ばれるか又は曳航され、最終的に、既知の技法を使用して下降される。
【0029】
また、本発明の目的は、海水面上で大きな体積の液体を貯蔵することによって生じる、大きな垂直荷重の海底への安全な伝達を確実にすることである。
また、本発明の目的は、海底基礎構造及び貯蔵モジュールを備える海底ターミナルであって、それぞれが他方に適合され、時間及び費用効果が高い方法で貯蔵モジュールの結合を簡略化するように特別に設計されている、海底ターミナルを提供することである。
【0030】
また、本発明の目的は、上甲板機器を有する貯蔵モジュールの迅速かつ安全な設置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0031】
本発明の目的は、独立項によって更に規定されるような、浅瀬の海底ターミナル、及び、そのような海底ターミナルを確立する方法によって達成される。本発明の実施形態、代替形態及び変形形態は、従属項によって規定される。
【0032】
本発明の主要な特徴は、ベース構造に、少なくとも、垂直壁構造から横方向に延び、多かれ少なかれベース構造の外周に沿っても延び、浮揚性の取り外し可能なモジュールを支持するように構成されている水中ビーム又はベーススラブが設けられ、ビーム又はスラブには、海底土壌内に押し下げられる杭を受け入れるように構成されている、水中ビーム又はスラブを通って延びるスリーブ又はダクトが設けられることである。海底基礎構造には、ベース構造の全体的な設置面積を覆う底部スラブも設けることができるか、又は、海底構造には、垂直壁構造から限られた距離のみを延び、浮揚性モジュールを支持する水中面を形成する横方向に延びるビームを設けることができる。
【0033】
1つの実施形態によると、杭のヘッドは、海水面の下で、好ましくはビーム又はスラブの上面と面一に終端することが意図される。さらに、スリーブ又はダクトは、垂直線と角度αを形成することができ、杭打ちされると杭を傾斜位置に固定する。
【0034】
壁構造は、ベース構造の一体部分を形成することができ、海底基礎構造ユニットを形成し、バラストで安定させる手段を設けることができる。壁構造の少なくとも部分が水面の上に延びる。
【0035】
1つの実施形態によると、海底基礎構造には、壁構造を通して杭打ちするためのダクト又はスリーブも設けることができ、そのようなダクト又はスリーブは、壁構造の上部から壁構造の底部を通って延びる。さらに、海底基礎構造には、閉止機構によって閉止することができる、浮揚性モジュールを結合するための壁構造の開口部を設けることができ、ベース構造の外周内で閉止された壁構造を形成する。1つの実施形態によると、ダクト又はスリーブには、下側端にシール装置を設けることができ、グラウトが下方に逃げることを防止する。
【0036】
さらに、ダクト又はスリーブの内側面には、杭が内側のダクト又はスリーブの壁に直接接触することを防止するように構成されているスペーサが好ましくは上側端及び下側端に設けられ、それによって、グラウトを充填するための環状部を確立する。
【0037】
ダクト又はスリーブの内側面には、多くのせん断提供装置を設けることができ、ダクト又はスリーブの内側壁面と杭の外側壁面との間の適切なせん断及び付着を確実にする。
1つの実施形態によると、ベース構造は、貯蔵モジュールと同じ数の隔壁に分割することができ、隔壁の垂直壁が構造ビームを形成するため、貯蔵モジュールの垂直力がベース構造の構造ビームに直接的に伝達され、浮体式モジュールを、機械的なロック装置によって、又は、例えばせん断力プレートを海底基礎構造に溶接することによって、ベース構造にロックすることができる。
【0038】
本発明によると、少なくとも1つの取り外し可能な海底基礎構造が、海底内に延びる杭に配置されるとともに杭によって支持されるため、安定した港湾基礎が形成される。海底基礎構造は、浮き装置が設けられるベース構造、及び、同様に浮き装置が設けられる上方に延びる壁構造を備える。壁構造は、ベース構造の外周の少なくとも一部に沿って配置され、浮揚性貯蔵モジュールを導入するために、壁構造の少なくとも1つの開口部を含む。浮揚性モジュールは、壁構造内でベース構造の上部に取り外し可能に配置され、少なくとも杭打ちによって海底により支持される海上ユニットを一緒に形成する。
【0039】
本発明の好ましい実施形態によると、壁構造は、海水基礎構造ユニットを形成するベース構造の一体部分である。海底基礎構造の壁構造は、海水面の上にある(しかし、壁構造は海水面の下にあってもよい)。水上に海底基礎構造の部分を有することの利点のうちの幾つかは、図面に示されているように、
a)水線面が、海底基礎構造の設置を容易にするとともに、それについての不確実性を低減する。
【0040】
b)海底構造の部分が、貯蔵モジュールの浮動及び設置を容易にするとともに簡略化する。
c)杭打ち機械を、水位の上の海底基礎構造に配置することができ、これは費用及び時間を低減する。
【0041】
d)水位の上の海底基礎構造は、船舶の衝突に対する付加的な保護を表す。
e)幾つかの機器、例えば貨物積み込みアームを、幾つかの場合に海底基礎構造に設置することができ、したがって、貯蔵モジュールから少し離れる。
【0042】
本発明の1つの実施形態によると、海底基礎構造は、壁構造の上部から壁構造の底部を通って延びる、ベース構造を通して、可能性としては壁構造を通して杭打ちする手段を有する。
【0043】
海底基礎構造の断面図は、円形、正方形、矩形、楕円形又は更には多角形を含む様々な形状を有する。海底基礎構造はコンクリート及び/又は鋼から作られる。
本発明の1つの実施形態によると、海底基礎構造はジャケットフレーム構造である。
【0044】
本発明の1つの好ましい実施形態によると、海底基礎構造は、矩形の形状を有するコンクリートから作られ、貯蔵モジュールにおける隔壁と同等のベース構造における隔壁を有して予め製造される。
【0045】
さらに、海底基礎構造は、水面に浮くプレハブモジュールであり、バラストで安定させる手段を有する。基礎構造は、海底に配置されるとともに杭打ちによって支持され、可能性としては、少なくとも底部ベース構造を通って延びる、壁構造に沿って杭打ちする手段も有する。
【0046】
代替的には、杭は、海底基礎構造の上方に延びる壁構造及びベース構造も通して押し込まれてもよい。
本発明の1つの実施形態によると、貯蔵モジュールは、円形、正方形、矩形、楕円形、又は更には多角形のような基礎構造と同様の断面形状を有する鋼から作られる。有利には、貯蔵モジュールは、海底基礎構造と同じ形状を有する。
【0047】
本発明によると、浮体式貯蔵モジュールが、壁構造内でベース構造の上部に配置され、バラストで安定させる手段を有する。貯蔵モジュールは、LNG、LPG、他のバンカリングの油製品を貯蔵する多用途のモジュールであり、少なくとも1つの隔壁を含む。さらに、ベース構造は、貯蔵モジュールと同じ数の隔壁に分割され、隔壁の垂直壁が構造ビームを形成するため、貯蔵モジュールの垂直力が、ベース構造の構造ビーム内に直接的に、及び、垂直な杭内に直接的に伝達され、これは、その後で大きい荷重を土壌内に伝達するはずである。
【0048】
本発明による杭を使用することの重要な利点は、杭が張力及び圧縮の双方を受け取ることができ、同時に、効率的かつ費用効果が高い方法で、寸法としての様々な長さの杭長さを可能にすることである。ダクト又はスリーブの数、位置及び寸法は、更なる杭打ちが後の段階で必要とされる場合に、余分な使用されないダクト又はスリーブが設けられるように構成することができる。
【0049】
大きい貯蔵モジュールによって誘発される垂直荷重は、幾つかの場合に膨大であり、安全な垂直荷重の伝達を確実にする荷重伝達システムは、安全で信頼性の高い作業を確実にするために必須である。例として、原油の160,000m貯蔵タンクは、公称で145,000トンの垂直荷重を生じる。そのようなモジュールのモジュール設置面積が例えば5,000mであると仮定すると、海底構造及び海底に対する垂直荷重は、約30トン/mプラス安全率である。そのような大きい垂直力の安全な垂直荷重伝達は、本発明に従って、貯蔵モジュールの下の基礎構造に多くの杭を位置付けることによって確実にすることができる。本発明によると、そのような大きい垂直荷重の伝達は、杭打ちシステムを、非常に柔らかい土壌から密な土壌まで、種々の土壌のタイプに適合することができるため、ほぼ任意のタイプの土壌において可能である。
【0050】
本発明の大きな利点は、基礎構造の杭を、上昇する浮力を吸収するために張力に関して設計することもできることである。この特徴は、土壌が限られた垂直の下方への保持能力しか有しない、河川デルタ等の極めて柔らかい土壌における設置を容易にする。
【0051】
さらに、多かれ少なかれベース構造の設置面積の全体を覆うのに使用される底部スラブの構造に起因して、都合良く使用される利用可能な杭の総数、及び、隣り合う杭間の距離、及び、そのような数の杭の位置に関して、大きな自由度が達成される。これは、土壌条件が乏しいか若しくは柔らかく、及び/又は、高波及び高潮等の極端な環境の荷重及び衝撃が生じる可能性があるエリアにおいて特に重要であり得る。
【0052】
加えて、杭打ちされた基礎のこの特徴は、本発明による貯蔵システムが、極端な100年の場合の水位が通常の海水面の上の8メートル〜9メートルにも上昇する可能性のある、浅瀬の温帯性低気圧及び高潮に晒されるエリアに設置される場合にも非常に有用である。そのような場合、基礎杭は、上昇する浮力の大きい部分を受け取るように設計することができ、一方で、これらの極端な一時的な揚圧力の他の部分は、貯蔵モジュールの能動的な水バラストによって抵抗を受けることができる。大きな垂直の構造力の効率的な伝達を有するために、ベース構造及び貯蔵モジュールの主な構造ビームが鏡像の構造接触面を有することも利点である。これは、隔壁貯蔵モジュールからの垂直力が、ベース構造の主な構造ビームに好ましくは直接的に伝達されることを意味する。
【0053】
貯蔵モジュールは、プレハブであり、ベース構造の外周の壁構造内で海底基礎構造に形状嵌めされる。貯蔵モジュールは、重力に起因してその構造的な重量及び水バラストによってベース構造に載る。加えて、貯蔵モジュールは、極端な潮汐の水、嵐による洪水又は津波に起因する貯蔵モジュールに対するいかなる極端な環境的に生じる揚圧力にも抵抗するために、(既存の技法によって)機械的に、又は、例えば海底基礎構造にせん断力プレートを溶接することによってロックすることができる。
【0054】
本発明の1つの実施形態によると、海底基礎構造は、海底ユニットを構成する貯蔵モジュールと嵌合し、少なくとも1つの海底ユニットは海底ターミナルを構成する。
別の実施形態によると、海底ユニットは、2つ以上の係留地点が形成されるように配置することができ、この場合、上記係留地点は、互いに対して90度等の角度を形成する。
【0055】
海底ユニットには、衝突によって生じる損傷からユニットを保護する手段を設けることができ、当該手段は、船に面する表面から突出する要素を含み、上記手段は、好ましくは、海底ターミナルに沿って係留されることが意図される船の係留地点としても働き、好ましくは砕波効果にも寄与する。衝突保護の手段は、設置位置にあるときに、水位線を通って下に延びるように構成することができる。
【0056】
係留プラットフォームの高さは、低いが安全な高さにおいて海水面の上に配置されるべきであり、広範な様々なサイズの船を係留するための自由度を提供する。
本発明の重要な分野は、上甲板機器を有する貯蔵モジュールの迅速で安全な設置を有することである。これは、全体的な設置の費用のかかる部分である(90%〜95%)。少なくとも杭によって安定化されて予め海底と同じ高さにされる、予め設置されるベース基礎を有することによって、貯蔵モジュールの設置を数時間以内に行うことができる。
【0057】
本発明によると、海底ターミナルを配置する方法も提供される。この方法は、以下のステップ、すなわち、
少なくとも1つの浮体式のプレハブの基礎構造を、現場まで曳航し、海底に対してバラストで安定させて海底基礎を形成するステップ、
海底基礎構造を、ベース、及び可能性としては壁構造を通した杭打ちに安定して載せるとともに杭打ちによって支持するステップ、
少なくとも1つのプレハブの浮体式の貯蔵モジュールも現場まで曳航し、ベース構造の外周の壁構造の開口部を通して基礎構造内にガイドし、ベース構造に対してバラストで安定させて嵌合させるステップ、
を含む。
【0058】
本発明の利点は、波が破断及び相殺効果によって効率的に減衰されるように、海底ユニットを配置することである。海底ターミナルを形成する本発明による海底ユニットは、必要な距離に離間して配置される。ユニット間の距離は、減衰されることが意図される波の周波数、及び、ユニット間を通ることが可能な周波数によって決まる。この距離は、既知の方法で計算することができるか、又は、基本的な実験によって分かる。
【0059】
加えて、海底ターミナルがより小さいユニットで製造されることがかなり有利で経済的な建設方法である。したがって、幾つかの作業場が、かなりの程度まで従来の造船所において製造することが可能である構造を完成させることができる。加えて、設置がはるかに危険でなくなる。
【0060】
本発明による更なる利点は、本発明によるLNGのための海底ユニットを構成する海底基礎構造を、大洋底まで下降させ、取り外し、移動させ、必要に応じて既知の技法を使用して新たな個々の構造を形成するように交換することができることである。
【0061】
本発明は、LNGのための海底ターミナルにおける様々なタイプの手段を非常に費用効果が高い方法で導入する可能性を提供する。局所的な波スペクトルを考慮することによって、海底ユニットのそれぞれの海底基礎構造が波エネルギーを減衰する手段を有して構成されると同時に、ユニット間の距離が最適であるときにかなりの減衰を達成することが可能であり得る。
【0062】
海底ターミナルの海底ユニットにかなりの高さが与えられ、係留された船の風除けも提供する。
海底ターミナルの海底ユニットは、大型のタンカー船の容量に対応する、通常は最高で150,000トンの自重の海底ターミナルのいかなる動きも伴うことなく、貯蔵モジュールの内部に貯蔵される高重量の液体から海底への非常に大きな垂直荷重を受けるように設計することができる。この能力の幾らかは、海底ターミナルの水平な設置面積を維持しながらも、貯蔵体積の高さを増大させることによって得ることができる。
【0063】
加えて、本発明は、様々な土壌条件において海底ターミナルを確立する可能性を提供する。海底土壌の密度、組成、圧密及び地質は、1つの海底場所から別の場所に大きく変わる可能性がある。これは、海底土壌の荷重支承能力に直接的な影響を有し、したがって、可能性としては、海底によって支持されるはずである海底構造の予測可能で信頼性の高い基礎の解決策を見出す。1つの実施形態によると、ベース基礎は、海底に杭打ちされる半分水中の浮体の形態であり得る。この場合、ベース構造は、半分水中の構造としてバラストで安定され、ベース構造を通して、必須ではないが可能性としては海底基礎構造の壁構造を通して海底に杭打ちすることができる。これらの場合に、垂直な構造力を効率的に伝達することが重要であり、ベース構造及び貯蔵モジュールの主な構造ビームが鏡像の構造接触面を有することが有利である。これは、隔壁貯蔵モジュールからの垂直力が、好ましくはベース構造の主な構造ビーム内に直接的に、並びに、杭打ち構造内及び海底に伝達されることを意味する。試験によって、杭打ちされた海底基礎構造が、100,000トン〜120,000トンの重量を許容して耐えるはずであることが示されている。
【0064】
本発明の利点は、杭が、海水面の下で、必須ではないが好ましくは海底のより近くで終端することができることである。さらに、解決策は、多かれ少なかれ重力基礎の使用に基づいて、ベース構造が海底に完全に載るとともに海底によって直接的に支持される構造に依存しない。そのように、浮体式モジュールに作用する重量及び荷重/力が、多かれ少なかれ杭のヘッド及びその近傍においてベース構造に伝達されることができるように浮体式モジュールを構成することが可能である。
【0065】
別の利点は、本発明による海底基礎構造が、必ずしも海底に載る必要がなく、重量、力及び荷重が杭によって担持されることである。さらに、海底基礎構造は、張力、すなわち例えば高潮によって生じる構造の上昇に抵抗するために、スカートの使用に依存しない。したがって、ベース構造の下面は、海底土壌といかなる荷重支承接触も行う必要がなく、海上ターミナルの可変の動作上の環境の荷重が、杭によって受け取られる。
【0066】
十分な支承及び支持能力は、杭表面と、グラウト詰めされたダクト又はスリーブの対応する壁表面との間のせん断力によって達成される荷重支承能力に依存して得ることができる。外側杭面とダクト又はスリーブの表面との間に形成される環状部内のグラウトのために、この接合部において作用する生成されるせん断力に抵抗するために必要なせん断抵抗が得られる。
【0067】
本発明による装置は、以下の記載において添付の図面を参照してより詳細に説明することができる。
【図面の簡単な説明】
【0068】
図1】ベース構造、壁構造及びチャネルを備える海底基礎構造の上から見た概略図である。
図2】海底基礎構造と嵌合するように現場まで曳航される貯蔵モジュールの上から見た概略図である。
図3】本発明による浅瀬の海底ターミナルを一緒に形成する、5つのそれぞれの貯蔵モジュールと嵌合された5つの基礎構造の概略図である。
図4】杭のダクト及び杭の上側端を示す、海底基礎構造の側壁及び底部構造の一部の概略縦断面図であり、ダクト及び杭の双方は垂直に配置され、基礎構造は、その底部が海底に載る。
図5】杭を受け入れることが意図されるダクトの下側端に配置される下側スペーサ及びグラウト詰め部を概略的に拡大スケールで示す図であり、杭は省かれている。
図6】杭ダクトの上側スペーサを概略的に拡大スケールで示す図であり、杭は省かれている。
図7図4の線A−Aを通る概略的な水平断面図であり、グラウト充填管路の出力端を示している。
図8】基礎構造の外周エリアの周りに配置される50本の杭スリーブが設けられる、本発明の第2の実施形態を示す図である。
図9】傾斜した杭スリーブ及び杭の使用を示す、本発明による基礎構造の側壁の第1の実施形態の概略縦断面図である。
図10図9において開示されている実施形態と比較して反対の方向に傾いた、傾斜した杭スリーブ及び杭の使用を示す、本発明による基礎構造の側壁の第2の実施形態の概略縦断面図である。
図11】勾配のある海底に配置されたアセンブリを示す、本発明の別の実施形態の概略斜視図である。
図12】モジュールを海底上部構造に固定するための1つの提案される解決策の概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0069】
図面に示されている実施形態の以下の記載において、同一又は同様の構造及び特徴には同じ参照符号が用いられることに留意されたい。
図1は、本発明による海底基礎構造10の一実施形態の上から見た図を概略的に示している。海底基礎構造10はベース構造11を備え、上方に延びる壁構造12がベース構造11の外周の少なくとも一部に沿って配置される。壁構造12は、ベース構造11の一体部分であり、海底基礎構造10を一緒に形成する。ベース構造11及び壁構造12の双方には浮き装置(図示せず)が設けられる。そのような浮き手段は、ベース構造11及び上方に延びる壁構造12内のタンク及びコンパートメントの形態であり得る。図1に示されている海底基礎構造10の実施形態には、長手方向及び横断方向に底部ビーム構造15が設けられ、ベース構造において上方に開口するコンパートメント13を形成する。コンパートメント13は、下側端を底部スラブによって閉止することができるか、又は、コンパートメントは下方に開口することができ、ベース構造11が多かれ少なかれ海底の上の上昇位置にある場合に、杭22へのアクセスを提供する。上記長手方向及び横断方向のビーム又は壁15は、浮揚性貯蔵モジュールを支持する、支持する強化面として働き、浮揚性貯蔵モジュールは、ベース構造にわたって上方に延びる壁構造12間で浮き、上記面に載るようにバラストで安定される。上方に延びる壁12は、ベース構造11の3つの側に沿って延び、ベース構造11にわたって浮揚性貯蔵モジュール20を導入するために、壁構造に開口部18が設けられる。貯蔵モジュール20は、壁構造12内でベース構造11の上部に取り外し可能に配置され、海底ユニット30を一緒に形成する。少なくとも1つの海底ユニット30が海底ターミナル40を構成する。
【0070】
海底基礎構造10は、浮体式であり、バラストで安定させる手段(図示せず)を有し、多くの杭22によって支持されて海底19上又は海底19の真上に配置されることが意図されるか、又は任意選択的にはまた、杭によって固定されて、重力に起因して海底19に載る。基礎構造10の上方に延びる壁構造12は、任意選択的及び/又は付加的な杭打ちのための、壁構造を通る穿孔又はダクト/スリーブを有し、杭22を受け入れるためにベース構造11にも穿孔がある。杭22を受け入れるダクト及び付属品を、以下で更に詳細に記載する。杭打ちのための機械及び器具を有する船16が、壁構造12の隣で係留され、杭打ち作業を行う。図1に示されているように、杭22は、ベース構造11の開口部の下の水中前方ビームに沿う3つの壁の足部に沿って、及び、上方に開口するコンパートメント13を形成する内部壁25に沿って、長手方向及び横断方向の双方に配置される。そのように、設置面積全体又は設置面積の少なくとも一部に、ベース構造11を適切に支持する杭を設けることができる。使用される杭22の数、並びに、それらの位置、直径及び長さは、支持される重量及び海底土壌条件に依存する。
【0071】
本発明による利点は、本発明による浮揚性LNG貯蔵ユニット又は荷船等の浮体式モジュールの海底ユニット30の一部を構成する海底基礎構造10を、設置される海上又は海岸付近まで下降させ、取り外し、移動させ、必要に応じて既知の技法を使用して新たな個々の構造を形成するように交換できることである。
【0072】
図2は、部分的に水中の予め設置された海底基礎構造10と嵌合するように曳航船16によって現場まで曳航される貯蔵モジュール20を示す、上から見た斜視図を概略的に示している。貯蔵モジュール20は、浮体式であり、バラストで安定させる手段(図示せず)を有し、好ましくは鋼から作られるが、コンクリート等の他の材料も使用することができる。本発明による貯蔵モジュール20には、貯蔵モジュールの上部に、積み込みシステム、クレーン、巻き上げ機等のような手段も設けることができる。貯蔵モジュール20は、現場に到着すると、海底19に配置される海底基礎構造10と嵌合される。この嵌合作業中に、浮体式モジュール20は、開口部18を通して、2つの平行な上方に延びる側壁構造12間で操作される。海底基礎構造10の壁構造12は、浮体式貯蔵モジュール20が壁構造12内でベース構造11の上部においてガイドされるまで、(図2において分かるように)水面19の上まで延びる。モジュール20は、モジュール20が海底基礎構造10のベースに安定して載るようにバラストで安定され、海底の組み立てられたユニット30を形成する。
【0073】
本発明による利点は、貯蔵モジュール20を、様々な油関連製品を貯蔵しバンカリングを可能にする、及び/又は、様々な機能を果たすように容易に転換できることである。貯蔵モジュール20は、海底基礎構造10に下降され、取り外され、移動され、必要に応じて既知の技法を使用して新たな個々の構造を形成するように交換され得る。
【0074】
図3は、予め設計された方法で配置される5つの海底ユニット又はアセンブリ30を備える海底ターミナル40の上から見た斜視図を概略的に示している。本発明の利点は、波が破断及び相殺効果によって効率的に減衰されるように、海底ユニット又はアセンブリ30を配置することである。海底ターミナル40を形成する本発明による海底ユニット30は、必要な距離に離間して配置される。ユニット30間の距離は、減衰されることが意図される波の優勢な周波数、及び、ユニット30間を通ることが可能な周波数によって決まる。この距離は、既知の方法で計算することができるか、又は、基本的な実験によって分かる。ユニット又はアセンブリ30の向きは、波が、多かれ少なかれターミナル40の長手方向に垂直な方向から入って来ることを防止する必要なシェルタを確立するように選択される。船を係留するための係留線、係留地点等は示されていない。海底ユニット10間の橋、舷門等が図3に示されている。
【0075】
図4は、杭22のダクト21及び杭22の上側端を示す、海底基礎構造の側壁12及びベース構造11の一部の縦断面図を概略的に示しており、ダクト21及び杭22の双方は垂直に配置され、基礎構造11は、その底部プレート23が海底19に直接的に載る。杭22が海底19土壌内のその意図される深さに押し込まれると、杭22の外側面とダクト壁21の表面との間の環状部25が、グラウトをグラウト生成プラント(図示せず)からグラウト供給管路24を通して注入することによってグラウト詰めされる。上記グラウト供給管路24は、ダクト21の下側端にその出口25を有する。そのような出口位置の結果として、供給管路24からの注入されたグラウトは、ダクト21の上部において出るまで、環状部25を通って押し上げられる。グラウトが下に押しやられ、環状部25から出てベース構造11の底部プレート23の下側面と海底19との間の接触面に入ることを防止するために、その全周の周りで杭22の外面に対する接点を有するリング形状の止めシール26が配置される。止めシール26は、円筒形の断面を有する円形のホースの形態であるものとすることができるか、又は、半円体としてであり、半円体の双方の自由端は、ダクト21の表面にシール固定され、ダクト21の全周の周りに延び、流体密なシールを提供する。シール26の内部空隙は、流体供給管路27を通して加圧源(図示せず)と流体接触し、グラウト詰めプロセスの開始時に加圧流体をシールの内部に供給することを確実にし、止めシールを膨張させ、可能性としては、グラウト詰めプロセスが完了すると、流体圧力を軽減する。シール26は、図5に関連して以下でより詳細に記載する。
【0076】
図4に示されているように、ダクト21の上側入口には、ダクト21の残りの部分よりも大きい直径を有する断面を設けることができ、杭打ちプロセスの初期段階において杭22の下側端又は底部端がダクト21に入ることを容易にするために、下方に円錐状の遷移部分を有する。ダクト21の上部及び底部の双方において、杭22の外面とダクト21の壁との間の最小限の距離を確実にするためにスペーサ34が配置され、杭22の周りの環状部の適切なグラウト詰めを可能にする。スペーサの入口面は、スペーサ34を越えるダクト22を通る杭の通過を容易にするために傾けることができる。
【0077】
図5は、杭22(図示せず)を受け入れることが意図されるダクト21の下側端に配置される下側スペーサ及びグラウト充填部28を概略的に拡大スケールで示している。図5に示されているように、グラウト分配チャネル29が、グラウト供給管路24の出口端に配置され、例えばダクト21の周方向に側方に延びる。チャネル29は、ダクトの全周の周りを延びることができる。代替的には、拡大したチャネルをそれぞれ有する幾つかの供給管路24を設けることができる。さらに、環状シール又は膨張可能なグラウト詰め本体26の図示の実施形態は、例えばボルト31又は糊付け等によってダクト21の外周にシールして固定される、膨張可能な材料の半円筒体の形態である。シール又は詰め部本体28の空隙の内部は、加圧流体を空隙に供給するために流体管路27の端と連通する。詰め部本体28の最遠の点又は上部において、詰め部本体には、周方向に配置されるフィン32が設けられ、詰め部本体28のシール接触面を強化する。
【0078】
図4及び図5の双方に同様に示されているように、「せん断キー」33が、設置される杭22に面するダクト21の壁に配置されている。せん断キー33は、様々な高さでダクト21の全周の周りに等間隔に分散されている。
【0079】
図6は、杭ダクト21の露出される面の周りに配置されるスペーサ34の使用を開示する、ダクト21の上側端を概略的に拡大スケールで示している。スペーサ34は、ダクト21の壁に固定される垂直な金属片から作ることができ、隣接するスペーサ間にスペースを提供し、環状部25内のグラウトの完全な充填を可能にする。
【0080】
図7は、杭22を受け入れることが意図されるダクト21の列、並びに、グラウト充填管路24の出力端、及び、止めシール26の内部への流体供給管路27の出口を示す、図4に示されている線A−Aを通る水平断面図を概略的に示している。ダクトの内側面には、ダクト21の外周の周りに離間した垂直なスペーサが設けられる。スペーサ34は、限られた幅を有することができ、ダクト21の下側端において特定の限られた長さを垂直に延びる。図面に示されている断面は、3つのダクト21を示しており、杭22がダクト21内に位置決めされている。図示のように、環状部25は、ダクト21の壁と杭22との間に確立される。スペーサ34のために、環状部25全体の周りに空隙が確立される。
【0081】
図8は、3つの側に配置されるとともに海底19に設置されると海水面37の上まで延びることが意図される垂直壁12が設けられるベース構造11の第2の実施形態を示している。さらに、開示される実施形態には、海面の上まで延びることが意図される垂直壁を有しない開口前部が設けられ、曳航される浮体式モジュール20がベース構造11内及びベース構造11にわたって入るための開口部18を残す。ベース構造11には、基礎構造の外周エリアの周りに配置される50本の杭ダクト21が設けられる。示されているように、ダクト21は、海底基礎構造10の全ての4つの側に沿って配置されている。
【0082】
図9及び図10は、設置されて海底19に押し込まれた傾斜した杭スリーブ又はダクト21及び杭22の使用を示す、本発明による基礎構造11の側壁12の実施形態の縦断面図を概略的に示している。示されているように、杭の下側端は海底において側方に変位している。杭22の側方への変位は、傾斜角度α及び杭22の長さに依存する。図9及び図10に示されているように、杭22の上側端は、側方に延びる底部スラブ35に固定され、垂直壁12の一体部分を形成するとともに、基礎構造11の少なくとも3つの側、可能性としては第4の側、すなわち横断方向ビームに沿っても延び、基礎構造11の2つの自由端をその底部11において相互接続する。
【0083】
図11は、勾配した海底19に配置されたアセンブリ10、20を示す、本発明の別の実施形態の斜視図を概略的に示している。図11に示されている実施形態は、底部ビーム構造15を有しないベース構造11を有する。さらに、2つの側壁12を相互接続する海底構造の形態の構造がない。図示のように、浮体式モジュール20は、壁構造12から横方向に延びる底部スラブ35に載り、そのような底部スラブ35は、好ましくはそれらの下側端において3つの壁12に沿って延びる。さらに、開示されているように、杭のヘッドは、多かれ少なかれ底部スラブ35の上側面と一致して、海水面37の下で終端する。
【0084】
海底基礎構造10及び貯蔵モジュール20は、港湾現場において建設され、遠隔の建設現場において組み立てられ、曳航されて現場に配置されてもよい。海底ユニット30及び海底ターミナル40は、水深、大洋底のタイプ、波形成等の局所的な環境条件に従って形成され、可能な場合、波、風及び流れ等の環境的影響力からの悪影響が最小限に抑えられる。LNG船舶の所望の係留方向及び位置に応じて、海底基礎構造は、LNG船舶の所望の積み込み条件が、作業及び安全上の考慮事項に従って可能な限り最良であるように、大洋底に所望の構造で配置される。
【0085】
図11において開示されている実施形態に従って、一方の側のみ又は一方の側の一部が海底に接触し、一方で、残りの部分は杭22のみによって支持される。ベーススラブ35を有するか又は有しない海底構造の底部全体が海底に載ることもできるか、又は、海底構造は、ベーススラブ35を有するか又は有しないベース構造のいずれの部分も海底に接触せず、出現する全ての力が杭によって受け取られるように、位置決めすることができる。
【0086】
図12は、浮揚性構造20の斜視図を、浮揚性構造が、それぞれ浮体式構造20の表面に固定されることが意図される鋼プレート、及び、ベース構造11の垂直壁12の上面に固定されることが意図される対応する鋼プレートの形態である多くの固定装置38によってベース構造11に固定される位置で概略的に示している。垂直なせん断プレートが、双方のプレートに固定され、垂直なせん断プレートは、ベース構造11及び浮体式構造20上の上記2つのプレートに対してそれぞれ垂直に、及び、2つの構造11、20の表面に対しても垂直に配置される。ベース構造11及び壁が鋼から作られる場合、2つのプレートは上記構造に溶接される。2つの構造がコンクリートから作られる場合、鋼プレートは、それぞれのコンクリート壁に埋め込まれる鋼プレートに溶接される。固定装置のそのような構造は、保守等のために固定装置へのアクセスを提供する。
【0087】
本発明の1つの実施形態によると、最大の環境の設計荷重を支えるために、2.2mの直径及び50mの長さを有する61本の杭が必要とされる。これらの杭は、地面効果を低減するために、垂直線から5°の角度で傾斜される。この文脈では、ベース構造を支持する杭が互いの近くに位置決めされる場合、単純で保守的な手法が、荷重の場合を考慮すると、単一の杭の能力のおよそ2/3まで杭打ち能力を低減することであり得る。
【0088】
杭は、海底内に垂直に下に延びることができるか、又は、垂直線に対して同じ方向、内方若しくは外方又はこれらの組み合わせで傾斜して配置することができる。
海底基礎構造には停泊(harbor)セクション36も設けることができ、停泊セクション36は、船をそれに沿って係留することを可能にするように構成されている。構成材料は、コンクリート若しくは鋼又は双方の組み合わせであり得る。停泊セクション36は、垂直に延びる壁12のうちの少なくとも1つに固定されるとともに組み込まれるため、全ての力及び荷重が海底基礎構造10によって受け取られて杭に伝達される。さらに、停泊セクションは、好ましくは、風及び/又は波の優勢な方向の反対側(複数の場合もあり)に配置することができ、停泊セクション36に沿って係留される船(複数の場合もあり)のシェルタを提供する。
【0089】
浮体式構造20を海底構造11に対して支持するための重力の使用に加えて又は代わりに、浮揚性モジュール20を海底構造に固定する1つの方法は、浮揚性構造と海底構造との間の固定地点が海水面37の上にあり、好ましくは垂直に延びる壁の上部に配置されるように構成される多くの固定装置を有する浮揚性構造を提供することである。そのような場合、固定地点は、検査及び保守のために、また可能性としては海底構造から浮揚性ユニットを解放するために容易にアクセスすることができる。図示の実施形態には、U字形状のベース構造内に延びる横方向に延びるビームが設けられているが、そのような横方向に延びるビームは垂直壁から外方に延びることもでき、垂直壁の反対側においても対応するタイプの杭打ちを可能にする。
図1
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図7
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図10
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図12