(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6550462
(24)【登録日】2019年7月5日
(45)【発行日】2019年7月24日
(54)【発明の名称】X線撮影用カセッテのためのスライド装置
(51)【国際特許分類】
A61B 6/00 20060101AFI20190711BHJP
【FI】
A61B6/00 300W
【請求項の数】13
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2017-529137(P2017-529137)
(86)(22)【出願日】2015年7月10日
(65)【公表番号】特表2017-528287(P2017-528287A)
(43)【公表日】2017年9月28日
(86)【国際出願番号】EP2015065796
(87)【国際公開番号】WO2016026613
(87)【国際公開日】20160225
【審査請求日】2018年6月19日
(31)【優先権主張番号】102014216748.5
(32)【優先日】2014年8月22日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】517060351
【氏名又は名称】フーベルト・イヨット・ゴッケル−ベーナー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】フーベルト・イヨット・ゴッケル−ベーナー
【審査官】
遠藤 直恵
(56)【参考文献】
【文献】
特開2006−058366(JP,A)
【文献】
特開2008−043479(JP,A)
【文献】
特開昭59−036241(JP,A)
【文献】
特開2011−008223(JP,A)
【文献】
特開2011−242756(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 6/00−6/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
人(1)の下にX線撮影用カセッテ(13)を滑り込ませるための、X線撮影用カセッテ(13)のためのスライド装置であって、
前記X線撮影用カセッテ(13)のための受容空間(15)を囲繞する包体(3)を備え、
前記包体(3)は軸線(6)を囲繞するチューブ(7)を含み、前記チューブは前記軸線(6)の方向において無端ベルトを成すように結合されており、
前記チューブ(7)は、前記X線撮影用カセッテ(13)を滑り込ませるためのチューブ開口部(4)に接する二つの内側層(8)と、当該内側層(8)を囲繞する二つの外側層(9)を有するスライド装置において、
前記内側層(8)と前記外側層(9)は、前記X線撮影用カセッテ(13)を前記チューブ開口部(4)に滑り込ませる際、重なり合ってスライド可能であり、それにより前記内側層(8)は前記外側層(9)と反対の方向に、前記軸線(6)に対して垂直に移動することを特徴とするスライド装置。
【請求項2】
前記受容空間(15)は、前記無端ベルトが巻き付けられた内部空間内に配置されており、上面、下面、および四つの端面を有しており、当該面のうち前記上面と前記下面と互いに逆に設けられた二つの端面とは、それぞれ前記チューブ(7)の材料の二重層、すなわち前記内側層(8)と前記外側層(9)とによってカバーされていることを特徴とする請求項1に記載のスライド装置。
【請求項3】
前記チューブ(7)は、当該チューブの内側にある前記軸線を囲繞する表面(12)に、スライドコーティングまたはスライド層を有していることを特徴とする請求項1または2に記載のスライド装置。
【請求項4】
前記包体(3)は前記チューブ(7)のみから形成されることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のスライド装置。
【請求項5】
前記包体(3)は、繊維材料から製造されており、当該繊維材料は特に弾性を有することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のスライド装置。
【請求項6】
さらにケース(14)が設けられており、当該ケースは前記X線撮影用カセッテ(13)のための前記受容空間(15)を有しており、当該ケースの大きさは前記チューブ(7)に囲繞された前記チューブ開口部(4)の横断面に適合されており、それにより前記ケースは、互いに向き合うとともに、前記チューブ開口部(4)に接する前記チューブ(7)の二つの内側層(8)を伴って、前記チューブ開口部(4)を通過してスライド可能であることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のスライド装置。
【請求項7】
前記ケース(14)は、押込開口部(17)を除いて、前記受容空間(15)を全面において囲繞していることを特徴とする請求項6に記載のスライド装置。
【請求項8】
前記ケース(14)は、少なくとも一つの引張りループ(18)、または複数、特に二つの引張りループ(18)を有しており、当該引張りループは特に押込開口部(17)の側に設けられていることを特徴とする請求項6に記載のスライド装置。
【請求項9】
前記ケース(14)は、繊維材料から製造されており、当該繊維材料は特に弾性を有することを特徴とする請求項6から8のいずれか一項に記載のスライド装置。
【請求項10】
前記チューブ(7)の前記内側層(8)と前記外側層(9)との間は、空気またはゲルのような媒体または圧力媒体で、および/または物体、特に固体で満たされていることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載のスライド装置。
【請求項11】
一つまたは二つの剛体が前記内側層(8)と前記外側層(9)の間に導入されていることを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載のスライド装置。
【請求項12】
前記チューブ(7)は当該チューブの内側で、前記軸線(6)に沿って設けられる内側横断継ぎ目によって接合されていることを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載のスライド装置。
【請求項13】
特に横たわっている人(1)の下にX線撮影用カセッテ(13)を配置するためのシステムであって、X線撮影用カセッテ(13)と、請求項1から12のいずれか一項に記載のスライド装置とを含み、前記X線撮影用カセッテ(13)は前記受容空間(15)内に設けられているシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は人、特に横たわっている人の下にX線撮影用カセッテを滑り込ませるための、X線撮影用カセッテのためのスライド装置に関する。
【背景技術】
【0002】
病院、あるいは介護の現場では、ある人のX線撮影を行うべきとき、その人の可動性に制限があり、そのため移動式X線撮影装置を用いて、その人が横たわっている、あるいは座っている病床でX線撮影を行わなければならない状況がある。特に深刻なケースでは、撮影される人を動かすこと、特に持ち上げることがそもそも不可能であるか、あるいは少なくとも危険である。
【0003】
しかしながらX線画像を撮影するためには、人のX線撮影されるべき領域、例えば上体の下にX線撮影用カセッテを配置する必要がある。このようなX線撮影用カセッテは箔状増感紙を備える本来のX線フィルムを含み、それによりフィルムを感光させるために必要な放射線量を低減させる。箔状増感紙は例えばX線照射の際に、フィルムを感光させる可視光または紫外線を放射する蛍光物質でコーティングされている。通常、X線撮影用カセッテ内で、本来のX線フィルムは、二つの箔状増感紙の間に組み込まれており、これはフィルムスクリーンシステムとも称される。
【0004】
動けない人または動きが制限された人をできる限り持ち上げないようにすべきとき、従来はその人の下に、すなわち人と病床との間にX線撮影用カセッテを滑り込ませることは実現が困難であり、通常は結局、介護スタッフもしくは看護師がその人を持ち上げることになるが、それは本来避けるべきである。
【0005】
特許文献1は、X線撮影用カセッテのためのスライド装置を含むX線撮影装置を開示しており、当該スライド装置は人の下に設けられている。
【0006】
特許文献2はキャリッジを備えるX線撮影装置を開示しており、当該キャリッジはそれぞれヒンジで連結されたアームを介して、X線照射装置と、フラットパネル検出装置とを三次元的に位置調整可能にそれぞれ担持し、キャリッジはX線画像を生成するための画像用電子機器を担持している。
【0007】
特許文献3から再利用可能なX線撮影用カセッテのための封筒が知られており、当該封筒は3つの縁に沿って互いにシールされた、折り畳めるシートを有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】独国特許出願公開第102007035625号明細書
【特許文献2】独国特許発明第19627657号明細書
【特許文献3】独国特許発明第2503579号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、X線撮影用カセッテを人の下に滑り込ませるための、X線撮影用カセッテのためのスライド装置であって、上記の問題点を回避するX線撮影用カセッテのためのスライド装置を記載することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の課題は、請求項1の特徴を備えるスライド装置によって解決される。従属請求項には、本発明の有利な構成および特に目的に適った構成、および特に横たわっている人の下にX線撮影用カセッテを配置するためのシステムが記載されている。
【0011】
特に上記のように実施されているX線撮影用カセッテを人の下に滑り込ませるための、X線撮影用カセッテのための本発明に係るスライド装置は、包体を有しており、当該包体は、X線撮影用カセッテのための受容空間を囲繞している。包体は無端ベルトを成すように結合されたチューブを含んでいる。
【0012】
このときチューブは、以下のように無端ベルトを成すように結合されている。すなわち、チューブは平らに押し付けられたトーラス形状を有し、それによりチューブの材料の四つの層は互いに重ねられている。換言すれば、チューブは一の軸線を囲繞し、そのうえで当該軸線の方向において無端ベルトを成すように結合されており、結合された状態で、軸線は楕円もしくは四角形を成すように閉じられている。チューブは例えば、当該チューブの内側で、軸線に沿って設けられる継ぎ目、すなわち内側の横断継ぎ目によって接合されていてよい。
【0013】
受容空間は有利には、無端ベルトが巻き付けられた内部空間内に配置され、上面、下面、および四つの端面を有しており、すなわちプレートまたは平坦な直方体の形状を有している。上面と、下面と、反対に設けられた、すなわち互いに背を向け合う二つの端面とは、それぞれチューブの材料の二重層、すなわち受容空間を起点として内側層、それに続く外側層によってカバーされている。
【0014】
本発明に係るスライド装置は、摩擦が少ない状態で人、特に横たわっている人の下にX線撮影用カセッテが滑り込まされることを可能にする。これは以下の理由による。すなわち、スライド装置もしくは包体は、当該スライド装置もしくは包体の二つのチューブ開口部のうちの一つが(チューブ内の通路開口部に関して)人の方向に配置され、もしくは少しだけ人の下に滑らされ、続いてX線撮影用カセッテが反対側でチューブ開口部に滑り込まされ、その後、人の下に滑り込まされるが、このときチューブの内側層と外側層が重なり合ってスライドすることにより、包体が共に転がるのである。
【0015】
チューブの二つの層が特に容易に重なり合ってスライドすることを可能にするために、チューブは有利に、当該チューブの軸線を囲繞する内側表面に、スライドコーティングまたはスライド層を有している。
【0016】
チューブの二つの層の間で、一つの面に、向かい合う二つの面に、特に受容空間の上方および下方、または周囲に、固体、特に剛体、特に滑動体が導入されていてよく、および/またはチューブは層同士の間において、圧縮空気、またはゲルなどで満たされていてよい。
【0017】
このような固体は例えば、特に0.5mmと5mmとの間の厚さを備えるプレートであってよい。当該プレートは例えば概ね1mmの厚さを有する。固体、特にプレートは有利には柔軟性を有していてよい。このようなプレートは例えばPE(ポリエチレン)から製造されている。
【0018】
一の実施の形態によれば、二つのこのようなプレートがチューブの層同士の間に挿入されており、受容空間の上と下の面にそれぞれ一つのプレートが挿入されている。
【0019】
一の実施の形態によれば、包体はチューブのみから形成され、すなわち上記の四つの互いに重なる層のみが存在する。
【0020】
これは、一の実施の形態に応じてケースが設けられていることを排除せず、当該ケースは、X線撮影用カセッテのための受容空間を有しており、当該ケースの大きさはチューブに囲繞されたチューブ開口部の横断面に適合されており、それにより互いに向き合うとともに、横断面に接するチューブの二つの内側層を伴って、チューブ開口部を通過してスライド可能である。従ってこの場合、X線撮影用カセッテは覆いのない状態で、いわば裸で包体のチューブ開口部に滑り込まされるのではなく、X線撮影用カセッテ自体がまずケース内に滑り込まされ、それによりX線撮影用カセッテの外面はケースによって覆われており、続いてケースに覆われたX線撮影用カセッテが上記のように、チューブ開口部に滑り込まされ、それにより人の下に滑らされる。このようなケースを備えることは、ケースの材料特性が包体の材料特性に適合され得、それにより包体の転動が最適化され、すなわちX線撮影用カセッテがチューブ開口部に滑り込む際、内側層がケースの外側表面によって理想的に把持されるとともに、携行されるという有利点を有する。しかしながら原則的にX線撮影用カセッテは、このようなケースを有さなくてもチューブ開口部に滑り込まされ得る。
【0021】
ケースは好適に、X線撮影用カセッテのための押込開口部を除いて、受容空間を全面において囲繞し得る。押込開口部は封止可能に、または封止可能でなく実施されていてよい。
【0022】
一の実施の形態によればケースは、少なくとも一つの引張りループを有しており、当該引張りループは、X線撮影後、X線撮影用カセッテを再び人の下の空間から引き出すべきとき、ケースを引き戻すことを容易にする。好適に複数、特に二つの引張りループが設けられており、当該引張りループは例えばケースに設けられたアクセス開口部の側に接続されている。
【0023】
包体および/またはケースは好適に、繊維材料から製造されていてよく、当該繊維材料は特に弾性を有する。包体および/またはケースを使い捨て材料から、特にプラスチックから製造することも可能である。ゴムも可能である。他の材料は排除されていない。
【0024】
本発明に係る、特に横たわっている人の下にX線撮影用カセッテを配置するためのシステムは、冒頭で述べたように、通常はX線フィルムを二つの箔状増感紙の間に組み込まれた状態で有しているX線撮影用カセッテ自体を含み、さらにスライド装置を含み、X線撮影用カセッテは受容空間内に装入されている。一の実施の形態によれば、スライド装置は包体とケースとの組み合わせから成る。
【0025】
システムにおいてもスライド装置においても、重なり合ってスライドする層を備える包体は、チューブの通路開口部の方向において、すなわちいわゆるチューブ開口部の方向において、例えば40cmから60cm、特に45cmと55cmとの間、例えば49cmの長さを有し得る。幅方向において寸法は好適に、同様に40cmから60cm、特に45cmから55cm、例えば51cmである。
【0026】
これに対応してケースは好適に、30cmと50cmとの間の大きさであるチューブ開口部内へのスライド方向に関して例えば35cmから45cm、特に40.5cmの長さを有する。ケースに接続されている引張りループは、例えば10cmより大きい長さ、例えば19cmの長さを有し得る。ケースの幅は好適に、35cmと55cmとの間、例えば40cmと50cmとの間、特に47cmである。
【0027】
以下に本発明を一の実施の形態に基づき、事例により説明する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】X線撮影用カセッテを滑り込ませるために配置する前のスライド装置の包体を示す図である。
【
図2】
図1に示す包体をさらなる細部とともに示す図である。
【
図3】X線撮影用カセッテを滑り込ませるために配置されている包体を示す図である。
【
図4】X線撮影用カセッテを滑り込ませる際、スライド装置において生じる相対移動を示す図である。
【
図5】X線撮影用カセッテを受容するためのケースの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
図1にはパッド2上に、例えばベッドに横たわっている人1が示されている。ここで、人1とパッド2との間に、本発明に係るスライド装置を用いてX線撮影用カセッテが配置される。このためにまず包体3は、当該包体のチューブ開口部4がわずかに人1の下に、すなわち本図に示される開口部軸線5の方向に押し込まれる。当該開口部軸線5は軸線6に対して垂直に延びており、当該軸線6に沿って包体3のチューブ7は無端ベルトを成すように結合されている。
【0030】
チューブ7によって形成される包体3の幾何形状は、
図2に改めて示されている。すなわちチューブ7は4つの重なり合う層、すなわち二つの内側層8と、二つの外側層9を有している。内側層8は通路表面10を備える無端ベルトを形成し、当該通路表面はチューブ開口部4に接する。外側層9も無端ベルトの形状を有し、内側層8を囲繞する。外側層9は包体3の外側表面11を形成する。軸線6を包囲する、チューブ7のいわゆる内側表面は12で表されている。チューブの内側表面は、通路表面10に背を向けた内側層8の表面と、外側表面11に背を向けた外側層9の表面と、に存在する。内側表面12には例えばスライドコーティングまたはスライド層が設けられていてよく、それにより、X線撮影用カセッテが開口部軸線5の方向においてチューブ開口部4に滑り込まされるとき、内側層8と外側層9は特に容易に重なり合ってスライドする。
【0031】
図3には、包体3が人1の下にさらにもう少し、例えば3cmと10cmとの間、特に5cm滑り込まされ、今やX線撮影用カセッテ13が、人1と反対の開放側のチューブ開口部4に滑り込まされる様子が示されている。図に示す実施の形態において、X線撮影用カセッテ13は、このときケース14の内部に配置されており、当該ケースはX線撮影用カセッテ13のための受容空間15を囲繞している。
【0032】
ケース14の有利点は以下の通りである。すなわち、当該ケースは、その外側表面16において、チューブ7の通路表面10の接着特性およびスライド特性に適合された表面特性を有しており、それにより
図4においてより詳しく説明される、人1の下にX線撮影用カセッテ13を滑り込ませる際の相対移動を実現する。
【0033】
表示を簡単にするために、X線撮影用カセッテ13は
図4においてケースなしで示されているが、いずれにせよケースは一つの選択肢であって、必ずしも必要ではない。
【0034】
図4において移動の矢印に基づいて認められるように、X線撮影用カセッテ13をチューブ開口部4に滑り込ませる際、内側層8はX線撮影用カセッテ13の移動方向において、開口部軸線5に沿って転動する。これに対して外側層9は、反対方向に転動する。これによりチューブ7は開口部軸線5の方向において、もしくはX線撮影用カセッテ13の移動方向において、無限軌道の履帯の動きに相当する、無限軌道式転動を実施する。
【0035】
図4の右から分かるように、チューブ7の無限軌道式移動により、一方でチューブ7の外側表面11と人1との間、他方でチューブ7の外側表面11とパッド2との間で、相対移動もしくはスライド移動が除去されるか、少なくとも最小化される。同時に、X線撮影用カセッテ13と通路表面10との相対移動の減少により、X線撮影用カセッテ13を押し込むことが容易になる。ここでも最良の場合、あらゆるスライドが除去され得る。
【0036】
図5ではケース14の一の実施の形態があらためて示されている。ケースは押込開口部17を有しており、当該押込開口部を介して、図に表示されていないX線撮影用カセッテ13は、当該X線撮影用カセッテのために設けられた、ケース14内部の受容空間15に導入され得る。押込開口部17を除いて、ケース14は受容空間15を完全に囲繞する。
【0037】
図に示す実施の形態において、ケース14は、
図3においてすでに暗示されているように、二つの引張りループ18を有しており、当該引張りループは、人1の下にある、X線撮影用カセッテ13を備えるケース14を、X線撮影後に引き出すことを容易にする。引張りループは最良の場合、X線撮影用カセッテ13が完全に人1の下に滑り込まされている状態でも、チューブ開口部4からなお突出しており、少なくともチューブ開口部4の人1と反対の端部の近くに配置され、それにより容易に把持可能であるからである。引張りループ18の長さはこれに応じた寸法になっている。
【0038】
引張りループ18、例えば二つの引張りループ18が、
図5に示されているように、押込開口部17の側で、ケース14の外周を越えて突出するか、もしくは押込開口部の側でケース14に接続されていると、好適である。引張りループ18の突出する領域は、例えば10cmから25cm、特に19cmから20cmである。
【0039】
図5に示される実施の形態において引張りループ18は、ケース14の辺に沿って設けられた、縫い付けられた帯19に固定されており、それにより接続の耐久性を高めている。
【符号の説明】
【0040】
1 人、2 パッド、3 包体、4 チューブ開口部、5 開口部軸線、6 軸線、7 チューブ、8 内側層、9 外側層、10 通路表面、11 外側表面、12 内側表面、13 X線撮影用カセッテ、14 ケース、15 受容空間、16 外側表面、17 押込開口部、18 引張りループ、19 帯