(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記点灯装置は、前記イメージセンサによって前記物体が検知された場合に、前記光源の光が検知された前記物体の種類に対応する色温度となるように前記複数のLED発光部を選択的に点灯させるとともに、前記光源の光が予め定められた照度となるように前記複数のLED発光部の明るさも調整する請求項1〜5のいずれか1項に記載の照明装置。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1にかかる照明装置100を示すブロック図である。照明装置100は、照明器具10と、イメージセンサ7と、管理端末8を備えている。なお、照射対象物6は、照明器具10が照らすべき対象となる物、例えば照明器具10の下方に陳列された商品である。
【0010】
図2は、本発明の実施の形態1にかかる照明器具10を示す斜視図である。照明器具10は、一例としてダウンライトと称される照明器具10とする。照明器具10は、複数色のLED1〜LED4を有する光源20と、このLED1〜LED4にそれぞれ電力供給して点灯させる点灯装置5と、光源20の動作モードを切替えるための切替スイッチ9を備える。光源20は、互いに発光色(色温度)が異なるLED1〜LED4を備えている。本実施の形態では、一例として、LED1〜LED4それぞれの色温度が互いに異なり、LED1〜LED4を択一的に点灯させた場合に、4種類の色温度の光を発することができる。なお、LED1〜LED4は、無機化合物半導体材料からなるLEDであってもよく、有機半導体材料からなるいわゆるOLEDであってもよい。LED1〜LED4のうち一部を無機半導体LEDとし、残りをOLEDとしてもよい。光源20は、
図2の斜視図からわかるとおり、複数のLED1〜LED4を覆う透光カバー20aを有している。この透光カバー20aの縁に沿って、光源20を取り囲むように反射カバー21が設けられている。反射カバー21の先端部には、鍔部21aが設けられている。この鍔部21aに切替スイッチ9が設けられている。
【0011】
実施の形態1ではイメージセンサ7を照明器具10とは別の場所に取り付けるので、
図2にはイメージセンサ7を図示していない。イメージセンサ7は、商品ケースなどに収納された照射対象物6の種別を検出、判別できる位置に設置される。例えば、イメージセンサ7を商品ケースのいずれかの場所に取り付けてもよく、商品ケースの外部にある他の構造物に取り付けても良い。イメージセンサ7には公知の各種撮像素子を用いることができる。その構造に特に限定は無いが、イメージセンサ7は、例えば、受光素子と、信号処理部と、送信部とを備えている。イメージセンサ7は、受光素子にて照射対象物6をセンサ受光面に結像させ、信号処理部によりその像の明暗を電荷量に光電変換する信号処理を行い、照射対象物6の検出情報を含む信号を送信部にて点灯装置5のマイコン51(後述する
図4を参照)に送信する。イメージセンサ7を使用することによって、照明器具10が照射している照射対象物6が何であるかを具体的にかつ精度良く検出することができる。
【0012】
照明器具10は、コネクタ11、12、13を備えている。コネクタ11には、点灯装置5に電源を供給するための電線が接続される。コネクタ12には、点灯装置5にイメージセンサ7からの信号を入力するための電線が接続される。コネクタ13には、点灯装置5から管理端末8に信号を出力するための電線が接続される。点灯装置5は、照明器具10のケース内において、コネクタ11〜13と接続されている。イメージセンサ7から点灯装置5への入力信号は、コネクタ12を介して点灯装置5の内部基板のマイコン51にて受信される。また、点灯装置5の内部基板のマイコン51からの出力信号が、コネクタ13を介して、管理端末8へと送信される。
【0013】
尚、イメージセンサ7からの信号を無線通信で点灯装置5に送信するようにしてもよいし、点灯装置5からの信号を無線通信で管理端末8へ送信するようにしてもよい。このように無線通信でやり取りする場合は、コネクタ12と、コネクタ13は省略してもよい。さらに、切替スイッチ9についても無線通信スイッチとして照明器具10と別の位置に設置してもよい。切替スイッチ9としての無線端末が点灯装置5と無線通信を行うことで、マイコン51がスイッチ切替動作を実現するようにしてもよい。
【0014】
図3は、本発明の実施の形態1にかかる切替スイッチの一例を示す概観図である。本実施の形態にかかる切替スイッチ9は、一例として、「パン」、「精肉」、「野菜」、「鮮魚」、および「自動」のいずれかを指定する5段階スライド式のスイッチである。切替スイッチ9のスライド位置が「パン」、「精肉」、「野菜」、「鮮魚」のいずれかにあるかに応じて、LED1〜LED4の点灯状態が、予め定めた複数のLED点灯/非点灯組合せパターンの間で切り替わる。一方「自動」に設定された場合には、イメージセンサ7を用いた自動点灯制御が行われる。
【0015】
図4は、本発明の実施の形態1にかかる回路図である。点灯装置5は、整流回路DBと、DC−DCコンバータと、平滑回路と、スイッチング素子Q1〜Q4と、マイコン51とを含むものである。整流回路DBは、入力される商用電源(交流電圧)ACを整流するダイオードブリッジから構成される。DC−DCコンバータは、この整流回路DBに接続され、整流回路DBから出力される脈流電圧を降圧する。DC−DCコンバータは公知の各種回路方式を採用できるので特に限定しないが、例えば
図4ではトランスTRを含む絶縁型DC−DCコンバータとしてのフライバックコンバータを図示している。
図4に示すように、一次巻線および二次巻線を有するトランスTR、この一次巻線に直列接続したスイッチング素子Q0、二次巻線の一端にアノードが接続したダイオード、およびスイッチング素子Q0を制御する制御ICを含むものである。フライバックコンバータの回路構成および動作は公知であるため、詳細な説明は省略する。平滑回路は、DC−DCコンバータに並列接続された平滑コンデンサであり、具体的には、その一端が上記ダイオードのカソードに接続し、他端がトランスTRの二次巻線の他端と接続した平滑コンデンサである。平滑回路により、DC−DCコンバータが出力する電圧を平滑し、接続されるLED1〜LED4に直流の電力を供給することができる。スイッチング素子Q1〜Q4は、LED1〜LED4それぞれと並列に接続している。つまり、スイッチング素子Q1がLED1のアノード端とカソード端に並列接続してこの両端の導通と遮断とを切替可能であり、スイッチング素子Q2がLED2のアノード端とカソード端に並列接続してこの両端の導通と遮断とを切替可能であり、スイッチング素子Q3がLED3のアノード端とカソード端に並列接続してこの両端の導通と遮断とを切替可能であり、スイッチング素子Q4がLED4のアノード端とカソード端に並列接続してこの両端の導通と遮断とを切替可能である。LED1のカソード端とLED2のアノード端とが接続し、LED3のカソード端とLED4のアノード端とが接続している。なお、LEDの個数を更に増やすときには、追加したLEDに並列接続するスイッチング素子も増やしてこれをマイコン51で制御すればよい。ここでは、マイコン51からのOFF信号によりオフしたいスイッチング素子Q1〜Q4を適宜オフすることによって、オフされたスイッチング素子Q1〜Q4に対応するLED1〜LED4は平滑回路からの電荷を放電して点灯させることができる。この時、マイコン51からのオン信号により選択的にオンされたスイッチング素子Q1〜Q4についてはドレインソース間に電流が流れるため、オンされたスイッチング素子Q1〜Q4に対応するLED1〜LED4は点灯させないようにすることができる。
【0016】
マイコン51は、イメージセンサ7からの信号および切替スイッチ9からの信号をそれぞれ受信する。マイコン51は、スイッチング素子Q1〜Q4の制御信号と別々に接続しており、スイッチング素子Q1〜Q4それぞれのオンオフを個別に制御することができる。マイコン51は、制御ICの制御および管理端末8への信号送信も行うことができる。
【0017】
マイコン51は、RAM、ROMなどの記憶部、演算処理を行う演算部、およびデータ入出力を行うための入出力ポートなどを備えている。記憶部には、後述する表2に示すように、予め複数種類の照射対象物6(例えばパン・精肉・野菜・鮮魚など)毎に対応する適切な照度と色温度を定めた情報を記憶させておく。
【0018】
下記の表1は、LED1〜LED4それぞれの発光色の色温度をまとめた表である。下記の表2は、マイコン51の記憶部に予め記憶されたテーブルの一例を示す。
【0021】
物体の種類が異なると光源20が当てる光の適切な照度と色温度が異なるので、表2には複数種類の照射対象物6ごとに、目標色温度と、適切な照度および色温度を得るための「点灯制御内容」とが予め設定されている。この点灯制御内容は、具体的にはスイッチング素子Q1〜Q4それぞれのオンオフ切替パターン、および光源20に流すために生成すべき出力電流値を含んでいる。表2では、DC−DCコンバータが基本設定電流値IFに対して何倍の出力電流を生成すべきかを、一例として設定している。マイコン51は、制御ICとスイッチング素子を、この表2のように制御することにより、光源20が発する光の色温度および照度を変化させる。
【0022】
上記の表2に示すテーブルにおいて、スイッチング素子Q1〜Q4のうち「OFF(オフ)」となっているスイッチング素子に並列接続したLEDが点灯する。一方、スイッチング素子Q1〜Q4のうち「ON(オン)」となっているスイッチング素子に並列接続したLEDは、点灯しない。例えば、上記の表2に示すテーブルにおいて、「パン」の場合には、スイッチング素子Q1、Q3がオフとされることで、LED1およびLED3が点灯する。この場合、LED1とLED3の色温度の平均、つまり(3000k+3500k)/2=3250kの色温度を実現することができる。
【0023】
(イメージセンサ7を用いた自動点灯制御)
イメージセンサ7を用いて照射光を自動制御する場合について説明する。イメージセンサ7から送信された信号を受信すると、マイコン51は、まず、受信信号から照射対象物6の検出情報を取得する(ステップS100)。マイコン51の記憶部は、イメージセンサ7の出力信号と照射対象物6との対応関係を予め定めた「対象物情報」を記憶している。ステップS100では、マイコン51は、イメージセンサ7からの受信信号と上記対象物情報とを比較照合し、イメージセンサ7が検知した対象物がパン、精肉、果物、あるいは鮮魚の何れであるかが特定される。
【0024】
次に、マイコン51は、ステップS100での検出情報に基づいて、マイコン51の記憶部に記憶された表2のごときテーブルから点灯制御情報を読み出す(ステップS102)。例えば対象物が「パン」である場合には、マイコン51は、表2のテーブルを参照して、スイッチング素子Q1およびQ3をオフとしスイッチング素子Q2およびQ4をオンとすべき点灯制御内容を読み出すとともに、出力電流については「IF×1」という設定値を読み出す。これにより、今回の照射対象物6に適合する照度と色温度を実現するために必要な点灯制御内容を取得することができる。取得した点灯制御内容に従って、オフにしたスイッチング素子Q1、Q3に対応したLED1、LED3をそれぞれ点灯させることになる。なお、スイッチング素子Q2、Q4はオンとしておりスイッチング素子Q2、Q4それぞれのソースドレイン間に電流が流れるので、スイッチング素子Q2、Q4に対応したLED2、LED4には電流が流れず、その結果LED2、LED4は点灯しない。
【0025】
次に、マイコン51は、ステップS102で読み出した点灯制御内容および出力電流設定値に従って、点灯装置5を動作させる(ステップS104)。すなわち、例えば照射対象物6が「パン」である場合には、マイコン51はスイッチング素子Q1およびQ3をオフとし、スイッチング素子Q2およびQ4をオンとする。一方、例えば照射対象物6が「精肉」である場合には、マイコン51は、LED2、LED3とそれぞれ並列接続したスイッチング素子Q2およびQ3をオフとし、LED1、LED4とそれぞれ並列接続したスイッチング素子Q1およびQ4をオンとする。従って、照射対象物6が「精肉」である場合には、LED2およびLED3が点灯し、LED1およびLED4は点灯しない。
【0026】
また、実施の形態1では、好ましい形態として、マイコン51が、表2の右端欄に設定された値に従って、DC−DCコンバータの制御ICに対して制御信号を与えることで、DC−DCコンバータの出力調整も行う。これにより、光源20に供給すべき出力電流(表2のIF欄)に関する制御も行う。具体的には、制御ICは、マイコン51からの制御信号に基づいて、DC−DCコンバータのスイッチング素子Q0のオン時間等を制御するように構成されている。例えば、マイコン51は、照射対象物6が「精肉」あるいは「果物」である場合には、表2に従って出力電流「IF×2」、つまり「パン」および「鮮魚」のときの2倍の出力電流をDC−DCコンバータに生成させるように、制御ICに制御信号を与える。これにより、LED1〜LED4に対する供給電流が増減され、照度(明るさ)も調整することができる。なお、照度の調整に関しては、調光器からの調光信号(PWM信号)に基づいてスイッチング電源のスイッチング制御を調節する各種の調光制御技術が周知であるから、上記の表2において照射対象物6ごとの調光率を定めておいてもよい。
【0027】
以上説明したように、実施の形態1にかかる照明装置100によれば、マイコン51の記憶部から読み出された情報に基づいて4種類のLED1〜LED4に対してそれぞれ個別の電流を流し、LED1〜LED4をそれぞれ発光させてそれぞれの光を混色させることにより、適した照度と色温度の光を照射対象物6に照射することができる。例えば、照射対象物6が「パン」である場合には、LED1(色温度3000k)およびLED3(色温度3500k)が点灯するので、これらの光が混色されて、目標色温度である3250kを実現することができる。
【0028】
(切替スイッチ9による手動切替)
切替スイッチ9を用いて、照射対象物6に対する照射光を変更する場合について説明する。切替スイッチ9は、スイッチの信号が切り換えられたときに、その切替に応答してマイコン51に信号を送り、スイッチ設定位置をマイコン51に報知する。マイコン51は、スイッチ設定位置が「自動」以外に設定された場合は、スイッチ設定位置ごとに予め定められた点灯制御を行う。
【0029】
例えばパン・精肉・野菜・鮮魚の4種類が照射対象物6として想定される場合、これら4種類一つ一つのモードに加えて自動モードを含めた5種類のモードが設定される。切替スイッチ9をスライドすることにより、これら5種類のモードを切り換えることができる。切替スイッチ9を最も左端(
図3の紙面左側端)にセットした場合はパンとなる。ここから逆側へスライドさせると、精肉、野菜、鮮魚の順にモードが切り替わる。逆側の端(
図3の紙面右側端)にセットした場合は、切替スイッチ9による手動選択機能(つまり非自動制御)は無効となり、上述したイメージセンサ7による自動制御が行われる。
【0030】
切替スイッチ9による手動制御は、イメージセンサ7を使用しない場合つまり自動制御が必要ないときに使用することもできるし、イメージセンサ7が適切に動作しない場合に自動制御を中止するために用いることもできる。
【0031】
切替スイッチ9は、例えば食品を扱う店舗では、パン・精肉・野菜・鮮魚などの目印が記載されていることが好ましい。切替スイッチ9を動かして、例えば「パン」を指定すると、切替スイッチ9から、その「パン」を示す「パン指定情報」を含む信号がマイコン51に送信される。なお、「パン指定情報」を含む信号は、切替スイッチ9が生成するように構成しても良く、あるいは点灯装置5で作成するように構成してもよい。
【0032】
マイコン51の記憶部には、予め複数種類の照射対象物6毎に対応する適切な照度と色温度、およびこれを実現するための点灯制御内容が記憶されている。切替スイッチ9からパンを示す情報を含む信号がマイコン51に送信されると、マイコン51は「パン」に適切な照度と色温度を記憶部から読み出し、照射すべき照射対象物6であるパンに対して、適切な光制御を行うことができるように点灯装置5を動作させる。本実施の形態では、マイコン51は、記憶部から読み出したパンに対応する適切な照度と色温度をもとに、4種類のLED1〜LED4に対して、それぞれ個別の電流を流してそれぞれ発光させ、それぞれの光を混色させることにより、照射すべき照射対象物6であるパンに対して適した照度と色温度の光を照射することができる。
【0033】
以上説明したように、実施の形態1にかかる照明装置100によれば、イメージセンサ7を使用することによって照明器具10が照射している照射対象物6が何であるかを検出、判断し、その照射対象物6に対して適切な光を照射することができる。
【0034】
また実施の形態1にかかる照明装置100によれば、商品が入れ替わった場合であっても、切替スイッチ9により手動であるいはイメージセンサ7により自動的に、照射光を変更することができる。よって、照明器具10の入れ替えをしなくとも済む。
【0035】
(イメージセンサによる不審物/対象物不在の検知)
実施の形態1では、好ましい形態の一例として、イメージセンサ7が点灯装置5に搭載されているマイコン51に記憶されていない不審なものを認識した場合、点灯装置5のマイコン51は、その情報を含む不審物認識信号を管理端末8に送信する。不審物の認識は、例えば、不審物とすべき物体のイメージとイメージセンサ7の検知情報とを照合するものであっても良いし、例えば登録した照射対象物6のイメージのいずれにもイメージセンサ7の検知情報が合致しない場合に不審物と判定するものであっても良い。この不審物認識信号を受信した管理端末8は、端末画面にその情報を表示することで管理者に知らせる。これにより、不審物を早期にかつ精度良く発見することができる。
【0036】
また、実施の形態1では、好ましい形態の他の一例として、イメージセンサ7が照射対象物6を認識できない場合などに、点灯装置5からその情報を含む対象物不在信号を管理端末8に送信する。対象物不在の判定は、例えば、登録した照射対象物6のイメージのいずれにもイメージセンサ7の検知情報が合致しない場合に対象物不在(商品が無い)と判断して対象物不在と判定するものであっても良い。また、イメージセンサ7の検知情報を、「対象物不在と判定するために予め定めた所定判定条件」と比較照合するものであっても良い。この所定判定条件は、例えば商品が空のとき、少ないとき、多いときそれぞれの商品ケース内部を撮像したときのイメージなどであってもよい。対象物不在信号を受信した管理端末8は、端末画面にその照射対象物6を認識できない旨の情報を表示することで管理者に知らせる。これにより、商品の売り切れを早期にかつ精度良く発見できる。これにより商品管理の利便性を高めることができる。
【0037】
なお、上述した実施の形態では、光源20が備えるLEDは4個であり、その4個のLED1〜LED4は、互いに別の種類つまり異なる色温度の光を発するものとした。しかしながら本発明はこれに限られない。光源20が備えるLEDの個数および種類は、必要に応じて色数を増やしたり減らしたりするように構成すればよい。光源20には少なくとも2種類の互いに異なる色温度を有する複数のLEDを設ければよい。なお、色温度の種類は少なくとも2種類とすればよく、4種類より多くしてもよいし少なくしてもよい。
【0038】
なお、切替スイッチ9は例えば器具筐体下面(鍔部21a)に設置された例を示したが、切替スイッチ9の取付位置はこれに限定されない。例えば、照明オン/オフあるいは調光が可能な壁掛スイッチに設置するように構成してもよいし、この壁掛けスイッチと同機能を持ったリモコンに設置してもよい。また、切替スイッチ9のスイッチ構造としては、操作を受け付ける様々な種類のスイッチを用いることができ、その方式、構造に限定はなく、例えばタッチパネル式、DIPスイッチ式、プッシュボタン式、あるいはロータリ式としてもよい。また切替スイッチ9を無線端末で構成する場合には、この無線端末は、専用端末(リモコン)でも良く、汎用端末(携帯端末、携帯電話などの)に制御用アプリケーションプログラムをインストールしたものであってもよい。
【0039】
なお、上記実施の形態では、パン、精肉、果物、あるいは鮮魚を、照射対象物6の具体例として挙げた。しかしながら本発明はこれに限られない。例示したもの以外の食品を照射対象物6として選んでも良く、食品以外の商品を照射対象物6として選んでもよい。
【0040】
実施の形態2.
実施の形態2にかかる照明装置102は、イメージセンサ7の取り付け構造を除き、実施の形態1にかかる照明装置100と同じ器具構造および回路構成を備えている。したがって、以下の説明では実施の形態1と同一または相当する構成については同一の符号を付して説明を行うとともに、実施の形態1との相違点を中心に説明し、共通事項は説明を簡略化ないしは省略する。
【0041】
図5は、実施の形態2を示す照明装置102のブロック図である。
図6は、実施の形態2にかかる照明器具10の斜視図である。実施の形態1では、照射対象物6を収納している収納ケースにイメージセンサ7を取り付ける場合について説明している。これに対し、実施の形態2では、イメージセンサ7を、照明器具10に一体化、より具体的には光源20付近に一体化する。具体的にはダウンライト筐体における反射カバー21の内側面に、イメージセンサ7を取り付ける。実施の形態2にかかる照明器具10の変形例としてダウンライト以外の照明器具に本発明を適用することもできるので、その場合には、LEDを内蔵した光源の周囲に設けられた反射板等に、イメージセンサ7を取り付けても良い。これにより、照明装置102を小型化できる。
【0042】
なお、イメージセンサ7は、受光素子の受光方向が可変となるように、照明器具10に対して配置角度可動に取り付けられていてもよい。具体的には、イメージセンサ7の筐体の後端部側(
図6では反射カバー21で隠れている部位)を、角度調整機構付きの取付金具を介して、反射カバー21内面にあるいは照明器具10の他の部位に取り付けてもよい。これにより、イメージセンサ7の筐体の前端部に設けた受光素子の向きを変更でき、イメージセンサ7の受光角度、検知範囲を調整することができる。その結果、照射対象物6が照明器具10の直下に存在しなくても、イメージセンサ7を照射対象物6の側に向けることができ、照射対象物6の種別をイメージセンサ7で正確に検出、判別することができる。