(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6552078
(24)【登録日】2019年7月12日
(45)【発行日】2019年7月31日
(54)【発明の名称】テープ巻付機
(51)【国際特許分類】
B65H 81/00 20060101AFI20190722BHJP
【FI】
B65H81/00 Z
【請求項の数】2
【全頁数】6
(21)【出願番号】特願2019-76712(P2019-76712)
(22)【出願日】2019年4月13日
【審査請求日】2019年4月14日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】719002344
【氏名又は名称】萩原 康史
(72)【発明者】
【氏名】萩原 康史
【審査官】
▲高▼辻 将人
(56)【参考文献】
【文献】
実開昭63−162416(JP,U)
【文献】
特開2015−224123(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 81/00−81/08
H01B 13/08
H01B 13/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転体に固定された回動軸で連結されたアームの先端部にロールテープを保持し、ロールテープからテープを引き出しながら対象物にテープを巻き付ける動作と、ロールテープから先に引き出されたテープを対象物に巻き取りながら巻き付ける動作を交互に繰り返すことを特徴としたテープ巻付装置。
【請求項2】
回転時に回動するアームと接する拡径曲面部が設けられており、回転時にアームを回転外方向に押すことでロールテープから対象物に張り渡されたテープを引き出すことを特徴とした請求項1に記載したテープ巻付装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロールテープを電線束などの対象物に巻き付けるテープ巻付機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、車両用のワイヤーハーネスの製造の一部として、電線束やそれを覆う外装部材にテープを巻き付けるテープ巻付装置が提案されている。このテープ巻付装置に装備されているテープ巻付機は、対象物と直交する面内で回転する回転体に支持されたテープが、回転中心軸上に架け渡された対象物の周囲を回りテープを巻き付けるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019−029219号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のテープ巻付装置が備えるテープ巻付機は、テープを巻き付け時にテープの引き剥がし力(テープ自背面の非粘着面に対する粘着力)によって、対象物がテープに引き寄せられ中心軸が変位することで、適正な巻き付けが出来ない場合があった。
【0005】
従来のテープ巻付機は、回転するテープの引き剥がし力で対象物が回転方向に引張られるため、対象物が回転し、ねじれが発生する場合があった。
【0006】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的はロールテープの巻き付け性能に優れたテープ巻付機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前述した目的達成のために、本発明は、ロールテープからテープを引き出しながら対象物にテープを巻き付ける動作と、ロールテープから先に引き出されたテープを巻き取りながら対象物に巻き付ける動作を交互に繰り返すことで、対象物の回転中心軸からの変位が抑制され適正な巻き付けが行われる。
【発明の効果】
【0008】
本発明により、ロールテープの巻き付け性能に優れたテープ巻付機、及び、そのテープ巻付機を備えたテープ巻付装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1(a)は本発明に係るテープ巻付機の斜視図である。
図1(b)はテープ巻付機のテープホルダー部の背面を示す斜視図である。
【
図3】
図3(a)はテープを引き出しながら巻き付ける動作を示す概略図である。
図3(b)はテープを引き出さずに巻き取る動作を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1に示すように、回転体5に固定された回動軸4で連結されたアーム3の先端部にホルダー部2が設けられロールテープ1(粘着テープ)を保持している。アーム3の先端のホルダー部2の背面にローラー10を備え、ロールテープ1が回転し対象物の下部を通過する際にローラー10と接する拡径曲面部が設けられている。対象物9を回転体5の中心軸からの変位を防ぐように支持する第一支持部7、第二支持部8が設けられている。
【0011】
回動軸4は、ロールテープ1、ホルダー部2、アーム3の自重によって回動しないだけの保持力があり、且つ、ロールテープ1から対象物9に張られたテープが巻き取られる時には、ロールテープ1からテープを引き出さずアーム3が回動する範囲の保持力であること。
【実施例】
【0012】
図2を参照しつつテープ巻付機の動作について説明する。
図3はテープ巻付動作を行う回転体5及びアーム3の示す概略図である。
【0013】
まず、作業者の手又は装置に保持され、回転体5中心軸上に架け渡された対象物9(電線束等)を第一支持部7、第二支持部8で支持する。この時、対象物9を第一支持部7、第二支持部8の凹部の最奥部内面に当接させると良い。
【0014】
回転体5に回動軸4で連結されたアーム3の先端部に保持されたロールテープ1のテープ端部を引き出し、対象物9に貼り付ける。
【0015】
駆動装置からの駆動力を受けて回転体5が回転方向11の方向に回転を始めることでロールテープ1から対象物9に張り渡されたテープが対象物9に巻き取られ、アーム3が回動しロールテープ1が回転しながら対象物9に近づく。
【0016】
ロールテープ1が対象物9の下方向まで回転した時に、テープのホルダー部2の背面に設けられたローラー10が拡径曲面部6に接する。
【0017】
図3(a)に示すようにローラー10が拡径曲面部6に接しながら回転体5が回転方向11の方向に回転することでアーム3が回転外方向に押され、アーム3が回動方向(外)12の方向に回動し、ロールテープ1からテープを引き出しながらテープを対象物9に巻き付ける。この時、テープを引き出すために対象物9には下方向の引張力が加わるが下方向は第一支持部7、第二支持部8で支持している。
【0018】
図3(b)に示すようにローラー10が拡径曲面部6に接しない角度範囲では回転体5が回転方向11の方向に回転することでロールテープ1から対象物9に張られたテープが対象物9に巻き取られ、アーム3が回転内方向に引き寄せられ、アーム3が回動方向(内)13の方向に回動する。ロールテープ1からテープを巻き取りながらテープを対象物9に近づける。この時、テープを引き出さずロールテープを巻き付けるため、対象物9に加わるテープからの引張力が抑制される。
【0019】
上述のロールテープ1からテープを引き出しながら対象物9にテープを巻き付ける動作と、ロールテープ1からテープを巻き取りながら対象物9にテープを巻き付ける動作を交互に繰り返すことで、対象物の回転中心軸からの変位が抑制され適正な巻き付けが行われる。
【0020】
なお本発明は上記各実施形態に限定されることはなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用できる。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、配置箇所などは本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。例えば、回転体の形状、支持部の配置箇所や形状である。
【0021】
また、巻き付ける位置は同一位置での重ね巻に限らず、テープ巻付機と対象物を回転中心軸上に沿って相対移動させることで対象物にテープを螺旋状に巻き付けることが出来る。
【符号の説明】
【0022】
1 ロールテープ
2 ホルダー部
3 アーム
4 回動軸
5 回転体
6 拡径曲面部
7 第一支持部
8 第二支持部
9 対象物
10 ローラー
11 回転方向
12 回動方向(外)
13 回動方向(内)
【要約】
【課題】ロールテープ巻き付け対象物の回転中心軸からの変位を抑制し、ロールテープの巻き付け性能に優れたテープ巻付機を提供すること。
【解決手段】テープ巻付機は、回転体5が回転方向11の方向に回転することでロールテープ1から対象物9に張り渡されたテープが対象物9に巻き取られ、アーム3が回動しロールテープ1が回転しながら対象物9に近づく。ロールテープ1が対象物9の下方向まで回転した時に、アーム3が拡径曲面部6によって回転外方向に押され、ロールテープ1からテープを引き出しながらテープを対象物9に巻き付ける。アーム3が拡径曲面部6に接しない角度範囲ではテープを引き出さず、ロールテープ1から対象物9に張られたテープを対象物9に巻き取る。この動作を繰り返すことで、対象物の回転中心軸からの変位が抑制され適正な巻き付けが行われる。
【選択図】
図2