(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0014】
(実施の形態の概要)
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の概要について説明する。
図1は、実施の形態にかかる配信システム1の概要構成を示している。
図1の配信システム1は、通信端末20と、通信端末へコンテンツを配信する配信装置10を備える。
【0015】
配信装置10は、受信手段11、記憶手段12、登録手段13および配信手段14を備える。記憶手段12は、通信端末20へ配信するコンテンツのコンテンツ情報と、通信端末20を利用する利用者の利用者情報と、を関連付けて登録するコンテンツ管理テーブル12aを記憶する。受信手段11は、通信端末20の利用者情報および通信端末20のアドレス情報(IPアドレス等)を含むコンテンツ配信要求を通信端末20から受信する。登録手段13は、受信されたコンテンツ配信要求に含まれる通信端末20の利用者情報及び通信端末20のアドレス情報に基づいて、コンテンツ管理テーブル12aのコンテンツ情報と利用者情報に通信端末20のアドレス情報を関連付けて登録する。配信手段14は、コンテンツ管理テーブル12aに登録されたアドレス情報の通信端末20へ、登録されたアドレス情報に関連付けられたコンテンツ情報のコンテンツを配信する。
【0016】
このように、実施の形態では、配信装置10が通信端末20からコンテンツ配信要求を受信した場合に、通信端末20に配信するコンテンツ情報及び通信端末20の利用者情報に通信端末20のアドレス情報を関連付けて登録するため、コンテンツ配信を要求している利用者の通信端末へ配信するコンテンツを特定することができる。したがって、実施の形態によれば、利用者の通信端末20を識別し、通信端末20に応じたコンテンツを配信することが可能となる。
【0017】
(実施の形態1)
以下、図面を参照して本発明の実施の形態1について説明する。本実施の形態にかかる配信システム1の構成図を
図2に示す。本実施の形態の配信システム1は、配信装置10、通信端末20、アクセスポイント30、ネットワーク機器40およびDHCPサーバ50を備える。
配信装置10は、あらかじめ内部に蓄積された映像コンテンツを利用者の通信端末へプッシュ型配信方式により配信する装置である。配信装置10は、教育機関を例とすると教職員等の配信装置を運用する運用者の操作により、例えば、「受講者全員にコンテンツAを配信する。」や「受講者BにはコンテンツBを配信し、受講者CにはコンテンツCを配信する。」など、任意に映像コンテンツの配信を行うことを可能とする装置であるが、配信するコンテンツは映像コンテンツに限られない。
通信端末20は、運用者の操作により配信される映像コンテンツを利用者が視聴するための装置であり、タブレット端末のみならず、スマートフォンやノートパソコン等、無線LANに接続ができ、コンテンツを視聴できる装置であればよい。
【0018】
アクセスポイント30は、例えば、DHCPサーバ50および配信装置10が属する有線LANと、通信端末20が属する無線LANとを仲介する装置(中継装置)であり、物理的な通信媒体の変換を担う。アクセスポイント30と配信装置10との接続は、有線に限られず無線で接続されていてもよい。アクセスポイント30は、有線LANおよび無線LANの通信規格に依存せず、種々の通信規格を適用することが可能である。
ネットワーク機器40は、スイッチングハブ等のネットワーク機器である。DHCPサーバ50と、配信装置10と、アクセスポイント30とを集約するための装置である。DHCPサーバ50と、配信装置10と、アクセスポイント30との接続は、LANケーブルに限らず有線/無線ネットワークを介して接続してもよい。
DHCPサーバ50は、無線LANに接続した通信端末20に対し、IPアドレスを自動的に付与する装置である。
【0019】
まず、配信装置10の構成例について説明する。配信装置10は、送信部101、受信部102、記憶部103、認証部104、登録部105および配信部106を有する。送信部101、受信部102、認証部104および配信部106は、各制御を行うアプリケーション(プログラム)として搭載されていてもよい。
【0020】
送信部101および受信部102は、通信端末20と通信パケットを送受信する。送信部101は、後述する「登録完了通知」を通信端末20へ送信するため、登録完了通知送信手段(登録完了通知送信部)を備えているとも言える。受信部102は、後述する「配信接続要求」を通信端末20から受信するため、配信接続要求受信手段(配信接続要求受信部)を備えているとも言える。
【0021】
ここで、配信装置10と通信端末20との通信において送受信される通信パケットは、例えば、
図3に示すようなパケットの形式である。具体的には、通信パケットは、Ether(Ethernet)ヘッダまたは無線LANヘッダ設定部P1、IPヘッダ設定部P2、TCP(Transmission Control Protocol)ヘッダ設定部P3およびデータ設定部P4を含む。Etherヘッダまたは無線LANヘッダ設定部P1、IPヘッダ設定部P2およびTCPヘッダ設定部P3は、それぞれ、各ネットワーク階層(データリンク層、ネットワーク層、トランスポート層)で使用されるヘッダ領域である。各ヘッダ設定部には、各ネットワーク階層で使用される送信元アドレスおよび宛先アドレスが設定される。Etherヘッダは、送信元MACアドレス及び宛先MACアドレスを含み、IPヘッダは、送信元IPアドレス及び宛先MACアドレスを含み、TCPヘッダは、送信元ポート番号及び宛先ポート番号を含む。データ設定部P4は、配信装置10と通信端末20との間で送受信するデータを設定するデータ領域である。なお、配信装置10と通信端末20との通信で使用される通信パケットの構成例を以降に示すが、これに限られるものではなく、適宜必要な情報が追加されてもよい。
【0022】
次に、通信パケットの具体例として、通信端末20から配信装置10へコンテンツ配信を要求する「配信接続要求(コンテンツ配信要求)」と、配信装置10から通信端末20へコンテンツ配信のために必要な情報の登録完了を通知する「登録完了通知」の構成について説明する。
図3は、「配信接続要求」のデータ構成例を示している。「配信接続要求」は、通信端末20から配信装置10へ送信されるため、「配信接続要求」のIPヘッダ設定部P2には、例えば、送信元IPアドレスとして通信端末20のIPアドレスを設定し、宛先IPアドレスとして、配信装置10のIPアドレスを設定する。「配信接続要求」の場合、データ設定部P4は、制御コード設定部P5、認証コード設定部P6、利用者識別番号設定部P7および利用者氏名設定部P8を含む。制御コード設定部P5には、各信号(通信パケット)を識別するための制御コードを設定する。「配信接続要求」の場合、例えば、制御コードは固定数字の1である。認証コード設定部P6には、配信装置10が通信端末20を認証するための認証コードを設定する。認証コードについては以降に説明をする。利用者識別番号設定部P7は、通信端末20を利用する利用者を識別するための利用者識別番号を、例えば英数字で設定する。利用者識別番号は、例えば、教育機関における学生の学籍番号、教職員の教員番号、教育機関で共通に使用される利用者IDなど、利用者を特定することが可能な識別番号である。利用者氏名設定部P8には、通信端末20を利用する利用者の利用者氏名を設定する。例えば、利用者氏名は漢字、平仮名、カタカナ、ローマ字など、利用者の氏名が識別できる情報である。
【0023】
図4は、「登録完了通知」のデータ構成例を示している。「登録完了通知」は、配信装置10から通信端末20へ送信されるため、「登録完了通知」のIPヘッダ設定部P2には、例えば、送信元IPアドレスとして配信装置10のIPアドレスを設定し、宛先IPアドレスとして通信端末20のIPアドレスを設定する。「登録完了通知」の場合、データ設定部P4は、制御コード設定部P5、認証コード設定部P6および利用者識別番号設定部P7を含む。制御コード設定部P5には、「登録完了通知」に対応する4が設定される。認証コード設定部P6と利用者識別番号設定部P7は、「配信接続要求」と同様である。
【0024】
続いて、「配信接続要求」及び「登録完了通知」に設定される認証コードについて説明する。認証コードの一例を
図5に示す。認証コードは、任意の英数字であり、桁数が固定である。認証コードは、共通コードと講義コードを含み、例えば、認証コードの前半部は共通コードであり、後半部は講義コードである。
図5の例では、認証コードは、14桁の英数字であるが、認証可能な桁数であれば、任意の桁数でもよい。
【0025】
共通コードは、利用者が属する機関の共通のコードである。例えば教育機関を例にとると、1つの機関単位または学部単位で共通に使用される英数字のコードである。共通コードは、通信端末20を利用する利用者が、当該機関あるいは当該学部に所属することを認証するのに用いられるコードである。本実施の形態では、共通コードは6桁の英数字による構成とするが桁数は6桁に限られず、適宜変更してもよい。
【0026】
講義コードは、利用者が受講する講義用の講義認証コードである。例えば、教育機関において利用者が受講する講義単位(講義時間割に則った講義の1コマ単位)で設定される英数字のコードである。講義コードは、通信端末20の利用者が、当該講義を受講する利用者であることを認証するのに用いられるコードである。本実施の形態では、共通コードは8桁の英数字による構成とするが桁数は8桁に限られず、適宜変更してもよい。
【0027】
図2に戻って、配信装置10の構成の説明を続ける。記憶部(記憶手段)103は、通信端末20へ配信するコンテンツを記憶する他、共通コードテーブルT1、講義コードテーブルT2およびコンテンツ管理テーブルT3を記憶する。共通コードテーブルT1、講義コードテーブルT2およびコンテンツ管理テーブルT3の一例を
図6に示す。共通コードテーブルT1および講義コードテーブルT2は、配信装置10が通信端末20の認証を行う際に使用されるテーブルである。共通コードテーブルT1は、配信装置10が通信端末20を認証するための共通コードを設定するテーブルである。例えば、共通コードテーブルT1に設定される共通コードは、システム管理者により予め登録される。講義コードテーブルT2は、配信装置10が通信端末20を認証するための講義コードが設定されるテーブルである。講義コードテーブルT2には、講義コード、講義コードに対応する講義名および講義の開始時刻および終了時刻を含む講義時間が設定される。例えば、講義コードテーブルT2に設定される講義時間、講義名および講義コードは、システム管理者により予め登録される。
【0028】
コンテンツ管理テーブルT3は、利用者が利用する通信端末20へ特定のコンテンツを配信するために使用するテーブルである。コンテンツ管理テーブルT3には、通信端末20へ配信するコンテンツのコンテンツ情報と、通信端末20を利用する利用者の利用者情報と、通信端末20のIPアドレスと、を関連付けて登録する。コンテンツ情報は、配信装置10が利用者毎に配信するコンテンツの名称(コンテンツ識別情報)である。利用者情報は、コンテンツを配信する通信端末20の利用者の利用者情報である。利用者情報は、利用者識別番号および利用者氏名を含む情報である。コンテンツ管理テーブルT3に登録される利用者情報は、利用者識別番号のみでもよく、利用者識別番号および利用者氏名の両方であってもよい。コンテンツ管理テーブルT3に登録されるIPアドレスは、コンテンツを配信する通信端末20のIPアドレスである。
コンテンツ管理テーブルT3に登録されるコンテンツ情報および利用者情報は、システム管理者により予め登録されていてもよい。また、システム管理者により予め登録されていない場合、配信装置10が通信端末20の認証を行い、認証が正常に完了した後に登録してもよい。具体的には、記憶部103が、講義コードと、当該講義コードに対応する講義用のコンテンツのコンテンツ情報とを関連付けて記憶しておき、配信装置10が通信端末20を認証する際に用いた講義コードに関連付けられた講義用のコンテンツのコンテンツ情報と、「配信接続要求」に含まれる通信端末20の利用者情報と、「配信接続要求」に含まれる通信端末20のIPアドレスと、を関連付けてコンテンツ管理テーブルT3に登録する。
【0029】
図2に戻って、配信装置10の構成の説明を続ける。認証部(認証手段)104は、通信端末20から受信する「配信接続要求」に含まれる認証コードに基づいて、通信端末20の認証を行う。具体的には、認証部104は、「配信接続要求」に含まれる認証コードのうち、共通コードおよび講義コードを用いて認証を行う。共通コードが共通コードテーブルT1に登録された共通コードと一致し、かつ、講義コードが講義コードテーブルT2に登録された講義コードと一致する場合、認証部104は、通信端末20の認証を正常に完了(認証成功と判断)する。一方、共通コードが共通コードテーブルT1に登録された共通コードと一致しない場合、または、講義コードが講義コードテーブルT2に登録された講義コードと一致しない場合、認証部104は、通信端末20の認証を正常に完了しない(認証失敗と判断する)。認証部104は、共通コードおよび講義コードに加えて、「配信接続要求」を受信する時刻を用いて通信端末20の認証を行ってもよい。例えば、「配信接続要求」を受信する時刻が、「配信接続要求」に含まれる講義コードに関連付けて登録される講義時間の開始時刻の前後所定時間内に含まれている場合、認証部104は、通信端末20の認証を正常に完了してもよい。
【0030】
図6の例では、利用者U1の通信端末20が、「配信接続要求」を配信装置10に送信する。「配信接続要求」に含まれる認証コードは、共通コードが「ABC123」であり、講義コードが「XXYY123B」であるとする。
図6では、共通コードテーブルT1に、「配信接続要求」に含まれる共通コードと一致する「ABC123」が登録されている。さらに、講義コードテーブルT2に、「配信接続要求」に含まれる講義コードと一致する「XXYY123B」が登録されている。したがって、認証部104は通信端末20の認証を正常に完了する。
【0031】
さらに、共通コードおよび講義コードに加えて、「配信接続要求」を受信する時刻により認証を行う場合、
図6では「配信接続要求」を受信する時刻は15:00であり、「配信接続要求」に含まれる講義コードに関連付けられる講義時間の開始時刻は15:00であり、「配信接続要求」を受信する時刻が、「配信接続要求」に含まれる講義コードに関連付けられる講義の開始時刻の前後所定時間内であるため、通信端末20の認証を正常に完了してもよい。
【0032】
図2に戻って、配信装置10の構成説明を続ける。登録部(登録手段)105は、認証部104が通信端末20の認証を正常に完了した後、コンテンツ管理テーブルT3に情報を登録する。登録部105は、コンテンツ管理テーブルT3に情報を登録した後、送信部101を介して「登録完了通知」を通信端末20に送信する。
【0033】
システム管理者が、予めコンテンツ管理テーブルT3に、コンテンツ情報および利用者情報を登録している場合、登録部105は、「配信接続要求」に含まれる利用者識別番号と一致する利用者識別番号(利用者情報)をコンテンツ管理テーブルT3から検索し、検索した利用者識別番号と、「配信接続要求」に含まれる通信端末20のIPアドレスと、を関連付けて登録する。具体的には、「配信接続要求」のIPヘッダ設定部P2の送信元IPアドレスに設定されるIPアドレスを関連付けて登録する。
図6の例では、利用者U1の通信端末20が、「配信接続要求」に「192.168.0.1」を設定していたとする。登録部105は、「配信接続要求」の利用者識別番号と一致する利用者識別番号をコンテンツ管理テーブルT3から検索し、一致する利用者識別番号(利用者U1)に、「192.168.0.1」を関連付けて登録する。登録部105は、「配信接続要求」に含まれる利用者氏名を、コンテンツ管理テーブルT3の利用者識別番号に関連付けてさらに登録してもよい。
【0034】
システム管理者が、コンテンツ管理テーブルT3に予めコンテンツ情報および利用者情報を登録していない場合、登録部105は、コンテンツ管理テーブルT3の配信コンテンツに、「配信接続要求」に含まれる講義コードに関連付けられる講義用のコンテンツのコンテンツ情報を登録し、コンテンツ管理テーブルT3の利用者情報に、「配信接続要求」に含まれる利用者情報を登録する。登録する利用者情報は、利用者識別番号のみであってもよく、利用者識別番号および利用者氏名を登録してもよい。さらに、登録部105は、コンテンツ管理テーブルT3のIPアドレスに、「配信接続要求」に含まれるIPアドレスを登録する。
【0035】
図6の例では、登録部105は、コンテンツ管理テーブルT3の配信コンテンツに、講義コード「XXYY123B」に関連付けられる講義用のコンテンツのコンテンツ情報(生理学Aに対応するコンテンツA)を登録する。さらに、登録部105は、コンテンツ管理テーブルT3の利用者情報に、「配信接続要求」を送信する通信端末の利用者U1の利用者情報を登録する。登録する利用者情報は、利用者U1の利用者識別番号のみであってもよく、利用者U1の利用者識別番号および利用者氏名を登録してもよい。さらに、登録部105は、コンテンツ管理テーブルT3のIPアドレスに、「配信接続要求」に含まれるIPアドレスである「192.168.0.1」を、コンテンツA及び利用者U1に関連付けて登録する。
【0036】
また、システム管理者が、コンテンツ管理テーブルT3に予めコンテンツ情報および利用者情報を登録していない場合、例えば、講義を担当する教授や先生などの運用者が講義開始後に、認証を正常に完了した通信端末の利用者情報を画面上で参照し、指定した利用者情報に対して、配信するコンテンツを個々に指定して配信することもできる。具体的には、認証部104が通信端末20の認証を正常に完了すると、登録部105は、コンテンツ管理テーブルT3の利用者情報に、「配信接続要求」に含まれる利用者情報を登録する。登録する利用者情報は、利用者識別番号のみであってもよく、利用者識別番号および利用者氏名を登録してもよい。さらに、登録部105は、コンテンツ管理テーブルT3のIPアドレスに、「配信接続要求」に含まれるIPアドレスを登録する。その後、運用者は、コンテンツ管理テーブルT3に登録された利用者情報が表示された画面等を参照し、コンテンツを配信する利用者情報と配信するコンテンツとを指定する。そうすると、登録部105は、指定した利用者情報に関連付けられるコンテンツ管理テーブルT3の配信コンテンツに、運用者が指定したコンテンツのコンテンツ情報を登録する。
【0037】
図2に戻って、配信装置10の構成の説明を続ける。配信部(配信手段)106は、通信端末20に指定したコンテンツを配信する。配信部106は、送信部101が「登録完了通知」を送信した後、コンテンツ管理テーブルT3からコンテンツ情報およびIPアドレスを取得する。配信部106は、取得したコンテンツ情報に対応するコンテンツを記憶部103より取得する。そして、取得したIPアドレスを宛先として、取得したコンテンツをプッシュ型配信方式により配信する。
【0038】
続いて、通信端末20の構成例について説明する。通信端末20は、送信部201、受信部202、記憶部203および再生部204を有している。送信部201および受信部202は、配信装置10、アクセスポイント30、ネットワーク機器40およびDHCPサーバ50と通信を行う。送信部201および受信部202は、通信を行うアプリケーション(プログラム)として搭載されていてもよい。送信部201は、「配信接続要求」を配信装置10へ送信するため、配信接続要求送信手段(配信接続要求送信部)を備えているとも言える。受信部202は、「登録完了通知」を配信装置10から受信するため、登録完了通知受信手段(登録完了通知受信部)を備えているとも言える。
【0039】
記憶部203は、少なくとも、認証コード、DHCPサーバ50から付与(設定)された通信端末20のIPアドレス、通信端末20の利用者情報を記憶する。再生部204は、配信装置10から取得したコンテンツを再生する機能を有する。再生部204は、映像コンテンツの視聴に必要な映像再生アプリケーションとして搭載されていてもよい。
【0040】
次に、
図7を用いて、本実施の形態にかかる配信システム1の動作例について説明する。まず、通信端末20は、アクセスポイント30に無線通信の接続を要求し(ステップS1)、アクセスポイント30は、通信端末20と無線通信の接続を完了する(ステップS2)。
続いて、通信端末20は、DHCPサーバ50へ、通信端末20が使用するIPアドレスの払い出しを要求し(ステップS3)、DHCPサーバ50は、通信端末20にIPアドレスを付与する(ステップS4)。通信端末20は、DHCPサーバ50から付与されたIPアドレスを正常に受信すると(ステップS5)、肯定応答をDHCPサーバ50に送信し(ステップS6)、DHCPサーバ50は、通信端末20へ承諾を通知する(ステップS7)。
通信端末20は、DHCPサーバ50から承諾の通知を受信すると、付与されたIPアドレスを送信部201及び受信部202に設定し、記憶部203に記憶する(ステップS8)。ここまでの手順は、利用者の通信端末20にDHCPサーバ50から自動的にIPアドレスが付与され、通信端末20に付与されたIPアドレスを設定する手順である。通信端末20が、タブレット端末やスマートフォン等のモバイルデバイスであり、無線LANで通信を行う場合、以上の様なDHCPサーバ50を用いたIPアドレス付与の方式が用いられる。なお、以上の手順はIETF(Internet Engineering Task Force)により標準化された技術仕様であるRFC(Request for Comments)2131で規定された手順であるが、これに限られず、DHCPサーバ50が通信端末20に対しIPアドレスを付与し、通信端末20が付与されたIPアドレスを設定する手順であれば別の手順であってもよい。
【0041】
続いて、通信端末20は、配信装置10へ、「配信接続要求」を送信する(ステップS9)。具体的には、送信部201は、記憶部203から通信端末20のIPアドレス、認証コード、利用者識別番号および利用者氏名を取得し、各情報を設定した「配信接続要求」を送信する。配信装置10は、「配信接続要求」を受信すると、通信端末20の認証を行う(ステップS10)。具体的には、受信部102は、「配信接続要求」を受信する。認証部104は、「配信接続要求」に含まれる認証コードを取得し、上述の通り、通信端末20の認証を行う。
【0042】
続いて、配信装置10は、通信端末20の認証が正常に完了すると、コンテンツ管理テーブルT3に情報を登録する(ステップS11)。具体的には、登録部105は、上述の通り、利用者識別番号(及びコンテンツ情報)と「配信接続要求」に含まれる通信端末20のIPアドレスを関連付けて登録する。
【0043】
配信装置10は、コンテンツ管理テーブルT3に各情報を登録した後、通信端末20へ「登録完了通知」を送信する(ステップS12)。具体的には、送信部101は、認証及び登録完了した通信端末20のIPアドレス、認証コード、利用者識別番号を設定した「登録完了通知」を送信する。
通信端末20は、「登録完了通知」を受信した後、配信装置10からプッシュ型配信方式により配信されるコンテンツを待ち受ける状態へ遷移する(ステップS13)。具体的には、受信部202が「登録完了通知」を受信した後、再生部204はコンテンツを待ち受ける状態(スタンバイ状態)に遷移する。
続いて、配信装置10は、コンテンツを、通信端末20へプッシュ型配信方式により配信する(ステップS14)。具体的には、配信部106は、コンテンツ管理テーブルT3に登録されたコンテンツ情報のコンテンツを、当該コンテンツに関連付けられたIPアドレスを宛先IPアドレスとして、プッシュ型配信方式により配信する。その後、通信端末20は、配信装置10から配信されたコンテンツを再生部204で再生する。
【0044】
次に、本実施の形態における効果を説明する。第一の効果は、通信端末20の利用者識別番号や利用者氏名など利用者を識別するための利用者情報と通信端末20のIPアドレスとを関連づけることを実現し、コンテンツの配信先である通信端末20を配信装置10で容易に識別させることを可能とすることである。したがって、配信装置10は、利用者の通信端末を容易に個体識別でき、特定の通信端末に指定したコンテンツを配信することが可能となる。
【0045】
第二の効果は、通信端末20の利用者のみならず、配信システム1の管理者が要する運用上の手間を省略し、簡単に配信装置から任意の通信端末に対し、指定した映像コンテンツを配信する環境を提供することが可能となることである。ここで、本実施の形態にかかる配信システム1を用いず、通信端末に設定されたIPアドレスと通信端末とを関連付けて登録をする場合を考える。通信端末が設定したIPアドレスと一意に紐付けされる通信端末の管理情報は、MAC(Media Access Control)アドレスのみであることから、通信端末が設定したIPアドレスと通信端末を識別する情報とを関連付けることは容易ではない。MACアドレスは通信端末が固有に備えるアドレスであり、通信端末の利用者は、MACアドレスを視認可能である。そのため、MACアドレスを用いて、通信端末が設定したIPアドレスと通信端末を識別する情報であるMACアドレスとを関連づけることは可能である。しかし、MACアドレスを用いて、通信端末が設定したIPアドレスとMACアドレスとを関連づけることは複雑である。MACアドレスは通信端末の機種により異なることからも容易ではない。
【0046】
仮に、利用者が利用する通信端末のMACアドレスを確認し、システム管理者に確認したMACアドレスを通知することが可能である場合、システム管理者が、例えば、利用者氏名や学籍番号などの通信端末を識別する情報とMACアドレスとを関連付けて設定することも可能である。しかし、システム管理者が通信端末を識別する情報とMACアドレスとを関連付けて設定することは、運用上、非常に労力を要する。
【0047】
通信端末の利用者が利用する通信端末のMACアドレスを確認し、システム管理者が当該MACアドレスと通信端末を識別する情報とを関連付けて設定する設定例を
図20に記載する。
まず、利用者が通信端末をネットワークへ接続し(ステップS1001)、DHCPサーバは利用者の通信端末に自動的にIPアドレスを付与する(ステップS1002)。次に、利用者が通信端末のネットワーク設定画面を表示し(ステップS1003)、利用者はネットワーク設定画面から通信端末を識別する情報(IPアドレス、MACアドレス(ハードウェアアドレス))を確認する(ステップS1004)。その後、利用者は利用者氏名と通信端末の識別情報をシステム管理者へ申告する(ステップS1005)。続いて、システム管理者は配信装置上で利用者氏名と通信端末の識別情報を登録する(ステップS1006)。そして、配信装置上でIPアドレスと通信端末の識別情報(利用者)が一意に関連付けられ、通信端末の管理が可能となる(ステップS1007)。
【0048】
このように、システム管理者は、1人の利用者に対しステップS1001からステップS1007の手順により情報を登録する。そのため、利用者のみならず、システム管理者の手間や労力も相当なものとなる。すなわち、通信端末に設定されたIPアドレスと通信端末を識別する情報とを関連付けるのは容易ではない。
【0049】
一方、本実施の形態にかかる配信システム1を用いることで、通信端末20は自己が設定するIPアドレスと通信端末20の利用者の利用者情報を配信装置に送信し、配信装置10がこれらを関連付けて登録する。そのため、通信端末20の利用者のみならず、配信システム1の管理者が要する運用上の手間を省略し、簡単に配信装置10から任意の通信端末に対し、指定した映像コンテンツを配信する環境を提供することが可能となる。
【0050】
第三の効果は、システム管理者やシステム運用者が、配信装置10で利用者を識別しやすい利用者識別番号や利用者氏名等の情報を以て、指定した相手へ映像コンテンツを送信する操作が可能となることである。その理由は、配信装置10は、通信端末20のIPアドレスと共に、利用者識別番号や利用者氏名等の利用者を識別する情報を関連付けて登録するためである。
【0051】
第四の効果は、意図しない利用者への映像配信を抑止することが可能となることである。本実施の形態における配信システムを用いない場合を考えてみる。例えば、教育機関における無線LAN環境では、学内の学生や職員が共通のアクセスポイントの接続識別子(SSID(Service Set Identifier))やパスワードを使用することが多い。そのため、学内の学生や職員は、共通のアクセスポイントの接続識別子(SSID)やパスワードを入手し、DHCPサーバよりIPアドレスを受領することで、自身の通信端末を用いて、教育機関における無線LANとの通信を行うことが可能である。その反面、学内の学生や教員でない利用者が共通のアクセスポイントの接続識別子(SSID)やパスワードを入手することで、学内の無線LANに接続できてしまい、さらには、学内の無線LANに接続した通信端末を以て、登録していない講義の映像配信を視聴できるという課題も生ずる。
【0052】
一方、本実施の形態にかかる配信システム1を用いることにより、通信端末20は無線LANに接続する際、予め通信端末内部に記憶された認証コードを「配信接続要求」に含めて送信し、配信装置10が認証コードを用いて、通信端末20の認証を行う。これにより、意図しない通信端末がコンテンツ管理テーブルに登録され、映像配信がされてしまうことを事前に抑止することが可能となる。また、本発明の認証コードは共通コードと講義コードの2つのコード体系から構成されるため、例えば、特定の教育機関外あるいは学部外の学生を配信装置に登録させないことに加え、当該利用者が講義の受講者ではない場合も登録を拒否することが可能となり、よりセキュリティの高いシステムを提供することができる。
【0053】
(実施の形態2)
続いて、
図21を用いて、本発明の実施の形態2において前提となる課題について説明する。例えば、教育機関等の教室等、特定の室内で講義を受ける場合、配信装置は配信するコンテンツを当該室内のアクセスポイントに接続される通信端末に配信する。一般的に、教育機関等の教室等では、複数のアクセスポイントが配置されている。本図ではアクセスポイントはアクセスポイント300_1〜300_6の6台が設置されているものとする。各アクセスポイントがカバーするエリアは、エリア301_1〜301_6とし、当該教室等の室内の出入口は1ヵ所であるものとする。各利用者は、当該室内に入ると、出入口に最も近く位置するアクセスポイント300_1に接続する。
【0054】
利用者U1が、Point Aより入室する所作をとり、Point Bに向かうとする。Point Aにおいて、利用者U1の通信端末がアクセスポイントの無線電波を受信可能な状態である場合、アクセスポイント300_1と接続する。その後、利用者U1は、アクセスポイント300_1の無線電波が到達するエリア301_1(以下、各アクセスポイントがカバーするエリアをセルと称す)を通過し、目的地であるPoint Bに向かう。通常、Point Bでは、利用者U1の通信端末は、セル301_6に無線電波を出力するアクセスポイント300_6に接続する。この場合、利用者U1の通信端末は、自身が存在する位置をカバーしている適切なアクセスポイントに接続されているため問題は生じない。室内に複数の利用者が存在し、各利用者が均等に位置している場合、全ての利用者の通信端末が適切なアクセスポイントに接続する場合、特定のアクセスポイントの負荷は偏らず、適切に負荷が分散されることになる。
【0055】
しかし、実際には、利用者U1の通信端末は、Point Bに位置していた場合でも、アクセスポイント300_6に接続せず、他のアクセスポイントに接続されるケースがある。そのため、複数の利用者が室内に均等に位置している場合でも、各アクセスポイントに接続する通信端末の台数は均等化されず、アクセスポイント毎で接続する通信端末の台数が偏ってしまうという問題が生じる。その結果、当該アクセスポイントに接続する通信端末では、配信される映像が乱れてしまうという問題が生じる。
【0056】
その理由は、無線LAN通信では、通信端末の無線電波の受信感度が異なることや通信端末のローミング頻度の設定の影響により、特定の通信端末を特定のアクセスポイントへ接続させることが困難な場合があるからである。さらに、アクセスポイント300_1〜300_6のいずれと通信するかを決定するのは、通信端末のハードウェア特性やドライバーの動作に依存する。そして、各アクセスポイントの電波の強さ(電界強度)は、室内の障害物による電波遮蔽や、壁等による反射の影響を受けるため、設計通り均一化されない。さらに、アクセスポイントでの負荷分散機能は、通信量などのトラフィックを基準に動作するため、セルが重複するエリアをどのアクセスポイントで収容するかを自動判別できず、収容する通信端末の台数による負荷分散は行えないからである。ゆえに、室内に複数のアクセスポイントが存在し、利用者が均等に位置していたとしても、特定のアクセスポイントに接続する通信端末の台数が偏ってしまい、無線LANアクセスの負荷は均一化されないという問題が生じる。すなわち、適切な負荷分散が行われないという問題が生じる。
【0057】
そこで、本実施の形態にかかる配信システムは、各アクセスポイントに接続する台数を均等化し、適切に負荷を分散させることを目的とする。
【0058】
本実施の形態にかかる配信システム1の構成例を説明する。
図8は、本実施の形態にかかる配信システム1の構成を示す構成図である。本実施の形態にかかる配信システム1は、実施の形態1の構成に加えて、複数のアクセスポイントを備え、通信端末20は、いずれかのアクセスポイントを介して配信装置10と通信可能である。
図8では、説明をする上で、本実施の形態にかかる配信システム1では、便宜的にアクセスポイントは2台とし、アクセスポイント30およびアクセスポイント31を備える。しかし、アクセスポイントの台数はこれに限られない。
【0059】
次に、本実施の形態にかかる配信装置10の構成例を説明する。本実施の形態にかかる配信装置10は、実施の形態1の配信装置の構成に加えて、検索部107をさらに有している。また、記憶部103は、後述する接続先指定管理テーブルT4をさらに記憶している。以下、配信装置10の構成例に関して、実施の形態1との差分を記載する。
【0060】
送信部101は、実施の形態1の構成例に加えて、後述する「接続許可応答」を通信端末20に送信する接続識別子送信手段を備えているとも言える。受信部102は、実施の形態1の構成例に加えて、実施の形態1の構成例に加えて、後述する「再接続完了通知」を通信端末20から受信する。
【0061】
ここで、通信パケットの具体例として、配信装置10から通信端末20へ配信装置10と接続を許可する通知および通信端末20に接続を指定するアクセスポイントを通知する「接続許可応答」と、通信端末20から配信装置10へ配信装置10が指定したアクセスポイントに接続完了を通知する「再接続完了通知」の構成について説明する。
図9は、「接続許可応答」のデータ構成例を示している。「接続許可応答」は、配信装置10から通信端末20へ送信されるため、「接続許可応答」のIPヘッダ設定部P2には、例えば、送信元IPアドレスとして配信装置10のIPアドレスを設定し、宛先IPアドレスとして通信端末20のIPアドレスを設定する。「接続許可応答」の場合、データ設定部P4は、制御コード設定部P5、認証コード設定部P6、利用者識別番号設定部P7および指定AP(再接続先)SSID設定部P9を含む。制御コード設定部P5には、「接続許可応答」に対応する2が設定される。認証コード設定部P6と利用者識別番号設定部P7は、「配信接続要求」と同様である。指定AP(再接続先)SSID設定部P9は、後述する接続先指定管理テーブルT4に登録されるアクセスポイントの接続識別子(SSID)が設定される。
【0062】
図10は、「再接続完了通知」のデータ構成例を示している。「再接続完了通知」は、通信端末20から配信装置10へ送信されるため、「再接続完了通知」のIPヘッダ設定部P2には、例えば、送信元IPアドレスとして通信端末20のIPアドレスを設定し、宛先IPアドレスとして配信装置10のIPアドレスを設定する。「再接続完了通知」の場合、データ設定部P4は、制御コード設定部P5、認証コード設定部P6および利用者識別番号設定部P7を含む。制御コード設定部P5には、「再接続完了通知」に対応する3が設定される。認証コード設定部P6と利用者識別番号設定部P7は、「配信接続要求」と同様である。
【0063】
記憶部103は、実施の形態1の構成に加えて、接続先指定管理テーブルT4をさらに記憶する。接続先指定管理テーブルT4の一例を
図11に記載する。接続先指定管理テーブルT4は、コンテンツを配信する利用者の利用者情報と、利用者毎に接続を指定するアクセスポイントと、を関連付けて登録するテーブルである。接続先指定管理テーブルT4は、コンテンツを配信する利用者の利用者情報と、当該利用者に接続先として指定するアクセスポイント名と、当該利用者に接続先として指定するアクセスポイントの接続識別子(SSID)と、が関連付けて登録される。接続先指定管理テーブルT4の利用者情報は、コンテンツを配信する利用者の利用者情報が登録される。登録する情報は、利用者識別番号のみであってもよく、利用者識別番号および利用者氏名であってもよい。接続先指定管理テーブルT4のアクセスポイント名は、利用者毎に指定する接続先のアクセスポイントの名称が登録される。接続先指定管理テーブルT4の接続識別子(SSID)は、利用者毎に指定する接続先のアクセスポイントの接続識別子(SSID)が登録される。システム管理者は、予め接続先指定管理テーブルT4の各情報を登録する。
【0064】
図8に戻り説明を続ける。登録部105は、実施の形態1と同様にコンテンツ管理テーブルT3に情報を登録する。登録するタイミングは、実施の形態1と異なり、「再接続完了通知」を受信した後に行う。登録する情報は、実施の形態1と同様である。
【0065】
認証部104が通信端末20の認証を正常に完了すると、検索部107は、「配信接続要求」に含まれる利用者識別番号と一致する利用者識別番号を接続先指定管理テーブルT4から検索し、一致する利用者識別番号と関連付けて登録される接続識別子(SSID)を取得する。検索部107は、取得した接続識別子(SSID)を、「接続許可応答」の指定AP(再接続先)SSID設定部P9に設定し、送信部101を介して通信端末20に送信する。
【0066】
続いて、
図8に戻り、通信端末20の構成例を説明する。通信端末20は、実施の形態1の通信端末20の構成に加えて、接続切替部205をさらに有している。接続切替部205は、アクセスポイントへの接続を切替える通信制御アプリケーション(プログラム)として搭載されていてもよい。以下、通信端末20の構成例に関して、実施の形態1との差分を記載する。
【0067】
受信部202は、実施の形態1の構成に加えて、「接続許可応答」を配信装置10から受信する。さらに、後述する「再接続完了通知」を受信する。
接続切替部205は、「接続許可応答」の指定AP(再接続先)SSID設定部P9から、接続識別子(SSID)を取得する。そして、接続中のアクセスポイントから取得した接続識別子(SSID)のアクセスポイントへ接続切替を行う。接続切替部205は、アクセスポイントの接続切替が完了すると、アクセスポイントの接続切替が完了したことを通知する信号である「再接続完了通知」を送信部201を介して配信装置10に送信する。
【0068】
例えば、現在、通信端末20がアクセスポイント30に接続している。接続切替部205は、「接続許可応答」の指定AP(再接続先)SSID設定部P9から接続識別子(SSID)を取得する。取得した接続識別子(SSID)がアクセスポイント31に対応する接続識別子(SSID)である場合、接続切替部205は、アクセスポイント30から、アクセスポイント31に接続切替を行う。その後、接続切替部205は、送信部201を介し、「再接続完了通知」を配信装置10に送信する。
【0069】
続いて、本実施の形態にかかる配信システムの動作例を
図12に示す。
図12のうち、ステップS101〜S110は、実施の形態1におけるステップS1〜S9に対応し動作内容に差分は無い。配信装置10は、ステップS110にて通信端末20の認証を正常に完了すると、通信端末20に関連付けて登録されるアクセスポイントの接続識別子(SSID)を接続先指定管理テーブルT4から検索する(ステップS111)。具体的には、検索部107は、「配信接続要求」に含まれる通信端末20の利用者識別番号と一致する利用者識別番号を接続先指定管理テーブルT4から検索し、一致する利用者識別番号と関連付けて登録される接続識別子(SSID)を取得する。
【0070】
配信装置10は、取得した接続識別子(SSID)を「接続許可応答」に含めて通信端末20に送信する(ステップS112)。具体的には、検索部107は、取得した接続識別子(SSID)を、「接続許可応答」の指定AP(再接続先)SSID設定部P9に設定し、送信部101を介して通信端末20に送信する。通信端末20は、指定された接続識別子(SSID)のアクセスポイントに接続先を切替えるため、当該アクセスポイントに接続要求を行う(ステップS113)。具体的には、接続切替部205は、「接続許可応答」から接続識別子(SSID)を取得し、指定された接続識別子(SSID)のアクセスポイントに接続要求を行う。
【0071】
その後、通信端末20は、指定された接続識別子(SSID)のアクセスポイントに接続し(ステップS114)、通信端末20は、配信装置10に「再接続完了通知」を送信する(ステップS115)。具体的には、接続切替部205は、指定されたアクセスポイントに接続を行った後、「再接続完了通知」を、送信部201を介して配信装置10に送信する。配信装置10は、コンテンツ管理テーブルT3に各情報を登録する(ステップS116)。具体的には、登録部105は、コンテンツ管理テーブルT3に、コンテンツ情報と、通信端末20の利用者情報と、通信端末20のIPアドレスと、を関連付けて登録する。
以降の動作は、実施の形態1と同様であり、実施の形態1のステップS12〜S14と、本実施の形態のステップS117〜S119とが対応する。
【0072】
本実施の形態にかかる配信システム1における動作の具体例を説明する。
図13は、利用者UA、利用者UBおよび利用者UZの3名が出入口から入室する前の状態である。例示する前提条件として、利用者は利用者UAから利用者UZの26名である。また、配信システム1のアクセスポイントは、同じ室内に設置されており、アクセスポイント30からアクセスポイント33の合計4台が設置される。無線LAアクセスポイント30〜33のアクセスポイント名は、それぞれ「AP1」〜「AP4」である。アクセスポイント30〜33の接続識別子(SSID)は、それぞれ「ACCESS1」〜「ACCESS4」である。なお、各利用者は、室内へ入室した際に、必ずアクセスポイント30に接続することとする。さらに、利用者UA〜利用者UZの通信端末20_1〜通信端末20_26のMACアドレスは、それぞれ「AA:AA:AA:AA:AA:AA」〜「ZZ:ZZ:ZZ:ZZ:ZZ:ZZ」とする。DHCPサーバ50でプールされたIPアドレス(付与するために用意されたIPアドレス)は合計26個存在し、「192.168.0.1」〜「192.168.0.26」とする。DHCPサーバ50では、プールされたIPアドレスと通信端末のMACアドレスとを関連付けるIPアドレス付与テーブルT5を保持しているとする。配信装置10では、システム管理者がコンテンツ管理テーブルT3および接続先指定管理テーブルT4の情報を予め登録している。コンテンツ管理テーブルT3には、コンテンツ情報と利用者情報とが予め登録され、接続先指定管理テーブルT4には利用者情報とアクセスポイント名と接続識別子(SSID)とが予め登録されているものとする。コンテンツ管理テーブルT3のIPアドレスおよびIPアドレス付与テーブルT5の通信端末のMACアドレスが未登録の状態を表した例である。
【0073】
続いて、
図14は、利用者UA、UB、UZの3名が室内へ入室し、利用者UZを接続順1とし、利用者UBを接続順2とし、利用者UAを接続順3として、各利用者の通信端末が入室と同時に無線LANへ接続した後の状態を示した図である。各利用者の通信端末は、アクセスポイント30に接続する。DHCPサーバ50は、接続順にしたがって、通信端末にIPアドレスを付与し、IPアドレス付与テーブルT5にIPアドレスと通信端末のMACアドレスとを関連付けて登録する。本図では、DHCPサーバ50は、接続順が1番目の利用者UZの通信端末20_26に「192.168.0.1」を付与する。次の接続順である利用者UBの通信端末20_2に「192.168.0.2」を付与する。その次の接続順である利用者UAの通信端末20_1に「192.168.0.3」を付与することを示している。各通信端末は、DHCPサーバ50から付与されたIPアドレスを設定する。この時、DHCPサーバ50が、例えば、RFC2131に規定された仕様を用いてIPアドレスを付与する場合、DHCPサーバ50は、通信端末のMACアドレスを認識することはできるが、それ以外の情報を得ることはできない。その後、各通信端末は、配信装置10に対し、「配信接続要求」を送信する。配信装置10は、「配信接続要求」に含まれる認証コード(共通コードおよび講義コード)に基づいて、通信端末20_1、20_2および20_26の認証をそれぞれ行う。
【0074】
図15は、配信装置10が通信端末20_1、20_2および20_26の認証を正常に完了した後の状態を示した図である。配信装置10は、各通信端末の認証を正常に完了すると、接続先指定管理テーブルT4を検索し、通信端末20_1、20_2および20_26の利用者UA、UB、UZの接続識別子(SSID)を検索する。利用者UAの接続識別子(SSID)は、アクセスポイント31の接続識別子(SSID)である「ACCESS2」が指定されている。利用者UBの接続識別子(SSID)には、アクセスポイント31の接続識別子(SSID)である「ACCESS2」が指定されている。利用者UZの接続識別子(SSID)には、アクセスポイント33の接続識別子(SSID)である「ACCESS4」が指定されている。配信装置10は、「接続許可応答」の指定AP(再接続先)SSID設定部P9に各利用者の接続識別子(SSID)を設定し、各通信端末に送信する。各通信端末は、「接続許可応答」を受信すると、アクセスポイント30から指定された接続識別子(SSID)のアクセスポイントに接続を切替える。
【0075】
図16は、各通信端末が接続するアクセスポイントを切替えた後の状態を示した図である。各通信端末は、「再接続完了通知」を配信装置10に送信する。配信装置10は、各通信端末の利用者識別番号と一致する利用者識別番号を検索し、コンテンツ管理テーブルT3に一致する利用者識別番号に関連付けて各通信端末のIPアドレスを登録する。通信端末20_1、20_2および20_26のIPアドレスは、それぞれ「192.168.0.3」、「192.168.0.2」、「192.168.0.1」であるため、コンテンツ管理テーブルT3に当該IPアドレスを登録する。これにより、配信装置10では、通信端末20_1、20_2および20_26のIPアドレスと利用者情報と配信コンテンツとの関連付けが行われ、利用者UA、UBおよびUZの3名に対して、指定した配信コンテンツを配信することが可能となる。
【0076】
本実施の形態にかかる配信システムによれば、実施の形態1にかかる配信システムの効果に加えて、コンテンツの伝送路となる各アクセスポイントに接続する台数を均等化し、適切に負荷を分散させることができる。
【0077】
一般的に、映像等のコンテンツを配信すると、Web閲覧や電子メールなどの突発的かつ少量のトラフィック(通信量)と異なり、1セッションあたり数Mbps(Mega bit per second)クラスの大容量トラフィックが常時流れる形態となる。このため、特定のアクセスポイントに接続する端末台数が偏ると、そのアクセスポイントを経由する通信が輻輳し、結果的に映像の擾乱を招くことになる。
【0078】
一方、本実施の形態にかかる配信システム1によれば、通信の輻輳を抑止し、結果的に映像等のコンテンツの擾乱をも抑止することができる。その理由は、あらかじめ利用者個々に接続するアクセスポイントの接続識別子(SSID)を、配信装置10から利用者の通信端末20に送信し、通信端末20は指定されたアクセスポイントへ再接続することができるからである。したがって、運用者またはシステム管理者の設計意図に沿って、配信装置10は、利用者の通信端末20に接続するアクセスポイントを指定する。そして、室内に設置された複数のアクセスポイントに接続する通信端末の台数を均一に割り振ることが可能となる。すなわち、1つのアクセスポイントあたりの端末接続台数を制限することが可能となり、通信負荷の分散が行える。そして、結果的に、無線通信の疎密を回避し、アクセスポイントを経由する通信が輻輳するのを抑止し、映像の擾乱を招くことも抑止することが可能となる。
【0079】
さらに、本実施の形態にかかる配信システム1によれば、通信端末20を操作する利用者は、接続するアクセスポイントの接続識別子(SSID)を手動で入力する等、複雑な端末設定操作を行うことなく、特定のアクセスポイントへの接続、認証、接続識別子(SSID)の送信を行うことが可能となる。
【0080】
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3は、実施の形態2の他の例である。
図17は、本実施の形態にかかる配信システム1の構成例を示している。
図17に示すように、本実施の形態にかかる配信システム1は、実施の形態2の構成に対して、コンテンツサーバ60をさらに有している。コンテンツサーバ60は、配信装置10が配信コンテンツを記憶するサーバである。コンテンツサーバ60は、配信装置10から、指定されたコンテンツおよびIPアドレスを含む「配信要求」を受信すると、通信端末20に対して指定されたコンテンツを配信する。
【0081】
本実施の形態における配信装置10の構成例を実施の形態1と比較して説明する。本実施の形態では、記憶部103は、利用者毎に配信する配信コンテンツは記憶せず、コンテンツサーバ60に記憶する。また、配信部106は、送信部101が「登録完了通知」を通信端末20に送信した後、コンテンツ管理テーブルT3を検索し、配信コンテンツおよび配信先IPアドレスを取得する。取得した配信コンテンツの名称および配信先IPアドレスを含む配信要求を、送信部101を介してコンテンツサーバ60に送信する。
【0082】
続いて、本実施の形態における配信システム1の動作例を
図18に記載する。本実施の形態における動作例を実施の形態2と比較して説明する。本図のステップS118までの動作は実施の形態2と同様である。本実施の形態では、ステップS118以降の動作が異なる。配信装置10は、通信端末20に対し、「登録完了通知」を送信すると、コンテンツ管理テーブルT3を検索し、コンテンツ情報およびIPアドレスを取得する。配信装置10は、取得したコンテンツ情報およびIPアドレスを含む配信要求をコンテンツサーバ60に送信する(ステップS120)。具体的には、配信部106は、コンテンツ管理テーブルT3からコンテンツ情報およびIPアドレスを取得する。配信部106は、取得したコンテンツ情報およびIPアドレスを含む配信要求を、送信部101を介し送信する。コンテンツサーバ60は、配信要求を受信すると、指定されたコンテンツ情報のコンテンツを、指定されたIPアドレスへ配信する(ステップS121)。
【0083】
本実施の形態にかかる配信システム1によれば、コンテンツを保持する記憶部のデータ領域を軽減することができ、配信システム1を容易に構築することが可能となる。
【0084】
(変形例1)
以上の説明では、配信装置10は、コンテンツサーバ60に対して、配信要求を送信し、コンテンツサーバ60が通信端末20に指定されたコンテンツを配信することを説明した。しかし、これに限られることはなく、例えば、コンテンツサーバ60が配信要求を受信した後、指定されたコンテンツ情報のコンテンツを配信装置10に送信し、配信装置10がコンテンツを通信端末20に配信してもよい。
【0085】
(他の実施の形態)
以上の説明では、配信システム1は教育機関において講義の映像などのコンテンツを配信する例とした。しかし、例えば、小学校、中学校、高等学校などにおいて、学生が着席する座席毎にグループを作り、グループ単位で異なる視聴教材を配信し、内容に従った演習やディスカッションを行う際にも適用することができる。すなわち、コンテンツ管理テーブルT3の利用者情報として、利用者が所属するグループをさらに登録してもよい。そして、配信装置10は、コンテンツ管理テーブルT3に登録されたコンテンツ情報のコンテンツを登録されたグループ単位で配信してもよい。
【0086】
さらに、例えば、医学系や薬学系の大学において、各学生の席に設置された顕微鏡からカメラで撮像した映像を配信装置へ送信し、それを教授の操作により、1:1配信(利用者の顕微鏡映像を本人の端末に配信)、または1:N配信(特定の学生の顕微鏡映像を全員の端末に配信)、またはn:N配信(グループ単位で、特定の学生の顕微鏡映像をグループ全員の端末に配信)を行ってもよい。具体的には、実施の形態1から実施の形態3の通信端末20は、
図19に示すように、画像または映像を撮影する撮影部206をさらに有し、撮影部206で撮影した画像または映像などのコンテンツを記憶部203に記憶する。記憶したコンテンツを送信部201から配信装置10に送信する。配信装置10は、記憶部103に受信したコンテンツを記憶する。そして、当該コンテンツをコンテンツ管理テーブルT3に登録し、受講する講義の学生や教授に配信することでもよい。
【0087】
上記実施の形態における各構成は、ハードウェア又はソフトウェア、もしくはその両方によって構成されてもよい。例えば、上記実施の形態における各処理を、CPU(Central Processing Unit)にコンピュータプログラムを実行させることにより実現することも可能である。
【0088】
上記の例において、プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実態のある記録媒体(trangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programable ROM)、EPROM(Erasable PROM))、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory)を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0089】
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
【0090】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
通信端末へ配信するコンテンツのコンテンツ情報と、前記通信端末を利用する利用者の利用者情報と、を関連付けて登録するコンテンツ管理テーブルを記憶する記憶手段と、
前記通信端末から、前記通信端末の利用者情報および前記通信端末のアドレス情報を含むコンテンツ配信要求を受信する受信手段と、
前記受信されたコンテンツ配信要求に含まれる前記利用者情報及び前記アドレス情報に基づいて、前記コンテンツ管理テーブルの前記コンテンツ情報及び前記利用者情報に前記アドレス情報を関連付けて登録する登録手段と、
前記コンテンツ管理テーブルに登録されたアドレス情報の通信端末へ、前記アドレス情報に関連付けられた前記コンテンツ情報の前記コンテンツを配信する配信手段と、
を有する配信装置。
(付記2)
前記登録手段は、前記アドレス情報を登録した後、前記通信端末をコンテンツ待ち受け状態に遷移させるための登録完了通知を、前記通信端末へ送信する送信手段をさらに有する、
付記1に記載の配信装置。
(付記3)
前記利用者情報は、利用者識別番号および利用者氏名を含み、
前記登録手段は、前記通信端末から受信した前記利用者識別番号と一致する前記コンテンツ管理テーブルの前記利用者識別番号に、前記通信端末から受信した前記アドレス情報を関連付けて登録する、
付記1又は2に記載の配信装置。
(付記4)
前記コンテンツ配信要求は、さらに前記通信端末を認証するための認証コードを含み、
前記受信されたコンテンツ配信要求に含まれる認証コードに基づいて、前記通信端末の認証を行う認証手段をさらに有し、
前記登録手段は、前記通信端末の認証が正常に完了した場合、前記通信端末のアドレス情報を登録する、
付記1乃至3のいずれか1項に記載の配信装置。
(付記5)
前記認証コードは、前記利用者が受講する講義用の講義認証コードを含み、
前記記憶手段は、講義認証コードを予め登録する講義認証コードテーブルをさらに記憶し、
前記認証手段は、前記受信されたコンテンツ配信要求に含まれる前記講義認証コードが前記講義認証コードテーブルの前記講義認証コードと一致する場合、前記通信端末の認証を正常に完了する、
付記4に記載の配信装置。
(付記6)
前記記憶手段は、前記講義認証コードと、講義用のコンテンツのコンテンツ情報とを関連付けて登録し、
前記登録手段は、前記受信されたコンテンツ配信要求に含まれる前記利用者情報と前記コンテンツ情報が関連付けて前記コンテンツ管理テーブルに予め登録されていない場合、前記コンテンツ配信要求に含まれる前記講義認証コードに関連付けられた前記コンテンツ情報と、前記通信端末の利用者情報と、前記通信端末のアドレス情報と、を関連付けて前記コンテンツ管理テーブルに登録する、
付記5に記載の配信装置。
(付記7)
前記通信端末は、複数のアクセスポイントのいずれかを介して前記配信装置と通信可能であり、
前記記憶手段は、前記利用者情報と、接続先の前記アクセスポイントの接続識別子と、を予め関連付けて登録する接続先指定管理テーブルをさらに記憶し、
前記通信端末から受信した利用者情報に関連付けられた前記接続識別子を、前記接続先指定管理テーブルから検索する検索手段と、
前記検索された接続識別子を含む接続許可応答を前記通信端末に送信する接続識別子送信手段と、
をさらに有する、
付記1乃至6のいずれか1項に記載の配信装置。
(付記8)
前記認証コードは、前記利用者が属する機関の共通コードをさらに含み、
前記認証手段は、前記受信されたコンテンツ配信要求に含まれる前記共通コードが予め登録された前記共通コードと一致し、前記受信されたコンテンツ配信要求に含まれる前記講義認証コードが前記講義認証コードテーブルの前記講義認証コードと一致する場合、前記通信端末の認証を正常に完了する、
付記5に記載の配信装置。
(付記9)
前記記憶手段は、前記講義認証コードと、前記講義認証コードに予め関連付けて登録される講義の開始時刻と、をさらに関連付けて登録する講義認証コードテーブルを記憶し、
前記認証手段は、前記受信されたコンテンツ配信要求に含まれる前記共通コードが予め登録された前記共通コードと一致し、前記受信されたコンテンツ配信要求に含まれる前記講義認証コードが前記講義コードテーブルの前記講義認証コードと一致し、前記コンテンツ配信要求を受信する時刻が、前記講義の開始時刻の前後所定時間内である場合、前記通信端末の認証を正常に完了する、
付記8に記載の配信装置。
(付記10)
通信端末と、コンテンツを配信する配信装置と、を有する配信システムであって、
前記配信装置は、
通信端末へ配信するコンテンツのコンテンツ情報と、前記通信端末を利用する利用者の利用者情報と、を関連付けて登録するコンテンツ管理テーブルを記憶する記憶手段と、
前記通信端末から、前記通信端末の利用者情報および前記通信端末のアドレス情報を含むコンテンツ配信要求を受信する受信手段と、
前記受信されたコンテンツ配信要求に含まれる前記利用者情報及び前記アドレス情報に基づいて、前記コンテンツ管理テーブルの前記コンテンツ情報及び前記利用者情報に前記アドレス情報を関連付けて登録する登録手段と、
前記コンテンツ管理テーブルに登録されたアドレス情報の通信端末へ、前記アドレス情報に関連付けられた前記コンテンツ情報の前記コンテンツを配信する配信手段と、
を有する配信システム。
(付記11)
前記通信端末と通信可能な複数のアクセスポイントをさらに備える配信システムであって、
前記記憶手段は、さらに前記利用者情報と、接続先の前記アクセスポイントの接続識別子と、を予め関連付けて登録する接続先指定管理テーブルを記憶し、
前記配信装置は、さらに前記通信端末から受信した利用者情報に関連付けられた前記接続識別子を、前記接続先指定管理テーブルから検索する検索手段と、
前記検索された接続識別子を含む接続許可応答を前記通信端末に送信する接続識別子送信手段と、を有する、
付記10に記載の配信システム。
(付記12)
コンテンツを配信する配信装置の配信方法であって、
通信端末へ配信するコンテンツのコンテンツ情報と、前記通信端末を利用する利用者の利用者情報と、を関連付けて登録するコンテンツ管理テーブルを記憶するステップと、
前記通信端末から、前記通信端末の利用者情報および前記通信端末のアドレス情報を含むコンテンツ配信要求を受信するステップと、
前記受信されたコンテンツ配信要求に含まれる前記利用者情報及び前記アドレス情報に基づいて、前記コンテンツ管理テーブルの前記コンテンツ情報及び前記利用者情報に前記アドレス情報を関連付けて登録するステップと、
前記コンテンツ管理テーブルに登録されたアドレス情報の通信端末へ、前記アドレス情報に関連付けられた前記コンテンツ情報の前記コンテンツを配信するステップと、
を備える配信方法。
(付記13)
コンテンツを配信する配信装置に実行させる配信プログラムであって、
通信端末へ配信するコンテンツのコンテンツ情報と、前記通信端末を利用する利用者の利用者情報と、を関連付けて登録するコンテンツ管理テーブルを記憶するステップと、
前記通信端末から、前記通信端末の利用者情報および前記通信端末のアドレス情報を含むコンテンツ配信要求を受信するステップと、
前記受信されたコンテンツ配信要求に含まれる前記利用者情報及び前記アドレス情報に基づいて、前記コンテンツ管理テーブルの前記コンテンツ情報及び前記利用者情報に前記アドレス情報を関連付けて登録するステップと、
前記コンテンツ管理テーブルに登録されたアドレス情報の通信端末へ、前記アドレス情報に関連付けられた前記コンテンツ情報の前記コンテンツを配信するステップと、
を備える配信プログラム。
(付記14)
認証コードと自己のIPアドレスと利用者情報を記憶する記憶手段と、
前記認証コードと自己のIPアドレスと利用者情報を含むコンテンツ配信要求を送信する送信手段と、
配信装置から指定された接続識別子を含む接続許可応答を受信する受信手段と、
前記接続許可応答に含まれる接続識別子を備えたアクセスポイントに接続を切り替える接続切替手段と、
を有する通信端末。