特許第6551664号(P6551664)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6551664
(24)【登録日】2019年7月12日
(45)【発行日】2019年7月31日
(54)【発明の名称】記録媒体送出装置及び画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   B65H 29/70 20060101AFI20190722BHJP
   B65H 29/20 20060101ALI20190722BHJP
   G03G 15/00 20060101ALI20190722BHJP
【FI】
   B65H29/70
   B65H29/20
   G03G15/00 450
【請求項の数】4
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2015-132386(P2015-132386)
(22)【出願日】2015年7月1日
(65)【公開番号】特開2017-13959(P2017-13959A)
(43)【公開日】2017年1月19日
【審査請求日】2018年2月28日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士ゼロックス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000039
【氏名又は名称】特許業務法人アイ・ピー・ウィン
(72)【発明者】
【氏名】白 聖宇
(72)【発明者】
【氏名】梁 文錫
(72)【発明者】
【氏名】キム デエソン
(72)【発明者】
【氏名】趙 誠奎
(72)【発明者】
【氏名】朴 玲緒
(72)【発明者】
【氏名】ハン ミンス
【審査官】 松林 芳輝
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−213452(JP,A)
【文献】 特開平05−039156(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0170151(US,A1)
【文献】 特開2002−053255(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 5/06
B65H 5/22
B65H29/20−29/24
B65H29/70
G03G15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転する第1の回転部材と、
前記第1の回転部材に対向し、前記第1の回転部材に従動して回転する第2の回転部材と、を有し、
前記第1の回転部材および前記第2の回転部材の少なくともいずれか一方の両端側には、一方の回転部材に対向する回転部材本体に軸方向に滑らかなテーパー状又は滑らかな曲線状に連続して形成され、前記回転部材本体よりも径の大きい凸部と、前記回転部材本体に軸方向に滑らかなテーパー状又は滑らかな曲線状に連続して形成され、前記回転部材本体よりも径の小さい凹部と、が周方向に交互に形成され、前記回転部材本体の一端側の前記凸部と他端側の前記凸部とは、周方向で同じ位置に形成されている
記録媒体送出装置。
【請求項2】
回転する第1の回転部材と、
前記第1の回転部材に対向し、前記第1の回転部材に従動して回転する第2の回転部材と、を有し、
前記第1の回転部材および前記第2の回転部材の少なくともいずれか一方の両端側には、一方の回転部材に対向する回転部材本体に軸方向に滑らかなテーパー状又は滑らかな曲線状に連続して形成され、前記回転部材本体よりも径の大きい凸部と、前記回転部材本体に軸方向に滑らかなテーパー状又は滑らかな曲線状に連続して形成され、前記回転部材本体よりも径の小さい凹部と、が周方向に交互に形成され、前記回転部材本体の一端側の前記凸部と他端側の前記凸部とは、周方向で異なる位置に形成され、前記第1の回転部材の回転により、前記回転部材本体の一端側の前記凸部と他端側の前記凹部とが同時に記録媒体に接して、記録媒体の形状を変化させて搬送する
記録媒体送出装置。
【請求項3】
記録媒体に画像を形成する画像形成部と、
前記画像形成部により画像が形成された記録媒体が搬送される搬送路と、
前記搬送路の記録媒体下流端に設けられ、回転する第1の回転部材と、前記第1の回転部材に対向し、前記第1の回転部材に従動して回転する第2の回転部材と、を有し、前記第1の回転部材および前記第2の回転部材の少なくともいずれか一方の両端側には、一方の回転部材に対向する回転部材本体に軸方向に滑らかなテーパー状又は滑らかな曲線状に連続して形成され、前記回転部材本体よりも径の大きい凸部と、前記回転部材本体に軸方向に滑らかなテーパー状又は滑らかな曲線状に連続して形成され、前記回転部材本体よりも径の小さい凹部と、が周方向に交互に形成され、前記回転部材本体の一端側の前記凸部と他端側の前記凸部とは、周方向で同じ位置に形成されている記録媒体送出装置と、
前記記録媒体送出装置により送出された記録媒体が積載される積載部と、
を有する画像形成装置。
【請求項4】
記録媒体に画像を形成する画像形成部と、
前記画像形成部により画像が形成された記録媒体が搬送される搬送路と、
前記搬送路の記録媒体下流端に設けられ、回転する第1の回転部材と、前記第1の回転部材に対向し、前記第1の回転部材に従動して回転する第2の回転部材と、を有し、前記第1の回転部材および前記第2の回転部材の少なくともいずれか一方の両端側には、一方の回転部材に対向する回転部材本体に軸方向に滑らかなテーパー状又は滑らかな曲線状に連続して形成され、前記回転部材本体よりも径の大きい凸部と、前記回転部材本体に軸方向に滑らかなテーパー状又は滑らかな曲線状に連続して形成され、前記回転部材本体よりも径の小さい凹部と、が周方向に交互に形成され、前記回転部材本体の一端側の前記凸部と他端側の前記凸部とは、周方向で異なる位置に形成され、前記第1の回転部材の回転により、前記回転部材本体の一端側の前記凸部と他端側の前記凹部とが同時に記録媒体に接して、記録媒体の形状を変化させて搬送する記録媒体送出装置と、
前記記録媒体送出装置により送出された記録媒体が積載される積載部と、
を有する画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録媒体送出装置及び画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、回転駆動され用紙を送り出す送出しローラと、送出しローラに接触して従動し送出しローラとともに用紙を送り出す従動ローラと、を備えた用紙送出装置において、前記送出しローラおよび従動ローラのいずれか一方の外周部にローラの幅方向に溝を設けた構成が記載されている。
【0003】
特許文献2には、媒体が積載される積載部に向けて媒体を排出する排出部材であって、第1の回転部材と、前記第1の回転部材に対向する第2の回転部材とを有し、前記第1の回転部材と前記第2の回転部材との間に媒体を挟んで排出する前記排出部材と、軸を中心として回転可能に構成され且つ前記第1の回転部材に接触可能な搬送部と、前記搬送部から軸方向にずれた位置に配置されて前記軸を中心に回転可能に構成され且つ前記軸から外周までの距離が前記搬送部に比べて大きく形成されて軸方向に沿って媒体に湾曲を付与する付与部と、を有する前記第2の回転部材と、前記付与部の外周に設けられて、前記排出部材の回転に伴って、排出される媒体における媒体の排出方向の上流端に接触する上流端への接触部と、を備えた構成が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平5−162868号公報
【特許文献2】特開2014−61983号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、記録媒体の送出不良を低減することができる記録媒体送出装置及び画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に係る本発明は、回転する第1の回転部材と、前記第1の回転部材に対向し、前記第1の回転部材に従動して回転する第2の回転部材と、を有し、前記第1の回転部材および前記第2の回転部材の少なくともいずれか一方の両端側には、一方の回転部材に対向する回転部材本体に軸方向に滑らかなテーパー状又は滑らかな曲線状に連続して形成され、前記回転部材本体よりも径の大きい凸部と、前記回転部材本体に軸方向に滑らかなテーパー状又は滑らかな曲線状に連続して形成され、前記回転部材本体よりも径の小さい凹部と、が周方向に交互に形成され、前記回転部材本体の一端側の前記凸部と他端側の前記凸部とは、周方向で同じ位置に形成されている記録媒体送出装置である。
【0007】
請求項2に係る本発明は、回転する第1の回転部材と、前記第1の回転部材に対向し、前記第1の回転部材に従動して回転する第2の回転部材と、を有し、前記第1の回転部材および前記第2の回転部材の少なくともいずれか一方の両端側には、一方の回転部材に対向する回転部材本体に軸方向に滑らかなテーパー状又は滑らかな曲線状に連続して形成され、前記回転部材本体よりも径の大きい凸部と、前記回転部材本体に軸方向に滑らかなテーパー状又は滑らかな曲線状に連続して形成され、前記回転部材本体よりも径の小さい凹部と、が周方向に交互に形成され、前記回転部材本体の一端側の前記凸部と他端側の前記凸部とは、周方向で異なる位置に形成され、前記第1の回転部材の回転により、前記回転部材本体の一端側の前記凸部と他端側の前記凹部とが同時に記録媒体に接して、記録媒体の形状を変化させて搬送する記録媒体送出装置である。
【0008】
請求項3に係る本発明は、記録媒体に画像を形成する画像形成部と、前記画像形成部により画像が形成された記録媒体が搬送される搬送路と、前記搬送路の記録媒体下流端に設けられ、回転する第1の回転部材と、前記第1の回転部材に対向し、前記第1の回転部材に従動して回転する第2の回転部材と、を有し、前記第1の回転部材および前記第2の回転部材の少なくともいずれか一方の両端側には、一方の回転部材に対向する回転部材本体に軸方向に滑らかなテーパー状又は滑らかな曲線状に連続して形成され、前記回転部材本体よりも径の大きい凸部と、前記回転部材本体に軸方向に滑らかなテーパー状又は滑らかな曲線状に連続して形成され、前記回転部材本体よりも径の小さい凹部と、が周方向に交互に形成され、前記回転部材本体の一端側の前記凸部と他端側の前記凸部とは、周方向で同じ位置に形成されている記録媒体送出装置と、前記記録媒体送出装置により送出された記録媒体が積載される積載部と、を有する画像形成装置である。
【0009】
請求項4に係る本発明は、記録媒体に画像を形成する画像形成部と、前記画像形成部により画像が形成された記録媒体が搬送される搬送路と、前記搬送路の記録媒体下流端に設けられ、回転する第1の回転部材と、前記第1の回転部材に対向し、前記第1の回転部材に従動して回転する第2の回転部材と、を有し、前記第1の回転部材および前記第2の回転部材の少なくともいずれか一方の両端側には、一方の回転部材に対向する回転部材本体に軸方向に滑らかなテーパー状又は滑らかな曲線状に連続して形成され、前記回転部材本体よりも径の大きい凸部と、前記回転部材本体に軸方向に滑らかなテーパー状又は滑らかな曲線状に連続して形成され、前記回転部材本体よりも径の小さい凹部と、が周方向に交互に形成され、前記回転部材本体の一端側の前記凸部と他端側の前記凸部とは、周方向で異なる位置に形成され、前記第1の回転部材の回転により、前記回転部材本体の一端側の前記凸部と他端側の前記凹部とが同時に記録媒体に接して、記録媒体の形状を変化させて搬送する記録媒体送出装置と、前記記録媒体送出装置により送出された記録媒体が積載される積載部と、を有する画像形成装置である。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に係る本発明によれば、本発明の構成を有しない場合に比べて、記録媒体の送出不良を低減することができる。
【0011】
請求項2に係る本発明によれば、本発明の構成を有しない場合に比べて、記録媒体の後端を回転部材の凹凸に引っ掛けやすくして、記録媒体の送出不良を低減することができる。
【0012】
請求項3に係る本発明によれば、本発明の構成を有しない場合に比べて、記録媒体の送出不良を低減することができる。
【0013】
請求項4に係る本発明によれば、本発明の構成を有しない場合に比べて、記録媒体の後端を回転部材の凹凸に引っ掛けやすくして、記録媒体の送出不良を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の一実施形態に係る画像形成装置の概略構成を示す図である。
図2】本発明の一実施形態に係る画像読取装置の概略構成を示す図である。
図3】本発明の一実施形態に係る排出機構の正面断面図である。
図4】本発明の一実施形態に係る第2の回転部材を示す(a)は横面図であって、(b)は正面図である。
図5】本発明の一実施形態に係る排出機構の動作を示す正面断面図である。
図6】本発明の一実施形態に係る排出機構から記録媒体が排出される様子を示す図である。
図7】本発明の他の実施形態に係る第2の回転部材を示す(a)は横面図であって、(b)は正面図である。
図8】本発明の他の実施形態に係る排出機構の動作を示す正面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
次に、本発明を実施するための一形態を図面を参照して説明する。
図1は、画像形成装置100を示す断面図である。画像形成装置100は、印刷装置102及び画像読取装置10を有している。
【0016】
印刷装置102は、印刷を行う装置である。印刷装置102は、例えば3段の記録媒体供給カセット104を有し、これら記録媒体供給カセット104のそれぞれには供給ヘッド106が設けられている。
【0017】
記録媒体供給カセット104の一つが選択されると、供給ヘッド106が作動して選択された記録媒体供給カセット104から搬送路108を介して画像形成部110に供給される。
【0018】
画像形成部110は、イエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの各感光体112が併設されていると共に、中間転写ベルト114が設けられている。
【0019】
各感光体112の周囲には、帯電装置、露光装置、現像装置、一次転写装置及びクリーニング装置など(図示せず)が配置され、各感光体112に形成されたトナー像が中間転写ベルト114に転写される。白黒設定された場合は、ブラックのみが作動可能であるようにされる。
【0020】
中間転写ベルト114のトナー像は、二次転写ロール116により、送られてきた記録媒体に転写され、定着装置118により定着され、このトナー像が定着された記録媒体が搬送路120を通って排出機構122を介して積載部124に排出される。
【0021】
ただし、両面印刷が設定された場合は、定着装置118により表面が定着された記録媒体は、搬送路120から反転装置126に送られ、この反転装置126で反転され、記録媒体反転路128に送られ、再び搬送路108に戻され、画像形成部110に送られて裏面の印刷がなされる。
【0022】
図2は本実施の形態が適用される画像読取装置10の構成を示す図である。
画像読取装置10は、積載された記録媒体束から記録媒体を順次搬送する記録媒体搬送装置12と、スキャンによって記録媒体の画像を読み取るスキャン装置14とから構成される。
【0023】
記録媒体搬送装置12は、複数枚の記録媒体からなる記録媒体束を積載する記録媒体収容部16、この記録媒体収容部16の下方に設けられ、読み取りが終了した記録媒体を積載する積載部18を備える。また、記録媒体搬送装置12は記録媒体収容部16の記録媒体を取り出して搬送する取り出しロール20を備える。さらに、取り出しロール20の記録媒体搬送方向下流側には、記録媒体を一枚ずつ捌く捌き機構22が設けられる。この捌き機構22は、取り出しロール20により供給される記録媒体をさらに下流側に向けて搬送するフィードロール22a、取り出しロール20により供給される記録媒体を一枚ずつに捌くリタードロール22bを有する。記録媒体が搬送される搬送路24には、記録媒体搬送方向上流側から順に、プレレジロール26、レジロール28、プラテンロール30、アウトロール32、および後述する記録媒体送出装置としての排出機構34が設けられる。プレレジロール26は、一枚ずつに捌かれた記録媒体を下流側のロールに向けて搬送すると共に記録媒体のループ形成を行う。レジロール28は、回転し一旦停止した後にタイミングを合わせて回転を再開し、後述する画像読取部に対してレジストレーション調整を施しながら記録媒体を供給する。プラテンロール30は、スキャナ装置14にて読み込み中の記録媒体搬送をアシストする。アウトロール32は、スキャナ装置14にて読み込まれた記録媒体をさらに下流に搬送する。そして、排出機構34は、読み込まれた記録媒体をさらに搬送すると共に積載部18に排出(送出)する。
【0024】
一方、スキャナ装置14は、上述した記録媒体搬送装置12を開閉可能に支持すると共に、この記録媒体搬送装置12を装置フレーム37によって支え、また、記録媒体搬送装置12によって搬送される記録媒体の画像読み取りを行っている。このスキャナ装置14は、筐体を形成する装置フレーム37、画像を読み込むべき記録媒体を静止させた状態で置くことが可能な第1プラテンガラス39A、記録媒体搬送装置12によって搬送される記録媒体を読み取るための光の開口部を有する第2プラテンガラス39Bを備えている。
【0025】
また、スキャナ装置14は、第2プラテンガラス39Bの下に静止し、あるいは第1プラテンガラス39Aの全体にわたってスキャンして画像を読み取る画像読取部としてのCIS(Contact Image Sensor:密着イメージセンサ)41が設けられている。
【0026】
ここで、記録媒体の一例としては普通紙または再生紙といった印刷用紙やミラーコート紙、色紙、OHPシート等が挙げられる。本実施例では、「記録媒体P」を用いて説明を行う。
【0027】
図3は、排出機構34を示す正面図である。
排出機構34は、回転駆動する第1の回転部材35,35と、第1の回転部材35,35にそれぞれ対向して設けられ、第1の回転部材35、35の回転に従動して回転する第2の回転部材36、36と、を有する。
【0028】
第1の回転部材35,35は、例えばゴム材等の摩擦係数の高い材質で覆われ、中心を支軸38に支持される。支軸38は、不図示の駆動源に連結される。
第2の回転部材36,36は、例えばプラスチック等の材質で形成され、それぞれ中心を支軸40に支持される。支軸40は軸受け45,45に支持される。
すなわち、第2の回転部材36,36は、第1の回転部材35,35側に加圧されて第1の回転部材35,35とそれぞれ接触し、第1の回転部材35,35の回転にともなって従動回転して、記録媒体Pを積載部18に向けて排出する。
【0029】
第2の回転部材36,36間はフレーム43で覆われ、異物や人の指の挿入が防止される。
フレーム43は、第1の回転部材35と第2の回転部材36の当接面Aよりも重力方向S下方に形成され、第1の回転部材35,35と第2の回転部材36,36間を通過した記録媒体Pは積載部18へ蹴り出される。
【0030】
図4は、第2の回転部材36を示す(a)は横面図であって、(b)は正面図である。
第2の回転部材36は、第1の回転部材35に対向して配置される回転部材本体44と、この回転部材本体44に軸方向に連続して形成され、回転部材本体44よりも大きい径で形成された凸部42aと、回転部材本体44に軸方向に連続して形成され、回転部材本体44よりも小さい径で形成された凹部42bと、から構成される。
【0031】
凸部42aと凹部42bとは、回転部材本体44の一周にわたって一定の間隔で交互に形成されている。
凸部42aと凹部42bとは、回転部材本体44の両端に形成されている。
【0032】
凸部42aと回転部材本体44は、滑らかなテーパー状又は滑らかな曲線状に連続して形成されている。
凹部42bと回転部材本体44は、滑らかなテーパー状又は滑らかな曲線状に連続して形成されている。
【0033】
第2の回転部材36において、回転部材本体44の一端側の凸部42aと他端側の凸部42aとは、周方向で同じ位置に形成されている。また、回転部材本体44の一端側の凹部42bと他端側の凹部42bとは、周方向で同じ位置に形成されている。
【0034】
次に、本発明の一実施形態に係る排出機構34の動作について説明する。
図5は、排出機構34の動作を示す正面断面図である。
図6は、排出機構34から記録媒体Pが排出される様子を示す図である。
【0035】
記録媒体Pは、記録媒体Pの搬送面側に凸部42aが配置されると、第1の回転部材35の両端側で記録媒体Pは上方へ押し上げられ、記録媒体Pのこしによって記録媒体Pを変形させて搬送される(図5(a))。
【0036】
そして、記録媒体Pの搬送面側に凹部42bが配置されると、第1の回転部材35の両端側で記録媒体Pは下方へ移動され、図5(a)の状態から記録媒体Pの波形を変形させて搬送される(図5(b))。
【0037】
すなわち、記録媒体Pは、第1の回転部材35と第2の回転部材36の回転において、一端側の凸部42aと他端側の凸部42aとが軸方向で同時に記録媒体Pに接し、一端側の凹部42bと他端側の凹部42bとが軸方向で同時に記録媒体Pに接して、第1の回転部材35と第2の回転部材36の回転によって、記録媒体Pは、形状を変化されて積載部18へ向けて搬送される(図6(a))。
【0038】
そして、記録媒体Pの後端が第1の回転部材35と第2の回転部材36の当接面Aを通過すると、記録媒体Pの後端は、第2の回転部材36の凹部42b内に留まる(図6(b))。
【0039】
そして、記録媒体Pの後端が凹部42b内で凸部42aの側面にひっかけられて、積載部18に向けて蹴り出されて落下する(図6(c))。
【0040】
すなわち、再生紙や坪量が低い記録媒体の低速排出時であっても記録媒体の送出不良が低減される。また、高温多湿な環境下であっても記録媒体の送出不良が低減される。
【0041】
図7は、本発明の他の実施形態に係る第2の回転部材46を示す(a)は横面図であって、(b)は正面図である。
【0042】
本実施形態では、第2の回転部材の両端に形成される凸部42aと凹部42bの配置が一端側と他端側で異なる。
第2の回転部材46において、回転部材本体44の一端側の凸部42aと他端側の凸部42aとは、周方向で異なる位置に形成されている。また、回転部材本体44の一端側の凹部42bと他端側の凹部42bとは、周方向で異なる位置に形成されている。すなわち、凸部42aと凹部42bが一端側と他端側で交差して配置される交差(千鳥)形状が用いられる。
【0043】
図8は、第2の回転部材46を用いた排出機構54の動作を示す正面断面図である。
【0044】
本実施形態においては、記録媒体Pは、記録媒体Pの搬送面側で第2の回転部材46の一端側に凸部42aが配置されると、他端側は凹部42bが配置される。
すなわち、第1の回転部材35の一端側で記録媒体Pは上方へ押し上げられると他端側では下方へ移動され、記録媒体Pのこしによって記録媒体Pを変形して搬送される(図8(a))。
【0045】
そして、記録媒体Pの搬送面側で第2の回転部材46の一端側に凹部42bが配置されると、他端側は凸部42aが配置される。すなわち、第1の回転部材35の一端側で記録媒体Pは下方へ移動されると他端側では上方へ押し上げられ、図8(a)の状態から記録媒体Pの形状を変形させて搬送される(図8(b))。
【0046】
すなわち、記録媒体Pは、第1の回転部材35と第2の回転部材46の回転において、一端側の凸部42aと他端側の凹部42bとが同時に記録媒体Pに接して、第1の回転部材35と第2の回転部材46の回転によって、一端側と他端側で交互に記録媒体Pに接し、記録媒体Pは、形状を変化されて積載部18へ向けて搬送され、記録媒体Pの後端が第2の回転部材46の凹部42b内に留まって、第2の回転部材46の凸部42aの側面にひっかけられて、積載部18に向けて蹴り出されて落下する。
【0047】
すなわち、第1の実施形態においては、第1の回転部材35の両端側で凸部42a若しくは凹部42bがそれぞれ同時に当たる構成であったが、本実施形態においては、第1の回転部材35の一端側と他端側で凸部42aと凹部42bが交互に当たる構成となっており、上述した第1の実施形態と比べて、凹部42b内に記録媒体Pが留まりやすくして、凸部42aの側面に記録媒体Pの後端に当たり易くして(蹴り出し易くして)、記録媒体Pの後端に当たる回数(蹴り出す回数)を増加させている。
【0048】
なお、本実施形態においては、回転部材を2組用いる構成について説明したが、これに限らず複数設けてもよい。
【0049】
また、本実施形態においては、第2の回転部材36,46の両端に凹凸を設ける構成について説明したが、これに限らず、第1の回転部材35の両端に設けてもよい。
【0050】
また、本実施形態においては、第2の回転部材36,46の両端に凹凸を設ける構成について説明したが、これに限らず一端に設けてもよい。
【0051】
また、本実施形態においては、従動回転する第2の回転部材36,46を軸40と軸受け45でそれぞれ支持する構成について説明したが、これに限らず、第2の回転部材も1本の支軸で支持するようにしてもよい。
【0052】
また、本実施形態においては、記録媒体搬送装置12の排出機構34について説明したが、これに限らず、印刷装置102の排出機構122にも適用される。
【0053】
以上で説明したように、本発明は、例えば複写機、プリンタ、スキャナ、ファクシミリ装置等の画像形成装置に適用することができる。
【符号の説明】
【0054】
10・・・・・・画像読取装置
12・・・・・・記録媒体搬送装置
14・・・・・・スキャナ装置
18,124・・積載部
34,54,122・・排出機構
35・・・・・・第1の回転部材
36,46・・・第2の回転部材
42a・・・・・凸部
42b・・・・・凹部
44・・・・・・回転部材本体
100・・・・・画像形成装置
102・・・・・印刷装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8