【課題を解決するための手段】
【0008】
以下、上記目的を解決するのに適した各手段につき、項分けして説明する。なお、必要に応じて対応する手段に特有の作用効果を付記する。
【0009】
手段1.槽体の排水口を開閉するための栓蓋を遠隔操作するための操作装置であって、
棒状の操作軸、及び、当該操作軸をその軸方向に沿って往復移動可能な状態で保持する軸保持部を有するとともに、所定の取付対象物に貫通形成された貫通孔に対し設けられた操作側機構部と、
前記操作軸の往復動作による駆動力を前記栓蓋側へと伝達し、前記栓蓋を上下動させる伝達部材と、
所定のカバー部支持部を有するとともに、前記取付対象物に対し直接又間接的に固定される台座部と、
前記カバー部支持部に対し回動可能に取付けられるとともに、自身の裏側に前記操作軸が配置され
、かつ、当該操作軸の中心軸と交差する位置関係で設けられるカバー部とを備え、
前記操作軸は、自身の先端部が押圧されることによって、所定の第一位置と、当該第一位置に位置しているときよりも自身の先端部が前記軸保持部に接近する第二位置との間を移動するように構成され、
前記カバー部は、前記操作軸側に向けて回動したときに、前記操作軸又は前記操作軸及び前記カバー部間に位置する介在部に接触した状態で移動しつつ、直接又は前記介在部を介して前記操作軸を押圧するように構成されていることを特徴とする操作装置。
【0010】
上記手段1によれば、操作軸を往復移動させる際に押圧(操作)されるカバー部(操作部に相当する)は、取付対象物に対し直接又は間接的に固定された台座部のカバー部支持部へと取付けられている。従って、カバー部を取付ける際に、操作軸の先端部を狙って取付作業を行う必要がなくなる。また、台座部は取付対象物に固定された状態であり、台座部が簡単に動いてしまうといったことはないため、カバー部支持部に対するカバー部の取付を容易に行うことができる。これらの結果、取付作業性を格段に向上させることができる。
【0011】
さらに、上記手段1によれば、カバー部は、操作軸に固定されるものではないため、カバー部の動きが、操作軸の動きに支配されるといったことがない。従って、カバー部の動き方(回動量、回動方向等)を任意に調節することができ、カバー部の動き方(の設定)に自由度をもたせることができる。これにより、カバー部の動き方に関連する要素(例えば、カバー部の移動空間の大きさ等)を容易に調節することが可能となる。
【0012】
手段2.前記カバー部を前記操作軸側に向けて回動させたときに、前記カバー部のうちその回動軸とは反対側に位置する端部を除いた部位が、前記操作軸又は前記介在部に接触した状態で移動しつつ、直接又は前記介在部を介して前記操作軸を押圧するように構成されていることを特徴とする手段1に記載の操作装置。
【0013】
上記手段2によれば、操作時において、カバー部のうち、その回動軸とは反対側に位置する端部と操作軸又は介在部に接触する部位との間(対象部分)を押圧することで、てこの原理(カバー部の回動軸を支点とし、カバー部のうち操作軸又は介在部に接触する部位を作用点とし、カバー部の前記対象部分を力点とする)により、比較的小さな力で操作軸を押圧し移動させることができる。従って、良好な操作性を得ることができる。
【0014】
手段3.前記カバー部は、前記操作軸側へと回動したときに、前記操作軸の先端部に接触した状態で移動しつつ、前記操作軸を押圧するように構成されていることを特徴とする手段1又は2に記載の操作装置。
【0015】
上記手段3によれば、操作時において、カバー部が操作軸の先端部に対して直接接触する。従って、部品点数の削減を図ることができ、装置の安定的な動作や製造コストの低減を図ることができる。
【0016】
手段4.前記カバー部は、前記操作軸側へと回動したときに、前記操作軸の先端部に接触した状態で移動しつつ、前記操作軸の先端部を押圧する操作軸押圧部を具備し、
前記カバー部の回動軸と直交する断面における前記操作軸押圧部の外形線は、直線状又は湾曲線状をなし、
前記操作軸押圧部は、
前記第一位置に位置する前記操作軸の先端部と接触する第一操作軸接触部と、
前記第二位置に位置する前記操作軸の先端部と接触する第二操作軸接触部とを有し、
前記カバー部の回動軸と直交するとともに、前記第一操作軸接触部及び前記第二操作軸接触部を通過する断面において、前記カバー部の回動軸及び前記第一操作軸接触部を通過する仮想線を引いたとき、前記第二操作軸接触部は、前記仮想線よりも前記軸保持部側に位置することを特徴とする手段3に記載の操作装置。
【0017】
上記手段4によれば、前記仮想線上に第二操作軸接触部が位置する場合又は前記仮想線よりも軸保持部とは反対側に第二操作軸接触部が位置する場合と比較して、操作軸押圧部における操作軸との接触部位が第一操作軸接触部から第二操作軸接触部となるようにカバー部を回動させたときに、カバー部の単位回動量当たりにおける操作軸の移動量をより大きくすることができる。従って、カバー部の回動量が小さくても、操作軸を深く押し込むことができ、操作軸を大きく移動させることができる。つまり、カバー部の回動範囲(回動量)が小さくても、操作軸において十分な往復移動量(ストローク量)を得ることができる。これにより、カバー部をさほど回動させる(さほど押圧する)ことなく、栓蓋をより確実に上下動させることができる。
【0018】
手段5.前記カバー部は、前記操作軸側へと回動したときに、前記操作軸の先端部に接触した状態で移動しつつ、前記操作軸の先端部を押圧する操作軸押圧部を具備し、
前記カバー部の回動軸と直交する断面における前記操作軸押圧部の外形線は、直線状又は湾曲線状をなし、
前記操作軸押圧部は、
前記第一位置に位置する前記操作軸の先端部と接触する第一操作軸接触部と、
前記第二位置に位置する前記操作軸の先端部と接触する第二操作軸接触部とを有し、
前記カバー部の回動軸と直交するとともに、前記第一操作軸接触部及び前記第二操作軸接触部を通過する断面において、前記カバー部の回動軸及び前記第一操作軸接触部を通過する仮想線を引いたとき、前記第二操作軸接触部は、前記仮想線よりも前記軸保持部とは反対側に位置することを特徴とする手段3に記載の操作装置。
【0019】
上記手段5によれば、前記仮想線上に第二操作軸接触部が位置する場合又は前記仮想線よりも軸保持部側に第二操作軸接触部が位置する場合と比較して、操作軸押圧部における操作軸との接触部位が第一操作軸接触部から第二操作軸接触部となるようにカバー部を回動させたときに、カバー部の単位回動量当たりにおける操作軸の移動量が急激に増大することをより確実に防止できる。つまり、操作軸を第一位置から第二位置へと移動させる際に、操作軸が第二位置に近づくにつれて、操作軸を移動させるために必要な力が急激に増大するといった事態をより確実に防止できる。従って、カバー部を回動させる際に、カバー部へと加える力が比較的小さくても、操作軸を容易に移動させることができる。その結果、栓蓋の上下動を容易に行うことができ、操作性を一層向上させることができる。
【0020】
手段6.前記操作軸は、
棒状の本体軸部と、
前記本体軸部の先端部に設けられた操作軸側ローラ部とを備え、
前記操作軸側ローラ部によって前記操作軸の先端部が構成され、
前記操作軸側ローラ部は、前記カバー部が自身に接触した状態で回動したときに回転可能に構成されていることを特徴とする手段3乃至5のいずれかに記載の操作装置。
【0021】
上記手段6によれば、操作軸の先端部に操作軸側ローラ部が設けられているため、カバー部を操作軸に接触させつつ回動させたときに、カバー部及び操作軸間で発生する摩擦力を比較的小さくすることができる。これにより、カバー部や操作軸の摩耗を効果的に抑制することができる。その結果、装置のより安定的な動作を図ることができるとともに、故障の発生防止をより確実に図ることができる。
【0022】
また、上記手段6によれば、カバー部及び操作軸間で生じる摩擦力が比較的小さくなるため、操作時に、カバー部をスムーズに回動させることができる。従って、カバー部を回動させるために必要な力をより小さくすることができ、より良好な操作性を得ることができる。
【0023】
手段7.前記取付対象物に対し直接又は間接的に固定された介在部支持部を備え、
前記介在部として、前記介在部支持部に対し回動可能に軸支されるとともに、自身の回動に伴い前記操作軸の先端部を押圧する片側ヒンジ部が設けられ、
前記カバー部は、前記操作軸側へと回動したときに、前記片側ヒンジ部を介して前記操作軸を押圧するように構成されていることを特徴とする手段1又は2に記載の操作装置。
【0024】
上記手段7によれば、カバー部を回動させたときに、片側ヒンジ部を介して操作軸が押圧される。従って、片側ヒンジ部を調整すること(例えば、片側ヒンジ部の長さ調整や片側ヒンジ部とカバー部との接触部分の調整など)により、カバー部の回動量に対する操作軸の往復移動量(ストローク量)の割合などを容易に調節することができる。
【0025】
尚、介在部支持部とカバー部の回動軸との位置関係は、特に限定されるものではない。従って、例えば、介在部支持部を、操作軸を挟んでカバー部の回動軸とは反対側の位置に設けてもよいし、操作軸から見てカバー部の回動軸と同じ側に設けてもよい。
【0026】
手段8.前記カバー部は、前記操作軸側へと回動したときに、前記片側ヒンジ部のうち前記操作軸の先端部を押圧する部位と前記片側ヒンジ部の回動軸との間に接触した状態で移動しつつ、前記片側ヒンジ部を介して前記操作軸を押圧するように構成されていることを特徴とする手段7に記載の操作装置。
【0027】
上記手段8によれば、カバー部によって、片側ヒンジ部のうちその回動軸と操作軸の先端部を押圧する部位との間が押圧される。従って、てこの原理(片側ヒンジ部の回動軸を支点とし、片側ヒンジ部のうち操作軸の先端部を押圧する部位を作用点とし、カバー部と片側ヒンジ部との接触部位を力点とする)により、カバー部の回動量が小さくても、操作軸を深く押し込むことができる。これにより、操作軸において十分な往復移動量(ストローク量)を容易に得ることができ、カバー部をさほど回動させることなく、栓蓋をより確実に上下動させることができる。
【0028】
手段9.前記カバー部は、前記操作軸側へと回動したときに、前記片側ヒンジ部のうち前記操作軸の先端部を押圧する部位と前記片側ヒンジ部の回動軸とは反対側に位置する端部との間に接触した状態で移動しつつ、前記片側ヒンジ部を介して前記操作軸を押圧するように構成されていることを特徴とする手段7に記載の操作装置。
【0029】
上記手段9によれば、カバー部によって、片側ヒンジ部のうちその先端部(回動軸とは反対側に位置する端部)と操作軸の先端部を押圧する部位との間が押圧される。これにより、カバー部を回動させたときにおける操作軸の往復移動量(ストローク量)を比較的小さくすることができる。その結果、ストローク量の調整を容易に行うことができる。
【0030】
加えて、上記手段9によれば、カバー部を回動させる際に、カバー部へと加える力が比較的小さくても、操作軸を容易に移動させることができる。その結果、栓蓋の上下動を容易に行うことができ、操作性を一層向上させることができる。
【0031】
手段10.前記カバー部は、前記片側ヒンジ部側へと突出するとともに、前記カバー部を前記操作軸側へと回動させたときに、前記片側ヒンジ部に接触した状態で移動しつつ、前記片側ヒンジ部を押圧するヒンジ部押圧部を具備することを特徴とする手段7乃至9のいずれかに記載の操作装置。
【0032】
上記手段10によれば、カバー部には、片側ヒンジ部側へと突出するヒンジ部押圧部が設けられている。従って、カバー部を回動させたときに、カバー部によって片側ヒンジ部における所定の狙い部位(例えば、上記手段8では、片側ヒンジ部のうちその回動軸と操作軸の先端部を押圧する部位との間)をより確実に押圧することができる。その結果、上記手段8等による作用効果をより確実に発揮させることができる。
【0033】
手段11.前記ヒンジ部押圧部は、前記カバー部を前記操作軸側へと回動させたときに、前記片側ヒンジ部に接触しつつ回転可能なカバー部側ローラ部を備えることを特徴とする手段10に記載の操作装置。
【0034】
上記手段11によれば、ヒンジ部押圧部(カバー部側ローラ部)を片側ヒンジ部に接触させた状態でカバー部を回動させたときに、ヒンジ部押圧部及び片側ヒンジ部間で生じる摩擦力を比較的小さくすることができる。従って、片側ヒンジ部等における摩耗を効果的に抑制することができる。これにより、装置の動作安定性をより高めることができるとともに、故障の発生防止を一層確実に図ることができる。
【0035】
また、上記手段11によれば、カバー部を回動させたときに、ヒンジ部押圧部(カバー部側ローラ部)が片側ヒンジ部に接触しつつ、スムーズに移動することとなる。従って、カバー部を回動させるために必要な力をより小さくすることができ、一層良好な操作性を得ることができる。
【0036】
手段12.前記片側ヒンジ部は、前記カバー部側へと突出するとともに、前記カバー部を前記操作軸側へと回動させたときに、前記カバー部に接触するカバー部接触突起部を具備することを特徴とする手段7乃至9のいずれかに記載の操作装置。
【0037】
上記手段12によれば、片側ヒンジ部には、カバー部側へと突出するカバー部接触突起部が設けられている。従って、片側ヒンジ部における所定の狙い部位にカバー部接触突起部を設けることで、カバー部によって片側ヒンジ部の前記狙い部位(例えば、上記手段8では、片側ヒンジ部のうちその回動軸と操作軸の先端部を押圧する部位との間)をより確実に押圧することができる。その結果、上記手段8等による作用効果をより確実に発揮させることができる。
【0038】
手段13.前記カバー部接触突起部は、前記カバー部を前記操作軸側へと回動させたときに、前記カバー部に接触しつつ回転可能なヒンジ部側ローラ部を備えることを特徴とする手段12に記載の操作装置。
【0039】
上記手段13によれば、カバー部を片側ヒンジ部(カバー部接触突起部)に接触させた状態で回動させたときに、カバー部及び片側ヒンジ部間で生じる摩擦力を比較的小さなものとすることができる。従って、カバー部や片側ヒンジ部における摩耗を効果的に抑制することができる。これにより、装置の動作安定性を一層高めることができるとともに、故障の発生防止をより一層確実に図ることができる。
【0040】
また、カバー部及び片側ヒンジ部間で生じる摩擦力の低減が図られることで、カバー部をスムーズに回動させることができる。従って、カバー部を回動させるために必要な力をより小さくすることができ、一層良好な操作性を得ることができる。
【0041】
手段14.前記取付対象物は、前記槽体であるとともに、
前記槽体は、底壁部及び当該底壁部に立設された側壁部を有し、前記底壁部及び前記側壁部によって貯水空間が形成されるとともに、前記底壁部に前記排水口が貫通形成され、かつ、前記側壁部に前記貫通孔が貫通形成され、
前記貫通孔は、前記槽体からの水の溢れ出しを防止するオーバーフロー口であり、
前記側壁部には、前記貯水空間とは反対側に向けて窪んだ空間である収容空間を有してなる収容部が設けられるとともに、
前記収容空間は、前記貯水空間側に向けて開口する開口部を有するとともに、前記オーバーフロー口に連通し、かつ、前記カバー部が配置されるように構成され、
前記開口部は、水平方向又は斜め上方に向けて開口し、
前記側壁部は、前記開口部を形成する開口部側縁部を備えるとともに、
前記開口部側縁部は、その最下部に位置し、水平方向に延びる下辺部を具備し、
前記カバー部支持部は、前記下辺部の近傍に設けられることを特徴とする手段1乃至13のいずれかに記載の操作装置。
【0042】
カバー部が配置される収容空間の開口部が水平方向又は斜め上方に向けて開口する場合、収容空間を形成する収容部のうち下側に位置する部位を伝わって排水が流れることとなる。そのため、収容部のうち下側に位置する部位には、汚れが比較的付着しやすい。また、開口部は、通常、使用者から見て下方にあるため、収容部のうち下側に位置する部位は、使用者にとっては見えやすい。
【0043】
この点、上記手段14によれば、カバー部支持部は、開口部を形成する開口部側縁部における下辺部の近傍に設けられており、カバー部は、下辺部の近傍部分に対し軸支された状態とされている。そのため、回動に伴いカバー部の位置が変化しても、カバー部によって、収容部のうち下側に位置する部位(つまり、汚れが付着しやすく、かつ、一般に使用者から見えやすい部位)をより確実に隠すことができる。従って、収容部に付着した汚れを使用者が視認しにくくなり、見栄えを良くすることができる。
【0044】
手段15.前記台座部は、前記収容空間の下部に設けられ、
前記台座部の上面は、前記下辺部に連なる水平面状、又は、前記下辺部に向けて徐々に下方に傾斜する傾斜面状をなすことを特徴とする手段14に記載の操作装置。
【0045】
上記手段15によれば、台座部の上面を伝わって、収容空間に残った水が槽体の貯水空間側へと流出しやすくなる。従って、収容空間における水残りをより確実に防止することができ、衛生性や清掃性の向上を図ることができる。
【0046】
手段16.前記オーバーフロー口に挿通された筒状の
取付部材を備えるとともに、
前記台座部は、前記収容空間の下部に設けられ、
前記台座部の上面は、前記
取付部材の内周面に連なる水平面状、又は、前記
取付部材の内周に向けて徐々に下方に傾斜する傾斜面状をなすことを特徴とする手段14に記載の操作装置。
【0047】
上記手段16によれば、台座部の上面を伝わって、収容空間に残った水が
取付部材の内周側へと流出しやすくなる。従って、収容空間における水残りをより確実に防止することができ、衛生性や清掃性の向上を図ることができる。
【0048】
手段17.前記槽体に対し直接又は間接的に固定され、前記操作軸とは反対側に向けた前記カバー部の回動可能範囲を規定するストッパ部を備え、
前記ストッパ部は、前記操作軸とは反対側に向けた前記カバー部の回動可能範囲を、前記収容空間の外部へ
と前記カバー部が突出しない範囲に規定することを特徴とする手段14乃至16のいずれかに記載の操作装置。
【0049】
上記手段17によれば、ストッパ部によって、カバー部が貯水空間側へと飛び出してしまうことをより確実に防止できる。これにより、安全性や使い勝手を一層高めることができるとともに、優れた外観品質を得ることができる。
【0050】
手段18.前記貫通孔に挿通されるとともに、内部に前記カバー部が配置される筒状の収容部材と、
前記取付対象物に対し直接又は間接的に固定され、前記操作軸とは反対側に向けた前記カバー部の回動可能範囲を規定するストッパ部とを備え、
前記ストッパ部は、前記操作軸とは反対側に向けた前記カバー部の回動可能範囲を、前記収容部材の外部へと前記カバー部が突出しない範囲に規定することを特徴とする手段1乃至13のいずれかに記載の操作装置。
【0051】
上記手段18によれば、ストッパ部によって、カバー部が収容部材の外部へと飛び出してしまうことをより確実に防止できる。これにより、安全性や使い勝手を一層高めることができるとともに、優れた外観品質を得ることができる。
【0052】
手段19.前記ストッパ部と前記台座部とは一部材からなることを特徴とする手段17又は18に記載の操作装置。
【0053】
上記手段19によれば、ストッパ部と台座部とは一部材からなるため、部品点数の削減や装置の簡素化を一段と図ることができる。従って、製造コストを一層低減することができる。また、台座部及びストッパ部の取付を別々に行うといった手間がなくなり、取付作業性をより一層向上させることができる。
【0054】
手段20.前記カバー部に対し、前記操作軸とは反対側の回動方向に向けた付勢力を付与する弾性部材を備えることを特徴とする手段17乃至19のいずれかに記載の操作装置。
【0055】
上記手段20によれば、操作軸を第二位置から第一位置に移動させるにあたって、カバー部をスムーズに移動させることができる。その結果、より優れた操作性を得ることができる。
【0056】
手段21.前記取付対象物に対し直接又は間接的に固定された被摺動部を備え、
前記カバー部は、自身の回動時に、前記被摺動部との間で摩擦力を生じつつ前記被摺動部を摺動するダンパー部を備えることを特徴とする手段1乃至20のいずれかに記載の操作装置。
【0057】
上記手段21によれば、ダンパー部と被摺動部との間で生じた摩擦力によって、カバー部の移動(回動)速度を低めに抑えることができる。従って、例えば、操作軸を第二位置から第一位置へと戻すためのバネ等からなる戻り力付与部や上記手段20の弾性部材等によって、カバー部に対し比較的大きな付勢力が加わった場合などに、カバー部が意図せず使用者側に向けて飛び出してしまうといった事態をより確実に防止できる。その結果、安全性や使い勝手の向上を図ることができる。
【0058】
手段22.前記被摺動部と前記台座部とは一部材からなることを特徴とする手段21に記載の操作装置。
【0059】
上記手段22によれば、台座部と被摺動部とは一部材からなるため、部品点数の削減や装置の簡素化を図ることができる。これにより、製造コストの更なる低減を図ることができる。また、台座部及び被摺動部の取付を別々に行うといった手間がなくなり、取付作業性を一層高めることができる。
【0060】
手段23.
前記取付対象物に対し直接又は間接的に固定された被摺動部を備え、
前記カバー部は、自身の回動時に、前記被摺動部との間で摩擦力を生じつつ前記被摺動部を摺動するダンパー部を備え、
前記被摺動部と前記ストッパ部とは一部材からなることを特徴とする手段17
又は18に記載の操作装置。
【0061】
上記手段23によれば、被摺動部とストッパ部とは一部材からなるため、部品点数の削減や装置の簡素化をさらに図ることができる。その結果、製造コストの更なる低減、及び、取付作業性の一段の向上を図ることができる。
【0062】
手段24.前記操作軸は、
棒状の本体軸部と、
前記本体軸部の先端部を覆う被覆部とを備え、
前記被覆部によって、前記操作軸の先端部が構成されることを特徴とする手段1乃至23のいずれかに記載の操作装置。
【0063】
上記手段24によれば、本体軸部を覆うようにして被覆部が設けられている。従って、操作軸における耐久性(例えば、耐摩耗性等)を高めることができる。
【0064】
また、上記手段3等のように、カバー部が操作軸の先端部に接触した状態で移動(回動)するように構成した場合には、被覆部として表面の摩擦抵抗が比較的低いものを用いることで、カバー部をスムーズに移動(回動)させることができる。これにより、より一層良好な操作性を実現することができる。
【0065】
手段25.前記取付対象物に対し直接又は間接的に取付けられたダンパー機構を備え、
前記ダンパー機構は、前記カバー部の回動時に、その回動方向とは反対方向の抵抗力を前記カバー部に付与するように構成されていることを特徴とする手段1乃至24のいずれかに記載の操作装置。
【0066】
上記手段25によれば、ダンパー機構からカバー部に付与される抵抗力によって、カバー部の移動(回動)速度を低めに抑えることができる。従って、例えば、操作軸を第二位置から第一位置へと戻すためのバネ等からなる戻り力付与部や上記手段20の弾性部材等によって、カバー部に対し比較的大きな付勢力が加わった場合などに、カバー部が意図せず使用者側に向けて飛び出してしまうといった事態等をより確実に防止できる。その結果、安全性や使い勝手の向上を図ることができる。
【0067】
手段26.前記取付対象物は、前記槽体であるとともに、
前記槽体は、底壁部及び当該底壁部に立設された側壁部を有し、前記底壁部及び前記側壁部によって貯水空間が形成されるとともに、前記底壁部に前記排水口が貫通形成され、かつ、前記側壁部に前記貫通孔が貫通形成され、
前記貫通孔は、前記槽体からの水の溢れ出しを防止するオーバーフロー口であり、
前記側壁部に取付けられ、前記オーバーフロー口を通って自身の内部空間へと排水が流入可能に構成された筒状の配管と、
外周側に突出し前記側壁部の表面に直接又は間接的に接触する鍔部を有するとともに、前記オーバーフロー口に挿通される筒状の取付部材とを備え、
前記取付部材の外周には、雄ねじ部が形成されるとともに、
前記配管の内周には、前記雄ねじ部を螺合可能な雌ねじ部が形成され、
前記雌ねじ部に前記雄ねじ部を螺合し、前記鍔部と前記配管とによって前記側壁部を挟み込むことで、前記側壁部に対し前記配管が取付けられ、
前記台座部は、前記鍔部と前記側壁部とで挟み込まれることにより、前記側壁部に対し取付けられていることを特徴とする手段1乃至25のいずれかに記載の操作装置。
【0068】
上記手段26によれば、側壁部に対し配管を比較的容易に取付けることができ、取付作業性の更なる向上を図ることができる。
【0069】
また、上記手段26によれば、側壁部に対する配管の取付と同時に、側壁部に対する台座部の取付を行うことができる。従って、取付作業性をより一層高めることができる。
【0070】
手段27.前記貯水空間とは反対側に向けて窪んだ空間である収容空間を形成する収容部が前記側壁部に設けられるとともに、前記収容空間と前記オーバーフロー口とが連通するように構成された手段26に記載の操作装置の取付方法であって、
前記鍔部と前記側壁部との間に前記台座部を配置した上で、前記雌ねじ部に対し前記雄ねじ部を螺合する螺合工程を含み、
前記螺合工程においては、前記収容部と前記台座部との間に所定の位置出し用治具を配置し、前記台座部の回転移動を規制するとともに、前記収容部と前記台座部との間の距離を所定距離とした状態で、前記雌ねじ部に対し前記雄ねじ部を螺合することを特徴とする操作装置の取付方法。
【0071】
上記手段27によれば、位置出し用治具により、取付作業時における台座部の回転移動を規制することができるとともに、収容部と台座部との間の距離を所定距離とすることができる。これにより、台座部をより確実に狙いの位置へと配置することができ、台座部に設けられたカバー部支持部についても、より確実に狙いの位置に配置することができる。その結果、カバー部支持部に取付けられるカバー部を精度よく狙いの位置に設置することができる。