(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
予め設定されている1又は複数のコースに関するコース情報から選択された、途中に少なくとも一つの特徴地点を有する特定のコースの、前記特徴地点において進むべき方向である前記特定のコース方向の延伸方向に関する方向情報を含む特定のコース情報を送信するコース情報送信装置と、
前記特徴地点に設けられて、前記特徴地点に関する第1位置特定情報を送信する第1位置特定情報送信機と、
前記特定のコース情報を受信した後、前記第1位置特定情報を受信したときに、前記特定のコース情報と前記第1位置特定情報とを照合することにより、前記特定のコース情報から前記方向情報を読み出し、前記方向情報に基づいて、前記特徴地点における前記特定のコースの前記延伸方向を可視的に通知する携帯機器と、
を有し、
前記特定のコースは、前記特徴地点において、前記特定のコースと異なる少なくとも一つの分岐路を有し、
前記方向情報は、前記特徴地点における前記延伸方向の、前記特徴地点まで進んできた方向に対する相対的な方向を示す情報と、前記特徴地点における前記分岐路の、前記特徴地点まで進んできた方向に対する相対的な方向を示す情報と、を含み、
前記携帯機器は、前記特徴地点まで進んできた方向と、前記延伸方向の前記相対的な方向と、前記分岐路の前記相対的な方向と、を可視的に通知する
ことを特徴とする移動支援システム。
予め設定されている1又は複数のコースに関するコース情報から選択された、途中に少なくとも一つの特徴地点を有する特定のコースの、前記特徴地点において進むべき方向である前記特定のコース方向の延伸方向に関する方向情報を含む特定のコース情報を受信し、
前記特徴地点に近づくことにより、前記特徴地点に関する位置特定情報を受信し、
前記特定のコース情報と前記位置特定情報とを照合することにより、前記特定のコース情報から前記方向情報を読み出し、前記方向情報に基づいて、前記特徴地点における前記特定のコースの前記延伸方向を可視的に通知し、
前記特定のコースは、前記特徴地点において、前記特定のコースと異なる少なくとも一つの分岐路を有し、
前記方向情報は、前記特徴地点における前記延伸方向の、前記特徴地点まで進んできた方向に対する相対的な方向を示す情報と、前記特徴地点における前記分岐路の、前記特徴地点まで進んできた方向に対する相対的な方向を示す情報と、を含み、
前記特徴地点まで進んできた方向と、前記延伸方向の前記相対的な方向と、前記分岐路の前記相対的な方向と、を可視的に通知する、
ことを特徴とする移動支援方法。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に、本発明に係る携帯機器、及び、移動支援システム、移動支援方法、移動支援プログラムについて、実施形態を示して詳しく説明する。なお、以下の実施形態においては、本発明に係る移動支援システムを登山やハイキングに適用した場合について説明する。
【0016】
<システムの全体構成>
図1は、本発明に係る移動支援システムの一実施形態を示す概略構成図である。
図2は、本実施形態に係る移動支援システムに適用される携帯機器の外観形状の一例を示す概略図であり、
図3は、本実施形態に係る携帯機器の機能構成の一例を示す概略ブロック図である。
図4は、本実施形態に係る移動支援システムに適用されるコース情報送信装置の外観形状の一例を示す概略図であり、
図5は、本実施形態に係るコース情報送信装置の機能構成の一例を示す概略ブロック図である。
図6は、本実施形態に係る移動支援システムに適用されるビーコン送信機の外観形状の一例を示す概略図であり、
図7は、本実施形態に係るビーコン送信機の機能構成の一例を示す概略ブロック図である。
【0017】
本発明に係る移動支援システムの一実施形態は、例えば
図1に示すように、ユーザが携帯する携帯機器100と、所定のコース(移動経路)RTが設定される登山道やハイキング路の入口付近に設置されるコース情報送信装置200と、登山道やハイキング路に設置されるビーコン送信機(第1位置特定情報送信機)300と、を有している。ここで、登山道やハイキング路は、
図1に示すように、コースRTの途中に複数の分岐路が存在し、登山道やハイキング路の入口等の特定の地点をスタート地点P0とし、山頂等の特定の目標地をゴール地点PgとするコースRTが設定されているものとする。
【0018】
(携帯機器)
携帯機器100は、例えば
図1、
図2(a)に示すように、腕時計型やリストバント型の外観形状を有する電子機器であって、ユーザの腕等に装着して携帯される。携帯機器100は、例えば
図3に示すように、大別して、表示部110と、入力操作部120と、通信回路部130と、制御部140と、記憶部150と、電源供給部160と、を有している。
【0019】
表示部110は、一般的な電子機器に広く使用されているカラー液晶方式や有機EL方式等の表示パネルに比較して消費電力が少ない、例えばモノクロ液晶のドットマトリクス方式や7セグメント方式、あるいは、これらを組み合わせた表示方式等の表示パネルを有している。また、表示部110は、上記の表示パネルにより構成される文字盤112に、例えば現在日時とともに、予め設定されたコースにおけるユーザの進行方向や、携帯機器100の動作状態等を所定の形態で表示する。具体的には、例えば
図2(b)に示すように、ユーザにより視認される円形状の文字盤112の周縁部に、リング状に複数(例えば60個)のドット114dが配列された表示領域が設けられ、当該ドット114dの表示位置により、少なくともユーザの進行方向に関する情報が提供される。また、文字盤112の上記周縁部を除く、中央部の表示領域にそれぞれ設けられた、ドットマトリクス114mにより現在日時の西暦年や曜日が表示されるとともに、7セグメント114sにより月日や時刻が表示される。また、文字盤112の中央部の上部の表示領域には、例えば携帯機器100の通信状態や実行中の動作モード等を示すアイコン116aや文字記号118等が表示される。
【0020】
また、表示部110は、上述した現在日時やユーザの進行方向、携帯機器100の動作状態等に加え、ユーザの進行方向の間違いや、携帯機器100の動作状態の異常等を、例えばドットマトリクス114mや7セグメント114sを使用して文字盤112に「Error」等の文字情報を表示したり、文字盤112の表示を点滅させたりすることによりユーザに報知する。ここで、携帯機器100は、表示部110に加え、報知部として音響部や振動部を備えているものであってもよい。これにより、表示部110により上記の異常を報知する表示等とともに、音響部や振動部からアラーム音や振動を発生させることにより、異常状態等をユーザにより確実に報知することができる。
【0021】
入力操作部120は、例えば
図2(a)に示すように、携帯機器100の筐体表面に設けられた操作ボタン122や、上述した表示部110の前面側(視野側)に設けられたタッチパネル124等の入力手段を有している。入力操作部120は、上述した表示部110に表示される現在日時やコースの設定、携帯機器100の動作状態の設定等の入力操作に用いられる。ここで、操作ボタン122やタッチパネル124等の入力手段は、いずれか1つを備えているものであってもよいし、複数の入力手段を有しているものであってもよい。
【0022】
通信回路部130は、少なくとも後述するコース情報送信装置200及びビーコン送信機300と通信を行うことにより、所望のコースRTに関するコース情報やユーザの現在位置を特定するビーコン情報を受信する。受信したコース情報やビーコン情報は、後述する記憶部150の所定の記憶領域に記憶される。ここで、通信回路部130において、コース情報送信装置200やビーコン送信機300との間で通信を行う手法としては、例えばデジタル機器用の近距離無線通信規格であるブルートゥース(Bluetooth(登録商標))通信において、低消費電力型の通信規格として策定されたブルートゥースローエナジー(Bluetooth(登録商標) Low Energy(以下、「BLE」と略記する))通信等の無線通信方式を適用することができる。このような無線通信方式を適用することにより、コース情報送信装置200やビーコン送信機300における消費電力を抑制することができるので、後述する電源供給部160として、例えば環境発電技術等を用いて生成された小電力を動作電源とした場合であっても、携帯機器100との間で良好に通信を行うことができる。
【0023】
制御部140は、計時機能を備えたCPU(中央演算処理装置)やMPU(マイクロプロセッサ)等の演算処理装置である。制御部140は、所定の制御プログラムを実行することにより、表示部110における現在日時等の表示動作や、通信回路部130における通信動作、後述する記憶部150へのデータの保存、読出し動作等の、各種の動作を制御する。また、制御部140は、所定のアルゴリズムプログラムを実行することにより、コース情報送信装置200から受信したコース情報や、ビーコン送信機300から受信したユーザの現在位置を特定するビーコン(無線標識)情報に基づいて、所望するコースにおけるユーザの進行方向を表示部110に表示する制御等を行う。ここで、制御部140により実行される制御プログラムやアルゴリズムプログラムは、制御部140に予め組み込まれているものであってもよいし、後述する記憶部150に記憶されているものであってもよい。
【0024】
記憶部150は、少なくともコース情報送信装置200から受信したコース情報を記憶する記憶領域(コース情報記憶部152)と、ビーコン送信機300から受信したビーコン情報を記憶する記憶領域(ビーコン情報記憶部154)と、コース上の分岐点や休憩場所等のノード(特徴地点)に関するノード情報を記憶する記憶領域(ノード情報記憶部156)と、を有している。なお、記憶部150は、その一部又は全部が、例えばメモリカード等のリムーバブル記憶媒体としての形態を有し、携帯機器100に対して着脱可能に形成されているものであってもよい。
【0025】
電源供給部160は、携帯機器100の各構成に駆動用電力を供給する内蔵バッテリである。電源供給部160は、例えば市販のコイン型電池やボタン型電池等の一次電池、リチウムイオン電池やニッケル水素電池等の二次電池を適用することができる。また、電源供給部160は、上記の一次電池や二次電池のほか、振動や光、熱、電磁波等のエネルギーにより発電する環境発電技術による電源等を適用することもできる。
【0026】
(コース情報送信装置)
コース情報送信装置200は、例えば
図1、
図4(a)に示すように、自立型や据置型の外観形状を有する電子機器であって、登山道やハイキング路の入口や、その周辺に位置するビジターセンター、駐車場、最寄り駅、バス停等に設置される。ここで、コース情報送信装置200は、登山道やハイキング路等の管理者や、当該登山道やハイキング路にコースRTを設定する事業者(例えば登山情報提供者やイベント主催者)等により管理が容易な場所であって、さらに、商用電源を使用できる環境にあることが好ましい。コース情報送信装置200は、例えば
図5に示すように、大別して、コース表示部210と、入力操作部220と、通信回路部230と、制御部240と、記憶部250と、電源供給部260と、を有している。
【0027】
コース表示部210は、登山道やハイキング路の管理者や事業者等により設定された1又は複数のコースRTを可視的に表示する。具体的には、コース表示部210は、
図4(b)に示すように、上記の1又は複数のコースを、それぞれ地図表記した紙媒体や板状の媒体等が取り付けられているものであってもよい。この場合、これらの媒体は、コースに設定された登山道やハイキング路等の現況に応じて、管理者や事業者等により手作業で適宜交換や取り外し、追加取り付けされる。あるいは、コース表示部210は、カラー液晶方式や有機EL方式、電子ペーパー方式等の表示パネルを1又は複数有し、上記の1又は複数のコースを、それぞれ地図表示するものであってもよい。この場合、表示パネルは、登山道やハイキング路等の現況に応じて、管理者や事業者等が後述する入力操作部220を操作して、あるいは、通信回路部230を介して管理用の情報処理装置(図示を省略;例えば、パーソナルコンピュータ等)に接続して、表示内容を変更するように制御される。
【0028】
入力操作部220は、例えば
図4(b)に示すように、上述したコース表示部210に表示された各移動経路に対応付けて、コース情報送信装置200の筐体表面に設けられた操作ボタン222や、コース表示部210の前面側(視野側)に設けられたタッチパネル224等の入力手段を有している。入力操作部120は、コース表示部210に表示された各移動経路のなかから、ユーザが所望の移動経路を選択する際や、管理者や事業者等が移動経路の現況に応じて表示内容を変更設定する際の入力操作に用いられる。ここで、操作ボタン222やタッチパネル224等の入力手段は、いずれか1つを備えているものであってもよいし、複数の入力手段を有しているものであってもよい。
【0029】
通信回路部230は、少なくとも上述したBLE通信等の無線通信方式を適用して携帯機器100と通信を行うことにより、管理者や事業者等が予め設定した1又は複数のコースRTのうち、ユーザが所望するコースに関するコース情報を送信する。ここで、管理者や事業者等が予め設定した1又は複数の移動経路(コース)RTのコース情報は、後述する記憶部250の所定の記憶領域に記憶されている。
【0030】
また、通信回路部230は、管理者や事業者等が記憶部250に保存されている移動経路を変更したり、削除や追加したりする際に使用される。具体的には、管理用の情報処理装置(図示を省略;例えば、パーソナルコンピュータ等)を有線や無線により通信回路部230に直接接続したり、公衆通信回線等を介して通信回路部230に間接的に接続したり、あるいは、メモリカード等のリムーバブル記憶媒体を通信回路部230に直接差し替えたりすることにより、記憶部250に保存されている移動経路が変更設定される。
【0031】
制御部240は、計時機能を備えた演算処理装置であって、所定の制御プログラムを実行することにより、コース表示部210が表示パネルを有する場合にはその表示動作や、通信回路部230における通信動作、記憶部250へのデータの保存、読出し動作等の、各種の動作を制御する。また、制御部240は、所定のアルゴリズムプログラムを実行することにより、ユーザが入力操作部220を操作することにより指定(又は選択)したコース情報を、通信回路部230を介してBLE通信等の通信機能を用いて携帯機器100に送信する制御等を行う。ここで、制御部240により実行される制御プログラムやアルゴリズムプログラムは、制御部240に予め組み込まれているものであってもよいし、後述する記憶部250に記憶されているものであってもよい。
【0032】
記憶部250は、少なくとも、登山道やハイキング路等の管理者や事業者等により設定された1又は複数のコースに関するコース情報を記憶する記憶領域(コース情報記憶部252)を有している。なお、記憶部250は、その一部又は全部が、例えばメモリカード等のリムーバブル記憶媒体としての形態を有し、コース情報送信装置200に対して着脱可能に形成されているものであってもよい。
【0033】
電源供給部260は、コース情報送信装置200の各構成に駆動用電力を供給する。ここで、上述したコース表示部210が紙媒体等により地図表記されたものである場合には、コース情報送信装置200における消費電力を抑制することができるので、電源供給部260として例えばリチウムイオン電池等の二次電池や環境発電技術による電源等を適用することができる。一方、コース表示部210がカラー液晶方式等の表示パネルに地図表示するものである場合には、コース情報送信装置200における消費電力が多くなるので、電源供給部260として例えば商用交流電源が適用される。
【0034】
(ビーコン送信機)
ビーコン送信機300は、例えば
図1、
図6に示すように、小石状や卵形、半球状等の種々の外観形状を有する小型の電子機器であって、登山道やハイキング路の分岐点や休憩場所、水場、展望地、ゴール地点等のノードや、これらのノード間の任意の位置に設置される。ビーコン送信機300は、例えば
図7に示すように、大別して、報知部310と、通信回路部330と、制御部340と、記憶部350と、電源供給部360と、を有している。なお、ビーコン送信機300は、報知部310を備えていない構成を有するものであってもよい。
【0035】
報知部310は、例えばLED等の低消費電力型の発光素子312や、アラーム音等を発生させる音響部等を有している。ここで、報知部310は、ビーコン送信機300の動作状態やその異常、設置位置等を、発光素子312の発光パターンや発光色、発生音(アラーム音)等により、コースを移動しているユーザや管理者等に報知する。これにより、自然環境の変化(草木の繁茂等)によりビーコン送信機300の位置が不明確になった場合であっても、ユーザは確実にビーコン情報を受信することができ、また、管理者等はビーコン送信機300の保守、点検等を適切に行うことができる。
【0036】
通信回路部330は、少なくとも上述したBLE通信等の無線通信方式を適用して常時又は定期的にビーコン情報を送信することにより、ビーコン電波の到達範囲(例えば、半径数mの範囲)内の携帯機器100にビーコン送信機300の設置位置を特定するビーコン情報を送信する。ここで、携帯機器100に送信されるビーコン情報(位置特定情報、第1位置特定情報)は、ユーザの現在位置を特定し、当該ビーコン送信機300が設置されたノード(特徴地点)に関する情報を取得するために使用される。
【0037】
制御部340は、計時機能を備えた演算処理装置であって、所定の制御プログラムを実行することにより、通信回路部230において記憶部350に記憶されたビーコン情報を常時又は定期的に送信する動作を制御する。記憶部350は、少なくとも、登山道やハイキング路等の管理者や事業者等により設定されたビーコン送信機300の設置位置を特定するビーコン情報を記憶する記憶領域(ビーコン情報記憶部352)を有している。なお、記憶部350は、その一部又は全部が、例えばメモリカード等のリムーバブル記憶媒体としての形態を有し、ビーコン送信機300に対して着脱可能に形成されているものであってもよい。
【0038】
電源供給部360は、ビーコン送信機300の各構成に駆動用電力を供給する内蔵バッテリである。ここで、ビーコン送信機300は、BLE通信等の低消費電力型の無線通信を適用してビーコン情報を常時又は定期的に送信する機能のみを有する場合には、消費電力を大幅に抑制することができるので、電源供給部360として例えば市販の一次電池やリチウムイオン電池等の二次電池、環境発電技術による電源等を適用して、ビーコン送信機300を例えば数週間〜数ヶ月の間、良好に駆動させることができる。
【0039】
<移動支援システムの制御方法>
次に、本実施形態に係る移動支援システムにおける制御方法(移動支援方法、移動支援プログラム)について、図面を参照して説明する。ここでは、例えば
図1に示したように、分岐路が存在する登山道やハイキング路等の入口をスタート地点P0とし、山頂等の特定の目標地をゴール地点PgとするコースRTを移動する場合について説明する。
【0040】
図8は、本実施形態に係る移動支援システムの制御方法(移動支援方法)の一例を示すフローチャートである。
図9は、本実施形態に係る移動支援システムの制御方法における携帯機器のコース情報の受信状態を示す概略図である。
図10は、本実施形態に係る移動支援システムの制御方法において送受信されるコース情報のデータ構成の一例を示す図である。
図11は、本実施形態に係る移動支援システムの制御方法において送受信されるビーコン情報のデータ構成の一例を示す図である。
図12は、本実施形態に係る移動支援システムの制御方法における携帯機器の分岐情報の表示例を示す概略図である。
【0041】
本実施形態に係る移動支援システムにおける制御方法(移動支援方法)は、大別して、登山道やハイキング路等の入口で所望のコースのコース情報を受信する手順(コース情報受信手順)と、受信したコース情報に基づいて、ユーザの進行方向を指示する情報を表示する手順(進行方向表示手順)と、を有している。これらの手順における処理動作は、
図8のフローチャートに示すように、携帯機器100の制御部140及びコース情報送信装置200の制御部240のそれぞれにおいて所定のアルゴリズムプログラムを実行することにより実現される。
【0042】
コース情報受信手順においては、
図8のフローチャートに示すように、まず、ユーザが腕時計型の携帯機器100を腕に装着した状態で、携帯機器100の入力操作部120の操作ボタン122やタッチパネル124を操作することにより、制御部140は、通信回路部130を制御してBLE通信等の通信機能を起動する(ステップS102)。これにより、携帯機器100は、BLE通信等の通信機能により接続が可能な通信機器(ここでは、コース情報送信装置200)を検索する通信接続待機状態に移行する。また、このとき、制御部140は、
図9(a)に示したように、表示部110の所定の表示領域(文字盤112の上部)に、例えばBLE通信が機能していることを示す通信シンボルのアイコン116aを表示する。
【0043】
次いで、コース情報送信装置200の制御部240は、ユーザにより入力操作部220が操作されて、何れかのコースが選択されたか否かを判定する(ステップS104)。具体的には、制御部240は、ユーザが携帯機器100を上記の通信接続待機状態に保持した状態で、例えば
図4(a)、(b)に示したように、コース情報送信装置200のコース表示部210に表示された1又は複数のコースのなかから、所望のコースRTを選択して、当該コースに対応する入力操作部220の操作ボタン222やタッチパネル224が操作されたか否かを判定する。入力操作部220が操作されず、コースが選択されていないとき(ステップS104のNo)には、入力操作部220が操作されてコースが選択されるまで待つ。
【0044】
一方、ユーザにより入力操作部220を操作されて、所望のコースRTが選択された場合(ステップS104のYes)には、コース情報送信装置200の制御部240は、通信回路部230を制御してBLE通信等の通信機能を起動し、BLE通信等の通信機能により接続が可能な通信機器(ここでは、携帯機器100)を検索する通信接続待機状態に移行する(ステップS106)。この通信機器の検索動作において、携帯機器100の制御部140及びコース情報送信装置200の制御部240は、BLE通信等の通信機能により接続が可能な通信機器が検索されて(見つかって)、当該携帯機器100とコース情報送信装置200との間で、BLE通信等の通信状態が確立されたか否かを判定する(ステップS108)。携帯機器100とコース情報送信装置200との間で、BLE通信等の通信状態が確立されない場合(ステップS108のNo)には、携帯機器100の制御部140及びコース情報送信装置200の制御部240は、ステップS106に戻って、通信機器の検索動作を継続する。
【0045】
一方、携帯機器100とコース情報送信装置200との間で、BLE通信等の通信状態が確立された場合(ステップS108のYes)には、コース情報送信装置200の制御部240は、記憶部250(コース情報記憶部252)に予め記憶された1又は複数のコースのなかから、ユーザが選択したコースRTに関連するコース情報を読み出して、通信回路部230を介してBLE通信等の通信機能により携帯機器100に送信する(ステップS110)。ここで、BLE通信においては、厳密には、GATT(Generic Attribute Profile)をベースとして定義されたプロファイルにより通信(GATT通信)が行われるが、本実施形態においては、単に「BLE通信」と表記する。
【0046】
このコース情報の送受信動作において、携帯機器100の制御部140は、コース情報送信装置200から送信されるコース情報を受信している間、例えば
図9(a)に示すように、表示部110の所定の表示領域(文字盤112の中央部)に、ドットマトリクス114mにより当該受信状況を示すアニメーション116bやインジケータ116c等を表示する。そして、携帯機器100の制御部140は、通信回路部130を介して受信したコース情報を、記憶部150の所定の記憶領域(コース情報記憶部152)に記憶する。
【0047】
そして、制御部140は、ユーザが所望するコースRTのコース情報を受信することにより、携帯機器100の動作状態をコース案内モードに設定して、当該コースの途中に設置されたビーコン送信機300から送信されるビーコン情報の受信を待機する状態(ビーコン受信待機状態)に移行する。また、このとき、制御部140は、例えば
図9(b)に示すように、表示部110の所定の表示領域(文字盤112の上部)に、動作状態がコース案内モードに設定されていることを示す「GUID」等の文字記号118を表示する。
【0048】
ここで、ステップS110において、コース情報送信装置200から携帯機器100に送信されるコース情報は、例えば
図10(a)に示すように、ビーコン送信機識別情報UUID(Universally Unique Identifier)と、コース識別情報majorと、ノード識別情報minorと、分岐情報branchと、を含んでいる。ビーコン送信機識別情報UUIDは、ユーザが所望するコースRT内に存在する分岐点等の各ノードに設置されているビーコン送信機300の個体を識別するための情報である。なお、
図10(a)に示したビーコン送信機識別情報UUIDは、コース案内用に設置されたビーコン送信機300の個体識別用に割り当てられているものの一例であって、コース案内以外の他の目的のためにビーコン送信機が設置されている場合には別の識別記号が割り当てられる。
【0049】
また、コース識別情報majorは、特定のスタート地点(登山道やハイキング路の入口等)から1又は複数のコースが設定されている場合に、各コースを識別するための情報であり、これにより、ユーザが所望するコースRTが他のコースと判別される。ノード識別情報minorは、コースRT内に設置されている各ノードを識別するための情報である。ここで、本実施形態においては、少なくとも登山道やハイキング路に存在する全ての分岐点が、ノードとしてコース情報に登録されている。
【0050】
分岐情報(方向情報)branchは、コースRT内の各ノードに関する情報であって、具体的には、分岐点において分岐したコースRTの各登山道(分岐路)等の延伸方向(すなわち、分岐方向)、及び、ユーザが所望するコースRTにおけるコースRTの延伸方向(すなわち、当該ノードにおいて、ユーザが進むべき方向)を示す。具体的には、各ノードに対応付けて設定される分岐情報branchは、例えば
図10(a)に示すように、ノードである分岐点において分岐する登山道(分岐路)等のそれぞれがどの方向に延伸しているかを、数列により示している。ここで、表示部110の周縁部の表示領域にリング状に配列されたドット114dの個数が例えば60個の場合には、ノードである分岐点を中心にして水平方向の全周(360°)を60分割し、分岐する登山道等のそれぞれの延伸方向を、
図10(b)に示すように、基準方向(「0」)から右回り(時計回り)に「0」〜「59」の数字の配列で表記する。ここでは、ユーザが進んできた道の方向(「30」=60/2)に対向する方向を基準方向(「0」)とする。例えば
図10(a)に示したコース情報においては、ノード識別情報minor「1」のノードでは分岐情報branchに4本の道の分岐方向が登録され、ノード識別情報minor「2」のノードでは分岐情報branchに3本の道の分岐方向が登録されている。また、分岐情報branchの数列は、当該数列の先頭の数字(ノード識別情報minor「1」のノードでは「6」、ノード識別情報minor「2」のノードでは「50」)の方向が、ユーザが所望したコースRTにおける進行方向に対応するように設定されている。なお、
図10(a)に示した分岐情報branchの数列に対応した表示部110におけるドット114dの表示例については、後述する(
図12(a)参照)。
【0051】
次いで、進行方向表示手順においては、例えば
図1に示すように、ユーザが登山道やハイキング路の入口をスタート地点P0として、所望のコースRTに沿って移動を開始した後、携帯機器100の制御部140は、当該コースRTのノードである分岐点に設置された各ビーコン送信機300から送信されるビーコン情報を受信したか否かを判定する(ステップS112)。具体的には、制御部140は、ユーザが所望したコースRTの各ノードP1、P2、・・・に設置されたビーコン送信機300から送信される電波の有無を、通信回路部130により常時又は定期的に検知する。そして、ユーザがビーコン送信機300に近づいて、その電波の到達範囲S1、S2、・・・内に入ることにより、制御部140は、通信回路部130によりビーコン送信機300から送信される電波を検知して、携帯機器100とビーコン送信機300との間でBLE通信等の通信状態が確立される。これにより、制御部140は、ビーコン送信機300から送信されるビーコン情報を、通信回路部130を介して受信し、記憶部150の所定の記憶領域(ビーコン情報記憶部154)に記憶する。
【0052】
ここで、各ビーコン送信機300から送信されるビーコン情報は、例えば
図11(a)、(b)に示すように、ビーコン送信機識別情報UUIDと、コース識別情報majorと、ノード識別情報minorと、を含んでいる。すなわち、ビーコン情報は、上述したコース情報(
図10(a)参照)のうち、分岐情報branchを含んでいない。
【0053】
そして、携帯機器100がビーコン送信機300から送信されるビーコン情報を受信した場合(ステップS112のYes)には、制御部140は、ビーコン情報に含まれる各項目をコース情報に照会する(ステップS114)。具体的には、制御部140は、コース情報送信装置200から受信し、記憶部150(コース情報記憶部152)に記憶された所望のコースのコース情報を読み出し、ビーコン送信機300から受信し、記憶部150(ビーコン情報記憶部154)に記憶されたビーコン情報に含まれるビーコン送信機識別情報UUID及びコース識別情報major、ノード識別情報minorのそれぞれを照合して、コース情報内のノードを検索する。そして、制御部140は、ビーコン情報により検索されたノードの分岐情報branchをコース情報から抽出して、記憶部150の所定の記憶領域(ノード情報記憶部156)に記憶する(ステップS116)。
【0054】
例えば
図10(a)に示したコース情報に対して、
図11(a)に示したノードP1のビーコン情報を照合する場合、ノードP1のノード識別情報minor「1」に関連付けられた分岐情報branchとして「6、10、13、40」の数列が抽出される。抽出された分岐情報branchの数列の先頭の数字(「6」)は、ユーザが所望したコースにおける進行方向(進むべき方向)に対応する。ここで、
図11(a)、(b)に示すように、同一のコースRTに複数のノードP1、P2、・・・が存在し、各ノードにビーコン送信機300が設置されている場合、ビーコン送信機識別情報UUID及びコース識別情報majorは同一になるが、ノード識別情報minorに基づいてノードP1に設置されたビーコン送信機300が判別されて、コース情報から当該ノードP1の分岐情報branchを適切に抽出することができる。また、ユーザが所望したコースRTと、それ以外のコースにおいて、同一のノードを通過する場合には、ビーコン送信機識別情報UUIDやノード識別情報minorが同一になるが、コース識別情報majorに基づいてユーザが所望したコースRTが判別されて、コース情報から当該コースRTにおけるノードP1の分岐情報branchを適切に抽出することができる。すなわち、ノードP1のビーコン情報において、ビーコン送信機識別情報UUID及びコース識別情報majorが、ユーザが所望するコースRTのコース情報のビーコン送信機識別情報UUID及びコース識別情報majorと一致する場合には、制御部140は、ビーコン送信機300から受信した当該ビーコン情報が所望のコースRT上にあるものと判定する。そして、制御部140は、ビーコン情報のノード識別情報minorと一致するノードをコース情報から検索して、当該ノードの分岐情報branchを抽出する。
【0055】
次いで、制御部140は、ビーコン情報を受信したノード(分岐点)について取得された分岐情報branchに基づいて、表示部110の周縁部の表示領域に配列されたドット114dの表示状態を制御することにより、当該ノードに関する分岐情報、及び、ユーザの進行方向を表示する(ステップS118)。具体的には、制御部140は、例えば
図12(a)に示すように、まず、表示部110の周縁部に配列された60個のドット114dのうち、ユーザが進んできた道RD0の方向(「30」)に対向する方向を基準方向(「0」)として、右回り(時計回り)に「30」個目のドット114dを表示状態に設定する。次いで、制御部140は、記憶部150(ノード情報記憶部156)から分岐情報branchの数列の各数字「6」、「10」、「13」、「40」を順次読み出して、上記の基準方向(「0」)から右回り(時計回り)に「6」、「10」、「13」、「40」個目の各ドット114dを表示状態に設定する。これにより、
図12(b)に示すユーザが進んできた道RD0、及び、ノードP1における道RD1〜RD4の分岐に対応して、
図12(a)に示すように、携帯機器100の表示部110に、ユーザが進んできた道RD0の方向を基準にして各道RD1〜RD4の分岐方向が表示される。さらに、制御部140は、分岐情報branchの数列の先頭の数字である「6」個目のドット114dを中心とする、例えば連続して配列された5ドット114dを表示状態に設定する。これにより、
図12(a)に示すように、携帯機器100の表示部110に、「6」個目のドット114dの方向の道RD1が、ユーザが所望したコースRTにおける進行方向であることが表示される。ユーザは、携帯機器100の表示部110に表示されたドット114dを視認することにより、当該ノードP1における道の分岐方向と、ユーザが進むべき方向を把握することができる。
【0056】
その後、制御部140は、ステップS112に戻って、コースRTの各ノードに設置されたビーコン送信機300から送信されるビーコン情報を受信するたびに、当該ノードに関する分岐情報等を表示部110に表示する動作を繰り返し実行する。
【0057】
一方、ステップS112において、携帯機器100がビーコン送信機300から送信されるビーコン情報を受信しない場合や受信しなくなった場合(ステップS112のNo)には、制御部140は、表示部110に分岐情報等が表示されているか否かを判定する(ステップS120)。表示部110に分岐情報等が表示されている場合(ステップS120のYes)には、制御部140は、当該分岐情報等の表示を解除(非表示状態)した後(ステップS122)、ステップS112に戻る。ここで、表示部110における分岐情報等の表示を解除した状態は、例えば
図9(b)のように示される。
【0058】
一方、表示部110に分岐情報が表示されていない場合(ステップS120のNo)には、制御部140は、ステップS112に戻り、コースRTの各ノードに設置されたビーコン送信機300から送信されるビーコン情報を受信するまで、表示部110における分岐情報等を非表示にする動作を繰り返し実行する。すなわち、
図1に示すように、ユーザが所望したコースRTのスタート地点P0から最初のノードP1までの間や、各ノード間(例えば最初のノードP1から次のノードP2までの間)を移動中である場合には、携帯機器100は、ビーコン情報から送信される電波の到達範囲S1、S2、・・・外にあるため、ビーコン情報が受信されない。この場合には、制御部140は、ユーザがコースRT上のノード(分岐点)が存在しない位置に居て、表示部110における分岐情報等の表示に関わらず、コースRTの延伸方向に沿って道なりに進行方向を設定することにより、ユーザは所望のコースRTを移動することができるものと判定する。したがって、コースRTのノード間においては、表示部110における分岐情報等を非表示にすることができるので、携帯機器100における消費電力を削減することができる。
【0059】
なお、本実施形態に係る移動支援方法(
図8に示したフローチャート)においては、図示を省略したが、制御部140は、上述した一連の処理動作の実行中、当該処理動作を中断又は終了させる入力操作や動作状態の変化を常時又は定期的に監視して、当該入力操作や状態変化を検出した場合には、処理動作を強制的に終了するものであってもよい。具体的には、制御部140は、ユーザによるコース案内モードの終了操作や、電源供給部160における電池残量の低下、実行中の機能やアプリケーションの異常等を検出して、一連の処理動作を強制的に中断して終了する。また、コース案内モードを終了する手法としては、上記の強制的な終了処理のほか、コースRTのゴール地点Pgにビーコン送信機300を設置して、ゴール地点Pgに到達した携帯機器100に、コース案内モードの終了を指示するビーコン情報を送信することにより、表示部110における分岐情報等を非表示にするものであってもよい。
【0060】
このように、本実施形態に係る移動支援システムにおいては、登山道やハイキング路の入口等に、予め設定されたコースに関するコース情報を送信するコース情報送信装置200を設置し、各コース上の分岐点等のノード(特徴地点)にビーコン送信機300を設置した構成を有している。ユーザは腕等に装着した携帯機器100により、コース情報送信装置200から所望のコースのコース情報を受信して、登山やハイキングを開始する。そして、ユーザがコース上のノードに近づくことにより、携帯機器100はビーコン送信機300からビーコン情報を自動的に受信して、コース情報に登録された当該ノードに関する分岐情報を抽出して、表示部110の周縁部に配列されたドット114dにより、ノード(分岐点)における道の分岐方向及びユーザの進行方向を表示する。これにより、ユーザは、携帯機器100の表示部110を視認して、現在位置を適切に把握することができるとともに、当該位置のノード(分岐点)における進むべき方向を適切に判断して、所望のコースに沿って目的地まで移動することができる。
【0061】
ここで、本実施形態に適用される携帯機器100は、BLE等の低消費電力の通信機能と、モノクロ液晶のドットマトリクス方式や7セグメント方式、ドット表示方式等の低消費電力の表示機能と、を有し、消費電力が大きいGPSを用いた測位機能や地図表示機能を備えている必要がない。これにより、携帯機器100の駆動時間を長くすることができるので、登山やハイキング等のアウトドアにおいても、内蔵バッテリの電池残量の消耗を抑制しつつ、所望のコースを適切に案内することができる簡易なコース案内機能を提供することができ、利便性を向上させることができる。
【0062】
特に、近年市販されている腕時計等を含む装着型や携帯型の電子機器においては、低消費電力型の無線通信技術であるBLEやNFC(Near Field Communication)等の通信機能を備えるものが増えてきている。このような通信機能を備えることにより、内蔵バッテリにより駆動する携帯型の電子機器においても、低消費電力で外部の機器と常時又は定期的に通信を行って、データの送受信を行うことができる。また、近年、BLE通信を適用してビーコン送信機から近傍の電子機器等に近接位置情報を送信する仕組みも普及してきており、安価な位置情報発信機を各所に配置することも比較的簡単にできるようになってきている。したがって、このような電子機器や位置情報発信機を、本実施形態に係る携帯機器やビーコン送信機に適用することにより、上述した移動支援システムを簡易かつ安価に構築することができる。
【0063】
また、本実施形態においては、登山道やハイキング路に不通や迂回路等が発生した場合には、登山道やハイキング路の入口付近に設置されたコース情報送信装置200のコース表示部210における表示が管理者や事業者等により、当該現況に応じて変更設定される。また、当該変更されたコースに対応するように管理者や事業者等により、ビーコン送信機の配置が設定される。これにより、登山道やハイキング路の現況を認識していないユーザであっても、登山やハイキングの開始前に、確実に通行が可能なコースを認識して選択することができるとともに、当該コースに沿って目的地まで適切に案内されるので、利便性や安全性を向上させたシステムを提供することができる。
【0064】
<変形例>
次に、上述した実施形態における変形例について説明する。ここでは、上述した実施形態を適宜参照しながら説明する。
【0065】
(変形例1)
図13は、本実施形態に係る移動支援システムの制御方法において送受信されるコース情報のデータ構成の他の例(変形例1)を示す図である。
図14は、本実施形態の変形例1に係る移動支援システムの制御方法における携帯機器の属性情報の表示例を示す概略図である。ここで、上述した実施形態と同等の構成及び処理動作については、その説明を省略する。
【0066】
上述した実施形態においては、例えば
図1に示したように、ユーザが所望するコースRTの途中に存在するノード(特徴地点)として分岐点を有し、コース情報送信装置200から携帯機器100に送信されるコース情報が、
図10(a)に示したように当該ノードにおける分岐情報branchのみを含んでいる場合について、携帯機器100の表示部110に分岐情報を表示することによりコース案内を行う手法について説明した。ここで、コースRTに存在するノード(特徴地点)は、分岐点のみに限定されるものではなく、上述したように、休憩場所や水場、展望地、ゴール地点等であってもよい。本実施形態の変形例1においては、コースRTの途中に存在するノードとして分岐点に加え、休憩場所や水場、展望地等の様々な特徴地点を有し、コース情報が当該ノードにおける分岐情報に加え、休憩場所や水場、展望地等点に関する属性情報を含んでいる場合について、携帯機器100の表示部110に分岐情報及び属性情報を表示することによりコース案内を行うことを特徴としている。
【0067】
本実施形態の変形例1においては、管理者や事業者等により設定される1又は複数のコースの途中に存在するノードとして、上述したような分岐点に加え、休憩場所や水場、展望地等の様々な特徴地点を有し、各ノードにビーコン送信機300が設置されている。そして、コース情報送信装置200から携帯機器100に送信されるコース情報は、例えば
図13に示すように、ビーコン送信機識別情報UUIDと、コース識別情報majorと、ノード識別情報minorと、分岐情報branchと、属性情報attributeと、を含んでいる。属性情報attributeは、休憩場所や水場、展望地等の特徴地点について、その種類や特徴を表す情報である。例えば
図13に示したコース情報においては、ノード識別情報minor「3」のノードでは属性情報attributeに水場を示す記号「W」が登録されている。また、当該ノードにおいては道の分岐が存在しないため、分岐情報branchに道なりの進行方向である基準方向を示す「0」が設定されている。
【0068】
このような構成を有する本変形例1においては、上述した実施形態(
図8のフローチャート参照)と同様に、まず、ユーザが登山道やハイキング路等の入口に設置されたコース情報送信装置200から所望のコースを選択してコース情報を携帯機器100に受信した後(ステップS110)、ユーザが各ノードに設置されたビーコン送信機300に近づくことにより、携帯機器100がビーコン情報を受信する(ステップS112)。これにより、携帯機器100の制御部140は、記憶部150(コース情報記憶部152)に記憶された所望のコースのコース情報に対して、ビーコン情報に含まれるビーコン送信機識別情報UUID及びコース識別情報major、ノード識別情報minorのそれぞれを照合して、コース情報内のノードを検索する(ステップS114)。そして、制御部140は、ビーコン情報により検索されたノードの分岐情報branch及び属性情報attributeをコース情報から抽出して、記憶部150の所定の記憶領域(ノード情報記憶部156)に記憶する(ステップS116)。
【0069】
そして、制御部140は、ビーコン情報を受信したノードについて取得された分岐情報branch及び属性情報attributeに基づいて、表示部110に当該ノードに関する分岐情報やユーザの進行方向に加え、属性情報を表示する(ステップS118)。ここで、ノードに道の分岐が存在する場合には、上述した実施形態と同様に、例えば
図12(a)に示したように、分岐情報branchに基づいて、表示部110の周縁部に配列されたドット114dの表示状態により、当該ノードに関する分岐情報(道の分岐方向)、及び、ユーザの進行方向が表示される。一方、ノードに道の分岐が存在しない場合には、表示部110にはユーザの進行方向と属性情報のみが表示される。具体的には、例えば
図13に示したコース情報において、ノード識別情報minor「3」のノードに関する表示を行う場合には、制御部140は、例えば
図14に示すように、まず、表示部110の周縁部に配列された60個のドット114dのうち、ユーザが進んできた道の方向(基準方向(「0」)から右回りに「30」個目)のドット114dを表示状態に設定する。次いで、制御部140は、記憶部150(ノード情報記憶部156)から分岐情報branchの数列(数字)「0」を読み出して、表示部110の周縁部に配列された60個のドット114dのうち、ユーザが所望したコースRTにおける進行方向である「0」個目のドット114dを中心とする、例えば連続して配列された5ドット114dを表示状態に設定する。次いで、制御部140は、記憶部150(ノード情報記憶部156)から属性情報attributeを読み出して、例えば
図14に示すように、表示部110の中央部の表示領域に設けられたドットマトリクス114mに、当該ノードの属性の内容を文字情報(「ミズバ」)等により表示する。また、制御部140は、この文字情報による表示とともに、表示部110の周縁部に配列された60個のドット114dのうち、属性情報attributeとして登録された特徴地点の位置や方向に対応するドット114dを表示状態に設定する。例えば
図14に示すように、ユーザが進んできた道の方向(「30」)を基準にして斜め右方向に存在する水場の方向に対応する「20」個目のドット114dを中心にして、例えば連続して配列された3ドット114dを表示状態に設定するとともに、当該3ドット114dを点滅表示する。これにより、当該ノードにおける属性の表示が、表示部110における他の方向表示と区別される。
【0070】
このように、本実施形態の変形例1に係る移動支援システムにおいては、コース情報に登録するノードとして、上述した実施形態に示した分岐点に加え、分岐点間の水場や、休憩所、展望地等の特徴地点を含めるとともに、各ノードにビーコン送信機300を設置した構成を有している。そして、携帯機器100を装着したユーザが、コース上のノードに近づくことにより、携帯機器100はビーコン送信機300からビーコン情報を自動的に受信して、コース情報に登録された当該ノードに関する分岐情報や属性情報を抽出して、表示部110の周縁部に配列されたドット114dにより、ノード(分岐点)における道の分岐方向やユーザの進行方向、特徴地点の位置を表示する。また、表示部110の中央部のドットマトリクス114mにより、当該特徴地点の属性を文字情報により表示する。これにより、ユーザは、所望のコース上の分岐点における進行方向を適切に判断することができるとともに、分岐点間の途中の特徴地点において、コース上の現在位置や休憩のタイミング等を適切に把握してコースからの逸脱等を防止することができ、所望のコースに沿って目的地まで安全かつ確実に移動することができるシステムを提供することができる。
【0071】
(変形例2)
図15は、本実施形態に係る移動支援システムの制御方法(移動支援方法)の他の例(変形例2)を示すフローチャートである。
図16は、本実施形態(変形例2)に係る移動支援システムの制御方法における携帯機器の警告情報の表示例を示す概略図である。ここで、上述した実施形態と同等の構成及び処理動作については、その説明を省略する。
【0072】
上述した実施形態や変形例1においては、ユーザが所望するコースの途中に存在する分岐点、さらには、休憩場所や水場、展望地等の様々な特徴地点を、ノードして登録したコース情報と、各ノードにおいて受信するビーコン情報とに基づいてコース案内を行い、ユーザが所望するコースを移動する場合について説明した。ここでは、携帯機器100の表示に基づいて、ユーザが常に正しいコースを移動することを前提にしているが、登山道やハイキング路等の中には、複雑な分岐も存在するため、ユーザが所望のコースから逸脱する場合もある。本実施形態の変形例2においては、ユーザが所望のコースを逸脱した場合に、携帯機器100の表示部110に迅速に警告等を表示してユーザに報知することにより、正しい(所望の)コースに戻るように促すことを特徴としている。
【0073】
本実施形態の変形例2においては、管理者や事業者等により設定される1又は複数のコースの途中に存在するノードとして、上述したような分岐点に加え、当該分岐点において分岐する各道の特定の位置に設定された分岐方向確認点を有し、各ノードにビーコン送信機300が設置されている。ここで、分岐点と分岐方向確認点との離間距離は、双方の位置に設置されたビーコン送信機300の電波到達範囲が重ならない程度の比較的近距離(例えば分岐点から数m〜十数m離れた位置)に設定される。そして、コース情報送信装置200から携帯機器100に送信されるコース情報は、上述した変形例1と同様に、例えば
図13に示したように、ビーコン送信機識別情報UUIDと、コース識別情報majorと、ノード識別情報minorと、分岐情報branchと、属性情報attributeと、を含んでいる。本変形例2において属性情報attributeは、分岐方向確認点であることを表す情報である。また、所望のコース上の分岐方向確認点は道の分岐が存在しない位置に設定されるため、分岐情報branchに道なりの進行方向である基準方向を示す「0」が設定されている。
【0074】
このような構成を有する本変形例2においては、まず、上述した実施形態に示したコース情報受信手順(
図8のフローチャートに示したステップS102〜S110参照)と同様に、ユーザがコース情報送信装置200から所望のコースを選択してコース情報を携帯機器100に受信する(ステップS110)。そして、ユーザが各ノードに設置されたビーコン送信機300に近づくことにより、
図15のフローチャートに示すように、携帯機器100がビーコン情報を受信する(ステップS112)。これにより、携帯機器100の制御部140は、記憶部150(コース情報記憶部152)に記憶されたコース情報に対して、ビーコン情報に含まれるビーコン送信機識別情報UUID及びコース識別情報major、ノード識別情報minorのそれぞれを照合して、コース情報内のノードを検索して(ステップS132)、コース情報内に該当するノードがあるか否かを判定する(ステップS134)。コース情報内に該当するノードがある場合(ステップS134のYes)には、制御部140は、ビーコン情報により検索されたノードの分岐情報branch及び属性情報attribute(
図15では「ノード情報」と総称)をコース情報から抽出して、記憶部150の所定の記憶領域(ノード情報記憶部156)に記憶する(ステップS136)。
【0075】
そして、制御部140は、ビーコン情報を受信したノードについて取得された分岐情報branch及び属性情報attributeに基づいて、表示部110に当該ノードに関する分岐情報やユーザの進行方向を表示する(ステップS138)。ここで、ノードが分岐点である場合には、上述した実施形態と同様に、例えば
図12(a)に示したように、分岐情報branchに基づいて、表示部110の周縁部に配列されたドット114dの表示状態により、当該ノードに関する分岐情報(道の分岐方向)、及び、ユーザの進行方向が表示される。一方、ノードが分岐方向確認点である場合には、道の分岐が存在しないので、例えば
図16(a)に示すように、表示部110の周縁部に配列されたドット114dの表示状態により、ユーザの進行方向のみが表示される。これにより、ユーザは、携帯機器100の表示部110に表示されたドット114dを視認することにより、現在移動している道が所望のコース上の道であって、一つ前のノード(分岐点)において表示部110に表示された進行方向に基づいて、分岐する複数の道のなかから進む道を選択した判断が正しいものであったことを把握することができる。
【0076】
一方、ステップS134において、コース情報内に該当するノードがない場合(ステップS134のNo)には、制御部140は、現在移動している道が所望のコース上の道ではないと判断する。そして、制御部140は、例えば
図16(b)に示すように、表示部110の中央部の表示領域に設けられたドットマトリクス114mに、所望のコースを逸脱していることを報知する警告情報として、「Error」等の文字情報を表示するとともに、当該文字情報を点滅表示させる(ステップS140)。また、携帯機器100が、表示部110に加え、報知部として音響部や振動部を備えている場合には、制御部140は、上記の文字情報による表示とともに、アラーム音や振動を発生させる。
【0077】
このように、本実施形態の変形例1に係る移動支援システムにおいては、コース情報に登録するノードとして、上述した実施形態に示した分岐点に加え、分岐点において分岐する各道の、当該分岐点の近傍の特定の位置に分岐方向確認点を設定するとともに、各ノードにビーコン送信機を設置した構成を有している。そして、分岐点を通過した後の最初のノード(分岐方向確認点)に設置されたビーコン送信機(第2位置特定情報送信機)300から送信されるビーコン情報(第2位置特定情報)に基づいて、コース情報に当該ノードが存在するか否かを判定することにより、ユーザが所望のコースから逸脱しているか否かが判定される。ユーザが所望のコースを逸脱している場合には、表示部110への文字情報の表示等によりユーザに迅速かつ確実に報知する。これにより、ユーザに現在移動している道が所望のコース上の道でなく、一つ前のノード(分岐点)において誤った道を選択したことを把握させて、正しい(所望の)コースに戻るように促すことができる。
【0078】
なお、上述した実施形態やその変形例においては、分岐点において分岐する各道の延伸方向や、所望のコースにおけるユーザの進行方向を、表示部110の周縁部の表示領域にリング状に配列された60個のドット114dにより表示する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明は、低消費電力の表示方式の表示パネルを備えた表示部110により、分岐点における各道の延伸方向やユーザの進行方向を明確に表示することができものであれば、他の構成を有するものであってもよい。すなわち、表示部110の周縁部に配列されるドット114dの個数は60に限るものではなく、例えば30個や12個等の他の個数であってもよい。また、表示部110の周縁部に配列されるドットに限るものではなく、例えば周縁部に設けられたドットマトリクス方式の表示領域に、分岐点における各道の延伸方向やユーザの進行方向を、矢印等のマークや記号により表示するものであってもよい。
【0079】
また、上述した実施形態やその変形例においては、本発明に係る移動支援システムを登山やハイキングに適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、特定のコースに沿ってユーザが移動するスポーツやイベント、アトラクション等の様々な用途に適用するものであってもよい。また、上述した実施形態やその変形例においては、携帯機器100とコース情報送信装置200又はビーコン送信機300との間のデータの送受信にBLE通信を適用する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、低消費電力型の近距離無線通信規格として策定された通信方式であれば、NFCやWiFi(wireless fidelity(登録商標))等を適用するものであってもよい。
【0080】
以上、本発明のいくつかの実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲を含むものである。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
【0081】
(付記)
[1]
途中に少なくとも一つの特徴地点を有する特定のコースの前記特徴地点に関する位置特定情報を受信する通信回路部と、
前記通信回路部により前記位置特定情報を受信したときに、前記特徴地点において進むべき方向である前記特定のコースの延伸方向に関する方向情報を含む特定のコース情報と前記位置特定情報とを照合することにより、前記特定のコース情報から前記方向情報を読み出す制御部と、
前記方向情報に基づいて、前記特徴地点における前記特定のコースの前記延伸方向を表示する表示領域を有する表示部と、
を有することを特徴とする携帯機器。
【0082】
[2]
前記通信回路部は、前記特定のコース情報を受信し、
前記通信回路部により受信された前記特定のコース情報を記憶する記憶部を有することを特徴とする[1]に記載の携帯機器。
【0083】
[3]
前記表示部における前記表示領域は略円形を有していることを特徴とする[1]又は[2]に記載の携帯機器。
【0084】
[4]
前記方向情報は、前記特徴地点における前記延伸方向の、前記特徴地点まで進んできた方向に対する相対的な方向を示す情報を有し、
前記表示部は、前記表示領域に、前記特徴地点まで進んできた方向と、前記延伸方向の前記相対的な方向と、を表示することを特徴とする[1]乃至[3]のいずれかに記載の携帯機器。
【0085】
[5]
前記特定のコースは、前記特徴地点において、前記特定のコースと異なる少なくとも一つの分岐路を有し、
前記方向情報は、前記特徴地点における前記延伸方向の、前記特徴地点まで進んできた方向に対する相対的な方向を示す情報と、前記特徴地点における前記分岐路の、前記特徴地点まで進んできた方向に対する相対的な方向を示す情報と、を含み、
前記表示部は、前記表示領域に、前記特徴地点まで進んできた方向と、前記延伸方向の前記相対的な方向と、前記分岐路の前記相対的な方向と、を表示することを特徴とする[1]乃至[3]のいずれかに記載の携帯機器。
【0086】
[6]
予め設定されている1又は複数のコースに関するコース情報から選択された、途中に少なくとも一つの特徴地点を有する特定のコースの、前記特徴地点において進むべき方向である前記特定のコース方向の延伸方向に関する方向情報を含む特定のコース情報を送信するコース情報送信装置と、
前記特徴地点に設けられて、前記特徴地点に関する第1位置特定情報を送信する第1位置特定情報送信機と、
前記特定のコース情報を受信した後、前記第1位置特定情報を受信したときに、前記特定のコース情報と前記第1位置特定情報とを照合することにより、前記特定のコース情報から前記方向情報を読み出し、前記方向情報に基づいて、前記特徴地点における前記特定のコースの前記延伸方向を可視的に通知する携帯機器と、
を有することを特徴とする移動支援システム。
【0087】
[7]
前記方向情報は、前記特徴地点における前記延伸方向の、前記特徴地点まで進んできた方向に対する相対的な方向を示す情報を有し、
前記携帯機器は、前記特徴地点まで進んできた方向と、前記延伸方向の前記相対的な方向と、を可視的に通知することを特徴とする[6]に記載の移動支援システム。
【0088】
[8]
前記特定のコースは、前記特徴地点において前記特定のコースと異なる少なくとも一つの分岐路を有し、
前記方向情報は、前記特徴地点における前記延伸方向の、前記特徴地点まで進んできた方向に対する相対的な方向を示す情報と、前記特徴地点における前記分岐路の、前記特徴地点まで進んできた方向に対する相対的な方向を示す情報と、を含み、
前記携帯機器は、前記特徴地点まで進んできた方向と、前記延伸方向の前記相対的な方向と、前記分岐路の前記相対的な方向と、を可視的に通知することを特徴とする[6]に記載の移動支援システム。
【0089】
[9]
更に、前記分岐路上に設けられて、前記分岐路上で設けられている地点に関する第2位置特定情報を送信する第2位置特定情報送信機を有し、
前記携帯機器は、前記特定のコース情報と前記第2位置特定情報とを照合することにより、現在位置が前記特定のコース上に存在しているか否かを判定し、前記現在位置が前記特定のコース上に存在していない場合には、警告情報を可視的に通知することを特徴とする請求項6乃至8のいずれかに記載の移動支援システム。
【0090】
[10]
予め設定されている1又は複数のコースに関するコース情報から選択された、途中に少なくとも一つの特徴地点を有する特定のコースの、前記特徴地点において進むべき方向である前記特定のコース方向の延伸方向に関する方向情報を含む特定のコース情報を受信し、
前記特徴地点に近づくことにより、前記特徴地点に関する位置特定情報を受信し、
前記特定のコース情報と前記位置特定情報とを照合することにより、前記特定のコース情報から前記方向情報を読み出し、前記方向情報に基づいて、前記特徴地点における前記特定のコースの前記延伸方向を可視的に通知する、
ことを特徴とする移動支援方法。
【0091】
[11]
コンピュータに、
予め設定されている1又は複数のコースに関するコース情報から選択された、途中に少なくとも一つの特徴地点を有する特定のコースの、前記特徴地点において進むべき方向である前記特定のコース方向の延伸方向に関する方向情報を含む特定のコース情報を受信させ、
前記特徴地点に近づくことにより、前記特徴地点に関する位置特定情報を受信させ、
前記特定のコース情報と前記位置特定情報とを照合させて、前記特定のコース情報から前記方向情報を読み出させ、前記方向情報に基づいて、前記特徴地点における前記特定のコースの前記延伸方向を可視的に通知させる、
ことを特徴とする移動支援プログラム。