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特許6551893不正光ネットワークユニットを検出するための方法、装置およびシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6551893
(24)【登録日】2019年7月12日
(45)【発行日】2019年7月31日
(54)【発明の名称】不正光ネットワークユニットを検出するための方法、装置およびシステム
(51)【国際特許分類】
   H04L 12/44 20060101AFI20190722BHJP
   H04B 10/272 20130101ALI20190722BHJP
   H04B 10/077 20130101ALI20190722BHJP
【FI】
   H04L12/44 M
   H04L12/44 200
   H04B10/272
   H04B10/077 190
【請求項の数】15
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2017-549564(P2017-549564)
(86)(22)【出願日】2014年12月15日
(65)【公表番号】特表2018-500860(P2018-500860A)
(43)【公表日】2018年1月11日
(86)【国際出願番号】CN2014093820
(87)【国際公開番号】WO2016095082
(87)【国際公開日】20160623
【審査請求日】2017年7月14日
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100140534
【弁理士】
【氏名又は名称】木内 敬二
(72)【発明者】
【氏名】屈 波
(72)【発明者】
【氏名】杜 柏城
(72)【発明者】
【氏名】▲呂▼ 大▲為▼
【審査官】 大石 博見
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−142505(JP,A)
【文献】 特開2004−350002(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0163808(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 12/44
H04B 10/077
H04B 10/272
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
不正光ネットワークユニットONUを検出するための方法であって、前記方法は、
ONUがオフラインになったとみなすとき、光回線終端装置OLTによって、ONU識別子に対応する前記ONUに、前記ONU識別子を搬送する検出メッセージを送信するステップであって、前記ONU識別子は、前記ONUがオフラインになる前に占有されたONU識別子であり、前記ONU識別子は前記OLTによって再割り当てされず、且つ、前記検出メッセージは、前記ONU識別子に対応する前記ONUに識別コードを報告するように命令するために使用される、ステップと、
前記OLTによって、前記ONUのPON MACによって送信された応答メッセージを受信するステップであって、前記応答メッセージは、前記応答メッセージを送信する前記ONUの前記識別コードを搬送する、ステップと、
前記OLTによって、前記応答メッセージで搬送される前記識別コードに対応する前記ONUが不正ONUであると特定するステップとを含む、方法。
【請求項2】
前記OLTは、事前に設定された時間間隔で、前記ONU識別子に対応する前記ONUに、前記ONU識別子を搬送する前記検出メッセージを送信し、且つ、
前記応答メッセージで搬送される前記識別コードに対応する前記ONUが不正ONUであると決定したとき、前記OLTは前記検出メッセージの送信を停止する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記応答メッセージで搬送される前記識別コードに対応する前記ONUが不正ONUであると特定するステップは、
前記OLTによって、前記ONU識別子を使用することによって、オンラインになるために登録するONUが存在するかどうかを判定し、前記ONU識別子を使用することによって、オンラインになるために登録する前記ONUが存在しない場合、前記OLTによって、前記応答メッセージで搬送される前記識別コードに対応する前記ONUが不正ONUであると決定するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記ONU識別子は、前記ONUが、周期的なスリープモードおよび/または周期的な仮眠モードでオフラインになる前に占有されるONU識別子を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
不正光ネットワークユニットONUを検出するための方法であって、前記方法は、
光回線終端装置OLTによってオフラインになったとみなされた後、ONUによって、且つ、前記OLTから、ONU識別子を搬送する検出メッセージを受信するステップであって、前記ONU識別子は、前記ONUがオフラインになる前に占有されたONU識別子であり、前記ONU識別子は前記OLTによって再割り当てされず、且つ、前記検出メッセージは、前記ONU識別子に対応する前記ONUに識別コードを報告するように命令するために使用される、ステップと、
前記ONUが前記ONU識別子を記憶したとき、前記ONUによって、前記OLTに応答メッセージを送信するステップであって、前記ONUのPON MACによって送信された前記応答メッセージは、前記ONUの前記識別コードを搬送し、その結果、前記OLTは、前記応答メッセージで搬送される前記識別コードに従って、前記ONUが不正ONUであると決定する、ステップとを含む、方法。
【請求項6】
前記OLTが、前記応答メッセージで搬送される前記識別コードに従って、前記ONUが不正ONUであると決定した後、
前記ONUのPON MACによって、前記OLTから隔離メッセージを受信するステップであって、前記隔離メッセージは、前記ONUのPON MACに、前記OLTの許可への応答を停止するように命令するために使用される、ステップをさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記ONU識別子は、前記ONUが、周期的なスリープモードおよび/または周期的な仮眠モードでオフラインになる前に占有されるONU識別子を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
光回線終端装置OLTであって、前記OLTは、
ONUがオフラインになったとみなすとき、ONU識別子に対応する前記ONUに、前記ONU識別子を搬送する検出メッセージを送信するように構成される検出メッセージ送信モジュールであって、前記ONU識別子は、前記ONUがオフラインになる前に占有されたONU識別子であり、前記ONU識別子は前記OLTによって再割り当てされず、且つ、前記検出メッセージは、前記ONU識別子に対応する前記ONUに識別コードを報告するように命令するために使用される、検出メッセージ送信モジュールと、
前記ONUのPON MACによって送信された応答メッセージを受信するように構成される応答メッセージ受信モジュールであって、前記応答メッセージは、前記応答メッセージを送信する前記ONUの前記識別コードを搬送する、応答メッセージ受信モジュールと、
前記応答メッセージで搬送される前記識別コードに対応する前記ONUが不正ONUであると決定するように構成される不正ONU決定モジュールとを含む、OLT。
【請求項9】
前記検出メッセージ送信モジュールは、事前に設定された時間間隔で、前記ONU識別子に対応する前記ONUに、前記ONU識別子を搬送する前記検出メッセージを送信し、且つ、前記応答メッセージで搬送される前記識別コードに対応する前記ONUが不正ONUであるとき、前記検出メッセージの送信を停止するように構成される、請求項8に記載のOLT。
【請求項10】
前記不正ONU決定モジュールは、前記ONU識別子を使用することによって、オンラインになるために登録するONUが存在するかどうかを判定し、前記ONU識別子を使用することによって、オンラインになるために登録する前記ONUが存在しない場合、前記応答メッセージで搬送される前記識別コードに対応する前記ONUが不正ONUであると決定するようにさらに構成される、請求項8に記載のOLT。
【請求項11】
前記ONU識別子は、前記ONUが、周期的なスリープモードおよび/または周期的な仮眠モードでオフラインになる前に占有されるONU識別子を含む、請求項8に記載のOLT。
【請求項12】
光ネットワークユニットONUであって、前記ONUは、
光回線終端装置OLTによって前記ONUがオフラインになったとみなされた後、前記OLTから、ONU識別子を搬送する検出メッセージを受信するように構成される検出メッセージ受信モジュールであって、前記ONU識別子は、前記ONUがオフラインになる前に占有されたONU識別子であり、前記ONU識別子は前記OLTによって再割り当てされず、且つ、前記検出メッセージは、前記ONU識別子に対応する前記ONUに識別コードを報告するように命令するために使用される、検出メッセージ受信モジュールと、
前記ONUが前記ONU識別子を記憶したとき、前記OLTに応答メッセージを送信するように構成される応答メッセージ送信モジュールであって、前記応答メッセージは、前記ONUの前記識別コードを搬送し、その結果、前記OLTは、前記応答メッセージで搬送される前記識別コードに従って、前記ONUが不正ONUであると決定する、応答メッセージ送信モジュールとを含む、ONU。
【請求項13】
前記OLTが、前記応答メッセージで搬送される前記識別コードに従って、前記ONUが不正ONUであると決定した後、前記OLTから隔離メッセージを受信するように構成される隔離メッセージ受信モジュールであって、前記隔離メッセージは、前記ONUに、前記OLTの許可への応答を停止するように命令するために使用される、隔離メッセージ受信モジュールをさらに含む、請求項12に記載のONU。
【請求項14】
前記ONU識別子は、前記ONUが、周期的なスリープモードおよび/または周期的な仮眠モードでオフラインになる前に占有されるONU識別子を含む、請求項12に記載のONU。
【請求項15】
請求項8乃至11のいずれか1項に記載の光回線終端装置,OLTおよび請求項12乃至14のいずれか1項に記載の光ネットワークユニット,ONUを含む、不正ONUを検出するためのシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は通信分野に関し、詳細には、不正光ネットワークユニットを検出するための方法、装置およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
受動光ネットワーク(passive optical network, PON)では、1つの中央局OLT(optical line terminal)は、少なくとも1つのONU(optical network unit)またはONT(optical network terminal)に対応している。ONTは特別なONUとして考えられることができるため、本明細書の以下の説明では、ONTおよびONUは、統一してONUと呼ばれる。
【0003】
ダウンストリーム方向では、OLTのダウンストリーム情報は、固定されたダウンストリーム光波長を使用することによって、全てのONUに送信される。アップストリーム方向では、アップストリーム光パス帯域幅の時分割多重の規則に従って、特定のタイムスロットで全てのONUが発光し、すなわち、ONUは、OLTの帯域幅割り当て命令に従って、アップストリーム光を発し、一方で、不正ONUは、OLTの帯域幅割り当て命令に従って発光しないONUである。
【0004】
不正ONUの多くのタイプがある。不正ONUの発光時間によって、不正ONUは、以下のタイプに分類されることができる。
【0005】
(1) 連続モードの不正ONU
【0006】
このようなONUは任意の瞬間に発光する。ONUが連続的に発光するとき、ONUは、アップストリーム光波長の全てのアップストリームタイムスロットを占有し、且つ、結果として、別のONUは、情報およびデータストリームをアップロードできず、一方この場合、情報およびデータストリームは、依然として、ダウンストリーム方向で正常に配送されることができる。このような連続モードの不正ONUを検出し、検査し、隔離するための多くの手法があり、且つ、このようなONUは、従来の不正ONUである。
【0007】
(2) OLTによって許可された範囲内で発光を進行しまたは遅延させる不正ONU
【0008】
OLTによって許可された期間内に、不正ONUは、発光を進行し、ターンオフを遅延させる等でき、且つ、結果として、“隣接した”ONUに影響を及ぼす。このような不正ONUは、特定の手法を使用することによって有効に処理されることができる。
【0009】
(3) 以下の規則無しにOLTによって許可された範囲を超えて不規則に発光する不正ONU
【0010】
このような不正ONUはランダムに発光し、且つ、不正ONUを検出し、検査し、隔離することは極めて難しい。
【0011】
現在、不正ONUを検出し、検査し、隔離するための技術は、全ての製造業者のソリューション全体の相互運用性が乏しく、一部の不正ONUを検出および検査するには時間がかかり、サービスの中断時間が長い、等に要約される。たいていの既存の不正ONU検出技術においては、不正ONUが存在するかどうかはOLTの“アイドルモーメント”で光が受信されるかどうかに従って決定される。“アイドルモーメント”は、不正ONUを測定するためにOLTによって特に使用される専用タイムウィンドウであってよく、または、ONUによって許可されていないアイドルモーメントであってよい。OLTは、光がアイドルモーメントで受信されるかどうかに従って、不正ONUがOLTに接続されているかどうかを判定する。検出の正確さを保証するために、複数の検出および繰り返しの確認のメカニズムが一般的に使用される。この方法によると、連続モードの不正ONUおよびOLTによって許可された範囲内で発光を進行しまたは遅延させる不正ONUは識別されることができる。不正ONUの識別を完了することに基づいて、不正ONUは隔離される。
【0012】
加えて、不正ONUのいくつかの新しいタイプはまだ知られていない。本発明に関係する不正ONUは、新しいタイプの不正ONUである。不正ONUに障害が発生したとき、システム内のONU ID(Identifier, 識別子)は使用されることができないという通知が操作インタフェースに提供される。現在、この新しいタイプの不正ONUは、業界ではまだ広く知られておらず、且つ、比較的有効な処理方法はない。高い分割比を有するネットワークでは、オペレータは依然として、ODN上に/ODNからファイバを手動で挿入/除去し、且つ、次いで、OLT上のONUのオンラインになる挙動を観察して、不正ONUをひとつひとつ検査することにおいて比較的長い時間を費やす必要がある。結果として、効率は低い。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0013】
このことを考慮して、本発明の実施形態は、新しいタイプの不正ONUを検出し、検査し、隔離するために、不正ONUを検出するための方法、装置およびシステムを提供する。
【0014】
第1の態様によると、本発明の実施形態は、不正光ネットワークユニットONUを検出するための方法を提供し、方法は、光回線終端装置OLTによって、ONUがオフラインになったと決定し、OLTによって、ONU識別子に対応するONUに、ONU識別子を搬送する検出メッセージを送信するステップであって、ここで、ONU識別子は、ONUがオフラインになる前に占有され、且つ、再割り当てされていないONU識別子であり、且つ、検出メッセージは、ONU識別子に対応するONUに識別コードを報告するように命令するために使用される、ステップと、OLTによって、応答メッセージを受信するステップであって、ここで、応答メッセージは、応答メッセージを送信するONUの識別コードを搬送する、ステップと、OLTによって、応答メッセージで搬送される識別コードに対応するONUが不正ONUであると決定するステップとを含む。
【0015】
第1の態様の実施方式を参照すると、第1の態様の第1の可能な実施方式では、OLTは、事前に設定された時間間隔で、ONU識別子に対応するONUに、ONU識別子を搬送する検出メッセージを送信し、且つ、応答メッセージで搬送される識別コードに対応するONUが不正ONUであると決定したとき、OLTは検出メッセージの送信を停止する。
【0016】
第1の態様または第1の態様の第1の可能な実施方式を参照すると、第1の態様の第2の可能な実施方式では、ONU識別子は、受動光ネットワークPONで正常に使用されることができないONU識別子である。
【0017】
第1の態様または第1の態様の第1乃至第2の可能な実施方式のうちのいずれか1つを参照すると、第1の態様の第3の可能な実施方式では、OLTによって、応答メッセージを受信するステップの後、方法は、OLTによって、ONU識別子を使用することによって、オンラインになるために登録するONUが存在するかどうかを判定し、ONU識別子を使用することによって、オンラインになるために登録するONUが存在しない場合、OLTによって、応答メッセージで搬送される識別コードに対応するONUが不正ONUであると決定するステップをさらに含む。
【0018】
第1の態様または第1の態様の第1乃至第3の可能な実施方式のうちのいずれか1つを参照すると、第1の態様の第4の可能な実施方式では、OLTによって、応答メッセージで搬送される識別コードに対応するONUが不正ONUであると決定するステップの後、方法は、OLTによって、不正ONUに隔離メッセージを送信するステップであって、ここで、隔離メッセージは、不正ONUに、OLTの許可への応答を停止するように命令するために使用される、ステップを含む。
【0019】
第1の態様または第1の態様の第1乃至第4の可能な実施方式のうちのいずれか1つを参照すると、第1の態様の第5の可能な実施方式では、ONU識別子は、ONUが、周期的なスリープモードおよび/または周期的な仮眠モードでオフラインになる前に占有されるONU識別子を含む。
【0020】
第1の態様または第1の態様の第1乃至第5の可能な実施方式のうちのいずれか1つを参照すると、第1の態様の第6の可能な実施方式では、識別コードは、シリアル番号、メディアアクセス制御アドレス、論理リンク識別子、論理ONU識別子またはONU識別子のうちの少なくともいずれか1つを含む。
【0021】
第2の態様によると、本発明の実施形態は、不正光ネットワークユニットONUを検出するための方法を提供し、方法は、オフラインになった後、ONUによって、且つ、光回線終端装置OLTから、ONU識別子を搬送する検出メッセージを受信するステップであって、ここで、ONU識別子は、ONUがオフラインになる前に占有され、且つ、再割り当てされていないONU識別子であり、且つ、検出メッセージは、ONU識別子に対応するONUに識別コードを報告するように命令するために使用される、ステップと、ONUがONU識別子を記憶したとき、ONUによって、OLTに応答メッセージを送信するステップであって、ここで、応答メッセージは、ONUの識別コードを搬送し、その結果、OLTは、応答メッセージで搬送される識別コードに従って、ONUが不正ONUであると決定する、ステップとを含む。
【0022】
第2の態様の実施方式を参照すると、第2の態様の第1の可能な実施方式では、ONUにおいて、受動光ネットワークPONメディアアクセス制御MACが、メインプロセッサから物理的に且つ/または論理的に分離され、且つ、PON MACは、メインプロセッサによって制御されず、且つ、応答メッセージをOLTに送信する。
【0023】
第2の態様または第2の態様の第1の可能な実施方式を参照すると、第2の態様の第2の可能な実施方式では、ONU識別子は、受動光ネットワークPONで正常に使用されることができないONU識別子である。
【0024】
第2の態様または第2の態様の第1乃至第2の可能な実施方式のうちのいずれか1つを参照すると、第2の態様の第3の可能な実施方式では、OLTが、応答メッセージで搬送される識別コードに従って、ONUが不正ONUであると決定した後、方法は、ONUによって、OLTから隔離メッセージを受信するステップであって、ここで、隔離メッセージは、ONUに、OLTの許可への応答を停止するように命令するために使用される、ステップをさらに含む。
【0025】
第2の態様または第2の態様の第1乃至第3の可能な実施方式のうちのいずれか1つを参照すると、第2の態様の第4の可能な実施方式では、ONU識別子は、ONUが、周期的なスリープモードおよび/または周期的な仮眠モードでオフラインになる前に占有されるONU識別子を含む。
【0026】
第2の態様または第2の態様の第1乃至第4の可能な実施方式のうちのいずれか1つを参照すると、第2の態様の第5の可能な実施方式では、識別コードは、シリアル番号、メディアアクセス制御アドレス、論理リンク識別子、論理ONU識別子またはONU識別子のうちの少なくともいずれか1つを含む。
【0027】
第3の態様によると、本発明の実施形態は、光回線終端装置OLTを提供し、ここで、OLTは、光ネットワークユニットONUがオフラインになったと決定するように構成されるONU状態決定モジュールと、ONU識別子に対応するONUに、ONU識別子を搬送する検出メッセージを送信するように構成される検出メッセージ送信モジュールであって、ここで、ONU識別子は、ONUがオフラインになる前に占有され、且つ、再割り当てされていないONU識別子であり、且つ、検出メッセージは、ONU識別子に対応するONUに識別コードを報告するように命令するために使用される、検出メッセージ送信モジュールと、応答メッセージを受信するように構成される応答メッセージ受信モジュールであって、ここで、応答メッセージは、応答メッセージを送信するONUの識別コードを搬送する、応答メッセージ受信モジュールと、応答メッセージで搬送される識別コードに対応するONUが不正ONUであると決定するように構成される不正ONU決定モジュールとを含む。
【0028】
第3の態様の実施方式を参照すると、第3の態様の第1の可能な実施方式では、検出メッセージ送信モジュールは、事前に設定された時間間隔で、ONU識別子に対応するONUに、ONU識別子を搬送する検出メッセージを送信し、且つ、応答メッセージで搬送される識別コードに対応するONUが不正ONUであると決定されたとき、検出メッセージの送信を停止するように構成される。
【0029】
第3の態様または第3の態様の第1の可能な実施方式を参照すると、第3の態様の第2の可能な実施方式では、ONU識別子は、受動光ネットワークPONで正常に使用されることができないONU識別子である。
【0030】
第3の態様または第3の態様の第1乃至第2の可能な実施方式のうちのいずれか1つを参照すると、第3の態様の第3の可能な実施方式では、不正ONU決定モジュールは、ONU識別子を使用することによって、オンラインになるために登録するONUが存在するかどうかを判定し、ONU識別子を使用することによって、オンラインになるために登録するONUが存在しない場合、応答メッセージで搬送される識別コードに対応するONUが不正ONUであると決定するように構成される。
【0031】
第3の態様または第3の態様の第1乃至第3の可能な実施方式のうちのいずれか1つを参照すると、第3の態様の第4の可能な実施方式では、OLTは、応答メッセージで搬送される識別コードに対応するONUが不正ONUであると決定された後、不正ONUに隔離メッセージを送信するように構成される隔離メッセージ送信モジュールであって、ここで、隔離メッセージは、不正ONUに、OLTの許可への応答を停止するように命令するために使用される、隔離メッセージ送信モジュールをさらに含む。
【0032】
第3の態様または第3の態様の第1乃至第4の可能な実施方式のうちのいずれか1つを参照すると、第3の態様の第5の可能な実施方式では、ONU識別子は、ONUが、周期的なスリープモードおよび/または周期的な仮眠モードでオフラインになる前に占有されるONU識別子を含む。
【0033】
第3の態様または第3の態様の第1乃至第5の可能な実施方式のうちのいずれか1つを参照すると、第3の態様の第6の可能な実施方式では、識別コードは、シリアル番号、メディアアクセス制御アドレス、論理リンク識別子、論理ONU識別子またはONU識別子のうちの少なくともいずれか1つを含む。
【0034】
第4の態様によると、本発明の実施形態は、光ネットワークユニットONUを提供し、ここで、ONUは、ONUがオフラインになった後、光回線終端装置OLTから、ONU識別子を搬送する検出メッセージを受信するように構成される検出メッセージ受信モジュールであって、ここで、ONU識別子は、ONUがオフラインになる前に占有され、且つ、再割り当てされていないONU識別子であり、且つ、検出メッセージは、ONU識別子に対応するONUに識別コードを報告するように命令するために使用される、検出メッセージ受信モジュールと、ONUがONU識別子を記憶したとき、OLTに応答メッセージを送信するように構成される応答メッセージ送信モジュールであって、ここで、応答メッセージは、ONUの識別コードを搬送し、その結果、OLTは、応答メッセージで搬送される識別コードに従って、ONUが不正ONUであると決定する、応答メッセージ送信モジュールとを含む。
【0035】
第4の態様の実施方式を参照すると、第4の態様の第1の可能な実施方式では、ONUは、受動光ネットワークPONメディアアクセス制御MACおよびメインプロセッサをさらに含み、ここで、PON MACは、メインプロセッサから物理的に且つ/または論理的に分離され、且つ、PON MACは、メインプロセッサによって制御されず、且つ、応答メッセージをOLTに送信する。
【0036】
第4の態様または第4の態様の第1の可能な実施方式を参照すると、第4の態様の第2の可能な実施方式では、ONU識別子は、受動光ネットワークPONで正常に使用されることができないONU識別子である。
【0037】
第4の態様または第4の態様の第1乃至第2の可能な実施方式のうちのいずれか1つを参照すると、第4の態様の第3の可能な実施方式では、ONUは、OLTが、応答メッセージで搬送される識別コードに従って、ONUが不正ONUであると決定した後、OLTから隔離メッセージを受信するように構成される隔離メッセージ受信モジュールであって、ここで、隔離メッセージは、ONUに、OLTの許可への応答を停止するように命令するために使用される、隔離メッセージ受信モジュールをさらに含む。
【0038】
第4の態様または第4の態様の第1乃至第3の可能な実施方式のうちのいずれか1つを参照すると、第4の態様の第4の可能な実施方式では、ONU識別子は、ONUが、周期的なスリープモードおよび/または周期的な仮眠モードでオフラインになる前に占有されるONU識別子を含む。
【0039】
第4の態様または第4の態様の第1乃至第4の可能な実施方式のうちのいずれか1つを参照すると、第4の態様の第5の可能な実施方式では、識別コードは、シリアル番号、メディアアクセス制御アドレス、論理リンク識別子、論理ONU識別子またはONU識別子のうちの少なくともいずれか1つを含む。
【0040】
第5の態様によると、本発明の実施形態は、光回線終端装置OLTおよび光ネットワークユニットONUを含む、不正ONUを検出するためのシステムを提供し、ここで、OLTは、ONUがオフラインになったと決定し、ONU識別子に対応するONUに、ONU識別子を搬送する検出メッセージを送信するように構成され、ここで、ONU識別子は、ONUがオフラインになる前に占有され、且つ、再割り当てされていないONU識別子であり、且つ、検出メッセージは、ONU識別子に対応するONUに識別コードを報告するように命令するために使用され、ONUがONU識別子を記憶したとき、ONUは、OLTに応答メッセージを送信するように構成され、ここで、応答メッセージは、ONUの識別コードを搬送し、OLTは、応答メッセージで搬送される識別コードに従って、ONUが不正ONUであると決定するように構成される。
【0041】
第5の態様の実施方式を参照すると、第5の態様の第1の可能な実施方式では、OLTは、事前に設定された時間間隔で、ONU識別子に対応するONUに、ONU識別子を搬送する検出メッセージを送信し、且つ、応答メッセージで搬送される識別コードに対応するONUが不正ONUであると決定したとき、検出メッセージの送信を停止するように構成される。
【0042】
第5の態様または第5の態様の第1の可能な実施方式を参照すると、第5の態様の第2の可能な実施方式では、ONUにおいて、受動光ネットワークPONメディアアクセス制御MACが、メインプロセッサから物理的に且つ/または論理的に分離され、且つ、PON MACは、メインプロセッサによって制御されず、且つ、応答メッセージをOLTに送信する。
【0043】
第5の態様または第5の態様の第1乃至第2の可能な実施方式のうちのいずれか1つを参照すると、第5の態様の第3の可能な実施方式では、ONU識別子は、受動光ネットワークPONで正常に使用されることができないONU識別子である。
【0044】
第5の態様または第5の態様の第1乃至第3の可能な実施方式のうちのいずれか1つを参照すると、第5の態様の第4の可能な実施方式では、OLTは、ONU識別子を使用することによって、オンラインになるために登録するONUが存在するかどうかを判定し、ONU識別子を使用することによって、オンラインになるために登録するONUが存在しない場合、応答メッセージで搬送される識別コードに対応するONUが不正ONUであると決定するように構成される。
【0045】
第5の態様または第5の態様の第1乃至第4の可能な実施方式のうちのいずれか1つを参照すると、第5の態様の第5の可能な実施方式では、応答メッセージで搬送される識別コードに対応するONUが不正ONUであると決定された後、OLTは、不正ONUに隔離メッセージを送信するように構成され、ここで、隔離メッセージは、不正ONUに、OLTの許可への応答を停止するように命令するために使用される。
【0046】
第5の態様または第5の態様の第1乃至第5の可能な実施方式のうちのいずれか1つを参照すると、第5の態様の第6の可能な実施方式では、ONU識別子は、ONUが、周期的なスリープモードおよび/または周期的な仮眠モードでオフラインになる前に占有されるONU識別子を含む。
【0047】
第5の態様または第5の態様の第1乃至第6の可能な実施方式のうちのいずれか1つを参照すると、第5の態様の第7の可能な実施方式では、識別コードは、シリアル番号、メディアアクセス制御アドレス、論理リンク識別子、論理ONU識別子またはONU識別子のうちの少なくともいずれか1つを含む。
【0048】
第6の態様によると、プロセッサ、メモリ、バスおよび通信インタフェースを含む光回線終端装置OLTが提供され、ここで、メモリは、コンピュータ実行可能命令を記憶するように構成され、プロセッサおよびメモリは、バスを使用することによって接続され、コンピュータが動作すると、プロセッサは、コンピュータが、第1の態様または第1の態様の可能な実施方式のうちのいずれか1つに係る方法を実行するように、メモリに記憶されたコンピュータ実行可能命令を実行する。
【0049】
第7の態様によると、プロセッサ、メモリ、バスおよび通信インタフェースを含む光ネットワークユニットONUが提供され、ここで、メモリは、コンピュータ実行可能命令を記憶するように構成され、プロセッサおよびメモリは、バスを使用することによって接続され、コンピュータが動作すると、プロセッサは、コンピュータが、第2の態様または第2の態様の可能な実施方式のうちのいずれか1つに係る方法を実行するように、メモリに記憶されたコンピュータ実行可能命令を実行する。
【0050】
本発明の実施形態で提供される技術的解決手段によると、OLTは、ONUがオフラインになったと決定し、ONUがオフラインになる前に占有され、且つ、再割り当てされていないONU識別子を取得し、ONU識別子に対応するONUにONU識別子を搬送する検出メッセージを送信する。オフラインになった後、ONUが依然としてONU識別子を留保している場合、ONUは、検出メッセージを受信した後に識別コードをフィードバックする。OLTが識別コードを取得した後、不正ONUは、迅速に位置を定められ隔離されることができる。本発明の実施形態で提供される技術的解決手段によって、新しいタイプの不正ONUの自動的な検出および隔離が実施され、不正ONUの検出効率は改善され、正常なサービスへの影響は低減される。
【図面の簡単な説明】
【0051】
本発明の実施形態における、または、従来技術における技術的な解決手段をより明確に説明するために、以下では、実施形態を説明するために必要とされる添付図面を簡潔に説明する。明らかに、以下の説明における添付図面は、本発明の実施形態の一部のみを示し、且つ、当業者は、創造的努力無しに、これらの図面または説明に従って、他の添付図面または実施形態を導出することができ、且つ、本発明は、これらの導出された添付図面または実施形態全てを網羅することを意図する。
【0052】
図1図1は、PONのネットワークアーキテクチャの概略図である。
図2図2は、ONUの論理的な構成の概略図である。
図3図3は、本発明の実施形態に係る、不正ONUを検出するための方法のシグナリング相互作用図である。
図4図4は、本発明の実施形態に係る、不正ONUを検出するための方法の実施の例のフローチャートである。
図5図5は、本発明の実施形態に係る、不正ONUを検出するための方法の実施の例のフローチャートである。
図6図6は、本発明の実施形態に係る、光回線終端装置OLTの実施の論理的な構成の概略図である。
図7図7は、本発明の実施形態に係る、光ネットワークユニットONUの実施の論理的な構成の概略図である。
図8図8は、本発明の実施形態に係る、不正ONUを検出するためのシステムの実施の論理的な構成の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0053】
本発明の目的、技術的解決手段および利点をより明確且つより理解し易くするために、以下では、添付図面および実施形態を参照して、本発明をさらに詳細に説明する。本明細書で説明される特定の実施形態は、本発明を説明するためにのみ使用されるが、本発明を限定するようには意図されないことは理解されるべきである。明らかに、説明される実施形態は、一部のみであるが、本発明の実施形態の全てではない。創造的努力無しに、本発明の実施形態に基づいて、当業者によって得られる全ての他の実施形態は、本発明の保護範囲に包含されるべきである。
【0054】
実施形態1
【0055】
PON技術は、ポイントツーマルチポイント(P2MP, point to multi-point)光アクセス技術である。PONシステムはOLT、受動光スプリッタPOS(Passive Optical Splitter)、ONUおよびファイバを含む。システムでは、任意の2つのポイント(OLTとPOS、2つのレベルのPOSまたはPOSとONU)はファイバを使用することによって接続される。
【0056】
図1に示されるように、OLTのレベル2スプリッタに接続されたONU41で、ソフトウェアクラッシュまたはソフトウェア例外、または、オンラインになるために登録するために使用され、且つ、ONU41のソフトウェアのものであるモジュールの例外等の例外が発生した場合、OLTはONU41がオフラインになったが、ONU41は依然として、25のONU ID等(25のONU IDは例として使用される)の情報を留保していると考え、且つ、OLTのものであるとともに、25のONU IDに特有のダウンストリームDBA(Dynamic Bandwidth Assignment, 動的帯域幅割り当て)許可に連続的に応答することができるというように兆候が示される。この場合、ONU41は不正ONUになる。ONU41は異常状態にあるとともに、障害から自動的に回復することができない場合、正常状態にあるとともにOLTに接続されているONU16が、25のONU IDを使用することによって、OLT下でオンラインになるために登録しようと試みるとき、ONU16は、ONU41の影響によりオンラインになるために登録することができない。OLTがそのONU IDが25であるONUに帯域幅を割り当てるとき、25のONU IDのための時系列で、OLTは、ONU 41とONU 16の両方によって送信されたパケットを受信し、且つ、2つの光ビームは同じ時系列で“衝突”し、結果として、アップストリームフレーム/パケットは、OLTによって正常に範囲を定められることができない。OLTおよび上位レイヤネットワーク管理については、OLTのポート上では、特定のONU IDが使用されることができず、且つ、正常状態のONUは、ONU IDを使用することによって、オンラインになるために正常に登録することができないというように兆候が示される。ONU41は特定のONU IDのみに影響を及ぼすため、ONU41は、SID-RONU(Special ONU ID's Rogue ONU)と呼ばれる。ONUは、特定のONU IDに影響を及ぼす不正ONUであるとともに、新しいタイプの不正ONUである。現在、このような不正ONUを検査することは極めて難しく、検査は、ODN上で、ひとつひとつファイバを挿入および除去し、次いで、OLT上で、ONUのオンラインになる挙動を観察することによって行われる必要がある。
【0057】
図2に示されるように、ONU200は、CPU(Central Processing Unit, 中央処理装置)201、メモリ202、光モジュール203、PON MAC204およびサービス転送ロジック205を含む。CPU201は、メモリ202に記憶されたプログラムコードを実行することによって、PON MAC204およびサービス転送ロジック205を制御する。光モジュール203は、光信号を受信または送信するように構成される。PON MAC204は、GPON(Gigabit-Capable Passive Optical Network, ギガビット対応受動光ネットワーク)、XGPON、EPON(Ethernet Passive Optical Network, イーサネット(登録商標)受動光ネットワーク)および10GEPON等のPONのプロトコルを処理することができる装置を指す。GPONは例として使用される。PON MAC204は、一般に、ASCI(特定用途向け集積回路)チップを使用することによって、GPONプロトコル内のPMD(Physical Medium Dependent, 物理層媒体依存部)レイヤおよびTC(Transition Convergence, 伝送コンバージェンス)レイヤのレイヤデータを処理することができる。転送ロジック205は、レイヤ2サービスに対する転送処理を実行するように構成される。
【0058】
本発明の本実施形態のための前提条件は、ONU内のPON MACがONUの上位レイヤソフトウェアから分離されており、すなわち、PON MACは、CPUによって制御されず、且つ、独立して動作することである。ONUの上位レイヤソフトウェアで例外が発生した場合、PON MACは、OLTのDBA許可に応答し、パケットを捕捉し、パケットを解析し、応答パケットを送信することができる。
【0059】
本発明の本実施形態では、OLTは、ONUがオフラインになる前に占有され、且つ、再割り当てされていないONU IDに特有のDBA許可を実行する。ONUがオフラインになる前に占有され、且つ、再割り当てされていない少なくとも1つのONU IDが存在する場合、ONU IDに対してひとつひとつ許可が実行されてよく、且つ、事前に設定された時間間隔で、少なくとも1回、各ONU IDに対応するONUに検出メッセージが送信される。SID-RONUが存在する場合、検出メッセージを受信した後、SID-RONUは、DBA許可の時系列で、識別コードを搬送する応答メッセージを送信する。OLTは、応答メッセージからONUの識別コードを取得し、且つ、識別コードはONUの識別情報を一意に識別することができるため、OLTは、ONUの取得された識別コードに対応するONUが不正ONUであると決定することができる。この場合、OLTは、隔離メッセージを不正ONUに配送し、不正ONUに、自動的に隔離されるように指示するか、または、不正ONUを手動で検査するために、不正ONUの識別コードに従って、不正ONUの特定の位置を正確に知ることができる。具体的には、ONUの識別コードは、システムによって構成されてよく、または、光モジュールの製品コードであってよく、SN(Serial Number, シリアル番号)、MAC(Media Access Control, メディアアクセス制御)アドレス、LLID(Logical Link Identifier, 論理リンク識別子)、LOID(Logical ONU Identifier, 論理ONU識別子)またはONU ID(ONU Identifier, ONU識別子)のうちの少なくともいずれか1つの組合せを具体的には含むことができるがそれらに限定されない。
【0060】
実施形態2
【0061】
図3は、本発明の実施形態に係る、不正ONUを検出するための方法のシグナリング相互作用図である。図3に示されるように、25のONU ID/LLIDが例として使用され、25のONU ID/LLIDを使用することによってオンラインになるONUは、ONU 25として定義される。
【0062】
S301: ONU 25は、ONU 25を識別する識別コードを記憶する。
【0063】
ONU 25の電源が入れられ起動された後、ONU 25のPON MACは、ONU 25のソフトウェアから、ONU 25を識別する識別コードを取得し、識別コードを記憶する。ONU 25の識別コードは、SN、MACアドレス、LLID、LOIDまたはONU IDのうちの少なくともいずれか1つの組合せを含むがそれらに限定はされない。SNは、配送前にチップ内に書き込まれ、且つ、シリアル番号は、グローバルに一意である。MACアドレスは、ネットワークデバイスの位置を定義するために標準で使用され、且つ、MACアドレスはグローバルに一意である。LLIDは、EPONシステムによって論理リンクに割り当てられた数字識別子のタイプであり、且つ、各論理リンクには、一意のLLIDが割り当てられる。LOIDは、運用および保守を容易にするために、ONUの位置等の情報を識別するために使用される。ONU IDは、ITU-T(ITU Telecommunication Standardization Sector, 国際電気通信連合電気通信標準化部門)GPON/XGPON標準で定義され、OLTによって、登録されたONUに割り当てられ、特定のONUを識別するために使用される。SID-RONUが存在しない場合、同じOLTに接続されている全てのONUの識別コードは、全てのONU間で区別するために、互いとは異なる。
【0064】
S302: OLTは、ONU 25の登録のためにONU 25に対して許可を実行する。
【0065】
ONUは、OLTの許可によって、オンラインになるために登録する。例えば、EPONシステムでは、MPCP(Multi-Point Control Protocol, マルチポイント制御プロトコル)プロセスは、OLTとONUとの間で完了され、且つ、OAM(Operation, Administration and Maintenance, 運用、管理および保守)拡張ディスカバリプロセスが開始される。
【0066】
S303: ONU 25は、オンラインになるために登録する。
【0067】
OLTの許可によって、ONU 25は、オンラインになるために成功裏に登録する。
【0068】
S304: OLTとONU 25との間の許可および同期を実行する。
【0069】
具体的には、OLTは、25のONU ID/LLID等の情報を使用することによって、ONU 25に対してDBA許可および管理を実行する。
【0070】
S305: ONU 25のソフトウェア内で例外が発生する。
【0071】
いくつかの場合にONU 25内で例外が発生し、例えば、ONUはリセットされることができない、または上位レイヤソフトウェアが“ハングアップ”されている等である。ソフトウェアの“ハングアップ”は、ソフトウェアクラッシュまたはソフトウェア例外を指す。ソフトウェアシステムが“ハングアップ”されているとき、ソフトウェアシステムにおけるプロセス、タスク等のスケジューリングが異常であり、ソフトウェアシステムのいくつかの機能が使用されることができず、システムは、長い期間、外部サービスおよび要求に応答しないという兆候が生じる。ONU 25のPON MACが依然として、25のONU ID/LLID等の情報を留保し、且つ、OLTのものであるとともに、25のONU ID/LLIDに特有のDBA許可に応答することができる場合、この場合、ONU 25は、SID-RONUを示す。
【0072】
S306: OLTは、エラーパケットを受信し、且つ、OLTは、ONU 25がオフラインになったとみなす。
【0073】
ONU 25内で例外が発生したため、OLTはONU 25のエラーパケットを受信し、既存標準の同期メカニズムを使用することによって、ONUがオフラインになったと検出し、ONU 25をオフライン状態に設定する。
【0074】
S307: OLTは、そのONU ID/LLIDが25であるONUに対して、DBA許可を実行して、検出メッセージを配送する。
【0075】
OLTは、ONUがオフラインになる前に占有され、且つ、再割り当てされていない1つまたは複数のONU IDに特有のDBA許可を実行して、検出メッセージを送信する。25のONU IDは、本実施形態における例としてのみ使用される。この場合、OLTは、ONU 25が正常にオフラインになるかどうかを判定できず、すなわち、ONU 25がSID-RONUであるかどうかを判定できず、且つ、ONU 25がSID-RONUになったかどうかをさらに検出し判定する必要がある。ONU 25は、25のONU ID/LLID等の情報を使用することによってオンラインになり、且つ、このことはOLT上に記録されるため、OLTは、ONUがオフラインになる前に占有され、且つ、再割り当てされていないONU ID/LLID、例えば、そのONU ID/LLIDが25であるONUに特有のDBA許可を実行し、検出メッセージを配送してよい。
【0076】
GPONでは、OLTによってONU 25に送信される検出メッセージは、拡張PLOAM(Physical Layer Operations, Administration and Maintenance, 物理レイヤ運用、管理および保守)メッセージであってよく、且つ、PLOAMメッセージの拡張フィールドは、メッセージがSID-RONU検出メッセージであることを示すために使用される。拡張フィールドの値はユーザ定義である。
【0077】
EPONでは、OLTによってONU 25に送信される検出メッセージは、拡張OAMメッセージであってよい。具体的には、メッセージにおける拡張操作コードは、メッセージが、OLTによってONUに送信されるExtended Variable Requestメッセージであることを示す。OAMメッセージにおけるbranchフィールドおよびleafフィールドは、メッセージの属性がプライベート拡張であることを示す。OAMメッセージにおける拡張クエリコードフィールドは、メッセージがSID-RONU検出メッセージであることを示す。例えば、クエリコードの値が非ゼロの整数に設定されるとき、メッセージは、SID-RONUの識別コードを問い合わせるために使用される。任意で、メッセージは、拡張クエリコードフィールドのバイト長をさらに搬送する。
【0078】
S308: OLTは、そのONU ID/LLIDが25であるONUのDBA応答メッセージを受信して、ONUの識別コードを捕捉する。
【0079】
ONU 25が検出メッセージを受信した後、ONU 25がSID-RONUである場合、ONU 25のPON MACは、OLTのDBA許可の時系列で、ONU 25の識別コードを送信する。ONU 25のDBA応答メッセージを受信した後、OLTは、システム内にSID-RONUが存在すると決定することができ、SID-RONUの識別コードを捕捉しようと試みる。特定の実施プロセスでは、他のONUのうちの1つまたは複数は、SID-RONUになってよく、且つ、ONU 25のみが、ここでは例として使用される。
【0080】
GPONでは、OLTは、拡張PLOAMメッセージを使用することによって、ONUの応答メッセージを受信することができる。具体的には、PLOAMメッセージは、拡張フィールドを使用することによって、ONUの識別コードを搬送してよく、且つ、識別コードは、ONU ID、SN、MACアドレス、LOIDおよびLLIDを含むがそれらに限定されない。メッセージは、パケットの内容に対する検査を実行するために、CRC(Cyclic Redundancy Check, 巡回冗長検査)コードをさらに搬送する。
【0081】
EPONでは、OLTは、拡張OAMメッセージを使用することによって、ONUの応答メッセージを受信してよい。具体的には、メッセージにおける拡張操作コードは、メッセージが、ONUによってOLTに送信されるExtended Variable Responseメッセージであることを示す。OAMメッセージにおけるbranchフィールドおよびleafフィールドは、メッセージの属性がプライベート拡張であることを示す。加えて、応答メッセージでは、branchフィールドの値およびleafフィールドの値は、SID-RONU検出メッセージにおけるそれらと一貫している。これは、メッセージが、SID-RONU検出メッセージに特有の応答メッセージであることを示す。同様に、OAMメッセージは、拡張フィールドを使用することによって、ONUの識別コードを搬送し、且つ、識別コードは、ONU ID、SN、MACアドレス、LOIDおよびLLIDを含むがそれらに限定されない。任意で、メッセージは、拡張フィールドのバイト長をさらに搬送する。
【0082】
ステップS307とS308は、ONU 25の識別コードが捕捉されるまで繰り返される。
【0083】
この場合、別のONUが、25のONU ID/LLIDを使用することによって、オンラインになろうと試みる場合、OLTとONUとの間で、アップストリーム光は、25のONU ID/LLIDのための時系列で重複し得、且つ、OLTが、ONU 25のDBA応答メッセージが受信される度に、ONU 25の識別コードを捕捉することができることが保証されることができない。OLTは、ONU 25の識別コードを搬送するDBA応答メッセージが受信されるまで、複数回、検出メッセージを配送する必要がある。
【0084】
S309: OLTはアラームを報告する。
【0085】
ONU 25の識別コードを捕捉した後、OLTは、システム内でSID-RONUの障害が発生したことをネットワーク管理者に通知するために、アラームを報告する。
【0086】
S310: OLTは、隔離メッセージをONU 25に配送する。
【0087】
ONU 25の識別コードを取得した後、OLTは、ONU 25がSID-RONUであると決定して、隔離メッセージをONU 25に配送する。あるいは、ONU 25の識別コードを取得した後、OLTは、ONU 25を手動で検査するために、ONU 25の特定の位置を決定する。
【0088】
S311: ONU 25は隔離メッセージを受信して、DBA許可への応答を停止するか、ONU 25のPON MACをリセットする。
【0089】
隔離メッセージを受信した後、ONU 25は、そのONU ID/LLIDが25であるONUに特有のDBA許可への応答を直ちに停止して、PON MACをリセットする等、正常状態に回復しようと試みる。
【0090】
本実施形態では、OLTは、ONUがオフラインになる前に占有され、且つ、再割り当てされていないONU識別子に特有のDBA許可を実行し、検出メッセージを送信し、ONUの応答メッセージから、ONUの識別コードを取得し、ONUの識別コードに対応するONUが不正ONUであると決定し、それによって、SID-RONUの障害問題を有効に解決し、SID-RONUの自動的な検出および隔離を実施し、検出効率を改善し、正常サービスへの影響を低減する。
【0091】
実施形態3
【0092】
図4は、本発明の実施形態に係る、不正ONUを検出するための方法の例のフローチャートである。特定の実施プロセスでは、方法は、光回線終端装置OLTによって実行され、且つ、以下のステップを含む。
【0093】
S401: 光回線終端装置OLTは、ONUがオフラインになったと決定し、且つ、OLTは、ONU識別子に対応するONUに、ONU識別子を搬送する検出メッセージを送信し、ここで、ONU識別子は、ONUがオフラインになる前に占有され、且つ、再割り当てされていないONU識別子であり、且つ、検出メッセージは、ONU識別子に対応するONUに識別コードを報告するように命令するために使用される。
【0094】
ONUが正常オンライン状態にあるとき、ソフトウェア例外またはソフトウェアクラッシュ等のケースが生じる場合、OLTはエラーパケットを受信し、ONUがオフラインになったとみなす。この場合、ONUは、ONUのONU ID等の情報を依然として解放し得ず、且つ、結果として、ONUはSID-RONUになる。この場合、OLTはONUをオフライン状態に設定するが、ONUが正常にオフラインになったかどうか、またはONUがSID-RONUになったかどうかを判定することはできない。従って、ONUがオフラインになったと決定した後、OLTは、ONU識別子に対応するONUに、識別コードを報告するように命令するために、ONU識別子に対応するONUに、ONU識別子を搬送する検出メッセージを送信する。具体的には、検出メッセージは非ブロードキャストメッセージであり、且つ、検出メッセージで搬送されるONU識別子は、ONUがオフラインになる前に占有され、且つ、再割り当てされていないONU識別子である。ONU識別子に対応するONUは、具体的には、オフラインになる前のONU識別子を使用することによってオンラインになったONUである。
【0095】
具体的には、ONUの正常オンライン状態は、省エネルギーモードを含み、これは、具体的には、周期的なスリープモードおよび周期的な仮眠モードを含む。
【0096】
任意で、ONU識別子が、受動光ネットワークで正常に使用されることができない場合、OLTは、ONU識別子に対応するONUに、識別コードを報告するように命令するために、ONU識別子に対応するONUに、ONU識別子を搬送する検出メッセージを送信してよい。検出メッセージで搬送されるONU識別子は、正常に使用されることができないONU識別子であり、且つ、具体的には、ONU識別子は、オンラインになるために正常に登録するONUに割り当てられることができない。
【0097】
具体的には、ONUの識別コードは、ONU ID、SN、MACアドレス、LOIDまたはLLIDのうちの任意の1つまたは複数を含むが、それらに限定はされない。
【0098】
S402: OLTは、応答メッセージを受信し、ここで、応答メッセージは、応答メッセージを送信したONUの識別コードを搬送する。
【0099】
任意で、応答メッセージが受信される度に、OLTは、応答メッセージを送信したONUの識別コードを成功裏に取得することができることを保証されることができない。従って、OLTは、事前に設定された時間間隔で、少なくとも1回、検出メッセージをONUに送信し、すなわち、OLTは、検出メッセージを周期的に送信してよい。応答メッセージから、応答メッセージで搬送されるONUの識別コードを取得したとき、OLTは、検出メッセージの送信を停止する。
【0100】
S403: OLTは、応答メッセージで搬送される識別コードに対応するONUが不正ONUであると決定する。
【0101】
特定の実施プロセスでは、1つまたは複数のONUは、SID-RONUになってよい。従って、各SID-RONUの識別コードは取得される必要があり、且つ、各SID-RONUは、検査され隔離される必要がある。OLTが1つまたは複数のSID-RONUの1つの応答メッセージまたは複数の応答メッセージを受信したとき、各応答メッセージは、応答メッセージを送信したONUの識別コードを搬送する。
【0102】
特定の実施プロセスでは、ONUがオフラインになる前に占有され、且つ、再割り当てされていないONU IDが、オンラインになるために登録しようと試みるONUによって使用され、SID-RONUによって留保されているとき、この場合、OLTは、ONU IDを搬送する検出メッセージを送信し、且つ、OLTは、オンラインになるために登録しようと試みるONUによって送信される識別コードを搬送する応答メッセージおよび識別コードを搬送するとともにSID-RONUによって送信される応答メッセージを受信してよい。この場合、OLTは、どのONUがSID-RONUであるかを正確に判定することができない。任意で、応答メッセージを受信した後、OLTは、検出メッセージで搬送されるONU識別子を使用することによって、オンラインになるために登録するONUが存在するかどうかをさらに判定する必要があり、検出メッセージで搬送されるONU識別子を使用することによって、オンラインになるために登録するONUが存在しない場合、OLTは、応答メッセージで搬送される識別コードに対応するONUが不正ONUであると決定する。
【0103】
任意で、応答メッセージで搬送されるONUの識別コードに対応するONUが不正ONUであると決定した後、OLTは、対応する不正ONUに隔離メッセージを配送し、その結果、不正ONUは、OLTの許可への応答を停止し、または、OLTは、手動の検査を実行するために、ONUの識別コードを使用することによって、不正ONUの特定の位置を決定してよい。
【0104】
本実施形態では、OLTは、ONUがオフラインになる前に占有され、且つ、再割り当てされていないONU識別子を搬送する検出メッセージを送信し、受信された応答メッセージから、ONUの識別コードを取得し、ONUの識別コードに対応するONUが不正ONUであると決定し、それによって、SID-RONUの自動的な検出および隔離を実施し、検出効率を改善し、正常サービスへの影響を低減する。
【0105】
実施形態4
【0106】
図5は、本発明の実施形態に係る、不正ONUを検出するための方法の例のフローチャートである。方法は、光ネットワークユニットONUによって実行されてよく、且つ、以下のステップを含む。
【0107】
S501: オフラインになった後、ONUは、光回線終端装置OLTから、ONU識別子を搬送する検出メッセージを受信し、ここで、ONU識別子は、ONUがオフラインになる前に占有され、且つ、再割り当てされていないONU識別子であり、且つ、検出メッセージは、ONU識別子に対応するONUに識別コードを報告するように命令するために使用される。
【0108】
特定の実施プロセスでは、ONUが正常オンライン状態にあるとき、ソフトウェア例外またはソフトウェアクラッシュ等のケースが生じ、結果として、OLTは、ONUがオフラインになったとみなすが、ONUは依然として、ONU IDを留保するとともに解放しない。従って、ONUは依然として、OLTのものであるとともに、ONUによって留保されたONU IDに特有のDBA許可に応答し、且つ、ONU識別子を搬送する検出メッセージを受信することができ、ここで、検出メッセージで搬送されるONU識別子は、ONUがオフラインになる前に占有され、且つ、再割り当てされていないONU識別子である。
【0109】
具体的には、ONUの正常オンライン状態は、省エネルギーモードを含み、これは、具体的には、周期的なスリープモードおよび周期的な仮眠モードを含む。
【0110】
任意で、ONU識別子が、受動光ネットワークで正常に使用されることができない場合、ONU識別子に対応するONUに、識別コードを報告するように命令するために、ONU識別子に対応するONUは、OLTから検出メッセージを受信してよい。検出メッセージで搬送されるONU識別子は、正常に使用されることができないONU識別子であり、且つ、具体的には、ONU識別子は、オンラインになるために正常に登録するONUに割り当てられることができない。
【0111】
具体的には、識別コードは、ONU ID、SN、MACアドレス、LOIDまたはLLIDのうちの任意の1つまたは複数を含むが、それらに限定はされない。
【0112】
S502: ONUは、ONUがONU識別子を記憶したとき、OLTに応答メッセージを送信し、ここで、応答メッセージは、ONUの識別コードを搬送し、その結果、OLTは、応答メッセージで搬送される識別コードに従って、ONUが不正ONUであると決定する。
【0113】
特定の実施プロセスでは、ONUにおいて、PON MACは、メインプロセッサから物理的に分離され、且つ、PON MACは独立して動作することができる。例え、例外またはクラッシュがONUの上位レイヤソフトウェアで発生したとしても、PON MACは、ONUの識別コードを搬送する応答メッセージを送信することができる。
【0114】
任意で、ONUが不正ONUであると決定された後、ONUは、OLTから隔離メッセージをさらに受信して、OLTの許可への応答を停止するか、または、ONUは、例えば、操作をリセットすることを実行する等、正常状態への回復をさらに試みる。
【0115】
本実施形態では、OLTの検出メッセージを受信した後、ONUは、OLTに識別コードを報告し、その結果、OLTは、ONUが不正ONUであると決定し、それによって、SID-RONUの自動的な検出および隔離を実施し、検出効率を改善し、正常サービスへの影響を低減する。
【0116】
実施形態5
【0117】
図6は、本発明の実施形態に係る、光回線終端装置OLTの論理的な構成の概略図である。図6に示されるように、OLTは、
光ネットワークユニットONUがオフラインになったと決定するように構成されるONU状態決定モジュール601と、
ONU識別子に対応するONUに、ONU識別子を搬送する検出メッセージを送信するように構成される検出メッセージ送信モジュール602であって、ここで、ONU識別子は、ONUがオフラインになる前に占有され、且つ、再割り当てされていないONU識別子であり、且つ、検出メッセージは、ONU識別子に対応するONUに識別コードを報告するように命令するために使用される、検出メッセージ送信モジュール602と、
応答メッセージを受信するように構成される応答メッセージ受信モジュール603であって、ここで、応答メッセージは、応答メッセージを送信するONUの識別コードを搬送する、応答メッセージ受信モジュール603と、
応答メッセージで搬送される識別コードに対応するONUが不正ONUであると決定するように構成される不正ONU決定モジュール604とを含む。
【0118】
任意で、OLTは、応答メッセージで搬送される識別コードに対応するONUが不正ONUであると決定された後、不正ONUに隔離メッセージを送信するように構成される隔離メッセージ送信モジュールをさらに含んでよく、ここで、隔離メッセージは、不正ONUに、OLTの許可への応答を停止するように命令するために使用される、隔離メッセージ送信モジュールをさらに含む。
【0119】
本実施形態では、OLTは、ONUがオフラインになる前に占有され、且つ、再割り当てされていないONU識別子を搬送する検出メッセージを送信し、受信された応答メッセージから、ONUの識別コードを取得し、ONUの識別コードに対応するONUが不正ONUであると決定し、それによって、SID-RONUの自動的な検出および隔離を実施し、検出効率を改善し、正常サービスへの影響を低減する。
【0120】
実施形態6
【0121】
図7は、本発明の実施形態に係る、光ネットワークユニットONUの論理的な構成の概略図である。図7に示されるように、ONUは、
ONUがオフラインになった後、光回線終端装置OLTから、ONU識別子を搬送する検出メッセージを受信するように構成される検出メッセージ受信モジュール701であって、ここで、ONU識別子は、ONUがオフラインになる前に占有され、且つ、再割り当てされていないONU識別子であり、且つ、検出メッセージは、ONU識別子に対応するONUに識別コードを報告するように命令するために使用される、検出メッセージ受信モジュール701と、
ONUがONU識別子を記憶したとき、OLTに応答メッセージを送信するように構成される応答メッセージ送信モジュール702であって、ここで、応答メッセージは、ONUの識別コードを搬送し、その結果、OLTは、応答メッセージで搬送される識別コードに従って、ONUが不正ONUであると決定する、応答メッセージ送信モジュール702とを含む。
【0122】
任意で、ONUは、OLTが、応答メッセージで搬送される識別コードに対応するONUが不正ONUであると決定した後、OLTから隔離メッセージを受信するように構成される隔離メッセージ受信モジュールをさらに含み、ここで、隔離メッセージは、不正ONUに、OLTの許可への応答を停止するように命令するために使用される。
【0123】
本実施形態では、OLTの検出メッセージを受信した後、ONUは、OLTに識別コードを報告し、その結果、OLTは、ONUは不正ONUであると決定し、それによって、SID-RONUの自動的な検出および隔離を実施し、検出効率を改善し、正常サービスへの影響を低減する。
【0124】
実施形態7
【0125】
図8は、本発明の実施形態に係る、不正ONUを検出するためのシステムの論理的な構成の概略図である。図8に示されるように、システムは、光回線終端装置OLT801と光ネットワークユニットONU802とを含む。
【0126】
OLT801は、ONU802がオフラインになったと決定し、ONU識別子に対応するONU802に、ONU識別子を搬送する検出メッセージを送信するように構成され、ここで、ONU識別子は、ONUがオフラインになる前に占有され、且つ、再割り当てされていないONU識別子であり、且つ、検出メッセージは、ONU識別子に対応するONU802に識別コードを報告するように命令するために使用される。
【0127】
ONU802がONU識別子を記憶したとき、ONU802は、OLT801に応答メッセージを送信するように構成され、ここで、応答メッセージは、ONU802の識別コードを搬送する。
【0128】
OLT801は、応答メッセージで搬送される識別コードに従って、ONU802が不正ONUであると決定するように構成される。
【0129】
本発明の実施形態では、GPONプロトコルとEPONプロトコルは、説明のための例としてのみ使用されるが、PONプロトコルは、それらに限定されず、ネットワークの評価によって、本発明の技術的解決手段は、ネットワークのプロトコルの他のタイプで使用されてもよい。あるいは、本発明の実施形態では、SID-RONUの障害の検出は、標準プロトコルに従わずに実施されてよい。従って、本発明の保護範囲は、特定のメッセージフォーマットによって限定されない。
【0130】
当業者は、本明細書で開示される実施形態で説明される例と組み合わせて、ユニットおよびアルゴリズムステップは、電子ハードウェアまたはコンピュータソフトウェアと電子ハードウェアの組合せによって実施されてよいことを認識することができる。機能がハードウェアによって実行されるかソフトウェアによって実行されるかは、技術的解決手段の特定の適用および設計制約条件に依存する。当業者は、各特定の適用に対して説明される機能を実施するために異なる方法を使用してよいが、実施は、本発明の範囲を超えると考えられるべきではない。
【0131】
前述の説明は、単に本発明の特定の実施方式であるが、本発明の保護範囲を限定するように意図されない。本発明で開示される技術的範囲内で、当業者によって容易に理解されるいかなる変更または置換も、本発明の保護範囲に包含されるべきである。従って、本発明の保護範囲は、請求項の保護範囲に従うべきである。
【0132】
前述は、本発明のいくつかの実施形態のみである。当業者は、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、本発明に対して様々な修正および変更を行うことができる。
【符号の説明】
【0133】
202 メモリ
203 光モジュール
205 サービス転送ロジック
601 光ネットワークユニットONU状態決定モジュール
602 検出メッセージ送信モジュール
603 応答メッセージ受信モジュール
604 不正ONU決定モジュール
701 検出メッセージ受信モジュール
702 応答メッセージ送信モジュール
801 光回線終端装置OLT
802 光ネットワークユニットONU
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8