(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1の外部装置若しくは前記第2の外部装置が有しているデータが、前記第1の装置と前記第2の装置との間を前記第2の伝送方式で伝送される、請求項1記載のデータ伝送システム。
【発明を実施するための形態】
【0016】
次に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0017】
図1は、HDBaseTを用いて伝送される信号を示す図である。トランスミッタ装置に設けられたトランスミッタ部1にて映像信号/音声信号(TMDS)、リモコン信号(IR)、RS−232C信号(UART)、Ethernet(登録商標)信号(LAN)、USB信号を入力し、これらをLAN線3上で伝送できるように変換する。一方、レシーバー装置に設けられたレシーバー部2ではトランスミッタ部1で変換され、LAN線3を介して伝送された信号から各信号を復調する。
【0018】
HDBaseTシステムではトランスミッタ部1、レシーバー部2に、USBのHOST機器を接続する機能及びDEVICE機器を接続する機能を設けたものもある。HDBaseTの使用方法としては、トランスミッタ部1とレシーバー部2の間をLAN線3で接続し、LAN線3を長くすることによりあたかも延長機器(中継機器)の様に動作させることができる。
【0019】
HDBaseT伝送方式を用いてUSB信号を伝送する場合、一方の機器の動作モードが、USB HOST機器が接続されるUSB DEVICE機として動作するものであれば、他方の機器の動作モードは、USB DEVICE機器が接続されるUSB HOST機として動作させる必要がある。双方の機器が同じ設定で動作した場合、USB HOST機同士またはUSB DEVICE機同士として動作させることになり、USBのデータ伝送はできなくなる。
【0020】
図2はHDBaseTシステムの一例を示す図である。トランスミッタ装置4は単独で動作する。レシーバー装置はプロジェクタ5に組み込まれている。
【0021】
図3は、HDBaseTシステムの概略構成を示すブロック図であり、USBが搭載されたHDBaseTのシステムのUSB信号の伝送部分が示されている。
【0022】
トランスミッタ部43、レシーバー部53の内部にはUSB HOST機、USB DEVICE機として動作するための機能のいずれも備えられている。トランスミッタ部43、レシーバー部53が、どちらの動作モードを用いて動作するかは、スイッチ部41,51に設けられた、外部より設定可能な、例えばディップスイッチにより設定された電圧で決定される。トランスミッタ部43、レシーバー部53は、その電圧情報をトランスミッタ部43、レシーバー部53が備える端子を用いて検出する。トランスミッタ部43、レシーバー部53は、例えばトランスミッタ部43、レシーバー部53のリセット(RESET)が解除されたときに端子の電圧を確認することで、トランスミッタ部43、レシーバー部53は内部で起動するファームウェアを切り替えることにより動作モードが決定される。
【0023】
しかしながら、外部より設定可能なスイッチ部41,51により設定された電圧によってトランスミッタ部43、レシーバー部53のそれぞれが動作モードを決定するため、スイッチ部41,51の設定によってはトランスミッタ部43、レシーバー部53が同じ動作モードを設定することもある。この場合、トランスミッタ装置にUSBスイッチ42を介して接続されたUSB機器(第1の外部装置)と、レシーバー装置にUSBスイッチ52を介して接続されたUSB機器(第2の外部装置)との間で、トランスミッタ装置とレシーバー装置を介したデータの伝送ができなくなる。
【0024】
第1の実施形態
図4Aは、本発明による第1の実施形態の要部構成を示すブロック図である。また、
図4Bは、
図4Aに記載の第1の装置および第2の装置の要部構成を示すブロック図である。
【0025】
図4Aに示されるシステムは、第1の装置101、第2の装置201、第1の外部装置104、および、第2の外部装置204から構成され、第1の外部装置104と第2の外部装置204との間でデータを伝送するデータ伝送システムである。
【0026】
第1の装置101は、第1の伝送方式であるUSB伝送方式を用いて第1の外部装置104と接続される第1の通信部102と、第1の通信部102のUSB伝送方式についての動作モードを示す第1の設定信号を第1の通信部102に出力する設定信号出力部103とを備えている。
【0027】
第2の装置102は、USB伝送方式を用いて第2の外部装置204と接続される第2の通信部202と、第2の通信部202のUSB伝送方式についての動作モードを設定する制御部203とを備えている。
【0028】
第1の通信部102と第2の通信部202は、USB伝送方式と異なる第2の伝送方式であるHDBaseTを用いて接続されている。
【0029】
図3に示したシステムでは、トランスミッタ装置4、レシーバー装置5のそれぞれに設けられていた動作モードを設定するための設定信号出力部としてのスイッチ部がトランスミッタ装置400、レシーバー装置500の一方に配置される。
図4Bに示す例ではレシーバー装置500にスイッチ部501が配置されている。
【0030】
本実施形態において、トランスミッタ装置400は、制御部401、USBスイッチ部(USB_SW)402、トランスミッタ部403、リセット(RESET)部404、USB−A端子405、USB−B端子406を備えている。トランスミッタ装置400は
図4Aにおける第2の装置201に相当し、制御部401とリセット(RESET)部404が
図4Aにおける制御部203に相当し、USBスイッチ部(USB_SW)402、トランスミッタ部403、および、USB−A端子405、USB−B端子406は
図4Aにおける第2の通信部202に相当する。
【0031】
レシーバー装置500は、スイッチ部501、USBスイッチ部(USB_SW)502、レシーバー部503、USB−A端子504、USB−B端子505を備えている。レシーバー装置500は
図4Aにおける第1の装置101に相当し、スイッチ部501は
図4Aにおける設定信号出力部103に相当し、USBスイッチ部(USB_SW)502、レシーバー部503、USB−A端子504、および、USB−B端子505は
図4Aにおける第1の通信部102に相当する。
【0032】
なお、トランスミッタ装置400およびレシーバー装置500のうち、少なくとも一方の装置がプロジェクタに組み込まれてもよい。
【0033】
レシーバー装置500は第1の装置の一例である。トランスミッタ装置400は第2の装置の一例である。レシーバー部503は第1の通信部の一例である。トランスミッタ部403は第2の通信部の一例である。スイッチ部501は、設定信号出力部の一例である。USB端子を備える、PCまたはUSBメモリは、外部装置の一例である。USBは、第1の伝送方式の一例である。HDBaseTは、第2の伝送方式の一例である。USBスイッチ部402、502は、端子選択部の一例である。USB−A端子405、504およびUSB−B端子406、505は、USB伝送方式のそれぞれの動作モードに対応する端子の一例である。また、USB−A端子とUSB−B端子とはUSB端子と記載されることもある。
【0034】
レシーバー装置500のスイッチ部501で設定されたHighまたはLowレベルの電圧の設定信号(第1の設定信号)は、レシーバー部503のUSBの動作モードを設定するためのRCV_USB_ID端子に入力される。この設定信号がリセット(RESET)解除時に読みこまれ、レシーバー部503では内部で動作させるファームウェアをUSB HOST機用のファームウェアで動作させるか、USB DEVICE機用のファームウェアで動作させるかを確定する。設定信号はRCV_GPIO4端子にも入力される。リセット(RESET)信号はパワーオンリセット信号やリセット信号を作成するための専用デバイスによるリセット出力などを利用することができる。リセット(RESET)信号はレシーバー部503のリセット保持期間を満足するものであればどの方法によるものでも構わない。レシーバー部503は、リセット信号を入力することによりリセットされる。
【0035】
トランスミッタ装置400は、トランスミッタ部403とレシーバー部503との間で、HDBaseT伝送方式により映像やUARTなどの信号が通信できるリンクアップ状態になると、レシーバー部503のRCV_GPIO4端子に対応するトランスミッタ部403のTRC_GPIO4端子に、RCV_GPIO4端子に入力された設定信号と同電位(同じ状態)の信号を出力する。なお、トランスミッタ部403のTRC_GPIO4端子と、レシーバー装置500のRCV_GPIO4端子とは、予め対応する端子として設定されており、リンクアップ状態になると、トランスミッタ部403のTRC_GPIO4端子は、レシーバー装置500のRCV_GPIO4端子と同じ設定状態(HighまたはLow)になる。すなわち、レシーバー部503は第1の設定信号に対応する動作モードに設定され、レシーバー部503に設定されるUSBの動作モードを示す第2の設定信号を生成し、HDBase−Tを用いてトランスミッタ部403に通知する。トランスミッタ部403は、受け取った第2の設定信号を端子に出力する。また、設定によって、レシーバー装置500のRCV_GPIO4端子は、トランスミッタ部403のTRC_GPIO4端子と同じ状態(HighまたはLow)になるようにすることもできる。TRC_GPIO4端子から出力された信号は、レシーバー部503で設定したRCV_USB_IDと同電位(同じ状態)であるため、制御部401がその電位(状態)を読み出すことで、レシーバー部503で設定されたUSBの設定値(動作モード)を知ることができる。制御部401はI2Cバスを介してトランスミッタ部403と接続され、トランスミッタ部403の状態を読み出してリンクアップ状態になったかを確認する。なお、トランスミッタ部403は、リセット信号を入力することによりリセットされる。
【0036】
USBスイッチ部402は、トランスミッタ部403の動作モードに応じて使用するUSB端子を選択する。USBスイッチ部502は、レシーバー部503の動作モードに応じて使用するUSB端子を選択する。
【0037】
トランスミッタ部403またはレシーバー部503がUSB DEVICE機として動作する動作モードの場合、例えば、PC等のUSB HOST機能を持った機器(USB HOST機器)がトランスミッタ部403またはレシーバー部503にUSB端子を介して接続される。USB HOST機器はUSB−A端子を使用するためUSBスイッチ部402、502はUSB−B端子を選択する。換言すると、USBスイッチ部402は、トランスミッタ部403がUSB DEVICE機として動作する動作モードの場合、USB−B端子を有効とする。USBスイッチ部502は、レシーバー部503がUSB DEVICE機として動作する動作モードの場合、USB−B端子を有効とする。USB HOST機として動作する動作モードおよびUSB DEVICE機として動作する動作モードは、USB伝送方式に対応する動作モードの一例である。
【0038】
一方、トランスミッタ部403またはレシーバー部503がUSB HOST機として動作する動作モードの場合、例えば、USBメモリなどのUSB DEVICE機能を持った機器(USB DEVICE機器)がトランスミッタ部403またはレシーバー部503にUSB端子を介して接続される。USB DEVICE機器はUSB−B端子を使用するため、USBスイッチ部402、502はUSB−A端子を選択する。換言すると、USBスイッチ部402は、トランスミッタ部403がUSB HOST機として動作する動作モードの場合、USB−A端子を有効とする。USBスイッチ部502は、レシーバー部503がUSB HOST機として動作する動作モードの場合、USB−A端子を有効とする。
【0039】
リセット部404は、外部からのHigh信号の入力によりリセット信号を発生するもので、これによりリセットをかけることができる。一例としてリセット(RESET)信号ラインにトランジスタのコレクタを接続し、トランジスタのベースに制御部401が出力するTRC_MRSTの信号を接続し、High信号を出力することでリセット信号ラインをLowにすることで規定時間リセットをかける回路構成になっている。
【0040】
図5および
図6のそれぞれは、レシーバー装置500のスイッチ部501をHighレベルおよびLowレベルに設定した際の、USB信号の伝送状態を示すブロック図である。
【0041】
図5に示すように、レシーバー装置500のスイッチ部501にLowレベルが設定され、レシーバー部503のRCV_USB_ID端子がLowレベルの場合、レシーバー部503はUSB HOST機能を持った機器として動作するようにファームウェアを起動する。また、スイッチ部501の出力はUSBスイッチ部502に入力される。USBスイッチ部502は、レシーバー部503にUSB DEVICE機能を持った機器が接続できるように、USB−A端子504を有効とする。また、スイッチ部501の出力はレシーバー部503のRCV_GPIO4端子に入力される。
【0042】
一方、トランスミッタ装置400の制御部401は、起動すると、USB動作モードの設定出力の初期設定としてトランスミッタ部403のTRC_USB_ID端子にHighレベルを出力する。TRC_USB_ID端子がHighレベルの場合、トランスミッタ部403はUSB DEVICE機能を持った機器として動作するようにファームウェアを起動する。この後、トランスミッタ403がレシーバー部503とリンクアップ状態になると、トランスミッタ部403のTRC_GPIO4端子から、Lowレベルが出力される。制御部401は、TRC_GPIO4端子からの信号がLowレベルであり、起動したときにTRC_USB_ID端子に出力したHighレベルと異なり、各装置の動作モードが異なること、すなわち、USB信号の伝送が可能なことを示すものであるため、制御信号としてのTRC_USB_ID端子へのHighレベルを保持し続け、TRC_MRST端子からの出力は行わない。この結果、トランスミッタ装置400のトランスミッタ部403ではUSB DEVICE機能を持った機器として動作する。また、制御部401から出力されるUSB動作モードの設定出力はUSBスイッチ部402に入力される。USBスイッチ部402は、トランスミッタ部403にUSB HOST機能を持った機器が接続できるように、USB−B端子406を有効とする。
【0043】
図6に示すように、レシーバー装置500のスイッチ部501にHighレベルが設定され、レシーバー部503のRCV_USB_ID端子がHighレベルの場合、レシーバー部503はUSB DEVICE機能を持った機器として動作するようにファームウェアを起動する。また、スイッチ部501の出力はUSBスイッチ部502に入力される。USBスイッチ部502は、レシーバー部503にUSB HOST機能を持った機器が接続できるように、USB−B端子505を有効とする。USB−B端子505にPC等が接続される。また、スイッチ部501の出力はレシーバー部503のRCV_GPIO4端子に入力される。
【0044】
一方、トランスミッタ装置400の制御部401は、起動時にはすると、USB動作モードの設定出力の初期設定としてトランスミッタ部403のTRC_USB_ID端子にHighレベルを出力する。TRC_USB_ID端子がHighレベルの場合、トランスミッタ部403はUSB DEVICE機能を持った機器として動作するようにファームウェアを起動する。この後、トランスミッタ部403がレシーバー部503とリンクアップ状態になると、トランスミッタ部403のTRC_GPIO4端子からHighレベルが出力される。制御部401は、TRC_GPIO4端子からの信号がHighレベルであり、起動時にTRC_USB_ID端子に出力したHighレベルと同じものであり、各装置の動作モードが同じこと、すなわち、USB信号の伝送が不可能なことを示すものであるため、制御信号としてのTRC_USB_ID端子への出力をLowレベルに切り替え、TRC_MRST端子からRESET期間分Highレベルの信号を出力する。この結果、トランスミッタ部403はリセットされ、一時、トランスミッタ装置部403とレシーバー部503はHDBaseT伝送方式による映像やUARTなどの信号が通信できないリンクダウン(Link Down)状態となる。トランスミッタ部403はリセットされた後、TRC_USB_ID端子がLowレベルの場合、トランスミッタ部403はUSB HOST機能を持った機器として動作するようにファームウェアを起動する。この後、トランスミッタ部403がレシーバー部503とリンクアップ状態になると、トランスミッタ部403のTRC_GPIO4端子からは、Highレベルが出力される。制御部401は、TRC_GPIO4端子からの信号がHighレベルであり、リセットしたときにTRC_USB_ID端子に出力したLowレベルと異なり、各装置の動作モードが異なること、すなわち、USB信号の伝送が可能なことを示すものであるため、制御信号としてのTRC_USB_ID端子へのLowレベルを保持し続け、TRC_MRST端子からの出力は行わない。この結果、トランスミッタ装置400のトランスミッタ部403ではUSB HOST機能を持った機器として動作する。また、制御部401から出力されるUSB動作モードの設定出力はUSBスイッチ部402に入力される。USBスイッチ部402は、トランスミッタ部403にUSB DEVICE機能を持った機器が接続できるように、USB−A端子405を有効とする。
【0045】
図7は、制御部401で行われる制御動作を示すフローチャートである。
【0046】
制御部401は、USB動作モードの初期設定としてTRC_USB_ID端子にHighレベルを設定する(ステップS1)。これにより、トランスミッタ装置400(トランスミッタ部403)は、一度USB HOST機器がつながる状態で起動することになる。次に、制御部401に設けられた、前回のTRC_USB_ID値を保持するレジスタ:PRE_GPIO_REGを1にセットする(ステップS2)。
【0047】
次に、制御部401は、I2Cバスにより、トランスミッタ部403の状態を読み出して(ステップS3)、リンクアップ状態となったかを確認する(ステップS4)。
【0048】
ステップS3およびS4における具体的な動作としては、制御部401は、リンクアップしたかどうかを、I2Cバスを介してコマンドを発行し、トランスミッタ部403の状態を読み出すことで、HDBaseTとして動作しているかどうかを確認することができる。リンクアップしていなければ(S4:No)、制御部401は、定期的に再度読み出しコマンドを発行して、リンクアップ状態になるまで読み出し状態を続ける。連続して読み込まず確認した後、少し時間、例えば1秒をおいて読み出してもよい。
【0049】
ステップS4において、リンクアップ状態になる(S4:Yes)と、レシーバー部503のRCV_GPIO4端子に入力した電圧がトランスミッタ部404のTRC_GPIO4端子に出力されるため、制御部401は、その電圧値(設定状態)を読み出す(ステップS5)。これは
図4Bに示したように、TRC_GPIO4端子が回路的に制御部401のGPIO端子に接続されているため、制御部401はこの値を読み出す。読み出した値がLowレベルであった場合、制御部401は、現在のTRC_GPIO4の値を表すGPIO_REGに代入値0を代入する。Highレベルであった場合、制御部401は、GPIO_REGに1を代入する(ステップS6)。
【0050】
続いて、制御部401は、前回のTRC_USB_IDを表すPRE_GPIO_REGと現在のTRC_GPIO4の値を比較判定する(ステップS7)。判定で本レジスタの値が異なる場合(S7:Yes)、トランスミッタ装置400(トランスミッタ部403)の動作モードとレシーバー装置500(レシーバー部503)の動作モードが異なる状態(動作モード)で動作していること、すなわち、USB信号の伝送が可能なことを示すものであるため、制御部401は、USBの設定処理を終了とする。この場合トランスミッタ側装置400(トランスミッタ部403)がUSB DEVICE機、レシーバー装置500(レシーバー部503)がUSB HOST機となって
図5に示した接続状態で動作することになる。
【0051】
ステップS7における判定で、PRE_GPIO_REGとGPIO_REGが同じ値の場合(S7:No)、トランスミッタ装置400(トランスミッタ部403)とレシーバー装置500(レシーバー部503)の動作モードが同じ状態(動作モード)で動作していること、すなわち、USB信号の伝送が不可能なことを示すものであるため、制御部401は、トランスミッタ装置400のTRC_USB_IDを変更する動作に移行する。
【0052】
まず、制御部401は、前回の設定値としてPRE_GPIO_REGに現在のTRC_GPIO4の値を代入する(ステップS8)。その後制御部401は、TRC_USB_IDの値を前回設定した電圧とは逆、例えば、前回Highレベルを設定していれば、Lowレベル、Lowレベルであれば、Highレベルを設定する(ステップS9)。
【0053】
本実施形態では、ステップS8にて設定変更したTRC_USB_IDの値は、トランスミッタ部403が起動するときのみに検出するように設定されているため、トランスミッタ部403をリセットして再起動する必要がある。従って、制御部401は、まず、TRC_MRST端子をHighにし(ステップS10)、トランスミッタ部403のRESET端子をLowレベルにする。続いて、制御部401は、トランスミッタ部403をリセットするために必要とされるリセット保持時間以上待ち(ステップS11)、TRC_MRSTをLowに戻す(ステップS12)ことで、トランスミッタ部403のリセット状態を解除する。トランスミッタ部403がリセットされると、トランスミッタ装置400とレシーバー装置500はリンクダウン状態となるため、リンクアップ状態であるかを確認するためにステップS3に戻り、上記の動作を繰り返す。
【0054】
上記の制御を実行することで、トランスミッタ装置400(トランスミッタ部403)とレシーバー装置500(レシーバー部503)とを異なるUSB機能を行う設定状態とすることができる。
【0055】
例えば、レシーバー装置500(レシーバー部503)がUSB DEVICE機として動作する動作モードとして設定され、USB HOST機であるPCとお互いのUSB端子を介して接続され、トランスミッタ装置400(トランスミッタ部403)がUSB HOST機として動作する動作モードとして設定され、USB DEVICE機であるUSBメモリとお互いのUSB端子を介して接続されている場合、次のように動作することで、PCとUSBメモリとの間のデータ伝送が可能になる。
【0056】
PCとレシーバー装置500とは、それぞれUSB HOST機、USB DEVICE機として機能し、USBを用いて接続されているので、PCとレシーバー装置500との間のデータ伝送が可能である。また、レシーバー装置500とトランスミッタ装置400とは、HDBaseTを用いて接続されているので、レシーバー装置500とトランスミッタ装置400との間のデータ伝送が可能である。さらに、トランスミッタ装置400とUSBメモリとは、それぞれUSB HOST機、USB DEVICE機として機能し、USBを用いて接続されているので、トランスミッタ装置400とUSBメモリとの間のデータ伝送が可能である。すなわち、PCとUSBメモリとの間のデータ伝送が可能になる。
【0057】
仮に、トランスミッタ装置400が、レシーバー装置500と同じUSB DEVICE機として機能している場合、トランスミッタ装置400は、USB HOST機と接続され、トランスミッタ装置400とUSB HOST機とのデータ伝送は可能になる。しかし、この場合、USB HOST機であるPCと、トランスミッタ装置400に接続されたUSB HOST機との間のデータ伝送はできない。
【0058】
第2の実施形態
図8および
図9は本発明による第2の実施形態の要部構成を示すブロック図である。
【0059】
第1の実施形態では、レシーバー装置に動作モードを設定するためのスイッチを設けていたのに対し、本実施形態では、トランスミッタ装置に動作モードを設定するためのスイッチを設けている。
【0060】
本実施形態において、トランスミッタ装置600は、スイッチ部601、USBスイッチ部(USB_SW)602、トランスミッタ部603、USB−A端子605、USB−B端子606を備えている。LAN線300を介してトランスミッタ装置600と接続されるレシーバー装置700は、制御部701、USBスイッチ部(USB_SW)702、レシーバー部703、リセット(RESET)部706、USB−A端子704、USB−B端子705を備えている。
【0061】
トランスミッタ装置600に設けられたスイッチ部601は、第1の実施形態においてレシーバー装置500に設けられていたスイッチ部501と同様に動作し、レシーバー装置700に設けられた、制御部701およびリセット部706も第1の実施形態においてトランスミッタ装置400に設けられていた制御部401およびリセット部404と同様に動作する。
【0062】
図8に示される状態では、スイッチ部601にLowレベルが設定され、トランスミッタ装置600(トランスミッタ部603)がUSB HOST機、レシーバー装置700(レシーバー部703)がUSB DEVICE機として動作する。
【0063】
図9に示される状態では、スイッチ部601にHighレベルが設定され、トランスミッタ装置600(トランスミッタ部603)がUSB DEVICE機、レシーバー装置700(レシーバー部703)がUSB HOST機として動作する。
【0064】
第3の実施形態
図10および
図11は本発明による第3の実施形態の要部構成を示すブロック図である。
【0065】
第1の実施形態および第2の実施形態では、スイッチ部を設けて動作モードの設定を切り替えていたが、本実施形態では、スイッチ部の代わりに、ユーザーインターフェース(UI)部807、第2制御部808を設けている。第2制御部808は、設定信号出力部の一例である。
【0066】
本実施形態では、第1の実施形態で説明したトランスミッタ装置400とレシーバー装置800がLAN線300を介して接続されている。
【0067】
レシーバー装置800は、USBスイッチ部(USB_SW)802、レシーバー部803、USB−A端子804、USB−B端子805、ユーザーインターフェース部807、第2制御部808を備えている。
【0068】
USBスイッチ部802およびレシーバー部803の動作は第1の実施形態のUSBスイッチ部502およびレシーバー部503と同様である。
【0069】
ユーザーインターフェース部807は、オンスクリーンディスプレイなどの入力部を備え、該入力部への入力値を第2制御部808が読み出して、レシーバー部803のUSBの動作モードを設定するRCV_USB_IDの値を設定する。
【0070】
図10に示される状態では、ユーザーインターフェース部807および第2制御部808によりRCV_USB_ID端子にLowレベルが設定され、トランスミッタ装置400(トランスミッタ部403)がUSB DEVICE機、レシーバー装置800(レシーバー部803)がUSB HOST機として動作する。
【0071】
図11に示される状態では、ユーザーインターフェース部807および第2制御部808によりRCV_USB_ID端子にHighレベルが設定され、トランスミッタ装置400(トランスミッタ部403)がUSB HOST機、レシーバー装置800(レシーバー部803)がUSB DEVICE機として動作する。
【0072】
本実施形態においても、第2の実施形態のように、トランスミッタ装置に動作モードの設定を切り替えるためのユーザーインターフェース部および第2制御部を設け、レシーバー装置に制御部およびリセット部を設けることとしてもよい。
【0073】
第1、第2および第3の実施形態では、設定信号出力部が出力する第1の設定信号を、トランスミッタ部が備えるGPIO端子とレシーバー部が備えるGPIO端子を介して、第2の設定信号として制御部に通知している。また、これらの形態において、第1の設定信号と第2の設定信号を同じ信号としているが、これに限定されない。例えば、第1の装置が、第1の通信部と、第1の通信部のUSB動作モードを設定する第1の設定信号を出力する設定信号出力部を備え、第2の装置が、第2の通信部と、第2の通信部のUSB動作モードを設定する制御部とを備える場合、第2の設定信号は、第1、第2および第3の実施形態と同様に第1の通信部に設定されるUSBの動作モードを示す信号でもよい。また、第2の設定信号は、第2の通信部に設定されるUSBの動作モードを示す信号でもよい。第2の設定信号が示す内容に応じて、制御部が第2の通信部に設定されるUSBの動作モードを設定する。
【0074】
また、第1、第2および第3の実施形態では、動作モードに対応して端子の形状が異なるUSB−A端子とUSB−B端子とを用いて説明したが、動作モードに関係なく端子の形状が同じであってもよい。この場合、端子をそれぞれ1つ備え、端子を選択するUSB−SW402、502などの端子選択部は削除できる。
【0075】
ユーザ選択にて一方のUSBの動作を確定することにより、各々で設定して同じモードで動作する問題を回避でき、安定して動作させることができる。
【0076】
以上説明した各実施形態において、図示した構成は単なる一例であって、本発明はその構成に限定されるものではない。
【0077】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下のようにも記載されうるが、以下の構成には限られない。
(付記1) 第1の外部装置と第2の外部装置との間でデータを伝送するデータ伝送システムであって、
第1の伝送方式を用いて前記第1の外部装置と接続される第1の装置と、前記第1の伝送方式を用いて前記第2の外部装置と接続される第2の装置と、を有し、
前記第1の装置は、前記第1の伝送方式と異なる第2の伝送方式を用いて前記第2の装置と接続されており、
前記第1の装置の前記第1の伝送方式に対する動作モードと、前記第2の装置の前記第1の伝送方式に対する動作モードとが異なるとき、前記第1の外部装置若しくは前記第2の外部装置が有しているデータが、前記第1の装置と前記第2の装置とを介して、前記第2の外部装置若しくは前記第1の外部装置にそれぞれ伝送されるデータ伝送システム。
(付記2) 前記第1の外部装置若しくは前記第2の外部装置が有しているデータが、前記第1の装置と前記第2の装置との間を前記第2の伝送方式で伝送される、付記1記載のデータ伝送システム。
(付記3) 前記第1の装置は、前記第1の外部装置および/又は前記第2の装置と接続する第1の通信部と、前記第1の通信部の前記第1の伝送方式についての前記動作モードを示す第1の設定信号を前記第1の通信部に出力する設定信号出力部と、を有し、
前記第2の装置は、前記第2の外部装置および/又は前記第1の装置と接続する第2の通信部と、前記第2の通信部の前記第1の伝送方式についての前記動作モードを設定する制御部と、を有し、
前記第1の通信部は、前記第2の通信部に設定される前記動作モードに対応する第2の設定信号を生成して前記第2の通信部に伝送し、
前記制御部は、前記第2の通信部を介して受け取った前記第2の設定信号に応じて、前記第2の通信部の前記動作モードを設定する、付記1または付記2に記載のデータ伝送システム。
(付記4) 前記動作モードは、第1の動作モードおよび第2の動作モードである、付記1ないし付記3のいずれか1項に記載のデータ伝送システム。
(付記5) 前記第1の装置は、
前記第1の動作モードに対応する第1の端子および前記第2の動作モードに対応する第2の端子と、
前記第1の端子および前記第2の端子のうち、前記第1の通信部に設定された動作モードに対応する端子を有効とする第1の端子選択部と、をさらに有し、
前記第2の装置は、
前記第1の動作モードに対応する第3の端子および前記第2の動作モードに対応する第4の端子と、
前記第3の端子および前記第4の端子のうち、前記第2の通信部に設定された動作モードに対応する端子を有効とする第2の端子選択部と、をさらに有する付記4に記載のデータ伝送システム。
(付記6) 前記第1の動作モードはUSB HOST機として動作するモードであり、
前記第2の動作モードはUSB DEVICE機として動作するモードである、付記4または5に記載のデータ伝送システム。
(付記7) 前記第1の装置と前記第2の装置とがLANケーブルを用いて接続される、付記1ないし付記6のいずれか1項に記載の伝送システム。
(付記8) 前記第2の伝送方式はHDBaseTであり、前記第1の通信部若しくは前記第2の通信部のいずれか一方がトランスミッタ部、他方はレシーバー部である、付記3ないし付記7のいずれか1項に記載の伝送システム。
(付記9) 前記第1の設定信号と前記第2の設定信号とは同じ信号であり、
前記第2の通信部はレシーバー部であり、
前記制御部は、前記レシーバー部が備えるGPIO端子を介して前記第2の設定信号を受け取り、前記第1の伝送方式について前記第2の通信部を前記第2の設定信号が示す動作モードと異なる動作モードにする、付記8に記載の伝送システム。
(付記10) 付記1なし付記9のいずれか1項に記載の伝送システムの第1の装置および第2の装置のうち、少なくとも一つの装置が組み込まれたプロジェクタ。
(付記11) 第1の外部装置と第2の外部装置との間でデータを伝送するデータ伝送方法であって、
第1の伝送方式を用いて前記第1の外部装置と第1の装置とを接続させ、
前記第1の伝送方式を用いて前記第2の外部装置と第2の装置とを接続させ、
前記第1の伝送方式と異なる第2の伝送方式を用いて前記第1の装置を前記第2の装置と接続させ、
前記第1の装置の前記第1の伝送方式に対する動作モードと、前記第2の装置の前記第1の伝送方式に対する動作モードとが異なるとき、前記第1の外部装置若しくは前記第2の外部装置が有するデータを、前記第1の装置と前記第2の装置とを介して、前記第2の外部装置若しくは前記第1の外部装置にそれぞれ伝送させる、データ伝送方法。