(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6551951
(24)【登録日】2019年7月12日
(45)【発行日】2019年7月31日
(54)【発明の名称】空気を用いた穀物搬送装置
(51)【国際特許分類】
B65G 53/24 20060101AFI20190722BHJP
B02B 7/02 20060101ALI20190722BHJP
B65G 53/56 20060101ALI20190722BHJP
B65G 53/60 20060101ALI20190722BHJP
B07B 7/00 20060101ALI20190722BHJP
【FI】
B65G53/24
B02B7/02 101Z
B65G53/56
B65G53/60
B07B7/00 A
【請求項の数】1
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2017-543684(P2017-543684)
(86)(22)【出願日】2015年10月8日
(65)【公表番号】特表2018-502801(P2018-502801A)
(43)【公表日】2018年2月1日
(86)【国際出願番号】KR2015010656
(87)【国際公開番号】WO2016072626
(87)【国際公開日】20160512
【審査請求日】2017年5月18日
(31)【優先権主張番号】10-2014-0154656
(32)【優先日】2014年11月7日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】517154971
【氏名又は名称】エムアイアンドエムアイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ホン、ヨウン−ピョ
【審査官】
中田 誠二郎
(56)【参考文献】
【文献】
特開2007−160228(JP,A)
【文献】
特開2006−232546(JP,A)
【文献】
特開2006−219217(JP,A)
【文献】
実開昭59−120714(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 53/00−53/28,53/32−53/66
B07B 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
穀物を収容する穀物供給ホッパーと、
前記穀物供給ホッパーから供給される穀物が外部空気流入口から流入する空気とともに空気吸入力により移動するように案内する搬送管と、
前記搬送管の末端に連結される穀物吐出管と、前記穀物吐出管と連結される水平部及び穀物を落下させる下向き曲面部を有し、穀物及び異物を分離する分離管と、
前記分離管の曲面部の下部に連結されて所定量ずつ穀物を排出するロータリー弁と、
前記分離管の上側に連結されて分離された異物を外部に排出する排気管及び前記排気管の末端に連結されて前記排気管の末端から空気を吸入することにより、前記空気吸入力を前記排気管、前記分離管、前記穀物吐出管及び前記搬送管において発生させるリングブロワーを有する空気吸引手段と、
を備える空気を用いた穀物搬送装置において、
前記穀物吐出管の内径及び前記分離管の内径間の割合が0.4〜0.5:1になるように前記穀物吐出管の内径が前記分離管の内径よりも小さく形成され、
前記穀物吐出管における穀物を前記分離管に吐出する先端は、前記分離管を閉鎖しながら前記分離管と前記穀物吐出管とを係合させる仕上げ板の下側において、前記仕上げ板を貫通するように取り付けられ、
前記穀物吐出管における穀物を吐出する先端の下部には切断傾斜面を形成して、内径の大きな前記分離管の水平部の下側に穀物が吐き出されるようにした、空気を用いた穀物搬送装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気を用いた穀物搬送装置に係り、更に詳しくは、空気の吸入力を用いて穀物加工機械に投入し易い個所に穀物を移動させながら異物を効率よく回収するとともに、衝撃なしに穀物を移動及び分離して穀物の損傷を防ぐようにした、空気を用いた穀物搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、空気を用いた穀物搬送装置とは、空気送風方式や空気吸入方式を用いて穀物を所望の穀物加工機械又は貯留所に搬送するものをいう。
【0003】
例えば、前記空気送風方式としては、「風圧を用いた穀物搬送装置の穀物吐出用ノズル」(特許文献1)及び「農水産物搬送装置」(特許文献2)が提案されている。
【0004】
前記特許文献1及び特許文献2は、穀物を搬送し且つ送出するために流体又は空気を利用するものであり、流体又は空気が穀物と直接的に接触しながら移動するときに渦流及び衝突などにより穀物の損傷が発生して異物とともに排出されるため損失が増大した。
【0005】
他の空気送風方式としては、「風圧式穀物乗降機」(特許文献3)及び「空圧を用いた送出装置」(特許文献4)が提案されている。
【0006】
前記特許文献3及び特許文献4は、空気を吹き付けて穀物を移動させながら異物を分離する構造のものであり、この場合にもまた、空気と穀物とが接触するときの衝撃と、穀物がろ過網または狭い出口に流入するときの衝突による衝撃などにより穀物の損傷が発生して異物とともに排出されるため損失が増大した。
【0007】
一方、空気吸入方式としては、「穀物吸引搬送装置」(特許文献5)が提案されている。前記特許文献5は、空気の吸入力を用いて穀物を搬送するため搬送過程においては穀物の損傷が僅かであるとはいえ、穀物の搬送後に異物と分離するために穀物受体に衝突した穀物を下部に分散させて落下させ、比較的に比重の軽い異物を上側の空気吸入口に排出するとき、穀物受体に衝突した穀物は損傷が発生するため穀物の回収率が低下してしまうという問題が発生した。なお、特許文献5は、分離筒の構造が複雑であるとともに体積が大きく、しかも、高価な製造コスト及びメンテナンスコストがかかるという不具合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】大韓民国登録実用新案第20−0094662号(1995年10月04日付け公告)
【特許文献2】大韓民国登録実用新案第20−0410435号(2006年03月09日付け公告)
【特許文献3】大韓民国登録実用新案第20−1990−0009154号(1990年10月06日付け公告)
【特許文献4】大韓民国登録実用新案第20−0309795号(2003年04月11日付け公告)
【特許文献5】日本国登録特許公報第4327821号(2009年09月09日付け発行)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
したがって、本発明は上述した従来の問題を解消するために案出されたものであり、本発明の目的は、空気の吸入力を用いて穀物加工機械又は貯留所などに投入し易い分離管の位置まで穀物を搬送した後に分離して穀物は落下させて排出し、異物は上部の空気排気管に排出するとき、衝突による穀物の損傷を防ぎ、分離作業の効率性を増大させるとともに閉塞を防ぐためにその構造をコンパクトに改良することにより、穀物の回収率が高くなり、製造コストが節減され、管理し易く、しかも経済性に富んだ空気を用いた穀物搬送装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記目的を達成するための本発明の空気を用いた穀物搬送装置は、 穀物を収容する穀物供給ホッパーと、前記穀物供給ホッパーから供給される穀物が外部空気流入口から流入する空気とともに空気吸入力により移動するように案内する搬送管と、前記搬送管の末端に連結される穀物吐出管と、前記穀物吐出管と連結される水平部及び穀物を落下させる下向き曲面部を有し、穀物及び異物を分離する分離管と、前記分離管の曲面部の下部に連結されて所定量ずつ穀物を排出するロータリー弁と、分離された異物を外部に排出する排気管及び前記排気管の末端に連結されて空気を吸入するリングブロワーを有する空気吸引手段を備え、前記穀物吐出管の先端は、分離管の係合部分を閉鎖する仕上げ板の下側に貫通するように取り付け、前記穀物吐出管の内径及び分離管の内径間の割合が0.4〜0.5:1になるように前記穀物吐出管2の内径を前記分離管3の内径よりも小さく形成して、圧力差の変化により分離管の内圧が低くなるようにし、前記穀物吐出管の先端の下部には穀物搬送管に向かって傾く切断傾斜面を形成して、分離管の上側に連結される排気管に排出される空気の影響を受けないように上部を覆って内径の大きな分離管の水平部のある下側に穀物が吐き出されるようにしたことを技術的な構成上の特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、大型化に適した送風圧送方式ではなく、吸入力による搬送方式を採用するのでコンパクトな構成とすることができ、吐出管の先端に吐き出された穀物が圧力の低下及び比重差により分離管の水平部の底面に載せられるときに比重の低い異物は排気管に排出され易く、次から次へと搬送される次の穀物の搬送弾力により先入された穀物が真空ロータリー弁に向かって自然に大きな衝突の発生なしに押されて落下するので、分離作業の効率性の増大を図ることができ、穀物の損傷が防がれて穀物の回収率の増大を図ることができる。
【0012】
また、本発明によれば、分離管の水平部に穀物が積もって閉塞されるときに空気噴射ノズルを作動させて穀物を真空ロータリー弁に向かって落下させることにより、連続して作業を行うことができ、生産性が増大され、その構造が既存の装備に比べて非常にコンパクトであるので製造コストが節減され、管理し易く、しかも、経済性に富んでいる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明に係る空気を用いた穀物搬送装置を概略的に示す正面図である。
【
図2】本発明に係る空気を用いた穀物搬送装置の要部の作動状態を示す一部拡大断面図である。
【
図3】本発明に係る空気を用いた穀物搬送装置の排気管の取付け位置の各実施形態を拡大して示す概略図である。
【
図4】本発明に係る空気を用いた穀物搬送装置の要部である吐出管及び分離管並びに空気噴射ノズルの組み合わせ状態を示す分解斜視図である。
【
図5】本発明に係る空気を用いた穀物搬送装置の空気噴射ノズルの作動状態を示す一部拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付図面に基づいて、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0015】
本発明の空気を用いた穀物搬送装置は、既存の送風圧送方式ではなく、吸入力による搬送方式を採用したものであり、添付の
図1に示すように、穀物を収容する穀物供給ホッパー10と、前記穀物供給ホッパー10から供給される穀物が外部空気流入口11から流入する空気とともに空気吸入力により穀物加工機械12の上側に移動するように案内する搬送管13と、前記搬送管13から供給された後に穀物を穀物加工機械12の穀物回収ホッパー14に落下させる真空ロータリー弁15と、分離された異物を外部に排出する排気管16及び前記排気管16の末端に連結されて空気を吸入するリングブロワー171を有する空気吸引手段17を備える。
【0016】
また、前記搬送管13は、多数の直線状及びエルボ状の管を通常のソケット、管継ぎ金具などを用いて連結してなるが、添付の
図1の要部拡大部分でのように、初期に穀物供給ホッパー10の排出口及び外部空気流入口11と連結される漏斗状の入口部13'は、穀物の円滑な流入を補助するために内径がやや大きく形成され、且つ、レジューサー131に連結して穀物及び空気が一緒に移動するように構成される。
また、前記穀物加工機械12は、精米、焙煎、洗浄、乾燥、混合などの機能を行ういずれか一つの装置である。
【0017】
更に、前記穀物回収ホッパー14は、搬送管13に移動される穀物を穀物加工機械12に供給可能なように貯留する場所であり、その上部に配置される真空ロータリー弁15は、空気の吸入力が搬送管13に伝わるように穀物回収ホッパー14の通路を閉鎖していて、収集された穀物を落下させるときにのみ回転するように作動される。
【0018】
更にまた、前記排気管16もまた、多数の直線状及びエルボ状の管を通常のソケット、管継ぎ金具などを用いて連結してなり、末端に空気吸引手段17であるリングブロワー171を連結して搬送管13及び排気管16内にある空気を吸入して排出しながら穀物の搬送のための気流を生じさせるように構成される。
【0019】
加えて、前記吸引手段17には、分離される異物が回収可能なように通常のフィルターを有するサイクロン方式の集塵器172を取り付ける。
前記異物としては、虫、糸屑、籾などが挙げられる。
【0020】
一方、本発明の核心技術は、搬送される穀物に衝撃が発生することを極力抑えて損傷を防ぐとともに、異物が分離され易いようにその構造をコンパクトに改良して回収率を増大させることであり、添付の
図2及び
図3に示すように、前記搬送管13の末端には先端が開放された穀物吐出管2を取り付け、前記吐出管2と連結される水平部31及びロータリー弁15の流入口に連結される下向き曲面部32を有し、穀物及び異物を分離する分離管3を設ける。
【0021】
また、前記吐出管2の内径を分離管3の内径よりも小さく形成して分離管3の内圧が圧力差の変化により低くなるようにする。
【0022】
更に、前記吐出管2の先端は、分離管3の係合部分を閉鎖する仕上げ板33の下側に貫通するように取り付け、穀物及び空気を吸入して移動させながら比重の軽い異物を排出するために前記吐出管2の先端の上部に位置するように排気管16の入口を連結する。
【0023】
すなわち、前記排気管16の入口は、添付の
図3の(A)に示すように、吐出管2の先端の上部に位置する分離管3に連結されるか、或いは、
図3の(B)、(C)に示すように、異物を排出するために、分離管3を閉鎖しながら吐出管2を係合する仕上げ板33の上側に斜め又は水平の状態で連結される。
【0024】
更にまた、前記吐出管2の先端の下部には、穀物搬送管13に向かって傾く切断傾斜面21を形成する。すなわち、前記切断傾斜面21が吐出管2の先端の上部から下部へと繋がるときに穀物搬送管13に向かって傾くように形成する理由は、前記切断傾斜面21が、上側に連結された排気管16に排出される空気の影響を受けないように上部を覆う遮断板の役割を果たすとともに、吐き出される穀物が開放面積の広くなった傾斜面21の部分から内径の大きな分離管3の水平部31のある下側に向かって拡散されるようにし、連続して押し出される穀物により順次に押されて真空ロータリー弁15に穀物が落下して積載されるようにするためである。
【0025】
一方、空気吸引手段17のリングブロワー171の吸入力により穀物供給ホッパー10に満たされた穀物を円滑に移動させるために、前記吐出管2の内径及び分離管3の内径間の割合は0.4〜0.5:1にし、前記分離管3の内径及び排気管16の内径間の割合は0.5〜0.6:1にする。
【0026】
また、空気吸引手段17のリングブロワー171の吸入力により穀物供給ホッパー10にある穀物を穀物加工機械12の上部に取り付けられた穀物回収ホッパー14に搬送させるとき、分離管3及びロータリー弁15の部分の空間は閉鎖された状態であり、搬送管13の流入部13'の部分は開放された状態であるため、リングブロワー171の吸入力は穀物及び外部空気を搬送する気流の作用力につながって搬送管13の末端にある穀物吐出管2に向かって穀物を移動させて圧力の低くなった分離管3の水平部31の内部に穀物を移動させ、連続して押し出される穀物により順次に押されて落下して積載された穀物を真空ロータリー弁15の作動により穀物回収ホッパー14に排出する。
【0027】
更に、分離管3の水平部31に移動された穀物は、比重により排気管16に排出されず、底面に接しながら次から次へと搬送される穀物に押されて順次にロータリー弁15に向かって落下できずに積もって分離管3の水平部31が閉塞されることがあるため、これを防ぐために、添付の
図4及び
図5に示すように、分離管3の係合部分を閉鎖する仕上げ板33の上側に空気噴射ノズル4を取り付ける。
【0028】
更にまた、ロータリー弁15の入口又は穀物回収ホッパー14の入口にセンサー(図示せず)を取り付けて、穀物が落下して積もらないときにセンサーがこれを感知するようにし、センサーの信号に基づいて前記空気噴射ノズル4が作動するようにする。
【0029】
次いで、上述したような構成を有する本発明の空気を用いた穀物搬送装置の作動過程について説明する。
【0030】
本発明は、空気の吸入力を用いて気流を生じさせて穀物を搬送するものであるため、空気吸引手段17のリングブロワー171の容量と、搬送管13、排気管16、吐出管2及び分離管3の規格が最も重要である。
【0031】
このため、本発明の実施形態においては、リングブロワー171を2.5Kw〜3.7Kw、4〜5HP、吸入2,500〜2,800mmAqとし、分離管3の内径を100φとし、それを基準として、搬送管13及び吐出管2の内径を40〜50φとし、穀物供給ホッパー10の排出口及び外部空気流入口11と連結される搬送管13の部分の内径を55〜65φとしてレジューサー131に連結し、排気管16の内径を50〜60φとする。
【0032】
まず、穀物供給ホッパー10に穀物を満たした状態でリングブロワー171を作動させると、排気管16にある空気が優先的に移動して集塵器172を経てリングブロワー171により外部に排出される。
【0033】
上記の過程において、排気管16の空気の移動は、穀物分離管4にある空気の排出につながり、分離管4の空気の移動は、真空ロータリー弁15が穀物回収ホッパー14の通路を閉鎖しているため、さらに搬送管13にある空気の移動につながる。
【0034】
すなわち、リングブロワー171の空気の吸入力は、排気管16、分離管3、穀物吐出管2及び搬送管13に存在する空気を順次に排出するときに発生する搬送気流により穀物供給ホッパー10にある穀物を外部空気流入口11から流入する空気とともに搬送管13の先端に円滑に流入するように内径の広い流入部13'に安全に落下させる。このとき、前記外部空気流入口11から流入する空気は流入部13'に吸い込まれながら穀物が流入部13'に安全に流入するように案内する役割を果たす。
【0035】
次いで、搬送管13の先端側の流入部13'に満たされた穀物は、外部流入空気とともにレジューサー131に連結された内径の小さい搬送管13であるメイン管路に流入しながら密度の増大状態及び圧力の増大状態に切り換わってリングブロワー171の空気吸入力の作用による搬送気流により搬送管13の末端にある穀物吐出管2まで搬送される。
【0036】
次いで、オリフィスの役割を果たす穀物吐出管2の先端を通過した穀物及び外部空気は、内径の広い穀物分離管3の水平部31に押し出される。前記分離管3は圧力が低くなる部分であり、吐出管2の切断傾斜面21の広い開放空間により搬送される穀物は分離管3の水平部31に拡散されながら押し出されるとともに、比重差により穀物は分離管3の水平部31の底面に載せられ、一緒に搬送された外部空気及び異物は穀物吐出管2の先端の上部側に位置する分離管3の上部又は仕上げ板33の上側に連結された排気管16に流入した後に、集塵器172及びリングブロワー171を経て異物を回収し、空気は外部に排出する。
【0037】
上記の過程が繰り返し行われると、添付の
図2に示すように、吐出管2から吐き出される穀物は分離管3の水平部31に拡散されながら次から次へと押し出され、分離管3の水平部31に先入された穀物は押し出されて曲面部32の上側に位置すると、直ぐに落下して 真空ロータリー弁15の多数の回転羽根の間に収集され、所定の物量が収集されると、制御手段(図示せず)を用いてロータリー弁15の回転羽根を時計回り方向に順次に回転させて穀物を穀物加工機械12に供給する穀物回収ホッパー14に貯留する。
【0038】
このため、本発明は、リングブロワー171の空気の吸入力により発生される気流とともに穀物を搬送しながらオリフィスの役割を果たす穀物吐出管2及びその切断傾斜面21と、圧力差を発生させ、搬送される穀物の拡散及び異物の分離が手軽に行える穀物分離管3と、排気管16の入口の位置などのコンパクトな構造により穀物が搬送される間に外部機器間の衝突の発生が全くないので、穀物が損傷されるという問題を解消することができるとともに、製造コストを節減することができるというメリットがある。
【0039】
また、添付の
図5に示すように、穀物吐出管2から押し出される穀物が比重により分離管3の水平部31に積もった後に順次に押し出されて真空ロータリー弁15に落下しなければならないが、そうではなく、内部に穀物が更に積もって閉塞される場合には、分離管3の係合部分を閉鎖する仕上げ板33の上側に取り付けられた空気噴射ノズル4を用いて積もった穀物を空気を用いて吹き出してロータリー弁15に向かって落下させることにより、穀物の搬送作業が円滑に行われて生産性が向上する。
【0040】
以上、本発明の好適な実施形態について説明及び図示したが、前記図示及び説明されたそのままの構成及び作用に限定するものではない。よって、前記実施形態を適切に変形及び修正可能であるということは当業者であればよく理解できる筈であるため、適切な変更及び修正と均等物は本発明の範囲に属するものと見なされるべきである。
【符号の説明】
【0041】
10 穀物供給ホッパー
11 外部空気流入口
12 穀物加工機械
13 搬送管
14 穀物回収ホッパー
15 ロータリー弁
16 排気管
17 空気吸引手段
13' 流入部
131 レジューサー
171 リングブロワー
172 集塵器
2 穀物吐出管
21 切断傾斜面
3 穀物分離管
31 水平部
32 曲面部
33 仕上げ板
4 空気噴射ノズル